1:◆dbGyYYDw8A 2014/05/30(金) 22:34:56.00 ID:lBNKci9ko
このスレは艦隊これくしょんのSSスレです。

内容はタイトルどおり。基本的にコメディです。

艦娘が成長するなど、独自設定があります。

大型建造艦・海外艦など一部の持っていないキャラはキャラ崩壊の可能性があります。

遅筆です、ぐだぐだになりそうになったらその前にすっぱり終わりにしたいと思います。


2: 2014/05/30(金) 22:35:59.55 ID:lBNKci9ko
「司令官、お疲れなのです」

そう私に声を掛けてきたのは、十五歳くらいである少女であった。

茶色の髪を横でまとめた、可愛らしい少女である。

彼女は、我が艦隊に所属する、駆逐艦『電(いなづま)』である。

少女が駆逐艦と言われると、なにを言っているかと思うかもしれない。

しかし、彼女は『艦娘(かんむす)』――船の性質を持った少女なのである。

外見は可愛らしい、そうものすごく可愛い(大事なことなので二回言った)少女なのであるが――

海を駆け、敵である『深海棲艦(しんかいせいかん)』を討つ戦闘力を持っている。

その中でも彼女、電は私と一番付き合いが長い艦娘である。

電と出会ったのは今から五年ほど前になる。
艦隊これくしょん -艦これ- 海色のアルトサックス(4) (角川コミックス・エース)
3: 2014/05/30(金) 22:36:43.03 ID:lBNKci9ko
私に提督――つまりは艦娘を呼び出す素質があると分かり、国の命令で徴収されたのは七年前。

それから二年で徹底的に心身ともに扱かれ、提督として着任した。

そして最初に呼び出したのが電である。

「電です。どうかよろしくお願いします」

私は始めて自分に答えて、現れた艦娘に感動をたしかに覚えた。

しかし、それ以上に電に見惚れていた。思わず、体中に電撃が走った錯覚さえ覚えた。

私は、初めて一目ぼれという言葉が実在することを知ったのだ。

当初、電は十歳くらいの少女であった。

いや、正確には経った今生まれたばかりであるのだが――ともかく、外見的にはそれくらいと見て差し支えなかった。

私は自身が口リコンではないかという悩みをしばらく抱えることになった。

悩み、悩み続けた末――電が十歳くらいの少女だから好きなのではない。電だから好きなのだという結論に達した。

電が成長しても、私は電に対する思いは変わらない、いやむしろますます強くなっていることを自覚したのだ。

私がその結論に達したのは電と出会ってから一年くらいのことであった。

4: 2014/05/30(金) 22:37:15.47 ID:lBNKci9ko
しかし、今度は電との歳の差に悩んだ。

電が当時十一と仮定すると、私とは十ほど歳が離れている。更に言えば上司と部下の関係でもあった。

歳の差を考えると、電には私よりもっと歳相応の相手がいるだろう――そこまで考えて、その架空の相手に嫉妬した。

今考えると非常に馬鹿らしいことである。

そして悩んだ末。私が電を誰よりも幸せにすれば差し支えない――もちろん電が私を受けて入れてくれればであればと仮定すればだが――との結論に達した。

電との出会いから三年が経っていた。

5: 2014/05/30(金) 22:37:53.43 ID:lBNKci9ko
一年前、電と出会ってから四年後のこと。

私はついに電に対する思いを抑えきれないことを自覚し、電に思慕の念を伝えた。

電はそれを受け入れてくれた。

人生最大の幸福を味わったといっても良いだろう。

前置きが長くなった。話を現在に戻そう。

現在、我が鎮守府周辺は非常に落ち着いた状態である。

五年間の『深海棲艦』との戦いの末、ほぼ鎮守府周辺の敵は一掃されている。

たまに駆逐、軽巡洋艦クラスの敵が現れることもあるが、もはやウチの鎮守府の艦娘の敵ではなく(油断しなければだが)、すぐに一掃される。

よって、近海の警戒や、要請による他の鎮守府への支援等を除けば、他にやることがないのだ。

この五年間、嵐のような忙しさだったが――今はそれが懐かしく思えるほど、穏やかな時間が流れている。

6: 2014/05/30(金) 22:38:22.95 ID:lBNKci9ko
「こうやって、なにもない平和な時間もとっても好きなのです」

時間は一五○○(午後三時)。

提督――私の執務室であるが、ほぼ仕事は片付いており、片手間でやる作業が少しあるのみだ。

これも五年間の激闘の賜物といえるだろうか。

隣にいる秘書艦(提督の補佐をする、艦娘の中で一番地位の高い者を、どの鎮守府でも慣例的にそう呼んでいる)の電が可愛らしく、非常に可愛らしく(大事なことなので二回言った)、そう呟いた。

