1: 2014/03/01(土) 02:43:10 ID:y5QtFRrY

~上条宅~

上条「ただいまー」ガチャ

サローニャ「あ、上条ちゃんおかえりー」テテテ

サローニャ「今日のご飯はボルシチちゃんだよ!ほらほら、早く手洗って一緒に食べよう?」ギュ

上条「そっかー楽しみだなー」ハハハ


上条「ハハ…………」
とある科学の超電磁砲T すわってマスコット!上条当麻
2: 2014/03/01(土) 02:43:54 ID:y5QtFRrY



上条「え?」

3: 2014/03/01(土) 02:44:30 ID:y5QtFRrY


サローニャ「どったの?上条ちゃん。早く食べにゃいと冷めちゃうよー?」モキュモキュ。

上条「えー……と…ごめんちょっと聞きたいんだけど」

サローニャ「にゃーに?」モキュモキュ

上条「…なんで、お前ここにいるんだっけ?」

サローニャ「へ?」

上条「いや、へ?じゃなくて」

4: 2014/03/01(土) 02:45:21 ID:y5QtFRrY

サローニャ「…そんなの、上条ちゃんがー、」


サローニャ「『大丈夫だ。お前は一人なんかじゃない!俺がずっと側にいる!サローニャがロシアから捨てられても、俺はお前を絶対捨てないから!』」くわっ!


サローニャ「――って、抱きしめてくれたからですけど?」モキュモキュ

上条「待って待って待って?」

5: 2014/03/01(土) 02:49:55 ID:y5QtFRrY
上条「ごめん待って?上条さんそれ知らないんだけど。いや記憶に自信はない方だけどさ?それでもそんな台詞吐いた覚えが全く記憶にないんだけど」

サローニャ「えー?!何それ!信じらんない!サローニャちゃんがあの言葉でどれだけ救われたと思ってるのさー!」プンスコ!

上条「つまりどういうことだってばよ…」アタマカカエ

サローニャ「もう!いいから早くご飯ちゃん食べて!食器片付けられないしぃ!」プリプリ!


上条「あ、はい」モグモグ

6: 2014/03/01(土) 02:55:54 ID:y5QtFRrY

サローニャ「LOVE it♪ LOVE it♪evolution♪鏡映った真実のFace♪この心♪枯れちゃう前に~♪」カチャカチャ

上条(飯食ったあとに食器洗わなくていいってどんだけぶりだろ)ボケー

サローニャ「あ、上条ちゃん?お風呂沸いてるから早く入ったら?」

上条「お、おう」ヨイショ

7: 2014/03/01(土) 02:59:46 ID:y5QtFRrY

~風呂場~

上条「……」


上条(状況を整理しよう)ウン

上条(最後の記憶は、船の墓場でオティヌスが『ちまちま戦うなんてめんどくせぇな、まずは世界でも終わらせてやるか』って言って、)

上条(世界が真っ暗になったとこだ)プクプク

上条(で、気がついたら。俺は学校から帰ってきて家に入ろうとしてた)

8: 2014/03/01(土) 03:04:04 ID:y5QtFRrY

上条(……つまり、ここは『終わった後の世界』?)

上条(前の世界が壊れたから、新しい世界が生まれたってことか?いや世界の修復のされかたなんて知らないけど)


サローニャ「上条ちゃーん?シャンプーちゃんの替え持ってきたから開けてー」

上条「あ、そこに置いといてくれー!」

上条(なんでサローニャがいるかも知らんけど)

9: 2014/03/01(土) 03:07:34 ID:y5QtFRrY

サローニャ「えー?そしたら私入れないじゃん!早く開けてよー」

上条「いやなんで入ってくるんだよ」

サローニャ「は?そんなの、サローニャちゃんも上条ちゃんと一緒にお風呂に入るからですけどー?」

上条「………はい?」

サローニャ「もー!いつも一緒に入ってるでしょー?今更恥ずかしがらないでよー」ガチャガチャ

上条「」

上条(おいマジか)

10: 2014/03/01(土) 03:11:19 ID:y5QtFRrY

上条「いやいや……いやいやいやいやいやいや」フルフル

上条「か、上条さんってそんなんでしたでせうか?」ヒクヒク

サローニャ「そんなんでした」キリッ

上条「いや、何かの間違いってことも」

サローニャ「もう開けちゃうからね?私もずっと裸で寒いの!」ガチャ

上条「」

11: 2014/03/01(土) 03:12:01 ID:y5QtFRrY

~暫くお待ちください~

12: 2014/03/01(土) 03:17:54 ID:y5QtFRrY

サローニャ「ふーっ。気持ちよかったー」ホカホカ

上条「」

上条(ロシアの娘のマッパ、凄く綺麗でした)ダクダクダクダク…


サローニャ「ほら、早くあぐらちゃんかいてよ」

上条「へ?」

サローニャ「はーやーくぅー」

上条「お、おう…」アグラ

サローニャ「よいしょっと」スポッ

上条「……えーっと、何故サローニャさんはわたくしの膝の上にお座りに?」

サローニャ「いつもの。はい、ドライヤー」つ

上条「…乾かせと?」

サローニャ「そだよ♪」ニコッ

13: 2014/03/01(土) 03:21:35 ID:y5QtFRrY

ぶおー。

サローニャ「…ねぇ、上条ちゃん。今日学校で何かあったの?」

上条「え?何も?何もないぞ?!」アセアセ

サローニャ「そのわりには。いつもとちーがうーけどー?」キュ

上条「えーっと」

上条(記憶喪失になりましたって言ったら楽なんだけど…)

上条(もし、インデックスに嘘ついた時みたいな感じだとしたら困るしな…)ウムム

14: 2014/03/01(土) 03:29:42 ID:y5QtFRrY

上条「まぁ、上条さんも色々あるんですよ」ハハ

サローニャ「ほんとー?本当に、何にもない?」クル

上条「ああ、ないない」

サローニャ「…何かあったら。すぐいってよ?無理しないで」ギュ

上条「お、おう///」

上条(なにこれ。なにこのくすぐったい感じ)

サローニャ「ん」チュ

上条「」

15: 2014/03/01(土) 03:32:37 ID:y5QtFRrY

サローニャ「じゃ、寝よっか」

上条「」

上条(……あれ?この世界では上条さんってサローニャと付き合ってんの?これ)

サローニャ「早く寝よーよー」ポスポス

上条「あ、ああ!」

上条(ど、どうにかして聞き出していかないと!)

16: 2014/03/01(土) 03:35:53 ID:y5QtFRrY

サローニャ「…」スースー

上条(…皆、どうなったんだ?)

上条(オティヌスは、何をしたっていうんだ)

上条(インデックスや御坂、バードウェイやレッサーは、)

上条(…とりあえず明日学校へ行って、それからオティヌスを探して。)

上条(世界がどう変わったのか確かめよう。)

17: 2014/03/01(土) 03:42:12 ID:y5QtFRrY
サローニャ「上条ちゃん起きてー」ユサユサ

上条「う、うん…?」

サローニャ「ほら、オムレツちゃん作ったから!早く食べて学校ちゃん行かないと!」

上条(ひょっとしたら、寝たら元に戻ってるかと思ったけどそんなことはなかった)ズーン

18: 2014/03/01(土) 03:56:08 ID:y5QtFRrY

上条(街は何かが変わった様子はないか)テクテク

垣根「よ、上条!」ポム

上条「」

垣根「何だよ、そんなシケた面しやがって」

上条(すっごく、「すみませんどちら様でしょうか」って聞きたいぃぃいいい!!)

垣根「サローニャとなんかあったのか?」

上条(と、友達ポジの人…なんだよな?たぶん。)

上条「い、いや?何も?」ニコッ?

上条(…じゃあ、サローニャはインデックス…同棲ポジ、なのか?)

19: 2014/03/01(土) 04:03:13 ID:y5QtFRrY

上条(というかこの人の名前わかんなくてなんて呼んだらいいかわからん…)テクテク

垣根「そーいや、この前一緒に行ったラーメン屋なんだけどよ」テクテク

上条(俺達、そんな仲いいんだ?!)

垣根「心理定規の奴を連れてったらさー」テクテク

上条(すみませんメジャーハートさんって誰ですか)テクテク

20: 2014/03/01(土) 04:16:55 ID:y5QtFRrY

トール「よぉ、遅かったな」

上条「トール?!」

トール「おぉ、トールさんですよ?上条ちゃん」テクテク

上条(よかったー!名前知ってる人キター!)

垣根「あ?なんだよトール、先行ってもよかったぜ?」

トール「おいおい垣根帝督ちゃんよ、俺はそんなに薄情じゃないぞ?」

上条(ナーイストール!そっかー、この人垣根帝督さんっていうんだーへー!)

21: 2014/03/01(土) 04:33:22 ID:y5QtFRrY

上条(クラスに来てみたら。)

22: 2014/03/01(土) 04:36:41 ID:y5QtFRrY

心理定規「あら、おはよう。あの人は?トイレ?そう、ありがと」スタスタ

リドヴィア「おはようです上条。…では私は生徒会長の職務がありますので」ニコッ

ヴェント(すっぴん)「ちょっと、上条当麻?そこどいてくんない?通れないんですケド?」

馬場「はー…」ボヘー

姫神「プリティー☆マジシャンガール!秋沙ちゃんダゾ☆」クルクル♪

ワシリーサ「へー、これが…サーシャちゃんにやらせたいわね!」ゲヘヘ

駒場「…………舶来……」つ携帯ジー

海原(本物)「そういうものなんでしょうか」

海原(偽物)「ええ、御坂さんになら自分の命を賭けるに値しますよ」

23: 2014/03/01(土) 04:42:47 ID:y5QtFRrY

キコキコキコキコキコキコ…

病理「はーい。病理先生が来たからには静かにしましょう?」

垣根「まだ天井副担任来てないですよせんせー」

病理「え?……あらあら、困りましたねぇ」ウーン

ガラッ。

天井「すまない、遅れた…」

病理「…天井くーん?次遅れたら蜂の巣ですよ?」ニコッ

天井「も、申し訳ございませんでした…」ガクガク

トール「ガチの目してやがる…」ゴクリ

24: 2014/03/01(土) 04:43:28 ID:y5QtFRrY


上条「こんなの知らない」

25: 2014/03/01(土) 04:45:10 ID:y5QtFRrY
こんな感じで即興でやってく。キリがいいから今回はここまで。

29: 2014/03/01(土) 09:42:19 ID:y5QtFRrY

天井「ではホームルームを始める。今日の連絡は――」

上条(なんなんだ、この異常な空間は)

ヴェント「へー、新作のシルバアクセ出たんだー」ペラ

上条(隣がヴェント。つか今ファッション誌読んでんじゃねーよ)

上条(前の席が垣根…)

垣根「俺的にはこれ押す。このカブトムシっぽいやつ」

ヴェント「いやそれはないわ」

垣根「?!」


上条(見てないけどカブトムシはねーよ)ビシッ

上条(……あ、そういえば"垣根"って、恋査の時の…)

上条(いや、最初見た時は違う人だと思ったけど…)

上条(同一人物、なのか?なんか口調とか色とか違うけど…)

30: 2014/03/01(土) 09:47:27 ID:y5QtFRrY

白垣根『今の私は切り離されても私を維持できます』キリッ

上条(―――が、)

垣根「はぁ?!カッコイーだろぉが!このセンスがわかんねぇのかよ!なぁ、心理定規!」

心理「…昔から思ってたけど。あなたのセンスって氏滅してるわよね」

垣根「?!」ガーン!

上条(いや、ないな。白い垣根とは別人だな!)

上条(白い人の方が人間出来てたし)ウン

31: 2014/03/01(土) 10:17:47 ID:y5QtFRrY
上条(――で、後ろがトール)

トール「早く部活行って戦いてぇな」

上条(何部だお前)

天井「―――であるからして、」

病理「…」スヤスヤ

姫神「あっ☆ヤッヴァーイ☆家に。魔法の杖(スタンスティック)忘れてきちゃった。どうしよう丸腰。」

ワシリーサ「丸腰?……丸腰のサーシャちゃんハァハァ」クチュクチュ

駒場「………『舶来へ。机の上に昨日の残りがあります。チンして食べてください』、……と…」


上条(誰も話聞いてねぇ)

32: 2014/03/01(土) 10:25:57 ID:y5QtFRrY

ガラッ

リドヴィア「すみません、ちょっと『手足を縛られた状態で生徒会室から教室へ行く』って試練を自分に与えてたら遅くなりました」ハァハァ

天井「そうか。今度からもっと早く移動できるように気をつけるんだぞ」

上条(怒れよ!突っ込めよ!!!)

馬場「いけ、グレートデーン」カタカタ

上条(お前はノパソでネトゲやってんじゃねーよ!)

海原(偽物)「あ、すみません。自分はそろそろ御坂さんを見守りに行く時間ですので」ガタッ

海原(本物)「あ、はい。代返しときますね」ヒラヒラ

上条(無理だろ!絶対バレるわ!)

34: 2014/03/01(土) 12:09:26 ID:y5QtFRrY

天井「―――というわけで、今度の修学旅行先は上条当麻くんの実家になった。皆、失礼のないようにな!」

上条「?!」

天井「では、これでホームルームを終わる。委員長、号令」

上条(先生聞いてなくてごめんなさい!もっかい説明してください!納得できねぇ!?)

馬場「きりーつ」カタカタ

上条(立てや)

ガタッ、ガタガタ

馬場「れーい」カタカタ

馬場「着席」カタカタ

病理「う~んむにゃむにゃ。終わりましたぁ?」

天井「はい、では私はこれで」

病理「あ、帰りの時にはドーナツ買ってきてください」


上条「お前ら皆自由すぎんだろ!!」

35: 2014/03/01(土) 12:15:57 ID:y5QtFRrY

垣根「…ようやく、上条のツッコミが聞けたな」←いい顔

上条「え」

トール「こんだけボケ倒しても突っ込まないなんて、何かあったのかと心配したぜ」…フッ←いい顔

上条「え」

ヴェント「これで、いつも通り。ね」フッ←いい顔

上条「」

病理「はい!じゃ、上条くんが元に戻ったところで授業始めましょうか」ニコッ


上条「」

姫神「いいクラスだよね。上条くん」ポン


上条「」

37: 2014/03/01(土) 16:13:52 ID:y5QtFRrY

上条(前の俺の立ち位置って)

38: 2014/03/01(土) 16:25:14 ID:y5QtFRrY

上条(ああ…初っぱなからすでに心が折れそうだ…)


病理「はい、ではこの問題を…トールくん?」

トール「えー、答えはマロングラッセです」

病理「はいよくできました!そうですね。この材料、分量からできるのはマロングラッセです」ナデナデ

トール「っし」ドヤ

上条(なんなんだこの授業…これもさっきみたいに俺のツッコミ待ちなのか?)

上条(おかしい…ここ、自分が通う学校【ホームグラウンド】のはずなのに完全にアウェーじゃねーか)

ヴェント「ちょっと、考えなくていーの?上条当麻。次アンタよ」

上条「え゙?」

病理「じゃ、次の問題は上条くんにやってもらいまーす♪」ニコニコ

上条「」

病理「ちなみにもし上条くんが間違えると、心理定規ちゃんの爪が一枚一枚剥がされます」キリッ

心理「私なら大丈夫よ。あなたなら正解するって信じてるわ」コクン

上条「え゙え゙え゙え゙?!ペナルティ重ェェェェェ!!」

39: 2014/03/01(土) 16:30:02 ID:y5QtFRrY

病理「ではでは。いきますよー?」

上条「ま、待ってください先生!せめてペナルティー先は俺自身にしてください!」

病理「ダメでーす♪それじゃ罰にならないですし、本気にならないでしょう?」

病理「…人って、自分のためより誰かのために戦う時の方がずっと力が出せるんですよ♪」ニッコリ

上条「そのいい話は違う時に聞きたかったですね!?」

40: 2014/03/01(土) 16:59:16 ID:y5QtFRrY

病理「では。」コホン。

病理「ここに、3枚のカードが並べられています。」

病理「あなたはこの"×"、"●"、"◎"の模様が描かれた3枚のカードの内、"◎"の記号が描かれたカードのみを選びとることを求められています。」

病理「…但し、カードを裏返す事ができるのは一回だけ。」

病理「また、息や物でカードを動かしたり、カードの裏側を盗み見たり。誰かに手伝ってもらったりする事はダメです。」

病理「さて。あなたならどうやって"◎"のカードを選びとりますか?」


病理「あ、皆さんも考えてみてくださいねー」フリフリ

41: 2014/03/01(土) 17:04:09 ID:y5QtFRrY
上条「結構ガチなの来た…」アタマカカエ

病理「あ、すみません。問題文で一部訂正です。」

病理「最後の一文ですが、『あなたならどうやって確実に"◎"の模様が描かれたカードを選びとりますか?』です。」

42: 2014/03/01(土) 17:06:17 ID:y5QtFRrY

病理「あ。↓5レスまでに、あなた達がこれが正解だと思う答えを書き込んでみてください」

病理「その中に正解があれば心理定規ちゃんは助かりまーす」ニッコリ

48: 2014/03/01(土) 19:28:15 ID:y5QtFRrY

病理「さぁさぁ、上条くん?答えてくださーい?」ハリィハリィ

上条「うぐぐ…」

上条(記号の面を表にむけて並べとく、とか…だめだ、問題文の最初で既に並べられているから違う)

上条(3枚纏めて1度で裏返せば?)

上条("一枚"とは言ってないし…)

上条(それか、◎をカードに新しく描いてみるとか…)ウーム

49: 2014/03/01(土) 19:38:32 ID:y5QtFRrY
上条「複数答えてもいいんですか?」

病理「んー。そうですねぇ、まぁいいですよ」

上条「◎を裏に描いて、それを選ぶ。、3枚纏めて1度で裏返す 」

病理「ふむ。なるほどなるほど…」

51: 2014/03/01(土) 23:50:47 ID:y5QtFRrY
ねる

53: 2014/03/02(日) 07:12:26 ID:QWgXhz1Q

病理「おめでとうございまーす!上条くんは見事正解を当てましたー」チパチパチパチパ

上条「ほっ」

病理「私が想定していた3つの答えのうち2つも当ててきたのは病理ちゃん、とーっても喜ばしいです」ニコニコ

上条「3つ?あとひとつは?」

病理「ふむ。問題文に、『あなたはこの"×"、"●"、"◎"の模様が描かれた3枚のカードの内~』と言っていますよね?」

上条「…」コクン

病理「こんな可能性はどうでしょうか」


病理「"最初っから模様が描かれている面が見えていた"。」


病理「だから、一回だけ裏返す権利なんて使わずとも、"◎"が描かれたカードを指差すだけで事足りる。」

心理「それって、」

病理「ええ。実際に出題者の意図、求めるものに答えていませんから、こんな答えが認められるとクイズにならないんですが」

病理「前にとある子に同じ物を出題してみたら真っ先に3番目の答えが出ましたので…」

54: 2014/03/02(日) 07:15:38 ID:QWgXhz1Q

病理「何はともあれ。上条くんは見事お姫様を守りました!流石ヒーローくんです」ニコニコ

病理「ご褒美にバウムクーヘンを差し上げましょう」つ◎

上条「え、いやいらな」

病理「……」ニコニコ

上条「…ありがとうございます」

55: 2014/03/02(日) 07:25:17 ID:QWgXhz1Q

~昼~

上条「なぁ、トール。授業っていつもあんな感じだっけ?バウムクーヘンうまっ」モグモグ

トール「お前半年も受けてきてまだわかんねぇの?」モグモグ

垣根「最初の頃の上条は大体ケガして遅れたり意識不明になったりしてたから記憶が曖昧なんじゃねーの」モッサモッサ

ヴェント「そうね。私の全力のハンマー後頭部にくらって生きてる時点でヤバイわね」

上条「俺どんだけデッドオアアライブしてんの」

56: 2014/03/02(日) 07:35:38 ID:QWgXhz1Q

アックア「それでは、楽しい楽しい体育の授業なのである」

上条(予想以上に似合ってんなジャージ姿)

アックア「では今から兵站訓練を始めるのである!」

アックア「ビ○ーズブートキャンプの新兵訓練など目ではない!」

アックア「新兵初陣を貴様らに教えてやるのである!」

アックア「返事は『Sir, yes, sir.』のみである!!」

「「「Sir, yes, sir.!!!」」」

上条「どこの軍隊?!」

57: 2014/03/02(日) 07:43:36 ID:QWgXhz1Q

アックア「む!貴様上官の命令もなしに突っ込むとはいい度胸である!ケツを出せ!!」グイッ

上条「ツッコめって命令されるんの?!ってかケツを叩かれるんですよね?!ケツに挿れるとかじゃないですよね?!」

アックア「そう心配するな!優しくする!そして、痛いのは最初だけである!」

上条「イヤァァアアアア!!!」

58: 2014/03/02(日) 07:48:19 ID:QWgXhz1Q

上条「ケツ痛ェ…」ヒリヒリ←叩かれただけ

アックア「では今から穴堀だ!方法は問わん!縦3m、横10m、重装備した兵が30人入れる空間を作れ!」

上条「」

「「「Sir, yes, sir.!!!」」」

59: 2014/03/02(日) 07:58:10 ID:QWgXhz1Q

垣根「俺の未元物質に、常識は通用しねぇ」バサァ

トール「町一つ吹き飛ばせちまうこの雷神トールにとっちゃ楽勝だな」ブゥン

ワシリーサ「うふふ♪『殲滅白書』最強の私には片腹痛いわ?――『一本足の家の人喰い婆さん♪』」

心理「ねぇあなた、私は恩人よね?私に力を貸して頂戴」

ヴェント「風穴あけてアゲル」ズドン

馬場「いけ、―Type.Mantis.」カタカタ

姫神「予め。爆薬を用意しておいた。発破。」カチッ

チュドーン


上条「…皆スゲェな」

60: 2014/03/02(日) 11:36:25 ID:QWgXhz1Q

海原'S「「"卍解"!!」」

海原'S「「"解(バラ)せ"、トラウィスカルパンテクウトリの槍!!」」

61: 2014/03/02(日) 13:32:14 ID:QWgXhz1Q

リドヴィア「ピーリカピリララ・ポポリナペーペルト!」

62: 2014/03/02(日) 13:34:12 ID:QWgXhz1Q


上条「お前らはせめて設定と世界観守れ」



アックア「うむ。貴様実にいいカラダ(兵士的な意味で)をしているな」サワサワ

駒場「…………そうですか……」

63: 2014/03/02(日) 14:51:10 ID:QWgXhz1Q

~トイレ~

上条「……つかれた…」ゲッソリ

上条「いや肉体的っつーか精神的に」

上条「……ハァ……」

上条「まだ授業あんのかよ」

上条「…………」

上条(知ってる奴もいる。けど知らない奴の方が多い。)

上条(そんで。まるで"常識"って言葉の背中に蹴りを入れるような世界)


上条(…正直、気が狂いそうだ)

64: 2014/03/02(日) 15:20:41 ID:QWgXhz1Q

上条(……会いたい。)



上条(インデックスに会いたい。)

上条(土御門や青髪ピアス、小萌先生に会いたい。)

上条(御坂やレッサー、バードウェイに会いたい。)

65: 2014/03/02(日) 15:21:18 ID:QWgXhz1Q


上条「帰りたい…」

66: 2014/03/02(日) 15:22:28 ID:QWgXhz1Q

今回はここまで。

70: 2014/03/12(水) 23:00:55 ID:o8Ps5KeY

査楽「あれ?上条どうしたんですかね?」

上条「ほわっ?!」

査楽「体調が悪いんですかね?辛いなら付き添いますがね」

上条「え?いや大丈夫!大丈夫!」



上条(誰だコイツ―――――?!)


