599: 2015/04/09(木) 10:51:46.08 ID:tYcadbs8.net
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その1】
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その2】
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その3】
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その4】
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その5】
【ラブライブ】希「私がウチになれたのは。」【その6】
Side Story
ある日常の非日常
Another Side: N/T
600: 2015/04/09(木) 10:52:15.55 ID:tYcadbs8.net
「んん~…」
晴れた空の下、伸びをする
澄んだ空気が鼻をくすぐって
ふと、懐かしくなる
手を見ると、すこし震えてる
まるで、あの日の感動が
まだ残っているみたいに
「…これで、やり残した事はないんかな。」
みんなで、全力で
歌って踊って
ウチの…みんなの夢を叶えた
晴れた空の下、伸びをする
澄んだ空気が鼻をくすぐって
ふと、懐かしくなる
手を見ると、すこし震えてる
まるで、あの日の感動が
まだ残っているみたいに
「…これで、やり残した事はないんかな。」
みんなで、全力で
歌って踊って
ウチの…みんなの夢を叶えた
601: 2015/04/09(木) 10:52:44.69 ID:tYcadbs8.net
「…でも、これで終わりじゃない。」
相手はあのA-RISEだけど
これに勝たないと、ラブライブに出られないのだから
皆が叶えてくれた夢を
今度は、ウチが繋いで行きたい
みんなのおかげで、今のウチがある
「…って、考えてはいるんやけど。」
「結果発表まで、落ち着かないなあ…」
あれから、2日。
明日、すべてが決まる
「…勝ちたいな。」
素直に、そう言える
本気で目指してる、仲間がいるから
相手はあのA-RISEだけど
これに勝たないと、ラブライブに出られないのだから
皆が叶えてくれた夢を
今度は、ウチが繋いで行きたい
みんなのおかげで、今のウチがある
「…って、考えてはいるんやけど。」
「結果発表まで、落ち着かないなあ…」
あれから、2日。
明日、すべてが決まる
「…勝ちたいな。」
素直に、そう言える
本気で目指してる、仲間がいるから
602: 2015/04/09(木) 10:53:21.97 ID:tYcadbs8.net
「…さて。」
「バイトも終わったし、街に出てみよっか。」
神聖なそれを脱いで
また、一人の女の子に
…案外、ウチにはこっちの方が似合ってるんかも
「それじゃ、失礼します。」
神さんに別れを告げて
もこもこのニット帽をかぶり直す
「うう~…寒い。」
白い息が、その気持ちを一層際立たせる
「何か面白い事、あるとええな♪」
風になびくスカートを整えて
ウチは街へと歩き出す
「バイトも終わったし、街に出てみよっか。」
神聖なそれを脱いで
また、一人の女の子に
…案外、ウチにはこっちの方が似合ってるんかも
「それじゃ、失礼します。」
神さんに別れを告げて
もこもこのニット帽をかぶり直す
「うう~…寒い。」
白い息が、その気持ちを一層際立たせる
「何か面白い事、あるとええな♪」
風になびくスカートを整えて
ウチは街へと歩き出す
603: 2015/04/09(木) 10:54:03.15 ID:tYcadbs8.net
-----
今日は、数少ない休日
全てを出し切ったあの日
それから、2日経って
1日くらい、休んでみようって提案したら
…まさか、賛成されるなんて
鏡の前で、パンツに履き替える
ステージはスカートがほとんどだから
こういう姿は、自分でも新鮮だと感じる
「…これで、今日の私はただの女子高生ね。」
少し低めのパンプスを履いて
髪を整えて、家を出る
「さあ、どんな面白い事があるかしら。」
寒空のもと、私は足を踏み出した
今日は、数少ない休日
全てを出し切ったあの日
それから、2日経って
1日くらい、休んでみようって提案したら
…まさか、賛成されるなんて
鏡の前で、パンツに履き替える
ステージはスカートがほとんどだから
こういう姿は、自分でも新鮮だと感じる
「…これで、今日の私はただの女子高生ね。」
少し低めのパンプスを履いて
髪を整えて、家を出る
「さあ、どんな面白い事があるかしら。」
寒空のもと、私は足を踏み出した
604: 2015/04/09(木) 10:54:37.99 ID:tYcadbs8.net
-----
「…やっぱり、秋葉っていいわね。」
行き交う人たちが、街が
皆を、受け入れてくれるような
そんな、街
お気に入りのマフラーと
ほんの少しの変装
…たまには、こういうのも悪くない
ぶらぶらとウインドウショッピングを楽しみながら
面白そうな事を探す
人からはクールに思われがちな私だけど
案外、好奇心は旺盛なの
「コーヒーでも、飲もうかしら。」
目に入ったのは、チェーン店
「…やっぱり、秋葉っていいわね。」
行き交う人たちが、街が
皆を、受け入れてくれるような
そんな、街
お気に入りのマフラーと
ほんの少しの変装
…たまには、こういうのも悪くない
ぶらぶらとウインドウショッピングを楽しみながら
面白そうな事を探す
人からはクールに思われがちな私だけど
案外、好奇心は旺盛なの
「コーヒーでも、飲もうかしら。」
目に入ったのは、チェーン店
605: 2015/04/09(木) 10:55:11.38 ID:tYcadbs8.net
-----
「うーん…」
ウチは今、悩んでる
「どっちがいいかな…」
ふと目についたショップの、ウインドウ
飾られてる洋服が、とっても可愛くて
「いやでも…今月は、お金が…」
諦めるしか無い
…でも、悩む
「毎食おうどんさんにすれば、あるいは…」
なんて考えるけど
一応、ウチだって女子高生
そんな不摂生は、流石に駄目だと思いとどまる
「はあ…」
仕方ない
諦めてその場を去ろうとした時
「…!?」
ふいに、手を引っ張られた
「うーん…」
ウチは今、悩んでる
「どっちがいいかな…」
ふと目についたショップの、ウインドウ
飾られてる洋服が、とっても可愛くて
「いやでも…今月は、お金が…」
諦めるしか無い
…でも、悩む
「毎食おうどんさんにすれば、あるいは…」
なんて考えるけど
一応、ウチだって女子高生
そんな不摂生は、流石に駄目だと思いとどまる
「はあ…」
仕方ない
諦めてその場を去ろうとした時
「…!?」
ふいに、手を引っ張られた
606: 2015/04/09(木) 10:55:39.46 ID:tYcadbs8.net
-----
「あのっ!サインください!!」
「ええ、もちろん♪」
…多少の変装でも
やっぱり、気付く人は気付く
それだけ私達の知名度はあるって事で
それは、私達が目指していた物だ
ファンの人たちは、一番大切
この人たちがいるから、今の私がここにいるのだから
それでもやっぱり、今日はオフな訳で
今日だけは、私も普通の女の子になりたい
かけられた声を無難にかわし、モールに入る
「…ほんと、ありがたい話ね。」
「あのっ!サインください!!」
「ええ、もちろん♪」
…多少の変装でも
やっぱり、気付く人は気付く
それだけ私達の知名度はあるって事で
それは、私達が目指していた物だ
ファンの人たちは、一番大切
この人たちがいるから、今の私がここにいるのだから
それでもやっぱり、今日はオフな訳で
今日だけは、私も普通の女の子になりたい
かけられた声を無難にかわし、モールに入る
「…ほんと、ありがたい話ね。」
607: 2015/04/09(木) 10:56:05.98 ID:tYcadbs8.net
ファンの人たちから逃れて
…って言い方は駄目だけど
どうやら一旦、離れられたみたい
一息ついて、携帯を取り出す
[11:20]
…そろそろ、お昼にしようかしら
「あの…」
「はい?」
「ああっ!やっぱりそうだ!」
「あの、サインください!」
どうやら今日は、厄日かしら
…なんてね♪
…って言い方は駄目だけど
どうやら一旦、離れられたみたい
一息ついて、携帯を取り出す
[11:20]
…そろそろ、お昼にしようかしら
「あの…」
「はい?」
「ああっ!やっぱりそうだ!」
「あの、サインください!」
どうやら今日は、厄日かしら
…なんてね♪
608: 2015/04/09(木) 10:57:04.94 ID:tYcadbs8.net
その子の声を聞きつけて
周りの人が、足を止める
私に気付く前に…
「ごめんなさい、この後予定があって…」
「また、ライブに来てくれると嬉しいわ。」
「その時に、ちゃんと貴女にサインしてあげる♪」
少し早口で伝えて、その場を早足で立ち去る
…でも、どうやらそれがまずかったみたい
余計に人を引きつけてしまった
「…仕方ない、か。」
少しスピードを上げようとした時
それは目に入った
「…あった、面白いもの♪」
その手を取って、私は郊外へと走り出した
周りの人が、足を止める
私に気付く前に…
「ごめんなさい、この後予定があって…」
「また、ライブに来てくれると嬉しいわ。」
「その時に、ちゃんと貴女にサインしてあげる♪」
少し早口で伝えて、その場を早足で立ち去る
…でも、どうやらそれがまずかったみたい
余計に人を引きつけてしまった
「…仕方ない、か。」
少しスピードを上げようとした時
それは目に入った
「…あった、面白いもの♪」
その手を取って、私は郊外へと走り出した
609: 2015/04/09(木) 10:57:55.90 ID:tYcadbs8.net
-----
「えっ?あのっ!」
いきなり手を引っ張られ、走り出す
どうやら女の子みたいやけど…
一体だれなん?
ぐるぐる回る頭を落ち着かせようと
ウチは思考を巡らす
身長は…にこっちと同じぐらい
でも、にこっちはこんな格好しないし
なにより、普通に声をかけてくれるはず
…ってことは?