「ああ、そうだな」

何気なくそう私もそう返した。こうした何気ないやりとりがなによりも幸せを感じる。



自由安価(提督の行動、電の行動、または第三者の訪問など基本的になんでもOK)

安価下2

8: 2014/05/30(金) 22:43:15.19 ID:K8yyKxBO0
メシにするか

9: 2014/05/30(金) 22:51:07.11 ID:lBNKci9ko

「電。少し休憩にしよう」

私は電に休憩しようと伝え、執務室から出ようと促す。

「はい、なのです。間宮さんのお菓子が楽しみなのです」



――食堂。

「赤城さん。相変わらずですね」



『食わねば』。

そう書かれた鉢巻を付けて(どこから用意をした)、山盛りの親子丼をこれでもかと幸せそうに食べる一航戦の姿がそこにあった。

「提督もおやつですか?」

「そうだが――いや、それが赤城のおやつなのか?」

私はそう聞き返すと、赤城は首をかしげ、返答した。

「はい。それがなにか?」

「……いや、なんでもない」

これ以上言葉を重ねる必要はないだろう。

これだけ見ると、赤城はただの大食いに見えるかもしれないが。これでもウチの大事な正規空母、頼れる戦力、お姉さんであることを彼女の名誉のために付け加えておく。

「さて。何を食べるか」

「そうですね」

提督のおやつ(安価下1)

電のおやつ(安価下2)

10: 2014/05/30(金) 22:54:21.23 ID:h93YmJNbo
あんみつ

11: 2014/05/30(金) 22:54:34.31 ID:m2KrkTEOo
サーターアンダギー

12: 2014/05/30(金) 22:59:56.12 ID:lBNKci9ko
「私はあんみつにしよう」

「電はサーターアンダギーがいいのです!」

電の注文に私は驚いた。

「サーターアンダギーだと!?」

説明しよう!

サーターアンダーギーは、沖縄県の揚げ菓子の一種である!

「サーター」は砂糖、「アンダーギー」は「アンダ(油)」+「アギー(揚げ)」で「揚げる」、揚げ物を意味する。

その名の通り砂糖を多めに使用した球状の揚げドーナツである。

つまり、沖縄のお菓子!

この鎮守府にあるわけがないのである!

「電、残念だがそれは――」

「わーい、サーターアンダギー、ありがとうなのです」

「……なんだと」

この食堂のラインナップに驚きを隠せない。なぜ沖縄のお菓子がこの鎮守府に存在するのであろうか?

「飯足りぬ!」

あ、赤城。おまえはもうちょっと遠慮というものを考えてくれ。

自由安価

安価下1(基本的になんでもOK)

13: 2014/05/30(金) 23:07:55.06 ID:2nUJIALlo
赤城に食い尽くされる

15: 2014/05/30(金) 23:15:31.36 ID:lBNKci9ko
まあ、それでは食べるとしよう。

「いただきます、なのです」

電が律儀に頂きますを言う。

私もそれに習い、頂きますと同じように述べた。

そしてあんみつを食べようとして――

「一航戦、赤城! 出ます!」

次の瞬間、私の前にあったあんみつと、電の前にあったサーターアンダギーは消え去っていた。

そう! 目の前の赤城に食い尽くされたのだ!

