339: 2011/09/21(水) 03:17:41.09 ID:Ha/Ei/YYo
どうも>>1です。

【禁書目録】上条「新しい家での暮らし」【前編】


それじゃ、投下します

340: 2011/09/21(水) 03:20:34.65 ID:Ha/Ei/YYo
上条「お前は誰なんだ?」

「私?」

上条「うん」

「私の名前はしずり!むぎのしずりって言うの」

上条「むぎの……しずり………誰?」

「むっ!レベル5の第4位を知らないとは、いい度胸してるね」

上条「……えっ、第4位?」

しずり「そうだよっ!」

上条「お前みたいな小さいのが?」

しずり「えっ?」

上条「あれ……気付いてない?」

しずり「あれ……身体が縮んでる……うっ……ううっ…」

上条「えっ!?泣いちゃった……ど、どうしよう」アタフタ

しずり「うぅぅ……うっ……うえぇぇぇぇぇぇ!!」

上条「小さくなったから、泣いたのか!?」

しずり「うっ……うぅん…」ブンブン

上条「違うのか!………はっ!お腹が空いてるのかもしれない」

上条「な、なぁ、お腹空いてるのか?」

しずり「……うぅぅ……うっ…」ブンブン

上条「これも違うのか……。畜生っ!どうすれば良いんだっ!………お漏らしか……」

しずり「うっ……うぇぇ…うぅぅ……おなかすいた…」

上条「空いてるんかいっ!」
とある科学の超電磁砲T すわってマスコット!上条当麻
341: 2011/09/21(水) 03:21:27.44 ID:Ha/Ei/YYo
上条「何が食べたいんだ?」

しずり「うっ……えっと……シャケ弁」

上条「シャケ弁?」

しずり「うん」

上条「シャケ弁は……その……ごめん」

しずり「ないの……うっ……うぅ」

上条「えっ!?またか……。なんか、食べてくれそうな物でも出してみるか……」

しずり「ずびっ…うぇ…」

上条「え、えっと、カレーは食べれるか?」

しずり「……うん」

上条「シャケ弁は無いけど、カレーで我慢できるか?」ナデナデ

しずり「うん」

上条「そうか!なら、今出してくるな」ナデナデ

しずり「にゃーん」

上条「じゃあ、そこの扉開けるとソファーが有るから、座って待っててくれ」

しずり「はーい」

上条「はぁ……。なんとか収まったか」

342: 2011/09/21(水) 03:22:23.76 ID:Ha/Ei/YYo
~リビング~

しずり「まっだかなー♪まっだかなー♪」

ガチャ

しずり「おっ!」

上条「持って来たぞー」

しずり「早くー」

上条「待て待て。ほいっ」

しずり「おいしそー」ジュルリ

上条「熱いから、気をつけて食べろよ」

しずり「うん。ふー…ふー!」

上条「飲み物は水でいいかな」

しずり「ふー!……パクッ!」

モグモグ モグモグ

しずり「おいしい……けど、ちょっと辛い」

上条「水飲むか?」

しずり「ちょーらい」

上条「ほい」

しずり「ありがと」ゴクゴク

343: 2011/09/21(水) 03:22:58.82 ID:Ha/Ei/YYo
しずり「カレーはとうまが作ったの?」

上条「そうだけど」

しずり「料理作るのうまいんだね」

上条「まぁ、1人暮らししてたからな」

しずり「そうなんだ……ふーふー」

モグモグ モグモグ

上条「……なぁ」

しずり「なに?」

上条「さっき、身体が縮んでるって言ったよな?」

しずり「うん。縮んでる」

上条「身体が縮んだってのは本当なんだな?」

しずり「ホントだよ。ふーふー……パクッ」

上条「誰に小さくされたか分かるか?」

しずり「ゴクンッ。……えっとね……道を歩いてて」

344: 2011/09/21(水) 03:23:49.96 ID:Ha/Ei/YYo
しずり「そしたらね、あわきんが話しかけてきたの」

上条「あわきん?」

しずり「あわきん」

上条「本名とか分かるか?」

しずり「むす……むす……おむすび」

上条「それは食べ物だ」

しずり「ごめん……。思い出せない」

上条「そうか。じゃあ、そのあわきんにあった後は?」

しずり「少し歩いてたら、テレポートしたの」

上条「テレポートか……」

上条(白井に聞けば誰か分かるかな)

しずり「そしたら、目の前に逆さまになってる人が……」

上条「逆さま……なんか透明な筒の中に入ってなかったか?」

しずり「うん!入ってたよ」

上条(☆の奴、今度は何したんだ……)

しずり「そしたらお茶を出してくれて、それを飲んだら……」

上条「小さくなったと」

しずり「うん」

345: 2011/09/21(水) 03:24:26.15 ID:Ha/Ei/YYo
上条「その逆さまの人以外に誰かいたか?」

しずり「えっと……博士と天井って人がいた」

上条「知ってる人なのか?」

しずり「逆さまの人がそう呼んでた」

上条「そうか……」

しずり「ふー…パクッ」モグモグ

上条「じゃあ、あわきんに会う前は何してたんだ?」

しずり「ファミレスで絹旗と……」

上条「えっ?絹旗って……短いワンピース着てて、ショートカットの子?」

しずり「うん。知ってるの?」

上条「ちょっと前に、この家に来てた」

しずり「そうなんだ」

上条「あぁ。他には誰か居たのか?」

しずり「滝壺と浜面とフレンダとのんびりしてた」

上条「滝壺に浜面にフレンダか……」

しずり「また、知り合い?」

上条「フレンダってのは、金髪で『訳よ』って言葉を良く使う子だろ」

しずり「うん。その子だよ」

346: 2011/09/21(水) 03:24:53.81 ID:Ha/Ei/YYo
上条「今のこの家に住んでるよ」

しずり「そうなんだ」

上条「あぁ」

しずり「今何してるの?」

上条「寝てるはず」

しずり「ふぅーん。……ねぇ」

上条「なんだ」

しずり「いたずらしに行こうよ」

上条「いけませんっ!」ピシッ

しずり「あいたっ」

上条「そういう事は駄目だからな」

しずり「えー」

上条「ほら、もう遅いからとっとと食べて寝るぞ」

しずり「ぷー」

上条「ぷーじゃありません!」

しずり「……分かった」

347: 2011/09/21(水) 03:25:29.61 ID:Ha/Ei/YYo
~数分後~

しずり「もぐもぐ」

しずり「終わったよー」

上条「ほい。じゃあ、片付けてくるか」

しずり「お手伝いするよー」

上条「しずりは偉いな」ナデナデ

しずり「へへー///」

上条「じゃ、台所行くぞ」

しずり「はーい」テテテ


~台所~

上条「フフフ~ン♪」ゴシゴシ

しずり「よいしょ」フキフキ

上条「これが、最後だ」

しずり「フキフキ~♪」

しずり「はい!終わったよ」

上条「よく出来ました」ナデナデ

しずり「これ位簡単だにゃーん」

上条「じゃ、棚に片付けるか」

348: 2011/09/21(水) 03:26:01.43 ID:Ha/Ei/YYo
上条「それじゃ、歯磨きしに行くか」

しずり「うん」

上条「洗面所行くぞー」

しずり「待ってー」テテテ


~洗面所~

上条「ほい。歯ブラシ」

しずり「ありがとー」

上条「ちゃんと磨けよ」

しずり「うん」ゴシゴシ







しずり「ガラガラガラ……ペッ」

上条「はい。タオル」

しずり「んー…」フキフキ

349: 2011/09/21(水) 03:26:52.79 ID:Ha/Ei/YYo
上条「じゃあ、寝るか」

しずり「うん」

そう言って、洗面所を出た瞬間ある事に気付く。

上条「あっ…」

しずり「どうしたの?」

上条「しずりの寝床がないな……」

しずり「えっ!?」

上条「どうしよう」

しずり「とうまのベッドはあるの?」

上条「あるけど…」

しずり「じゃあ、一緒に寝ようよ」

上条「えっ」

しずり「1人じゃ怖いもん」

上条「えー……」

しずり「ダメなの」ウルウル

上条「うっ…」

しずり「ジー……」

上条「分かったよ!そんな目で訴えかけるなよっ!ほらっ、早く行くぞ!」

しずり「やった!」

350: 2011/09/21(水) 03:28:04.56 ID:Ha/Ei/YYo
~上条とフ口リスの部屋~

上条「もう1人は寝てるから静かにしろよな」

しずり「分かった」

上条「じゃ、入るぞ」

上条はフ口リスを起こさないように慎重に扉を開け、部屋の中に入っていく。

しずり「おぉー。大きいね」

上条「大きな声出すなよー」

しずり「それっ」ピョイン

ベッドを見るなり、しずりは勢い良くベッドに飛び込んだ。

上条「よいしょっと」

しずり「フカフカ~」

上条「そうだな。それじゃ……」

しずり「おやすみ」ギュッ

フ口リスと上条の間に挟まれたしずりは、上条の腕に抱きついた。

上条「……おやすみ」ナデナデ

しずり「んー……」

上条「じゃ、俺も寝るか」

そして、上条はベッドの横のライトを消す。

351: 2011/09/21(水) 03:28:32.80 ID:Ha/Ei/YYo
~翌日 日曜日 朝8時~

目覚まし<ピピピピピ ピピピピピ

上条「……んー…もう朝か…」

目覚ましのアラームを消し、ムクリと身体を起こす。

上条「んんっーー!さて……」

身体を伸ばし終え、真横に頭を動かす。

しずり「…スー…スー……」

フ口リス「…んー……」Zzz

しずりは上条の方からフ口リスの方へ寝返りをしてフ口リスの腕に抱きついていた。

上条「微笑ましい光景だな」

上条「誰か起きてる奴居るかな……」

上条はフ口リスとしずりを残し自分の部屋を出て洗面所へ向かう。

352: 2011/09/21(水) 03:29:10.85 ID:Ha/Ei/YYo
~リビング~

ガチャ

上条「おはよー」

ルチア「おや、当麻さん。おはようございます」

上条「起きてるのは、ルチアだけか?」

ルチア「そうですよ」

上条「そうか。朝飯は作ったのか?」

ルチア「作りましたよ」

上条「みんなの分?」

ルチア「ええ。一応6人分作っておきました」

上条「悪いな」

ルチア「いえいえ。特にやる事もありませんでしたし」

上条「じゃあ、食べるか」

ルチア「他のみなさんは?」

上条「その内、起きるだろ。冷めたら、また温めれば良いさ」

ルチア「……そうですね。それでは、先に食べてますか」

2人はルチアの作ったトーストやサラダなどを食べ始める。

353: 2011/09/21(水) 03:30:44.86 ID:Ha/Ei/YYo





上条「なぁ、ルチア」

ルチア「はい?」モグモグ

上条「そのフード邪魔じゃないか?取った方が良いだろ」シュッ

上条は隣に座っていたルチアのフードを勝手に脱がしてしまう。

ルチア「あっ!勝手に取らないでください!」バタバタ

上条「……なんだ、(これ)取っても可愛いじゃないか」

ルチア「なっ///かっ、返してくださいっ!!」バタバタ

上条「家に居る時ぐらい取っておけよ。その方が良いと思うぞ」ニコッ

ルチア「…………とっ、と当麻さんが、そう仰るのでしたら///」

上条「じゃ、ここに置いとくぞ」

ルチア「はっ、はい///」

ルチア(先程、とっても可愛いって……いえ、取っても可愛いという事でしょうか……はっ!!
    そしたら、取らなくても可愛いと言う事に………あわわわわ///)