「えっ?あのっ!」
いきなり手を引っ張られ、走り出す
どうやら女の子みたいやけど…
一体だれなん?
ぐるぐる回る頭を落ち着かせようと
ウチは思考を巡らす
身長は…にこっちと同じぐらい
でも、にこっちはこんな格好しないし
なにより、普通に声をかけてくれるはず
…ってことは?
610: 2015/04/09(木) 10:58:29.82 ID:tYcadbs8.net
考えていると、どんどん人気の無い方に
あれ、これってまずいんじゃ…
そう思ったとき、不意に足が止まった
「…ここまで来れば、もう大丈夫かしら。」
そういう彼女は、息切れもしていない
「あの、貴女は…」
「ごめんなさいね、付き合わせちゃって。」
「少し、日常と離れたくって。」
そう言って、彼女は振り向いた
綺麗な淡い緑の目をして、立っていたのは…
「ツバサさん!?」
「こんにちは、希。」
あれ、これってまずいんじゃ…
そう思ったとき、不意に足が止まった
「…ここまで来れば、もう大丈夫かしら。」
そういう彼女は、息切れもしていない
「あの、貴女は…」
「ごめんなさいね、付き合わせちゃって。」
「少し、日常と離れたくって。」
そう言って、彼女は振り向いた
綺麗な淡い緑の目をして、立っていたのは…
「ツバサさん!?」
「こんにちは、希。」
611: 2015/04/09(木) 11:22:01.48 ID:tYcadbs8.net
-----
ふふっ
やっぱり、驚いた顔してる
「え、あの、なんで…」
「街で、貴女を見かけたから。」
「それに、会うのは初めてじゃないでしょ?」
「それは…そうですけど。」
ピッと、彼女の口に指を当てる
「…?」
「敬語は、無しにしましょう?」
「同じ女子高生なんだし…」
「何よりともだちでしょ?」
「え、でも…」
「いいから♪」
「…うん///」
ふふっ
やっぱり、驚いた顔してる
「え、あの、なんで…」
「街で、貴女を見かけたから。」
「それに、会うのは初めてじゃないでしょ?」
「それは…そうですけど。」
ピッと、彼女の口に指を当てる
「…?」
「敬語は、無しにしましょう?」
「同じ女子高生なんだし…」
「何よりともだちでしょ?」
「え、でも…」
「いいから♪」
「…うん///」
612: 2015/04/09(木) 11:22:38.73 ID:tYcadbs8.net
「ねえ、希。」
「これから何か、用事あるの?」
「ううん、ないです…ないよ?」
「ふふっ。」
「慣れてからでもいいわ。」
「良かったら今日、付き合ってくれないかしら。」
「私も、今日はオフだから。」
「ウチで…いいの?」
「ええ。」
「一度、もっとちゃんと貴女と話してみたかったの。」
「とっても、興味を惹かれるもの♪」
「そんな事…」
なるほど
自分の事になると、自信がなくなるのか
「これから何か、用事あるの?」
「ううん、ないです…ないよ?」
「ふふっ。」
「慣れてからでもいいわ。」
「良かったら今日、付き合ってくれないかしら。」
「私も、今日はオフだから。」
「ウチで…いいの?」
「ええ。」
「一度、もっとちゃんと貴女と話してみたかったの。」
「とっても、興味を惹かれるもの♪」
「そんな事…」
なるほど
自分の事になると、自信がなくなるのか
613: 2015/04/09(木) 11:23:10.00 ID:tYcadbs8.net
「…行きましょ?希。」
「…!」
彼女の腕を取って、街へとまた歩き出す
「…!?」
「…私、貴女の事気に入ってるの。」
「今日は、私に貴女をもっと教えてほしい。」
「せっかく会えたんだから、仲良くしましょう?」
「ツバサさん…」
「ツバサでいいわ。」
「今日はよろしく、希♪」
2人で、まずはご飯を食べないと
いつもの所、開いてるかしら
「…!」
彼女の腕を取って、街へとまた歩き出す
「…!?」
「…私、貴女の事気に入ってるの。」
「今日は、私に貴女をもっと教えてほしい。」
「せっかく会えたんだから、仲良くしましょう?」
「ツバサさん…」
「ツバサでいいわ。」
「今日はよろしく、希♪」
2人で、まずはご飯を食べないと
いつもの所、開いてるかしら
614: 2015/04/09(木) 11:23:54.80 ID:tYcadbs8.net
-----
まさか、ツバサ…さんと
こうなるなんて思ってなかった
確かに面白い事あるか、なんて言ってみたけど
こんな事になるなんて…
ツバサさんに腕を引っ張られて
後ろを、とことこついて行く
…にこっちに、自慢できそう
なんて事を考えると、お洒落なイタリアンの店の前で止まる
「希、お昼はまだよね?」
「あ、うん…」
「なら、ここで食べましょ?」
「味は保証するわ。」
まさか、ツバサ…さんと
こうなるなんて思ってなかった
確かに面白い事あるか、なんて言ってみたけど
こんな事になるなんて…
ツバサさんに腕を引っ張られて
後ろを、とことこついて行く
…にこっちに、自慢できそう
なんて事を考えると、お洒落なイタリアンの店の前で止まる
「希、お昼はまだよね?」
「あ、うん…」
「なら、ここで食べましょ?」
「味は保証するわ。」
615: 2015/04/09(木) 11:24:52.37 ID:tYcadbs8.net
ツバサさんに連れられ、中に入る
落ち着いた雰囲気のBGM
木目調の、暖かい色をした壁紙
そして、なんといっても立ちこめる香り
「…いいにおい。」
ふと、口から出た
「ここは、ドリアとパスタが美味しいの。」
「さっそく、座って注文しましょ?」
ツバサさんに促され、席に着く
…少し、落ち着かない
「…どうしたの?」
「あ、ううん…なんか、場違いな気がして…」
「…?」
「ほら、ウチ…こんな店、自分じゃ入らないし。」
「ツバサ…さんみたいに、お洒落でもないから。」
落ち着いた雰囲気のBGM
木目調の、暖かい色をした壁紙
そして、なんといっても立ちこめる香り
「…いいにおい。」
ふと、口から出た
「ここは、ドリアとパスタが美味しいの。」
「さっそく、座って注文しましょ?」
ツバサさんに促され、席に着く
…少し、落ち着かない
「…どうしたの?」
「あ、ううん…なんか、場違いな気がして…」
「…?」
「ほら、ウチ…こんな店、自分じゃ入らないし。」
「ツバサ…さんみたいに、お洒落でもないから。」
616: 2015/04/09(木) 11:25:24.21 ID:tYcadbs8.net
「…そう?」
「貴女は十分素敵よ?」
「自分の魅力に気付いてないだけ。」
「貴女がもし、その辺にいるような人なら。」
「私はきっと貴女に興味を持たなかったし。」
「こうして話す事も、なかったはずよ。」
「…」
「あ、ありがとう…」
ツバサさんは、すごい
何でも言いたいことを言って
それも、真剣に話してくれる
歯に衣着せぬ物言い、とでも言えば良いのか
彼女の言葉は、ダイレクトに頭に届く
「…もっと、自信をもっていいのよ?」
「貴女はもう、自分が思ってるほど弱くないの。」
「貴女は十分素敵よ?」
「自分の魅力に気付いてないだけ。」
「貴女がもし、その辺にいるような人なら。」
「私はきっと貴女に興味を持たなかったし。」
「こうして話す事も、なかったはずよ。」
「…」
「あ、ありがとう…」
ツバサさんは、すごい
何でも言いたいことを言って
それも、真剣に話してくれる
歯に衣着せぬ物言い、とでも言えば良いのか
彼女の言葉は、ダイレクトに頭に届く
「…もっと、自信をもっていいのよ?」
「貴女はもう、自分が思ってるほど弱くないの。」
617: 2015/04/09(木) 12:01:34.57 ID:tYcadbs8.net
-----
注文をして、待っている間
希の事を、観察してみる
「…?」
「ウチ、何か変?」
「いいえ。」
「ただ、不思議なの。」
「どうして、どんなに自信がないのか。」
「…」
「それなのに、誰かのため…」
「仲間のためになると、貴女は変わる。」
「…とっても、不思議。」
「だから、貴女に興味がある。」
「…」
注文をして、待っている間
希の事を、観察してみる
「…?」
「ウチ、何か変?」
「いいえ。」
「ただ、不思議なの。」
「どうして、どんなに自信がないのか。」
「…」
「それなのに、誰かのため…」
「仲間のためになると、貴女は変わる。」
「…とっても、不思議。」
「だから、貴女に興味がある。」
「…」
618: 2015/04/09(木) 12:02:18.78 ID:tYcadbs8.net
「ふふっ。」
「まあ、変に気負わなくていいわ。」
「単に、私の好奇心なだけだから。」
「…うん。」
「さ、料理も来たみたいだし、食べましょう。」
「うわあ…!美味しそう!」
「ええ、美味しいわよ?」
2人で、手を合わせる
「「いただきます。」」
…うん♪
いつ来ても、美味しい
特にこのねっとりとしたソースが麺に絡み付いて
飲み込んだら、またすぐに一口、食べたくなる
「すごく美味しい…!」
希も、満足してもらえたみたいね
「まあ、変に気負わなくていいわ。」
「単に、私の好奇心なだけだから。」
「…うん。」
「さ、料理も来たみたいだし、食べましょう。」
「うわあ…!美味しそう!」
「ええ、美味しいわよ?」
2人で、手を合わせる
「「いただきます。」」
…うん♪
いつ来ても、美味しい
特にこのねっとりとしたソースが麺に絡み付いて
飲み込んだら、またすぐに一口、食べたくなる
「すごく美味しい…!」
希も、満足してもらえたみたいね
619: 2015/04/09(木) 12:03:03.85 ID:tYcadbs8.net
「このカレードリア、野菜がごろごろはいってて。」
「しかも、ちゃんと焼いてるから甘くって…」
「このズッキーニなんか、特に何個でも食べれそう…!」
「ふふっ。」
「喜んでもらえて良かった。」
「あ、その…///」
「ほら、恥ずかしがらないで。」
やっぱり、緊張してるのかしら
なにか、もっと仲良くなれたら…
「…!」
「…はい、希。」
「…!?」
「え?えっと…」
「ほら、口開けて?」
「ここのカルボナーラ、とても美味しいのよ?」
「で、でも…///」
確か、あんじゅが
『仲良くなるためにはこうすればいい』
って、言ってたような…
「しかも、ちゃんと焼いてるから甘くって…」
「このズッキーニなんか、特に何個でも食べれそう…!」
「ふふっ。」
「喜んでもらえて良かった。」
「あ、その…///」
「ほら、恥ずかしがらないで。」
やっぱり、緊張してるのかしら
なにか、もっと仲良くなれたら…
「…!」
「…はい、希。」
「…!?」
「え?えっと…」
「ほら、口開けて?」
「ここのカルボナーラ、とても美味しいのよ?」
「で、でも…///」
確か、あんじゅが
『仲良くなるためにはこうすればいい』
って、言ってたような…
622: 2015/04/10(金) 01:30:30.94 ID:1jAJybg2.net
-----
「で、でも…///」
まさか、こういう事になるなんて夢にも思わんかった
つ、ツバサさんから『あーん』なんて
嬉しいような、恥ずかしいような…
し、してもいいんかな…
「…ほら、ソースが垂れちゃうわよ?」
「あ、その…」
「はい、希。」
う、うう…
もう、なるようになれっ!!
