38: 2021/06/19(土) 10:58:06.08 ID:70wswz3V0


マツコの知らない世界 マツコの知らない白衣の天使アイドルの世界

なぜ、マツコ・デラックスは言いたい放題でも人に好かれるのか?


39: 2021/06/19(土) 10:58:46.47 ID:70wswz3V0
豊川風花「どうもはじめまして」

柳清良「本日は、よろしくお願いします」

夢見りあむ「うわー本物のマツコさんだ! 撮っていい? ツーショット撮ってSNSあげていい!? いいよね!?」

マツコ「……1人、文字通り毛並みの違うのがいるわね」

りあむ「え? 誰? 誰?」キョロキョロ

マツコ「これみんな元、看護師さんなの?」

りあむ「無視しないでー! いっつもそうだよ世界はぼくに対して」

マツコ「あのピンク頭、あれも本当に元看護師なの?」

清良「ええと……」

風花「それがですね……」

マツコ「え?」

40: 2021/06/19(土) 10:59:45.45 ID:70wswz3V0
りあむ「ぼく国試、通ってない!」

マツコ「モグリか、テメー!」

りあむ「違う違う、聞いてぼくの話」

マツコ「なによ?」

りあむ「実は看護学校も3日でやめてて……」

マツコ「アンタ、謝んなさい! こっちの2人に!!」

りあむ「ええー……なんで?」

マツコ「おんなじ枠で出てるのよ!? 失礼でしょ? こっちの2人に! 一番看護師みたいな服着て」

りあむ「これは衣装だから」

マツコ「もうこっち2人中心で話すわ。えっと風花さん特技は……息を止めること?」

風花「自分のですよ?」

マツコ「わかってる! 嫌よ他人の息を止める看護師」

41: 2021/06/19(土) 11:01:02.54 ID:70wswz3V0
清良「すごいんですよ、風花さん。2分は余裕で息を止めていられるんです」

マツコ「2分……って結構すごいの?」

清良「普通の人は1分を超えるのもちょっと大変ですね」

マツコ「へえー……ちょっとりあむ。やってみて」

りあむ「え? ぼく?」

マツコ「アンタ枠的には一般人なんだから、ちょっと参考にやんなさいよ」

りあむ「でもこれぼく、けっこう自信あるよ?」

マツコ「あんの?」

りあむ「今まで世間からずっと息をひそめて生きてきたから」

マツコ「そうは思えない髪の色してるけどね。じゃあ……はい」

りあむ「…………もう限界!」ゼーハーゼーハー

マツコ「はえーよ! 何秒? 今の」

風花「6秒ですね」

42: 2021/06/19(土) 11:01:45.53 ID:70wswz3V0
マツコ「風花さん、どのぐらいまでいけるの?」

風花「自己ベストは5分3秒です!」

マツコ「嬉しそうに言うわね。これ、看護となにか関係はあるの?」

風花「長時間息を止めていると、血中酸素飽和度が下がって高地トレーニングと同じ効果があるんですよ」

清良「つまり心身に良いんですよ。ダイエット効果もありますし」

マツコ「ダイエット効果……ねえ」

風花「ま、マツコさんどこ見てるんですかぁ~!」

マツコ「これコツとかあるの?」

風花「こう呼吸をですね……ふーっ、ふーっ、ってしっかり吐いてから吸うんですよ」

マツコ「こう? ふーふーふー」

清良「ひっひっふー、ひっひっ」

マツコ「ふー、ひっひっふー……ってラマーズ法じゃねえか! 出産の時の呼吸じゃねえか!!」

りあむ「出産の呼吸! 壱ノ型『無痛分娩』!!」

マツコ「やめろーーー!!! そういう流行にすぐ乗っかって茶化すのはやめろーーー!!!」

43: 2021/06/19(土) 11:03:38.40 ID:70wswz3V0
りあむ「ラマーズ法は、フェルナン・ラマーズが1951年ごろに体系化した無痛分娩法なんだよ」