まさに一瞬の早業であった。

「はわわ! びっくりしたのです!」

「……赤城」

「あんみつ? サーターアンダギー? 知らない子ですね」

「とぼけるな」

「すみません、ついおいしそうなおやつが目の前にあったので、奪わなければと!」

赤城は弁解を始める。

「そう! これも敵に先制を掛ける訓練の成果です!」

ドヤと胸を張って力説をするが、まったく要領を得ないものであった。

「いくらなんでもやりすぎた! 反省してもらうぞ!」

「そんな!?」

「はわわ、司令官。穏便なのにしてあげて欲しいのです」

「そうだな……」

おしおきの内容(安価下1)

16: 2014/05/30(金) 23:16:26.00 ID:H9c4kg7co
夕飯減量

17: 2014/05/30(金) 23:19:54.59 ID:lBNKci9ko
「罰として今日の夕飯を半分にする」

「すみません……雷撃処分、してください」

「おまえにとって、夕飯が半分になることは轟沈と等しいのか!?」

「それがなにか!?」

赤城は本気で叫んでいた。魂の叫びだった。

「……お、おう」

1 そこまでいうなら、勘弁してやろうか。

2 だめだ、あくまで半分にする。

3 なら四分の三に負けてやろう。

4 自由安価

安価下1

19: 2014/05/30(金) 23:21:25.94 ID:P29CfBN3o
ん?4分の1にしてほしいって?

23: 2014/05/30(金) 23:40:18.73 ID:lBNKci9ko

「ん? 4分の1にして欲しいって?」

「な!? 提督、鬼ですね! 悪魔ですね!?」

「赤城さんの目がマジなのです……」

「しょうがない、そこまで言うなら大負けして六分の五にしてやろう」

「く……わ、わかりました」

赤城はうめきながらも声を絞り出していた。

六分の五でもものすごく迷ったらしい。

「これに懲りたら、他人のご飯はとらないことだ」

「……はい」

「わ、私は気にしてないのです! 赤城さん、落ち込まないで欲しいのです!」

そんな赤城にも優しい言葉を掛ける電。さすがは私の天使だ。

「電さん……はい、すみません。私は魔の三十分間(夕食を食べる時間)を耐え抜いて見せます!」

どうやら赤城にとって夕食を六分の五に減らされるのは魔の時間に相当するらしい。

重症だ。

24: 2014/05/30(金) 23:42:57.75 ID:lBNKci9ko
執務室に戻ると、軽くため息をつく。

「ふう……赤城も普段は頼りになるのに、どうして飯関係になるとああなってしまうんだ」

「仕方ないのです。この鎮守府のご飯はとてもおいしいのです」

「にしてもだな……」

そのとき、トントントンとノックの音が聞こえてきた。

「提督? よろしいですか?」

「五十鈴か? いいぞ」

「失礼します」

執務室内に入ってきたのは、軽巡洋艦。五十鈴であった。

ツインテールの青髪。水雷船隊をまとめる、しっかりとした、頼りになる艦娘である。

「五十鈴? どうした?」

「はい。このたび、我が鎮守府に異動となった人を連れてきました」

「ああ、話は聞いている。連れてきてくれ」

「分かりました。入ってきて」

艦娘自由安価(実装されている艦でお願いします)

しばらくそのキャラが主体と提督、電を主体にして話を展開します。

安価下2

26: 2014/05/30(金) 23:44:58.58 ID:uU0Lc7yao
青葉

28: 2014/05/30(金) 23:54:31.27 ID:lBNKci9ko

「ども恐縮です! 青葉です!」

五十鈴の案内で入ってきたのは、重巡洋艦『青葉』であった。

たしか元になった艦が、記者を乗せた経歴があるせいか、どことなくインタビューを求めたりすると聞いたことがある。

「ああ、わたしがこの鎮守府の提督だ。よろしくお願いする」

「私は、秘書艦の電なのです。よろしくお願いします」

「こちらこそよろしくお願いします!」

青葉はペコりと頭を下げる。

「さて、私はこれで失礼していいかしら?」

「そうだな。五十鈴、仕事に戻ってくれ」

「了解」

そう言って、五十鈴は退室した。

「さて……青葉さんだったね。しかし、まあこのタイミングでウチの鎮守府に来るとはね」

「あはは……実は前の場所でいろいろとやらかしちゃいまして」

「……まあ、こう言ってはなんだが、左遷か」

「ですねー」

「あの……一体なにをやったのですか?」

電の質問に対して、青葉は――

青葉さんなにやったの?(安価下1)

