890: 2015/07/24(金) 19:15:58.05 ID:aF3Y8BgH0

最初から:瑞鶴「目標、母港執務室の提督……と翔鶴姉ぇ!」【1】

前回
翔鶴「瑞鶴、あまり提督の邪魔をしちゃだめよ?」【9】

秋月+あるふぁ


・---・鎮守府ノ休日8・---・


――――秋月にとって一番幸せなことってなに?


秋月「うーん、そうですねえ……うーん。え、選びきれないです」


――――では、一番幸せに思う瞬間は?


秋月「幸せに思う瞬間は……やっぱりお腹いっぱいご飯を食べられるときですね。と言ってもこちらにお世話になってからは食事に苦労することが無くなってしまったのでなんともですが……」アハハ


――――姉妹はいる?


秋月「はいっ。秋月は長女なのですが、なんと11人もの妹たちがいるのです! 今一緒なのは末妹の冬月、夏月、花月です。三人とも性格はバラバラですがみんな良い子です。自慢の妹です!」


――――妹たちはあなたのことをなんと呼んでいる?


秋月「姉さま、ですね。なんだか高貴な感じがして恥ずかしさを覚えてしまいます。お姉ちゃん、の方が嬉しいかな?」


――――あなたは妹たちをなんと呼んでる?


秋月「そのままです。冬月に夏月に花月。他に妹が来ても同じだと思います」


――――尊敬する人はいる?


秋月「尊敬できる方ばかりです。が……あえて順位を付けさせていただくならば、やっぱり翔鶴さんと瑞鶴さんでしょうか。今度こそお二人を秋月が護りぬきます!」


――――では続いてスリーサイズヲ……


秋月「はっ? え、ちょちょっと……。す、ストップ、ストップです!」アタフタ



冬月「姉さま、どうかされましたカ?」

秋月「どうかもなにも、なんですかこの質問はっ。は、破廉恥です!」

夏月「……面白イのに」

花月「定番よねえ」

秋月「定番でもダメです! ね、雲龍さん?」

雲龍「あ、その質問書いたの私……」

秋月「」

艦隊これくしょん -艦これ- 海色のアルトサックス(3) (角川コミックス・エース)

891: 2015/07/24(金) 19:20:36.03 ID:aF3Y8BgH0

雲龍「ちなみに私は上からk」ムグッ

秋月「わーっ?! 聞いてません、聞いてませんから!」

雲龍「………………」

秋月「もぅ。せめて普通の質問にしてくださいよ。途中まで良かったんですから」

夏月「……平凡」

秋月「平凡はいいことです。平凡万歳」ウンウン

葛城「んー、じゃあこの雲龍姉ぇの書いたのはポイして……これにしヨっか。 "司令官(提督)はどう思いますか?"」

秋月「とても良い方だと思います。戦いに積極的な方ではありませんが、その代わりに秋月たちのことや生活を第一に考えてくださいます」

葛城「そウねえ。まあ私達は基本戦いに出ちゃってルけど」

天城「資源ノ獲得(強奪)のためということでもあります」

葛城「天城姉ぇ、本音は?」

天城「……あ、天城たちノ戦闘欲求ノ解消ガ目的です……」アゥ

秋月「あはは……」

天城「つ、次ハ天城ガ読みますねっ。えーっと……"司令官(提督)は恋愛対象に入りますか?" あ、あれ?」

秋月「また変なのが……」ガックリ

冬月「いいえ姉さま、これは大事なことかもしれませン!」

秋月「そ、そうかなぁ?」

冬月「もしも姉さまが司令官のことが好きならば、私達全員姉さまのことを応援しまス!」

夏月「……打倒、翔鶴サン」

花月「略奪愛ってなンだかイイ響よねぇ」ウットリ

秋月「」エー


892: 2015/07/24(金) 19:25:38.31 ID:aF3Y8BgH0

葛城「それで、秋月はあの人のことどう思っテるの?」

秋月「葛城さんまで……。べ、別に秋月は司令のことなんとも思っていませんよ。もちろん尊敬できる方なのは間違いありませんが」

葛城「じゃあもしも提督に告白さレたら?」

秋月「えぇっ? し、翔鶴さんがいるのにそんなことって」

葛城「仮よカリ。本気にしナいの」

秋月「あ、ぅ……。状況次第だとは思いますが、たったぶんお受けするかと……」マッカ

雲龍「わぁオ」

秋月「もぅ、なんでこんなことに……そもそも、これってなんのためにやってるんですか?」

葛城「ん? まあだいたいは暇つブしね」

天城「台風ガ接近していル中でハ出撃ハ出来ませんからね」

秋月「でもこんな誰に見せるでもない質問コーナーなんて……」



冬月「では最後に質問でス。もう間もなくこちらに着任される"予定"の照月姉さまにヒトコトどうゾ!」

秋月「え? 照月って……」エ?


秋月型二番艦照月が着任する"予定(未定)"です



893: 2015/07/24(金) 19:30:36.02 ID:aF3Y8BgH0


・---・オマケノ鎮守府・---・


――――次女照月が着任するそうですが……?


秋月「じ、実は照月とは同じ駆逐隊だっただけで、実際は一緒に戦ったことがなかったのです……それにほとんど顔も合わせることなく先に逝ってしまったので……」

秋月「更に言えば涼月とも一緒に戦ったこともなくてですね……同じ秋月型なのにどうしてでしょうかね」

秋月「で、でも! だから今度こそ秋月は照月や妹たちとたくさんお話して、一緒に艦隊をお護りしたいですね!」


全部時勢が悪いんや

901: 2015/07/31(金) 20:55:40.07 ID:P2vHI3ex0
白雨+時雨、夕立


・---・鎮守府ノ休日9・---・


白露「――――いっっっっっっっちばーんッ!!」ザブン

夕立「っぽーーい!」ザブン


キャッキャキャッキャ


村雨「こらぁ二人ともちゃんと準備運動しないとダメでしょー」

白露「へーきへーき。普段から海にいるんだし今更だよ」

夕立「っぽい」

村雨「海って言っても海の上でしょうに……」

白露「よぉし夕立、あっちの岩場までどっちが速いか競争しましょ」

夕立「望むところっぽい。負けないよ!」

白露「あたしだって。イチバンはこの白露のものよ~んっ」


ザバザバザバッ……


村雨「まったくもぅ。完全にはしゃいじゃってるわね」

時雨「そう言う村雨はいいのかい?」

村雨「もちろん海には入るけど、やることやらないと後で後悔するだろうし」

時雨「ふふっ。艦娘が海で足つって溺れるなんて笑い話にもならないかもね」

村雨「でしょう? 時雨はどうするの」

時雨「僕はまだしばらくはここにいるよ。春雨もまだ来てないし」

村雨「あの子ったらずいぶんと時間のかかる……そんな複雑な水着だったっけ?」

時雨「普通のワンピースだったよ」


902: 2015/07/31(金) 21:00:14.76 ID:P2vHI3ex0

時雨「それにしても、去年話してた水着の話が現実になるなんて考えもしなかったよ」

村雨「結局流れちゃってたからね」

時雨「ワンピースがいいって言ってた村雨がまさかビキニで揃えてくるなんて」

村雨「一応下はスカートというかパレオ付けてまーす」

時雨「どういう心境の変化だい?」

村雨「変化もなにも、みんなで見に行った時にお揃いで合わせようって話したでしょう」

時雨「春雨は違ったよ?」

村雨「春雨にビキニは派手すぎたと思う」

時雨「……だね」

村雨「あとはまあ、そうね。白露に対抗したというか負けん気が出たというか」

時雨「???」

村雨「この村雨さん、スタイルにはちょぉっと自信があるのよねー」クネッ

時雨「僕たち姉妹の中では村雨と夕立が一歩抜きん出てるよね。姉としてはなんだか複雑だよ」

村雨「これで提督もイチコロって?」クネクネッ

時雨「いやいや、大きいだけが魅力じゃあ無いさ。大事なのはバランスだよ」

村雨「そのバランスもメリハリあってだと思わない?」

時雨「ここは僕も譲れないかな」フフッ

村雨「同じく」フフフ


903: 2015/07/31(金) 21:05:29.62 ID:P2vHI3ex0


白露「……あれあれ、二人とも海入らないの?」カッタ!

