1: 2012/02/02(木) 20:39:38.79 ID:LRePQf4g0
スコーンは美味い

6: 2012/02/02(木) 20:44:21.32 ID:LRePQf4g0
-on a beautiful day in February......

セシリア「イギリスでは、お茶の時間にスコーンを食べるんですの」

ラウラ「……」

セシリア「とってもポピュラーなお茶菓子ですのよ」

ラウラ「……」

セシリア「このあいだ一夏さんに作って差し上げたら、とても美味しいといって食べて下さいましたわ…///」

ラウラ「……」
IS<インフィニット・ストラトス>(1) (サンデーGXコミックス)

9: 2012/02/02(木) 20:47:14.41 ID:LRePQf4g0
セシリア「はっ!こうしてはいられませんわ!わたくし今日も一夏さんにお菓子を作ってさしあげなければいけませんの!」

セシリア「こうしている間にも一夏さんはわたくしが来るのを今か今かと心待ちにしているに違いありませんわ///」

セシリア「それではラウラさん、ごきげんよう」

ラウラ「……」ノシ

11: 2012/02/02(木) 20:53:36.26 ID:LRePQf4g0
―――――
―――


ラウラ「(すこーん…すこーん…すこーんか…)」

ラウラ「(嫁が喜んで食べるお菓子…いったいどのようなものなのだ)」

鈴「やっほーラウラ!難しい顔して、どうかしたの?」

ラウラ「鈴か、いや、なんでもない、なんでもないのだ」

鈴「ふーん、ならいいけど!」モグモグ

ラウラ「……っ!」( ゚д゚)ハッ!