「あー…んっ。」
「どう?」
「お、美味しいよ…///」
味なんて、分からんよ…
「で、でも…///」
まさか、こういう事になるなんて夢にも思わんかった
つ、ツバサさんから『あーん』なんて
嬉しいような、恥ずかしいような…
し、してもいいんかな…
「…ほら、ソースが垂れちゃうわよ?」
「あ、その…」
「はい、希。」
う、うう…
もう、なるようになれっ!!
「あー…んっ。」
「どう?」
「お、美味しいよ…///」
味なんて、分からんよ…
623: 2015/04/10(金) 01:31:03.76 ID:1jAJybg2.net
「そう?よかった♪」
でも、ツバサさんは満足げやし…
いいことした、んかな?
「あ、じゃあ…」
「はい、ツバサさん。」
そっと自分のスプーンを持ち上げ
ツバサさんに差し出す
「ん…ありがと。」
「やっぱり、こっちも美味しいわね。」
すんなりとそれを口に運ぶのを見て
なぜか格の違いのような物を感じる
…っていうか、これ
間接キス…
「…~~~~~!!」
「!?」
でも、ツバサさんは満足げやし…
いいことした、んかな?
「あ、じゃあ…」
「はい、ツバサさん。」
そっと自分のスプーンを持ち上げ
ツバサさんに差し出す
「ん…ありがと。」
「やっぱり、こっちも美味しいわね。」
すんなりとそれを口に運ぶのを見て
なぜか格の違いのような物を感じる
…っていうか、これ
間接キス…
「…~~~~~!!」
「!?」
624: 2015/04/10(金) 01:31:38.23 ID:1jAJybg2.net
-----
「ど、どうしたの!?」
いきなり希が、身悶えしてる
何か、してしまったかしら?
「あ、いや、違うくて…」
「そ、その、間接キス…///」
…!
ああ…
希って、意外とウブなんだ
「…希は、嫌だった?」
「い、嫌というか、恐れ多いというか…///」
「恐れ多い?」
「あ、あのツバサさんと一緒にいるだけでも緊張するのに。」
「『あーん』なんてするとは思ってなかったし…」
「何より、間接き…///」
希の顔が、さっきにも増して赤くなる
「ど、どうしたの!?」
いきなり希が、身悶えしてる
何か、してしまったかしら?
「あ、いや、違うくて…」
「そ、その、間接キス…///」
…!
ああ…
希って、意外とウブなんだ
「…希は、嫌だった?」
「い、嫌というか、恐れ多いというか…///」
「恐れ多い?」
「あ、あのツバサさんと一緒にいるだけでも緊張するのに。」
「『あーん』なんてするとは思ってなかったし…」
「何より、間接き…///」
希の顔が、さっきにも増して赤くなる
625: 2015/04/10(金) 01:32:04.54 ID:1jAJybg2.net
「…いきなりごめんなさい。」
「あんじゅが、いつもこんな感じだから。」
「きっと…慣れてしまってるのね。」
「あ、えっとその、嫌じゃないんで…///」
「むしろ嬉しいというか…って、そんな事じゃなくって!!」
…おもしろい
「ふふっ。」
思わず、笑みがこぼれた
「…ツバサさん?」
「やっぱり貴女、面白い。」
「その反応も、性格も。」
からかってみたくなるくらい
彼女には、人を引きつけるオーラがある
高坂さんとはまた違った
人の心を包み込む---
そんなオーラを、彼女から感じる
「あんじゅが、いつもこんな感じだから。」
「きっと…慣れてしまってるのね。」
「あ、えっとその、嫌じゃないんで…///」
「むしろ嬉しいというか…って、そんな事じゃなくって!!」
…おもしろい
「ふふっ。」
思わず、笑みがこぼれた
「…ツバサさん?」
「やっぱり貴女、面白い。」
「その反応も、性格も。」
からかってみたくなるくらい
彼女には、人を引きつけるオーラがある
高坂さんとはまた違った
人の心を包み込む---
そんなオーラを、彼女から感じる
626: 2015/04/10(金) 01:32:45.58 ID:1jAJybg2.net
「今こんなこと言うのも、どうかと思うけれど。」
「今日は、いっぱい貴女と話したい。」
「もしかしたら、今後に活かして行けるかもしれない。」
「…何より、純粋に貴女といると飽きないわ。」
「…ね、希。」
「はい…!」
「連絡先、交換しましょ?」
「よければ、これからも私と仲良くしてほしい。」
「…もちろん。」
「きっと私達は、互いに高め合っていけると思うから。」
「い、いいんですか…?」
「私から、お願いしてるの♪」
「どうかしら?」
「そ、それはもちろん!」
「今日は、いっぱい貴女と話したい。」
「もしかしたら、今後に活かして行けるかもしれない。」
「…何より、純粋に貴女といると飽きないわ。」
「…ね、希。」
「はい…!」
「連絡先、交換しましょ?」
「よければ、これからも私と仲良くしてほしい。」
「…もちろん。」
「きっと私達は、互いに高め合っていけると思うから。」
「い、いいんですか…?」
「私から、お願いしてるの♪」
「どうかしら?」
「そ、それはもちろん!」
627: 2015/04/10(金) 01:34:03.53 ID:1jAJybg2.net
-----
「…できた。」
ツバサさんと、連絡先を交換する
今でも、信じられないけど
あのツバサさんの連絡先を知ってしまった
…なんて話、誰が信じるかな?
「暇な時は、いつでも連絡していいから。」
「はい、ありがとうございます…!」
「…言葉、敬語になってる。」
「あ…うん、ありがとう。」
「こちらこそ、ありがとう。」
画面に出る、綺羅ツバサの文字
少しだけ、実感する
…でも、ツバサさん
なかなかケータイが繋がらなくて
凛ちゃんのマラカスみたいに必氏に両手を振ってる姿は
…見てて癒されました
「…できた。」
ツバサさんと、連絡先を交換する
今でも、信じられないけど
あのツバサさんの連絡先を知ってしまった
…なんて話、誰が信じるかな?
「暇な時は、いつでも連絡していいから。」
「はい、ありがとうございます…!」
「…言葉、敬語になってる。」
「あ…うん、ありがとう。」
「こちらこそ、ありがとう。」
画面に出る、綺羅ツバサの文字
少しだけ、実感する
…でも、ツバサさん
なかなかケータイが繋がらなくて
凛ちゃんのマラカスみたいに必氏に両手を振ってる姿は
…見てて癒されました
628: 2015/04/10(金) 01:35:08.87 ID:1jAJybg2.net
今日はここまで
仕事の都合でなかなか更新できませんが
一日少しずつ、更新して行きます
仕事の都合でなかなか更新できませんが
一日少しずつ、更新して行きます
632: 2015/04/12(日) 02:36:43.92 ID:dpjNm1Id.net
-----
それから、ツバサさんと色んな所を見て回り
初々しいカップルみたいに
ウチとツバサさんの時間は過ぎて行った
「…で、これのどっちかで悩んでたんよ。」
「ふうん…」
「悪くない選択ね。」
「でも、希のイメージ的には…」
「…」
「ふふっ。」
「どうしたの?」
「ううん?」
「ツバサさん、自分の事のように考えてくれるから。」
それから、ツバサさんと色んな所を見て回り
初々しいカップルみたいに
ウチとツバサさんの時間は過ぎて行った
「…で、これのどっちかで悩んでたんよ。」
「ふうん…」
「悪くない選択ね。」
「でも、希のイメージ的には…」
「…」
「ふふっ。」
「どうしたの?」
「ううん?」
「ツバサさん、自分の事のように考えてくれるから。」
633: 2015/04/12(日) 02:37:49.09 ID:dpjNm1Id.net
「…そんなにおかしいかしら?」
「ううん、嬉しいんよ?」
「…そう。」
「…」
「…」
「あのね、希…」
「あーっ!!」
「「?」」
「A-RISEのツバサさんですよね!?」
「初めて会えました!!」
見ると、可愛らしい子達
まだ、中学生くらいかな…?