夕立「負けたっぽいー……」

時雨「全員集まってからね。春雨がまだなんだ」

白露「まだって何やってるんだろ?」

夕立「お腹でも痛いっぽい?」

時雨「たぶんだけど、恥ずかしいんじゃないかな」

白露「恥ずかしいって……あたしたちだけなのに?」

時雨「うん。繊細なお年ごろってね」

白露「いっつもみんなでお風呂入ってるのにー」

村雨「あら、あそこで頭だけ出してコッチを見てるのって」

時雨「うん。春雨だね。帽子で丸分かりだ」

夕立「呼んでくるっぽいー」トテテ


ハルサメ、ハヤクスルッポイ!

アウゥ……デ、デモデモ……!


白露「水着で恥ずかしいって、春雨もまだまだ子供ってことねっ。見よ、このあたしのぱーへくとぼでーを!」フフンッ

村雨「ぱーへくとって……」

時雨「村雨ほどじゃないけど、白露も結構スタイルいいからね。ますます複雑な気分だよ」

白露「んー、おっOいの大きさは村雨には負けるけど、バランスはあたしがイッチバンよね!」キリッ

村雨「異議あり」

時雨「異議あり」

白露「アルェー」


残る二人は遠征ちう也。。。

909: 2015/08/08(土) 19:10:19.29 ID:QdhZd2Fj0
時雨+提督 白露型を添えて


・---・鎮守府ノ休日10・---・


時雨「ねえ、提督。突然だけど僕たち白露型ってどう思う?」

提督「どうって……イマイチ質問の意味がわからないなぁ」

時雨「なんでもいいんだ。性能でも性格でも」

提督「うーん……そうさなあ。まず艦隊を預かる指揮官としての回答はこうかな。"攻防に優れ艦隊護衛を任せるに足る戦力群である。一部の例外を除いて"」

時雨「一部?」

提督「言わずもがな夕立のことだよ」

時雨「あー」ナットク

提督「基本的に駆逐艦といえば艦隊決戦を除けば護衛が主な任務だろう? だけど夕立の場合は一人ずば抜けてるというか、本当に駆逐艦? と言うかさ」

時雨「確かに僕たち姉妹の中でも夕立だけは別格だね。普段はとっても無邪気ないい子なんだけれど……」

提督「ひと度戦闘となれば鬼神の如く暴れ回り見敵必殺一撃必中なりて戦場をかき回すってね。これは綾波にも同じことが言えるかもな」



夕立『ドーナツ美味しいっぽい!』ポイポイ

綾波『緑茶に羊羹……はぁ、癒されます』ポヤポヤ



………………



夕立『大物から小物まで、よりどりみどりっぽい』ニタァ

綾波『……征きます』グッ



………………

…………

……



時雨「神通もそうだけどさ。ソロモンってそんなに艦娘を変えるのかな?」

提督「それは俺にはなんとも……」


910: 2015/08/08(土) 19:15:20.73 ID:QdhZd2Fj0


時雨「そんな僕たち白露型の長姉である白露はどうかな」

提督「能力としては特筆するものはないけど、それを補う気合というか気迫みたいなのはあるよな」

時雨「いっちばーんって?」

提督「そうそう。元気に明るくみんなを引っ張っていってるって感じ……まあ、姉妹を上手くまとめられてるかというとちょっと疑問?があるけれどね」

時雨「基本的にはその役目は僕と村雨だね」

提督「なにも真面目だけが姉の役目ってわけじゃない。むしろそれだけ信頼しているとも取れる。村雨も然りだ」

時雨「だから村雨は周りから見たら一番姉として見られそうな感じだよ。性格も体格も。姉妹の中じゃあ一番いいんだ」

提督「お姉さんっぽく見えるのはともかく、体格の点について俺からのコメントは差し控えよう。いらぬ混乱を招きそう」

時雨「提督は誰が一番いい身体してると思う?」ジー

提督「いや、だからな……」

時雨「村雨? 夕立?」

提督「い、いや……」

時雨「ちなみに、村雨→夕立→白露→僕→春雨→涼風→五月雨の順番だよ」←諸説あります

提督「何とは聞かないぞ。ナニとは」

時雨「ふふっ。つれないなあ」


911: 2015/08/08(土) 19:22:25.84 ID:QdhZd2Fj0

提督「そう言えば春雨は最近どうだ? ちょっと大人しいところがあるからある意味心配してるんだ」

時雨「確かに引っ込み思案な所はあるかな。でも大丈夫だよ。特に遠征はいつも気合が入ってるし」

提督「戦いよりも遠征とかの護衛が好きって言うのもらしいといえばらしいかな」

時雨「ちゃんと資源を運んでこれた時が一番嬉しいみたいだね」

提督「そういう意味じゃ五月雨も近いかもな。五月雨ほど一所懸命って言葉が似合う子もいないよ」

時雨「頑張り屋だからね。でも、危ういところは全部涼風が上手くカバーしてるんだよ。あの二人はいいコンビだね」

提督「そう言えばだいたい一緒にいるよな。涼風も末妹の割にしっかりしてるし、白露型は本当に頼もしいよ」

時雨「僕たちだけ?」

提督「もちろん他のみんなもね。でもなんだろうな……同じ駆逐艦でも吹雪たちと比べると大人の余裕?みたいのを感じる」

時雨「吹雪たちの方がセンパイなのにね」クスクス

提督「時雨だってそうさ。あまり表には出さないけどみんなのコトちゃんと考えてるだろう? 言わば縁の下の力持ち」

時雨「僕ってそう見える?」

提督「俺にはね。白露のフォローもするし夕立や春雨の様子もしっかりと見てる。だけどそれを誇ることはない、って」

時雨「あまり自慢するようなことじゃないからね。それに大切な姉妹だもの。当然だよ」

提督「それがまた時雨の良さとも言えるな。だからせめてこの場位は甘えてもいいんだぞ?」

時雨「……じゃあ、また膝の上に座ってもいいかな?」

提督「もちろん。誰もいないし今ならなでなでのオマケつきだ」

時雨「ふふ、それならしばらくは提督の膝の上で甘えてみようかな」

提督「みんなにはナイショな」ポンポン

時雨「ナイショだね」


なーいしょっ

920: 2015/08/14(金) 22:40:16.70 ID:JHOnnTVC0
春雨+涼風        ぷらすあるふぁ



・---・マダ新入リノ来ル鎮守府1・---・


村雨「第二駆逐隊、パワーアーップ」キラッ

五月雨「わぁ」パチパチパチ

夕立「どの辺がパワーアップっぽい?」

村雨「モチロン、水着!」

春雨「あはは……」

村雨「さあ、この調子でドンドンいくわよ」

夕立「新しい水着も来たし、今度はカワイイ浴衣を着たいっぽい!」キャッキャ

五月雨「私、ヒマワリ柄の浴衣がいいなあ」キャッキャ

村雨「春雨はどんなのが着たい?」

春雨「えっと、春雨はその……。ね、姉さんたちと同じのがいいかなって」オズオズ

村雨「そうなの? せっかくだからみんな違った方が面白いと思うけど」

夕立「春雨らしいね」ッポイ

五月雨「今度みんなで買いに行こうね」

春雨「は、はい! ……?」チラリ



涼風「………………」


921: 2015/08/14(金) 22:45:12.43 ID:JHOnnTVC0


涼風「はあーっ」

春雨「あの、涼風……? どうかしたの?」

涼風「ん? お、おぉ春雨か」オイッス

春雨「なにか悩み事でも……」

涼風「悩み事ってか、考え事? みたいな感じかねえ。まああたい一人で考えてもどうにもなんないけどさ」

春雨「五月雨と何かあったとか?」

涼風「いやいやいや、五月雨は関係ない……あいや、多少は関係ある、かも?」

春雨「やっぱり何かあったの?」

涼風「何かってかさー。姉妹っていうか、駆逐隊が揃ってていいなーって」

春雨「姉妹……? でも、いつもみんな一緒に」

涼風「あーそっちの方じゃなくてさ。ほら、同じ白露型でもあたいだけ違うというか。改白露型というか海風型というか」

春雨「海風……あっ」

涼風「なんかさー、ふとした時に思うんだよなぁ。海風たちは何処ほっつき歩いてやがんだって。で、そんなことを考えて嫌気が差すまでが毎回のお決まりパターン。……っかぁー! 自分で言っててなっさけねえなあ! 女の腐ったヤツみてえだ」

春雨「………………」

涼風「あたいがこんなこと言ってたってナイショだぜ? 特に五月雨には!」

春雨「………………」コクン

涼風「……やっぱ夕方は気分が湿気っちまうよ。春雨、風呂入ってこよーぜ風呂」

春雨「お、お風呂?」

涼風「うん! はじめに冷たい水頭っから被って熱い湯に浸かる。これであたいも元通りよ!」

春雨「じゃ、じゃあみんなも誘って……」

涼風「おうっ。夕飯前にパァーッとひとっ風呂浴びようぜ。あ、五月雨の髪の毛洗ったげないとな」



………………

…………

……


922: 2015/08/14(金) 22:50:14.35 ID:JHOnnTVC0

春雨「――――と言うことがありまして」

提督「なるほど。普段元気なように見えるけど心の内では結構気にしてるのかもしれないね」

春雨「は、はい。それでどうにかならないかなって……」

提督「うーむ」ムムム

春雨「あの。や、やっぱり難しい……ですか?」

提督「……いま、他に誰もいないよな?」

春雨「えっ? あ、はっはい」

提督「その件について、ちょっと困難な任務を引き受けてもらいたいんだ」

春雨「任務、ですか?」

提督「ああ、戦闘じゃないよ。正確には戦闘支援ってやつだ。少数精鋭が望まれるから護衛や遠征が得意な春雨こそ適任だと思うんだ」

春雨「春雨が適任……」

提督「もちろん一人で行かせるなんてことはしない。ちゃんと護衛は付ける。春雨は、その護衛が暴れまわってる隙に任務を遂行するんだ」

春雨「ご、護衛が暴れるのですか?」

提督「そう。護衛が暴れるんだ。最近出番がなくてストレスが溜まってるみたいでね。言わばガス抜き」

春雨「???」

提督「駆逐艦春雨」

春雨「は、はいっ」

提督「春雨は吹雪、神通とともに第三艦隊を援護しソロモン海にて救出任務を行って欲しい。対象者は――――」



923: 2015/08/14(金) 22:55:24.67 ID:JHOnnTVC0


―数日後―


涼風「はぁー。今日も海は紅くて広いってカー」←夕方です

涼風「そんなあたいの心は暗くて狭いって……なぁ」

涼風「ほーんと、なっさけねえなあ。こんな姿誰にもみせられねぇやい」


??『あら、具体的には誰に見せられないのですか?』


涼風「んー。そりゃ五月雨とか提督とかさー」


??『なるほど。あなたの大事な人たちということですね』

??『んだよー、ずいぶんとシケた面構えしちゃってんじゃん』


涼風「あぁー? 誰だか知んないけどケンカ売ってやがんのか……って」エ?