29: 2014/05/30(金) 23:55:46.84 ID:KgLzkt1so
不祥事暴いちゃった

32: 2014/05/31(土) 00:11:32.35 ID:cO1UyGO5o
「実はかくかくしがしがということでして……」

青葉の説明を要約すると、どうやら不祥事を暴いてしまったらしい。

「あれ……なんでそれで異動になるのです?」

電が疑問を投げかけるのももっともだろう。

不祥事を暴いたとしても、それは功績にこそなれ、青葉自身は悪くないのだから。

「ようは青葉自身を護るためか」

「……あ!」

「不祥事を暴くこと自体は、青葉は悪くないにしても、当事者や、また関係ない周りからしても、謂れのない非難、やっかみを受けることはありえるからな」

「つまり、そのため、青葉さんはウチの鎮守府に異動になったのですね!」

にしても、やることが少ないウチに来ることも無かっただろうに。

「ともあれ、今日から君は我が鎮守府の一員となる。よろしく頼むぞ、青葉」

「はい! 青葉にお任せください!」

33: 2014/05/31(土) 00:12:21.70 ID:cO1UyGO5o
「とりあえず、ウチのメンバーを紹介しておこう」

駆逐艦     電・雷・響・暁・時雨・夕立

軽巡洋艦    川内・神通・那珂・五十鈴

重巡洋艦    古鷹

航空巡洋艦   熊野

重雷装巡洋艦 北上

空母       赤城・蒼龍

戦艦       金剛・榛名

潜水艦     伊168

合計 18名

34: 2014/05/31(土) 00:12:56.01 ID:cO1UyGO5o
「とと、で青葉を加えて十九名だな」

「十八名……少ないですね」

青葉が素直な感想を返す。

「まあ、ここら一体を制圧したあと、長期遠征に出てしまったメンバーも多いからな。近海の警戒なら十八名で足りると思われているのだろう」

実際、全員錬度は高いし、不足はないのだが。

「さて、せっかくだしみんなに挨拶をしておこうか。電、青葉の案内を頼めるか?」

「了解なのです!」

35: 2014/05/31(土) 00:13:57.34 ID:cO1UyGO5o
司令官に青葉さんの案内を任され、執務室を後にしました。

「それでは、青葉さん。みんなを紹介するのです」

「はい! よろしくお願いします!」

自由安価(出会うキャラ、及びその状況など。基本的になんでもOK)

鎮守府のメンバー(>>33を参照)

安価下1

36: 2014/05/31(土) 00:15:09.37 ID:oxEt7+Ud0
古鷹

37: 2014/05/31(土) 00:18:29.57 ID:cO1UyGO5o
>>36さん

古鷹、了解です。
メンバーを限定した理由は、あまり多いと書き分けれないと判断したためです。
そのため、>>1が主に使用しているメンバー(理解できているメンバー)に絞らせ頂きました。

今日はここまでにさせて頂きます。
ご意見、ご感想ありましたらよろしくお願いします。

38: 2014/05/31(土) 22:51:00.99 ID:cO1UyGO5o
青葉さんと二人、鎮守府を案内がてら、みなさんを紹介することにしました。

「電さんは結構長くここにいるんですか?」

「はい、私は最初に司令官に呼び出されて、それからずっと秘書艦を務めさせてもらっています」

「それはそれは! すごいですねえ」

「いえ、そんな……経験が長いだけなので」

「ところで、ここには古鷹がいるんですよね……?」

青葉さんのその言葉は、少しためらいがあったように見えました。

「青葉さん……?」

「いえ、ちょっと青葉には、古鷹にどう顔を会わせていいものかと思いまして」

「そんな!」

青葉さんの言葉の意味は、恐らく青葉さんのモデルとなった『青葉』さんの経歴なのでしょう。

元の『古鷹』さんは、サボ島沖海戦で『青葉』さんを庇って沈みました。

「けど、それは古鷹さんは青葉さんのことを思ってだと思うのです!」

「……」

「会いに行きましょう、青葉さん! 古鷹さんに!」

「え、ちょっと電さん!?」

安価下1

古鷹さんはどこでなにしていた?(自由安価)

