1: 2015/03/17(火) 01:03:25.65 ID:Bjq1I4IS.net
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その1】
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その2】
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その3】
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その4】
の続編です
見てない人は、こちらから読んでください
希のifストーリーです
2: 2015/03/17(火) 01:05:15.62 ID:Bjq1I4IS.net
---
「おはよ、にこっち。」
「…おはよう、希。」
今日から、新学期が始まる
行ってすぐ全校集会やし
なんとなく、待ち合わせて行く事にした
「絵里は?」
「えりちは、この先で待ってるよ。」
「おはよう、二人とも。」
「おはよ。」
「おはよう、えりち。」
「晴れて、良かったね♪」
「おはよ、にこっち。」
「…おはよう、希。」
今日から、新学期が始まる
行ってすぐ全校集会やし
なんとなく、待ち合わせて行く事にした
「絵里は?」
「えりちは、この先で待ってるよ。」
「おはよう、二人とも。」
「おはよ。」
「おはよう、えりち。」
「晴れて、良かったね♪」
3: 2015/03/17(火) 01:05:58.43 ID:Bjq1I4IS.net
「今日は、誰かさんの晴れ舞台だものね。」
「…ほーんと、何であの子にしたんだか。」
「にこっちも、わかってくるせに♪」
「ま、まあ…そりゃあね。」
「彼女なら…きっと。」
「私達以上に、この学校を盛り上げてくれるはずだから。」
「…それでも、やっぱりウチらが支えんとね。」
「そうね。」
「やっぱり…まだまだ、不安だもの。」
「ま、にこはちゃんと活動できたらいいけどね。」
「…まったく、素直やないんやから♪」
「ふんっ!」
「ほら、もう着くわよ?」
「…ほーんと、何であの子にしたんだか。」
「にこっちも、わかってくるせに♪」
「ま、まあ…そりゃあね。」
「彼女なら…きっと。」
「私達以上に、この学校を盛り上げてくれるはずだから。」
「…それでも、やっぱりウチらが支えんとね。」
「そうね。」
「やっぱり…まだまだ、不安だもの。」
「ま、にこはちゃんと活動できたらいいけどね。」
「…まったく、素直やないんやから♪」
「ふんっ!」
「ほら、もう着くわよ?」
4: 2015/03/17(火) 01:06:53.56 ID:Bjq1I4IS.net
----
講堂で、理事長の演説が始まる
「…音ノ木坂学院は。」
「入学希望者が予想を超える結果となったため。」
「来年度も、生徒を募集する事になりました。」
「3年生は、残りの学園生活を、悔いの無いよう過ごし。」
「実りのある毎日を、送って行ってもらえたらと思います。」
「そして1年生、2年生は。」
「これから入学してくる、後輩達のお手本となるよう。」
「気持ちを新たに、前進していってください。」
「…理事長、ありがとうございました。」
「続きまして、生徒会長挨拶。」
「生徒会長、よろしくお願いします。」
…えりちが、立ち上がる
講堂で、理事長の演説が始まる
「…音ノ木坂学院は。」
「入学希望者が予想を超える結果となったため。」
「来年度も、生徒を募集する事になりました。」
「3年生は、残りの学園生活を、悔いの無いよう過ごし。」
「実りのある毎日を、送って行ってもらえたらと思います。」
「そして1年生、2年生は。」
「これから入学してくる、後輩達のお手本となるよう。」
「気持ちを新たに、前進していってください。」
「…理事長、ありがとうございました。」
「続きまして、生徒会長挨拶。」
「生徒会長、よろしくお願いします。」
…えりちが、立ち上がる
5: 2015/03/17(火) 01:07:21.24 ID:Bjq1I4IS.net
しん、とした空間に
えりちの拍手がこだまする
それは、彼女に託した想いからか
それとも、彼女へのエールなのか
えりちの拍手につられて
胸を張って、舞台袖から現れた
マイクに向かうその一歩一歩が
彼女が積み重ねて来た過去のように
壇上に立つその姿は
ウチには、凛々しく見えた
…まるで、就任した時のえりちみたいに
えりちの拍手がこだまする
それは、彼女に託した想いからか
それとも、彼女へのエールなのか
えりちの拍手につられて
胸を張って、舞台袖から現れた
マイクに向かうその一歩一歩が
彼女が積み重ねて来た過去のように
壇上に立つその姿は
ウチには、凛々しく見えた
…まるで、就任した時のえりちみたいに
7: 2015/03/17(火) 01:08:03.19 ID:Bjq1I4IS.net
「…みなさん、こんにちは!」
後ろから、なぜか歓声が聞こえる
「この度、新生徒会長となりました。」
「スクールアイドルでおなじみ…」
「高坂穂乃果です!!」
「…」
「…?」
「どうしたのかしら…?」
穂乃果ちゃんは、そのまま立ってる
「あー…えー…」
「…」
一つだけ、訂正
えりちに似てるのは…
マイクの前まで、やったね
後ろから、なぜか歓声が聞こえる
「この度、新生徒会長となりました。」
「スクールアイドルでおなじみ…」
「高坂穂乃果です!!」
「…」
「…?」
「どうしたのかしら…?」
穂乃果ちゃんは、そのまま立ってる
「あー…えー…」
「…」
一つだけ、訂正
えりちに似てるのは…
マイクの前まで、やったね
8: 2015/03/17(火) 01:09:10.67 ID:Bjq1I4IS.net
そのあと、海未ちゃんたちのお陰で
なんとか挨拶も終わって
集会は解散になった
「…もう、穂乃果ったら。」
「でも、あれくらいの方が、案外向いてるんかも?」
「あれで、仕事がちゃんと出来るなら…ね。」
----
生徒会室の中から、声が聞こえる
「生徒会長って、大変なんだねえ…」
二人して吹き出してから、中に入る
「…わかってくれた?」
「ぅ絵里ちゃん!」
「うふふ…頑張ってるかね?君達。」
「希ちゃんも…!」
なんとか挨拶も終わって
集会は解散になった
「…もう、穂乃果ったら。」
「でも、あれくらいの方が、案外向いてるんかも?」
「あれで、仕事がちゃんと出来るなら…ね。」
----
生徒会室の中から、声が聞こえる
「生徒会長って、大変なんだねえ…」
二人して吹き出してから、中に入る
「…わかってくれた?」
「ぅ絵里ちゃん!」
「うふふ…頑張ってるかね?君達。」
「希ちゃんも…!」
9: 2015/03/17(火) 01:10:19.46 ID:Bjq1I4IS.net
ちょっと格好つけて入ったのに
そこには触れてくれんかった
「…」
少し、寂しかったりも…する
「…大丈夫?」
「挨拶、かなり拙い感じだったわよ?」
「…えへへ、ごめんなさい。」
「それで、今日は?」
「特に、用事はないけど…」
「どうしてるかな、って。」
「自分が推薦した手前もあるし…心配で。」
おっと、ウチも切り替えんと
「明日からまた。」
「みっちりダンスレッスンもあるしね♪」
そこには触れてくれんかった
「…」
少し、寂しかったりも…する
「…大丈夫?」
「挨拶、かなり拙い感じだったわよ?」
「…えへへ、ごめんなさい。」
「それで、今日は?」
「特に、用事はないけど…」
「どうしてるかな、って。」
「自分が推薦した手前もあるし…心配で。」
おっと、ウチも切り替えんと
「明日からまた。」
「みっちりダンスレッスンもあるしね♪」
10: 2015/03/17(火) 01:10:57.56 ID:Bjq1I4IS.net
「…カードによれば。」
「穂乃果ちゃん、生徒会長として…」
「相当苦労するみたいよ?」
いつのまにか、ウチの代名詞みたいになったこのカード
使い方は最早合ってるとは言えんかもやけど…
なんとなく、このカードも喜んでる…気がした
「ええーっ!?」
「…だから二人とも、フォローしたってね?」
もちろん、ウチらもそのつもり♪
「気にかけてくれて、ありがとう♪」
「いえいえ。」
「困った事があったらいつでも言って?」
「何でも手伝うから。」
「…ありがとうっ!!」
「穂乃果ちゃん、生徒会長として…」
「相当苦労するみたいよ?」
いつのまにか、ウチの代名詞みたいになったこのカード
使い方は最早合ってるとは言えんかもやけど…
なんとなく、このカードも喜んでる…気がした
「ええーっ!?」
「…だから二人とも、フォローしたってね?」
もちろん、ウチらもそのつもり♪
「気にかけてくれて、ありがとう♪」
「いえいえ。」
「困った事があったらいつでも言って?」
「何でも手伝うから。」
「…ありがとうっ!!」
11: 2015/03/17(火) 01:11:42.30 ID:Bjq1I4IS.net
「心配…しなくても、大丈夫そうやね。」
「ふふっ、そうかもね。」
「…?」
「それじゃ、私達はこれで。」
「また、後でな♪」
「うんっ!」
「2人とも、ありがとう!」
生徒会室を出て、部室に向かう
「なーんや、ちょっと拍子抜けかも?」
「…まあ、まだ始まったばかりだしね。」
「むしろ、これから…」
前から、花陽ちゃんが走ってくる
「おーい、どうした…」
「ふふっ、そうかもね。」
「…?」
「それじゃ、私達はこれで。」
「また、後でな♪」
「うんっ!」
「2人とも、ありがとう!」
生徒会室を出て、部室に向かう
「なーんや、ちょっと拍子抜けかも?」
「…まあ、まだ始まったばかりだしね。」
「むしろ、これから…」
前から、花陽ちゃんが走ってくる
「おーい、どうした…」
12: 2015/03/17(火) 01:12:17.42 ID:Bjq1I4IS.net
「あっ!!」
「お二人は、部室で待っていて下さい!!」
そう言うと花陽ちゃんは、また駆けて行く
「ちょっと、廊下は走っちゃ…!」
えりちが言い終わる前に
にこっち達も走って来た
「ちょっ!にこっち!?」
「話は後!!」
「部室で待ってなさい!!」
「「…?」」
「…とりあえず、部室いこっか?」
「ええ…」
-----
「もう一度、ラブライブ!?」
「お二人は、部室で待っていて下さい!!」
そう言うと花陽ちゃんは、また駆けて行く
「ちょっと、廊下は走っちゃ…!」
えりちが言い終わる前に
にこっち達も走って来た
「ちょっ!にこっち!?」
「話は後!!」
「部室で待ってなさい!!」
「「…?」」
「…とりあえず、部室いこっか?」
「ええ…」
-----
「もう一度、ラブライブ!?」
13: 2015/03/17(火) 01:13:28.09 ID:Bjq1I4IS.net
花陽ちゃんから知らされた報告は
第2回ラブライブが開催されるというもの
どうやら、前回の反響が大きかったらしく
今回は、前回以上に設備なんかも大きくなってるらしい
そして何と言っても今回は
今までのランキング形式ではなくて
各エリアで行う審査…
いわゆるリーグ形式で本戦出場チームが決まるらしい
って、事は…
「でも待って!」
「地区予選があるって事は…」
えりちが、一番始めに気付く
「私達…A-RISEとぶつかるって事じゃない?」
「「…あ。」」
第2回ラブライブが開催されるというもの
どうやら、前回の反響が大きかったらしく
今回は、前回以上に設備なんかも大きくなってるらしい
そして何と言っても今回は
今までのランキング形式ではなくて
各エリアで行う審査…
いわゆるリーグ形式で本戦出場チームが決まるらしい
って、事は…
「でも待って!」
「地区予選があるって事は…」
えりちが、一番始めに気付く
「私達…A-RISEとぶつかるって事じゃない?」
「「…あ。」」
14: 2015/03/17(火) 01:14:31.59 ID:Bjq1I4IS.net
花陽ちゃんが、膝から崩れ落ちる
「…終わりました。」
「だーめだー…」
にこっちも、頭を抱える
…なんたって、直に目の前で見てしまったもんね
みんなが落ち込む中、海未ちゃんが口を開く
「確かにA-RISEとぶつかるのは苦しいですが。」
「だからといって諦めるのは早いと思います!」
「…海未の言う通りね。」
「やる前から諦めていたら、何も始まらない。」
「今までだって、そうやって来たでしょう?」
「…それもそうね。」
真姫ちゃんが、答える
「エントリーするのは自由なんだし。」
「出場してみてもいいんじゃないかしら?」
「…終わりました。」
「だーめだー…」
にこっちも、頭を抱える
…なんたって、直に目の前で見てしまったもんね
みんなが落ち込む中、海未ちゃんが口を開く
「確かにA-RISEとぶつかるのは苦しいですが。」
「だからといって諦めるのは早いと思います!」
「…海未の言う通りね。」
「やる前から諦めていたら、何も始まらない。」
「今までだって、そうやって来たでしょう?」
「…それもそうね。」
真姫ちゃんが、答える
「エントリーするのは自由なんだし。」
「出場してみてもいいんじゃないかしら?」
15: 2015/03/17(火) 01:15:11.14 ID:Bjq1I4IS.net
「大変だけど、やってみよう?」
花陽ちゃんが、起き上がる
…でも
穂乃果ちゃんが、すごく落ち着いてる
普通なら、飛び跳ねて喜びそうやのに…
「…穂乃果?」
「ふう…」
「出なくても、いいんじゃない?」
「「ええーっ!?」」
「ほ、穂乃果ちゃん…?」
「今、なんと…?」
屈託の無い笑顔で、穂乃果ちゃんは繰り返す
「ラブライブ、出なくてもいいと思う♪」
花陽ちゃんが、起き上がる
…でも
穂乃果ちゃんが、すごく落ち着いてる
普通なら、飛び跳ねて喜びそうやのに…
「…穂乃果?」
「ふう…」
「出なくても、いいんじゃない?」
「「ええーっ!?」」
「ほ、穂乃果ちゃん…?」
「今、なんと…?」
屈託の無い笑顔で、穂乃果ちゃんは繰り返す
「ラブライブ、出なくてもいいと思う♪」
16: 2015/03/17(火) 01:16:33.29 ID:Bjq1I4IS.net
さて、新スレ立ててすぐですが
明日早いので、今日はここまでにします
明日も更新するので、楽しみに待っててください
明日早いので、今日はここまでにします
明日も更新するので、楽しみに待っててください
19: 2015/03/17(火) 20:59:27.50 ID:Bjq1I4IS.net
「ほーのーかー!!」
にこっちが穂乃果ちゃんを隣の部屋へ連れて行く
鏡の前に座らせて…
「穂乃果、自分の顔が見えますか?」
「見え…ます。」
「では、鏡の中の自分はなんと言ってますか?」
海未ちゃんがこんなにうろたえるとこ、初めて見たかも
…でも、なんで穂乃果ちゃんは
ラブライブに出なくていいと思うんやろ?
「私は…」
「歌って踊って、みんなが幸せなら、それで…」
「今までラブライブを目標にやって来たじゃない!」
にこっちが詰め寄る
一番、ラブライブに思い入れが強いのは、にこっちやし
にこっちが穂乃果ちゃんを隣の部屋へ連れて行く
鏡の前に座らせて…
「穂乃果、自分の顔が見えますか?」
「見え…ます。」
「では、鏡の中の自分はなんと言ってますか?」
海未ちゃんがこんなにうろたえるとこ、初めて見たかも
…でも、なんで穂乃果ちゃんは
ラブライブに出なくていいと思うんやろ?
「私は…」
「歌って踊って、みんなが幸せなら、それで…」
「今までラブライブを目標にやって来たじゃない!」
にこっちが詰め寄る
一番、ラブライブに思い入れが強いのは、にこっちやし
20: 2015/03/17(火) 21:00:01.54 ID:Bjq1I4IS.net
みんなが穂乃果ちゃんに声をかけるけど
穂乃果ちゃんは、黙ってばっかり
…でも、なんとなく
穂乃果ちゃんの、本心じゃないような
「…そうだ!」
「明日からまたレッスン大変になるんだし。」
「今日は寄り道して行かない?」
みんな、思う所はあるけど…
とりあえず、穂乃果ちゃんに着いて行く事にした
いろいろ遊び回って
一旦、ゲームセンターで落ち着いたけど…
やっぱり、みんな戸惑ってる
穂乃果ちゃんは、黙ってばっかり
…でも、なんとなく
穂乃果ちゃんの、本心じゃないような
「…そうだ!」
「明日からまたレッスン大変になるんだし。」
「今日は寄り道して行かない?」
みんな、思う所はあるけど…
とりあえず、穂乃果ちゃんに着いて行く事にした
いろいろ遊び回って
一旦、ゲームセンターで落ち着いたけど…
やっぱり、みんな戸惑ってる
21: 2015/03/17(火) 21:00:28.91 ID:Bjq1I4IS.net
「…」
なんとなく、その空気に息が詰まって
外に、出てみた
街頭のディスプレイには、A-RISEのメンバーが
「…希ちゃん、どうしたの?」
穂乃果ちゃんが、気にして出て来てくれた
「…ううん、何でも。」
「はい、ジュース。」
穂乃果ちゃんが、手渡してくれる
「ありがと♪」
「…あ。」
穂乃果ちゃんも、ディスプレイに気がついたみたい
「…やっぱり、すごいね。」
「A-RISE?」
「うん。穂乃果達とは、違うっていうか…」
なんとなく、その空気に息が詰まって
外に、出てみた
街頭のディスプレイには、A-RISEのメンバーが
「…希ちゃん、どうしたの?」
穂乃果ちゃんが、気にして出て来てくれた
「…ううん、何でも。」
「はい、ジュース。」
穂乃果ちゃんが、手渡してくれる
「ありがと♪」
「…あ。」
穂乃果ちゃんも、ディスプレイに気がついたみたい
「…やっぱり、すごいね。」
「A-RISE?」
「うん。穂乃果達とは、違うっていうか…」
22: 2015/03/17(火) 21:01:05.73 ID:Bjq1I4IS.net
「…これ、美味しいね。」
ジュースを一口飲んで、声をかける
「でしょ!?」
「穂乃果の、オススメなんだよ♪」
そうやって無邪気に笑う穂乃果ちゃん
特に、変なとこは見えないけど…
「ねえ、穂乃果ちゃん。」
「ん?どーしたの?」
「本当に、出なくていいと思ってる?」
「…」
「やっぱり、みんなは出たいよね…」
「…ウチの、勝手な想いを言わせてもらえたら。」
「出来れば、最後までみんなといたいんよ。」
「…最後?」
「ほら、行こ?」
「みんな待ってるよ♪」
ジュースを一口飲んで、声をかける
「でしょ!?」
「穂乃果の、オススメなんだよ♪」
そうやって無邪気に笑う穂乃果ちゃん
特に、変なとこは見えないけど…
「ねえ、穂乃果ちゃん。」
「ん?どーしたの?」
「本当に、出なくていいと思ってる?」
「…」
「やっぱり、みんなは出たいよね…」
「…ウチの、勝手な想いを言わせてもらえたら。」
「出来れば、最後までみんなといたいんよ。」
「…最後?」
「ほら、行こ?」
「みんな待ってるよ♪」
23: 2015/03/17(火) 21:01:45.11 ID:Bjq1I4IS.net
あの後、解散してから
みんなと電話で話したけど
…やっぱり、穂乃果ちゃんの考えは分からんかった
それでも、やりきれなくて
頭の中が、もやもやする
なにか、気付く事できないかな…?
-----
「…えりち。」
次の日
廊下で、えりちと会った
「どうしたの?」
「…」
「本当に、出なくていいと思う?」
「…!」
「きっと穂乃果ちゃんも。」
「なにか、あるんやと思う。」
みんなと電話で話したけど
…やっぱり、穂乃果ちゃんの考えは分からんかった
それでも、やりきれなくて
頭の中が、もやもやする
なにか、気付く事できないかな…?
-----
「…えりち。」
次の日
廊下で、えりちと会った
「どうしたの?」
「…」
「本当に、出なくていいと思う?」
「…!」
「きっと穂乃果ちゃんも。」
「なにか、あるんやと思う。」
24: 2015/03/17(火) 21:02:20.43 ID:Bjq1I4IS.net
「そりゃあ、私達に穂乃果の考えは分からないけど…」
「…」
「なにか、考えがあるの?」
「無いけど…でも。」
「なんとなく、無理してる気がするんよ。」
「前のえりちみたいに。」
「何かを、我慢してるような…」
「…でも、何かは分からないんでしょう?」
「言ってくれないのなら、無理に聞いても一緒よ。」
「…うん。」
「でもやっぱり。」
「ウチは、9人一緒がいいな。」
「…最期まで。」
「…そうね。」
「…」
「なにか、考えがあるの?」
「無いけど…でも。」
「なんとなく、無理してる気がするんよ。」
「前のえりちみたいに。」
「何かを、我慢してるような…」
「…でも、何かは分からないんでしょう?」
「言ってくれないのなら、無理に聞いても一緒よ。」
「…うん。」
「でもやっぱり。」
「ウチは、9人一緒がいいな。」
「…最期まで。」
「…そうね。」
26: 2015/03/17(火) 21:17:03.41 ID:Bjq1I4IS.net
---
曇り空の中
ウチらは神田明神にいた
なんでも、我慢できなくなったにこっちが
穂乃果ちゃんに、勝負を挑んだみたいで…
「あっ!」
にこっちのズルで、スタートした階段ダッシュ
それでも、穂乃果ちゃんは着いて行く
そんな時、にこっちがつまづいた
「!にこっち…」
穂乃果ちゃんが、慌てて駆け寄る
「もう、ズルするからだよ…」
「…うるさいわね。」
「ズルでもなんでもいいのよ。」
「ラブライブに出られれば…!」
「にこちゃん…」
曇り空の中
ウチらは神田明神にいた
なんでも、我慢できなくなったにこっちが
穂乃果ちゃんに、勝負を挑んだみたいで…
「あっ!」
にこっちのズルで、スタートした階段ダッシュ
それでも、穂乃果ちゃんは着いて行く
そんな時、にこっちがつまづいた
「!にこっち…」
穂乃果ちゃんが、慌てて駆け寄る
「もう、ズルするからだよ…」
「…うるさいわね。」
「ズルでもなんでもいいのよ。」
「ラブライブに出られれば…!」
「にこちゃん…」
27: 2015/03/17(火) 21:17:35.90 ID:Bjq1I4IS.net
降り出した雨を避けようと
ウチらは、雨宿りしてた
「…ねえ、希ちゃん。」
「ん?どうしたん?」
「昨日言ってた、最後って…」
「…そうよ。」
えりちが、答える
「3月になったら、私達3人は卒業。」
「こうしてみんなと一緒にいられるのは、あと半年。」
「…それに、スクールアイドルでいられるのは、在学中だけ。」
「そんな…」
やっと見つけたウチらの居場所
いれなくなるのは寂しいけど…
それでも、いつか終わりは来る
ウチらは、雨宿りしてた
「…ねえ、希ちゃん。」
「ん?どうしたん?」
「昨日言ってた、最後って…」
「…そうよ。」
えりちが、答える
「3月になったら、私達3人は卒業。」
「こうしてみんなと一緒にいられるのは、あと半年。」
「…それに、スクールアイドルでいられるのは、在学中だけ。」
「そんな…」
やっと見つけたウチらの居場所
いれなくなるのは寂しいけど…
それでも、いつか終わりは来る
28: 2015/03/17(火) 21:18:11.10 ID:Bjq1I4IS.net
「…別にすぐ卒業しちゃう訳じゃないわ。」
「でも…ラブライブに出られるのは、今回がラストチャンス。」
「これを逃したら、もう…」
「…本当は、ずっと続けたいと思う。」
「でも、この9人でラブライブに出られるのは。」
「今回しか無いのよ。」
「…私達も、そう。」
えりちの後に、花陽ちゃんが続く
「例え予選で落ちちゃったとしても。」
「9人で頑張った足跡を残したい…!」
「凛もそう思うにゃー!」
「やってみても…いいんじゃない?」
「…」
「でも…ラブライブに出られるのは、今回がラストチャンス。」
「これを逃したら、もう…」
「…本当は、ずっと続けたいと思う。」
「でも、この9人でラブライブに出られるのは。」
「今回しか無いのよ。」
「…私達も、そう。」
えりちの後に、花陽ちゃんが続く
「例え予選で落ちちゃったとしても。」
「9人で頑張った足跡を残したい…!」
「凛もそう思うにゃー!」
「やってみても…いいんじゃない?」
「…」
29: 2015/03/17(火) 21:18:36.03 ID:Bjq1I4IS.net
「穂乃果。」
「絵里ちゃん…」
「前に、穂乃果の家で言った事、覚えてる?」
「…うん。」
「私は…ううん、私達は。」
「穂乃果のおかげで、今ここにいる。」
「だから…私達の事を考えてくれているのなら。」
「私達は、貴女を支えたいの。」
「…」
「…ことりちゃんは?」
「私は、穂乃果ちゃんが選ぶ道なら…どこへでもっ♪」
「…また自分のせいで。」
「みんなに迷惑をかけてしまうのでは、と心配しているんでしょう?」
「…!」
「絵里ちゃん…」
「前に、穂乃果の家で言った事、覚えてる?」
「…うん。」
「私は…ううん、私達は。」
「穂乃果のおかげで、今ここにいる。」
「だから…私達の事を考えてくれているのなら。」
「私達は、貴女を支えたいの。」
「…」
「…ことりちゃんは?」
「私は、穂乃果ちゃんが選ぶ道なら…どこへでもっ♪」
「…また自分のせいで。」
「みんなに迷惑をかけてしまうのでは、と心配しているんでしょう?」
「…!」
30: 2015/03/17(火) 21:19:15.22 ID:Bjq1I4IS.net
「ラブライブに夢中になって。」
「周りが見えなくなって。」
「生徒会長として…」
「学校のみんなに迷惑をかけるような事があってはいけない…と。」
「…」
「全部、バレバレだねっ。」
「始めたばかりの時は、何も考えないで出来たのに…」
「今は何をやるべきか、分からなくなるときがある。」
「…でも、一度夢見た舞台だもん。」
「やっぱり私だって出たい!」
「生徒会長やりながらだから…」
「また迷惑かける時もあるかもだけど…」
「本当はものすごく出たいよ!!」
「周りが見えなくなって。」
「生徒会長として…」
「学校のみんなに迷惑をかけるような事があってはいけない…と。」
「…」
「全部、バレバレだねっ。」
「始めたばかりの時は、何も考えないで出来たのに…」
「今は何をやるべきか、分からなくなるときがある。」
「…でも、一度夢見た舞台だもん。」
「やっぱり私だって出たい!」
「生徒会長やりながらだから…」
「また迷惑かける時もあるかもだけど…」
「本当はものすごく出たいよ!!」
31: 2015/03/17(火) 21:19:44.35 ID:Bjq1I4IS.net
「…!」
「みんな、どうしたの…?」
みんなで、穂乃果ちゃんの前に並ぶ
「穂乃果、忘れたのですか?」
「…?」
『だって可能性感じたんだ、そうだ進め---』
『後悔したくない、目の前に』
「僕らの道がある---」
ウチらの気持ちは、ひとつ
「「やろうっ!!」」
「…!」
「よ~し!!」
「やろう!」
「ラブライブ、出よう!!」
「みんな、どうしたの…?」
みんなで、穂乃果ちゃんの前に並ぶ
「穂乃果、忘れたのですか?」
「…?」
『だって可能性感じたんだ、そうだ進め---』
『後悔したくない、目の前に』
「僕らの道がある---」
ウチらの気持ちは、ひとつ
「「やろうっ!!」」
「…!」
「よ~し!!」
「やろう!」
「ラブライブ、出よう!!」
32: 2015/03/17(火) 21:20:20.15 ID:Bjq1I4IS.net
そう言うと、穂乃果ちゃんは
雨の中を走って行く
「…穂乃果!?」
雨雲に向かって仁王立ち
大きく息を吸い込んで…
「雨、止めー!!!」
すっごく通った声で、穂乃果ちゃんは叫んだ
みんな、いきなりの行動に声も出せずにいると…
「うそ…?」
雨雲が切れて
お日様が顔を出す
さっきまで土砂降りやってんよ…?
これには流石に
スピリチュアルガールを自称するウチも驚いた
穂乃果ちゃん…やっぱり何か持ってるんやろか?
雨の中を走って行く
「…穂乃果!?」
雨雲に向かって仁王立ち
大きく息を吸い込んで…
「雨、止めー!!!」
すっごく通った声で、穂乃果ちゃんは叫んだ
みんな、いきなりの行動に声も出せずにいると…
「うそ…?」
雨雲が切れて
お日様が顔を出す
さっきまで土砂降りやってんよ…?
これには流石に
スピリチュアルガールを自称するウチも驚いた
穂乃果ちゃん…やっぱり何か持ってるんやろか?