??『ふふっ。どうやら涼風は相変わらずみたいですよ。江風』

??『いよっ! 寂しがってるっつーから海風の姉貴と一緒に来てやったぜー』


涼風「!!」

海風「改白露型駆逐艦海風及び江風、本日より合流いたしました」

江風「よく言うだろー。真打ちは遅れてやってくるってさ」


涼風「……ッ!」クルリ


江風「ありゃ?」

涼風「ばっ……て、ててやんでぃ! 誰が……っ。誰が寂しがってるんでぃコンチクショーめ! おめーらこそ……おめーらこそ今までドコほっつき歩いて――――っ!」グシッ

海風「ここに来るまでにちょっといろいろありまして……」

江風「ほーらよしよし、江風オネエチャンが頭撫でてやるから元気出せって」グリグリ

涼風「コンチクショー!!」ポロポロ





春雨「任務完了、です」

村雨「お疲れさま」ナデナデ

時雨「これで一件落着かな」

五月雨「涼風があんなに泣いてるところなんて初めて見たかも」

白露「ねー。でもやっぱりさ、姉妹が揃うのがイチバンだよね」

春雨「……はい!」



夕立「――――あれ? そう言えば山風はいないっぽい……?」




『あ』


白露型9/10 残るは山風ただ一隻


930: 2015/08/16(日) 20:35:17.37 ID:UWkXtzjl0

・---・オマケノ鎮守府シリーズ・---・


――ソノ1 白露型


白露「第三勢力だ……」

時雨「新勢力誕生だね」

涼風「同じ改白露型なのに何故……」

五月雨「そ、それならどうして私も……」


海風「えっと……? 皆さん、何のことを話してるんでしょうか」

江風「さーね。まあ大体想像はつくけどさ」

海風「???」

江風「んー、まぁあれだね。足して二で割ったみたいな? そんなトコでしょ。でもこっちは海風の姉貴共々足すどころか引いて二で割ってそうだけど」ペタペタ

海風「なっ! か、江風。ドコを触ってるんですか!」

江風「村雨の姉貴と夕立の姉貴が羨ましいよ」サスサス


村雨「?」タプーン

夕立「っぽい?」タプーン

春雨「あ、あはは……」ペターン


932: 2015/08/16(日) 20:40:12.96 ID:UWkXtzjl0

――ソノ2 アバレタ


―ソロモン近海―


雲龍「さて、思いっきり行くわヨ」

天城「はいっ。雲龍姉様!」

葛城「久しぶりの出撃だかラなあ。しかも周りを気にせず思いっきり戦っていいだナんて……! イベントさまさまヨねっ!」メメタァ

雲龍「海に出た私達にルートなんて関係ないワ。ただ敵の現れる場所へ赴くのミ」メメメタァ

天城「電探がすべてノ敵ヲ捉えています。うずしおは回避して近イ所かラ一つずツ殲滅していきましょう」メメメメタァ

葛城「新開発の景雲改戦攻もあることだし、たっぷり戦果挙げて瑞鶴センパイに自慢しちゃオっとー」

雲龍「神通たちが二人を確保した後に直ちに東進すル。我らの真の目的も忘れないようニ」

天城「敵機動部隊ノ撃滅ト照月さんノ救出……天城、腕がなります!」

葛城「補給と捜索はあっちに任せて、こっちハ攻撃。恥ずかしいところは見せられなイわね! やってやるんだカらっ」

冬月「対空、対潜はお任せくださイ!」

夏月「……ウム。敵機、狩ル」

花月「姉さまは何処にいるのかしらぁ」



春雨「え、えっと……は、春雨たちはこのままで大丈夫なんですよね?」オロオロ

吹雪「春雨ちゃん、落ち着いて」ネ

神通「向こうを気にすることはありませんよ。私達は私達の任務をこなすまでです」

吹雪「そう言えば春雨ちゃんはこの人達と戦うのは初めてなんだよね」

春雨「は、はい! よろしくお願いいたします」

神通「多少不本意ではありますが……基本戦うことはありませんが、念のため奇襲に備えて電探には意識を向けておくように。あとは全力で対象者の救出にあたります」

吹雪「はい」

春雨「わかりましたっ」

神通「よろしい。では……」


雲龍・神通『作戦開始!』


その日、春雨は一方的な殺戮を目撃したとか。


933: 2015/08/16(日) 20:45:07.40 ID:UWkXtzjl0

――ソノ3 クウボコワイヨ


春雨「あ、あの……瑞鶴さん」

瑞鶴「なぁに春雨。どうかした?」

春雨「失礼な質問かもしれませんけれど、その……く、空母の方ってみんなあんな感じなのでしょうか?」

瑞鶴「はい?」ナンダッテ?