上条(怒濤の新キャラ嵐で上条さんはもう頭ぱーんしそうですのことよ?!)

71: 2014/03/12(水) 23:02:46 ID:o8Ps5KeY

査楽「そうかですかね?なら早くクラスに戻らないと。また病理先生がぶっ放しますからね」スタスタ

上条(何をだ)

72: 2014/03/12(水) 23:05:36 ID:o8Ps5KeY

病理「はいはーい!それじゃー、楽しい愉しい授業の時間ですよー」ニコニコ

上条(アイツは…)チラッ

査楽「おや、新作ですかね?」

馬場「ああ。ファイブオーバーシリーズを手に入れたんだ」カタカタ

上条(同じクラスだったのか…)

73: 2014/03/12(水) 23:07:49 ID:o8Ps5KeY

馬場「そーいや、査楽は実行委員になったんだっけ?」

査楽「ええ、そうですね」

上条(アイツ"査楽"っていうのか)

上条(………実行委員?)

上条(元の世界では吹寄が実行委員だったよな…?)

74: 2014/03/12(水) 23:13:23 ID:o8Ps5KeY

上条(やっぱり、この世界は俺のいた世界の人の"立ち位置"を変えてるのか。)

上条(インデックスはサローニャに)

上条(土御門と青ピは垣根とトールに)

上条(小萌先生は病理さんに)

上条(吹寄は査楽に)

上条(…あれ?でも副担任なんていたか?こっちでは天井って人だったけど)

上条(てか、ゴリラみたいな人、痩せたMの人、小太り、ヴェント、ダブる海原、知らん変態…)


上条(コイツらも本当にクラスメイトの誰かと変わったのか?)

75: 2014/03/12(水) 23:39:35 ID:o8Ps5KeY

ワシリーサ「あー退屈。姫神ちゃんの魔法でサーシャちゃん呼べない?…無理か」

姫神「ぷぅ!秋沙ちゃんの魔法わ完璧だもん☆できるもん!」プンプン!


上条(そして姫神はどうしちゃったの)ゲッチューン

上条(唯一立ち位置変わってないのにキャラ変わっちゃってるよ!)

76: 2014/03/12(水) 23:45:12 ID:o8Ps5KeY

上条(…………)


上条(唯一、立ち位置が変わってない?)


上条(…エンゼルフォールの時、犯人探しの要になったのは『変化がない人間』だった)

上条(…もし、この世界にも当てはめる事ができたとしたら?)

上条(…もし、本当にオティヌスが世界を終わらせたなら)

上条(残っている俺はなんなんだ?)

上条(そんで、オティヌスはそれを知覚できるんじゃないか?)

上条(それが分かるなら、オティヌスは俺を近くで見てるんじゃないか?)


上条「…………試してみるか」ガタッ

77: 2014/03/12(水) 23:50:34 ID:o8Ps5KeY

病理「?上条くんどうしましたー?」

上条「…」スタスタ

垣根「どうした?」

トール「上条ちゃん?」

ヴェント「?」

心理「?」

リドヴィア「ん?」

駒場「舶来ハァハァ」

馬場「…」カタカタ

査楽「どうしたんですかね」

海原ズ「「どうしました?」」

ワシリーサ「ん?」


上条「姫神」

姫神「秋沙ちゃんぱぅあー!……ん?なぁに?上条くん。」

78: 2014/03/12(水) 23:52:45 ID:o8Ps5KeY


上条「いや、こう呼んだ方がいいか?」

上条「"魔神"オティヌス」

姫神「………」






姫神「…なんだ、意外と早くわかったじゃないか」ニヤリ

79: 2014/03/12(水) 23:58:22 ID:o8Ps5KeY

ビシッ。

上条「?!世界が、止まった?」

姫神「どうだ?この世界は」

上条「…ふざけんな。元に戻せ!」

姫神「っははは……まぁ、そうだろうな」


姫神「だが、ダメだ」

上条「…なら、ぶん殴ってでも元に戻させてやるよ」コキコキ

姫神「お前は面白いなぁ?魔神がそんなモノで意思を翻すものか」ガタッ


姫神「実はな。この世界は私にも戻せないんだよ」

上条「何故だ?」

姫神「ヒント。私は今、『何も持ってない』」ヒラヒラ

上条「? それが――――っ?!」ッハ

80: 2014/03/13(木) 00:02:41 ID:lwGYyngs

上条「お前、『槍』は」

姫神「ご名答。」ニヤ


姫神「『槍』…神槍グングニルは…壊された。」

上条「こわ、された…?」

姫神「ああ、そうだとも。」クスクス。


姫神「他ならぬお前の手によって」クスクスクスクス。

81: 2014/03/13(木) 00:06:44 ID:lwGYyngs

姫神「つまり、すぐに帰還するための方法は永遠に喪われたんだよ」クスクスクスクスクスクス。

上条「な、」

姫神「おっと。悪いが経緯を説明してはやれんな。時間がない」

姫神「魔神としてのチカラをフルに使って、今この空間を用意するだけでもかなりギリギリなんだ」

上条「どう、して…クソっ!どうにもならないのか!?」

82: 2014/03/13(木) 00:14:26 ID:lwGYyngs

姫神「あるにはあるぞ」


上条「!」

姫神「この世界を創った時、私は一つ"脱出ポイント"を作った」

上条「脱出ポイント?」

姫神「イエス。裏口、バックドア、ブラウザバック、勝手口、あなぬけのひも。」

姫神「…元々は私が"あちら"を選んだ時用のための非常口だったんだが」フー

姫神「今となってはアレだけが唯一つの出口だな」

83: 2014/03/13(木) 00:24:56 ID:lwGYyngs

上条「それは!どこにあるんだ?!」ガシッ!

姫神「"その時"、"その場所に"、"条件を満たしたメンバーが存在する"所に現れる。」
上条「…なんだよそれ。具体的に言えよ。さっぱりわかんねーよ」

姫神「…そうだな、わかりやすく言おうか」フム


姫神「『再来年の3月27日』に」

姫神「『3年A組のクラス』に」

姫神「『この世界で上条当麻の周囲の立ち位置が入れ替わった人間達15名』が」


姫神「『全員最高に幸せになった状態』で集まった時、だ。」

84: 2014/03/13(木) 00:33:49 ID:lwGYyngs

姫神「槍がない以上チャンスは一度。やり直しは効かず、また、一つでも条件が満たせなければ出口は現れない。」

上条「…もし、失敗したら?」

姫神「お前の知る世界は消え、『世界の修復力』による世界線の再生と改変によって…」

姫神「私もお前も、この世界で生きていくことになる。」ニコ

上条「…絶対、戻してみせるからな」

姫神「まぁ頑張れ。私としては『どうなっても構わない』からな」ニヤニヤ

ビシッ。

姫神「む。そろそろ時が動き出すな。早く席に戻れ。お前が立ち上がる前くらいなら時間を戻してやる」

上条「あ、一つ。」

姫神「なんだ?」

上条「なんでお前、姫神の姿なんだよ。あと、あのキャラはなんなんだよ」

姫神「二つだな。」クスクス

姫神「だが、それはまたいつかの機会にしよう。長くなる。」



姫神「…修学旅行の時にでもしようじゃないか」クスクス

85: 2014/03/13(木) 00:38:41 ID:lwGYyngs



上条「―――――はっ」

ガヤガヤ

上条「……」

病理「はいはーい!それじゃー楽しい愉しい授業を始めますよー」ニコニコ

86: 2014/03/13(木) 00:40:25 ID:lwGYyngs

上条「………」

上条(少し前進ってとこか。)


上条(……やるぞ)

87: 2014/03/13(木) 00:41:07 ID:lwGYyngs

上条(必ず、この世界から脱出してみせる!)

88: 2014/03/13(木) 00:41:40 ID:lwGYyngs
今回はここまで。

91: 2014/03/13(木) 19:39:48 ID:lwGYyngs

病理「ではこの問題を――――」

上条「……」


姫神『「再来年の3月27日」に』

姫神『「3年A組のクラス」に』

姫神『「この世界で上条当麻の周囲の立ち位置が入れ替わった人間達15名」が』


姫神『「全員最高に幸せになった状態」で集まった時、だ。』



上条(これらの条件を掘り下げて考えていくと、)

上条("再来年"ということから、俺達は一年生で、かつ最低卒業するまではこの世界で暮らさなきゃならないということ。)

上条(二つ目の『A組』って条件もすこし気になるな。)

上条(この世界のクラス替えの仕組みなんてわからないけど、八百長してでもA組にならなきゃいけない。)

上条(そんで、今一番やらなければいけないのは)


上条(『この世界で上条当麻の周囲の立ち位置が入れ替わった人間達15名』を特定することだ)

92: 2014/03/13(木) 19:46:56 ID:lwGYyngs

上条(確信できるのは、サローニャ、垣根orトール、査楽、小萌先生の4人。)

上条(…ちなみに『垣根orトール』の意味だが、さっき"委員長"が号令をかけたからだ。)

上条(元の世界の委員長は青ピだった。でも、実際号令をかけたのは垣根やトールじゃなく、あの小太りだ)


馬場「あ、クソ!またレールガンにマンティスがやられた!」ガシガシ


上条(だけど小太りは俺とは仲よくない。つまり、アイツは青ピのポジにはなってはいない。)

上条(つまり、垣根かトールのどちらかは青ピと入れ替わっていない。天井さんみたいに、この世界で作られた新ポジだ。)

上条(『今この場にいない誰か』か、『小太りの生きるスタンスがああなだけでちゃんと入れ替わっている』というセンはない。)

上条(このクラスは今日全員出席しているし、一回も小太りは査楽や他の奴とは普通に話してたけど、俺には話しかけてこない。)

上条(つまり、『仲がいい友達ポジ』の青ピではないということ。)

上条(だから青ピのポジが消滅して垣根かトールの新ポジがあると考えるのが自然だ。)

93: 2014/03/13(木) 19:52:50 ID:lwGYyngs

上条(4人…あと11人を早く特定しないと、最後の条件も満たせない。)

上条(でもこれがもし、『クラスメイトがごっそり入れ替わっていた』とかだとお手上げだな)

上条(俺、他のクラスメイトの事、あまり知らないしな…)

上条(とりあえずは身近だった人達を確認していくか。) 御坂とか。

病理「……上条くーん?」

94: 2014/03/13(木) 19:58:30 ID:lwGYyngs

上条「あ、はい」

病理「んもう!あんまりボーッとしてると、先生怒っちゃいますよ?」

上条「す、すみません!」

病理「次はないですからねー?」

上条「」ゾクッ

95: 2014/03/13(木) 20:02:03 ID:lwGYyngs

~放課後~

上条(つ、疲れた…………)グッタリ


上条(…あ、そうだ、携帯!)

上条(携帯を見れば、電話帳とかからわかったり……)パカッ

上条「」


電話帳「NO DATA」


上条「……不幸だ」ガクッ

96: 2014/03/13(木) 20:11:09 ID:lwGYyngs

~公園~

上条「いつもならこの辺りで御坂と会うんだけどな」キョロキョロ

上条「ん?」


一方「…」カツッカツッ


上条「一方通行…!」

97: 2014/03/13(木) 20:16:22 ID:lwGYyngs

上条「一方通行!」タッタッタッ

一方「オマエか」

上条「え?!えー…と、あはは。奇遇だなーって」

一方「そォだな」グビッ

上条(あれ?能力使って突っかかってこない?いや、最近の御坂もそういうのは少しは抑え気味だったけど…)

上条(もう少し情報が引き出せたらな)

上条「あー…その缶コーヒー、美味い?」

一方「ン?あァ。最近のお気に入りだ」

上条「へー…あ、今何してるんだ?」

98: 2014/03/13(木) 20:26:23 ID:lwGYyngs

一方「オマエと会え…じゃねェ、散歩だ」

上条「……ん?」

一方「ンで?わざわざ話しかけて来たンだ、何か用があンだよなァ?」ニタァ

上条(オイ、まさか)

一方「まァ、俺は今『偶然』暇なンだ。つきあってやってもいい」プイッ

上条「……」

上条「あー、そういえば…お前ってどこの学校だっけ?」



上条(違ってくれ違ってくれ違ってくれ違ってくれ)
      ・・・・・
一方「はァ?忘れたのか?」

99: 2014/03/13(木) 20:27:37 ID:lwGYyngs

一方「常盤台中学だ」

上条「 」


上条(オイ、マジか)

100: 2014/03/13(木) 20:30:30 ID:lwGYyngs

一方「あァ、普段俺は制服着ねェからな。忘れンのも仕方ねェよ」ハッ

一方「ンだよ、俺の制服姿が見てェのか」

上条(想像したくもねェよ)

101: 2014/03/13(木) 20:34:06 ID:lwGYyngs

上条(マジかー……御坂→一方通行かよ…)

一方「せっかく会ったンだ、どっかで飯でも食うか?奢るぞ」

上条「え?!あ、いや俺ちょっと人探してて」アセアセ

一方「なンだ、困ってンなら言えよ。力ぐらい貸すぜ?」

上条(やだこの親身な一方通行さん気持ち悪い)

102: 2014/03/13(木) 20:41:15 ID:lwGYyngs

一方「そォいえば、この前木原くンがよォ…」ハハハ

上条(ついてきおった…てか木原くンて誰)

上条(御坂の分で5人。あと10人…)ハァ

上条(早く見つけないと。あと思い当たるのは御坂妹、カエルっぽい顔の医者、魔術side組くらいか…)スタスタ


上条(病院探すか)

103: 2014/03/13(木) 20:45:00 ID:lwGYyngs
~病院~

ナース「あら?また君?今先生呼ぶわね」スタスタ

上条「あ、いや…」

上条(あーでもじゃなきゃ来てくれないか)

一方「オイ、オマエどっか悪いのか?大丈夫なンだろォな?」

上条「ああ、大丈夫大丈夫。」ハハハ

104: 2014/03/13(木) 20:48:29 ID:lwGYyngs

「待たせたわね?」カツカツ

上条(さて、誰だ?)



オリアナ「あら?またぼうやなの?」


上条(オリアナ、か。面識がある分、立ち位置が変わったかは…)

オリアナ「なぁに?またお姉さんに色んなトコを検査してほしくなっちゃった?」プルンッ

上条「」ハァハァハァ

一方「…」ゲシ

105: 2014/03/13(木) 20:52:30 ID:lwGYyngs

上条(さて、どうやって確かめるか…)

上条(一個一個確かめていくか)

上条「この間はありがとうございましたって御礼が言いたくて」ハハ

オリアナ「あら。わざわざ?」クスクス

オリアナ「ほんとは、お姉さんとお医者さんごっこがしたいんじゃないのかな?」クス

上条(はい!したいです!)

上条「違いますよ」ハハ

106: 2014/03/13(木) 20:59:29 ID:lwGYyngs

上条「そういえば…先生って院長なんですか?」

オリアナ「そうよ?これでも一番偉いんだから」クスクス

上条(違う。あの医者は院長ではなかったはず…ハズレか)

107: 2014/03/13(木) 21:02:39 ID:lwGYyngs

~ファミレス~

一方「なァ、オマエ誰を探してンだよ」

上条「んん…」

上条(言って信じてくれるかはわからないよな…つか俺だってわかんないのに)

108: 2014/03/13(木) 21:03:53 ID:lwGYyngs

上条(次は…魔術組とのコンタクト、土御門ポジがどっちかを確かめるか。)

113: 2014/03/18(火) 22:39:55 ID:4dpT33A6
上条(病院に御坂妹っぽい子は居なかったしな…気づかなかっただけかもしれないけど)

一方「おい、俺ドリンクバーでコーヒーお代わりしてくる」

上条「あ、うん」

一方「…ついでだ。オマエは何がいいンだ」ガタッ


上条「あ、俺もコーヒーで」

一方「おォ」ニコッ

一方「…」カツッカツッ

上条(どうしよう、御坂ってこんなんだったっけこんな優しい感じだったっけ何これ怖い)


上条(俺間違ってない…よな?御坂と入れ替わってる…よな?)

114: 2014/03/18(火) 22:45:13 ID:4dpT33A6
一方「待たせたな」カツッカツッ

上条「あ、ありがとう」

一方「オマエがミルク派か砂糖派かわかンねェから、二つづつ持ってきた」

上条(やだこの一方くん超いい子)


一方「…オマエ、また何か抱えてンだろ」

上条「………ああ、まぁ。」

一方「……俺にも言えねェのか」

上条「う、うん」

一方「そォか」ショボン

上条「えっと」

上条(なんだこの罪悪感)

115: 2014/03/18(火) 22:50:17 ID:4dpT33A6
一方「いっつも一人で突っ走りやがって…追いかけるこっちの身にもなれってンだよ」ブツブツ

上条「」

116: 2014/03/18(火) 22:57:48 ID:4dpT33A6

上条「逃げてきた」ハァハァ


上条「土御門なら…隣の部屋に住んでるよな?」


~上条さんが住んでる寮~


上条「えい」ピンポーン


垣根「はい」ガチャ

上条「あ、垣根だったのか」

垣根「え、何?そりゃ俺んちなんだから俺がいるに決まってんだろ」

117: 2014/03/18(火) 23:18:40 ID:4dpT33A6
上条(やべ、ノープランで来ちまった)アセアセ

垣根「なんか用か?」

上条「えっと…その」

垣根「…まぁ、中入れよ。話なら中で聞いてやる」

118: 2014/03/18(火) 23:47:54 ID:4dpT33A6
垣根「『イギリスにいきたい』?」

上条「ああ、なんとかならないかな?」

垣根「…なんで急にイギリスに?」

上条「どうしても、確認しなきゃいけないことがあって」

垣根「…理由を言え。じゃなきゃダメだ」


上条「…仕方ない、か」


かくかくしかじか

124: 2014/03/22(土) 03:03:49 ID:0mXqhNVc

垣根「大体、そんなの認められるかよ。」

上条「?」

垣根「それがもし本当なら…俺達の今までの日々まで嘘っパチになっちまうだろうが」

垣根「上条の話に信じられる要素がないってのもあるが…俺は否定する。」

垣根「まぁ、心配すんな。お前の記憶はきちんと取り戻してやるし、今から姫神んちに行って話を聞けばいい」ニヤリ

上条「…ありがとう、垣根。」



上条(でも、俺が間違ってなければ…垣根のいう『日々』ってのは嘘なんだよな…)


垣根「さてと。じゃ、そうと決まれば早速行こうぜ。」ヨイショ
20

上条「ついてきてくれるんだな」

垣根「ったりめーだろ?あ、サローニャに『遅くなるかも』っつっとけよ?」

上条「あ、うん。」

上条(………あれ?そういえば、『舞夏』はどうしたんだ?)