マツコ「あら!? あんた意外にちゃんと勉強してたの?」

りあむ「今ググった」

マツコ「ググるな! 持ち込むな! スタジオにスマホを! それで清良さんは特技……イタズラ?」

清良「はい」

マツコ「看護師さんでイタズラ……って、どういうの?」

清良「採血の時に『今日は出血大サービスですよ』って言ったり」

マツコ「やめてー!」

清良「胃カメラの時に、見えるようにめんつゆのビンを置いておいてあげたり」

マツコ「見た目に反して結構ガチ目のイタズラするわね」

44: 2021/06/19(土) 11:04:20.42 ID:70wswz3V0
清良「やはりですね、看護って優しさの愛情も必要なんですけど、治療のためには患者さんからは負担に感じる厳しいこともしないといけない場合がありますから、そういう厳しさも求められるんです」

マツコ「うん。一見もっともらしい話で説得力もあるけど、それ別にイタズラする必要はないわよね?」

清良「ふふっ」

マツコ「すごい笑顔だ。それで2人とも元看護師さんってことは、お仕事してらしたのよね? 看護師として」

風花「はい。それでもやっぱりアイドルへの夢があって、担当していた患者さんにも後押しされてアイドルを目指そうと応募しました」

マツコ「あ、やっぱり憧れはあったんだ。清良さんは?」

清良「私は今担当していただいているプロデューサーさんが、急患として運ばれてきまして」

マツコ「え? もしかして、そこでスカウトされたの? 職場の病院で?」

45: 2021/06/19(土) 11:06:30.19 ID:70wswz3V0
清良「本当に顔色不良でバイタルも悪くて、ともかくルートキープしようとしてたら目を覚まされて」

マツコ「結構、緊迫した状況だったのね」

清良「開口一番で『アイドルになりませんか?』って言われて」

マツコ「いきなりか! あそこのアイツよね、清良さんのプロデューサーって」

清良「ええ。それで私もまだ意識が混濁しておられるのかな、と思って『大丈夫ですよ、これから点滴の針を刺しますからね』って言ったら」

マツコ「なんて言った? あの男?」

清良「『いい声だ。アイドルに向いている』って」

マツコ「もう病気よね。病院で治せないタイプの病気」

清良「幸い、入院にはなったんですけどすぐに快方に向かわれて。でも、毎日私がお部屋に行くとそのたびに『アイドルになりませんか』って」

マツコ「嫌な患者ねー。あ、でも待ってよ? 結局アイドルになったってことは……」

46: 2021/06/19(土) 11:07:10.05 ID:70wswz3V0
清良「アイドルは人の身体だけでなく、心も癒やすお仕事です、って繰り返し説得されて……なんだか次第に私もその気になりまして」

マツコ「はあー……やっぱり言い続けるもんか。こうしてアイドルになってくれたんなら」

風花「清良さんのプロデューサーさん、退院時に2人アイドルを事務所に連れ帰ったんですもんね」

マツコ「え? 2人?」

清良「私と、加蓮ちゃんですね」

マツコ「あのフライドポテトの北条加蓮か!! あの娘、病院でスカウトされてたの!?」

清良「当時、入院中だったんですよね」

マツコ「そこのお前! 入院中はおとなしくしてろ!! 迷惑だろ、病院にも他の患者さんにも!!!」

モバP「www」

47: 2021/06/19(土) 11:07:47.70 ID:70wswz3V0
マツコ「それでシンデレラガールズってあんなに人数いるのか。今わかった、その理由が。怒られたりしないのかしら? 『こんなにスカウトしてきてどうするの!』とか『返してらっしゃい!』とかお母さんに言われないの?」

