1:◆GoPzFNH1CI 2015/07/31(金) 00:29:37.06 ID:8VDNqDuG0

鳳翔「――あなた、あなた。ちょっといいですか」

提督「うん? どうした、鳳翔」

鳳翔「あのですね、私……できちゃいました」

提督「何が?」

鳳翔「こ……子ども……です////」

提督「えっ」

鳳翔「六つ子です」

提督「ちょ、ちょっと待って」

鳳翔「もう生まれちゃってます」

「「「おとーさーん」」」

提督「えー!!!?!?」



2: 2015/07/31(金) 00:31:29.70 ID:8VDNqDuG0

※注意書き

この作品は、艦隊これくしょんの2次創作SSです。

独自設定として、空母艦娘どうしの呼び方(鳳翔へのお母さん呼び)などを含みます。


瑞鶴「鳳翔お母さんの女子力が低い?」 飛龍「うん」

鳳翔「夢はあなたと共に」

鳳翔「あゝ栄光の、空母機動部隊!」



同じ鎮守府の提督と鳳翔さんです。

鳳翔さんとケッコン済みであること以外は、本筋にはほぼ関係ありません。

また、単体でも問題ないよう心がけて参ります。

3: 2015/07/31(金) 00:32:33.28 ID:8VDNqDuG0

しょうかく「はじめましてー、おとーさん」

ずいかく「おとーさーん、あそんでー」

提督「生まれたって、もう3歳くらいじゃないか!?」

あかぎ「おとうさん、すてーきがたべたいです」

かが「おすしがたべたいです」

提督「歯も生えてないのに高級志向だと!?」

そうりゅう「わたし、じるすちゅあーとのこすめがほしーい!」

ひりゅう「わたしぷらだのばっぐー!」

提督「それ意味分かって言ってるのか!?」

4: 2015/07/31(金) 00:33:47.65 ID:8VDNqDuG0

鳳翔「あなた」

提督「鳳翔!! 一体これは」

鳳翔「とりあえず6人分の出生届と出産手当、育児一時金、児童手当の申請をお願いします。

それから全員病院に連れて行って健康診断。

それが終わったら子供服と生理用品を揃えて、体格が違うからみんな採寸して、オーダーメイドで作って下さいね。

その後幼年学校の入学手続き、もちろん全員お受験させましょう。それから留学先も――」

提督「待て待て、いくらなんでも急過ぎるぞ!?」

5: 2015/07/31(金) 00:34:45.45 ID:8VDNqDuG0

鳳翔「揃えるものは色々ですが、とりあえず」

提督「と、とりあえず?」

鳳翔「8人で暮らす家ですね。10億円くらいのが欲しいです」

提督「」

鳳翔「それから自家用車ですが、カタログから見繕っておきました。これです、オプションもろもろで5000万円」

提督「…………」

鳳翔「終わったら子どもたちのベッドと、大きいテレビと……あ、新しい洗濯機と冷蔵庫も」

提督「…………」

鳳翔「うふふ、忙しくなりますね、あなた!」

提督「そんな……君の夢は、2人で小さなお店を……う、お」

6: 2015/07/31(金) 00:36:20.39 ID:8VDNqDuG0


……とく、ていとく!

提督「うーん……」


陸奥「提督、起きて!! 第1艦隊から入電よ!!」

提督「うおおおおお!?!? 夢か!?」

山城「寝ぼけてんじゃないわよ!! 姉さまが危険な目に遭ってたらどう責任取るつもり!?」

提督「す、すまない。返す言葉もない」


扶桑『山城、私は何ともないから……』

赤城『珍しいですね、執務中に居眠りなんて』

長門『徹夜が続いたからな。我らが帰らなければ安心出来ないだろう』

7: 2015/07/31(金) 00:41:26.76 ID:8VDNqDuG0





提督『――もう大丈夫だ、報告を頼む』

飛龍「先ほど、最後の敵艦の撃沈を確認しました!」

赤城「皆さん、損害を報告して下さい」

扶桑「魚雷命中1です……戦闘に支障はありません」

叢雲「私は爆弾至近2。同じく戦闘、航行は問題なしよ」

提督『――了解。小破が2艦か』

長門「随分奥まで来たからな。次は補給部隊本隊とぶつかるだろう」

吹雪「はい! いつも通りやれば問題ありませんね」


赤城「聞いての通りです、提督。このまま進みますか?」

提督『――よし、進撃だ。何度も来た海域だから心配はしてないけど、いつもの通り昼戦で……』

飛龍「大破したら撤退。そうでしょ?」

提督『――その通り。損害状況の把握は頼んだぞ、飛龍』

飛龍「頼まれました!」

提督『――戦果を期待しているよ。交信終わり』

8: 2015/07/31(金) 00:42:49.34 ID:8VDNqDuG0

赤城「…………」

赤城「旗艦の私ではなく、飛龍に頼んだのが引っかかりますが」

吹雪「きっと赤城さんには艦隊指揮に集中して欲しいんですよ!」

赤城「そ、そうですよね!」


赤城「じゃあ、忙しくなる前にお弁当にしましょう」

長門「……きっとそういう所だよ、赤城」

扶桑「ちょっとお昼には早いんじゃないかしら」

飛龍「でも、艦載機隊がちょうど帰って来てるからね。整備の間に、私たちも腹ごしらえしよう」

9: 2015/07/31(金) 00:44:07.23 ID:8VDNqDuG0





提督「この後会敵したとして……昼すぎあたりに、戦闘続行を判断することになるかな」

陸奥「夜戦は慎重にならないとね。まあ、赤城と飛龍がいるし、日暮れ前には撃滅できるでしょ」

山城「流石にあの面子で心配してないわよ。吹雪も叢雲も、姉さまと気心知れてるしね……あ、居眠りは話が別よ」

提督「本当に反省してるって……今のうちに食事を済ませるか。2人も行くだろ?」

山城「そうね。姉さまがいないから、しょうがなく行ってあげるわ。しょうがなく」

陸奥「ふふっ、じゃあ私も、長門がいないからしょうがなく行くわ」

10: 2015/07/31(金) 00:46:49.90 ID:8VDNqDuG0

提督「わざわざ言わないでもいいよ……ん?」

山城「なんか外が騒がしくない?」

提督「本当だな。いったい――」


そうりゅう「あー、おとーさんだー」

しょうかく「おはよーございます、おとーさん!」


提督「…………」

提督(なんだ、まだ夢見てるのか。よしよし)