上条(部屋にあるのは男ものばかりだし…)

125: 2014/03/22(土) 03:06:39 ID:0mXqhNVc

上条「…なぁ、垣根。」

垣根「なんだ?」

上条「お前ってさ、義妹っていなかったか?」

垣根「どうした?急に」

上条「いいから!」

126: 2014/03/22(土) 03:08:35 ID:0mXqhNVc



垣根「いねぇ。天地神明に誓って、俺に妹はいねぇよ」

127: 2014/03/22(土) 03:15:31 ID:0mXqhNVc

上条「……………は?」


垣根「え、何」


上条(『舞夏』が、居ない?)

上条(『土御門元春』の行動原理である義妹はいないのか?!)

上条(じゃあ、ひょっとして、垣根は『土御門』じゃないのか?)

上条「垣根!」

垣根「はいはい?どうした?やっぱお前疲れてんじゃねーの?」

上条「お前はイギリス清教"必要悪の教会"所属、多重スパイなんだよな?!」

垣根「ちょっ、そうだけどさ、あんまそれ言わないでくれる?」

128: 2014/03/22(土) 03:21:06 ID:0mXqhNVc

上条(よかった。肩書きは入れ替わってる。)

上条(でもちょっと疑いが出てきたのは厄介だな…)



垣根「あー、今の上条は記憶がないんだったな。」

上条「?」



垣根「俺、義妹はいねーけど義弟ならいるぜ」


上条「え?」

129: 2014/03/22(土) 04:15:58 ID:0mXqhNVc


「ただいま」

垣根「お、丁度帰ってきたな」

上条「え?」

130: 2014/03/22(土) 04:23:54 ID:0mXqhNVc


ビアージオ「おや上条さんいらっしゃいませ。ごゆっくりしていってくださいね?」ニコッ

垣根「義弟のビアージオだ」



上条「おっさんだったァァアアアアアア?!!」

131: 2014/03/22(土) 04:30:15 ID:0mXqhNVc

上条「え゙え゙え゙え゙?!義弟っていうか義兄じゃねーか!」

ビアージオ「ははは、よく言われますな」アッハッハ

垣根「ビアージオは40才なんだけど、俺の大事な義弟なんだ!」ベタベタ

上条「ねぇ、どんな経緯があったらそんな地獄が産まれちゃうの?」

ビアージオ「…あまりベタベタしないでいただけませんかな?兄上」

垣根「えー?いいじゃねぇかよー」ブー

上条(ビアージオから垣根に対して舞夏→土御門みたいな感情はない…ポジは入れ替わってはいないのか)

132: 2014/03/22(土) 04:32:14 ID:0mXqhNVc

上条「でもビアージオ……さん、執事服似合ってますね」

ビアージオ(E:執事服)「おや、ありがとうございます」ニコッ

138: 2014/03/23(日) 01:45:50 ID:64TDxFb.

ビアージオ「よろしければ、紅茶でもお淹れしいたしますが?」ニッコリ

垣根「あ、いや今から出かけっから。あとよろしくなビアージオ」

ビアージオ「む?どちらへ?」

垣根「姫神んち。飯は残しといてくれ。義弟の作った飯が食えんとかはイヤだ」

ビアージオ「かしこまりました。あまり女性の家に長居はしない方がいいと思いますがな」

垣根「へいへい。んじゃ行こーぜ、上条」





139: 2014/03/23(日) 02:00:51 ID:64TDxFb.
上条「姫神んちって……ここ、だよな?」

垣根「ああ、間違いねぇな。」コクン

垣根「俺が前に鍋パん時に迎えに行ったのはここだった」

上条「……」


上条(……俺も、姫神の部屋は知ってる。間違いなくここだ。)


上条(でも。)




505号室

[木原円周]



上条(姫神の部屋じゃ、ない。)

140: 2014/03/23(日) 02:10:16 ID:64TDxFb.

垣根「……ふーん。」

上条「なぁ、垣根。どうs」クルッ

垣根「こんちゃーす」ピンポーン!

上条「何してん?!」


「はーい!」トタトタトタトタ…

上条「おいおい…」

垣根「バッカお前、どういうことか知りたきゃまずは目の前の手がかりからだろ。」

垣根「急に寮の住人が変わるなんて、普通はねぇ。」

垣根「現住人なら前使ってた奴の事を調べたり、聞いたりするかもしれねぇし」

垣根「もしくは。」


円周「はいはい?どなたかな?」ガチャ


垣根「コイツ自身が何かをやったのかもしれねぇしな」

141: 2014/03/23(日) 02:29:18 ID:64TDxFb.
上条(…この子、バゲージシティで見たような)

円周「うん、うん。お兄ちゃん達は誰なのかな?私はお兄ちゃん達は知らないんだけど。」

垣根「"お兄ちゃん"だと……?おい上条、この子が何かするはずはねぇな!」

上条「お前がお兄ちゃん気質なのはわかったからちょっと黙ろうか」


垣根「…」オクチチャック

上条「なぁ、俺たち君の前にここに住んでた人を探してるんだけど…何か知らないか?」

円周「えー?」

142: 2014/03/23(日) 02:35:25 ID:64TDxFb.

円周「うー……ん。ちょっとわかんないかなー?」

上条「~っ。何かないか?君、最近引っ越してきたんだろ?前の人のこととか…」

円周「?」



円周「私、今年の春からずーっとここに住んでるよ?」


上条「え?」

143: 2014/03/23(日) 02:47:12 ID:64TDxFb.

垣根「…最近誰かに一日部屋を貸したとか、ないか?」

円周「ないよ?」

上条「っ、"姫神秋沙"って子に心当たりはないか?黒髪ロング、前髪パッツンの巫女服似合いそうな子!」

円周「うーむむむ。知らないねー?」

上条「…"オティヌス"って名前は?」

円周「? 何かのコードネームかな?」

上条「………」

垣根「そっか、迷惑かけたな」






144: 2014/03/23(日) 03:11:40 ID:64TDxFb.

垣根「まー元気出せって。明日会って話せばいいじゃねぇか」ポン

上条「…そうだな」

垣根「じゃ、俺帰るな。また明日」スタスタ



上条「……明日話せばいい、か」

上条(本当にそうか?オティヌスは、俺と徹底的に顔をあわせないつもりかもしれない。)

上条(というか、オティヌスはこんな世界を何故作ったんだ?)

上条(世界中を敵に回してまで。)

上条(…『槍』は俺が壊した、とか。)

上条(『元々は私が"あちら"を選んだ時用のための非常口だったんだが』)

上条(…"非常口"のつもりで作った、というわりには、脱出ポイント出現方法がやけに難しいのはなんでだ?)

上条(普通、緊急用なんだからもっと簡単にするはずなんじゃ)

上条「………」

上条(……ダメだ、頭がこんがらかる)

上条「俺も帰るか…」トボトボ

145: 2014/03/23(日) 03:23:41 ID:64TDxFb.
~上条宅~

上条「ただいま…」ガチャ

サローニャ「!」バッ!

サローニャ「おっ・かっ・えっ・……」ダダダダ

上条「へ?」

サローニャ「りぃ―――――!!!」ガバーッ!

上条「ほげ――――っ?!」ビターン!

サローニャ「やーん!もぉー!すっごい寂しかったんだからね!上条ちゃん!」スリスリ♪

上条「」ピクピク

サローニャ「サローニャちゃんを寂しがらせたばつとして噛みつき、もとい"耳たぶを甘噛み"の刑に処す―――!!」カプ

上条「―…ほわっ?!」

サローニャ「ん…」カプカプ…

上条「ちょ、ま」

サローニャ「はむはむ…」ハムハム

上条「あがががが」

146: 2014/03/23(日) 03:24:26 ID:64TDxFb.

サローニャ「あむーっ」アム

上条「」


サローニャ「…ふーっ。よし、これで手打ちにしてあげよう!」フゥ!




上条(インデックスの噛みつきってこんなんだっけ)

149: 2014/03/25(火) 21:31:56 ID:wI1i0ld6

上条(痛くない噛みつき攻撃ってあったんだな)

サローニャ「…ねぇ上条ちゃん」ギュ

上条「なんだ?」

サローニャ「やっぱり、なんかあったんでしょ?」

上条「……」

サローニャ「そんなに私って、信用ないかな?」ギュゥ


上条「………」

150: 2014/03/25(火) 21:39:41 ID:wI1i0ld6


上条「…言っても信じてもらえないよ」

サローニャ「信じるか信じないかは私が決めるよ」


上条「荒唐無稽な話だぜ?」

サローニャ「そんな物をあつかうのが魔術師(わたし)だぜ?」


上条「お前に嫌われたくないんだよ」

サローニャ「私が嫌いになるくらいのことを隠されるのは、私、嫌いだな」





上条「じゃあ、聞いてくれ。」

サローニャ「うん。教えて。」

151: 2014/03/25(火) 21:44:46 ID:wI1i0ld6



サローニャ「……なるほど、ね。この世界は捏造(つく)られた世界、か」


上条「…聞いて、どう思った?」


サローニャ「そうだね。正直に話せば、信じられない、かな」

サローニャ「上条ちゃんが言うには。この世界は全て、設定という前提が与えられて、昨日できたばかりの世界…なんだよね?」

上条「ああ。」

サローニャ「…私にとっては、私が今記憶してることが絶対だし、上条ちゃんと暮らしてきた数ヵ月が嘘だったなんて信じたくない。」

上条「……」

サローニャ「でもね」

152: 2014/03/25(火) 21:52:36 ID:wI1i0ld6

サローニャ「上条ちゃんが嘘ついてないのはわかるよ。」

上条「……」

サローニャ「上条ちゃんの言うことが正しいなら、私が覚えてることなんて全部幻想なんだけどさ、」

サローニャ「それでも。私は一緒に暮らしてきた上条ちゃんのことはよくわかるつもり。」

サローニャ「私が幻想(ウソ)でも、上条ちゃんが幻想(ちがうひと)でも。」


サローニャ「私は上条ちゃんが正直に話してくれて、困ってるのはわかるよ」

サローニャ「だから、」

153: 2014/03/25(火) 21:53:54 ID:wI1i0ld6

サローニャ「私は、上条ちゃんを信じるよ」

154: 2014/03/25(火) 22:08:21 ID:wI1i0ld6



上条「……ありがとう、サローニャ。」ギュ

サローニャ「ん。」ギュー

――――――――――――――
――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――


サローニャ「じゃ、私コーヒーちゃん淹れてくるね?」ヨイショ

サローニャ「そんでさ、一緒に考えようよ」


サローニャ「上条ちゃんが元の世界に帰る方法をさ!」ニッコリ

155: 2014/03/25(火) 23:08:21 ID:wI1i0ld6

サローニャ「ねぇ上条ちゃん。オティヌスちゃんは本当に世界を元に戻せないのかな」

上条「?」

サローニャ「オティヌスちゃんは"嘘をついてるんじゃないか"なって」

上条「どういうことだ?」

サローニャ「上条ちゃんの話だと、オティヌスちゃんは世界をどうにかしてしまった。」

サローニャ「世界を戻すための『槍』ちゃんはオティヌスちゃん曰く上条ちゃんに壊された。だから非常口を使う」

サローニャ「でも上条ちゃんはその記憶はない。記憶を消されている。」

サローニャ「…でも、おかしくない?」

上条「何がだ?」

156: 2014/03/25(火) 23:09:27 ID:wI1i0ld6
サローニャ「オティヌスちゃんの口振りからすると、『槍』が壊された時……
      世界が終わってからこの世界に切り替わるまで若干のタイムラグ、ブランクがあったということだけど…」

サローニャ「もし、その空白期間に上条ちゃんが『槍』を壊したのなら、この世界を構築できないはずだよ」

上条「あ」

サローニャ「魔神といえど、"世界"に干渉する魔術を扱うなら霊装…『槍』が必要になる。」

サローニャ「ということは、『槍』が壊されたのはこの世界が構築された後、ということになるよね?」

上条「ああ…」

サローニャ「でも、更に矛盾ちゃんができてるよ。」

サローニャ「『槍』級の霊装を破壊できるなんて上条ちゃんの"幻想頃し"しかないし、もし幻想頃しで『槍』が壊されたのなら」

サローニャ「『槍』の力で変化させている世界は元に戻るはずだよ」

上条「!」

157: 2014/03/25(火) 23:11:18 ID:wI1i0ld6

サローニャ「…オティヌスちゃんは『槍』を持っていなかった。」

サローニャ「でも、本当は壊されてしまったんじゃなくて、単に"隠していただけ"なんじゃないかな」

上条「…かもしれないな」

サローニャ「そうなると、脱出ポイントの話も怪しいよ」

サローニャ「オティヌスちゃんがどういう目的かはわからないけれど…」

サローニャ「上条ちゃんに本当の勝利条件を見抜かれたくなかったんじゃないかな」

158: 2014/03/25(火) 23:16:30 ID:wI1i0ld6

上条「"本当の勝利条件"?」

サローニャ「そ。」


サローニャ「オティヌスちゃんを見つけ出して、『槍』を破壊すること。」


サローニャ「『槍』さえ壊せばこの世界は元に戻るんだからね」

サローニャ「…その姫神ちゃんの姿をしてたオティヌスちゃんもさ、ひょっとしたらオティヌスちゃんのコンタクト用端末だったんじゃないかな」


サローニャ「姫神ちゃんの意識を乗っ取って、上条ちゃんと会話していただけ。だから『槍』も持っていなかった……とかね」

159: 2014/03/25(火) 23:24:44 ID:wI1i0ld6

上条「なるほど…そういう考えもあるか」

サローニャ「……でも上条ちゃん、気を付けて。」

サローニャ「ひょっとしたら、今話してる私もオティヌスちゃんからの干渉を受けてるかもしれないよ?」

上条「そんなことは、」

サローニャ「…わからないよ?上条ちゃんはちょっと人の意見や考えを鵜呑みにするとこがあるから…」

サローニャ「ちょっと悲しいけど、私のことも疑って。」

サローニャ「何が正しくて間違ってるか。上条ちゃん、あなたが自身がよく考えて、判断して進んでね。」

上条「…わかってるよ」

160: 2014/03/25(火) 23:39:23 ID:wI1i0ld6

サローニャ「さっ、今日はここまでにしとこうよ。早くお風呂ちゃん入らないと遅くなっちゃうしぃ」

上条「そうだな」

サローニャ「あ、上条ちゃんの着替えちゃんとか持っていってあげるから先入ってて」

上条「ぶはっ?!お、おい!もしかしてまた入るのか?!」

サローニャ「えー?あったりまえじゃん」

上条「いやいや…流石にそれは不味いんじゃないかなと上条さんは思うわけですよ」

サローニャ「い・い・の♪」ニッコリ

上条「あー、ほら、上条さんもちょっと一人で考えをまとめたいといいますか…」ユビクルクル

サローニャ「上条ちゃん……サローニャちゃんのこと、嫌い……?」ウルウル

上条「いや嫌いじゃないけど」

サローニャ「じゃ、いーじゃん!決まりね!」

161: 2014/03/25(火) 23:40:33 ID:wI1i0ld6
―――――――――――

―――――――――――――――

―――――――――――――――――――

162: 2014/03/25(火) 23:41:00 ID:wI1i0ld6


~翌日なのだぜ~

163: 2014/03/25(火) 23:44:13 ID:wI1i0ld6

ガチャ。

サローニャ「じゃ、上条ちゃんいってらっにゃーい♪」フリフリ

上条「おー」スタスタ







~教室前~


上条(さて。姫神《オティヌス》はいるか……?)ガラッ

164: 2014/03/25(火) 23:54:59 ID:wI1i0ld6

心理定規「あら、おはよう。あの人は?知らない?そう」スタスタ

リドヴィア「おはようです上条。…では私は今から会議がありますので」

ヴェント「ちょっと、上条当麻?アンタ毎朝私を通せんぼするのはなんなの?私に気があんの?」

馬場「いけっ、あの蚊のやつ!」カタカタ

ワシリーサ「あー…サーシャちゃんをヤりてぇ……」

駒場「舶来……」つ携帯ジー

海原(本物)「ああ、それでそんなに傷だらけなんですか」

海原(偽物)「ええ、なんとか命をとりとめた上で御坂さんのぱんちゅを入手しましたよ」

165: 2014/03/25(火) 23:58:23 ID:wI1i0ld6

垣根「はよ。上条」フリフリ

トール「よっ」フリフリ

上条「ああ、おはよう」

上条「…」チラッ





上条(やっぱり姫神《オティヌス》は来てない、か……)

166: 2014/03/26(水) 01:48:12 ID:z0Dfspp.

~HR~

天井「木原先生」ヒソ

病理「あら?ついに私に告白ですか?」ニコ

天井「いえ、彼女から連絡が」ヒソヒソ

病理「ちえー。……ふむふむ。なーるほど。わかりました」

天井「ええ。個人的事情ですから内密に」

病理「はいはい。うーん…ざーんねんですねぇ…姫神ちゃんは急性虫垂炎で暫くおやすみだそうでーす」

天井「おい、今内密にっつっただろ」


上条(…なんとなくこうなる気はしてたけどな)

167: 2014/03/26(水) 02:16:06 ID:z0Dfspp.

病理「はーい、それでは今日も病理ちゃんの授業を始めていきますよー?」ニパー


病理「今日は皆さんにこの問題を解いてもらいまーす」“〆(^∇゜*)♪カキカキ


路 騎 剣 意 迂 偉 檻
傍 士   図 回 人 


病理「あ、縦に読んでくださいね?」


病理「実はこの単語の羅列にはある一定の法則があります。」

病理「路傍、騎士、剣、意図、迂回、偉人、檻…」

病理「檻の後に続く単語を考えてみてください。」

病理「ちなみに答えは一つではありません。」

病理「じゃ、上条くん?解いてくださーい」ニッコリ

上条「また俺すか?!」

168: 2014/03/26(水) 02:19:07 ID:z0Dfspp.

病理「では…そうですね…もし上条くんが正解を出せなかった場合、ヴェントちゃんの片目が潰れます」

ヴェント「頼んだわよ、上条当麻」

上条「だからペナルティ重いって?!」

169: 2014/03/26(水) 02:20:45 ID:z0Dfspp.
病理「では↓5までに回答をどうぞ。」

病理「その中に正解があればヴェントちゃんは助かりまーす」ニッコリ

173: 2014/03/29(土) 11:26:09 ID:RqHqvnXQ

上条(えー……路傍、騎士、剣、意図、迂回、偉人、檻……)

上条(わかんねぇ)

上条(なんッッッにもわかんねぇ!)

上条「全部…口が、ある……なぁ~…」チラッ

病理「ハズレですよ?」ニコッ

上条「っすよね~……」ヘヘヘ

174: 2014/03/29(土) 11:29:11 ID:RqHqvnXQ

上条(っえ~……なんだろ。さっぱりわかんねぇ)


病理「……おや。わからない、ですか?」


上条「え?いやいや!そんなことはありませんことよ?!」アセアセッ

病理「…うーん。じゃああと、2分以内に答えてください。でなければ……」


病理「アウトです。」ニッコリ

175: 2014/03/29(土) 13:49:59 ID:RqHqvnXQ

上条「!」ゾクッ

上条(何だ、今の黒い笑顔)

上条(やっぱりマジでやるのか?)

上条(くっそ、考えろ!考えろ考えろ、マクガイバー!)

上条(何か。何かないのか!)


病理「………あと30秒。」

上条「ええっ?!」

176: 2014/03/29(土) 17:31:03 ID:RqHqvnXQ

上条(ヤバイヤバイヤバイ!何も考えつかない!)

病理「…あと10秒ですよ?」

上条(なんだ……?路傍、騎士、剣、意図、迂回、偉人、檻……)

病理「9秒。」

上条(路傍、騎士、剣、意図、迂回、偉人、檻)

病理「8、7、6。」

上条(路傍、騎士、剣、意図、迂回、偉人、おr)ガブッ

病理「5。」

177: 2014/03/29(土) 17:32:52 ID:RqHqvnXQ

上条(いってー…舌噛んだ…不幸だ)


病理「4。」

178: 2014/03/29(土) 17:34:00 ID:RqHqvnXQ

病理「3。」

上条(だぶ、ぼう、ぎ騎士、剣、意図、迂回、偉人、檻……)

179: 2014/03/29(土) 17:34:36 ID:RqHqvnXQ

病理「…2。」

上条(………ん?)

180: 2014/03/29(土) 17:35:14 ID:RqHqvnXQ

病理「1。」

上条(………!そういう、ことか!)

181: 2014/03/29(土) 17:37:27 ID:RqHqvnXQ

病理「…残念ですが。タイムオーバーで 上条「わかった!」

病理「ふむ。わかりました。では、どうぞ?」

病理「10秒以内、一回だけ回答することを許します。」

上条「ああ。」コクン

182: 2014/03/29(土) 17:41:57 ID:RqHqvnXQ

上条「これ、頭に音階がつくと別の言葉になるんだ。」

病理「!」ピクッ

上条「ド路傍→泥棒、レ騎士→歴史、ミ剣→眉間、ファ意図→ファイト、ソ迂回→爽快、ラ偉人→雷神、シ檻→栞。」

上条「だから、正解はドがつくと別の言葉になる単語。『缶』や『寮』、『曜日』。ド缶→土管、ド寮→度量、ド曜日→土曜日
。」

上条「これが、正解だ!」


病理「…………」

183: 2014/03/29(土) 17:45:05 ID:RqHqvnXQ

病理「………」

上条「…あ、れ…………?」

184: 2014/03/29(土) 17:54:45 ID:RqHqvnXQ

病理「…」カチャン

上条「!?なんだよ、そのニードル・ガン!まさか、それでヴェントの目を…?!」

ヴェント「…」

上条「やらせるかぁああああ!」バッ!