上条(それにしても、柔らかそうな髪だな………触りたい………撫でよう)スッ

ナデナデ

ルチア「ひゃぁ!しょ、食事中にいきなり頭撫でないでくださいっ///」

上条「そんなに怒るなよ。ちょっと、頭撫でたかっただけだよ」

ルチア「全く………………ほっ、他の人には…やらないでくださいね///」ゴニョゴニョ

上条「ん?何か言ったか」

ルチア「何でもないですっ///」プイッ

354: 2011/09/21(水) 03:31:18.04 ID:Ha/Ei/YYo
~食後~

上条「美味しかったぞ」

ルチア「ありがとうございます」

上条「それじゃ、皿洗ってくるかな」

ガチャ

2人が朝食を食べ終えた時、リビングの扉が開いた。

しずり「おはよー」

上条「おっ!起きたか」

ルチア「……誰?」

しずり「ねぇ、とうま」

上条「なんだ?」

しずり「この人誰?」

上条「この人はルチアって言うんだ」

しずり「ルチア?」

ルチア「はい」

しずり「おはよーっ!」

ルチア「お、おはようございます……」

上条「良く出来た」ナデナデ

しずり「えへへ///」

355: 2011/09/21(水) 03:32:34.81 ID:Ha/Ei/YYo
ルチア「ちょっと来てください。当麻さん」

上条「おお、なんだ?」

ルチアに呼ばれた上条は彼女の元に近寄る。

ルチア「あの子は誰なんですか?」

上条「あの子か。あの子はむぎのしずりって言うんだ」

ルチア「なぜ、この家に居るんですか?」

上条「えっと……台所のガラス割れて、ダンボールでガラス補強してあっただろ」

ルチア「はい」

上条「ガラスを割ったのはしずりだ」

ルチア「えっ!?」

上条「そして、そこから侵入してきた」

ルチア「それで?」

上条「真夜中だったし、家に泊めてやろうと思ったのさ」

ルチア「あの子に親は居るんですか?」

上条「分からない。……けど、親が居たら親の居るところに向かうはずだ」

ルチア「確かに……。ということは、あの子は1人暮らししてたんですかね」

上条「だと思うよ。それに、しずりは本当はあんな幼い子じゃない」

356: 2011/09/21(水) 03:33:42.15 ID:Ha/Ei/YYo
ルチア「どういう事ですか?」

上条「しずりは、どうやら☆のせいでああなったらしい」

ルチア「☆に何かされたんですか?」

上条「お茶飲んだら、小さくなったって言ってたぞ」

ルチア「何らかの能力か魔術か……」

上条「違うと思う…」

ルチア「では、当麻さんの右手では治らないのですか?」

上条「ああ。右手で頭撫でたりしたけど、何も変わらなかった」

ルチア「ふむ……それでは、薬か何かでしょうか」

上条「だろうな」

ルチア「その内戻るんですかね?」

上条「だと良いけど……」

ルチア「取り合えず、この家で面倒見ますか」

上条「それが良いと思う。それに、フレンダとは知り合いらしい」

ルチア「そうなんですか……」

357: 2011/09/21(水) 03:34:29.38 ID:Ha/Ei/YYo
ルチア「あの服は?」

上条「見つけたときにはもう着てた。たぶん、☆が与えたんだろ」

ルチア「なるほど……あそこに掛かっているコートは?」

上条「あれは、服の上に羽織ってた」

ルチア「彼女のだったんですね」

上条「あっ!」

ルチア「いきなり、どうしたのですか?」

上条「カレーの残り食べさせたけど大丈夫か?」

ルチア「別に問題は無いですよ。少し多めに材料買ったんですから」

上条「そういえば、そうだったな」

ルチア「お昼になりましたら、何作れるか考えましょう」

上条「そうだな」

ルチア「それでは、そろそろ戻りますか」

上条「おう」

しずりについての話を終えた上条とルチアは彼女の待ってるリビングに戻る。

358: 2011/09/21(水) 03:35:20.88 ID:Ha/Ei/YYo
~リビング~

しずり「おいしい」モグモグ

上条「ただいま」

しずり「おかえりー」

ルチア「すみませんね。いきなり席を立って」

しずり「何の話してたの?」

上条「しずりの事だよ」

しずり「私のこと?」

ルチア「ええ。いろいろ教えてもらいましたよ」

しずり「ふぅーん……ムシャムシャ」

上条「葉っぱ食み出て、牛みたいになってるぞ」

しずり「んー…ムシャムシャ」

ルチア「ふふっ。本当、牛みたいですね」

359: 2011/09/21(水) 03:36:14.25 ID:Ha/Ei/YYo
~食後~

しずり「美味しかったよ」

ルチア「それは良かったです」ニコッ

上条「他の奴らは、まだ起きないのか」

しずり「きっと、みんな疲れてるんじゃない?」

上条「そうかな?みんな、布団から出たくないだけかもしれない」

ルチア「黒夜とか有り得そうですね」

しずり「誰?」

上条「この家のメイドさんだ」

しずり「この家もメイドさんいるんだ」

ルチア「この家も?という事は、貴方の家にもメイドが居たんですか?」

しずり「執事もいるよ」

上条「お嬢様だったのか……」

しずり「そうだにゃーん」

360: 2011/09/21(水) 03:36:46.59 ID:Ha/Ei/YYo
ルチア「……ねぇ、当麻さん」

ルチアはしずりに聞こえない様に、上条の耳元で話す。

上条「なんだ」

ルチア「なんで、彼女はこの家に入ってきたんですかね?」

上条「……そういえば、その理由聞いてなかったな」

話を終えた上条は、ずっとこちらの様子を眺めていたしずりに話しかける。

上条「なぁ、しずり」

しずり「ん?」

上条「なんでこの家に入ってきたんだ?」

しずり「……なんとなく……かな?」

上条「じゃあ、誰かに押し込められた訳じゃないんだな」

しずり「そうだよ」

上条「ふむ……」

ルチア「☆からの命令とかでは無いのですね」

上条「そうみたいだな」

361: 2011/09/21(水) 03:37:42.70 ID:Ha/Ei/YYo
ルチア「他に彼女の事について分かった事はありますか?」

上条「そうだな……。レベル5の第4位って事くらいかな」

ルチア「それ以外には?」

上条「分からない」

ルチア「そうですか……。ここはフレンダを待つ事にしましょうか?」

上条「そうだな。元の姿の時の事知ってるみたいだしな」

ルチア「では、降りてくるまでテレビでも見てましょうか」

上条「ゲームの方が良いんじゃないか?ほら」

上条がしずりの方を指差すと、彼女はTVの前にあるゲームのコントローラーを持ちながらはしゃいでいた。

しずり「ゲームしようっ!」

ルチア「……断ったら」

上条「泣きながら、能力出してくると思う」

ルチア「…………やりますか」

上条「よしっ!しずりゲームするぞー」

しずり「わーいっ!」ピョイン

362: 2011/09/21(水) 03:38:48.14 ID:Ha/Ei/YYo
上条「あんまり、テレビに近づきすぎるなよ」

しずり「はーい」

そう言うと、しずりは座っている上条の上に座った。

ルチア(羨ましい……)

しずり「早くやろー」

上条「何するんだ?」

しずり「スマブラ」

ルチア「スマブラですか……久々に腕が鳴りますね」

上条「やった事あるのか?」

ルチア「ええ。学園都市からの贈り物にあったので」

上条「いろいろ送ってんだな」

ルチア「お陰で洗濯などが楽になりましたよ」

上条「神裂の奴は上手く使えてるのか?」

ルチア「…………」

上条「……まだ、慣れてないのか」

ルチア「ええ」

363: 2011/09/21(水) 03:39:34.80 ID:Ha/Ei/YYo
しずり「まだー」

上条「おっと。悪い悪い、今点けるからな」

しずりに言われ、上条はゲームを開始させる。

上条「誰にしようかな」

しずり「オリマーにしよ」

ルチア「それでは、私はスネークで」

上条「カービィで良いか」

しずり「CPは?」

上条「おかませで良いだろ」

ルチア「それでは、おまかせで」

TV<メタナイト!

上条「………どうせ、すぐ負けるんだろうな」

ルチア「そんな弱気にならないでくださいよ」

しずり「始まるよー」

上条「上条さんの本気見せてやる!」

364: 2011/09/21(水) 03:40:17.75 ID:Ha/Ei/YYo
~2分後~

上条「なんでだぁぁぁぁぁっ!」

ルチア「いくらなんでも、もう終わりは早すぎますよ」

しずり「とうま弱いね」

上条「いつもの事だから、気にしてないさ」





しずり「えいっ!」

ルチア「なかなかやりますね」

しずり「負けないんだからっ」

ルチア「こっちだって!」

上条「しずり頑張れー!」

ルチア「むっ!私の事も応援してくださいよ」

上条「ルチアも頑張れー!!」

しずり「やぁ!」

ルチア「とうっ!」

上条(ルチアみたいな奴でもゲームで熱くなるんだな……)

ルチア「ていやっ!」

しずり「はっ!」

365: 2011/09/21(水) 03:41:11.92 ID:Ha/Ei/YYo
~廊下~

上条達がゲームで盛り上がっているのを、ずっと眺めていた者が居た。

黒夜「騒がしいと思って降りてきたら……何だよ、あの『新婚生活順調ですっ!』みたいなのは」

黒夜「つーか、あのガキは誰だ」

黒夜が扉の間からリビングを覗いていると、階段から誰かが降りてきた。

黒夜「ん?」

フレンダ「あっ、黒夜。おはよー」

黒夜「フレンダか。おはようさん」

フレンダ「今日は黒のメイド服なんだ」

黒夜「あぁ」

フレンダ「で、何してるの?」

黒夜「いや……ちょっとな」

フレンダ「覗きの趣味でも?」

黒夜「ねぇよ。それより、とっとと顔洗って来い」

フレンダ「はーい」

ヤッタァー!カッタヨー!

黒夜「終わったか?そろそろ入るか……」

366: 2011/09/21(水) 03:43:13.80 ID:Ha/Ei/YYo
上条達が一段落終えたのを確認して、黒夜は扉を開ける。

ガチャ

上条「ん?」

黒夜「おはよ」

上条「おお。おはよう」

ルチア「おはようございます」

上条「ほら、しずり。黒夜だぞ」

上条の上から下り、黒夜の元へ走り出す。

しずり「メイドさんおはよー」

黒夜「おう。おはよー」

上条「……な、なぁ、黒夜」

上条に話しかけられた黒夜はしずりをルチアの元へ行かせ、上条の方へ近寄る。

黒夜「なんだ」

上条「麦野沈利って知ってるか?」

黒夜「あぁ……第4位か」

上条「うん。その人」

黒夜「第4位がどうした」

367: 2011/09/21(水) 03:43:55.98 ID:Ha/Ei/YYo
上条「実はな……」

黒夜「早く話せよ」

上条「……あの子が第4位なんだ」

黒夜「え?」

上条「だから、あの子が麦野沈利なんだよ」

黒夜「はあぁぁぁぁぁ!!?冗談も程々にしろよ」

上条「いや、冗談じゃない」キリッ

上条の真剣な顔を見て、黒夜はこの話は本当なのかもしれないと思い始める。

黒夜「…………マジで?」

上条「あぁ」

黒夜「能力使えるのか?」

上条「……確かめてないな」

黒夜「当麻の右手を的にして能力使わせてみたらどうだ?」

上条「怖いけど……やってみるか」

黒夜「なんかあったら、私がカバーする」

上条「任せたぞ」

368: 2011/09/21(水) 03:44:21.29 ID:Ha/Ei/YYo
上条「それじゃあ……。しずり、ちょっとおいで」

しずり「はーい」タタタ

上条に呼ばれ、しずりは彼の元へ駆ける。

しずり「なに?」

上条「しずりは第4位なんだろ?」

しずり「そうだよー」

上条「それじゃあ、その力を見せてくれるか?」

しずり「良いけど。家壊しちゃうかも……」

上条(流石レベル5……恐ろしい)

上条「……大丈夫。この右手を狙ってくれるか」

しずり「大丈夫なの?」

上条「大丈夫だよ」

しずり「……分かった」

そう言うと、しずりは上条から少し離れた所に走り、程よいと感じたところで足を止める。

しずり「気をつけてね」

上条「おう」

369: 2011/09/21(水) 03:45:24.53 ID:Ha/Ei/YYo
しずり「じゃあ、行くよー」

上条「来いっ!」

上条は右手を前に突き出し、能力による攻撃を待つ。

しずり「えいっ!」

その声と共に、彼女の肩の横に1つの白く輝く玉が現れる。

黒夜「……本物じゃねぇか」

その光景を見て、黒夜は彼女が本物の第4位だと確信した。

しずり「いけっ!」ビュン!

そして、その玉は光線となり上条の右手に向かって放たれる。

上条「おりゃ!」パキーン!

しかし、その光線は上条の右手によって消滅した。

しずり「おおっ!消えちゃった」

上条「ふぅ……。なんとかなったか」

ルチア「怪我をしなくて良かったです」

黒夜「カバーする必要なかったか」

しずり「じゃあ、ゲームの続きやろー」

370: 2011/09/21(水) 03:47:08.58 ID:Ha/Ei/YYo
上条「これで信じたか?」

黒夜「あぁ……それにしても、なんで小さくなってるんだ」

しずり「あれ?みんなやらn『☆のせいみたいです』……」

黒夜「また、何かやらかしたのか」

上条「ああ。それに協力者もいるみたいだ」

黒夜「誰だ?」

しずり「ねぇ、一緒にしy『博士って呼ばれる奴と天井だ』……」

黒夜「……博士は氏んだはずだぞ」

上条「え」

黒夜「第2位にやられたはずだ」

上条「でも……」

ルチア「彼女は見たみたいですし」

しずり「ねぇ、ねぇ、早k『氏ぬ前に☆に回収されたとか、実は氏んだのは偽者とか』……」

黒夜「…………まぁ、良いや。居たら居たで別に問題はねぇよ」

上条「いや……。なぜ、小さくしたか聞かないとな」

ルチア「そうですね。他に小さくさせられた人がいるかもしれませんよ」

黒夜「じゃあ、見つけたら捕まえて尋問だな」

上条「おう!見つけたら、この家に連れて来てくれ」

しずり「ねぇ…ね『分かった』……うぅ」

371: 2011/09/21(水) 03:47:54.09 ID:Ha/Ei/YYo
上条「天井は氏んでないよな?」

黒夜「あいつは行方不明だ」

上条「えぇぇぇぇ」

ルチア「その人も回収とかされたんですかね」

黒夜「だろうな」

上条「じゃあ、そいつも見つけたら捕まえるか」

ルチア「勿論」

黒夜「じゃあ、その2人を探してるって知り合いとかにメールするか」

上条「そうだな。探すのが少し楽になるだろうし」

上条と黒夜は携帯を取り出し、知り合いにメールを送ろうとする。

上条「なぁ、顔は?」

黒夜「…………ちょっと待て」

そう言うと、黒夜は携帯を弄り出す。

黒夜「…………あった」

上条「おっ!じゃあ、その写真送ってくれ」

黒夜「へーい」

372: 2011/09/21(水) 03:49:01.30 ID:Ha/Ei/YYo
黒夜「送ったぞ」

上条「ありがと………。おっ、来た来た」

上条は黒夜からのメールを開き、添付されていた写真を開く。
そして、その写真を今度は自分のメールに添付して知り合い達に送信を開始する。


~3分後~

上条「よしっ。送信完了」

黒夜「やっとか」

ルチア「早く見つかるといいですね」

上条「そうだな」

黒夜「それじゃ………」

しずり「うっ……うぅぅ…ずっ……」

黒夜が振り返ると、しずりがソファーの上で泣いていた。

黒夜「おい……泣いてるぞ」

上条「えっ!?」クルッ

しずりが泣いてると聞き、彼女の方へ振り返る。

373: 2011/09/21(水) 03:49:32.53 ID:Ha/Ei/YYo
上条「どうしたっ?」

上条達は急いでしずりの元へ駆け寄る。

ルチア「大丈夫ですか?」

しずり「うぅぅ……うっ……えぐっ……ずびっ」

黒夜「何で泣いてんだよ」

しずり「ぅぅ……みんなが……うっ…私を無視するんだもん…」

上条「あー……。さっき、俺達が話に夢中になってたせいか」

黒夜「そういえば、何か話しかけられてた様な……」

ルチア「気付けなかった私達がいけませんでしたね」

しずり「あぅ……ずっ……うぅぅ」ゴシゴシ

上条「ほら、しずり。コッチおいで」

そう言うと上条は、しずりを担ぎ上げた。

上条「もう無視なんてしないからな」ナデナデ

上条はしずりを肩に凭れ掛けさせ、頭を撫でながら彼女を落ち着かせる。

しずり「うぅぅ……ぐすっ……ほんとぉ?」

上条「あぁ。ずっと傍に居てやるからな」ナデナデ

しずり「ずっ……んっ」ギュウ

やっと泣き止んだしずりは、上条の首に腕を回し抱きついた。

374: 2011/09/21(水) 03:50:12.67 ID:Ha/Ei/YYo
上条「ふぅ……。やっと、落ち着いたか」

ルチア「ほら、ちょっと顔を見せなさい」

しずり「んっ」

ルチアに言われ、素直に顔を上げる。

黒夜「鼻水垂れてっぞ」

上条「えっ」

ルチア「今、拭きますからね。はい、顔を出して」スッ

しずり「はい」グイッ

ルチア「よいしょっと」フキフキ

しずり「んー」

ルチア「……はい。拭き終わりましたよ」

しずり「ありがと」

上条「俺の肩に付いてるか?」

黒夜「あはははははっ!!びちょびちょだぞ!」

上条「本当だ……まぁ、洗濯すれば問題ないさ。じゃ、着替えてくるかな」

ルチア「ついでに、フ口リスも起こしてきてください」

上条「へーい」

375: 2011/09/21(水) 03:51:09.68 ID:Ha/Ei/YYo
~上条とフ口リスの部屋~

ガチャ

上条「フ口リスは……」

フ口リス「ぐぅー……」Zzz

上条「まだ寝てるのか……。先に着替えるか」

上条はタンスの中から着替えを取り出し、新しい服に着替えた。

上条「さて……。フ口リス起こすか」

フ口リス「………」Zzz

上条「すぅぅ…………起きろフ口リス!!!」

上条はフ口リスの横に立ち、大きく息を吸い込み叫んだ。

フ口リス「……」ビクンッ

フ口リス「…んー……」ゴシゴシ

上条「おはよう。フ口リス」

フ口リス「…あー……おはよう…」

上条「ほら、早く起きるっ!」

フ口リス「……分かったよ」ムクリッ

376: 2011/09/21(水) 03:51:35.82 ID:Ha/Ei/YYo
フ口リス「朝ご飯は?」

上条「もう作ってある」

フ口リス「そうなんだ。それじゃ……んーっ!」

フ口リスは身体を伸ばし、ベッドから降りる。

フ口リス「さて!今日も一日頑張りますかな」

上条「じゃあ、行くぞー」

フ口リス「あっ!」

上条「どうした?」

フ口リス「………やっぱり、何でもない。じゃ、お先に下行ってるね」タタタ

上条「……何だったんだ」

フ口リスが何を思い出したのか気になるが、その事は頭の隅に置いておく。
そして、濡れたシャツを洗濯機に入れる為に脱衣所へと向かう。

377: 2011/09/21(水) 03:52:03.02 ID:Ha/Ei/YYo
~洗面所~

フ口リス「ぷはっ!冷たい…」

ガチャ

フ口リス「ん?」フキフキ

上条「……寝癖直ってないぞ」

フ口リス「なかなか直らないんだよねー」ツンツン

上条「ずっと押さえつけとけば、その内直るだろ」

フ口リス「そうだね。で、当麻は何しに来たの?」

上条「上条さんは洗濯物を置きに来ただけさ」

フ口リス「何か零したの?」

上条「まぁ……ちょっとな。リビングに行けば分かるさ」

フ口リス「?」

エエエエエエエエエエエエエエッ!