39: 2014/05/31(土) 22:56:06.69 ID:9OPC2fRno
桟橋で海の向こうを眺めてた

41: 2014/05/31(土) 23:06:21.51 ID:cO1UyGO5o

――鎮守府正面。桟橋。

「古鷹さんが居たのです!」

古鷹さんは一人で海を見ていました。

「さあ、青葉さん行きましょう」

「……でも」

「大丈夫、なのです。私に知っている古鷹さんはとっても優しい人なのです」

「……」

「きっと、青葉さんに再会できたことを喜んでくれるのです」

「……そうでしょうか?」

「はい! 自信を持ってください、なのです!」

「……はい、わかりました! 青葉、行きます!」

「青葉さん! では、古鷹さんを呼ぶのです! 古鷹さーん!」

私の呼ぶ声に、古鷹さんは振りむきました。

「電さん! それと……?」

「はい! 今度、こちらに異動になった、青葉さんなのです!」

「ど、どうも……」

「青葉さん! また会えて嬉しいです!」

「わわっ!?」

古鷹さんは屈託のない笑顔を青葉さんに向けてくれました。

「やっぱり、電の言ったとおりなのです。ね、青葉さん」

「はい……ありがとうございます」

42: 2014/05/31(土) 23:06:51.10 ID:cO1UyGO5o
「よかったですね、青葉さん……それに古鷹さんも」

「えっと、なんだか青葉少し力が抜けちゃいました」

「無理もないのです……では、食堂で少し休みましょうか?」

「いいですか? すみません」

食堂に居たのは?

鎮守府メンバー(>>33 ただし古鷹を除く。複数指定あり)

43: 2014/05/31(土) 23:08:54.85 ID:cO1UyGO5o
すみません、安価下1でお願いします

44: 2014/05/31(土) 23:09:18.28 ID:/v7wwB4Ao
アカギ

47: 2014/05/31(土) 23:20:15.04 ID:cO1UyGO5o
食堂に居たのは、正座をした赤城さんでした。

しかも……

『反省』

と書かれた紙を顔に貼り付けていました。

ものすごくシュールなのです……

「あの~、電さん? この方は?」

「正規空母の赤城さんなのです! とても頼れる方なのです!」

「……え?」

「なのです!」

「この方……なにをしているのですか?」

「電が知りたいのです……赤城さん、どうしたのですか?」

「そこにいるのは……電さんと……どちらさまでしょうか?」

顔に貼り付けた髪を上げて、こちらを確認します。どうやら私達が見えてなかったみたいです。

「ども、今度こちらに異動になりました青葉です! よろしくお願いします!」

「あ、ご丁寧にありがとうございます。私は赤城です。よろしくお願いしますね」

柔らかな声で答えてくれる赤城さん。

その雰囲気はまさしく、優しいお姉さんなのです。

……正座をして、紙を貼り付けていなければ、ですが。

「……あと三十分ですか。さすがに少し足がしびれてきましたね」

「あの~、赤城さん? なぜこんなところで正座を?」

青葉さんが疑問を投げかけます。

「……つまみ食いが、間宮さんに目撃されてしまいまして」

「……正座を命じられたと」

「……恥ずかしながら。提督命令で」

「……その、頑張ってくださいね」

「……ええ、一航戦の誇りにかけて、足の痺れなどに負けません!」

赤城さんは胸を張りました。その姿はまさしく頼れるお姉さんでした。

……理由はあれですが。

次に会うメンバー、及びその状況等。

鎮守府メンバー(>>33 ただし古鷹、赤城を除く。複数指定あり)

安価下1

48: 2014/05/31(土) 23:20:38.59 ID:9uKFF8/yo
雷ちゃん

49: 2014/05/31(土) 23:36:33.11 ID:cO1UyGO5o
「それはともかく、何か飲みましょう」

「はい。私のことは気にせず、休んでください」

赤城さんはそう言いますが、気にしない方が難しいのです……

「は、はあ……」

これはピンチです。初日から、私たちの鎮守府にマイナスイメージを持たれてしまっているかもしれません。

「やっほー、電。あ、その人がもしかして新しく入ってきた人?」

元気な声で食堂に入ってきたのは、雷(いかずち)お姉ちゃん。

元気で、とても頼りがいのある、私たち四姉妹の三番目なのです!