提督「おう、おはよう。廊下は走るなよー」

「「はーい!!」」トコトコ

11: 2015/07/31(金) 00:48:00.93 ID:8VDNqDuG0

陸奥「……えっ? あの子たち……え?」

山城「蒼龍と翔鶴……いや、まさか、あんなちっちゃい子なんて」

しょうかく「あっ、むつおねーちゃん!」

陸奥「お姉ちゃん!?」

そうりゅう「やましろおねーちゃん、ごはんたべにいこー!!」

山城「お姉ちゃん……」

しょうかく「おとーさんもいきましょー」

提督「おー」

12: 2015/07/31(金) 00:49:46.65 ID:8VDNqDuG0

そうりゅう「あー、でも、あいすもたべたーい! ねー」

しょうかく「うん、わたしもー!」

陸奥「…………」

山城「…………」


「「おねがいおねーちゃん!!」」


山城「よしわかったぁ!! 間宮さんのところね!!」

陸奥「おねーちゃんにまかせなさい!!」

「「わーい!!」」

提督「こらこら、ご飯食べてからにするんだぞ」

「「はーい!!」」


―― バタン


…………

長門『――提督、提督!! 聞こえるか!!』

長門『赤城と飛龍がいきなり……おい、応答しろ!!』

扶桑『私と長門さんで時間を稼ぎます!! 吹雪ちゃん叢雲ちゃん、この子たちを連れて先に!!』

吹雪『は、はい!! こっちこっち、大丈夫だからね……え、飛行機飛ばす? 出来るの?』

叢雲『無理しないでよ、多分艤装の大きさも……あ、そっち行っちゃダメよ!!』

13: 2015/07/31(金) 01:01:19.91 ID:8VDNqDuG0

提督「おはよう、鳳翔」

鳳翔「おはようございます、あなた……提督!」

提督「今日も朝食の準備、ありがとう」

鳳翔「いえいえ、当番ですからね」

鳳翔「……あっそうだ、ちょっと聞いて下さいよ」

提督「うん?」

鳳翔「今日、とっても面白い夢を見たんです! 私とあなたが一緒に暮らしてて、そこにね……ふふっ」

提督「どうした、楽しそうじゃないか」

鳳翔「赤城ちゃんや加賀ちゃんたちがちっちゃくなって、私の子どもになっちゃってるんです」

提督「…………」

14: 2015/07/31(金) 01:02:19.06 ID:8VDNqDuG0

鳳翔「おかしいですよね! いくらお母さんと呼ばれてても、本当に産んだわけじゃないのに――」

そうりゅう「おかーさんおはよー!!」

鳳翔「はいはい、おはようございます」

しょうかく「おかーさん、おなかすいたー!!」

鳳翔「今持って行きますから、座って待ってなさいねー」

「「はーい!!」」

鳳翔「…………」

提督「…………」

鳳翔「……あらあら?」

提督(首傾げた鳳翔も可愛い)

15: 2015/07/31(金) 01:03:13.72 ID:8VDNqDuG0

鳳翔「夢でしょうか。あなたと一緒に見てる夢?」

提督「ど、どうだろうな。私もちょっと心の整理が」

鳳翔「でもあの子たちの可愛さの前では些細な疑問ですね」

提督「可愛いのは同意だけど。ずっとこのままって訳にもな」

鳳翔「いいじゃないですか。きっと子どもの面倒をみる予行演習をさせて下さってるんでしょう、誰かが」

提督「いや、誰かって……」

そうりゅう「おかーさーん!!」

しょうかく「はやくはやくー」

鳳翔「ええ、今行きますよー!! ああもう、可愛いですねぇ」

提督「ちび可愛さに目が曇ってるぞ」

16: 2015/07/31(金) 01:04:16.94 ID:8VDNqDuG0

そうりゅう「ごはーん」

しょうかく「ごはんだー」

山城「朝食を……皆一緒でいいのかしら? 5人分、お願いね」

鳳翔「はいはい、こちらですよ」

陸奥「ちゃんといただきます言うのよー」

そうりゅう「はーい!!」

「「「いただきまーす」」」

鳳翔「はい、召し上がれー」

しょうかく「あーん、ぱくっ」

「「「…………」」」

17: 2015/07/31(金) 01:06:05.48 ID:8VDNqDuG0

陸奥(……ぐっ……ホントに鳳翔さんのお味噌汁?)

山城(……な、なにこれ、生臭っ)

提督(……いつもの鳳翔の味じゃないな)

鳳翔「どうですか、皆さん?」

提督「あ、あのな、鳳翔」

そうりゅう「まずーい。おかあさん、おりょうりへたー」

しょうかく「へんなあじー。もういらなーい」

鳳翔「!!」ガーン

山城「子供は残酷よねー」

鳳翔「ちょっと修行に出て来ます!!」

提督「落ち着くんだ鳳翔、大丈夫だから」

18: 2015/07/31(金) 01:07:27.91 ID:8VDNqDuG0

―― バタァン!!

かが「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」

提督「うおう……加賀もか」

かが「お゛か゛あ゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」

鳳翔「あら、どうしたの?」

かが「ず゛い゛か゛く゛が゛わ゛た゛し゛の゛プ゛リ゛ン゛と゛っ゛た゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」

鳳翔「まあ、本当ですか?」


ずいかく「とったんじゃないもん、しらなかったんだもん!」

かが「……ひとりでさきにたべちゃったじゃないの」


かが「お゛か゛あ゛さ゛ん゛と゛み゛ん゛な゛に゛か゛っ゛て゛き゛た゛の゛に゛い゛い゛い゛い゛い゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」

ずいかく「し゛っ゛て゛た゛ら゛た゛べ゛な゛か゛っ゛た゛も゛ん゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」


「「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!゛!゛!゛!゛!゛!゛」」

鳳翔「あらあら……よしよし」

19: 2015/07/31(金) 01:12:27.16 ID:8VDNqDuG0

山城「ん、プリン? プリンって、昨日加賀が皆に買って来てくれたあれよね。夕食後に皆で食べた」

陸奥「ええ。瑞鶴が昨日、出撃で居なかったから……空母の皆は今日、揃って食べるって言ってたわよ」

山城「瑞鶴は知らずに食べちゃったのかしら? 相当疲れてたし、しょうがないわね」


鳳翔「よしよし、仲良くしなきゃだめですよー」

「「うわああああああん!!!!」」

鳳翔「ああ、我が子同然の2人を抱えあげられる日が来るなんて……至福の重み……」

提督「戻って来い鳳翔」

20: 2015/07/31(金) 01:13:47.24 ID:8VDNqDuG0

鳳翔「ハッ! ……あなた、ちょっと手伝って下さい。部屋に戻します」

提督「あ、ああ。わかった」

山城「私、通信室に戻ってた方がいいんじゃないの?」

陸奥「赤城たちから連絡、来るかもしれないしね」

提督「頼むよ。私もすぐ行くから」


ずいかく「……おとうさぁん」

提督「瑞鶴、だよな。どうしてこうなった」

ずいかく「だっこしてー」

提督「お、おう」

提督(これ戻った後も覚えてたらどうなるんだ)

かが「うー……」zzz

鳳翔「あらあら、泣き疲れちゃったみたい」

提督(鳳翔の母性はいつも通りだな)