フ口リス「!」ビクンッ

上条「今のは……フレンダの声だな」

フ口リス「何が起きてるんだ……」

392: 2011/09/27(火) 03:25:22.09 ID:mvPBsAIoo
どうも>>1です

感想どうもです。

それでは、投下しますね。

393: 2011/09/27(火) 03:26:10.31 ID:mvPBsAIoo
~リビング~

フレンダ「えっ?えっ?なんで?」

黒夜「落ち着けよ」

フレンダ「落ち着けるない訳よ!」

ルチア「さっきの叫び声で怯えちゃったじゃないですか」ナデナデ

しずり「フレンダ……怖い」ブルブル

先程の叫び声でしずりは怯えてしまい、ルチアの腕を掴みながらその腕の影に隠れている。

フレンダ(なにあれ、食べたい……」

黒夜「聞こえてんぞ」

フレンダ「えっ。そ、そんな事はどうでもいい訳よ!それより、なんで麦野があんなに小さくなってるの!」

ルチア「だから、さっきから☆の仕業と言っているじゃないですか」ナデナデ

フレンダ「きっと、それは冗談な訳よ!その子は偽者よ!」

しずり「……フレンダが私の事信じてくれない」シュン

黒夜「なんで、信じねぇんだよ」

ルチア「そうですよ。フレンダの事知ってたじゃないですか」

フレンダ「き、きっと☆が情報を与えたのよ!それだから、私の事知ってる訳よ」

394: 2011/09/27(火) 03:26:46.94 ID:mvPBsAIoo
ガチャ

フ口リス「騒がしいけど、何があったの?」

しずり「今度は誰?」ヒョイ

フ口リス「…………誰かの……隠し子?」

黒夜「そんなのいねぇよ」

ルチア「ほら、フ口リスに挨拶しなさい」

しずり「う、うん。フ口リスおはよー」ブンブン

しずりはルチアの影に隠れながら、フ口リスの方に手を振った。

フ口リス「お、おはよう……誰?」

黒夜「麦野沈利。学園都市の能力者の第4位だ」

フ口リス「あんなに小さいのが?」

黒夜「いや。本当はお前より年上だ」

フ口リス「じゃあ…何で?」

ルチア「☆の作った薬のせいで小さくなったのです」

フ口リス「そんな物まであるのか……」

395: 2011/09/27(火) 03:27:26.18 ID:mvPBsAIoo
フ口リス「それで、さっきの叫び声は何なの?」

黒夜「フレンダが真実を聞いたからだ」

フレンダ「いきなり、そんな話信じらない訳よ」

フ口リス「まぁ、そうなるのが普通だよね」

ルチア「いい加減、しずりの事信じてくださいよ」

フレンダ「むぅー……まだ、信じれない訳よ」

黒夜「それじゃあ、お前ら2人にしか分からない問題出してみたらどうだ?」

フ口リス「良いかもね」

フレンダ「答えられるものなら、答えてみなさいっ!」

ルチア「それでは、フレンダ問題をどうぞ」

フレンダ「それじゃ……私の好きな食べ物は?」

しずり「サバ缶」

フレンダ「正解……。じゃあ、私の能力名は」

しずり「持ってないから無い」

フレンダ「むむ……。私の同僚の名前全員言いなさい」

しずり「私と滝壺と浜面と絹旗」

フレンダ「じゃあ、その組織の名前は」

しずり「アイテム」

黒夜「全問正解じゃねぇかよ」

396: 2011/09/27(火) 03:28:24.63 ID:mvPBsAIoo
ルチア「そろそろ……」

フレンダ「まだっ!まだ終わってない訳よ!」

黒夜「……じゃあ、次の問題」

フレンダ「それじゃあ……昨日の夕方、私はどこに居たでしょう」

しずり「寝坊して集まりに遅れた後、ファミレスの中でサバ缶食べてた」

フレンダ「ぐぬぬ……。じゃあ、次の問題解けたら信じてあげる訳よ」

ルチア「答えたら、信じてくれるみたいですよ」ナデナデ

しずり「ほんと?」チラッ

フレンダ「ええ。それじゃあ……最後の問題!今の浜面の髪型はっ!」

しずり「真ん中とモミアゲが無くて、前髪がパッツンになってる」

黒夜「合ってるのか?」

フレンダ「………完璧な訳よ」

ルチア「これで信じてくれますか?」

フレンダ「………はい」

黒夜「良かったな」ナデナデ

しずり「やったね!」ブイッ

397: 2011/09/27(火) 03:28:55.59 ID:mvPBsAIoo
フ口リス「ところで、このしずりって子は何時来たの?」

ルチア「当麻さんによると、昨日の夜中みたいです」

フ口リス「どこから入ってきたの?」

ルチア「台所の窓割って、入ってきたそうです」

フレンダ「相変わらず強引な訳よ」

フ口リス「窓はどうなってるの?」

黒夜「ダンボールで抑えてある」

フ口リス「大丈夫なの?」

ルチア「後で、業者の方が来るみたいですよ」

フ口リス「それなら、問題ないか」

ガチャ

上条「なぁ、御坂妹は何処行ったんだ」

ルチア「ミサカなら台所に居ますよ」

上条「いつの間に……」

黒夜「着替えてるときに出てきたんだろ」

上条「そうだったのか」

398: 2011/09/27(火) 03:29:43.28 ID:mvPBsAIoo
ガチャ

御坂妹「ちょっと焦げちゃいましたね」ツンツン

上条「おっ。おはよう」

御坂妹「おはようございますとミサカは軽く会釈します」ペコッ

上条「何してたんだ?」

御坂妹「見ての通り、卵焼きと焼き魚を作っていました」

上条「洋食は嫌だったか?」

御坂妹「いえ。今日は和食を頂きたい気分でしたのでとミサカは今の心境を語ります」

上条「それじゃ……フ口リスとフレンダで余り全部食べても良いぞ」

フ口リス「えー」

フレンダ「えー」

フ口リス「2人じゃ辛いよ」

上条「そこをなんとか……」

黒夜「おい。私まだ食べてないぞ」

上条「そうだっけ?」

黒夜「あぁ。それじゃ……最後のハムは私の物だっ!」シュバッ

フ口リス「あっ!昨日の唐翌揚げといい、また取られた……」

フレンダ「美味しい」モグモグ

フ口リス「こっちはもう食べてるし……」

399: 2011/09/27(火) 03:31:52.06 ID:mvPBsAIoo
ルチア「さて、私達は何しましょうかね」

上条「んー……買う物メモにまとめとくか?」

ルチア「そうですね」

上条「それじゃ、まず台所に行くか」

しずり「私もー」タタタ

上条「家の中では走るなよー」

しずり「分かった」キキィー

上条とルチアの前で走っていたしずりは、上条の言葉に素直に従った。

ルチア「当麻さんの言うことは聞くんですね」

上条「まぁ……俺の事、結構信じてくれてるんじゃないか?」

ルチア「食べ物与えてくれるからかも知れませんよ」

上条「そんな子じゃないさ。でも、『食べ物くれるから好き』が本当だった所で、俺の気持ちが変わる事は無いさ」

ルチア「そう言うと思ってましたよ」

<メモドコー!