「ううん、嬉しいんよ?」
「…そう。」
「…」
「…」
「あのね、希…」
「あーっ!!」
「「?」」
「A-RISEのツバサさんですよね!?」
「初めて会えました!!」
見ると、可愛らしい子達
まだ、中学生くらいかな…?
634: 2015/04/12(日) 02:38:20.43 ID:dpjNm1Id.net
「あ、あの、良かったら…」
「サイン、もらえませんか?」
「会えるなんて思ってなくて、手帳しかないんですけど…」
おお、やっぱり有名人や
ツバサさんも、慣れてるからか手際よくサインを書く
「応援、どうもありがとう♪」
「…でも、今はプライベートだから。」
「あんまり大きな声は出さないでね?」
「…あ、あの、すみませんっ!!」
「…ふふ。でも、ありがとう。」
「これからもよろしくね?」
「はいっ!」
「これからも、頑張って下さい!!」
「サイン、もらえませんか?」
「会えるなんて思ってなくて、手帳しかないんですけど…」
おお、やっぱり有名人や
ツバサさんも、慣れてるからか手際よくサインを書く
「応援、どうもありがとう♪」
「…でも、今はプライベートだから。」
「あんまり大きな声は出さないでね?」
「…あ、あの、すみませんっ!!」
「…ふふ。でも、ありがとう。」
「これからもよろしくね?」
「はいっ!」
「これからも、頑張って下さい!!」
635: 2015/04/12(日) 02:38:53.35 ID:dpjNm1Id.net
やっぱり、A-RISEはすごいなあ…
ウチらの、ずっとずっと上を行ってる
なんとなく羨望の眼差しでツバサさんを見ていると
黙ってたもう一人の子が口を開いた
「…あの。」
「μ'sの…東條希さん、ですよね?」
「…へ?」
「あ、あの、私…μ'sの。」
「希さんの、ファンなんですっ!」
「…?」
言っている意味が、よく…
え、ファン?
誰の?
…ウチの?
ウチらの、ずっとずっと上を行ってる
なんとなく羨望の眼差しでツバサさんを見ていると
黙ってたもう一人の子が口を開いた
「…あの。」
「μ'sの…東條希さん、ですよね?」
「…へ?」
「あ、あの、私…μ'sの。」
「希さんの、ファンなんですっ!」
「…?」
言っている意味が、よく…
え、ファン?
誰の?
…ウチの?
636: 2015/04/12(日) 02:39:22.52 ID:dpjNm1Id.net
「ええっ!?」
「あの、9人になった時から知ってました!」
「最終予選も、中継で見て…」
「なんて言うか、すごく…心が、暖かくなったんです。」
「…!」
「メンバーそれぞれの魅力が、いっぱい見れる、って言うか。」
「まるで、こっちまで楽しくなってくるんです!」
「だから…応援してます!」
「頑張って下さい!!」
「…言われてるわよ?希。」
「…うん。」
「嬉しくないの?」
「いや…そんな事はないけど…」
「あの、9人になった時から知ってました!」
「最終予選も、中継で見て…」
「なんて言うか、すごく…心が、暖かくなったんです。」
「…!」
「メンバーそれぞれの魅力が、いっぱい見れる、って言うか。」
「まるで、こっちまで楽しくなってくるんです!」
「だから…応援してます!」
「頑張って下さい!!」
「…言われてるわよ?希。」
「…うん。」
「嬉しくないの?」
「いや…そんな事はないけど…」
637: 2015/04/12(日) 02:39:57.41 ID:dpjNm1Id.net
-----
「…希さん?」
「ああ、ごめんな。」
「応援、ありがとう。」
「ウチはともかく、μ'sを好きになってくれて嬉しいよ。」
「それと、もっと可愛くていい子がμ'sにはいっぱいおるんよ?」
「ウチ以上に、皆の事応援してあげてな♪」
「ウチは、そんなに目立つ存在とちゃうし…」
「…」
希のその一言が、ひどくもどかしい
どうして、自分の事なのに分からないのか
「そんなことありません!」
「だって、あんなに楽しそうに歌ってるんですよ!?」
「ステージでの希さん、すっごく輝いてます!」
「すっごく可愛いです!」
「今の私の、憧れなんです!!」
「…希さん?」
「ああ、ごめんな。」
「応援、ありがとう。」
「ウチはともかく、μ'sを好きになってくれて嬉しいよ。」
「それと、もっと可愛くていい子がμ'sにはいっぱいおるんよ?」
「ウチ以上に、皆の事応援してあげてな♪」
「ウチは、そんなに目立つ存在とちゃうし…」
「…」
希のその一言が、ひどくもどかしい
どうして、自分の事なのに分からないのか
「そんなことありません!」
「だって、あんなに楽しそうに歌ってるんですよ!?」
「ステージでの希さん、すっごく輝いてます!」
「すっごく可愛いです!」
「今の私の、憧れなんです!!」
638: 2015/04/12(日) 02:40:35.68 ID:dpjNm1Id.net
希の目をまっすぐ見て
ちゃんと気持ちを伝えてる
…これで分からないようじゃ
どうしてあげようかしら…なんてね♪
「…ありがとう。」
「これからも、応援してな?」
「もちろんですっ!!」
「私、音ノ木坂に行こうと思ってます!!」
「一緒に活動は出来ないけど、μ'sの一員として。」
「スクールアイドル、やってみたいです!」
「…!」
「あの、今日はありがとうございました!」
「ほんとにほんとに、応援してます!」
「希さんが…μ'sが、大好きなんです!!」
ちゃんと気持ちを伝えてる
…これで分からないようじゃ
どうしてあげようかしら…なんてね♪
「…ありがとう。」
「これからも、応援してな?」
「もちろんですっ!!」
「私、音ノ木坂に行こうと思ってます!!」
「一緒に活動は出来ないけど、μ'sの一員として。」
「スクールアイドル、やってみたいです!」
「…!」
「あの、今日はありがとうございました!」
「ほんとにほんとに、応援してます!」
「希さんが…μ'sが、大好きなんです!!」
639: 2015/04/12(日) 02:41:04.37 ID:dpjNm1Id.net
「いい子達ね。」
「…うん。」
「貴女がやって来た事。」
「…全てが、今の貴女を形作ってるの。」
「だから、やった事は決して無駄じゃないし。」
「それがあったから、今の貴女があるの。」
「…そうでしょう?」
「…うん。」
「…」
「憧れ…か。」
「実感した?」
「…うん。」
「照れるね。」
「でも、嬉しいでしょ?」
「うん。」
「…うん。」
「…うん。」
「貴女がやって来た事。」
「…全てが、今の貴女を形作ってるの。」
「だから、やった事は決して無駄じゃないし。」
「それがあったから、今の貴女があるの。」
「…そうでしょう?」
「…うん。」
「…」
「憧れ…か。」
「実感した?」
「…うん。」
「照れるね。」
「でも、嬉しいでしょ?」
「うん。」
「…うん。」
644: 2015/04/13(月) 05:22:50.09 ID:ZliZMDJ/.net
「ここって…」
ツバサさんが、行きたい所がある
と、言う事で、ついて来たけど…
「そう。」
「一度、やってみたかったのよね♪」
まさか、プリクラなんて…
「さあ、希。」
「楽しみましょう。」
ツバサさんは楽しそうに
コインを入れた
<好きなフレームを選んでね!
ツバサさんが、行きたい所がある
と、言う事で、ついて来たけど…
「そう。」
「一度、やってみたかったのよね♪」
まさか、プリクラなんて…
「さあ、希。」
「楽しみましょう。」
ツバサさんは楽しそうに
コインを入れた
<好きなフレームを選んでね!
645: 2015/04/13(月) 05:23:46.17 ID:ZliZMDJ/.net
「へえ…こうなってるのね。」
「あ、でも、早く選ばないと時間が…」
「じゃあ、これとこれと…」
<あと、10秒だよ
「それじゃ、最後のひとつは希が選んで?」
「ええっ!?いきなり…」
「ほら、時間ないわよ?」
<5・4・3…
「そ、そんな…!」
えっと、どれにしよう…
星柄?ストライプ?
ああでも、時間が…
「えいっ!!」
pi
「あ、でも、早く選ばないと時間が…」
「じゃあ、これとこれと…」
<あと、10秒だよ
「それじゃ、最後のひとつは希が選んで?」
「ええっ!?いきなり…」
「ほら、時間ないわよ?」
<5・4・3…
「そ、そんな…!」
えっと、どれにしよう…
星柄?ストライプ?
ああでも、時間が…
「えいっ!!」
pi
646: 2015/04/13(月) 05:24:13.74 ID:ZliZMDJ/.net
<次は撮影だよ!
「ふーん…」
「なるほどね。」
「…え?」
「いいえ、何でも無いわ?」
「ただ、すごく可愛いのを選んでたから、つい…ね。」
え?
ウチ、どれ押したっけ?
焦って、見るの忘れてた…
「ほら、始まるみたい。」
「まずは、無難にピースかしら?」
<3・2・1…
「えっと…」
パシャッ
「ふーん…」
「なるほどね。」
「…え?」
「いいえ、何でも無いわ?」
「ただ、すごく可愛いのを選んでたから、つい…ね。」
え?
ウチ、どれ押したっけ?