「どうも! 青葉です! よろしくお願いします!」

「雷よ! どんどん頼っていいからね! これからよろしくね!」

「はい!」

「ところで……赤城さん、なにやっているの?」

雷お姉ちゃんが当然と言っていい疑問を投げかけます。

「反省です。お気になさらないで歓談してください」

「いや、当たり前のように言われても……気にするなって方が無理でしょ?」

「……なのです」

50: 2014/05/31(土) 23:37:04.71 ID:cO1UyGO5o
「Hey! 紅茶が飲みたいねーっ!」

続けて入ってきたのは、戦艦の金剛さんです。

イギリスで建造されたため、時々英語が混じっていて、紅茶が大好きです。

とても明るくて、ウチのムードメーカーと言っても過言ではありません。

選択安価
金剛さんは提督に対して

1 ゲームどおり、提督に対してバーニングラブとか言ってます

2 信頼関係はあるけど、異性としての愛情は持ってません

3 それ以外(記述1票、その他の賛成1票で決定)

安価下1から、先に2票入ったほうで行きます。

51: 2014/05/31(土) 23:38:56.34 ID:t5lqKroW0
1

52: 2014/05/31(土) 23:38:58.56 ID:MNgriuIh0
期待を裏切らない、通常航行の妖怪好食う母艦こと赤城。


今度つまみ食いしてる処を発見したら

好きなだけ食べても良いけど、今後鎮守府の食費は君の給金から捻出する
勿論全てだ。艦娘一同はもとより、妖精一同の分も含めて

と提案してみよう

赤城、赤字になる?? となれば、流石に懲りるだろう



安価㊦


53: 2014/05/31(土) 23:39:35.11 ID:/v7wwB4Ao

54: 2014/05/31(土) 23:48:57.66 ID:cO1UyGO5o
>>52さん
赤城「財布が……預金が……!」


「むむっ! 私のRivalの電さんデスね!」

「え? ライバルってなんですかいきなり?」

「今は一歩……いえ、十歩ぐらい先を行かれていますが、提督のHeartを掴むのは私でーす!」

いきなりのライバル発言で、事情を知らない青葉さんは戸惑っています。

けど、負けるわけには行かないのです!

「いや、どう考えてももう勝負は付いているでしょうに……あの司令官が電から心変わりをするのは天変地異クラスの何かが必要よ」

「ああ、筋金入りですからね。提督の電さん好きは……足が痛い。一航戦の誇り、ここで失うわけには(ぼそっ)」

選択安価
青葉の思考

1 なにやらスクープの予感がしますよ! 詳しく話を聞きたいものです!

2 よく分からないから、しばらく様子を見ましょう。

3 そんなことより、ノドが乾きました。

4 自由安価

安価下1

55: 2014/05/31(土) 23:50:58.28 ID:cO1UyGO5o
今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

安価なら下。

56: 2014/05/31(土) 23:53:39.19 ID:82GHmqPio
1

いいねー癒されるねー

58: 2014/06/01(日) 22:50:22.94 ID:vj3ZB7jSo
「なんですかなんですか!? なにやら面白そうなことが起こってますね? これはどういうことなのでしょうか? 解説の雷さん!?」

「解説ってなによ? まあいいわ! 電と金剛はいわゆる恋敵って奴なのよ」

「おお、恋敵ですか! それはとてもおもしろ、もとい複雑そうな関係ですねえ!(わくわく)」

「とは言っても、司令官は完全に電に夢中だから、もう軍配は上がっているんだけどね」

「むー、そうなのですか。青葉的にはもっと盛り上がって欲しいのですが。とは言っても、提督と艦娘がそんな関係でいいんですか?」

「あれ? 知らないの? 最近認められたじゃない。人と艦娘も結婚できるようになったのよ……『ケッコンカッコカリ』だったっけ?」

「え、そうなんですか!? ありゃー、ここ最近青葉ドタバタしてましたからねえ……うかつでした」

「でも、提督へのLoveは電さんに負けてないデスヨ! 私のHeartは電さんよりも熱いのデース!」

金剛さんの発言に、私は思わず言い返していました!

「そんなことないのです! 私の方が司令官のことが好きなのです!」

ザワッ!