185: 2014/03/29(土) 17:55:15 ID:RqHqvnXQ

パァン。

186: 2014/03/29(土) 17:56:39 ID:RqHqvnXQ

上条「………な………」

上条「う、嘘、だろ………?」

187: 2014/03/29(土) 17:59:46 ID:RqHqvnXQ


上条「う、うわぁあああああああああ!!!!」








病理「正解おめでとうです!上条くん!」ニコニコつ<※←ただのジョーククラッカー

上条「なんだよその前フリはぁああああ!!!」ウガァァア!!

189: 2014/03/29(土) 18:06:01 ID:RqHqvnXQ

病理「いやぁ、病理ちゃんも『ちょっとこの問題はノーヒントでは厳しいかなー』とは思ってたんですが」

病理「お見事です!上条くんはおりこうさんですねー」ダキ

上条「?!////」

病理「……私、賢い子は好きですよ?上条くん、私の子になっちゃいません?」ヒソ

上条「わ、あの、えと!///先生パジャマ姿でわかりにくいけど意外にスタイルがい ヴェント「待たんかいテメェコラ。」バキャ

190: 2014/03/29(土) 18:19:44 ID:RqHqvnXQ

ヴェント「お?なんでおまっ、ちょっとヒロインシフトしてんねんコラ。ああ?ヒロイン私だったろぉがよ?あ?」ガスガスガスガス

上条「ちょ、痛い痛い」

ヴェント「何先生といちゃらぶこきだしてんだよふざけてンのか?ふざけてンのかテメェ」

上条「いやだって」

ヴェント「だってもクソもねーよ何私ほっぽって禁断の関係になろうとしくさってんだよ」

上条「ご、ごめんって!」



ヴェント「そんなに抱きしめられるのがいいなら、私を抱けよ…」プイ


上条「」

197: 2014/04/02(水) 03:55:11 ID:u48QcDTE

上条(これは…"収穫"と捉えていいのか?)ジー

ヴェント「な、なんだよ…」プイ

上条(元の世界のヴェントが俺に好意を抱く、なんてのは俺が生ゴミを喜んで食べるようになるのと同じくらいには有り得ない事だ)

上条(つまり、ヴェントも"入れ替わってる")


上条(……でも、誰だ?)

198: 2014/04/02(水) 03:59:25 ID:u48QcDTE

上条(クラスで俺に好意を持つ女子……?)ウムム

上条(いや、いなくね?)

上条(…新ポジか?)ウーン


上条「……………」チラッ

ヴェント(E:カチューシャ)「なによ、反省したワケ?」

上条(…ヴェント、カチューシャなんてしてたっけ?)





上条「………あっ?!」

199: 2014/04/02(水) 04:00:57 ID:u48QcDTE

上条(そうか、そうだったのか!)


上条(ヴェント→あの娘だったのか!)

200: 2014/04/02(水) 04:04:31 ID:u48QcDTE

上条(久々に学校に行った時!)

上条(街中で歩いてた時!)

上条(お風呂に行った時!)

上条(クラスの皆で鍋食いにいった時!)

上条(大覇星祭の時!)

上条(一端覧祭の準備の時!)

上条(必ず俺の側にいた…)

201: 2014/04/02(水) 04:10:50 ID:u48QcDTE

上条「あの、名前も知らない白いカチューシャつけたモブクラスメイトか!?」

ヴェント「……は?」


カチューシャモブ娘→ヴェント




※最近だと新訳9巻の中イラストで姫神の隣にいたり、新訳5巻の表紙にいる白いカチューシャ着けた娘。
なお、かなりの頻度で描かれており、アニメ(大覇星祭時)でも登場している。

202: 2014/04/02(水) 04:14:35 ID:u48QcDTE

上条(でも話した事もないのに…)

上条(記憶を失う前に、何かあったのか?)

上条(でも、間違いない。ヴェントが着けてるあの白いカチューシャはあの娘がつけてた奴だ)

204: 2014/04/02(水) 04:25:31 ID:u48QcDTE

ヴェント「…ちょっと?いきなりなんなワケ?カチューシャ?」

上条(そーいや、ずっと昔に土御門や青ピからも『カミやんの事を好きな奴がいる』みたいな事も…)

上条(知らなかった…)

病理「むぅー」プクゥ


病理「何に気づいたかはわかりませんが、病理ちゃんを放置とはいい度胸ですね?」プクー

上条「へ?あ、いやそんな事は」

病理「ふんだ!もう知りませーん」プイッ

病理「私の機嫌が悪くなったので、今日の授業は全部中止にします。号令!」

馬場「きりーつ」カタカタ

上条「どこの南の島の大王ですかアンタは!?」ガーン!

205: 2014/04/02(水) 04:30:57 ID:u48QcDTE

垣根「おいおい、頼むぜ上条ー。そろそろ中間テストなんだからよー」ブー

上条「ええ?!そうなの?!」

心理「そうよ?だから特に難しい病理先生のテストをパスするためにも、彼女の授業は聞いておきたかったわ」ジト

上条「ご、ごめん…」

トール「つーかよ、俺らはまだしも上条ちゃんは前の時点数悪かったから…今回頑張らないとダブるぜ?」

ヴェント「大変ね」ケラケラ

上条「」

206: 2014/04/02(水) 04:35:07 ID:u48QcDTE

上条(ま、マジか…)

上条(……つーか、テストって何やるんだ?)

上条(昨日今日と受けてきたけど、5教科すらやらなかったし…)

上条(考え事してたから大分聞き流した上によくわからんクイズしか出された記憶が…)

207: 2014/04/02(水) 04:40:34 ID:u48QcDTE

上条「なぁ!」

垣根「?」

トール「?」

上条「俺に勉強教えてくれないか?後テストがいつかも!」

垣根「おーいいぞ」

トール「じゃあ久々にやるか!勉強会!」

ヴェント「へぇー?いいわね。私も入れてよ」

査楽「あ、すみません。それ私も混ぜてもらっていいですかね?今回は私も不安でしてね」スタスタ

垣根「いいぜ!決まりだな!」

上条「あ、でもどこでやるんだ?」

208: 2014/04/02(水) 04:54:14 ID:u48QcDTE

トール「垣根んちは?」

垣根「やだね。この人数じゃ狭い」フルフル

垣根「お前んちは?」

トール「あー、無理。」フルフル

ヴェント「言っとくケド、私んちも嫌だから」

査楽「ふむ…では、貸切サロンはどうですかね?

トール「確かにいい提案だが…あそこは高いんじゃなかったか?」

査楽「それなら大丈夫ですね。私、丁度無料パス持っていましてね」ニヤリ

垣根「マジかよ?よく手に入れたな」

ヴェント「じゃあ、決定ね。各自準備したら校門前に。」


「「「おう!」」」

209: 2014/04/02(水) 04:57:53 ID:u48QcDTE

上条(なんかちょっとワクワクするな。)スタスタ

天井「ん?上条。授業はどうした?」

上条「ふぇ?!えーと…アハハ…」

天井「…ああ、また病理先生がボイコットか?」ニヤ

上条「ええ、まぁ」ハハ

天井「あの人はいつもそうだからな…ま、頑張れ。」スタスタ

上条「ありがとうございます」


上条「……」

210: 2014/04/02(水) 05:01:11 ID:u48QcDTE

上条(…ありえないよな。こんなの)


上条(あの小萌先生と入れ替わってるはずなのに、授業を気分でやらない教師。)

上条(まともじゃない学科の授業)

上条(それを、誰も『おかしい』と思わない。)

211: 2014/04/02(水) 05:07:18 ID:u48QcDTE

上条(オティヌスは結局姿を隠しちまったから、元の世界への手がかりも雲隠れ)

上条(サローニャの言った事と、オティヌスが言った事…どちらを信じるべきなんだ?)

上条(サローニャの推理は筋道は立ってるけど…でも確かに、"確実に入れ替わった"人がいる。)

上条(サローニャ、垣根、病理先生、査楽、ヴェント、一方通行。)

上条(…どちらにしろ、"入れ替わった"人を探しておいた方が良さそうだな)

212: 2014/04/02(水) 05:17:10 ID:u48QcDTE

上条(……ん?)


上条(そういえば。入れ替わる前の……俺の知ってる人達はどこへいったんだ?)

上条(インデックスは?土御門元春は?青ピは?小萌先生は?御坂は?カチューシャの娘は?)

上条「……」

上条(入れ替わった後の人達は俺が知らない人達や、関係が薄いやつばかりだった。)

上条(俺の周りにいる人達→知らない人達という事は)

上条(インデックス達は入れ替わった後の人達の"本当のポジション"に収まってる……のか?)

上条(だから会わないのか?俺が知らないくらいに関係ない人達になってしまっているから)

上条(…まぁ、偶然会いでもしない限りは確かめる事は出来そうもないけどな)

213: 2014/04/02(水) 05:21:26 ID:u48QcDTE

上条(でも、ポジションは変わってないけど入れ替わってる人ばっかりだったり…)

上条(新しいポジション、そもそもポジションが消えた奴もいる。)

上条(もっと情報やヒントが欲しいな…)

214: 2014/04/02(水) 05:30:38 ID:u48QcDTE

上条(…というか、俺このままだとダブるんだよな……それはマズイよな)

上条(もしオティヌスが言った事が正しいなら『3年A組』にいなきゃならないって条件をクリアするのが難しくなる。)

上条(俺もそのクラスに所属してなきゃいけないかはわからないけど、念のためにオティヌスの条件もクリアしておきたいし…)

上条(下の学年の奴が卒業式の真っ只中に、ただでさえ『入れ替わった奴等をA組に集める』なんて厳しい条件をクリアできるとは思えない。)

上条(それに『最高に幸せになった状態』にするのも難しくなる。)

上条(ダブった奴が進級した奴等と仲良くするのも各学年のスケジュールからして食い違うから接点作るのも難しくなるだろうしな)

上条(つまり、)

215: 2014/04/02(水) 05:33:29 ID:u48QcDTE

上条「…とりあえずはテストを頑張ってパスしないと…」



垣根「お、来たな。おせーぞ!上条!」フリフリ

トール「何か買ってかねぇ?」

ヴェント「お菓子くらいならいいケド」

査楽「ですね」


上条「悪い!待たせた!」タッタッタッ

218: 2014/04/05(土) 10:35:07 ID:HG7Q1Ztg






~コンビニ~


トール「おう上条ちゃん菓子買ってくけど何がいい?」

上条「え?いや別に」

トール「ほーん。あ、ちなみに俺はオレオ」

垣根「俺はハッピーターン」

ヴェント「私はましゅまろ」

査楽「私はじゃがりこですかね」

219: 2014/04/05(土) 11:28:07 ID:HG7Q1Ztg

上条「……」

上条「じゃあ上条さんはチ」クルッ



\店員「アリガトウゴザイマシター」「コンダケデイイノ?」「ギャクニマダクウノカヨ」/


上条「」

220: 2014/04/05(土) 11:31:15 ID:HG7Q1Ztg

査楽「あ、来ましたね」

上条「テメェらぁああああ!!俺を置いてくんじゃねーよ!?」ゼェゼェゼェゼェ

垣根「お前が遅ぇのが悪りィ」ニヤニヤ

トール「ははっ、上条ちゃんスゲー息荒ぇな!」ケラケラ

ヴェント「で?あんたは何か買ったワケ?」

221: 2014/04/05(土) 12:22:06 ID:HG7Q1Ztg

上条「買えるわきゃねーだろ?!」ゼェハァ

ヴェント「…ふーん。ならさ、私のを―――」


垣根「おい、早くいこーぜ」

上条「ああ!……ん?今何か言ったか?」

ヴェント「…ぶぅえっつぬぃぃ?」プイッ

222: 2014/04/06(日) 07:35:39 ID:vcehNbeY

~貸し切りサロン~

査楽「ここですね」

垣根「へー…なんだろ、カラオケのちょっと広い部屋とホテルが合体したみたいな?」

トール「常盤台のオジョーサマ達も"秘密基地"みたいに利用してるらしいが…納得だな」

ヴェント「サービスや娯楽施設もオプションでついてる。寮の自分の部屋よりも楽で楽しそうだし…まぁわかる気はするわ」

上条「ちなみにこれいくらくらいかかるんだ?」

査楽「一日使い放題で…大体3万ですね」

上条「」

225: 2014/04/08(火) 19:04:37 ID:/NcmIlxk





上条「んじゃ、早速やるか。」

上条「なぁ、過去の病理さんの問題って」クルッ



トール「オレオうんめェー」モシャモシャ

査楽「じゃがりこうんめェーですね」モシャモシャ

垣根「ハッピーターンうんめェー」モシャモシャ



上条「勉ッッ!強ォォオオオ!!!」

226: 2014/04/08(火) 19:07:18 ID:/NcmIlxk

ヴェント「……」

ヴェント「ま、ましゅまろうんめェー……/////」ポソッ

ヴェント(な、なーんて!なーんて!///)チラッ

上条「」←絶句


ヴェント「ッッァアアアア!!!ましゅまろうんめェェェなァアアアア!!!畜生がァアアアア!!!」←ヤケ

227: 2014/04/08(火) 19:10:19 ID:/NcmIlxk

上条「お前らぁ!いい加減マジメに勉強するぞぉぉおおお!!!」


垣根トール査楽ヴェント「「「「おう!!!」」」」




垣根←アメフトの格好

トール←ウェイトレス

査楽←猿の着ぐるみ

ヴェント←ビキニとサーフボード


上条「 」ブチッ

228: 2014/04/08(火) 19:18:45 ID:/NcmIlxk




上条「…んで?」

垣根「そーだな、数的処理とかは前に出たから…たぶん論理クイズみたいなやつじゃね?」ボッコボコ

トール「いやぁ、でもわかんねぇよ。病理ちゃんは意表ついてくるからなぁ」ボッコボコ
査楽「ですね。『前はこうだった』が通じない相手ですからね」ボッコボコ

ヴェント「んー…でも問題傾向くらいは掴めるだろうから、一応過去問をやっとく事をお薦めするわね」ボッコボコ

上条「へぇー」

229: 2014/04/08(火) 19:20:39 ID:/NcmIlxk

上条「じゃあ幾つか出してみてくれないか?」

ヴェント「いいケド」

230: 2014/04/08(火) 19:32:10 ID:/NcmIlxk

垣根「じゃあいつだかの『名言』シリーズからいくか。」

上条「『名言シリーズ』?」

査楽「中間の時のやつですね。偉人の名言の穴埋めですね」

トール「俺アレ全くわからなかったな」

ヴェント「私も。意表を突かれたわね」

上条「へー…」

231: 2014/04/08(火) 19:36:04 ID:/NcmIlxk

垣根「山本五十六(元帥・海軍大将・連合艦隊司令長官)」

垣根「『やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かず。
   【              】
   やっている 姿を感謝で 見守って 信頼せねば 人は実らず」

垣根「これの【 】内を埋めろってやつ」

上条「な、何それ」

垣根「答えは『話し合い、耳を傾け承認し、任せてやらねば、人は育たず』だ」

上条「 」

232: 2014/04/08(火) 19:38:49 ID:/NcmIlxk

トール「オットー・フォン・ビスマルク(ドイツの鉄血宰相)」

トール「『青年に勧めたいことは、ただ3語に尽きる。すなわち「【    】」だ。』」

上条「」


トール「答えは、『働け、もっと働け、あくまで働け』」

233: 2014/04/08(火) 19:42:03 ID:/NcmIlxk

査楽「スティーブ・ジョブズ(アップル社のCEO)」

査楽「『進み続けよ、決して【  】してしまってはいけない』」


査楽「答えは『安住』ですね」

上条「」

234: 2014/04/08(火) 19:44:04 ID:/NcmIlxk

ヴェント「ウォルト・ディズニー(ウォルター・イライアス・ディズニー)」

ヴェント「『好きなことだけにのめり込んではいけない。
      他の分野へチャレンジできなくなってしまうからだ。
     【   】以外、見えないようにするのは馬鹿げたことだ。


ヴェント「答えは『自分の好きなもの』」


上条「」

235: 2014/04/08(火) 19:47:49 ID:/NcmIlxk

上条(なんか、この世界で上条さんが点数悪かったって凄い納得した)


垣根「後は…」

査楽「『どちらが"正義"か』とか…ですかね?」

ヴェント「ああ…あの『答えなんてない』ってヤツ?」

上条「どんな問題なんだ?」

236: 2014/04/08(火) 19:57:44 ID:/NcmIlxk

ヴェント「…『君は医者だ。』」

ヴェント「『ある日、君の元へ5人の重傷患者と一人の軽傷患者が来院した。』」

ヴェント「『5人の人間はいずれも通常の方法では治せず、「臓器移植」するしかなかった』」

ヴェント「『そしてドナーはおらず、現れず、また機械臓器もないとする。このままでは確実に数日内に氏ぬ。』」

ヴェント「『だが、奇跡的に…(医学的根拠は考えるな)一人の軽傷患者の臓器を全部移植すれば、』」

ヴェント「『5人が全員、確実に助かるとする。』」

ヴェント「『あなたはどうする?』」

237: 2014/04/08(火) 20:02:33 ID:/NcmIlxk

上条「それは……一人の軽傷患者を助けて5人を見頃しにするしかないんじゃないか?」

ヴェント「そうね、『現実の医者』ならそうするしかないわ」

ヴェント「でも、これは『どちらが正義か?』という質問で締め括られてたのよ」

上条「どちらが…?」

ヴェント「そ。」

ヴェント「だってさ、人権だとか倫理とか。そういうもの全部取っ払った上で考えてみてよ」

垣根「"一人"と"5人"だ。単純に、ソイツ一人が犠牲になるだけで"5人も"助けられるんだぜ?」

垣根「俺なら、ソイツぶっ頃して5人を助けるね」

238: 2014/04/08(火) 20:07:33 ID:/NcmIlxk

査楽「私は『一人を生かして五人を見捨てる』と書きましたね」

上条「…それって、結局何が正解なんだ?」

ヴェント「それがね、」

トール「『あなたが悩み抜いて、「それが一番"正しい"」と思える答えを出したのなら。
    私は"○"をあげます』っつってた」

239: 2014/04/08(火) 20:10:59 ID:/NcmIlxk

上条「……何か、説教されてるみたいだな。」

上条「『偉人はこう言った。参考にしろ』」

上条「『"正義"は考え方で幾らでも変わる。自分の正義を信じなさい』」


上条「そんな風に言われてるみたい……な」

240: 2014/04/08(火) 20:15:54 ID:/NcmIlxk

垣根「そーだな。……で、そのジャンルが多岐に渡るときたもんだ。」

トール「たぶん、病理ちゃんは俺達に『単純な学問以外にも大事なモノがある』って伝えたいんじゃねぇかな」

査楽「それを受けとるのがまた大変ですけどね」ハハ

ヴェント「嫌いじゃないけどね」フッ

上条「へー…って、」



上条「ようするに次どんなん来るかマジでわかんねぇってこと?」

「「「「わりと」」」」

241: 2014/04/08(火) 20:23:02 ID:/NcmIlxk

上条「他は?!他のヤツを教えてくれ!」

ヴェント「他ぁ?他は…そうね、アックア先生の『体育』、木山先生の『バイオ』、天井先生の『数的処理』…」

査楽「木原先生の『家庭科』、ローラ先生の『古典』ですかね」

トール「どれもムズいぜ?」

上条「なんか今ツッコまなきゃいけないとこがいっぱいあった気がした」

242: 2014/04/08(火) 20:26:58 ID:/NcmIlxk

垣根「でも病理先生のやつ一個パスするだけで他が例え零点でも進級進学はできんだぜ」

上条「どんだけ配分あるんだよ」

査楽「うちの学校、一番権力持ってるの病理先生ですからね」

上条「それでもその理屈はおかしいけどな!」

ヴェント「でもアンタそれで助かってたじゃない」


ヴェント「つか、今年もそうなるんじゃない?」

上条「?」

243: 2014/04/08(火) 20:34:07 ID:/NcmIlxk

ヴェント「アックア先生の『体育』は1万km走で理想タイムを出す事」

ヴェント「木山先生の『バイオ』は『何故動物は『能力』を使えないかを否定する』小論文」

ヴェント「天井先生の『数的処理』は単純アンタバカだから無理っぽいし。」

ヴェント「木原先生の『家庭科』は『妊婦の人に気を使う家庭料理を作る』」

ヴェント「ローラ先生の『古典』は『私の言葉を現代語訳したるのよ!』でアンタアホだからできなそうだし」

上条「最後」

244: 2014/04/08(火) 20:38:11 ID:/NcmIlxk

上条「?待てよ最初っから問題はわかってるんだよな?」

トール「何を今更。氏活問題を聞いてなさすぎだぜ上条ちゃん」

垣根「サービスなんだってよ。サァアビス。難しいからな」ッハ

上条「病理先生のは?」

査楽「それが…病理先生だけは教えてくれないんですね」

上条「oh…」

245: 2014/04/08(火) 20:42:49 ID:/NcmIlxk

上条「……ん?」

上条「そういえばテスト期間っていつからなんだ?」

トール「ハァ?上条ちゃんそれも聞いてなかったのか?」

査楽「恐ろしいですね…」

垣根「…あぁ、それについては事情があるからな。」

246: 2014/04/08(火) 20:46:34 ID:/NcmIlxk

ヴェント「明後日よ」

上条「……?」







上条「ゑ?」

247: 2014/04/08(火) 21:05:21 ID:/NcmIlxk











上条「そんなの知らない」

252: 2014/04/14(月) 21:39:32 ID:oTY/TOSE

テスト当日


上条「………」ズーン…


上条(無理だろこれ)

上条(サローニャにも手伝ってもらったり皆と勉強したりしたが一向に光が見えなかった)

253: 2014/04/14(月) 21:50:57 ID:oTY/TOSE

上条「つーか」






アックア「では今から『体育』のテストなのである。」

アックア「手段は問わん。この1万Kmを10分以内に駆け抜けるのである!」


上条「なんのテスト?」

254: 2014/04/14(月) 22:19:23 ID:oTY/TOSE

垣根「未元物質ー」バサー

トール「全能モード!!」ブワッアア!!

