625: 2015/03/10(火) 20:15:01.90 ID:MTTp9GXt.net
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その1】
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その2】
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その3】
数日経って
どうやらあの日、何人か見てた生徒がいるみたいで
穂乃果ちゃんは、その子達を誘ってるみたいやった
…ほんと、行動力はあるんやね
一方、ウチらはと言うと…
えりちが、理事長に進言するって息を巻いてた
「先日のライブですが…」
「生徒は全く集まりませんでした。」
「彼女達の活動は、音ノ木坂学院にとってマイナスだと思います。」
「…そんな人たちの頑張りを認めてほしいと言ったのは、絢瀬さん自身でしょう?」
「だからこそ、学校の事情で生徒の活動を制限するのは…」
「でしたら…!」
「学院存続のために生徒会も独自に活動させてください!」
626: 2015/03/10(火) 20:15:46.34 ID:MTTp9GXt.net
「…それは駄目よ。」
「何故ですか!?」
「…それに。」
「全然人気がない訳じゃないみたいですよ?」
そう言って理事長は、パソコンの画面を見せた
「…!この前のライブの…」
あの子達3人が必氏に歌ってる姿が、そこにはあった
「誰かが撮ってたんやなあ…」
えりちは、その動画を見つめる
…なあ、えりち
何で、理事長は生徒会に活動させたくないか分かる?
…今のえりちには
見えてないものがあるって、気付かん?
「何故ですか!?」
「…それに。」
「全然人気がない訳じゃないみたいですよ?」
そう言って理事長は、パソコンの画面を見せた
「…!この前のライブの…」
あの子達3人が必氏に歌ってる姿が、そこにはあった
「誰かが撮ってたんやなあ…」
えりちは、その動画を見つめる
…なあ、えりち
何で、理事長は生徒会に活動させたくないか分かる?
…今のえりちには
見えてないものがあるって、気付かん?
627: 2015/03/10(火) 20:16:31.89 ID:MTTp9GXt.net
「…失礼しました。」
理事長室を出て、生徒会室へ
「…」
えりちが、イライラしてるのが分かる
…こんな時は。ウチの声は届かない
ちょっと、一人にさせようか
「えりち、ウチちょっと用事あるから…」
「…分かった。」
えりちがしてる事は
今までのえりちを否定する事
それに…早く気付いてよ、えりち
ウチが一言、言えば済むんかもしれん
でも、それでえりちは変われる?
…えりちには、ウチみたいになってほしくない
理事長室を出て、生徒会室へ
「…」
えりちが、イライラしてるのが分かる
…こんな時は。ウチの声は届かない
ちょっと、一人にさせようか
「えりち、ウチちょっと用事あるから…」
「…分かった。」
えりちがしてる事は
今までのえりちを否定する事
それに…早く気付いてよ、えりち
ウチが一言、言えば済むんかもしれん
でも、それでえりちは変われる?
…えりちには、ウチみたいになってほしくない
628: 2015/03/10(火) 20:26:34.79 ID:MTTp9GXt.net
荷物を持って、屋上へ
「ん~。気持ちいいなあ…」
屋上にある、はしごを上ってさらに上へ
最近見つけた、お昼寝ポイント
…ひとりになりたい時は、たまに来るん
と、思ってたけど
穂乃果ちゃんたちが来た
「…ここで、練習してるんか。」
何となく、隠れて覗く
…いや、別にそういう趣味はないんやけど
「ん~。気持ちいいなあ…」
屋上にある、はしごを上ってさらに上へ
最近見つけた、お昼寝ポイント
…ひとりになりたい時は、たまに来るん
と、思ってたけど
穂乃果ちゃんたちが来た
「…ここで、練習してるんか。」
何となく、隠れて覗く
…いや、別にそういう趣味はないんやけど
629: 2015/03/10(火) 20:27:26.03 ID:MTTp9GXt.net
ストレッチをして、基礎練
なんだか、まだ日は浅いのに様になってるやん?
…すると、二人の女の子に連れられて
眼鏡をかけた子が屋上に来た
いや、引っ張られて来た、って方が正しいんかな?
ショートカットの、かわいい子が口を開く
「かよちんも、参加させてあげてください!」
なるほど、そうきたか…
「…つまり、メンバーになるってこと?」
南さんが、聞き返す
途端に、連れて来た二人がまくしたてる
アイドルをやりたがってた
歌唱力がある
そんな事を、口々に穂乃果ちゃん達に伝える
なんだか、まだ日は浅いのに様になってるやん?
…すると、二人の女の子に連れられて
眼鏡をかけた子が屋上に来た
いや、引っ張られて来た、って方が正しいんかな?
ショートカットの、かわいい子が口を開く
「かよちんも、参加させてあげてください!」
なるほど、そうきたか…
「…つまり、メンバーになるってこと?」
南さんが、聞き返す
途端に、連れて来た二人がまくしたてる
アイドルをやりたがってた
歌唱力がある
そんな事を、口々に穂乃果ちゃん達に伝える
630: 2015/03/10(火) 20:28:30.83 ID:MTTp9GXt.net
当の本人はと言うと…
「わ、私はまだ…なんて言うか…」
…なんだか、昔のウチを見てるみたい
自信が無くて、表に立てなくて…
二人に励まされつつ、向き合うその子
「えっと…私…こ、こいずみ…」
その時、二人が背中を押した
「がんばれ」って、言ってるみたいに
「私、小泉花陽と言います。」
「一年生で、背も小さくて。」
「声も小さくて、人見知りで…」
「得意な物は何もないです。」
「わ、私はまだ…なんて言うか…」
…なんだか、昔のウチを見てるみたい
自信が無くて、表に立てなくて…
二人に励まされつつ、向き合うその子
「えっと…私…こ、こいずみ…」
その時、二人が背中を押した
「がんばれ」って、言ってるみたいに
「私、小泉花陽と言います。」
「一年生で、背も小さくて。」
「声も小さくて、人見知りで…」
「得意な物は何もないです。」
631: 2015/03/10(火) 20:29:20.94 ID:MTTp9GXt.net
「でも…でも…!」
彼女は、顔を上げる
「アイドルへの想いは、誰にも負けないつもりです!」
「だから…」
「μ'sのメンバーにしてください!」
深々と、頭を下げた
「…こちらこそ。」
穂乃果ちゃんが、手を差し出す
「よろしく♪」
その手を取った彼女の顔に
さっきまでの、不安さは少しも感じんかった
…まるで、穂乃果ちゃんの元気が
彼女に、伝わったみたいに
彼女は、顔を上げる
「アイドルへの想いは、誰にも負けないつもりです!」
「だから…」
「μ'sのメンバーにしてください!」
深々と、頭を下げた
「…こちらこそ。」
穂乃果ちゃんが、手を差し出す
「よろしく♪」
その手を取った彼女の顔に
さっきまでの、不安さは少しも感じんかった
…まるで、穂乃果ちゃんの元気が
彼女に、伝わったみたいに
632: 2015/03/10(火) 20:30:08.95 ID:MTTp9GXt.net
「…それで、二人は?」
南…ことりちゃんが、尋ねる
「二人は、どうするの?」
「「えっ?」」
「「どうするって…ええ!?」」
「まだまだメンバーは…募集中ですよ?」
海未ちゃんと、ことりちゃんが手を伸ばした
顔を見合わせて、手を取る二人
…こうやって君たちは
周りの人を、巻き込んでいくんやね
見てるウチまで、あったかくなる
…こんな3人みたいに
ウチは、なりたかったんよ
なあ?にこっち…えりち…
南…ことりちゃんが、尋ねる
「二人は、どうするの?」
「「えっ?」」
「「どうするって…ええ!?」」
「まだまだメンバーは…募集中ですよ?」
海未ちゃんと、ことりちゃんが手を伸ばした
顔を見合わせて、手を取る二人
…こうやって君たちは
周りの人を、巻き込んでいくんやね
見てるウチまで、あったかくなる
…こんな3人みたいに
ウチは、なりたかったんよ
なあ?にこっち…えりち…
633: 2015/03/10(火) 21:14:38.66 ID:MTTp9GXt.net
---
「んん~…」
「朝は気持ちいいなあ…」
何となく早く目が覚めたから
神田明神の掃除でも…と思ってやってきた
…それに
あの子達が頑張ってるの
近くで見れるしね♪
…と、思った矢先
懐かしいツインテールをした不審者がおった
あれは…にこっちやんな?
「んん~…」
「朝は気持ちいいなあ…」
何となく早く目が覚めたから
神田明神の掃除でも…と思ってやってきた
…それに
あの子達が頑張ってるの
近くで見れるしね♪
…と、思った矢先
懐かしいツインテールをした不審者がおった
あれは…にこっちやんな?
634: 2015/03/10(火) 21:15:18.97 ID:MTTp9GXt.net
なんとなく、様子を見る
「もしかしてにこっち、勧誘に…?」
そうなったら、きっと絶対上手く行く!
にこっちと穂乃果ちゃん
二人がいれば、きっと…!
と、いう甘い期待は
にこっちの言葉にかき消された
「アンタ達…」
「とっとと解散しなさい!」
…いきなり何を言ってるん?にこっち
「もしかしてにこっち、勧誘に…?」
そうなったら、きっと絶対上手く行く!
にこっちと穂乃果ちゃん
二人がいれば、きっと…!
と、いう甘い期待は
にこっちの言葉にかき消された
「アンタ達…」
「とっとと解散しなさい!」
…いきなり何を言ってるん?にこっち
635: 2015/03/10(火) 21:15:59.74 ID:MTTp9GXt.net
---
「これで…」
「…何してるん、にこっち。」
「の、希…!?」
「さっきの、どういう事?」
「アンタ、見て…?」
「ウチはてっきり、一緒にやろうって言いに来たんかと…」
「ありえないわ!!」
「にこっち…?」
「私を、あんなやつらと一緒にしないで!」
「私はただ…!」
「…いいえ。何でも無いわ。」
「とにかく、邪魔しないでよね。」
そう言って、にこっちは走っていった
…何をするつもりなんよ
「これで…」
「…何してるん、にこっち。」
「の、希…!?」
「さっきの、どういう事?」
「アンタ、見て…?」
「ウチはてっきり、一緒にやろうって言いに来たんかと…」
「ありえないわ!!」
「にこっち…?」
「私を、あんなやつらと一緒にしないで!」
「私はただ…!」
「…いいえ。何でも無いわ。」
「とにかく、邪魔しないでよね。」
そう言って、にこっちは走っていった
…何をするつもりなんよ
636: 2015/03/10(火) 21:37:51.63 ID:MTTp9GXt.net
---
今日は、雨
屋上が使えないから
穂乃果ちゃん達も練習は取りやめみたい
何より…
「どうやらあの子ら…」
「辞めるつもりはないようやで?にこっち。」
「…ふんっ。」
にこっちが、何をしたいんかは、分からない
でも…にこっちには悪いけど
あの子らの邪魔は、させたくないんよ
今日は、雨
屋上が使えないから
穂乃果ちゃん達も練習は取りやめみたい
何より…
「どうやらあの子ら…」
「辞めるつもりはないようやで?にこっち。」
「…ふんっ。」
にこっちが、何をしたいんかは、分からない
でも…にこっちには悪いけど
あの子らの邪魔は、させたくないんよ
637: 2015/03/10(火) 21:38:28.86 ID:MTTp9GXt.net
「…と、言う訳で。」
「あの子らに、にこっちに会いに来るように伝えたから♪」
「なぁ~にが、と、言う訳で。よ!」
「だって、あれこれ考えんのめんどいし…」
「直接、ちゃんと話し合った方がいいと思って。」
「大きなお世話よ!!」
「…なあ、にこっち。」
「なんで、そんなにあの子らを嫌うん?」
「あの子らは…」
「…分かってる。」
「希の言いたい事、何となく分かる。」
「なら…!」
「だからこそ、よ。」
「…もう、あんな思いはしたくないの。」
にこっち…
「あの子らに、にこっちに会いに来るように伝えたから♪」
「なぁ~にが、と、言う訳で。よ!」
「だって、あれこれ考えんのめんどいし…」
「直接、ちゃんと話し合った方がいいと思って。」
「大きなお世話よ!!」
「…なあ、にこっち。」
「なんで、そんなにあの子らを嫌うん?」
「あの子らは…」
「…分かってる。」
「希の言いたい事、何となく分かる。」
「なら…!」
「だからこそ、よ。」
「…もう、あんな思いはしたくないの。」
にこっち…
638: 2015/03/10(火) 21:39:08.01 ID:MTTp9GXt.net
---
「…やっぱり追い出されたみたいやねえ。」
穂乃果ちゃんたちなら、もしかしたら…って期待もあったけど
やっぱり、断られたみたいやった
そもそも事の発端は
えりちがアイドル部はすでにある、って焚き付けたから
穂乃果ちゃん達がにこっちの部活に入ろうとした訳で
えりちはえりちで
穂乃果ちゃん達に諦めてほしいのか
そうじゃないのか
…でも
もし本当に、にこっちと穂乃果ちゃん達が一緒にアイドルやったら…
こんなに心躍る事、応援せずにはいれんやん?
「…やっぱり追い出されたみたいやねえ。」
穂乃果ちゃんたちなら、もしかしたら…って期待もあったけど
やっぱり、断られたみたいやった
そもそも事の発端は
えりちがアイドル部はすでにある、って焚き付けたから
穂乃果ちゃん達がにこっちの部活に入ろうとした訳で
えりちはえりちで
穂乃果ちゃん達に諦めてほしいのか
そうじゃないのか
…でも
もし本当に、にこっちと穂乃果ちゃん達が一緒にアイドルやったら…
こんなに心躍る事、応援せずにはいれんやん?
639: 2015/03/10(火) 21:58:17.96 ID:MTTp9GXt.net
「…スクールアイドル?」
「にこ先輩が?」
…順番は逆になってしまったけど
やっぱり、伝えないと進まないと思ったん
だから、穂乃果ちゃん達には話しておかないと
「…だった、が一番正しいかな。」
「それって…」
「…ちょっと、話が長くなるから。」
「よかったら、空いてる教室で話そうか。」
認めたくないけど…
ウチじゃ、にこっちの力にはなれんかった
でも、穂乃果ちゃんなら…
なんとか、してくれるかも
「にこ先輩が?」
…順番は逆になってしまったけど
やっぱり、伝えないと進まないと思ったん
だから、穂乃果ちゃん達には話しておかないと
「…だった、が一番正しいかな。」
「それって…」
「…ちょっと、話が長くなるから。」
「よかったら、空いてる教室で話そうか。」
認めたくないけど…
ウチじゃ、にこっちの力にはなれんかった
でも、穂乃果ちゃんなら…
なんとか、してくれるかも
640: 2015/03/10(火) 21:58:55.23 ID:MTTp9GXt.net
「…一年の頃。」
「にこっちは、アイドル研究部を立ち上げたんよ。」
「理由は、にこっちの夢のため。」
「夢…?」
「にこっちは、本気でアイドルを目指してた。」
「…いや。」
「今も…目指してるんよ。」
「でも…」
言葉に、詰まる
…でも、伝えんと
「だからこそ、にこっちは穂乃果ちゃん達を認めたくないんやと思う。」
「にこっちは、アイドル研究部を立ち上げたんよ。」
「理由は、にこっちの夢のため。」
「夢…?」
「にこっちは、本気でアイドルを目指してた。」
「…いや。」
「今も…目指してるんよ。」
「でも…」
言葉に、詰まる
…でも、伝えんと
「だからこそ、にこっちは穂乃果ちゃん達を認めたくないんやと思う。」
641: 2015/03/10(火) 21:59:33.91 ID:MTTp9GXt.net
「どういう…事ですか?」
「…」
「初めて穂乃果ちゃんを見たとき、思ったんよ。」
「にこっちと、似てるなあ…って。」
「え…?」
「いつだって前向いて。」
「どんな事にだって、挑戦して。」
「決して諦めずに、自分のしたい事をやってた。」
「…それが、ウチの憧れやった。」
「希先輩…」
「…話を戻すな?」
「…」
「初めて穂乃果ちゃんを見たとき、思ったんよ。」
「にこっちと、似てるなあ…って。」
「え…?」
「いつだって前向いて。」
「どんな事にだって、挑戦して。」
「決して諦めずに、自分のしたい事をやってた。」
「…それが、ウチの憧れやった。」
「希先輩…」
「…話を戻すな?」
642: 2015/03/10(火) 22:00:17.50 ID:MTTp9GXt.net
「にこっちが活動をはじめてしばらくしてから。」
「部員が二人、増えたんよ。」
「…二人とも、すっごく真面目で。」
「この間の穂乃果ちゃん達みたいに、講堂を借りて。」
「3人で、小さなステージをしたんよ。」
「にこ先輩も…?」
「そう。」
「結果は…少し、心残りがあったけど。」
「それでも、ウチにはにこっち達が輝いて見えた。」
「まさか、にこ先輩も…同じ事をしていたなんて。」
「ふふっ…今の意地悪なにこっちからは、想像できんやろ?」
「…でも、頑張ってた。」
「自己紹介の時に…」
「にこっちは、こんな事を言ったんよ。」
『この講堂を、ファンの皆でいっぱいにしてみせます!!』
「それって…!」
「な?そっくりやろ?」
くすくすと、笑う
「部員が二人、増えたんよ。」
「…二人とも、すっごく真面目で。」
「この間の穂乃果ちゃん達みたいに、講堂を借りて。」
「3人で、小さなステージをしたんよ。」
「にこ先輩も…?」
「そう。」
「結果は…少し、心残りがあったけど。」
「それでも、ウチにはにこっち達が輝いて見えた。」
「まさか、にこ先輩も…同じ事をしていたなんて。」
「ふふっ…今の意地悪なにこっちからは、想像できんやろ?」
「…でも、頑張ってた。」
「自己紹介の時に…」
「にこっちは、こんな事を言ったんよ。」
『この講堂を、ファンの皆でいっぱいにしてみせます!!』
「それって…!」
「な?そっくりやろ?」
くすくすと、笑う
643: 2015/03/10(火) 22:00:55.37 ID:MTTp9GXt.net
「…ライブ中に、ぶつかって倒れてしまったんよ。」
「プレッシャーも、すごかったと思うし…」
「それでも、にこっちは立ち上がって、最後まで踊り続けた。」
「最後まで、必氏に頑張ってた。」
「悔しくて、終わってから泣いてしまうぐらい…」
「にこっちにとって、アイドルはそれだけの物なん。」
「…」
「…だからこそ、あんな事になってしまったんよ。」
思い出すのも、辛い事
ウチらが変わってしまった、原因
それでもウチは、彼女達に伝えた
あの日から…今まで、起こった事を
「プレッシャーも、すごかったと思うし…」
「それでも、にこっちは立ち上がって、最後まで踊り続けた。」
「最後まで、必氏に頑張ってた。」
「悔しくて、終わってから泣いてしまうぐらい…」
「にこっちにとって、アイドルはそれだけの物なん。」
「…」
「…だからこそ、あんな事になってしまったんよ。」
思い出すのも、辛い事
ウチらが変わってしまった、原因
それでもウチは、彼女達に伝えた
あの日から…今まで、起こった事を
644: 2015/03/10(火) 22:01:51.10 ID:MTTp9GXt.net
「…」
…やっぱり、話したのは間違いやったかな?
誰も、一言も喋らない
ガタッと音を立てて、穂乃果ちゃんが立ち上がる
「…もう一回、にこ先輩のとこ行ってくる。」
「穂乃果ちゃん!?」
「だって…だって、悔しいよ!」
「それだけ、真剣にアイドルの事考えてるんだよ!?」
「そんな人が、穂乃果達には必要なんだよ!」
「ですが…!」
「…きっと。」
「きっと、にこ先輩だって…!」
そう言って、穂乃果ちゃんは走り出した
…やっぱり、話したのは間違いやったかな?
誰も、一言も喋らない
ガタッと音を立てて、穂乃果ちゃんが立ち上がる
「…もう一回、にこ先輩のとこ行ってくる。」
「穂乃果ちゃん!?」
「だって…だって、悔しいよ!」
「それだけ、真剣にアイドルの事考えてるんだよ!?」
「そんな人が、穂乃果達には必要なんだよ!」
「ですが…!」
「…きっと。」
「きっと、にこ先輩だって…!」
そう言って、穂乃果ちゃんは走り出した
645: 2015/03/10(火) 22:15:26.75 ID:MTTp9GXt.net
---
「上手く、いってるかなあ…」
中庭のベンチに、腰掛ける
「…上手く行く訳無いでしょ。」
「えっ?」
「…にこっち。」
「アンタが、けしかけたんでしょ。」
「一緒にアイドル目指しましょう、って。」
「…はは。」
やっぱり、そう上手くは行かんか…
えりちにも言われたもん
フィクションなんかじゃない、って。
「…ごめんな。」
「…」
「上手く、いってるかなあ…」
中庭のベンチに、腰掛ける
「…上手く行く訳無いでしょ。」
「えっ?」
「…にこっち。」
「アンタが、けしかけたんでしょ。」
「一緒にアイドル目指しましょう、って。」
「…はは。」
やっぱり、そう上手くは行かんか…
えりちにも言われたもん
フィクションなんかじゃない、って。
「…ごめんな。」
「…」
646: 2015/03/10(火) 22:16:01.08 ID:MTTp9GXt.net
「…別に。」
にこっちが、横に座る
「なあ、にこっち。」
「一つだけ、聞かせて?」
「…なによ。」
「なんで…穂乃果ちゃん達じゃ駄目なん?」
「あの子らなら、きっと…」
「…あの時も、そう思ってた。」
「あの二人となら、どんな事だって…」
「…」
にこっちは、まだ引きずって…
「…意識が、足りないのよ。」
「あれじゃ…きっと、同じようになる。」
にこっちが、横に座る
「なあ、にこっち。」
「一つだけ、聞かせて?」
「…なによ。」
「なんで…穂乃果ちゃん達じゃ駄目なん?」
「あの子らなら、きっと…」
「…あの時も、そう思ってた。」
「あの二人となら、どんな事だって…」
「…」
にこっちは、まだ引きずって…
「…意識が、足りないのよ。」
「あれじゃ…きっと、同じようになる。」
647: 2015/03/10(火) 22:16:36.46 ID:MTTp9GXt.net
「あいつらは、廃校にしないために頑張ってる。」
「それは…嫌というほど、知ってるわ。」
「だからこそ…」
「私との意識が、違うのよ。」
「やりたい事が…ね。」
「結局は、そこよ。」
「意識のズレが、あの結果を招いた。」
「きっと…今度だってそう。」
「いずれ、私について来れなくなる。」
「そうなったら…苦しむのはあいつらよ。」
「…」
「また、そうなるくらいなら…」
「私は、一人でいい。」
「それは…嫌というほど、知ってるわ。」
「だからこそ…」
「私との意識が、違うのよ。」
「やりたい事が…ね。」
「結局は、そこよ。」
「意識のズレが、あの結果を招いた。」
「きっと…今度だってそう。」
「いずれ、私について来れなくなる。」
「そうなったら…苦しむのはあいつらよ。」
「…」
「また、そうなるくらいなら…」
「私は、一人でいい。」
648: 2015/03/10(火) 22:17:19.84 ID:MTTp9GXt.net
「…」
にこっちの、手を握る
「希…?」
「…聞いて、にこちゃん。」
「アンタ…!」
「私は、にこちゃんのおかげで変われたの。」
「にこちゃんは、私の憧れだった。」
「…いつだって前向きで。」
「明るくて、笑顔で。」
「周りに何を思われたって…」
「可能性が無くたって。」
「自分が決めた事に向かって、突き進む。」
「…そんなにこちゃんに、憧れてたんだ。」
にこっちの、手を握る
「希…?」
「…聞いて、にこちゃん。」
「アンタ…!」
「私は、にこちゃんのおかげで変われたの。」
「にこちゃんは、私の憧れだった。」
「…いつだって前向きで。」
「明るくて、笑顔で。」
「周りに何を思われたって…」
「可能性が無くたって。」
「自分が決めた事に向かって、突き進む。」
「…そんなにこちゃんに、憧れてたんだ。」
649: 2015/03/10(火) 22:17:57.66 ID:MTTp9GXt.net
「あの時のにこちゃんは。」
「絶対に、後ろを振り向いたりはしなかった。」
「常に、前だけを見てた。」
「…私がくじけそうになったとき。」
「頑張れ、頑張れって、励ましてくれた。」
「…そんなにこちゃんが、好きだったんだよ。」
「なのに。」
「今のにこちゃんは、後ろばかり向いてる。」
「失敗を恐れて。」
「過去にとらわれてる。」
「…いつから、そんなに臆病になったの?」
「…ッ!」
「絶対に、後ろを振り向いたりはしなかった。」
「常に、前だけを見てた。」
「…私がくじけそうになったとき。」
「頑張れ、頑張れって、励ましてくれた。」
「…そんなにこちゃんが、好きだったんだよ。」
「なのに。」
「今のにこちゃんは、後ろばかり向いてる。」
「失敗を恐れて。」
「過去にとらわれてる。」
「…いつから、そんなに臆病になったの?」
「…ッ!」
650: 2015/03/10(火) 22:18:36.85 ID:MTTp9GXt.net
「きっと、あの頃のにこちゃんなら。」
「穂乃果ちゃんの手を取って。」
「行こう!って、皆を引っ張って行くと思う。」
「どれだけその道のりが辛くても。」
「諦めずに、突き進むと思う。」
「…もう、辞めようよ。」
「意地張るの、辞めよう?」
「可能性が、すぐそこにあるんだよ?」
「そんなの…!」
「逃げ道を作ってるのは、自分だって気付いてよ!!」
「穂乃果ちゃんの手を取って。」
「行こう!って、皆を引っ張って行くと思う。」
「どれだけその道のりが辛くても。」
「諦めずに、突き進むと思う。」
「…もう、辞めようよ。」
「意地張るの、辞めよう?」
「可能性が、すぐそこにあるんだよ?」
「そんなの…!」
「逃げ道を作ってるのは、自分だって気付いてよ!!」
651: 2015/03/10(火) 22:19:11.03 ID:MTTp9GXt.net
「…」
「にこちゃん、言ったよね?」
「私たちといると、逃げ道を作っちゃゃう、って。」
「作ってるのは自分じゃない!」
「何のために、離れたの?」
「…」
「ただ、逃げたかっただけ?」
「やめて…」
「怖かったの?」
「やめてよ…」
「これ以上、大事な物を失いたくないから?」
「…やめてってば!!」
「にこちゃんの、曲げられない物って…なに?」
「にこちゃん、言ったよね?」
「私たちといると、逃げ道を作っちゃゃう、って。」
「作ってるのは自分じゃない!」
「何のために、離れたの?」
「…」
「ただ、逃げたかっただけ?」
「やめて…」
「怖かったの?」
「やめてよ…」
「これ以上、大事な物を失いたくないから?」
「…やめてってば!!」
「にこちゃんの、曲げられない物って…なに?」
652: 2015/03/10(火) 22:19:50.49 ID:MTTp9GXt.net
「曲げられない…物…?」
「これだけは譲れない、って物。」
「にこちゃんにとって、それは…」
「自分一人の力で頑張る事?」
「それとも…」
「夢を叶える事?」
「それは…」
「…そこが同じなら。」
「きっと、願いは叶うよ。」
「一緒に叶えてくれる、仲間がいるんだから。」
「これだけは譲れない、って物。」
「にこちゃんにとって、それは…」
「自分一人の力で頑張る事?」
「それとも…」
「夢を叶える事?」
「それは…」
「…そこが同じなら。」
「きっと、願いは叶うよ。」
「一緒に叶えてくれる、仲間がいるんだから。」
653: 2015/03/10(火) 22:20:45.00 ID:MTTp9GXt.net
「でも、にこは…」
「…」
「…一人の力じゃ、無理な時もある。」
「どんなに頑張っても、到底越せない壁だってある。」
「なら、諦めるん?」
「…力を貸してくれる人たちが、そこにおるんよ?」
「ウチも、穂乃果ちゃんも…そして、きっとえりちも。」
「みんなが、いるんやから。」
「みんなでなら、叶えられるんよ。」
「込める想いは違っても…」
「目指してるのは、同じアイドルやろ?」
「…なら、きっと大丈夫や。」
「にこっちの夢は…叶うよ。」
「…」
「…一人の力じゃ、無理な時もある。」
「どんなに頑張っても、到底越せない壁だってある。」
「なら、諦めるん?」
「…力を貸してくれる人たちが、そこにおるんよ?」
「ウチも、穂乃果ちゃんも…そして、きっとえりちも。」
「みんなが、いるんやから。」
「みんなでなら、叶えられるんよ。」
「込める想いは違っても…」
「目指してるのは、同じアイドルやろ?」
「…なら、きっと大丈夫や。」
「にこっちの夢は…叶うよ。」
654: 2015/03/10(火) 23:01:14.10 ID:MTTp9GXt.net
---
「にこの…夢。」
「アイドル…」
「曲げられない物…か。」
ガチャッ
…パタン
パチッ
「「おつかれさまでーす!」」
「…!なっ…」
「お茶です、部長!」
「部長!?」
「今年の予算表になります、部長!」
「…っ!?」
「部長ー!ここにあったグッズ、邪魔だったんで棚に移動しておきましたー。」
「こら!勝手に…!」
「にこの…夢。」
「アイドル…」
「曲げられない物…か。」
ガチャッ
…パタン
パチッ
「「おつかれさまでーす!」」
「…!なっ…」
「お茶です、部長!」
「部長!?」
「今年の予算表になります、部長!」
「…っ!?」
「部長ー!ここにあったグッズ、邪魔だったんで棚に移動しておきましたー。」
「こら!勝手に…!」
655: 2015/03/10(火) 23:01:56.51 ID:MTTp9GXt.net
「さ、参考に…ちょっと貸して。」
「部長のオススメの曲。」
「な、なら迷わずこれを…!」
「ああー!!だからそれは…!」
「ところで、次の曲の相談をしたいのですが、部長!」
「やはり次は、更にアイドルを意識した方が良いかと思いまして…」
「それと~、振り付けも何か良いのがあったら…♪」
「歌のパート分けもよろしくお願いします!!」
「…」
「…こんな事で押し切れると思ってるの…?」
「…押し切る?」
「私はただ、相談しているだけです。」
「音ノ木坂アイドル研究部所属の…」
「μ'sの7人が歌う、次の曲を。」
「部長のオススメの曲。」
「な、なら迷わずこれを…!」
「ああー!!だからそれは…!」
「ところで、次の曲の相談をしたいのですが、部長!」
「やはり次は、更にアイドルを意識した方が良いかと思いまして…」
「それと~、振り付けも何か良いのがあったら…♪」
「歌のパート分けもよろしくお願いします!!」
「…」
「…こんな事で押し切れると思ってるの…?」
「…押し切る?」
「私はただ、相談しているだけです。」
「音ノ木坂アイドル研究部所属の…」
「μ'sの7人が歌う、次の曲を。」
656: 2015/03/10(火) 23:02:29.76 ID:MTTp9GXt.net
「7人…?」
「…」
「にこ先輩!」
「…」
「みんなで、叶える…ね。」ボソッ
「…いい?」
「アイドルっていうのは笑顔を見せる仕事じゃない。」
「笑顔にさせる仕事なの!」
「それをよーく自覚しなさい!」
「そして…」
「自分の曲げられない想いを、アイドルとしての自分に込めなさい!」
「…」
「にこ先輩!」
「…」
「みんなで、叶える…ね。」ボソッ
「…いい?」
「アイドルっていうのは笑顔を見せる仕事じゃない。」
「笑顔にさせる仕事なの!」
「それをよーく自覚しなさい!」
「そして…」
「自分の曲げられない想いを、アイドルとしての自分に込めなさい!」
657: 2015/03/10(火) 23:03:17.26 ID:MTTp9GXt.net
「曲げられない、想い…?」
「そうよ!にこなら、必ず本物のアイドルになる事!」
「…なら、穂乃果は廃校を阻止する事!」
「…そうよ。」
「それがあれば、例え苦しい事があっても絶対に乗り越えられる!」
「目指すのは同じ、アイドル!」
「想いは、そのための原動力よ!!」
「「…はい!!」」
「それじゃ、練習よ!」
「着替えて、屋上に集合!!」
「「はい!!」」
「そうよ!にこなら、必ず本物のアイドルになる事!」
「…なら、穂乃果は廃校を阻止する事!」
「…そうよ。」
「それがあれば、例え苦しい事があっても絶対に乗り越えられる!」
「目指すのは同じ、アイドル!」
「想いは、そのための原動力よ!!」
「「…はい!!」」
「それじゃ、練習よ!」
「着替えて、屋上に集合!!」
「「はい!!」」
658: 2015/03/10(火) 23:04:27.94 ID:MTTp9GXt.net
「…希。」
廊下で、にこっちと会う
「…決めたんやね。」
「悩むのは、後にする事にしたの。」
「うん。」
「…ありがとね。」
「にこっち…」
「それじゃ、行くわ。」
そう言って、にこっちは屋上へと駆けて行った
「…アンタも、叶えなさいよ!」
「…え?」
---
えりちと、穂乃果ちゃん達の入部申請を受理する
「えりち。」
「…?」
「見てみ。」
「…雨、止んでる。」
やっと、ピースが7つ揃った
…あと、1つ
最後のピースは…
廊下で、にこっちと会う
「…決めたんやね。」
「悩むのは、後にする事にしたの。」
「うん。」
「…ありがとね。」
「にこっち…」
「それじゃ、行くわ。」
そう言って、にこっちは屋上へと駆けて行った
「…アンタも、叶えなさいよ!」
「…え?」
---
えりちと、穂乃果ちゃん達の入部申請を受理する
「えりち。」
「…?」
「見てみ。」
「…雨、止んでる。」
やっと、ピースが7つ揃った
…あと、1つ
最後のピースは…
666: 2015/03/11(水) 19:23:32.22 ID:4dnOGkgI.net
「…どうするつもり?」
理事長室から出て来たえりちに、問いかける
「決まってるでしょう?」
理事長からのお話で
今度のオープンキャンパスの結果で
廃校が決定するらしい
逆に言えば、いい結果をだせれば
存続が決定するかもしれん、と言う事
「…えりち。」
「さ、戻って会議よ。」
生徒会室に戻って、会議を始める
「これより生徒会は独自に動きます。」
「なんとかして、廃校を食い止めましょう!」
理事長室から出て来たえりちに、問いかける
「決まってるでしょう?」
理事長からのお話で
今度のオープンキャンパスの結果で
廃校が決定するらしい
逆に言えば、いい結果をだせれば
存続が決定するかもしれん、と言う事
「…えりち。」
「さ、戻って会議よ。」
生徒会室に戻って、会議を始める
「これより生徒会は独自に動きます。」
「なんとかして、廃校を食い止めましょう!」
667: 2015/03/11(水) 19:24:07.41 ID:4dnOGkgI.net
「…」
役員に、動揺が見えた
多分…きっと
ウチと、同じ事を考えてるんちゃうかな?