21: 2015/07/31(金) 01:15:58.77 ID:8VDNqDuG0

陸奥「あのね、提督。とりあえず流れでここまで来たけど」

提督「うん。そろそろ現実に戻るか」

陸奥「尋問タイムね」

提督「ああ。鳳翔、ちょっと厨房に来てくれ」

鳳翔「は、はい」

提督「さっきの朝食、何入れた?」

鳳翔「何って、何も変なもの入れてませんよ? いつも通り料理したんです」

陸奥「蒼龍『ちゃん』と翔鶴『ちゃん』の反応はどうなのよ」

鳳翔「……あ、子どもには味が濃すぎたんでしょうか?」

提督「そういうレベルか? 味噌汁なんか、未だに舌がしびれるくらいだぞ」

22: 2015/07/31(金) 01:16:54.80 ID:8VDNqDuG0

鳳翔「おかしいですね。入れたものはお豆腐に油揚げ、長ねぎ……」

提督「それだけじゃないはずだ」

鳳翔「あとはお味噌と、出汁だけですよ? 本当に」

陸奥「どうせ味噌をあるだけ全部入れたとか、そういうオチでしょ」

鳳翔「失礼な! 私はこの鎮守府に来たころから、お料理を作ってるんですよ。
そんな料理下手の典型みたいな失敗はしません」

陸奥「それは知ってるけど、あれを飲んだ後じゃ説得力無いわよ」

23: 2015/07/31(金) 01:18:14.02 ID:8VDNqDuG0

提督「出汁って何使ったんだ?」

鳳翔「ただの煮干しですけど。ほら、これです」

陸奥「あれ、本当ね。普通だわ」

提督「変だな、でもさっきの味は……いや待て! 鍋の底に何かが」

陸奥「……電気ウナギ?」

鳳翔「」

提督「本当にしびれてるのかよ!! 蒼龍、翔鶴!! うがいだ、ペッしなさい、ペッ!!」

陸奥「み、水でいいの!? 感電しない!?」

「「きゃー」」

24: 2015/07/31(金) 01:23:32.13 ID:8VDNqDuG0

鳳翔「ち、違いますよ!! こんなの私、入れてませんよ」

提督「うん、大丈夫。わかってるよ」

陸奥「今まで失敗なんてなかったもんね。でも一体誰が?」

鳳翔「今日の当番は私だけなんですけど……」

提督「とりあえず味噌汁は廃棄だな。被害を抑えないと」


陸奥「ともあれ、現状を把握しないとね。おかしくなったのは正規空母の子たちだけかしらね?」

提督「空母といえば、赤城と飛龍がどうなったかわからないな。第1艦隊と連絡を取るか」

陸奥「さっきは何ともなさそうだったけれど」


―― キャアアアアアア!!!!


陸奥「な、何!? 五月雨の声!?」

鳳翔「あらあら」

提督「洗い場だ、行こう!!」

25: 2015/07/31(金) 01:32:07.98 ID:8VDNqDuG0

提督「五月雨!!」

五月雨「提督、洗濯機が、洗濯ものが!!」

提督「洗濯機がどうした!?」

五月雨「得体のしれないどろっとした何かが詰まってて、怖くて開けられませーん!!」

提督「……むっ、なんだこりゃ!? 中で水が煮こごりみたいに固まってる」

陸奥「今度は何? 洗濯のりをあるだけ入れたとか?」

鳳翔「違いますってば。そもそも洗濯のりは普段使いませんよ、衣類が多くて調整が難しいので」


提督「あれ? でも私の軍服はいつもパリッとしてるけど」

鳳翔「あなたの服は、個別で私が手洗いしてます」

提督「大好きだ鳳翔!!」ギュッ

鳳翔「あなた!!」ギュッ


五月雨「ま、まぶしい! これが正妻空母!!」

陸奥「ちょっと、夫婦漫才は後にしてよ!!」

26: 2015/07/31(金) 01:33:06.39 ID:8VDNqDuG0

そうりゅう「あっ、さみだれおねーちゃん!」

しょうかく「こんにちはー!」

五月雨「きゃあああ!! 誰ですかこの子、かわいい!!」

提督「蒼龍と翔鶴だよ。多分ね」

陸奥「あら、どうしたの? ニコニコして嬉しそうね」

そうりゅう「えっとねー、おかーさんのおてつだい!」

鳳翔「お手伝い? まあ、何をやってくれたの?」

そうりゅう「これー! せんざい、いれておいたの!」

提督「洗剤?」

五月雨「……片栗粉、ですね」

陸奥「こりゃ掃除が大変だわ」

27: 2015/07/31(金) 01:34:49.28 ID:8VDNqDuG0

しょうかく「わたし、おなべにおさかな、いれておいた!」

提督「なんだ、翔鶴の仕業か」

陸奥「自分は悪くないのに、まずいって言われた鳳翔さんかわいそうね」


鳳翔「そっ、蒼龍ちゃん、翔鶴ちゃん!! 貴女たちは――」

そうりゅう「……おかーさん、いけなかった?」

鳳翔「あの……めっ……」

しょうかく「よけいなことしちゃった?」

鳳翔「…………」

「「ごめんなさーい!!」」

鳳翔「もー許しちゃう!! おかーさん何でも許しちゃう!!」

陸奥「ちょ、叱るときはちゃんとしないとダメよ!!」

28: 2015/07/31(金) 01:38:53.94 ID:8VDNqDuG0

五月雨「よく考えたら、子どもの躾なんて誰もしたことありませんからね」

提督「雰囲気は完全に母親のそれだけどな」


山城「――提督、ちょっといい?」

提督「ああ、ごめん。任せちゃってて」

山城「第1艦隊が任務を終えたわ。これから帰還するそうよ」

提督「え、もう? ……昼戦だけで済んだのか。それじゃ、敵は撃滅出来たんだね」

山城「それがね、どうも電文の内容が要領を得ないのよね」

提督「何だって?」

29: 2015/07/31(金) 01:40:45.20 ID:8VDNqDuG0

山城「書き写してきたわ。

赤城、『ひこーきをぐわーっととばして、どーんとやっつけました』

飛龍、『ともながたいがやりました! つぎはえむあいさくせんですか』

扶桑姉さま、『危なっかしくて見てられない。あ、作戦は一応成功です』

吹雪、『私より小さいのに、戦闘は上手なままなんてずるいです』

叢雲、『帰ったら1週間の休暇を申請するわ』

長門、『正直抱きしめたい』

……以上よ」


提督「とりあえず混乱は伝わったが」

そうりゅう「おかーさん、だっこしてー!!」

しょうかく「わたしもー!!」

鳳翔「はいはい! もう、なんて可愛い夢なんでしょう!」

山城「……多分、あっちもあれと一緒ね」

提督「そのようだな」

30: 2015/07/31(金) 01:44:43.14 ID:8VDNqDuG0





あかぎ「ただいまかえりました!!」

ひりゅう「みんなぶじでした!!」

鳳翔「はいお帰りなさい、よく頑張りましたね」

扶桑「た、ただ今、戻りました……」

叢雲「あーもう、いつもの3倍疲れたわ!!」

提督「お、おお。お疲れ様、何があった」

叢雲「色々あったわよ!! ちょーっと目を離すとイルカの群れと泳いでるわ、
艦載機でウミネコを追っかけ回してるわ、ウミガメと一緒に潜ろうとしてるわ……」

鳳翔「なんですかそれ、可愛い!!」

31: 2015/07/31(金) 01:45:48.04 ID:8VDNqDuG0

扶桑「無事に連れ帰るのは骨でしたね」

鳳翔「しゃ、写真!! その時の写真はありませんか!?」

叢雲「そんな余裕あるわけないでしょ!!」


吹雪「司令官、一体これはどういうことなんでしょう」

提督「どうもこうも、私が一番知りたいよ」

長門「どうやら鎮守府でも、我々がいない間に色々あったようだな」

提督「そうなんだよ。これでまた2人増えたってことだ……」

32: 2015/07/31(金) 01:46:55.55 ID:8VDNqDuG0

そうりゅう「あかぎちゃん、ひりゅうちゃん、おかえりー」

しょうかく「どうだった? どうだった?」

ひりゅう「うふふ、わたしがぜーんぶやっつけちゃったもんねー」

あかぎ「わたしだってやっつけました!!」

ひりゅう「わたしのほうがおおかったもん、たもんまるもいってるもん」

あかぎ「わたしー!!」

そうりゅう「けんかしちゃだめー!!」

―― ギャーギャー!!