焦って、見るの忘れてた…
「ほら、始まるみたい。」
「まずは、無難にピースかしら?」
<3・2・1…
「えっと…」
パシャッ
647: 2015/04/13(月) 05:24:46.67 ID:ZliZMDJ/.net
<2枚目を撮るよ!
<2人で腕を組んじゃおう!
「…あら、こういうのもあるのね?」
「せっかくだし、やってみましょうか♪」
そう言って、ツバサさんに腕を取られる
「ツバサさん…!?」
「ほら、カメラむいて?」
「あ…」
<3・2・1…
パシャッ
つ、ツバサさんと腕組んじゃった…
<2人で腕を組んじゃおう!
「…あら、こういうのもあるのね?」
「せっかくだし、やってみましょうか♪」
そう言って、ツバサさんに腕を取られる
「ツバサさん…!?」
「ほら、カメラむいて?」
「あ…」
<3・2・1…
パシャッ
つ、ツバサさんと腕組んじゃった…
648: 2015/04/13(月) 05:25:15.39 ID:ZliZMDJ/.net
<次は全身撮影だよ!
<手でハートのマークを作っちゃおう!
「ほら、希。」
左手で半分のハートを出してくる
「私だけじゃ、恥ずかしいでしょ?」
少しはにかむツバサさんが可愛くて
…手を、差し出す
「そうよ。」
「せっかく会えたんだから、記念だと思って♪」
<3・2・1…
パシャッ
…うん
さっきより、自然な笑顔
これなら、まだ…
<手でハートのマークを作っちゃおう!
「ほら、希。」
左手で半分のハートを出してくる
「私だけじゃ、恥ずかしいでしょ?」
少しはにかむツバサさんが可愛くて
…手を、差し出す
「そうよ。」
「せっかく会えたんだから、記念だと思って♪」
<3・2・1…
パシャッ
…うん
さっきより、自然な笑顔
これなら、まだ…
649: 2015/04/13(月) 05:26:05.76 ID:ZliZMDJ/.net
と、思ったその時
…それはやってきた
<それじゃあ次は最後のポーズ!
<2人でぎゅっと抱きついちゃおう!
「…え?」
さ、流石にそれは…
むにっとした感触が、胸の辺りに
「ツバサさんっ!?」
「うふっ。一回、貴女の体に触れてみたかったのよね。」
「すっごく、柔らかそうだったから♪」
無邪気に笑ってるけど
ウチは気が気で無い…
「こ、これは…///」
…それはやってきた
<それじゃあ次は最後のポーズ!
<2人でぎゅっと抱きついちゃおう!
「…え?」
さ、流石にそれは…
むにっとした感触が、胸の辺りに
「ツバサさんっ!?」
「うふっ。一回、貴女の体に触れてみたかったのよね。」
「すっごく、柔らかそうだったから♪」
無邪気に笑ってるけど
ウチは気が気で無い…
「こ、これは…///」
650: 2015/04/13(月) 05:26:27.69 ID:ZliZMDJ/.net
直立不動で固まっていると
ツバサさんの顔が近づく
「…ほら、もう撮るわよ?」
「…~~~///」
声にならない声を上げて
ウチはツバサさんに抱きつく
<3・2・1…
パシャッ
<撮影終了!
<次は右側のらくがきコーナーに移動してね!
「…希?」
「…」
もう…限界…
ツバサさんの顔が近づく
「…ほら、もう撮るわよ?」
「…~~~///」
声にならない声を上げて
ウチはツバサさんに抱きつく
<3・2・1…
パシャッ
<撮影終了!
<次は右側のらくがきコーナーに移動してね!
「…希?」
「…」
もう…限界…
651: 2015/04/13(月) 05:27:47.92 ID:ZliZMDJ/.net
-----
「…?」
希は、固まったまま動かない
ちょっと、調子に乗りすぎたかしら…?
でも…
ぎゅっ
「…ひゃっ!?」
「つつつ、ツバサさん!?」
希に、もう一度抱きついてみた
「も、もう、撮影は終わったよ!?///」
「…なんだか、落ち着く。」
きゅっと、今度は軽く抱きしめてみた
「…///」
「…?」
希は、固まったまま動かない
ちょっと、調子に乗りすぎたかしら…?
でも…
ぎゅっ
「…ひゃっ!?」
「つつつ、ツバサさん!?」
希に、もう一度抱きついてみた
「も、もう、撮影は終わったよ!?///」
「…なんだか、落ち着く。」
きゅっと、今度は軽く抱きしめてみた
「…///」
654: 2015/04/13(月) 05:41:02.19 ID:ZliZMDJ/.net
「あ、あの、そろそろ…///」
希が、恐る恐る口を開く
「…そうね。」
そっと離れて、隣のスペースへ
「…///」
大丈夫、顔が赤いのは見られてない
希が、恐る恐る口を開く
「…そうね。」
そっと離れて、隣のスペースへ
「…///」
大丈夫、顔が赤いのは見られてない
656: 2015/04/13(月) 05:42:26.28 ID:ZliZMDJ/.net
…まさか、私がこんな事をするなんて
誰かに…まして、希に
甘えたくなるなんて
少し火照った体を冷やすため
私はジャケットを脱いだ
「…ふふっ。」
思わず、笑みがこぼれる
いつもと、調子が狂っているのに
誰かに…まして、希に
甘えたくなるなんて
少し火照った体を冷やすため
私はジャケットを脱いだ
「…ふふっ。」
思わず、笑みがこぼれる
いつもと、調子が狂っているのに
657: 2015/04/13(月) 05:43:37.47 ID:ZliZMDJ/.net
「こ、これ…///」
「貴女が選んだのよ?」
最後に撮った画像は
背景が大きなハートで囲まれていた
「ふふっ。まるで、コイビトみたいね♪」
「こ、恋人って…///」
また、顔を真っ赤にする希
「冗談よ♪」
「それじゃ、ラクガキしましょうか。」
2分割された画面に、私達はペンを走らせる
「…ねえ、希はなんて書いてるの?」
「え?普通に名前とか…」
「前にみんなで来た時は、結成記念日、とか書いてたかな…?」
「貴女が選んだのよ?」
最後に撮った画像は
背景が大きなハートで囲まれていた
「ふふっ。まるで、コイビトみたいね♪」
「こ、恋人って…///」
また、顔を真っ赤にする希
「冗談よ♪」
「それじゃ、ラクガキしましょうか。」
2分割された画面に、私達はペンを走らせる
「…ねえ、希はなんて書いてるの?」
「え?普通に名前とか…」
「前にみんなで来た時は、結成記念日、とか書いてたかな…?」
658: 2015/04/13(月) 05:44:20.41 ID:ZliZMDJ/.net
「記念日…」
良いわね、それ
最後の画像を、ペンでタッチする
真っ赤な顔した希と
ちょっと顔の赤い私が映ってる
「…」
さらさらと、その文字を書いて
希の様子を見る
「そっちはどう?」
「うーん…なにを書けばいいのか迷うね。」
「まあ、私も初めてだったし…」
「好きにしていいのよ?」
「うん、ありがと。」
「…じゃ、これで完成かな?」
良いわね、それ
最後の画像を、ペンでタッチする
真っ赤な顔した希と
ちょっと顔の赤い私が映ってる
「…」
さらさらと、その文字を書いて
希の様子を見る
「そっちはどう?」
「うーん…なにを書けばいいのか迷うね。」
「まあ、私も初めてだったし…」
「好きにしていいのよ?」
「うん、ありがと。」
「…じゃ、これで完成かな?」
659: 2015/04/13(月) 06:25:11.47 ID:ZliZMDJ/.net
-----
外に出て、印刷されるのを待つ
ツバサさんは、どんな事を書いたんかな?
「~♪」
すごく上機嫌なツバサさんを見て
ここに来て、良かったのだと口角が上がる
ポトッ
「あ、でた…」
それを手に取って、まじまじと見つめる
「ともだち…記念日…」
「…変、かしら?」
少し不安そうな、ツバサさん
「…ううん?」
「ほら。」
ウチが書いた、下側のプリクラを指す
外に出て、印刷されるのを待つ
ツバサさんは、どんな事を書いたんかな?