33: 2015/03/17(火) 21:20:58.82 ID:Bjq1I4IS.net
「…本当に止んだ!!」
「人間その気になれば、何だってできるよ!!」
「ラブライブに出るだけじゃもったいない!」
「この9人で残せる…最高の結果!」
穂乃果ちゃんが、空を指す
「…優勝を目指そう!!」
「優勝!?」
ここにいる誰もが驚く
…だって、ほんのちょっと前まで出ないって言ってたのに
…でも、だからこそ
ウチらのリーダーは穂乃果ちゃんなんよ
「おもしろそうやん♪」
「ラブライブの、あの大きな会場で精一杯歌って!」
「私達…一番になろう!!」
「人間その気になれば、何だってできるよ!!」
「ラブライブに出るだけじゃもったいない!」
「この9人で残せる…最高の結果!」
穂乃果ちゃんが、空を指す
「…優勝を目指そう!!」
「優勝!?」
ここにいる誰もが驚く
…だって、ほんのちょっと前まで出ないって言ってたのに
…でも、だからこそ
ウチらのリーダーは穂乃果ちゃんなんよ
「おもしろそうやん♪」
「ラブライブの、あの大きな会場で精一杯歌って!」
「私達…一番になろう!!」
34: 2015/03/17(火) 22:02:25.42 ID:Bjq1I4IS.net
と、みんなで決めた次の日
ウチらは重大な問題に直面する事になった
「「ええーっ!?」」
「どういう事!?」
花陽ちゃんが説明する
「大変です…!」
「ラブライブの予選で発表できる曲は。」
「今までに未発表のものに限られるそうです…」
「未発表…?」
「って事は…つまり今までの曲は使えない、って事?」
花陽ちゃんは、続ける
「参加希望チームが予想以上に多く…」
「中にはプロのアイドルのコピーをしている人たちも。」
「エントリーを希望して来たらしくて…」
ウチらは重大な問題に直面する事になった
「「ええーっ!?」」
「どういう事!?」
花陽ちゃんが説明する
「大変です…!」
「ラブライブの予選で発表できる曲は。」
「今までに未発表のものに限られるそうです…」
「未発表…?」
「って事は…つまり今までの曲は使えない、って事?」
花陽ちゃんは、続ける
「参加希望チームが予想以上に多く…」
「中にはプロのアイドルのコピーをしている人たちも。」
「エントリーを希望して来たらしくて…」
35: 2015/03/17(火) 22:02:51.17 ID:Bjq1I4IS.net
…つまり
「この段階でふるいにかけよう、って訳やね。」
「これから1ヶ月たらずでなんとかしないと…」
「ラブライブに出られない、って事よ。」
そうは言っても、今から新曲となると…
「こーなったらば仕方ない。」
「こんな事もあろうかと…」
「私がこの前作詞した、『にこにーにこちゃん』という詩に曲をつけ…」
「実際の所どうするんや…?」
「スルー!?」
にこっち、今突っ込んでる余裕ないんよ
「…なんとかしなきゃ!!」
「この段階でふるいにかけよう、って訳やね。」
「これから1ヶ月たらずでなんとかしないと…」
「ラブライブに出られない、って事よ。」
そうは言っても、今から新曲となると…
「こーなったらば仕方ない。」
「こんな事もあろうかと…」
「私がこの前作詞した、『にこにーにこちゃん』という詩に曲をつけ…」
「実際の所どうするんや…?」
「スルー!?」
にこっち、今突っ込んでる余裕ないんよ
「…なんとかしなきゃ!!」
36: 2015/03/17(火) 22:03:14.09 ID:Bjq1I4IS.net
「でも、一体どうすれば…」
穂乃果ちゃんが頭を抱える
「…作るしかないわね。」
えりちが言う
「どうやって…」
「真姫!」
「…!」
「もしかして…」
「ええ…」
「合宿よ!!」
「…いたっ!?」
えりちの頭を叩く
「ちょっ!?希!?」
「なに、人に任せてるん…?」
穂乃果ちゃんが頭を抱える
「…作るしかないわね。」
えりちが言う
「どうやって…」
「真姫!」
「…!」
「もしかして…」
「ええ…」
「合宿よ!!」
「…いたっ!?」
えりちの頭を叩く
「ちょっ!?希!?」
「なに、人に任せてるん…?」
37: 2015/03/17(火) 22:03:41.84 ID:Bjq1I4IS.net
「…だって、作るしかないじゃない!」
「それは分かるし、そのために合宿をやった方がいいのも分かる。」
「でも、最初に真姫ちゃん頼るのはどうなん?」
「だ、だって前回もそうだったし…」
もう一度、叩いてみた
「ま、また…!」
「あんな、えりち。」
「いくら切羽詰まってるとは言え。」
「人の家あてにするなんて…」
「ちょ、ちょっと希…」
「とりあえず、真姫ちゃんに謝ろっか♪」
「は、はい…」
「それは分かるし、そのために合宿をやった方がいいのも分かる。」
「でも、最初に真姫ちゃん頼るのはどうなん?」
「だ、だって前回もそうだったし…」
もう一度、叩いてみた
「ま、また…!」
「あんな、えりち。」
「いくら切羽詰まってるとは言え。」
「人の家あてにするなんて…」
「ちょ、ちょっと希…」
「とりあえず、真姫ちゃんに謝ろっか♪」
「は、はい…」
38: 2015/03/17(火) 22:04:14.57 ID:Bjq1I4IS.net
えりち、親しみやすくなったのはええけど
昔あった賢さがどんどん無くなってる気がする…
まあ、何はともあれ
時間がないのも事実やし
真姫ちゃんに、聞いてみる
「…まあ、確かにビックリはしたけど。」
「多分大丈夫だと思うから。」
「…うん、ありがとうな?」
「べっ、別に、これくらい…///」
「いやいや、ちゃんと感謝せんとな♪」
「な?えりち。」
「…ありがとう、真姫。」
「ありがとう、真姫ちゃん!」
みんなが口々にお礼を言う
「…はいはい、分かったから。」
昔あった賢さがどんどん無くなってる気がする…
まあ、何はともあれ
時間がないのも事実やし
真姫ちゃんに、聞いてみる
「…まあ、確かにビックリはしたけど。」
「多分大丈夫だと思うから。」
「…うん、ありがとうな?」
「べっ、別に、これくらい…///」
「いやいや、ちゃんと感謝せんとな♪」
「な?えりち。」
「…ありがとう、真姫。」
「ありがとう、真姫ちゃん!」
みんなが口々にお礼を言う
「…はいはい、分かったから。」
39: 2015/03/17(火) 22:04:48.75 ID:Bjq1I4IS.net
-----
無事、真姫ちゃんのご両親からの許可も出て
週末、山の麓の別荘へ
「綺麗…!」
「空気が澄んでるねー。」
停車駅で降りると、新鮮な空気に包まれる
「やっぱり真姫ちゃん、すごいにゃー!」
「こんな所にも別荘があるなんて…」
凛ちゃんと花陽ちゃんに褒められて
素直じゃない真姫ちゃんは少し嬉しそうや
お話もそこそこにして
とりあえず別荘に向かおうとしたけど…
「…あれ?」
凛ちゃんが立ち止まる
無事、真姫ちゃんのご両親からの許可も出て
週末、山の麓の別荘へ
「綺麗…!」
「空気が澄んでるねー。」
停車駅で降りると、新鮮な空気に包まれる
「やっぱり真姫ちゃん、すごいにゃー!」
「こんな所にも別荘があるなんて…」
凛ちゃんと花陽ちゃんに褒められて
素直じゃない真姫ちゃんは少し嬉しそうや
お話もそこそこにして
とりあえず別荘に向かおうとしたけど…
「…あれ?」
凛ちゃんが立ち止まる
40: 2015/03/17(火) 22:07:32.30 ID:Bjq1I4IS.net
>>39ミス
付け忘れ
「…どうかした?」
「何か…足りてない気がしないかにゃ?」
「忘れ物?」
「忘れ物じゃないけど。」
「なにか、足りてない気が…」
付け忘れ
「…どうかした?」
「何か…足りてない気がしないかにゃ?」
「忘れ物?」
「忘れ物じゃないけど。」
「なにか、足りてない気が…」
43: 2015/03/18(水) 21:18:41.64 ID:NSFol7q+.net
「どうしたのですか?ことり、凛。」
「海未ちゃん…」
「凛ちゃんが、何か足りてないって…」
「足りてない?」
「忘れ物ですか?」
「ううん、そんなんじゃないんだけど…」
「まったく、穂乃果じゃあるまいし。」
「忘れ物なんかするわけ…」
にこっちが、止まる
「…にこ?」
「…ねえ、足りないってまさか。」
「…!」
「「穂乃果(ちゃん)!?」」
「海未ちゃん…」
「凛ちゃんが、何か足りてないって…」
「足りてない?」
「忘れ物ですか?」
「ううん、そんなんじゃないんだけど…」
「まったく、穂乃果じゃあるまいし。」
「忘れ物なんかするわけ…」
にこっちが、止まる
「…にこ?」
「…ねえ、足りないってまさか。」
「…!」
「「穂乃果(ちゃん)!?」」
44: 2015/03/18(水) 21:19:22.52 ID:NSFol7q+.net
「ことり!今すぐ穂乃果に電話!」
「は、はいっ!」
えりちが指示を出す
「希ちゃん、穂乃果ちゃんは今どこに!?」
「むむ…ウチの占いやと、一駅先に…そうや!」
「よーし、凛ちゃん!」
「今すぐに走って追いつくんや!」
「了解にゃ!!」
凛ちゃんがダッシュする
「って、出来る訳ないにゃー!!」
「やんなー…」
「遊んでる場合ではありません!!」
なんとか穂乃果ちゃんに連絡をとって
次の駅で帰って来てもらった
「は、はいっ!」
えりちが指示を出す
「希ちゃん、穂乃果ちゃんは今どこに!?」
「むむ…ウチの占いやと、一駅先に…そうや!」
「よーし、凛ちゃん!」
「今すぐに走って追いつくんや!」
「了解にゃ!!」
凛ちゃんがダッシュする
「って、出来る訳ないにゃー!!」
「やんなー…」
「遊んでる場合ではありません!!」
なんとか穂乃果ちゃんに連絡をとって
次の駅で帰って来てもらった
45: 2015/03/18(水) 21:20:13.51 ID:NSFol7q+.net
「たるみ過ぎです!!」
バス停で合流した穂乃果ちゃんを、海未ちゃんがしかる
「だって、みんな起こしてくれないんだもーん!!」
「ひどいよっ!!」
涙目になる穂乃果ちゃんを、ことりちゃんが慰める
「ごめんね?」
「忘れ物ないか確認するまで気付かなくて…」
「…そもそも、遊びに来たのではないのですよ!?」
「まあまあ、海未ちゃん。」
「こうやって無事合流できた訳やし…」
「とにかく、新曲作りのための合宿です!」
「1秒たりとも惜しいのですよ!?」
「…はーい。」
「…それじゃ、行きましょ?」
「もう、すぐそこだから。」
真姫ちゃんに案内されて、別荘へ
バス停で合流した穂乃果ちゃんを、海未ちゃんがしかる
「だって、みんな起こしてくれないんだもーん!!」
「ひどいよっ!!」
涙目になる穂乃果ちゃんを、ことりちゃんが慰める
「ごめんね?」
「忘れ物ないか確認するまで気付かなくて…」
「…そもそも、遊びに来たのではないのですよ!?」
「まあまあ、海未ちゃん。」
「こうやって無事合流できた訳やし…」
「とにかく、新曲作りのための合宿です!」
「1秒たりとも惜しいのですよ!?」
「…はーい。」
「…それじゃ、行きましょ?」
「もう、すぐそこだから。」
真姫ちゃんに案内されて、別荘へ
46: 2015/03/18(水) 21:20:36.76 ID:NSFol7q+.net
-----
別荘について
一通りみんなで探検する
…やっぱり、真姫ちゃんの家ってすごいんやね
「ピアノ!」
「お金持ちの家でよく見るやつ!」
「…そして暖炉!!」
穂乃果ちゃん達は大はしゃぎ
「すごいにゃー!」
「初めて暖炉みたにゃー!!」
「ここに火を…!」
「つけないわよ?」
真姫ちゃんが制する
「まだそんな寒くないでしょ?」
別荘について
一通りみんなで探検する
…やっぱり、真姫ちゃんの家ってすごいんやね
「ピアノ!」
「お金持ちの家でよく見るやつ!」
「…そして暖炉!!」
穂乃果ちゃん達は大はしゃぎ
「すごいにゃー!」
「初めて暖炉みたにゃー!!」
「ここに火を…!」
「つけないわよ?」
真姫ちゃんが制する
「まだそんな寒くないでしょ?」
47: 2015/03/18(水) 21:21:06.27 ID:NSFol7q+.net
「…それに。」
「冬になる前に煙突を汚すと。」
「サンタさんが入りにくくなるって。」
「パパが言ってたの。」
「…パパ。」
「サンタ…さん?」
二人の頭には?マーク
「素敵♪」
「優しいお父さんですね。」
ことりちゃんと海未ちゃんが声をかける
「…ここの煙突はいつも、私が綺麗にしていたの。」
「去年までサンタさんが来てくれなかった事はなかったんだから。」
「…証拠に、中見てごらんなさい?」
「冬になる前に煙突を汚すと。」
「サンタさんが入りにくくなるって。」
「パパが言ってたの。」
「…パパ。」
「サンタ…さん?」
二人の頭には?マーク
「素敵♪」
「優しいお父さんですね。」
ことりちゃんと海未ちゃんが声をかける
「…ここの煙突はいつも、私が綺麗にしていたの。」
「去年までサンタさんが来てくれなかった事はなかったんだから。」
「…証拠に、中見てごらんなさい?」
48: 2015/03/18(水) 21:21:39.46 ID:NSFol7q+.net
中を見ると、サンタさん?からのメッセージ
雪だるまと、サンタさんの絵
…そして、『Thank you』の文字
「真姫ちゃん、お父さんから愛されてるんやね。」
「…そうね。」
えりちと二人で声を潜める
真姫ちゃんは、とっても誇らしそうや
「…ぷぷぷ。」
あ、止めるの忘れてた
「アンタ…っ。」
「真姫が、サンタ…」
「にこちゃん!!」
雪だるまと、サンタさんの絵
…そして、『Thank you』の文字
「真姫ちゃん、お父さんから愛されてるんやね。」
「…そうね。」
えりちと二人で声を潜める
真姫ちゃんは、とっても誇らしそうや
「…ぷぷぷ。」
あ、止めるの忘れてた
「アンタ…っ。」
「真姫が、サンタ…」
「にこちゃん!!」
49: 2015/03/18(水) 21:22:07.68 ID:NSFol7q+.net
「それは駄目よ!!」
花陽ちゃんとえりちが急いで止める
「…いたいいたい!!」
「何よ!?」
「駄目だよ!!」
「それを言うのは重罪だよっ!!」
「そうにゃ!」
「真姫ちゃんの人生を左右する一言になるにゃ!!」
穂乃果ちゃん達も加わる
にこっち…もし言ってしまったら…わかってるよね?
「だってあの真姫よ!?」
「あの真姫が…」
「ダメー!!!」
穂乃果ちゃんが、にこっちを押し倒す
花陽ちゃんとえりちが急いで止める
「…いたいいたい!!」
「何よ!?」
「駄目だよ!!」
「それを言うのは重罪だよっ!!」
「そうにゃ!」
「真姫ちゃんの人生を左右する一言になるにゃ!!」
穂乃果ちゃん達も加わる
にこっち…もし言ってしまったら…わかってるよね?
「だってあの真姫よ!?」
「あの真姫が…」
「ダメー!!!」
穂乃果ちゃんが、にこっちを押し倒す
50: 2015/03/18(水) 21:22:49.39 ID:NSFol7q+.net
「…?」
真姫ちゃんはひとり、蚊帳の外
「一体、どうしたっていうのよ…?」
「だ、だって、真姫…」
「サンタっていうのは…!」
「にこっち…?」
「ひっ…!」
「それ以上言ったら…」
「どうなるかわからんにこっちじゃないやろ…?」
後ろからにこっちのそれに手を当てる
「…サンタさんに、大きくなるようお願いしてみよか?」
手のひらに、力を入れる
「け、結構よ…」
真姫ちゃんはひとり、蚊帳の外
「一体、どうしたっていうのよ…?」
「だ、だって、真姫…」
「サンタっていうのは…!」
「にこっち…?」
「ひっ…!」
「それ以上言ったら…」
「どうなるかわからんにこっちじゃないやろ…?」
後ろからにこっちのそれに手を当てる
「…サンタさんに、大きくなるようお願いしてみよか?」
手のひらに、力を入れる
「け、結構よ…」
51: 2015/03/18(水) 21:23:11.74 ID:NSFol7q+.net
「そ?」
「なら、着替えて練習いこっか♪」
「…ふう。」
「ねえ、にこちゃん。」
「さっき言ってた事って…」
「あ、真姫ちゃん。」
「えっとね、サンタっていうのは…」
「…にこっち♪」
「は、はいっ!!」
「さあ、真姫ちゃん。」
「今年もサンタさんが来てくれるように、頑張ろっ♪」
「もちろんよ!」
「なら、着替えて練習いこっか♪」
「…ふう。」
「ねえ、にこちゃん。」
「さっき言ってた事って…」
「あ、真姫ちゃん。」
「えっとね、サンタっていうのは…」
「…にこっち♪」
「は、はいっ!!」
「さあ、真姫ちゃん。」
「今年もサンタさんが来てくれるように、頑張ろっ♪」
「もちろんよ!」
52: 2015/03/18(水) 21:23:40.53 ID:NSFol7q+.net
海未ちゃん、ことりちゃん、真姫ちゃんを残して
ウチらは近くの開いた場所へ
あの3人の邪魔にならないよう
ウチらは、ステップの練習をする
「…さあ、まずは基礎練習から!」
えりちの指示で、ウチらは動く
今頃、あっちの3人も頑張ってるんかな?
----
「んっ…ぷはー!」
「気持ちいいねー。」
練習の合間の休憩やけど
空気が美味しいくて、つい横になっちゃう
「眠くなっちゃうね…」
「って、寝てる!?」
花陽ちゃんの横で
穂乃果ちゃんが可愛い寝息を立ててる
ウチらは近くの開いた場所へ
あの3人の邪魔にならないよう
ウチらは、ステップの練習をする
「…さあ、まずは基礎練習から!」
えりちの指示で、ウチらは動く
今頃、あっちの3人も頑張ってるんかな?
----
「んっ…ぷはー!」
「気持ちいいねー。」
練習の合間の休憩やけど
空気が美味しいくて、つい横になっちゃう
「眠くなっちゃうね…」
「って、寝てる!?」
花陽ちゃんの横で
穂乃果ちゃんが可愛い寝息を立ててる
53: 2015/03/18(水) 21:24:05.92 ID:NSFol7q+.net
「…ちょっと、休憩は5分よ?」
えりちが呼びにくるけど
なんか、力が抜けちゃって…
「分かってるわ。」
にこっちが答えるけど、なにかに気付く
「…?」
「ああっ!!」
「私のリストバンド!!」
リスが、にこっちのリストバンドを咥えてる
「可愛いにゃ~。」
「そうね~…って!」
「言ってる場合じゃないでしょ!?」
「返しなさーい!!」
にこっちがリスを追いかける
えりちが呼びにくるけど
なんか、力が抜けちゃって…
「分かってるわ。」
にこっちが答えるけど、なにかに気付く
「…?」
「ああっ!!」
「私のリストバンド!!」
リスが、にこっちのリストバンドを咥えてる
「可愛いにゃ~。」
「そうね~…って!」
「言ってる場合じゃないでしょ!?」
「返しなさーい!!」
にこっちがリスを追いかける
54: 2015/03/18(水) 21:24:37.11 ID:NSFol7q+.net
「あっ!ちょっとにこ!」
「にこちゃん、待つにゃー!!」
「凛まで…!」
「あ、えりちそっちは…!」
二人を追ったえりちを追いかける
確か、そっちは急な坂道が…
「…えりち?」
「駄目。」
「どこかに行っちゃったみたい。」
「下に落ちてないといいんやけど…」
「流石に、大丈夫でしょ。」
「きっとすぐ、取り返して戻って来るわ。」
「穂乃果を起こして練習しましょう?」
「うん…」
「にこちゃん、待つにゃー!!」
「凛まで…!」
「あ、えりちそっちは…!」
二人を追ったえりちを追いかける
確か、そっちは急な坂道が…
「…えりち?」
「駄目。」
「どこかに行っちゃったみたい。」
「下に落ちてないといいんやけど…」
「流石に、大丈夫でしょ。」
「きっとすぐ、取り返して戻って来るわ。」
「穂乃果を起こして練習しましょう?」
「うん…」
55: 2015/03/18(水) 21:24:58.67 ID:NSFol7q+.net
-----
「1・2!1・2!」
えりちのかけ声でステップを踏む
「穂乃果、ちょっとバランス崩れてるわよ!」
「はいっ!」
「花陽も、タイミングが遅い!」
「は、はいっ!」
「…それじゃ、一旦休憩にしましょうか。」
「あんまりやり過ぎて、身体壊すのも駄目だし。」
「それにしても、にこっち達遅いなあ…」
「もう、30分ぐらい経ってるよね。」
「大丈夫かなあ…?」
花陽ちゃんが、不安そうな顔をする
「…この辺、猛獣とかはいないらしいけど。」
「猛獣っ!?」
「1・2!1・2!」
えりちのかけ声でステップを踏む
「穂乃果、ちょっとバランス崩れてるわよ!」
「はいっ!」
「花陽も、タイミングが遅い!」
「は、はいっ!」
「…それじゃ、一旦休憩にしましょうか。」
「あんまりやり過ぎて、身体壊すのも駄目だし。」
「それにしても、にこっち達遅いなあ…」
「もう、30分ぐらい経ってるよね。」
「大丈夫かなあ…?」
花陽ちゃんが、不安そうな顔をする
「…この辺、猛獣とかはいないらしいけど。」
「猛獣っ!?」
56: 2015/03/18(水) 21:25:24.97 ID:NSFol7q+.net
「まさか、そんなのいる訳…」
そう言いかけた時
後ろの茂みの奥からガサゴソと音が聞こえた
「…え?」
音は、次第に大きくなる
「え、絵里ちゃん…」
「大丈夫よ、穂乃果。」
「猛獣なんて、いるはず…」
「…でも、なんか近づいて来てない?」
「ちょ、ちょっと希!」
「怖がらせないでよ!」
「いや、でも…」
その時、それは茂みから飛び出して来た
そう言いかけた時
後ろの茂みの奥からガサゴソと音が聞こえた
「…え?」
音は、次第に大きくなる
「え、絵里ちゃん…」
「大丈夫よ、穂乃果。」
「猛獣なんて、いるはず…」
「…でも、なんか近づいて来てない?」
「ちょ、ちょっと希!」
「怖がらせないでよ!」
「いや、でも…」
その時、それは茂みから飛び出して来た
57: 2015/03/18(水) 21:25:58.05 ID:NSFol7q+.net
「…!!」
穂乃果ちゃんと花陽ちゃんは
二人で抱き合ってる
えりちも、しゃがんで小さくなって…
「…って、にこっち?凛ちゃん?」
「脅かさないでよ…」
「お、脅かしたい訳じゃ…」
「っていうか、何でびしょ濡れなん?」
「さ、寒いにゃあ…」
「と、とにかく中に入って?」
「風邪引く前に、早く…!」
…真姫ちゃんに、謝らないとあかんかな
穂乃果ちゃんと花陽ちゃんは
二人で抱き合ってる
えりちも、しゃがんで小さくなって…
「…って、にこっち?凛ちゃん?」
「脅かさないでよ…」
「お、脅かしたい訳じゃ…」
「っていうか、何でびしょ濡れなん?」
「さ、寒いにゃあ…」
「と、とにかく中に入って?」
「風邪引く前に、早く…!」
…真姫ちゃんに、謝らないとあかんかな
62: 2015/03/19(木) 20:01:09.25 ID:AQ86FPon.net
「「…へっくしゅん!!」」
風邪を引くといけないから
真姫ちゃんには申し訳ないけど
暖炉を使わせてもらう事に
「もう…無事だからよかったけど。」
えりちも心配してたしなあ…
「ごめんなさーい…」
「すごい!本物の暖炉!」
「少しは心配しなさいよ!」
元気になって、ちょっとうるさくなって来たから
「静かにしないと…!」
「上で海未ちゃん達が作業してるんやし。」
「あ、そっか。」
「真姫ちゃんは…?」
穂乃果ちゃんに言われて、気付く
確かに、真姫ちゃんどこいったんやろ?
風邪を引くといけないから
真姫ちゃんには申し訳ないけど
暖炉を使わせてもらう事に
「もう…無事だからよかったけど。」
えりちも心配してたしなあ…
「ごめんなさーい…」
「すごい!本物の暖炉!」
「少しは心配しなさいよ!」
元気になって、ちょっとうるさくなって来たから
「静かにしないと…!」
「上で海未ちゃん達が作業してるんやし。」
「あ、そっか。」
「真姫ちゃんは…?」
穂乃果ちゃんに言われて、気付く
確かに、真姫ちゃんどこいったんやろ?
63: 2015/03/19(木) 20:01:37.88 ID:AQ86FPon.net
そのとき、花陽ちゃんが部屋に来た
「お茶用意しました~。」
「あ、じゃあ海未ちゃん達には私が持って行くよ。」
「…ほんと?ありがとう♪」
「それじゃ、行ってくるね。」
穂乃果ちゃんが、2階に向かう
「…それにしても、海未たちは大丈夫かしら?」
「まあ、ウチらが手伝える事って言ったら…」
そんな話をしていると
上からドタドタと走る音が聞こえた
「…穂乃果かしら。」
「だあああああああああ!!」
「「!?」」
「お茶用意しました~。」
「あ、じゃあ海未ちゃん達には私が持って行くよ。」
「…ほんと?ありがとう♪」
「それじゃ、行ってくるね。」
穂乃果ちゃんが、2階に向かう
「…それにしても、海未たちは大丈夫かしら?」
「まあ、ウチらが手伝える事って言ったら…」
そんな話をしていると
上からドタドタと走る音が聞こえた
「…穂乃果かしら。」
「だあああああああああ!!」
「「!?」」
64: 2015/03/19(木) 20:02:13.65 ID:AQ86FPon.net
大声にビックリしてると
穂乃果ちゃんが駆け下りて来た
「ちょっと穂乃果!」
「もうすこし静かに…」
「大変だよ!!」
「海未ちゃん達が!!」
-----
「「スランプ!?」」
どうやら、上手く進まず
外で現実逃避してたみたい
「…つまり。」
「今までよりも強いプレッシャーがかかっているという事?」
「…はい。」
「気にしないようにはしているのですが…」
「上手く行かなくて。」
「予選敗退になったらどうしよう、って思うと…」
穂乃果ちゃんが駆け下りて来た
「ちょっと穂乃果!」
「もうすこし静かに…」
「大変だよ!!」
「海未ちゃん達が!!」
-----
「「スランプ!?」」
どうやら、上手く進まず
外で現実逃避してたみたい
「…つまり。」
「今までよりも強いプレッシャーがかかっているという事?」
「…はい。」
「気にしないようにはしているのですが…」
「上手く行かなくて。」
「予選敗退になったらどうしよう、って思うと…」
65: 2015/03/19(木) 20:03:31.84 ID:AQ86FPon.net
「ま、私はそんなの関係なく進んでたけどね。」
真姫ちゃんの虚勢もむなしく…
「その割には譜面真っ白にゃ!!」
「って、勝手に見ないで!」
落ち込んでる3人をみて
やっぱり負担をかけすぎた事に後ろめたさを感じてしまう
「…確かに、3人に任せっきりって言うのは良くないかも。」
「そうね。責任も大きくなるから。」
「負担もかかるだろうし…」
えりちと花陽ちゃんが、顔を見合わせる
それなら…
「じゃあ、みんなで意見出し合って。」
「話しながら曲を作って行けばいいんじゃない?」
「…そうね。」
「せっかく9人揃ってるんだし。」
にこっちも、肯定してくれる
真姫ちゃんの虚勢もむなしく…
「その割には譜面真っ白にゃ!!」
「って、勝手に見ないで!」
落ち込んでる3人をみて
やっぱり負担をかけすぎた事に後ろめたさを感じてしまう
「…確かに、3人に任せっきりって言うのは良くないかも。」
「そうね。責任も大きくなるから。」
「負担もかかるだろうし…」
えりちと花陽ちゃんが、顔を見合わせる
それなら…
「じゃあ、みんなで意見出し合って。」
「話しながら曲を作って行けばいいんじゃない?」
「…そうね。」
「せっかく9人揃ってるんだし。」
にこっちも、肯定してくれる
66: 2015/03/19(木) 20:04:11.16 ID:AQ86FPon.net
「…しょうがないわねー。」
「私としては、やっぱり『にこにーにこちゃん』に曲を…」
「なーんて9人で話してたら。」
「いつまで経っても決まらないよ…?」
今は、時間がないんやから
「…そうだ!」
えりちが、割り箸を用意する
「せっかく9人いるんだから。」
「グループで別れましょうよ♪」
-------
表に出て、えりちが進める
「…それじゃ、3班に別れましょ?」
海未ちゃんたちが先に3つに別れて
ウチらが、その後に割り箸を引く
「…決まりね。」
「ことりを中心に、衣装を決める班と。」
ことりちゃん、穂乃果ちゃん、花陽ちゃんのグループ
「海未を中心に作詞する班。」
海未ちゃん、凛ちゃん、そしてウチ
「そして、真姫を中心に作曲する班。」
真姫ちゃん、えりち、にこっち
「私としては、やっぱり『にこにーにこちゃん』に曲を…」
「なーんて9人で話してたら。」
「いつまで経っても決まらないよ…?」
今は、時間がないんやから
「…そうだ!」
えりちが、割り箸を用意する
「せっかく9人いるんだから。」
「グループで別れましょうよ♪」
-------
表に出て、えりちが進める
「…それじゃ、3班に別れましょ?」
海未ちゃんたちが先に3つに別れて
ウチらが、その後に割り箸を引く
「…決まりね。」
「ことりを中心に、衣装を決める班と。」
ことりちゃん、穂乃果ちゃん、花陽ちゃんのグループ
「海未を中心に作詞する班。」
海未ちゃん、凛ちゃん、そしてウチ
「そして、真姫を中心に作曲する班。」
真姫ちゃん、えりち、にこっち
67: 2015/03/19(木) 20:04:40.91 ID:AQ86FPon.net
…うん♪
良い別れ方と違うかな?
案外、このメンバーでユニット組むのも良いかもね
「…ようし。」
「じゃあユニット作戦で。」
「曲作り頑張ろー!!」
「「おーっ!!」」
「…おー。」
真姫ちゃん、ちゃんと言うだけ可愛いな♪
----
さて、それじゃウチらはウチらで動こうか
「海未ちゃん、どうする?」
「何か話してたら、イメージ湧くかにゃ?」
「…いいえ。」
「二人とも、準備をして下さい。」
「「…?」」
良い別れ方と違うかな?
案外、このメンバーでユニット組むのも良いかもね
「…ようし。」
「じゃあユニット作戦で。」
「曲作り頑張ろー!!」
「「おーっ!!」」
「…おー。」
真姫ちゃん、ちゃんと言うだけ可愛いな♪
----
さて、それじゃウチらはウチらで動こうか
「海未ちゃん、どうする?」
「何か話してたら、イメージ湧くかにゃ?」
「…いいえ。」
「二人とも、準備をして下さい。」
「「…?」」
70: 2015/03/19(木) 20:41:44.05 ID:AQ86FPon.net
------
「にゃあああぁぁぁあ!!」
「りーん!!」
「絶対にこの手を離してはなりません!!」
「氏にますよー!?」
「いやー!!」
ウチらは今、切り立った崖の近く
とても過酷な山登りのルートにいた
海未ちゃんが、山に登ればインスピレーションが
と言うので
せっかくやる気が出てる海未ちゃんを止めるのも気が引けて
凛ちゃんを説得して来た訳やけど…
「今日はこんなのばっかりにゃー!!」
「ファイトが足りんよー!?」
来たものの…
過酷すぎて、作詞できる訳も無く
海未ちゃんに付き合ってる
「にゃあああぁぁぁあ!!」
「りーん!!」
「絶対にこの手を離してはなりません!!」
「氏にますよー!?」
「いやー!!」
ウチらは今、切り立った崖の近く
とても過酷な山登りのルートにいた
海未ちゃんが、山に登ればインスピレーションが
と言うので
せっかくやる気が出てる海未ちゃんを止めるのも気が引けて
凛ちゃんを説得して来た訳やけど…
「今日はこんなのばっかりにゃー!!」
「ファイトが足りんよー!?」
来たものの…
過酷すぎて、作詞できる訳も無く
海未ちゃんに付き合ってる
71: 2015/03/19(木) 20:42:16.89 ID:AQ86FPon.net
「…ふう。落ちなくてよかったです。」
「うう…」
「希、大丈夫ですか?」
「ウチは平気!」
凛ちゃんは泣きそうになってるけど…
ウチは、少しだけわくわくしてる
「…雲がかかってきた。」
「山頂まで行くのは無理やね。」
「そんな…」
「ここまで来たのに…!」
すごく悔しそうな海未ちゃん
その顔も新鮮やけど…
「ひどいにゃ!」
「凛は全然こんなとこ来たくなかったのにー!!」
そろそろ、凛ちゃんのケアもしないとな♪
「うう…」
「希、大丈夫ですか?」
「ウチは平気!」
凛ちゃんは泣きそうになってるけど…
ウチは、少しだけわくわくしてる
「…雲がかかってきた。」
「山頂まで行くのは無理やね。」
「そんな…」
「ここまで来たのに…!」
すごく悔しそうな海未ちゃん
その顔も新鮮やけど…
「ひどいにゃ!」
「凛は全然こんなとこ来たくなかったのにー!!」
そろそろ、凛ちゃんのケアもしないとな♪
72: 2015/03/19(木) 20:42:41.13 ID:AQ86FPon.net
「…仕方ありません。」
「今日はここで明け方まで天候を待って。」
「翌日アタックをかけましょう。」
「…山頂アタックです!!」
「まだ行くのぉー!?」
「当然です!」
「何しにここに来たと思っているんですか!?」
「作詞に来たはずにゃー!!」
涙声で訴える凛ちゃん
「…はっ。」
「まさか忘れてたのー!?」
やっぱり、そんなとこやと思った
「今日はここで明け方まで天候を待って。」
「翌日アタックをかけましょう。」
「…山頂アタックです!!」
「まだ行くのぉー!?」
「当然です!」
「何しにここに来たと思っているんですか!?」
「作詞に来たはずにゃー!!」
涙声で訴える凛ちゃん
「…はっ。」
「まさか忘れてたのー!?」
やっぱり、そんなとこやと思った
73: 2015/03/19(木) 20:43:11.90 ID:AQ86FPon.net
「そ、そんな事はありません!」
「山を制覇し、成し遂げたという充実感が。」
「創作の源になると私は思うのです!」
ふふっ
海未ちゃんの言いたい事も分かるけど
ここは、ウチの出番かな♪
「まあまあ、海未ちゃん。」
「気持ちは分かるけど…」
「ここまでにしといた方が、いいよ。」
「ですが…」
「山で一番大切なんは…なにか知ってる?」
理屈が好きな海未ちゃんには
ちょっと意味深な事が効果的なんよね
「チャレンジする勇気やない。」
「諦める勇気。」
「…分かるやろ?」
って、この間見たテレビで言ってた事やけど♪
「山を制覇し、成し遂げたという充実感が。」
「創作の源になると私は思うのです!」
ふふっ
海未ちゃんの言いたい事も分かるけど
ここは、ウチの出番かな♪
「まあまあ、海未ちゃん。」
「気持ちは分かるけど…」
「ここまでにしといた方が、いいよ。」
「ですが…」
「山で一番大切なんは…なにか知ってる?」
理屈が好きな海未ちゃんには
ちょっと意味深な事が効果的なんよね
「チャレンジする勇気やない。」
「諦める勇気。」
「…分かるやろ?」
って、この間見たテレビで言ってた事やけど♪
74: 2015/03/19(木) 20:43:45.05 ID:AQ86FPon.net
「凛ちゃん、下山の準備。」
「晩ご飯はラーメンにしよ♪」
「ほんと!?」
凛ちゃんの顔が明るくなる
…やっぱり、この辺が正解やったみたいやね♪
今まで、周りの人ばっかり気にしてたけど
そのお陰で、変化が分かるようになった
気付く事、ただそれだけだけど
…今までは、気付いても言う勇気がなかったから
でも、今は
言っても、受け入れてくれる仲間がいる
だから、怖くない
胸を張って、言葉にできる
それが、素直なふたりやから
…ついつい、口数が多くなってしまうのは事実やけどね
「晩ご飯はラーメンにしよ♪」
「ほんと!?」
凛ちゃんの顔が明るくなる
…やっぱり、この辺が正解やったみたいやね♪
今まで、周りの人ばっかり気にしてたけど
そのお陰で、変化が分かるようになった
気付く事、ただそれだけだけど
…今までは、気付いても言う勇気がなかったから
でも、今は
言っても、受け入れてくれる仲間がいる
だから、怖くない
胸を張って、言葉にできる
それが、素直なふたりやから
…ついつい、口数が多くなってしまうのは事実やけどね
75: 2015/03/19(木) 20:44:24.37 ID:AQ86FPon.net
「下に食べられる草が沢山あったよ♪」
「海未ちゃんも手伝って?」
「それにしても、こんな事にまで詳しい希って…」
「謎にゃあ…」
「…ん?」
「あ、いえ…」
「ねえねえ、希ちゃん!」
「どんなのが食べれるの?」
「さっき見つけたのは、オオバコ、アカツメクサ。」
「あとは、葛とかやね。」
「葛と言えば、秋の七草ですよね。」
「お、海未ちゃん良く知ってるやん♪」
「時期は少し早いけど、見つけたから。」
「海未ちゃんも手伝って?」
「それにしても、こんな事にまで詳しい希って…」
「謎にゃあ…」
「…ん?」
「あ、いえ…」
「ねえねえ、希ちゃん!」
「どんなのが食べれるの?」
「さっき見つけたのは、オオバコ、アカツメクサ。」
「あとは、葛とかやね。」
「葛と言えば、秋の七草ですよね。」
「お、海未ちゃん良く知ってるやん♪」
「時期は少し早いけど、見つけたから。」
76: 2015/03/19(木) 20:44:54.27 ID:AQ86FPon.net
3人で、歩いてさっき見つけた場所へ
少し開けた、広場みたいな所
「ここは…」
「寝床にも、ぴったりやろ?」
「…本当に。」
「希は、謎が多いですね。」
「ふふっ。褒め言葉として、受け取っておくよ。」
「ねーねー希ちゃん!」
「凛、お腹減ったにゃー!」
「それじゃ、一緒に採ろうか。」
「そういえば、ちょっとしたデザートも見つけたよ♪」
「ええっ!?デザート!?」
「さあ、レッツゴー♪」
「「おー!」」
少し開けた、広場みたいな所
「ここは…」
「寝床にも、ぴったりやろ?」
「…本当に。」
「希は、謎が多いですね。」
「ふふっ。褒め言葉として、受け取っておくよ。」
「ねーねー希ちゃん!」
「凛、お腹減ったにゃー!」
「それじゃ、一緒に採ろうか。」
「そういえば、ちょっとしたデザートも見つけたよ♪」
「ええっ!?デザート!?」
「さあ、レッツゴー♪」
「「おー!」」
77: 2015/03/19(木) 20:45:23.54 ID:AQ86FPon.net
-----
「いっぱいとれたね!」
「うん、これだけあったら大丈夫かな?」
「では、調理しましょうか。」
「その前に、少しアクを抜かないと駄目だから。」
「お湯を沸かして、重層をいれるよ♪」
「希は、料理も出来るのですか?」
「ううん、実は苦手なんよ。」
「いつも、コンビニ弁当とかばっかり食べてて…」
「そーなの?」
「…ちょっと、恥ずかしいんやけどね。」
「少し…意外でした。」
「そう?」
「ええ。」
「ほんと!」
「希ちゃんって何でも出来ると思ってた!」
「ふふっ。」
「そう思ってもらえて、嬉しいよ♪」
「いっぱいとれたね!」
「うん、これだけあったら大丈夫かな?」
「では、調理しましょうか。」
「その前に、少しアクを抜かないと駄目だから。」
「お湯を沸かして、重層をいれるよ♪」
「希は、料理も出来るのですか?」
「ううん、実は苦手なんよ。」
「いつも、コンビニ弁当とかばっかり食べてて…」
「そーなの?」
「…ちょっと、恥ずかしいんやけどね。」
「少し…意外でした。」
「そう?」
「ええ。」
「ほんと!」
「希ちゃんって何でも出来ると思ってた!」
「ふふっ。」
「そう思ってもらえて、嬉しいよ♪」
79: 2015/03/19(木) 20:47:17.00 ID:AQ86FPon.net
「よし、アクも抜けたみたいやし。」
「ラーメンを湯がいてる間に、かき揚げをつくろっか♪」
「わーい!!」
------
「お腹いっぱいにゃー。」
「美味しかった?」
「うん!!」
「凛、初めてこういう野草食べた!」
「私もです。」
「案外、悪くないのですね。」
「…なら、よかった。」
ほっと、胸を撫で下ろす
「もちろん、希が私達のために作ってくれたものですから。」
「その気持ちが、なにより嬉しいですよ。」
「海未ちゃん…」
「凛もそう思うにゃ!」
「希ちゃん、ありがとうっ!」
「ラーメンを湯がいてる間に、かき揚げをつくろっか♪」
「わーい!!」
------
「お腹いっぱいにゃー。」
「美味しかった?」
「うん!!」
「凛、初めてこういう野草食べた!」
「私もです。」
「案外、悪くないのですね。」
「…なら、よかった。」
ほっと、胸を撫で下ろす
「もちろん、希が私達のために作ってくれたものですから。」
「その気持ちが、なにより嬉しいですよ。」
「海未ちゃん…」
「凛もそう思うにゃ!」
「希ちゃん、ありがとうっ!」
80: 2015/03/19(木) 20:47:49.37 ID:AQ86FPon.net
少し、目頭が熱くなったけど…
気を取り直して
「…さ、凛ちゃん。」
「お待ちかねのデザート、どうぞ。」
「わあ…!」
「真っ赤だね!」
「これは、一体…?」
「ガマズミって言う、野草の実なんよ。」
「まあ、一口食べてみて♪」
「いっただっきまーす!!」
凛ちゃんが、ぱくっと口に放り込む
「~!!すっぱいにゃー!!」
「確かに、酸っぱいですね…」
「でも、ほのかな甘みが、口に広がります。」
気を取り直して
「…さ、凛ちゃん。」
「お待ちかねのデザート、どうぞ。」
「わあ…!」
「真っ赤だね!」
「これは、一体…?」
「ガマズミって言う、野草の実なんよ。」
「まあ、一口食べてみて♪」
「いっただっきまーす!!」
凛ちゃんが、ぱくっと口に放り込む
「~!!すっぱいにゃー!!」
「確かに、酸っぱいですね…」
「でも、ほのかな甘みが、口に広がります。」
81: 2015/03/19(木) 20:48:38.95 ID:AQ86FPon.net
「…あ、分かった!」
「アセロラジュースみたいな感じ!」
「ああ、確かに。」
「そう言われてみれば、そうですね。」
「…なるほど、確かにそんな感じやね♪」
「この草もホントは食べれたんやけど…」
「栄養が、実にいっちゃってるから。」
「そうでしたか。」
「でも、どうしてこれを?」
「これ、実は疲労回復にいいみたいなんよ。」
「明日からも、頑張らないとだめだからね。」
「…今日の疲れを、残さないように♪」
「ありがとうございます、希。」
「希ちゃん、ありがとっ!!」
「満足してもらえたら、ウチも嬉しいよ。」
「…それじゃ、そろそろ寝る用意しよっか♪」
「アセロラジュースみたいな感じ!」
「ああ、確かに。」
「そう言われてみれば、そうですね。」
「…なるほど、確かにそんな感じやね♪」
「この草もホントは食べれたんやけど…」
「栄養が、実にいっちゃってるから。」
「そうでしたか。」
「でも、どうしてこれを?」
「これ、実は疲労回復にいいみたいなんよ。」
「明日からも、頑張らないとだめだからね。」
「…今日の疲れを、残さないように♪」
「ありがとうございます、希。」
「希ちゃん、ありがとっ!!」
「満足してもらえたら、ウチも嬉しいよ。」
「…それじゃ、そろそろ寝る用意しよっか♪」
82: 2015/03/19(木) 20:49:11.93 ID:AQ86FPon.net
食事の用意を片付けて
テントに入って、夜空を見上げる
「綺麗だにゃ~…」
「…星はいつも自分の事を見てくれる。」
「星空凛って言うくらいなんやから。」
「星を好きにならないとね♪」
「うん!」
「…星座も詳しいみたいですね。」
海未ちゃんも、興味があるみたい
「一番好きな星座とか、あるの?」
「そうやね…」
「印象に残ってるのは、南十字星かな。」
今でも、目を瞑れば思い出せる
でも、この話はまだ内緒♪
「南…十字星?」
「ペンギンと一緒に見たんやけどね♪」
「「…南極!?」」
テントに入って、夜空を見上げる
「綺麗だにゃ~…」
「…星はいつも自分の事を見てくれる。」
「星空凛って言うくらいなんやから。」
「星を好きにならないとね♪」
「うん!」
「…星座も詳しいみたいですね。」
海未ちゃんも、興味があるみたい
「一番好きな星座とか、あるの?」
「そうやね…」
「印象に残ってるのは、南十字星かな。」
今でも、目を瞑れば思い出せる
でも、この話はまだ内緒♪
「南…十字星?」
「ペンギンと一緒に見たんやけどね♪」
「「…南極!?」」
83: 2015/03/19(木) 20:49:46.54 ID:AQ86FPon.net
驚いてる二人を横目に
満天の夜空を見上げる
「…!」
「あ、流れ星!」
「えっ?」
「どこどこ!?」
二人が、反応する
そっと、起き上がって
「南に向かう流れ星は、物事が進む暗示。」
海未ちゃんの力に、少しでもなれるように
「希…」
「一番大切なのは、本人の気持ちよ?」
軽く笑って、海未ちゃんを見る
さ、そろそろ寝ようか
中に入った時、少しだけ聞こえた
「…元々無かったですよ。」
あちゃ…やっぱりバレてたか
満天の夜空を見上げる
「…!」
「あ、流れ星!」
「えっ?」
「どこどこ!?」
二人が、反応する
そっと、起き上がって
「南に向かう流れ星は、物事が進む暗示。」
海未ちゃんの力に、少しでもなれるように
「希…」
「一番大切なのは、本人の気持ちよ?」
軽く笑って、海未ちゃんを見る
さ、そろそろ寝ようか
中に入った時、少しだけ聞こえた
「…元々無かったですよ。」
あちゃ…やっぱりバレてたか
84: 2015/03/19(木) 20:50:14.00 ID:AQ86FPon.net
「…」
かすかに、別荘からピアノの音が聞こえる
疲れたからか、凛ちゃんはもう夢の中
お疲れさま、凛ちゃん
「…ウチらの想いは、いつも一緒やで。」
「…!」
別荘に向かおうとする海未ちゃんに、そっと告げる
「…ありがとう、ございます。」
そう言うと、海未ちゃんは行ってしまった
「ふわぁ…」
気が抜けたからか、一気に眠くなる
「…おやすみ、ふたりとも。」
静かに、目を閉じる
きっと、大丈夫
ウチらなら
かすかに、別荘からピアノの音が聞こえる
疲れたからか、凛ちゃんはもう夢の中
お疲れさま、凛ちゃん
「…ウチらの想いは、いつも一緒やで。」
「…!」
別荘に向かおうとする海未ちゃんに、そっと告げる
「…ありがとう、ございます。」
そう言うと、海未ちゃんは行ってしまった
「ふわぁ…」
気が抜けたからか、一気に眠くなる
「…おやすみ、ふたりとも。」
静かに、目を閉じる
きっと、大丈夫
ウチらなら
85: 2015/03/19(木) 20:50:43.50 ID:AQ86FPon.net
------
「…」
降り注ぐ日差しに、目を開ける
「もう、朝か…」
ごそごそと起き上がると
凛ちゃんも、起きてくる
「おはよー…」
「あれ、海未ちゃんは?」
「海未ちゃんは、一足先に向かってるよ。」
「ウチらも、降りよっか♪」
別荘の前に着くと、穂乃果ちゃんが来た
「…穂乃果ちゃん。」
「凛ちゃん、希ちゃん…」
「みんな…!」
後から、えりちとにこっち、花陽ちゃんも来た
「…」
降り注ぐ日差しに、目を開ける
「もう、朝か…」
ごそごそと起き上がると
凛ちゃんも、起きてくる
「おはよー…」
「あれ、海未ちゃんは?」
「海未ちゃんは、一足先に向かってるよ。」
「ウチらも、降りよっか♪」
別荘の前に着くと、穂乃果ちゃんが来た
「…穂乃果ちゃん。」
「凛ちゃん、希ちゃん…」
「みんな…!」
後から、えりちとにこっち、花陽ちゃんも来た
86: 2015/03/19(木) 20:51:15.64 ID:AQ86FPon.net
「どうしたの?」
「起きたら、ことりちゃん達がいなくなってて…」
「…多分、中にいると思うよ?」
「知ってるの?希ちゃん。」
「なんとなく…ね。」
みんなで、そーっと別荘に入る
くたくたに疲れて寝てる、3人の姿があった
「…まったく、しょうがないわね。」
「ゆっくり、寝かせといてあげようか。」
3人とも、お疲れさま♪
「そうね…」
「でも、起きたらすぐ練習よ?」
えりちが、譜面を手に取る
「みっちり…ね。」
花陽ちゃんが、みんなに毛布をかけてあげる
「起きたら、ことりちゃん達がいなくなってて…」
「…多分、中にいると思うよ?」
「知ってるの?希ちゃん。」
「なんとなく…ね。」
みんなで、そーっと別荘に入る
くたくたに疲れて寝てる、3人の姿があった
「…まったく、しょうがないわね。」
「ゆっくり、寝かせといてあげようか。」
3人とも、お疲れさま♪
「そうね…」
「でも、起きたらすぐ練習よ?」
えりちが、譜面を手に取る
「みっちり…ね。」
花陽ちゃんが、みんなに毛布をかけてあげる
87: 2015/03/19(木) 20:51:44.80 ID:AQ86FPon.net
「それって…!」
みんなが頑張って作った、新しい曲
思わず、それぞれ顔を見合わせる
きっと、他のユニットでも
なにか、いいことがあったんやと思う
「それじゃ、ウチらは先に練習してよっか♪」
「ええ、みんな着替えたら表に集合!」
「「はーい!!」」
海未ちゃんたちが来る前に
出来る事を練習する
「…お、きたきた。」
「海未ちゃん!ことりちゃん!真姫ちゃん!」
「おはようございます。」
「毛布、ありがとうっ♪」
「ま、良いもの作ったんだからね。」
みんなが頑張って作った、新しい曲
思わず、それぞれ顔を見合わせる
きっと、他のユニットでも
なにか、いいことがあったんやと思う
「それじゃ、ウチらは先に練習してよっか♪」
「ええ、みんな着替えたら表に集合!」
「「はーい!!」」
海未ちゃんたちが来る前に
出来る事を練習する
「…お、きたきた。」
「海未ちゃん!ことりちゃん!真姫ちゃん!」
「おはようございます。」
「毛布、ありがとうっ♪」
「ま、良いもの作ったんだからね。」
88: 2015/03/19(木) 20:52:14.64 ID:AQ86FPon.net
「1・2・3・4!」
「5・6・7・8!」
海未ちゃんのかけ声で、ステップを踏む
これで、ラブライブに向けて道が開けた
後は、予選までに完璧にする事
不安は、一つもない…と言ったら嘘になるけど
それでも、前向いて頑張ろう
ウチら9人なら、きっと進める
あの、ラブライブの頂点へ…!