春雨「敵を見つけたら、航空機でビューンと行って、ボコボコにしたあとにグチャって……」

瑞鶴「ボコボコ? グチャ? ん、んん……???」

春雨「あの、確かに戦闘には勝たなければいけないと思いますが、や、やり過ぎなんじゃなかなと思いまして……はい」


瑞鶴「……雲龍、あんたソロモンでナニしてきたのよ」

雲龍「何と言われても、いつも通りのことをしてきただけヨ」

瑞鶴「それで春雨がこんなに怯えるわけ無いでしょうが」

雲龍「そう言われてモ……ねエ?」チラッ

天城「見敵必殺ハ戦ノ常ですし……」

葛城「私達の情報を持ち帰られて困るのもあるワねえ」

雲龍「最近出撃できなくて溜まってたのヨ」

瑞鶴「いやだからってさあ……。あー、春雨? 翔鶴姉ぇや私達は普通だから安心してね? ヘンなのはアレだけだから」

雲龍「アレ扱いされてしまっタ」



秋月「……ソロモンで何があったんだろう」

照月「んー、まあヒミツってことで。あ、秋月姉。照月の出番もうちょっと先だから待っててね」

秋月「え?」


スタンバーイ



939: 2015/08/28(金) 18:00:21.51 ID:4JN0NAKU0

・---・マダ新入リノ来ル鎮守府2・---・


照月「――――秋月型二番艦、妹の照月です。よろしくお願いしまーす!」

翔鶴「はい。鎮守府へようこそ照月さん。こちらこそよろしくお願いいたしますね」

瑞鶴「ウチもだいぶ護衛戦力が増えてきたね。頼もしいよ」

秋月「秋月と照月で艦隊をお護りいたします! 第六十一駆逐隊の本領発揮です!」

翔鶴「それでは秋月さん、あとのことはお願いできますか。各種書類は私の方でまとめておきますので」

秋月「わかりました。照月、行きましょう」

照月「はーい」



瑞鶴「……これで今の六人じゃなくて、フネの頃みたく艦隊が組めれば最高なんだけどねー」

翔鶴「大人数だと艦隊行動が組めないからって事らしいけれど……」

瑞鶴「勝手もいろいろ違うからねぇ。今後涼月とか初月たちもきたら運用どうするんだろう?」

翔鶴「そこは提督次第ね」

瑞鶴「あの子たちって纏まって行動したことが少ないから、ここではちゃんとできるといいなあ」

翔鶴「大丈夫よ。提督もしっかりと考えているわ」



940: 2015/08/28(金) 18:05:32.90 ID:4JN0NAKU0

秋月「――これで一通り案内と説明は終わりです。何か質問はありますか?」

照月「んー、とくにはないかな。あ、そう言えば部屋はどうなるの? 秋月姉と一緒?」

秋月「そうですね。でも他にもいます」

照月「ってことは冬月たちもかな? 結構な人数だね」

秋月「あとは雲龍さんたちも一緒なので、照月を含めると合わせて八人ですね」

照月「わぁお。そりゃあまさしく大人数だね。ふふっ」ニコニコ

秋月「……照月は聞いていますか? 冬月たちのこと」

照月「あー、うん。ここに来るまでの間にね。会うのは初めてだけど、まさか自分の妹がーって言うのはちょっと驚いたかも」

秋月「それだけ戦えない・守りきれなかったと言う無念が強かったのでしょう」

照月「照月は姉妹の中じゃ早い方だったけど、戦って沈んだだけ幸せだったのかな……」

秋月「………………」

照月「でもでも、やっぱり戦うなら対空戦闘よね! ソレあっての長10センチ砲ちゃんだもんっ」ネ



長10センチ砲ちゃん『』コクコクコク



照月「だからここではあんまり輸送任務とかない方が嬉しいかなーって」

秋月「それについては大丈夫。秋月たちは性能上輸送や遠征任務につくことはありません」

照月「そうなのっ? いや、それは嬉しいけど……いいのかな」

秋月「司令ご自身が仰られたことです。秋月たちの任務はただ一つ。艦隊を、空母を……翔鶴さんたちを護ることだと」

照月「!」

秋月「それに冬月たちも雲龍さんたち専属ですが、護衛任務以外にはついていませんから」

照月「じゃ、じゃあ……」

秋月「ええ。今度こそ、我ら秋月型こそが艦隊を護り抜くのです」

照月「――――う、うん! 秋月姉、照月頑張るよっ!」

秋月「ふふ。期待していますよ」

照月「いひひっ。長10センチ砲ちゃん、頑張ろうねー」




秋月「(と言っても肝心の出撃がほとんどないんですけれどね……)」トホホ


だってこの鎮守府だもん

956: 2015/09/11(金) 18:55:19.41 ID:TAW5QjuP0
五月雨+江風、涼風



・---・鎮守府ノ休日11・---・


江風「おーい、五月雨ー」テコテコ

五月雨「なあに江風。どうかしたの?」

江風「村雨の姉貴が呼ンでたよ」

五月雨「はーい。ありがとう」テテテッ……  ベチョッ



アウゥ……



江風「あ、コケた。相変わらず危なっかしいねぇ」ミズタマ……

涼風「てやんでぃ。それが五月雨の味ってもんよ」

江風「いやー意味分かンないンだけど」

涼風「五月雨はアレでいいってことさ。ああ見えて実は危ない怪我とかはしてないんだよ」

江風「ふーン」

涼風「まあ心配は心配だけどさ、そういうのもぜーんぶひっくるめて五月雨ってね」

江風「そンなもンかねえ」



………………


957: 2015/09/11(金) 19:00:20.43 ID:TAW5QjuP0

五月雨「あ、涼風ー江風ー」

涼風「おいっす。ちゃーんと村雨と合流できたかい?」

五月雨「うん。次の遠征のことで確認したいことがあったみたい。私も第二駆逐隊として頑張らないとっ」

涼風「白露型も人数増えて一緒にならないこともあるけど、頑張っていこうぜ!」

五月雨「うんっ」

江風「………………」ジー

五月雨「? どうかしたの」

江風「ンー、いやさ。涼風の言いたかったことがなンとなーく分かったような気がしてね」

五月雨「???」

江風「ああ、別に深い意味はないよ。こっちのハナシさ」



五月雨「そう言えば、江風って私だけ呼び方が違うよね」

江風「ンン……そうだっけ?」

五月雨「白露のことはなんて呼ぶ?」

江風「白露の姉貴」

五月雨「夕立は?」

江風「夕立の姉貴」

五月雨「じゃあ私は?」

江風「五月雨。あ、そーゆーコトか」

五月雨「な……なんでぇ?」アレレ

江風「いやーなンかさ。五月雨って姉貴って言うよりも妹っぽくて」

涼風「あー」ウンウン

五月雨「涼風までぇっ。私、六番艦!」