ヴェント「風」ビュオオ!

査楽「垣根さんの後ろにでも移動し続けておきますかね」ヒュッ

ワシリーサ「『一本足の家の人喰い婆さん♪』」

海原(本物)「さ、行きますか。車を用意してますから」

海原(偽物)「ありがとうございます」

姫神「ありがとう。」ヨイショ

馬場「行くぜ、ドラゴンライダーぁあ!!」ブォオン!

リドヴィア「ふふふふふふふふふふふふふふふ!!!この艱難辛苦をまっていました!この日のために霊装を用意してましたので!!!」ヒャッホーイ!

上条「くそ、上条さんにはそんな手段ねーよちくしょぉぉおおお!!!」タッタッタッ

255: 2014/04/14(月) 22:29:29 ID:oTY/TOSE

アックア「上条、理想タイムどころか時間内にたどり着けなかったので0点」

上条「」

256: 2014/04/14(月) 22:39:13 ID:oTY/TOSE
木山「では『バイオ』のテストだ。事前に指定していた通り、『何故動物は『能力』を使えないかを否定する』小論文を書きたまえ」

上条「へっ、上条さんにできると思ってるのかよちくせう」

257: 2014/04/14(月) 23:06:32 ID:oTY/TOSE
天井「では『数的処理』のテストだ。次の問題を解いてくれ」



天井「『A町からB町にむかって一定の速さで歩いている人がA町発B町行きのバスに7分ごとに追い越され、B町発A町行きのバスに5分ごとに出会った。』」

天井「『このバスはA町行き、B町行きともに等速度で走り、等間隔で運行しているものとすると、バスは何分何秒ごとに発車しているか。』」


天井「A.5分40秒。B.5分50秒。C.6分00秒。」

天井「D.6分10秒。E.6分20秒。」


※制限時間30秒

259: 2014/04/14(月) 23:36:43 ID:oTY/TOSE

上条「」

上条(え~っと……?Aが追い越してBがー…)

上条(わからん)

上条(適当に書くか…Eでイーや。なんつって)カキカキ

260: 2014/04/14(月) 23:39:57 ID:oTY/TOSE

天井「皆終わったようだな」

天井「これは前に授業でやった【超高速解法の式】を使えば解ける問題だ。」

天井「(7+5)÷2=6
   (7-5)÷2=1
   (6+1)×5÷6=5と5/6」


天井「正答:5分50秒。すなわち、答えはBだ。」

261: 2014/04/14(月) 23:45:24 ID:oTY/TOSE

上条「」



〓〓家庭科室〓〓


テレス「じゃ、『家庭科』のテスト。『妊婦の人に気を使う家庭料理』を炊飯器で作ってちょうだい」

上条(黄泉川先生?!)

262: 2014/04/14(月) 23:47:14 ID:oTY/TOSE

テレス「………で、おにぎりね…」

上条「温もりが感じられるかなって」

263: 2014/04/15(火) 00:05:28 ID:jL2nuGEA

上条「……15点くれたけど」


ローラ「さて。次は私の『古典』なりけるのよ!」

ローラ「私の言葉を現代語訳したりて?」ふふん


上条「あ、自分の言葉づかいがおかしいってわかってたんすね」

264: 2014/04/15(火) 00:12:48 ID:jL2nuGEA

ローラ「えー、」コホン。


ローラ「むねつぶるゝ物

むねつぶるる物。競馬(くらべうま)みる。

元結(もとゆひ)よる。

おやなどの心地あしとて、例ならぬけしきなる。

まして世の中などさわがしと聞こゆるころは、よろづのことおぼえず。

また、ものいはぬちごの泣き入りて、乳ものまず、乳母(めのと)のいだくにもやまで久しき。

例の所ならぬ所にて、ことにまたいちじるからぬ人の声聞きつけたるはことわり、こと人などの、そのうへなどいふにも、まづこそつぶるれ。

いみじうにくき人のきたるにも、またつぶる。

あやしくつぶれがちなるものは、胸こそあれ。

よべきはじめたる人の、今朝の文のをそきは、人のためさへつぶる。」

265: 2014/04/15(火) 00:14:09 ID:jL2nuGEA

ローラ「はいっ!じゃあ今言ったのを現代語訳して全部紙に書きたるのよー」


上条「無茶ぶりすぎんだろ!」

266: 2014/04/15(火) 00:19:24 ID:jL2nuGEA

上条「くそ、全然わからん…というか後半忘れた」ガシガシ

ローラ「しゅーりょー!しゅーりょーなりけるのよ!はい!そこペンを置きなさい!」

ローラ「では、正解を。」コホン。

ローラ「むねつぶるる物。
    文の清げな姿。胸どきどきはらはらするもの、競馬を見る。
    もとどり結ぶ紐よれよれ。
    親が心地悪いと言って、ただ事ではない気色である。
    まして、はやり病で・世の中が騒がしいと聞く頃は、万の事、何も考えられない。
    また、もの言わない幼児が泣きだして、乳も飲まず乳母が抱いても止まず久しい。
   いつもの所ではない所で、とくにまだ、はっきりと人に知られていない恋人の声を聞きつけたのは当然、他人がその人の身の上話をしているのも、まず胸どきどきする。
   ひどく憎らしい人がやって来るのもまた胸さわぎどきどきする。
   なんともふしぎに、どきどきはらはれするのは胸である。
   昨夜初めて来た男が今朝の文の遅いのは、他人のためでさえはらはらする。」

ローラ「以上!」

267: 2014/04/15(火) 00:22:35 ID:jL2nuGEA

上条(や、ヤバイ…マジでヤバイ!)


上条(一部を除いてまともなテストじゃなかったとはいえ、このままだと間違いなくダブる!!)


上条(ぐああ!!最後の病理先生に賭けるしかね―――!!)ガシガシ

268: 2014/04/15(火) 00:34:31 ID:jL2nuGEA

キコキコキコキコキコキコキコ……


病理「はいはーい!ではでは。満を持っして病理ちゃんの番ですよー?」ニコニコ

上条(ついに来たか…)ゴクリ

上条(これでアウトだったら、俺はおしまい…)

病理「ふふー。皆さん頑張ってくださいね?成績が悪い子は一発逆転のチャンスですよー!」ニコニコ

上条(う…こっち見てる…)



病理「はい、では今から『道徳』のテスト始めまーす!」

上条「ど、道徳ぅぅう?!!」

269: 2014/04/15(火) 00:35:52 ID:jL2nuGEA
上条「え?!はぁ?!道徳のテストなの?!」

上条「今までの授業とか氏ぬほど関係なくね?!」


病理「上条くん?うっせーですよー」ニコニコ

270: 2014/04/15(火) 00:44:30 ID:jL2nuGEA

病理「えー、初めに言っておきますね?けっこー難しいです。」

上条「」

病理「あ、これで上条くんの運命が決まると思ってください」ニコニコ

上条「やめて!プレッシャーかけんのやめて!」

271: 2014/04/15(火) 00:45:55 ID:jL2nuGEA

病理「では配ります。」つ


上条「…」ドキドキ





上条「?」

272: 2014/04/15(火) 00:53:26 ID:jL2nuGEA

上条(なんだこれ?普通のA4の白い紙?)

上条(…表にも裏にも何にも書かれてない…)


病理「では。このテストを受ける上でのルールを言っておきます。」

273: 2014/04/15(火) 01:00:17 ID:jL2nuGEA

病理「たぶん、皆さん『なんだこりゃ?どう解答すればいいんだ?』と思ってると思います。」

病理「1。質問は1つ、答えも1つです。
  (ちなみによくある意地悪クイズみたいに『1つ』が正解ではありません)」

病理「2。私や、あそこにいる警備員に話しかけたら失格です。」

病理「3。そして、配られた紙を"損なえば"失格。」

病理「4。また、いかなる理由があろうとも、この教室から出たら失格です。……何か質問は?」


シーン…


病理「……では、時間制限は90分とします。難しいですから少し長めに設定しておきます。」



病理「では、スタートです」

274: 2014/04/15(火) 01:03:00 ID:jL2nuGEA

トール「……?」

ヴェント「?」

査楽「…?」

垣根「?」

ワシリーサ「?」

馬場「?」

海原S「「?」」

リドヴィア「?」

駒場「?」


上条「?」

275: 2014/04/15(火) 01:08:03 ID:jL2nuGEA

リドヴィア(とりあえず何か…名前くらいは書いておくのがベストですので…)カキカキ



旅掛(警備員)「アウトだ」ガシ

リドヴィア「へ?」

病理「リドヴィアちゃん、0点でーす」ニッコリ

旅掛「さぁ来い」ズルズル

リドヴィア「ので―――――…………」ズルズルズルズル


バタン。


上条「」

276: 2014/04/15(火) 01:11:11 ID:jL2nuGEA

駒場(なるほど……何かを"書く"のはルールの内の『紙を損なう』に該当するのか…)

駒場(『質問は1つ』、『答えも1つ』…)

駒場(…わからん)

277: 2014/04/15(火) 01:16:59 ID:jL2nuGEA

トール「どう思う?垣根。」

垣根「おま、話しかけてくんなよ…」

トール「いや大丈夫だろ。病理ちゃんは『私か警備員に話しかけたらアウト』とは言ったが、逆に言えば『他の受験者と相談はアリ』って事だ。」

トール「現に…ほら、警備員は俺をアウトにしねぇ」

旅掛「……」

垣根「確かにな…」

278: 2014/04/15(火) 01:21:19 ID:jL2nuGEA

ヴェント「ねぇ、なんだと思う?」

査楽「すかしてみるとか、炙り出しとかですかね?」

馬場「そりゃこの前やったけど…」

上条「あったの?!」

ワシリーサ「ふーん?じゃ、私火を出して見るわね?『魔術をつかったらアウト』なんて言ってないし」

ワシリーサ「『一本足の人喰い婆さん♪』」




ワシリーサ「…ダメね、燃え出すまでやったけど何にも浮き出てこなかったわ」

旅掛「アウトだ」ガシ

ワシリーサ「あ」


ワシリーサ「サーシャちゃぁあああああああ―――――ん……………」ズルズル


バタン。

279: 2014/04/15(火) 01:27:10 ID:jL2nuGEA

馬場「すかしてみたけど……ダメだな、何にも変化はない」

馬場「水……唾液とか?」ペロペロ

馬場「…ダメだ、ちょっとふやけるくらい舐めたけど変化なしだ」

旅掛「アウト」ガシ

馬場「あ、やっぱり?」ズルズル

馬場「あは―――――ん……」ズルズル

280: 2014/04/15(火) 01:39:57 ID:jL2nuGEA

海原(本物)「…どうやら、紙自体に何かを求めるべきではないようですね」ハハ

海原(偽物)「となると、まずは"質問の意図"を考えなければ。」

海原(本物)「紙……白……1枚…一つ」ブツブツ

海原(偽物)「!わかりましたよ…!」フフフ
海原(偽物)「これは一つの白いかみを答える事が質問だったんですよ!」

海原(本物)「と、いいますと?」

海原(偽物)「ふふふ…一本の白い髪…と言えばいいでしょうか?」

海原(偽物)「病理先生やあそこの警備員はそろそろ白髪の一本や二本が気になる頃のはず!」

海原(偽物)「それを探しだせってことなんですよ!」

海原(偽物)「というわけで病理先生の頭を…」ガシ

病理「アウトです」ピキピキ

海原(偽物)「」

281: 2014/04/15(火) 01:40:37 ID:jL2nuGEA

海原(偽物)「ま、待ってください!自分は話しかけてなかったでしょう?!」アタフタ

病理「いや今話しかけましたし。むかつくのでアウトです。海原くん―50点です」

海原(偽物)「」

旅掛「言っとくが俺も白髪はないからな?」ズルズル

海原(偽物)「御坂さぁあああああああ――――ん―…………」ズルズル


バタン。

282: 2014/04/15(火) 01:59:15 ID:jL2nuGEA

上条(…さて、困ったぞ)

上条(見た感じ誰もわからないみたいだ)

上条(俺は俺で答えを出さないと…)






残り時間:5分

283: 2014/04/15(火) 02:04:25 ID:jL2nuGEA

上条(…ダメだ、わからん…)

上条(トールは垣根との口論の末に紙を破ってアウトに)

上条(ゴリラみたいな人は「わかった!これが、俺の答えだ…!」って病理先生に何かを言おうと話しかけてアウトに)

上条(垣根は飽きて退室してアウト。)

上条(査楽はトイレ行ってアウト)

上条(ヴェントは海原と心理定規との争いの果てに相討ち…)

上条(なんやかんやで教室には俺一人になっちまった。)

284: 2014/04/15(火) 02:10:11 ID:jL2nuGEA

上条「俺は、どうすれば…」

病理「上条くん。」

上条「……」


病理「もう受験者はあなただけですし…特別にこのテストの答えを私に解答するのを認めます」

病理「…私は既に質問をしました。」

病理「あとは、あなたが答える番です。」


病理「さぁ、答えてください。」

304: 2014/04/21(月) 01:13:14 ID:/k7cUtvE

上条(この問題は……まず『質問』がわからなかった。)

上条(そもそも何を求められていて、何を答えなければならないのか。)

上条(ヒントは4つのルールと白い紙。)


上条(……そうだ。わかるわけないんだ。)

305: 2014/04/21(月) 01:16:38 ID:/k7cUtvE

上条(そうとも。)


上条(他の奴等のように、いくら配られた紙から質問を見出だそうったって、)





上条(配られた紙と問われている『質問』は全く関係がないんだから!)

306: 2014/04/21(月) 01:22:17 ID:/k7cUtvE

上条(そう。病理先生が今言ったように、『質問』は既にされていた!)

上条(病理先生はこのテストを始めてからたった一回だけ俺達に質問した!)

上条(4つのルールを言った後の!)



上条(『………何か質問は?』!!)

307: 2014/04/21(月) 01:25:35 ID:/k7cUtvE

上条(だから。)

上条(俺の、)







上条(俺の答えは……!)

308: 2014/04/21(月) 01:27:00 ID:/k7cUtvE



上条「『質問はありません』」


病理「……」

309: 2014/04/21(月) 01:27:37 ID:/k7cUtvE

病理「……」

310: 2014/04/21(月) 02:13:09 ID:/k7cUtvE













病理「満点です」ニッコリ

311: 2014/04/21(月) 02:19:28 ID:/k7cUtvE

上条「!」ガタッ

病理「よく気づきました!えらい!えらいですよ!上条くん!」ギュ!

病理「そうです!大正解です!」ギュウウウ!!

上条「せ、先生…苦し…/////(やわらけぇ……)」

病理「よく考え、よく頑張りました!先生上条くんをいっぱいナデナデしてあげます!」ナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデナデ!!

上条「//////」

312: 2014/04/21(月) 02:24:58 ID:/k7cUtvE

病理「ごほーびに『前回の』マイナスを帳消しにした上でプラス点をあげましょう!」デコチュ♪

上条「ふおっ?!///」

病理「ふふふ♪ほかにも何か欲しいモノ、ありますか…?」フフ…

上条「せ、先生!この問題の解説をしてもらえませんでしょーか!より理解を深めたいので!」アセアセ!

上条(これ以上されたら何か変な気分になる!)

病理「ふむ。いいでしょう!では解説です。」

313: 2014/04/21(月) 02:44:05 ID:/k7cUtvE

病理「実はこのテスト、『答えるまでが大変なテスト』なんですよ」

上条「答えるまで?」キョトン

病理「そうです。4つのルールを思い出してください」


病理「最初のルールは解くカギでありながら思わず存在しない答えを探してしまうよう誘導するルール。」


病理「二番目のルールは解答の模索と、『答えがわかっても答えさせない』ためのルール。」


病理「三番目のルールは"紙"そのものには『質問』と『答え』がない事を気づかせ、または永遠に解けない思考ループの迷宮に誘うためのルール。」


病理「最後のルールはこのテストで私が見たいモノを見せてもらうためだけのルール。」


病理「総括すると……このテストは、」


病理「90分間、自分の紙(じゅけんしかく)を守り抜き、また、『質問』を見つけた上でテスト終了後にしか『回答』する事が出来ない。」



病理「『とてつもなく精神的にタフな人』でなければ正解できないテストだったんです」

314: 2014/04/21(月) 02:55:09 ID:/k7cUtvE

病理「『90分間』という長い時間。常に緊張状態を保たなければならない。」

病理「そんな中、脱落者は何人も出る。」

病理「しかし答えはわからず、また解答もさせてもらえない。」

病理「時間だけが無情に過ぎていく中、トイレにも行けない。」

病理「しかもトールくんのような一見『非常識』なルールの穴を突いた指摘がなされた場合は更に面倒になります。」

病理「『会話』や『席を立つ』事、配られた『問題用紙をどうにかする事が出来る』ということは」

病理「脱落者や、誰かの紙(じゅけんしかく)を奪って色々確かめる事も出来るという事です。」

病理「つまり『協力』だけでなく。喧嘩にも成りうり、騙しや不意打ちなどによる仲違いなんかでテストだけに思考を集中させてくれなくなる。」

315: 2014/04/21(月) 03:12:07 ID:/k7cUtvE

病理「だから私は最初に『この問題は(回答するのが)けっこー難しい』と言ったんです。」

上条「な、なんつーテストだ……」ゴクリ

病理「ふふー」ニコニコ

上条「くっそ、トールの奴余計な事を…」


病理「あらあら?もしトールくんが指摘しなかった場合は私が皆に『会話する、席を立つ等はOKです』と言いましたよ?」ニコ

上条「ふぇ?」

病理「私がこのテストを選んだのは。」


病理「『異常な空間とルールの中、絶えず冷静に思考する事ができるか』」

病理「『協調性をどこまで持て、自由な発想がどこまでできるか』」

病理「『また、その自由な発想を試行錯誤していく中で「やっていい事」と「やってはいけない事」の線引きをその人はどこまで引いているか』」

病理「『最後まで諦めず、やり抜く気概があるか』」


病理「そういうモノを見たかったからなんです」

316: 2014/04/21(月) 03:28:27 ID:/k7cUtvE

上条「……!」

病理「ふふ。ほら、『道徳』のテストでしょう?」


病理「私の『道徳』の教育信条は『この道徳的問題をどう解く?』なんです。」

上条(オヤジギャグ……?)

病理「一般的な道徳の授業って、退屈な話の本を読んだりビデオを視たりするくらいじゃありませんでしたか?」

上条「ああー……(記憶ないので上条さんにはわかりませんが)」

病理「…正直。そんなの右から左じゃないですか。私だってそうでしたよ」ぷぅー!

病理「それじゃ意味ないじゃないですか。」

317: 2014/04/21(月) 03:30:06 ID:/k7cUtvE

病理「そもそも『道徳(モラル)』を使う時っていうのは日々の生活の中じゃないですか。」

病理「でも状況や案件内容は常にケースバイケース。
   しかも国や地位、宗教や生い立ち、仕事や人によってモラルの基準は変わります。」

病理「冷静に、客観的に見て。よく考えた上で良心があり、『こうする事が一番正しい』という判断をする力を養ってほしい。」

病理「だから私は一方通行にあなた達へ『こういう優しい心を持ちましょう』という情報を垂れ流すのではなく、クイズという問題を解かせるという形で、」

病理「積極的に『道徳』を学ばせようとしているんです」ニコッ


上条「へぇ……」

318: 2014/04/21(月) 03:35:05 ID:/k7cUtvE

上条「いや普段の授業内容とか、ペナルティーとかは…」

病理「アレは私がああいうわかりやすい『不条理、非常識、道徳的ではない』というモノになる事で皆の反面教師になろうとしているんですよ」フフ


病理「それに、ああいうエキセントリックなエンターテイメントがあった方が面白いですし、エキサイトしませんか?」クスクス

上条「…そうかもしれないですね。」ハハ

319: 2014/04/21(月) 03:37:14 ID:/k7cUtvE





病理「ではでは!気をつけて帰ってくださいねー」フリフリ

上条「あ、はーい。」テクテク

病理「あ。個人授業はいつでもオーケーでーす」ニコッ

上条「////」

320: 2014/04/21(月) 03:42:20 ID:/k7cUtvE

上条(はー疲れた。)テクテク

上条(しっかし意外だったな。病理先生にあんな考えがあったなんて。)テクテク


上条(ま、これで上条さんはダブりは防げたわけですし!よかったよかった!)テクテク


垣根「お、来たな!」フリフリ

トール「よー上条ちゃん!テストどーだったんだ?」フリフリ

ヴェント「手伝ってやったんだから、ちゃーんと報告しなさいよねぇ!」

査楽「お疲れ様でしたね」フリフリ


上条「おう!聞いて驚け!満点だったぞ!」ニカッ!