「ねえねえ!せっかくだし!」
「みんなで、ポスターつくろうよ!!」
「ポスター?」
穂乃果ちゃんが、また提案する
「5・6・7・8!」
海未ちゃんのかけ声で、ステップを踏む
これで、ラブライブに向けて道が開けた
後は、予選までに完璧にする事
不安は、一つもない…と言ったら嘘になるけど
それでも、前向いて頑張ろう
ウチら9人なら、きっと進める
あの、ラブライブの頂点へ…!
「ねえねえ!せっかくだし!」
「みんなで、ポスターつくろうよ!!」
「ポスター?」
穂乃果ちゃんが、また提案する
89: 2015/03/19(木) 20:52:52.40 ID:AQ86FPon.net
「横断幕、って言うかさ!」
「これから、やるぞー!って気になるような!」
「…いいんとちゃう?」
「そうね、せっかくだし。」
「ここから、再スタート、って事ね。」
「新曲も、決まったし…!」
「よーっし!いっぱい書くにゃー!!」
「…ま、いいんじゃない?」
「では、そうしましょうか。」
「うん、楽しそうっ♪」
みんなの気持ちを一つに、それを作る
真ん中には大きく、μ'sの文字
夢はもちろん
『目指せ!ラブライブ優勝!』
「これから、やるぞー!って気になるような!」
「…いいんとちゃう?」
「そうね、せっかくだし。」
「ここから、再スタート、って事ね。」
「新曲も、決まったし…!」
「よーっし!いっぱい書くにゃー!!」
「…ま、いいんじゃない?」
「では、そうしましょうか。」
「うん、楽しそうっ♪」
みんなの気持ちを一つに、それを作る
真ん中には大きく、μ'sの文字
夢はもちろん
『目指せ!ラブライブ優勝!』
95: 2015/03/20(金) 21:30:05.12 ID:vs0QZ3db.net
---
合宿明け
ラブライブ予選の新しい情報が入った
花陽ちゃんの説明に寄ると
今回のステージはネット配信に対応してるみたい
つまり、好きな場所でライブが出来るという事
でも…
「各グループの持ち時間は5分。」
「エントリーしたチームは、出演時間が来たら。」
「自分たちのパフォーマンスを披露。」
「この画面から全国に配信され。」
「それを見たお客さんがよかったグループに投票。」
「…順位が決まるのです。」
海未ちゃんの分かりやすい説明を聞いて
今一度、ウチらの立場を考える
「そして上位4組が最終予選に…と、言う訳ね。」
合宿明け
ラブライブ予選の新しい情報が入った
花陽ちゃんの説明に寄ると
今回のステージはネット配信に対応してるみたい
つまり、好きな場所でライブが出来るという事
でも…
「各グループの持ち時間は5分。」
「エントリーしたチームは、出演時間が来たら。」
「自分たちのパフォーマンスを披露。」
「この画面から全国に配信され。」
「それを見たお客さんがよかったグループに投票。」
「…順位が決まるのです。」
海未ちゃんの分かりやすい説明を聞いて
今一度、ウチらの立場を考える
「そして上位4組が最終予選に…と、言う訳ね。」
96: 2015/03/20(金) 21:30:38.51 ID:vs0QZ3db.net
「4組…狭き門ね。」
真姫ちゃんの言う事も、もっともや
それに…
「特にこの東京地区は、一番の激戦区。」
中途半端なライブじゃ、到底受かりっこ無い
「それに、なんといっても…」
「A-RISE…」
…そう
同じ地区に、彼女たちがいる事
前回の優勝も考えて
4組のうちひとつは決まったも同然
ウチらはなんとかして
残りの3組に入らないと駄目なん
真姫ちゃんの言う事も、もっともや
それに…
「特にこの東京地区は、一番の激戦区。」
中途半端なライブじゃ、到底受かりっこ無い
「それに、なんといっても…」
「A-RISE…」
…そう
同じ地区に、彼女たちがいる事
前回の優勝も考えて
4組のうちひとつは決まったも同然
ウチらはなんとかして
残りの3組に入らないと駄目なん
97: 2015/03/20(金) 21:31:09.61 ID:vs0QZ3db.net
「…でも、ポジティブに考えよう?」
「あと3組進めるんだよ!」
穂乃果ちゃんの声に
みんなの顔が少し明るくなる
「今回の予選は、会場以外の場所で歌う事も認められてるんだよね?」
「ええ。」
「だったら、この学校をステージにしない?」
「ここなら緊張しなくてすむし♪」
「自分たちらしいライブが出来ると思うんだ。」
確かに、名案やけど
すこし、気になるのは…
「甘いわね!」
そんなウチの気持ちを、にこっちが代弁する
「あと3組進めるんだよ!」
穂乃果ちゃんの声に
みんなの顔が少し明るくなる
「今回の予選は、会場以外の場所で歌う事も認められてるんだよね?」
「ええ。」
「だったら、この学校をステージにしない?」
「ここなら緊張しなくてすむし♪」
「自分たちらしいライブが出来ると思うんだ。」
確かに、名案やけど
すこし、気になるのは…
「甘いわね!」
そんなウチの気持ちを、にこっちが代弁する
98: 2015/03/20(金) 21:31:38.04 ID:vs0QZ3db.net
「にこちゃんの言う通り!」
花陽ちゃんも加勢しちゃった
「中継の配信は一回勝負。」
「やりなおしは効かないの…」
「失敗すれば、そのままそれが全世界の目にさらされて…!」
中庭で、にこっち達の指導が入る
「それに、画面の中で目立たないといけないから。」
「目新しさも必要になるのよ!」
「目新しさ…」
「…たとえば、セクシーな衣装とか?」
思わずふざけてみたけど
海未ちゃんが小さくなってしまった
「…無理です。」
「海未ちゃーん!」
「…こうなるのも久しぶりだね♪」
花陽ちゃんも加勢しちゃった
「中継の配信は一回勝負。」
「やりなおしは効かないの…」
「失敗すれば、そのままそれが全世界の目にさらされて…!」
中庭で、にこっち達の指導が入る
「それに、画面の中で目立たないといけないから。」
「目新しさも必要になるのよ!」
「目新しさ…」
「…たとえば、セクシーな衣装とか?」
思わずふざけてみたけど
海未ちゃんが小さくなってしまった
「…無理です。」
「海未ちゃーん!」
「…こうなるのも久しぶりだね♪」
99: 2015/03/20(金) 21:32:11.68 ID:vs0QZ3db.net
なんとなくそれが楽しくなって
もう少し、遊んでみる
「えりちのセクシードレス姿も、見てみたいなあ…♪」
「…!」
「ええ…?」
「おお!セクシャルハラスメンツ!!」
穂乃果ちゃんは間違った方向にノリノリやけど…
「…無理です。」
海未ちゃんは戻らない
「セクシードレス…」
あ、海未ちゃんのちょっとした妄想癖が始まってしまった
「は、離して下さい!!」
「私は嫌ですっ!!」
逃げようとする海未ちゃんを、穂乃果ちゃんが押さえる
…一体、何で想像したんかな?
もう少し、遊んでみる
「えりちのセクシードレス姿も、見てみたいなあ…♪」
「…!」
「ええ…?」
「おお!セクシャルハラスメンツ!!」
穂乃果ちゃんは間違った方向にノリノリやけど…
「…無理です。」
海未ちゃんは戻らない
「セクシードレス…」
あ、海未ちゃんのちょっとした妄想癖が始まってしまった
「は、離して下さい!!」
「私は嫌ですっ!!」
逃げようとする海未ちゃんを、穂乃果ちゃんが押さえる
…一体、何で想像したんかな?
100: 2015/03/20(金) 21:32:49.48 ID:vs0QZ3db.net
「…ふん!」
「私も、やらないからね?」
「またまた~。」
「部長には誰もお願いしてな…っ!」
「つねるわよー?」
「もうつねってるにゃー…」
にこっちたちの漫才を遮って、花陽ちゃんが話す
「というか、何人かだけで気を引いても…」
「…確かに、そうだよね。」
「て言うか、こんな所で話してるより…」
「やる事あるんじゃない?」
真姫ちゃんが発言する
やることって…
…!
なるほど
真姫ちゃんも、ちょっと大人になったかな?
な~んて♪
「私も、やらないからね?」
「またまた~。」
「部長には誰もお願いしてな…っ!」
「つねるわよー?」
「もうつねってるにゃー…」
にこっちたちの漫才を遮って、花陽ちゃんが話す
「というか、何人かだけで気を引いても…」
「…確かに、そうだよね。」
「て言うか、こんな所で話してるより…」
「やる事あるんじゃない?」
真姫ちゃんが発言する
やることって…
…!
なるほど
真姫ちゃんも、ちょっと大人になったかな?
な~んて♪
101: 2015/03/20(金) 21:33:26.18 ID:vs0QZ3db.net
「真姫ちゃん、やることって?」
「…そこの海未を見れば分かるじゃない。」
「それと、花陽も。」
「ええっ!?私も!?」
「…とりあえず、お昼に放送室に来て?」
「「…?」」
---
真姫ちゃんが、放送室のドアをノックする
「はーい。」
「失礼します。」
「あ、西木野さん。」
「ごめんね、いきなり。」
「朝、言ってた事だけど…お願いできる?」
「ねえ真姫ちゃん、朝言ってた事って?」
「放送室を、使わせてもらえるか、よ。」
「本番の練習になるでしょ?」
「西木野さんのお願いだし、いいですよ♪」
「…そこの海未を見れば分かるじゃない。」
「それと、花陽も。」
「ええっ!?私も!?」
「…とりあえず、お昼に放送室に来て?」
「「…?」」
---
真姫ちゃんが、放送室のドアをノックする
「はーい。」
「失礼します。」
「あ、西木野さん。」
「ごめんね、いきなり。」
「朝、言ってた事だけど…お願いできる?」
「ねえ真姫ちゃん、朝言ってた事って?」
「放送室を、使わせてもらえるか、よ。」
「本番の練習になるでしょ?」
「西木野さんのお願いだし、いいですよ♪」
102: 2015/03/20(金) 21:34:04.53 ID:vs0QZ3db.net
「…ほんとに!?」
「はい、お昼の放送でよければ、構わないですよ?」
「…彼女、放送部員なの。」
「こうやって実際マイクに向かって。」
「校内のみんなにアピールすれば…」
「応援してもらえるし。」
「中継されるときの練習にもなるでしょ?」
「…真姫ちゃん、ナイスアイディア!」
穂乃果ちゃんが褒める後ろで
凛ちゃんと花陽ちゃんが驚いた顔をしてる
「…どうしたの?」
「真姫ちゃんが、同じクラスの子と仲良くなるなんて…」
「ビックリ…」
それでも、二人の顔はうれしそう♪
「なっ…!!」
「べ、別に、ただ日直で一緒になって。」
「少し話しただけよ!!」
真っ赤な顔で否定する
「はい、お昼の放送でよければ、構わないですよ?」
「…彼女、放送部員なの。」
「こうやって実際マイクに向かって。」
「校内のみんなにアピールすれば…」
「応援してもらえるし。」
「中継されるときの練習にもなるでしょ?」
「…真姫ちゃん、ナイスアイディア!」
穂乃果ちゃんが褒める後ろで
凛ちゃんと花陽ちゃんが驚いた顔をしてる
「…どうしたの?」
「真姫ちゃんが、同じクラスの子と仲良くなるなんて…」
「ビックリ…」
それでも、二人の顔はうれしそう♪
「なっ…!!」
「べ、別に、ただ日直で一緒になって。」
「少し話しただけよ!!」
真っ赤な顔で否定する
103: 2015/03/20(金) 21:34:31.56 ID:vs0QZ3db.net
「「…ふふっ。」」
すっごく、微笑ましい光景
「よーっし!」
「それじゃあ早速、やってみよう!」
穂乃果ちゃんが、マイクの前に立つ
…ここまでは、良かったんやけど
海未ちゃんが緊張して
『園田海未役の園田海未です』
とか言ったり
花陽ちゃんが焦って好きなご飯の話したり
挙げ句の果てには穂乃果ちゃんが
ボリューム目一杯の状態で叫んだりと
それはもう、むちゃくちゃやった
「…もう!何やってんのよ!?」
真姫ちゃんが怒る
すっごく、微笑ましい光景
「よーっし!」
「それじゃあ早速、やってみよう!」
穂乃果ちゃんが、マイクの前に立つ
…ここまでは、良かったんやけど
海未ちゃんが緊張して
『園田海未役の園田海未です』
とか言ったり
花陽ちゃんが焦って好きなご飯の話したり
挙げ句の果てには穂乃果ちゃんが
ボリューム目一杯の状態で叫んだりと
それはもう、むちゃくちゃやった
「…もう!何やってんのよ!?」
真姫ちゃんが怒る
104: 2015/03/20(金) 21:35:05.84 ID:vs0QZ3db.net
「でも、μ'sらしくて良かったんじゃない?」
「それって褒め言葉…?」
真姫ちゃんの友達のお陰で、少し和んだけど
未だ、状況は変わってない
…どうしようか
「前途多難やなあ…」
「さあ、あとは場所ね。」
カメラで中継できる所なら、場所は自由
でも、自由って言っても
ウチらの学校で使える所は、もう既に使ってしまってて
目新しさ、って意味ではあんまりで…
秋葉に出て来たけど、やっぱり決まらずに
ぼーっとしたウチらは、UTX高校の前に来てた
「それって褒め言葉…?」
真姫ちゃんの友達のお陰で、少し和んだけど
未だ、状況は変わってない
…どうしようか
「前途多難やなあ…」
「さあ、あとは場所ね。」
カメラで中継できる所なら、場所は自由
でも、自由って言っても
ウチらの学校で使える所は、もう既に使ってしまってて
目新しさ、って意味ではあんまりで…
秋葉に出て来たけど、やっぱり決まらずに
ぼーっとしたウチらは、UTX高校の前に来てた
105: 2015/03/20(金) 21:58:19.60 ID:vs0QZ3db.net
「…あ、新曲できたんやって。」
「多分、予選に向けてよね…」
「CD、買わなくっちゃ…」
にこっちだけ、何かちょっと違うけど
でもやっぱり、注目度が違うよね
…そんな人と
「…!」
「にこっち!?」
にこっちが、急に走り出した
「どうしたのかしら…?」
「いこ、えりち!」
ウチらも、遅れて走り出す
遠くで、花陽ちゃんが走ってるのも見えた
「多分、予選に向けてよね…」
「CD、買わなくっちゃ…」
にこっちだけ、何かちょっと違うけど
でもやっぱり、注目度が違うよね
…そんな人と
「…!」
「にこっち!?」
にこっちが、急に走り出した
「どうしたのかしら…?」
「いこ、えりち!」
ウチらも、遅れて走り出す
遠くで、花陽ちゃんが走ってるのも見えた
106: 2015/03/20(金) 21:58:58.89 ID:vs0QZ3db.net
「にこっち達は…」
UTX高校の中に入る
本当は、入っちゃ駄目なんやと思うけど
にこっち達が入って行ったし…
奥の方に進むと、みんながいた
それどころか…
「それは前から知ってるからよ?」
「…μ'sの皆さん。」
A-RISE
綺羅ツバサと、他のメンバーがそこにいた
「ちょっと穂乃果、どういう…」
「私も、何がなんだか…」
「とりあえず、ついて来て?」
あんじゅさんに、先導される
「…!貴女は…」
UTX高校の中に入る
本当は、入っちゃ駄目なんやと思うけど
にこっち達が入って行ったし…
奥の方に進むと、みんながいた
それどころか…
「それは前から知ってるからよ?」
「…μ'sの皆さん。」
A-RISE
綺羅ツバサと、他のメンバーがそこにいた
「ちょっと穂乃果、どういう…」
「私も、何がなんだか…」
「とりあえず、ついて来て?」
あんじゅさんに、先導される
「…!貴女は…」
107: 2015/03/20(金) 21:59:36.47 ID:vs0QZ3db.net
ツバサさんと、目が合った
「あ…お久しぶりです。」
「希さんね。久しぶり♪」
「希ちゃん、知り合いなの!?」
「は、花陽ちゃん、近いよ…///」
「…ほら、置いて行かれるわ。」
「先に上がりましょう?」
早足で、前のみんなについて行く
…でも、ツバサさんが覚えていてくれたなんて
校内の、カフェに案内された
「ゆっくりくつろいで?」
「ここはこの学校のカフェスペースになっているから、遠慮なく♪」
「は、はあ…」
流石の海未ちゃんも、驚いてる
「あ…お久しぶりです。」
「希さんね。久しぶり♪」
「希ちゃん、知り合いなの!?」
「は、花陽ちゃん、近いよ…///」
「…ほら、置いて行かれるわ。」
「先に上がりましょう?」
早足で、前のみんなについて行く
…でも、ツバサさんが覚えていてくれたなんて
校内の、カフェに案内された
「ゆっくりくつろいで?」
「ここはこの学校のカフェスペースになっているから、遠慮なく♪」
「は、はあ…」
流石の海未ちゃんも、驚いてる
108: 2015/03/20(金) 22:00:09.00 ID:vs0QZ3db.net
あんじゅさんが、口を開く
「貴女達も、スクールアイドルでしょう?」
「しかも同じ地区。」
「一度、挨拶したいと思っていたの。」
ツバサさんが、それに続く
「…高坂穂乃果さん。」
「…!」
「下で見かけた時、すぐ貴女だと分かったわ。」
「映像で見るより本物の方が、遥かに魅力的ね♪」
「人を引きつける魅力…カリスマ性とでも言えばいいのだろうか。」
「9人いても、なお輝いている。」
…と、英玲奈さん
「私達ね?」
「貴女達の事、ずっと注目していたの。」
「「…えっ?」」
「貴女達も、スクールアイドルでしょう?」
「しかも同じ地区。」
「一度、挨拶したいと思っていたの。」
ツバサさんが、それに続く
「…高坂穂乃果さん。」
「…!」
「下で見かけた時、すぐ貴女だと分かったわ。」
「映像で見るより本物の方が、遥かに魅力的ね♪」
「人を引きつける魅力…カリスマ性とでも言えばいいのだろうか。」
「9人いても、なお輝いている。」
…と、英玲奈さん
「私達ね?」
「貴女達の事、ずっと注目していたの。」
「「…えっ?」」
109: 2015/03/20(金) 22:00:44.81 ID:vs0QZ3db.net
「実は前のラブライブでも…」
「一番のライバルになるんじゃないか、って思っていたのよ?」
「そ、そんな…」
「貴女もよ。」
「絢瀬絵里。」
「ロシアでは常にバレエコンクールの上位だったと聞いている。」
「そして西木野真姫は。」
「作曲の才能がすばらしく…」
「園田海未の素直な詩と、とてもマッチしている。」
「星空凛のバネと運動神経は。」
「スクールアイドルとしては全国レベルだし。」
「小泉花陽の歌声は。」
「個性が強いメンバーの歌に、見事な調和を与えている。」
「一番のライバルになるんじゃないか、って思っていたのよ?」
「そ、そんな…」
「貴女もよ。」
「絢瀬絵里。」
「ロシアでは常にバレエコンクールの上位だったと聞いている。」
「そして西木野真姫は。」
「作曲の才能がすばらしく…」
「園田海未の素直な詩と、とてもマッチしている。」
「星空凛のバネと運動神経は。」
「スクールアイドルとしては全国レベルだし。」
「小泉花陽の歌声は。」
「個性が強いメンバーの歌に、見事な調和を与えている。」
110: 2015/03/20(金) 22:01:31.84 ID:vs0QZ3db.net
「牽引する穂乃果の対になる存在として。」
「9人を包み込む包容力を持った東條希。」
「…!」
「…それに。」
「秋葉のカリスマメイドさんまでいるしね。」
「…!」
「いや、元と言った方が良いのかしら?」
「…///」
素直に、驚いた
ウチらの事、ここまで調べてるなんて
「…そして、矢澤にこ。」
にこっちには、一体…
「…いつもお花ありがとう♡」
「「ええっ!?」」
「あれからもずっと、応援してくれてるよね。」
「すごく嬉しいよ♪」
「9人を包み込む包容力を持った東條希。」
「…!」
「…それに。」
「秋葉のカリスマメイドさんまでいるしね。」
「…!」
「いや、元と言った方が良いのかしら?」
「…///」
素直に、驚いた
ウチらの事、ここまで調べてるなんて
「…そして、矢澤にこ。」
にこっちには、一体…
「…いつもお花ありがとう♡」
「「ええっ!?」」
「あれからもずっと、応援してくれてるよね。」
「すごく嬉しいよ♪」
111: 2015/03/20(金) 22:02:02.03 ID:vs0QZ3db.net
みんなの視線が、にこっちに刺さる
まあ…ウチは知ってたけど
「あ、いや、その…」
「にこ…そうなの?」
「ていうかにこちゃん、あれからって…?」
「い、いや~、μ's始める前から。」
「ファンだったから~…」
「って、そんなことはどうでもよくて!!」
「私の良い所は!?」
にこっち、もういじられ方知られてるんやね
「ふふっ。」
「グループに無くてはならない、小悪魔、ってところかしら?」
「はわわ~♡」
「小悪魔…うふっ♡」
にこっちがもだえてる
まあ…ウチは知ってたけど
「あ、いや、その…」
「にこ…そうなの?」
「ていうかにこちゃん、あれからって…?」
「い、いや~、μ's始める前から。」
「ファンだったから~…」
「って、そんなことはどうでもよくて!!」
「私の良い所は!?」
にこっち、もういじられ方知られてるんやね
「ふふっ。」
「グループに無くてはならない、小悪魔、ってところかしら?」
「はわわ~♡」
「小悪魔…うふっ♡」
にこっちがもだえてる
112: 2015/03/20(金) 22:02:36.23 ID:vs0QZ3db.net
「なぜ、そこまで…」
えりちが、不安そうな顔で聞く
確かに、たかが同じ東京地区ってだけなのに…
「これだけのメンバーが揃っているチームは、そうはいない。」
「だから注目もしていたし…」
「応援もしていた。」
「そして何より…」
「負けたくないと思ってる。」
「「…!」」
「ま、もう一つ理由はあるけど…」
「…でも、貴女達は全国一位で、私たちは…」
海未ちゃんを遮って、あんじゅさんが話す
「それはもう過去の事。」
「私達はただ純粋に。」
「今この時、一番お客さんを喜ばせる存在でありたい。」
「…ただそれだけ。」
A-RISEが言うと、言葉の重みが違う
えりちが、不安そうな顔で聞く
確かに、たかが同じ東京地区ってだけなのに…
「これだけのメンバーが揃っているチームは、そうはいない。」
「だから注目もしていたし…」
「応援もしていた。」
「そして何より…」
「負けたくないと思ってる。」
「「…!」」
「ま、もう一つ理由はあるけど…」
「…でも、貴女達は全国一位で、私たちは…」
海未ちゃんを遮って、あんじゅさんが話す
「それはもう過去の事。」
「私達はただ純粋に。」
「今この時、一番お客さんを喜ばせる存在でありたい。」
「…ただそれだけ。」
A-RISEが言うと、言葉の重みが違う
113: 2015/03/20(金) 22:03:05.48 ID:vs0QZ3db.net
ツバサさんが、立ち上がる
「μ'sの皆さん。」
「お互い、頑張りましょう?」
「そして、私達は負けません。」
3人が、出て行こうとする
「あのっ!!」
穂乃果ちゃんが、立ち上がった
「A-RISEのみなさん。」
ウチらも、立ち上がる
…だって、決めたから
「私達も負けません!」
「…!」
「今日はありがとうございました!」
「…あははっ。」
「貴女って面白いわね…!」
「μ'sの皆さん。」
「お互い、頑張りましょう?」
「そして、私達は負けません。」
3人が、出て行こうとする
「あのっ!!」
穂乃果ちゃんが、立ち上がった
「A-RISEのみなさん。」
ウチらも、立ち上がる
…だって、決めたから
「私達も負けません!」
「…!」
「今日はありがとうございました!」
「…あははっ。」
「貴女って面白いわね…!」
114: 2015/03/20(金) 22:03:31.58 ID:vs0QZ3db.net
ツバサさんは続ける
「ねえ。」
「もし歌う場所が決まっていないんなら。」
「うちの学校でライブやらない?」
「「え…っ!?」」
「屋上にライブステージを作る予定なの。」
「もしよかったら、ぜひ♪」
「一日考えてみて?」
その言葉に、穂乃果ちゃんは即答した
「…やります!!」
穂乃果ちゃんのこの姿勢
やっぱり、すごいなあ…
「…そう言ってくれると思った♪」
「それじゃ、また詳しい事は連絡するわね。」
そう言って、出口の方に案内される
「ねえ。」
「もし歌う場所が決まっていないんなら。」
「うちの学校でライブやらない?」
「「え…っ!?」」
「屋上にライブステージを作る予定なの。」
「もしよかったら、ぜひ♪」
「一日考えてみて?」
その言葉に、穂乃果ちゃんは即答した
「…やります!!」
穂乃果ちゃんのこの姿勢
やっぱり、すごいなあ…
「…そう言ってくれると思った♪」
「それじゃ、また詳しい事は連絡するわね。」
そう言って、出口の方に案内される
115: 2015/03/20(金) 22:04:07.25 ID:vs0QZ3db.net
「…そうだ。」
「ね、希さん。」
ツバサさんが近くに来て
小さな声でささやく
「…さっき言ってた、もうひとつの理由。」
「貴女がいたからよ♪」
「えっ?」
無邪気に笑う、ツバサさん
「…前に会ったときの貴女は、どこか無理してた。」
「何かを、ずっと我慢してるみたいで。」
「でも、μ'sのライブを見て。」
「今日…貴女を見て。」
「変わった、気がしたの。」
「ツバサさん…」
「ま、単なる勘だけど♪」
「ステージ、楽しみにしてる。」
「またね?」
「あ、ありがとうございます!」
「ね、希さん。」
ツバサさんが近くに来て
小さな声でささやく
「…さっき言ってた、もうひとつの理由。」
「貴女がいたからよ♪」
「えっ?」
無邪気に笑う、ツバサさん
「…前に会ったときの貴女は、どこか無理してた。」
「何かを、ずっと我慢してるみたいで。」
「でも、μ'sのライブを見て。」
「今日…貴女を見て。」
「変わった、気がしたの。」
「ツバサさん…」
「ま、単なる勘だけど♪」
「ステージ、楽しみにしてる。」
「またね?」
「あ、ありがとうございます!」
116: 2015/03/20(金) 22:04:31.92 ID:vs0QZ3db.net
ツバサさんは、気付いてた
一度しか会った事の無いウチの事を
…そんなに、分かりやすいかな?