江風「あー待って待って。別にナメてるとかそンなじゃないから。まあ落ち着きなって」

五月雨「むぅ……私お姉さんなのに」プクー




涼風「(そう言うのが妹っぽく見えるんじゃないのかねえ。ま、あたいは五月雨らしくていいけど)」


958: 2015/09/11(金) 19:05:15.23 ID:TAW5QjuP0


五月雨「私ってそんなにお姉さんっぽくないのかなあ」

江風「ついでに言うと春雨も姉貴って感じじゃあないねえ。なンつーか、小動物みたいで見てると頭撫でたくなるし」



………………

…………

……



春雨「――――クチュンッ!」

時雨「寒いかい?」

海風「空調の温度上げましょうか」

春雨「いえ、ちょっと鼻がムズムズしたもので」

時雨「この時期は季節の変わり目だからね。暑くなったり寒くなったりするからお互い風邪引かないように注意しないと」

春雨「はい」

海風「それじゃあ、今回は麦茶じゃなくて温かい緑茶にしましょう。身体が冷えすぎても良くありませんからね」



……

…………

………………



江風「いやー妹は涼風だけかと思ってたけど実際は三人もいるとか、江風さンも幸せもんだー」

五月雨「だから私六番艦ー! お姉さんー!」

涼風「ちぇー。姉貴のクセに最近まで迷子だったんだから威厳も何もないってのにさ」テヤンディ!

江風「ン? じゃあ同じことを海風の姉貴の前で言ってみよっか。きっとニコニコ笑顔で諭されるぜぇ」

涼風「う……」←海風には弱い

江風「それか全力で謝られる。たぶンこっちが有力かも」

五月雨「私だってちゃんとお姉さんできるんだからあ!」モー


五月雨はみんなのマスコットキャラ(当鎮守府調べ)

964: 2015/09/16(水) 20:55:43.19 ID:Qen/BkZD0
照月とゆかいな仲間たち


・---・鎮守府ノ休日12・---・


―夜、秋月・雲龍型の部屋―

照月「風が涼しい……もう秋なんだなあ」

秋月「まだ九月も中頃ですが、今年は暑い日が少なくて良かったです」

照月「それは空調を節約できた、的な?」

秋月「もちろん。いいですか照月。電気代とて貴重な予算の中の一つ。決して無駄には出来ませんっ」フンス

照月「な、なんか秋月姉らしいと言うか……」



雲龍「……おかげでこちらはこの夏は暑い思いをしたワ」

秋月「雲龍さんは空調に頼りすぎです。窓を開ければ風が通るではないですか」

葛城「いやーまあ確かに通るっちゃあ通るケどさ」

雲龍「あれは温風とか熱風っていうのヨ」

秋月「心頭滅却すれば火もまた涼し、です!」

雲龍「……昔の人は本当に厄介な言葉を残したものネ」ハァ

天城「あ、天城たちモ一応ハ"昔の人"ニ入るんでしょうかね……?」

葛城「昔ってほど年取ってるつもりはないケどね。艦娘的にも艦年齢的にも」

雲龍「言うなればそれだけ活躍できなかった、とも言うわネ」

葛城「ねー。この中だと長く戦ってたのって秋月と冬月くらいじャない?」

秋月「そうなる……んでしょうかね?」←実働二年とちょっと

冬月「わ、私は姉様ほどじゃないですヨ……? 作戦参加も一回だけですシ」←実働一年くらい

夏月「……我ラハ」←四五年四月生まれ

花月「外海に出たことすらありませんわぁ」←四四年十二月生まれ




照月「(なんだか空気が重くなってきた……!)」


965: 2015/09/16(水) 21:00:17.05 ID:Qen/BkZD0


照月「そ、そう言えば! 秋といえば秋月姉の秋だよね!」ワダイソラシー

秋月「???」ドユコト

照月「あとは冬になれば冬月の冬になるし、夏になれば夏月。今はここにいないけれど、春には春月ってそれぞれあるもんねっ」

夏月「……フム」

秋月「確かに秋月たちの名前の由来にはなるけれど……?」

冬月「なにか違いがあるかと言われると、難しいでス」

照月「それでそれで、じゃあ照月っていったいどの季節なのかなって思っちゃったりして」

雲龍「なるほどネ」

葛城「まあ月なんて夜いっつも照ってるワケだシねぇ。それこそ季節決めないといつのかってのはわかんなイよねー」

夏月「……フムフム」

秋月「照月、と付くくらいですから月の最も映えるとされる秋がそれらしいかもしれませんね」

天城「中秋ノ名月ですね」

照月「秋月姉と一緒かぁ。それなら、いいかなぁ」ニコニコ

雲龍「でも、中秋って確か八月だったようナ」

天城「あ、旧暦ノ八月ですね」

照月「じゃあ、月日だけで見たら夏月といっしょになるのかな?」

夏月「……ウム」←嬉しそう


花月「それじゃあ花月はどの季節なのかしらねえ」

照月「花って言うくらいだから、やっぱり春じゃないの?」

花月「と言うことは春月姉さまと一緒……なら、梅とか桜がいいわねぇ」ポヤヤァン

葛城「……たんぽぽの綿毛って一瞬思ったのは私だケかな」


照月の秋ボイスを聞いてふと思った

970: 2015/09/25(金) 22:30:20.22 ID:PKtwEHgU0
翔鶴改二記念特別版


・---・翔鶴、噴式艦載機ヘノ道・---・


~南洋上X地点……~


妖精1『――――次も緊急着艦です。急いで飛行甲板を空けるです!』パタパタパタ

妖精2『この機体はどうするです?』

妖精1『損傷が酷い……レッコ!』

妖精3『はいです!』

妖精4『破棄破棄~です』

妖精5『なんともったいない……』

妖精1『次もレッコ用意です!』



ワラワラワラ



瑞鶴「……破棄したのと合わせて未帰還機が四割」

翔鶴「たった一回の戦闘で航空隊が消耗だなんて」

瑞鶴「艦戦は大したことないけど、攻撃機の損耗が多すぎるよ。もう一回攻撃なんてしたらそれこそ……」

翔鶴「妖精さんの報告だと新型の防空深海棲艦がいたらしいわ」

瑞鶴「……アトランタ級を思い出すなあ」

翔鶴「敵艦載機も新型に変わっているみたいだし……」

瑞鶴「そろそろ私たちのじゃ歯が立たなくなってきたってこと?」

翔鶴「そう、ね。別働隊の雲龍さんたちはどうだったのかしら」

瑞鶴「まだ報告は来てないね」

翔鶴「……無事だといいけれど」

瑞鶴「どうする? 翔鶴姉ぇ」

翔鶴「直援隊や秋月さんたちのおかげでこちらに被害はほぼなかったとはいえ、航空機を失ったら私たちはただの的。扶桑さん一人では限界があるので、いたずらに被害を出す前に撤退しましょう」