「……おおっと、電さん大胆発言いただきましたー!」

「二人とも、場所弁えなさいよ……」

「あ、はわわーっ!」

「……や、やばいです。あ、足がつりました」

59: 2014/06/01(日) 22:52:02.45 ID:vj3ZB7jSo
――提督執務室。

「提督、この書類ですが――」

私は五十鈴と事務的な会話をしていた。

そのとき――

『私の方が司令官のことが好きなのです!』

『司令官のことが好きなのです!』

『好きなのです!』

「……電が私のことを好きだといった!」

「――はあ? 私には何も聞こえなかったけど?」

「電! 私も大好きだ! 今行くぞ!」

こうしてはいられない! 電は――食堂か!

「最大速度で行く! くっ艤装があれば! 私が人間であることが疎ましい!」

「ちょ、待ちなさい! ……あの色ボケ提督!」

60: 2014/06/01(日) 22:52:29.90 ID:vj3ZB7jSo
――食堂。

「はわわ、違うのです! 違わないけど違うのです!」

私は慌てて弁解します。

「恥ずかしがることはありません。私の提督へのLoveはみんなに知ってもらっても大丈夫デース! 電さんのLoveはその程度なのデスカ?」

「いや、恥じらいってものがあるでしょうに……ねえ、青葉さん?」

「ふむ。秘書艦、提督への大胆発言と……着任初日から大きなネタ頂いちゃいました!」

「なにメモしているのよ! 妹のゴシップ記事なんて書かせないわよ!」

「あ! ちょっと雷さんやめてくださいよ!」

「あ、足が……」

「――って赤城さんが大変なのです!」

選択安価
誰が来る?

1 提督

2 夕立

3 響

4 自由安価

安価下1

>>56さん
そう言っていただけると嬉しいです。
基本的にコメディ+電ちゃんかわいいをテーマとして進めます。

61: 2014/06/01(日) 22:54:47.52 ID:tC2Q3us7o
2

62: 2014/06/01(日) 23:22:54.04 ID:vj3ZB7jSo
「おやつ~おやつ~」

そのとき、食堂に入ってきたのは、ピンクの髪の駆逐艦の女の子。

駆逐艦『夕立』さんです。

明るくいい子で、いるだけで賑やかになる子なのです。

「あれ、赤城さん? 足がいたいっぽい?」

「だ、大丈夫です。夕立さん。ちょっと足をつっただけなので……」

「っぽい? で、その見かけない人はどなた?」

「あ、ども恐縮です! 青葉です! このたびここに配属になりました、よろしくお願いします!」

「わあ、新人さん!? これは歓迎パーティを開かないといけないっぽい!」

「あの、っぽいって?」

「気にしなくていいのです。夕立さんの癖なのです。慣れると分かるのです」

青葉さんの疑問に答えます。

「でも今はまだちょっと無理だから……後でやりたい! 素敵なパーティーしましょう!」

「パーティー? お仕事ですね! 歌って踊って、戦闘も出来る、艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよ~! よっろしく~!」

「ってこの人いつのまに青葉の隣に!? 怪奇現象かなにかですかこれは!」

青葉さんの隣にいつの間にかいた人は軽巡洋艦『那珂』さん。なぜか艦隊のアイドルを自称しているのです。

63: 2014/06/01(日) 23:23:29.59 ID:vj3ZB7jSo
「あなたは青葉さんですね! 那珂ちゃんスマイル!」

「えーと、私の名前をご存知で!」

「ええ、そりゃあもう! アイドルには~ファンサービスは欠かせないからね~。事前調査ぐらい那珂ちゃんはするのですよ」

「は、はあ……アイドル活動とかしているのですか?」

「え~。それ聞いちゃう? アイドルのプライベートとか、本当はあまり晒しちゃいけないんだけど。でも、ちょっとだけならいいかな~?」

「そんなことよりおやつ食べたいっぽい!」

青葉さんと那珂さんのやりとりに、夕立さんが割って入ります。

「今は那珂ちゃんのインタビュー中なの!」

「それよりも電さんと私のLoveのどちらが熱いか決着をつけるデース!」

さらに金剛さんが私との決着をつけると言い出しました。もうなにがなにやらです。

「あ、あの! みんな!」

と、そこで誰かが走ってくる音が聞こえてきました。

64: 2014/06/01(日) 23:23:58.52 ID:vj3ZB7jSo
「いなづまーっ!」

「司令官!?」

その足音の正体は司令官さんでした。

「私も電が大好きだーっ!」

「え、えええ!?」

そう叫んで、いきなり私を抱きしめました。

う、嬉しいけど、苦しいし、恥ずかしいです……けど、やっぱり嬉しいのです。

「テイトクー! 私を無視しないでほしいデース!」

「おお、これは凄いですね! カメラありましたっけ!?」

「ああ、那珂ちゃんを差し置いて目立つなんてずるいよ~!」

金剛さんと那珂さんが今の状態に不満をぶつけます。

青葉さんは――写真なんか取っちゃダメなのです!