自分のほっぺたを引っ張ってみる
「…いたい。」
「なにやってんの、希?」
「あ、ごめんにこっち。」
これで、場所が決まった
…あとは、本番で出し切るだけ
---そして、ライブ当日を迎える
一度しか会った事の無いウチの事を
…そんなに、分かりやすいかな?
自分のほっぺたを引っ張ってみる
「…いたい。」
「なにやってんの、希?」
「あ、ごめんにこっち。」
これで、場所が決まった
…あとは、本番で出し切るだけ
---そして、ライブ当日を迎える
118: 2015/03/20(金) 22:32:37.43 ID:vs0QZ3db.net
---
「おおーっ!」
「すごーい!!」
ステージになる屋上から、下を見下ろす
絶景が見えるこの場所で
ウチらは今日、予選が行われる…けど
穂乃果ちゃんは、のんきな声を上げてる
「ウチらの学校とは大違いやね。」
「こんなにいいステージを使う事が出来て。」
「本当によかったね♪」
「…そこは、A-RISEに感謝せんとね。」
「よし、そろそろ着替えなきゃだね。」
「いこっ?希ちゃん。」
「…頑張ろうな、穂乃果ちゃん。」
「ん?」
「もっちろん!!」
「おおーっ!」
「すごーい!!」
ステージになる屋上から、下を見下ろす
絶景が見えるこの場所で
ウチらは今日、予選が行われる…けど
穂乃果ちゃんは、のんきな声を上げてる
「ウチらの学校とは大違いやね。」
「こんなにいいステージを使う事が出来て。」
「本当によかったね♪」
「…そこは、A-RISEに感謝せんとね。」
「よし、そろそろ着替えなきゃだね。」
「いこっ?希ちゃん。」
「…頑張ろうな、穂乃果ちゃん。」
「ん?」
「もっちろん!!」
119: 2015/03/20(金) 22:33:02.11 ID:vs0QZ3db.net
「お、あれは…」
ウチらの控え室に、A-RISEが来てた
「あ、こんにちは!」
穂乃果ちゃんが挨拶する
「いよいよ予選当日ね。」
「今日は同じ場所でライブが出来て、嬉しいわ。」
「予選突破を目指して。」
「互いに高め合えるライブにしましょう?」
差し出された手を、穂乃果ちゃんがとる
「…はい!」
「それじゃ、私達は先に上がってるわ。」
「またあとで、会いましょう。」
「…よし。」
「私達も行くよ!!」
「「おーっ!!」」
ウチらの控え室に、A-RISEが来てた
「あ、こんにちは!」
穂乃果ちゃんが挨拶する
「いよいよ予選当日ね。」
「今日は同じ場所でライブが出来て、嬉しいわ。」
「予選突破を目指して。」
「互いに高め合えるライブにしましょう?」
差し出された手を、穂乃果ちゃんがとる
「…はい!」
「それじゃ、私達は先に上がってるわ。」
「またあとで、会いましょう。」
「…よし。」
「私達も行くよ!!」
「「おーっ!!」」
120: 2015/03/20(金) 22:33:32.29 ID:vs0QZ3db.net
---
暗くなった夜空に
紫を基調としたライトが映える
初めて見る、A-RISEのライブ
その空気に、思わず息を飲む
心を、そのまま引っ張られたみたいに
ウチらは、その曲が終わるまで立ち尽くしていた
「やっぱりA-RISEのライブには、私達…」
花陽ちゃんが言った言葉に
ウチらの夢が、霞む
分かってはいたけど、こんなに差があるなんて
「…叶わない。」
「認めざるを得ません。」
「…」
ここまで、来たのに
みんなの心が、折れ---
暗くなった夜空に
紫を基調としたライトが映える
初めて見る、A-RISEのライブ
その空気に、思わず息を飲む
心を、そのまま引っ張られたみたいに
ウチらは、その曲が終わるまで立ち尽くしていた
「やっぱりA-RISEのライブには、私達…」
花陽ちゃんが言った言葉に
ウチらの夢が、霞む
分かってはいたけど、こんなに差があるなんて
「…叶わない。」
「認めざるを得ません。」
「…」
ここまで、来たのに
みんなの心が、折れ---
121: 2015/03/20(金) 22:34:01.93 ID:vs0QZ3db.net
「そんな事ない!!」
「「…え?」」
「A-RISEのライブがすごいのは当たり前だよ。」
「せっかくのチャンスを無駄にしないよう。」
「私達も続こう!!」
穂乃果ちゃんが、手を前に出す
みんなで、ピースで円を作る
今までやって来た事、無駄にしたくない
みんなを、信じて
みんなが信じてくれる、自分を信じて
ウチらは、歌って踊るだけ
「「…え?」」
「A-RISEのライブがすごいのは当たり前だよ。」
「せっかくのチャンスを無駄にしないよう。」
「私達も続こう!!」
穂乃果ちゃんが、手を前に出す
みんなで、ピースで円を作る
今までやって来た事、無駄にしたくない
みんなを、信じて
みんなが信じてくれる、自分を信じて
ウチらは、歌って踊るだけ
122: 2015/03/20(金) 22:34:25.10 ID:vs0QZ3db.net
「…A-RISEはやっぱりすごいよ。」
「こんな凄い人達とライブが出来るなんて…!」
「自分たちも、思いっきりやろう!」
みんなで、チカラを込める
「「おーっ!」」
「よーしっ!」
「それじゃ行くよ?」
「μ's!」
「ミュージック…」
「穂乃果ー!」
後ろで、声がした
「こんな凄い人達とライブが出来るなんて…!」
「自分たちも、思いっきりやろう!」
みんなで、チカラを込める
「「おーっ!」」
「よーしっ!」
「それじゃ行くよ?」
「μ's!」
「ミュージック…」
「穂乃果ー!」
後ろで、声がした
123: 2015/03/20(金) 22:34:53.54 ID:vs0QZ3db.net
「…!」
学校の生徒が
みんなの、ともだちが
ウチらを、見に来てくれた
「手伝いにきたよ♪」
穂乃果ちゃんのともだちが、言う
「…希。」
「?」
「ほら、あそこ。」
「え…?」
ウチの、クラスの子達もいた
μ'sに入ってから、遊びに行く事も出来なかったのに
「…ああいう人たちに、私達は支えられてるのね。」
「…うんっ。」
まだ、涙を見せちゃダメ
後少し
ライブが、終わるまで…
学校の生徒が
みんなの、ともだちが
ウチらを、見に来てくれた
「手伝いにきたよ♪」
穂乃果ちゃんのともだちが、言う
「…希。」
「?」
「ほら、あそこ。」
「え…?」
ウチの、クラスの子達もいた
μ'sに入ってから、遊びに行く事も出来なかったのに
「…ああいう人たちに、私達は支えられてるのね。」
「…うんっ。」
まだ、涙を見せちゃダメ
後少し
ライブが、終わるまで…
124: 2015/03/20(金) 22:35:50.78 ID:vs0QZ3db.net
「…さあ、行こう!」
今まで、全く知らなかったウチらが
今、ここでこうして歌ってる
小さな、キッカケが
今のウチらを繋いでる
何度も、立ち止まって
苦しんで、泣いて
それでも、みんながいたから
みんなが、笑ってくれたから
そんなみんなに支えられて
ウチらはここまで来た
迷ってでも、進んで来れた
足下を、照らしてくれたから
ここからが、再スタート
こんなところで、終われない
ここが、ウチらの新しい青春の始まり
『ユメノトビラ』
今まで、全く知らなかったウチらが
今、ここでこうして歌ってる
小さな、キッカケが
今のウチらを繋いでる
何度も、立ち止まって
苦しんで、泣いて
それでも、みんながいたから
みんなが、笑ってくれたから
そんなみんなに支えられて
ウチらはここまで来た
迷ってでも、進んで来れた
足下を、照らしてくれたから
ここからが、再スタート
こんなところで、終われない
ここが、ウチらの新しい青春の始まり
『ユメノトビラ』
130: 2015/03/21(土) 20:41:10.29 ID:OLB6a4ze.net
-----
「凛たち…合格したの?」
「予選を突破した…?」
「…」
「「やったー!!」」
予選通過チーム発表の日
穂乃果ちゃんの変な夢に振り回されたりしてけど…
合格、してた
思わず、みんな駆け出す
「…希!」
「うん!」
ウチらも、自分のクラスへ
「凛たち…合格したの?」
「予選を突破した…?」
「…」
「「やったー!!」」
予選通過チーム発表の日
穂乃果ちゃんの変な夢に振り回されたりしてけど…
合格、してた
思わず、みんな駆け出す
「…希!」
「うん!」
ウチらも、自分のクラスへ
131: 2015/03/21(土) 20:41:41.06 ID:OLB6a4ze.net
「ほんと!?」
「合格したの!?」
「うん!!」
クラスの子達に、報告する
「よかったあ…」
「ちょ、泣かんといてよ…」
「だって、今までの希ちゃん見てたら…」
「そうだよ!」
「こんな事、夢にも…!」
「みんな…」
「おめでとう、希ちゃん!!」
「…ありがとう。」
みんなと、抱き合う
みんな、自分の事みたいに喜んでくれて
それが、嬉しいような、申し訳ないような
「合格したの!?」
「うん!!」
クラスの子達に、報告する
「よかったあ…」
「ちょ、泣かんといてよ…」
「だって、今までの希ちゃん見てたら…」
「そうだよ!」
「こんな事、夢にも…!」
「みんな…」
「おめでとう、希ちゃん!!」
「…ありがとう。」
みんなと、抱き合う
みんな、自分の事みたいに喜んでくれて
それが、嬉しいような、申し訳ないような
132: 2015/03/21(土) 20:42:14.39 ID:OLB6a4ze.net
「みんな、本当にありがと。」
「始めてから、ほとんど話せてすらなかったのに…」
「この間の、応援だって…」
「ううん!」
「私達、みんな知ってたよ?」
「希ちゃんが、頑張ってるって。」
「ライブのときもそう。」
「ネットで、動画も見たり…」
「みんなで、応援してたの!」
「…ほんとに、ありがとう。」
「それに…」
「…?」
「私達も、勇気をもらったの。」
「希ちゃんたちから。」
「…頑張ったら、叶えられるんだ、って!」
「みんな…」
「始めてから、ほとんど話せてすらなかったのに…」
「この間の、応援だって…」
「ううん!」
「私達、みんな知ってたよ?」
「希ちゃんが、頑張ってるって。」
「ライブのときもそう。」
「ネットで、動画も見たり…」
「みんなで、応援してたの!」
「…ほんとに、ありがとう。」
「それに…」
「…?」
「私達も、勇気をもらったの。」
「希ちゃんたちから。」
「…頑張ったら、叶えられるんだ、って!」
「みんな…」
133: 2015/03/21(土) 20:43:19.98 ID:OLB6a4ze.net
「ほら、これからが本番でしょ?」
「ずっとずっと応援してるから!」
「…うん!」
みんなと別れて、教室を出る
出た所で、声をかけられた
「…希ちゃん。」
「…!」
「予選突破、おめでとう。」
「…ありがと。」
「本当に…叶えちゃったね。」
「…」
「にこっちには、言わんでええの?」
「そんな資格…ないから。」
「ずっとずっと応援してるから!」
「…うん!」
みんなと別れて、教室を出る
出た所で、声をかけられた
「…希ちゃん。」
「…!」
「予選突破、おめでとう。」
「…ありがと。」
「本当に…叶えちゃったね。」
「…」
「にこっちには、言わんでええの?」
「そんな資格…ないから。」
134: 2015/03/21(土) 20:43:43.29 ID:OLB6a4ze.net
「資格とかじゃないよ?」
「…今まで、一緒にやってきた事は事実やん。」
「それでもやっぱり…」
「にこちゃんには、直接言えないよ。」
「…そっか。」
「…やっぱり、これも才能って思う?」
「…ううん。」
「少し嫉妬してるんだ、希ちゃん達に。」
「え?」
「もし…諦めずにいたら。」
「そこに立ってたのは、私達だったのかな…って。」
「…」
「…今まで、一緒にやってきた事は事実やん。」
「それでもやっぱり…」
「にこちゃんには、直接言えないよ。」
「…そっか。」
「…やっぱり、これも才能って思う?」
「…ううん。」
「少し嫉妬してるんだ、希ちゃん達に。」
「え?」
「もし…諦めずにいたら。」
「そこに立ってたのは、私達だったのかな…って。」
「…」
135: 2015/03/21(土) 20:44:15.99 ID:OLB6a4ze.net
「本当は、こんな事言おうなんて思ってなかった。」
「…でも、あんなに喜ぶ希ちゃんを見たら。」
「…なんだか、応援したくなっちゃって。」
「そんなん…」
「もしかしたら、私達が間違ってたのかもしれない。」
「才能なんかじゃ無いって。」
「努力したら、叶うんだって。」
「…でも、やっぱり今の9人だから。」
「私は、ここまで来たんだって思ってる。」
「だから、なんて言うか…」
「きっと、これが運命だったんだよ。」
「だって、にこちゃん。」
「私達といた時より、輝いてる。」
「それは間違いなく、希ちゃん達がいるから。」
「…でも、あんなに喜ぶ希ちゃんを見たら。」
「…なんだか、応援したくなっちゃって。」
「そんなん…」
「もしかしたら、私達が間違ってたのかもしれない。」
「才能なんかじゃ無いって。」
「努力したら、叶うんだって。」
「…でも、やっぱり今の9人だから。」
「私は、ここまで来たんだって思ってる。」
「だから、なんて言うか…」
「きっと、これが運命だったんだよ。」
「だって、にこちゃん。」
「私達といた時より、輝いてる。」
「それは間違いなく、希ちゃん達がいるから。」
136: 2015/03/21(土) 20:44:42.43 ID:OLB6a4ze.net
「でも、にこっちは…」
「うん。多分今なら、前までの友達には戻れるかもしれない。」
「でも、それはいいの。」
「だって、壊した張本人だから。」
「今更、友達ヅラなんか出来ないよ。」
「でも、せっかく…」
「だから、にこちゃんに伝えて?」
「おめでとう。」
「絶対に、夢を叶えて…って。」
「え…?」
「μ's、応援してるから。」
「にこちゃんの、新しい居場所。」
「うん。多分今なら、前までの友達には戻れるかもしれない。」
「でも、それはいいの。」
「だって、壊した張本人だから。」
「今更、友達ヅラなんか出来ないよ。」
「でも、せっかく…」
「だから、にこちゃんに伝えて?」
「おめでとう。」
「絶対に、夢を叶えて…って。」
「え…?」
「μ's、応援してるから。」
「にこちゃんの、新しい居場所。」
137: 2015/03/21(土) 20:45:12.39 ID:OLB6a4ze.net
「…わかった。」
「ごめんね、変なお願いして。」
「ううん、いいよ。」
「それじゃ、これで…」
そう言って、去ろうとする
「…今度、ご飯でもいこっか。」
「…え?」
「だって…ウチら、友達やろ?」
「…」
「出来た繋がりは、どんな事があっても切れないんよ?」
「…確かに、色々思う所はあるけど。」
「二人の気持ちも、分かるから。」
「…せっかく仲良くなったんやもん。」
「ウチは、友達でいたいよ。」
「希ちゃん…」
「だから…な?」
「…うん。」
「ごめんね、変なお願いして。」
「ううん、いいよ。」
「それじゃ、これで…」
そう言って、去ろうとする
「…今度、ご飯でもいこっか。」
「…え?」
「だって…ウチら、友達やろ?」
「…」
「出来た繋がりは、どんな事があっても切れないんよ?」
「…確かに、色々思う所はあるけど。」
「二人の気持ちも、分かるから。」
「…せっかく仲良くなったんやもん。」
「ウチは、友達でいたいよ。」
「希ちゃん…」
「だから…な?」
「…うん。」
138: 2015/03/21(土) 20:45:45.12 ID:OLB6a4ze.net
最後は笑顔で手を振って
屋上に来たけど…
にこっちがいない
そういえば、皆で出て行った時から見てない
「にこちゃん、どこ行ったんだろ…」
「穂乃果ちゃん!あれ!」
凛ちゃんの指差す方を見ると
小さなツインテールが目に入った
「とりあえず、一旦降りましょう。」
皆で、にこっちのところへ。
「にこちゃーん!」
「…!」
屋上に来たけど…
にこっちがいない
そういえば、皆で出て行った時から見てない
「にこちゃん、どこ行ったんだろ…」
「穂乃果ちゃん!あれ!」
凛ちゃんの指差す方を見ると
小さなツインテールが目に入った
「とりあえず、一旦降りましょう。」
皆で、にこっちのところへ。
「にこちゃーん!」
「…!」
139: 2015/03/21(土) 20:46:21.05 ID:OLB6a4ze.net
「どこ行くの!?」
「大声で呼ぶんじゃないわよ!」
「どうしたの?」
「練習始まってるよ?」
「…今日は、ちょっと、用があるの。」
「それより!」
「最終予選近いんだから!」
「気合い入れて練習しなさいよ!?」
そう言うとにこっちは帰って行ってしまった
「…どうする?」
「にこちゃんにしては、何か変ね…」
「確かに、にこなら一番練習やりたそうなのに…」
「…ついて行ってみようか。」
「えっ…?」
「だって、なにかあるなら、相談してほしいもん!」
「穂乃果…」
「じゃ、決まりやね♪」
「大声で呼ぶんじゃないわよ!」
「どうしたの?」
「練習始まってるよ?」
「…今日は、ちょっと、用があるの。」
「それより!」
「最終予選近いんだから!」
「気合い入れて練習しなさいよ!?」
そう言うとにこっちは帰って行ってしまった
「…どうする?」
「にこちゃんにしては、何か変ね…」
「確かに、にこなら一番練習やりたそうなのに…」
「…ついて行ってみようか。」
「えっ…?」
「だって、なにかあるなら、相談してほしいもん!」
「穂乃果…」
「じゃ、決まりやね♪」
140: 2015/03/21(土) 20:46:47.13 ID:OLB6a4ze.net
にこっちについて行くと
スーパーに入って行った
「よし、入り口で様子を見よう!」
穂乃果ちゃん達が、入り口に回る
「…えりち、こっち。」
「希…?」
えりちを連れて、裏口へ
「にこっちなら、逃げるときここを使うと思う。」
「まさか、流石にそれは…」
そんな話をしていると
中が騒がしくなって来た
「まさか…」
えりちにコクッと頷いて
ウチは扉の氏角に隠れる
スーパーに入って行った
「よし、入り口で様子を見よう!」
穂乃果ちゃん達が、入り口に回る
「…えりち、こっち。」
「希…?」
えりちを連れて、裏口へ
「にこっちなら、逃げるときここを使うと思う。」
「まさか、流石にそれは…」
そんな話をしていると
中が騒がしくなって来た
「まさか…」
えりちにコクッと頷いて
ウチは扉の氏角に隠れる
141: 2015/03/21(土) 20:47:09.14 ID:OLB6a4ze.net
「…!?」
やっぱり、にこっちが飛び出て来た
「さすがにこ。」
「裏口から回るとはねえ…」
「ハラショーよ、希!」
後ずさりするにこっちを後ろから捕まえる
「さあ、大人しく訳を聞かせて~?」
「っ…はあっ!!」
にこっちに、するりと逃げられた
「ちょおっ!?」
しまった
掴むとこ無いのに油断した…!
やっぱり、にこっちが飛び出て来た
「さすがにこ。」
「裏口から回るとはねえ…」
「ハラショーよ、希!」
後ずさりするにこっちを後ろから捕まえる
「さあ、大人しく訳を聞かせて~?」
「っ…はあっ!!」
にこっちに、するりと逃げられた
「ちょおっ!?」
しまった
掴むとこ無いのに油断した…!
142: 2015/03/21(土) 20:47:35.92 ID:OLB6a4ze.net
にこっちを追いかけて、裏路地を走る
「まてー!」
狭いパーキングの、奥に逃げる
追いかけようとしたけど…
「…ッ!」
「そんな…」
まさか、大きいせいで通れないとか…
「…初めて、呪うわ。」
後ろから、穂乃果ちゃん達がやってきた
「にこちゃんは!?」
「…」
もう、こうなったら…
ごめんな、凛ちゃん
「行くんや、凛ちゃん!」
「まてー!」
狭いパーキングの、奥に逃げる
追いかけようとしたけど…
「…ッ!」
「そんな…」
まさか、大きいせいで通れないとか…
「…初めて、呪うわ。」
後ろから、穂乃果ちゃん達がやってきた
「にこちゃんは!?」
「…」
もう、こうなったら…
ごめんな、凛ちゃん
「行くんや、凛ちゃん!」
143: 2015/03/21(土) 20:48:07.71 ID:OLB6a4ze.net
「なんか不本意だにゃー!!」
「んふっ♡」
ちょっとだけ、いい気分♪
「にこちゃん、いないにゃー。」
それでも、にこっちを見失ってしまった
「どうしよっか…」
「少し、休みましょう。」
「まだ、花陽達も追いついてないことですし…」
「それじゃ、ウチはもうちょっと探してみる。」
「にこっちの行きそうなとこ当たってみるから。」
「なんかあったら連絡して?」
「あっ、希ちゃん…」
にこっちと行った事あるとこ、回ってみよう
「んふっ♡」
ちょっとだけ、いい気分♪
「にこちゃん、いないにゃー。」
それでも、にこっちを見失ってしまった
「どうしよっか…」
「少し、休みましょう。」
「まだ、花陽達も追いついてないことですし…」
「それじゃ、ウチはもうちょっと探してみる。」
「にこっちの行きそうなとこ当たってみるから。」
「なんかあったら連絡して?」
「あっ、希ちゃん…」
にこっちと行った事あるとこ、回ってみよう
144: 2015/03/21(土) 20:48:56.39 ID:OLB6a4ze.net
「うーん、ここにもいないか…」
依然、穂乃果ちゃん達からの連絡は無し
「あんまり、気が進まんけど…」
「にこっちの家、行ってみよか。」
ドアチャイムを鳴らしても
誰も出てこない
「にこっち、まだ帰ってないんかな…?」
一旦皆と合流するために
マンションのエントランスまで降りたんやけど
みんなも来てたみたい
「どうやら大丈夫だったみたいですね…」
「…こころちゃん?」
久しぶりだけど、変わってない
「あれ?希さんじゃないですか!」
「お久しぶりです!」
丁寧に、頭を下げられた
「久しぶり、こころちゃん♪」
依然、穂乃果ちゃん達からの連絡は無し
「あんまり、気が進まんけど…」
「にこっちの家、行ってみよか。」
ドアチャイムを鳴らしても
誰も出てこない
「にこっち、まだ帰ってないんかな…?」
一旦皆と合流するために
マンションのエントランスまで降りたんやけど
みんなも来てたみたい
「どうやら大丈夫だったみたいですね…」
「…こころちゃん?」
久しぶりだけど、変わってない
「あれ?希さんじゃないですか!」
「お久しぶりです!」
丁寧に、頭を下げられた
「久しぶり、こころちゃん♪」
153: 2015/03/22(日) 21:39:50.28 ID:cJTENSYj.net
「希ちゃん…こころちゃんの事、知ってるの?」
「何回か、にこっちの家にはお邪魔した事あるから…」
「希さんは、よく来て一緒に遊んでくれたんです。」
「ここあも、会いたがってましたよ?」
「それより、一体なんなんですか?」
「どうしたん?海未ちゃん。」
「いえ、ここに来るまで隠れながら来たので…」
どういう事やろ…?
「もしかしてにこちゃん。」
「頃し屋に狙われてるとか…」
「何言ってるんです?」
「マスコミに決まってるじゃないですか。」
「「…えっ?」」
「何回か、にこっちの家にはお邪魔した事あるから…」
「希さんは、よく来て一緒に遊んでくれたんです。」
「ここあも、会いたがってましたよ?」
「それより、一体なんなんですか?」
「どうしたん?海未ちゃん。」
「いえ、ここに来るまで隠れながら来たので…」
どういう事やろ…?