瑞鶴「……了解」ギリッ

秋月「瑞鶴さん……」

翔鶴「鎮守府へ戻ります。扶桑さんは雲龍さんたちに連絡を。利根さんは付近に潜水艦がいないか哨戒をお願いします」

扶桑「わかったわ」

利根「了解じゃ」

照月「これが……航空戦かぁ」

秋月「照月、行きますよ。万一に備えて対空警戒は怠らないで」

照月「あ、うっうん!」



ザザザザ……


………………

…………

……


971: 2015/09/25(金) 22:35:31.65 ID:PKtwEHgU0


提督「うーん」

翔鶴「………………」

瑞鶴「………………」

提督「新型艦載機に新型深海棲艦。我が方優勢かと思いきや、あちらさんも新型を出してくる余裕があるとみるべきか、切羽詰まったがゆえの奥の手と見るべきか」

翔鶴「まだ最前線でのみ存在が確認されていますが、いつ本土近海にまでやってくるか分かりません。今回は様子見でしたが今後を考えると……」

提督「だな。報告についてはコッチの方で上にあげておくとしてだ。問題は翔鶴たちの戦力だなぁ」ポリポリ

翔鶴「今回の航空戦で攻撃機は大半を失いました。練度についても取り戻すまでにしばらく時間がかかります」

提督「補充も消費が馬鹿にはならんし。また資源とにらめっこだ」

瑞鶴「かと言って、原因はこっちの練度の問題じゃないんだよねー。単純に装備の差というか、世代?」チラッ

雲龍「こちらの被害は微小で済んでいるけれど、それでもいつもと比べると多いわネ」

提督「噴式機、か……」

翔鶴「私たちは艦爆・艦攻を統合して流星改で統一してます。お陰で融通はききやすくなりましたが……」

瑞鶴「その頼みの流星改も新型艦載機相手だと分が悪いと。参ったわねこれは」



流星改妖精『』シューン……



提督「流星改は攻撃の要だ。これが通用しないとなると痛いどころの話じゃない。仮にそれ以上となると……」

雲龍「橘花改か新型の景雲改戦攻の出番になるわネ」

提督「問題は翔鶴や瑞鶴が噴式機を扱えないってことなんだよなぁ」

瑞鶴「そもそも木製甲板で噴式機使ったら燃えちゃうって」

提督「雲龍たちはその出自上最初から装甲甲板だったしな」

雲龍「搭載数は減ってるけれどネ」

天城「天城たちノ艦載機ハ五○機少々ト本来よりモ少ないのです」

葛城「でも、景雲改戦攻のお陰で運用に更に幅ができたケどね!」

瑞鶴「いいなぁ」


972: 2015/09/25(金) 22:40:22.48 ID:PKtwEHgU0


knock knock knock

工廠妖精1『話は聞かせてもらったです!』ガチャッ


瑞鶴「よ、妖精さん?」


工廠妖精1『こんな事もあろうかと、試作ですがイイモノを作ってあるです』

工廠妖精2『将来に備えた資源の有効活用です』

工廠妖精3『パパパッパッパッパ、パァウァー!!』

工廠妖精4『Power is everything』

工廠妖精5『ただし資源は大きく減ったです』フンス


提督「な、なんか最後不穏な言葉が聞こえてきたが……」

瑞鶴「作ってあるって、なにを?」


工廠妖精1『翔鶴さん』


翔鶴「は、はいっ」


工廠妖精2『試験改装及び機種転換に耐える自信、あるです?』ジー


翔鶴「え、え?」


工廠妖精1『それに今までの戦い方とはガラリと変わってしまうです』

工廠妖精2『もっと言えば、瑞鶴さんと一緒に戦いにくくなるです』

工廠妖精5『むしろ雲龍さん寄りです』


翔鶴「雲龍さん……?」

瑞鶴「と言うことはひょっとして」


工廠妖精1『ズバリ、噴式機対応改装です!』


翔鶴・瑞鶴『!!』


973: 2015/09/25(金) 22:45:21.72 ID:PKtwEHgU0


工廠妖精1『翔鶴さんの飛行甲板を耐熱装甲化して、噴式機の発艦が出来るようにカタパルトを装備させるです』

工廠妖精2『着艦制動装置も噴式対応に変えるです』


翔鶴「私が、装甲化……?」

瑞鶴「………………」

提督「話を聞く限りだと、大変そうだがやる価値はありそうだ。最終的な判断は翔鶴に委ねるとして、決して良いことばかりじゃないんだろう?」


工廠妖精1『はいです』

工廠妖精2『まず、試作とはいえ大規模改装となるので使用する資源はたくさんです』


提督「ふむ」

翔鶴「資源にあまり余裕のない状態でそれは確かに痛いですね……」

瑞鶴「でもまだメリットの方が大きくない?」


工廠妖精1『次に搭載数の減少です』

工廠妖精2『雲龍さん同様大型化に伴って載せられる艦載機の数は減ってしまうです』

工廠妖精1『七○機を割ってしまうかも』


翔鶴「七○……」

瑞鶴「普通に考えたら搭載減は痛いわね。でもそれは噴式に限ってでしょ? 通常編成なら減らないかもよ」


工廠妖精1『確かに通常ではほぼ変化はないです』

工廠妖精2『ただしバルジ追加伴う燃費の増大で改造メリットが無くなるです』


翔鶴「つまり、改装したら元には戻れないと」←ゲーム上では戻せます

瑞鶴「噴式を取るか、今までどおりかってワケかぁ。試作ということもあるし判断しづらいわね」

翔鶴「ちなみに改装後の艦載機は……」


工廠妖精1『雲龍さんたちと同様になるです』

工廠妖精2『今後変更の可能性もあるです』


翔鶴「う、うーん」

提督「まあ今すぐに決められることじゃないだろうし、納得いくまで考えていいよ」

翔鶴「提督……」

提督「もちろん強制もしない。改装しないなら今まで通りで戦えるよう知恵を絞るさ。だから、ちゃんと自分で答えを出すんだ」

翔鶴「……はい」


瑞鶴「………………」


974: 2015/09/25(金) 22:50:18.48 ID:PKtwEHgU0


瑞鶴「……ねえ提督さん。良かったの?」

提督「翔鶴のことか」

瑞鶴「うん。そりゃ戦うのは自分だから答え出すのは間違いじゃないけどさ。なんというかこう、背中を押すっていうかさ」

提督「翔鶴の性格上背中を押したら自分の意見を押し込んででも賛成しちゃうだろ?」

瑞鶴「まあ。うん」ソウダネ

提督「個人的には翔鶴の改装を見てみたいってのはもちろんある。それは瑞鶴も同じだろう?」

瑞鶴「まあ、ねー。流星改が通用しない以上噴式になっちゃうわけだし。雲龍たちを見てて羨ましいって思うのもあるし」

提督「でも、それで二人が運用バラバラになっちゃうのはなんか違うなとも思うんだ。一人が強いのもいいけど、翔鶴と瑞鶴は揃ってこそ完全だって」

瑞鶴「ほとんど一緒だったからね。私と翔鶴姉ぇ」

提督「戦力は集中してなんぼ。それが同型艦が尚さらね。瑞鶴の分も作ってもらえれば揃って運用できるのかも」

瑞鶴「改装かあ。噴式機の運用ってどんな感じなんだろう。誘導弾使って攻撃って魅力的だけど味気ないかなあ」

提督「……うん?」

瑞鶴「ん? どうかしたの」

提督「……誘導弾かあ」

瑞鶴「???」


975: 2015/09/25(金) 22:55:17.98 ID:PKtwEHgU0


~後日~


翔鶴「あの、提督。私……」

提督「出来ることなら瑞鶴と一緒がいい。だろう?」

翔鶴「その……は、はぃ」シュン

提督「翔鶴ならそう言うと思ってたよ」

翔鶴「す、すみません」

提督「いいって。戦力強化は歓迎だけど足並みが揃わなくなるのは問題だから」

翔鶴「よ、妖精さんにお願いして瑞鶴の分も……。わ、わたし頑張って資源を集めますから!」

提督「妖精さん曰くすぐには作れないとさ。だから二人分となるとまだまだかかりそうだ」

翔鶴「あぅ」

提督「……そこで、だ。試験は試験だが翔鶴に別のことをやってもらおうかと思ってね」

翔鶴「別、ですか?」

提督「雲龍たちが運用してた誘導弾。あれを流星改で使えないかってね」

翔鶴「誘導弾……あ」

提督「報告によれば、流星改がやられたのは戦闘機に食われるよりも突入中の対空砲火だそうだ。ならその突入を行わずに攻撃できる誘導弾で攻撃したなら、まだまだ通用するとは思わないか?」

翔鶴「それは、確かに……」

提督「と言うわけで、翔鶴には航空隊の練成と同時に誘導弾の訓練も同時に行ってもらいたい」

翔鶴「提督……!」

提督「最初は戸惑うだろうが、モノにすれば瑞鶴にもやってもらって本格的に運用していこうと思う。どうだ。やれるか」

翔鶴「は、はい! 提督。私頑張ります!」

提督「うむっ。対空砲を無力化してあちらさんに一泡吹かせてやろうじゃないか」


流星改用対艦誘導弾、実用間近!


976: 2015/09/25(金) 23:00:38.30 ID:PKtwEHgU0

・---・オマケノ鎮守府・---・



―――Q.噴式機ってどうよ?


雲龍「どうと言われても困るわネ」

天城「そもそモ天城たちはまともニ艦載機ヲ扱ったことがないので……」

葛城「最初からコレみたいな感じだし、特別違和感を感じたことはなイわね。むしろ烈風とか流星改をうまく扱えるか心配なくラいよ」

雲龍「搭載機数も実際殆ど変わってないシ」

天城「機種ヲ統合できたおかげで、少なイ機数でモ効率的ニ運用できますからね」

葛城「景雲改戦攻って便利よねー。噴式震電よりも遅いし運動性も劣るけどけど足は長いしなんでもできる。まさに万能機って感じ」



―――Q.嶺花とか吼星、光武って積んでみたい?


雲龍「なにそレ?」

天城「聞いたことありませんね……」

葛城「と言うか読めないし、命名規則おかしクない?」

雲龍「私たちはいつもので十分ヨ」

天城「ですね」

葛城「五式シリーズに新風とか噴雷って言うのもあるらしいけど、何のことなンだろ」


噴式機は改二甲シリーズのみ可能で通常使用不可だといいなー

988: 2015/12/12(土) 13:20:18.51 ID:4Ay1xIdI0
……一月ぶりに本土に還って来たら秋イベすら終わっていた件について
オマケも最終回です