上条「ああ。ちょっと待って」タタタ

上条は、棚の引き出しを漁っているしずりの元へ駆け寄る。

400: 2011/09/27(火) 03:32:18.89 ID:mvPBsAIoo
上条「えーっと……確か、ここに……」ガサガサ

しずり「あっ!あったよ」ヒョイ

上条「おお!そっちに有ったか」

しずり「ペン貸して」

上条「はい」スッ

しずり「ありがとー」

上条「何書くんだ?」

しずり「私の欲しいものを」

ルチア「余り沢山は書かないでくださいよ」

しずり「うん」

上条「じゃあ、俺は冷蔵庫の中身を見るか」

ルチア「それでは、私はそれ以外の所を」

上条「しずりー」

しずり「なに?」

上条「俺達が言ったやつも書いといてくれ」

しずり「うんっ!」

401: 2011/09/27(火) 03:32:48.52 ID:mvPBsAIoo
~数分後~

上条「もう……無いかな」

ルチア「こちらは特に買う物はありませんでした」

上条「そうか」パタン

しずり「はい」スッ

上条「おっ!ちゃんと書いてくれたか。ありがとな」ナデナデ

しずり「どういたしまして!」

ルチア「ところで、買い物には何時行くんですか?」

上条「うーん……。窓が直ったらで良いんじゃないか」

しずり「何時来るの?」

上条「11時位に来るみたいだぞ」

ルチア「あと、1時間半ぐらいですね」

上条「お茶とかの用意しておくか」

ルチア「では、私がして置きますので当麻さんはしずりと遊んでいてください」

上条「良いのか?」

ルチア「すぐに終わりますから、構いませんよ」

上条「そうか……。じゃ、お任せするぞ」

ルチア「はいっ!」ニコッ

402: 2011/09/27(火) 03:33:16.13 ID:mvPBsAIoo
~リビング~

御坂妹「我ながら、なかなか良い出来でしたね」

フ口リス「うぷっ……」

上条「どうしたんだ?」

黒夜「パンに挟む物ねぇから、パンにパン挟んで食ってた」

上条「何してんだ……」

フレンダ「麦野。ちょっと来てー」

しずり「はーい」タタタ

しずりはフレンダに呼ばれ、ソファーの所まで走る。

しずり「どうしたの?」

フレンダ「脚を揉んで欲しい訳よ」

しずり「いいよ」

フレンダ「それじゃ、寝転がるから宜しく頼む訳よ!」

しずり「任せなさいっ!」ドーン

しずりはうつ伏せになったフレンダの脚に跨り、脹脛から揉んでいく。

しずり「痛くない?」モミモミ

フレンダ「ちょうど良い訳よ」グッ

403: 2011/09/27(火) 03:33:54.21 ID:mvPBsAIoo
~揉み始めて3分~

しずり「んー………えいっ」ギュッ

フレンダ「おぅっ!」

上条「どうした?」

フレンダ「横腹を…掴まれた訳よ」

しずり「ちょっと悪戯したくなった訳よ!」

フレンダ「むっ!それは私の物な訳よ」

しずり「使ってみたかった訳よ!」

フレンダ「訳よは私1人で十分な訳よ」

しずり「えー…」

フ口リス「チョット位良いんじゃないの?」

上条「しずりも楽しんでるんだし、そこは年上としてさ……」

しずり「そうだよー」

フレンダ「…………じゃ、今日だけだからね」

しずり「ありがとうな訳よ!」ビシッ

フレンダ「それじゃ……脚揉み再開して欲しいにゃーん」

しずり「あっ!それは私のっ!」

フレンダ「チョット位良いでしょ?」

しずり「むー………えいっ!」ギュッ

フレンダ「あふっ!」

黒夜「何やってんだよ……」

404: 2011/09/27(火) 03:34:33.57 ID:mvPBsAIoo
~11時10分~

ピンポーン ピンポーン

上条「おっ!来たか」

フ口リス「窓直しの人かな?」

上条「そうだろうな」

ピンポーン ピンポーン

上条「今、行きますよー」

上条はリビングを出て、急いで玄関へ向かう。

ガチャ

上条「お待たせしま……した」

浜面「………え?」

上条「なんだ、浜面か。何の用だ?」

浜面「見りゃ分かるだろっ!窓直しに来たんだよっ!」

上条「お前が?まぁ……取り合えず入ってくれ」

浜面「お邪魔しまーす」

405: 2011/09/27(火) 03:35:04.91 ID:mvPBsAIoo
~リビング~

浜面「どこの窓だ?」

上条「台所だ」

ガチャ

浜面「お邪魔しまーす」

しずり「あっ!」

浜面「ん?」

フレンダ「え?」

浜面「あ……」

フレンダ「浜面なんで来たの?」

浜面「窓直しに来たんだよ……ところで、何で此処に居る?」

フレンダ「えーっと……新しい我が家だにゃーん」

浜面「何で麦野みてぇな喋り方してんだよ…」

しずり「今日一日交換してる訳よ!」

浜面「この小さいのは誰だ?」

しずり「浜面ぁ……」

浜面「なんで、俺の名前知ってる!?」

フレンダ「麦野だから」

浜面「え?」

406: 2011/09/27(火) 03:35:49.21 ID:mvPBsAIoo
しずり「むぎのしずりですっ!」

浜面「嘘だっ!」

上条「本当だ」

浜面「……嘘……だろ?」

フ口リス「本物だよ」

黒夜「そいつが第4位だ」

御坂妹「嘘じゃありませんとミサカは変な……ププッ……髪形の人に伝えます」

浜面「見るなぁぁぁぁっ!」

ルチア「帽子被れば良いのでは」

浜面「飛ばされたんだよ……」


  「…………」


浜面「黙るなよ……」

フレンダ「で、まだ信じないの」

浜面「いきなりあんな事言われて信じられるか?」

フレンダ「私も最初は信じられなかったけど……」

浜面「だろ?」

フレンダ「でもっ!この子は本物の麦野な訳よ」

407: 2011/09/27(火) 03:36:50.61 ID:mvPBsAIoo
浜面「でも、性格が……」

フレンダ「……まぁ、昔はこんなんだったんじゃないの?」

浜面「いやいや、それはないない。昔から短気ですぐ攻撃してくる奴だったはずだ」

しずり「はぁーまづらぁ」ゴゴゴゴゴ

浜面「!」ビクンッ

フレンダ「そんな事言うから、怒っちゃった訳よ」

しずりを怒らせてしまった浜面は上条の後ろに隠れようとする。

浜面「上条!盾になってくれ!」サッ

上条「させるか!」スッ

浜面「なぜだっ!?」タタタ

上条「男なら当たって砕けろっ!」シュッ

浜面「あんなのに当たりたくねぇんだよぉぉっ!!お前の右手d『ビュン!』……えぇぇぇぇ」

上条「………眉毛なくなったな」

浜面「いやぁぁぁぁぁあぁあああああっ!」

ルチア「取り合えず、謝りましょうよ」

上条「そうだな。じゃあ、焼き土下座でも……」

浜面「それだけは勘弁してくれ……」

しずり「はぁーまぁぁぁづらぁぁぁぁぁぁ!」

浜面「ひぃぃぃぃっ!!ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!!!」

408: 2011/09/27(火) 03:37:32.77 ID:mvPBsAIoo
~数分後~

浜面「あぁー……。まさか、本当に麦野だったとは……」

御坂妹「はい。お茶です」

浜面「おう。悪いな」

しずりから漸く許しを得た浜面は台所の窓を直していた。

坊主で。

御坂妹「すぐに信じれば、そんな事にはならなかったのにとミサカは浜面を哀れな目で見つめます」

浜面「いや……むしろ、こっちの方がいいだろ。さっきの髪型のままだったら、街に出れねぇよ」

御坂妹「まぁ、さっきの変な髪形よりはましですかね」

浜面「眉毛が無いのはあれだが……」

御坂妹「坊主で眉毛が無いって……」

浜面「眉毛は描けばいいし、髪はカツラか帽子被ればいいさ」

御坂妹「今日みたいに飛ばされるかもしれませんよ?」

浜面「…………」

御坂妹「どうしました?いきなり黙り込んで」

浜面「いや、あの時の風がどうも不自然だったんだよなぁ……」

御坂妹「どんな風だったんですか?」

浜面「ほとんど風なんて吹いてなかったのに、いきなりデカイゴミ箱が飛ぶほどの風が吹いてきたんだ」

御坂妹「風を操る能力者でも居たんじゃないんですか?」

浜面「なのかなぁ……」

409: 2011/09/27(火) 03:38:26.80 ID:mvPBsAIoo




浜面「よしっ!終わりだ」

御坂妹「お疲れ様ですとミサカはお茶を差し出します」

浜面「ありがとな」ゴクゴク

御坂妹「それは、リビングに戻りますか」

浜面「おう」



~リビング~

御坂妹「当麻さーん。終わりましたよー」

上条「おっ。終わったのか」

浜面「ふぅ……」

フレンダ「…………」ジー

浜面「なんだ?」

フレンダ「顔………怖いね」

浜面「うるせぇっ!」

しずり「顔怖い……」ブルブル

しずりは浜面の顔を見るなり、上条の後ろに隠れた。

上条「お前のせいで怯えちゃったじゃないか!」

浜面「元々はこいつのせいだろうがぁぁっ!」

しずり「ひぃっ!」

上条「泣いたらどうすんだよっ!また、あれが飛んでk『ごめんなさい』……早っ」

410: 2011/09/27(火) 03:38:53.96 ID:mvPBsAIoo
御坂妹「ところで、お値段は御幾らですか?」

浜面「お、おう。えーっと……15000円だ」

上条「はい」スッ

浜面「丁度頂きまーす」

上条「ありがとな」

浜面「何でも屋みたいな所でバイトしてっから、何かあったらまた呼んでくれよなっ!」グッ

上条「おう!ところで、なんでバイトしてんだ?」

浜面「滝壺にクリスマスプレゼントを買うためさ」


フレンダ「ヒューヒュー!」

フ口リス「ヒューヒュー!」

黒夜「うるせぇ……」


しずり「プレゼント?もしかして、旅行行くの?」

浜面「ん?旅行なんて行かないぞ」

しずり「そうなんだ」

上条「なんで、旅行行くと思ったんだ?」

しずり「えーっと……公園でね」

上条「公園?」

411: 2011/09/27(火) 03:40:04.98 ID:mvPBsAIoo
しずり「うん。夜、公園歩いてたの」

浜面「公園…………」

しずり「そしたらね。熱海旅行のポスター貼ってある壁が有って……」

上条「それで?」

しずり「その壁に浜面が滝壺を押し付けながら『いくぞ!いくぞ!いくぞ滝壺ぉぉぉっ!』って言ってたの」

浜面「ぶほぉっ!」

黒夜「ぶっ」

フレンダ「何してんのよ……」

フ口リス「ワーオッ」

ルチア「なんと……」

御坂妹「大胆な……」

上条「お前……公園で何してんだ……」

浜面「…………」

しずり「みんなどうしたの?」

上条「なんでもないよ。お菓子が台所の棚にあるから食べてても良いぞ」

しずり「ホントッ!」キュピーン

上条「好きなの食べてて良いからな」ナデナデ

しずり「やったぁー!」ピューン

412: 2011/09/27(火) 03:40:52.67 ID:mvPBsAIoo
~玄関~

浜面「はぁ……」

上条「…………」

浜面「……それじゃ、帰るか」

上条「ちょっと待て」スッ

上条は浜面に5千円札を渡す。

浜面「ん?」

上条「昼飯代だ」

浜面「良いのか?」

上条「滝壺と美味しい物食べてくれ」

浜面「悪いな。それじゃ……」

上条「おい。ちょっと待て……」

浜面「なんだ?」

上条「今度する時は、誰にも見られない所でしてくれ」

浜面「あぁ。気を付けるよ。それじゃ、またな」

浜面は玄関の扉を開け、家から出ていく。

上条「またな」

413: 2011/09/27(火) 03:41:35.76 ID:mvPBsAIoo
~外~

浜面「さて、会社に戻るか……」

浜面は上条から貰ったお札?を財布に入れ、会社に向け歩き出す。

浜面「これから、外でしたくなったらトイレに入るか。それにしても、2回目で外か……」

男子の敵である浜面は、次の滝壺とのプレイについて考える。

浜面「バニー……着せてみるか」

浜面(滝壺「バニー姿恥ずかしい///」……着せよう!)ホワンホワン

浜面「おっと、鼻血が……」ダラダラ


少女A「あの人、鼻血垂らしてるー」

少女B「きっと、妄想してたんだよ」

少女A「なるほどっ!」


浜面「ティッシュは……」ゴソゴソ

ポロン

浜面「あっ……財布が落ちt『ビュオオオォォォォォォォォォオオオオ!!』……またかっ!」

浜面の財布は不自然に発生した突風により、どこかへ飛んでいってしまった。

浜面「財布が………まったく、さっきからこの風はなんなんだよ……」

414: 2011/09/27(火) 03:43:29.20 ID:mvPBsAIoo
~路地裏~



ビュオオオォォォォォォォォオオオオオオ!!!



路地裏には落ちているゴミ等、一瞬で吹き飛ばしてしまう程の突風が吹いていた。



一方通行「天ァァァ井くゥゥゥゥゥゥン!!逃げンじゃねェ!!」ビュン!

天井「ひぃぃぃぃっ!来るなぁぁぁぁぁぁっ!!」

一方通行「おらァ!」ブンッ

一方通行は落ちていた空き缶を天井の頭に狙いを定め、己の能力で投げ飛ばす。

天井「あぎゃっ!」

空き缶は見事に天井の後頭部に当たり、天井はその場に倒れこむ。

一方通行「動くンじゃねェぞ」

一方通行はゆっくりと天井に近付いていく。

天井「ひぃっ!くっ、くくるなぁ」ガタガタ

頭を抱えた天井は恐怖のあまり動けなくなっていた。

一方通行「オマエ、あいつらに何をした」

天井「あっ、あ……おっ、教えるわけないだろ」

一方通行「とっとと吐け。吐かねェと頭ぶち抜くぞ」

天井「頼む!ま、まだ殺さないでくれぇぇぇっ!」

一方通行「氏にたくなかったら、とっとと言うことだなァ」

天井「わ、分かった。話す話す!話すから手を下ろしてくれっ!」

一方通行「………」スッ

415: 2011/09/27(火) 03:44:42.89 ID:mvPBsAIoo
天井「ふぅ……」

一方通行「……誰の命令だ」

天井「……誰からの命令でもないさ」

一方通行「どォいう事だ」

天井「薬を届けた先が偶々、君の住む所だっただけさ」

一方通行「適当な事言って、誤魔化そォとしても無駄だぞ」

天井「ほっ、本当だっ!嘘じゃないっ!」

一方通行「………で、薬ってのはなンだ」

天井「あの薬は……人を若返させる薬だ。見た目も精神も……だが、効力が高すぎたみたいだ」

一方通行「それで、黄泉川の奴が小学生か園児が分かンねェ位小さくなってた訳だな」

天井「そ、その通りだ。もう、話すことはないよな?」

一方通行「いやァ……まだある」

天井「……なんだ」

一方通行「番外個体はどこに居る」

天井「あ、あぁ……あいつか。知ってる訳無いだろ…」

一方通行「本当かァ」ジリッ

天井「ほっほほ、本当さ!真実を聞きたいなら☆の元へ行けっ!」

一方通行「☆……」

416: 2011/09/27(火) 03:45:38.05 ID:mvPBsAIoo
天井「も、もう良いか?」

一方通行「あァ」

天井「それでは……」

一方通行「待て」

天井「な、なんだ」

一方通行「小さくしてくれて…………あ、ありがとゥ///」

天井「うわぁ……」

一方通行「うるせェ!!とっとと消えやがれェェェ!!」

天井「わわっわ、分かった」ダダダ

天井は一心不乱にその場から走り出す。

一方通行「はァ………」






一方通行「あいつも良い事するじゃねェかァ……」ニヤリ






一方通行「あ、捕まえンの忘れた」

417: 2011/09/27(火) 03:47:26.29 ID:mvPBsAIoo
~上条家~

上条「さて、そろそろ出かけるか」

フレンダ「昼ご飯は?」

上条「ファミレスとかで済ませる予定だけど」

フ口リス「ファミレスか……今日は少し大きいの頼もう」

上条「昨日行ったのか?」

フ口リス「うん」

しずり「ねぇ」

上条「なんだ?」

しずり「シャケ弁食べたい…」

上条「シャケ弁ってファミレスに……ないよな」

御坂妹「スーパーとコンビニなら有るんですけどね」

黒夜「コンビニ弁当をファミレスの中で食べるのかよ……」

フレンダ「いつもそうしてるけど」

黒夜「えっ?」

フレンダ「変?」

御坂妹「持ち込み禁止じゃないんですか?とミサカは質問します」

フレンダ「禁止だった…………かなぁ」

上条「持ち込みはダメだろ」

418: 2011/09/27(火) 03:48:10.43 ID:mvPBsAIoo
しずり「それじゃ……シャケ弁は」

上条「どうしよう……」

ルチア「定食頼めば、鮭付いてくるのでは?」

上条「おおっ!それだ!しずり、今言ったので我慢出来るか?」

しずり「シャケがあるなら我慢する」

上条「しずりは良い子だな」ナデナデ

しずり「もっと、褒めてー///」

上条「しずりはカワイイな」ナデナデ

しずり「へへー///」

ルチア(ずるい……)

フ口リス(いいなぁ)

黒夜(小せぇっては、こんなに優遇されんのかっ!)

フレンダ(フレメア元気かなー)

御坂妹(ミサカも薬を飲めば………白もやしに拉致られそうですね)

419: 2011/09/27(火) 03:48:55.14 ID:mvPBsAIoo
~路地裏~

一方通行「☆……若返り薬くれねェかなァ」テクテク

携帯<ナカナカイイネ!トッパカイチョウ!

ピッ

一方通行「誰だ……」

☆『やぁ、一方通行久しぶりだね』

一方通行「☆!!何の用だ……」

☆『実は、君の住む一室の前に瓶を置いといた』

一方通行「瓶だァ?」

☆『あぁ、とても小さな瓶だ。中身の液体は君へのプレゼントだ』

一方通行「……罠か」

☆『そんな物は入れてない』

一方通行「本当かァ」

☆『本当さ』

一方通行「……つまんねェもン置いといたら、許さねェからなァ」

☆『君が今、一番欲しがってる物を置いといたつもりさ』

一方通行「今、一番欲しい物………はっ!まさかっ!?」

☆『早くしないと、誰か取られてしまうかm『ブツッ』

一方通行「あひゃっ!先に取った奴が居たら、消し飛ばしてやるぜェェェェェ!!!」

一方通行は☆からのプレゼントを取りに行く為、凄まじい勢いで空を翔る。

420: 2011/09/27(火) 03:49:39.72 ID:mvPBsAIoo
~窓のないビル~

☆「さて……どうなるかな」

エイワス「彼は誰を小さくするのか……楽しみだな」

☆「エイワス……賭けをしようか」

エイワス「賭け事にはあまり興味が無いのでな。遠慮しておくよ」

☆「……そうか」

エイワス「あぁ…」

エイワス(それにしても、この部屋は来るたび変な臭いが漂っているな……)

☆「薬を飲んでいない芳川かな?いや、同僚だった結標の可能性も……」ウーン

エイワス(あぁ……臭い…)

☆「ミサカ達の誰かに飲ませて、打ち止めを2体に増やすのか……」ウーン

エイワス(遊びに行こう)シュン!