「もしかしてにこちゃん。」
「頃し屋に狙われてるとか…」
「何言ってるんです?」
「マスコミに決まってるじゃないですか。」
「「…えっ?」」
154: 2015/03/22(日) 21:40:19.67 ID:cJTENSYj.net
「パパラッチですよ!」
「特にバックダンサーの皆さんは。」
「顔がバレているので危険なんです…!」
「来られる時は、先に連絡をください。」
「バックダンサー?」
そう言えば、初めて会った時
ここあちゃんがそんな事言ってたような…
「…誰がよ。」
真姫ちゃんがすごく嫌そうな顔してる
「スーパーアイドル矢澤にこの。」
「バックダンサー…μ's。」
「「はああ!?」」
「いつも聞いてます。」
「今、お姉様から指導を受けて。」
「アイドルを目指していられるんですよね?」
こころちゃんは、すごく誇らしげに語る
「特にバックダンサーの皆さんは。」
「顔がバレているので危険なんです…!」
「来られる時は、先に連絡をください。」
「バックダンサー?」
そう言えば、初めて会った時
ここあちゃんがそんな事言ってたような…
「…誰がよ。」
真姫ちゃんがすごく嫌そうな顔してる
「スーパーアイドル矢澤にこの。」
「バックダンサー…μ's。」
「「はああ!?」」
「いつも聞いてます。」
「今、お姉様から指導を受けて。」
「アイドルを目指していられるんですよね?」
こころちゃんは、すごく誇らしげに語る
155: 2015/03/22(日) 21:40:53.50 ID:cJTENSYj.net
「…なるほど。」
「状況が読めて来ました。」
「…忘れてたわ。相手はにこちゃんだもんね。」
「頑張って下さいね?」
「ダメはダメなりに、8人集まれば。」
「なんとかデビューくらいはできるんじゃないか、って。」
「お姉様、言ってましたから♪」
「何がダメはダメなりよ!」
真姫ちゃん、相手は子供やから…
そんな気遣いも意に介さず、こころちゃんは続ける
「そんな顔しないでください。」
「スーパーアイドルのお姉様を見習って。」
「いつも…」
「にっこにっこにー☆…ですよ?」
あら、可愛らしい
「状況が読めて来ました。」
「…忘れてたわ。相手はにこちゃんだもんね。」
「頑張って下さいね?」
「ダメはダメなりに、8人集まれば。」
「なんとかデビューくらいはできるんじゃないか、って。」
「お姉様、言ってましたから♪」
「何がダメはダメなりよ!」
真姫ちゃん、相手は子供やから…
そんな気遣いも意に介さず、こころちゃんは続ける
「そんな顔しないでください。」
「スーパーアイドルのお姉様を見習って。」
「いつも…」
「にっこにっこにー☆…ですよ?」
あら、可愛らしい
156: 2015/03/22(日) 21:41:19.11 ID:cJTENSYj.net
「はい、みなさんご一緒に♪」
「にっこにっこにー☆」
「…ねえ、こころちゃん?」
「はい?」
「ちょっと、電話させてくれる?」
「はいっ!」
えりちが携帯を取り出す
留守番電話サービスに繋がった
『にっこにっこにー☆』
『アナタのハートにラブにこっ。』
『矢澤にこでーすっ!』
『今、電話に出られません。』
『ご用の方は、発信音の後に…』
『にっこにっこにー☆』
ピー
「もしもし?」
「私、貴女の『バックダンサー』を勤めさせて頂いてる。」
「絢瀬絵里と申します。」
「にっこにっこにー☆」
「…ねえ、こころちゃん?」
「はい?」
「ちょっと、電話させてくれる?」
「はいっ!」
えりちが携帯を取り出す
留守番電話サービスに繋がった
『にっこにっこにー☆』
『アナタのハートにラブにこっ。』
『矢澤にこでーすっ!』
『今、電話に出られません。』
『ご用の方は、発信音の後に…』
『にっこにっこにー☆』
ピー
「もしもし?」
「私、貴女の『バックダンサー』を勤めさせて頂いてる。」
「絢瀬絵里と申します。」
157: 2015/03/22(日) 21:41:46.75 ID:cJTENSYj.net
えりちが目を見開く
「もし聞いていたら…」
「すぐ出なさい!!」
「出なさいよ!!にこちゃん!!」
「バックダンサーってどういう事ですか!?」
えりち、真姫ちゃん、海未ちゃんがすごく怒ってる
「…?」
「あの、希さん、これは…?」
「え?あはは…」
「とりあえず、にこっち待たせてもらっても良いかな?」
「はい、もちろん♪」
「ここあももうすぐ帰ってくると思うので、中にどうぞ!」
「…それじゃみんな。」
「とりあえず、上がらせてもらおう?」
「もし聞いていたら…」
「すぐ出なさい!!」
「出なさいよ!!にこちゃん!!」
「バックダンサーってどういう事ですか!?」
えりち、真姫ちゃん、海未ちゃんがすごく怒ってる
「…?」
「あの、希さん、これは…?」
「え?あはは…」
「とりあえず、にこっち待たせてもらっても良いかな?」
「はい、もちろん♪」
「ここあももうすぐ帰ってくると思うので、中にどうぞ!」
「…それじゃみんな。」
「とりあえず、上がらせてもらおう?」
158: 2015/03/22(日) 21:42:16.20 ID:cJTENSYj.net
「お邪魔します。」
「ここが、にこちゃんの家…」
「弟の虎太郎です。」
「ばっくだんさあ…」
ああ、虎太郎くんもか…
「虎太郎くん、久しぶり。」
「ままー…」
虎太郎くんに、抱きつかれる
「あはは…久しぶりやね…」
ウチの立ち位置は、相変わらずなんやね
「希が…ママ…?」
「ちょ、えりち引かんといて!」
「え、じゃあ、にこちゃんのお母さんって希ちゃんなの!?」
「穂乃果ちゃん!」
「まだウチ高校生やから!」
「ままー…」
はあ、今日は厄日なんかも…
「ここが、にこちゃんの家…」
「弟の虎太郎です。」
「ばっくだんさあ…」
ああ、虎太郎くんもか…
「虎太郎くん、久しぶり。」
「ままー…」
虎太郎くんに、抱きつかれる
「あはは…久しぶりやね…」
ウチの立ち位置は、相変わらずなんやね
「希が…ママ…?」
「ちょ、えりち引かんといて!」
「え、じゃあ、にこちゃんのお母さんって希ちゃんなの!?」
「穂乃果ちゃん!」
「まだウチ高校生やから!」
「ままー…」
はあ、今日は厄日なんかも…
159: 2015/03/22(日) 21:42:49.59 ID:cJTENSYj.net
「お姉様は、普段は事務所が用意した。」
「ウォーターフロントのマンションを使っているんですが…」
「夜だけ、ここに帰ってきます。」
こころちゃんは、お茶を用意する
「ウォーターフロントってどこよ…?」
真姫ちゃんも呆れてる
「もちろん秘密です!」
「マスコミに嗅ぎ付けられたら、大変ですから…」
「どうしてこんなに信じちゃってるんだろう…?」
「μ'sの写真動画を見れば。」
「私達がバックダンサーで無い事くらいすぐ分かるはずなのに…」
確かに、花陽ちゃんと海未ちゃんの言う通り
そういえば、ウチが最後にここに来たのも
去年やったしなあ…
「ウォーターフロントのマンションを使っているんですが…」
「夜だけ、ここに帰ってきます。」
こころちゃんは、お茶を用意する
「ウォーターフロントってどこよ…?」
真姫ちゃんも呆れてる
「もちろん秘密です!」
「マスコミに嗅ぎ付けられたら、大変ですから…」
「どうしてこんなに信じちゃってるんだろう…?」
「μ'sの写真動画を見れば。」
「私達がバックダンサーで無い事くらいすぐ分かるはずなのに…」
確かに、花陽ちゃんと海未ちゃんの言う通り
そういえば、ウチが最後にここに来たのも
去年やったしなあ…
160: 2015/03/22(日) 21:43:23.37 ID:cJTENSYj.net
「ねえ、虎太郎くん。」
「お姉ちゃんが歌ってるとことか、見た事ある?」
ことりちゃんの問いかけに
虎太郎くんは壁に貼ってあるポスターを差した
「μ'sのポスターだ…!」
「いや、なんかおかしい。」
真姫ちゃんの言葉に、よく見てみると…
「「合成っ!?」」
まさか、穂乃果ちゃんとにこっちの顔を
入れ替えてるなんて…
にこっちの部屋の中も
前まで他のスクールアイドルで溢れてた壁が
にこっちのポスターに変わってる
それに、そのポスターも上から張り替えてるし…
「これ、私の顔と入れ替えてある…」
えりちも、困惑してる
「お姉ちゃんが歌ってるとことか、見た事ある?」
ことりちゃんの問いかけに
虎太郎くんは壁に貼ってあるポスターを差した
「μ'sのポスターだ…!」
「いや、なんかおかしい。」
真姫ちゃんの言葉に、よく見てみると…
「「合成っ!?」」
まさか、穂乃果ちゃんとにこっちの顔を
入れ替えてるなんて…
にこっちの部屋の中も
前まで他のスクールアイドルで溢れてた壁が
にこっちのポスターに変わってる
それに、そのポスターも上から張り替えてるし…
「これ、私の顔と入れ替えてある…」
えりちも、困惑してる
161: 2015/03/22(日) 21:43:51.97 ID:cJTENSYj.net
「わざわざ、こんな事まで…」
「涙ぐましいと言うか…」
うん、なんかもう呆れを通り越しちゃった
その時、玄関が開く音がした
「…!」
「アンタ達…」
にこっちが帰って来たみたい
「にこちゃん…」
「お姉様、お帰りなさい!」
「バックダンサーの方々が、お姉様にお話があると…」
「そ、そう…」
「…申し訳ありません。」
「すぐに済みますので、よろしいでしょうか…?」
優しすぎる声とは裏腹に
海未ちゃんの顔は般若のそれに見えた
「涙ぐましいと言うか…」
うん、なんかもう呆れを通り越しちゃった
その時、玄関が開く音がした
「…!」
「アンタ達…」
にこっちが帰って来たみたい
「にこちゃん…」
「お姉様、お帰りなさい!」
「バックダンサーの方々が、お姉様にお話があると…」
「そ、そう…」
「…申し訳ありません。」
「すぐに済みますので、よろしいでしょうか…?」
優しすぎる声とは裏腹に
海未ちゃんの顔は般若のそれに見えた
162: 2015/03/22(日) 21:44:23.45 ID:cJTENSYj.net
「え、えっと…」
「こころ、悪いけど、私…」
「今日、仕事で向こうのマンションに行かなきゃいけないから…」
「じゃ!」
にこっちがダッシュで逃げる
「待てー!!」
一番怒ってる3人が追いかける
「…凛たち、どうしよっか?」
「とりあえず、鞄はここにあるんだし…」
「ま、あの3人を待ってみよか。」
数分後、家の扉が開く
「…ただいま。」
お、捕まえてきたみたい
それに…
「こころ、悪いけど、私…」
「今日、仕事で向こうのマンションに行かなきゃいけないから…」
「じゃ!」
にこっちがダッシュで逃げる
「待てー!!」
一番怒ってる3人が追いかける
「…凛たち、どうしよっか?」
「とりあえず、鞄はここにあるんだし…」
「ま、あの3人を待ってみよか。」
数分後、家の扉が開く
「…ただいま。」
お、捕まえてきたみたい
それに…
163: 2015/03/22(日) 21:44:56.49 ID:cJTENSYj.net
「あ!希お姉ちゃん!」
「久しぶり!」
「…久しぶり、ここあちゃん。」
「希お姉ちゃんも、バックダンサーになったんだよね!」
「お姉ちゃん、凄いでしょ!!」
「あー…うん、にこっちは凄いよ。」
「今から、にこっちに色々教えてもらうんよ♪」
「そーなの?」
「それじゃ、あっちで待ってるね!」
「…さあ、にこっち。」
「こころちゃんたちに嘘教えた理由。」
「た~っぷり、教えてもらおうか…」
「ちょ、ちょっと、希…?」
「わしわし~!!」
「いやああぁぁぁあぁああ!!」
「久しぶり!」
「…久しぶり、ここあちゃん。」
「希お姉ちゃんも、バックダンサーになったんだよね!」
「お姉ちゃん、凄いでしょ!!」
「あー…うん、にこっちは凄いよ。」
「今から、にこっちに色々教えてもらうんよ♪」
「そーなの?」
「それじゃ、あっちで待ってるね!」
「…さあ、にこっち。」
「こころちゃんたちに嘘教えた理由。」
「た~っぷり、教えてもらおうか…」
「ちょ、ちょっと、希…?」
「わしわし~!!」
「いやああぁぁぁあぁああ!!」
164: 2015/03/22(日) 21:45:27.47 ID:cJTENSYj.net
「大変申し訳ありません。」
「私、矢澤にこ。」
「嘘をついておりました…」
にこっちが、机に頭をつける
「…ちゃんと頭を上げて説明しなさい?」
「…」
にこっちが、頭を上げる
「い、いやだなあ…」
「みんな、怖い顔して。」
「アイドルは笑顔が大切でしょ?」
「…さあ、みんなでご一緒に。」
「にっこにっこに…」
「にこっち。」
「ふざけてて…ええんかな?」
正位置の氏神のカードを見せる
意味は---終局・清算・決着
「私、矢澤にこ。」
「嘘をついておりました…」
にこっちが、机に頭をつける
「…ちゃんと頭を上げて説明しなさい?」
「…」
にこっちが、頭を上げる
「い、いやだなあ…」
「みんな、怖い顔して。」
「アイドルは笑顔が大切でしょ?」
「…さあ、みんなでご一緒に。」
「にっこにっこに…」
「にこっち。」
「ふざけてて…ええんかな?」
正位置の氏神のカードを見せる
意味は---終局・清算・決着
165: 2015/03/22(日) 21:45:59.49 ID:cJTENSYj.net
「…はい。」
「…で、どういうことなん?」
「そうね…まずは、急に帰った理由を説明してもらおうかしら。」
「それは…」
「…」
「お母さんが、出張なの。」
「…出張?」
「…そう。」
「それで2週間ほど、妹達の面倒見なくちゃいけなくなったの。」
「だから、練習休んでたのね。」
「ちゃんと言ってくれればいいのに…」
「そうだよ、にこちゃん。」
「花陽達に言ってくれれば、何か手伝えたかもしれないのに…」
「…」
「それより、どうして私達が。」
「バックダンサーと言う事になってるんですか?」
「…で、どういうことなん?」
「そうね…まずは、急に帰った理由を説明してもらおうかしら。」
「それは…」
「…」
「お母さんが、出張なの。」
「…出張?」
「…そう。」
「それで2週間ほど、妹達の面倒見なくちゃいけなくなったの。」
「だから、練習休んでたのね。」
「ちゃんと言ってくれればいいのに…」
「そうだよ、にこちゃん。」
「花陽達に言ってくれれば、何か手伝えたかもしれないのに…」
「…」
「それより、どうして私達が。」
「バックダンサーと言う事になってるんですか?」
166: 2015/03/22(日) 21:46:27.23 ID:cJTENSYj.net
「そうね…」
「むしろ問題はそっちよ。」
海未ちゃんとえりちが、詰め寄る
「そ、それは…」
「「それは!?」」
「にっk…」
「それは禁止やよ?」
ごまかそうとするにこっちに、先手を打つ
「さ、ちゃんと話して下さい?」
「にこちゃん…」
「…」
「元からよ。」
「元から?」
花陽ちゃんが、尋ねる
「そう。」
「家では元から、そういう事になってるの。」
「むしろ問題はそっちよ。」
海未ちゃんとえりちが、詰め寄る
「そ、それは…」
「「それは!?」」
「にっk…」
「それは禁止やよ?」
ごまかそうとするにこっちに、先手を打つ
「さ、ちゃんと話して下さい?」
「にこちゃん…」
「…」
「元からよ。」
「元から?」
花陽ちゃんが、尋ねる
「そう。」
「家では元から、そういう事になってるの。」
167: 2015/03/22(日) 21:46:50.88 ID:cJTENSYj.net
「…別に。」
「私の家で私がどう言おうが、勝手でしょ?」
「でも…!」
「お願い。」
「今日は帰って。」
「にこちゃん…」
「バックダンサーの件は、謝るわ。」
「…でも、今日はほっといてくれない?」
「…分かった。」
「行こう?みんな。」
「希…」
「ほら、あんまり遅くまでいるとご飯の邪魔やし…な?」
「…にこちゃん、また明日ね?」
「…」
「私の家で私がどう言おうが、勝手でしょ?」
「でも…!」
「お願い。」
「今日は帰って。」
「にこちゃん…」
「バックダンサーの件は、謝るわ。」
「…でも、今日はほっといてくれない?」
「…分かった。」
「行こう?みんな。」
「希…」
「ほら、あんまり遅くまでいるとご飯の邪魔やし…な?」
「…にこちゃん、また明日ね?」
「…」
168: 2015/03/22(日) 22:01:13.61 ID:cJTENSYj.net
「…困ったものね。」
真姫ちゃんが呟く
「でも、元からってどういう事なんだろう…」
「にこちゃんの家では。」
「元から私達はバックダンサー?」
ううん、多分…
「…希?」
「…多分。」
「元からスーパーアイドルだった、って事やろな。」
「…どういう事です?」
「にこっちが1年の時。」
「スクールアイドルやってたって話は、前にしたやろ?」
「きっとその時、こころちゃん達に話したんやないかな。」
「…ウチが初めてにこっちの家にお邪魔した時。」
「ここあちゃんに、バックダンサーの人?って聞かれたんよ。」
真姫ちゃんが呟く
「でも、元からってどういう事なんだろう…」
「にこちゃんの家では。」
「元から私達はバックダンサー?」
ううん、多分…
「…希?」
「…多分。」
「元からスーパーアイドルだった、って事やろな。」
「…どういう事です?」
「にこっちが1年の時。」
「スクールアイドルやってたって話は、前にしたやろ?」
「きっとその時、こころちゃん達に話したんやないかな。」
「…ウチが初めてにこっちの家にお邪魔した時。」
「ここあちゃんに、バックダンサーの人?って聞かれたんよ。」
169: 2015/03/22(日) 22:01:40.90 ID:cJTENSYj.net
「そのときはまだ、一人でやってた時やったから。」
「そのときの、にこちゃんの夢を話したんと違うかな。」
「いつか、バックダンサーを付けて、ライブをする、って…」
「それから少し経って。」
「他の部員も入って。」
「ライブが出来るようになったから。」
「アイドルになったって。」
「そう…言ってしまったんやと思う。」
「そっか…」
「ちょっと、そこの広場に行こか。」
「話…長くなりそうやし。」
一旦話を切って、移動する
「そのときの、にこちゃんの夢を話したんと違うかな。」
「いつか、バックダンサーを付けて、ライブをする、って…」
「それから少し経って。」
「他の部員も入って。」
「ライブが出来るようになったから。」
「アイドルになったって。」
「そう…言ってしまったんやと思う。」
「そっか…」
「ちょっと、そこの広場に行こか。」
「話…長くなりそうやし。」
一旦話を切って、移動する
170: 2015/03/22(日) 22:02:14.34 ID:cJTENSYj.net
「…さっきの続きやけど。」
「前に、初ライブの話はしたよね。」
「失敗…してしまったときの事ですよね。」
「うん。」
「あの時に、アイドルへの姿勢の話になったんやけど。」
「にこっちのそれは、才能と言えるくらい、ずば抜けてたんよ。」
「だからって言うのも、あるんやと思う。」
「絶対、アイドルになってみせるって、にこっちは思ってた。」
「…だから、部員の子達が辞めて。」
「その夢が途絶えちゃった時も。」
「妹さん達に、ダメになったとは言いだせなかった。」
「にこっちが1年のときから。」
「あの家ではずっと、スーパーアイドルのままなんやと思う。」
「前に、初ライブの話はしたよね。」
「失敗…してしまったときの事ですよね。」
「うん。」
「あの時に、アイドルへの姿勢の話になったんやけど。」
「にこっちのそれは、才能と言えるくらい、ずば抜けてたんよ。」
「だからって言うのも、あるんやと思う。」
「絶対、アイドルになってみせるって、にこっちは思ってた。」
「…だから、部員の子達が辞めて。」
「その夢が途絶えちゃった時も。」
「妹さん達に、ダメになったとは言いだせなかった。」
「にこっちが1年のときから。」
「あの家ではずっと、スーパーアイドルのままなんやと思う。」
171: 2015/03/22(日) 22:02:43.95 ID:cJTENSYj.net
「…確かに、ありそうな話ですね。」
「もう、にこちゃんどんだけプライド高いのよ。」
「真姫ちゃんと同じだね♪」
「茶化さないの…!」
「でも…プライド高いだけなのかな?」
「アイドルに…すごい憧れてたんじゃないかな?」
「本当にアイドルでいたかったんだよ…」
「私も、ずっと憧れていたから…分かるんだ。」
花陽ちゃん…
「一年の時、私…見た事ある。」
「その時、私は直接話した事もなかったし…」
「アイドルにも、興味なかったから。」
「本当は、希にファーストライブも誘われてたんだけど。」
「生徒会の事で、行けなかった…」
「…えりち。」
「もう、にこちゃんどんだけプライド高いのよ。」
「真姫ちゃんと同じだね♪」
「茶化さないの…!」
「でも…プライド高いだけなのかな?」
「アイドルに…すごい憧れてたんじゃないかな?」
「本当にアイドルでいたかったんだよ…」
「私も、ずっと憧れていたから…分かるんだ。」
花陽ちゃん…
「一年の時、私…見た事ある。」
「その時、私は直接話した事もなかったし…」
「アイドルにも、興味なかったから。」
「本当は、希にファーストライブも誘われてたんだけど。」
「生徒会の事で、行けなかった…」
「…えりち。」
172: 2015/03/22(日) 22:03:15.30 ID:cJTENSYj.net
「希が、私とにこを繋いでくれて。」
「それから話すようになっても…」
「にこの活動には、触れなかった。」
「そのあと、アイドル研究部が廃部の危機になったとき。」
「私は、よかれと思って理事長に頭を下げた。」
「でも、結果にこの思いを裏切る形になって。」
「…それから、ほとんど話す事は無くなったの。」
「希から、聞いてはいたけど。」
「あの時、ちゃんとにこと話し合っていれば、って。」
「…そうすれば、にこの気持ちに、気付いてあげられたのかな。」
「…にこちゃん、色んな事、抱えてたんだね。」
「にこっちは自分の事、あんまり言いたくないみたいやから。」
「…多分、気にされるのが嫌なんやと思う。」
「それから話すようになっても…」
「にこの活動には、触れなかった。」
「そのあと、アイドル研究部が廃部の危機になったとき。」
「私は、よかれと思って理事長に頭を下げた。」
「でも、結果にこの思いを裏切る形になって。」
「…それから、ほとんど話す事は無くなったの。」
「希から、聞いてはいたけど。」
「あの時、ちゃんとにこと話し合っていれば、って。」
「…そうすれば、にこの気持ちに、気付いてあげられたのかな。」
「…にこちゃん、色んな事、抱えてたんだね。」
「にこっちは自分の事、あんまり言いたくないみたいやから。」
「…多分、気にされるのが嫌なんやと思う。」
173: 2015/03/22(日) 22:03:37.98 ID:cJTENSYj.net
「でも…なんだか寂しいよ。」
「せっかく凛たち、一緒にいるんだよ?」
「…そうね。」
「私達、にこちゃんの事何も知らなかったんだね…」
「「…」」
「…そうだ!」
穂乃果ちゃんが立ち上がる
「だったら、叶えちゃえばいいんだよ!」
「え…?」
「にこちゃんの、こころちゃん達に見せた夢を。」
「私達が、叶えてあげれば良いんだよ!!」
「それって…」
「うん!」
「にこちゃんの、ソロコンサートだよっ!!」
「せっかく凛たち、一緒にいるんだよ?」
「…そうね。」
「私達、にこちゃんの事何も知らなかったんだね…」
「「…」」
「…そうだ!」
穂乃果ちゃんが立ち上がる
「だったら、叶えちゃえばいいんだよ!」
「え…?」
「にこちゃんの、こころちゃん達に見せた夢を。」
「私達が、叶えてあげれば良いんだよ!!」
「それって…」
「うん!」
「にこちゃんの、ソロコンサートだよっ!!」
174: 2015/03/22(日) 22:04:06.21 ID:cJTENSYj.net
---
ピンポーン…
「誰よ、こんな時間に…」
「お姉様、お客さんですか?」
「ああ、座ってていいわよ。」
pi
「…どちら様?」
『あ、にこっち?』
「希!?アンタ何して…」
『にこっち、入れてー。』
「…は?」
ガチャッ
「こんばんは、にこっち。」
「…何しに来たのよ。」
「お母さんいないと大変かな、って。」
「お手伝いしに来たんよ♪」
ピンポーン…
「誰よ、こんな時間に…」
「お姉様、お客さんですか?」
「ああ、座ってていいわよ。」
pi
「…どちら様?」
『あ、にこっち?』
「希!?アンタ何して…」
『にこっち、入れてー。』
「…は?」
ガチャッ
「こんばんは、にこっち。」
「…何しに来たのよ。」
「お母さんいないと大変かな、って。」
「お手伝いしに来たんよ♪」
175: 2015/03/22(日) 22:04:30.60 ID:cJTENSYj.net
「…必要ないわ。」
「別に、にこだけで…」
「あ、希おねーちゃん!」
「ここあちゃん、こんばんは♪」
「ねーねー!遊びに来たの?」
「皆が、寂しいかと思ってね。」
「やったー!!」
「入って入って!」
「ちょっとここあ…」
「お邪魔するよ、にこっち。」
「ま、待ちなさいよ…!」
「あ、希さん!」
「こんばんは、こころちゃん。」
「ご飯は食べた?」
「いえ、そろそろ用意しようかって、お姉様が…」
「別に、にこだけで…」
「あ、希おねーちゃん!」
「ここあちゃん、こんばんは♪」
「ねーねー!遊びに来たの?」
「皆が、寂しいかと思ってね。」
「やったー!!」
「入って入って!」
「ちょっとここあ…」
「お邪魔するよ、にこっち。」
「ま、待ちなさいよ…!」
「あ、希さん!」
「こんばんは、こころちゃん。」
「ご飯は食べた?」
「いえ、そろそろ用意しようかって、お姉様が…」
176: 2015/03/22(日) 22:05:01.47 ID:cJTENSYj.net
「ちょっと希、どういうつもりよ?」
「ん?」
「にこっち達に、ごちそうしようかと思って♪」
「何でいきなり…」
「にこっちが大変な時に、何も出来ないのは嫌だって。」
「…みんなが、言ったんよ。」
「…」
「だから、好きに動けるウチが。」
「にこっちの家事を手伝えるかな、って。」
「…別に、そこまで大変じゃないわよ。」
「練習、出られないくらいで…」
「ふふっ。」
「まあ、たまにはいいやん?」
「最近、ウチも料理練習してるんよ♪」
「…そう。」
「ん?」
「にこっち達に、ごちそうしようかと思って♪」
「何でいきなり…」
「にこっちが大変な時に、何も出来ないのは嫌だって。」
「…みんなが、言ったんよ。」
「…」
「だから、好きに動けるウチが。」
「にこっちの家事を手伝えるかな、って。」
「…別に、そこまで大変じゃないわよ。」
「練習、出られないくらいで…」
「ふふっ。」
「まあ、たまにはいいやん?」
「最近、ウチも料理練習してるんよ♪」
「…そう。」
177: 2015/03/22(日) 22:05:31.54 ID:cJTENSYj.net
-----
「「ごちそうさまでした!」」
「はい、お粗末様。」
「それじゃ、片付けるから。」
「みんなはそっちで遊んでていいよー。」
「いいわよ。」
「片付けは、にこがやるから。」
「いいから、にこっちもそっち行った。」
「ちょっ、希?」
「たまにはいいやん?」
「にこっちは、今日は休んでて♪」
「そういう訳にはいかないわよ。」
「もう…にこっちは頑固やなあ。」
「希に言われたくはないわよ。」
「「ごちそうさまでした!」」
「はい、お粗末様。」
「それじゃ、片付けるから。」
「みんなはそっちで遊んでていいよー。」
「いいわよ。」
「片付けは、にこがやるから。」
「いいから、にこっちもそっち行った。」
「ちょっ、希?」
「たまにはいいやん?」
「にこっちは、今日は休んでて♪」
「そういう訳にはいかないわよ。」
「もう…にこっちは頑固やなあ。」
「希に言われたくはないわよ。」
178: 2015/03/22(日) 22:05:59.51 ID:cJTENSYj.net
「…それじゃ、にこっち。」
「片付け、ウチがやるから。」
「今日泊まらせて?」
「…は?」
「久しぶりに、こころちゃんたちとも遊びたいし。」
「…な?にこっち。」
「…なにが目的よ?」
「別にー?」
「ただ、ウチも一人じゃ寂しいんよ。」
「…はあ。」
「ありがと、にこっち♪」
「…それじゃ、後は頼むわ。」
「はーい。」
「片付け、ウチがやるから。」
「今日泊まらせて?」
「…は?」
「久しぶりに、こころちゃんたちとも遊びたいし。」
「…な?にこっち。」
「…なにが目的よ?」
「別にー?」
「ただ、ウチも一人じゃ寂しいんよ。」
「…はあ。」
「ありがと、にこっち♪」
「…それじゃ、後は頼むわ。」
「はーい。」
179: 2015/03/22(日) 22:06:28.15 ID:cJTENSYj.net
----
「希おねーちゃんの胸、おっきい…」
「ちょ、あんまり見んといて?」
「だって、おねーちゃん無いんだもん!」
「ここあちゃん、にこっちの前でそれ言ったらあかんよ?」
「…でも、どうして今日は急に来られたんですか?」
「ちょっと、こころちゃん達に聞きたい事があったんよ。」
「私達に?」
「そう。」
「…よし、ここあちゃん体流そっか♪」
「はーい!」
「…ふう。」
「お風呂は気持ちいいなー。」
「ちゃんと浸からないとあかんよ?」
「はーい。」
「希おねーちゃんの胸、おっきい…」
「ちょ、あんまり見んといて?」
「だって、おねーちゃん無いんだもん!」
「ここあちゃん、にこっちの前でそれ言ったらあかんよ?」
「…でも、どうして今日は急に来られたんですか?」
「ちょっと、こころちゃん達に聞きたい事があったんよ。」
「私達に?」
「そう。」
「…よし、ここあちゃん体流そっか♪」
「はーい!」
「…ふう。」
「お風呂は気持ちいいなー。」
「ちゃんと浸からないとあかんよ?」
「はーい。」
180: 2015/03/22(日) 22:07:03.04 ID:cJTENSYj.net
「なあ、こころちゃん、ここあちゃん。」
「なーに?」
「にこっちの歌ってるとこ、見たくない?」
「え、見れるんですか?」
「今度、ウチらの学校でライブをする事になったんよ。」
「…よかったら、来ない?」
「行きたい!行きたい!」
「…ここあちゃん、静かに。」
「…!」
「行っても、いいんですか?」
「もちろん♪」
「あ、でも、こころちゃん達が来る事は、にこっちには内緒な?」
「当日、驚かせたいから♪」
「ねえねえ、ホントにお姉ちゃんが歌ってるとこ、見れるの?」
「一番前で、見せてあげるよー?」
「やったあー!!」
「なーに?」
「にこっちの歌ってるとこ、見たくない?」
「え、見れるんですか?」
「今度、ウチらの学校でライブをする事になったんよ。」
「…よかったら、来ない?」
「行きたい!行きたい!」
「…ここあちゃん、静かに。」
「…!」
「行っても、いいんですか?」
「もちろん♪」
「あ、でも、こころちゃん達が来る事は、にこっちには内緒な?」
「当日、驚かせたいから♪」
「ねえねえ、ホントにお姉ちゃんが歌ってるとこ、見れるの?」
「一番前で、見せてあげるよー?」
「やったあー!!」
181: 2015/03/22(日) 22:07:34.13 ID:cJTENSYj.net
「それじゃ、ライブの日、迎えにくるから♪」
「はい!」
「おめかしして、待ってます!」
「うん、楽しみにしといてな?」
「「はいっ!」」
-----
「…ふう。」
「にこっち、おかえり。」
「当たり前のように、部屋にいるのね。」
「まあ、ウチとにこっちの仲やん?」
「最初の頃は、ソファの端っこにしか座れなかったのにね。」
「そっ…それは忘れてよ///」
「…ふふっ。懐かしいわね。」
「はい!」
「おめかしして、待ってます!」
「うん、楽しみにしといてな?」
「「はいっ!」」
-----
「…ふう。」
「にこっち、おかえり。」
「当たり前のように、部屋にいるのね。」
「まあ、ウチとにこっちの仲やん?」
「最初の頃は、ソファの端っこにしか座れなかったのにね。」
「そっ…それは忘れてよ///」
「…ふふっ。懐かしいわね。」
182: 2015/03/22(日) 22:08:08.24 ID:cJTENSYj.net
「…」
「…で、今日来たほんとの理由はなに?」
「だから、ウチも寂しかったんよ。」
「…本音は?」
「…」
「なあ、にこっち。」
「ウチらの前では、もう強がらなくてもいいと思うよ?」
「…」
「μ'sのみんなは、にこっちの事も受け入れてるよ。」
「本当の、仲間やと思ってる。」
「今日ウチが来たのも、全員行きたいって言うから。」
「…みんな、にこっちの力になりたいと思ってる。」
「…大きなお世話よ。」
「うん、分かってる。」
「にこっちも、そんなウチらの気持ち、分かってるやろ?」
「…そうね。」
「…で、今日来たほんとの理由はなに?」
「だから、ウチも寂しかったんよ。」
「…本音は?」
「…」
「なあ、にこっち。」
「ウチらの前では、もう強がらなくてもいいと思うよ?」
「…」
「μ'sのみんなは、にこっちの事も受け入れてるよ。」
「本当の、仲間やと思ってる。」
「今日ウチが来たのも、全員行きたいって言うから。」
「…みんな、にこっちの力になりたいと思ってる。」
「…大きなお世話よ。」
「うん、分かってる。」
「にこっちも、そんなウチらの気持ち、分かってるやろ?」
「…そうね。」
184: 2015/03/22(日) 22:27:56.50 ID:cJTENSYj.net
---
ライブ当日
連れて来たこころちゃん達を穂乃果ちゃんに託して
ウチは、えりちと用意する
「…それにしても。」
「1週間でよく作れたわね。」
「まあ、今回はウチらも手伝ったし。」
「…それで、上手く行くのかしら?」
「さあ?」
「ちょっと、希…」
「もうみんな、分かってるやろ?」
「見返りを求めてる訳じゃないやん?」
「おーい、連れてきたよー!」
「おかえり、穂乃果。」
「それじゃここは私達に任せて、穂乃果はこころちゃん達をお願い。」
「りょーかいっ!」
ライブ当日
連れて来たこころちゃん達を穂乃果ちゃんに託して
ウチは、えりちと用意する
「…それにしても。」
「1週間でよく作れたわね。」
「まあ、今回はウチらも手伝ったし。」
「…それで、上手く行くのかしら?」
「さあ?」
「ちょっと、希…」
「もうみんな、分かってるやろ?」
「見返りを求めてる訳じゃないやん?」
「おーい、連れてきたよー!」
「おかえり、穂乃果。」
「それじゃここは私達に任せて、穂乃果はこころちゃん達をお願い。」
「りょーかいっ!」
185: 2015/03/22(日) 22:28:27.08 ID:cJTENSYj.net
「さ、にこっちはこっち。」
「これに着替えて?」
「これって…」
「にこにピッタリの衣装を。」
「私と希で考えてみたの。」
「…やっぱりにこっちには。」
「可愛い衣装がよく似合う♪」
「…スーパーアイドル、にこちゃん。」
「希…」
「今、扉の向こうには。」
「貴女一人だけのライブを心待ちにしている。」
「最高のファンがいるわ。」
「絵里…」
「これに着替えて?」
「これって…」
「にこにピッタリの衣装を。」
「私と希で考えてみたの。」
「…やっぱりにこっちには。」
「可愛い衣装がよく似合う♪」
「…スーパーアイドル、にこちゃん。」
「希…」
「今、扉の向こうには。」
「貴女一人だけのライブを心待ちにしている。」
「最高のファンがいるわ。」
「絵里…」
186: 2015/03/22(日) 22:28:51.51 ID:cJTENSYj.net
「さあ、みんな待ってるわよ?」
「…」
「ありがとう。」
「…にこっち。」
「…?」
にこっちの耳元で、そっと告げる
「…元、部員の子達からの伝言。」
「『おめでとう。絶対に、夢を叶えて。』…って。」
「…!」
「もう、一人じゃないよ。」
前を向いて
にこっちは、ステージに出て行った
「…」
「ありがとう。」
「…にこっち。」
「…?」
にこっちの耳元で、そっと告げる
「…元、部員の子達からの伝言。」
「『おめでとう。絶対に、夢を叶えて。』…って。」
「…!」
「もう、一人じゃないよ。」
前を向いて
にこっちは、ステージに出て行った
187: 2015/03/22(日) 22:29:13.03 ID:cJTENSYj.net
にこっちの衣装に
にこっちの笑顔に
こころちゃん達の目の色が変わる
「あいどる…」
「こころ、ここあ、虎太郎。」
「歌う前に、話があるの。」
「「えっ…?」」
「…実はね。」
「『スーパーアイドルにこ』は、今日でおしまいなの!」
「「ええー!?」」
「アイドル、辞めちゃうの…?」
「ううん、辞めないよ。」
「これからは…」
「ここにいるμ'sのメンバーとアイドルをやって行くの!」
にこっちの笑顔に
こころちゃん達の目の色が変わる
「あいどる…」
「こころ、ここあ、虎太郎。」
「歌う前に、話があるの。」
「「えっ…?」」
「…実はね。」
「『スーパーアイドルにこ』は、今日でおしまいなの!」
「「ええー!?」」
「アイドル、辞めちゃうの…?」
「ううん、辞めないよ。」
「これからは…」
「ここにいるμ'sのメンバーとアイドルをやって行くの!」
188: 2015/03/22(日) 22:29:37.56 ID:cJTENSYj.net
「でも皆さんは、アイドルを目指している…」
「ばっくだんさあ…」
「…そう思ってた。」
「けど違ったの。」
「これからは、もっと新しい自分に変わって行きたい。」
「この9人でいられるときが、一番輝けるの!」
「一人でいるときよりも。」
「ずっと、ずっと…」
「今の私の夢は。」
「宇宙ナンバー1アイドルにこちゃんとして。」
「宇宙ナンバー1ユニット、μ'sと一緒に。」
「より輝いて行く事!」
「…それが、一番大切な夢。」
「私のやりたい事なの!!」
「お姉様…」
「ばっくだんさあ…」
「…そう思ってた。」
「けど違ったの。」
「これからは、もっと新しい自分に変わって行きたい。」
「この9人でいられるときが、一番輝けるの!」
「一人でいるときよりも。」
「ずっと、ずっと…」
「今の私の夢は。」
「宇宙ナンバー1アイドルにこちゃんとして。」
「宇宙ナンバー1ユニット、μ'sと一緒に。」
「より輝いて行く事!」
「…それが、一番大切な夢。」
「私のやりたい事なの!!」
「お姉様…」
189: 2015/03/22(日) 22:38:01.95 ID:cJTENSYj.net
「だから…」
「これは私が一人で歌う、最後の曲。」
曲が、流れ始める
きっと、ウチらの気持ちは
にこっちに届いたと思う
この9人だから、目指せる場所があって
この9人だから、叶えられる夢がある
順番とか、期間とかも関係ない
ウチらが、ウチららしくいれる場所
それが、μ's
最終予選に向けて
また一歩、進めた気がする
---そして、曲が終わる
「これは私が一人で歌う、最後の曲。」
曲が、流れ始める
きっと、ウチらの気持ちは
にこっちに届いたと思う
この9人だから、目指せる場所があって
この9人だから、叶えられる夢がある
順番とか、期間とかも関係ない
ウチらが、ウチららしくいれる場所
それが、μ's
最終予選に向けて
また一歩、進めた気がする
---そして、曲が終わる
190: 2015/03/22(日) 22:42:01.93 ID:cJTENSYj.net
「…」
「聞いてくれて、ありがとう。」
「これで、にこ一人のライブはおしまい。」
「これからは、ここにいる皆と、夢を目指すの。」
「お姉ちゃん…」
「だから…ここあ達には、その最初の観客になってもらうわよ!」
「え?」
「にこっち…?」
「…ほら、アンタ達も出て来なさい。」
「海未、曲は…」
「…!」
「分かりました。」
「それで、いいんですね?」
「…私から、アンタ達への返事よ。」
「ほんと、バカな連中ばっかりなんだから。」
「にこちゃん…!」
「さあ、最高のステージにするわよ!」
「聞いて下さい---」
『愛してるばんざーい!』
「聞いてくれて、ありがとう。」
「これで、にこ一人のライブはおしまい。」
「これからは、ここにいる皆と、夢を目指すの。」
「お姉ちゃん…」
「だから…ここあ達には、その最初の観客になってもらうわよ!」
「え?」
「にこっち…?」
「…ほら、アンタ達も出て来なさい。」
「海未、曲は…」
「…!」
「分かりました。」
「それで、いいんですね?」
「…私から、アンタ達への返事よ。」
「ほんと、バカな連中ばっかりなんだから。」
「にこちゃん…!」
「さあ、最高のステージにするわよ!」
「聞いて下さい---」
『愛してるばんざーい!』
202: 2015/03/24(火) 00:04:06.91 ID:bTjy28fm.net
Side Story
Find The Answer In The Holiday
Find The Answer In The Holiday
203: 2015/03/24(火) 00:04:39.58 ID:bTjy28fm.net
prrrr
prrrr
pi
「…もしもし、えりち?」
「うん、まだ起きてたよ。」
「遅くにどうしたん?」
「…うん。」
「うん。」
「あ、やっぱりそうなんや。」
「…うん、ウチも良いと思うよ?」
「うん。」
「それじゃ、前に言ってた事、考えんとね。」
「うん、あと少しやし…」
「とりあえず明日は練習もお休みやし。」
「一日、ちょっと考えてみるよ。」
prrrr
pi
「…もしもし、えりち?」
「うん、まだ起きてたよ。」
「遅くにどうしたん?」
「…うん。」
「うん。」
「あ、やっぱりそうなんや。」
「…うん、ウチも良いと思うよ?」
「うん。」
「それじゃ、前に言ってた事、考えんとね。」
「うん、あと少しやし…」
「とりあえず明日は練習もお休みやし。」
「一日、ちょっと考えてみるよ。」
204: 2015/03/24(火) 00:05:28.66 ID:bTjy28fm.net
「…え?」
「ああ、違うんよ。」
「でも、それは前から考えてた事やし。」
「海未ちゃんも、言ってたやろ?」
「そう。」
「ちょうどいいチャンスやと思う。」
「ふふっ。」
「…きっと、大丈夫。」
「なにも心配なんかいらんよ。」
「えりちも、信じてるやろ?」
「…うん、それじゃ。」
「おやすみ、えりち。」
「…」
「ああ、違うんよ。」
「でも、それは前から考えてた事やし。」