ラウラ「り、鈴!おまえが食べているそれはなんだ!」

鈴「ん、これ?何って、酢こんぶだけど…」モグモグ

ラウラ「(すこんぶ→酢こんぶ、すこーん→酢コーン)」ホワンホワン

ラウラ「(コーン→corn→とうもろこし)」ホワンホワン

13: 2012/02/02(木) 20:57:31.77 ID:LRePQf4g0
ラウラ「はっ!そうか、分かったぞ!」

鈴「分かったって、何が?」モグモグ

ラウラ「鈴よ、ありがとう!」ガシッ

鈴「へ?あ、うん、どういたしまして……」

ラウラ「こうしてはいられん、早速材料の調達に行かねば!待っていろ嫁!」シュタッ

鈴「……どうしちゃったのよあの子……」

14: 2012/02/02(木) 21:04:16.74 ID:LRePQf4g0
―――――
―――


―ラウラルーム―


ラウラ「酢コーンというくらいだからな、材料はこのくらいなものだろう」

ラウラ「さて、あとはどのように調理するのかだが……」パカッ

ラウラ「うっ!」ケホッケホッ

ラウラ「うぅ……酢というのは臭いがきついな」グスッ


ガチャッ


シャル「ふぅーただいまー……って、うっ!」ゲホッ

ラウラ「おかえりシャルロット」

シャル「ラウラぁ…どうしちゃったのこのにおい」ツーン


20: 2012/02/02(木) 21:09:34.72 ID:LRePQf4g0
ラウラ「ああ、これのことか」

シャル「酢…?こんなもの買ってきて、どうしたの?」

ラウラ「うむ、一夏にスコーンを作ってやろうと思ってな」

ラウラ「セシリアより美味しく作ってやろうと思って材料を揃えてみたはいいものの、どう調理すればよいか分からんのだ」ウーム

シャル「材料って、まさかそのお酢と、そこにあるとうもろこしの山のこと?」

ラウラ「うむ」

21: 2012/02/02(木) 21:14:43.32 ID:LRePQf4g0
ラウラ「なかなかとうもろこしを置いてある店がなくてな、探すのに苦労したぞ」

シャル「え、えっと…もう一度聞くけど、ラウラはスコーンを作ろうとしてたんだよね?」

ラウラ「そうだ」

シャル「じゃあラウラ、スコーンって何かな?」

ラウラ「?文字通りコーンと酢を使った菓子のことだろう」

シャル「……ぷっ」

23: 2012/02/02(木) 21:23:47.12 ID:LRePQf4g0
シャル「あっはっはっは!!!」

ラウラ「な、なぜ笑う!」

シャル「ご、ごめんごめん、でも可笑しくってさ…」クスクス

ラウラ「な、何がおかしいというのだ!」

ラウラ「私の、嫁に美味しいお菓子を作ってやろうという気持ちが…そんなに、可笑しいというのか……」グスッ

シャル「えっ、ちょっ!ち、ちがうよラウラ!」オロオロ

ラウラ「私が、少女らしさの欠片もない私がお菓子を作るのは、そんなに可笑しいことなのか……」グスッ

シャル「ちがうよ、ラウラ…ラウラが一夏にお菓子を作ってあげようっていう気持ちはとても素敵だよ」ナデナデ

シャル「それに、ラウラは十分女の子だし、とっても可愛いと僕は思うな」ニコッ

ラウラ「グスッ…で、ではなぜ笑ったりしたのだ…///」

28: 2012/02/02(木) 21:28:31.24 ID:LRePQf4g0
シャル「ラウラ、まずスコーンが何か、ちゃんと調べてみた?」

ラウラ「むっ、調べてはいないが、名前からしてそのようなものだろうというのは分かったぞ」エッヘン

シャル「はぁ……ラウラ、まず、スコーンに対する認識をちゃんと改めないといけないね」

ラウラ「どういうことだ?」

シャル「スコーンっていうのはね……」


~シャル説明中~


ラウラ「……///」

シャル「ま、まぁ誰にでもそういう間違いはあるよ!」


29: 2012/02/02(木) 21:33:25.17 ID:LRePQf4g0
ラウラ「それでも私は嫁に美味しいスコーンを食べさせてやりたいんだ!」

シャル「うーん…それじゃあ、今から僕と一緒に作りに行かない?」

ラウラ「…できるのか?」

シャル「うん、材料は家庭科室とかにある分で足りるだろうし、スコーンはまえに料理部で作ったことがあるから…」

シャル「作り方は僕が教えてあげる!」

ラウラ「シャルロット…ありがとう」




34: 2012/02/02(木) 21:38:52.73 ID:LRePQf4g0
―――――
―――

―シャルのお料理教室―

シャル「ふぅ…それじゃあ早速始めよっか」

ラウラ「よろしくおねがいします、教官」ケイレイ

シャル「ふ、ふつうでいいよ、ふつうで…リラックスしていこ?」

ラウラ「むぅ……」

シャル「まずは材料だね…」


~スコーンの材料(12個分)~

薄力粉...250g
ベーキングパウダー...小さじ2と1/2
三温糖...20g
塩...ひとつまみ
バター(食塩不使用)...70g
溶き卵...1コ分
牛乳...約70g
つやだし用牛乳...適量