「青葉さん、那珂さん! そんな場合じゃないでしょう!? 司令官を止めないと!」

「五十鈴さんか榛名さんあたりじゃないと、あの状態の司令官さんを止めるのは無理っぽい!」

雷お姉ちゃんと夕立さんはなんとか事態の収拾を図ろうとしています。

「それか電本人ね!」

選択安価

1 電が司令官をなだめる

2 五十鈴登場

3 ここで赤城さんがしっかりとしたところを見せる!

4 自由安価

安価下1

65: 2014/06/01(日) 23:25:32.49 ID:L/hrIx8Lo
3

67: 2014/06/01(日) 23:47:54.17 ID:vj3ZB7jSo
>>66さん
『複数のキャラ→提督』が多いので、たまには『提督→特定のキャラ』のSSがあってもいいなと思ったのがきっかけです。
で、一番好きな電ちゃんのSSとなりました。楽しんでいただけたら幸いです。


「提督、そこまでです」

そこに赤城さんがさっそうと入り込んできました。

「赤城?」

「この鎮守府のトップである、提督という重い立場にいる以上、軽はずみな行動は慎んでください。皆さんが見ていますよ」

「――っ! すまない、つい舞い上がっていたようだ」

「いえ。反省してくださったら結構です」

「ああ、ありがとう。赤城」

「けれど、忘れないでください。貴方はここの提督であり、リーダーなのです。プライベートまではどうこう言うつもりはありませんが。皆の手本となるべく行動をするようにしてください」

「その通りだ。気をつける」

「はい。それならば結構です。普段、提督はそれが出来ているのですから。電さんのことだけですからね、提督は」

「ああ、自分でも気をつけているのだがな……忠告、感謝する。赤城」

「電も、すまなかったな」

「い、いえ! 電は大丈夫なのです」

赤城さんが司令官を抑えてしまったのです。

本来、電がやらなければいけなかったのですが……ちょっと反省なのです。

「赤城さん、すごいですね。青葉、ただの大食いの人かと思ってました」

「青葉さん、かなり失礼なこと言ってない?」

雷お姉ちゃんと青葉さんがなにやら会話しています。

「……けど、『反省』と書かれた紙を顔につけたままじゃ締まらないっぽい!」

「「「それ言ったら台無しだよ!(なのです!)」」」

68: 2014/06/01(日) 23:48:23.89 ID:vj3ZB7jSo
――鎮守府、廊下。

案内の途中だったので、みんなと別れて、青葉さんと二人で歩きます。

ちなみに司令官は五十鈴さんに連れ戻されていたのです……

「うー、恥ずかしいところを見せてしまったのです……すみません、青葉さん」

「いえ、賑やかなところで、青葉嬉しいです!」

「そう言ってもらえたら良かったのです」

自由安価

基本的になんでもOK

安価下2

今日はここまでにさせて頂きます。
皆様、お疲れ様でした。

70: 2014/06/02(月) 00:47:58.33 ID:HD/ZXwOZo
電の告白に触発された他の艦娘たちが提督にアプローチするようになる

71: 2014/06/02(月) 01:56:40.13 ID:pwY0GbsBo
乙なのね

76: 2014/06/02(月) 14:22:47.43 ID:mkFSb2uko

改めて鎮守府メンバー

駆逐艦     電・雷・響・暁・時雨・夕立

軽巡洋艦    川内・神通・那珂・五十鈴

重巡洋艦    古鷹・青葉

航空巡洋艦   熊野

重雷装巡洋艦 北上

空母       赤城・蒼龍

戦艦       金剛・榛名

潜水艦     伊168

合計 19名

91: 2014/06/02(月) 20:48:37.58 ID:KWJ9i+O2o



引用: 【艦これ】電ちゃんといっしょ!【安価】