「~♪」
すごく上機嫌なツバサさんを見て
ここに来て、良かったのだと口角が上がる
ポトッ
「あ、でた…」
それを手に取って、まじまじと見つめる
「ともだち…記念日…」
「…変、かしら?」
少し不安そうな、ツバサさん
「…ううん?」
「ほら。」
ウチが書いた、下側のプリクラを指す
660: 2015/04/13(月) 06:25:49.51 ID:ZliZMDJ/.net
「友情記念日…」
「…なんとなく。」
「今日のウチらって、そんな気がしたから。」
「…」
「ふふっ。」
「同じ気持ちだったのね。」
「すごく、楽しかったから…///」
ツバサさんの笑顔は、やっぱり眩しい
「ありがとう、希。」
「これ…大事にするわ。」
「うん、ウチも。」
「…そうだ。」
ツバサさんが、鞄をあさる
取り出したのは、手帳
「…なんとなく。」
「今日のウチらって、そんな気がしたから。」
「…」
「ふふっ。」
「同じ気持ちだったのね。」
「すごく、楽しかったから…///」
ツバサさんの笑顔は、やっぱり眩しい
「ありがとう、希。」
「これ…大事にするわ。」
「うん、ウチも。」
「…そうだ。」
ツバサさんが、鞄をあさる
取り出したのは、手帳
661: 2015/04/13(月) 06:26:26.21 ID:ZliZMDJ/.net
「せっかくだし、記念に貼ってもいいかしら?」
今日のページを開いて
ツバサさんは、そう告げる
「うん、もちろん!」
「ウチも、そうするよ♪」
鞄からウチも手帳を取り出して
今日のページを開く
「…」
「希?」
ぱたん…と、一度閉じて
一番後ろの、余白のページを開く
「…楽しい思い出は、すぐ見れるようにしたいから。」
前に、みんなで撮ったプリクラと
その横にある、にこっちとえりちと3人のプリクラ
その横に、ツバサさんとのを貼る
今日のページを開いて
ツバサさんは、そう告げる
「うん、もちろん!」
「ウチも、そうするよ♪」
鞄からウチも手帳を取り出して
今日のページを開く
「…」
「希?」
ぱたん…と、一度閉じて
一番後ろの、余白のページを開く
「…楽しい思い出は、すぐ見れるようにしたいから。」
前に、みんなで撮ったプリクラと
その横にある、にこっちとえりちと3人のプリクラ
その横に、ツバサさんとのを貼る
662: 2015/04/13(月) 06:26:56.48 ID:ZliZMDJ/.net
「…なんだか、光栄ね。」
「その横に、並べるなんて。」
「みんな、大切なともだちやから。」
「…もちろん、ツバサさんも。」
「…!」
「私も、そうしようかしら。」
最後のページを開いて、ツバサさんが呟く
「…うん。」
ぺたっと貼って、こっちを見た
「お揃いね♪」
今日一番の、笑顔を見た気がした
「その横に、並べるなんて。」
「みんな、大切なともだちやから。」
「…もちろん、ツバサさんも。」
「…!」
「私も、そうしようかしら。」
最後のページを開いて、ツバサさんが呟く
「…うん。」
ぺたっと貼って、こっちを見た
「お揃いね♪」
今日一番の、笑顔を見た気がした
663: 2015/04/13(月) 06:27:29.61 ID:ZliZMDJ/.net
-----
「はあー…」
「今日は、とっても楽しかったわ。」
「ありがとう。」
「こちらこそ。」
「ツバサさんとお話できて、良かった。」
「楽しんでもらえたら、何よりや。」
「…だいぶ、自然になったわね。」
「え?」
「話し方。」
「…最初はやっぱり、よそよそしかったから。」
「…」
「そうかも…しれん。」
「今まで関わるような関係じゃなかったし。」
「何より…ウチとは、住んでる世界が違うような気がして。」
「はあー…」
「今日は、とっても楽しかったわ。」
「ありがとう。」
「こちらこそ。」
「ツバサさんとお話できて、良かった。」
「楽しんでもらえたら、何よりや。」
「…だいぶ、自然になったわね。」
「え?」
「話し方。」
「…最初はやっぱり、よそよそしかったから。」
「…」
「そうかも…しれん。」
「今まで関わるような関係じゃなかったし。」
「何より…ウチとは、住んでる世界が違うような気がして。」
664: 2015/04/13(月) 06:38:22.42 ID:ZliZMDJ/.net
「でも…」
「でも?」
「なんて言うか、今日一緒に過ごして。」
「ツバサさんも、一人の女の子、って言うか…」
「可愛い、って思えて…」
「…!」
「ウチといる事を、純粋に楽しんでくれて。」
「だから、ウチも余計な事考えず、楽しもう、って。」
「…希は、楽しくなかった?」
「すっごく、楽しかった♪」
「…」
「…」
「「ふふっ…」」
「「あははははっ…!!」」
「でも?」
「なんて言うか、今日一緒に過ごして。」
「ツバサさんも、一人の女の子、って言うか…」
「可愛い、って思えて…」
「…!」
「ウチといる事を、純粋に楽しんでくれて。」
「だから、ウチも余計な事考えず、楽しもう、って。」
「…希は、楽しくなかった?」
「すっごく、楽しかった♪」
「…」
「…」
「「ふふっ…」」
「「あははははっ…!!」」
665: 2015/04/13(月) 06:50:06.46 ID:ZliZMDJ/.net
「何故だか、貴女といると安心するのよ。」
「気を使わなくていいというか…」
「まあ、普段から使ってるつもりは無いけれど。」
「でも…」
「素直な自分でいられる…みたい。」
「素直な自分?」
「…ね、希。」
「貴女は、どうしてμ'sにいるの?」
「…」
「やっと見つかった、居場所だから。」
「居場所…?」
「昔の、ウチは…」
「…」
「気を使わなくていいというか…」
「まあ、普段から使ってるつもりは無いけれど。」
「でも…」
「素直な自分でいられる…みたい。」
「素直な自分?」
「…ね、希。」
「貴女は、どうしてμ'sにいるの?」
「…」
「やっと見つかった、居場所だから。」
「居場所…?」
「昔の、ウチは…」
「…」
666: 2015/04/13(月) 06:50:48.85 ID:ZliZMDJ/.net
「…私は。」
「ずっと、自分に自信がなかった。」
「人との壁を自分で作ってる事に気付けずに。」
「ずっと…ずっと、自分の殻に閉じこもってた。」
「…でも、そんな時。」
「私の想いに気付いてくれて、手を差し伸べてくれた子が、一人いた。」
「なんの取り柄も無かった私を。」
「その子は、励ましてくれた。」
「その子のお陰で…」
「私は、自分を変える勇気をもらえた。」
「…」
「そして、そんな私を見て、変わりたいと願う子が現れた。」
「いつだって真面目な子は。」
「私に諦めない心を教えてくれて。」
「続ける勇気を、教えてくれた。」
「ずっと、自分に自信がなかった。」
「人との壁を自分で作ってる事に気付けずに。」
「ずっと…ずっと、自分の殻に閉じこもってた。」
「…でも、そんな時。」
「私の想いに気付いてくれて、手を差し伸べてくれた子が、一人いた。」
「なんの取り柄も無かった私を。」
「その子は、励ましてくれた。」
「その子のお陰で…」
「私は、自分を変える勇気をもらえた。」
「…」
「そして、そんな私を見て、変わりたいと願う子が現れた。」
「いつだって真面目な子は。」
「私に諦めない心を教えてくれて。」
「続ける勇気を、教えてくれた。」
667: 2015/04/13(月) 06:51:22.81 ID:ZliZMDJ/.net
「いつしか私達は3人になって。」
「…でも、些細な事で一度離れて。」
「また…一人になった。」
「でも、そんなバラバラだった私達を繋いでくれる存在が、現れたの。」
「高坂…穂乃果さん?」
「…そう。」
「穂乃果ちゃんは、いつだって私達を照らしてくれた。」
「関わる事のなかった9人を繋いで。」
「夢を…紡いで。」
「…ここまで、連れて来てくれた。」
「前に、みんなに言ったら怒られたけど…」
「私は、恩返しがしたいの。」
「こんな私にとっての、大事な…大事な、ともだちだから。」
「友達…」
「…でも、些細な事で一度離れて。」
「また…一人になった。」
「でも、そんなバラバラだった私達を繋いでくれる存在が、現れたの。」
「高坂…穂乃果さん?」
「…そう。」
「穂乃果ちゃんは、いつだって私達を照らしてくれた。」
「関わる事のなかった9人を繋いで。」
「夢を…紡いで。」
「…ここまで、連れて来てくれた。」
「前に、みんなに言ったら怒られたけど…」
「私は、恩返しがしたいの。」
「こんな私にとっての、大事な…大事な、ともだちだから。」
「友達…」
668: 2015/04/13(月) 06:52:01.52 ID:ZliZMDJ/.net
「性格も、何もかもバラバラな9人だけど。」
「みんな、心は熱くって。」
「同じ想いで、同じ物を目指してる。」
「でも、そんな9人だから、出来る事がある。」
「叶えられる夢がある。」
「私は、それを見てみたいの。」
「できれば、一緒に叶えたい。」
「みんなで…同じ夢を、追いたいの。」
「元気いっぱいで、みんなを引っ張る穂乃果ちゃんが。」
「厳しいけれど、誰よりも皆の事を考えてる、海未ちゃんが。」
「優しい声で、みんなに癒しを与えてくれる、ことりちゃんが。」
「みんな、心は熱くって。」
「同じ想いで、同じ物を目指してる。」
「でも、そんな9人だから、出来る事がある。」
「叶えられる夢がある。」
「私は、それを見てみたいの。」