「「「「ええええええええええええ?!!!」」」」

321: 2014/04/21(月) 03:49:59 ID:/k7cUtvE
今回はここまで。

ちなみに各テストは大体元ネタがある。

数的処理、古典は検索かけて出た中からよさげなのを。

バイオは作中で確か小萌先生が言っていた「常盤台の子の動物は能力が使えない」論文。

アックア先生と木原先生のは適当に思い付いたのを。

病理先生のテストは『エグザム』って映画のテストをまんま引用した。(ドロドロした原作とは状況やら何やらは多少変えたけど)

面白いのにあんまり周知されてない。

ので、勿体ないから書いた。では

327: 2014/04/24(木) 00:37:13 ID:6vXrtFKQ

ヴェント「あんた何やったワケ?!病理先生にナニしたのよ?!」ガックンガックンガックン

上条「い、いやナニもしてな」

査楽「いーや嘘ですね!あんな難しいテストを上条くんが満点とれるなんて思えませんね!吐け!吐いてもらえませんかね!?」グイグイグイグイグイグイ

上条「ちょっ、首が…」グググ

垣根「テメェ!病理先生がお前をお気に入りにしてるのをいいことにヤったんだろ!!さぁ言え!微に入り細に入り語りやがれ!!」クビシメ

上条「…っ………っ…」ジタバタジタバタ!パ…クパ…ク…

垣根「おら、早く吐け」ゲシ

上条「  」

トール「おい待てお前ら上条ちゃん息してない」

328: 2014/04/24(木) 00:46:11 ID:6vXrtFKQ






上条「ぜーっぜーっ……お前ら後で覚えてろ…」サンソキュウニュウ

査楽「なるほど…あの配られた紙は『問題用紙』ではなく『受験資格』だったわけなんですね」フム

トール「俺はそもそも『質問』がマジわかんなかった」

ヴェント「はー…じゃあ途中で仕方なく攻防した私は点数悪いカナ?」

垣根「さあな。俺は途中で飽きたしなぁ…」

査楽「ところで。テストも終わりましたし、これから打上げでもやりませんかね?」ぱーっと。

トール「お?いいかもな!俺はノるぞ!」

垣根「あ、じゃあ俺も。」

ヴェント「私も」

上条「あ、じゃあ俺も」




329: 2014/04/24(木) 01:00:14 ID:6vXrtFKQ

〓〓カラオケ〓〓



ヴェント「夢にまで見たよなセカイは♪争いもなく平和な日常ぉ♪」

上条「でも現実は日々トラブって♪たまに悔やんだりしてる♪」

上条ヴェント「「そんなRolling day's♪」」

上条ヴェント「「oh♪year♪oh♪つまづいたってWait to go♪」」

上条ヴェント「「yearー♪yearー…♪」」


上条ヴェント「「泥だらけRolling star♪」」

330: 2014/04/24(木) 01:02:30 ID:6vXrtFKQ

垣根「ヒュー♪」

トール「いえー!」

査楽「上手いですね!」チパチパ!





331: 2014/04/24(木) 01:07:56 ID:6vXrtFKQ

トール「WAR♪WAR♪争いはSTOP IT♪」

トール「WAR♪WAR♪愚かさ消え去りし♪」

トール「WAR♪WAR♪憎しみはSTOP IT♪」

トール「WAR♪WAR♪愛には勝てぬから♪」

トール「今世の中に生まれたままのこのパワー。体中で浴びろ光自然のシャワ!」

トール「何が善で悪で丸め込んでやめろ向う正義の力!」


上条「意外に古い…誰も知らないんじゃないかこれ…」

332: 2014/04/24(木) 01:20:58 ID:6vXrtFKQ

査楽「ボ♪ク♪らっが♪生ーまれてくーる♪」

査楽「ずっとずっと♪まーえにはもー♪」

査楽「アーポロ11号は♪月に行ったっていうのに♪」

査楽「ボ♪ク♪らはこの街が♪まだジャングルだった頃から♪」

査楽「変わらない愛のかたち探してる♪」


上条垣根トールヴェント((((若干下手だな…))))

333: 2014/04/24(木) 01:34:26 ID:6vXrtFKQ

垣根「ゆぅめっじゃない♪あれもこンれもぉ♪」

垣根「今こーそ胸を♪はりましょっおー♪」

垣根「しゅーく♪ふくが♪欲しいのなら♪よろこーびを知り♪パぁーっと♪ばらまけ♪」

垣根(ははは!いわゆる『皆で歌える歌』だ!)

垣根(コイツら皆好き勝手歌いやがるが、俺は違う!アンサー歌やデュエット、合いの手、合いラップ、ボイパー…全部できる!)

垣根(ちゃんと皆で盛り上がれる歌を歌うのがカッコいいからな!)

垣根「その真ーっただ中♪あばーれてやりましょおー♪」

垣根(さあ!もうすぐフィナーレだ!皆で『ウルトラソウル!』と叫ぶぜ!)

334: 2014/04/24(木) 01:35:30 ID:6vXrtFKQ

垣根「そーしてっ♪はーばたーく…」




垣根「ぅぅウルトぅラすぅおぉる!」ヘイ!


ヴェント「ねぇ、ポテト遅くない?」

査楽「そういえば…」

トール「そうだな」



垣根「?!」

335: 2014/04/24(木) 01:38:54 ID:6vXrtFKQ

垣根(くっ、負けるか!まだ歌詞はある!)


垣根「ウルトラッソウル!!!」ヘイ!



垣根「…」チラッ


店員「おまあせしやしあー山盛りポテトっす!」ヘラヘラ

上条「あ、ちょうど来たな」

ヴェント「やっぱポテトよね。安価で美味しいし」

査楽「ですね」

トール「この辺に置いとくな」コト



垣根(誰も聞いてねぇ)

336: 2014/04/24(木) 01:54:44 ID:6vXrtFKQ

ヴェント「…そーいえばサ」モキュモキュ

上条「ん?」

ヴェント「あー…」

ヴェント「………ゴメン、やっぱなんでもない」

上条「? なんだよ言えよもやもやしますのことよ?」

ヴェント「いいっつってんでしょ」グイグイ

上条「モガッ?!おま、上条さんの口にポテト突っ込むなよ!あもごっ?!」


トール「おい、垣根が一人ポテトタワーゲームやるってよ」

査楽「バカな…!あんな状態から?!」

垣根「ハッハー!見やがれ!俺の勇姿を!」

グラッ。バシャーン!

垣根「」

337: 2014/04/24(木) 01:55:02 ID:6vXrtFKQ

上条「…あーあ…散らばっちゃったよ…」

査楽「当然の結果ですね。あ、もう一つ頼みますけど垣根さん払ってくださいね」モシモシ

トール「おいおい垣根ーやめろよな…」モグモグ

ヴェント「あんたは床に落ちたポテト食うんじゃない」ペチ


垣根「クソッタレ…」

338: 2014/04/24(木) 01:57:20 ID:6vXrtFKQ






垣根「じゃーな!」

トール「またな!」

査楽「では、また明日ですね」フリフリ

上条「おー。また明日!」フリフリ



上条「……」

339: 2014/04/24(木) 01:58:08 ID:6vXrtFKQ

上条「………」


上条「…帰らないのか?」



ヴェント「……」

340: 2014/04/24(木) 02:01:23 ID:6vXrtFKQ

ヴェント「…ちょっと話があるんだケド」

上条「わかった。そこの公園でいいか?」

ヴェント「ん。」




341: 2014/04/24(木) 02:03:53 ID:6vXrtFKQ

〓〓とある公園:ブランココーナー〓〓


上条「…話ってのは、さっきカラオケで言いかけた事か?」キィコキィコ

ヴェント「そうね」


上条「……」

ヴェント「……」

342: 2014/04/24(木) 02:17:37 ID:6vXrtFKQ

ヴェント「…アンタ、変わったわよね」

上条「……え?」

ヴェント「すっごく明るくなったっていうか……
     ちょっと前のアンタだったらさ、私達とあんな風には仲良くしなかったじゃない?」

上条「?」

ヴェント「ほら、何て言うか…仲良くなるのを怖がってたじゃない」

上条「そうか?」

上条(えー…?垣根達との今まで付き合いとか話でそんな事は全然聞かなかったぞ?)

ヴェント「『私達と仲良くなってる』って気づくと少し距離を置こうとしたりとか」


上条(……この世界にいた(という設定の)、前の"俺"ってそんな卑屈だったのか)

343: 2014/04/24(木) 02:21:08 ID:6vXrtFKQ

ヴェント「まあ、今のアンタの方が私としては好きだケド」

上条「……」

ヴェント「なんかあった?」

上条「いやっ、別に?」アセアセ

ヴェント「……それとも。」

上条「?」


ヴェント「垣根が言ってた、『上条が記憶盗られて洗脳かけられた』ってのはホントなワケ?」ジィッ

上条(垣根め…)

344: 2014/04/24(木) 02:24:04 ID:6vXrtFKQ

ヴェント「ま、なんでもいいケド。」クルッ

ヴェント「話はそんだけ。大した事なかっただろ?だからさっきはやめてたの」スタスタ…

上条「……」

ヴェント「……」ピタ



ヴェント「……"話"、したくなったらしなさい」

上条「……」

ヴェント「んじゃ。また」ヒラヒラ



上条「……」

346: 2014/04/24(木) 02:30:21 ID:6vXrtFKQ

上条「……」キィコ、キィコ。


上条(……ひょっとして。)

上条(俺が持ってる『前の世界の記憶』は偽物なのか?)

上条(本当は、『前の世界』なんてものは無くて、俺はこの世界にいた『卑屈な少年A』で。オティヌスは俺から記憶を奪って違う記憶を植え付けていただけなのか?)

上条(いやオティヌスがやったんじゃないにしろ、オティヌスはそんな俺を利用しようとしてるとか?)

上条(本当は、今ここにいる"俺"という『上条当麻』なんて存在しなかったのか?)


上条(……"俺"は、誰なんだ?)

347: 2014/04/24(木) 02:36:14 ID:6vXrtFKQ

上条(俺はもう一度『自分の立場』を考えなきゃいけないのかもしれない。)



上条(『前の世界から来た上条当麻』なのか)

上条(『平行世界からこの世界に飛ばされた上条当麻』なのか)

上条(『この世界で生きていた上条当麻が何かされた後の上条当麻』なのか)

上条(『世界を移動したのではなく、世界そのものの"設定"が変更された』のか)

上条(パッと思い付いたのはこれくらいかな)

348: 2014/04/24(木) 02:37:23 ID:6vXrtFKQ



「悩んでいるようだな」



.

349: 2014/04/24(木) 02:40:51 ID:6vXrtFKQ

上条「…探したぞ」

「そうか?学生生活を満喫しているようにしか見えなかったが」

上条「ずっと見てたのかよ…」

「ずっと側にいたからな」

上条「……俺に説明をしてくれるためにわざわざ俺が認識できるようにしてくれた…って解釈でいいか?」

「ああ。」

.

350: 2014/04/24(木) 02:43:15 ID:6vXrtFKQ



上条「よぉ、オティヌス。」


姫神「よぉ、上条当麻。」



.

356: 2014/04/26(土) 21:13:00 ID:9sqbxEiA

紺碧色の空。公園内の白く光る外灯に羽虫らが集まっている。

時刻は22:23。最終下刻時間などとうに過ぎている。

自分は警備員《アンチスキル》の補導対象であるのだから早々に帰るべきなのだろうが、捕まる心配はなさそうだった。

姫神《オティヌス》が現れてから。

さっきまで公園内にいたスキルアウトも、さっきまで見えていた公園の外を歩く人や清掃ロボも居なくなっていたからだ。

"このセカイには今オティヌスと自分しかいない。"

そう確信でき、納得できる空間だった。


錆び、塗装が禿げたブランコの外柵に腰かけた姫神《オティヌス》はニヤニヤと笑っている。

「…お前の判断に任せ、私は口出しをしない…と決めてはいたのだがな。」

姫神が細めた瞳は彼女本来の黒曜石色ではなく、翡翠色。

それが『ああ、本当に彼女ではないのだな』、と再確認させてくれた。

357: 2014/04/26(土) 21:16:57 ID:9sqbxEiA

「お前があまりにも迷走しだしているものだから『助言』をしに来たんだ」


クスクス。難問の答えを知っている者が知らぬ者の悩む姿を見る表情。

その顔に叩きつけるように思いっきり睨みつけ、問う。


「…なあ。この世界はなんなんだ?お前は何をしたんだ?どうしたら戻れるんだ?何故お前は姫神の姿なんだ?姫神は無事なのか?何故姿を消していた?何故『槍』がないのにこの世界を構築でき、何故『槍』が破壊されたのにこの世界は維持されている?元々いた俺の知ってる奴等はどこにいったんだ?」


「答えろ、魔神」


堰を切ったように質問の嵐が口から出た。

.

358: 2014/04/26(土) 22:04:41 ID:9sqbxEiA

「まぁ、落ち着け。」

どうどう。と馬を宥めるように手で激情を制する。

「一つ一つ答えていこうか。」

余裕の表情で顎に手を添え、ふむ。と考えるポーズ。

「『この世界はなんなんだ?』…」

「この世界は、『終着点』だよ」

「『終着点』…?どういう、」

「それ以上は答えられないな。」

「『お前は何をしたんだ?』…」

「簡単に言うと、お前が『前の世界』と呼ぶ世界をぶっ壊し、この世界を創った」

(……前の世界は存在した。やっぱり俺はその世界から続く"俺"なのか。
 それで、この世界はやっぱり捏造された世界か)

359: 2014/04/26(土) 22:15:18 ID:9sqbxEiA

「『どうしたら戻れるんだ?』…」

「既に伝えた。条件を満たした時だ」

「『何故お前は姫神の姿なんだ?、姫神は無事なのか?、何故姿を消していた?』…」

「まとめて答えようか。私はお前の"選択"を『傍観者』の立場から観測したい。」

「故に、お前がこの世界で"選択"をしていく中での考慮される要因になりたくないからだ。」

「かといって、私の存在をゼロにした状態の選択は困る。だからある程度は存在を仄めかす立場…」

「…端的に言うと、こいつの性質である『極端なまでに目立たない』を利用し、私のチカラで極限まで高める事で目的が達成できるからだ。」

(姫神…やっぱそうだったのか…)

「お前のヒーロー気質に似ているかもな。」

「?」

360: 2014/04/26(土) 22:31:25 ID:9sqbxEiA

「ほら、人生を生きていく中で『何故か同じような結果になる』とか、『今まで構築した人間関係やその結末がどこか似通っている』…そんな経験はないか?」

「あれらと同じさ。その人間の性質による選択傾向…とでも言えばいいのかね。」

「状況や選択内容、自身の精神的成長具合や対象となる人間は違うのに何故か…っと、」

「すまない。お前にはその記憶がないのだったな。」

「…………」

361: 2014/04/26(土) 22:41:05 ID:9sqbxEiA


(なんだ……?)


違和感。その一言に尽きる。

「ああ、この世界の仕組みや設定、元々いたお前の知る人間がどうなっているかは現段階では教えてやれないが…」

少しだけ残念そうに語る姫神《オティヌス》。


(オティヌスって…こんなに俺にフレンドリーだったか?)


.

362: 2014/04/26(土) 22:47:38 ID:9sqbxEiA

「――――姫神秋沙とは交渉した上で体を借りて――」


(オティヌスの人となりだとか、素顔とか…そういうのを知っていたわけじゃないけれど)

「――いい月だ――」


(不自然だ。まるで旧友とか、そういう――)

「…おい、聞いているのか?」

「あ、いやゴメン」

.

363: 2014/04/26(土) 23:16:36 ID:9sqbxEiA

「まったく。お前と言う奴は…」

苦笑するオティヌス。

「話を続けようか。『何故『槍』がないのにこの世界を構築でき、何故『槍』が破壊されたのにこの世界は維持されている?』…」

「これらに関してはお前が条件を全て満たした時に答えよう」

「……」


「…まだ質問いいか?」

「なんだ?」

「ひょっとして…俺達って前に会った事があるのか?」

「前?」

「だって…なんか、まるで昔から知ってるみたいに話してる」

「……ああ。」

合点がいった、と姫神《オティヌス》は頷いて。


.

364: 2014/04/26(土) 23:22:23 ID:9sqbxEiA

「イエスでもあり、ノーだ。」

「なんだよそれ。」

「いずれ分かる。お前が無事にこの世界を出る事ができたのなら。」

「結局それなのか……」


そして姫神《オティヌス》は寂寞感と何かを懐かしむような色を顔に浮かべ。


「…"約束"、だからな」

ポソリ、と呟いた。


「?……"約束"?」

「何でもない。気にするな」

手をヒラヒラ振る。

365: 2014/04/26(土) 23:32:57 ID:9sqbxEiA

姫神「……そうだ。せっかくだしこの期に私に質問する事を許そう。」ニヤリ

上条「?」

姫神「遊びのようなものだととってくれて構わない。"答えられる範囲でなら答えよう。"」


姫神「今までの私との受け答えを推察すれば、"解答できないライン"は見えてくるはずだ。
   "私が解答できるギリギリのライン"を目指せ。」

姫神「今後のお前の判断材料にしろ。全てをハッピーエンドに導きたいのなら。」

上条「……」

姫神「心配せずとも私はその質問に対して答える時に嘘はつかない事を約束する。」

姫神「…まぁ別にくだらない質問で浪費しても構わんがな」クックックッ。

姫神「質問する権利は5回だ。」

上条「………」

366: 2014/04/26(土) 23:34:26 ID:9sqbxEiA

今回はここまで。↓5までに質問内容を。尚、乙レスや相談レスは含まない。では。

377: 2014/05/06(火) 17:40:20 ID:2QKiR3LE

上条「じゃあ、質問だ。」

姫神「ん。」


上条「お前、姫神と交渉して身体を借りたって言ったよな?」

姫神「ああ…言った。」

上条「つまり…今のオティヌスは意識体なのか?」

姫神「そうだな。"私"という肉体を装飾品に加工して所持しているという事はないし、小さくして姫神秋沙のカラダに忍ばせているというわけでもない。」

姫神「私《オティヌス》という自我は姫神秋沙の脳内に存在し、姫神秋沙の深層心理と混在している。」

姫神「そして私の"人間の深層心理と表層心理を入れ換える術式"によって、姫神秋沙の意識ではなく、私《オティヌス》という意識が出力されて『姫神秋沙』というカラダを動かしている。」

姫神「――ちなみに、クラスでの奇行や奇天烈な発言は私《オティヌス》が姫神秋沙の深層心理に引きずられているからだな。」

姫神「私《オティヌス》は姫神秋沙の深層心理と連動…直結、混線、半融合を果たしている。」

姫神「…故に、姫神秋沙の『私だって。目立ちたい。』という心の奥底にある願望が私に干渉し……ああなった。」

上条(姫神……)

378: 2014/05/06(火) 17:56:12 ID:2QKiR3LE

上条(―――ん?じゃあ……)



上条(オティヌスの肉体はどこいっちまったんだ?)



上条(…まあいっか。たぶん安全な場所に隠してるんだろ)



上条「じゃあ次の質問だ」

姫神「ん。」


.

379: 2014/05/06(火) 21:16:21 ID:2QKiR3LE

上条「姫神の意識はちゃんとその身体の中にいるんだよな?」

姫神「ああ。今言ったようにあくまで姫神秋沙の精神に私がお邪魔しているだけだからな」

姫神「ただ……」

上条「……ただ?」

姫神「今、私《オティヌス》が彼女深層心理になっているというこの状態。
   それは私《オティヌス》の精神も彼女に干渉しているという事。」

姫神「"戻った"時…私が姫神秋沙から分離した時に干渉された深層心理を抱えて彼女は生きるのだから、お前が知る元の姫神秋沙とは変質している」

姫神「そういう意味では彼女は完全に精神が守られている状態とは言いにくい」

380: 2014/05/07(水) 01:34:54 ID:RCumGPO6
ちょっと今回はこれで切る。

382: 2014/05/07(水) 17:02:17 ID:RCumGPO6

上条「な…」

上条「ふざけんなよ!…なんで、姫神はっ、なんでお前はそんなことをしたんだ!!」

姫神「…それ以上は答えられない。だが、『そうなるぞ』という事は彼女に話した。」


姫神「そして、彼女はそれを承諾した。」

上条「っ」

姫神「お前が憤るのはお前の勝手だが、これに関しては私と彼女の問題だ。
   …関係ないなら口を出すなよ、上条当麻。」


上条「……」

383: 2014/05/07(水) 17:06:22 ID:RCumGPO6

上条「でもっ!」

姫神「ほら、次の質問はなんだ?私はもう答えたぞ?」ヒラヒラ

上条「……っ」



上条「なら…!姫神との交渉の内容は一体何だ?」

姫神「………ふむ?…中々にギリギリな質問が来たな…」ウーム


.