☆「様々な可能性があるな……君はどう思う?」チラッ

☆「…………あれ?」キョロキョロ








☆「寂しいじゃないか」

421: 2011/09/27(火) 03:50:10.35 ID:mvPBsAIoo
~10分後 黄泉川宅~

一方通行「ふゥ……。瓶はまだ開いてねェなァ」

一方通行は小さな瓶をポケットに入れ、黄泉川の待つ家に入っていく。

一方通行「ただいまァ」

あいほ「おかえりじゃん!」

打ち止め「おかえりってミサカはミサカは貴方に抱きついてみたり」

一方通行「邪魔だ」ベシッ

打ち止め「あいたっ!」

一方通行「大人しくしてたかァ?」

あいほ「じゃん!」

一方通行「昼飯は」

あいほ「まだじゃん!」

一方通行「……作るか」

あいほ「何作るじゃん?」

一方通行「牛丼」

木原「牛丼かっ!楽しみにしてっからな」

一方通行「…………」

木原「どうした?一方通行」

422: 2011/09/27(火) 03:51:38.10 ID:mvPBsAIoo
一方通行「なンで、テメェが居るンだよォォォ!!」

打ち止め「さっき、遊びに来たのから迎えてあげたのってミサカはミサカは理由を説明してみる」

一方通行「こんな奴を勝手に入れるなァ!!」

打ち止め「ごめんなさい」

あいほ「ごめんじゃん」

木原「まぁまぁ。そんなに怒んなよ」

一方通行「あいつ等には、手出してねェよなァ……」

木原「イエスッ!」グッ

一方通行「本当だなァ」

あいほ「本当じゃん」

打ち止め「一緒にゲームして遊んでたのっ!」

一方通行「なンのゲームしてた」

あいほ「夜○病棟じゃん!」

一方通行「木ィィィ原くゥゥゥゥン!! オマエ、ガキに何させてんだァァァ!!」

木原「ダメか?」

一方通行「ダメに決まってンだろォがァ!」

木原「楽しんでたぞ」

あいほ「なかなか楽しめたじゃん」

木原「ほらな?それに、あんな事している所までは進めちゃいねぇ」

一方通行「………本当だろォなァ」

木原「本当だよってアマタはアマタは真実を伝えてみる!」

一方通行「……」イラッ

423: 2011/09/27(火) 03:53:53.85 ID:mvPBsAIoo
あいほ「ねぇねぇ」

一方通行「あン?」

あいほ「早く作って欲しいじゃん!」

打ち止め「そうだよ!ミサカも早く作って欲しいってミサカはミサカは貴方にお願いしてみる!」

木原「早く食べたいってアマタはアマ『喋ンな』………まったく……ノリの悪い奴だ」

一方通行「作ってるから、あっち行ってろ」

     「「「はーい!」」」



~牛丼4人前完成~

木原「美味いなってアマタはアマタはお前の料理の腕前にびっくりしてる!」

あいほ「おいしい」モグモグ

御坂妹「美味しいね」モグモグ

木原「でも、紅生姜が無いのが残念ってアマタはアマタは机をいじいじ…」

一方通行「うぜェ…」モグモグ

木原「だから、その代わりにアマタはアマタは一味唐辛子を掛けてみる」パラパラ

一方通行「黙って食ェ」モグモグ

424: 2011/09/27(火) 03:55:31.51 ID:mvPBsAIoo
~一方通行完食後~

木原「おい。その瓶はなんだ?」モグモグ

そう言って、一方通行の前にある瓶を指す。

一方通行「オマエには関係ねェ事だ」スッ

一方通行は瓶を取ろうとする。

木原「秘密にするのはいけないぜ」パシッ

しかし、木原に先に取られてしまう。

一方通行「おい!テメェ、それを今すぐ返せっ!!」

木原「秘伝のソースって奴なんだろ」キュポン

一方通行の言葉を無視して、木原は中の液体を牛丼にかける。

一方通行「テメェ!それを食べr『変な味だな』……あァァァ」

木原「もしかして、睡眠薬か?」モグモグ





木原「……なんか、身体が熱いな。牛丼温かいからかな」モグモグ

打ち止め「貌がもの凄く赤いけど大丈夫?ってミサカはミサカはアマタンを心配してみる」

あいほ「湯気まで出てるじゃん」

木原「大丈夫だから、気にすんな。それにしても旨かったな」ゲプー

2人からの心配も気にせず、木原は牛丼を完食する。

425: 2011/09/27(火) 03:56:14.00 ID:mvPBsAIoo
~5分後~

一方通行「……クソっ!」ドンッ

木原「何、そんなに怒ってんだよ」ホカホカ

あいほ「横にいるだけで温かいじゃん」

打ち止め「本当だねってミサカはミサカはアマタンに抱きついてみたり」ギュッ

木原「おっ!甘えん坊さんだな」ナデナデ

一方通行「そのガキに気安く触れてンじゃねェぞ……」

木原「撫でるくらい良いだろ?それにしても……はぁ…はぁ……熱い……」

あいほ「大丈夫じゃんか?」

木原「はぁ……はぁ……がっ!」

打ち止め「何事ってミサカはミサカはいきなりの出来事に動揺を隠せない!」

木原「はぁ……うっ……がぁぁぁああああっ!!!」

あいほ「身体がどんどん小さくなってるじゃん!?」

一方通行「…………」

3人はどうする事も出来ず、ただただ木原の様子を眺めてる事しか出来なかった。

木原「ぐぁぁぁぁああああああっ!!!」シュウウウ

426: 2011/09/27(火) 03:57:22.28 ID:mvPBsAIoo
あまた「はぁ……はぁ……あん?」

あいほ「すごい事になったじゃん……」

一方通行「チッ……」

あまた「おい、一方通行。お前そんなに大きかったか?」

あいほ「違うじゃん。お前が小さくなっただけじゃん」

あまた「あぁ?俺がそんな事なるわk……打ち止めの顔が目の前にあるじゃねぇか」

打ち止め「ミサカと同じぐらい小さくなっちゃったねってミサカはミサカは突然のことに凄く驚いてる!」

あまた「おいおい……どういう事だ」

一方通行「テメェが瓶の中身食ったからだ」

あまた「ああ……さっきのあれか。あれがなんなんだ?」

一方通行「あれは、若返り薬だ」

あいほ「若返り薬?」

一方通行「あァ。オマエが小さくなったのも、それが原因だァ」

打ち止め「直るの?」

一方通行「知ンねェ」

あまた「それじゃ、また子供で生活できんかぁ。久々にメリーゴーランド乗れるじゃねぇか」

427: 2011/09/27(火) 03:58:26.66 ID:mvPBsAIoo
あいほ「この子どうするじゃん?」

一方通行「こいつの家に送り返す」

打ち止め「この家に住まそうよーってミサカはミサカは貴方にお願いしてみる」

あまた「そうだっ!そうだよな!って言うか、そうしてくれ!」

一方通行「ダメだ」

あまた「そこを何とかっ!頼むっ!」

あいほ「なんで、そこまでお願いするじゃん」

あまた「家族にこんな姿見られたくねぇ」

打ち止め「直るまで、ここに居させてあげたら?」

あまた「頼むっ!直るまででいいから!」

一方通行「…………はァ、好きにしろォ」

あまた「よっしゃあっ!」

あいほ「よかったじゃん」

打ち止め「これで、出てった番外個体の代わりが出来たってミサカはミサカは仲間が出来たことに大喜び!」

一方通行「ただし、寝床はソファーな」

あまた「別にいいぜぇ」

打ち止め「ダメだよ!冬なんだからちゃんと布団で寝させないとってミサカはミサカは貴方に注意してみる」

一方通行「じゃァ、どうすンだよ」

あいほ「んー……」

428: 2011/09/27(火) 03:59:37.24 ID:mvPBsAIoo
ガチャ

芳川「ただいま」

あいほ「おっ!桔梗おかえりじゃん」

打ち止め「おかえり!!ってミサカはミサカは仕事で疲れた芳川に元気な挨拶をしてみたり」

芳川「2人ともただいま」ナデナデ

あまた「よぉ!」

芳川「あら、また小さいのが………一方通行」

一方通行「なンだ?」

芳川「小さい男の子もいける口なのね……」

一方通行「はァ?何、ふざけた事言ってンだ」

芳川「違うの?」

一方通行「ちげェよ」

芳川「それで、この子はどうしたのかしら?」

あいほ「私と同じで小さくなっちゃったじゃん」

芳川「それじゃ、元は大人なのね」

あまた「おう!木原数多だぜ」

芳川「あら。貴方の育て親じゃない」

一方通行「…………コーヒー買ってくる」スタスタ

429: 2011/09/27(火) 04:00:44.34 ID:mvPBsAIoo
あまた「話の途中にコーヒー買いに行くなよ」

あいほ「アイツはいつもそういう奴じゃん」

芳川「あなたはここに住むのかしら?」

あまた「おうよ!」

芳川「寝床はないけど、良いのかしら」

あまた「ソファーで我慢するさ」

打ち止め「本当にソファーで良いの?風邪引くかもしれないよってミサカはミサカはアマタンの身体を心配してみる」

あまた「大丈夫だろ」

芳川「でも、風邪引かれると面倒なのよね……」

あいほ「私と打ち止めだけで面倒見るのは辛いじゃん」

打ち止め「風邪移っちゃうかもしれないし」

芳川「それじゃ……私の抱き枕になりなさい」

あいほ「えっ?」

あまた「どういう事だ?」

芳川「簡単な事よ。寝るとき、私のベッドで一緒に寝ればいいのよ」

あまた「良いのか?」

芳川「良いわよ。それに、貴方抱き心地良さそうだし」

あまた「よしっ!これで寝床確保だっ!」

430: 2011/09/27(火) 04:02:34.76 ID:mvPBsAIoo
芳川「それじゃ、ちょっと昼寝してくるわね」

あいほ「1時までには起きるじゃん」

芳川「分かってるわよ。それじゃ、抱き枕行くわよ」

あまた「へーい」





あまた「おおぉー。なかなか、良いベッドだな」ポフポフ

芳川「そうかしら?」

あまた「そうだよ」

芳川「……まぁ、良いわ。早く寝ましょ」ギュッ

そう言うと、木原は芳川に抱かれる。

あまた「おふっ!」

木原の顔は丁度、芳川の胸と胸の間に埋まった。

芳川「おやすみ……」

あまた「おっ、おう!」ドキドキ

あまた(胸が!胸が!むふぉぉぉぉぉおおおおおっ!!!)

453: 2011/10/16(日) 03:21:04.38 ID:UYRwJBmIo
~窓のないビル~

☆「木原数多が薬を飲んでしまったか……」

エイワス「貌に刺青の有る子供が出来てしまったな」

☆「というか、彼は食い逃げで捕まった筈なのだが……」

エイワス「君はちゃんとニュースを見ていないようだな」

☆「他の事に夢中になっていたのだよ。で、彼は連行中に逃走でもしたのかい?」

エイワス「その通りだ。手錠でアンチスキルの首を絞め上げた事で逃走に成功したようだ」

☆「アンチスキルより強いのか木原数多は……」

エイワス「戦い慣れはしているからな」

☆「ところで、エイワス」

エイワス「なんだ?」

☆「シOタ化した木原数多についてどう思う?」

エイワス「私にはあまり関係ない男だ。私にとっては小さくなった事など、どうでもいいのだよ」

☆「そうか……。今度は成長を促進する薬でも作らせてみるかな」

エイワス「それで、木原数多を元に戻すのか?」

☆「分からない。また、適当にばら撒いてみる心算だ」

エイワス「老い耄れの元に届いて、飲んだものが氏んでしまう可能性があるのだが……」

☆「そういう者が居る家には届かないようにしておく」

エイワス「間違えるなよ」

☆「任せておけ」

454: 2011/10/16(日) 03:21:41.99 ID:UYRwJBmIo
~コンビニ~

ウィィィィン

黒子「いらっしゃいませですの!」

上条「白井?」

黒子「あら、上条さんではないですか」

上条「何してんだ。バイトか?」

黒子「違いますの。授業の一環でお仕事の体験をしてるだけですの」

上条「休日なのに大変だな。まぁ、頑張れよー」スタスタ

上条は黒子に手を振りながら、弁当コーナーに早足で向かう。


上条「シャケ……シャケー……これかっ!」バシッ

上条「ふぅ…。残ってて良かった」

上条は売れ残っていた最後のシャケ弁を手に取り、急いでレジに戻る。


黒子「420円ですの!」

上条「はいですの!」チャリン

黒子「丁度ですの! レシートはいりますの?」

上条「くださいですの!」

黒子「馬鹿にされた気分ですので、破り捨てますの」ビリビリ

上条「手厳しい……。それじゃ、またなー」

黒子「ありがとうですのー」

455: 2011/10/16(日) 03:22:36.45 ID:UYRwJBmIo
~ファミレス~

上条「買って来たぞ」

しずり「ありがとー」


上条はファミレスの向かいにあるコンビニで買ったきたシャケ弁をしずりに渡す。
先程、しずりはシャケが有るなら我慢すると言っていたが、シャケ定食は朝しか出さないメニューだった。
そのため、上条がコンビニに走る羽目になったのだ。


上条「俺のは……まだ、来てないのか」


上条は冷めても大丈夫なネギトロ丼を頼んでいたが、それはまだ届いていなかった。
一方、女性達は上条の事など気にせず、持ってこられた料理に箸を付けていた。


フレンダ「梅酒サバ缶……ふむふむ」モグモグ

ルチア「んっ……美味しいですね」モグモグ

フ口リス「おおぅ……超々特大はやりすぎたぜ……」モグモグ

黒夜「やっぱり、私頼まなくて正解だったじゃねぇか」モグモグ

御坂妹「すいませーん!ご飯おかわりー!!」

店員「分かりましたー!今すぐ、お持ちしまーす!」タタタ

456: 2011/10/16(日) 03:25:12.37 ID:UYRwJBmIo
アックア「ネギトロ丼のお客様はどちら様であるか」

上条「へーい」

アックア「どうぞである」スッ

上条「ありがとなー」

アックア「注文した料理は全て持ってきてあるな」

上条「おう!」

アックア「それでは、失礼するのである」スタスタ

上条「…………」


上条はふとおかしな事に気付いた。それはアックアの服装だった。


上条「なんで、女性用の着てるんだろ」

テッラ「メニュー置いときますねー」

上条(テッラは普通に男用来てるのに……)


テッラは普通で在り来たりなファミレス店員の男性用の服を着ていた。

が、アックアは違った。彼が着ていたのは普通は女性が着ている仕事服だった。
少し短めのスカートから見える太く丸く根を張った大木のような脚。前に屈んだ時に見える彼の締まりに締まった太腿。
半袖のシャツに映える太く、硬くそうな腕。彼は実に素晴らしい身体を持った漢である。