「…何か?」
「…言いたい事あったら、言った方がええよ?」
「…はい。」
「あの…これって、この学校の入学希望者をふやすために。」
「何をするかの話し合い、ですよね…?」
会計の子が、答える
「…ええ。」
「だったら…!」
「楽しい事を、いっぱい紹介しませんか?」
役員に、動揺が見えた
多分…きっと
ウチと、同じ事を考えてるんちゃうかな?
「…何か?」
「…言いたい事あったら、言った方がええよ?」
「…はい。」
「あの…これって、この学校の入学希望者をふやすために。」
「何をするかの話し合い、ですよね…?」
会計の子が、答える
「…ええ。」
「だったら…!」
「楽しい事を、いっぱい紹介しませんか?」
668: 2015/03/11(水) 19:25:06.52 ID:4dnOGkgI.net
「学校の歴史や…」
「先生が良いってことも大事だと思うんですけど…」
「ちょっと、今までの生徒会は堅苦しい気がしていて…」
「例えばここの制服って、可愛いって言ってくれる人多いんですよ…?」
書記の子も、それに続く
「…それいい!」
「そう言うのを、アピールして行きましょうよ!」
「スクールアイドルとかも、人気あるよね。」
「いいねえ!うちらの学校にもいるし!μ'sだっけ?」
「あの子達に頼んで、ライブやってもらおうよ…!」
「いいね!!」
「…他には!?」
えりちの言葉に、みんなが萎縮する
…やっぱり、壁はえりちやね
「先生が良いってことも大事だと思うんですけど…」
「ちょっと、今までの生徒会は堅苦しい気がしていて…」
「例えばここの制服って、可愛いって言ってくれる人多いんですよ…?」
書記の子も、それに続く
「…それいい!」
「そう言うのを、アピールして行きましょうよ!」
「スクールアイドルとかも、人気あるよね。」
「いいねえ!うちらの学校にもいるし!μ'sだっけ?」
「あの子達に頼んで、ライブやってもらおうよ…!」
「いいね!!」
「…他には!?」
えりちの言葉に、みんなが萎縮する
…やっぱり、壁はえりちやね
669: 2015/03/11(水) 19:25:46.51 ID:4dnOGkgI.net
だからウチは
ちょっとだけお手伝いをする事にした
一年の頃、えりちが見せてくれた映像
…それを、あの子に託してみたん
「嫌でしょう?自分の学校が廃校になったら…」
「あんなに、頑張ってきたのに…!」
えりちが、聞いてくる
「それはそうやけど…」
だからこそ、頑張って来た訳やし
でも…
「廃校をなんとか阻止しなきゃ、って…」
「無理しすぎてるんやない?」
…なんでえりちは、廃校を阻止したいんやっけ?
ちょっとだけお手伝いをする事にした
一年の頃、えりちが見せてくれた映像
…それを、あの子に託してみたん
「嫌でしょう?自分の学校が廃校になったら…」
「あんなに、頑張ってきたのに…!」
えりちが、聞いてくる
「それはそうやけど…」
だからこそ、頑張って来た訳やし
でも…
「廃校をなんとか阻止しなきゃ、って…」
「無理しすぎてるんやない?」
…なんでえりちは、廃校を阻止したいんやっけ?
670: 2015/03/11(水) 19:26:32.32 ID:4dnOGkgI.net
「そんな…無理なんて…」
「…えりちも頑固やね。」
「私はただ…学校を存続させたいだけ。」
「なんで?」
「なんでって…」
えりちの顔が、変わる
コンコン
「…?」
「はい…」
えりちが、扉を開ける
「貴女達…!」
…やっぱり、託して正解やったかな?
「…えりちも頑固やね。」
「私はただ…学校を存続させたいだけ。」
「なんで?」
「なんでって…」
えりちの顔が、変わる
コンコン
「…?」
「はい…」
えりちが、扉を開ける
「貴女達…!」
…やっぱり、託して正解やったかな?
671: 2015/03/11(水) 19:27:12.53 ID:4dnOGkgI.net
「お願いします!」
「私たちに、ダンスを教えてください!」
「…私にダンスを?」
「はい!教えて頂けないでしょうか?」
「私たち、上手くなりたいんです!!」
「…どうして、私に?」
「生徒会長のバレエ、見させてもらいました!」
「なっ…!?」
ちょっ…そんな睨まんといてよ、えりち
「だとしても…」
「貴女達は、私に目の敵にされてるのよ?」
「なのになぜ…」
「この学校を、存続させたいからです!!」
「私たちに、ダンスを教えてください!」
「…私にダンスを?」
「はい!教えて頂けないでしょうか?」
「私たち、上手くなりたいんです!!」
「…どうして、私に?」
「生徒会長のバレエ、見させてもらいました!」
「なっ…!?」
ちょっ…そんな睨まんといてよ、えりち
「だとしても…」
「貴女達は、私に目の敵にされてるのよ?」
「なのになぜ…」
「この学校を、存続させたいからです!!」
672: 2015/03/11(水) 19:27:46.32 ID:4dnOGkgI.net
「私が、良い顔をしないと知ってて、頼みに来たの?」
「…私、考えたんです!」
「どうして、生徒会長が認めてくれないのか!」
「…」
「それは、私たちが認めてもらえるレベルにいないからじゃないか、って。」
「だったら!」
「そのレベルになれるまで、頑張りたいんです!」
「だから…お願いします!」
「私たちに、ダンスを教えてください!」
「…」
「…わかったわ。」
「…私、考えたんです!」
「どうして、生徒会長が認めてくれないのか!」
「…」
「それは、私たちが認めてもらえるレベルにいないからじゃないか、って。」
「だったら!」
「そのレベルになれるまで、頑張りたいんです!」
「だから…お願いします!」
「私たちに、ダンスを教えてください!」
「…」
「…わかったわ。」
673: 2015/03/11(水) 19:28:21.20 ID:4dnOGkgI.net
「本当ですか!?」
「…貴女達の活動は理解できないけど。」
「人気があるのは間違いないようだし。」
「…引き受けましょう。」
「「ありがとうございます!!」」
「…それじゃ、放課後に。」
「はいっ!!」
笑顔で、彼女達は帰って行った
「…さ、教室に戻るわよ。」
「…なあ、えりち。」
「認めたくない理由って…」
「さっきので、合ってるん?」
「…」
「…そんな訳ないじゃない。」
「…貴女達の活動は理解できないけど。」
「人気があるのは間違いないようだし。」
「…引き受けましょう。」
「「ありがとうございます!!」」
「…それじゃ、放課後に。」
「はいっ!!」
笑顔で、彼女達は帰って行った
「…さ、教室に戻るわよ。」
「…なあ、えりち。」
「認めたくない理由って…」
「さっきので、合ってるん?」
「…」
「…そんな訳ないじゃない。」
674: 2015/03/11(水) 19:57:45.14 ID:4dnOGkgI.net
---
「…どうやった?初めての練習。」
教室に戻って来たえりちに、声をかける
「…駄目ね。」
「むしろ、良くこれまでやって来た物よ。」
「…じゃあ、もう見限るん?」
「…それは。」
ふふっ
なんだかんだで、えりちも期待してくれてるんかな?
「…ほら、帰りましょう。」
「うん♪」
「…どうやった?初めての練習。」
教室に戻って来たえりちに、声をかける
「…駄目ね。」
「むしろ、良くこれまでやって来た物よ。」
「…じゃあ、もう見限るん?」
「…それは。」
ふふっ
なんだかんだで、えりちも期待してくれてるんかな?
「…ほら、帰りましょう。」
「うん♪」
675: 2015/03/11(水) 19:58:23.78 ID:4dnOGkgI.net
---
今日も、えりちはみんなの練習に行ったみたい
あんまり覗くのも悪いから、待ってるけど…
えりちが凛ちゃん達に連れられて、入って行くのが見えた
ちょーっとだけ、耳を傾けてみると…
「…辛くないの?」
「昨日あんなにやって、今日また同じ事をするのよ?」
「…第一、上手くなるかどうかも分からないのに。」
「やりたいからです!」
第一声は、穂乃果ちゃん
「確かに、練習はすごくきついです。」
「身体中痛いです。」
「…でも、廃校をなんとか阻止したいと思う気持ちは!」
「生徒会長にも負けません!」
「だから今日も!」
「よろしくお願いします!!」
「「お願いします!!」」
今日も、えりちはみんなの練習に行ったみたい
あんまり覗くのも悪いから、待ってるけど…
えりちが凛ちゃん達に連れられて、入って行くのが見えた
ちょーっとだけ、耳を傾けてみると…
「…辛くないの?」
「昨日あんなにやって、今日また同じ事をするのよ?」
「…第一、上手くなるかどうかも分からないのに。」
「やりたいからです!」
第一声は、穂乃果ちゃん
「確かに、練習はすごくきついです。」
「身体中痛いです。」
「…でも、廃校をなんとか阻止したいと思う気持ちは!」
「生徒会長にも負けません!」
「だから今日も!」
「よろしくお願いします!!」
「「お願いします!!」」
676: 2015/03/11(水) 19:59:03.04 ID:4dnOGkgI.net
「…!」
えりちが飛び出してくる
ウチはあわてて、隠れた
…なんで、認めたくないん?
あんなに…
あんなに、同じ想いを持ってるのに
もしかして、えりちは…
えりちが立ち止まった所で、声をかける
「…ウチな?」
「希。」
えりちが飛び出してくる
ウチはあわてて、隠れた
…なんで、認めたくないん?
あんなに…
あんなに、同じ想いを持ってるのに
もしかして、えりちは…
えりちが立ち止まった所で、声をかける
「…ウチな?」
「希。」
677: 2015/03/11(水) 19:59:43.98 ID:4dnOGkgI.net
「えりちと友達になって。」
「生徒会やってきて。」
「ずぅーっと思ってた事があるんや。」
「…えりちが、本当は何がしたいんやろう、って。」
「…え?」
「一緒にいると、分かるんよ?」
「えりちが頑張るのは、いつも誰かのためばっかりで。」
にこっちのときだって…そう
「…だから、いつも何かを我慢してるようで。」
「全然自分の事を考えてなくて…!」
初めて会った頃の
あの、自分を変えたがってたえりちに戻ってほしくて…!
「生徒会やってきて。」
「ずぅーっと思ってた事があるんや。」
「…えりちが、本当は何がしたいんやろう、って。」
「…え?」
「一緒にいると、分かるんよ?」
「えりちが頑張るのは、いつも誰かのためばっかりで。」
にこっちのときだって…そう
「…だから、いつも何かを我慢してるようで。」
「全然自分の事を考えてなくて…!」
初めて会った頃の
あの、自分を変えたがってたえりちに戻ってほしくて…!
678: 2015/03/11(水) 20:00:20.61 ID:4dnOGkgI.net
えりちが、歩き出す
聞きたくないと、言わんばかりに
「学校を存続させようって言うのも。」
「生徒会長としての義務感やろ!?」
「だから理事長は!」
「えりちの事を、認めなかったんと違う!?」
「えりちは…」
「えりちは、何のために生徒会長になったん!?」
「何が、えりちの曲げられないものなん!?」
「えりちの本当にやりたい事は…!?」
また…
笑う、えりちが見たいよ
聞きたくないと、言わんばかりに
「学校を存続させようって言うのも。」
「生徒会長としての義務感やろ!?」
「だから理事長は!」
「えりちの事を、認めなかったんと違う!?」
「えりちは…」
「えりちは、何のために生徒会長になったん!?」
「何が、えりちの曲げられないものなん!?」
「えりちの本当にやりたい事は…!?」
また…
笑う、えりちが見たいよ
679: 2015/03/11(水) 20:01:04.67 ID:4dnOGkgI.net
「…」
「…なによ。」
「なんとかしなくちゃいけないんだからしょうがないじゃない!!」
「私だって、好きな事だけやって…!」
「それだけでなんとかなるんだったらそうしたいわよ!!」
えりちの目から、それが溢れる
「自分が不器用なのは分かってる…!」
「でも!」
「今更アイドルを始めようなんて…」
「私が言えると思う…?」
「それが出来ないから、生徒会を頑張ってるんじゃない!!」
「認めてしまったら…」
「認めたら、私たちが今までやって来た事は何だったのよ!?」
「にこを突き放してまでやって来た事は、一体何だったのよ!?」
「…なによ。」
「なんとかしなくちゃいけないんだからしょうがないじゃない!!」
「私だって、好きな事だけやって…!」
「それだけでなんとかなるんだったらそうしたいわよ!!」
えりちの目から、それが溢れる
「自分が不器用なのは分かってる…!」
「でも!」
「今更アイドルを始めようなんて…」
「私が言えると思う…?」
「それが出来ないから、生徒会を頑張ってるんじゃない!!」
「認めてしまったら…」
「認めたら、私たちが今までやって来た事は何だったのよ!?」
「にこを突き放してまでやって来た事は、一体何だったのよ!?」
680: 2015/03/11(水) 20:01:48.80 ID:4dnOGkgI.net
「あっ…」
えりちは、走って行っちゃった
…やっぱり
えりちは、いつも人のために動いてるんやね
だからこそ、えりちがμ'sには必要なんよ…?
…にこっちは、そんなのもう、分かってるんやから
「…よし。」
足早に、屋上に向かう
えりち…待ってて?
えりちは、走って行っちゃった
…やっぱり
えりちは、いつも人のために動いてるんやね
だからこそ、えりちがμ'sには必要なんよ…?
…にこっちは、そんなのもう、分かってるんやから
「…よし。」
足早に、屋上に向かう
えりち…待ってて?
681: 2015/03/11(水) 20:23:09.49 ID:4dnOGkgI.net
-----
「…そうだったんだ。」
「てっきり…」
「えりちは、きっとみんなとやりたいんよ。」
「でも、今までの自分が足かせになってる。」
「えりち自身が、自分を縛ってるん…」
「…今も昔も、えりちは誰かのために動いてる。」
「だからこそ、悔しいんやと思う。」
「自分が出来なかった事を、すんなりやってのけようとする、みんなが。」
「だから…!」
「分かってます。」
「だからこそ、私たちには絵里先輩が必要なんです。」
「…そうだったんだ。」
「てっきり…」
「えりちは、きっとみんなとやりたいんよ。」
「でも、今までの自分が足かせになってる。」
「えりち自身が、自分を縛ってるん…」
「…今も昔も、えりちは誰かのために動いてる。」
「だからこそ、悔しいんやと思う。」
「自分が出来なかった事を、すんなりやってのけようとする、みんなが。」
「だから…!」
「分かってます。」
「だからこそ、私たちには絵里先輩が必要なんです。」
682: 2015/03/11(水) 20:23:43.59 ID:4dnOGkgI.net
「この学校のために、頑張って来た人だから。」
「だから…」
「一緒に、叶えたい。」
「ここにいるみんなの想いは、一つです!」
「穂乃果ちゃん…」
「…まあ。」
「やってきた事は強引だけど、間違ってないし…」
「そのお陰で、にこは今ここにいるんだし?」
「…今更、恨んだりなんかしないわよ。」
「にこっち…」
「行こう、絵里先輩の所へ!!」
みんなが、走り出した
「…頼むな、みんな。」
「…なに言ってるのよ?」
「だから…」
「一緒に、叶えたい。」
「ここにいるみんなの想いは、一つです!」
「穂乃果ちゃん…」
「…まあ。」
「やってきた事は強引だけど、間違ってないし…」
「そのお陰で、にこは今ここにいるんだし?」
「…今更、恨んだりなんかしないわよ。」
「にこっち…」
「行こう、絵里先輩の所へ!!」
みんなが、走り出した
「…頼むな、みんな。」
「…なに言ってるのよ?」
683: 2015/03/11(水) 20:24:28.55 ID:4dnOGkgI.net
…そっと、肩に手を置かれる
「アンタも、行くんでしょ?」
「え?でも…」
「アンタがいたから、私はここにいる。」
「アンタがいたから、絵里も素直になれたんでしょ。」
「…今更、部外者ヅラしてんじゃ無いわよ。」
「ウチは…」
「アンタが、μ'sを作り上げたのよ。」
「もっと、胸を張りなさい。」
「いつも、どんな時も、私たちのために動いてたのは知ってる。」
「結成時も、講堂でのライブも。」
「…そして、私の事だって。」
「アンタも、行くんでしょ?」
「え?でも…」
「アンタがいたから、私はここにいる。」
「アンタがいたから、絵里も素直になれたんでしょ。」
「…今更、部外者ヅラしてんじゃ無いわよ。」
「ウチは…」
「アンタが、μ'sを作り上げたのよ。」
「もっと、胸を張りなさい。」
「いつも、どんな時も、私たちのために動いてたのは知ってる。」
「結成時も、講堂でのライブも。」
「…そして、私の事だって。」
684: 2015/03/11(水) 20:25:02.94 ID:4dnOGkgI.net
「…出来る事を、しただけやし。」
「…そ?」
「なら、アンタの曲げられない物って、なに?」
「…え?」
「教えてよ、希の曲げられない物。」
「それは…」
ウチの曲げられない物…
それは、誰かを支える力に…
「それは、μ'sにいちゃ、叶えられない物なの?」
…え?
「少なくとも私には、アンタが必要よ。」
「…」
「また私の隣にいてよ、希。」
「…そ?」
「なら、アンタの曲げられない物って、なに?」
「…え?」
「教えてよ、希の曲げられない物。」
「それは…」
ウチの曲げられない物…
それは、誰かを支える力に…
「それは、μ'sにいちゃ、叶えられない物なの?」
…え?
「少なくとも私には、アンタが必要よ。」
「…」
「また私の隣にいてよ、希。」
685: 2015/03/11(水) 20:25:40.45 ID:4dnOGkgI.net
「にこっち…」
手を、伸ばされる
「…今まで、ありがとう。」
「今、にこがここにいるのは。」
「絵里と…希の、おかげなんだから。」
「そ・れ・に!」
「μ'sなんて神話の名前付けるのはアンタぐらいでしょ?」
「にこっち、気付いて…!」
「…だいたい、自分も入りたかったんじゃないの?」
「わざわざ、9人の女神、なんてつけてさ。」
「…気付いて、欲しかったんじゃないの?」
「頑張ってる8人を、支える存在として。」
「…」
手を、伸ばされる
「…今まで、ありがとう。」
「今、にこがここにいるのは。」
「絵里と…希の、おかげなんだから。」
「そ・れ・に!」
「μ'sなんて神話の名前付けるのはアンタぐらいでしょ?」
「にこっち、気付いて…!」
「…だいたい、自分も入りたかったんじゃないの?」
「わざわざ、9人の女神、なんてつけてさ。」
「…気付いて、欲しかったんじゃないの?」
「頑張ってる8人を、支える存在として。」
「…」
686: 2015/03/11(水) 20:26:23.19 ID:4dnOGkgI.net
「…まあ、余計な詮索はしないわ。」
「今、目の前には可能性があるの。」
「…掴むの?掴まないの?」
「…ふふっ。それ、ウチの台詞やん?」
「い…いいでしょ、気に入ってるんだから…///」
「だから…ほら。」
「…うん、ありがとう。」
にこっちの手を、掴む
「行きましょ?」
「…絵里が待ってるわ。」
「…うん!」
「今、目の前には可能性があるの。」
「…掴むの?掴まないの?」
「…ふふっ。それ、ウチの台詞やん?」
「い…いいでしょ、気に入ってるんだから…///」
「だから…ほら。」
「…うん、ありがとう。」
にこっちの手を、掴む
「行きましょ?」
「…絵里が待ってるわ。」
「…うん!」
687: 2015/03/11(水) 20:31:28.17 ID:4dnOGkgI.net
---
「私の…やりたい事。」
「そんな物…」
「…」
「…えっ?」
穂乃果ちゃんが、手を伸ばす
「…貴女達。」
「生徒会長…いや、絵里先輩。」
「お願いがあります。」
「…練習?」
「なら、昨日言った課題をまず全部こなして…」
「絵里先輩!」
「μ'sに入ってください!!」
「私の…やりたい事。」
「そんな物…」
「…」
「…えっ?」
穂乃果ちゃんが、手を伸ばす
「…貴女達。」
「生徒会長…いや、絵里先輩。」
「お願いがあります。」
「…練習?」
「なら、昨日言った課題をまず全部こなして…」
「絵里先輩!」
「μ'sに入ってください!!」
688: 2015/03/11(水) 20:32:07.34 ID:4dnOGkgI.net
「え…」
「一緒にμ'sで歌ってほしいです!」
「スクールアイドルとして!」
…こんな笑顔、なかなか見られんよ、えりち
向けられてる好意に、気付こうよ
「…な、何言ってるの?」
「私がそんな事する訳無いでしょ?」
「…さっき希先輩から聞きました。」
…海未ちゃん
「やりたいなら素直に言いなさいよ。」
「…にこ先輩に言われたくないけど。」
「むっ…!」
「ちょっと待って!別に、やりたいなんて…」
「だいたい、私がアイドルなんておかしいでしょう?」
…じれったいなあ
「一緒にμ'sで歌ってほしいです!」
「スクールアイドルとして!」
…こんな笑顔、なかなか見られんよ、えりち
向けられてる好意に、気付こうよ
「…な、何言ってるの?」
「私がそんな事する訳無いでしょ?」
「…さっき希先輩から聞きました。」
…海未ちゃん
「やりたいなら素直に言いなさいよ。」
「…にこ先輩に言われたくないけど。」
「むっ…!」
「ちょっと待って!別に、やりたいなんて…」
「だいたい、私がアイドルなんておかしいでしょう?」
…じれったいなあ
689: 2015/03/11(水) 20:32:51.27 ID:4dnOGkgI.net
「…やってみればいいやん?」
「特に理由なんか必要ない。」
「やりたいからやってみる。」
「本当にやりたい事って…」
「そんな感じで始まるんやない?」
「希…」
「…誰も、えりちを恨んでなんかないんよ。」
「えりちは、叶えたい物のために何かを捨てないとあかん、って言ったけど。」
「捨てなくても…叶えられる事もあるん。」
「みんなと一緒に…叶えてみいひん?」
「想いは…同じやろ?」
---廃校を、阻止する事
「…!」
…えりちが、穂乃果ちゃんの手をとった
「特に理由なんか必要ない。」
「やりたいからやってみる。」
「本当にやりたい事って…」
「そんな感じで始まるんやない?」
「希…」
「…誰も、えりちを恨んでなんかないんよ。」
「えりちは、叶えたい物のために何かを捨てないとあかん、って言ったけど。」
「捨てなくても…叶えられる事もあるん。」
「みんなと一緒に…叶えてみいひん?」
「想いは…同じやろ?」
---廃校を、阻止する事
「…!」
…えりちが、穂乃果ちゃんの手をとった
690: 2015/03/11(水) 20:33:21.44 ID:4dnOGkgI.net
「…絵里さん。」
「これで、8人…!」
「いや。」
…そう
やっぱりウチも、みんなと一緒がええんよ
「…9人や、ウチを入れて。」
「え、希先輩も…?」
「…占いで、でてたんや。」
「このグループは9人になった時…」
「未来が開ける、って。」
言い訳に、使うけど…いいよね
「…だからつけたんや。」
「9人の歌の女神…μ'sって。」
「これで、8人…!」
「いや。」
…そう
やっぱりウチも、みんなと一緒がええんよ
「…9人や、ウチを入れて。」
「え、希先輩も…?」
「…占いで、でてたんや。」
「このグループは9人になった時…」
「未来が開ける、って。」
言い訳に、使うけど…いいよね
「…だからつけたんや。」
「9人の歌の女神…μ'sって。」
691: 2015/03/11(水) 20:33:55.02 ID:4dnOGkgI.net
「じゃ、じゃあ…」
「あの名前付けてくれたのって、希先輩だったんですか…?」
「…ふふっ。」
「希…」
「…まったく、呆れるわ。」
…にやついてる、くせに
そう言って、えりちは出て行こうとする
「…どこへ?」
「…決まってるでしょ?」
「練習よ!」
…これで、本当の本当に、ピースが揃った
ありがとう…
にこっち
えりち
…笑顔に、なれたよ
「あの名前付けてくれたのって、希先輩だったんですか…?」
「…ふふっ。」
「希…」
「…まったく、呆れるわ。」
…にやついてる、くせに
そう言って、えりちは出て行こうとする
「…どこへ?」
「…決まってるでしょ?」
「練習よ!」
…これで、本当の本当に、ピースが揃った
ありがとう…
にこっち
えりち
…笑顔に、なれたよ
704: 2015/03/12(木) 01:39:05.18 ID:rJbhM2JK.net
-----
「んん~っ…」
晴れた日の放課後
練習後の屋上
そこには、9人の笑顔があって
その中に、にこっちとえりちがいる
憧れてた、幸せ
望んでた景色が、ここにある
「…よし!」
オープンキャンパスは大成功した
理事長も、廃校までもう少し猶予を、って決めてくれた
ラブライブに向けて、やっと一つになった、ウチら
「んん~っ…」
晴れた日の放課後
練習後の屋上
そこには、9人の笑顔があって
その中に、にこっちとえりちがいる
憧れてた、幸せ
望んでた景色が、ここにある
「…よし!」
オープンキャンパスは大成功した
理事長も、廃校までもう少し猶予を、って決めてくれた
ラブライブに向けて、やっと一つになった、ウチら
705: 2015/03/12(木) 01:39:47.32 ID:rJbhM2JK.net
…そうそう
ラブライブ、って言うのが開催されるみたいで
詳しい事は、ウチもよく分からんけど…
とにかく、注目されるに越した事は無い
この学校を守るために
この学校を、存続させるために
なにより、みんなで楽しむために
…この9人なら、叶えられるって信じてる
みんなの目標を改めて決めて
今、ウチら9人はスタートした!
…はず、やったんやけど
ラブライブ、って言うのが開催されるみたいで
詳しい事は、ウチもよく分からんけど…
とにかく、注目されるに越した事は無い
この学校を守るために
この学校を、存続させるために
なにより、みんなで楽しむために
…この9人なら、叶えられるって信じてる
みんなの目標を改めて決めて
今、ウチら9人はスタートした!
…はず、やったんやけど
706: 2015/03/12(木) 01:40:31.35 ID:rJbhM2JK.net
「あつい…」
「そうだね~…」
にこっちと穂乃果ちゃんの、困り果てた顔
ウチらの熱が伝わったみたいに
夏がやってきた
当然、練習場所である屋上は炎天下になる訳で…
「っていうか、バカじゃないの!?」
「この暑さの中で練習とか…!」
「そんな事言ってないで…早くレッスンするわよ?」
「は、はい…」
凛ちゃんの影に隠れる、花陽ちゃん
…やっぱり、下級生にはえりちの怖いイメージが染み付いてるみたい
「そうだね~…」
にこっちと穂乃果ちゃんの、困り果てた顔
ウチらの熱が伝わったみたいに
夏がやってきた
当然、練習場所である屋上は炎天下になる訳で…
「っていうか、バカじゃないの!?」
「この暑さの中で練習とか…!」
「そんな事言ってないで…早くレッスンするわよ?」
「は、はい…」
凛ちゃんの影に隠れる、花陽ちゃん
…やっぱり、下級生にはえりちの怖いイメージが染み付いてるみたい
707: 2015/03/12(木) 01:40:59.03 ID:rJbhM2JK.net
「は、花陽…」
「これからは、先輩も後輩もないんだから…ね?」
ちょっと、困り顔のえりち
もっと仲良く、団結するためには
ここらへんをどうにかしないとなあ…
「そうだ!」
穂乃果ちゃんの、元気な声
「合宿しようよ、合宿!」
まーた、穂乃果ちゃんの思いつき
…でも、不思議と悪い気はしないんよね
「これからは、先輩も後輩もないんだから…ね?」
ちょっと、困り顔のえりち
もっと仲良く、団結するためには
ここらへんをどうにかしないとなあ…
「そうだ!」
穂乃果ちゃんの、元気な声
「合宿しようよ、合宿!」
まーた、穂乃果ちゃんの思いつき
…でも、不思議と悪い気はしないんよね
708: 2015/03/12(木) 01:41:35.23 ID:rJbhM2JK.net
穂乃果ちゃんの勢いに負けて
真姫ちゃんが別荘の手配をしてくれる事になった
お金持ちって…すごいなあ
と、素直に感心する
「…そうだ。」
「…?」
「これを機に、やってしまった方がいいかもね。」
えりちが、にこっと笑う
ああ…多分
前に、えりちが言ってた事
…それにしても
えりちもずいぶん柔らかくなったなあ…
真姫ちゃんが別荘の手配をしてくれる事になった
お金持ちって…すごいなあ
と、素直に感心する
「…そうだ。」
「…?」
「これを機に、やってしまった方がいいかもね。」
えりちが、にこっと笑う
ああ…多分
前に、えりちが言ってた事
…それにしても
えりちもずいぶん柔らかくなったなあ…
709: 2015/03/12(木) 01:42:03.12 ID:rJbhM2JK.net
---
「ええ~!?」
集合場所の駅に、穂乃果ちゃんの驚いた声が通る
「先輩…禁止?」
「前から、ちょっと気になっていたの。」
えりちが、続ける
「先輩後輩はもちろん大事だけど…」
「踊ってる時に、そういう事気にしちゃ駄目だから。」
「…そうですね。」
「私も、3年生に合わせてしまう所がありますし…」
えりちと一緒に、メニューを作ってる海未ちゃんが同意する
「…そんな気遣い、全く感じないんだけど?」
そりゃあ…
にこっちは、見た目がね?
「ええ~!?」
集合場所の駅に、穂乃果ちゃんの驚いた声が通る
「先輩…禁止?」
「前から、ちょっと気になっていたの。」
えりちが、続ける
「先輩後輩はもちろん大事だけど…」
「踊ってる時に、そういう事気にしちゃ駄目だから。」
「…そうですね。」
「私も、3年生に合わせてしまう所がありますし…」
えりちと一緒に、メニューを作ってる海未ちゃんが同意する
「…そんな気遣い、全く感じないんだけど?」
そりゃあ…
にこっちは、見た目がね?
710: 2015/03/12(木) 01:42:36.32 ID:rJbhM2JK.net
「それは…にこ先輩は上級生って感じじゃないからにゃ。」
あ、凛ちゃんが同じ事思ってた
「上級生じゃなきゃなんなのよ?」
「う~ん…後輩?」
凛ちゃんの、特大スマイル
「…っていうか、子供?」
無邪気な穂乃果ちゃん
少しばかり苦笑しながら、ウチも加わってみる
「マスコットかと思ってたけど…」
「どーゆー扱いよ!?」
…こんな感じで
最後に、するっと入ったウチも歓迎してくれてる
正直、何で?って言われるかと
最初はドキドキしてたけど…
みんな、受け入れてくれた
あ、凛ちゃんが同じ事思ってた
「上級生じゃなきゃなんなのよ?」
「う~ん…後輩?」
凛ちゃんの、特大スマイル
「…っていうか、子供?」
無邪気な穂乃果ちゃん
少しばかり苦笑しながら、ウチも加わってみる
「マスコットかと思ってたけど…」
「どーゆー扱いよ!?」
…こんな感じで
最後に、するっと入ったウチも歓迎してくれてる
正直、何で?って言われるかと
最初はドキドキしてたけど…
みんな、受け入れてくれた
711: 2015/03/12(木) 01:43:11.46 ID:rJbhM2JK.net
「…じゃあ早速、今から始めるわよ?」
「穂乃果?」
「あ、はい!良いと思います!」
「え…え…」
「ぅ絵里ちゃん!」
「…うん♪」
ま、そう簡単にはいかんよな
それでも、メンバーの空気は
どことなく柔らかくなった気がする
そして
「しゅ、しゅっぱあ~つ…」
にこっちの気の抜けた一言で、合宿は始まった
「穂乃果?」
「あ、はい!良いと思います!」
「え…え…」
「ぅ絵里ちゃん!」
「…うん♪」
ま、そう簡単にはいかんよな
それでも、メンバーの空気は
どことなく柔らかくなった気がする
そして
「しゅ、しゅっぱあ~つ…」
にこっちの気の抜けた一言で、合宿は始まった
712: 2015/03/12(木) 01:43:37.15 ID:rJbhM2JK.net
「「おお~っ!!」」
別荘の前で、気の抜けた声を出す
だって…想像してたより、ずっと大きくて
なんか…悪い気がしてくるやん?
「ここなら、練習もできそうね…!」
リビングで、えりちが言う
みんなは、他の部屋を見に行ってるみたい
「そうやね~♪」
「でも、せっかくなんやし…」
「外の方がええんやない?」
「海に来たとはいえ…」
「あまり大きな音を出すのも迷惑でしょ?」
「もしかして、歌の練習もするつもり…?」
別荘の前で、気の抜けた声を出す
だって…想像してたより、ずっと大きくて
なんか…悪い気がしてくるやん?
「ここなら、練習もできそうね…!」
リビングで、えりちが言う
みんなは、他の部屋を見に行ってるみたい
「そうやね~♪」
「でも、せっかくなんやし…」
「外の方がええんやない?」
「海に来たとはいえ…」
「あまり大きな音を出すのも迷惑でしょ?」
「もしかして、歌の練習もするつもり…?」
713: 2015/03/12(木) 01:44:05.57 ID:rJbhM2JK.net
「もちろん♪」
「ラブライブ出場枠が決定するまで…」
「あと、一ヶ月無いんだもの。」
「…やる気やね♪」
「…で、花陽ちゃんはどうしてそんな端にいるん?」
「なんか…広いと落ち着かなくって…」
そう言うと、観葉植物に隠れちゃった
…まあ、確かに広いよなあ
---
そんなこんなで、集合したけど
海未ちゃんの変なやる気スイッチから逃げ出して
ウチらは海で楽しむ事にした
「ラブライブ出場枠が決定するまで…」
「あと、一ヶ月無いんだもの。」
「…やる気やね♪」
「…で、花陽ちゃんはどうしてそんな端にいるん?」
「なんか…広いと落ち着かなくって…」
そう言うと、観葉植物に隠れちゃった
…まあ、確かに広いよなあ
---
そんなこんなで、集合したけど
海未ちゃんの変なやる気スイッチから逃げ出して
ウチらは海で楽しむ事にした
714: 2015/03/12(木) 01:44:43.15 ID:rJbhM2JK.net
海では、みんなすっごく笑顔で
何度も、感謝したくなる
受け入れてくれて
一緒にいてくれて、ありがとう、って
みんなでビーチバレーをしてると
にこちゃんにボールをぶつけちゃった
せっかくやし、穂乃果ちゃんが誘うけど…
隣にいた真姫ちゃんは、我関せず、と言った顔で…
「…なるほどね。」
「真姫はなかなか大変そうねえ…」
そういうえりちに、ウチは吹き出す
「何か、おかしい事言った?」
「…別に?」
あーんなに、みんなと敵対してたの…
誰やったかな?