りあむ「それなwww」

マツコ「……まあ、アンタをスカウトしてきたぐらいだものね」

りあむ「どういう意味!?」

マツコ「ねえ反対されなかった? せっかく看護師さんになったのに、って」

風花「私は姉が、すごい心配してくれて。『風花ちゃんあなた、騙されてるのよきっと!』って」

マツコ「身内はまあ心配するわよね」

清良「私もそうなんですけど……でも、自分で選んだ道ですから」

マツコ「なるほどね」

りあむ「まあ、そういうことだよね」

マツコ「アンタは逆の意味でなんか言われなかったの!? 親に!! 3日で学校やめちゃって!!!」

48: 2021/06/19(土) 11:09:22.37 ID:70wswz3V0
りあむ「親は海外で」

マツコ「え?」

りあむ「元々ぼくには無関心で」

マツコ「……そうなの?」

りあむ「姉もいるけど、あっちはぼくと違って優秀だから……」

マツコ「アンタもアンタで色々大変なのね。や、なんか色々言って悪かったわね」

りあむ「気にするなよマツコ」

マツコ「なんなのよ、その立ち直りの早さは!」

りあむ「だめだった? 早すぎた? 立ち直り? もっと時間かけるべき? そこらへんの時間配分難しすぎない? 料理の小さじ一杯の小さじってどのさじ? うわーんめっちゃやむ」

49: 2021/06/19(土) 11:10:03.60 ID:70wswz3V0
マツコ「どういうメンタルなのよあれ。でもあれよね、お2人ともけっこう事務所や現場で頼られない? なにかあっても看護師さんがいるって感じで」

清良「確かにそういうことはありますけど、私でお役に立てればとも思いますし」

風花「事務所のアイドルの娘の中には親御さんが結構心配される方もおられるんですけど、看護師が同道しますってお話しすると安心してもらえたりしますし」

マツコ「あー、役に立ってるんだ。看護師って立場も」

清良「逆に幻滅されちゃうこともあるんですけど……」

マツコ「幻滅?」

風花「ほら、男の人ってなにかこう……具合が悪くなった時に身近に看護師さんがいると優しく看病してもらえる、みたいな幻想を持っていること多いじゃないですか」

マツコ「あるある。え? 違うの?」

50: 2021/06/19(土) 11:10:46.47 ID:70wswz3V0
清良「ではちょっとやってみましょうか。幻想の看護師を風花さん、具合の悪い人をマツコさんで」

マツコ「え? じゃあ……う、うーん。熱っぽい……」

風花「大丈夫ですか。はい、ここに横になって」

マツコ「ありがとう……」

風花「額が熱い……熱があるみたいですね。少し休んでいてください」

マツコ「そうする……」

風花「私がずっとそばにいて、看ていてあげますからね」

マツコ「あー……なんか嬉しい……癒やされる……」

清良「と、これが一般の方がなんとなく想像している、具合が悪くなった時に身内にいる看護師さんです」

マツコ「てことは、実際には違うんだ」

51: 2021/06/19(土) 11:11:45.44 ID:70wswz3V0
風花「じゃあ今度は実際の看護師さんが身内にいる時の再現を清良さんが……りあむちゃん。具合が悪くなった設定で……どうぞ」