上条「相変わらず、良い身体してるなぁ……。そんな事より、早く食べよう」パキッ

457: 2011/10/16(日) 03:25:47.96 ID:UYRwJBmIo




上条「ん?」

フレンダ「どうしたの?」

上条「貌にタレ付いてないか?」

フレンダ「えっ!? ど、どっちに付いてる訳よ」

上条「えー……右だ」

フレンダ「ありがと」フキフキ

上条「…………」ジー

フレンダ「ん?」

上条「上条さんから見て右だったんだけどな」

フレンダ「こっち?」

上条「あぁ」

フレンダ「まさか、タレが飛んでいたとは……」フキフキ

上条「そういえば、朝食の時もジャム少し付いてたぞ」

フレンダ「えっ!? なんで、言ってくれなかった訳よ!」

上条「すぐ、歯磨きしに行ったから別に良いかなぁ……って」

フレンダ「そういう時は直ぐに言って欲しい訳よ」

上条「へーい」

458: 2011/10/16(日) 03:27:04.97 ID:UYRwJBmIo
~食後~

上条「さて。そろそろ行けるか?」

黒夜「あぁ……」

フ口リス「うぅ……」

しずり「大丈夫?」

フ口リス「キツいけど……歩く事は出来るよ」

御坂妹「食いすぎはいけませんよとミサカは2人の腹を少し押してみます」グッ

黒夜「おぅっ!」

フ口リス「うぅっ!」

ルチア「止めなさいっ!」ペシッ

御坂妹「あうちっ!」

黒夜「家帰ったら……覚えとけ……」

フ口リス「お仕置きしてやる」

459: 2011/10/16(日) 03:28:14.23 ID:UYRwJBmIo
上条「で、2人は歩けるんだよな?」

フ口リス「うん」

ルチア「歩けば、少しは楽になりますよ」

黒夜「かもな……」

上条「2人が良いなら、そろそろ行くけど。大丈夫か?」

フ口リス「はーい」

黒夜「大丈夫だ」

上条「それじゃ、行くぞー」

しずり「ねぇ」

上条「どうした?」

しずり「足痺れたから……おんぶして」

上条「あいよ」スッ

足が痺れて動けないしずりを上条は椅子からそっと降ろしてあげる。

上条「ほれ」

しずり「よいしょっ」ダキッ

上条「立っても良いか?」

しずり「良いよー」

上条「それじゃ……よいしょっと。落ちるなよ」スッ

しずり「落とさないでぇ…」

上条「はーい」

460: 2011/10/16(日) 03:28:54.26 ID:UYRwJBmIo
ルチア「それでは、行きますか」スタスタ

フ口リス「起こしてー」スッ

黒夜「ほれっ」グイッ

フ口リス「ありがと」

御坂妹「お2人とも、早く行きますよー」スタスタ

フレンダ「早くしないと、置いてっちゃう訳よ」


アックア「合計で6300円である」

上条「たけぇな……。はい」

アックア「丁度、お預かりするのである」

上条「それじゃ、またな」

しずり「またねー!」

テッラ「また来て下さいねー」

アックア「また、お越しするのである」

461: 2011/10/16(日) 03:29:39.57 ID:UYRwJBmIo
~外~

上条「それじゃ、向かいますかね」

ルチア「そういえば、どこ行くんですか?」

上条「新しく出来た、大きいショッピングセンターだ」

御坂妹「何を買うのですか?」

上条「んー……。しずりとルチアとフ口リスの服と食料。あとは……まぁ、何か必要そうな物でも」

しずり「服買ってくれるのっ!」

上条「ああ。今、着てるのしか無いからな」

しずり「やっふぅーっ!」ピョンピョン

上条「こらっ!あんまり、暴れるんじゃありませんっ!」

しずり「ごめんなさい……」

ルチア「そう言えば、ミサカの服は買わないんですか?」

御坂妹「ミサカは制服行動が厳守ですのでミサカは外出用の服を買っても、それを着て外に出ることが出来ないのです」

ルチア「そうだったんですか……。パジャマでも買ってあげたらどうですか?」

上条「そうだな。いつも、制服じゃ窮屈だろうし。何か欲しい部屋着あったら言ってくれ」

御坂妹「本当ですか!」

上条「ああ」

御坂妹「やりました。これで、お姉様よりだいぶリードしてきましたね」ニヤニヤ

462: 2011/10/16(日) 03:30:10.14 ID:UYRwJBmIo
上条達が話をしている後ろでは、フレンダが黒夜とフ口リスの様子を見ていた。

フ口リス「ふぅ………うっ…」

黒夜「なかなか……楽になんねぇな」

フレンダ「あまり、私に寄りかからないでよ。歩きにくい訳よ」

黒夜「すまねぇな……」

フ口リス「メニュー表……ちゃんと………見ればよかった」

フレンダ「黒夜が何も頼まなかったから良かったけど……今度は注意する訳よ」

フ口リス「……うん」

黒夜「ちゃんと、量見てから注文してくれよな」

フ口リス「はい」


上条「おーい!早く行くぞー」

しずり「遅いよー」


フレンダ「すぐに追いつく訳よ!」

黒夜「早く…行くぞ……」

フ口リス「待ってー」

463: 2011/10/16(日) 03:30:42.90 ID:UYRwJBmIo
上条「そういえば、『訳よ』はもう飽きたのか?」

しずり「あっ!」

ルチア「忘れてたみたいですね」

しずり「わ、わ忘れてないもん!フレンダが返して欲しいって言うからだもんっ!」

上条「はいはい」

しずり「むぅー……えいっ!」ギュッ

上条「いてっ!いきなり、頬抓るなよ…」

しずり「ごめんなさい……」

上条「……触るくらいなら良いぞ」

しずり「ホッペぷにぷに」チョイチョイ

上条「んー……。こそばゆいな」

ルチア(触りたい……)

御坂妹(小さくなれば、当麻さんにおぶってもr……奴が来てしまいますね)

上条「あっ!」

御坂妹「げっ…」

ルチア「どうしました?」

464: 2011/10/16(日) 03:31:14.48 ID:UYRwJBmIo
一方通行「あァ?」

上条「よう!」

一方通行「何だァ、三下か……。そんなに女連れて何してンだ?」

上条「皆で買い物に行くだけさ」

フ口リス「そう……だよ」

一方通行「オマエが買い物に付き合う必要なンてあンのか?」

上条「まぁ、同居人だし」

一方通行「はァ?その周りの奴ら、全員同居人なのか?」

ルチア「そうですけど」

一方通行「なンで、そうなった」

上条「☆、家、くれた」

一方通行「また、☆か……。その、小せェのもかァ?」

上条「こいつは……途中追加みたいなものだ」

一方通行「触っても……良ィ?」

上条「まぁ、別に良いけど……」

上条の許可を得た一方通行は、上条におんぶされてるしずりの元へ近寄る。

465: 2011/10/16(日) 03:32:17.97 ID:UYRwJBmIo
一方通行「よォ。名前はなンて言うンだァ」ナデナデ

しずり「むぎのしずりだよ」

一方通行(第4位と同じ名前じゃねェか……)

一方通行「第4位とは関係あンのか?」

しずり「私が第4位だよ!」

一方通行「はァ? 嘘はいけねェぞ」メッ!