384: 2014/05/07(水) 17:45:55 ID:RCumGPO6

姫神「…断片でよければ語ろう。」

姫神「最初に交渉を、"犠牲となる事"を持ちかけてきたのは姫神秋沙自身だ」

姫神「私はそれを承諾した。私達の利害は一致していたしな」

姫神「彼女は自身の『心』を受け皿にする事」

姫神「私《オティヌス》が表面に出ている間の意識と自我、人生を放棄し、私《オティヌス》に全てを委ねる事」


姫神「…上条当麻の"     "に例え自分がその対象の内に該当しても、その対象からは外れなければならない事。」

姫神「答えられる範囲での彼女の債務はこんな所だ」

姫神「私《オティヌス》の債務は…答えられる範囲で言うと。」



姫神「『何があっても、どんな選択をしても。絶対に最後まで見届ける事』」


姫神「だ」

上条「………」

.

385: 2014/05/07(水) 17:53:23 ID:RCumGPO6

上条「……なんで、姫神は…」

姫神「答えられない。」

上条「…聞こえなかった部分があったんだけど」

姫神「答えられない。」

上条「お前の債務…『見届ける』って事は…それは"俺の選択"の事なのか?」

姫神「……、…そうだ。」

上条「…わかった。」

.

386: 2014/05/07(水) 18:08:59 ID:RCumGPO6

上条「…じゃあ次の質問だ。」

上条「戻る条件の…『全員が最高に幸せな状態』とは具体的にどのようなものなんだ?」

上条「抽象的過ぎてわからないぞ」

姫神「ふむ…」

姫神「上条当麻。お前はこの世界で目覚めてから入れ替わった人間達と会ってきただろう?」

上条「ああ。」

姫神「彼ら、彼女達は不幸に見えたか?」

上条「いや?」

姫神「普通に幸せそうに見えたか?」

上条「…ああ。皆、普通に幸せそうだった」


姫神「そりゃそうだろうな。何せ…おっと。」

上条「?」

姫神「…まあ、その通りだ。彼らは幸せそうに見える。だが、違うんだ。」

.

387: 2014/05/07(水) 18:09:48 ID:RCumGPO6

姫神「お前が『全員が最高に幸せな状態にする』というのは、」



姫神「彼らが抱える苦悩、本音…彼らの心に踏み込み、それを解消した上で彼らの望みを叶える事だ」


上条「"苦悩"と、"望み"…」

.

388: 2014/05/07(水) 18:18:40 ID:RCumGPO6

姫神「そうだ。つまりお前はタイムリミットであり、達成条件である卒業式までに彼らと親密にならなければならない」


姫神「…さて。残る質問枠は一つなわけだが…」

姫神「何が聞きたい?」クスクス


上条「……」


.

389: 2014/05/07(水) 18:24:56 ID:RCumGPO6

上条(何を聞くべき、か。)

上条(…そういえば、姫神《オティヌス》は『別に、下らない質問をして浪費しても構わない』と言っていたな)

上条(…それに何かあったりするのか?)

上条(そもそも。何故姫神《オティヌス》はこんな機会を設けた?)

上条(それに、迷走してるから色々教えに来て質問を受け付けてくれるのに…わざわざ5つに絞るのもわからない。)

上条(……まさか、これも姫神《オティヌス》が観測しなければならない"俺の選択の内の一つ"だったりするのだろうか)


上条(…だとしたら、まさか質問枠を一つ犠牲にしてでもふざけた質問をしなきゃならない、のか…?)

上条(………やる、か。)



上条「じゃあ、最後の質問だ」

姫神「……」


上条「お前は…一体何カップだ?」キリッ


.

390: 2014/05/07(水) 18:26:47 ID:RCumGPO6


―――――――――――――

―――――――――――

―――――――




上条「……くそっ、顔面崩壊するまでグーパンされた……」ヨロヨロ


.

391: 2014/05/07(水) 18:30:38 ID:RCumGPO6

上条「ちくせう。普通に質問しとけばよかったかな…」ヨロヨロ

上条「目を覚ましたら姫神《オティヌス》はいなくなってたし…」ヨロヨロ

上条「ケータイにはサローニャからの心配メール入ってるし…」ヨロヨロ

上条「んで電話しようとしたら電池切れるし…不幸だ…」




上条「ただいまー…」ガチャ

サローニャ「!」バッ

.

392: 2014/05/07(水) 18:36:31 ID:RCumGPO6

サローニャ「上条ちゃん!どうしたの?!また誰かに何かされたの?!電話もメールも…!」

サローニャ「?! 酷い、傷…!」


上条(ヤベェ、セクハラしたから殴られたとは言い辛れェ)ダラダラ

サローニャ「…っ、」ポロポロ

サローニャ「…治療、しよ。…ぐすっ」グイ
上条「あ、いや…あの、な?」アセアセ

393: 2014/05/07(水) 18:42:21 ID:RCumGPO6

サローニャ「いいよ、何も言わなくて。」フルフル

サローニャ「…上条ちゃんがちゃんと帰ってこれて、よかったよ…!私、それだけで…!」ギュ

上条(やめて!どんどん言いづらくなるから!)

サローニャ「うっ…最近上条ちゃんが楽しそうにしてたから…私…油断してた…」グスッグスッ

上条(前の俺どんだけイジメられっこだったんだよ…オティヌスめ…)

サローニャ「ううっ…!もう大丈夫だからね!私はずっと上条ちゃんの側にいるからね!」ギュウウウ!

上条「」

.

394: 2014/05/07(水) 18:45:52 ID:RCumGPO6

上条(…ん?そういえば…)

サローニャ「うぇっ……ふぇっ…ぐす」ギュウウウ

上条(サローニャもインデックスと入れ替わってる…んだよな?)

上条(なら、サローニャも何か抱えてるのか)

上条(…サローニャが落ち着いたら、そのへんも探りを入れてくか。)ギュ


サローニャ「…すんっ…すんっ…」グスッ。

.

403: 2014/05/14(水) 03:26:18 ID:6v4PKQS6

サローニャ「…っ、…っ。」ぐしぐし。

サローニャ「ご、ごめんね?泣いちゃって。今救急箱ちゃんとってくる」スッ…


てってって。


上条(…俺が傷ついた事に胸を痛めて、泣いてくれたのか)

上条(…いい子なんだな…)







上条(でも殴られた理由がな)ズーン


.

404: 2014/05/14(水) 03:34:19 ID:6v4PKQS6

サローニャ「お待たせちゃん。」ゴト

サローニャ「…」ガパッ。ガチャ、カタ…ペチョペチョ

上条「随分手慣れてんだな」

サローニャ「ふふ。何回も上条ちゃんの治療したからね。何回も…やれば…できるようにも、なるよ」ウルウル…

上条「そんなにやられてたんだな」

サローニャ「あ、そっか。今の上条ちゃんは…私と過ごしてきた記憶は、」ショボン



上条(あれ?ひょっとして俺さっきから地雷踏みまくってる?)


.

405: 2014/05/14(水) 03:43:54 ID:6v4PKQS6

上条「えっと!ありがとうなサローニャ!ずっと俺を助けてくれてきたんだな!」ナデナデ

サローニャ「ん…」

上条「よかったら今までの事とか教えていってくれよ。」

サローニャ「うん…。」コクン


サローニャ「…とりあえず、治療ちゃんだけしちゃうね。」つ⊂@

上条「ぐお、染みる…ッッ!!」


.

406: 2014/05/14(水) 03:55:57 ID:6v4PKQS6

サローニャ「…」ポムポム…

上条「…」

サローニャ「あ、上条ちゃん、もうちょっと顔近づけて」クイッ

上条「お、おう」

サローニャ「…」ポムポム…

上条(顔、近いな)

上条(…サローニャの顔をこんな至近距離で真っ正面から見た事はなかったけど…)

サローニャ「…」ペタペタ

上条(サローニャってやっぱ可愛いな…)

.

407: 2014/05/14(水) 03:58:32 ID:6v4PKQS6

サローニャ「はい。おしまいちゃん」パタン。ヒョイ

上条「ありがとな、サローニャ」

サローニャ「いいのいいの。いつもの事だしね!」ニコッ

てってって。




408: 2014/05/14(水) 04:07:44 ID:6v4PKQS6

~ベッド~


サローニャ「ねぇ、上条ちゃん。今日みたいな事があったら怖いし…私、また上条ちゃんが外行く時はずっと一緒にいようか?」

上条「え?いやそこまでしなくても」

上条(たぶんサローニャが想像してんのは『誰かに絡まれた』って事…だよな?
   そこまではいらねぇよ。)

サローニャ「あー…記憶。えっと、あのね?ちょっと前まで私は上条ちゃんと一緒に学校も登下校してたし、」

サローニャ「買い物も遊びに行くのも病院行くのも散歩に行くのも。」

サローニャ「全部サローニャちゃんとだったんだよ?」



上条「マジ?」

サローニャ「マジ。」コクン

.

409: 2014/05/14(水) 04:15:30 ID:6v4PKQS6

サローニャ「上条ちゃんがあまりにも絡まれちゃうから、私が買って出たのだぜ?」フフ

上条「情けねーな前の俺…メチャクチャかっこわるいじゃないか…」

サローニャ「んーん。そんな事ないよ。」フルフル

サローニャ「確かに、前の上条ちゃんはちょっと気が弱くて…たまにオドオドしてたりナイーヴなとこがあったけど…」



サローニャ「それでも。いざって時には本当にかっこよく、誰かの盾になって戦うの。」


.

410: 2014/05/14(水) 04:19:17 ID:6v4PKQS6

サローニャ「私の時もそうだったの。」

サローニャ「その場にいた誰よりも弱いクセに。その場にいた誰よりも怖がりで、半分泣きながら震えているのに。」

サローニャ「それでも右の拳をしっかり握りしめて。」

サローニャ「歯をくいしばって、立ち向かうの。」


.

411: 2014/05/14(水) 04:26:41 ID:6v4PKQS6

上条「へぇ…」

サローニャ「…私ね。上条ちゃんが心配。」

サローニャ「おともだちがちゃんといるか、誰かにイヤな事されてないか。泣いてないか。」


サローニャ「…どんな形でもいいから。『私を救ってくれた上条ちゃんには幸せになってほしい』。」


サローニャ「私の願いはずっとそれ。」

サローニャ「もちろんそれは私との記憶がない、異世界の"あなた"でも変わらない。」ジッ

上条「……」


.

412: 2014/05/14(水) 04:28:05 ID:6v4PKQS6


サローニャ「上条ちゃん。今、幸せ?」

上条「……」

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413: 2014/05/14(水) 04:31:12 ID:6v4PKQS6

上条「…ああ。」

上条「友達はちゃんといるし、勉強だってできないワケじゃない。」

上条「ちょっと今日は問題があったけど、大した事じゃない。」

上条「俺の事情を知っていて、助けてくれるサローニャもいる」



上条「俺は今…幸せだよ」


.

414: 2014/05/14(水) 04:33:40 ID:6v4PKQS6

サローニャ「ふふ。そっか。」ニコッ

上条「……」

サローニャ「何かあったら言ってね。上条ちゃん。」

サローニャ「……」チュ

サローニャ「おやすみちゃん」パフッ。


上条(…欧米の挨拶って慣れないな)


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415: 2014/05/14(水) 04:40:52 ID:6v4PKQS6

上条(この世界の事がわからなかったから、記憶喪失を隠すためにもサローニャと一緒に風呂入ったり一緒に寝てもいたんだけど…まあ今更やめてもな。よそよそしくしてサローニャ悲しませたくないし)


上条(にしても。サローニャの悩みが『上条当麻の不幸』願いは『上条当麻の幸せ』って…)

上条(何があったらそんなに俺の事を想ってくれるんだよ)


上条(…いったい過去に何があったんだ?機会があれば聞いてみるか)


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421: 2014/05/19(月) 04:27:05 ID:1D1RVo/g

~翌日。~

ガチャ。

上条「んじゃ、いってきまーす」バタン

垣根「ん?はよーす」ヒラヒラ

上条「お?おはよ。垣根も丁度部屋出たとこか」

垣根「おう。いやあしっかし、テスト明けの朝は清々しいな!」ハハハ

上条「だな。しばらくは氏ぬ気で勉強しなくてもいいってのは最高だ」ハハ

422: 2014/05/19(月) 04:31:47 ID:1D1RVo/g




トール「よ!いやあテスト明けは気が楽でいいよな!」ヘラヘラ

垣根「さっきそれと似たような事話してたわ」ハハ

上条「やっぱ皆考える事は一緒か」ハハ


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423: 2014/05/19(月) 04:38:54 ID:1D1RVo/g



査楽「おや、朝にこの道で会うなんて珍しいですね」

上条「よ、査楽。お前いつも俺たちより早く出てたんだな」

査楽「ええ。大体いつもこの時間ですね」ニコ

垣根「ほー?」

トール「へえ?…あのさ、今度からお前も一緒に登校しねぇ?時間合わせてさ」

査楽「あ、いいですね。なんなら私の方が時間合わせてもいいですけどね」




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424: 2014/05/19(月) 04:44:44 ID:1D1RVo/g

ヴェント「あらおはよ。」

上条「今日は皆たまたま登校時間早いのか?すげー奇遇だな」ハハ

ヴェント「奇遇…?へえ、今日は査楽もいんのね。確かに珍しいケド」

査楽「どうもですね」

トール「ヴェントもいつもこの時間なのか?」

ヴェント「そ。」




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425: 2014/05/19(月) 05:02:11 ID:1D1RVo/g

心理定規「あら、おはよう。垣根、ちょっと」

垣根「おう。わり、後でな」ヒラヒラ

上条「おー」ヒラヒラ


トール「…あいつら絶対朝から乳繰ってんだろ…ちょっと後でからかって、」

査楽「無粋ですね?垣根から言ってくれるまでは気づかないフリのがいいですね」




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426: 2014/05/19(月) 05:02:51 ID:1D1RVo/g
リドヴィア「おはよう。…はあ、もっと私が興奮する試練がないものでしょうか」ハフゥ
馬場「逆に試練がないのが試練とかは?」カタカタ

リドヴィア「おお!その発想はなかったですので!」キラキラ




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427: 2014/05/19(月) 05:04:21 ID:1D1RVo/g

上条「ちょっ」ガガッ!

ヴェント「いった!…アンタはいい加減私と同じタイミングで道を通るのやめなさいよねぇ?!」

上条「ちょっと待つとかしろよ!譲り合い!大事ッッ!」

ヴェント「この私に譲り合いはない」プイッ

上条「頼むって。俺の事好きなんだろ?ちょっとくら ヴェント「そおおおおい!!!」バッキャアアア!!




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428: 2014/05/19(月) 05:05:39 ID:1D1RVo/g

ワシリーサ「サーシャちゃんぬいぐるみでも作ろっかなー…」

駒場「…む、『ちゃんとごはん食べた』写メ……舶来め……またグリンピースを残したな……」


海原(本物)「へえ?今日は御坂さんの?」

海原(偽物)「ええ、縞パンを写メする事に成功しました!」エッヘン!


上条「…ん?今御坂って?…気のせいか」


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429: 2014/05/19(月) 05:09:02 ID:1D1RVo/g




病理「おはよーでーす!さ、出席をとりますよー?…………天井くんが!」

天井「はいはい…では、出席を取る。」




430: 2014/05/19(月) 05:13:31 ID:1D1RVo/g

木山「今日は皆に"カビ"…菌類の神秘とその生態についてを学んでもらう。」

木山「菌類というのは君達にとって非常に身近なモノだ。」

木山「食べ物というジャンルではヨーグルトなんかの乳製品系や、きのこ……」




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431: 2014/05/19(月) 05:21:00 ID:1D1RVo/g

アックア「では今日も貴様らクソ虫が少しでもマシなクソ虫になれるように鍛練なのである!」

「「「sir!yes!sir!」」」

アックア「では腕立て100回からである!」




アックア「ほら頑張るのである上条!」

上条「ぐおお…!」

アックア「ほら、…98、…99!」

上条(よし、あと一回で…)

アックア「…99!……99!…99!」

上条「いや何回99数えるんだよ!100に行かせろよ!?」ビシッ!

アックア「運動部なんかではよくある事なのである!」くわっ!

上条「ぐあああ!!くっそぉぉぉ!!」グググ




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432: 2014/05/19(月) 05:44:28 ID:1D1RVo/g

ローラ「さー今日はどの物語がいいかしらん?皆が各自希望する話を勉強したるのよ!」ドサ

本の山

上条「こっから好きなのを…?源氏物語とかの定番じゃなくていいんですか?」

ローラ「オフコース。まあぶっちゃけ古典なんて文法法則を理解してお話を読めるようになっとけば大丈夫大丈夫」HAHAHA!

上条「おい」ビシッ

ローラ「ある程度の読み方なんかはもう教えたし、ここにあるのはもう皆大体読めるはず。」

上条(上条さんはそれ知らねぇけどな!)

ローラ「なら。尚更に色んな話を自由に読むべきだって私は思いけるのよ。定番だけで魅力が伝わりきるかはわからぬしね」

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433: 2014/05/19(月) 05:51:01 ID:1D1RVo/g



病理「では皆さんお待ちかね!病理ちゃんの『道徳』でーす」ニコニコ

上条(また当てられたらどうしよう)ドキドキドキドキ

病理「あ、今日は上条くんを狙い撃ちはしませんから安心してくださいね♪」ニコニコ

上条(心読まれた?!)ガーン!

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434: 2014/05/19(月) 05:55:31 ID:1D1RVo/g

病理「今日は簡単な心理テストみたいなのをやってみようと思います。」

病理「別にこれに対してどう答えても特に何もありません。」ニコッ

病理「楽しんでもらえればそれで。」ニコッ


上条(へー)

垣根「? 珍しいな病理先生が難問出さないなんて」

病理「まあ皆さんテスト終わったばっかですしね。息抜きです」ニコッ


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435: 2014/05/19(月) 06:19:25 ID:1D1RVo/g

病理「ではでは…」カキカキ

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436: 2014/05/19(月) 06:20:13 ID:1D1RVo/g
『あるところにアンドリューという男がいました。

彼には妻がおり、妻はとんでもなく重い病気のために氏にかけていた。

そしてその病気はかなり特殊。
しかも体は弱りきり、残された時間はあとわずか。

急がなければ妻は氏んでしまう。

そんな彼女が唯一助かる方法はとある薬を飲む事だけ。

そしてその薬はアンドリューが住む町にある薬屋にしかない。

しかし薬屋の店主はその薬を製造するのに要した費用の十倍である1000万円の値段をつけていた。

妻を失いたくないアンドリューはあらゆる知人にお金を借りに行った。

しかし、どうしても薬の値の半分しかお金を集めることができなかった。

彼は薬屋に妻が氏にかけていることを話し、薬をもっと安くしてくれるか、でなければ後払いにしてくれるよう頼んだ。

だが薬屋は「だめだ、私がその薬を発見したんだし、それで金儲けをするつもりだからね。」と言った。

そしてアンドリューは妻のために薬局に忍び込み、その薬を盗んでしまった。』

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437: 2014/05/19(月) 06:28:39 ID:1D1RVo/g

病理「さて。ここで質問です」



病理「『あなたは、アンドリューが薬を盗んでしまったというこの行動をどう思いますか?』」



病理「その行動に賛成or反対。また、何故そう思うかの理由も一緒に考えてみてくださいね」ニコッ

病理「ただ、『もし自分がアンドリューだったら』ではなく。なるべく客観的に見た考え方をしてください」

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438: 2014/05/19(月) 06:31:44 ID:1D1RVo/g

上条「えー…」

垣根「ううん…?」

トール「んー」

ヴェント「むー…」

査楽「はて…」

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444: 2014/05/26(月) 10:56:18 ID:MM5JJHCs

病理「では何人かに考えを聞いてみようかなーって思います」

病理「垣根くん。あなたはどう思います?」

垣根「ん?んー…」


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445: 2014/05/26(月) 11:02:15 ID:MM5JJHCs

垣根「まあ、賛成だな」

病理「ふむふむ。なぜですか?」

垣根「だって簡単に言えば盗まなきゃ妻が氏ぬんだろ?」

垣根「大体、それを知った上で助けないクズな薬屋の野郎からなんて、盗んだっていいじゃねーか」

病理「ふむ。ちなみに法的、倫理的側面からの意見はありますか?」

垣根「んなもん、バレなきゃいいんだよ」

病理「…なるほど」

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446: 2014/05/26(月) 11:05:02 ID:MM5JJHCs

病理「では査楽くん。あなたはどう思いますか?」

査楽「そうですね…」ウーン

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447: 2014/05/26(月) 11:12:40 ID:MM5JJHCs