りあむ「え? ぼく? うーん、熱っぽいよママ」

清良「ママじゃありませんよ」

りあむ「あ、はい」

清良「どうかしたんですか?」

りあむ「ちょっと熱があるみたいで」

清良「何度です?」

りあむ「え?」

清良「体温は? 何度です?」

りあむ「まだ測ってないけど」

清良「すぐ測って」

りあむ「あ、はい」

52: 2021/06/19(土) 11:12:44.43 ID:70wswz3V0
清良「病院へは?」

りあむ「行ってないけど……」

清良「なんで行かないの?」

りあむ「え、と、体調が悪くて……」

清良「悪いから、病院って行くんですよね?」

りあむ「あ、はい。でも、風邪だと思うから病院に行くほどでは……」

清良「……」

りあむ「行きます。はい」

風花「まあ今のは清良さんなりのイタズラも入っていますけど、概ねこんな感じですよね」

マツコ「冷たいっていうのとはちょっと違うけど、確かに想像してたのと違うわね」

清良「私たちは看護師であって医師のように診断ができるわけでも、お薬の処方ができるわけでもないですからね。やはり具合が悪いなら、病院に行って欲しいんです」

マツコ「さっき幻滅って言ってたけど、これもしかして実際にあったやりとり?」

清良「プロデューサーさんに、実際に言いましたねw」

マツコ「あそこのアイツに? あら、残念だったわね」

モバP「www」

53: 2021/06/19(土) 11:13:46.41 ID:70wswz3V0
マツコ「看護師だからって頼り切られても困るわよね」

風花「私にできることはしてあげますけど、知識があるだけにやはり色々と心配になることはありますよね」

マツコ「あ、専門家だから余計に心配しちゃうのか」

清良「そうですね、看護師だった時にどうしてもメンツが足らないからって、同僚の看護師さんに合コンに呼ばれたことがあるんですけどその時も幻滅されました」

マツコ「すごい人気じゃなかったの? その時」

清良「そんなことないです。ただ私も別に乗り気で行ったわけじゃなかったので、相手の男性の方たちの腕ばかり見てたんですよね。それでノリが悪いって思われたみたいで」

マツコ「腕?」

清良「あ、この人は採血しやすそう……とか、こっちの血管がダメでもこっちなら点滴入れられそう、とか」

マツコ「なにそれ?」

風花「ものすごくわかります、それ!」

マツコ「わかるんだ!」

54: 2021/06/19(土) 11:14:21.60 ID:70wswz3V0
風花「ついつい目がいきますよね」

清良「ね。退屈な席だと、ひたすら人の腕を見てたりしますよね」

マツコ「メッチャ意気投合してる、ここ。アンタは? そういうのないの?」

りあむ「また胸ばっか見られてる、とかはあるよ」

マツコ「アンタは見られる方か。でもまあ、世の男性の目がいくのはわかるわ」

りあむ「別にそれでいいことなんてないけど、こんなんでも見られるならそれで有名になれるかな、って」

マツコ「うーんまあ、そういうのもプロ意識……かしらね」

りあむ「でもちょっと、顔も見てすこれよ! とは思う」

風花「ものすごくわかります、それ!」

マツコ「わかるんだ!」

55: 2021/06/19(土) 11:15:36.77 ID:70wswz3V0
風花「まあそういう視線もわかってはいますし、それで喜ばれるのも嬉しいんですけど、やっぱりそれだけじゃない魅力も伝わればなあって思います」

マツコ「最後にちょっと共感することがあったわね、ここ。じゃあこっちの2人はこれからも看護師として、そしてアイドルとしてがんばってね」

清良「看護師の目線や観察力を忘れず、周囲に気を配りながらトップアイドル目指しますね」

風花「私も、正統派アイドルとしても輝きたいと思ってます」

マツコ「そんでりあむ。アンタはないの? そういう決意表明みたいなの」

りあむ「楽して有名になりたい」

マツコ「ホントにこの娘は……」

りあむ「これがぼくの本音なんだよう」

マツコ「それでも一時期は目指そうとしたんでしょ? 看護師? なにかないの、命の尊さに対する姿勢みたいなの」

56: 2021/06/19(土) 11:16:20.23 ID:70wswz3V0
りあむ「ぼくが命……いきてるって感じるのは、夜中に回ってる洗濯機の音を聞いてる時」

洗濯機の音を聞いてると、
生きてるって感じがする。

清良「え?」

風花「なんです、それ?」

マツコ「……ものすごくわかるわ、それ!」

清良・風花「わかるんですか!?」

マツコの知らないブラジル系アイドルの世界
・島原エレナ ナターリア 日下部若葉

マツコの知らないお風呂アイドルの世界
・田中琴葉 日野茜

マツコの知らない白衣の天使アイドルの世界
・豊川風花 柳清良 夢見りあむ

マツコの知らないりんごアイドルの世界
・木下ひなた 辻野あかり 工藤忍

マツコの知らない応援アイドルの世界
・若林智香 周防桃子 真壁瑞希

マツコの知らないピンク麺アイドルの世界
・橘ありす 高坂海美 他

引用: マツコ・デラックス「マツコの知らない世界THE IDOLM@STERスペシャル」