「海未ちゃんも、言ってたやろ?」
「そう。」
「ちょうどいいチャンスやと思う。」
「ふふっ。」
「…きっと、大丈夫。」
「なにも心配なんかいらんよ。」
「えりちも、信じてるやろ?」
「…うん、それじゃ。」
「おやすみ、えりち。」
「…」
205: 2015/03/24(火) 00:06:31.89 ID:bTjy28fm.net
-----
「んん~…っ。」
「やっぱり朝は気持ちいいな~。」
「…でも、ずいぶんと涼しくなって来た。」
「もう夏も、終わりやね。」
この夏に感じた薫風が
秋風に変わり始めた日
ウチはいつものように
神田明神のバイトをしてた
「…さて、あらかた掃除も終わったし。」
「一旦、休憩にしようかな?」
ほんの少し色づき始めた葉の隙間から
木漏れ日が差し込む
少しずつあったかくなる境内の端に座って
日向ぼっこをする
「んん~…っ。」
「やっぱり朝は気持ちいいな~。」
「…でも、ずいぶんと涼しくなって来た。」
「もう夏も、終わりやね。」
この夏に感じた薫風が
秋風に変わり始めた日
ウチはいつものように
神田明神のバイトをしてた
「…さて、あらかた掃除も終わったし。」
「一旦、休憩にしようかな?」
ほんの少し色づき始めた葉の隙間から
木漏れ日が差し込む
少しずつあったかくなる境内の端に座って
日向ぼっこをする
206: 2015/03/24(火) 00:07:19.70 ID:bTjy28fm.net
「…あかん。」
「このままやと、寝てしまいそう…」
すっと立ち上がり、境内を見渡した
心地よい風が髪を揺らす
バイトの時は後ろで縛ってるから
いつものように、とはいかないけど
それでも、風の揺らぎを髪の毛で感じる
「あと、半年もないんやね…」
ぽつり、と呟く
降り注ぐ暖かい日差しが
ウチを励ましてくれてるように感じた
「ふふっ…ありがとう。」
また、口に出る
端から見たら、危ない子やなあ
「このままやと、寝てしまいそう…」
すっと立ち上がり、境内を見渡した
心地よい風が髪を揺らす
バイトの時は後ろで縛ってるから
いつものように、とはいかないけど
それでも、風の揺らぎを髪の毛で感じる
「あと、半年もないんやね…」
ぽつり、と呟く
降り注ぐ暖かい日差しが
ウチを励ましてくれてるように感じた
「ふふっ…ありがとう。」
また、口に出る
端から見たら、危ない子やなあ
207: 2015/03/24(火) 00:07:51.05 ID:bTjy28fm.net
今日はせっかくの日曜なのに
参拝する人も少なくて
ついつい、気が緩んでしまう
「何か、面白い事ないかなあ…?」
「…だ~れだ?」
「…へ?」
パッと、目を塞がれた
急にかけられた、とても柔らかい声
聞き間違いでなければ、これは…
「…花陽ちゃん?」
「えへへ、バレちゃった。」
振り返ると、可愛い服に身を包んだ
花陽ちゃんがいた
参拝する人も少なくて
ついつい、気が緩んでしまう
「何か、面白い事ないかなあ…?」
「…だ~れだ?」
「…へ?」
パッと、目を塞がれた
急にかけられた、とても柔らかい声
聞き間違いでなければ、これは…
「…花陽ちゃん?」
「えへへ、バレちゃった。」
振り返ると、可愛い服に身を包んだ
花陽ちゃんがいた
208: 2015/03/24(火) 00:08:26.17 ID:bTjy28fm.net
「おはよう、希ちゃん。」
「おはよう、花陽ちゃん。」
「今日はお出かけ?」
「何となく、早く起きちゃったから。」
「天気もいいし、散歩してみようかな、って思って。」
少し顔を赤らめて、彼女は言う
…なんて、可愛いんやろう
「希ちゃんは、バイト?」
「うん♪」
「あ、でも今は、休憩してたんよ。」
休日に会う花陽ちゃんは、どこか新鮮で
「…よかったら、ちょっと話さない?」
何となく、声をかけてみた
「おはよう、花陽ちゃん。」
「今日はお出かけ?」
「何となく、早く起きちゃったから。」
「天気もいいし、散歩してみようかな、って思って。」
少し顔を赤らめて、彼女は言う
…なんて、可愛いんやろう
「希ちゃんは、バイト?」
「うん♪」
「あ、でも今は、休憩してたんよ。」
休日に会う花陽ちゃんは、どこか新鮮で
「…よかったら、ちょっと話さない?」
何となく、声をかけてみた
209: 2015/03/24(火) 00:09:08.25 ID:bTjy28fm.net
「うん、いいよっ♪」
「それじゃ、日当りも良いし、こっちに座ろっか。」
花陽ちゃんをさっきの場所に案内して
色んな事を、話してみた
最近の1年生の様子とか
今はまってることとか
旬な食べ物とか
花陽ちゃんの優しい話し方が
暖かい日差しと相まって
すっごく、心地いい気分になれる
「でね、その時二人が…」
「そうなん?」
「そうなの!真姫ちゃんも可愛くて…」
誰かの話をするときの花陽ちゃんは
すっごく楽しそう
「それじゃ、日当りも良いし、こっちに座ろっか。」
花陽ちゃんをさっきの場所に案内して
色んな事を、話してみた
最近の1年生の様子とか
今はまってることとか
旬な食べ物とか
花陽ちゃんの優しい話し方が
暖かい日差しと相まって
すっごく、心地いい気分になれる
「でね、その時二人が…」
「そうなん?」
「そうなの!真姫ちゃんも可愛くて…」
誰かの話をするときの花陽ちゃんは
すっごく楽しそう
210: 2015/03/24(火) 00:09:37.65 ID:bTjy28fm.net
「あ、ごめんね、花陽ばっかり…」
「ん?ええよ?」
「花陽ちゃんの話おもしろいし♪」
「あ、ありがとう…///」
「それにしても。」
「やっぱり、1年生は仲いいね♪」
「うん、いつも楽しませてもらってるよ。」
「やっぱり、元気な凛ちゃんが引っ張って行く感じかな?」
「基本は…そうだね。」
「いっつも凛ちゃんは、私を気にかけてくれてる。」
「気がついたら真姫ちゃんも巻き込んでて…」
「でも、それが嫌って思った事は一度も無いんだ♪」
「いつのまにか、皆で楽しく笑ってるの。」
「いつか、私もなにかしてあげられたらいいのになあ…」
「ん?ええよ?」
「花陽ちゃんの話おもしろいし♪」
「あ、ありがとう…///」
「それにしても。」
「やっぱり、1年生は仲いいね♪」
「うん、いつも楽しませてもらってるよ。」
「やっぱり、元気な凛ちゃんが引っ張って行く感じかな?」
「基本は…そうだね。」
「いっつも凛ちゃんは、私を気にかけてくれてる。」
「気がついたら真姫ちゃんも巻き込んでて…」
「でも、それが嫌って思った事は一度も無いんだ♪」
「いつのまにか、皆で楽しく笑ってるの。」
「いつか、私もなにかしてあげられたらいいのになあ…」
211: 2015/03/24(火) 00:10:09.55 ID:bTjy28fm.net
「花陽ちゃんのその気持ちは…」
「きっと、2人とも知ってるよ。」
「それに、花陽ちゃんがいるから。」
「凛ちゃんは、凛ちゃんらしく…」
「真姫ちゃんも、花陽ちゃんの前では素直でいれるんやと思う。」
「ありがとう、希ちゃん。」
「μ'sに入る前はね。」
「いつも、凛ちゃんに頼ってばっかりだった。」
「それに、甘えてたの。」
「真姫ちゃんも、私の事気にしてくれてた。」
「それなのに、自分で無理、って決めつけて。」
「…だから、穂乃果ちゃんに誘われて。」
「初めて自分の言葉で、アイドルやりたい、って言えたの。」
「…それはきっと。」
「あの時屋上で、凛ちゃんと真姫ちゃんが。」
「私の背中を押してくれたから。」
「…今の私があるのは、2人のおかげだよ。」
「きっと、2人とも知ってるよ。」
「それに、花陽ちゃんがいるから。」
「凛ちゃんは、凛ちゃんらしく…」
「真姫ちゃんも、花陽ちゃんの前では素直でいれるんやと思う。」
「ありがとう、希ちゃん。」
「μ'sに入る前はね。」
「いつも、凛ちゃんに頼ってばっかりだった。」
「それに、甘えてたの。」
「真姫ちゃんも、私の事気にしてくれてた。」
「それなのに、自分で無理、って決めつけて。」
「…だから、穂乃果ちゃんに誘われて。」
「初めて自分の言葉で、アイドルやりたい、って言えたの。」
「…それはきっと。」
「あの時屋上で、凛ちゃんと真姫ちゃんが。」
「私の背中を押してくれたから。」
「…今の私があるのは、2人のおかげだよ。」
212: 2015/03/24(火) 00:15:18.05 ID:bTjy28fm.net
「って、この話は希ちゃん知らないよね。」
「…ううん、知ってるよ。」
「え?」
「実は、見てたんよ。」
「屋上の、上のところで。」
「ええっ!?」
「…その時、ウチはえりち達と少しすれ違ってて。」
「花陽ちゃんに、勇気をあげた2人に。」
「理解してくれる友達がいる、花陽ちゃんに。」
「…すっごく、憧れてたんよ。」
「そう…だったんだ。」
「…ううん、知ってるよ。」
「え?」
「実は、見てたんよ。」
「屋上の、上のところで。」
「ええっ!?」
「…その時、ウチはえりち達と少しすれ違ってて。」
「花陽ちゃんに、勇気をあげた2人に。」
「理解してくれる友達がいる、花陽ちゃんに。」
「…すっごく、憧れてたんよ。」
「そう…だったんだ。」
214: 2015/03/24(火) 00:15:53.89 ID:bTjy28fm.net
「…もし、だけど。」
「もし…もしも、あのときの花陽の行動が。」
「2人の、気持ちが。」
「希ちゃん達の力になれたのなら。」
「…私は、役に立てたのかな?」
少し、寂しそうに笑う花陽ちゃん
「もちろん♪」
「花陽ちゃんが、真姫ちゃん達からもらった勇気。」
「その勇気のひとかけらを、ウチはもらったんよ。」
「…だから、勇気をだして。」
「μ'sに、入る事ができたん。」
「希ちゃん…」
「もし…もしも、あのときの花陽の行動が。」
「2人の、気持ちが。」
「希ちゃん達の力になれたのなら。」
「…私は、役に立てたのかな?」
少し、寂しそうに笑う花陽ちゃん
「もちろん♪」
「花陽ちゃんが、真姫ちゃん達からもらった勇気。」
「その勇気のひとかけらを、ウチはもらったんよ。」
「…だから、勇気をだして。」
「μ'sに、入る事ができたん。」
「希ちゃん…」
215: 2015/03/24(火) 00:16:29.09 ID:bTjy28fm.net
「ありがとうね、花陽ちゃん。」
「ううん…」
「…!」
「…?」
「どういたしまして…で、いいのかな?」
「もちろん♪」
「えへへ///」
「なんだか、否定しちゃったら。」
「希ちゃんの頑張りを、否定しちゃう気がして…」
「ありがと、花陽ちゃん。」
「その気持ち、ちゃんと届いてるから。」
「…うん!」
「ううん…」
「…!」
「…?」
「どういたしまして…で、いいのかな?」
「もちろん♪」
「えへへ///」
「なんだか、否定しちゃったら。」
「希ちゃんの頑張りを、否定しちゃう気がして…」
「ありがと、花陽ちゃん。」
「その気持ち、ちゃんと届いてるから。」
「…うん!」
216: 2015/03/24(火) 00:23:14.12 ID:bTjy28fm.net
----
花陽ちゃんと別れて
後片付けをして、街に出て来た
今日は人も少ないからって
バイト早上がりしちゃった
「お、あれは…!」
駅前のケーキ屋さんの前で
深く帽子をかぶった
癖っ毛の女の子がキョロキョロしてた
「ま~きちゃん♪」
「ひゃあっ!?」
肩に手を置いた瞬間、飛び上がる
「の、希か…」
「脅かさないでよ…!」
「ごめん、そんなに驚くとは…」
花陽ちゃんと別れて
後片付けをして、街に出て来た
今日は人も少ないからって
バイト早上がりしちゃった
「お、あれは…!」
駅前のケーキ屋さんの前で
深く帽子をかぶった
癖っ毛の女の子がキョロキョロしてた
「ま~きちゃん♪」
「ひゃあっ!?」
肩に手を置いた瞬間、飛び上がる
「の、希か…」
「脅かさないでよ…!」
「ごめん、そんなに驚くとは…」
217: 2015/03/24(火) 00:23:33.13 ID:bTjy28fm.net
「…で、何してたん?」
「べ、別に?」
「ケーキ、見てたみたいやけど…」
「な、何でもないわ!」
表に出ているボードには
『ペアセット』の文字が
「…真姫ちゃん、ウチ、ケーキが食べたいんよ。」
「…え?」
「ペアセットっていうのがあるみたいやし…」
「よかったら、付き合ってくれへん?」
「…!」
「べ、別に?」
「ケーキ、見てたみたいやけど…」
「な、何でもないわ!」
表に出ているボードには
『ペアセット』の文字が
「…真姫ちゃん、ウチ、ケーキが食べたいんよ。」
「…え?」
「ペアセットっていうのがあるみたいやし…」
「よかったら、付き合ってくれへん?」
「…!」
218: 2015/03/24(火) 00:24:00.53 ID:bTjy28fm.net
「の、希が食べたいって言うんなら。」
「仕方ないから付き合ってあげてもいいけど…?」
「それじゃ、入ろっか♪」
「…ありがと///」
「ん?何か言った?」
「何でも無いっ!」
「…ふふっ。」
「それで、今日は何してたん?」
「楽譜を買いに…」
「何か、新しい曲のきっかけになればと思って。」
「…ほんと、真姫ちゃんはピアノが大好きなんやね♪」
「仕方ないから付き合ってあげてもいいけど…?」
「それじゃ、入ろっか♪」
「…ありがと///」
「ん?何か言った?」
「何でも無いっ!」
「…ふふっ。」
「それで、今日は何してたん?」
「楽譜を買いに…」
「何か、新しい曲のきっかけになればと思って。」
「…ほんと、真姫ちゃんはピアノが大好きなんやね♪」
219: 2015/03/24(火) 00:24:27.19 ID:bTjy28fm.net
「トーゼンでしょ?」
「あ、でもこの場合…」
「大好きなのはピアノじゃなくて、μ'sなんかな?」
「…!///」
「…真姫ちゃん?」
「そっ…///」
真姫ちゃんが、ゆでだこみたいに赤くなっちゃった
「…真姫ちゃんも、だいぶ素直になったね。」
「も、元から素直なんだからっ…!」
そんな赤い顔で言われても
説得力ないけどな?
「凛ちゃん達の、おかげかな?」
「あ、でもこの場合…」
「大好きなのはピアノじゃなくて、μ'sなんかな?」
「…!///」
「…真姫ちゃん?」
「そっ…///」
真姫ちゃんが、ゆでだこみたいに赤くなっちゃった
「…真姫ちゃんも、だいぶ素直になったね。」
「も、元から素直なんだからっ…!」
そんな赤い顔で言われても
説得力ないけどな?
「凛ちゃん達の、おかげかな?」
220: 2015/03/24(火) 00:38:22.30 ID:bTjy28fm.net
「…そう、ね。」
おや?
「凛達には…感謝してるわ。」
「花陽は、いつも私をちゃんと見てくれて。」
「少しでも様子が変だったりすると、声をかけてくれて。」
「…励ましてくれる。」
「…凛も。」
「ううん、凛は特に。」
「私に、色んな事を教えてくれた。」
「気分が乗らないときでも、手を引っ張って。」
「これしよう、あれしよう、って私を連れてくの。」
「最初は、落ち着きが無いだけだと思ってたけど…」
「単に、不器用なのよ。」
「花陽みたいに、声をかけられないから。」
「なんとかして、笑顔にさせようとしてくるの。」
「…たまに、的外れなんだけどね。」
おや?
「凛達には…感謝してるわ。」
「花陽は、いつも私をちゃんと見てくれて。」
「少しでも様子が変だったりすると、声をかけてくれて。」
「…励ましてくれる。」
「…凛も。」
「ううん、凛は特に。」
「私に、色んな事を教えてくれた。」
「気分が乗らないときでも、手を引っ張って。」
「これしよう、あれしよう、って私を連れてくの。」
「最初は、落ち着きが無いだけだと思ってたけど…」
「単に、不器用なのよ。」
「花陽みたいに、声をかけられないから。」
「なんとかして、笑顔にさせようとしてくるの。」
「…たまに、的外れなんだけどね。」
221: 2015/03/24(火) 00:38:50.24 ID:bTjy28fm.net
いつの間にか、真姫ちゃんは笑顔になってた
そんな真姫ちゃんを見てるウチを見て
思い出したかのように顔を朱に染める
「…こんなこと。」
「言うはずじゃなかったのに…///」
「ふふっ。」
やっぱり、真姫ちゃんは変わったよ
「…希のその雰囲気、たまにムカつくわ。」
「…へ?」
「なんでも知ってるような顔をして。」
「それでも、自分は表に立たないで、フォローする感じ。」
「…もう少し、やりたい事とか言ってくれてもいいのに。」
「真姫ちゃん…」
そんな真姫ちゃんを見てるウチを見て
思い出したかのように顔を朱に染める
「…こんなこと。」
「言うはずじゃなかったのに…///」
「ふふっ。」
やっぱり、真姫ちゃんは変わったよ
「…希のその雰囲気、たまにムカつくわ。」
「…へ?」
「なんでも知ってるような顔をして。」
「それでも、自分は表に立たないで、フォローする感じ。」
「…もう少し、やりたい事とか言ってくれてもいいのに。」
「真姫ちゃん…」
222: 2015/03/24(火) 00:39:24.15 ID:bTjy28fm.net
「…!」
「こっ、これは、前に凛達と話してて!」
「たまたま、思い出しただけ!」
「そう、たまたまよ!!」
「…うん、ありがとう真姫ちゃん。」
「…」
「もし、言いたい事があるなら。」
「…言っても良いんだから。」
「希も…」
「み、μ'sの一員なんだから…///」
「だ、だから!」
「何かあったら、言いなさいよね!」
「この真姫ちゃんが、解決してあげるんだからっ!」
「…」
「ふふっ。」
「こっ、これは、前に凛達と話してて!」
「たまたま、思い出しただけ!」
「そう、たまたまよ!!」
「…うん、ありがとう真姫ちゃん。」
「…」
「もし、言いたい事があるなら。」
「…言っても良いんだから。」
「希も…」
「み、μ'sの一員なんだから…///」
「だ、だから!」
「何かあったら、言いなさいよね!」
「この真姫ちゃんが、解決してあげるんだからっ!」
「…」
「ふふっ。」
223: 2015/03/24(火) 00:39:53.95 ID:bTjy28fm.net
「わ、笑わないでよ!///」
「ふふっ。」
自然に、笑みがこぼれる
「…真姫ちゃん。」
「何よ…」
「真姫ちゃん、やっぱり面倒な子やね♪」
「希に言われたくないっ!!」
ムキになって言い返す真姫ちゃんが
とっても可愛く見えたけど
…それ以上に
なんとなく、あたたかくなった
「ありがとう、真姫ちゃん。」
「…うん///」
「ふふっ。」
自然に、笑みがこぼれる
「…真姫ちゃん。」
「何よ…」
「真姫ちゃん、やっぱり面倒な子やね♪」
「希に言われたくないっ!!」
ムキになって言い返す真姫ちゃんが
とっても可愛く見えたけど
…それ以上に
なんとなく、あたたかくなった
「ありがとう、真姫ちゃん。」
「…うん///」
224: 2015/03/24(火) 00:48:30.24 ID:bTjy28fm.net
-----
「もう、日が暮れて来たなあ…」
真姫ちゃんを家まで送って
街中をブラブラしてみたけど
「…そういえば、お昼食べてないな。」
真姫ちゃんと、ケーキは食べたけど…
「晩ご飯、何にしようかなー。」
冷蔵庫の中身を思い出そうとする
「…外食しようか。」
ちょっと、めんどくさくなっただけ
い、いつもじゃないし…
夕暮れのオレンジの光の中を
とぼとぼと家に向かって歩いて行く
「もう、日が暮れて来たなあ…」
真姫ちゃんを家まで送って
街中をブラブラしてみたけど
「…そういえば、お昼食べてないな。」
真姫ちゃんと、ケーキは食べたけど…
「晩ご飯、何にしようかなー。」
冷蔵庫の中身を思い出そうとする
「…外食しようか。」
ちょっと、めんどくさくなっただけ
い、いつもじゃないし…
夕暮れのオレンジの光の中を
とぼとぼと家に向かって歩いて行く
225: 2015/03/24(火) 00:48:51.97 ID:bTjy28fm.net
ニャーニャー
「猫かな?」
声の出所を探してみる
ニャー
…カワイイニャー
「…あれ?」
どうやら、近くの公園から聞こえる
中に入って鳴き声のする方へ
「この、茂みの裏から…」
ぴょこっと、顔を出してみる
「あ、希ちゃん!」
猫だと思ったのは、凛ちゃんやった
「猫かな?」
声の出所を探してみる
ニャー
…カワイイニャー
「…あれ?」
どうやら、近くの公園から聞こえる
中に入って鳴き声のする方へ
「この、茂みの裏から…」
ぴょこっと、顔を出してみる
「あ、希ちゃん!」
猫だと思ったのは、凛ちゃんやった
226: 2015/03/24(火) 00:49:30.61 ID:bTjy28fm.net
「…凛ちゃん、何してるん?」
「ネコさんがいたから、話しかけてたの!」
「どこ?」
「あそこだよ!」
みると、2メートルくらい先に、子猫がいた
「あんまり近寄ると、くしゃみしちゃうから…」
凛ちゃんが、悲しそうな顔をする
「そっか、アレルギーあるもんな…」
「えへへ…」
「だから、ここから声かけてたの!」
「今日は楽しかった?って。」
「ふふっ。答えは何て?」
「すっごく、楽しかったって!!」
「ネコさんがいたから、話しかけてたの!」
「どこ?」
「あそこだよ!」
みると、2メートルくらい先に、子猫がいた
「あんまり近寄ると、くしゃみしちゃうから…」
凛ちゃんが、悲しそうな顔をする
「そっか、アレルギーあるもんな…」
「えへへ…」
「だから、ここから声かけてたの!」
「今日は楽しかった?って。」
「ふふっ。答えは何て?」
「すっごく、楽しかったって!!」
227: 2015/03/24(火) 00:49:53.50 ID:bTjy28fm.net
「それはよかった♪」
「うん!」
「希ちゃんは、どうしてここに?」
「んー…」
「可愛らしい、鳴き声が聞こえたからかな?」
「…!」
「それって…///」
「ふふっ。」
「可愛かったよ、凛ちゃん。」
「り、凛は可愛くなんて…」
「そう?」
「ウチは、凛ちゃんすっごく可愛いと思うよ?」
「て、照れるにゃー…」
「うん!」
「希ちゃんは、どうしてここに?」
「んー…」
「可愛らしい、鳴き声が聞こえたからかな?」
「…!」
「それって…///」
「ふふっ。」
「可愛かったよ、凛ちゃん。」
「り、凛は可愛くなんて…」
「そう?」
「ウチは、凛ちゃんすっごく可愛いと思うよ?」
「て、照れるにゃー…」
228: 2015/03/24(火) 00:50:23.97 ID:bTjy28fm.net
「でもでも、かよちんや真姫ちゃんの方が!」
「ずっとずっと可愛いんだよ?」
「いいにおいするし、女の子らしいし!」
「おしゃれだし…」
「凛は、こうやって泥んこになってる方が似合うから…」
「凛ちゃん…」
「ご、ごめんね?」
「いきなり、こんな話…」
「でも、やっぱりみんな凄いよ。」
「ステージ衣装もかわいいし…」
「本当に、アイドルって感じで!」
「…凛ちゃんも、一緒に踊ってるんよ?」
「それは…そうだけど…」
「ずっとずっと可愛いんだよ?」
「いいにおいするし、女の子らしいし!」
「おしゃれだし…」
「凛は、こうやって泥んこになってる方が似合うから…」
「凛ちゃん…」
「ご、ごめんね?」
「いきなり、こんな話…」
「でも、やっぱりみんな凄いよ。」
「ステージ衣装もかわいいし…」
「本当に、アイドルって感じで!」
「…凛ちゃんも、一緒に踊ってるんよ?」
「それは…そうだけど…」
229: 2015/03/24(火) 00:59:58.65 ID:bTjy28fm.net
「…凛ちゃん、ブランコ乗ろっか♪」
「え?」
揺れるブランコ
隣には凛ちゃん
少しだけ漕いで、体を揺らす
「…ウチな?」
「初めてにこっちにスクールアイドル誘われた時、断ったんよ。」
「…え?」
「1年生の時やけど…」
「あんな可愛い衣装、絶対似合わないって。」
「そう…思ってたん。」
「…」
「え?」
揺れるブランコ
隣には凛ちゃん
少しだけ漕いで、体を揺らす
「…ウチな?」
「初めてにこっちにスクールアイドル誘われた時、断ったんよ。」
「…え?」
「1年生の時やけど…」
「あんな可愛い衣装、絶対似合わないって。」
「そう…思ってたん。」
「…」
230: 2015/03/24(火) 01:00:30.99 ID:bTjy28fm.net
「何度もにこっちに誘われて。」
「その度に、そんな可愛くない。」
「自分には絶対似合わない…」
「そう、思ってたんよ。」
「でも、希ちゃんこんなに可愛いのに…!」
「ふふっ。ありがと、凛ちゃん。」
「…でもな?」
「ウチは、自分の事を可愛いと思った事は無いよ?」
「そんなに、自意識過剰じゃないし…」
「むしろ、自分に自信が無いんよ。」
「ほんとに、μ'sにいて良いのかな、とか。」
「よく…考えた事もある。」
「…だって、周りの子達は、みんな可愛くて。」
「ウチなんか、到底敵わない、って思ってたんよ。」
「その度に、そんな可愛くない。」
「自分には絶対似合わない…」
「そう、思ってたんよ。」
「でも、希ちゃんこんなに可愛いのに…!」
「ふふっ。ありがと、凛ちゃん。」
「…でもな?」
「ウチは、自分の事を可愛いと思った事は無いよ?」
「そんなに、自意識過剰じゃないし…」
「むしろ、自分に自信が無いんよ。」
「ほんとに、μ'sにいて良いのかな、とか。」
「よく…考えた事もある。」
「…だって、周りの子達は、みんな可愛くて。」
「ウチなんか、到底敵わない、って思ってたんよ。」
231: 2015/03/24(火) 01:01:04.23 ID:bTjy28fm.net
「希ちゃん…」
「みんなにはあんまり言ってないけど。」
「ウチ、自分に自信がなかった。」
「ずっと、周りを気にして、過ごしてた。」
「だから、友達もいなかったし、毎日一人やった。」
「…ずっと、逃げてたん。」
「…」
「でも、にこっちに会って。」
「えりちと出会って。」
「変わりたい、って。」
「本気で、思ったんよ。」
「…でも、やっぱりそんな勇気、ウチには無かった。」
「そんな時に背中を押してくれたのが、えりちとにこっちやった。」
「あの二人に会えたから、ウチは変われた。」
「みんなにはあんまり言ってないけど。」
「ウチ、自分に自信がなかった。」
「ずっと、周りを気にして、過ごしてた。」
「だから、友達もいなかったし、毎日一人やった。」
「…ずっと、逃げてたん。」
「…」
「でも、にこっちに会って。」
「えりちと出会って。」
「変わりたい、って。」
「本気で、思ったんよ。」
「…でも、やっぱりそんな勇気、ウチには無かった。」
「そんな時に背中を押してくれたのが、えりちとにこっちやった。」
「あの二人に会えたから、ウチは変われた。」
232: 2015/03/24(火) 01:01:30.43 ID:bTjy28fm.net
「いっぱい、声かけてもらった。」
「希は可愛い、希なら変われる、って。」
「でも、そんなの自分じゃ信じられないし…」
「何度か、反発した事もあった。」
「…それでも、2人はウチを信じてくれた。」
「変われるって、信じてくれたんよ。」
「…だから、ウチは決めたん。」
「自分に自信なんか、一つもない。」
「…でも、ウチを信じてくれる人がいる。」
「支えてくれる人がいる。」
「…だったら、その人たちを信じてみよう、って。」
「凛ちゃんにも、そんな人達がいるやろ?」
「かよちん…」
「真姫ちゃん…」
「希は可愛い、希なら変われる、って。」
「でも、そんなの自分じゃ信じられないし…」
「何度か、反発した事もあった。」
「…それでも、2人はウチを信じてくれた。」
「変われるって、信じてくれたんよ。」
「…だから、ウチは決めたん。」
「自分に自信なんか、一つもない。」
「…でも、ウチを信じてくれる人がいる。」
「支えてくれる人がいる。」
「…だったら、その人たちを信じてみよう、って。」
「凛ちゃんにも、そんな人達がいるやろ?」
「かよちん…」
「真姫ちゃん…」
233: 2015/03/24(火) 01:08:07.14 ID:bTjy28fm.net
「…凛ね。」
「いつも、思うんだ。」
「2人に、迷惑かけてないかな、って。」
「凛、楽しそう、って思った事は何でもやってみたくて。」
「そこに、大好きな2人がいたら、もっと楽しくなる、って思って。」
「考えるより先に、2人を引っ張っていっちゃうの。」
「それで真姫ちゃんと衝突する事もあって。」
「…何度も、かよちんに助けてもらって。」
「…凛、2人に嫌われてないか、たまに不安になるんだ。」
「…」
「もちろん、2人とも優しくしてくれるし…」
「いつも、凛と一緒にいてくれる。」
「でも…凛、それに甘えてるのかな、って。」
「いつも、思うんだ。」
「2人に、迷惑かけてないかな、って。」
「凛、楽しそう、って思った事は何でもやってみたくて。」
「そこに、大好きな2人がいたら、もっと楽しくなる、って思って。」
「考えるより先に、2人を引っ張っていっちゃうの。」
「それで真姫ちゃんと衝突する事もあって。」
「…何度も、かよちんに助けてもらって。」
「…凛、2人に嫌われてないか、たまに不安になるんだ。」
「…」
「もちろん、2人とも優しくしてくれるし…」
「いつも、凛と一緒にいてくれる。」
「でも…凛、それに甘えてるのかな、って。」
234: 2015/03/24(火) 01:08:52.24 ID:bTjy28fm.net
「穂乃果ちゃんが、倒れた時。」
「それで、ことりちゃん達との事があって。」
「凛…思ったの。」
「凛も、こうなるんじゃないか、って。」
「いつの間にか、2人と離れてたら、どうしようって。」
「ときどき…怖くなるの。」
そっと、後ろから抱きしめる
「…希ちゃん?」
「それは…間違ってるよ、凛ちゃん。」
「…」
「今日、実は2人と会ってたんよ。」
「ほんとに、偶然なんだけどね。」
「…2人とも、凛ちゃんに感謝してたよ。」
「…!」
「それで、ことりちゃん達との事があって。」
「凛…思ったの。」
「凛も、こうなるんじゃないか、って。」
「いつの間にか、2人と離れてたら、どうしようって。」
「ときどき…怖くなるの。」
そっと、後ろから抱きしめる
「…希ちゃん?」
「それは…間違ってるよ、凛ちゃん。」
「…」
「今日、実は2人と会ってたんよ。」
「ほんとに、偶然なんだけどね。」
「…2人とも、凛ちゃんに感謝してたよ。」
「…!」
235: 2015/03/24(火) 01:09:25.25 ID:bTjy28fm.net
「花陽ちゃんも、真姫ちゃんも。」
「凛ちゃんが迷惑なんて、一言も言わなかった。」
「凛ちゃんの存在は。」
「2人に、勇気をあげてるんよ?」
「そんなこと…」
「確かに、穂乃果ちゃんと凛ちゃんは似てるんかもしれん。」
「もしかしたら、また同じような事があるかもしれん。」
「…でも、2人に共通して言えるのは。」
「誰かのために、行動すること。」
「花陽ちゃんに勇気をあげて、μ'sに入れたのも。」
「真姫ちゃんを笑顔にさせようとしたのも。」
「全部ぜんぶ、凛ちゃんが2人を思ってしたことやろ?」
「…だから、2人は凛ちゃんを信頼してる。」
「凛ちゃんのこと、信じてるんよ。」
「凛ちゃんが迷惑なんて、一言も言わなかった。」
「凛ちゃんの存在は。」
「2人に、勇気をあげてるんよ?」
「そんなこと…」
「確かに、穂乃果ちゃんと凛ちゃんは似てるんかもしれん。」
「もしかしたら、また同じような事があるかもしれん。」
「…でも、2人に共通して言えるのは。」
「誰かのために、行動すること。」
「花陽ちゃんに勇気をあげて、μ'sに入れたのも。」
「真姫ちゃんを笑顔にさせようとしたのも。」
「全部ぜんぶ、凛ちゃんが2人を思ってしたことやろ?」
「…だから、2人は凛ちゃんを信頼してる。」
「凛ちゃんのこと、信じてるんよ。」
236: 2015/03/24(火) 01:09:56.20 ID:bTjy28fm.net
「でも…でも…ッ!」
「そんな優しい凛ちゃんを、だれが嫌いになると思う?」
「そんな凛ちゃんが、みんな大好きなん。」
「うっ…えぐっ…」
「だから…自分が信じられないなら。」
「花陽ちゃん達を信じてあげて?」
「もちろん、ウチも凛ちゃんは可愛いって思う。」
「凛ちゃんの事、信じてる。」
「…同じ、μ'sの仲間なんやから。」
「自分を信じてくれる、みんなを信じて?」
「…ウチと、同じように。」
「そうすればきっと。」
「凛ちゃんも、変われるよ。」
「そんな優しい凛ちゃんを、だれが嫌いになると思う?」
「そんな凛ちゃんが、みんな大好きなん。」
「うっ…えぐっ…」
「だから…自分が信じられないなら。」
「花陽ちゃん達を信じてあげて?」
「もちろん、ウチも凛ちゃんは可愛いって思う。」
「凛ちゃんの事、信じてる。」
「…同じ、μ'sの仲間なんやから。」
「自分を信じてくれる、みんなを信じて?」
「…ウチと、同じように。」
「そうすればきっと。」
「凛ちゃんも、変われるよ。」
238: 2015/03/24(火) 01:19:27.38 ID:bTjy28fm.net
「希ちゃん…」
「ほらほら、可愛い顔が台無しやで?」
「これ、使って?」
ハンカチを、手渡す
「ありがとう…」
「…落ち着いた?」
「…うん。」
「今すぐ、変わらなくて良い。」
「ウチだって、何年もかかったから。」
「…でも、覚えておいて?」
「みんな、凛ちゃんが大好き、ってこと。」
「…ありがとう、希ちゃん。」
「どういたしまして♪」
「ほらほら、可愛い顔が台無しやで?」
「これ、使って?」
ハンカチを、手渡す
「ありがとう…」
「…落ち着いた?」
「…うん。」
「今すぐ、変わらなくて良い。」
「ウチだって、何年もかかったから。」
「…でも、覚えておいて?」
「みんな、凛ちゃんが大好き、ってこと。」
「…ありがとう、希ちゃん。」
「どういたしまして♪」
239: 2015/03/24(火) 01:19:56.33 ID:bTjy28fm.net
「さ、凛ちゃん。」
「よかったら、ラーメン食べに行かない?」
「ウチがおごるよ♪」
「…えっ?」
「今日、晩ご飯の用意してないから…」
「もし、よかったら…ね?」
「…!」
「ありがとう、希ちゃん!」
「よーっし、そうと決まればダッシュにゃ!!」
「あっ!…もう。」
走り出した凛ちゃんが、立ち止まる
「希ちゃーん!」
「…?」
「凛も、希ちゃんのこと、大好きだよー!!!」
「…ッ。」
慌てて、目を拭う
「…ふふっ。」
「それじゃ、凛ちゃん!」
「ラーメン屋さんまで競争や!」
「望む所にゃっ!!」
「よかったら、ラーメン食べに行かない?」
「ウチがおごるよ♪」
「…えっ?」
「今日、晩ご飯の用意してないから…」
「もし、よかったら…ね?」
「…!」
「ありがとう、希ちゃん!」
「よーっし、そうと決まればダッシュにゃ!!」
「あっ!…もう。」
走り出した凛ちゃんが、立ち止まる
「希ちゃーん!」
「…?」
「凛も、希ちゃんのこと、大好きだよー!!!」
「…ッ。」
慌てて、目を拭う
「…ふふっ。」
「それじゃ、凛ちゃん!」
「ラーメン屋さんまで競争や!」
「望む所にゃっ!!」
240: 2015/03/24(火) 01:20:22.48 ID:bTjy28fm.net
------
「…あ、もしもしえりち?」
「うん。」
「あ、寝てた?」
「ごめん、ごめん。」
「…うん。」
「ウチ、決めたよ。」
「やっぱり、あの子が良いと思う。」
「…そう。」
「うん。」
「きっと、上手く行く。」
「あの子1人じゃない。」
「周りには、皆がいる。」
「…信じよう?」
「…うん。」
「…あ、もしもしえりち?」
「うん。」
「あ、寝てた?」
「ごめん、ごめん。」
「…うん。」
「ウチ、決めたよ。」
「やっぱり、あの子が良いと思う。」
「…そう。」
「うん。」
「きっと、上手く行く。」
「あの子1人じゃない。」
「周りには、皆がいる。」
「…信じよう?」
「…うん。」
241: 2015/03/24(火) 01:21:20.99 ID:bTjy28fm.net
「…え?」
「なんでって?」
「…」
「ふふっ。」
「そうやね…」
「ウチと、似てたからかな?」
…きっと、変われる
信じてくれる、仲間がいるから
「…ウチを信じてくれて、ありがと。」
「ウチも、みんなを信じてる。」
「…クサいとか言わんといてよ。」
「もう、切るよ?」
「うん、おやすみ。」
pi
「…頑張ってな、凛ちゃん。」
「なんでって?」
「…」
「ふふっ。」
「そうやね…」
「ウチと、似てたからかな?」
…きっと、変われる
信じてくれる、仲間がいるから
「…ウチを信じてくれて、ありがと。」
「ウチも、みんなを信じてる。」
「…クサいとか言わんといてよ。」
「もう、切るよ?」
「うん、おやすみ。」
pi
「…頑張ってな、凛ちゃん。」
253: 2015/03/25(水) 22:00:45.52 ID:Vh3PEhe5.net
------
「今日も雨やね…」
「低気圧が近くに迫ってるみたいだから。」
「もう少し、続くかもね。」
「週末まで時間もないから、どうにかしないとなあ…」
「そうなのよね。」
「元々告知が来てたけど。」
「まさか修学旅行と重なるなんて…」
「でも、ファッションショーでのステージって。」
「めっちゃワクワクするよねっ♪」
「ふふっ。」
「確かにね。」
「でも、まずは練習できないと…」
「…?」
「今日も雨やね…」
「低気圧が近くに迫ってるみたいだから。」
「もう少し、続くかもね。」
「週末まで時間もないから、どうにかしないとなあ…」
「そうなのよね。」
「元々告知が来てたけど。」
「まさか修学旅行と重なるなんて…」
「でも、ファッションショーでのステージって。」
「めっちゃワクワクするよねっ♪」
「ふふっ。」
「確かにね。」
「でも、まずは練習できないと…」
「…?」
254: 2015/03/25(水) 22:01:37.74 ID:Vh3PEhe5.net
部室から、声が聞こえる
「…もう飽きたにゃ。」
「それはこっちの台詞。」
「…やっぱり、どうにかしてモチベーションを保たないとね。」
えりちが、ぼそっと告げる
「仕方ないよ、凛ちゃん。」
「2年生は修学旅行だし。」
「絵里ちゃんと希ちゃんは、その間生徒会のフォローを…」
「…そうよ。」
えりちが、扉を開けて中に入る
「気合いが入らないのは分かるけど…」
「やる事はやっておかなきゃ。」
「今日も生徒会?」
「…まあね。」
「…もう飽きたにゃ。」
「それはこっちの台詞。」
「…やっぱり、どうにかしてモチベーションを保たないとね。」
えりちが、ぼそっと告げる
「仕方ないよ、凛ちゃん。」
「2年生は修学旅行だし。」
「絵里ちゃんと希ちゃんは、その間生徒会のフォローを…」
「…そうよ。」
えりちが、扉を開けて中に入る
「気合いが入らないのは分かるけど…」
「やる事はやっておかなきゃ。」
「今日も生徒会?」
「…まあね。」
255: 2015/03/25(水) 22:02:09.07 ID:Vh3PEhe5.net
「3人が戻って来たら。」
「運営しやすいように整理しとくって張り切ってるんや♪」
「ええーっ!?」
「また練習凛たちだけ!?」
「…今週末は例のイベントでしょ?」
「穂乃果達が修学旅行から帰って来た次の日よ。」
「こっちでフォーメーションの確認して。」
「合流したら、すぐ出来るようにしておかなきゃ。」
「…でも、まさかファッションショーで歌ってほしいって言われるなんて。」
真姫ちゃんが少し難しい顔をする
「きっとモデルさん達と一緒のステージって事だよね。」
「気後れしちゃうね…」
花陽ちゃんも、不安そう
「運営しやすいように整理しとくって張り切ってるんや♪」
「ええーっ!?」
「また練習凛たちだけ!?」
「…今週末は例のイベントでしょ?」
「穂乃果達が修学旅行から帰って来た次の日よ。」
「こっちでフォーメーションの確認して。」
「合流したら、すぐ出来るようにしておかなきゃ。」
「…でも、まさかファッションショーで歌ってほしいって言われるなんて。」
真姫ちゃんが少し難しい顔をする
「きっとモデルさん達と一緒のステージって事だよね。」
「気後れしちゃうね…」
花陽ちゃんも、不安そう
256: 2015/03/25(水) 22:02:38.96 ID:Vh3PEhe5.net
「…そうね。」
「絵里や希はいいけど…」
にこっちの方を見る
「…なに?」
にこっちも察したみたい
さて、ウチらは生徒会室に戻らんと…
「別に気にする事は無いわ。」
「じゃあね?」
「…」
「穂乃果ちゃん達は。」
「野生のちんすこう探しに夢中で。」
「ライブの事なんてすっかり忘れてるやろうから…」
「にこっち達がしっかりしといてね♪」
そう言って、ドアを閉める
「…ふふっ。」
「絵里や希はいいけど…」
にこっちの方を見る
「…なに?」
にこっちも察したみたい
さて、ウチらは生徒会室に戻らんと…
「別に気にする事は無いわ。」
「じゃあね?」
「…」
「穂乃果ちゃん達は。」
「野生のちんすこう探しに夢中で。」
「ライブの事なんてすっかり忘れてるやろうから…」
「にこっち達がしっかりしといてね♪」
そう言って、ドアを閉める
「…ふふっ。」
257: 2015/03/25(水) 22:03:09.77 ID:Vh3PEhe5.net
「…なによ、野生のちんすこうって。」
えりちに聞かれる
「いやあ、出発前にな?」
「穂乃果ちゃんが、沖縄と言えば?って聞くから。」
「野生のちんすこうは美味しいよ、って答えたんよ。」
「そしたら、信じちゃって…」
「知らない所で何やってるのよ。」
「ま、海未がいるから大丈夫だとは思うけど…」
「それより、言ってた事するんやろ?」
「…そうね。」
「ウチは、この間電話した通り。」
「なら、穂乃果に確認をとりましょ?」
えりちに聞かれる
「いやあ、出発前にな?」
「穂乃果ちゃんが、沖縄と言えば?って聞くから。」
「野生のちんすこうは美味しいよ、って答えたんよ。」
「そしたら、信じちゃって…」
「知らない所で何やってるのよ。」
「ま、海未がいるから大丈夫だとは思うけど…」
「それより、言ってた事するんやろ?」
「…そうね。」
「ウチは、この間電話した通り。」
「なら、穂乃果に確認をとりましょ?」
258: 2015/03/25(水) 22:03:40.60 ID:Vh3PEhe5.net
-----
生徒会室で、えりちが穂乃果ちゃんに電話をかける
「あ、穂乃果?」
「どう?楽しんでる?」
「…なんで?」
ん?どうかしたんかな?