何度も、感謝したくなる
受け入れてくれて
一緒にいてくれて、ありがとう、って
みんなでビーチバレーをしてると
にこちゃんにボールをぶつけちゃった
せっかくやし、穂乃果ちゃんが誘うけど…
隣にいた真姫ちゃんは、我関せず、と言った顔で…
「…なるほどね。」
「真姫はなかなか大変そうねえ…」
そういうえりちに、ウチは吹き出す
「何か、おかしい事言った?」
「…別に?」
あーんなに、みんなと敵対してたの…
誰やったかな?
720: 2015/03/12(木) 22:34:51.03 ID:rJbhM2JK.net
「…買い出し?」
「なんか…スーパーが結構遠いらしくて。」
海で遊び尽くしたウチらは
真姫ちゃんの別荘に戻って来てた
で、もうすぐご飯という事で買い物に行く話をしてたんだけど…
「じゃあ、いくいく!」
元気に穂乃果ちゃんが手を挙げる
「…別に、私一人で行ってくるから良いわよ。」
真姫ちゃんが、止める
「私以外、お店の場所分からないでしょ?」
…やっぱり、難しい子やね
そんなときは…
「じゃあ、ウチがお供する♪」
「たまにはいいやろ?」
「こういう組み合わせも。」
…仲良く、なりたいから
「なんか…スーパーが結構遠いらしくて。」
海で遊び尽くしたウチらは
真姫ちゃんの別荘に戻って来てた
で、もうすぐご飯という事で買い物に行く話をしてたんだけど…
「じゃあ、いくいく!」
元気に穂乃果ちゃんが手を挙げる
「…別に、私一人で行ってくるから良いわよ。」
真姫ちゃんが、止める
「私以外、お店の場所分からないでしょ?」
…やっぱり、難しい子やね
そんなときは…
「じゃあ、ウチがお供する♪」
「たまにはいいやろ?」
「こういう組み合わせも。」
…仲良く、なりたいから
721: 2015/03/12(木) 22:35:24.96 ID:rJbhM2JK.net
別荘を出て、路肩を歩く
「おおーっ!」
「綺麗な夕日やねえ…」
どこか少し緊張してる真姫ちゃんに、声をかける
「…どういうつもり?」
「別に?」
「真姫ちゃんも面倒なタイプだなーって。」
「…本当はみんなと仲良くしたいのに。」
「なかなか素直になれない。」
「私は普通にしているだけで…」
「そうそう♪」
「そう言って素直になれないんよね。」
「…っていうか、どうして私に絡むの!?」
「う~ん…」
「おおーっ!」
「綺麗な夕日やねえ…」
どこか少し緊張してる真姫ちゃんに、声をかける
「…どういうつもり?」
「別に?」
「真姫ちゃんも面倒なタイプだなーって。」
「…本当はみんなと仲良くしたいのに。」
「なかなか素直になれない。」
「私は普通にしているだけで…」
「そうそう♪」
「そう言って素直になれないんよね。」
「…っていうか、どうして私に絡むの!?」
「う~ん…」
722: 2015/03/12(木) 22:35:59.79 ID:rJbhM2JK.net
「…ほっとけないのよ。」
「よく知ってるから。」
「貴女に似たタイプ。」
真姫ちゃんと同じで
素直になれなくて、誤解を生んで
…結果、一人になった子を
「…なにそれ。」
「ま、たまには無茶してみるのもいいと思うよ?」
「…合宿やし♪」
ここにいるみんなは
…きっと、真姫ちゃんの事も受け入れてくれるから
あの、不器用な子だって、受け入れたんやから
「よく知ってるから。」
「貴女に似たタイプ。」
真姫ちゃんと同じで
素直になれなくて、誤解を生んで
…結果、一人になった子を
「…なにそれ。」
「ま、たまには無茶してみるのもいいと思うよ?」
「…合宿やし♪」
ここにいるみんなは
…きっと、真姫ちゃんの事も受け入れてくれるから
あの、不器用な子だって、受け入れたんやから
723: 2015/03/12(木) 22:36:39.22 ID:rJbhM2JK.net
そうやってカレーとサラダの材料を買って
ウチらは元来た道を戻る
「ねえ、希せん…」
「どうしたん?真姫ちゃん。」
「えっと…」
「…言葉使いなら、無理しなくてええんよ?」
「徐々に、慣れて行けば良いんやから。」
「…うん。」
「…でも。」
「?」
「真姫ちゃんが仲良くなりたいと思うなら、意識は変えんとね♪」
「わ、わかってるけど…」
「…ふふっ。」
ウチらは元来た道を戻る
「ねえ、希せん…」
「どうしたん?真姫ちゃん。」
「えっと…」
「…言葉使いなら、無理しなくてええんよ?」
「徐々に、慣れて行けば良いんやから。」
「…うん。」
「…でも。」
「?」
「真姫ちゃんが仲良くなりたいと思うなら、意識は変えんとね♪」
「わ、わかってるけど…」
「…ふふっ。」
724: 2015/03/12(木) 22:37:17.50 ID:rJbhM2JK.net
そしてにこっちの作ったカレーを食べた
にこっち…
隠そうとしてても、ウチとえりちは知ってるからな?
ていうか…
前よりも猫かぶってるのは何でなんやろ?
なんにせよ
そんな事を考えてる間に
この後の事でみんなが揉めだした
これは、収拾つかなそうやなあ…
仕方ないから、ちょっとだけ先輩らしく
「じゃあ、もう今日はみんな寝ようか。」
「「え?」」
にこっち…
隠そうとしてても、ウチとえりちは知ってるからな?
ていうか…
前よりも猫かぶってるのは何でなんやろ?
なんにせよ
そんな事を考えてる間に
この後の事でみんなが揉めだした
これは、収拾つかなそうやなあ…
仕方ないから、ちょっとだけ先輩らしく
「じゃあ、もう今日はみんな寝ようか。」
「「え?」」
725: 2015/03/12(木) 22:37:52.87 ID:rJbhM2JK.net
「みんな疲れてるでしょ?」
「練習は明日の早朝、それで花火は明日の夜する事にして…」
あんまり、こうみんなに意見をするのは
ウチの柄じゃないけど…
せっかく合宿に来てるんやし
楽しく終わりたいやん?
「じゃあ、決定やね♪」
そして、みんなでお風呂に入って
さあ、寝る準備や!
…の、はずが…
「練習は明日の早朝、それで花火は明日の夜する事にして…」
あんまり、こうみんなに意見をするのは
ウチの柄じゃないけど…
せっかく合宿に来てるんやし
楽しく終わりたいやん?
「じゃあ、決定やね♪」
そして、みんなでお風呂に入って
さあ、寝る準備や!
…の、はずが…
726: 2015/03/12(木) 22:38:32.34 ID:rJbhM2JK.net
「いっくぞー!」
「にゃあ~!!」
穂乃果ちゃん、凛ちゃんの元気コンビ
…プラスにこっちが布団の上でゴロゴロする
この元気っ子たちは、見てて気持ちええなあ…
とりあえずみんなの寝る場所を決めて
電気を消したけど…
やっぱり、みんな元気な子達で、そうそう眠れる訳も無く…
せっかくやし、きっかけでも作ってみよか♪
「さっさと寝るわ…ぶっ!?」
面白い顔のにこっち目掛けて
ウチの枕を投げつける
「真姫ちゃんなにするのー?」
…さあ、どうなる?
「にゃあ~!!」
穂乃果ちゃん、凛ちゃんの元気コンビ
…プラスにこっちが布団の上でゴロゴロする
この元気っ子たちは、見てて気持ちええなあ…
とりあえずみんなの寝る場所を決めて
電気を消したけど…
やっぱり、みんな元気な子達で、そうそう眠れる訳も無く…
せっかくやし、きっかけでも作ってみよか♪
「さっさと寝るわ…ぶっ!?」
面白い顔のにこっち目掛けて
ウチの枕を投げつける
「真姫ちゃんなにするのー?」
…さあ、どうなる?
727: 2015/03/12(木) 22:39:00.65 ID:rJbhM2JK.net
「えっ?何言ってるの…?」
「アンタねえ…!」
「いくらうるさいからって…」
今度は真姫ちゃんの枕に手を伸ばす
「そんな事しちゃ駄目…やんっ?」
それを今度は凛ちゃんに
…おお、ナイスキャッチ!
「何する…にゃっ!」
凛ちゃんはそれを、穂乃果ちゃんの顔に
「…よぉ~しっ!!」
穂乃果ちゃんの投枕を、真姫ちゃんが防ぐ
「投げ返さないの?」
「貴女ねえ…!」
「アンタねえ…!」
「いくらうるさいからって…」
今度は真姫ちゃんの枕に手を伸ばす
「そんな事しちゃ駄目…やんっ?」
それを今度は凛ちゃんに
…おお、ナイスキャッチ!
「何する…にゃっ!」
凛ちゃんはそれを、穂乃果ちゃんの顔に
「…よぉ~しっ!!」
穂乃果ちゃんの投枕を、真姫ちゃんが防ぐ
「投げ返さないの?」
「貴女ねえ…!」
728: 2015/03/12(木) 22:39:25.68 ID:rJbhM2JK.net
そんな真姫ちゃんに、まさかのえりちが投げつけた
「…ふふっ。」
「…」
「もぉ~!!」
「良いわよ、やってやろうじゃない!!」
枕投げ、スタートやね♪
空中を舞う枕
下で一人寝る海未ちゃん
みんな、すっごく笑顔になったけど…
海未ちゃんを怒らせちゃって、まさかの暴走
止めるためには…
「…!」
真姫ちゃんと目を合わせる
「…せーのっ!」
「…ふふっ。」
「…」
「もぉ~!!」
「良いわよ、やってやろうじゃない!!」
枕投げ、スタートやね♪
空中を舞う枕
下で一人寝る海未ちゃん
みんな、すっごく笑顔になったけど…
海未ちゃんを怒らせちゃって、まさかの暴走
止めるためには…
「…!」
真姫ちゃんと目を合わせる
「…せーのっ!」
729: 2015/03/12(木) 22:39:56.48 ID:rJbhM2JK.net
「…よしっ。」
なんとか、海未ちゃんを倒す事が出来た
「全く…」
「でも、元はと言えば真姫ちゃんが始めたにゃ…」
「ち、ちがうわよ…!」
「あれは希が…」
「ウチは何にも知らないけどねー?」
「アンタねえ…!」
真姫ちゃんが何か言う前に、枕で口を塞ぐ
「ッ…!」
「って何するの希ー!」
「…自然に呼べるようになったやん。」
「…名前。」
なんとか、海未ちゃんを倒す事が出来た
「全く…」
「でも、元はと言えば真姫ちゃんが始めたにゃ…」
「ち、ちがうわよ…!」
「あれは希が…」
「ウチは何にも知らないけどねー?」
「アンタねえ…!」
真姫ちゃんが何か言う前に、枕で口を塞ぐ
「ッ…!」
「って何するの希ー!」
「…自然に呼べるようになったやん。」
「…名前。」
730: 2015/03/12(木) 22:40:30.42 ID:rJbhM2JK.net
「…えっ。」
「本当に面倒やなっ♪」
「べっ…別に。」
「そんな事頼んでなんかいないわよっ!!」
真姫ちゃんに投げられた枕をひらりとかわす
「…そ?」
「なら、もう大丈夫やね♪」
「そ、それは…」
「さ、寝よっか。」
-----
「んっ…」
朝日に、目を覚ました
「…みんな、寝顔可愛いなあ。」
起こすのも悪いから、外に出てみる
「本当に面倒やなっ♪」
「べっ…別に。」
「そんな事頼んでなんかいないわよっ!!」
真姫ちゃんに投げられた枕をひらりとかわす
「…そ?」
「なら、もう大丈夫やね♪」
「そ、それは…」
「さ、寝よっか。」
-----
「んっ…」
朝日に、目を覚ました
「…みんな、寝顔可愛いなあ。」
起こすのも悪いから、外に出てみる
731: 2015/03/12(木) 22:41:12.40 ID:rJbhM2JK.net
「…やっぱり、海は気持ちいいなあ。」
ゆっくり、伸びをする
「…みんなと、もっと仲良くなれたかな?」
風が、塩の香りを運んでくれる
「…ふふっ。」
「応援…してくれてるん?」
何も答えてはくれないけど
何かが、そこにはあるような気がした
「…ん?」
足音に、振り返る
「…お、早起きは三文の徳♪」
「お日様から、た~っぷりパワーもらおっか。」
ゆっくり、伸びをする
「…みんなと、もっと仲良くなれたかな?」
風が、塩の香りを運んでくれる
「…ふふっ。」
「応援…してくれてるん?」
何も答えてはくれないけど
何かが、そこにはあるような気がした
「…ん?」
足音に、振り返る
「…お、早起きは三文の徳♪」
「お日様から、た~っぷりパワーもらおっか。」
732: 2015/03/12(木) 22:42:00.97 ID:rJbhM2JK.net
「…どういうつもり?」
「別に真姫ちゃんのためや無いよ?」
海に向き直る
「…海はいいよね。」
「見ていると大きいと思ってた悩み事が。」
「小さく見えて来たりする。」
「…」
「…ねえ、真姫ちゃん?」
「?」
「…ウチな、μ'sのメンバーの事が大好きなん。」
「ウチはμ'sの誰にも欠けてほしくないの。」
「確かに、μ'sを作ったんは穂乃果ちゃん達だったけど。」
「ウチもずっと見て来た。」
…支えて、あげたくて
「何かある度に、アドバイスもしてきたつもり。」
「別に真姫ちゃんのためや無いよ?」
海に向き直る
「…海はいいよね。」
「見ていると大きいと思ってた悩み事が。」
「小さく見えて来たりする。」
「…」
「…ねえ、真姫ちゃん?」
「?」
「…ウチな、μ'sのメンバーの事が大好きなん。」
「ウチはμ'sの誰にも欠けてほしくないの。」
「確かに、μ'sを作ったんは穂乃果ちゃん達だったけど。」
「ウチもずっと見て来た。」
…支えて、あげたくて
「何かある度に、アドバイスもしてきたつもり。」
733: 2015/03/12(木) 22:42:38.51 ID:rJbhM2JK.net
「…それだけ、思い入れがある。」
ウチらを、受け入れてくれたから
「…あ、ちょっと話し過ぎちゃったかも♪」
「みんなには秘密ね?」
…真姫ちゃんも、そんな大事な人のひとり、って事
「…めんどくさい人ね、希。」
真姫ちゃんの、笑顔が見れた
…伝わって、くれたんかな?
「あ、言われちゃった♪」
「真姫ちゃーん!希ちゃーん!」
穂乃果ちゃん達が、駆けてくる
ウチらを、受け入れてくれたから
「…あ、ちょっと話し過ぎちゃったかも♪」
「みんなには秘密ね?」
…真姫ちゃんも、そんな大事な人のひとり、って事
「…めんどくさい人ね、希。」
真姫ちゃんの、笑顔が見れた
…伝わって、くれたんかな?
「あ、言われちゃった♪」
「真姫ちゃーん!希ちゃーん!」
穂乃果ちゃん達が、駆けてくる
734: 2015/03/12(木) 22:43:10.65 ID:rJbhM2JK.net
朝日に向かって一列にならんで
何となく、手をつないでみる
まるで、決意したみたいに
「…ねえ、絵里。」
真姫ちゃんが、口を開く
…うん♪
真姫ちゃんに、目配せする
「…ありがとう。」
「ハラショー!」
「よーしっ!ラブライブに向けて。」
「μ's、がんばるぞー!!」
「「おーっ!!」」
何となく、手をつないでみる
まるで、決意したみたいに
「…ねえ、絵里。」
真姫ちゃんが、口を開く
…うん♪
真姫ちゃんに、目配せする
「…ありがとう。」
「ハラショー!」
「よーしっ!ラブライブに向けて。」
「μ's、がんばるぞー!!」
「「おーっ!!」」
739: 2015/03/12(木) 23:31:36.74 ID:rJbhM2JK.net
「…さあ、朝ご飯を食べたら練習です!」
「よーっし、いっぱい食べるにゃー!!」
「…さ、行こっ?希ちゃん。」
「うん、花陽ちゃん♪」
みんなで、別荘に戻る
「…行きましょ、絵里。」
「ええ、そうね。」
「…ねえ、真姫。」
「?」
「ひとつだけ、聞いてもいいかしら?」
「何よ、改まって。」
「どうして、私に言ってくれたの?」
「よーっし、いっぱい食べるにゃー!!」
「…さ、行こっ?希ちゃん。」
「うん、花陽ちゃん♪」
みんなで、別荘に戻る
「…行きましょ、絵里。」
「ええ、そうね。」
「…ねえ、真姫。」
「?」
「ひとつだけ、聞いてもいいかしら?」
「何よ、改まって。」
「どうして、私に言ってくれたの?」
740: 2015/03/12(木) 23:32:13.14 ID:rJbhM2JK.net
「…え?」
「…だって、希のお陰でしょ?」
「それは…」
「確かに、話せるようになったのは希のお陰だけど…」
「私のためじゃない、って言われちゃったし。」
「…それに。」
「希から聞いたわ。」
「いつだって不器用で…」
「素直になれない、誰かさんのことを。」
「それって…!」
「そんな誰かさんが。」
「…私の事に気付いて、行動に移してくれた。」
「先輩禁止も…そうでしょ?」
「…だって、希のお陰でしょ?」
「それは…」
「確かに、話せるようになったのは希のお陰だけど…」
「私のためじゃない、って言われちゃったし。」
「…それに。」
「希から聞いたわ。」
「いつだって不器用で…」
「素直になれない、誰かさんのことを。」
「それって…!」
「そんな誰かさんが。」
「…私の事に気付いて、行動に移してくれた。」
「先輩禁止も…そうでしょ?」
741: 2015/03/12(木) 23:32:49.86 ID:rJbhM2JK.net
「…買いかぶりすぎよ。」
「…でも、そうね。」
「私も、おせっかいな誰かさんに助けてもらったから。」
「そのおせっかいな誰かさんは。」
「私を、変えてくれたの。」
「…だから今度は。」
「私が、誰かの力になれたら、って。」
「…そう、思ったのよ。」
「…そっか。」
「…でも、それこそ。」
「真姫のため、だけじゃないわ♪」
「ふふっ…そうね。」
「さ、行きましょう、真姫♪」
「分かったわ、絵里。」
「おーい!えりち、真姫ちゃーん!」
「おせっかいな誰かさんも、呼んでることだしね♪」
「ふふっ…そうね♪」
「…でも、そうね。」
「私も、おせっかいな誰かさんに助けてもらったから。」
「そのおせっかいな誰かさんは。」
「私を、変えてくれたの。」
「…だから今度は。」
「私が、誰かの力になれたら、って。」
「…そう、思ったのよ。」
「…そっか。」
「…でも、それこそ。」
「真姫のため、だけじゃないわ♪」
「ふふっ…そうね。」
「さ、行きましょう、真姫♪」
「分かったわ、絵里。」
「おーい!えりち、真姫ちゃーん!」
「おせっかいな誰かさんも、呼んでることだしね♪」
「ふふっ…そうね♪」
745: 2015/03/13(金) 00:20:08.69 ID:k/pdpXsp.net
---
合宿から帰って来て数日
ネットの速報で
ウチらμ'sがランキング20位以内に入った事が知らされた
…これはつまり
ラブライブ出場の切符を手に入れたという事で…
穂乃果ちゃんも、みんなも喜んでた
もちろん、ウチも嬉しいよ?
でも、やっぱり簡単に行く訳じゃなくって…
「…まだ喜ぶのは早いわ。」
「決定した訳じゃないんだから。」
にこっちの言う通りや
「ラブライブ出場チームは。」
「2週間後の時点で20位以内にはいったグループ。」
「どのスクールアイドルも、最後の追い込みに必氏なん。」
合宿から帰って来て数日
ネットの速報で
ウチらμ'sがランキング20位以内に入った事が知らされた
…これはつまり
ラブライブ出場の切符を手に入れたという事で…
穂乃果ちゃんも、みんなも喜んでた
もちろん、ウチも嬉しいよ?
でも、やっぱり簡単に行く訳じゃなくって…
「…まだ喜ぶのは早いわ。」
「決定した訳じゃないんだから。」
にこっちの言う通りや
「ラブライブ出場チームは。」
「2週間後の時点で20位以内にはいったグループ。」
「どのスクールアイドルも、最後の追い込みに必氏なん。」
746: 2015/03/13(金) 00:20:45.88 ID:k/pdpXsp.net
「…20位以下に落ちた所だって。」
「まだ諦めてないだろうし。」
えりちが、ウチに続く
「…つまり、これからが本番、って訳ね。」
「ストレートに言えばそう言う事よ、真姫。」
「喜んでる暇はないわ。」
…とは言え
今ウチらに出来る事は限られてる訳やし
まずは、もうすぐある学園祭で最高のステージをすることが一番
…と、言う訳で
ウチらは、ある教室に来てた
「なんで講堂がくじびきなワケ…?」
「昔から伝統らしくて…」
「まだ諦めてないだろうし。」
えりちが、ウチに続く
「…つまり、これからが本番、って訳ね。」
「ストレートに言えばそう言う事よ、真姫。」
「喜んでる暇はないわ。」
…とは言え
今ウチらに出来る事は限られてる訳やし
まずは、もうすぐある学園祭で最高のステージをすることが一番
…と、言う訳で
ウチらは、ある教室に来てた
「なんで講堂がくじびきなワケ…?」
「昔から伝統らしくて…」
747: 2015/03/13(金) 00:21:24.52 ID:k/pdpXsp.net
なんにせよ、講堂が使えんと厳しいのは事実やし…
にこっち、頼むで!
「…では次、アイドル研究部。」
にこっちが、前に出る
「見てなさい…!」
「が、頑張ってください…」
「にこちゃん、頼んだよ!」
「講堂が使えるかどうかで。」
「ライブのアピール度は大きく変わるわ!」
よし、ウチのスピリチュアルパワーも…!
手を合わせ、念を送る
結果は…!
にこっち、頼むで!
「…では次、アイドル研究部。」
にこっちが、前に出る
「見てなさい…!」
「が、頑張ってください…」
「にこちゃん、頼んだよ!」
「講堂が使えるかどうかで。」
「ライブのアピール度は大きく変わるわ!」
よし、ウチのスピリチュアルパワーも…!
手を合わせ、念を送る
結果は…!
748: 2015/03/13(金) 00:21:50.66 ID:k/pdpXsp.net
----
「どーしよー!?」
結果を受けて、ウチらは屋上に来てた
「だ、だってしょうがないじゃない!」
「くじびきで決まるなんて知らなかったんだから…」
「あー!開き直ったにゃ!!」
「うるさーい!!」
どうしよう…空気が重い…
「にこっち…」
「ウチ、信じてたんよ…?」
「うるさいうるさいうるさーい!」
「悪かったわよ…!」
ず~ん…って音が聞こえてきそうな屋上で
穂乃果ちゃんが叫んだ
「どーしよー!?」
結果を受けて、ウチらは屋上に来てた
「だ、だってしょうがないじゃない!」
「くじびきで決まるなんて知らなかったんだから…」
「あー!開き直ったにゃ!!」
「うるさーい!!」
どうしよう…空気が重い…
「にこっち…」
「ウチ、信じてたんよ…?」
「うるさいうるさいうるさーい!」
「悪かったわよ…!」
ず~ん…って音が聞こえてきそうな屋上で
穂乃果ちゃんが叫んだ
749: 2015/03/13(金) 00:22:21.13 ID:k/pdpXsp.net
「…じゃあ、ここ!」
「「えっ?」」
「ここに簡易ステージを作ればいいんじゃない?」
「お客さんもたくさん入れるし!」
「…屋外ステージ?」
たしかに、それなら…
「なによりここは。」
「私たちにとってすごく大事な場所。」
「ライブをやるのに、ふさわしいと思うんだ♪」
…ふふっ
思わず、笑みがこぼれる
そう、いつだって
ウチらはこうして、進んで来た
穂乃果ちゃんが引っ張って来てくれた道
支えるのが、ウチら
「「えっ?」」
「ここに簡易ステージを作ればいいんじゃない?」
「お客さんもたくさん入れるし!」
「…屋外ステージ?」
たしかに、それなら…
「なによりここは。」
「私たちにとってすごく大事な場所。」
「ライブをやるのに、ふさわしいと思うんだ♪」
…ふふっ
思わず、笑みがこぼれる
そう、いつだって
ウチらはこうして、進んで来た
穂乃果ちゃんが引っ張って来てくれた道
支えるのが、ウチら
750: 2015/03/13(金) 00:22:59.25 ID:k/pdpXsp.net
「…さて、何を歌おうかしら?」
解散して、近くのカフェに
「…やっぱり、μ'sらしいのがええんかな?」
「ここは、このにこがセンターでぇ…」
「何曲披露するのかにも寄るわよね…」
「ちょっと、絵里!?」
「…ふふっ。」
…まさか
この3人でこんな事を話すなんて
昔のウチらに言ったら誰が信じたやろ?
別々の道を歩き出したはずが
今、同じ場所で同じ事をしてるなんて
「…希は、何がいいと思う?」
解散して、近くのカフェに
「…やっぱり、μ'sらしいのがええんかな?」
「ここは、このにこがセンターでぇ…」
「何曲披露するのかにも寄るわよね…」
「ちょっと、絵里!?」
「…ふふっ。」
…まさか
この3人でこんな事を話すなんて
昔のウチらに言ったら誰が信じたやろ?
別々の道を歩き出したはずが
今、同じ場所で同じ事をしてるなんて
「…希は、何がいいと思う?」
751: 2015/03/13(金) 00:23:28.02 ID:k/pdpXsp.net
「う~ん、そうやなあ…」
3人で、思いを膨らます
…さて、どんな曲がいいかな
---
二人と別れて、部屋に戻る
「…ふう。」
結局、決まらずに個人で考える事になった
「…こういう時は♪」
鞄から取り出す、青いカード
「さて、今のウチらの運勢は?」
プールして、一枚を引く
「さて、これは……!?」
『氏神』のカード
意味は---試練・別れ
3人で、思いを膨らます
…さて、どんな曲がいいかな
---
二人と別れて、部屋に戻る
「…ふう。」
結局、決まらずに個人で考える事になった
「…こういう時は♪」
鞄から取り出す、青いカード
「さて、今のウチらの運勢は?」
プールして、一枚を引く
「さて、これは……!?」
『氏神』のカード
意味は---試練・別れ
752: 2015/03/13(金) 00:23:56.28 ID:k/pdpXsp.net
「よりにもよって、このカードか…」
でも、あんまり悲しくはなかった
それは多分、μ'sにいるから
どんな困難だって、ウチらは乗り越えて来た
…むしろ、困難しか無かった気がする
それでも、ウチらはここまで来たんよ
だから…
怖くない
きっと、道は開ける
「…うん、大丈夫。」
自分に、言い聞かせる
まずは、学園祭や!
---そしてそれは、唐突に訪れた
でも、あんまり悲しくはなかった
それは多分、μ'sにいるから
どんな困難だって、ウチらは乗り越えて来た
…むしろ、困難しか無かった気がする
それでも、ウチらはここまで来たんよ
だから…
怖くない
きっと、道は開ける
「…うん、大丈夫。」
自分に、言い聞かせる
まずは、学園祭や!
---そしてそれは、唐突に訪れた
754: 2015/03/13(金) 15:42:12.23 ID:k/pdpXsp.net
---
「ええっ!?曲を?」
学園祭に向けたミーティングで、穂乃果ちゃんが言う
「うん!」
「昨日、真姫ちゃんの新曲聞いたら、やっぱり良くって!」
「これ、一番最初にやったら盛り上がるんじゃないかな、って。」
「…まあね。」
「でも、振り付けも歌もこれからよ…?」
えりちが、少し穂乃果ちゃんを抑える
「…間に合うかしら。」
「頑張ればなんとかなると思う!」
「…でも、他の曲のおさらいもありますし。」
海未ちゃんも、どうやら乗り気じゃないみたい
…ウチとしては、面白そうとは思うけど
「ええっ!?曲を?」
学園祭に向けたミーティングで、穂乃果ちゃんが言う
「うん!」
「昨日、真姫ちゃんの新曲聞いたら、やっぱり良くって!」
「これ、一番最初にやったら盛り上がるんじゃないかな、って。」
「…まあね。」
「でも、振り付けも歌もこれからよ…?」
えりちが、少し穂乃果ちゃんを抑える
「…間に合うかしら。」
「頑張ればなんとかなると思う!」
「…でも、他の曲のおさらいもありますし。」
海未ちゃんも、どうやら乗り気じゃないみたい
…ウチとしては、面白そうとは思うけど
755: 2015/03/13(金) 15:42:41.52 ID:k/pdpXsp.net
「わ、私、自信ないな…」
花陽ちゃんも、弱気になってる
ここは、何か言った方がいいかな?
そう考えていると…
「μ'sの集大成のライブにしなきゃ!」
「ラヴライブの出場がかかってるんだよ?」
やっぱり、穂乃果ちゃんやね
「…まあ確かに、それは一理あるね。」
「でしょ!?」
「ラブライブは、今の私たちの目標だよ!」
「…そのためにここまで来たんだもん!」
みんな、同じ気持ちなんかな?
花陽ちゃんも、弱気になってる
ここは、何か言った方がいいかな?
そう考えていると…
「μ'sの集大成のライブにしなきゃ!」
「ラヴライブの出場がかかってるんだよ?」
やっぱり、穂乃果ちゃんやね
「…まあ確かに、それは一理あるね。」
「でしょ!?」
「ラブライブは、今の私たちの目標だよ!」
「…そのためにここまで来たんだもん!」
みんな、同じ気持ちなんかな?
756: 2015/03/13(金) 15:43:03.70 ID:k/pdpXsp.net
「私、頑張りたい!」
「そのために、やれる事は全部やりたい!」
「…ダメかな!?」
誰も、反対なんてしなかった
ここにきて、みんなの気持ちは一つやもん
絶対、上手く行く
そのために、頑張ろうって
ラブライブに向けて
学園祭に向けて
ウチら9人は、同じ方向を向いてた
…はずやった
「そのために、やれる事は全部やりたい!」
「…ダメかな!?」
誰も、反対なんてしなかった
ここにきて、みんなの気持ちは一つやもん
絶対、上手く行く
そのために、頑張ろうって
ラブライブに向けて
学園祭に向けて
ウチら9人は、同じ方向を向いてた
…はずやった
757: 2015/03/13(金) 15:43:31.69 ID:k/pdpXsp.net
「…海未ちゃん、どうしたん?」
「…希。」
練習後
なんとなく海未ちゃんの様子が気になって
声をかけてみた
「穂乃果ちゃんの事?」
「…確かに、それもありますが。」
「ことりの雰囲気が、どこか…」
「ことりちゃん?」
「希から見て、ことりはどうですか?」
「うーん、特に目立った所は何も…」
「…そうですか。」
「やはり、私の気のせいでしょうか。」
「…希。」
練習後
なんとなく海未ちゃんの様子が気になって
声をかけてみた
「穂乃果ちゃんの事?」
「…確かに、それもありますが。」
「ことりの雰囲気が、どこか…」
「ことりちゃん?」
「希から見て、ことりはどうですか?」
「うーん、特に目立った所は何も…」
「…そうですか。」
「やはり、私の気のせいでしょうか。」
758: 2015/03/13(金) 15:44:04.37 ID:k/pdpXsp.net
「でも、幼なじみしか分からん事もあるやろうし…」
「ウチも、気にはかけてみるよ。」
「ありがとうございます、希。」
「それに、穂乃果ちゃんも心配や。」
「以前よりやる気になったのはいいことやけど。」
「オーバーワークの可能性もあるから、気をつけて。」
「…はい、分かってます。」
「でも、何かあったら相談してな?」
「…ふふ。希は本当に、お姉さんみたいです。」
「海未ちゃんさえ良ければ、来てもええよ?」
「なっ…!?///」
「それじゃあね~♪」
「ウチも、気にはかけてみるよ。」
「ありがとうございます、希。」
「それに、穂乃果ちゃんも心配や。」
「以前よりやる気になったのはいいことやけど。」
「オーバーワークの可能性もあるから、気をつけて。」
「…はい、分かってます。」
「でも、何かあったら相談してな?」
「…ふふ。希は本当に、お姉さんみたいです。」
「海未ちゃんさえ良ければ、来てもええよ?」
「なっ…!?///」
「それじゃあね~♪」
759: 2015/03/13(金) 15:44:34.21 ID:k/pdpXsp.net
---
学園祭当日
土砂降りの雨の中
それでも、みんなで頑張ろう、って意気込んでた
ウチは、生徒会の方で少し用事があって
みんなとは別行動してたんやけど…
だから、気付けなかってん
ことりちゃんと、海未ちゃんが話してた事に
そして、穂乃果ちゃんの様子に
「…全然弱くならないわね。」
「って言うか、さっきより強くなってない?」
「これじゃあ、例えお客さんが来てくれたとしても…」
学園祭当日
土砂降りの雨の中
それでも、みんなで頑張ろう、って意気込んでた
ウチは、生徒会の方で少し用事があって
みんなとは別行動してたんやけど…
だから、気付けなかってん
ことりちゃんと、海未ちゃんが話してた事に
そして、穂乃果ちゃんの様子に
「…全然弱くならないわね。」
「って言うか、さっきより強くなってない?」
「これじゃあ、例えお客さんが来てくれたとしても…」
760: 2015/03/13(金) 15:45:04.76 ID:k/pdpXsp.net
「やろう!」
「…ファーストライブの時もそうだった。」
「あそこで諦めずにやって来たから。」
「今のμ'sがあると思うの。」
「だからみんな…行こう!!」
「…そうだよね。」
「そのためにずっと、頑張って来たんだもん。」
花陽ちゃんの、笑顔
「後悔だけはしたくないにゃ!!」
「…泣いても笑っても、このライブの後には結果が出る。」
えりちに、ウチも続く
「なら、思いっきりやるしかないやん♪」
「進化した私たちを見せるわよ!」
「やってやるわ♪」
「…ファーストライブの時もそうだった。」
「あそこで諦めずにやって来たから。」
「今のμ'sがあると思うの。」
「だからみんな…行こう!!」
「…そうだよね。」
「そのためにずっと、頑張って来たんだもん。」
花陽ちゃんの、笑顔
「後悔だけはしたくないにゃ!!」
「…泣いても笑っても、このライブの後には結果が出る。」
えりちに、ウチも続く
「なら、思いっきりやるしかないやん♪」
「進化した私たちを見せるわよ!」
「やってやるわ♪」
761: 2015/03/13(金) 15:45:30.37 ID:k/pdpXsp.net
そして始まったウチらのライブ
曲は『No brand girls』
いつだって、前を向いてきたウチら
どんな壁だって、壊していける
この、9人なら
新曲なのに、ばっちり揃って
ステップも、ターンも大丈夫
土砂降りの中でも、笑顔で、声だして
最高の、ステージやった
ラブライブに、手が届く
そう、本気で思えるステージやった
曲は『No brand girls』
いつだって、前を向いてきたウチら
どんな壁だって、壊していける
この、9人なら
新曲なのに、ばっちり揃って
ステップも、ターンも大丈夫
土砂降りの中でも、笑顔で、声だして
最高の、ステージやった
ラブライブに、手が届く
そう、本気で思えるステージやった
762: 2015/03/13(金) 15:46:15.13 ID:k/pdpXsp.net
アウトロに合わせて、ポーズをとる
最後まで、笑顔で
曲が、終わる
…そのとき、穂乃果ちゃんが倒れた
「穂乃果!!」
…壁は、いつだって壊せる
この、9人なら
それじゃあ、この9人じゃなかったら?