「できれば、一緒に叶えたい。」
「みんなで…同じ夢を、追いたいの。」
「元気いっぱいで、みんなを引っ張る穂乃果ちゃんが。」
「厳しいけれど、誰よりも皆の事を考えてる、海未ちゃんが。」
「優しい声で、みんなに癒しを与えてくれる、ことりちゃんが。」
669: 2015/04/13(月) 06:52:32.50 ID:ZliZMDJ/.net
「不器用だけど、人一倍おせっかいな真姫ちゃんが。」
「その明るい笑顔で、みんなを照らしてくれる凛ちゃんが。」
「引っ込み思案だけど、熱い想いを持っている花陽ちゃんが。」
「…そして、私を変えてくれたあの2人が。」
「…」
「ウチは…大好きなんよ。」
「大好きなみんなと、夢を叶えたい。」
「…それが、ウチがμ'sにいる理由。」
「…羨ましいわ。」
「その明るい笑顔で、みんなを照らしてくれる凛ちゃんが。」
「引っ込み思案だけど、熱い想いを持っている花陽ちゃんが。」
「…そして、私を変えてくれたあの2人が。」
「…」
「ウチは…大好きなんよ。」
「大好きなみんなと、夢を叶えたい。」
「…それが、ウチがμ'sにいる理由。」
「…羨ましいわ。」
670: 2015/04/13(月) 06:59:44.24 ID:ZliZMDJ/.net
「…え?」
「話を聞いていて、わかる。」
「貴女達は、今を一番楽しんでる。」
「いつだって笑顔で。」
「壁に当たった時も、みんなで協力して。」
「…そんな貴女達が、少し羨ましい。」
「どうして…」
「もちろん、私にも…私達にも、夢はある。」
「…でも、いつのまにか。」
「その夢が、目標になって…」
「そして、目的になった。」
「楽しくない訳じゃない。」
「やっている事は、望んでいる事。」
「…でも、何かが足りない気がしてた。」
「話を聞いていて、わかる。」
「貴女達は、今を一番楽しんでる。」
「いつだって笑顔で。」
「壁に当たった時も、みんなで協力して。」
「…そんな貴女達が、少し羨ましい。」
「どうして…」
「もちろん、私にも…私達にも、夢はある。」
「…でも、いつのまにか。」
「その夢が、目標になって…」
「そして、目的になった。」
「楽しくない訳じゃない。」
「やっている事は、望んでいる事。」
「…でも、何かが足りない気がしてた。」
671: 2015/04/13(月) 07:00:19.04 ID:ZliZMDJ/.net
「まだ、それが何なのかはわからないけど…」
「でも、今の貴女達を見て。」
「今日の希を見て。」
「何か…掴めた気がする。」
「…!」
「改めてお礼を言うわ、希。」
「今日は付き合ってくれてありがとう。」
「…」
「それを言うのは、ウチの方。」
「ウチこそ、ありがとう。」
「いっぱい楽しめたし。」
「色んな話も聞けて…」
「もっと、仲良くなれた気がする。」
「でも、今の貴女達を見て。」
「今日の希を見て。」
「何か…掴めた気がする。」
「…!」
「改めてお礼を言うわ、希。」
「今日は付き合ってくれてありがとう。」
「…」
「それを言うのは、ウチの方。」
「ウチこそ、ありがとう。」
「いっぱい楽しめたし。」
「色んな話も聞けて…」
「もっと、仲良くなれた気がする。」
672: 2015/04/13(月) 07:00:55.25 ID:ZliZMDJ/.net
「希…」
「これからも、よろしくな?」
「あと…」
「甘えたかったら、いつでも来てな?」
「ツ・バ・サちゃん♪」
「なっ…///」
「顔、真っ赤やったよ?」
「そ、それは…///」
「…」
「…いじわるね、希も。」
「今日の誰かさんには負けるなあ…」
「これからも、よろしくな?」
「あと…」
「甘えたかったら、いつでも来てな?」
「ツ・バ・サちゃん♪」
「なっ…///」
「顔、真っ赤やったよ?」
「そ、それは…///」
「…」
「…いじわるね、希も。」
「今日の誰かさんには負けるなあ…」
673: 2015/04/13(月) 07:01:27.48 ID:ZliZMDJ/.net
「…そうね。」
「本当は、もっともっと貴女達とステージを共にしたかったけど。」
「もう、最終予選もおわっちゃったからね。」
「でも…」
「私達は、走り続ける。」
「例え、結果がどうなっても。」
「私達は、私達の夢を追うわ。」
「…うん。」
「でも、ウチらも負けん。」
「目指しているのは、もっと先。」
「こんな所で、立ち止まりたくなんか無い。」
「…」
「ふふっ。」
「本当は、もっともっと貴女達とステージを共にしたかったけど。」
「もう、最終予選もおわっちゃったからね。」
「でも…」
「私達は、走り続ける。」
「例え、結果がどうなっても。」
「私達は、私達の夢を追うわ。」
「…うん。」
「でも、ウチらも負けん。」
「目指しているのは、もっと先。」
「こんな所で、立ち止まりたくなんか無い。」
「…」
「ふふっ。」
674: 2015/04/13(月) 07:02:11.75 ID:ZliZMDJ/.net
「…本当に、仲間の事になると凄いわね。」
「あっ、えと…」
「いいのよ。」
「そんな貴女に、私は惹かれたの。」
「これからも頑張りましょう、希。」
伸ばされた手を、強く掴む
「こちらこそ、よろしく。」
「それと…」
「?」
「また、抱きしめてもいいかしら…」
「…」
「あっ、えと…」
「いいのよ。」
「そんな貴女に、私は惹かれたの。」
「これからも頑張りましょう、希。」
伸ばされた手を、強く掴む
「こちらこそ、よろしく。」
「それと…」
「?」
「また、抱きしめてもいいかしら…」
「…」
675: 2015/04/13(月) 07:08:06.15 ID:ZliZMDJ/.net
「ち、違うのよ!?」
「その、何だかリラックスできたから…///」
「反則やなあ…」
「え?」
こんな可愛い顔してお願いされたら
断れる訳ないやん?
…きっと、これはウチだけが知ってる、ツバサちゃんの顔
いつものツバサさんとは…違って
でも、こっちが本心のような…
なんだか、えりちに似てるかな?
それでも、本音を打ち明けてくれた事が
何よりも嬉しかった
「その、何だかリラックスできたから…///」
「反則やなあ…」
「え?」
こんな可愛い顔してお願いされたら
断れる訳ないやん?
…きっと、これはウチだけが知ってる、ツバサちゃんの顔
いつものツバサさんとは…違って
でも、こっちが本心のような…
なんだか、えりちに似てるかな?
それでも、本音を打ち明けてくれた事が
何よりも嬉しかった
676: 2015/04/13(月) 07:08:30.81 ID:ZliZMDJ/.net
「ち、違うのよ!?」
「その、何だかリラックスできたから…///」
「反則やなあ…」
「え?」
こんな可愛い顔してお願いされたら
断れる訳ないやん?
…きっと、これはウチだけが知ってる、ツバサちゃんの顔
いつものツバサさんとは…違って
でも、こっちが本心のような…
なんだか、えりちに似てるかな?
それでも、本音を打ち明けてくれた事が
何よりも嬉しかった
「その、何だかリラックスできたから…///」
「反則やなあ…」
「え?」
こんな可愛い顔してお願いされたら
断れる訳ないやん?
…きっと、これはウチだけが知ってる、ツバサちゃんの顔
いつものツバサさんとは…違って
でも、こっちが本心のような…
なんだか、えりちに似てるかな?
それでも、本音を打ち明けてくれた事が
何よりも嬉しかった
677: 2015/04/13(月) 07:09:05.56 ID:ZliZMDJ/.net
-----
薄暗くなった路地
近くの家庭から、ご飯のにおいがしてきて
反射的に、つばを飲み込む
「お腹空いた…」
ふと、口に出してみて
それが、とてつもなく子供じみた事だと実感する
「…希のせいね。」
あの独特のオーラが私を狂わせるのか
…なんにせよ、こんな姿他の2人には見せられない
必氏に口角を下げようとしていると
不意に、ケータイが鳴った
薄暗くなった路地
近くの家庭から、ご飯のにおいがしてきて
反射的に、つばを飲み込む
「お腹空いた…」
ふと、口に出してみて
それが、とてつもなく子供じみた事だと実感する
「…希のせいね。」
あの独特のオーラが私を狂わせるのか
…なんにせよ、こんな姿他の2人には見せられない
必氏に口角を下げようとしていると
不意に、ケータイが鳴った
678: 2015/04/13(月) 07:10:21.76 ID:ZliZMDJ/.net
To: ツバサちゃん
============
今日は、色々ありがとう。
お世辞じゃなく、とっても
楽しかった。
…結果が出て、どっちが次
に進む事になっても。
また、こうして遊んでくれ
たら嬉しいな。
あの時、ツバサちゃんと話
してから。
ウチの中では、もうずっと
ツバサちゃんはウチの大切
な友達やと思ってるよ♪
それじゃ、また会おうね!
P.S.
ウチの胸でよければ、いつ
でも貸してあげるから♪
============
「…///」
「ふふっ…」
「やっぱり…面白い♪」
============
今日は、色々ありがとう。
お世辞じゃなく、とっても
楽しかった。
…結果が出て、どっちが次
に進む事になっても。
また、こうして遊んでくれ
たら嬉しいな。
あの時、ツバサちゃんと話
してから。
ウチの中では、もうずっと
ツバサちゃんはウチの大切
な友達やと思ってるよ♪
それじゃ、また会おうね!
P.S.