上条「いや、合ってるから……」

一方通行「えっ?」

上条「あぁ。この子は本物のむぎのしずりだ」

一方通行「………小さくなったのか」

上条「そうみたいだ」

一方通行「誰のせいでこうなったとか、分かってンのか?」

上条「☆と博士と天井っていう科学者達だ」

一方通行「アイツ等と一緒かァ……」

上条「お前の知り合いにも小さくされた奴が居るのか?」

一方通行「あァ。2人も居る」

上条「そうか。まぁ、いずれ戻るだろうし、そんな心配する事じゃないだろ」

一方通行「別に、戻ンなくてもいいンだけどなァ」ボソッ

上条「ん? 何か言ったか?」

一方通行「イヤ。なンも言ってねェ」

上条「そうか……」

一方通行「あァ……」

しずり「…………」ジー

一方通行「………ンじゃ、そろそろ帰る」

上条「気を付けて帰れよ」

一方通行「変に心配すンじゃねェよ。気持ち悪ィ……」

上条「じゃ、またなー」フリフリ

しずり「またね。白兎さん」フリフリ

一方通行「…………」フリフリ

466: 2011/10/16(日) 03:33:02.63 ID:UYRwJBmIo
~ショッピングセンター~

上条「着いたぞー」

しずり「おっ!」

フレンダ「ふぅ……」

黒夜「腹もだいぶ楽になったな」

フ口リス「そうだね」

上条「それじゃ、しずり。降りてくれるか」スッ

上条はしずりを乗せたまま膝を曲げ、彼女が降りられるような高さまで腰を下げていく。

しずり「はーい」ピョン

上条「ふぅ…。それじゃ、行くぞー」

467: 2011/10/16(日) 03:33:28.90 ID:UYRwJBmIo
~1階~

ガヤガヤ ザワザワ

フ口リス「人多いねぇ」

黒夜「そうだな」

フレンダ「それで、まずはどこから行くの?」

ルチア「まずは、服ですね」

上条「おう!衣類関係は……4階だな」

ルチア「エレベーターはあっちですね」

上条「それじゃ……」ギュッ

しずり「ん?」

上条はしずりの手を握り締める。

上条「迷子になると……あれだろ。皆に迷惑かけるし」

しずり「むぅ。迷子になんかならないもんっ!」プー

上条「じゃあ、手を離しても良いんだな?迷子になっても知らないぞ」パッ

しずり「あぅ……」

上条「それじゃ、行くz『待って』……なんだ?」

しずり「やっぱり……離さないで」スッ

上条「はいはい」ギュッ

468: 2011/10/16(日) 03:34:45.92 ID:UYRwJBmIo
御坂妹「それでは……」ササッ

その様子を見ていた御坂妹は、上条の元に早足で駆け寄る。

ルチア「?」

御坂妹「左手はミサカが」ギュッ

上条「おうっ!?」


ルチア「しまった!」

フ口リス「あっ!」

黒夜「クソっ……」

フレンダ「取られた……」


上条「おっ、お前は迷子にならないだろっ!」

御坂妹「分かりませんよ?勝手にどこかに行っちゃうかもしれませんよ。それでも、良いのですか?」

上条「ぐぬぬ……。分かったよ……それじゃ、手離すなよ」ギュッ

御坂妹「は、はい///」ギュッ


ルチア「両手に茶髪……」

フレンダ「親子に見える訳よ」

黒夜「私じゃ妹に見えるな」

フ口リス「もしかしたら、『お兄ちゃん』って言葉にもの凄く反応するかもよ」

黒夜「やってみる価値はあるな……」

469: 2011/10/16(日) 03:35:11.26 ID:UYRwJBmIo
上条「じゃ、御坂妹ボタン押して」

御坂妹「はい」ポチッ

上のボタンを押し、エレベーターが下りてくるのを待つ。


ウィィィン


客A「まだかな」

客B「すぐに降りてくるわよ」


ウィィィン


上条「降りる人が先だからな」

しずり「はーい」

470: 2011/10/16(日) 03:35:59.30 ID:UYRwJBmIo
客C「はい。どうぞ」

上条「すみませんね」ペコッ


最後に降りてきた人が、エレベーターの扉を押さえてくれている内に彼らはその中に入っていく。


御坂妹「ボタン押してください」

しずり「4階だね」ポチッ

上条「延長も押しといてくれ」

しずり「はー……い……届かない」

ルチア「私が押しますね」ポチッ

上条「サンキュー」

黒夜「せめぇ……」

フレンダ「結構、キツい……訳よ」

フ口リス「隅っこは意外と楽ね」

しずり「まだかなー」

上条「もうすぐだ」

471: 2011/10/16(日) 03:36:47.35 ID:UYRwJBmIo
チーン

上条「降りるぞー」

ゾロゾロ

ルチア「全員いますね?」チラッ

黒夜「居るぜ」

フレンダ「ちゃんと居る訳よ!」

フ口リス「暖房効きすぎじゃない?」

しずり「ちょっと、暑いね」

御坂妹「当麻さんと手繋いでましたから」ドヤァ

  「チッ……」イラッ

上条「なんか、みんな機嫌悪いな……」

  「「「当麻(さん)のせいですっ!!!」」」

上条「えっ……上条さんが悪いの!?」

黒夜「チッ……」イライラ

フ口リス「気付いてよ……」イライラ

フレンダ「これだから、鈍感野郎は……」イライラ

ルチア「困るんですよね」イライラ

上条「?」

472: 2011/10/16(日) 03:37:25.06 ID:UYRwJBmIo
しずり「早く行こうよ」グイグイ

上条「おお、そうだな」

御坂妹「それでは、洋服店に向かいますよとミサカは強引に当麻さんを引っ張ります」グイ

上条「おぅとっと……危ねぇな」

御坂妹「これは失礼しました」

しずり「いきなり、早く進まないで!」

御坂妹「すみませんね」ナデナデ

しずり「ふんっ」プイッ

御坂妹「おや、機嫌を損ねてしまいましたか……」

上条「その内、直るさ」

473: 2011/10/16(日) 03:37:53.74 ID:UYRwJBmIo
~洋服店~

上条「さて、適当に散らばってくれ」

ルチア「なぜです?」

上条「え?上条さんはそこのベンチで休んでようかと……」

フ口リス「ダメだよ」

フレンダ「私達の服を選んで欲しい訳よ」

上条「えぇぇぇ」

御坂妹「えぇぇじゃありませんよ。とっとと行きますよ」グイッ

上条「上条さんに服選びのセンスなんてありませんよ?」

ルチア「そんな事はどうでも良いのです」

黒夜「当麻が選んでこそなんだよ」

フレンダ「普通女の子と来たら、一緒に見るのが男の役割な訳よ」

上条「そういうもんなのか?」

しずり「そーだよ。とうまは乙女心が分かってないね」

上条「上条さんに乙女心なんて一生分かりません」

フ口リス「はいはい。さっさと行くよー」グイッ

上条「あぁぁ……」ズリズリ

474: 2011/10/16(日) 03:38:47.00 ID:UYRwJBmIo
上条「で、最初は誰だ?」

黒夜「んじゃ、私から」

フ口リス「部屋着でも買うの?」

上条「家に居る時はメイド服だろ……外出用か?」

黒夜「そうだ」

上条「じゃ、取ってきて」

黒夜「はぁ?そういうのは、ついて来るもんなんだよ」グイッ

上条「女って分からない……」


~服選び~

上条「んー……」

黒夜「んー……」

ルチア「私達は部屋着でも探して来ますか?」

フ口リス「そうした方が良いかもね」

御坂妹「1人1人やってたら、遅くなりそうですし……」

しずり「それじゃ、とうま。しずり達部屋着見てくるね」

上条「分かった。気を付けるんだぞ」ナデナデ

しずり「はーい」タタタ

上条「フレンダは良いのか?」

フレンダ「まだ着た事無いの一杯あるし、今は特に買う必要はない訳よ」

上条「そうか。それじゃ、黒夜にアドバイス頼む」

フレンダ「任せなさいっ!」

上条「頼もしいな」

フレンダ「そう言えば、当麻は服買わなくていいの?」

上条「今は……別にいいかな」

フレンダ「そう」

475: 2011/10/16(日) 03:39:26.47 ID:UYRwJBmIo




黒夜「これなんてどうだ」カチャ

フレンダ「んー……黒多くない?」

黒夜「んだよ。好きなんだから、別に良いだろ」

フレンダ「黒だけじゃ、つまらない訳よ」

黒夜「じゃ、何が良いんだよ」

フレンダ「……白なんてどう?」

黒夜「私に合うか?」

フレンダ「とりあえず、1回着てみたら?物は試しって訳よ」

黒夜「まぁ、試着ぐらいなら……」

フレンダ「それじゃ、次行ってみよー!」

黒夜「騒がしい奴だ」


上条「……フレンダが居て良かった」

476: 2011/10/16(日) 03:40:58.02 ID:UYRwJBmIo
~試着室~

フレンダ「はい。出てきてー」

ジャー

黒夜「んー……。似合ってるか?」

試着室から出てきた黒夜は、白と水色を基調としたシャツとデニムを着ていた。

フレンダ「また、パンツな訳よ。思いっきり足出してみたら?」

黒夜「横が丸見えのズボンなら持ってるぞ」

上条「あぁ……あれか」

フレンダ「そうじゃなくて、スカート穿いてみたらって事よ」

黒夜「えぇぇ。今、冬だしなぁ……」

フレンダ「冬だからこそな訳よ!」ビシッ

黒夜「スースーしてさみぃからパス」

フレンダ「温度なんて関係ない訳よ!」

上条「寒いなら、タイツでも穿けば良いだろ」

黒夜「ふむ……」

上条「それでもイヤなら、短いパンツを穿いてみればどうだ?」

黒夜「一応、取って来る」タタタ

477: 2011/10/16(日) 03:41:53.75 ID:UYRwJBmIo
~数分後~

ジャー

黒夜「スースーすんな……」

フレンダの言われた通り、黒夜はフリルの付いたスカートをタイツの上から穿いていた。

上条「ふむ……。なかなか、良いんじゃないか」

黒夜「本当かっ!?」

上条「上条さんは本当の事しか言いませんよ」

黒夜「そんじゃ、これ買うかな」

フレンダ「じゃ、次はパンツ穿いて来る訳よ」ジャー



~着替え完了~

ジャー

先程のスカートをショートパンツに替え、黒夜はカーテンを開けた。

フレンダ「……可愛いんじゃない?」

上条「そうだな」

黒夜「えっ///」

上条「後は……その、白いコートは脱いだ方が良いな」

フレンダ「それには、同感な訳よ」

黒夜「わ、分かった……」

478: 2011/10/16(日) 03:42:20.30 ID:UYRwJBmIo
店員「有難う御座いましたー」ペコッ

黒夜「どうも」

先程のスカートなどの会計を済ませ、上条達は別行動中の者達を探す。

上条「さて、他の奴等はまだ選んでるのか?」

黒夜「あっち行ってたよな」

フレンダ「きっと、まだ服選びしてる訳よ」

上条「それじゃ……来るまでベンチで休んでるか」

黒夜「そうするか」

上条達はルチア達が来るのを洋服店の前にあるベンチで待つ事にした。

黒夜「フレンダ、お茶くれ」

フレンダ「はい」スッ

黒夜「どうも」ゴクゴク

上条「上条さんにもくださいな」

黒夜「ほい」スッ

上条「悪いな」

ゴクゴク

上条「ほい。ありがと」スッ

フレンダ「如何致しまして」

479: 2011/10/16(日) 03:42:54.99 ID:UYRwJBmIo
暫くすると、服を抱えたルチア達の姿が見えてきた。

フレンダ「あっ!やっと来た訳よ」

上条「やっと来たのか……思ったり、長くはなかったな」

タタタ

ルチア「遅れて、すみませんね」

上条「いやいや、そんなに待ってないよ。それより、早く試着室行こうぜ」

フ口リス「ちゃんと、見てよね」

上条「はいはい。分かってますよ」

御坂妹「適当ですね」

フレンダ「きっと、当麻は早く終わらせたい訳よ」

フ口リス「そうなの?」

上条「ちっ、ち、違いますよ。早く、貴方達のいつもと違う姿を見たいだけですよ」

フ口リス「ほう」

ルチア「でしたら、ちゃんと見ててくださいね」

上条「任せとけっ!」グッ

フレンダ「麦野はどこ行った訳よ」

黒夜「本当だ。居ねぇぞ」

御坂妹「もう試着室に入りましたよ」

フレンダ「早っ!」

480: 2011/10/16(日) 03:43:36.20 ID:UYRwJBmIo
~再び試着室~

ジャー

しずりは、ピンクのパーカーにロールアップショートパンツを着ていた。

しずり「どう?」

上条「回ってみて」

しずり「ぐるぐるー」クルリッ

ルチア「なかなか可愛いですね」

フ口リス「結構、似合ってるじゃない」

しずり「ホントっ!?」

フレンダ「本当な訳よ」

御坂妹「ミサカが選んだ甲斐がありましたね」フフンッ

上条「なかなか、良いの選ぶじゃないか」

しずり「ありがとね! ミサカ!」

御坂妹「いえいえ。礼には及びませんよ」

しずり「それじゃ、次の人どうぞ!」

御坂妹「それでは、ミサカが行きますね。……っと、当麻さん」

上条「どうした?」

御坂妹「黒と白どっちが良いですか?とミサカは当麻さんの好みを聞いてみます」

上条「じゃあ……白で」

御坂妹「分かりました。それではミサカは試着して来ますね」

481: 2011/10/16(日) 03:44:41.69 ID:UYRwJBmIo
~数分後~

ジャー

御坂妹「当麻さんの行った通り、白い方を着てみましたが似合ってますかね」

御坂妹は部屋着用のモフモフしていそうな生地のパンツとそれとセットになっている同じ生地のシャツを着ていた。

上条「んー……1回黒の方重ねてみて」

御坂妹「はい」

上条「白の方が可愛いな……」

御坂妹「へへ///」

上条「しずりはどっちが良いと思う?」

しずり「白!」

御坂妹「それでは、白の方にしますねとミサカは当麻さんに選んでもらった事を他の妹達に自慢しまてみます」

上条「へーい。つか、他の妹達には知らせるなよ……」

御坂妹「なぜです?」

上条「お前以外の奴らも『買って! 買って!』って言ってくる予感がするからだ……」

御坂妹「それでは、洋服を買ってもらった事はMNWに流すのは辞めておきますね」

上条「あぁ、そうしてくれ……」

御坂妹「それでは、ミサカは元の服に着替えてきますね」

上条「へーい」

ジャー

ルチア「それでは、次は私が」

482: 2011/10/16(日) 03:45:56.84 ID:UYRwJBmIo
~数分後~

ジャ…ガッ…ガッ……ジャー

ルチア「滑りの悪いカーテンですね」

上条「ははっ!それで、着心地はどうだ?」

ルチアはシャツの上に黒のショートコートを羽織り、下はタイツの上に濃い緑色のショートパンツを穿いていた。

ルチア「丁度良い感じですね。それより、見た目は如何ですか?」

上条「綺麗だな」

ルチア「えっ///」

上条「ん?」

ルチア「い、今何とおっ、仰いましたか?」

上条「綺麗だなぁ……って」

ルチア「それは……あのー……似合っているという事で良いのですかね///」

上条「おう!」

ルチア「本当に似合っているんですね……」ジー

上条「嘘は付いてないさ。てか、お前はそこらへんの女の子より可愛いんだから、もっと自信持ったらどうだ」

ルチア「そ、そうですかね///」

上条「そうだよ」

ルチア「それでは、これをお願いします」

上条「はーい。そこにあるパジャマは試着したのか?」

ルチア「これは、あちらの試着室でしてきましたので大丈夫ですよ」

上条「分かった。じゃ、元の服に着替えてくれ」

ルチア「分かりました」

483: 2011/10/16(日) 03:46:28.06 ID:UYRwJBmIo
フ口リス「最後はワタシだねっ」

上条「もう、4時か…」

フ口リス「聞いてない……」


~数分後~

ガッ…ガッ…ガッ…

フ口リス「開かない……」

上条「逆だぞ」ジャー

フ口リス「あぅ……恥ずかしい///」

上条「で、どうだ。気に入ったか?」

フ口リスは上はシャツの上にジャケットを羽織っていて、下はミニスカートに黒いソックスを穿いていた。
少し恥ずかしいのだろうか、手でスカートを伸ばしたりしている。

フ口リス「うーん……。ミサカに着てみろって言われたんだけど……どうかな///」モジモジ

上条(あの太腿に挟まれたい……」

フ口リス「ん?今なんか言った?」

上条「いっ、いやいや、まだ何も言ってませんよっ」

フ口リス「そう……」

フ口リス(何に挟まれたいのかなぁ……胸かな?)

上条「で、それは買うのか?」

フ口リス「あっ…う、うん」

上条「それじゃ、着替え直したら会計行くぞー」

フ口リス「はーい」ジャー

484: 2011/10/16(日) 03:47:03.99 ID:UYRwJBmIo
~レジ~

吹寄「次の方どうz……って上条っ!貴様、こんな所で何してるのよ!」

上条「え……お買い物ですけど」

吹寄「……もしかして、後ろの人たちの服買いに来たの?」

上条「えぇ……そうですが」

吹寄「罰ゲームか何か?」

上条「違いますよ。上条さんにも色々あるんですよ。それより、早く会計してくれないか」

吹寄「あっ、ああ。そうだったわね」



~会計終了~

吹寄「有難う御座いましたー!」

上条「どうも。ほれ、袋持ってくれ」スッ

フ口リス「ほい」

ルチア「はい」

しずり「またねー」フリフリ

吹寄「また来てねー」フリフリ

485: 2011/10/16(日) 03:47:49.59 ID:UYRwJBmIo
上条「さて、食品に向かう前に行きたい所とかあるか?」

ルチア「家電や日用品は殆どありましたし別に良いのでは」

フ口リス「そうだよ。早く、食料買ってご飯にしよ」

上条「じゃあ、そうするか。じゃ、フ口リス達で先に買う物入れといてくれ」

フレンダ「なんで?」

上条「いや、知り合いがさ、学園都市のお菓子が欲しいって言うから贈り物しようかなって」

ルチア「誰ですか?」

上条「アンジェレネ」

ルチア「あの子は……」

しずり「ルチアの知り合いなの?」

ルチア「そうですよ」

しずり「へぇー」

上条「それじゃ、ルチア付いて来てくれるか?」

ルチア「良いですよ」

上条「じゃ、ギフトコーナー行ってくるから頼んだぞ」

  「はーい!」

486: 2011/10/16(日) 03:48:30.12 ID:UYRwJBmIo
~ギフトコーナー~

上条「何が良いかな」キョロキョロ

ルチア「大勢居ますので、沢山入ってるのを5箱ぐらい買いますか?」

上条「5箱では足りない……」

ルチア「なぜd……あっ!インデックスも居るんでしたね」

上条「ああ。だから、20箱は必要だな…」

ルチア「1人で10箱食べちゃうんですかね」

上条「10で収まれば良いけど……」

ルチア「あっ! 当麻さん」

上条「ん?」

ルチア「この、ゼリーとクッキーが入ってるのはどうですかね? 量も多そうですし」

上条「んじゃ、それと………和菓子の方も送っておくかな」

ルチア「そうですね」

店員「お決まりになりましたか?」

上条「えー……それじゃ、これを10箱でこっちも10箱お願いします」

店員「はっ、はい。送り先はどちらでしょうか?」

上条「ルチア、女子寮の住所書いてくれ」

ルチア「分かりました」

ルチアは店員から貰った紙に女子寮の住所を書き込んでいく。

ルチア「……はい。出来ました」





店員「有難う御座いましたー!」

上条「どうも」ペコッ

487: 2011/10/16(日) 03:48:59.36 ID:UYRwJBmIo
~食品館~

上条「さて、あいつ等探すか」

ルチア「お菓子コーナーに居そうですね」

上条「……有り得るな」

ルチア「あの子達は携帯持って来てましたっけ?」

上条「フレンダが持ってた様な……。一応、掛けるけてみるかな」カパッ

上条は携帯を開き、フレンダの携帯へ電話を掛ける。

prrrr prrrr prrrr prrrr prrrr

上条「出ないという事は携帯持って来てないな……」

ルチア「ミサカや黒夜は?」

上条「持って来てないって言ってた」

ルチア「そうですか……。それでは、地道に探しますかね」

上条「そうするか」

488: 2011/10/16(日) 03:49:26.09 ID:UYRwJBmIo
~野菜コーナー~

上条「居ない……な」キョロキョロ

ルチア「居ないですね……あっ!」

上条「居たのか?」

ルチア「違いますよ」

上条「じゃ、どうしたんだ」

ルチア「こうするのを忘れてました」

そう言うと、ルチアはブラブラと垂れていた上条の右手をギュッと握り締めた。

上条「えぅ///」

ルチア「ま、迷子にならない為ですよ///」

上条「ルチアは迷子に何かならないと思うんですけど……」

ルチア「もしも、何かあった場合の為ですよ」

上条「例えば?」

ルチア「え、ええーっと……………早く、黒夜達探しに行きますよっ!」グイッ

上条「話逸らすなよ」

489: 2011/10/16(日) 03:49:56.30 ID:UYRwJBmIo
~鮮魚コーナー~

上条「此処にも居ないか」

ルチア「あっ。お寿司……」

上条「欲しいのか?」

ルチア「良いですか?」

上条「少しくらいなら別に良いぞ」

ルチア「ありがとうございますっ!」ニコッ

上条に礼をしたルチアは、お寿司が20貫ほど入っているパックを手に取った。

上条「さて、先にある精肉のとこにも居ないし、やっぱりお菓子売り場か……」

ルチア「ジュースの所かも知れませんよ?」

上条「有り得r……あれ、黒夜だろ」

上条は精肉売り場の方を指した。

ルチア「あぁ……黒夜ですね」

そこには、先程までそこに居なかった黒夜が辺りをキョロキョロと見回していた。

上条「なんか、怪しい人にしか見えないぞ……」

ルチア「服が真っ黒で、フード被ってますからね……」

490: 2011/10/16(日) 03:51:05.18 ID:UYRwJBmIo
黒夜の事を眺めていたが、居なくなると面倒なので上条とルチアは彼女の元へ歩み寄る。