長門「……鳳翔よ、可愛いは正義だな」

鳳翔「ええ、正義ですね」

陸奥「ちょっとしっかりしてよ。2人とも目がイッちゃってるわよ」

33: 2015/07/31(金) 01:49:23.31 ID:8VDNqDuG0

提督「誰か、赤城と飛龍に何があったか見ていた者は?」

山城「朝方の定時連絡では、何ともなかったのよね」

吹雪「はい。その後、隊列を組み直して艦載機の発進準備をしたんですが……」

扶桑「その時は複縦陣で、私と長門さんが先頭でした」

叢雲「私と吹雪が、赤城と飛龍のすぐ前に居たわ」

吹雪「お2人のトンボ釣りですが、いつも通り発艦失敗は無くて安心してたんです」

扶桑「第1次攻撃で、敵艦は3隻撃沈。砲撃戦のために隊列を組み直すか聞こうと、後ろを見たら……」

長門「天使がいたのだ」

叢雲「言い方がいちいち怖いのよ」

提督「直接は見てないか……うーん」

34: 2015/07/31(金) 01:51:23.03 ID:8VDNqDuG0

長門「しかし、特に問題ないのではないか? あの姿でもいつも通り、艤装を扱っていたぞ」

扶桑「そうなんです。私たちが、何が何だか分からないうちに、此方の艦載機が敵艦を沈めていました」

提督「赤城と飛龍が全部やったのか? 普段よりすごいじゃないか」

叢雲「よく見たら、艤装も体のサイズに合わせて小さくなってたみたいね」

吹雪「あの小ささで強さはそのまま。可愛くてエコですよね」

提督「……いや、今はよくてもこれから実害が出るかはわからないだろう。なんとか元に戻さないと」


長門「…………」ウズウズ

陸奥「……だっこさせてって、頼んでくれば?」

長門「うむ!」

52: 2015/08/04(火) 23:56:02.35 ID:R0t9AEua0

提督「……ん? いや、ちょっと待て吹雪。さっきの話、何かおかしいぞ」

吹雪「え、どこですか?」

提督「複縦陣を組んだ時、吹雪と叢雲は正規空母の前に出てたんだよな」

叢雲「ええ、赤城の命令でね」

提督「そりゃ変だ。駆逐艦のトンボ釣りは、正規空母の後方だろう」

吹雪「あ、はい。私も、いつもと違うなー、と思って赤城さんに言ったんですけど」

53: 2015/08/04(火) 23:58:10.96 ID:R0t9AEua0


…………

赤城『えーと、ですね。今回は後ろでなくて、前に出てもらえますか?』

叢雲『前で良いの? もし発艦失敗したら釣りにくくなるわよ』

飛龍『ゼッタイ大丈夫だよ! 私たち正規空母も妖精さんたちも、こんなことで機体を失わないように訓練繰り返して来たんだもの』

吹雪『もちろん、ずっと一緒に戦ってきたからお2人の実力はわかってますが』

赤城『ただでさえ、随伴の駆逐艦には対潜・対空・水雷戦、負担が大きいですからね』

飛龍『こういうところで迷惑かけないよう、文字通り叩きこまれてきたからさ』

『『お母さんに』』

叢雲『ああ……』

54: 2015/08/04(火) 23:59:12.90 ID:R0t9AEua0

吹雪『私も叢雲も、鳳翔さんには何度も指導して頂いてますからね』

叢雲『やっぱり正規空母には、相当厳しい訓練だったのかしら?』

赤城『1回失敗するごとに、晩ごはんのおかずが1品減るんですよ!! 必氏にもなります!!』

叢雲『わ、わかったわよ。信頼してるわよ』

飛龍『でも、発艦中の対潜は任せる他ないからね。その時は私たち、真っ直ぐしか走れないし』

吹雪『わかりました! それじゃ、今回は前に居るようにしますね』

飛龍『うん、よろしくね!』

…………

55: 2015/08/05(水) 00:00:29.22 ID:EbnOZ/nz0

叢雲「その時は納得したけど。冷静に考えると少し不自然かしらね」

提督「艦載機隊の妖精さんを1番大事に考えているのは、私から見てもわかるから。
万一に備えて、後方に駆逐を置くのが普通だと思うんだけど」

吹雪「ということは、お2人は相当自信があったのか」

扶桑「あるいは、何か別の考えを? 空母の方にしか、わからないと思いますが」

提督(それか、吹雪たちの目から隠れる必要があったのか……僚艦同士で秘密など、作って欲しくは無いけど)

提督「まあ、赤城たちが元に戻ったら聞いてみよう。全員無事に戻れるなら、現場の判断を優先したいし」

吹雪「そうですね」

56: 2015/08/05(水) 00:02:04.43 ID:EbnOZ/nz0

あかぎ「ほらひりゅう、みてください!! わたしのせんとうきたい、げきつい15です!! わたしのかちです!!」

長門「うむ」

ひりゅう「わたしだって、げきつい18だもん。わたしのかちー!!」

長門「ほう」

あかぎ「むっ……あ、たしざんをかぞえまちがってました。19でした!!」

ひりゅう「むむっ、えーとえーと……あっ! ともながたいが、3きおとしてるんだ!! これで21!!」

あかぎ「むー!!」

長門「うむうむ」

鳳翔「こら、喧嘩しちゃいけませんよ。皆頑張ったんですからね」

57: 2015/08/05(水) 00:05:48.21 ID:EbnOZ/nz0

あかぎ「ながとおねえちゃん!! おねえちゃんのたいくうきじゅうと、
わたしのせんとうきがきょうりょくして、30きおとしましたよね!!」

長門「うむ、そうだな。私は今回、主砲しか撃っていないはずだが、お前が言うならそうなんだろう」


ひりゅう「むー、ながとおねーちゃん!! わたしのせんとうきが、おねーちゃんのしゃてーにおいこんで、
さんしきだんで40きおとしてくれたよね!! きょーどーせんかだよね!!」

長門「うむ、そうだな。主砲弾はすべて通常弾頭を持って行ったはずだが、お前が言うならそうなんだろう」


あかぎ「あー、まちがえた!! 50きでした!!」

ひりゅう「わたしもまちがえた!! 60きだもん、たもんまるもいってるもん!!」

長門「うむ、そうだな。相手方はヲ級1隻で、流石に100機以上は運用できないだろうが、お前たちが言うならそうなんだろう。うんうん」

58: 2015/08/05(水) 00:06:51.15 ID:EbnOZ/nz0

吹雪(私が知ってる機動部隊と違う)

扶桑(そういえばおねえちゃんって呼ばれたことは無いわね)