1人でも、欠けてしまったら…?
夢は、追えるんかな---
最後まで、笑顔で
曲が、終わる
…そのとき、穂乃果ちゃんが倒れた
「穂乃果!!」
…壁は、いつだって壊せる
この、9人なら
それじゃあ、この9人じゃなかったら?
1人でも、欠けてしまったら…?
夢は、追えるんかな---
766: 2015/03/14(土) 17:06:50.60 ID:RQsI5dkY.net
ライブは中止
急いで穂乃果ちゃんを保健室に連れて行く
…幸い、風邪がこじれただけみたいで
寝ていれば、回復するみたい
でも…
「とりあえず、私は理事長に呼ばれてるから、行ってくるわ。」
「今日は、解散しましょう。」
「「…」」
無理も無い
ほんとに、いきなりの事で
ウチらも、どうして良いか分からなくなったから
急いで穂乃果ちゃんを保健室に連れて行く
…幸い、風邪がこじれただけみたいで
寝ていれば、回復するみたい
でも…
「とりあえず、私は理事長に呼ばれてるから、行ってくるわ。」
「今日は、解散しましょう。」
「「…」」
無理も無い
ほんとに、いきなりの事で
ウチらも、どうして良いか分からなくなったから
767: 2015/03/14(土) 17:07:17.92 ID:RQsI5dkY.net
---
「…おかえり、えりち。」
「希…にこ…」
えりちが理事長室から帰ってくるのを
ウチとにこっちは待ってた
「みんなには、帰ってもらったよ。」
「…そう。」
「…話さなきゃいけないんでしょ、これからの事。」
「…そうね。」
「理事長から、言われたわ。」
「無理しすぎたんじゃないか、って。」
「こういう結果を招くために、アイドル活動をしていたのか、って。」
「…おかえり、えりち。」
「希…にこ…」
えりちが理事長室から帰ってくるのを
ウチとにこっちは待ってた
「みんなには、帰ってもらったよ。」
「…そう。」
「…話さなきゃいけないんでしょ、これからの事。」
「…そうね。」
「理事長から、言われたわ。」
「無理しすぎたんじゃないか、って。」
「こういう結果を招くために、アイドル活動をしていたのか、って。」
768: 2015/03/14(土) 17:07:55.99 ID:RQsI5dkY.net
「…」
「…だから。」
「活動、休止ってこと?」
「いいえ。」
「これからも、続けていいそうよ。」
「でも…」
「ライブイブの事?」
えりちに、聞いてみる
「ええ。」
「穂乃果が倒れた事で。」
「μ'sのみんなのメンタルも心配よ。」
「それに、次誰がこうなるか分からない。」
「…そうやね。」
海未ちゃんが言ってた、ことりちゃんの事も気になる
「…だから。」
「活動、休止ってこと?」
「いいえ。」
「これからも、続けていいそうよ。」
「でも…」
「ライブイブの事?」
えりちに、聞いてみる
「ええ。」
「穂乃果が倒れた事で。」
「μ'sのみんなのメンタルも心配よ。」
「それに、次誰がこうなるか分からない。」
「…そうやね。」
海未ちゃんが言ってた、ことりちゃんの事も気になる
769: 2015/03/14(土) 17:08:32.65 ID:RQsI5dkY.net
「…なら、ラブライブの出場は辞退ね。」
「にこっち…!?」
「何よ?」
「てっきり、にこは反対するかと思ってたから。」
「別に。」
「これが、にこ一人の問題なら、絶対に諦めないわ。」
「でも…今は、一人じゃないから。」
「…そうね。」
「活動できなくなる訳じゃない。」
「ラブライブに出れなくても、廃校を阻止する事は出来るはずよ。」
「…」
仕方ない、のかなあ…?
「にこっち…!?」
「何よ?」
「てっきり、にこは反対するかと思ってたから。」
「別に。」
「これが、にこ一人の問題なら、絶対に諦めないわ。」
「でも…今は、一人じゃないから。」
「…そうね。」
「活動できなくなる訳じゃない。」
「ラブライブに出れなくても、廃校を阻止する事は出来るはずよ。」
「…」
仕方ない、のかなあ…?
770: 2015/03/14(土) 17:09:09.49 ID:RQsI5dkY.net
「珍しく、希が弱気じゃない。」
「…だって。」
「ここまで、頑張って来たから…」
「確かに、私たちは今まで精一杯頑張って来た。」
「でも、この結果になってしまったのは。」
「私たち全員のミスよ。」
「…それに。」
にこっちが続ける
「もう…あんな事には、なりたくない。」
「…そうやね。」
本当は、にこっちが一番辛いはずやのに
「…だって。」
「ここまで、頑張って来たから…」
「確かに、私たちは今まで精一杯頑張って来た。」
「でも、この結果になってしまったのは。」
「私たち全員のミスよ。」
「…それに。」
にこっちが続ける
「もう…あんな事には、なりたくない。」
「…そうやね。」
本当は、にこっちが一番辛いはずやのに
771: 2015/03/14(土) 17:09:43.47 ID:RQsI5dkY.net
「…とにかく。」
「きっと、この先続けても。」
「どこかで無理が来るはずよ。」
「…うん。」
「意思の統一が出来なくなったチームは。」
「ほんの少しの事で瓦解するわ。」
「私たちが私たちであり続けるために。」
「ここは、耐えるべき時よ。」
「…にこも、賛成。」
「確かに、ラブライブに出れなくなった事は悔しい。」
「…でも、それでμ'sがμ'sで無くなるくらいなら。」
「出場出来ない事ぐらい、諦められる。」
「きっと、この先続けても。」
「どこかで無理が来るはずよ。」
「…うん。」
「意思の統一が出来なくなったチームは。」
「ほんの少しの事で瓦解するわ。」
「私たちが私たちであり続けるために。」
「ここは、耐えるべき時よ。」
「…にこも、賛成。」
「確かに、ラブライブに出れなくなった事は悔しい。」
「…でも、それでμ'sがμ'sで無くなるくらいなら。」
「出場出来ない事ぐらい、諦められる。」
772: 2015/03/14(土) 17:10:36.43 ID:RQsI5dkY.net
「…こう、考えられるようになったのは。」
「希、アンタのおかげよ。」
「だから、今度は私たちを信じなさい。」
「…うん、そうやね。」
実際に経験したにこっちやからこそ
どうするのが最善か、分かってると思う
なら、ウチもそれを信じるよ
「…ごめん、感傷的になって。」
「ウチも、みんなと一緒にまだまだ楽しみたいもん。」
「だから、その次を考えよう。」
「ええ、もちろんよ。」
「それに…」
「希、アンタのおかげよ。」
「だから、今度は私たちを信じなさい。」
「…うん、そうやね。」
実際に経験したにこっちやからこそ
どうするのが最善か、分かってると思う
なら、ウチもそれを信じるよ
「…ごめん、感傷的になって。」
「ウチも、みんなと一緒にまだまだ楽しみたいもん。」
「だから、その次を考えよう。」
「ええ、もちろんよ。」
「それに…」
773: 2015/03/14(土) 17:11:10.91 ID:RQsI5dkY.net
「えりち?」
「…いえ。」
「理事長が、何か言おうとしてたのよ。」
「何かって…?」
「…ごめんなさい、分からないわ。」
「でも、今私たちは出来る事をすべきよ。」
「…それが、最上級生として。」
「μ'sに受け入れてもらった私たちが出来る事よ。」
「うん。」
「そうね。」
「この事は、明日みんなと相談しましょう。」
「そして、放課後に穂乃果のお見舞いに…ね?」
「…いえ。」
「理事長が、何か言おうとしてたのよ。」
「何かって…?」
「…ごめんなさい、分からないわ。」
「でも、今私たちは出来る事をすべきよ。」
「…それが、最上級生として。」
「μ'sに受け入れてもらった私たちが出来る事よ。」
「うん。」
「そうね。」
「この事は、明日みんなと相談しましょう。」
「そして、放課後に穂乃果のお見舞いに…ね?」
774: 2015/03/14(土) 17:11:38.60 ID:RQsI5dkY.net
「そうやね。」
「とにかく、うじうじ悩んでても、仕方ないわ!」
「私たちまで暗くなってちゃ駄目でしょ?」
「まだ半年あるんだから!」
「にこの言う通りね。」
「さすが、部長やね♪」
「ふふん!」
「それじゃ、帰りましょうか。」
「何があっても、私たち3人は後ろを向かない事。」
「…分かってる。」
「…うん。今度は、ウチらが支える番やね♪」
「さ、行きましょう?」
「とにかく、うじうじ悩んでても、仕方ないわ!」
「私たちまで暗くなってちゃ駄目でしょ?」
「まだ半年あるんだから!」
「にこの言う通りね。」
「さすが、部長やね♪」
「ふふん!」
「それじゃ、帰りましょうか。」
「何があっても、私たち3人は後ろを向かない事。」
「…分かってる。」
「…うん。今度は、ウチらが支える番やね♪」
「さ、行きましょう?」
775: 2015/03/14(土) 17:39:16.35 ID:RQsI5dkY.net
----
「申し訳ありませんでした!」
えりちが、穂乃果ちゃんのお母さんに頭を下げる
あの、良く来てた和菓子屋さん
「貴女達…」
やっぱり、無茶させちゃったし…
「なーに言ってるの?」
「あの子がどうせ、できるできるって。」
「全部背負い込んだんでしょう?」
「昔からずっとそうなんだから…」
怒られは、しなかった
それが本気なのか
ウチらに気を使ってくれてるからなのかは分からなかったけど
とにかく、上がらせてもらって
穂乃果ちゃんの部屋に
「申し訳ありませんでした!」
えりちが、穂乃果ちゃんのお母さんに頭を下げる
あの、良く来てた和菓子屋さん
「貴女達…」
やっぱり、無茶させちゃったし…
「なーに言ってるの?」
「あの子がどうせ、できるできるって。」
「全部背負い込んだんでしょう?」
「昔からずっとそうなんだから…」
怒られは、しなかった
それが本気なのか
ウチらに気を使ってくれてるからなのかは分からなかったけど
とにかく、上がらせてもらって
穂乃果ちゃんの部屋に
776: 2015/03/14(土) 17:39:48.60 ID:RQsI5dkY.net
「あ、海未ちゃん!ことりちゃん!」
ベッドにいる穂乃果ちゃんは、思ったより元気そうやった
でも、穂乃果ちゃんが言った
『もう一度ライブ』の言葉に
みんなの顔が曇る
「…穂乃果。」
「?」
「ラブライブには、出場しません。」
「…え?」
えりちが、理事長に言われた事を話す
「それで、みんなで相談して。」
「エントリーを辞めたの。」
「…もうランキングに。」
「μ'sの名前は…無いわ。」
ベッドにいる穂乃果ちゃんは、思ったより元気そうやった
でも、穂乃果ちゃんが言った
『もう一度ライブ』の言葉に
みんなの顔が曇る
「…穂乃果。」
「?」
「ラブライブには、出場しません。」
「…え?」
えりちが、理事長に言われた事を話す
「それで、みんなで相談して。」
「エントリーを辞めたの。」
「…もうランキングに。」
「μ'sの名前は…無いわ。」
777: 2015/03/14(土) 17:40:20.84 ID:RQsI5dkY.net
「そんな…」
落ち込む穂乃果ちゃんに、海未ちゃんが声をかける
「私たちがいけなかったんです。」
「穂乃果に無理をさせたから…」
「…ううん。」
暗くなってる子たちを、えりちが制する
「誰が悪いなんて話してもしょうがないでしょう?」
「…あれは全員の責任よ。」
「体調管理を怠って、無理をした穂乃果も悪いけど。」
「それに気付かなかった私たちも悪い。」
「…えりちの、言う通りやね。」
「今は、少しでも早く治す事に専念しよ?」
「これで、終わりじゃないんだから。」
「…うん。」
落ち込む穂乃果ちゃんに、海未ちゃんが声をかける
「私たちがいけなかったんです。」
「穂乃果に無理をさせたから…」
「…ううん。」
暗くなってる子たちを、えりちが制する
「誰が悪いなんて話してもしょうがないでしょう?」
「…あれは全員の責任よ。」
「体調管理を怠って、無理をした穂乃果も悪いけど。」
「それに気付かなかった私たちも悪い。」
「…えりちの、言う通りやね。」
「今は、少しでも早く治す事に専念しよ?」
「これで、終わりじゃないんだから。」
「…うん。」
778: 2015/03/14(土) 17:40:53.22 ID:RQsI5dkY.net
穂乃果ちゃんのお母さんに再度頭を下げて
ウチらは帰路についた
「…少し、強く言いすぎちゃったかしら。」
「そんなことないよ。」
「誰かが、言うべき事やから。」
「そう…なのかも知れないけど。」
「…」
「…なあ、えりち。」
「なに?」
「ちょっと、気になる事があって…」
ウチらは帰路についた
「…少し、強く言いすぎちゃったかしら。」
「そんなことないよ。」
「誰かが、言うべき事やから。」
「そう…なのかも知れないけど。」
「…」
「…なあ、えりち。」
「なに?」
「ちょっと、気になる事があって…」
779: 2015/03/14(土) 17:41:25.43 ID:RQsI5dkY.net
-----
それから数日経って
穂乃果ちゃんも登校してくるようになった
…けど
「…相変わらずやね。」
「学校復帰してから、ずっとあんな感じじゃない。」
ラブライブのポスターが学区に張り出されてから
穂乃果ちゃんは、立ち止まってそれを見る事が多くなった
…そんなすぐには、吹っ切れんよなあ
「…希?」
「任せといて♪」
そっと穂乃果ちゃんに近づき
その膨らみに手をかける
それから数日経って
穂乃果ちゃんも登校してくるようになった
…けど
「…相変わらずやね。」
「学校復帰してから、ずっとあんな感じじゃない。」
ラブライブのポスターが学区に張り出されてから
穂乃果ちゃんは、立ち止まってそれを見る事が多くなった
…そんなすぐには、吹っ切れんよなあ
「…希?」
「任せといて♪」
そっと穂乃果ちゃんに近づき
その膨らみに手をかける
780: 2015/03/14(土) 17:42:16.01 ID:RQsI5dkY.net
「うわあああぁぁぁぁああ!?」
「希ちゃん!?」
「ぼんやりしてたら、次はアグレッシブなの行くよー?」
「い…いえ、結構です…」
よかった、ちょっとだけ気を紛らわせられたみたい
「…アンタも諦め悪いわねー。」
「いつまでそのポスター見てるつもりよ?」
にこっち、言い方…
「うん、分かってはいるんだけど…」
「けど?」
「けど…」
また、暗くなる
「希?」
「希ちゃん!?」
「ぼんやりしてたら、次はアグレッシブなの行くよー?」
「い…いえ、結構です…」
よかった、ちょっとだけ気を紛らわせられたみたい
「…アンタも諦め悪いわねー。」
「いつまでそのポスター見てるつもりよ?」
にこっち、言い方…
「うん、分かってはいるんだけど…」
「けど?」
「けど…」
また、暗くなる
「希?」
781: 2015/03/14(土) 17:42:55.21 ID:RQsI5dkY.net
にこっちの声に合わせて
ウチはさっきみたいに両手を上げる
「けっ、結構ですー!!」
「…そうやって元気にしていれば。」
「みんな気にしないわよ?」
えりちが励ます
「それともみんなに気を使ってほしい?」
「そういう訳じゃ…」
「今日から練習にも復帰するんでしょ?」
「そんなテンションで来られたら。」
「迷惑なんだけど?」
…まあ、この言い方がにこっちらしいかな?
「…そうだね。」
「いつまでも気にしてちゃ、しょうがないよね!」
ウチはさっきみたいに両手を上げる
「けっ、結構ですー!!」
「…そうやって元気にしていれば。」
「みんな気にしないわよ?」
えりちが励ます
「それともみんなに気を使ってほしい?」
「そういう訳じゃ…」
「今日から練習にも復帰するんでしょ?」
「そんなテンションで来られたら。」
「迷惑なんだけど?」
…まあ、この言い方がにこっちらしいかな?
「…そうだね。」
「いつまでも気にしてちゃ、しょうがないよね!」
782: 2015/03/14(土) 17:43:32.89 ID:RQsI5dkY.net
「そうよ?」
「それに、私達の目的は。」
「この学校を存続させる事、でしょ?」
「うん!」
そう言って、穂乃果ちゃんは友達の所に駆けていった
「…大丈夫そうやね♪」
うん、きっと大丈夫
これでまた、9人揃ったんやし
このメンバーなら
きっと廃校だって…
そう思っていた時
一年生組がドアから飛び出して来た
「た、助けて…」
「それに、私達の目的は。」
「この学校を存続させる事、でしょ?」
「うん!」
そう言って、穂乃果ちゃんは友達の所に駆けていった
「…大丈夫そうやね♪」
うん、きっと大丈夫
これでまた、9人揃ったんやし
このメンバーなら
きっと廃校だって…
そう思っていた時
一年生組がドアから飛び出して来た
「た、助けて…」
783: 2015/03/14(土) 17:44:09.65 ID:RQsI5dkY.net
何事かと思って、廊下の掲示板の所に行くと
『来年度入学者受付』のお知らせが
その下には
『このたび音ノ木坂学院は』
『来年度の入学者受付を行う運びとなりました』
「「これって…!!」」
「中学生の希望校アンケートの結果がでたんだけど…」
「去年より志願する人がずっと多いらしくて…!」
花陽ちゃんと、真姫ちゃんが答える
「ってことは…」
「学校が…」
思わず、叫んでしまった
「存続するってことやん!!」
『来年度入学者受付』のお知らせが
その下には
『このたび音ノ木坂学院は』
『来年度の入学者受付を行う運びとなりました』
「「これって…!!」」
「中学生の希望校アンケートの結果がでたんだけど…」
「去年より志願する人がずっと多いらしくて…!」
花陽ちゃんと、真姫ちゃんが答える
「ってことは…」
「学校が…」
思わず、叫んでしまった
「存続するってことやん!!」
784: 2015/03/14(土) 17:44:44.26 ID:RQsI5dkY.net
遅れて来たことりちゃんに
穂乃果ちゃんが抱きつく
本当に嬉しそうな二人を見て…
思わず、目が潤む
「…ハラショー。」
えりち、泣いてる
にこっちも…顔は見えないけど
肩が、少し震えてる
二人を、後ろから抱きしめる
「…何一つ、無駄なんかじゃなかったんよ。」
「「…うん。」」
こぼれそうな涙を我慢して
二人を、力いっぱい抱きしめた
…諦めなくて、良かった
穂乃果ちゃんが抱きつく
本当に嬉しそうな二人を見て…
思わず、目が潤む
「…ハラショー。」
えりち、泣いてる
にこっちも…顔は見えないけど
肩が、少し震えてる
二人を、後ろから抱きしめる
「…何一つ、無駄なんかじゃなかったんよ。」
「「…うん。」」
こぼれそうな涙を我慢して
二人を、力いっぱい抱きしめた
…諦めなくて、良かった
785: 2015/03/14(土) 18:00:04.68 ID:RQsI5dkY.net
-----
「では、とりあえず…」
「にっこにっこにー☆」
「みんなー?グラスは持ったかなー?」
「学校存続が決まったという事で。」
「部長のにこにーから一言。」
「挨拶させて頂きたいと思いまーす!」
次の日
ウチらは学校存続を祝って小さな祝賀会を開催した
えりちが理事長から聞いてきた話やと
あの時、理事長が言いかけたことはこの事やったらしい
「…でも、どうして最初に言ってくれなかったのかしら?」
「…例えばやけど。」
「あの状況で、ウチらの目標が無くなってしまったら。」
「μ's、解散してた可能性があるからとか?」
「…まさか。」
「では、とりあえず…」
「にっこにっこにー☆」
「みんなー?グラスは持ったかなー?」
「学校存続が決まったという事で。」
「部長のにこにーから一言。」
「挨拶させて頂きたいと思いまーす!」
次の日
ウチらは学校存続を祝って小さな祝賀会を開催した
えりちが理事長から聞いてきた話やと
あの時、理事長が言いかけたことはこの事やったらしい
「…でも、どうして最初に言ってくれなかったのかしら?」
「…例えばやけど。」
「あの状況で、ウチらの目標が無くなってしまったら。」
「μ's、解散してた可能性があるからとか?」
「…まさか。」
786: 2015/03/14(土) 18:00:31.80 ID:RQsI5dkY.net
「…ま、今は気にしなくていいやん?」
「せっかくやし、楽しもっ?」
「…そうね♪」
でも、ウチは不安を拭えないでいた
何故、理事長はその時に言わなかったのか
もし、もし本当にそんな理由だったら
…そして、それが今のウチらに大事な事だったら
「…流石に、考え過ぎかな。」
自分の頭を整理するように
小さな声で、呟く
あかん、あかん
今は、楽しまないと!
「せっかくやし、楽しもっ?」
「…そうね♪」
でも、ウチは不安を拭えないでいた
何故、理事長はその時に言わなかったのか
もし、もし本当にそんな理由だったら
…そして、それが今のウチらに大事な事だったら
「…流石に、考え過ぎかな。」
自分の頭を整理するように
小さな声で、呟く
あかん、あかん
今は、楽しまないと!
787: 2015/03/14(土) 18:01:04.56 ID:RQsI5dkY.net
みんなが、食事したり
笑い合ったり
楽しんでるのが見て取れる
「…ほっとした様子ね、えりちも。」
「…まあね。」
「肩の荷が下りた、って言うか…」
「μ's、やってよかったでしょ?」
「…どうかしらね。」
「正直、私が入らなくても。」
「同じ結果だった気もするけれど。」
「…そんな事ないよ。」
「えりちが、今までやって来た事、ウチは全部知ってる。」
「だからこそ、今、ウチらはここにおるんよ?」
「…そうかしら。」
「絶対、そう。」
「カードがウチに、そう告げるんよ♪」
そしてそれは、きっとにこっちも…
笑い合ったり
楽しんでるのが見て取れる
「…ほっとした様子ね、えりちも。」
「…まあね。」
「肩の荷が下りた、って言うか…」
「μ's、やってよかったでしょ?」
「…どうかしらね。」
「正直、私が入らなくても。」
「同じ結果だった気もするけれど。」
「…そんな事ないよ。」
「えりちが、今までやって来た事、ウチは全部知ってる。」
「だからこそ、今、ウチらはここにおるんよ?」
「…そうかしら。」
「絶対、そう。」
「カードがウチに、そう告げるんよ♪」
そしてそれは、きっとにこっちも…
788: 2015/03/14(土) 18:01:34.52 ID:RQsI5dkY.net
「…ごめんなさい。」
海未ちゃんが、立ち上がる
どうしたんやろ?
「みんなにちょっと話があるんです。」
「…聞いてる?」
「…ううん。」
えりちも、聞いてないってことは…
まさか…
「…実は。」
「突然ですが、ことりが留学する事になりました。」
海未ちゃんが、立ち上がる
どうしたんやろ?
「みんなにちょっと話があるんです。」
「…聞いてる?」
「…ううん。」
えりちも、聞いてないってことは…
まさか…
「…実は。」
「突然ですが、ことりが留学する事になりました。」
789: 2015/03/14(土) 18:25:27.35 ID:RQsI5dkY.net
「…2週間後に、日本を発ちます。」
「…なに?」
「うそ…」
動揺が、連鎖する
いきなりすぎて、思考が追いつかない
「ちょっと、どういう事…?」
ことりちゃんが、口を開いた
「…前から、服飾の勉強したいって思ってて。」
「そしたら、お母さんの知り合いの学校の人が。」
「来てみないか、って…」
「ごめんね?」
「もっと早く話そうって、思っていたんだけど…」
「学園際のライブでまとまってる時に言うのはよくないと。」
「ことりは気を使っていたんです。」
「…なに?」
「うそ…」
動揺が、連鎖する
いきなりすぎて、思考が追いつかない
「ちょっと、どういう事…?」
ことりちゃんが、口を開いた
「…前から、服飾の勉強したいって思ってて。」
「そしたら、お母さんの知り合いの学校の人が。」
「来てみないか、って…」
「ごめんね?」
「もっと早く話そうって、思っていたんだけど…」
「学園際のライブでまとまってる時に言うのはよくないと。」
「ことりは気を使っていたんです。」
790: 2015/03/14(土) 18:25:51.75 ID:RQsI5dkY.net
「それで、最近…」
海未ちゃんが気にしてたのは、その事やったんや
「…行ったきり、戻って来ないのね?」
えりちが、尋ねる
「…」
「高校を卒業するまでは、多分…」
それじゃあ、もう…
「どうして…」
穂乃果ちゃんが、立ち上がる
「言ってくれなかったの?」
「だから、学園祭があったから…」
「…海未ちゃんは知ってたんだ。」
「それは…」
海未ちゃんが気にしてたのは、その事やったんや
「…行ったきり、戻って来ないのね?」
えりちが、尋ねる
「…」
「高校を卒業するまでは、多分…」
それじゃあ、もう…
「どうして…」
穂乃果ちゃんが、立ち上がる
「言ってくれなかったの?」
「だから、学園祭があったから…」
「…海未ちゃんは知ってたんだ。」
「それは…」
791: 2015/03/14(土) 18:27:06.96 ID:RQsI5dkY.net
穂乃果ちゃんが、跪いてことりちゃんの手を握る
「どうして言ってくれなかったの…?」
「ライブがあったから、って言うのは分かるよ…?」
「でも、私と海未ちゃんとことりちゃんは、ずっと…!」
「…穂乃果。」
「ことりちゃんの気持ちも分かってあげなよ。」
ウチとえりちで、フォローしてみたけど…
「…分からないよ!!!」
「だって、いなくなっちゃうんだよ!?」
「ずっと一緒だったのに、離れ離れになっちゃうんだよ!?」
「なのに…」
「…何度も、言おうとしたよ?」
「どうして言ってくれなかったの…?」
「ライブがあったから、って言うのは分かるよ…?」
「でも、私と海未ちゃんとことりちゃんは、ずっと…!」
「…穂乃果。」
「ことりちゃんの気持ちも分かってあげなよ。」
ウチとえりちで、フォローしてみたけど…
「…分からないよ!!!」
「だって、いなくなっちゃうんだよ!?」
「ずっと一緒だったのに、離れ離れになっちゃうんだよ!?」
「なのに…」
「…何度も、言おうとしたよ?」
792: 2015/03/14(土) 18:27:37.70 ID:RQsI5dkY.net
「…!」
「でも…穂乃果ちゃん、ライブやるのに夢中で。」
「ラブライブに夢中で…」
「だから…ライブが終わったら、すぐ言おうと思ってた。」
「相談に乗ってもらおうと思ってた…!」
「でも…」
「あんな事になって。」
「…聞いてほしかったよ?」
「穂乃果ちゃんには、一番に相談したかった…!」
「だって、穂乃果ちゃんは…」
「初めて出来た友達だよ!?」
「ずっとそばにいた友達だよ!?」
「…」
「そんなの…」
「そんなの、当たり前だよっ!!」
「…ことりちゃんっ!!」
ことりちゃんは、走って出て行ってしまった
「でも…穂乃果ちゃん、ライブやるのに夢中で。」
「ラブライブに夢中で…」
「だから…ライブが終わったら、すぐ言おうと思ってた。」
「相談に乗ってもらおうと思ってた…!」
「でも…」
「あんな事になって。」
「…聞いてほしかったよ?」
「穂乃果ちゃんには、一番に相談したかった…!」
「だって、穂乃果ちゃんは…」
「初めて出来た友達だよ!?」
「ずっとそばにいた友達だよ!?」
「…」
「そんなの…」
「そんなの、当たり前だよっ!!」
「…ことりちゃんっ!!」
ことりちゃんは、走って出て行ってしまった
793: 2015/03/14(土) 18:28:08.78 ID:RQsI5dkY.net
「…ずっと、行くかどうか迷っていたみたいです。」
「いえ…むしろ行きたがってなかったようにも見えました。」
「ずっと穂乃果を気にしてて。」
「穂乃果に相談したらなんて言うか、ってそればかり。」
「…黙っているつもりは無かったんです。」
「本当にライブが終わったら、すぐ相談するつもりでいたんです。」
「…分かってあげてください。」
そう…海未ちゃんは告げる
「そんな…」
「そんなの、全然…」
「…ッ!!」
「穂乃果っ!?」
穂乃果ちゃんも、出て行ったきり戻らなかった
「いえ…むしろ行きたがってなかったようにも見えました。」
「ずっと穂乃果を気にしてて。」
「穂乃果に相談したらなんて言うか、ってそればかり。」
「…黙っているつもりは無かったんです。」
「本当にライブが終わったら、すぐ相談するつもりでいたんです。」
「…分かってあげてください。」
そう…海未ちゃんは告げる
「そんな…」
「そんなの、全然…」
「…ッ!!」
「穂乃果っ!?」
穂乃果ちゃんも、出て行ったきり戻らなかった
794: 2015/03/14(土) 18:29:17.10 ID:RQsI5dkY.net
「みんな、今日はもう…」
えりちが、お開きにしようとする
「ねえ、海未。本当なの…?」
「…はい、真姫。」
「知っていて、黙っていた事はすみませんでした。」
「海未が…悪いんじゃないわ。」
「ことりちゃん…海外に行っちゃうの?」
「…そう、みたいだね。」
「…」
こんなときに、みんなにかける言葉が見つからない
こんなときに支えるために、ウチは今ここにいるのに
なんで、何も言えんの…?
なんで、何も言葉が出てこないん…?
これじゃ…ウチのいる意味は…
えりちが、お開きにしようとする
「ねえ、海未。本当なの…?」
「…はい、真姫。」
「知っていて、黙っていた事はすみませんでした。」
「海未が…悪いんじゃないわ。」
「ことりちゃん…海外に行っちゃうの?」
「…そう、みたいだね。」
「…」
こんなときに、みんなにかける言葉が見つからない
こんなときに支えるために、ウチは今ここにいるのに
なんで、何も言えんの…?
なんで、何も言葉が出てこないん…?
これじゃ…ウチのいる意味は…
795: 2015/03/14(土) 18:29:59.33 ID:RQsI5dkY.net
「…ライブ、するわよ。」
えっ?
「アンタ達、このままでいいの?」
「ことりと、もう会えなくなるのよ?」
「もう、μ'sじゃ無くなるのよ!?」
「ことりが、自分の夢のために頑張るって言うなら。」
「そう決めたのなら!」
「応援してあげるべきでしょう!?」
「にこっち…」
「私は、このバラバラな状態のまま終わるのは嫌よ。」
「例えどんな理由があっても。」
「今まで私達の仲間だったことりを。」
「…笑顔で、旅立たせてあげたいじゃない。」
「じゃなきゃ…きっと、後悔するわ。」
えっ?