上条「おーい、黒夜」

黒夜「はっ! 当麻か!」クルッ

上条の声で呼ばれた気がした黒夜は、その声がした方へ振り返る。

黒夜「やっと……見つけた……」

ルチア「どうしたんですか?」

上条「しずりとかはどうした?」

黒夜「実はな、分かれた後フレンダとフ口リスが缶詰の所へ勝手に行ったんだ。
   そしたら、しずりがお菓子、ミサカがアイスの所へ行っちまったんだ」

ルチア「渡したメモは無視ですか……」

黒夜「あぁ。今はしずりを探してる所だ」

上条「フレンダとかは?」

黒夜「フレンダがカートとメモ持ってたから、『メモの方優先しろ』って言ってきた」

上条「それじゃ、フ口リスと一緒に野菜とか見てるんだな」

黒夜「そうだ。ミサカはさっき見つけて、そっちに行かせた」

ルチア「それでは、あとはしずりだけですか」

黒夜「あぁ。たぶん、お菓子コーナー行くとか言ってたけど、その場所が分かんなくて迷子なのかもなぁ」

上条「変な奴に捕まらない内に見つけるぞ。ルチアはフレンダと合流してくれ」

ルチア「分かりました」

491: 2011/10/16(日) 03:51:55.84 ID:UYRwJBmIo
~惣菜コーナー~

しずり「ねぇ」

結標「何?」

しずり「自炊するんじゃないの?」

結標「…………」

しずり「失敗した時用だね」

結標「そうよ……」

しずり「何回も挑戦してるんでしょ?なのに、上手くならないって………悲惨だね」

結標「うっ…」グサッ

しずり「同居人の人は作ってくれないの?」

結標「今は修行中だがら、横に立って教えてくるだけなの」

しずり「ふーん。作った料理は食べてるの?」

結標「…………」

しずり「処分しなきゃいけない程の物なんだね」

結標「そうよっ!どうせ、作っても食べられる物にはならないのよ!真剣にやってる筈なのに、それなのに……」

しずり「料理上手くなりたいの?」

結標「なりたいわよっ!今すぐに!!」

しずり「それなら、お料理教室とか行けば良いのに」

結標「………奥様方がうるさいのよ。男は高校生以上しか居ないし」

しずり「シOタコン!」

結標「うるさいっ!!!」

492: 2011/10/16(日) 03:52:34.66 ID:UYRwJBmIo
結標「そんな事より、麦野は戻らなくて良いの?」

しずり「……どこに居るか分からない」

結標「迷子だったのね……。連れの人の分かりやすい見た目は何か無いの?」

しずり「えーっと……黒髪ツンツンと金髪3人とゴーグルとフードかな」

結標「分かり易いような、分かり難いような……」

しずり「見つかるまで、一緒に居てよね」

結標「はいはい」

しずり「むっ。何そのやる気無い返事は」

結標「どうだっていいでしょ。それより、貴方の連れ見つけるわよ」

しずり「ちゃんと探してよね」

結標「任せなさい」

493: 2011/10/16(日) 03:53:01.39 ID:UYRwJBmIo
~捜索開始から10分~

しずり「居ないね」

結標「貴方置いて、帰ったとか」

しずり「とうまがそんな事するわけないもんっ!」

結標「冗談よ。それにしても大きいと大変ね」

しずり「そうだね……ねぇ」

結標「なに?」

しずり「私が小さい男の子だったら、どうしてた?」

結標「お持ちかえr……案内所へ届けるわよっ!!」

しずり「嘘ついちゃダメだよ」ニヤリ

結標「くっ!」

しずり「シOタコンって大変なんでしょ?」

結標「ええ。小さい男の子見ただけで涎が止まらなくなるわ」

しずり「うわぁ……」

結標「引かないでっ!!」

しずり「引かないのはあわきんと同じ趣味の人ぐらいだよ……」

結標「仲間が欲しい……」

494: 2011/10/16(日) 03:54:10.75 ID:UYRwJBmIo
~さらに10分~

黒夜「居たっ!」

しずり「あっ、黒夜だ!」

結標「やっと、見つかったわね……」

漸くしずりを見つけた黒夜は、少し慌てて走ってきた。

黒夜「はぁ……勝手にどっか行くんじゃねぇよっ!!」

しずり「あぅ……ごめんなさい」ペコッ

黒夜「全く……すみまs…シOタコンじゃねぇか!!!」

結標「ちょっと!いきなり、それは酷いじゃない!!」

黒夜「悪いな。お前がシOタコンなのは、有名だからな」

しずり「なんで有名になっちゃったの?」

黒夜「飛行船のモニターに『結標淡希はシOタコンです』って表示させた奴が居たせいだ」

結標「全く、誰の仕業かしらね……晒した奴、誰か分かる?」

黒夜「そんなもん知らねぇよ。どうせ、☆じゃねぇのか」

結標「やっぱり、☆なのかしら……」

黒夜「そいつ以外だったら……お前と仲悪い奴等の誰かだろ」

結標「仲悪い……まぁ、後で探してみるわ。それより、とっとと麦野を連れて帰ったら?」

黒夜「あぁ…そうだったな。それじゃ、またな」フリフリ

しずり「バイバイ!」フリフリ

結標「バイバイ」フリフリ

495: 2011/10/16(日) 03:54:47.16 ID:UYRwJBmIo
~飲み物コーナー~

黒夜「見つけたぞー」

上条「おっ!やっと見つかったか」

しずり「勝手にどっか行ってごめんなさい」ペコッ

上条「これからは1人でどっか行ったらダメだからな」

しずり「うん……」

上条「分かったか?」

しずり「はい」ペコッ

上条「それじゃ、今度は離さないからちゃんと掴んでろよ」ギュッ

しずり「うんっ!」ギュッ

黒夜「じゃ、右手は私の物だ」ギュッ

上条「飲み物持てないんだが……」

黒夜「私が持ってやるよ」

しずり「しずりも持つよー」

上条「それじゃ、2Lのジュースとお茶1本ずつ取ってくれ」

しずり「よいしょ」ガシッ

黒夜「オレンジで良いか?」ガシッ

上条「おう。それじゃ、皆の所行くぞ」

496: 2011/10/16(日) 03:55:16.88 ID:UYRwJBmIo
~缶詰コーナー~

フレンダ「水煮、生姜煮、味噌煮、カレー煮どれにするか迷う訳よ」

フ口リス「まだ、迷ってるの?」

フレンダ「こっちには新商品のシチュー煮と唐辛子煮ってもあるし……」

ルチア「では、ここはこの醤油味付けなんてどうですか?」

御坂妹「いやいや、ここはおでん風味ですよとミサカはこのサバ缶をフレンダに推してみます」

フレンダ「んー……」

フ口リス「缶詰なんて非常食みたいな物だし、沢山買っても困らないでしょ?」

ルチア「そうですね。では、全部入れちゃいましょ」ガシャガシャ

フレンダ「良いのかな……」

フ口リス「入れちゃえ入れちゃえ」ガシャガシャ












御坂妹「シュールストレミング…………入れときますかね」ポイッ

497: 2011/10/16(日) 03:56:08.41 ID:UYRwJBmIo
上条「見つけたぞ……って、何でこんなにサバ缶入ってんだよっ!!」

しずり「わぁー……」

フ口リス「勢いで……かな?」

上条「そんな理由で入れるなよっ!!」

ルチア「違いますよ。これには、ちゃんとした訳があるのですよ」

上条「なんだ?」

ルチア「缶詰は沢山あった方が良いじゃないですか」

上条「まぁ、災害があった場合を考えるとあった方が良いけど……」

ルチア「そうですよ。それに今は7人暮らしですよ。これくらい、すぐに無くなりますよ」

フレンダ「えっ! みんな食べるの?」

フ口リス「勿論! だから、いちご味を入れたのさ」

御坂妹「ミサカも食べたいですよ。なので、焼きそば風味入れときましたよ」

上条「お前ら……」

黒夜「んじゃ、私はわさび味を」ポイッ

しずり「私はチョコ味!」ポイッ

上条「……じゃ、俺も」

御坂妹「大丈夫ですよ。当麻さんのはミサカが入れておきましたから」

上条「そうか……」

上条(嫌な予感しかしねぇ……)

498: 2011/10/16(日) 03:57:39.33 ID:UYRwJBmIo
~会計~

店員「有難う御座いましたー!」

上条はレジで会計を終わらせ、袋詰めをしているルチア達の方へ向かう。

上条「買いすぎじゃないか?」

ルチア「でも、これで買い物行く手間が省けましたよ」

上条「まぁ、そうだけど……」

フ口リス「ほらっ、袋に入れるの手伝ってよ」ガサガサ

上条「はいはい。今やりますよー」

御坂妹「この袋開かないですねとミサカはこの袋に対して段々イライラしてきました」ガサガサ

フレンダ「ちょっと、貸しなさい。こうっ……ぐいっと!ほら、ちゃんと開いた訳よ」

御坂妹「ありがとうございます。では、この袋に何入れましょうかね」

しずり「お魚さん入れて」

御坂妹「分かりました。それでは、この鮭を」ガサガサ

上条「ん?」ガサガサ

フ口リス「どうしたの?」

上条「なんだ、この黒いはk『バシッ!』……」

上条が何やら怪しい箱をカゴの下から取り上げた瞬間、それをフ口リスに取られてしまう。

上条「フ口リs『さぁ!早く帰って、ご飯だっ!!』……なに、買っt『ヨシっ!終わったよ!』……」

フ口リス「さぁ、みんな帰るぞっ!!」タタタ

上条「何買ったんだ、あいつ……」

499: 2011/10/16(日) 03:58:55.33 ID:UYRwJBmIo
~帰り道~

上条「缶詰重てぇ……」

しずり「ガンバレー!」

上条「それにしても、上条さんだけ持つ袋多くないですか?」

フ口リス「男だしね」

フレンダ「みんなより多く持つことは当然な訳よ」

上条「やっぱり、そういう理由か……」

ルチア「…………」


上条が手に大量の袋を持っているお陰で、腕にはかなりの負担が掛かっていた。
そんな上条の姿を見たルチアは、後ろから上条の持つ袋の1つに手を伸ばす。


ルチア「1個くらいなら、持ってあげますよ」ガシッ

上条「えっ……でも、お前2つも持ってるし……」

ルチア「小さい袋ですから大丈夫ですよ。それに、当麻さんの身体に何かあったら困るじゃないですか」

上条「別に袋沢山持ったくらいで怪我なんてしないさ」

ルチア「両手塞がってて、転んだらどうするんですか?」

上条「あぁ……。まぁ、グシャっとはなるかな」

ルチア「そうなっては困るのですよ。ですから、私が1つ持ちますよ」グイッ

上条「おお……すまんな。」

ルチア「これくらい何とも有りませんよ」

500: 2011/10/16(日) 04:00:04.60 ID:UYRwJBmIo
しずり「ルチアは優しいね」

上条「そうだよな」

ルチア「そうですかね?」

上条「そうだよ。それに、家事もほとんど出来るし最高じゃないですか。お嫁さんにしたいくらいですよ」

ルチア「おっ、おお嫁さんでっ、ですか///」

フ口リス(!!)

御坂妹(ふむ。家事は出来た方が良いみたいですね)

フレンダ(持ってあげるべきだった訳よ……)

黒夜(やっぱり優しいっては大切なのかねぇ……)

上条「しずりとか子供の扱いも上手そうだしな」

しずり「料理も美味しいしねっ!」

黒夜「確かに旨かったな」

フレンダ(やはり、お料理上手くならないとダメな訳よ……お料理教室でも通おうかな)


皆が談笑しながら歩いている中ルチアは顔を赤らめたまま、立ち止まっていた。
先程の上条からの乙女心を全く気にしていない発言を受けた場所で―――


ルチア「べっ、別に……と、当麻さんの……おっ、お嫁さんなら///」ゴニョゴニョ

上条「おーい! ルチアー!」

ルチア「えっ! はっ、はいっ!」ドキドキ

上条「何してんだ?さっさと帰るぞー」

ルチア「あっ! 待ってください」タタタ







    「なによ、あいつ……楽しそうにして……」

657: 2012/02/24(金) 01:55:44.65 ID:CDz44QtDO
「なによ、あいつ……楽しそうにして……」


しずり「ねぇねぇ…手をつなごうよぉ~!!」グイグイ

当麻「ん…そうだな」ギュッ

上条は荷物を持ちかえ沈利の手を握る。

しずり「エヘヘ~//」

ルチア「ウフフ…可愛いものですね…」ニコニコ

しずり「ルチアも手をつなごっ!!」

ルチア「えっ!!」

ルチアは一瞬固まる。
それは沈利の子供ながらの純粋な要望であったが、ルチアからすると小さい沈利を挟んで上条と並ぶのは夫婦以外のそれに見えなかったからだ。

そしてそれは、他の者にも同じであった。

フレンダ(なっ!!ズルいわけよ!!)

黒夜(ちくしょう!!なんであの時荷物をもたなかったんだよぉ!!)

御坂妹「ルチアは嫌そうなのでミサカと手を繋ぎませんか…とミサカは下心を隠し提案してみます」

フ口リス「声に出てるよ……」

だが、沈利は

しずり「いや!!ルチアが良いの!!ルチアは私と手を繋ぐのはいや??」ウルウル

ルチア「い、いや!!そんな事は断じて無いのですが!!」オロオロ

御坂妹「ミサカはミサカは…」ズーン

フ口リス「ま、まあ…元気出しなよ」

決心がつかないルチアと迫る沈利、両者一歩も譲る気配がない。
と言うより、ルチアには他者にポジションを譲る気も無かった。

そしてこの膠着状態を打ち破ったのはまたしてもこの男であった。


上条「まあさ…手を繋ぐぐらい良いじゃねーか」

しれっと衝撃の発言をする。
これぞまさに上条クオリティである。

ルチア「な!!」
(この男は…!!)

フレンダ「一変、氏んだ方が良いわけよ!!」バキッ

上条「いてっ!!」

黒夜「女の敵め!!」バキッ
御坂妹「ミサカもさすがにいらっとしました…と割と本気で当麻さんを叩きます」

上条「痛い!!痛い!!暴力反対ですよ!!」

フ口リス「悪い…フォローしきれないよ…」

上条「なっ!!見て見ぬふりもいじめの加害者ですよ!!」

658: 2012/02/24(金) 01:59:21.43 ID:CDz44QtDO

上条「酷い目にあった…」ボロッ

しずり「しずりがおまじないかけてあげるね!!痛いの痛いの飛んでいけ~!!」ビュンッ

ルチア「なっ!!いま何かが出ましたよ!!」

沈利は無意識に左手から原子崩しを放ってしまう。
ちなみにこの時、ルチアはさりげなく沈利と左手を繋いでいた。
上条が左にくる形である。

そして原子崩しはゴミ箱に直撃し、それを大破させる。


フレンダ「メ…メルトダウナー!!」

御坂妹「い…今のは…とミサカは…」

フ口リス「なにかの魔術!?」

黒夜「うん…これは何も見なかったことにしよう…」

上条「な、何をしたんだ!!しずり!!」

しずり「ビクッ!!わ、わからないよぉ~…」グスン

沈利は突然の上条の声に怒られたと勘違いしてしまう。

ルチア「まあ…悪気は無いんですし許して上げてください…ね??」ナデナデ

しずり「ウッ…グスッ…」

ルチアが沈利を抱き寄せ慰める。
そうしていると子供をあやす母親にしか見えなかった。

上条「ああ!!ごめんごめん!!ありがとなしずり!!」ナデナデ

しずり「…怒ってない??」

沈利は上条に上目遣いで尋ねる。
その目にはまだ涙が残っている。

上条「良い事をしたのにしずりを怒る奴がいたら…そんな幻想はぶち頃してやる」ニッ

しずり「グスッ…エヘヘ…じゃあ手をつなごっ!!」

上条「おう!!」

フレンダ「ぐぬぬぬ…悔しいけど夫婦にしか見えないわけよ!!」

黒夜「子供かぁ……」
(あたしも上条と…////)

フ口リス「…なに黒夜赤くなってんの??」

御坂妹「本来はミサカが…」イジイジ

659: 2012/02/24(金) 02:00:43.58 ID:CDz44QtDO

自宅へと仲良く歩く上条当麻・ルチア夫妻(仮)だが、突然、夫が歩みを止める。

上条「お!!おい…これじゃまるで俺とルチアが…ふ、ふふふ…」

ルチア「ふ、なんですか??//」ドキドキ


上条「不幸だぁぁぁーー!!//」

上条は真っ赤になって叫ぶ。
なお、その後女心がわからない上条が再び皆から鉄拳制裁を食らったのは言うまでもない。
フ口リスですら加わったという。

上条「なっ!!フ口リスまで!!」

フ口リス「いくらなんでもルチアに失礼すぎだよ!!」バキッ



一方、その頃…


「あ、ああ…あいつに子供!!」ガーン

「お、お姉さま!!魂が口から抜けてますの!!」

「もーほっといてぇ~」グスン



おしまい

引用: 上条「新しい家での暮らし」