叢雲「現場の判断、ねぇ」

提督「まあ言ってやるなよ、小さいんだし」


叢雲「ところで今日は演習とか遠征とか、休みの子が多かったわよね」

提督「うん、皆いるよ。ゆっくりだけど、そろそろ起きてくるんじゃないか」

陸奥「この惨状見てどんな反応するかしらね」

叢雲「とりあえず私は休ませてもらうわよ」

扶桑「私も、入渠してきてよろしいでしょうか」

提督「ああ、ごめん、もちろんだ。ゆっくり休んでくれ」

59: 2015/08/05(水) 00:08:46.27 ID:EbnOZ/nz0





かが「……う……うーん……」

ずいかく「くぅーくぅー」zzz

かが「ん、ふぁあ……あれ?」

ずいかく「すー」zzz

かが「……おかあさん? いないの?」

かが「…………」

かが「……ふぇ」グスッ



かが「ずいかく、ずいかく……おきて」ユサユサ

ずいかく「う、うーん? なにー?」グシグシ

60: 2015/08/05(水) 00:11:20.15 ID:EbnOZ/nz0

かが「おかあさんがいないの……おとうさんも……」

ずいかく「えー? それじゃさがしに……なんでないてるの?」

かが「な、ないてません」

ずいかく「いっしょにさがしにいこー。ほら、なきやんで」

かが「だからないてません!!」

ずいかく「わたしもおかーさんと、おとーさんにあいたいし」

かが「そ、そうですか? それじゃ、わたしもついていってあげます」キリッ

ずいかく「…………」

ずいかく「うん。それじゃいこー」

61: 2015/08/05(水) 00:13:25.75 ID:EbnOZ/nz0





那智「おい貴様……」

提督「おー、那智。どうした、元気ないな」

那智「この騒ぎは一体何だ。二日酔いの頭に響くだろう」

陸奥「何なんでしょうねぇ、本当に」

那智「気のせいか、さっきから幼子の声が……む」


あかぎ「おかあさん、かがちゃんはー?」

しょうかく「ずいかくもー」

鳳翔「そうね、まだ寝てると思うけど。そろそろ起こしに行こうかしらね」

62: 2015/08/05(水) 00:13:55.96 ID:EbnOZ/nz0

那智「…………」

那智「その、何だ。あまり鳳翔に負担をかけてやるなよ」

提督「なに?」

那智「しかし、いきなり六つ子か。貴様も思ったよりやるではないか、くっくっ」

提督「どんな目で見られてるんだよ。とりあえず座っとけ、焦点が合ってないぞ」

陸奥「突っ込みも的がずれてるわね」

64: 2015/08/05(水) 00:20:30.81 ID:EbnOZ/nz0

妙高「こんにちは、提督」

提督「こんにちは妙高。今日は休みだろ?」

妙高「はい。起きたら那智が居なかったので、探しに来たのですが……」


ひりゅう「なちおねーちゃん、どうしてふらふらしてるのー?」

那智「これか? これはな、人生の補給と休息だよ。酒は憂いの玉箒と言ってな」

そうりゅう「ほきゅー? わたしもしたい!」


65: 2015/08/05(水) 00:20:56.81 ID:EbnOZ/nz0

那智「ふふふ、そうかー、お前たちが言うならしょうがないなー。迎え酒と洒落こmぐふっ!!」

妙高「子どもに何言ってるの。貴女は水でも飲んでなさい」

そうりゅう「あ、みょうこうおねーちゃん。こんにちはー!」

妙高「はい、こんにちは。元気ですね」

ひりゅう「おやつたべにいこー!」

妙高「いいですよー。ちょっと待って下さいね」

66: 2015/08/05(水) 00:25:19.60 ID:EbnOZ/nz0

陸奥「……妙高、これ見て驚かないの?」

妙高「いえ、ちょっとだけ。でも艦娘は人間と違って、色んな事が起こりますからね」

提督「これは極端な例だと思うけどな」

陸奥「でも、妙高はさすがお姉ちゃんよね。私たちは、この子たちの魅力に一瞬やられちゃったのに」

妙高「確かにギリギリでしたよ? 妹たちのことを思い出しちゃいましたし」

提督「そうか、長女だと考えも違うのかな」

陸奥「提督はあっという間に呑まれたわよね」

提督「君と山城も似たようなもんだろ」

67: 2015/08/05(水) 00:26:01.65 ID:EbnOZ/nz0

妙高「でも、そうですねぇ。もし那智がもっと子どもっぽくなったような」

妙高「黒髪でセミロングでサイドポニーで泣き虫の子がいたら危なかっt」


かが「ふぇぇ……おかあさんどこぉ……」グスグス


妙高「きゃあああああ!!!!」タイハ

陸奥「!?」

妙高「うぐっ……私にどうしろというのですか!!」

提督「何も言ってないぞ」

陸奥「なんで服が破けるのよ」

68: 2015/08/05(水) 00:30:56.73 ID:EbnOZ/nz0

摩耶「おい提督! 大勢で集まって何騒いでんだ、やかましい」

提督「摩耶か。起こしてしまったか」

鳥海「お疲れ様です司令官さん、陸奥さん」

陸奥「重巡組も、今日休みだったわよね?」

摩耶「そうだ。だから今日はゆっくり起きようと思ってたのによ」

鳥海「寝過ぎると頭痛くなるわよ。ちょうど良かったじゃないの」

69: 2015/08/05(水) 00:31:46.01 ID:EbnOZ/nz0

摩耶「騒ぎ声で目覚めたくねーよ。で、何なんだ。託児所でも始めたか」

陸奥「託児所ねぇ。よその子だったら、もっと慌ててたんでしょうけど」


かが「おかあさん、おかあさん……ふぇ」ダキツキ

鳳翔「あらあら、寂しかった? そばにいなくてごめんなさいね」


鳥海「……保母さんじゃなくてお母さんですね」

陸奥「見た目以外は割といつも通りかもしれないわね」

摩耶「加賀ってあんなに泣き虫だったか?」

提督「鳳翔と2人でいる時なんかは、意外と……」

70: 2015/08/05(水) 00:34:30.21 ID:EbnOZ/nz0

摩耶「何があったんだよ。変なものでも食ったのか」

提督「これから調べる所だよ。しかし、正確な話が聞ける状態かどうか……」


ひりゅう「あー、まやおねーちゃーん!!」

そうりゅう「まみやさんにつれてってー!!」

摩耶「お前ら二航戦か? アタシがメシ、食った後ならいいぞー」

「「わーい!!」」


陸奥「摩耶も鳥海も、別にびっくりしてないのね」

鳥海「してますよ。司令官さんと鳳翔さんの、落ち着いた空気に呑まれただけです」

71: 2015/08/05(水) 00:36:10.13 ID:EbnOZ/nz0

摩耶「ふん、この程度じゃアタシは驚かねーぜ。手のかかる姉妹が3人もいるからな」

鳥海(私も!? 割とショックなんだけど!!)