「アンタ達、このままでいいの?」
「ことりと、もう会えなくなるのよ?」
「もう、μ'sじゃ無くなるのよ!?」
「ことりが、自分の夢のために頑張るって言うなら。」
「そう決めたのなら!」
「応援してあげるべきでしょう!?」
「にこっち…」
「私は、このバラバラな状態のまま終わるのは嫌よ。」
「例えどんな理由があっても。」
「今まで私達の仲間だったことりを。」
「…笑顔で、旅立たせてあげたいじゃない。」
「じゃなきゃ…きっと、後悔するわ。」
796: 2015/03/14(土) 18:31:14.25 ID:RQsI5dkY.net
「にこ…」
「ほら、絵里も、希もシャキッとする!」
「私達が下向いてどうすんのよ!?」
「今までの私達が無くなる訳じゃない。」
「なら、その仲間の門出ぐらい…」
「笑顔で送り出してあげましょ?」
「凛は賛成!!」
「は、花陽も…」
「やっぱり、このみんなで笑いたいです。」
「…にこちゃんにしては、いい事言うじゃない。」
「ちょっと真姫ちゃん!?」
「…ふふっ。」
「流石、にこっちやね。」
「ええ、悲しんでる場合じゃ無いわ。」
「…みんなで、最高のステージにしましょう!」
「「おーっ!!」」
「ほら、絵里も、希もシャキッとする!」
「私達が下向いてどうすんのよ!?」
「今までの私達が無くなる訳じゃない。」
「なら、その仲間の門出ぐらい…」
「笑顔で送り出してあげましょ?」
「凛は賛成!!」
「は、花陽も…」
「やっぱり、このみんなで笑いたいです。」
「…にこちゃんにしては、いい事言うじゃない。」
「ちょっと真姫ちゃん!?」
「…ふふっ。」
「流石、にこっちやね。」
「ええ、悲しんでる場合じゃ無いわ。」
「…みんなで、最高のステージにしましょう!」
「「おーっ!!」」
797: 2015/03/14(土) 18:31:53.57 ID:RQsI5dkY.net
一旦終わり
また夜に
遅くなってごめんなさい
また夜に
遅くなってごめんなさい
800: 2015/03/14(土) 21:49:08.71 ID:RQsI5dkY.net
>>799
使えるとこは使って、アニメに無いシーンは勝手に作ってます
一応ifストーリーなので矛盾が出て来たり
アニメとシーンや台詞が違うのはすみません
10時半頃から再開します
使えるとこは使って、アニメに無いシーンは勝手に作ってます
一応ifストーリーなので矛盾が出て来たり
アニメとシーンや台詞が違うのはすみません
10時半頃から再開します
803: 2015/03/14(土) 22:36:11.20 ID:RQsI5dkY.net
放課後
えりちが、穂乃果ちゃんを呼びに行った
昨日みんなで話した事
穂乃果ちゃんがいないと、始まらんもん♪
「…お待たせ。」
「みんな…どうしたの?」
「穂乃果、ライブをしましょう?」
えりちが、伝える
「…ライブ?」
「そう!みんなで話したの。」
「ことりがいなくなる前に、全員でライブをやろう、って。」
「来たらことりちゃんにも言うつもりよ♪」
「思いっきりにぎやかなのにして、門出を祝うにゃ!!」
「…にゃっ!?」
飛び出した凛ちゃんの頭に
にこっちのチョップが落とされる
「はしゃぎすぎないの!!」
えりちが、穂乃果ちゃんを呼びに行った
昨日みんなで話した事
穂乃果ちゃんがいないと、始まらんもん♪
「…お待たせ。」
「みんな…どうしたの?」
「穂乃果、ライブをしましょう?」
えりちが、伝える
「…ライブ?」
「そう!みんなで話したの。」
「ことりがいなくなる前に、全員でライブをやろう、って。」
「来たらことりちゃんにも言うつもりよ♪」
「思いっきりにぎやかなのにして、門出を祝うにゃ!!」
「…にゃっ!?」
飛び出した凛ちゃんの頭に
にこっちのチョップが落とされる
「はしゃぎすぎないの!!」
804: 2015/03/14(土) 22:36:51.18 ID:RQsI5dkY.net
2人のほのぼのしたやりとりを見て、笑う
…でも、穂乃果ちゃんだけは違った
「…まだ落ち込んでいるのですか?」
穂乃果ちゃんは答えない
「明るく行きましょう?」
「これが9人の、最後のライブになるんだから。」
えりちが、励まそうとする
「…」
…穂乃果ちゃん、どうしたんやろ
見た事無い…顔
「…私がもう少し周りを見ていれば。」
「こんな事にはならなかった。」
「そ、そんなに自分を責めなくても…!」
「自分が何もしなければ、こんな事にはならなかった…!!」
…でも、穂乃果ちゃんだけは違った
「…まだ落ち込んでいるのですか?」
穂乃果ちゃんは答えない
「明るく行きましょう?」
「これが9人の、最後のライブになるんだから。」
えりちが、励まそうとする
「…」
…穂乃果ちゃん、どうしたんやろ
見た事無い…顔
「…私がもう少し周りを見ていれば。」
「こんな事にはならなかった。」
「そ、そんなに自分を責めなくても…!」
「自分が何もしなければ、こんな事にはならなかった…!!」
805: 2015/03/14(土) 22:45:03.24 ID:RQsI5dkY.net
花陽ちゃんのかけた言葉にも、反応しない
「アンタねえ…!」
「そうやって、全部自分のせいにするのは傲慢よ…?」
「でも…!」
「それをここで言って、何になるの?」
「何も始まらないし、誰も良い思いをしない。」
…そう
それを変えたくて
次に繋げたくての、提案
このままじゃ…
「…ラブライブだって、まだ次があるわ。」
真姫ちゃんも、穂乃果ちゃんを気遣ってる
「そう、今度こそ出場するんだから。」
「落ち込んでる暇なんて無いわよ?」
にこっちのやせ我慢も…
その想いも、穂乃果ちゃんには届かない
「アンタねえ…!」
「そうやって、全部自分のせいにするのは傲慢よ…?」
「でも…!」
「それをここで言って、何になるの?」
「何も始まらないし、誰も良い思いをしない。」
…そう
それを変えたくて
次に繋げたくての、提案
このままじゃ…
「…ラブライブだって、まだ次があるわ。」
真姫ちゃんも、穂乃果ちゃんを気遣ってる
「そう、今度こそ出場するんだから。」
「落ち込んでる暇なんて無いわよ?」
にこっちのやせ我慢も…
その想いも、穂乃果ちゃんには届かない
806: 2015/03/14(土) 22:45:45.91 ID:RQsI5dkY.net
「…出場して、どうするの?」
「…えっ。」
「もう学校は存続できたんだから。」
「出たってしょうがないよ。」
…なんで
なんで、今それを言うん?
それじゃ、ウチが予想したみたいに…
「…それに、無理だよ。」
「A-RISEみたいになんて。」
「いくら練習したって、なれっこない。」
今、それはあかん…!
「ほのかちゃ…!」
「アンタそれ…本気で言ってる…?」
「…えっ。」
「もう学校は存続できたんだから。」
「出たってしょうがないよ。」
…なんで
なんで、今それを言うん?
それじゃ、ウチが予想したみたいに…
「…それに、無理だよ。」
「A-RISEみたいになんて。」
「いくら練習したって、なれっこない。」
今、それはあかん…!
「ほのかちゃ…!」
「アンタそれ…本気で言ってる…?」
807: 2015/03/14(土) 22:49:49.57 ID:RQsI5dkY.net
「本気だったら許さないわよ…?」
「許さないって言ってるでしょ!?」
真姫ちゃんが、慌てて止める
それでもにこっちは、止まらない
「にこはね…!」
「アンタが本気だと思ったから!」
「本気でアイドルやりたいんだ、って思ったから!」
「μ'sに入ったのよ!!」
「ここに賭けようって思ったのよ…!!」
「アンタ、希から聞いたんじゃないの!?」
「私が、今までどんな思いでやって来たか…!!」
「それを知って、にこの所に来たんじゃないのっ…!?」
「許さないって言ってるでしょ!?」
真姫ちゃんが、慌てて止める
それでもにこっちは、止まらない
「にこはね…!」
「アンタが本気だと思ったから!」
「本気でアイドルやりたいんだ、って思ったから!」
「μ'sに入ったのよ!!」
「ここに賭けようって思ったのよ…!!」
「アンタ、希から聞いたんじゃないの!?」
「私が、今までどんな思いでやって来たか…!!」
「それを知って、にこの所に来たんじゃないのっ…!?」
808: 2015/03/14(土) 22:50:19.47 ID:RQsI5dkY.net
「これじゃ…」
「これじゃ一緒じゃない!!」
「うちを辞めてった連中と一緒じゃない!!」
「こんな事くらいで諦めるの!?」
「…一緒だよ。」
「にこちゃん、前に言ったよね。」
「曲げられない想いを、アイドルに込めろって。」
「…私にとっての曲げられない物は。」
「海未ちゃんとことりちゃんと一緒に。」
「この学校を廃校から守ること。」
「…!」
「これじゃ一緒じゃない!!」
「うちを辞めてった連中と一緒じゃない!!」
「こんな事くらいで諦めるの!?」
「…一緒だよ。」
「にこちゃん、前に言ったよね。」
「曲げられない想いを、アイドルに込めろって。」
「…私にとっての曲げられない物は。」
「海未ちゃんとことりちゃんと一緒に。」
「この学校を廃校から守ること。」
「…!」
809: 2015/03/14(土) 22:50:52.84 ID:RQsI5dkY.net
「…廃校を阻止できた事は、嬉しいよ。」
「だって、それが夢だったんだもん。」
「そのために、スクールアイドル始めたんだから。」
「だったら…!!」
「やってみて、すごく楽しかった。」
「ずっとずっと歌ってたい、踊ってたいって思えた。」
「すっごく…楽しかったんだよ。」
「…この、9人でいる事が。」
「…」
「でも、そこにはもうことりちゃんはいないんだよ?」
「曲げられない物って…なに?」
「その2つが無くなっちゃったら…私はどうすれば良いの?」
「教えてよ、にこちゃん…!」
「…ッ!」
「だって、それが夢だったんだもん。」
「そのために、スクールアイドル始めたんだから。」
「だったら…!!」
「やってみて、すごく楽しかった。」
「ずっとずっと歌ってたい、踊ってたいって思えた。」
「すっごく…楽しかったんだよ。」
「…この、9人でいる事が。」
「…」
「でも、そこにはもうことりちゃんはいないんだよ?」
「曲げられない物って…なに?」
「その2つが無くなっちゃったら…私はどうすれば良いの?」
「教えてよ、にこちゃん…!」
「…ッ!」
810: 2015/03/14(土) 23:01:07.80 ID:RQsI5dkY.net
「…じゃあ穂乃果はどうすればいいと思うの?」
「どうしたいの?」
「…」
「…答えて。」
…なんで、こうなったんやろ
いつから…?
ことりちゃんの様子に気付かなかったから?
穂乃果ちゃんが無理してることに気付けなかったから?
それとも…
穂乃果ちゃんの譲れない物が
無くなるなんて思わんかったから…?
ウチは、どうしたら良かったん…?
もう二度と、こんなとこなんか見たくなかった
そのために、頑張って来たはずやのに…
「どうしたいの?」
「…」
「…答えて。」
…なんで、こうなったんやろ
いつから…?
ことりちゃんの様子に気付かなかったから?
穂乃果ちゃんが無理してることに気付けなかったから?
それとも…
穂乃果ちゃんの譲れない物が
無くなるなんて思わんかったから…?
ウチは、どうしたら良かったん…?
もう二度と、こんなとこなんか見たくなかった
そのために、頑張って来たはずやのに…
811: 2015/03/14(土) 23:01:29.80 ID:RQsI5dkY.net
「…辞めます。」
その言葉を聞いて
ウチの時間は止まった
…ううん、壊れたん
気付けなかった自分に
支えてあげられなかった自分に
何の力も無い自分に
…ただただ、嫌悪感しかなかった
「穂乃果ちゃん…」
なにも出来ないのに
届かないと分かってるのに
自然に…声が出た
引き止める力なんて…無いのに
その言葉を聞いて
ウチの時間は止まった
…ううん、壊れたん
気付けなかった自分に
支えてあげられなかった自分に
何の力も無い自分に
…ただただ、嫌悪感しかなかった
「穂乃果ちゃん…」
なにも出来ないのに
届かないと分かってるのに
自然に…声が出た
引き止める力なんて…無いのに
812: 2015/03/14(土) 23:02:04.09 ID:RQsI5dkY.net
走り出す長い髪と
乾いた音が響く
数秒経って
それが海未ちゃんである事と
穂乃果ちゃんを叩いた音であると理解した
「…!」
「貴女がそんな人だとは思いませんでした…」
「最低です…!」
「貴女は…」
「貴女は最低ですっ!!」
駆け出す穂乃果ちゃんと
座り込む海未ちゃん
ウチは…一体、何が出来るんよ
乾いた音が響く
数秒経って
それが海未ちゃんである事と
穂乃果ちゃんを叩いた音であると理解した
「…!」
「貴女がそんな人だとは思いませんでした…」
「最低です…!」
「貴女は…」
「貴女は最低ですっ!!」
駆け出す穂乃果ちゃんと
座り込む海未ちゃん
ウチは…一体、何が出来るんよ
813: 2015/03/14(土) 23:02:39.72 ID:RQsI5dkY.net
-----
「…希。」
また、心配かけてる
こんなこと、もう無いように、って決めたのに
「…えりち。」
「ウチ…ウチな?」
えりちが、そっと抱きしめてくれた
「希の気持ち、分かってる。」
「にこの事も…」
「他のみんなの、事も。」
「何が、間違ってたんやろ…?」
「どうすればよかったん…?」
「希は、間違ってないわ。」
「もちろん、みんなも。」
「…前に言った事、覚えてる?」
「…希。」
また、心配かけてる
こんなこと、もう無いように、って決めたのに
「…えりち。」
「ウチ…ウチな?」
えりちが、そっと抱きしめてくれた
「希の気持ち、分かってる。」
「にこの事も…」
「他のみんなの、事も。」
「何が、間違ってたんやろ…?」
「どうすればよかったん…?」
「希は、間違ってないわ。」
「もちろん、みんなも。」
「…前に言った事、覚えてる?」
814: 2015/03/14(土) 23:03:17.90 ID:RQsI5dkY.net
「…?」
「バタフライ効果の話。」
「小さな、きっかけ…?」
「…そう。」
「ことりの様子に。」
「穂乃果の想いに。」
「私達は、誰も気付けなかった。」
「その結果が、今よ。」
「これは、受け止めなきゃ駄目な事。」
「…!」
そんな事、今言われても…
「ごめんなさい。」
「でも…聞いて?」
「…?」
「バタフライ効果の話。」
「小さな、きっかけ…?」
「…そう。」
「ことりの様子に。」
「穂乃果の想いに。」
「私達は、誰も気付けなかった。」
「その結果が、今よ。」
「これは、受け止めなきゃ駄目な事。」
「…!」
そんな事、今言われても…
「ごめんなさい。」
「でも…聞いて?」
「…?」
815: 2015/03/14(土) 23:04:38.85 ID:RQsI5dkY.net
「未来は、可能性の集まりよ。」
「ちょっとした選択から、始まって。」
「…やがてそれは、大きな結果を生む。」
「その選択は、誰にでもあるわ。」
「そこに気付けるか、気付けないかなの。」
「私達は、気付く事が出来なかった。」
「全てが、上手く言ってると思ってた。」
「…そう、上手く行き過ぎてたのよ。」
「もっと、周りを見なければならなかった。」
「そうやって失敗をして来た私達だから。」
「そこに気付けた私達だったから、気付くべきだった…!」
「えりち…」
えりちも、悔しいんだ
「ちょっとした選択から、始まって。」
「…やがてそれは、大きな結果を生む。」
「その選択は、誰にでもあるわ。」
「そこに気付けるか、気付けないかなの。」
「私達は、気付く事が出来なかった。」
「全てが、上手く言ってると思ってた。」
「…そう、上手く行き過ぎてたのよ。」
「もっと、周りを見なければならなかった。」
「そうやって失敗をして来た私達だから。」
「そこに気付けた私達だったから、気付くべきだった…!」
「えりち…」
えりちも、悔しいんだ
816: 2015/03/14(土) 23:05:52.14 ID:RQsI5dkY.net
「だからこそ…」
「だからこそ、私達なの。」
「次は、見落としちゃいけない。」
「そのきっかけに、ちゃんと気付くの。」
「もう二度と…」
「もう二度と、こんな事起こさないように…!」
「だから…ッ!」
「…」
えりちも、ウチと同じ
ただ必氏に、どうすればいいかを考えてる
気持ちを整理するのにいっぱいいっぱいやのに
思わず、下を向いてしまう
『私達が下向いてどうすんのよ!?』
「…!」
ハッと、顔を上げる
「だからこそ、私達なの。」
「次は、見落としちゃいけない。」
「そのきっかけに、ちゃんと気付くの。」
「もう二度と…」
「もう二度と、こんな事起こさないように…!」
「だから…ッ!」
「…」
えりちも、ウチと同じ
ただ必氏に、どうすればいいかを考えてる
気持ちを整理するのにいっぱいいっぱいやのに
思わず、下を向いてしまう
『私達が下向いてどうすんのよ!?』
「…!」
ハッと、顔を上げる
817: 2015/03/14(土) 23:06:32.43 ID:RQsI5dkY.net
「…そうやね。」
えりちの頭を、撫でる
「希…?」
「もう大丈夫、えりち。」
「でも…」
「大丈夫、もう泣かない。」
「もう、下は向かない。」
「次こそ、ちゃんと掴み取ってみせる。」
「…もう、誰も悲しまないように。」
「ウチらに出来る事、しよう…!!」
ウチらの出来る事
ウチらにしか、出来ない事がきっとある
前を向こう
もう一度、みんなで笑うために
えりちの頭を、撫でる
「希…?」
「もう大丈夫、えりち。」
「でも…」
「大丈夫、もう泣かない。」
「もう、下は向かない。」
「次こそ、ちゃんと掴み取ってみせる。」
「…もう、誰も悲しまないように。」
「ウチらに出来る事、しよう…!!」
ウチらの出来る事
ウチらにしか、出来ない事がきっとある
前を向こう
もう一度、みんなで笑うために
821: 2015/03/15(日) 00:13:54.21 ID:OeDux/sn.net
仕事が終わらない
あともうちょっと時間ください
必ず来ます
あともうちょっと時間ください
必ず来ます
825: 2015/03/15(日) 02:19:13.91 ID:OeDux/sn.net
-----
「活動休止!?」
にこっちが叫ぶ
「ええ…それで少し、見つめ直して見た方が良いと思うの。」
「…ラブライブに出場できないどころか。」
「活動も休止なんて…」
「何も、ずっとなんかやない。」
「今一度、ウチらは考える必要があると思うんや。」
「何が、ウチらにとって一番大事なのかを。」
「…今のままで続けても、意味があるとは思えないわ。」
真姫ちゃんが、賛同してくれる
「μ'sは穂乃果がいなければ、解散したような物でしょ?」
「…ッ!」
「活動休止!?」
にこっちが叫ぶ
「ええ…それで少し、見つめ直して見た方が良いと思うの。」
「…ラブライブに出場できないどころか。」
「活動も休止なんて…」
「何も、ずっとなんかやない。」
「今一度、ウチらは考える必要があると思うんや。」
「何が、ウチらにとって一番大事なのかを。」
「…今のままで続けても、意味があるとは思えないわ。」
真姫ちゃんが、賛同してくれる
「μ'sは穂乃果がいなければ、解散したような物でしょ?」
「…ッ!」
826: 2015/03/15(日) 02:29:03.79 ID:OeDux/sn.net
「…にこっち。」
「…?」
「少しだけ、時間をくれん?」
「どういうこと?」
「…ウチは。」
「μ'sは、9人揃ってこそやと、思ってる。」
「それって…!」
「…」
「…いいわ。」
「いつか言ってた恩返し。」
「楽しみにしてるわよ。」
「…うん♪」
絶対…叶えてみせる
「…?」
「少しだけ、時間をくれん?」
「どういうこと?」
「…ウチは。」
「μ'sは、9人揃ってこそやと、思ってる。」
「それって…!」
「…」
「…いいわ。」
「いつか言ってた恩返し。」
「楽しみにしてるわよ。」
「…うん♪」
絶対…叶えてみせる
827: 2015/03/15(日) 02:40:03.70 ID:OeDux/sn.net
---
「正直、穂乃果が言いださなくても。」
「この問題にはぶつかっていたと思う。」
「…そうやね。」
ウチらの気持ちは
『廃校を阻止する』
それに、みんなが向いていた
それじゃ、それが無くなったら…?
穂乃果ちゃんの言う通り、そこでおしまい?
…そんな訳ない!!
今だからこそ、見つめ直せる
今だからこそ、向き合える
ウチらの、これからに
「正直、穂乃果が言いださなくても。」
「この問題にはぶつかっていたと思う。」
「…そうやね。」
ウチらの気持ちは
『廃校を阻止する』
それに、みんなが向いていた
それじゃ、それが無くなったら…?
穂乃果ちゃんの言う通り、そこでおしまい?
…そんな訳ない!!
今だからこそ、見つめ直せる
今だからこそ、向き合える
ウチらの、これからに
828: 2015/03/15(日) 02:49:58.80 ID:OeDux/sn.net
「…そっか。」
「ええ。」
「にこ達は、このまま練習を続けるわ。」
「にこの曲げられない物は、変わらない。」
「最初から、ずっと。」
「…だから。」
「信じてるわよ、希。」
「…!」
「たとえ結果がどうなったって。」
「アンタの出した結論に、私達は従う。」
「にこっち…。」
「元はと言えば、アンタと一緒に出来たら私は満足だったのよ!」
「…ッ。」
「それでも、信じてるから。」
「…うん!」
「ええ。」
「にこ達は、このまま練習を続けるわ。」
「にこの曲げられない物は、変わらない。」
「最初から、ずっと。」
「…だから。」
「信じてるわよ、希。」
「…!」
「たとえ結果がどうなったって。」
「アンタの出した結論に、私達は従う。」
「にこっち…。」
「元はと言えば、アンタと一緒に出来たら私は満足だったのよ!」
「…ッ。」
「それでも、信じてるから。」
「…うん!」
829: 2015/03/15(日) 02:51:04.46 ID:OeDux/sn.net
「海未には、断られたみたいね。」
「えりち…」
「…海未ちゃんにとっても。」
「二人の存在は大きかったみたいなんよ。」
「そう…」
「やっぱり、あの二人をどうにかせんと。」
「…諦めてないのね?」
「もちろん!」
「諦めるとしたら、ことりちゃんが出発してしまうまで。」
「その瞬間まで、ウチは信じたい。」
「…今まで、そうやって叶えて来たんやもん。」
「奇跡みたいな、ウチらの今を。」
「えりち…」
「…海未ちゃんにとっても。」
「二人の存在は大きかったみたいなんよ。」
「そう…」
「やっぱり、あの二人をどうにかせんと。」
「…諦めてないのね?」
「もちろん!」
「諦めるとしたら、ことりちゃんが出発してしまうまで。」
「その瞬間まで、ウチは信じたい。」
「…今まで、そうやって叶えて来たんやもん。」
「奇跡みたいな、ウチらの今を。」
830: 2015/03/15(日) 03:04:32.47 ID:OeDux/sn.net
-----
「…きっと、すごいアイドルになるんだろうなあ。」
「…今度は、誰も悲しませない事をやりたいなあ。」
「自分勝手にならずに済んで。」
「…でも、楽しくて。」
「沢山の人を笑顔にするために、頑張る事が出来て。」
「そんな物、あるのかなあ…?」
「…あるよ。」
「えっ…?」
「…希ちゃん!」
「こんにちは、穂乃果ちゃん。」
「…今、少し時間あるかな?」
「…きっと、すごいアイドルになるんだろうなあ。」
「…今度は、誰も悲しませない事をやりたいなあ。」
「自分勝手にならずに済んで。」
「…でも、楽しくて。」
「沢山の人を笑顔にするために、頑張る事が出来て。」
「そんな物、あるのかなあ…?」
「…あるよ。」
「えっ…?」
「…希ちゃん!」
「こんにちは、穂乃果ちゃん。」
「…今、少し時間あるかな?」
831: 2015/03/15(日) 03:05:08.42 ID:OeDux/sn.net
-----
「…!凛ちゃん、花陽ちゃん!」
「穂乃果ちゃん…」
「練習、続けてるんだね?」
「うん…」
「当たり前でしょ?」
「…スクールアイドル続けるんだから。」
「…えっ?」
「悪い…?」
「いや…」
「μ'sが休止したからって。」
「スクールアイドルやっちゃいけない、って決まりは無いでしょ?」
「でも、なんで…?」
「…好きだから。」
「…!凛ちゃん、花陽ちゃん!」
「穂乃果ちゃん…」
「練習、続けてるんだね?」
「うん…」
「当たり前でしょ?」
「…スクールアイドル続けるんだから。」
「…えっ?」
「悪い…?」
「いや…」
「μ'sが休止したからって。」
「スクールアイドルやっちゃいけない、って決まりは無いでしょ?」
「でも、なんで…?」
「…好きだから。」
832: 2015/03/15(日) 03:05:35.31 ID:OeDux/sn.net
「…!」
「…にこはアイドルが大好きなの!」
「みんなの前で歌って、ダンスして。」
「みんなと一緒に盛り上がって。」
「また明日から頑張ろうって。」
「そういう気持ちにさせる事が出来るアイドルが…」
「私は大好きなの!」
「穂乃果みたいないい加減な好きとは違うの。」
「違う!私だって…!!」
「どこが違うの?」
「…」
「…穂乃果ちゃん、行っちゃったね。」
「うん、でも…」
「希ちゃんの、言った通りだった。」
「…」
「にこちゃん?」
「いいえ。」
「さ、練習するわよ!」
「うんっ!」
「…にこはアイドルが大好きなの!」
「みんなの前で歌って、ダンスして。」
「みんなと一緒に盛り上がって。」
「また明日から頑張ろうって。」
「そういう気持ちにさせる事が出来るアイドルが…」
「私は大好きなの!」
「穂乃果みたいないい加減な好きとは違うの。」
「違う!私だって…!!」
「どこが違うの?」
「…」
「…穂乃果ちゃん、行っちゃったね。」
「うん、でも…」
「希ちゃんの、言った通りだった。」
「…」
「にこちゃん?」
「いいえ。」
「さ、練習するわよ!」
「うんっ!」
833: 2015/03/15(日) 03:15:37.96 ID:OeDux/sn.net
-----
「…ごめんね?」
「いえいえ、お気になさらず♪」
「今、お茶を…」
「違うわ!」
「μ's、活動禁止にしようなんて言った事。」
「本当は私にそんな事言う資格ないのに…つい。」
「…ごめんなさい。」
「そ、そんな事ないよ。」
「って言うか…私が辞めるって言ったから。」
「…私ね?」
「すごくしっかりしてて、いつも冷静に見えるって言われるけど。」
「本当は全然そんな事ないの…」
「絵里ちゃん…」
「…ごめんね?」
「いえいえ、お気になさらず♪」
「今、お茶を…」
「違うわ!」
「μ's、活動禁止にしようなんて言った事。」
「本当は私にそんな事言う資格ないのに…つい。」
「…ごめんなさい。」
「そ、そんな事ないよ。」
「って言うか…私が辞めるって言ったから。」
「…私ね?」
「すごくしっかりしてて、いつも冷静に見えるって言われるけど。」
「本当は全然そんな事ないの…」
「絵里ちゃん…」
834: 2015/03/15(日) 03:16:05.73 ID:OeDux/sn.net
「いつも迷って、困って、泣き出しそうで…」
「希に実際、恥ずかしい所を見られた事もあるのよ?」
「…でも、隠してる。」
「ううん、隠してた。」
「自分の、弱い所を。」
「私は、穂乃果が羨ましかった。」
「素直に自分が思っている気持ちを。」
「そのまま行動に起こせる姿が…すごいな、って。」
「そんなこと…」
「…美味しい。」
「…」
「ねえ、穂乃果。」
「私には、正直何を言ってあげれば良いのか分からない。」
「希に実際、恥ずかしい所を見られた事もあるのよ?」
「…でも、隠してる。」
「ううん、隠してた。」
「自分の、弱い所を。」
「私は、穂乃果が羨ましかった。」
「素直に自分が思っている気持ちを。」
「そのまま行動に起こせる姿が…すごいな、って。」
「そんなこと…」
「…美味しい。」
「…」
「ねえ、穂乃果。」
「私には、正直何を言ってあげれば良いのか分からない。」
835: 2015/03/15(日) 03:16:34.20 ID:OeDux/sn.net
「私達でさえ、ショックなんだから。」
「海未や穂乃果の気持ちを考えると、辛くなる。」
「…でもね。」
「私は、私が見て来た貴女達を信じたい。」
「いつだって前向きで。」
「自分の想いを押し出して。」
「それで、夢を叶えて行けるような…」
「…」
「そんな姿が、羨ましかったの。」
「絵里ちゃん…」
「私ね?」
「穂乃果達に教えられたの。」
「変わる事を恐れないで、突き進む勇気。」
「海未や穂乃果の気持ちを考えると、辛くなる。」
「…でもね。」
「私は、私が見て来た貴女達を信じたい。」
「いつだって前向きで。」
「自分の想いを押し出して。」
「それで、夢を叶えて行けるような…」
「…」
「そんな姿が、羨ましかったの。」
「絵里ちゃん…」
「私ね?」
「穂乃果達に教えられたの。」
「変わる事を恐れないで、突き進む勇気。」
836: 2015/03/15(日) 03:17:10.55 ID:OeDux/sn.net
「…私のこの手は。」
「貴女達みんなに救われたの。」
「希に、変わる勇気をもらって。」
「にこに、想いと向き合う勇気をもらって。」
「そして…あの時の穂乃果の手に、救われたの。」
「だから、今度は私が救いたいの。」
「何が出来るのかも分からない。」
「それでも…」
「何か一つ、力になれれば、って…」
「…」
「穂乃果。」
「…希ちゃんも、同じ事言ってた。」
「希が…?」
「貴女達みんなに救われたの。」
「希に、変わる勇気をもらって。」
「にこに、想いと向き合う勇気をもらって。」
「そして…あの時の穂乃果の手に、救われたの。」
「だから、今度は私が救いたいの。」
「何が出来るのかも分からない。」
「それでも…」
「何か一つ、力になれれば、って…」
「…」
「穂乃果。」
「…希ちゃんも、同じ事言ってた。」
「希が…?」
837: 2015/03/15(日) 03:25:45.62 ID:OeDux/sn.net
「自分は今まで、自分の事が嫌いだった。」
「何一つ変われない、自分の事が。」
「でも、にこちゃんや絵里ちゃんと会って。」
「手を、引いてもらえて。」
「ずっと…ずっと、助けてもらって来た、って。」
「希…」
「そうやって、いっぱいもらった幸せを。」
「今度は、返したいんだ、って。」
「前を向いて、歩く楽しさを知って。」
「誰かと笑える喜びを知って。」
「そんなみんなが、大好きだから…って。」
「…先を越されちゃったわね。」
「何一つ変われない、自分の事が。」
「でも、にこちゃんや絵里ちゃんと会って。」
「手を、引いてもらえて。」
「ずっと…ずっと、助けてもらって来た、って。」
「希…」
「そうやって、いっぱいもらった幸せを。」
「今度は、返したいんだ、って。」
「前を向いて、歩く楽しさを知って。」
「誰かと笑える喜びを知って。」
「そんなみんなが、大好きだから…って。」
「…先を越されちゃったわね。」
838: 2015/03/15(日) 03:26:09.07 ID:OeDux/sn.net
「絵里ちゃん…」
「私の想いは、希と一緒よ。」
「私も、希も、にこも…」
「お互いがいたから、ここまで来れた。」
「お互いに、感謝してもしきれないのよ。」
「…貴女達、3人みたいに。」
「…!」
「私達も、喧嘩する事だってあった。」
「口を聞かなくなった時期もあった。」
「すれ違う日々が続いた時もあった。」
「じゃあ、どうやって…?」
「私の想いは、希と一緒よ。」
「私も、希も、にこも…」
「お互いがいたから、ここまで来れた。」
「お互いに、感謝してもしきれないのよ。」
「…貴女達、3人みたいに。」
「…!」
「私達も、喧嘩する事だってあった。」
「口を聞かなくなった時期もあった。」
「すれ違う日々が続いた時もあった。」
「じゃあ、どうやって…?」
839: 2015/03/15(日) 03:26:32.71 ID:OeDux/sn.net
「…簡単よ。」
「素直に、なる事。」
「断られたっていい。」
「嫌われたって良い。」
「自分の、本当の気持ちを言葉にするの。」
「本当の、気持ち…」
「私達は、そうやって乗り越えて来た。」
「だから…」
「きっと貴女達も、そうだと信じてる。」
「伝えても、それでも駄目なときは…?」
「それは、そのとき考えなさい。」
「まずは、やってみないと始まらないわよ?」
「素直に、なる事。」
「断られたっていい。」
「嫌われたって良い。」
「自分の、本当の気持ちを言葉にするの。」
「本当の、気持ち…」
「私達は、そうやって乗り越えて来た。」
「だから…」
「きっと貴女達も、そうだと信じてる。」
「伝えても、それでも駄目なときは…?」
「それは、そのとき考えなさい。」
「まずは、やってみないと始まらないわよ?」
840: 2015/03/15(日) 03:26:59.21 ID:OeDux/sn.net
「…」
「希の、押し売りだけどね。」
「可能性は今、目の前にある。」
「穂乃果は、それを掴む?掴まない?」
「私は…」
「無数にあるチャンスの、どれを貴女の物にするか。」
「それは穂乃果自身が決める事よ。」
「その手助けができるなら。」
「私達は、いくらでも力になるわ。」
「…」
「選ぶのは、穂乃果。」
「でも、叶えるのは…私達がいる。」
「もう…一人で抱え込むのはやめて。」
「みんなで…叶えるんでしょう?」
「希の、押し売りだけどね。」
「可能性は今、目の前にある。」
「穂乃果は、それを掴む?掴まない?」
「私は…」
「無数にあるチャンスの、どれを貴女の物にするか。」
「それは穂乃果自身が決める事よ。」
「その手助けができるなら。」
「私達は、いくらでも力になるわ。」
「…」
「選ぶのは、穂乃果。」
「でも、叶えるのは…私達がいる。」
「もう…一人で抱え込むのはやめて。」
「みんなで…叶えるんでしょう?」
841: 2015/03/15(日) 03:40:12.90 ID:OeDux/sn.net
-----
「…」
「…ごめんね、急に呼び出したりして。」
「いえ…」
「ことりちゃんは?」
「今日、日本を発つそうです。」
「…そうなんだ。」
「穂乃果…」
「私ね、ここでファーストライブやって。」
「ことりちゃんと海未ちゃんと歌った時に思った。」
「もっと歌いたい、って。」
「スクールアイドル、やっていたい、って。」
「…やめるって言ったけど、気持ちは変わらなかった。」
「…」
「…ごめんね、急に呼び出したりして。」
「いえ…」
「ことりちゃんは?」
「今日、日本を発つそうです。」
「…そうなんだ。」
「穂乃果…」
「私ね、ここでファーストライブやって。」
「ことりちゃんと海未ちゃんと歌った時に思った。」
「もっと歌いたい、って。」
「スクールアイドル、やっていたい、って。」
「…やめるって言ったけど、気持ちは変わらなかった。」
842: 2015/03/15(日) 03:40:46.27 ID:OeDux/sn.net
「学校のためとか、ラブライブのためとかじゃ無く。」
「私…好きなの!」
「歌うのが!」
「…それだけは譲れない。」
「だから…」
「ごめんなさい!!」
「これからも、きっと迷惑かける。」
「夢中になって、誰かが悩んでるのに気付かなかったり…」
「入れこみすぎて、空回りすると思う。」
「だって私…不器用だもん!」
「…でも、追いかけていたいの!」
「わがままなのは分かってるけど…」
「私…!」
「私…好きなの!」
「歌うのが!」
「…それだけは譲れない。」
「だから…」
「ごめんなさい!!」
「これからも、きっと迷惑かける。」
「夢中になって、誰かが悩んでるのに気付かなかったり…」
「入れこみすぎて、空回りすると思う。」
「だって私…不器用だもん!」
「…でも、追いかけていたいの!」
「わがままなのは分かってるけど…」
「私…!」
843: 2015/03/15(日) 03:51:09.73 ID:OeDux/sn.net
「ぷっ…くくく…」
「…ふぇ?」
「…海未ちゃん!なんで笑うの!?」
「私、真剣なのに…!」
「…ごめんなさい。」
「…でもね。」
「はっきり言いますが…」
「穂乃果には、昔からずっと迷惑かけられっぱなしですよ?」
「…うぇっ?」
「ことりとよく話していました。」
「穂乃果といると、いつも大変なことになる、と。」
「どんなに止めても、夢中になったらなんにも聞こえてなくて。」
「…だいたい、スクールアイドルだってそうです。」
「…ふぇ?」
「…海未ちゃん!なんで笑うの!?」
「私、真剣なのに…!」
「…ごめんなさい。」
「…でもね。」
「はっきり言いますが…」
「穂乃果には、昔からずっと迷惑かけられっぱなしですよ?」
「…うぇっ?」
「ことりとよく話していました。」
「穂乃果といると、いつも大変なことになる、と。」
「どんなに止めても、夢中になったらなんにも聞こえてなくて。」
「…だいたい、スクールアイドルだってそうです。」
844: 2015/03/15(日) 03:51:33.73 ID:OeDux/sn.net
「私は本気で嫌だったんですよ…?」
「海未ちゃん…」
「…どうにかして辞めようと思っていました。」
「穂乃果を恨んだりもしましたよ?」
「全然、気付いてなかったでしょうけど。」
「ごめん…」
「…ですが。」
「穂乃果は連れて行ってくれるんです。」
「私やことりでは、勇気がなくて行けない、すごい所に。」
「…海未ちゃん。」
「私が怒ったのは、穂乃果がことりの気持ちに気付かなかったからじゃなく…」
「穂乃果が自分の気持ちに嘘をついているのが分かったからです。」
「海未ちゃん…」
「…どうにかして辞めようと思っていました。」
「穂乃果を恨んだりもしましたよ?」
「全然、気付いてなかったでしょうけど。」
「ごめん…」
「…ですが。」
「穂乃果は連れて行ってくれるんです。」
「私やことりでは、勇気がなくて行けない、すごい所に。」
「…海未ちゃん。」
「私が怒ったのは、穂乃果がことりの気持ちに気付かなかったからじゃなく…」
「穂乃果が自分の気持ちに嘘をついているのが分かったからです。」
845: 2015/03/15(日) 03:52:12.47 ID:OeDux/sn.net
「穂乃果に振り回されるのは、もう慣れっこなんです。」
「だからその代わりに、連れて行ってください!」
「…私達の知らない世界へ!」
「…」
「それが穂乃果のすごい所なんです。」
「私もことりも…μ'sのみんなもそう思っています…!」
「それって…」
「希から、聞きました。」
「みんなが、これからどうしたいのか。」
「…」
「…私達、9人そろってこそ…だそうです。」
「希ちゃん…」
「…」
「だからその代わりに、連れて行ってください!」
「…私達の知らない世界へ!」
「…」
「それが穂乃果のすごい所なんです。」
「私もことりも…μ'sのみんなもそう思っています…!」
「それって…」
「希から、聞きました。」
「みんなが、これからどうしたいのか。」
「…」
「…私達、9人そろってこそ…だそうです。」
「希ちゃん…」
「…」
846: 2015/03/15(日) 04:03:44.70 ID:OeDux/sn.net
「だって、可能性感じたんだ。」
「そうだ進め---」
「…!」
「後悔したくない。」
「目の前に…」
『僕らの道がある---』
「希から、教えて頂きました。」
「穂乃果は、掴むんでしょう?」
「今ある、9人の未来に繋がる可能性を。」
「…!」
「さあ、ことりが待っています!」
「迎えに行って来てください!」
「ええっ!?」
「でも、ことりちゃんは…!」
「そうだ進め---」
「…!」
「後悔したくない。」
「目の前に…」
『僕らの道がある---』
「希から、教えて頂きました。」
「穂乃果は、掴むんでしょう?」
「今ある、9人の未来に繋がる可能性を。」
「…!」
「さあ、ことりが待っています!」
「迎えに行って来てください!」
「ええっ!?」
「でも、ことりちゃんは…!」
847: 2015/03/15(日) 04:04:19.71 ID:OeDux/sn.net
「…私と一緒ですよ。」
「ことりも引っ張って行ってほしいんです。」
「わがまま言ってもらいたいんです!」
「…わがまま!?」
「そうですよ。」
「有名なデザイナーに見込まれたのに、残れなんて…」
「でも、そんなわがままを言えるのは…!」
「…行ってくる!!」
「必ず、つれて帰ってきてくださいね!!」
「任せてっ!!」
------
「ええと、空港まで…」
「穂乃果ちゃん!」
「の、希ちゃん!?」
「ことりも引っ張って行ってほしいんです。」
「わがまま言ってもらいたいんです!」
「…わがまま!?」
「そうですよ。」
「有名なデザイナーに見込まれたのに、残れなんて…」
「でも、そんなわがままを言えるのは…!」
「…行ってくる!!」
「必ず、つれて帰ってきてくださいね!!」
「任せてっ!!」
------
「ええと、空港まで…」
「穂乃果ちゃん!」
「の、希ちゃん!?」
848: 2015/03/15(日) 04:04:49.26 ID:OeDux/sn.net
「やーっぱり、来ると思った。」
「なんで…」
「決まってるやん?」
「カードがウチに、そう告げたんよ♪」
「行き先は伝えてある。」
「さあ、行って?」
「いつのまに…」
「時間無いんと違うん?」
「あっ!えと…!」
「…ほら、急いで!」
穂乃果ちゃんの背中を、押す
「絵里ちゃん…にこちゃん…」
「行きなさい、穂乃果!」
「なんで…」
「決まってるやん?」
「カードがウチに、そう告げたんよ♪」
「行き先は伝えてある。」
「さあ、行って?」
「いつのまに…」
「時間無いんと違うん?」
「あっ!えと…!」
「…ほら、急いで!」
穂乃果ちゃんの背中を、押す
「絵里ちゃん…にこちゃん…」
「行きなさい、穂乃果!」
849: 2015/03/15(日) 04:05:32.63 ID:OeDux/sn.net
「…全く。急に呼び出したりして。」
「ちゃっかり、タクシーも呼んでるし。」
「…やってみたかったんよ。」
「これが…?」
「ふふっ。」
あの時の、凛ちゃん達みたいに
誰かを、応援する力
誰かの力に、なる力
「…信じてるよ、穂乃果ちゃん。」
「それじゃ、私達はステージの準備よ。」
「…絶対、二人で帰ってくるんでしょうね!?」
「…だーいじょうぶ♪」
「穂乃果ちゃんなら、きっと…!」
「ちゃっかり、タクシーも呼んでるし。」
「…やってみたかったんよ。」
「これが…?」
「ふふっ。」
あの時の、凛ちゃん達みたいに
誰かを、応援する力
誰かの力に、なる力
「…信じてるよ、穂乃果ちゃん。」
「それじゃ、私達はステージの準備よ。」
「…絶対、二人で帰ってくるんでしょうね!?」
「…だーいじょうぶ♪」
「穂乃果ちゃんなら、きっと…!」
851: 2015/03/15(日) 04:14:23.31 ID:OeDux/sn.net
「うう…緊張する…」
「それより、凛達制服のままだよ…?」
「…スクールアイドルらしくていいんじゃない?」
慌てる二人を、真姫ちゃんがまとめる
「穂乃果とことりは間に合うの…?」
「…絶対来ます、必ず。」
「って言ってる間にそろそろ時間やけど…」
「お客さんを待たせる訳にはいかないわ。」
そんな話をしていると
穂乃果ちゃんが飛び込んでくる
「…いったーいっ!」
「穂乃果ちゃん!?」
「それより、凛達制服のままだよ…?」
「…スクールアイドルらしくていいんじゃない?」
慌てる二人を、真姫ちゃんがまとめる
「穂乃果とことりは間に合うの…?」
「…絶対来ます、必ず。」
「って言ってる間にそろそろ時間やけど…」
「お客さんを待たせる訳にはいかないわ。」
そんな話をしていると
穂乃果ちゃんが飛び込んでくる
「…いったーいっ!」
「穂乃果ちゃん!?」
852: 2015/03/15(日) 04:14:50.27 ID:OeDux/sn.net
「ことり…!」
「えへへ…」
「くぅ~…お待たせー!」
「…まったく、ハラハラしたにゃー。」
「…じゃあ、全員揃った所で。」
「部長?一言っ。」
「ええーっ!?」
「…なーんてね♪」
「ここは考えてあるわ。」
「…今日みんなを、一番の笑顔にするわよ!?」
にこっちが、ピースサインを前に出す
…ウチらも、それに合わせる
「えへへ…」
「くぅ~…お待たせー!」
「…まったく、ハラハラしたにゃー。」
「…じゃあ、全員揃った所で。」
「部長?一言っ。」
「ええーっ!?」
「…なーんてね♪」
「ここは考えてあるわ。」
「…今日みんなを、一番の笑顔にするわよ!?」
にこっちが、ピースサインを前に出す
…ウチらも、それに合わせる
853: 2015/03/15(日) 04:27:44.66 ID:OeDux/sn.net
「…みんな、ありがとう。」
「穂乃果?」
「私…みんなと出会えて、良かった。」
「これからは、このみんなと!」
「一緒に、夢を追いかけて行きたい!」
「みんなと、同じ夢を見たい!!」
「トーゼンでしょっ?」
「にこ…」
「…そうね。」
「この9人なら、何だって叶えられる。」
「…ありがとう、みんな。」
「この9人で、夢を追いかける事!」
「それが今の穂乃果の、曲げられない物!!」
「穂乃果?」
「私…みんなと出会えて、良かった。」
「これからは、このみんなと!」
「一緒に、夢を追いかけて行きたい!」
「みんなと、同じ夢を見たい!!」
「トーゼンでしょっ?」
「にこ…」
「…そうね。」
「この9人なら、何だって叶えられる。」
「…ありがとう、みんな。」
「この9人で、夢を追いかける事!」
「それが今の穂乃果の、曲げられない物!!」
854: 2015/03/15(日) 04:28:01.56 ID:OeDux/sn.net
「1!」
「2!」
「3!」
「4!」
「5!」
「6!」
「7!」
「8!」
「9!」
「よーし…行こう!!」
「2!」
「3!」
「4!」
「5!」
「6!」
「7!」
「8!」
「9!」
「よーし…行こう!!」
855: 2015/03/15(日) 04:29:02.01 ID:OeDux/sn.net
曲が始まり、幕が開く
まばゆいほどに光る、ペンライト
…埋まる、客席
今までやってきて、本当によかった
諦めなくて、本当によかった
これからも、きっと何度も壁に当たる
…でも、この9人なら
ウチの信じる、この子達となら…!
