1: 2009/03/24(火) 01:48:33.00 ID:QZgRasGe0
JUM「・・・」

真紅「・・・耳も悪くなっているのだわ」

翠星石「JUM・・・」

真紅「無理もないわ、人間は年月には逆らえないのだわ」

翠星石「もう・・・、もうお別れは嫌ですぅぅううう!」

ダダダダダダダダダッ

真紅「す、翠星石!待ちなさい!」

真紅「・・・貴女も分かっているでしょ、翠星石? もう・・・JUMが長くないことを・・・」
薔薇乙女

2: 2009/03/24(火) 01:49:41.42 ID:QZgRasGe0
翠星石「これは夢です!悪い夢です!」

翠星石「目を覚ますです、翠星石!」

翠星石「スィドリーム!」



翠星石「う・・・ん、これは・・・現実ですか?」

JUM「どうしたんだ翠星石、突然座り込んで」

3: 2009/03/24(火) 01:51:10.80 ID:QZgRasGe0
翠星石「うぅ・・・JUM!翠星石の声が聞こえるですか!?自力で立てるですか!?」

翠星石「今日の夕食は覚えているですか!?」

JUM「あのなぁ、僕は健全な中学生だぞ」

真紅「あら、不登校が健全だなんて笑わせるのだわ」

JUM「おまえなぁ・・・!」

翠星石「良かったです・・・本当に良かったです・・・」

6: 2009/03/24(火) 01:54:11.99 ID:QZgRasGe0
JUM「何か悪いものでも食べたのか、翠星石?」

翠星石「す、翠星石はそこまで卑しくねえですよ!」

ポカポカポカ

JUM「あいたたた、・・・なんだ元気じゃないか」

翠星石「今まで悪い夢を見ていたけど・・・、今目が覚めた気分ですよ」

JUM「・・・どこか頭でもぶつけたのか?」

翠星石「大丈夫です、何でもねえですよ!」

7: 2009/03/24(火) 01:56:21.06 ID:QZgRasGe0
翠星石(あの悪夢の通り・・・、いつかはお別れがくるです・・・)

翠星石(翠星石は・・・もっと素直になってJUMを・・・JUMを振り向か・・・///)

JUM「どうしたんだ性悪人形、顔が赤いぞ?」

翠星石「ムキーッ!誰が性悪ですってぇぇえ!」

翠星石「っと、今日から翠星石は素直に生きるです」

JUM「・・・本当に大丈夫なのか?」

9: 2009/03/24(火) 01:59:17.53 ID:QZgRasGe0
真紅「あら、もうこんな時間だわ それじゃおやすみなのだわ」

バタン

JUM「・・・」

翠星石「・・・」ジーッ

JUM「どうしたんだよ、そんなに僕を見つめて」

翠星石「ッ!誰がお前なん・・・っといけねえです」

翠星石「JUM、今日はこの翠星石が一緒に寝てやるです、感謝するです」

JUM「・・・本当に大丈夫なんだろうな?」

11: 2009/03/24(火) 02:03:31.49 ID:QZgRasGe0
翠星石「しつけえですね!翠星石は素直に生きるって決めたんです!」

翠星石(せめて・・・JUMにとっての大切な人になって・・・)

JUM「まぁ、たまにはいいか」

翠星石「それじゃ早速寝るです!」

JUM「まだ早いから先に寝てろよ」

翠星石「・・・JUMが寝る時間まで待つです」

JUM「・・・無理すんなよ」

翠星石「JUMが寝てくれれば無理しなくて済むですよ」

13: 2009/03/24(火) 02:05:54.80 ID:QZgRasGe0
JUM「はぁ・・・こんな時間に寝るとか小学生じゃないのに」ブツブツ

翠星石(JUMの布団あったけえです・・・)

JUM「・・・何か僕に相談することとかないのか?」

翠星石「なぁんにもねえですよ・・・もう眠いです・・・」

翠星石「zzZZ」

JUM「先に寝ちゃって・・・腕どけられなくなっちゃったな」

14: 2009/03/24(火) 02:09:55.56 ID:QZgRasGe0
チュンチュン・・・

JUM「起きろ翠星石、朝ごはんだぞ」

翠星石「おはようで・・・ッ! 服が乱れてるです・・・」

翠星石「JUM・・・まさか・・・」

JUM「お前の寝相が悪いんだよ、僕をベッドから蹴り飛ばして追い出しやがって・・・」

翠星石「・・・襲ってくれてもよかったです」

JUM「ん、何か言ったか?」

翠星石「なんでもねえです、さっさと朝ごはんを食うです!」

15: 2009/03/24(火) 02:11:54.70 ID:QZgRasGe0
翠星石「JUM・・・やっぱりお話したいことがあるです」

JUM「・・・わかった」

翠星石「・・・JUMの部屋に場所を移すです」



翠星石「・・・」

JUM「・・・話って何だ?」

16: 2009/03/24(火) 02:14:03.32 ID:QZgRasGe0
翠星石「実は・・・怖い夢を見たです」

JUM「・・・夢?」

翠星石「そうです・・・、JUMがオジジになって翠星石がそれを認めようとしないで目を背けたです」

JUM「・・・」

翠星石「たぶん・・・夢の中の翠星石は別れが嫌だったんだと思うです」

JUM「そりゃ僕だって別れは嫌だよ、でもそれを受け入れないと先に進めないんだ」

JUM「いつか僕達も別れがくる、僕が先か翠星石が先かは誰も分からない」

JUM「でも僕が先だった場合―――、翠星石には笑っていて欲しい」

18: 2009/03/24(火) 02:17:24.43 ID:QZgRasGe0
翠星石「ど、どうしてです!?」

JUM「お前も・・・真紅も・・・雛苺も・・・のりも・・・僕の大切な家族なんだ」

JUM「その家族が泣いているのを見ていたいとは思わないよ」

翠星石「・・・翠星石が先だった場合、JUMはどうするですか?」

JUM「・・・そりゃ泣くさ」

翠星石「矛盾してるですね」

JUM「それが人間ってもんなんだよ」

21: 2009/03/24(火) 02:21:40.01 ID:QZgRasGe0
翠星石「・・・話を聞いてくれてありがとうです」

JUM「あんまり一人で抱え込むなよ、僕はいつでも相談に乗るからさ」

翠星石「大丈夫です、話したらすっきりしたです」

JUM「そりゃ良かった」

真紅「JUM-、翠星石ー、ご飯なのだわー」

JUM「夕食だってさ、行こう」

翠星石「・・・JUM、ありがとうです」

JUM「どうしたんだよ、改まってさ」

翠星石「ふふっ、何でもねえですよ」

22: 2009/03/24(火) 02:23:35.53 ID:QZgRasGe0
真紅「見て蒼星石・・・とても幸せそうな顔をしているのだわ・・・」

蒼星石「本当だね・・・けど、見ていられないよ」

真紅「・・・現実から目を背けたい気持ちは・・・私にも分かるのだわ・・・」

蒼星石「けどッ!スィドリームの力で夢の世界に閉じこもるなんてやりすぎだよ!」

蒼星石「氏んだも同然じゃないか・・・」

真紅「けど・・・翠星石は幸せなのだわ・・・」

真紅「JUMの・・・氏ぬ現実を知らなくて・・・いいのだから・・・」

fin

23: 2009/03/24(火) 02:26:12.28 ID:KSTG89cHO
短いけど面白かった
おつ!

25: 2009/03/24(火) 02:27:49.26 ID:QZgRasGe0
SSっぽく短く仕上げました
質問あれば聞きます

引用: 翠星石「JUM・・・もう自力で立つこともできねえですか・・・?」