シャル「ざっとこんなものかな…」

40: 2012/02/02(木) 21:46:37.93 ID:LRePQf4g0
シャル「じゃあラウラ、エプロンまいて」マキマキ

ラウラ「こ、こうか?」

シャル「そうじゃなくて……ちょっと後ろ向いて」マキマキ

シャル「よし、できたよ!」

ラウラ「ど、どうだ……?」

シャル「(か、かわいいー!!!///)」キューン



参考画像
no title

50: 2012/02/02(木) 22:16:29.44 ID:LRePQf4g0
シャル「さて、それじゃあ作ろうか!」

ラウラ「おー」

シャル「えっと、まず、薄力粉、ベーキングパウダー、三温糖、それと塩をボウルに入れます」

ラウラ「こうか?」

シャル「そうそう、次に、そのボウルに1cm角に切ったバターを入れて指先でつぶしながら粉と混ぜ合わせ、そぼろ状にします」

ラウラ「そぼろ…?」

シャル「こんな感じだよ」マゼマゼ

ラウラ「ふむふむ」

52: 2012/02/02(木) 22:22:32.26 ID:LRePQf4g0
シャル「次に、さっきの粉類を脇に寄せて中央をくぼませ、卵と牛乳を入れます」

ラウラ「こうか」ドボドボ

シャル「そうそう、慎重にね」

シャル「で、全体を切るようにして混ぜ合わせて、ひとまとめにします」

ラウラ「……」マゼマゼ

ラウラ「……」ペロッ

シャル「あっ、舐めちゃダメだよラウラ」メッ

ラウラ「むぅ……」

シャル「十分に混ぜ合わせたら、ラップに包み冷蔵庫で約30分間休ませます」

53: 2012/02/02(木) 22:30:49.52 ID:LRePQf4g0
ラウラ「……暇だな」

シャル「そうだねー……しりとりでもする?」

ラウラ「そうだな」

シャル「じゃあ僕からね、しりとり!」

ラウラ「リンカーン」

シャル「ええ!まだ始めたばっかりだよ!」

ラウラ「そうだな」

シャル「じゃあ仕切りなおしね……しりとり!」

ラウラ「リービッヒ冷却器」

シャル「キンカン!」

ラウラ「ンジャメナ」

ラウラ「(あれ……?)」


54: 2012/02/02(木) 22:33:08.37 ID:LRePQf4g0
―――――
―――

―30分後―

シャル「そろそr出してみよっか」ガチャッ

ラウラ「おお、さっきより硬くなってるぞ」

58: 2012/02/02(木) 22:36:30.17 ID:LRePQf4g0
シャル「そしたら厚さ1.5cm位に伸ばして、型を抜くんだけど…」

シャル「丸いのが一般的だね、型抜き器がないから、だいたい直径5cmの位の円に形を整えて」

ラウラ「面白いな」ニギニギ

シャル「ふふっ♪」ニギニギ


60: 2012/02/02(木) 22:40:40.46 ID:LRePQf4g0
シャル「これで生地はぜんぶ使いきったね」

ラウラ「あとはこれを焼けば良いのだな?」

シャル「そうそう、シートを敷いたオーブン皿に間隔をあけて並べます」

ラウラ「できたぞ」

シャル「そしたら、仕上げに表面につやだし用の牛乳をハケで塗ります」

ラウラ「……」ヌリヌリ

シャル「よし、それじゃあ焼いてみよー!」

ラウラ「ファイアッ!」スイッチオン

シャル「ちなみにガス高速オーブンで、200℃-約12分だよ」


63: 2012/02/02(木) 22:48:18.56 ID:LRePQf4g0
―――――
―――

―12分後―


シャル「焼きあがったみたいだね」

ラウラ「開けてみてもいいか」ワクワク

シャル「うん、でも熱いから気をつけてね」

ラウラ「(……ドキドキ)」ガチャッ

ラウラ「おおっ!」

シャル「うわぁ!綺麗に焼きあがってるね!」

67: 2012/02/02(木) 22:53:34.89 ID:LRePQf4g0
シャル「ふわっと焼けてるしツヤも綺麗に出てる…美味しそう!」

ラウラ「味見してみてもいいか?」ソワソワ

シャル「あっ、ちょっと待ってて!」ゴソゴソ

シャル「じゃーん!クロテッドクリームとイチゴジャム!」

シャル「これをつけるだけでスコーンが何倍も美味しくなるんだ」

ラウラ「おお!」キラキラ

シャル「お好みでバターを付けても美味しいよ」

68: 2012/02/02(木) 22:59:01.93 ID:LRePQf4g0
シャル「それではお待ちかね、試食ターイム!」

ラウラ「おおー!」パチパチ

シャル「この時のために紅茶も準備しておきました!」

ラウラ「さすがシャルロット、準備がいいな」

シャル「えへへ♪スコーンはこうやって横から割って、そこにクリームとかをつけて食べるのがオーソドックスな食べ方だよ」

ラウラ「こうだな」パカッ ヌリヌリ