査楽「私は反対ですね」

病理「その理由は?」

査楽「アンドリューの気持ちはよくわかりますがね、それはやっぱり個人の事情ってだけだと思うんですね」

査楽「法的、倫理的な意味でもやっぱりどんな理由があっても盗みはダメだと思うんですね」

病理「…」

査楽「薬の値段や売り方にしても、それは薬は薬屋のものなんですから薬屋の自由だと思いますね。」

査楽「義理人情で商売はやれませんからね」

病理「…なるほど。薬屋の立場も考えたんですね」


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448: 2014/05/26(月) 11:14:30 ID:MM5JJHCs

病理「ではトールくんはどう思います?」

トール「んー…」

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449: 2014/05/26(月) 11:22:53 ID:MM5JJHCs

トール「賛成、だな」

病理「それは何故ですか?」

トール「確かに盗みは悪い事だ。薬屋の権利とか事情もわかる。でもよ、」

トール「自分の大事な人を見頃しにするなんて、俺なら絶対できねぇし」

トール「今回の件は命っていう一番守んなきゃいけないもんを守るためだったんだ、許されるべきだって思う」

病理「…なるほど」


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450: 2014/05/26(月) 11:36:39 ID:MM5JJHCs

病理「では!今回の心理テストについて説明しますね?」

病理「この問題は『ハインツのジレンマ』という、コールバーグさんという心理学者が考えたものです」

上条「ハインツどっから出てきたんだ…」

病理「ああ、本来はアンドリューくんではなくハインツくんなんですよ。
   軽いネタバレ防止をするためにちょっと変えました。」



病理「『妻を助けたい』『しかし薬を買えない』…」

病理「そんなジレンマから盗みをしたハインツをどう考えるか。」


病理「その答えからあなたの『モラルのレベル』がわかるというテストなんです」


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451: 2014/05/26(月) 11:45:35 ID:MM5JJHCs

病理「このコールバーグさんの理論だとかをきちんと説明するとすんげー面倒くさいので大分はしょりますが…」

病理「ようするに、『子供っぽいモラルを持つ人や大人なモラルを持つ人がいるよね~』って意見です」

ヴェント「ふーん…」

病理「コールバーグさんの考えでは、モラルのレベルは凄いザックリに言うと3つあります」

病理「…まあ本当は1レベルの内に2段階あったりとかするんですが、はしょります」

452: 2014/05/26(月) 11:50:11 ID:MM5JJHCs

病理「ではレベル1のモラルについて。」

病理「これが一番子供っぽいモラルです。まあ該当と言って落ち込む必要とかは全くないんですが、」

病理「今の心理テストで…」

病理「『反対。アンドリューくんはバカだよ警察につかまっちゃうよ』とか」

病理「『賛成。バレなきゃ大丈夫だよ怒られないよ』」

病理「みたいな『個人の損得だけの答え』を出した人は最も幼いモラルに当たります。」

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453: 2014/05/26(月) 11:55:09 ID:MM5JJHCs

病理「まあ垣根くんの答えみたいなのだと思って下さい」

垣根「?!」


病理「全ての人が自分の損得、快不快だけで生きてたら社会は成立しません。」

病理「これはネットでも言える事ですが…まあできない、やらない人が多いですよね」

病理「なお、『ネットとは元からそうだ』『求める事がナンセンスだ』っていう人はとりあえずもう少し考えてください」


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454: 2014/05/26(月) 12:02:03 ID:MM5JJHCs

病理「次にレベル2。青年レベルのモラルです」

病理「特徴としては法律や社会を重視する、という考え方ですね」

病理「『反対、気持ちはわかるが法的に盗みはダメだ。社会秩序がなくなる』」

病理「『賛成、妻の事情を知りながら代金をまけない薬屋が悪い。周囲の人も許すだろう』」

病理「なんかのルールや一つの社会全体から判断する、というモラルです」

病理「査楽くんのような意見が当てはまります」

査楽「ですね」コク

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455: 2014/05/26(月) 12:11:18 ID:MM5JJHCs

病理「レベル1のように、明確な問題があるわけではありません。」

病理「ですが…これ『正論』過ぎて何も言えなくなっちゃうんですよね」

病理「『多数決』のように少数派意見を潰す事もありますし…」

病理「このレベルの話を相手もするとなると水掛け論になっちゃうんですよ」

病理「簡単にいうと、『正論』同士をぶつけあうんですから決着つかないんです。」

病理「『妻氏んだら可哀想』『薬屋は大損する』とかですかね。」

病理「どっちも正しいのにどっちが正しいかなんて言えないでしょう?」

病理「『周囲の意見』なんて切り口しだいでなんとでも変わったりしますしね」

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456: 2014/05/26(月) 12:22:16 ID:MM5JJHCs

病理「そしてレベル3。コールバーグさんが考える中で最も高いレベル。」

病理「個人の損得や社会規範…これらを理解、加味した上で『自分の信念や良心』で判断できる」

病理「これが一番大人なモラルとされてます」

病理「トールくんの意見が近いです」

トール「へー」

病理「『賛成、盗みは法的に許されない。だが、もし自分なら愛する人を見頃しになんてできない』」

病理「『反対、愛する気持ちは凄くわかる。が、盗みが妻にバレたら夫が自分のせいで犯罪者となった事で様々な面から苦しむだろう』」

病理「特徴としては『色々な考えを知った上で自分なりの信念や良心、人生観を確立し、その基準から判断する』ですね」

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457: 2014/05/26(月) 12:26:14 ID:MM5JJHCs

垣根「おい、『なるべくもし自分がアンドリューだったらで考えないでくれ』っつってたじゃねーかよ」

病理「それは、『それ一辺倒で考えないでください』って意味です」


病理「続けます。ただこれも問題があります」

病理「まあ、『じゃあ信念と良心に従えば何してもいい』ってわけじゃないですよね?って事です」

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458: 2014/05/26(月) 12:28:36 ID:MM5JJHCs

病理「ちなみにこのコールバーグさんのお弟子さん、ギリガンさんは更に上があるんじゃないの?と提唱してます。」

病理「『ケアの倫理』と呼ばれ、特徴は…」



病理「『みんなが幸せになる方法を探す』」


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459: 2014/05/26(月) 12:38:34 ID:MM5JJHCs

病理「今回は『ケアの倫理』は省いて考えてほしかったのであえて賛成か反対か、というのをつけましたが…」

病理「本来の質問は『どう考えますか?』だけなんです。
   実は善悪を考えなくていいんです」


病理「この『ケアの倫理』の考えでは善か悪かというだけの考えではなく。」

病理「例えば『妻の病気が治ったら必氏で働き、薬の代金以上を返しにいく』」

病気「『盗んだものを返却し薬を使わせてもらうかわりにその薬をたくさん売ってくるなどの取引を持ちかける』」

病理「そういう思考こそコールバーグさんのレベル3より優れているのでは?という事です」


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460: 2014/05/26(月) 12:42:13 ID:MM5JJHCs

病理「長々とめんどくさい上につまらない話をしましたが…」


病理「あなた達に伝えたいのは、」


病理「あなた達が何か言葉を言う、行動する時。」

病理「『これは皆が幸せになれるか』」

病理「『誰かを大きく不幸にする事はないか』」

病理「そういう事を考えてほしいって事なんです。」

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461: 2014/05/26(月) 12:47:33 ID:MM5JJHCs

病理「私は…それをしなかったが故に、昔酷い間違いをしました」

上条「……」

病理「今でさえ、悔やんでも悔やみきれません」


病理「だから、みなさんには覚えておいてほしいんです」


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462: 2014/05/26(月) 12:52:11 ID:MM5JJHCs






上条(ひょっとして、病理先生の『苦悩』はさっきの"後悔"の事なのか…?)


ヴェント「つーかアンタ一番ガキなのね」プッ

垣根「うっせ!あんなもんただのおっさんの戯言だろ!信用しなくていいんだよ!」

トール「まあ、あくまで1考えって思っときゃいいんじゃねえの?」

査楽「ですね。私もそこまで高くないレベルでしたしね」


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463: 2014/05/26(月) 12:54:03 ID:MM5JJHCs





上条「はー…やっと学校終わった…」テクテク

「……」

上条「ん?校門のとこに誰か…」








一方「…」チラッチラッ

上条「」


.

464: 2014/05/26(月) 12:55:25 ID:MM5JJHCs

上条(お久しぶりです一方さん!!!)


一方「! よ、よォ。元気か」

上条「お、おう!」


.

465: 2014/05/26(月) 12:59:49 ID:MM5JJHCs

一方「なンか最近公園で会わねェからどォかしたのかと思ってな」

上条(結構最近お会いしたと思うんですが)

一方「今暇か」

上条「えっ?!あ、ああ!暇!暇だよ!?」

上条(おい、まさか…)


一方「ちょっと付き合え(訳:今から一緒に遊ぼォぜっ!☆)」

上条「お、おう…」


.

466: 2014/05/26(月) 13:01:34 ID:MM5JJHCs

一方「…」カツッカツッ

上条「…」テクテク

一方「…」カツッカツッ

上条「…」テクテク

一方「…」カツッカツッ

上条「…」テクテク


上条(何かしゃべれよ)

.

467: 2014/05/26(月) 13:04:03 ID:MM5JJHCs

一方「オマエは今、何かやりてェ事とかねェのか」

上条「え!?えー…いや今は特に…」

一方「そォかよ」


一方「…」カツッカツッ

上条「…」テクテク

一方「…」カツッカツッ

上条「…」テクテク


.

468: 2014/05/26(月) 13:05:45 ID:MM5JJHCs

一方「俺、何かオマエに悪い事したか」

上条「え?」

一方「いや、今まではオマエ毎日公園来てくれてたじゃン」

上条(じゃン?!)


.

469: 2014/05/26(月) 13:08:44 ID:MM5JJHCs

一方「何か…気に触る事しちまったかと」ショボン

上条「」

一方「なンかあンなら言ってくれねェか?直すから!」ガシッ!


上条(どうしよう、元を知ってるから余計にマジキツい)

.

470: 2014/05/26(月) 13:15:03 ID:MM5JJHCs

上条「いや、大丈夫だって!最近ちょっと忙しくてさ!」

一方「…ッチ、今度からは連絡しろよ」

上条(あー…若干ベクトルは違うけど、御坂の重たい感じを一方通行で出すとこうなるのか……)


上条(でも仲良くしなきゃな。何かほっとけない意味でも、条件達成のためにも…)


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471: 2014/05/26(月) 13:18:33 ID:MM5JJHCs

上条「なあ!一方通行!」

一方「なンだよ」

上条「どうせなら皆で遊ばないか?」

一方「あァ?皆?」

上条「ああ。俺の友達なんだけどさ、皆でなんか遊ばないか?」

一方「…」


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476: 2014/06/02(月) 01:43:02 ID:du8pyT32

一方「断る」ぷいっ。

上条「えっ」

一方「俺はオマエ以外とつるむ気はねェし…」

一方「俺みてェなのと付き合いがあるってオマエのダチにバレたら、オマエの迷惑になっちまうだろォが…」

上条「」

.

477: 2014/06/02(月) 01:54:41 ID:du8pyT32

上条「そ、そっそんな事はないんじゃないかなぁ…」ハハハ…

上条「あ、あー…ほら、それにさ?俺はお前がそんなになんやかんや言われるような奴でもないんじゃないかな~って思うんだけど…」

一方「……」

上条「……あ、じゃあ、やめに…」

一方「飽きたのか」

上条「へ?」


.

478: 2014/06/02(月) 02:00:21 ID:du8pyT32

一方「オマエ、俺に飽きたンだろ」

上条「は?」

一方「俺と二人で"遊ぶ"のがあンまり面白くなかったンだろ?」ションボリ

上条「」

一方「だから他の自分の友達も呼んで…」

上条「いやそんなつもりじゃ」

一方「いや、わかってる。わかってンだよ!自分がそンなに面白い奴じゃねェってのは!!」

上条「」

一方「ギャグセンスだって、俺には欠片もねェ…ッ!」

一方「もしギャグセンスを売ってくれる奴がいンなら全財産出したって欲しいくれェだ!」くうっ…!

.

479: 2014/06/02(月) 02:06:59 ID:du8pyT32

上条(どうしよう?!俺こんな一方通行さん知らないよ!?)

上条(ほど遠いもの!俺が知ってる一方通行さんはギャグセンスを欲しがったりなんてしないもの!!)


一方「俺のギャグと言えば下ネタばかりで…!いつも場を盛り下げちまって!」くっ、

上条(そうなの?!)

.

480: 2014/06/02(月) 02:18:04 ID:du8pyT32

一方「そンな奴が陽気な奴等の場に行ってみろォ!」グスッ…

一方「もれなく大火傷する事請け合いだろォが!!!」

上条「わ、わかった!やめようやめよう!呼ばない!呼ばないから!!」

一方「ほ、ホントかァ…?」

上条「ああ!本当だ!」

一方「俺に、飽きては…?」グスッ

上条「飽きてない!飽きてないから!」ブンブン!

一方「そォか…!」ホッ。

上条(めんどくさっ!一方通行さんめんどくさっ!)

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481: 2014/06/02(月) 02:20:47 ID:du8pyT32



ヴェント「あれ?あんたこんなとこで何してんの?」


上条「 」


.

482: 2014/06/02(月) 02:24:23 ID:du8pyT32

垣根「よう!ウロつくんなら着替えた方がいいんじゃねぇか?上条!」

上条「?!」

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483: 2014/06/02(月) 02:26:20 ID:du8pyT32

トール「おーい!上条ちゃーん!」

査楽「奇遇ですね!私達そこでパン買い食いしてたんですがね、これがまた…」


上条「ちょっ」

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484: 2014/06/02(月) 02:33:34 ID:du8pyT32

査楽「あ、よかったら余ってるパンどうですかね?美味しいですよ!」つ

上条「あ、ありがとう…」

垣根「つーかお前、こっちの方に何しに来たんだ?俺は服身に来たんだけどよ」

上条「いや散歩してただけだよ」ハハ

ヴェント「へぇ?早く帰ったげないと"妹分"が寂しがるんじゃないノ?」ヒヒヒ

トール「いやサローニャは"妹分"っつーか、上条ちゃんの嫁だろー」ハハハ!

上条「いやそんなことは」ハハ

上条「………」

上条「っ、」バッ




一方「」プルプルプルプル……


上条(すげー居心地悪そうにしてらっしゃる―――!!?)ガーン!

.

485: 2014/06/02(月) 02:40:02 ID:du8pyT32

ヴェント「ん、そいつ誰?」

上条「え?あ、ああ…」チラッ

一方「!」


一方「……」ショボン

上条(『あァ…やっぱり、上条は他人のフリをするンだな…そォだよな、俺みたいなのと友達ってやっぱりイヤだよなァ…』)

上条(って表情してる―――!!?)


上条「友達!友達ですッッ!俺の大事な友達なんだ!」

一方「!」ぱぁっ…!

ヴェント「へ、へぇ?」

.

486: 2014/06/02(月) 02:44:59 ID:du8pyT32

ヴェント「あんた、名前は?」

一方「…"一方通行【アクセラレータ】"。」

ヴェント「あく…?変わった名前ね。私はヴェント。よろしく」

一方「あァ。」

上条(さっきあんなに嫌がってたし…どうなるやら…)ドキドキハラハラ

.

487: 2014/06/02(月) 02:49:12 ID:du8pyT32

垣根「垣根帝督だ。よろしくな」ニッ

一方「あァ」コクン

垣根「…無口なんだな?」

一方「…まァな」


上条(余計なことは喋らない作戦に出たか…)

.

488: 2014/06/02(月) 02:55:11 ID:du8pyT32

査楽「査楽ですね。よかったらパンどうですかね?」つ

一方「あァ、悪ィな」つ


一方「…美味いな」モキュモキュ

査楽「ふ、口に合ってよかったですね」ホッ

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489: 2014/06/02(月) 02:56:43 ID:du8pyT32

トール「トールだ。よろしくな!アクセラちゃん!」ニコッ! つアクシュ

一方「あァ」つ


上条(よかった、大丈夫そうだ)ホッ

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490: 2014/06/02(月) 03:10:03 ID:du8pyT32

トール「なあ、せっかくだしよ!このままどっか行かねぇか?」

垣根「おう、俺はいいぞ」ハハ

ヴェント「私も。今日は晩飯は外でもいいカナ」

査楽「私も構いませんね。どうせ帰ってもする事ないですしね」クスクス

垣根「上条も来るだろ?一方通行の話も聞きてぇしな!」

上条「?!」

上条(…いや待て。一方通行はどんな反応だ?反応次第では行っても大丈夫なんじゃ……?)チラッ





一方「……」ムリムリムリムリムリムリムリムリ


上条(ダメだ本人すっげー無理そう!!)

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491: 2014/06/02(月) 03:17:12 ID:du8pyT32

上条「ごめ、俺ちょっと用事あって…」

垣根「あん?なんだよしょうがねぇなー」

ヴェント「ま、そんな時もあるでしょ。こっちは気にしなくていいわよ、上条」ニッ

査楽「ですね」コク

トール「じゃあまた明日な!」

上条「おう!じゃあな!一方通行、ほら…」メクバセ

一方「! あ、じゃあ俺も。」


上条(ふー。これでいいだろ。遊べないのは残念だけど、これなら一方通行も一緒に帰れる。)

上条(しっかし、少し面白かったな。一方通行もあんな顔とかするんだな)ハハ


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492: 2014/06/02(月) 03:28:36 ID:du8pyT32
上条「…」スタスタ…

上条「…あれ?」

上条「一方通行?何でついてこな…」クルッ


トール「じゃあ今からアクセラちゃん、飯食いにいこーぜ!」ガシッ

一方「…」プルプルプルプル…

垣根「まあ親睦会みてぇもんだな!お前の話聞かせてくれよ」ハハ

一方「…つまンねェぞ?」プルプルプルプル…

査楽「あ、この前皆で行った店行きませんかね?ほら…」

ヴェント「あー、あそこ?いいんじゃない?」


一方「…」プルプルプルプルプルプルプルプルプルプル……

一方「…」クルッ

一方「(た、助けてくれェェェェェェ!!!!)」プルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプル


上条「」

.

493: 2014/06/02(月) 03:29:42 ID:du8pyT32



上条(さ、ささささささ最悪だぁあああああああああ―――?!!)ガビーン!




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494: 2014/06/02(月) 03:40:25 ID:du8pyT32

上条(い、今からでも『やっぱり俺も行く』って言うか?いやでも、)


\走れ♪どーんなに♪高くても♪とーびこっえるー♪/


上条「着信?誰から…」チラッ

『着信:サローニャ』

上条「あー…、でも、いや、……ああっもう!」ピッ。

上条「はいもしもし?」

サローニャ『あっ、ごめん上条ちゃん!操作間違えちゃった!』

上条「んな?!…じゃあもう切、」

サローニャ『あ、待って上条ちゃん!今日の晩御飯ちゃんなんだけどー』

上条「あっいやその!」チラッ

\ハハ、バッカジャナイノー/

上条(ああ!ヤバイ見失う?!)

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495: 2014/06/02(月) 03:46:39 ID:du8pyT32

サローニャ『……ひょっとして。また晩御飯…いらない?』ショボン

上条「え?!いやそうじゃなくてな?」アセアセ

サローニャ『…上条ちゃんが外で楽しくしてるのは嬉しいけど…』

サローニャ『せっかく一生懸命作った晩御飯ちゃんが無駄になっちゃうのは……ちょっと、悲しいな…』クスン。

上条「今日は絶対一緒に食べるから」キリッ

496: 2014/06/02(月) 03:50:04 ID:du8pyT32

サローニャ『……約束だよ?』

上条「ああ!絶対だ!今から帰るから!」

サローニャ『! じゃあ楽しみに待ってるからね!今日はカレーだよ♪』

上条「ああ、俺も楽しみにしてるよ。じゃ。」ピッ。


上条「ふー……」


上条(完ッッ全に、見失ったな…!)


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497: 2014/06/02(月) 03:54:22 ID:du8pyT32

上条(ま、まぁ…大丈夫……だろ。たぶん。)

上条(携帯にあいつらのアドレス入ってなかったから電話もできないし…)

上条(うん、一方通行もそんなに壊滅的にコミュニケーション取れないわけじゃないだろ、うん!)

上条(大丈夫、大丈夫…!)


一方『…』プルプルプルプルプルプルプルプルプルプル


上条(…いや、でも……)

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498: 2014/06/02(月) 03:56:30 ID:du8pyT32

上条(…ダメだ、俺はあいつをあんな針のむしろ状態なとこに放り込んじまったんだ!)

上条(行かなきゃ!)ダッ!


上条(探しに探し回ってやる…!)ダダダダ!


.

499: 2014/06/02(月) 04:01:25 ID:du8pyT32


「今の人、ポケットから携帯落としてったな」


「あー、ダメだ。もう見えないわ。不運だな、あいつ。」

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500: 2014/06/02(月) 04:04:09 ID:du8pyT32

上条「くそっ、どこだ…?」ダダダダ…




~上条宅~

サローニャ「ふんふんふ~ん♪」

サローニャ「でーきたっ♪早く上条ちゃん帰ってこにゃいかにゃー♪」






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501: 2014/06/02(月) 04:04:59 ID:du8pyT32
今回はここまで。

502: 2014/06/02(月) 04:10:49 ID:ve6wFWL6

引用: 上条「こんなの知らない」