そのためなら、ウチは何だって出来る
みんなを、影で支える
それがウチのやる事でいい
前に立てなくていい
気付かれなくてもいい
ただ、みんなの為に
…それが、ウチに出来る事
まばゆいほどに光る、ペンライト
…埋まる、客席
今までやってきて、本当によかった
諦めなくて、本当によかった
これからも、きっと何度も壁に当たる
…でも、この9人なら
ウチの信じる、この子達となら…!
そのためなら、ウチは何だって出来る
みんなを、影で支える
それがウチのやる事でいい
前に立てなくていい
気付かれなくてもいい
ただ、みんなの為に
…それが、ウチに出来る事
856: 2015/03/15(日) 04:29:40.85 ID:OeDux/sn.net
曲が終わって、ポーズをとる
「…もう、アンタは変われたわ。」
「影の存在なんかじゃない。」
「一人の…アイドルよ。」
今…
今、そんなこと言われたら
溢れる涙を、必氏に押し頃す
…ありがとう
おかげで、ウチはここまで来れた
…ね?
にこっち
「…もう、アンタは変われたわ。」
「影の存在なんかじゃない。」
「一人の…アイドルよ。」
今…
今、そんなこと言われたら
溢れる涙を、必氏に押し頃す
…ありがとう
おかげで、ウチはここまで来れた
…ね?
にこっち
857: 2015/03/15(日) 04:30:45.43 ID:OeDux/sn.net
観客の前に、整列する
穂乃果ちゃんが、口を開く
「私達のファーストライブは、この講堂でした!」
「その時、私は思ったんです。」
「いつか、ここを満員にしてみせる、って!」
「一生懸命頑張って…」
「今、私達がここにいる!」
「この想いを…いつかみんなに、届けるって!」
「その夢が今日…叶いました!」
「だから…」
「私達はまた駆け出します!」
「新しい夢に向かって!!」
穂乃果ちゃんが、口を開く
「私達のファーストライブは、この講堂でした!」
「その時、私は思ったんです。」
「いつか、ここを満員にしてみせる、って!」
「一生懸命頑張って…」
「今、私達がここにいる!」
「この想いを…いつかみんなに、届けるって!」
「その夢が今日…叶いました!」
「だから…」
「私達はまた駆け出します!」
「新しい夢に向かって!!」
858: 2015/03/15(日) 04:31:22.36 ID:OeDux/sn.net
「穂乃果…!」
「穂乃果ちゃん…!」
「皆さん!」
「今日は本当にありがとうございました!!」
「あっ、そうだ!」
「大事な事を言い忘れてました…!」
「…?」
「…さあ、皆さん!ご一緒に!!」
『μ's!』
『ミュージック…スタート!!』
新しい夢の扉が開く---音がした
「穂乃果ちゃん…!」
「皆さん!」
「今日は本当にありがとうございました!!」
「あっ、そうだ!」
「大事な事を言い忘れてました…!」
「…?」
「…さあ、皆さん!ご一緒に!!」
『μ's!』
『ミュージック…スタート!!』
新しい夢の扉が開く---音がした
859: 2015/03/15(日) 04:36:47.93 ID:OeDux/sn.net
ここまでありがとうございました
手帳に書き留めてた話がここまで広がって
アニメクロスなんかもしちゃったりして
約1スレ分、お付き合いありがとうございます
ここから、話は2期に
そして希の成長に、進んで行きます
区切りが良いので、このスレはここまでにします
明日、一日休んで月曜日から新スレで始めたいと思います
ここがまだ残っていれば、ここにurl張りますので
無くなっていたら、同じスレタイで探してください
それでは、長い間ありがとうございました
また次のスレでお会いしましょう
あと、なにか質問あるなら答えますし
欲しいエピソードがあれば
サイドで展開するかもしれません
それでは、本当にありがとうございました
手帳に書き留めてた話がここまで広がって
アニメクロスなんかもしちゃったりして
約1スレ分、お付き合いありがとうございます
ここから、話は2期に
そして希の成長に、進んで行きます
区切りが良いので、このスレはここまでにします
明日、一日休んで月曜日から新スレで始めたいと思います
ここがまだ残っていれば、ここにurl張りますので
無くなっていたら、同じスレタイで探してください
それでは、長い間ありがとうございました
また次のスレでお会いしましょう
あと、なにか質問あるなら答えますし
欲しいエピソードがあれば
サイドで展開するかもしれません
それでは、本当にありがとうございました
860: 2015/03/15(日) 04:59:20.40 ID:8E9wpiWB.net
乙乙やん
素晴らしかった
こういう話を俺も書けるようになりたいよ
欲しいエピソードというと修学旅行編が見てみたいな
素晴らしかった
こういう話を俺も書けるようになりたいよ
欲しいエピソードというと修学旅行編が見てみたいな
865: 2015/03/15(日) 15:18:17.81 ID:OeDux/sn.net
スレ埋めがてら
リクエストのあった修学旅行編上げます
短編ですがお楽しみください
リクエストのあった修学旅行編上げます
短編ですがお楽しみください
866: 2015/03/15(日) 15:19:01.50 ID:OeDux/sn.net
Side Story
修学旅行編
-----
「青い海!白い砂浜!」
「来たで、沖縄!!」
「…もう、テンション上がり過ぎよ。」
「だって、沖縄なんよ!?」
「修学旅行なんよ!?」
「テンションあげない方が無理やん!」
「…ふふっ。」
夏休み明け早々に、ウチらは修学旅行先である沖縄に来てた
これが終わったら、生徒会選挙もあるし
廃校の事だって…
修学旅行編
-----
「青い海!白い砂浜!」
「来たで、沖縄!!」
「…もう、テンション上がり過ぎよ。」
「だって、沖縄なんよ!?」
「修学旅行なんよ!?」
「テンションあげない方が無理やん!」
「…ふふっ。」
夏休み明け早々に、ウチらは修学旅行先である沖縄に来てた
これが終わったら、生徒会選挙もあるし
廃校の事だって…
867: 2015/03/15(日) 15:19:22.33 ID:OeDux/sn.net
「…今は、考えるのは辞めましょう?」
「せっかく、来たんだから。」
「…そうやね。」
「よし、行くでえりち!」
「希ちゃーん!絵里ちゃーん!」
「一緒にビーチバレーしよー?」
「…さっそくお誘いやね♪」
「あら?負けないわよ?」
「それじゃ、負けた方はジュースな!」
「望む所!!」
「せっかく、来たんだから。」
「…そうやね。」
「よし、行くでえりち!」
「希ちゃーん!絵里ちゃーん!」
「一緒にビーチバレーしよー?」
「…さっそくお誘いやね♪」
「あら?負けないわよ?」
「それじゃ、負けた方はジュースな!」
「望む所!!」
868: 2015/03/15(日) 15:19:45.52 ID:OeDux/sn.net
クリアブルーの海をよそ目に
ウチらの対決が始まった
「…希ちゃんっ!」
「任せてっ!!」
思いっきりジャンプして、腕を振り下ろす
「ふっ!」
「…甘いわ!」
えりちに、軽く受けられた
「…そっち!」
「えーいっ!!」
「なんの、まだまだっ!!」
ウチらの対決が始まった
「…希ちゃんっ!」
「任せてっ!!」
思いっきりジャンプして、腕を振り下ろす
「ふっ!」
「…甘いわ!」
えりちに、軽く受けられた
「…そっち!」
「えーいっ!!」
「なんの、まだまだっ!!」
869: 2015/03/15(日) 15:20:07.30 ID:OeDux/sn.net
「…ふう、お疲れさま。」
「お疲れさま、えりち。」
「結局、勝ち負け着かなかったわね。」
「えりちが負けず嫌いやからやん?」
「なっ…!?///」
「希も、精神的に揺さぶりをかけて来たじゃない!」
「…こういう事?」
にやっと笑って両手を挙げる
「…また、夏休みのプールみたいになりたいのかしら?」
「あー、シークワーサージュース美味しーなー。」
「…もうっ。」
「お疲れさま、えりち。」
「結局、勝ち負け着かなかったわね。」
「えりちが負けず嫌いやからやん?」
「なっ…!?///」
「希も、精神的に揺さぶりをかけて来たじゃない!」
「…こういう事?」
にやっと笑って両手を挙げる
「…また、夏休みのプールみたいになりたいのかしら?」
「あー、シークワーサージュース美味しーなー。」
「…もうっ。」
870: 2015/03/15(日) 15:20:34.46 ID:OeDux/sn.net
---
「シーサーの色付け体験だって。」
「自分で好きな色塗れるんやね♪」
「ちょっと、やってみましょうよ。」
「ええよ~。」
「ほな、えりちが塗った奴ウチにちょーだい?」
「え?」
「ウチのを、えりちにあげるから。」
「なんかその方が、守ってくれそうやし♪」
「…いいわよ。」
「とびきりすごいの、作ってあげるんだから!」
「シーサーの色付け体験だって。」
「自分で好きな色塗れるんやね♪」
「ちょっと、やってみましょうよ。」
「ええよ~。」
「ほな、えりちが塗った奴ウチにちょーだい?」
「え?」
「ウチのを、えりちにあげるから。」
「なんかその方が、守ってくれそうやし♪」
「…いいわよ。」
「とびきりすごいの、作ってあげるんだから!」
871: 2015/03/15(日) 15:20:54.59 ID:OeDux/sn.net
「…えりち、これ…」
「…何も言わないで。」
「でも…」
「し、仕方ないじゃない!///」
「いや、個性的というかなんと言うか…」
「だ、だって意外に難しくて…」
「ごめんなさい。」
「…じゃあこれ、えりちに。」
「え?でも…」
「えりちの、もらうな?」
「…悪いわよ。」
「いいんよ。」
「世界に一つだけの、えりちが作ってくれたものやから♪」
「希…」
「…何も言わないで。」
「でも…」
「し、仕方ないじゃない!///」
「いや、個性的というかなんと言うか…」
「だ、だって意外に難しくて…」
「ごめんなさい。」
「…じゃあこれ、えりちに。」
「え?でも…」
「えりちの、もらうな?」
「…悪いわよ。」
「いいんよ。」
「世界に一つだけの、えりちが作ってくれたものやから♪」
「希…」
872: 2015/03/15(日) 15:29:20.87 ID:OeDux/sn.net
楽しい時間はすぐ過ぎるとは良く言う物で
いつの間にか、明日が最終日になってた
「…早かったわね。」
「そうやなあ…」
「でも、楽しかったな♪」
「ふふっ、そうね。」
「生徒会選挙前の、良い息抜きになったわ♪」
暗くなった夜道を、二人で歩く
涼しい風が、気持ちいい
「…それじゃ、そろそろホテルに戻りましょうか。」
「うん!」
ホテルに向かって、歩き出す
「?あれ…」
「にこっち…?」
いつの間にか、明日が最終日になってた
「…早かったわね。」
「そうやなあ…」
「でも、楽しかったな♪」
「ふふっ、そうね。」
「生徒会選挙前の、良い息抜きになったわ♪」
暗くなった夜道を、二人で歩く
涼しい風が、気持ちいい
「…それじゃ、そろそろホテルに戻りましょうか。」
「うん!」
ホテルに向かって、歩き出す
「?あれ…」
「にこっち…?」
873: 2015/03/15(日) 15:29:38.98 ID:OeDux/sn.net
ホテルへと帰る道の途中
にこっちが、一人で何かをしていた
「にこっち。」
「…!」
「なんだ、希か…」
「私もいるけど?」
「げっ!絵里…」
「なによ、その反応は…」
「…それより、どうしたん?」
「え?ええっと…」
にこっちが、言葉を濁す
「何か、探してたみたいだけど…?」
にこっちが、一人で何かをしていた
「にこっち。」
「…!」
「なんだ、希か…」
「私もいるけど?」
「げっ!絵里…」
「なによ、その反応は…」
「…それより、どうしたん?」
「え?ええっと…」
にこっちが、言葉を濁す
「何か、探してたみたいだけど…?」
874: 2015/03/15(日) 15:30:02.08 ID:OeDux/sn.net
「…ふ。」
「え?」
「財布…無くしたの。」
「うそっ!?」
「いくら探しても、見つからなくて…」
「どこかで落としたのかもしれないって、探してたけど…」
「この暗さじゃ、もう…」
「にこっち…」
「どこまではあったの?」
「…?」
「いつ無くしたか、分かる?」
「えっと…国際通りのモールで買い物した時はあって。」
「そのあと裏路地から出て自販機でジュースを買ったとこまでは覚えてる。」
「え?」
「財布…無くしたの。」
「うそっ!?」
「いくら探しても、見つからなくて…」
「どこかで落としたのかもしれないって、探してたけど…」
「この暗さじゃ、もう…」
「にこっち…」
「どこまではあったの?」
「…?」
「いつ無くしたか、分かる?」
「えっと…国際通りのモールで買い物した時はあって。」
「そのあと裏路地から出て自販機でジュースを買ったとこまでは覚えてる。」
875: 2015/03/15(日) 15:30:22.80 ID:OeDux/sn.net
「…なら、その間のどこかね。」
「希はにこと、この当たりを探して?」
「私は、通りの方に行ってくる!」
「えりち!一人は危ないで!」
「大丈夫、すぐ戻ってくるから!」
そう言うと、えりちは走って行っちゃった
「いいわよ、私一人で…」
「もう、関わっちゃったんやから。」
「力に、なりたいんよ。」
「…ありがと。」
にこっちと、探すのを再開した
「希はにこと、この当たりを探して?」
「私は、通りの方に行ってくる!」
「えりち!一人は危ないで!」
「大丈夫、すぐ戻ってくるから!」
そう言うと、えりちは走って行っちゃった
「いいわよ、私一人で…」
「もう、関わっちゃったんやから。」
「力に、なりたいんよ。」
「…ありがと。」
にこっちと、探すのを再開した
876: 2015/03/15(日) 15:30:43.41 ID:OeDux/sn.net
「やっぱり、こう暗いと…」
「…もういいわ、希。」
「でも…」
「無くしたのは私のミスだし。」
「中身も、あと千円くらいしか入ってないから…」
「千円くらい、って何!?」
「お金はお金やん!」
「無くなっていい物なんてない!」
「なにより、修学旅行やもん!」
「こんな嫌な思い出で、終わらせたくないやん!!」
「希…」
「ちゃんと、見つけるから。」
「だから、もうちょっと頑張ろ?」
「…うん。」
「…もういいわ、希。」
「でも…」
「無くしたのは私のミスだし。」
「中身も、あと千円くらいしか入ってないから…」
「千円くらい、って何!?」
「お金はお金やん!」
「無くなっていい物なんてない!」
「なにより、修学旅行やもん!」
「こんな嫌な思い出で、終わらせたくないやん!!」
「希…」
「ちゃんと、見つけるから。」
「だから、もうちょっと頑張ろ?」
「…うん。」
877: 2015/03/15(日) 15:31:10.81 ID:OeDux/sn.net
それでもやっぱり
そう簡単に見つかる訳もなく
大通りの方に出て来てしまった
「やっぱり、もう…」
諦めるしかないんかな…
そう思ったとき、それは目に入った
「…なによ、希。」
にこっちの背中を、叩く
「…だからなに?」
上手く…言葉にできずに、もっと強く叩く
「痛いって!!」
「一体なんなのよ!?」
ウチの目線の方に、指を指す
「…?」
何度も、ポスターで見た
にこっちの、大好きな…
「綺羅…ツバサ?」
そう簡単に見つかる訳もなく
大通りの方に出て来てしまった
「やっぱり、もう…」
諦めるしかないんかな…
そう思ったとき、それは目に入った
「…なによ、希。」
にこっちの背中を、叩く
「…だからなに?」
上手く…言葉にできずに、もっと強く叩く
「痛いって!!」
「一体なんなのよ!?」
ウチの目線の方に、指を指す
「…?」
何度も、ポスターで見た
にこっちの、大好きな…
「綺羅…ツバサ?」
879: 2015/03/15(日) 15:39:00.45 ID:OeDux/sn.net
「…?」
彼女が、こちらに気付く
「貴女たちは…?」
言うのが早いか
にこっちが、手帳とペンを取り出した
「あああああああの!!」
「綺羅ツバサさんですよね!?」
「大ファンなんです!!」
「よ、よろしければ、サインを…!!」
「…ふふっ。良いわよ?」
「本当ですかっ!?」
無くした財布の事なんて気にも止めずに
にこっちのテンションは、うなぎ上りや
「名前、教えてくれる?」
「い、いいんですかっ!?」
彼女が、こちらに気付く
「貴女たちは…?」
言うのが早いか
にこっちが、手帳とペンを取り出した
「あああああああの!!」
「綺羅ツバサさんですよね!?」
「大ファンなんです!!」
「よ、よろしければ、サインを…!!」
「…ふふっ。良いわよ?」
「本当ですかっ!?」
無くした財布の事なんて気にも止めずに
にこっちのテンションは、うなぎ上りや
「名前、教えてくれる?」
「い、いいんですかっ!?」
880: 2015/03/15(日) 15:39:23.95 ID:OeDux/sn.net
「もちろん♪」
「私達を、知ってくれてるファンだもの♪」
「あ、ありがとうございますっ!!」
「や、矢澤にこですっ!」
「ええっと、や・ざ・わ…あら?」
「…?」
「もしかして、いつもお花届けてくれてる…」
「し、知ってるんですか!?」
「…結成当初から、ずっと届けてくれてるんだもの。」
「流石に覚えるわ♪」
「そう…貴女だったのね。」
「いつも、ありがとう。」
「そ、そんな!」
「とんでもないです!!」
「私達を、知ってくれてるファンだもの♪」
「あ、ありがとうございますっ!!」
「や、矢澤にこですっ!」
「ええっと、や・ざ・わ…あら?」
「…?」
「もしかして、いつもお花届けてくれてる…」
「し、知ってるんですか!?」
「…結成当初から、ずっと届けてくれてるんだもの。」
「流石に覚えるわ♪」
「そう…貴女だったのね。」
「いつも、ありがとう。」
「そ、そんな!」
「とんでもないです!!」
881: 2015/03/15(日) 15:39:50.59 ID:OeDux/sn.net
「…はい、どうぞ♪」
「あ、ありがとうございますっ!!!」
にこっちの笑顔が見れて、よかった
あとは、財布だけやね…
「そういえば、こんな夜遅くに何をしていたの?」
「あ、にこっちが、財布無くしちゃって…?」
「財布?」
「はい、長いピンクの財布なんですけど…」
「…もしかして。」
ツバサさんが、何処かに電話をかける
「…もしもし、あんじゅ?」
「貴女さっき…ええ。ええ、そうよ。」
「それで、良かったら…」
「ありがとう。」
「それじゃ、お願いね?」
「あ、ありがとうございますっ!!!」
にこっちの笑顔が見れて、よかった
あとは、財布だけやね…
「そういえば、こんな夜遅くに何をしていたの?」
「あ、にこっちが、財布無くしちゃって…?」
「財布?」
「はい、長いピンクの財布なんですけど…」
「…もしかして。」
ツバサさんが、何処かに電話をかける
「…もしもし、あんじゅ?」
「貴女さっき…ええ。ええ、そうよ。」
「それで、良かったら…」
「ありがとう。」
「それじゃ、お願いね?」
882: 2015/03/15(日) 15:40:15.29 ID:OeDux/sn.net
「「…?」」
「矢澤さん。」
「は、はいっ!!」
「貴女の財布、ウチのメンバーが拾ってたみたい。」
「今、警察署の近くらしいから、待っててくれるって。」
「本当ですか!?」
「だから、良かったら…」
「一緒に行かない?」
そう言って、ツバサさんはタクシーを止める
動きの一つひとつが凛としてて
…これが、オーラなんかな?
「じゃあ、お言葉に甘えて…」
暴走するにこっちを抑えながら
タクシーに乗り込む
「矢澤さん。」
「は、はいっ!!」
「貴女の財布、ウチのメンバーが拾ってたみたい。」
「今、警察署の近くらしいから、待っててくれるって。」
「本当ですか!?」
「だから、良かったら…」
「一緒に行かない?」
そう言って、ツバサさんはタクシーを止める
動きの一つひとつが凛としてて
…これが、オーラなんかな?