「…今週末のイベントなんだけどね。」
「ちょっと相談があって…」
「今、にこ達4人が練習してるんだけど。」
「雨のせいもあって、モチベーションが続いてないの。」
「イベントまで時間もないし。」
「練習を引っ張る存在がいた方がいいと思って。」
「それに、これからの事も考えて。」
「穂乃果達がいない間、誰かをリーダーにしないか、って希と話してたの。」
生徒会室で、えりちが穂乃果ちゃんに電話をかける
「あ、穂乃果?」
「どう?楽しんでる?」
「…なんで?」
ん?どうかしたんかな?
「…今週末のイベントなんだけどね。」
「ちょっと相談があって…」
「今、にこ達4人が練習してるんだけど。」
「雨のせいもあって、モチベーションが続いてないの。」
「イベントまで時間もないし。」
「練習を引っ張る存在がいた方がいいと思って。」
「それに、これからの事も考えて。」
「穂乃果達がいない間、誰かをリーダーにしないか、って希と話してたの。」
259: 2015/03/25(水) 22:04:04.93 ID:Vh3PEhe5.net
「…ありがとう。」
「それで、誰にするかなんだけど…」
「私と希で話したんだけどね…?」
えりちと、顔を見合わせる
「凛が、いいんじゃないか、って。」
「うん、そう。」
「希が、すごく推してるのよ。」
「凛が、一番向いてる、って。」
「穂乃果はどう思う?」
「…うん。」
「ええ、そのつもりよ。」
「分かった。」
「それじゃ、そっちも楽しんで?」
「それじゃあね。」
「それで、誰にするかなんだけど…」
「私と希で話したんだけどね…?」
えりちと、顔を見合わせる
「凛が、いいんじゃないか、って。」
「うん、そう。」
「希が、すごく推してるのよ。」
「凛が、一番向いてる、って。」
「穂乃果はどう思う?」
「…うん。」
「ええ、そのつもりよ。」
「分かった。」
「それじゃ、そっちも楽しんで?」
「それじゃあね。」
260: 2015/03/25(水) 22:04:30.51 ID:Vh3PEhe5.net
「凛ちゃんで決定?」
「ええ。」
「穂乃果も、凛なら大丈夫だろう、って。」
「それにしても、希がこんなに勧めるなんて。」
「珍しいわね。」
「ちょっと、お休みの日に…ね。」
「教えてくれても良いのに。」
「ふふっ。」
「…まあ、希の言う事なら信じるわ。」
「じゃあ、今日から?」
「天気の事もあるし…明日にしましょう?」
「確か、夕方から晴れだったから。」
「ええ。」
「穂乃果も、凛なら大丈夫だろう、って。」
「それにしても、希がこんなに勧めるなんて。」
「珍しいわね。」
「ちょっと、お休みの日に…ね。」
「教えてくれても良いのに。」
「ふふっ。」
「…まあ、希の言う事なら信じるわ。」
「じゃあ、今日から?」
「天気の事もあるし…明日にしましょう?」
「確か、夕方から晴れだったから。」
261: 2015/03/25(水) 22:05:03.45 ID:Vh3PEhe5.net
そして次の日
教室に集まってるみんなに、伝えたんやけど…
「えええーーっ!?」
「凛がリーダー!?」
凛ちゃんの驚きようは凄かった
…まあ、確かにいきなりだけど
「そう。」
「暫定でもリーダーを決めておいた方がまとまるだろうし。」
「練習にも力が入るだろうと思って。」
「もちろん。」
「穂乃果達が修学旅行から帰ってくるまでよ?」
「で、でも…」
「穂乃果ちゃん達にも連絡して。」
「相談した結果なんよ。」
教室に集まってるみんなに、伝えたんやけど…
「えええーーっ!?」
「凛がリーダー!?」
凛ちゃんの驚きようは凄かった
…まあ、確かにいきなりだけど
「そう。」
「暫定でもリーダーを決めておいた方がまとまるだろうし。」
「練習にも力が入るだろうと思って。」
「もちろん。」
「穂乃果達が修学旅行から帰ってくるまでよ?」
「で、でも…」
「穂乃果ちゃん達にも連絡して。」
「相談した結果なんよ。」
262: 2015/03/25(水) 22:05:31.43 ID:Vh3PEhe5.net
「ウチとえりちも、みんな。」
「凛ちゃんがいいって♪」
まあ、ウチが一番推してるけどね
「…2人はどう?」
真姫ちゃんたちに聞いてみる
「いいんじゃない?」
「私も凛ちゃんがいいと思う!」
…よかった
「ちょ、ちょっと待ってよ…」
「何で、凛?」
「絶対、他の人の方が良いよ…!」
「絵里ちゃんとか!」
「凛ちゃんがいいって♪」
まあ、ウチが一番推してるけどね
「…2人はどう?」
真姫ちゃんたちに聞いてみる
「いいんじゃない?」
「私も凛ちゃんがいいと思う!」
…よかった
「ちょ、ちょっと待ってよ…」
「何で、凛?」
「絶対、他の人の方が良いよ…!」
「絵里ちゃんとか!」
263: 2015/03/25(水) 22:06:02.80 ID:Vh3PEhe5.net
「私は生徒会の手伝いがあるし…」
「それに、今後のμ'sの事を考えたら。」
「1年生がやった方がいいでしょう?」
「だったら真姫ちゃんがいいにゃ!」
「ええっ!?」
「歌もうまいし、リーダーっぽいし!」
「真姫ちゃんで決まり!!」
「…」
やっぱり、一度話したくらいじゃ
そう、自信なんてつかんよね
ウチだって、そうやったし…
「…話聞いてなかった?」
「皆、凛がいいって言ってるのよ?」
「でも、凛は…」
「それに、今後のμ'sの事を考えたら。」
「1年生がやった方がいいでしょう?」
「だったら真姫ちゃんがいいにゃ!」
「ええっ!?」
「歌もうまいし、リーダーっぽいし!」
「真姫ちゃんで決まり!!」
「…」
やっぱり、一度話したくらいじゃ
そう、自信なんてつかんよね
ウチだって、そうやったし…
「…話聞いてなかった?」
「皆、凛がいいって言ってるのよ?」
「でも、凛は…」
264: 2015/03/25(水) 22:06:32.62 ID:Vh3PEhe5.net
「…嫌なの?」
花陽ちゃんが心配そうな顔で見る
「嫌って言うか…」
「凛はそういうの向いてないよ。」
「…意外ね。」
「凛だったら、調子良く引き受けるかと思ってたけど…」
「…凛ちゃん、結構引っ込み思案な所もあるから。」
「特に…自分の事に関してはね。」
この2人を見てると
ウチは、上手く行くと思うんやけど…
「…凛。」
「…!」
えりちが、凛ちゃんの手を握る
花陽ちゃんが心配そうな顔で見る
「嫌って言うか…」
「凛はそういうの向いてないよ。」
「…意外ね。」
「凛だったら、調子良く引き受けるかと思ってたけど…」
「…凛ちゃん、結構引っ込み思案な所もあるから。」
「特に…自分の事に関してはね。」
この2人を見てると
ウチは、上手く行くと思うんやけど…
「…凛。」
「…!」
えりちが、凛ちゃんの手を握る
265: 2015/03/25(水) 22:07:04.99 ID:Vh3PEhe5.net
「いきなり言われて戸惑うのは分かるけど…」
「みんな、凛が適任だと考えてるのよ?」
「その言葉、ちょっとだけでも信じてみない?」
「でも…」
「…」
「分かったよ。」
「絵里ちゃんがそこまで言うなら…」
「ありがとう、凛。」
えりちが立ち上がる
「さあ、そろそろ雨も止みそうだし…」
「放課後の練習はじめて?」
「…」
…なにかが、引っかかる感じ
「みんな、凛が適任だと考えてるのよ?」
「その言葉、ちょっとだけでも信じてみない?」
「でも…」
「…」
「分かったよ。」
「絵里ちゃんがそこまで言うなら…」
「ありがとう、凛。」
えりちが立ち上がる
「さあ、そろそろ雨も止みそうだし…」
「放課後の練習はじめて?」
「…」
…なにかが、引っかかる感じ
267: 2015/03/25(水) 22:21:58.21 ID:Vh3PEhe5.net
「…大丈夫かしら。」
「えりち…」
「やっぱりまだ、凛には早すぎたんじゃ…」
「でも、いつか決めないと駄目な事やし。」
「現状やと、一番凛ちゃんがあってるとは思うよ?」
「…」
「とりあえず、少しだけ様子を見てみよ?」
「案外、上手くいくかも…」
とはいえ
やっぱり、急にできる物じゃないと思うけど
…せめて
凛ちゃんの性格が裏目に出ない事を祈ろうか
「えりち…」
「やっぱりまだ、凛には早すぎたんじゃ…」
「でも、いつか決めないと駄目な事やし。」
「現状やと、一番凛ちゃんがあってるとは思うよ?」
「…」
「とりあえず、少しだけ様子を見てみよ?」
「案外、上手くいくかも…」
とはいえ
やっぱり、急にできる物じゃないと思うけど
…せめて
凛ちゃんの性格が裏目に出ない事を祈ろうか
269: 2015/03/25(水) 22:22:20.48 ID:Vh3PEhe5.net
「…それじゃあね、希。」
「うん、えりち。」
「また明日♪」
放課後
えりちと別れて、家の方に
「上手くいったかなあ…」
そんな事を考えてると
前に、花陽ちゃんと真姫ちゃんを発見した
「お~い、2人とも!」
「あ、希ちゃん…」
「あれ、凛ちゃんは?」
「それが…」
「?」
話を聞いてみると
どうやら、先に帰ってしまったみたいで
「うん、えりち。」
「また明日♪」
放課後
えりちと別れて、家の方に
「上手くいったかなあ…」
そんな事を考えてると
前に、花陽ちゃんと真姫ちゃんを発見した
「お~い、2人とも!」
「あ、希ちゃん…」
「あれ、凛ちゃんは?」
「それが…」
「?」
話を聞いてみると
どうやら、先に帰ってしまったみたいで
270: 2015/03/25(水) 22:23:01.70 ID:Vh3PEhe5.net
「…もしかしたら。」
「まだ、昔の事…」
「え…?」
「凛ちゃん、小学校の頃。」
「ずっと男の子みたい、って言われてて。」
「スカートとか履いてくと…」
「からかわれたりして。」
「もう気にしてないのかなって、思ってたんだけど…」
「そう言えば、私服でスカート履いてるの、見た事ないわね。」
「そっか…」
だから、あんなに自分に自信がないんやね
ウチの時とは、違う
…でも、だからこそ
ウチは、凛ちゃんが適任やと思う
「あんなに、可愛いのに…」
「まだ、昔の事…」
「え…?」
「凛ちゃん、小学校の頃。」
「ずっと男の子みたい、って言われてて。」
「スカートとか履いてくと…」
「からかわれたりして。」
「もう気にしてないのかなって、思ってたんだけど…」
「そう言えば、私服でスカート履いてるの、見た事ないわね。」
「そっか…」
だから、あんなに自分に自信がないんやね
ウチの時とは、違う
…でも、だからこそ
ウチは、凛ちゃんが適任やと思う
「あんなに、可愛いのに…」
271: 2015/03/25(水) 22:23:23.38 ID:Vh3PEhe5.net
-----
生徒会室の扉を開ける
「えりち、おはよー。」
「…希。」
えりちが難しい顔してる
「なんかあったん?」
「…バッドニュースよ。」
「穂乃果達、帰って来れないって。」
「…え?」
「台風の影響で、飛行機が飛ばないらしいのよ。」
「って事は、イベントは?」
「この6人で出るしかないみたいね。」
「…」
「幸い、今からなら修正は効くけど。」
「センター…か。」
「…そう。」
生徒会室の扉を開ける
「えりち、おはよー。」
「…希。」
えりちが難しい顔してる
「なんかあったん?」
「…バッドニュースよ。」
「穂乃果達、帰って来れないって。」
「…え?」
「台風の影響で、飛行機が飛ばないらしいのよ。」
「って事は、イベントは?」
「この6人で出るしかないみたいね。」
「…」
「幸い、今からなら修正は効くけど。」
「センター…か。」
「…そう。」
272: 2015/03/25(水) 22:23:54.76 ID:Vh3PEhe5.net
「ウチは…。」
「やっぱり、凛ちゃんが良いと思う。」
「きっと、断られると思うけど…」
「…そろそろ、教えてくれてもいいんじゃない?」
「私も、どうして希がそこまで凛にするのか。」
「知りたいの。」
「…分かった。」
「前の、日曜の事なんやけど…」
------
「…そう。」
「そんな事があったのね。」
「昨日、花陽ちゃんの話も聞いて。」
「…何か、してあげたいんよ。」
「…わかったわ。」
「でも、凛が本気で断ったら、この話は無し。」
「いやいやさせても、きっと上手く行かないから。」
「…ありがとう、えりち。」
「やっぱり、凛ちゃんが良いと思う。」
「きっと、断られると思うけど…」
「…そろそろ、教えてくれてもいいんじゃない?」
「私も、どうして希がそこまで凛にするのか。」
「知りたいの。」
「…分かった。」
「前の、日曜の事なんやけど…」
------
「…そう。」
「そんな事があったのね。」
「昨日、花陽ちゃんの話も聞いて。」
「…何か、してあげたいんよ。」
「…わかったわ。」
「でも、凛が本気で断ったら、この話は無し。」
「いやいやさせても、きっと上手く行かないから。」
「…ありがとう、えりち。」
273: 2015/03/25(水) 22:24:36.45 ID:Vh3PEhe5.net
------
「…って事なのよ。」
「ええーっ!?」
「帰って来れない!?」
「そうなの。」
「飛行機が欠航になるみたいで…」
「じゃあ、ファッションショーのイベントは?」
「残念だけど…」
「6人で歌うしかないわね。」
「…急な話ね。」
週末にイベントを控えての事もあって
やっぱりみんな動揺してる
「でもやるしかないでしょ?」
「アイドルはどんなときも。」
「最高のパフォーマンスをするものよ。」
「にこっ♪」
「…って事なのよ。」
「ええーっ!?」
「帰って来れない!?」
「そうなの。」
「飛行機が欠航になるみたいで…」
「じゃあ、ファッションショーのイベントは?」
「残念だけど…」
「6人で歌うしかないわね。」
「…急な話ね。」
週末にイベントを控えての事もあって
やっぱりみんな動揺してる
「でもやるしかないでしょ?」
「アイドルはどんなときも。」
「最高のパフォーマンスをするものよ。」
「にこっ♪」
274: 2015/03/25(水) 22:24:55.83 ID:Vh3PEhe5.net
こういう時のにこっちは凄い
変に悩んだりしないで、前を向いてる
少し、みんなの不安も薄れた気がした
「そうやね♪」
「それで、センターなんだけど…」
えりちが、凛ちゃんを見る
「…えっ?」
「とりあえず、隣に来てくれるかしら?」
皆で、隣の部室へ
「…希。」
「はーい♪」
変に悩んだりしないで、前を向いてる
少し、みんなの不安も薄れた気がした
「そうやね♪」
「それで、センターなんだけど…」
えりちが、凛ちゃんを見る
「…えっ?」
「とりあえず、隣に来てくれるかしら?」
皆で、隣の部室へ
「…希。」
「はーい♪」
275: 2015/03/25(水) 22:25:20.95 ID:Vh3PEhe5.net
そう言って、カバーを外す
ウエディングドレスをモチーフにした
可愛いステージ衣装
「うううう、うそ…」
「わあ…!」
信じられない、って顔の凛ちゃんの横で
花陽ちゃんの顔が輝く
「ファッションショーだから…」
「センターで歌う人はこの衣装で、って指定が来たのよ。」
「綺麗!」
「ス・テ・キ♡」
花陽ちゃんは、とっても嬉しそうや
「女の子の憧れ、って感じやね♪」
ウエディングドレスをモチーフにした
可愛いステージ衣装
「うううう、うそ…」
「わあ…!」
信じられない、って顔の凛ちゃんの横で
花陽ちゃんの顔が輝く
「ファッションショーだから…」
「センターで歌う人はこの衣装で、って指定が来たのよ。」
「綺麗!」
「ス・テ・キ♡」
花陽ちゃんは、とっても嬉しそうや
「女の子の憧れ、って感じやね♪」
276: 2015/03/25(水) 22:25:51.46 ID:Vh3PEhe5.net
「これを…着て、歌う…?」
「凛が…?」
子猫みたいに震える凛ちゃん
「穂乃果がいないとなると…」
「今は貴女がリーダーでしょ?」
にこっちが、凛ちゃんの肩に手を置く
「こ、これを…」
「凛が…?」
「はっ…ははっ…」
「はははっ…ははーっ!」
「何笑ってんの…」
「しゃーっ!!」
凛ちゃんの威嚇のポーズ
思わずにこっちが尻餅をつく
「凛が壊れた!!」
真姫ちゃん、言い方…
「凛が…?」
子猫みたいに震える凛ちゃん
「穂乃果がいないとなると…」
「今は貴女がリーダーでしょ?」
にこっちが、凛ちゃんの肩に手を置く
「こ、これを…」
「凛が…?」
「はっ…ははっ…」
「はははっ…ははーっ!」
「何笑ってんの…」
「しゃーっ!!」
凛ちゃんの威嚇のポーズ
思わずにこっちが尻餅をつく
「凛が壊れた!!」
真姫ちゃん、言い方…
277: 2015/03/25(水) 22:26:15.50 ID:Vh3PEhe5.net
「もー、どーにかしなさいよっ!」
凛ちゃんは止まらない
「あっ!野生のちんすこうがっ!!」
「どこっ!?」
外を指す凛ちゃんにつられてしまった
そのスキに、逃げようと扉に手をかけるけど…
「なっ…鍵が…!」
「なんでにゃ!?」
「…何でだと思う?」
にこっちも臨戦態勢に入る
「さ、さあ…?」
「それはいつも貴女に…」
「捕まえられてるからよーっ!!」
にこっちの手が凛ちゃんに襲いかかる
凛ちゃんは止まらない
「あっ!野生のちんすこうがっ!!」
「どこっ!?」
外を指す凛ちゃんにつられてしまった
そのスキに、逃げようと扉に手をかけるけど…
「なっ…鍵が…!」
「なんでにゃ!?」
「…何でだと思う?」
にこっちも臨戦態勢に入る
「さ、さあ…?」
「それはいつも貴女に…」
「捕まえられてるからよーっ!!」
にこっちの手が凛ちゃんに襲いかかる
278: 2015/03/25(水) 22:26:39.93 ID:Vh3PEhe5.net
その手を振りほどいて
凛ちゃんは一目散に駆けて行くのであった。」
「…って、解説せずに追いかけなさいよ!」
「はーい。」
「…ところでえりち。」
「なに?」
「野生のちんすこうって…」
「もう、それはいいから!!」
------
凛ちゃんを探しつつ、屋上へ
「…やっぱり、ここにいたね。」
「の、希ちゃん…!」
「みんなもおるよ?」
「さあ、凛!観念しなさい!」
「凛ちゃん…」
凛ちゃんは一目散に駆けて行くのであった。」
「…って、解説せずに追いかけなさいよ!」
「はーい。」
「…ところでえりち。」
「なに?」
「野生のちんすこうって…」
「もう、それはいいから!!」
------
凛ちゃんを探しつつ、屋上へ
「…やっぱり、ここにいたね。」
「の、希ちゃん…!」
「みんなもおるよ?」
「さあ、凛!観念しなさい!」
「凛ちゃん…」
279: 2015/03/25(水) 22:27:03.43 ID:Vh3PEhe5.net
「…無理だよ。」
「どう考えても似合わないもん。」
「そんな事ないわ。」
「そんな事あるっ!」
「だって凛…」
「こんなに、髪短いんだよ?」
「ショートカットの花嫁さんなんて、いくらでもいるよ?」
「そうじゃなくて…」
「こんな女の子っぽい服。」
「凛には似合わない、って話…」
「普段はともかく…」
「ステージじゃスカート履いてるじゃない。」
真姫ちゃんもフォローするけど
「どう考えても似合わないもん。」
「そんな事ないわ。」
「そんな事あるっ!」
「だって凛…」
「こんなに、髪短いんだよ?」
「ショートカットの花嫁さんなんて、いくらでもいるよ?」
「そうじゃなくて…」
「こんな女の子っぽい服。」
「凛には似合わない、って話…」
「普段はともかく…」
「ステージじゃスカート履いてるじゃない。」
真姫ちゃんもフォローするけど
280: 2015/03/25(水) 22:27:35.00 ID:Vh3PEhe5.net
「それはみんなと同じ衣装だし。」
「端っこだから…」
「とにかく。」
「μ'sのためにも、凛じゃ無い方がいい。」
そう言うと、凛ちゃんは下を向く
…やっぱり、ここが何か引っかかるんやけど
それよりも、やる気をなくしちゃ駄目だし
この辺が、引き際なんかな…?
「でも実際、衣装は穂乃果ちゃんに合わせて作ってあるから…」
「凛ちゃんだと手直しが必要なんよね。」
凛ちゃんの顔が、すっごく笑顔になる
「でしょでしょ!?」
「やっぱり凛じゃない方がいいよ!」
「…ね?」
「端っこだから…」
「とにかく。」
「μ'sのためにも、凛じゃ無い方がいい。」
そう言うと、凛ちゃんは下を向く
…やっぱり、ここが何か引っかかるんやけど
それよりも、やる気をなくしちゃ駄目だし
この辺が、引き際なんかな…?
「でも実際、衣装は穂乃果ちゃんに合わせて作ってあるから…」
「凛ちゃんだと手直しが必要なんよね。」
凛ちゃんの顔が、すっごく笑顔になる
「でしょでしょ!?」
「やっぱり凛じゃない方がいいよ!」
「…ね?」
281: 2015/03/25(水) 22:29:16.99 ID:Vh3PEhe5.net
「やった方がいいにゃ!」
「かよちん可愛いし、センターにピッタリにゃ!」
「でも…」
「凛ちゃん、いいの?」
「…いいに決まってるにゃ。」
「本当に…?」
「ッ…もちろん!」
「凛…」
「…決まりみたいね。」
えりちが、締める
「それじゃ、みんなは練習に戻って?」
「衣装に関しては、花陽がセンターって事で。」
「また後で、衣装合わせをしましょう。」
「凛ちゃん…」
「かよちん可愛いし、センターにピッタリにゃ!」
「でも…」
「凛ちゃん、いいの?」
「…いいに決まってるにゃ。」
「本当に…?」
「ッ…もちろん!」
「凛…」
「…決まりみたいね。」
えりちが、締める
「それじゃ、みんなは練習に戻って?」
「衣装に関しては、花陽がセンターって事で。」
「また後で、衣装合わせをしましょう。」
「凛ちゃん…」
282: 2015/03/25(水) 22:29:48.82 ID:Vh3PEhe5.net
----
ガラッ
「…おかえり、希。」
「穂乃果ちゃん、なんて?」
「…そっか、って。」
「穂乃果も、どこか期待してた部分があったみたい。」
「…希も、ごめんなさい。」
「なんでえりちが謝るん?」
「今まで、希がこうしたい、って言った事、あんまりなかったから。」
「出来れば、叶えてあげたかったけど…」
「…ええんよ。」
「これも、仕方の無い事やし。」
「…」
「でもな、えりち。」
「…?」
「もしかしたら。」
「もしかするかも…な。」
ガラッ
「…おかえり、希。」
「穂乃果ちゃん、なんて?」
「…そっか、って。」
「穂乃果も、どこか期待してた部分があったみたい。」
「…希も、ごめんなさい。」
「なんでえりちが謝るん?」
「今まで、希がこうしたい、って言った事、あんまりなかったから。」
「出来れば、叶えてあげたかったけど…」
「…ええんよ。」
「これも、仕方の無い事やし。」
「…」
「でもな、えりち。」
「…?」
「もしかしたら。」
「もしかするかも…な。」
283: 2015/03/25(水) 22:30:12.84 ID:Vh3PEhe5.net
「…どう?」
ちょっとした業務を片付けて
花陽ちゃんの衣装合わせへ
「わあ~っ!」
さっきとは打って変わって笑顔な凛ちゃん
「かよちん、綺麗~。」
「そ、そうかな…?」
「うん、やっぱりかよちんが一番似合うにゃ!」
「頑張ってね?」
「凛、応援してるから!」
「アナタも歌うのよ?」
「そっか…あはは。」
「予想通りピッタリやね♪」
「脇をちょっとだけ絞った方が良いかもしれないわね。」
ちょっとした業務を片付けて
花陽ちゃんの衣装合わせへ
「わあ~っ!」
さっきとは打って変わって笑顔な凛ちゃん
「かよちん、綺麗~。」
「そ、そうかな…?」
「うん、やっぱりかよちんが一番似合うにゃ!」
「頑張ってね?」
「凛、応援してるから!」
「アナタも歌うのよ?」
「そっか…あはは。」
「予想通りピッタリやね♪」
「脇をちょっとだけ絞った方が良いかもしれないわね。」
284: 2015/03/25(水) 22:30:50.92 ID:Vh3PEhe5.net
えりちと、花陽ちゃんの衣装の打ち合わせ
何処かカラ元気な凛ちゃんが、部室から出て行く
…途中で、花陽ちゃんの姿を見てたのを
花陽ちゃんとウチは、見逃さなかった
「…ねえ、絵里ちゃん、希ちゃん。」
「どうしたの?花陽。」
「このままで…いいのかな?」
「それは…」
「私達も、期待してたんだけどね。」
「やっぱり今からでも、凛ちゃんに…」
「…」
「どうしたらいいのかなあ…」
「それは、花陽ちゃん次第だよ?」
「希ちゃん…」
何処かカラ元気な凛ちゃんが、部室から出て行く
…途中で、花陽ちゃんの姿を見てたのを
花陽ちゃんとウチは、見逃さなかった
「…ねえ、絵里ちゃん、希ちゃん。」
「どうしたの?花陽。」
「このままで…いいのかな?」
「それは…」
「私達も、期待してたんだけどね。」
「やっぱり今からでも、凛ちゃんに…」
「…」
「どうしたらいいのかなあ…」
「それは、花陽ちゃん次第だよ?」
「希ちゃん…」
285: 2015/03/25(水) 22:46:40.74 ID:Vh3PEhe5.net
-----
「…ふう、さっぱりした。」
「それにしても、夜が少し冷えて来たな。」
「湯冷めしないように、もうお布団入ろうか…」
「…」
「明後日、か。」
prrrr
prrrr
「…なるほど、そうきたか♪」
pi
「もしもし?花陽ちゃん?」
『あ、希ちゃん?』
『まだ起きてた?』
「…ふう、さっぱりした。」
「それにしても、夜が少し冷えて来たな。」
「湯冷めしないように、もうお布団入ろうか…」
「…」
「明後日、か。」
prrrr
prrrr
「…なるほど、そうきたか♪」
pi
「もしもし?花陽ちゃん?」
『あ、希ちゃん?』
『まだ起きてた?』
286: 2015/03/25(水) 22:47:07.12 ID:Vh3PEhe5.net
「うん、起きてたよ。」
『良かった…』
「…決めたんやろ?」
『え?』
「凛ちゃんの事。」
「…どうするか。」
『…すごいね、希ちゃん。』
「何となく、そんな気がしたんよ。」
「花陽ちゃんの事だから。」
『…えへへ。』
『うん、決めたよ。』
『さっきまで、穂乃果ちゃんと電話してて。』
『穂乃果ちゃんにも、希ちゃんと同じ事言われちゃった。』
『…私が、決める事、って。』
「…そっか♪」
『良かった…』
「…決めたんやろ?」
『え?』
「凛ちゃんの事。」
「…どうするか。」
『…すごいね、希ちゃん。』
「何となく、そんな気がしたんよ。」
「花陽ちゃんの事だから。」
『…えへへ。』
『うん、決めたよ。』
『さっきまで、穂乃果ちゃんと電話してて。』
『穂乃果ちゃんにも、希ちゃんと同じ事言われちゃった。』
『…私が、決める事、って。』
「…そっか♪」
287: 2015/03/25(水) 22:47:32.55 ID:Vh3PEhe5.net
「それじゃ、聞かせてもらおうかな?」
「花陽ちゃんが、どうしたいのかを。」
『…うん。』
-----
『と、言う訳なんだけど…』
「うん。」
『どうかな?』
「…ふふっ。」
『希ちゃん?』
「花陽ちゃんが、そう決めたんやろ?」
「だったら、ウチらに聞くんじゃなくて…」
「手伝って、って言ってくれたらいいんよ?」
『…!』
『手伝って…くれますか?』
「もちろんっ♪」
「花陽ちゃんが、どうしたいのかを。」
『…うん。』
-----
『と、言う訳なんだけど…』
「うん。」
『どうかな?』
「…ふふっ。」
『希ちゃん?』
「花陽ちゃんが、そう決めたんやろ?」
「だったら、ウチらに聞くんじゃなくて…」
「手伝って、って言ってくれたらいいんよ?」
『…!』
『手伝って…くれますか?』
「もちろんっ♪」
288: 2015/03/25(水) 22:48:00.53 ID:Vh3PEhe5.net
-----
「…と、言う事で。」
「作戦会議、初めよっか♪」
「なにが、という事で…よ。」
「…あれ?」
「アンタと花陽が私達を集めたってことは。」
「つまり…そういう事でしょ?」
「あはは…流石にこっち。」
「まったく…わざわざ、練習終わってから集合だなんて。」
「それも、もったいぶって来るまで言わないし…」
「そうよ、希。」
「それに、希が言ってた『もしかしたら』を、私も信じたいの。」
「えりち…」
「…と、言う事で。」
「作戦会議、初めよっか♪」
「なにが、という事で…よ。」
「…あれ?」
「アンタと花陽が私達を集めたってことは。」
「つまり…そういう事でしょ?」
「あはは…流石にこっち。」
「まったく…わざわざ、練習終わってから集合だなんて。」
「それも、もったいぶって来るまで言わないし…」
「そうよ、希。」
「それに、希が言ってた『もしかしたら』を、私も信じたいの。」
「えりち…」
289: 2015/03/25(水) 22:48:35.46 ID:Vh3PEhe5.net
「…で、実際どうするの?」
「凛は、嫌だ、って言ってる訳でしょ?」
「その事なんだけど…」
「多分、凛ちゃん。」
「あの衣装、着てみたいんだと思う。」
「…でも、自分に自信が無くて。」
「可愛いって、自分で思えなくて…」
「だから、苦しいんだと思う。」
「だから、困ってるんだと思う。」
「私もそうだから、分かるんだ。」
「私も、自分に自信が無いの。」
「…でも、凛ちゃんは絶対可愛いよ。」
「一番、似合うと思う。」
「…ま、自分の見た目なんか気にするあたり。」
「ある意味にこ達より女の子らしいじゃない。」
「凛は、嫌だ、って言ってる訳でしょ?」
「その事なんだけど…」
「多分、凛ちゃん。」
「あの衣装、着てみたいんだと思う。」
「…でも、自分に自信が無くて。」
「可愛いって、自分で思えなくて…」
「だから、苦しいんだと思う。」
「だから、困ってるんだと思う。」
「私もそうだから、分かるんだ。」
「私も、自分に自信が無いの。」
「…でも、凛ちゃんは絶対可愛いよ。」
「一番、似合うと思う。」
「…ま、自分の見た目なんか気にするあたり。」
「ある意味にこ達より女の子らしいじゃない。」
290: 2015/03/25(水) 22:49:11.95 ID:Vh3PEhe5.net
「…確かにそうね。」
「そうやって悩んで。」
「でも、みんなの事を考えてる凛が。」
「一番…向いてると思う。」
「リーダーにも…センターにも。」
「…と、言う訳で、決まりやね♪」
「…どーせ、またアンタが何か仕組んだんでしょ?」
「なんの事かなー?」
「ま、いいんじゃない?」
「ダンスも、凛と花陽の場所を変えるだけだし。」
「隣同士だから、なんとかなるでしょ。」
「それじゃ、明日の朝一に少し合わせて。」
「凛には、当日サプライズしましょうか♪」
「えりちの案に賛成の人!」
「「はーい!」」
「そうやって悩んで。」
「でも、みんなの事を考えてる凛が。」
「一番…向いてると思う。」
「リーダーにも…センターにも。」
「…と、言う訳で、決まりやね♪」
「…どーせ、またアンタが何か仕組んだんでしょ?」
「なんの事かなー?」
「ま、いいんじゃない?」
「ダンスも、凛と花陽の場所を変えるだけだし。」
「隣同士だから、なんとかなるでしょ。」
「それじゃ、明日の朝一に少し合わせて。」
「凛には、当日サプライズしましょうか♪」
「えりちの案に賛成の人!」
「「はーい!」」
291: 2015/03/25(水) 22:49:38.98 ID:Vh3PEhe5.net
----
そして当日
ウチらの、出番のちょっと前
えりちがモデルの勧誘されてたけど…
確かにクォーターは反則やんな
「凛ちゃん、そろそろ準備せんと!」
ランウェイに釘付けになってる皆を、控え室に
「じゃあみんな!」
「着替えて最後にもう一度、踊りを合わせるにゃ!」
なんだかんだで、凛ちゃんもリーダーっぽく成長したかな?