72: 2012/02/02(木) 23:05:56.50 ID:LRePQf4g0
シャル「きれいに割れたね、それじゃあ、いただきまーす」パクッ

ラウラ「いただきます」パクッ

シャル・ラウラ「(!!!)」

シャル「(外はサクっとしてて、それでいて中はふわふわ……)」

ラウラ「(甘すぎないクロテッドクリームと、甘いイチゴジャムとの絶妙なハーモニー……)」

シャル「(そして何より!)」

シャル・ラウラ「(スコーンでモソモソした口の中を潤してくれるアールグレイが奏でるセレナーデ!)」

シャル・ラウラ「美味しいっ!!!」

78: 2012/02/02(木) 23:11:24.10 ID:LRePQf4g0
ラウラ「美味い!美味いぞシャルロット!」

シャル「美味しい……」

シャル「よかったねラウラ、これなら本場のセシリアのスコーンとも互角かそれ以上に戦えるよ!」

ラウラ「ありがとう、シャルロットのお陰だ!」

シャル「ううん、僕はただ作り方を教えただけ」

シャル「ここまで美味しくできたのは、ラウラが頑張ったからだよ」

ラウラ「シャルロット……」ジーン

シャル「ラウラ……」ジーン

ラウラ「……顔にクリームがついているぞ」ペロッ

シャル「ひゃっ///」

80: 2012/02/02(木) 23:17:50.00 ID:LRePQf4g0
シャル「もうっ、びっくりさせないでよ……」

ラウラ「ん、すまないな」モグモグ

シャル「それに……」

シャル「ラウラの顔にも、クリームついてる」ペロッ

ラウラ「あうっ///」

シャル「ふふっ♪」

ラウラ「ふふふっ」


キャッキャウフフ

82: 2012/02/02(木) 23:23:57.37 ID:LRePQf4g0
―――――
―――



ラウラ「嫁!」

シャル「一夏ー!」

一夏「おっ、ラウラにシャル!どうしたんだ、そんなに急いで?」

シャル「あのね、ラウラが一夏に食べさせたいものがあるって」

一夏「ラウラが、俺に?」

ラウラ「こ、これだっ!」ズイッ

一夏「おっ、スコーンじゃん!」

85: 2012/02/02(木) 23:28:49.30 ID:LRePQf4g0
ラウラ「シャルロットに作り方を教わったのだ!」エッヘン

シャル「ラウラったら、最初スコーンのことを酢でつけたとう…ムガッ!フゴッ!」ンー!

ラウラ「(それは言わないでくれー!)」グググッ

シャル「(く、くるしい……)」

一夏「どうしたんだ?」

ラウラ「い、いや、なんでもない…とにかく、早く食べてみてくれ!」


87: 2012/02/02(木) 23:36:11.18 ID:LRePQf4g0
シャル「ジャムとクリームもあるよ」

一夏「わざわざありがとうな、んじゃ、いただきまーす」パクッ

ラウラ「……どうだ」ドキドキ

一夏「……」モグモグ

一夏「……う、美味い!すごく美味いぞラウラ!もう一個いいか?」パクッ

ラウラ「ほんとうか一夏!?じゃあセシリアのとどっちが美味しかったのだ!?」

一夏「セシリアのと比べてか?うーん、どっちも甲乙つけがたいけど……」

ラウラ「……」ジーッ

一夏「と、とにかく、ラウラのはすげー美味いぞー!俺のためにありがとうなーラウラ」ナデナデ

ラウラ「ふ、ふふふっ、嫁にお菓子を作ってやるのも夫の役目だからな///」

89: 2012/02/02(木) 23:43:27.22 ID:LRePQf4g0
シャル「(ラウラったら、デレデレしちゃって……)」ムスー

シャル「(でも、とっても嬉しそう)」

シャル「(僕が手助けしたことでラウラが笑顔になれたなら、それはとっても嬉しいな)」

シャル「(良かったね、ラウラ!)」ニコッ


94: 2012/02/02(木) 23:56:36.09 ID:LRePQf4g0
ーーーーー
ーーー

ーその夜ー


ラウラ「シャルロット……?」

シャル「……」zzzz

ラウラ「寝たか……」モゾモゾ

ラウラ「シャルロット、今日はありがとう」

ラウラ「お前がいなければ、わたしはスコーンを作ることなど出来なかった」

ラウラ「だが、お前が教えてくれたから、一夏に美味いと言わせることができた」

ラウラ「シャルロット、お前はわたしの最高のと、友達だ///」

ラウラ「……」ギュッ

ラウラ「おやすみ、シャルロット」チュッ

ラウラ「……///」

シャル「……」zzzz


おわり

96: 2012/02/02(木) 23:59:13.78 ID:LRePQf4g0
チュンチュン

シャル「へっ?なんで僕のベッドでラウラが寝てるの?///」

ラウラ「……」zzzz


おわれ

97: 2012/02/03(金) 00:00:02.79 ID:31O63zdW0

引用: ラウラ「すこーん……?」