「じゃあ、お言葉に甘えて…」
暴走するにこっちを抑えながら
タクシーに乗り込む
883: 2015/03/15(日) 15:40:48.62 ID:OeDux/sn.net
「…~~~!!!!!」
A-RISEの他のメンバーとも合流して
にこっちのメーターは、もう振り切ってた
えりちにもメールしといたし
もう時間遅いから、帰らんとなあ…
「ほら、にこっち。」
「もう帰るよ?」
「で、でも…!」
「ふふっ。こんなに応援してくれて、私達も嬉しいわ♪」
「…そうだな。」
「これからも、よろしく頼む。」
「精一杯、頑張るからね♪」
「は、はい!!」
「もちろんです!!」
A-RISEの他のメンバーとも合流して
にこっちのメーターは、もう振り切ってた
えりちにもメールしといたし
もう時間遅いから、帰らんとなあ…
「ほら、にこっち。」
「もう帰るよ?」
「で、でも…!」
「ふふっ。こんなに応援してくれて、私達も嬉しいわ♪」
「…そうだな。」
「これからも、よろしく頼む。」
「精一杯、頑張るからね♪」
「は、はい!!」
「もちろんです!!」
884: 2015/03/15(日) 15:41:09.91 ID:OeDux/sn.net
「それじゃ、そろそろ行こうか。」
「応援よろしくね♪」
「は、はいっ!!」
「あの…ありがとうございました。」
「いいえ?これも、何かの縁だもの。」
「それでも、ありがとうございます。」
3人に、頭を下げる
「…貴女、名前は?」
「え?」
「貴女の、名前。」
「あ…」
「東條…希です。」
「希さんね?」
「また、どこかで会いましょう♪」
「…はい!」
「応援よろしくね♪」
「は、はいっ!!」
「あの…ありがとうございました。」
「いいえ?これも、何かの縁だもの。」
「それでも、ありがとうございます。」
3人に、頭を下げる
「…貴女、名前は?」
「え?」
「貴女の、名前。」
「あ…」
「東條…希です。」
「希さんね?」
「また、どこかで会いましょう♪」
「…はい!」
885: 2015/03/15(日) 15:41:47.61 ID:OeDux/sn.net
----
ホテル前に帰ると、えりちが待ってた
「…おかえり。」
「えりち…」
「財布、見つかったんでしょ?」
「…うん。」
「ほら、にこっち。」
「何て言うん?」
「その…」
「あ、ありがと…///」
「…ふふっ。」
「どういたしまして、にこ。」
「さ、もう遅いから。」
「行きましょう?」
「うんっ!ただいま、えりち♪」
「おかえり、希…にこ。」
「た、ただいま…///」
今までの関係から外れて
少し、素直になったウチら
学校に戻ったら、今までみたいに戻ると分かってても
思わず、顔が緩む
…そんな、夏の南の島
そして、現在へと時を進める
いつかの、3人での夏の記憶---
ホテル前に帰ると、えりちが待ってた
「…おかえり。」
「えりち…」
「財布、見つかったんでしょ?」
「…うん。」
「ほら、にこっち。」
「何て言うん?」
「その…」
「あ、ありがと…///」
「…ふふっ。」
「どういたしまして、にこ。」
「さ、もう遅いから。」
「行きましょう?」
「うんっ!ただいま、えりち♪」
「おかえり、希…にこ。」
「た、ただいま…///」
今までの関係から外れて
少し、素直になったウチら
学校に戻ったら、今までみたいに戻ると分かってても
思わず、顔が緩む
…そんな、夏の南の島
そして、現在へと時を進める
いつかの、3人での夏の記憶---
886: 2015/03/15(日) 15:42:45.19 ID:OeDux/sn.net
これにてリクエスト終了です
短くてすみません
またなにかあったら、答えます
短くてすみません
またなにかあったら、答えます
887: 2015/03/15(日) 16:47:49.51 ID:IscYb74f.net
乙
これはいいものだ
これはいいものだ
899: 2015/03/16(月) 21:23:15.85 ID:QeQYAz+r.net
夏休み中に勉強会とか遊んだ話とかどうっすか
900: 2015/03/16(月) 21:25:32.43 ID:Apxev1Un.net
>>899
帰ってきました
せっかくだし、これ応えてから本編入るよ
出来れば、勉強会or遊び
遊びだったら場所orシチュエーション決めてもらえると早く書ける
帰ってきました
せっかくだし、これ応えてから本編入るよ
出来れば、勉強会or遊び
遊びだったら場所orシチュエーション決めてもらえると早く書ける
902: 2015/03/16(月) 21:32:20.69 ID:Apxev1Un.net
>>901
了解
10時過ぎには上げます
了解
10時過ぎには上げます
904: 2015/03/16(月) 22:03:32.48 ID:Apxev1Un.net
Side Story
とあるファミレスでの風景
「…ほら、希。」
「手が止まってるわよ?」
「…だって、面白くないもん。」
「またそんな事言って…」
「もうすぐ夏休み終わるのに、課題出来てないんでしょ?」
「それはそうやけど…」
「まったくー。」
「もっとちゃんと計画性を持ってやらないとぉー…」
「…その計画の中に英語は入ってなかったのかしら?」
「ちょ、ちょっと忘れてただけよ!!」
「はいはい、とにかく終わらせる。」
とあるファミレスでの風景
「…ほら、希。」
「手が止まってるわよ?」
「…だって、面白くないもん。」
「またそんな事言って…」
「もうすぐ夏休み終わるのに、課題出来てないんでしょ?」
「それはそうやけど…」
「まったくー。」
「もっとちゃんと計画性を持ってやらないとぉー…」
「…その計画の中に英語は入ってなかったのかしら?」
「ちょ、ちょっと忘れてただけよ!!」
「はいはい、とにかく終わらせる。」
905: 2015/03/16(月) 22:04:13.30 ID:Apxev1Un.net
夏休みも気付けばあと数日
ウチらは終わらない課題を片付けていた
…といっても一人じゃやる気が続く訳も無く
えりちに監督してもらってるけど…
「…ちょっと、休憩しない?」
「まだ、初めて1時間でしょ?」
にこっちも、英語の課題を忘れてたみたいで…
せっかくやし、誘ってみた
断られるかと思ったけど
こと、勉強に関してはえりちを信頼してるみたい
「…もう、どうすればやる気を出してくれるのかしら。」
ウチらは終わらない課題を片付けていた
…といっても一人じゃやる気が続く訳も無く
えりちに監督してもらってるけど…
「…ちょっと、休憩しない?」
「まだ、初めて1時間でしょ?」
にこっちも、英語の課題を忘れてたみたいで…
せっかくやし、誘ってみた
断られるかと思ったけど
こと、勉強に関してはえりちを信頼してるみたい
「…もう、どうすればやる気を出してくれるのかしら。」
906: 2015/03/16(月) 22:05:08.79 ID:Apxev1Un.net
「にこはぁ、この甘ーいスイーツを食べれば頭が冴えるかもっ♪」
「…なら、ちゃんと出来たら食べさせてあげる。」
「えー!!今食べたいにこっ!!」
「…ほら、アイドル作ってる暇があったら手を動かしなさい。」
「作ってなんかないわよ!!」
「…ふふっ。」
「…?どうしたの、希?」
「いやあ、案外仲いい二人なんかな、って。」
「…ッ///」
「べ、別に、希が誘ったから来ただけだし?」
「そもそも、アンタ達と一緒にする必要なんか…」
「…なら、ちゃんと出来たら食べさせてあげる。」
「えー!!今食べたいにこっ!!」
「…ほら、アイドル作ってる暇があったら手を動かしなさい。」
「作ってなんかないわよ!!」
「…ふふっ。」
「…?どうしたの、希?」
「いやあ、案外仲いい二人なんかな、って。」
「…ッ///」
「べ、別に、希が誘ったから来ただけだし?」
「そもそも、アンタ達と一緒にする必要なんか…」
907: 2015/03/16(月) 22:11:21.88 ID:Apxev1Un.net
「…ひゃあっ!?」
「そんな事言うにこっちには…」
「な、なによ…!」
「ちょおーっと犠牲になってもらおうか♪」
にこっちの凹凸のないそれをまさぐる
「…~~!!!」
声にならない声をあげる、にこっち
「まだまだ~!!」
そんなウチの頭を、えりちが叩く
「…ここをどこだと思ってるの?」
えりちの頭に、怒りマークが見える
「そんな…」
「えりちだって、ウチを辱めたくせに…」
「そんな事言うにこっちには…」
「な、なによ…!」
「ちょおーっと犠牲になってもらおうか♪」
にこっちの凹凸のないそれをまさぐる
「…~~!!!」
声にならない声をあげる、にこっち
「まだまだ~!!」
そんなウチの頭を、えりちが叩く
「…ここをどこだと思ってるの?」
えりちの頭に、怒りマークが見える
「そんな…」
「えりちだって、ウチを辱めたくせに…」
908: 2015/03/16(月) 22:19:37.45 ID:Apxev1Un.net
「なっ!?///」
「ウチ…あれが初めてやったんよ?」
「なのに…」
「ちょ、ちょっと希!?」
「絵里…あんた、サイテーね。」
「にこまで…!」
「あんなに、他の人の前で身体を弄ばれて…」
「ウチ、すっごく恥ずかしかったんやから…」
「誤解を招く発言は辞めなさい!!」
「…絵里、ちゃんと責任とりなさいよね?」
「も、もう!」
「エリチカ、おうちに帰る!!」
「ウチ…あれが初めてやったんよ?」
「なのに…」
「ちょ、ちょっと希!?」
「絵里…あんた、サイテーね。」
「にこまで…!」
「あんなに、他の人の前で身体を弄ばれて…」
「ウチ、すっごく恥ずかしかったんやから…」
「誤解を招く発言は辞めなさい!!」
「…絵里、ちゃんと責任とりなさいよね?」
「も、もう!」
「エリチカ、おうちに帰る!!」
909: 2015/03/16(月) 22:20:03.43 ID:Apxev1Un.net
ウチらは、手を止める
「よしよし♪」
えりちの頭を撫でる
「…って、こうさせたのは希じゃない!!」
「いやあ…息抜きがほしくて。」
「…もう。」
「…ほんと、絵里ってばいつもそうしてたら可愛いのにね。」
「なんか、刺のある言い方ね、にこ。」
「別に~?」
「これが、にこっちの言ってたギャップ萌え、ってやつなんかな?」
「…なに、それ?」
えりちまで、興味を持って聞いてくる
「よしよし♪」
えりちの頭を撫でる
「…って、こうさせたのは希じゃない!!」
「いやあ…息抜きがほしくて。」
「…もう。」
「…ほんと、絵里ってばいつもそうしてたら可愛いのにね。」
「なんか、刺のある言い方ね、にこ。」
「別に~?」
「これが、にこっちの言ってたギャップ萌え、ってやつなんかな?」
「…なに、それ?」
えりちまで、興味を持って聞いてくる
910: 2015/03/16(月) 22:27:00.81 ID:Apxev1Un.net
「…じゃなくて!」
「課題、やるんでしょう!?」
「ちょっとだけ、休憩せん?」
「そもそも、日本人のにこ達がそんな長時間外国語なんか見てられないわよ!!」
「…でも、アイドルを目指すなら英語が出来た方がいいんじゃないの?」
「そっ、それは…」
にこっちが、目をそらす
「…そもそも。」
「英語の何が面白いのか、わからないし…」
うーん、確かに
親しみが無さ過ぎて、あまり興味が持てないというか…
「…仕方ないわね。」
「課題、やるんでしょう!?」
「ちょっとだけ、休憩せん?」
「そもそも、日本人のにこ達がそんな長時間外国語なんか見てられないわよ!!」
「…でも、アイドルを目指すなら英語が出来た方がいいんじゃないの?」
「そっ、それは…」
にこっちが、目をそらす
「…そもそも。」
「英語の何が面白いのか、わからないし…」
うーん、確かに
親しみが無さ過ぎて、あまり興味が持てないというか…
「…仕方ないわね。」
911: 2015/03/16(月) 22:27:26.32 ID:Apxev1Un.net
「それじゃ、英語に興味が持てれば、ちゃんとやるのね?」
「そ、そうそう!」
「なにか、面白い話してよ!」
「英語が好きになるような!」
「あ、それ、ウチも賛成!」
「とは言っても…」
「なにか、あるかしら?」
えりちが、思考を巡らせる
「…一旦、休憩しましょうか。」
あ、えりちも諦めた
「すいませーん!この、デラックスパフェ1つ!」
すかさずにこっちが注文する
「…もう。」
そう言いながらも、えりちもケーキのポップを見てた
「そ、そうそう!」
「なにか、面白い話してよ!」
「英語が好きになるような!」
「あ、それ、ウチも賛成!」
「とは言っても…」
「なにか、あるかしら?」
えりちが、思考を巡らせる
「…一旦、休憩しましょうか。」
あ、えりちも諦めた
「すいませーん!この、デラックスパフェ1つ!」
すかさずにこっちが注文する
「…もう。」
そう言いながらも、えりちもケーキのポップを見てた
912: 2015/03/16(月) 22:38:13.29 ID:Apxev1Un.net
「お、来た来た!」
にこっちの前に、大きなパフェが置かれる
「ハラショー…」
流石にえりちも驚いてる
えりちはタルト
ウチは、ショコラケーキを頼んだ
「それじゃ!いっただっきま~…」
にこっちが、止まる
「…どうしたの?にこ。」
「…ふとした疑問なんだけど。」
「英語で、頂きます、って何て言うの?」
「あ、確かに…」
「えりち、知ってる?」
にこっちの前に、大きなパフェが置かれる
「ハラショー…」
流石にえりちも驚いてる
えりちはタルト
ウチは、ショコラケーキを頼んだ
「それじゃ!いっただっきま~…」
にこっちが、止まる
「…どうしたの?にこ。」
「…ふとした疑問なんだけど。」
「英語で、頂きます、って何て言うの?」
「あ、確かに…」
「えりち、知ってる?」
913: 2015/03/16(月) 22:38:43.85 ID:Apxev1Un.net
「…そうね。」
「確かに、英語圏じゃあんまり聞かないフレーズね。」
「でも、一応あることにはあるのよ?」
「なんか、難しいん?」
「いいえ?『Let's eat.』よ。」
なんか、拍子抜け
「…そんな簡単なの?」
「まあ、特にアメリカだと家族で食卓を囲むって言うのが普通だし…」
「だいたい、料理が揃ったら主である父親が。」
「よし、食べよう!って感じで始まるらしいの。」
「熱心なクリスチャンだと、お祈りなんかもあるし…」
「あまり、使う時はないのかもね。」
「「へえ~。」」
にこっちとふたりで、話を聞く
「確かに、英語圏じゃあんまり聞かないフレーズね。」
「でも、一応あることにはあるのよ?」
「なんか、難しいん?」
「いいえ?『Let's eat.』よ。」
なんか、拍子抜け
「…そんな簡単なの?」
「まあ、特にアメリカだと家族で食卓を囲むって言うのが普通だし…」
「だいたい、料理が揃ったら主である父親が。」
「よし、食べよう!って感じで始まるらしいの。」
「熱心なクリスチャンだと、お祈りなんかもあるし…」
「あまり、使う時はないのかもね。」
「「へえ~。」」
にこっちとふたりで、話を聞く
914: 2015/03/16(月) 22:39:29.46 ID:Apxev1Un.net
「じゃあじゃあ!!」
「ごちそうさま、は?」
にこっちが、尋ねる
「…そうね。」
「希、どう訳してみる?」
「ええっ!?いきなり!?」
「だて、勉強しにきてるんだし…」
「頭のリフレッシュだと思って…ね?」
中身の無い頭で考える
「えっと…食べ終わった、って事やろ?」
「なら…食べる…eat?」
「どういう風に文を作る?」
「食べ終わった、やから…」
「『Finish eating.』とか?」
「ごちそうさま、は?」
にこっちが、尋ねる
「…そうね。」
「希、どう訳してみる?」
「ええっ!?いきなり!?」
「だて、勉強しにきてるんだし…」
「頭のリフレッシュだと思って…ね?」
中身の無い頭で考える
「えっと…食べ終わった、って事やろ?」
「なら…食べる…eat?」
「どういう風に文を作る?」
「食べ終わった、やから…」
「『Finish eating.』とか?」
915: 2015/03/16(月) 22:40:06.10 ID:Apxev1Un.net
「…まあ、直訳するとそうかしら?」
「ホテルなんかで、ウェイターに下げてもらう時なんかはそれでも良いかも。」
「でも、正解じゃないわ。」
「…なら、正解は?」
「それじゃあ、にこ。」
「『ごちそうさま』って、誰に言う?」
「え?作ってくれた人にじゃ無いの?」
「そう。」
「って言う事は、感謝を表したいのよね?」
「まあ、そう言う事…じゃない?」
「英語では、それを伝える時は直球なの。」
「とっても、美味しかった、って。」
「え?じゃあ…」
「ホテルなんかで、ウェイターに下げてもらう時なんかはそれでも良いかも。」
「でも、正解じゃないわ。」
「…なら、正解は?」
「それじゃあ、にこ。」
「『ごちそうさま』って、誰に言う?」
「え?作ってくれた人にじゃ無いの?」
「そう。」
「って言う事は、感謝を表したいのよね?」
「まあ、そう言う事…じゃない?」
「英語では、それを伝える時は直球なの。」
「とっても、美味しかった、って。」
「え?じゃあ…」
916: 2015/03/16(月) 22:41:01.83 ID:Apxev1Un.net
「『That was delicious.』が、正解。」
「これに、副詞…」
「『so』とか付けると、とっても美味しかったです、ってなるの。」
「じゃあ、日本みたいに定型があるわけじゃないん?」
「そうよ。」
「へえ…」
またひとつ、賢くなった気がする
「日本語みたいに複雑じゃないからこそ。」
「直情的に伝えるのが英語ね。」
「だから、難しい文章でも、伝えたい事は一つだったりするの。」
「長文を解く時でも、主語と動詞さえ分かれば。」
「あとは、無くても意味が通じたりする物よ。」
「…たとえば?」
「これに、副詞…」
「『so』とか付けると、とっても美味しかったです、ってなるの。」
「じゃあ、日本みたいに定型があるわけじゃないん?」
「そうよ。」
「へえ…」
またひとつ、賢くなった気がする
「日本語みたいに複雑じゃないからこそ。」
「直情的に伝えるのが英語ね。」
「だから、難しい文章でも、伝えたい事は一つだったりするの。」
「長文を解く時でも、主語と動詞さえ分かれば。」
「あとは、無くても意味が通じたりする物よ。」
「…たとえば?」
917: 2015/03/16(月) 22:47:21.62 ID:Apxev1Un.net
「たとえば…そうね。」
『The girl who reading a book which I gave her is my sister.』
「これ、どういう意味か分かる?」
「え?えっと…」
にこっちが、必氏にペンを動かす
「焦らなくて良いわ。」
「まず、主語は何?」
「『The girl』?」
「そうよ。」
「それじゃ希、動詞は?」
「え?『reading』じゃないん?」
「…そう、ここがひっかけなの。」
『The girl who reading a book which I gave her is my sister.』
「これ、どういう意味か分かる?」
「え?えっと…」
にこっちが、必氏にペンを動かす
「焦らなくて良いわ。」
「まず、主語は何?」
「『The girl』?」
「そうよ。」
「それじゃ希、動詞は?」
「え?『reading』じゃないん?」
「…そう、ここがひっかけなの。」
918: 2015/03/16(月) 22:47:51.52 ID:Apxev1Un.net
「『The girl』…主語は、少女でしょ?」
「うん。」
「確かに、少女は本を読んでいる。」
「でもここでは、関係代名詞の『who』が使われてるの。」
「関係代名詞?」
「難しい話は置いておいて…」
「ここでは、詳しく説明してる、って考えておいて?」
「…と、なると。」
「その後の『which』は、何を指してる?」
「…本?」
「正解よ。」
よかった、当たってた…
「ここでは、本と少女を詳しく説明してるだけ。」
「無くても、意味は通じるのよ。」
「うん。」
「確かに、少女は本を読んでいる。」
「でもここでは、関係代名詞の『who』が使われてるの。」
「関係代名詞?」
「難しい話は置いておいて…」
「ここでは、詳しく説明してる、って考えておいて?」
「…と、なると。」
「その後の『which』は、何を指してる?」
「…本?」
「正解よ。」
よかった、当たってた…
「ここでは、本と少女を詳しく説明してるだけ。」
「無くても、意味は通じるのよ。」
919: 2015/03/16(月) 22:48:47.00 ID:Apxev1Un.net
「それじゃあ動詞は、『is』?」
「…そういうこと。」
「『The girl』が、何か?」
「『is my sister』…私の妹です、って事でしょ?」
「あ、そっか…」
「ね?真ん中の長い文章を抜いても、意味は通じるのよ。」
「…それじゃあ、にこ。」
「この文、もう訳せるわよね?」
「え?えっと、少女は私の妹で…」
「『who reading…』が、少女の説明で。」
「『which I gave…』が、ほんの説明だから…」
「ひとつずつ、分けて考えるの。」
「…そういうこと。」
「『The girl』が、何か?」
「『is my sister』…私の妹です、って事でしょ?」
「あ、そっか…」
「ね?真ん中の長い文章を抜いても、意味は通じるのよ。」
「…それじゃあ、にこ。」
「この文、もう訳せるわよね?」
「え?えっと、少女は私の妹で…」
「『who reading…』が、少女の説明で。」
「『which I gave…』が、ほんの説明だから…」
「ひとつずつ、分けて考えるの。」
920: 2015/03/16(月) 22:49:30.26 ID:Apxev1Un.net
「少女は、私の妹です。」
「その少女は、何をしていますか?」
「その本は、どんな本ですか?って具合よ。」
「えっと…」
「少女は、私があげた?本を読んでいます。」
「だから…」
『あの、私があげた本を読んでいる少女は私の妹です』
「正解よ、にこ。」
「やった!!」
「おお~…」
素直に、感心する
「ね?」
「ここで一番言いたい事は、少女は私の妹、って事。」
「あとは、無くてもだいたい分かるのよ。」
…なるほど
「その少女は、何をしていますか?」
「その本は、どんな本ですか?って具合よ。」
「えっと…」
「少女は、私があげた?本を読んでいます。」
「だから…」
『あの、私があげた本を読んでいる少女は私の妹です』
「正解よ、にこ。」
「やった!!」
「おお~…」
素直に、感心する
「ね?」
「ここで一番言いたい事は、少女は私の妹、って事。」
「あとは、無くてもだいたい分かるのよ。」
…なるほど
922: 2015/03/16(月) 22:57:56.54 ID:Apxev1Un.net
「…どう?」
「少しはやる気になったかしら?」
「…」
「も、もうちょっとだけ…」
「…仕方ないわね。」
「なあ、えりち。」
「他にも、何か面白い事とか知らないん?」
「さっきの、いただきます、みたいに。」
「何かのフレーズ、って事?」
「そう。」
「ああいう、パッと言えるフレーズって、使えたらかっこいいやん?」
「動機が不純だけど…そうね。」
「『It's a piece of cake.』は、どう?」
「少しはやる気になったかしら?」
「…」
「も、もうちょっとだけ…」
「…仕方ないわね。」
「なあ、えりち。」
「他にも、何か面白い事とか知らないん?」
「さっきの、いただきます、みたいに。」
「何かのフレーズ、って事?」
「そう。」
「ああいう、パッと言えるフレーズって、使えたらかっこいいやん?」
「動機が不純だけど…そうね。」
「『It's a piece of cake.』は、どう?」
923: 2015/03/16(月) 22:58:34.79 ID:Apxev1Un.net
「一切れのケーキ?」
「ええ、直訳はそうね。」
「でも、意味が違うってこと?」
「そう。」
「…」
一体、何やろ?
にこっちと二人で、考え込む
「…まあ、これは熟語みたいな物だから。」
「意味は、『朝飯前』って意味よ。」
「はああ!?なにそれ!!」
「ちょっ…落ち着きなさい、にこ。」
「だって、それらしい言葉どこにも無いじゃない!」
「…だから、言ったでしょ?」
「これは熟語だって。」
「ええ、直訳はそうね。」
「でも、意味が違うってこと?」
「そう。」
「…」
一体、何やろ?
にこっちと二人で、考え込む
「…まあ、これは熟語みたいな物だから。」
「意味は、『朝飯前』って意味よ。」
「はああ!?なにそれ!!」
「ちょっ…落ち着きなさい、にこ。」
「だって、それらしい言葉どこにも無いじゃない!」
「…だから、言ったでしょ?」
「これは熟語だって。」
924: 2015/03/16(月) 22:59:15.73 ID:Apxev1Un.net
「簡単に言うと…そうね…」
「『一切れのケーキ程度のもの』って事になるのかしら?」
「それが転じて、そんなの朝飯前だ。」
「そんなの、簡単だ。」
「…って意味になるみたいなの。」
「そういうのも、あるんやね。」
ケーキを口にほおばって、えりちの話を聞く
「まあ、諸説あるようだけど…」
「それでも、面白いでしょ?」
「って事は、他にもあるん?」
「ええ、もちろん♪」
「例えば希は、信じられない、って英語で何て言う?」
「え?アンビリーバブル…とか?」
「『一切れのケーキ程度のもの』って事になるのかしら?」
「それが転じて、そんなの朝飯前だ。」
「そんなの、簡単だ。」
「…って意味になるみたいなの。」
「そういうのも、あるんやね。」
ケーキを口にほおばって、えりちの話を聞く
「まあ、諸説あるようだけど…」
「それでも、面白いでしょ?」
「って事は、他にもあるん?」
「ええ、もちろん♪」
「例えば希は、信じられない、って英語で何て言う?」
「え?アンビリーバブル…とか?」
925: 2015/03/16(月) 23:08:22.02 ID:Apxev1Un.net
「そう。」
「『believe』に、否定の『un』がついて。」
「『~することが出来る』って意味の『able』を付けた複合語ね。」
「『unbelievable』。」
「…でも、おしゃれじゃないでしょ?」
「いや、英語におしゃれも何もないでしょ…」
「ふふっ、そうね。」
「でも、これを意味して『Blue Rose』なんて言葉が出来たの。」
「ブルーローズ?」
「青い…薔薇?」
「日本語ではそうね。」
「でも、これも『信じられない』って意味になるの。」
「…」
頭が、こんがらがって来た
「『believe』に、否定の『un』がついて。」
「『~することが出来る』って意味の『able』を付けた複合語ね。」
「『unbelievable』。」
「…でも、おしゃれじゃないでしょ?」
「いや、英語におしゃれも何もないでしょ…」
「ふふっ、そうね。」
「でも、これを意味して『Blue Rose』なんて言葉が出来たの。」
「ブルーローズ?」
「青い…薔薇?」
「日本語ではそうね。」
「でも、これも『信じられない』って意味になるの。」
「…」
頭が、こんがらがって来た
926: 2015/03/16(月) 23:08:51.29 ID:Apxev1Un.net
「元々、青い薔薇なんて存在しなかった。」
「だから、そんなの存在しない、って意味で使われだしたの。」
「…ややこしいわね。」
「あれ?でも、青い薔薇って…」
「…希の言う通り。」
「最近じゃ品種改良されて実際に『青い薔薇』が開発されちゃったのよね。」
「…ますますややこしい。」
「まあ、言葉遊びだと思って頂戴?」
「『I scream ice cream.』なんて言葉遊びもあるんだし。」
「ええ?アイスクリーム、アイスクリーム?」
「ふふっ。」
「文字にすると…こうね。」
「ああ、なるほど…」
「だから、そんなの存在しない、って意味で使われだしたの。」
「…ややこしいわね。」
「あれ?でも、青い薔薇って…」
「…希の言う通り。」
「最近じゃ品種改良されて実際に『青い薔薇』が開発されちゃったのよね。」
「…ますますややこしい。」
「まあ、言葉遊びだと思って頂戴?」
「『I scream ice cream.』なんて言葉遊びもあるんだし。」
「ええ?アイスクリーム、アイスクリーム?」
「ふふっ。」
「文字にすると…こうね。」
「ああ、なるほど…」
927: 2015/03/16(月) 23:12:45.14 ID:Apxev1Un.net
「直訳すると、『アイスクリームって叫ぶ!』…に、なるわね。」
「なんか、だじゃれみたいやね。」
「そう、そんな感じよ。」
「他には…」
「『desert in the desert』…とか?」
「デザートの中のデザート?マスクメロンとか?」
「にこっち…」
「な、何よ…///」
「ふふっ。音だけ聞くと、確かにデザートの中のデザートね。」
「でも、このデザートは砂漠って意味よ。」
「砂漠の中の砂漠?」
「これも、さっきのだじゃれと一緒で。」
「『desert』には意味が何種類かあって。」
「『desert in the desert』で、砂漠で見捨てる、って意味なの。」
「なにそれ、酷い。」
「いや、にこっち。」
「言葉遊びやから。」
「なんか、だじゃれみたいやね。」
「そう、そんな感じよ。」
「他には…」
「『desert in the desert』…とか?」
「デザートの中のデザート?マスクメロンとか?」
「にこっち…」
「な、何よ…///」
「ふふっ。音だけ聞くと、確かにデザートの中のデザートね。」
「でも、このデザートは砂漠って意味よ。」
「砂漠の中の砂漠?」
「これも、さっきのだじゃれと一緒で。」
「『desert』には意味が何種類かあって。」
「『desert in the desert』で、砂漠で見捨てる、って意味なの。」
「なにそれ、酷い。」
「いや、にこっち。」
「言葉遊びやから。」
928: 2015/03/16(月) 23:18:16.39 ID:Apxev1Un.net
「…とまあ、こんな感じよ。」
「なるほどなあ…」
「さて、食べ終わったみたいだし、続きをしましょうか。」
「え、もう!?」
「さんざん休んだでしょう?」
「さ、始めるわよ。」
「にこっち、諦めよ?」
「うう…」
「…!」
「そういうときは、これね♪」
「『Break a leg』。」
「絵里ってば、酷い!!」
「いくら、にこが勉強できないとはいえ、足を折れ、だなんて!!」
「…ふふっ。」
「これも、熟語よ。」
「『Break a leg』…頑張って・幸運を祈る。」
「なるほどなあ…」
「さて、食べ終わったみたいだし、続きをしましょうか。」
「え、もう!?」
「さんざん休んだでしょう?」
「さ、始めるわよ。」
「にこっち、諦めよ?」
「うう…」
「…!」
「そういうときは、これね♪」
「『Break a leg』。」
「絵里ってば、酷い!!」
「いくら、にこが勉強できないとはいえ、足を折れ、だなんて!!」
「…ふふっ。」
「これも、熟語よ。」
「『Break a leg』…頑張って・幸運を祈る。」
929: 2015/03/16(月) 23:20:37.52 ID:Apxev1Un.net
「…ふう。こんな物かしら?」
「や、やっと終わったー…」
「希は、もう少しかかりそうね。」
「…まあでも、だいぶはかどったよ。」
「ありがと、えりち。」
「どういたしまして。」
「…ありがと。」
「あら、今日は素直ね。」
「に、にこはいつも素直で可愛いんだからっ!!」
「…はいはい。」
「それじゃ、そろそろ帰りましょうか。」
「や、やっと終わったー…」
「希は、もう少しかかりそうね。」
「…まあでも、だいぶはかどったよ。」
「ありがと、えりち。」
「どういたしまして。」
「…ありがと。」
「あら、今日は素直ね。」
「に、にこはいつも素直で可愛いんだからっ!!」
「…はいはい。」
「それじゃ、そろそろ帰りましょうか。」
930: 2015/03/16(月) 23:22:27.05 ID:Apxev1Un.net
「…」
「にこっち。」
「…?」
「アイドルの事…」
「諦めないわよ。」
「プールで、言った事は変わらないわ。」
「絶対に、叶えてみせる。」
「…うん、分かった。」
「『Break a leg』やで、にこっち♪」
「…!」
「『It's a piece of cake』…よ!!」
…頑張って、にこっち
…ありがとう、希
「にこっち。」
「…?」
「アイドルの事…」
「諦めないわよ。」
「プールで、言った事は変わらないわ。」
「絶対に、叶えてみせる。」
「…うん、分かった。」
「『Break a leg』やで、にこっち♪」
「…!」
「『It's a piece of cake』…よ!!」
…頑張って、にこっち
…ありがとう、希
931: 2015/03/16(月) 23:24:14.03 ID:Apxev1Un.net
勉強会、これにて終了
満足してもらえたかな?
それじゃ、本編にとりかかります
スレ立て&更新は1時を目処に行います
満足してもらえたかな?
