1: 2024/07/01(月) 23:12:00.04 ID:idoTGeU4.net
きな子「ひぇ~…大熱波っす~…」

夏美「オニ気候ですの…し、氏ぬ…」

メイ「流石に休憩するか…」

きな子「うぅ、ちょっとでも冷を…」ピトッ

夏美「クーリングスポットがほしいですの…」ピトッ

四季「……二人とも、なぜ私にくっつくの」

きな子「だって、なんか涼しそうっすから…」

夏美「でも意外に体温低くありませんの、なんなら夏美より熱いですの…!」

四季「運動したあとだし…」

2: 2024/07/01(月) 23:16:47.84 ID:idoTGeU4.net
メイ「四季、そのまま二人のこと引きつけておいてくれよ」

きな子「そうっす、四季ちゃんが熱いのは夏美ちゃんもくっついてるからっす! 行くっすよメイちゃん!」

メイ「っておい、来るんじゃねぇ!」

きな子「あ、意外にひんやり…」ピトッ

メイ「だッ、お前熱すぎだろ!?」

夏美「きな子ズルいですの! 私もメイの方行きますの!」

メイ「バカやめ、あっちぃなコイツら!!」

四季「……」ムゥ

4: 2024/07/01(月) 23:21:48.78 ID:idoTGeU4.net
~別の日~

千砂都「今日もあっついなぁ。お、四季ちゃん一人?」

四季「うん、みんな遅れてくるみたいで」

千砂都「そっかそっか、じゃあちょっと涼んでよ」

四季「……」

千砂都「……」

5: 2024/07/01(月) 23:27:44.76 ID:idoTGeU4.net
千砂都「……」ピトッ

四季「…千砂都、先輩?」

千砂都「四季ちゃんって、意外に体温高いんだねぇ」

四季「意外に」

千砂都「あ、変な意味じゃなくてね? なんかひんやりしてそうなイメージだったから」

四季「…やっぱり私って、そういうイメージなのかな」

千砂都「だいじょぶだいじょぶ! 四季ちゃんの熱いハートは見てるみんなにもちゃんと伝わってるよ!」

7: 2024/07/01(月) 23:32:27.64 ID:idoTGeU4.net
~別の日~

四季「冬毬ちゃん、ちょっといい?」

冬毬「なんでしょう、四季先輩」

四季「……」ピトッ

冬毬「…四季先輩、温かいですね」

四季「よく言われる。冬毬ちゃんはひんやりしてるね」

冬毬「よく言われます」

四季「…ありがとう、参考になった」スタスタ

冬毬「それはよかったです。では」

マルガレーテ「…え、なに? なんだったの今の?」

8: 2024/07/01(月) 23:37:28.45 ID:idoTGeU4.net
~科学愛好会部室~

四季「ここ数日の聞き込みでわかったことがある。私は体温が低いと思われてるみたい」

メイ「まぁわかるけどな、雰囲気とか」

四季「でもこのデータを見てほしい。これは毎日時間とシチュエーションを揃えて体温を測ったときのグラフ。私の平均の下が同年代女子の平均」

メイ「へぇ、お前平均より体温高いのか。そういや夏美が自分より熱いとか言ってたっけ」

四季「ここから、今の私はイメージと実態が乖離していることが判明した」

メイ「別にいいんじゃないか? 引っ付かれても暑いだけだろ」

11: 2024/07/01(月) 23:42:04.98 ID:idoTGeU4.net
四季「私は一つ思った。私も涼しい印象の人に触ってみたら触りたくなる側の気持ちもわかるんじゃないかと」

メイ「なるほどな」

スライド『協力者︰鬼塚冬毬』

四季「というわけで冬毬ちゃんを触ってみた」

メイ「後輩になにしてんだお前…」

スライド『結果︰ひんやりした』

四季「冬毬ちゃん、ひんやりしてた」

メイ「スライドの無駄遣いだろこんなの」

四季「そしてわかった。ここからは推論だけど、事実に即しているはず。涼しい印象の人の体温が高いと…」

スライド『ガッカリする』

四季「ガッカリする」

メイ「季節によるだろ…」

12: 2024/07/01(月) 23:46:50.51 ID:idoTGeU4.net
四季「というわけで開発した。『若菜四季専用クーリングパック』」

メイ「やっと本題か」

四季「これを装着してしばらく生活していたけど、体温は平均して1℃ほど、それに伴って皮膚温もしっかり低下した」

メイ「めちゃくちゃすげぇじゃねぇか! 専用と言わずに量産してくれよ」

四季「皮膚に直接いろいろ貼り付けなきゃいけないから、その人の身体をわかってないと使えない。肌はデリケート、なにかあっても責任が取れないから、今のところ量産は無理」

メイ「そうか…そりゃ残念だな」

13: 2024/07/01(月) 23:51:27.77 ID:idoTGeU4.net
メイ「で、結局この研究のゴールはなんなんだ? ただ涼しくなりたかったわけじゃないだろ?」

四季「……」

メイ「なんだよ、急に黙り込んで」

四季「……私の身体が熱いせいで、みんなが離れていくから。みんなを涼しくできればもっと触れ合えると思って…」

メイ「…まぁ、叶うといいな」

14: 2024/07/01(月) 23:56:10.70 ID:idoTGeU4.net
~次の日~

きな子「ひぇ~…超熱波っす~…」

夏美「オニ気候ですの…ここは生き地獄ですの~…」

メイ「ホントに暑いな…練習もままならねぇ…」

夏美「こうなったらメイで涼むしかありませんの…!」

メイ「や、やめろ! 引っ付くなら四季にしてやれ!」サッ

夏美「ぐっ…体温の高い四季を盾にするとは、手が出せませんの…」

きな子「あれ? でも…」

15: 2024/07/02(火) 00:00:48.25 ID:GZT5jb6T.net
四季「……」ヒヤ~

きな子「なんだか四季ちゃんから冷気が放たれてるっす…! 新しい発明っすか?」ヒヤ~

夏美「ホントですの、避暑地ですの~!」ヒヤ~

メイ「いや、マジに涼しいな…」ヒヤ~

四季「……触ったら、もっと涼しいかもよ」ヒヤ~

夏美「ん~…まぁ別にこのままでも十分ですの」ヒヤ~

きな子「そうっすね、みんなで触って四季ちゃんの体温が上がったら涼しくなくなっちゃうかもしれないっすし」ヒヤ~

メイ「……」ヒヤ~

四季「…………」ヒヤ~

16: 2024/07/02(火) 00:05:48.77 ID:GZT5jb6T.net
~科学愛好会部室~

四季「みんなはただ冷を求めていただけ…ひんやりとした若菜四季はただの手段…いるだけで涼しいなら触る必要なんてない、そんな簡単なことすら、私は……」シクシク

メイ「なんつーか…難儀だな、お前」ナデナデ

おわり。

17: 2024/07/02(火) 00:06:53.34 ID:xPeqCFro.net
乙!良かった!難儀だなぁ

18: 2024/07/02(火) 00:10:39.26 ID:P0/+vXyP.net
かわいい

引用: 四季「若菜四季専用クーリングパック」