摩耶「しかしまぁ、そうだな……」

摩耶「子どもっぽいリボンでツインテールにして大人ぶってる、まさに妹って感じのちびがいたら、アタシも危なかっt」


ずいかく「おねーちゃーん、おかーさんどこー?」トコトコ


摩耶「ぎゃあああああ!!!!」タイハ

陸奥「だからなんで服が破けるのよ」

摩耶「ぐふっ……妹っぽくない妹しかいないアタシには堪えるぜ」

鳥海「妹っぽくなくて悪かったわね!!」

72: 2015/08/05(水) 00:39:11.44 ID:EbnOZ/nz0

ずいかく「まやおねーちゃーん」ダキツキ

摩耶「て、提督……お前まさか、こんなちび共に戦わせるほど冷血人間だったのか!?」

提督「いや信用してくれよ。それに、ちびだからって実力は落ちてないんだぞ?」

妙高「でも、流石にこれはまずいですよ。ゴシップ誌にでもすっぱ抜かれたら……」

鳥海「海軍はどれだけ非道な組織なんだ、と叩かれる未来が見えますね」

陸奥「駆逐艦とか見れば今更じゃないの、それは」

提督「うぬ……こうなったら!!」



―― バタァン!!


提督「助けてアカえもん!!」

明石「誰がロボットですか」

73: 2015/08/05(水) 00:42:06.60 ID:EbnOZ/nz0

明石「困ったらとりあえず私に振るのやめてもらえません?」

提督「それだけ頼りにしてるってことだ!!」

明石「……た、頼り?」

提督「もちろん。泊地修理も装備改修も、この間の鳳翔のことも。君がいたからこそ出来たことだ」

明石「いやぁー、あはは」

提督「お願いだ、君がいなきゃこの鎮守府は持たないんだよ。今回も私を助けてくれないか」

明石「し、仕方ありませんねー。敵軍の最重要目標艦にして、海軍の誇る巨大移動工廠たる私とて、
万能じゃないです……が、期待に応えることは吝かじゃありません」

提督「そうか! ありがとう、よろしく頼むよ」

陸奥(ともすれば気障なセリフを普通に吐くのが怖い所よね)

74: 2015/08/05(水) 00:42:48.56 ID:EbnOZ/nz0

明石「で、何があったんです?」

提督「見た方が早い。――おーい、こっちおいで」


あかぎ「はーい!!」

しょうかく「あー、あかしおねーちゃん!!」

「「「おねーちゃーん!!」」」


明石「ぐっはあああああ!!!! オーラが!! 幼女が!! 私を包む!! 何の光!?!?」

陸奥「ここでぶっ倒れてもらっちゃ困るわよ」

75: 2015/08/05(水) 00:49:49.50 ID:EbnOZ/nz0

そうりゅう「おねーちゃん、れっぷうつくってー!!」

ひりゅう「わたし、しんでんがほしー!!」

しょうかく「あたらしいぼいらーもー!!」

あかぎ「とにかくたくさんおとせる、せんとうきをください!!」


「「「おねがーい!!」」」


明石「もー作っちゃう!! おねーちゃんなんでも作っちゃう!!」

提督「……本当に作れるのか?」

陸奥「いつもより豪華な武装じゃないの」

76: 2015/08/05(水) 00:53:35.49 ID:EbnOZ/nz0

鳳翔「遅れました、皆さん」

ずいかく「おねーちゃーん」

かが「あかしおねえちゃん、こんにちは」


明石「増えた、ですと……? くっ殺」

提督「とりあえず鼻血拭けよ」

明石「ふが……ち、血じゃないですよ。機械油ですよ」

提督「地味に怖いこと言うな……」

陸奥「今のとこ、一番耐性低い子がわかったわね」

77: 2015/08/05(水) 00:55:12.39 ID:EbnOZ/nz0

明石「提督は……私にこれを直せとおっしゃる」

提督「うん」

明石「あのですね、私は工作艦ですよ。魔法使いじゃないんですよ」

提督「知ってる。でも差し当たり、対応できそうなのは君ぐらいだ」

明石「う……頼られるとどうも……」

提督「なるべく早く、いつもの状態に戻したい。この状態での危機対応は予測できないからね」

明石「うーん、でも、原因の方はさっぱりですよねぇ……戦闘に支障は無かったんでしたっけ?」

陸奥「長門はそう言ってたわね」

78: 2015/08/05(水) 00:56:11.98 ID:EbnOZ/nz0

鳳翔「何言ってるんですか明石さん!! こんな可愛い子たちを戦場に出すなんてとんでもない!!」

かが「ぎゅ!!」

ずいかく「おかーさん、くるしー」

明石「わ、わかってますってば」


陸奥「普段の鳳翔さんじゃ、絶対言わないセリフが出たわね」

提督(正直自分も出したくないとは言えない)

明石「私だって、空母ちゃんたちを危ない目になんか遭わせたくありません。色々資料を当たってみます!!」

鳳翔「はい!! それまでこの子たちは、私が責任持って面倒を見ます!!」

79: 2015/08/05(水) 00:56:45.80 ID:EbnOZ/nz0

提督(ちび空母を抱きしめる鳳翔も可愛い)

提督「……ん、待てよ? 正規空母を出せない」

提督「…………」


提督「今、攻められたらやばくね?」

陸奥「ちょっと、それは最初に考えなさいよ」

提督「マジで頼むぞ明石!! 私も色々調べるから!!」

明石「は、はい!!」

80: 2015/08/05(水) 00:58:36.41 ID:EbnOZ/nz0





鳳翔「ひとまず、明石さんにお任せするとして」

提督「うん」

鳳翔「もしこのままだったら、色々と教えないといけませんよね」

提督「確かにそうだな」

鳳翔「そこで、私も心を鬼にしまして」

提督「な、何をさせる気だ!?」



鳳翔「おつかいを、ですね。させてみようかと」

提督「……うん。その顔を見れば、どれだけ悩んで決意したかわかるよ」

81: 2015/08/05(水) 01:01:25.74 ID:EbnOZ/nz0


鳳翔「ハンカチとティッシュは持ちましたか?」

そうりゅう「もちました!!」


鳳翔「お買い物メモと、お買い物ぶくろは?」

しょうかく「ここにあります!!」


鳳翔「お店までの地図は?」

ずいかく「わたしがもった!!」


鳳翔「知らない人には?」

かが「ついていきません!!」


鳳翔「皆で手をつないで?」

あかぎ「たんおーじん!!」


鳳翔「車が来たら?」

ひりゅう「たんじゅーじん!!」


鳳翔「よろしい。それでは、いってらっしゃい」

「「「いってきまーす!!!!」」」


鳳翔「気を付けてね? 寄り道しないでね? けんかしないでね? 暗くなる前に帰るんですよぉー……」

82: 2015/08/05(水) 01:04:50.35 ID:EbnOZ/nz0

提督「正規空母を抜かした、艦隊の再編」

鳳翔(そわそわ)

提督「万が一にも、鎮守府周辺まで押し込まれることが無いように哨戒」

鳳翔(そわそわ)

提督「それから演習は、相手への中止とその理由を……どう説明したもんかな……」

鳳翔(そわそわ)

83: 2015/08/05(水) 01:07:57.13 ID:EbnOZ/nz0

提督「……鳳翔、ちょっと落ち着いて」

鳳翔「あ、ごめんなさい。そうですよね」

提督「気持ちはわかるけどね」

鳳翔「…………」

提督「で、哨戒ルートの案を考えたんだけど」

鳳翔(やっぱり私もついて行った方がよかったかしら)オロオロ

提督「君の意見を聞かせ、て」

鳳翔(ああっ、でもでも! 自立心を育てるためには、こういうことにも慣らさないと!!)