それじゃ、本編にとりかかります
スレ立て&更新は1時を目処に行います
936: 2015/03/17(火) 01:04:10.99 ID:Bjq1I4IS.net
937: 2015/03/17(火) 01:17:58.14 ID:Bjq1I4IS.net
あと、せっかくなんでこっちでもう一つ書こうかな
短編でリクエストあれば、やってみようと思います
何かあれば、書いて下さい
それでは
短編でリクエストあれば、やってみようと思います
何かあれば、書いて下さい
それでは
939: 2015/03/17(火) 01:51:45.92 ID:iYMvXh17.net
>>115前の夏休みの短編がみたいです
シチュは書きやすいのでいいのだけどプールはやったから夏祭りとかどうでしょうか
シチュは書きやすいのでいいのだけどプールはやったから夏祭りとかどうでしょうか
940: 2015/03/17(火) 19:35:35.39 ID:Bjq1I4IS.net
>>939把握
30分ほど待ってて下さい
30分ほど待ってて下さい
941: 2015/03/17(火) 20:07:48.16 ID:Bjq1I4IS.net
Side Story
一年生の夏休み編
>>114の続きから
「うう…大丈夫かなあ…?」
せっかくの夏休みという事で
にこちゃんと夏祭りに行く事になった
でも…
「こ、言葉遣いも…本当に、あれでいいのかな…」
にこちゃんがいないと、やっぱり不安になる
待ち合わせ場所に近づくに連れて
前から押し寄せる人の波
「え、えっと…」
「ここで、いいんだよね…?」
一年生の夏休み編
>>114の続きから
「うう…大丈夫かなあ…?」
せっかくの夏休みという事で
にこちゃんと夏祭りに行く事になった
でも…
「こ、言葉遣いも…本当に、あれでいいのかな…」
にこちゃんがいないと、やっぱり不安になる
待ち合わせ場所に近づくに連れて
前から押し寄せる人の波
「え、えっと…」
「ここで、いいんだよね…?」
942: 2015/03/17(火) 20:08:37.52 ID:Bjq1I4IS.net
「…本当に、変われるかな。」
エセ関西弁なんて…
余計、反感を買ったりしないだろうか
…それに、夏休み開けから早々なんて
やっぱり、変に思われたり…
一人でいると、やっぱりネガティブになる
下を向いて待っていると
ピンクの鼻緒が目に入った
「まーた、下向いてるの?」
「…!」
「お待たせ、希。」
「わあ…!」
エセ関西弁なんて…
余計、反感を買ったりしないだろうか
…それに、夏休み開けから早々なんて
やっぱり、変に思われたり…
一人でいると、やっぱりネガティブになる
下を向いて待っていると
ピンクの鼻緒が目に入った
「まーた、下向いてるの?」
「…!」
「お待たせ、希。」
「わあ…!」
943: 2015/03/17(火) 20:09:04.00 ID:Bjq1I4IS.net
「にこちゃん、可愛い!」
可愛らしいピンクの浴衣
自分の可愛さを知ってるように
にこちゃんの姿はアイドルのそれのようだった
「…っていうか、何で私服なのよ?」
「え、だって…」
「似合わ、ないし…」
「ほら、口調戻ってるわよ。」
「あ…うん。」
「…諦めるの?」
「でも…」
「せっかく出来た、希の個性よ?」
「個性…」
可愛らしいピンクの浴衣
自分の可愛さを知ってるように
にこちゃんの姿はアイドルのそれのようだった
「…っていうか、何で私服なのよ?」
「え、だって…」
「似合わ、ないし…」
「ほら、口調戻ってるわよ。」
「あ…うん。」
「…諦めるの?」
「でも…」
「せっかく出来た、希の個性よ?」
「個性…」
944: 2015/03/17(火) 20:09:37.32 ID:Bjq1I4IS.net
「まあ、強要はしないわ。」
「でも、変わりたいと言った気持ちは、忘れないで。」
「にこちゃん…」
「うん、ごめん。」
「…ウチ、頑張るから。」
「…♪」
にこちゃんのテンションが、少し上がったみたいやった
「それより、希もきっと浴衣似合うわよ?」
「そ、そんな、ウチなんて…!」
「大丈夫、このにこにーが保証するわ!」
「だから、もしよかったら…」
「…」
「来年、また一緒に来ましょ?」
「二人で、浴衣着て…///」
「でも、変わりたいと言った気持ちは、忘れないで。」
「にこちゃん…」
「うん、ごめん。」
「…ウチ、頑張るから。」
「…♪」
にこちゃんのテンションが、少し上がったみたいやった
「それより、希もきっと浴衣似合うわよ?」
「そ、そんな、ウチなんて…!」
「大丈夫、このにこにーが保証するわ!」
「だから、もしよかったら…」
「…」
「来年、また一緒に来ましょ?」
「二人で、浴衣着て…///」
945: 2015/03/17(火) 20:10:05.77 ID:Bjq1I4IS.net
「にこちゃん…」
「と、とりあえず今日は行くわよ!?」
「ほら早く!」
赤くなった顔を見せないように
にこちゃんはウチの前を歩く
いつも大きく見える背中が
今日はとっても可愛く見えた
「…ほら、何してんの?」
「ふふっ。にこちゃん、可愛いなあ…って。」
「なっ!?///」
なんとなく
にこちゃんの弱い所が分かって来たような気がした
「と、とりあえず今日は行くわよ!?」
「ほら早く!」
赤くなった顔を見せないように
にこちゃんはウチの前を歩く
いつも大きく見える背中が
今日はとっても可愛く見えた
「…ほら、何してんの?」
「ふふっ。にこちゃん、可愛いなあ…って。」
「なっ!?///」
なんとなく
にこちゃんの弱い所が分かって来たような気がした
946: 2015/03/17(火) 20:17:37.16 ID:Bjq1I4IS.net
「…でも、すごくにぎわってるね。」
「まあ、この辺で一番のお祭りだからね。」
「はぐれないように、気をつけなさいよ?」
「う、うん!」
そう言って、にこちゃんの後を着いて行く
「何か食べる?」
「あ、うん…でも、いっぱいありすぎて、迷っちゃうね。」
「そうねえ…お祭りと言えば、やっぱり焼きそばかしら?」
「あ、いいね!」
「それじゃ、焼きそばにしましょうか。」
「確か、あっちにあったと…」
「…」
「…?」
「まあ、この辺で一番のお祭りだからね。」
「はぐれないように、気をつけなさいよ?」
「う、うん!」
そう言って、にこちゃんの後を着いて行く
「何か食べる?」
「あ、うん…でも、いっぱいありすぎて、迷っちゃうね。」
「そうねえ…お祭りと言えば、やっぱり焼きそばかしら?」
「あ、いいね!」
「それじゃ、焼きそばにしましょうか。」
「確か、あっちにあったと…」
「…」
「…?」
947: 2015/03/17(火) 20:17:56.39 ID:Bjq1I4IS.net
「どうしたん?にこちゃん。」
「…あー。」
「何でも無い。」
「さ、行くわよ?」
「はーい。」
人ごみをかき分けて、前に進む
この辺りは出店が集中してるみたいで
他の場所より人が多い
「あっ、すみませ…」
人に肩をぶつけて、立ち止まってしまう
「…!」
にこちゃんと、はぐれちゃった…
「…あー。」
「何でも無い。」
「さ、行くわよ?」
「はーい。」
人ごみをかき分けて、前に進む
この辺りは出店が集中してるみたいで
他の場所より人が多い
「あっ、すみませ…」
人に肩をぶつけて、立ち止まってしまう
「…!」
にこちゃんと、はぐれちゃった…
948: 2015/03/17(火) 20:18:25.07 ID:Bjq1I4IS.net
「に、にこちゃ…」
辺りを見回しても、にこちゃんの姿は無い
「嘘…」
「にこちゃん…」
人前で
それもこんなに多い人の前で
大きな声なんか、今の私には出せなくて
人の流れに流されて、どんどんその場から離れていく
「…ッ。」
視界が、曇る
そんなとき
手を、掴まれた
辺りを見回しても、にこちゃんの姿は無い
「嘘…」
「にこちゃん…」
人前で
それもこんなに多い人の前で
大きな声なんか、今の私には出せなくて
人の流れに流されて、どんどんその場から離れていく
「…ッ。」
視界が、曇る
そんなとき
手を、掴まれた
949: 2015/03/17(火) 20:18:49.02 ID:Bjq1I4IS.net
「はあ…探したじゃない。」
「にこちゃん…」
「ちょっ、何で泣いてるのよ!?」
「にこちゃあん…」
思わず、飛びつく
「こ、怖くて…」
「…ったく。」
「ほら、ここだと目立つから。」
「あっちの陰に行きましょ?」
「…うん。」
---
「ほら、はぐれたぐらいで泣かないの。」
「だ、だって、いっぱい人がいて…」
「にこちゃん…」
「ちょっ、何で泣いてるのよ!?」
「にこちゃあん…」
思わず、飛びつく
「こ、怖くて…」
「…ったく。」
「ほら、ここだと目立つから。」
「あっちの陰に行きましょ?」
「…うん。」
---
「ほら、はぐれたぐらいで泣かないの。」
「だ、だって、いっぱい人がいて…」
950: 2015/03/17(火) 20:19:22.90 ID:Bjq1I4IS.net
「にこちゃんも、どこか行っちゃうし…」
「どうしていいか、分かんなくて…」
「…ああもう、分かったから。」
「とにかく、落ち着きなさい。」
そう言って、頭を撫でてくれた
にこちゃんの手、あったかい
「…泣き止んだ?」
「…うん。」
なんだか、にこちゃんには
自分の恥ずかしい所ばっかり見られてる気がする
「…それじゃ、行きましょ?」
にこちゃんは、手を繋いでくれた
「にこちゃん…」
「これなら、もうはぐれないでしょ?」
「…うん!」
「どうしていいか、分かんなくて…」
「…ああもう、分かったから。」
「とにかく、落ち着きなさい。」
そう言って、頭を撫でてくれた
にこちゃんの手、あったかい
「…泣き止んだ?」
「…うん。」
なんだか、にこちゃんには
自分の恥ずかしい所ばっかり見られてる気がする
「…それじゃ、行きましょ?」
にこちゃんは、手を繋いでくれた
「にこちゃん…」
「これなら、もうはぐれないでしょ?」
「…うん!」
951: 2015/03/17(火) 20:20:02.33 ID:Bjq1I4IS.net
それから、にこちゃんと焼きそばを食べて
金魚すくいをして
初めてやる型抜きに、苦戦したりして
それでも、ずっと隣にいてくれた
笑っていて、くれた
「…どう?楽しい?」
「うん、すっごく楽しいで♪」
「少し、喋り方もマシになってきたじゃない。」
「あ…」
「気付いてなかったの?」
「うん…でも、今すごく楽しいもん!」
「なら、よかった。」
「ほら、今度はあっち行ってみましょ?」
金魚すくいをして
初めてやる型抜きに、苦戦したりして
それでも、ずっと隣にいてくれた
笑っていて、くれた
「…どう?楽しい?」
「うん、すっごく楽しいで♪」
「少し、喋り方もマシになってきたじゃない。」
「あ…」
「気付いてなかったの?」
「うん…でも、今すごく楽しいもん!」
「なら、よかった。」
「ほら、今度はあっち行ってみましょ?」
952: 2015/03/17(火) 20:25:49.04 ID:Bjq1I4IS.net
「…だいぶ、遊んだわね。」
「ふふっ。もう、全部の店回ったんと違う?」
「…それは言いすぎよ。」
「それより、いつの間にそれ買ってたのよ?」
「りんご飴、食べた事無くて…」
「さっき、にこちゃんが射的してる時に、横で。」
「ふーん…美味しい?」
「うん♪」
「あ、にこちゃんも食べてみる?」
なーんて…
「…ん、甘いわね。」
差し出したそれを、何のためらいも無く
にこちゃんは一口ほおばる
「なっ…///」
「…?どうしたのよ。」
「に、にこちゃんのアホっ!!///」
「ふふっ。もう、全部の店回ったんと違う?」
「…それは言いすぎよ。」
「それより、いつの間にそれ買ってたのよ?」
「りんご飴、食べた事無くて…」
「さっき、にこちゃんが射的してる時に、横で。」
「ふーん…美味しい?」
「うん♪」
「あ、にこちゃんも食べてみる?」
なーんて…
「…ん、甘いわね。」
差し出したそれを、何のためらいも無く
にこちゃんは一口ほおばる
「なっ…///」
「…?どうしたのよ。」
「に、にこちゃんのアホっ!!///」
953: 2015/03/17(火) 20:26:15.69 ID:Bjq1I4IS.net
「はあ?なによいきなり。」
「な、なんでも無いもん///」
「一体どうしたのよ…」
「…」
にこちゃんは、ウチの天敵かもしれん
「でも、そろそろ良い時間ね。」
「あ、もうそんな時間?」
「いくら夏休みって言っても。」
「私達まだ学生だからね。」
「…そっか。」
せっかく、楽しめたのに
何となく、この今の楽しさが
お祭りの熱と一緒に消えてしまいそうで
…少し、寂しくなった
「な、なんでも無いもん///」
「一体どうしたのよ…」
「…」
にこちゃんは、ウチの天敵かもしれん
「でも、そろそろ良い時間ね。」
「あ、もうそんな時間?」
「いくら夏休みって言っても。」
「私達まだ学生だからね。」
「…そっか。」
せっかく、楽しめたのに
何となく、この今の楽しさが
お祭りの熱と一緒に消えてしまいそうで
…少し、寂しくなった
954: 2015/03/17(火) 20:26:41.29 ID:Bjq1I4IS.net
「…ひゃに?」
にこちゃんに、ほおを引っ張られる
「…にほひゃん?」
「そんな暗い顔しないの。」
「これから、何度だってにこと遊びに行けるんだから。」
「…うん。」
「それとも、キャラの事?」
「…それも、ある。」
本当に、上手くいくのかな、って
「…こんな事、にこが言うのはどうかと思うけど。」
「希は、にこの事信じてくれる?」
にこちゃんに、ほおを引っ張られる
「…にほひゃん?」
「そんな暗い顔しないの。」
「これから、何度だってにこと遊びに行けるんだから。」
「…うん。」
「それとも、キャラの事?」
「…それも、ある。」
本当に、上手くいくのかな、って
「…こんな事、にこが言うのはどうかと思うけど。」
「希は、にこの事信じてくれる?」
955: 2015/03/17(火) 20:27:35.89 ID:Bjq1I4IS.net
「…?もちろん。」
「にこは、希がきっとうまくいく、って信じてる。」
「だから、自分が信じれないのなら。」
「自信が無いのなら。」
「希を信じてる、にこの事を信じなさい。」
「にこは、希なら出来るって、本気で思ってる。」
「にこちゃん…」
「…絶対、できるから。」
「ありがとう。」
これだけ、想ってくれてる
期待してくれてる
その、想いに応えたい
にこっちが信じてくれた、自分を信じる
「それじゃ、帰ろっか♪」
「…!いきなり元気になったわね。」
「ふふっ。さ、手繋いで帰ろ♪」
「…今日だけだからね?」
「ありがとう、にこちゃん。」
夏の終わりと
新たな自分のスタートでした
「にこは、希がきっとうまくいく、って信じてる。」
「だから、自分が信じれないのなら。」
「自信が無いのなら。」
「希を信じてる、にこの事を信じなさい。」
「にこは、希なら出来るって、本気で思ってる。」
「にこちゃん…」
「…絶対、できるから。」
「ありがとう。」
これだけ、想ってくれてる
期待してくれてる
その、想いに応えたい
にこっちが信じてくれた、自分を信じる
「それじゃ、帰ろっか♪」
「…!いきなり元気になったわね。」
「ふふっ。さ、手繋いで帰ろ♪」
「…今日だけだからね?」
「ありがとう、にこちゃん。」
夏の終わりと
新たな自分のスタートでした
956: 2015/03/17(火) 20:29:15.74 ID:Bjq1I4IS.net
短編夏祭りリクエスト
これにて終了です
このあとは、2スレ目で本編を開始しますので
また2スレ目で会いましょう
これにて終了です
このあとは、2スレ目で本編を開始しますので
また2スレ目で会いましょう
961: 2015/03/19(木) 18:13:02.31 ID:AQ86FPon.net
せっかくだし、埋めちゃいます
急に書いたから誤字とかあったらごめん
Short Drama
Another Side: E
急に書いたから誤字とかあったらごめん
Short Drama
Another Side: E
962: 2015/03/19(木) 18:13:26.55 ID:AQ86FPon.net
「…来たわね、にこ。」
「…一体、どういう事よ?」
「それを、語る必要はあるかしら?」
「昨日、電話で話した事そのままよ。」
「…まったく、本当にやるつもり?」
「ええ、もちろん。」
「そのために、にこを呼んだのよ。」
「…はあ。」
「賢いアンタはどこに行ったのよ?」
「あら?まだ賢さは失われていないと思ってるわ。」
「なにより、にこも興味あるでしょう?」
「…まあ、無いとは言えないけど。」
「…一体、どういう事よ?」
「それを、語る必要はあるかしら?」
「昨日、電話で話した事そのままよ。」
「…まったく、本当にやるつもり?」
「ええ、もちろん。」
「そのために、にこを呼んだのよ。」
「…はあ。」
「賢いアンタはどこに行ったのよ?」
「あら?まだ賢さは失われていないと思ってるわ。」
「なにより、にこも興味あるでしょう?」
「…まあ、無いとは言えないけど。」
963: 2015/03/19(木) 18:13:48.53 ID:AQ86FPon.net
「…確かに、ここまで来たのはにこのお陰よ。」
「でも…」
「ま、言いたい事は分かるわ。」
「…それが普通になったからでしょ?」
「そう。」
「その方がいいと思ってそうしてきた。」
「…でも、なんというか。」
「本音が、分からない…と?」
「…」
「ま、私も面白いとは思うし。」
「何より、いつも余裕な感じなのがね。」
「それに、いつの間にか手玉に取られてたしね。」
「…そういう事よ。」
「「希を標準語に戻す…!」」
「でも…」
「ま、言いたい事は分かるわ。」
「…それが普通になったからでしょ?」
「そう。」
「その方がいいと思ってそうしてきた。」
「…でも、なんというか。」
「本音が、分からない…と?」
「…」
「ま、私も面白いとは思うし。」
「何より、いつも余裕な感じなのがね。」
「それに、いつの間にか手玉に取られてたしね。」
「…そういう事よ。」
「「希を標準語に戻す…!」」
964: 2015/03/19(木) 18:14:16.57 ID:AQ86FPon.net
なんとなく、感じていた
希があの話し方になってから
希が何を考えてるのかが分からなくなる時があった
…希の本音を引き出したい
にこに聞けば
アイドル研究部に穂乃果達が加入するとき
希がにこを説得したらしい
本音を話したとき、希は標準語だったと聞く
…なら
希を標準語に戻す事が出来れば
彼女の本音を聞くことが出来るかもしれない
…意味が分からない事を言ってるのは分かってる
一番の理由は、標準語に戻った希を見てみたい
ただ、それだけ
希があの話し方になってから
希が何を考えてるのかが分からなくなる時があった
…希の本音を引き出したい
にこに聞けば
アイドル研究部に穂乃果達が加入するとき
希がにこを説得したらしい
本音を話したとき、希は標準語だったと聞く
…なら
希を標準語に戻す事が出来れば
彼女の本音を聞くことが出来るかもしれない
…意味が分からない事を言ってるのは分かってる
一番の理由は、標準語に戻った希を見てみたい
ただ、それだけ
965: 2015/03/19(木) 18:14:42.03 ID:AQ86FPon.net
「…そういえば。」
「絵里が希と仲良くなったのって。」
「話し方を変えてからよね?」
「…そうよ。」
「だから私は、初々しい希を知らないの。」
「…結局は、絵里が希のそれを見たいだけじゃ無い。」
「だ、だって、にこばっかりずるいじゃない!」
「希の秘密というか…」
「にこだけが、知ってるって言うか…」
「何?アンタ、希の事が好きなの?」
「ちっ、違うわよ!!」
「その…」
「私といる時も、本当に希は楽しいのかな、って…」
「絵里が希と仲良くなったのって。」
「話し方を変えてからよね?」
「…そうよ。」
「だから私は、初々しい希を知らないの。」
「…結局は、絵里が希のそれを見たいだけじゃ無い。」
「だ、だって、にこばっかりずるいじゃない!」
「希の秘密というか…」
「にこだけが、知ってるって言うか…」
「何?アンタ、希の事が好きなの?」
「ちっ、違うわよ!!」
「その…」
「私といる時も、本当に希は楽しいのかな、って…」
966: 2015/03/19(木) 18:15:08.85 ID:AQ86FPon.net
「…今更、どこに気を使う事があるのよ。」
「そもそも、嫌なら3年間一緒にいないでしょうが。」
「それは…そうだけど…ね?」
「…まあいいわ。」
「にこ…!」
「手伝ってあげるわよ。」
「希の本音を知るため…」
「もとい。」
「アイツの鼻を明かすためにね!!」
こうして、私とにこは
互いの目的の為に
共同戦線を張る事にした
「そもそも、嫌なら3年間一緒にいないでしょうが。」
「それは…そうだけど…ね?」
「…まあいいわ。」
「にこ…!」
「手伝ってあげるわよ。」
「希の本音を知るため…」
「もとい。」
「アイツの鼻を明かすためにね!!」
こうして、私とにこは
互いの目的の為に
共同戦線を張る事にした
967: 2015/03/19(木) 18:15:35.45 ID:AQ86FPon.net
「まずは…そうね。」
「にこの時と同じ。」
「何か、真剣な話をしてみる…とか?」
「…思ったんだけどね。」
「私がμ'sに加入した時も。」
「希は…あの喋り方だったのよね。」
「…なるほど。」
「って事は、それ以上の事が無いと。」
「希の標準語は聞けそうにない、か…」
「それ以上の事って?」
「例えば…μ'sを辞める…とか?」
「い、嫌よ!?」
そんな、μ'sを辞めるなんて…!
「だから、フリだって言ってるでしょ?」
「本当に辞める訳じゃないじゃない。」
「にこの時と同じ。」
「何か、真剣な話をしてみる…とか?」
「…思ったんだけどね。」
「私がμ'sに加入した時も。」
「希は…あの喋り方だったのよね。」
「…なるほど。」
「って事は、それ以上の事が無いと。」
「希の標準語は聞けそうにない、か…」
「それ以上の事って?」
「例えば…μ'sを辞める…とか?」
「い、嫌よ!?」
そんな、μ'sを辞めるなんて…!
「だから、フリだって言ってるでしょ?」
「本当に辞める訳じゃないじゃない。」
968: 2015/03/19(木) 18:15:57.45 ID:AQ86FPon.net
「そう…そうよね。」
「だいたい、ホントに辞めて、なんて言う訳ないでしょ?」
「ええ…」
それに、もし、誰にも引き止めてもらえなかったら…
「…なにテンション下がってるのよ?」
「ねえ、にこ!」
「私、μ'sにいて良いのよね?」
「誰にも、嫌われてないわよね?」
「…は?」
「あ、その…ごめんなさい。」
「…まあいいわ。」
「これは却下、と…」
「だいたい、ホントに辞めて、なんて言う訳ないでしょ?」
「ええ…」
それに、もし、誰にも引き止めてもらえなかったら…
「…なにテンション下がってるのよ?」
「ねえ、にこ!」
「私、μ'sにいて良いのよね?」
「誰にも、嫌われてないわよね?」
「…は?」
「あ、その…ごめんなさい。」
「…まあいいわ。」
「これは却下、と…」
969: 2015/03/19(木) 18:16:26.13 ID:AQ86FPon.net
「…なにより。」
「冗談でこんな事言ったって希にバレたら…」
思わず、生唾をのむ
「…と、言う訳で。」
「他の事をしてみましょ?」
「そうね…」
何が、良いのかしら?
「それじゃ、脅かしてみる?」
「え?」
「本音を聞ける…かは分からないけど。」
「驚いたら、標準語に戻らないかしら?」
「そもそも、元は標準語で喋ってたんだし。」
「冗談でこんな事言ったって希にバレたら…」
思わず、生唾をのむ
「…と、言う訳で。」
「他の事をしてみましょ?」
「そうね…」
何が、良いのかしら?
「それじゃ、脅かしてみる?」
「え?」
「本音を聞ける…かは分からないけど。」
「驚いたら、標準語に戻らないかしら?」
「そもそも、元は標準語で喋ってたんだし。」
970: 2015/03/19(木) 18:16:51.05 ID:AQ86FPon.net
「…なるほど。」
「やってみる価値はありそうね。」
「それじゃ、にこは希を連れてくるから。」
「絵里は、部屋の電気を消して、何処かに隠れてなさい。」
「希が部屋に入って来たら、驚かして。」
「…え?」
「何か、不満でも?」
「二人でやるんじゃ無いの?」
「だって、それじゃ誰が希を連れてくるのよ?」
「あ…」
「ってことで、行って来るわ。」
出て行こうとするにこを、呼び止めた
「ま、待ってにこ!」
「…なに?」
「やってみる価値はありそうね。」
「それじゃ、にこは希を連れてくるから。」
「絵里は、部屋の電気を消して、何処かに隠れてなさい。」
「希が部屋に入って来たら、驚かして。」
「…え?」
「何か、不満でも?」
「二人でやるんじゃ無いの?」
「だって、それじゃ誰が希を連れてくるのよ?」
「あ…」
「ってことで、行って来るわ。」
出て行こうとするにこを、呼び止めた
「ま、待ってにこ!」
「…なに?」
971: 2015/03/19(木) 18:17:11.36 ID:AQ86FPon.net
「に、にこが驚かさない?」
「なんで?」
「な、なんとなく…」
「背の低いにこより、アンタの方が驚きそうじゃない。」
「で、でも…」
「何?アンタまさか怖いの?」
「…!」
「べ、別に怖い訳じゃ…」
急に、電気が消える
「…ひっ!?」
思わず、にこに飛びつく
「…はあ。」
そう言うと、明かりがついた
「なんで?」
「な、なんとなく…」
「背の低いにこより、アンタの方が驚きそうじゃない。」
「で、でも…」
「何?アンタまさか怖いの?」
「…!」
「べ、別に怖い訳じゃ…」
急に、電気が消える
「…ひっ!?」
思わず、にこに飛びつく
「…はあ。」
そう言うと、明かりがついた
972: 2015/03/19(木) 18:17:34.76 ID:AQ86FPon.net
「いきなり消すなんて、酷いじゃない!!」
「…はあ、分かったから。」
「アンタが、希を連れて来なさい。」
呆れた顔で、にこが言う
…ごめんなさい、にこ
-----
「ところで、いきなりどうしたん?」
「何か、にこが面白い物があるって…」
希を教室から連れてくる
「…と、ついた。」
「入っていいんかな?」
「え、ええ。もちろんよ!」
「…はあ、分かったから。」
「アンタが、希を連れて来なさい。」
呆れた顔で、にこが言う
…ごめんなさい、にこ
-----
「ところで、いきなりどうしたん?」
「何か、にこが面白い物があるって…」
希を教室から連れてくる
「…と、ついた。」
「入っていいんかな?」
「え、ええ。もちろんよ!」
973: 2015/03/19(木) 18:18:01.72 ID:AQ86FPon.net
部屋を開けると、中は真っ暗
にこは、一体どうやって…
「おーい、にこっち…?」
希と一緒に、中に入る
「えりち、どうしたん?」
「え、何が?」
「いや、肩に手を置くから…」
「…え?」
希の肩を見ると、確かに手がある
「…!」
「どうしたん、えり…」
「~~~~~!!!!!!」
にこは、一体どうやって…
「おーい、にこっち…?」
希と一緒に、中に入る
「えりち、どうしたん?」
「え、何が?」
「いや、肩に手を置くから…」
「…え?」
希の肩を見ると、確かに手がある
「…!」
「どうしたん、えり…」
「~~~~~!!!!!!」
974: 2015/03/19(木) 18:18:24.37 ID:AQ86FPon.net
「…ちょっと!アンタが驚いてどうすんのよ!?」
希の後ろから、にこが出てくる
「だって…だって…」
耐えきれず、その場にしゃがみ込む
「…もう、失敗じゃない。」
「ご、ごめんなさい…」
そ、そうだ、希は…?
「…クスッ。」
「えりち…おばけ、苦手なん?」
くすくすと笑いながら、私を見下ろしてる
「…///」
作戦は失敗
私が恥ずかしい思いをしただけだった
希の後ろから、にこが出てくる
「だって…だって…」
耐えきれず、その場にしゃがみ込む
「…もう、失敗じゃない。」
「ご、ごめんなさい…」
そ、そうだ、希は…?
「…クスッ。」
「えりち…おばけ、苦手なん?」
くすくすと笑いながら、私を見下ろしてる
「…///」
作戦は失敗
私が恥ずかしい思いをしただけだった
975: 2015/03/19(木) 18:18:53.16 ID:AQ86FPon.net
「…で、一体どうしたん?」
「…へ?」
「ウチに見せたかったものってこれ?」
「い、いや、えっと…」
「にこっち?」
「な、何でもないわよ!」
「ただのお遊び、っていうか…」
「ふ~ん…」
「お遊び、ね…?」
「の、のぞみ…?」
「それじゃあウチも、遊ぼっかな♪」
にこが希に捕まる
「ちょ、ちょっと待って…?」
「ふふっ…ワシワシMAXやー!!」
「いやああぁあぁぁああぁ!!!!」
「…へ?」
「ウチに見せたかったものってこれ?」
「い、いや、えっと…」
「にこっち?」
「な、何でもないわよ!」
「ただのお遊び、っていうか…」
「ふ~ん…」
「お遊び、ね…?」
「の、のぞみ…?」
「それじゃあウチも、遊ぼっかな♪」
にこが希に捕まる
「ちょ、ちょっと待って…?」
「ふふっ…ワシワシMAXやー!!」
「いやああぁあぁぁああぁ!!!!」
976: 2015/03/19(木) 18:19:22.41 ID:AQ86FPon.net
「…なるほど。」
「ウチに、標準語を喋らせたいと…」
「…はい。」
意識がもうろうとしてるにこに変わって
私が答える
「別に、不安にさせたつもりは無かったんやけど…」
「それに、今じゃこの喋り方に慣れてしまって。」
「…どんな喋り方でも、ウチはウチやで?」
「えりちの知ってる、お調子者で。」
「にこっちの知ってる、内気な女の子やで♪」
「…これのどこが内気なのよ。」
にこが、復活した
「ん?まだ足りんのかな?」
「ひぃっ…!」
「ウチに、標準語を喋らせたいと…」
「…はい。」
意識がもうろうとしてるにこに変わって
私が答える
「別に、不安にさせたつもりは無かったんやけど…」
「それに、今じゃこの喋り方に慣れてしまって。」
「…どんな喋り方でも、ウチはウチやで?」
「えりちの知ってる、お調子者で。」
「にこっちの知ってる、内気な女の子やで♪」
「…これのどこが内気なのよ。」
にこが、復活した
「ん?まだ足りんのかな?」
「ひぃっ…!」
977: 2015/03/19(木) 18:19:46.98 ID:AQ86FPon.net
「…それに、今更標準語にしてみた所で。」
「多分、変に感じると思うし。」
「そんな事ないわよ?」
「そんなことあるって。」
「だいたい、そんなに器用じゃないし。」
「そんなに、可愛くないから…」
「何言ってんの?」
「…へ?」
「アンタ、可愛いに決まってるじゃない。」
「い、いや、そんなことない…やん?///」
「…!」
これは…
にこと、目を合わす
「多分、変に感じると思うし。」
「そんな事ないわよ?」
「そんなことあるって。」
「だいたい、そんなに器用じゃないし。」
「そんなに、可愛くないから…」
「何言ってんの?」
「…へ?」
「アンタ、可愛いに決まってるじゃない。」
「い、いや、そんなことない…やん?///」
「…!」
これは…
にこと、目を合わす
978: 2015/03/19(木) 18:20:09.47 ID:AQ86FPon.net
「そうよ、希は可愛いわよ?」
「え、えりちまで…///」
「スタイルだって良いし、歌ってる所も可愛いし。」
「なにより、その笑顔が一番可愛いじゃない。」
「なっ…そっ…///」
…もう一息ね
にことアイコンタクトして分かった
希は、褒められるのに弱い
…そういえば、褒められ慣れをしてないって
前に言っていたものね
さて、ここからどうしよう…
「…えっ?」
「え、えりちまで…///」
「スタイルだって良いし、歌ってる所も可愛いし。」
「なにより、その笑顔が一番可愛いじゃない。」
「なっ…そっ…///」
…もう一息ね
にことアイコンタクトして分かった
希は、褒められるのに弱い
…そういえば、褒められ慣れをしてないって
前に言っていたものね
さて、ここからどうしよう…
「…えっ?」
979: 2015/03/19(木) 18:20:38.41 ID:AQ86FPon.net
考えていると、後ろからにこに突き飛ばされた
「きゃっ!?」
希を押し倒す形で倒れる
「…いたた。」
「…!」
「の、希、大丈夫!?」
「…うん、大丈夫。」
「…けど。」
「けど?」
「えりち、顔が…///」
「えっ…」
確かに、顔が近い
鼻と鼻がふれあう距離
それよりも…
「…流石に恥ずかしいよ、えりち///」
私の中の何かが崩壊した
「きゃっ!?」
希を押し倒す形で倒れる
「…いたた。」
「…!」
「の、希、大丈夫!?」
「…うん、大丈夫。」
「…けど。」
「けど?」
「えりち、顔が…///」
「えっ…」
確かに、顔が近い
鼻と鼻がふれあう距離
それよりも…
「…流石に恥ずかしいよ、えりち///」
私の中の何かが崩壊した
980: 2015/03/19(木) 18:21:08.19 ID:AQ86FPon.net
「希…」
じっ…と希の目を見つめる
「え、えりち…?」
「…可愛い。」
「えっ、ちょっ…えりち?」
「ふふっ。」
「可愛いわ…希。」
希の髪の毛に指を通す
さらさらと流れるそれから
希のにおいが漂ってくる
「…いいにおい。」
すうーっと、息を吸ってみる
「だ、駄目!えりち!」
「恥ずかしいからっ///」
また、希と目を合わせる
「駄目って言ってるのに…///」
…やったわ
希を標準語に出来た
じっ…と希の目を見つめる
「え、えりち…?」
「…可愛い。」
「えっ、ちょっ…えりち?」
「ふふっ。」
「可愛いわ…希。」
希の髪の毛に指を通す
さらさらと流れるそれから
希のにおいが漂ってくる
「…いいにおい。」
すうーっと、息を吸ってみる
「だ、駄目!えりち!」
「恥ずかしいからっ///」
また、希と目を合わせる
「駄目って言ってるのに…///」
…やったわ
希を標準語に出来た
981: 2015/03/19(木) 18:21:31.70 ID:AQ86FPon.net
…でも、そんなことはどうでも良くなってた
「…」
真っ赤になって、目を瞑る希
その顔が、とても色っぽくて
その下に、目を向ける
やわらかそうなそれに、目が止まる
希の…くちびる
そんな気はさらさら無くて
ただ、希の可愛い顔が見たかっただけなのに
なぜか、頭の中は希のそれでいっぱいになっていた
…もっと、可愛い顔をしてくれるのかしら?
そんな思いからか
無意識にそれとの距離を縮める
…あと、3センチ
「…」
真っ赤になって、目を瞑る希
その顔が、とても色っぽくて
その下に、目を向ける
やわらかそうなそれに、目が止まる
希の…くちびる
そんな気はさらさら無くて
ただ、希の可愛い顔が見たかっただけなのに
なぜか、頭の中は希のそれでいっぱいになっていた
…もっと、可愛い顔をしてくれるのかしら?
そんな思いからか
無意識にそれとの距離を縮める
…あと、3センチ
982: 2015/03/19(木) 18:21:56.56 ID:AQ86FPon.net
不意に、目の前が真っ暗になる
「はい、しゅーりょー!」
にこに、顔を離される
「…アンタ、人の目の前で何しようとしてんのよ。」
「あっ、えと、これは…///」
急に、思考が戻る
一体私は、ナニをしようとしていたのか
「…そういうことは、付き合ってから。」
「人に見えない所でやりなさい。」
「そ、そんなんじゃ…!」
そう言えば、希は…?
涙目でこちらを睨む、希と目が合った
「はい、しゅーりょー!」
にこに、顔を離される
「…アンタ、人の目の前で何しようとしてんのよ。」
「あっ、えと、これは…///」
急に、思考が戻る
一体私は、ナニをしようとしていたのか
「…そういうことは、付き合ってから。」
「人に見えない所でやりなさい。」
「そ、そんなんじゃ…!」
そう言えば、希は…?
涙目でこちらを睨む、希と目が合った
983: 2015/03/19(木) 18:22:22.45 ID:AQ86FPon.net
「の、希…」
「…か。」
「えりちのばか!!」
「怖かったんだから!」
「いきなりあんな事されて…」
「…それに。」
「初めて、なのに…///」
涙目でうずくまる希に
不意にきゅんとしてしまったのは秘密だけれど
「…はいはい。」
「アンタ達の痴話げんかは他でやってもらうとして…」
「ち、痴話げんかって…///」
「…えりち?」
照れる私を、希が睨む
いいえ、私は正常よ
決して、希がいいとかそんなのじゃ…
「…か。」
「えりちのばか!!」
「怖かったんだから!」
「いきなりあんな事されて…」
「…それに。」
「初めて、なのに…///」
涙目でうずくまる希に
不意にきゅんとしてしまったのは秘密だけれど
「…はいはい。」
「アンタ達の痴話げんかは他でやってもらうとして…」
「ち、痴話げんかって…///」
「…えりち?」
照れる私を、希が睨む
いいえ、私は正常よ
決して、希がいいとかそんなのじゃ…
984: 2015/03/19(木) 18:22:57.23 ID:AQ86FPon.net
「…ま、これで絵里の願いも叶ったわけだし?」
「良かったじゃない、絵里。」
「ええ、まあ…」
「と、言う事で。」
「後は二人でよろしくっ♪」
逃げようとするにこを、希が捕まえる
「そうはいかんよ、にこっち♪」
「の、希…?」
「ウチを辱めた罰を、ちゃ~んと受けてもらわないと♪」
「に、にこぉ…」
希の手がにこを後ろからホールドする
い、いまなら…
出て行こうとした時、希が口を開いた
「…えりちも、逃げたらあかんよ?」
「逃げたら、嫌いになるで?」
「良かったじゃない、絵里。」
「ええ、まあ…」
「と、言う事で。」
「後は二人でよろしくっ♪」
逃げようとするにこを、希が捕まえる
「そうはいかんよ、にこっち♪」
「の、希…?」
「ウチを辱めた罰を、ちゃ~んと受けてもらわないと♪」
「に、にこぉ…」
希の手がにこを後ろからホールドする
い、いまなら…
出て行こうとした時、希が口を開いた
「…えりちも、逃げたらあかんよ?」
「逃げたら、嫌いになるで?」
985: 2015/03/19(木) 18:23:34.05 ID:AQ86FPon.net
本気で言ってる訳ではないのは分かってるけど
それ以上、足は動かなかった
笑顔のプレッシャーに、思わず後ずさりする
「…さて。」
「ウチの恥ずかしい所を存分に見た分。」
「ふたりの恥ずかしい所も見せてもらおか♪」
にこを上手くホールドしながら
ゆっくり、希が近づいてくる
「の、希…ここはひとつ、穏便に…」
「一緒に楽しい事しよ、えりち♡」
逃げられないと、観念する
とっても笑顔な希を見ながら
ああ、やっぱり笑ってる希が一番可愛い
薄れ行く意識の中で
それだけはしっかり頭にあった
そして、二人仲良く女神の制裁を受ける事になった
To Be Continued...
それ以上、足は動かなかった
笑顔のプレッシャーに、思わず後ずさりする
「…さて。」
「ウチの恥ずかしい所を存分に見た分。」
「ふたりの恥ずかしい所も見せてもらおか♪」
にこを上手くホールドしながら
ゆっくり、希が近づいてくる
「の、希…ここはひとつ、穏便に…」
「一緒に楽しい事しよ、えりち♡」
逃げられないと、観念する
とっても笑顔な希を見ながら
ああ、やっぱり笑ってる希が一番可愛い
薄れ行く意識の中で
それだけはしっかり頭にあった
そして、二人仲良く女神の制裁を受ける事になった
To Be Continued...
986: 2015/03/19(木) 18:24:56.48 ID:AQ86FPon.net
気の向くままに書いたので
矛盾点とかあったらごめんなさい
あくまで、この世界のifとしてとらえて頂けたら満足です
ちなみに、ここでの百合要素は本編に一切関係ありません
矛盾点とかあったらごめんなさい
あくまで、この世界のifとしてとらえて頂けたら満足です
ちなみに、ここでの百合要素は本編に一切関係ありません
988: 2015/03/19(木) 19:04:38.00 ID:AQ86FPon.net
997: 2015/03/19(木) 22:27:17.50 ID:aRrdXkS5.net
乙乙
引用: 希「私がウチになれたのは。」
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