これなら、きっと…
「凛ちゃんの衣装、そっちね!」
花陽ちゃんが、上手く誘導する
そして当日
ウチらの、出番のちょっと前
えりちがモデルの勧誘されてたけど…
確かにクォーターは反則やんな
「凛ちゃん、そろそろ準備せんと!」
ランウェイに釘付けになってる皆を、控え室に
「じゃあみんな!」
「着替えて最後にもう一度、踊りを合わせるにゃ!」
なんだかんだで、凛ちゃんもリーダーっぽく成長したかな?
これなら、きっと…
「凛ちゃんの衣装、そっちね!」
花陽ちゃんが、上手く誘導する
292: 2015/03/25(水) 22:50:10.66 ID:Vh3PEhe5.net
「わかったにゃ!」
その間に、ウチらはさっさと着替える
「…!」
おっと、気付いたみたい
「えっ…?」
「あれ…?」
「かよちん間違って…」
「…!」
皆で、凛ちゃんの前に並ぶ
「間違ってないよ。」
「貴女がそれを着るのよ、凛。」
「な、何言ってるの?」
「センターはかよちんで決まったでしょ?」
その間に、ウチらはさっさと着替える
「…!」
おっと、気付いたみたい
「えっ…?」
「あれ…?」
「かよちん間違って…」
「…!」
皆で、凛ちゃんの前に並ぶ
「間違ってないよ。」
「貴女がそれを着るのよ、凛。」
「な、何言ってるの?」
「センターはかよちんで決まったでしょ?」
293: 2015/03/25(水) 22:50:44.63 ID:Vh3PEhe5.net
「それで練習もしてきたし…」
「大丈夫よ。」
「ちゃんと今朝、皆で合わせて来たから。」
「…凛がセンターで歌うように。」
「そ、そんな…」
「冗談はやめてよ…!」
「冗談で言ってると思う?」
にこっちに言われてどぎまぎする凛ちゃんに、笑いかける
「で、でも…」
「…凛ちゃん、私ね?」
花陽ちゃんが、前に出る
「凛ちゃんの気持ち考えて…」
「困ってるだろうな、って思って…引き受けたの。」
「大丈夫よ。」
「ちゃんと今朝、皆で合わせて来たから。」
「…凛がセンターで歌うように。」
「そ、そんな…」
「冗談はやめてよ…!」
「冗談で言ってると思う?」
にこっちに言われてどぎまぎする凛ちゃんに、笑いかける
「で、でも…」
「…凛ちゃん、私ね?」
花陽ちゃんが、前に出る
「凛ちゃんの気持ち考えて…」
「困ってるだろうな、って思って…引き受けたの。」
294: 2015/03/25(水) 22:51:20.83 ID:Vh3PEhe5.net
「でも…!」
「思い出したよ?」
「私がμ'sに入った時の事。」
「今度は私の番。」
「…」
「凛ちゃん。」
「凛ちゃんは、可愛いよっ?」
「えっ?」
「みんな言ってたわよ?」
「μ'sで一番女の子っぽいのは、凛かもしれない、って。」
真姫ちゃんが、笑顔で言う
「そ、そんな事…」
「そんな事あるっ!!」
「だって、私が可愛いって、思ってるもん!」
「抱きしめちゃいたい、って思うくらい、可愛いって思ってるもん!!」
「思い出したよ?」
「私がμ'sに入った時の事。」
「今度は私の番。」
「…」
「凛ちゃん。」
「凛ちゃんは、可愛いよっ?」
「えっ?」
「みんな言ってたわよ?」
「μ'sで一番女の子っぽいのは、凛かもしれない、って。」
真姫ちゃんが、笑顔で言う
「そ、そんな事…」
「そんな事あるっ!!」
「だって、私が可愛いって、思ってるもん!」
「抱きしめちゃいたい、って思うくらい、可愛いって思ってるもん!!」
295: 2015/03/25(水) 22:51:57.09 ID:Vh3PEhe5.net
「…ッ。」
「希ちゃんに、言われたんだよね?」
「なら…私達を、信じて?」
「…そうよ。」
「みんなの想いは、ひとつなんだから。」
「…だから、今度は私達が背中を押す番。」
「今まで凛が信じてくれた私達が。」
「今度は、凛を信じたいの。」
「見てみなさいよ、あの衣装…」
「一番似合うわよ、凛が。」
「…」
真姫ちゃんと花陽ちゃんが
凛ちゃんの背中を押す
この3人は、いつもこうやって進んでく
「希ちゃんに、言われたんだよね?」
「なら…私達を、信じて?」
「…そうよ。」
「みんなの想いは、ひとつなんだから。」
「…だから、今度は私達が背中を押す番。」
「今まで凛が信じてくれた私達が。」
「今度は、凛を信じたいの。」
「見てみなさいよ、あの衣装…」
「一番似合うわよ、凛が。」
「…」
真姫ちゃんと花陽ちゃんが
凛ちゃんの背中を押す
この3人は、いつもこうやって進んでく
296: 2015/03/25(水) 22:52:34.65 ID:Vh3PEhe5.net
「…本当に。」
「本当に…信じていいの?」
「信じて?凛ちゃん。」
「凛、本当に可愛い?」
「みんなの事信じたら、本当に…」
「本当に…変われるかな?」
「「もちろんっ!!」」
「みんな…」
「さあ、凛。」
「お客さんが、お待ちかねよ?」
「…」
「…!」
「本当に…信じていいの?」
「信じて?凛ちゃん。」
「凛、本当に可愛い?」
「みんなの事信じたら、本当に…」
「本当に…変われるかな?」
「「もちろんっ!!」」
「みんな…」
「さあ、凛。」
「お客さんが、お待ちかねよ?」
「…」
「…!」
297: 2015/03/25(水) 23:07:39.59 ID:Vh3PEhe5.net
立つのは、ランウェイの入り口
歩くのは…凛ちゃん
ライトの光を浴びて
客席から、声が上がる
「は、初めまして。」
「音ノ木坂学院スクールアイドル、μ'sです。」
盛り上がる客席から、何度も声が聞こえる
『かわいい』って
「ありがとうございます。」
「えっと…本来メンバーは9人なんですが。」
「今日は都合により6人で歌わせてもらいます。」
凛ちゃんの横に、皆で並ぶ
「…でも。」
「残り3人の想いも込めて歌います。」
「…それでは!」
「一番可愛い私達を、見ていって下さい!!」
歩くのは…凛ちゃん
ライトの光を浴びて
客席から、声が上がる
「は、初めまして。」
「音ノ木坂学院スクールアイドル、μ'sです。」
盛り上がる客席から、何度も声が聞こえる
『かわいい』って
「ありがとうございます。」
「えっと…本来メンバーは9人なんですが。」
「今日は都合により6人で歌わせてもらいます。」
凛ちゃんの横に、皆で並ぶ
「…でも。」
「残り3人の想いも込めて歌います。」
「…それでは!」
「一番可愛い私達を、見ていって下さい!!」
298: 2015/03/25(水) 23:08:46.34 ID:Vh3PEhe5.net
----
ファッションショーで大成功を収めた次の日
凛ちゃんは、花陽ちゃん達と遊びに行ったみたい
…可愛い、ピンクのワンピースで
そして、月曜日
屋上で柔軟をしていると
可愛い膝上スカートの似合う
可愛い女の子がやって来た
ショートカットを少し結んで
短い髪が、風に揺れる
「よーっし!」
「さあ、今日も練習…」
「いっくにゃー!!」
こうしてウチらは、進んで行く
昔の自分とお別れして
新しい自分に出会ってく
そのきっかけをくれる、μ'sの仲間
いつだって、どんな時だって
信じられる---ともだち
ファッションショーで大成功を収めた次の日
凛ちゃんは、花陽ちゃん達と遊びに行ったみたい
…可愛い、ピンクのワンピースで
そして、月曜日
屋上で柔軟をしていると
可愛い膝上スカートの似合う
可愛い女の子がやって来た
ショートカットを少し結んで
短い髪が、風に揺れる
「よーっし!」
「さあ、今日も練習…」
「いっくにゃー!!」
こうしてウチらは、進んで行く
昔の自分とお別れして
新しい自分に出会ってく
そのきっかけをくれる、μ'sの仲間
いつだって、どんな時だって
信じられる---ともだち
307: 2015/03/26(木) 22:21:25.72 ID:YdxG6Eac.net
----
10月も半ばをすぎたある日
ウチらはえりちに呼ばれて
近くのファーストフード店に集まった
「…ハロウィンイベント?」
「ええ。」
「みんなハロウィンは知ってるでしょ?」
えりちが説明する
「ああ、ここにも飾ってあるカボチャとかの?」
花陽ちゃんの言う通り
店内はハロウィンの装飾で溢れてる
「そう、実は今年…」
「秋葉をハロウィンストリートにするイベントがあるらしくてね?」
「地元のスクールアイドルであるA-RISEと…」
「μ'sにも、出演依頼がきてるのよ。」
10月も半ばをすぎたある日
ウチらはえりちに呼ばれて
近くのファーストフード店に集まった
「…ハロウィンイベント?」
「ええ。」
「みんなハロウィンは知ってるでしょ?」
えりちが説明する
「ああ、ここにも飾ってあるカボチャとかの?」
花陽ちゃんの言う通り
店内はハロウィンの装飾で溢れてる
「そう、実は今年…」
「秋葉をハロウィンストリートにするイベントがあるらしくてね?」
「地元のスクールアイドルであるA-RISEと…」
「μ'sにも、出演依頼がきてるのよ。」
308: 2015/03/26(木) 22:21:47.46 ID:YdxG6Eac.net
「ほえ~…」
「予選を突破してからというもの。」
「なんだか凄いねえ…」
穂乃果ちゃんが間抜けな声をあげる
「でもそれって、歌うってこと?」
真姫ちゃんに答える
「そうみたいやね。」
「ありがたい話だけど…」
「この前のファッションショーといい。」
「そんな事やってていいの?」
「最終予選も近いのに…」
「そうよ!」
「私達の目標は、ラブライブ優勝でしょ?」
「予選を突破してからというもの。」
「なんだか凄いねえ…」
穂乃果ちゃんが間抜けな声をあげる
「でもそれって、歌うってこと?」
真姫ちゃんに答える
「そうみたいやね。」
「ありがたい話だけど…」
「この前のファッションショーといい。」
「そんな事やってていいの?」
「最終予選も近いのに…」
「そうよ!」
「私達の目標は、ラブライブ優勝でしょ?」
309: 2015/03/26(木) 22:22:13.83 ID:YdxG6Eac.net
「たしかにそうだけど…」
「こういう地道な活動も重要よ?」
「知名度を増やせば、私達のファンも増えるし…」
「イベントには、テレビ局の取材も来るみたいだし。」
「テレビっ!?」
にこっちが飛び上がる
「…態度変わりすぎ。」
「A-RISEと一緒って事は、みんな注目するよね。」
「緊張しちゃうなあ…」
「でも、それだけ名前覚えてもらうチャンスだよ!」
凛ちゃんも、あの日以来
今まで以上に積極的になった気がする
「…そうよ!」
「A-RISEよりインパクトの強いパフォーマンスで…」
「お客さんの脳裏に私達の存在を焼き付けるのよ!」
「こういう地道な活動も重要よ?」
「知名度を増やせば、私達のファンも増えるし…」
「イベントには、テレビ局の取材も来るみたいだし。」
「テレビっ!?」
にこっちが飛び上がる
「…態度変わりすぎ。」
「A-RISEと一緒って事は、みんな注目するよね。」
「緊張しちゃうなあ…」
「でも、それだけ名前覚えてもらうチャンスだよ!」
凛ちゃんも、あの日以来
今まで以上に積極的になった気がする
「…そうよ!」
「A-RISEよりインパクトの強いパフォーマンスで…」
「お客さんの脳裏に私達の存在を焼き付けるのよ!」
310: 2015/03/26(木) 22:22:41.21 ID:YdxG6Eac.net
「おお~っ!」
「真姫ちゃん!これからはインパクトだよ!」
にこっちの姿勢に
穂乃果ちゃんのテンションも上がる
緊張なんてどこへやら
いつの間にか、いつものウチらに戻ってる
でも…
「ところで穂乃果…」
真姫ちゃんが、それを言う
「貴女、こんな所にいていいの?」
「生徒会長の仕事は…」
花陽ちゃんが、おそるおそる聞くと
途端に、真っ青になる穂乃果ちゃん
「真姫ちゃん!これからはインパクトだよ!」
にこっちの姿勢に
穂乃果ちゃんのテンションも上がる
緊張なんてどこへやら
いつの間にか、いつものウチらに戻ってる
でも…
「ところで穂乃果…」
真姫ちゃんが、それを言う
「貴女、こんな所にいていいの?」
「生徒会長の仕事は…」
花陽ちゃんが、おそるおそる聞くと
途端に、真っ青になる穂乃果ちゃん
311: 2015/03/26(木) 22:23:11.21 ID:YdxG6Eac.net
穂乃果ちゃんが言葉を失った時
後ろから、ふたつの足音
「…ごきげんよう。」
「さ、探したんだよお…?」
困り顔のことりちゃんと
穏やかな顔の海未ちゃん
「へえー…」
「これからは、『インパクト』なんですね…?」
「あははははは…」
穂乃果ちゃん、ご愁傷さまです
「こんなインパクト、いらない…!」
この後穂乃果ちゃんは
海未ちゃんにこってり絞られたようやった
後ろから、ふたつの足音
「…ごきげんよう。」
「さ、探したんだよお…?」
困り顔のことりちゃんと
穏やかな顔の海未ちゃん
「へえー…」
「これからは、『インパクト』なんですね…?」
「あははははは…」
穂乃果ちゃん、ご愁傷さまです
「こんなインパクト、いらない…!」
この後穂乃果ちゃんは
海未ちゃんにこってり絞られたようやった
312: 2015/03/26(木) 22:23:36.31 ID:YdxG6Eac.net
-----
「インパクト、なあ…」
「漠然としすぎよね…」
「でも、A-RISEのやった事。」
「彼女達にしか出来ない事とは言え…」
「観客の心をつかんだのは、間違いないわ。」
駅前のカフェで
真姫ちゃんとえりちと作戦会議…もとい、おしゃべり
えりちにイベントの話を聞いてから
穂乃果ちゃん、凛ちゃん、にこっちで
秋葉のイベントのPRに行ったんやけど…
結果として、A-RISEの引き立て役になっただけだった
「インパクト、なあ…」
「漠然としすぎよね…」
「でも、A-RISEのやった事。」
「彼女達にしか出来ない事とは言え…」
「観客の心をつかんだのは、間違いないわ。」
駅前のカフェで
真姫ちゃんとえりちと作戦会議…もとい、おしゃべり
えりちにイベントの話を聞いてから
穂乃果ちゃん、凛ちゃん、にこっちで
秋葉のイベントのPRに行ったんやけど…
結果として、A-RISEの引き立て役になっただけだった
313: 2015/03/26(木) 22:24:11.68 ID:YdxG6Eac.net
「確かに、前哨戦って言葉がピッタリやね。」
「…そうね。」
「今のままじゃ、最終予選で勝てっこないもの。」
「とは言え…良い案が出ないのも、事実なのよね。」
「「う~ん…」」
「そういえば、にこっち達は?」
「にこが、悔しいから3人でどうすべきか考える、って。」
「にこちゃん、イライラしながら帰って来たものね…」
「にこっちは、ポーズを邪魔されたんが一番の理由かな?」
そういう所は、心が狭いよなあ…
まあ、にこっちらしいけど
「…そうね。」
「今のままじゃ、最終予選で勝てっこないもの。」
「とは言え…良い案が出ないのも、事実なのよね。」
「「う~ん…」」
「そういえば、にこっち達は?」
「にこが、悔しいから3人でどうすべきか考える、って。」
「にこちゃん、イライラしながら帰って来たものね…」
「にこっちは、ポーズを邪魔されたんが一番の理由かな?」
そういう所は、心が狭いよなあ…
まあ、にこっちらしいけど
314: 2015/03/26(木) 22:24:41.69 ID:YdxG6Eac.net
「…とにかく、この件をどうにかしないと難しいわね。」
「曲があっても、衣装や振り付けが間に合わなかったら意味がないし…」
「一応練習はしてるけど。」
「確かに、修正するなら早い方がいいわね。」
「でもやっぱり、衣装はハロウィンっぽくするのが一番とちゃうかな?」
「それはそうだけど…」
「A-RISEが映像でそれを見せちゃってる分。」
「インパクトは少ないと思うわ。」
「…同感。」
「でも、ハロウィンって聞くと。」
「なんとなく希がイメージになるのよね。」
「…ウチ?」
「その良く分からない雰囲気、魔女っぽいじゃない。」
「えー、真姫ちゃん酷いなあ。」
「曲があっても、衣装や振り付けが間に合わなかったら意味がないし…」
「一応練習はしてるけど。」
「確かに、修正するなら早い方がいいわね。」
「でもやっぱり、衣装はハロウィンっぽくするのが一番とちゃうかな?」
「それはそうだけど…」
「A-RISEが映像でそれを見せちゃってる分。」
「インパクトは少ないと思うわ。」
「…同感。」
「でも、ハロウィンって聞くと。」
「なんとなく希がイメージになるのよね。」
「…ウチ?」
「その良く分からない雰囲気、魔女っぽいじゃない。」
「えー、真姫ちゃん酷いなあ。」
315: 2015/03/26(木) 22:25:17.24 ID:YdxG6Eac.net
----
「やるからには、思い切り変えましょう!」
次の日、海未ちゃんの一声に
穂乃果ちゃんが続ける
「海未ちゃんが、色んな部活の格好をしてみたらどうか、って!」
「って訳で、色々借りて来たよ!!」
「これは…」
そこには、バラバラの衣装
バレーにラクロス
これは…白衣?
「穂乃果ちゃん、これって…?」
「みんなに似合いそうな衣装を借りて来たの!」
「あとこれ、自己紹介文!」
「穂乃果達が考えたんだ♪」
「やるからには、思い切り変えましょう!」
次の日、海未ちゃんの一声に
穂乃果ちゃんが続ける
「海未ちゃんが、色んな部活の格好をしてみたらどうか、って!」
「って訳で、色々借りて来たよ!!」
「これは…」
そこには、バラバラの衣装
バレーにラクロス
これは…白衣?
「穂乃果ちゃん、これって…?」
「みんなに似合いそうな衣装を借りて来たの!」
「あとこれ、自己紹介文!」
「穂乃果達が考えたんだ♪」
316: 2015/03/26(木) 22:25:59.59 ID:YdxG6Eac.net
ウキウキな穂乃果ちゃんを見て、えりちがまとめる
「…まあ、確かに新しい事をやってみるのもいいかもね。」
「みんな、せっかく穂乃果たちが用意してくれたし。」
「一度、やってみましょう?」
「それじゃ、みんなそれぞれの衣装に着替えてね♪」
穂乃果ちゃんに言われて、それぞれの衣装を手に取る
「こ、これは…!」
「あーっ、かよちんの可愛い♪」
「ちょっ…なんで私がこれなのよ…」
「あら、可愛いわよ、にこ。」
「ちょっとそれイヤミ…?」
「…」
まあ、見てて面白いから黙っとこかな
そして、着替えて実践してみたんやけど…
「…まあ、確かに新しい事をやってみるのもいいかもね。」
「みんな、せっかく穂乃果たちが用意してくれたし。」
「一度、やってみましょう?」
「それじゃ、みんなそれぞれの衣装に着替えてね♪」
穂乃果ちゃんに言われて、それぞれの衣装を手に取る
「こ、これは…!」
「あーっ、かよちんの可愛い♪」
「ちょっ…なんで私がこれなのよ…」
「あら、可愛いわよ、にこ。」
「ちょっとそれイヤミ…?」
「…」
まあ、見てて面白いから黙っとこかな
そして、着替えて実践してみたんやけど…
317: 2015/03/26(木) 22:26:28.11 ID:YdxG6Eac.net
書きだめ終了
まったり行きます
まったり行きます
318: 2015/03/26(木) 22:46:45.50 ID:YdxG6Eac.net
-----
「アナタの想いをリターンエース!」
「高坂穂乃果です!」
「誘惑リボンで狂わせるわ!」
「西木野真姫!」
「むかないで!まだまだ私は青い果実!」
「小泉花陽です!」
「スピリチュアル東洋の魔女!」
「東條希!」
「恋愛未満の化学式…」
「園田海未です!」
「私のシュートで、ハートのマークつけちゃうぞ♡」
「南ことり♪」
「アナタの想いをリターンエース!」
「高坂穂乃果です!」
「誘惑リボンで狂わせるわ!」
「西木野真姫!」
「むかないで!まだまだ私は青い果実!」
「小泉花陽です!」
「スピリチュアル東洋の魔女!」
「東條希!」
「恋愛未満の化学式…」
「園田海未です!」
「私のシュートで、ハートのマークつけちゃうぞ♡」
「南ことり♪」
319: 2015/03/26(木) 22:47:37.35 ID:YdxG6Eac.net
「キュートスプラーッシュ!!」
「星空凛!」
「必殺のピンクポンポン!」
「絢瀬絵里よ!」
「…そして私!」
「武道のセンター、矢澤にこにこ!」
「「私達…」」
「「部活系アイドル!」」
「「μ'sですっ!!」」
全員で、ポーズをとる
…うん、バッチリ♪
な、訳も無く…
「星空凛!」
「必殺のピンクポンポン!」
「絢瀬絵里よ!」
「…そして私!」
「武道のセンター、矢澤にこにこ!」
「「私達…」」
「「部活系アイドル!」」
「「μ'sですっ!!」」
全員で、ポーズをとる
…うん、バッチリ♪
な、訳も無く…
320: 2015/03/26(木) 22:52:16.22 ID:YdxG6Eac.net
「って、私、顔見えないじゃない!!」
にこっちが暴れだす
「いつもと違って新鮮やね♪」
「うんうんっ!」
ウチは、楽しかったんやけどなあ…?
「スクールアイドルって事を考えると…」
「色んな部活の服を着るというコンセプトは。」
「悪くないわね。」
「だよねだよね!」
「でも、これだとなんか…」
「フザけてるみたいじゃない!!」
うーん…
確かに、お遊戯会、って感じやしね
インパクトは確かにあるけど
これでステージは厳しいかな?
にこっちが暴れだす
「いつもと違って新鮮やね♪」
「うんうんっ!」
ウチは、楽しかったんやけどなあ…?
「スクールアイドルって事を考えると…」
「色んな部活の服を着るというコンセプトは。」
「悪くないわね。」
「だよねだよね!」
「でも、これだとなんか…」
「フザけてるみたいじゃない!!」
うーん…
確かに、お遊戯会、って感じやしね
インパクトは確かにあるけど
これでステージは厳しいかな?
321: 2015/03/26(木) 23:02:02.92 ID:YdxG6Eac.net
----
「一体これのどこが新しさに繋がるのよ!!」
「すみません。」
「提案した私が愚かでした…」
海未ちゃんが沈んでる…
「でも、ちょっと楽しかったね!」
「そんな事言ってる場合じゃないでしょう!?」
にこっちは、凄くご機嫌斜め…
「A-RISEはこうしてる間にも!」
「日々進化を遂げているのよ!?」
にこっちはA-RISEへの対抗意識がすごい
…でも、それが悪い方向に向かないといいんやけど
「…やっぱり、見た目じゃないかな?」
「一番分かりやすいのは…」
みんなで、ことりちゃんの顔を見る
「一体これのどこが新しさに繋がるのよ!!」
「すみません。」
「提案した私が愚かでした…」
海未ちゃんが沈んでる…
「でも、ちょっと楽しかったね!」
「そんな事言ってる場合じゃないでしょう!?」
にこっちは、凄くご機嫌斜め…
「A-RISEはこうしてる間にも!」
「日々進化を遂げているのよ!?」
にこっちはA-RISEへの対抗意識がすごい
…でも、それが悪い方向に向かないといいんやけど
「…やっぱり、見た目じゃないかな?」
「一番分かりやすいのは…」
みんなで、ことりちゃんの顔を見る
322: 2015/03/26(木) 23:02:29.36 ID:YdxG6Eac.net
「衣装を、奇抜な物にするとか…?」
「確かに。」
「それが一番手っ取り早いとは思いますが…」
「それはすでに先ほど…」
「「うーん…」」
「…ほな。」
「ウチがカードの知らせを。」
「伝えるしかないようやな…」
そっと机の上にカードを出して
一枚、めくってみる
「…CHANGE?変化ってこと?」
「それなら、さっきもやったじゃない。」
にこっちが言う
「確かに。」
「それが一番手っ取り早いとは思いますが…」
「それはすでに先ほど…」
「「うーん…」」
「…ほな。」
「ウチがカードの知らせを。」
「伝えるしかないようやな…」
そっと机の上にカードを出して
一枚、めくってみる
「…CHANGE?変化ってこと?」
「それなら、さっきもやったじゃない。」
にこっちが言う
323: 2015/03/26(木) 23:07:31.32 ID:YdxG6Eac.net
「ううん。」
「このチェンジの意味は。」
「自分らしさを変えずに、変化する事。」
「…って事は?」
「って事は…」
------
ガチャッ
(穂)「おはようございまーす!」
(穂)「…あっ。」
(穂)「ごきげんよう。」
(こ)「海未、ハラショー。」
(穂)「絵里、早いですね。」
(穂・こ)「そして凛も!」
(海)「…!」
「このチェンジの意味は。」
「自分らしさを変えずに、変化する事。」
「…って事は?」
「って事は…」
------
ガチャッ
(穂)「おはようございまーす!」
(穂)「…あっ。」
(穂)「ごきげんよう。」
(こ)「海未、ハラショー。」
(穂)「絵里、早いですね。」
(穂・こ)「そして凛も!」
(海)「…!」
324: 2015/03/26(木) 23:08:20.42 ID:YdxG6Eac.net
(海)「う…うぅ…」
(海)「無理ですっ!」
(穂)「駄目ですよ、海未。」
(穂)「ちゃんと凛になりきってください!」
(海)「…」
(穂)「貴女が言いだしたのでしょう?」
(穂)「空気を変えてみた方がいいと!」
(穂)「さあ、凛!」
(海)「…………!」
(海)「にゃーっ!!」
(海)「さあ、今日も練習、いっくにゃー!!」
(凛)「…ナニソレ。」
(凛)「イミワカンナイ。」
(海)「無理ですっ!」
(穂)「駄目ですよ、海未。」
(穂)「ちゃんと凛になりきってください!」
(海)「…」
(穂)「貴女が言いだしたのでしょう?」
(穂)「空気を変えてみた方がいいと!」
(穂)「さあ、凛!」
(海)「…………!」
(海)「にゃーっ!!」
(海)「さあ、今日も練習、いっくにゃー!!」
(凛)「…ナニソレ。」
(凛)「イミワカンナイ。」
325: 2015/03/26(木) 23:08:54.90 ID:YdxG6Eac.net
(穂)「真姫!」
(穂)「そんな話し方はいけません!」
(凛)「…面倒なヒト。」
ガチャッ
(真)「ちょっと凛!」
(真)「それ私の真似でしょ!」
(真)「やめてっ?」
(凛)「…オコトワリシマス。」
(真)「…ッ!」
(穂)「おはようございます…希?」
(真)「…!」
(真)「うう…」
(海)「あーっ!」
(海)「喋らないのはずるいにゃー!」
(穂)「そんな話し方はいけません!」
(凛)「…面倒なヒト。」
ガチャッ
(真)「ちょっと凛!」
(真)「それ私の真似でしょ!」
(真)「やめてっ?」
(凛)「…オコトワリシマス。」
(真)「…ッ!」
(穂)「おはようございます…希?」
(真)「…!」
(真)「うう…」
(海)「あーっ!」
(海)「喋らないのはずるいにゃー!」
326: 2015/03/26(木) 23:09:36.08 ID:YdxG6Eac.net
(こ)「…そうよ?」
(こ)「みんなで決めたでしょ?」
(真)「べっ、別にそんな事…!」
(海)「…にゃ?」
(真)「言った覚え…ないやん?」
(穂)「おお希…!すごいです…!」
ガチャッ
(花)「にっこにっこにー☆」
(花)「アナタのハートに、にこにこにー!」
(花)「笑顔とどける矢澤にこにこ♪」
(花)「青空も…にこっ☆」
(穂)「おお…!」
(こ)「ハラショー!」
(こ)「みんなで決めたでしょ?」
(真)「べっ、別にそんな事…!」
(海)「…にゃ?」
(真)「言った覚え…ないやん?」
(穂)「おお希…!すごいです…!」
ガチャッ
(花)「にっこにっこにー☆」
(花)「アナタのハートに、にこにこにー!」
(花)「笑顔とどける矢澤にこにこ♪」
(花)「青空も…にこっ☆」
(穂)「おお…!」
(こ)「ハラショー!」
328: 2015/03/26(木) 23:10:20.25 ID:YdxG6Eac.net
(こ)「にこは…思ったよりにこっぽいわね。」
(花)「にこっ☆」
(に)「にこちゃーん?」
(に)「にこはそんな感じじゃないよー?」
(穂)「ことり…!」
タタッ
(希)「いやー!」
(希)「今日もパンがうまいっ!」
(穂)「うっ…」
(こ)「穂乃果…また遅刻よ?」
(希)「ごめーん。」
(穂)「わ、私って…こんな?」
(こ)「ええ。」
(穂)「…」
ガチャッ
(絵)「大変ですっ…!」
「「…?」」
(花)「にこっ☆」
(に)「にこちゃーん?」
(に)「にこはそんな感じじゃないよー?」
(穂)「ことり…!」
タタッ
(希)「いやー!」
(希)「今日もパンがうまいっ!」
(穂)「うっ…」
(こ)「穂乃果…また遅刻よ?」
(希)「ごめーん。」
(穂)「わ、私って…こんな?」
(こ)「ええ。」
(穂)「…」
ガチャッ
(絵)「大変ですっ…!」
「「…?」」
329: 2015/03/26(木) 23:10:57.03 ID:YdxG6Eac.net
(穂)「…どうしたのです?」
(絵)「…はあー…」
(絵)「すう…はあー…」
(絵)「…」
(絵)「み、みんなが…」
(絵)「みんながーーっ…!」
(絵)「…変よ。」
(こ)「…そうね。」
(穂)「うん…」
まあ、楽しめたし良いかなー…なんて
あはは…
(絵)「…はあー…」
(絵)「すう…はあー…」
(絵)「…」
(絵)「み、みんなが…」
(絵)「みんながーーっ…!」
(絵)「…変よ。」
(こ)「…そうね。」
(穂)「うん…」
まあ、楽しめたし良いかなー…なんて
あはは…
330: 2015/03/26(木) 23:12:18.15 ID:YdxG6Eac.net
今日はここまで
書いてて思ったけど
ここは映像ありきで楽しむのがベストだと思う
文字だけだと何やってるか分かんない
とりあえず、明日6話終わります
書いてて思ったけど
ここは映像ありきで楽しむのがベストだと思う
文字だけだと何やってるか分かんない
とりあえず、明日6話終わります
332: 2015/03/26(木) 23:26:46.09 ID:PXG8vulY.net
引用: 希「私がウチになれたのは。」2
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