・---・天翔ケル白鶴、幸瑞ル紅鶴・---・


――今でも夢に見る光景がある。私の最期の瞬間


――敵の猛攻の前に、秋月が大爆発とともに吹き飛び千歳が黒煙を上げながら傾いて沈んでいった


――千代田は足をやられて落伍して、私も、隣りにいる瑞鳳も満身創痍……でも、これは私の方がダメみたいだ



『総員上甲板!!』



――ああ、情けないなあ。こんな姿みんなが見たらなんて言うかなぁ


――身体が傾いていく……意識が、薄れていく……


――ごめんね、翔鶴姉ぇ。やっぱり私、翔鶴姉ぇがいないとダメだったみたい……



……

…………

………………



瑞鶴「」パチリ



瑞鶴「……はぁ」




――ふと隣を見ると、翔鶴姉ぇは今日も先に起きて部屋を出ていた



989: 2015/12/12(土) 13:25:15.75 ID:4Ay1xIdI0

………………


妖精1『提督さん提督さん。ついに完成したです』フンスッ

妖精2『おまたせしましたです』


提督「おぉ、ついにできたか……! これで準備は完了だな」


妖精3『はいです』

妖精4『でも、ホントにいいのです?』


提督「問題ない――――とは言い切れないのは情けないんだがね。でも、せっかくここまでやってもらったのにやっぱナシはないだろ」


妖精1『またしばらく大変です?』


提督「……まあ、大変なのはいつもの事だから。しかし今回はみんなへの迷惑を一切かけてないからね。完全に俺個人の問題だからバレなきゃいい」


妖精2『でも、きっとバレると思うのです』

妖精3『特に翔鶴さんは……』


提督「まあその時はその時さ。それじゃあ、後のことはよろしく頼むよ」


妖精1『了解しましたです』

妖精2『約束の限定ケーキを所望するです』


提督「わかってるって。ちゃんと予約しておくよ」




妖精1『……ところで、コレどうするです?』チラッ

妖精2『久しぶりに開発欲が疼いた故、反省はしてないのです』

妖精3『せっかくならイイものを、です』

妖精4『それじゃあケーキが来るまでゆったりするです』



???『』



990: 2015/12/12(土) 13:30:12.92 ID:4Ay1xIdI0


提督「翔鶴型全員集合! ――と言ってもいつもどおり最初からいるか」

翔鶴「?」

瑞鶴「なんか用でもあるの?」

提督「うん。まあなんだ……とりあえず着いてきてもらえるかな。あ、用があるなら今のうちに済ませておくようにな」

翔鶴「私は大丈夫ですけれど……」

瑞鶴「私も平気だよ」

葛城「瑞鶴先輩たち何処かへ行かれるんデすか?」

瑞鶴「なんかねー。珍しいというかなんというか」

翔鶴「外へ出かけるのであれば着替えてきますが……」

提督「ああそれは大丈夫。移動と言っても工廠へだから」

瑞鶴「工廠? なんでまた」

翔鶴「妖精さんになにかお願いしていましたっけ?」

提督「それも来てからのお楽しみ。葛城、悪いけど留守番頼むよ」

葛城「えぇー……」イキタイー

提督「雲龍型にはあとでちゃーんとお願いごとがあるから、できれば二人とも呼んでおいてもらえるとありがたい」

葛城「ぶぅ。りょうカーい。じゃあ雲龍姉ぇと天城姉ぇ呼んでくルわね」

提督「よろしくな。それじゃあ二人とも、行こうか」

瑞鶴「なんだろうね翔鶴姉ぇ」

翔鶴「さあ、それは私もなんとも……」

瑞鶴「いよいよ提督さんが翔鶴姉ぇにプロポーズって?」ニヤニヤ

翔鶴「?! そ、そんなワケ無いでしょうっ。大体、まだ戦争中だし……」マッカッカ

瑞鶴「まだ、ねえ?」ニヨニヨ

翔鶴「ず、瑞鶴!」



提督「(……聞こえてるんだがなあ)」


991: 2015/12/12(土) 13:35:14.00 ID:4Ay1xIdI0


―工廠―

瑞鶴「で、私達を連れて工廠まで来たわけだけど、一体何をするの?」

翔鶴「……(ドキドキ)……」←実はちょっとだけ期待してる

提督「二人には、これからちょっとした改装を受けてもらいます」

翔鶴「……えっ?」

瑞鶴「改装て……私達特に改装するようなことってないと思うけど」

提督「準備はもう出来てるから、あとはそのまま妖精さんに任せてもらえれば大丈夫だから」

瑞鶴「いやだから特に改装するようなことなんて……」

翔鶴「………………」←期待が外れて安心三割しょんぼり七割

提督「まあまあ落ち着いて。それじゃあ妖精さんたち、あとはよろしく頼むよ」


妖精1『はいです』サッ

妖精2『承りましたです』ササッ


翔鶴「え? て、提督?」オロオロ

瑞鶴「なんか妖精さんがいっぱい来た?!」


妖精3『まあまあこちらへどうぞです』

妖精4『悪いようにはしないです』


提督「俺は終わったころまた来るから」ヒラヒラ

瑞鶴「ちょ、ちょっとー! 一体なんなのよー!」

翔鶴「???」オロオロオロ



………………

…………

……



翔鶴(改二甲)「………………」

瑞鶴(改二甲)「………………」


992: 2015/12/12(土) 13:40:13.53 ID:4Ay1xIdI0

瑞鶴「――つまり、雲龍たちが使ってた艦載機を使えるようにするために改装したってこと?」

提督「端的にいうとそうなるね」

翔鶴「しかし提督。この改装はいろいろと制約が多いと前に仰ってませんでしたか?」

提督「確かに燃費とか搭載量とかいろいろ考えなきゃいけないことは増えた。でもね、それでも打撃力は得るべきだと判断したわけだ」

翔鶴「打撃力……」