提督「…………」

提督(仕事が進まん……)

111: 2015/08/09(日) 15:16:17.26 ID:JOusBsgm0

提督「そんなに心配ならしょうがない。見張りを付けよう」

鳳翔「だ、ダメです! 子どもたちだけの力で成し遂げさせないと!」

提督「ばれなければいいんだ。――川内」

川内「にんにん!」シュッ

鳳翔「天井裏!?」

提督「神通」

神通「ここに」パカッ

鳳翔「床下!?」

112: 2015/08/09(日) 15:17:02.91 ID:JOusBsgm0

提督「さっき、ちび空母が出て行っただろ? 危険が無いように見守ってほしい」

鳳翔(そんな私用に艦娘を動かしていいのでしょうか)

神通「見守りですか?」

提督「うん。川内には行き先まで先回りして、目先の脅威を排除してもらう。暴走車とかチンピラとかな」

川内「分身使っていいの?」

提督「もちろん。そのために呼んだんだ……フルに使ってちびたちを護ってくれ」

113: 2015/08/09(日) 17:04:34.58 ID:JOusBsgm0

神通「私はどうしますか?」

提督「後ろからついて行って、直接護衛して貰いたいんだ。子どもばっかりで色々心配だからな……」

川内「誘拐とか?」

提督「あっ、こら!」

鳳翔「ゆ、誘拐ですって!? こうしちゃいられません、すぐ護衛部隊を出して下さい!!」

提督「落ち着け、まだ決まったわけじゃないから!!」

神通「鳳翔さん、私たちにお任せ下さい!! 必ず無事に連れて帰りますから……」

川内「子煩悩だねー。提督も似たようなもんだけど」

114: 2015/08/09(日) 17:05:58.56 ID:JOusBsgm0

川内「で、報酬は? 提督」

神通「ちょっと姉さん!」

提督「いや、もっともだよ。私用だからな――夜戦許可チケット、10枚でどうだ」

鳳翔「そんなの作ってたんですか」

川内「先に行ってきます!!」シュッ

提督「なるべくばれないようになー」

鳳翔「あ、ちょっと川内さん! お願いが……」

115: 2015/08/09(日) 17:09:46.32 ID:JOusBsgm0

神通「提督、よろしいのですか? 本当に出撃のたびに夜戦を要求しますよ、姉さん」

提督「大丈夫だ。チケットの裏をよく読むとわかる」

神通「ええと……ただし、演習では無効。さらに出撃の際は、艦隊に中破艦がいる場合は無効、艦隊全員の同意が無ければ無効……」

提督「私が作ったチケットだから、条件も私が決めていいのだ」

鳳翔「これじゃ使える状況なんて、圧勝して撃ち漏らしがあった時くらいしかないですよ。かわいそうに……」

提督「神通には純米吟醸でどうかな?」

神通「ふふっ、ありがとうございます」

116: 2015/08/09(日) 17:10:29.60 ID:JOusBsgm0

鳳翔「あ、あのですね、神通さん。申し訳ありませんが、写真をお願いしていいですか」

神通「え? しゃ、写真ですか?」

提督「やめてやれ鳳翔。女性とはいえ、小さい子の写真を隠れて撮ってたら誤解されるだろ?」

鳳翔「ご、ごめんなさい。そうですよね」

神通「では私も行ってきます」シュッ

提督「頼んだぞー」

117: 2015/08/09(日) 17:14:04.92 ID:JOusBsgm0

鳳翔「…………」

鳳翔「母が撮るなら良いのでは!?」

提督「君が出て行ったら、話しかけるの我慢できないだろう」

鳳翔「く……どうあがいてもダメでしたか……写真……」

提督「帰ってきたら撮ってあげなさい」

鳳翔「自然な表情も撮りたいんですよぉ」

提督「子どもを隠し撮りする親ってのも、不自然だと思うけどな……」

123: 2015/08/09(日) 22:35:00.93 ID:JOusBsgm0





そうりゅう「すーぱーについたよ!」

ひりゅう「よるごはんのおかいもの、たくさんあったよね」

あかぎ「しょうかく、かってくるものは?」

しょうかく「はい! おかーさんに、めもをかいてもらいました! えーと、えーと」

しょうかく「よめません!!」ニコニコ

ずいかく「ひらがなくらいよんでよ、おねーちゃんでしょ」

124: 2015/08/09(日) 22:36:45.30 ID:JOusBsgm0

しょうかく「ふぃーりんぐでわかれば、いいのです!!」

かが「かしなさい、わたしがよめます」

しょうかく「さすがかがさん!! さすかが!!」

かが「へんなこといわないで」


かが「ええと、かってくるものは」

かが「ぎゅうにく、にんじん、たまねぎ、じゃがいも、ちょこれーと、ぎゅうにゅう、ばたー、はちみつ……」

125: 2015/08/09(日) 22:37:48.47 ID:JOusBsgm0

あかぎ「しちゅー!!」

しょうかく「ころっけです!!」

ひりゅう「にくじゃがだ!!」

そうりゅう「すきやきだよ!!」

ずいかく「いや、かれーでしょ……」


かが「てわけして、さがしてきてください。ふたりひとくみで」

「「「はーい」」」

126: 2015/08/09(日) 22:38:39.30 ID:JOusBsgm0


ひりゅう「わたしたちは、やさい!」

そうりゅう「やさい、やさいっと。ここだね!」

ひりゅう「にんじんとたまねぎ、みつけたよー!」

そうりゅう「あとはじゃがいもだね!」


ひりゅう「――あれ? なんかいっぱいあるよ」

そうりゅう「だんしゃく、めーくいん、きたあかり、にしゆたか」

ひりゅう「のーざんるびー、れっどむーん、ぐらうんどぺちか、しゃどーくいーん、いんかのめざめ、いんかのひとみ」

127: 2015/08/09(日) 22:40:17.46 ID:JOusBsgm0

そうりゅう「すごいなまえ!! かっこいい!!」

ひりゅう「でも、どれにすればいいのかな?」

そうりゅう「みんなのばんごはんだから、おおめだよね」

ひりゅう「おかーさん、いつも、どんなのつかってたっけ」

そうりゅう「わかんない……」

ひりゅう「…………」

そうりゅう「…………」



そうりゅう「ぜんぶかっちゃおー!!」

ひりゅう「ちゃおー!!」

128: 2015/08/09(日) 22:41:45.89 ID:JOusBsgm0


あかぎ「しょうかく、ばたーをもってきてください」

しょうかく「はい、ばたーですね! ……どんなのでしたっけ?」

あかぎ「えーと、しかくくて、くりーむいろで、ないふできってるしゃしんがあるやつです」

しょうかく「わかりました!」

あかぎ「あと、ちかくにぎゅうにゅうがあるはずです。それももってきて」

しょうかく「りょうかいです、ぎゅうにゅうぱっくですね!!」

129: 2015/08/09(日) 22:42:49.76 ID:JOusBsgm0

あかぎ「わたしは、ちょこれーとをさがします」

しょうかく「あの、あかぎさん。かれーに、ちょこれーとなんてつかいます?」

あかぎ「あはは! まさか、つかいませんよー。かれーにつかうのは、すぱいすです」

しょうかく「そうですよね。じゃあなんのために?」

あかぎ「そうですね、これはきっと――」