提督「それに翔鶴も言ってたことだしね。改装するなら瑞鶴と一緒だって」

翔鶴「提督……」

瑞鶴「まー翔鶴姉ぇと私が揃ったら間違いないよねっ。それに、確かに噴式艦載機は魅力的かなあ。そのための装甲甲板っていうのもわかるし」

翔鶴「それで、私たちは何を使用するのですか?」

提督「これまで雲龍たちが使っていた橘花改だ。妖精さんが改造して戦爆化したからちょっと運動性は落ちたけど、機種を統合できた分運用に幅ができるだろう」



橘花改妖精『』ヨロシクネー



雲龍「私たちは景雲改戦攻に機種転換したかラ」

天城「あ、とハ言ってモ噴式震電モ今までどおリ使っていますよ」

葛城「最近はもっぱら直掩専用だケどね」

提督「と言うわけで二人とも。今までとは全く運用方法が変わるから詳しいことは雲龍たちに教わってくれ。これで戦争を終わらせよう」

瑞鶴「終わらせるって……」

翔鶴「まさか提督。本格的に参戦されるのですか?」

提督「ああ。いい加減資源にも限りあるからもたもたしていられない。翔鶴や雲龍たちを積極投入して一気に勝負を決める。そう決めた」

瑞鶴「わぁお。提督さんついにやる気になっちゃった。ま、私も思いっきり暴れたいって思ってたところだしちょうどいいかなー」

提督「とはいっても翔鶴たちはともかく、雲龍たちは見つからないようにしないといけないのは一緒だけど」

葛城「それは今までどおりだから別にいいんだけど、何気に難易度上がってる気がするノよね」

提督「よろしく頼むよ」

葛城「簡単に言ってくれるんだカらぁ」

雲龍「それにしても、私たちが瑞鶴姉たちに教える日が来るなんてネ」

天城「夢ガ逆ニ叶ってしまってますね」

葛城「ハッ! と言うことは……ず、瑞鶴センパイに手取り足取り……うへ、ウへへ」ニヨニヨ

瑞鶴「」エェ……


993: 2015/12/12(土) 13:45:41.85 ID:4Ay1xIdI0


センパイー……!! ハァハァ



瑞鶴「と、ところで提督さん」ヤメイッ

提督「なんだ?」

瑞鶴「私たちが橘花改を使うのは分かったけどさ、この子って一体誰?」



??『』ヤァ



提督「おや、初めて見る妖精さんだなあ」コンニチハ

瑞鶴「航空隊の妖精さんっぽいけど、なんだか着てる服が違うよねー」ツンツン



??『』キャッキャッ



翔鶴「あ、あの。提督……?」

提督「翔鶴か。どうかしたか」

翔鶴「いまいらっしゃっている妖精さんなんですが……」

瑞鶴「この子のことでしょ」

翔鶴「えぇそう。それでその、どうやら新しい機体の妖精さんみたいでして」

提督「新しい機体? そんなの開発した覚えはないぞ」

翔鶴「ど、どうやら勢い余って開発してしまったみたいで……」

提督「………………」

翔鶴「提督?」

提督「俺はこんな展開に覚えがあるし、この先に起こる展開もなんとなく予想がつくんだがね」

翔鶴「あ、あはは……」



ガチャッ!!


吹雪「し、司令官! 大変ですっ。備蓄されていたはずの各種資源がなくなっています!」

提督「……ほらな?」

翔鶴「」



ド、ドウシマショウ?!

ドウスルト言ワレテモナァ……



瑞鶴「あたらしい子かあ。ねね、あなたの名前はなんて言うの?」



??『』ハイ



―閃風―


994: 2015/12/12(土) 13:50:22.34 ID:4Ay1xIdI0


………………

…………

……



『敵機来襲!!』



――ああ、またこの夢か。いつ見ても慣れることはないし気分が悪くなる


――この後は雲霞のごとくやって来た敵機に蹂躙されて、秋月や千歳がやられちゃうんだよなぁ


――頼みの直掩機もわずか二十機程度。スズメの涙ってこの事を言うんだろうね


――今回も絶望的な防空戦が始ま……



ズドドドドドドッ……!!


『――ちょっとアンタ! なに悟ったような顔してんのよ!』



――え? なに、これ?


――向かってくる真っ黒な大群に、お尻から火を吹きながら見たことのない飛行機がありえないような速さで突っ込んでいく……?



『結果がいつまでも一緒だとは思わないことね! 諦めなければ、いつか活路は開くのよ』

『そうね。マリアナ、エンガノを超えて私たちは更に高く翔び続けていくわ』

『だからアンタもそんな顔してないで、笑って見てなさい。今から私たちが本当の一航せ……五航戦の力を見せてあげるから』


――五航戦って、あなたたちまさか……?!


『さ、やろう○○姉ぇ!』

『ええ。いくわよ○○』


――ねえ! あななたちってもしかして……!



おしまい

995: 2015/12/12(土) 13:56:01.46 ID:4Ay1xIdI0
最後のは夢の中とはいえ瑞鶴(実艦)が鶴姉妹(艦娘)を見たと捉えていただければ幸いです
閃風を知ってる人が艦これユーザーにどれだけいるか……あと勲烈風とか双戦とか


最後間が空きましたが今までご覧頂きありがとうございました
艦これ改を待ちつつ。。。

996: 2015/12/12(土) 14:57:23.20 ID:6+pNzU9qO
乙です

997: 2015/12/12(土) 16:15:17.84 ID:WJOE3NGSO
終わるのは名残惜しいが乙です

998: 2015/12/12(土) 17:54:27.68 ID:2Ku8svtAO
お疲れ様でした
SSの雰囲気が好きでした
次を心待ちにしてます



引用: 翔鶴「瑞鶴、あまり提督の邪魔をしちゃだめよ?」