あかぎ「おかあさんが、でざーとをかっていいと、いってくれてるのです!!」

しょうかく「わーい!! おかーさんやさしー!!」

130: 2015/08/09(日) 22:44:34.86 ID:JOusBsgm0

ずいかく「はちみつ、もってきたよー」

かが「ありがとう。あとはおにくね、おにく」

ずいかく「――うわ。おにくもたくさんあるわ」

かが「ぎゅうにくはこっちね」

ずいかく「ぎゅうにくだけでも、いろいろあるね」

かが「ちんじゅふのみんなのぶんだから、たくさんかわないと」

131: 2015/08/09(日) 22:46:44.73 ID:JOusBsgm0

ずいかく「おねーちゃんたちがいっぱいたべるもんね」

かが「…………」

ずいかく「…………」

かが「……ずいかく、かれーのおにくって、どれかわかる?」

ずいかく「……わかんない」


かが「いつものかれー、どんなおにくだったかしら」

ずいかく「かたちなんておぼえてないよー」

かが「しかたないわね。おかあさんにおしえてもらった、かいもののごくいをつかいます」

132: 2015/08/09(日) 22:48:04.41 ID:JOusBsgm0

ずいかく「ごくい? なにそれ」

かが「こういうときは、やすいものをえらぶのよ」

ずいかく「……それだけ?」

かが「かけいを、かんがえてかいものするのが、りょうさいけんぼへのちかみちなのよ」

ずいかく「りょーさいけんぼってなあに?」

かが「しらな……ごほん」



かが「たぶん、おかあさんみたいなひとのことよ」

ずいかく「ふーん」

133: 2015/08/09(日) 22:51:38.02 ID:JOusBsgm0





かが「おそくなっちゃったわね」

ひりゅう「こうえんをとおっていこう。ちかみちだから」

ずいかく「よりみちしちゃだめって、おかーさんいってたよ?」

そうりゅう「とおるだけだから。だいじょーぶだいじょーぶ」

しょうかく「あれー? だれかいるよ」

あかぎ「ねー、どうしたの? あなたひとり?」


『ウゥ……こーわんトハグレタ……』ベソベソ

136: 2015/08/10(月) 00:03:25.23 ID:bP7LWn7Q0



鳳翔(そわそわ)

提督「鳳翔、この航路には第4艦隊をあてようと思うんだけど、どう思う?」

鳳翔「はい、いいと思います」

提督「それじゃ、この演習の編成は? 航空は捨てて、砲撃戦を重視してみた」

鳳翔「はい、いいと思います」

提督「……今日の夕飯のメニューは何かな?」

鳳翔「はい、いいと思います」

提督「…………」


提督「沿岸警備に、翔鶴と瑞鶴を出そうかと思うんd」

鳳翔「ダメだと思います!! ダメです!!」

提督「わかったわかった」

137: 2015/08/10(月) 00:04:55.60 ID:bP7LWn7Q0

川内『――提督、聞こえる?』

提督「川内か。聞こえるぞ」

川内『――ちょっとまずいかも。ちびちゃんたち、帰り道で公園に入って行っちゃった』

鳳翔「!!」

神通『――見通しが良すぎるので、近くに付いて護衛することができませんね』

提督「む、そうか。それじゃ、出口に回り込んで……鳳翔?」


『我慢できないので行ってきます 鳳翔』


提督「……やっぱり無理だったか」

神通『――提督?』

提督「ああ、もう大丈夫だ。最強の護衛が向かったから」

138: 2015/08/10(月) 00:06:39.29 ID:bP7LWn7Q0


鳳翔「やっぱり子どもだけでおつかいは、早すぎたかしら……?」

鳳翔「事故……怪我……誘拐」

鳳翔「いえっ!! この私がいる限り、やらせはしません!!」

鳳翔「機関全速!! 待っててねー、おかーさんがすぐ行きますよー!!」


『――ほっぽー!! ドコニイルノー!?』


鳳翔「……?」

139: 2015/08/10(月) 00:08:09.24 ID:bP7LWn7Q0


『参ッタワネ……陸上ノ地理ハ、詳シクナイノニ』

鳳翔「あの、どうかなさいましたか?」

『!? カ、カンムs、ゴホンゴホン!!』

鳳翔「あ、すみません。突然驚かせてしまいましたね」

『イ、イエ。コチラコソ……』


鳳翔「お困りのようですけど、何かあったのですか?」

『エエト、実ハ、買イ物ニ来タノデスガ。ほ……妹ト、ハグレテシマイマシテ』

140: 2015/08/10(月) 00:09:33.18 ID:bP7LWn7Q0

鳳翔「まあ、大変!! 向こうのスーパーにですか?」

『エエ。タダ、道ハアマリ詳シクナクテ。妹ハ、ナオサラデス』

鳳翔「それじゃ、私と一緒に行きましょう。丁度私も、子どもを迎えに行くところなんです」

『本当デスカ? 助カリマス』

鳳翔「急ぎましょう。何かあったら大変ですから」

『ハイ!』


『…………』

(艦娘ノ、子ドモ? ……ソンナ小サイノ、イタカナ)

141: 2015/08/10(月) 00:12:53.27 ID:bP7LWn7Q0

あかぎ「あなた、おなまえは? なんていうの?」

北方棲姫『ナマエ? ……ほっぽハ、ほっぽダ』

ひりゅう「ほっぽちゃんていうの?」

北方『ホントハ、ほくほーせーき。デモ、ミンナ、ほっぽッテヨブ』

そうりゅう「ほっぽちゃん、よろしくね!」

しょうかく「ひとりできたの?」

北方『チガウ……こーわんト、ハグレタ』

142: 2015/08/10(月) 00:13:46.55 ID:bP7LWn7Q0

ずいかく「こーわん? って、あなたのおともだち?」

北方『ヨクワカンナイ……デモ、イッショジャナイト、オウチニカエレナイ』

かが「たいへん……でも、どうしよう」


ひりゅう「じゃあ、かえって、おかーさんにおねがいしよう!」

そうりゅう「そっか! ひこうきなら、すぐみつかるね!」

北方『オカーサン? ……オカーサンッテ、ナンダ?』

143: 2015/08/10(月) 00:14:37.13 ID:bP7LWn7Q0

しょうかく「え? えーと、なにっていわれると、むずかしいですね」

ずいかく「とにかくつよくて、やさしくて、たよりになって」

かが「いっしょにいると、あったかいきもちになれるひとよ」

北方『フウン。……イイナァ』

あかぎ「だいじょうぶ! おかあさんは、ほっぽちゃんにも、ぜったいやさしくしてくれます!」

北方『ウン!』

144: 2015/08/10(月) 00:19:33.70 ID:bP7LWn7Q0

本日はここまでです。結局イベント前に終わりませんでしたね。
まだもう少し続きますので、これからもよろしくお願い致します。

空母もカットイン出来そうな情報来ましたね。
楽しみなんですけど来週から予定が詰まってるので、完走を第一目標で頑張ります。

SSも頑張って更新しますね。


そういえば今日は観艦式でしたね、暑い中行かれた方はお疲れ様でした。

145: 2015/08/10(月) 00:25:09.52 ID:pIzWBcAOo
乙です

146: 2015/08/10(月) 08:36:28.92 ID:Yc1642Wto



引用: 鳳翔「ちび空母鎮守府!」