ウチの胸でよければ、いつ
でも貸してあげるから♪
============
「…///」
「ふふっ…」
「やっぱり…面白い♪」
679: 2015/04/13(月) 07:19:15.85 ID:ZliZMDJ/.net
「ツバサちゃん…か。」
ちゃん付けされるのは、幼い頃以来ね…
「…なあに?ツバサちゃん、って。」
「!?!?」
「あんじゅ…!?」
「珍しいな。」
「ツバサがケータイを見てにやつくなんて…」
「英玲奈まで…!?」
「せっかくのお休みだし、みんなでご飯でもどうかな、って♪」
「そしたら、ツバサがひとりでにやついているから…」
「に、にやついてなんて…ッ///」
「…ともかく。」
「一緒にどうだ?」
ちゃん付けされるのは、幼い頃以来ね…
「…なあに?ツバサちゃん、って。」
「!?!?」
「あんじゅ…!?」
「珍しいな。」
「ツバサがケータイを見てにやつくなんて…」
「英玲奈まで…!?」
「せっかくのお休みだし、みんなでご飯でもどうかな、って♪」
「そしたら、ツバサがひとりでにやついているから…」
「に、にやついてなんて…ッ///」
「…ともかく。」
「一緒にどうだ?」
680: 2015/04/13(月) 07:19:47.51 ID:ZliZMDJ/.net
…ひとつだけ訂正するわ、希
貴女達を羨ましい、とは言ったけど
私にも…
何よりも大切な仲間がいる事
…これは、私の誇りよ♪
「…また会いましょう、希。」
「…何か言った?」
「いいえ?」
「さあ、行きましょう。」
To Be Continued…
貴女達を羨ましい、とは言ったけど
私にも…
何よりも大切な仲間がいる事
…これは、私の誇りよ♪
「…また会いましょう、希。」
「…何か言った?」
「いいえ?」
「さあ、行きましょう。」
To Be Continued…
689: 2015/04/15(水) 00:17:13.67 ID:SgQ0JwqZ.net
-----
最終予選突破グループ発表の日
街中のディスプレイとネットで
合格グループが発表された
地区予選突破グループは…
…A-RISE
を破った、ウチらμ'sやった
「…!」
皆でパソコンの画面とにらめっこして
出て来たμ'sの文字に
ウチらは一斉に飛び上がった
最終予選突破グループ発表の日
街中のディスプレイとネットで
合格グループが発表された
地区予選突破グループは…
…A-RISE
を破った、ウチらμ'sやった
「…!」
皆でパソコンの画面とにらめっこして
出て来たμ'sの文字に
ウチらは一斉に飛び上がった
690: 2015/04/15(水) 00:20:10.20 ID:SgQ0JwqZ.net
「最終予選…突破…」
ずっと、望んでいた事
叶えたかった、夢
みんなで顔を見合わせて
この結果を実感する
帰り道
ツバサさんから来た
『おめでとう』のメッセージ
「…」
ツバサさんも、望んでいた事
ただ、そこに立てたのはウチらで
…なんて返していいか、分からなかった
ずっと、望んでいた事
叶えたかった、夢
みんなで顔を見合わせて
この結果を実感する
帰り道
ツバサさんから来た
『おめでとう』のメッセージ
「…」
ツバサさんも、望んでいた事
ただ、そこに立てたのはウチらで
…なんて返していいか、分からなかった
691: 2015/04/15(水) 00:21:04.19 ID:SgQ0JwqZ.net
「嬉しくないの?希。」
えりちが、心配そうに顔を覗き込む
「嬉しくない訳…無いよ。」
「ずっと、願ってた事やもん。」
…そう
嬉しくない訳なんてない
でも、仲良くなってしまったともだちが
ウチの頭をよぎる
だからウチは
ありがとうの変わりに
ある言葉を、送ってみた
年越しまで---あと4日
えりちが、心配そうに顔を覗き込む
「嬉しくない訳…無いよ。」
「ずっと、願ってた事やもん。」
…そう
嬉しくない訳なんてない
でも、仲良くなってしまったともだちが
ウチの頭をよぎる
だからウチは
ありがとうの変わりに
ある言葉を、送ってみた
年越しまで---あと4日
692: 2015/04/15(水) 00:25:30.56 ID:SgQ0JwqZ.net
-----
「…それじゃ、帰りましょ?」
年内最後の練習を終えて
みんなが家路につく
「ごめん、えりち。」
「ウチ、この後ちょっと用事があって…」
「そうなの?」
「うん、前に言ってた事、よろしくな?」
「にこっちにも、またメールするから。」
「ええ、分かったわ。」
「こちらこそ、よろしくね。」
「それじゃ、えりち。」
「良いお年を♪」
そう言って、ウチは神田明神の方へ
「…年内に、また会うじゃない。」
「…それじゃ、帰りましょ?」
年内最後の練習を終えて
みんなが家路につく
「ごめん、えりち。」
「ウチ、この後ちょっと用事があって…」
「そうなの?」
「うん、前に言ってた事、よろしくな?」
「にこっちにも、またメールするから。」
「ええ、分かったわ。」
「こちらこそ、よろしくね。」
「それじゃ、えりち。」
「良いお年を♪」
そう言って、ウチは神田明神の方へ
「…年内に、また会うじゃない。」
693: 2015/04/15(水) 00:25:56.26 ID:SgQ0JwqZ.net
-----
まだ夕方なのに
辺りはどっぷりと暗くなった
街頭の明かりを頼りに
ウチは、ある場所を目指していた
境内の裏手
人の来ない、ウチのお気に入りの場所
メールをしたら、すぐに来ると言ってくれた
…遅くなっても、待つと
「こんばんは、希。」
「…お待たせ。」
「ツバサちゃん。」
まだ夕方なのに
辺りはどっぷりと暗くなった
街頭の明かりを頼りに
ウチは、ある場所を目指していた
境内の裏手
人の来ない、ウチのお気に入りの場所
メールをしたら、すぐに来ると言ってくれた
…遅くなっても、待つと
「こんばんは、希。」
「…お待たせ。」
「ツバサちゃん。」
694: 2015/04/15(水) 00:31:38.17 ID:SgQ0JwqZ.net
「…綺麗ね、ここ。」
「…やろ?」
「ウチの、お気に入りの場所なんよ。」
音ノ木坂の、街を一望できるこの場所
街の光がよく見えて
きらきら、まるでイルミネーションみたいに
「改めて、おめでとう。」
「…うん、ありがとう。」
「…」
「…」
二人で、夜景を眺める
…顔は、合わさない
「…やろ?」
「ウチの、お気に入りの場所なんよ。」
音ノ木坂の、街を一望できるこの場所
街の光がよく見えて
きらきら、まるでイルミネーションみたいに
「改めて、おめでとう。」
「…うん、ありがとう。」
「…」
「…」
二人で、夜景を眺める
…顔は、合わさない
695: 2015/04/15(水) 00:32:03.25 ID:SgQ0JwqZ.net
「…どこかで、期待していたのかもしれない。」
「…え?」
「結果が発表されて。」
「確かに…悲しかったわ。」
「なんで私達じゃないのか、って。」
「少し…狼狽えもした。」
「…」
「でも…どうしてかしら?」
「悔しくない…わけじゃない。」
「でも。」
「どこか、こうなる予感がしてた。」
ツバサちゃんの、顔は見えない
「…え?」
「結果が発表されて。」
「確かに…悲しかったわ。」
「なんで私達じゃないのか、って。」
「少し…狼狽えもした。」
「…」
「でも…どうしてかしら?」
「悔しくない…わけじゃない。」
「でも。」
「どこか、こうなる予感がしてた。」
ツバサちゃんの、顔は見えない
696: 2015/04/15(水) 00:32:39.06 ID:SgQ0JwqZ.net
「…ねえ、希。」
「…なに?ツバサちゃん。」
「ひとつ、聞いてもいいかしら。」
「ウチに答えられる事なら、なんでも。」
「…そう。」
「…」
「教えてほしいの。」
「貴女達の…原動力って、何なのかしら。」
「原動力?」
「貴女達を、突き動かす力…」
「それが、今回の結果だと思ったの。」
ウチらの…原動力
「…なに?ツバサちゃん。」
「ひとつ、聞いてもいいかしら。」
「ウチに答えられる事なら、なんでも。」
「…そう。」
「…」
「教えてほしいの。」
「貴女達の…原動力って、何なのかしら。」
「原動力?」
「貴女達を、突き動かす力…」
「それが、今回の結果だと思ったの。」
ウチらの…原動力
697: 2015/04/15(水) 00:33:11.08 ID:SgQ0JwqZ.net
「勝ちたい、って気持ちも。」
「やってきた練習も。」
「チームワークだって…」
「貴女達に、負けたつもりはない。」
「…むしろ、貴女達以上に。」
「貴女達よりもずっと前から。」
「私達は、努力してきたつもり。」
「…でも、届かなかった。」
「だから、知りたいの。」
「きっと…それが。」
「これからの私達に、必要なものだから。」
「ツバサちゃん…」
「やってきた練習も。」
「チームワークだって…」
「貴女達に、負けたつもりはない。」
「…むしろ、貴女達以上に。」
「貴女達よりもずっと前から。」
「私達は、努力してきたつもり。」
「…でも、届かなかった。」
「だから、知りたいの。」
「きっと…それが。」
「これからの私達に、必要なものだから。」
「ツバサちゃん…」
698: 2015/04/15(水) 00:40:18.22 ID:SgQ0JwqZ.net
「教えて…くれないかしら。」
ツバサちゃんが、ウチの目を見る
夜景のせいなのか
はたまた、ウチの気のせいか
…少し、潤んでいる気がした
「…ごめん、ツバサちゃん。」
ウチらの、原動力は…
「きっとそれは、ウチが答えるべき物じゃない。」
ウチが答えられるのは
ウチ自身の原動力であって
μ'sのそれとは、また、違う物で
「…そう。」
ツバサちゃんが、ウチの目を見る
夜景のせいなのか
はたまた、ウチの気のせいか
…少し、潤んでいる気がした
「…ごめん、ツバサちゃん。」
ウチらの、原動力は…
「きっとそれは、ウチが答えるべき物じゃない。」
ウチが答えられるのは
ウチ自身の原動力であって
μ'sのそれとは、また、違う物で
「…そう。」
699: 2015/04/15(水) 00:40:49.90 ID:SgQ0JwqZ.net
「…本音を言うと。」
「ウチも…まだ、良く分かってないんよ。」
「なんでA-RISEに勝てたのかも。」
「だから…きっと、その答えを出せるのは。」
「…高坂さん?」
「…うん。」
「ウチらを突き動かしたのは、穂乃果ちゃん。」
「きっと、彼女ならその質問に答えられる。」
「今はまだ、分かってないかもだけど…」
「その答えにたどり着けるのは。」
「穂乃果ちゃんが、一番やと思う。」
「…分かったわ。」
「力になれずに、ごめんな?」
「ウチも…まだ、良く分かってないんよ。」
「なんでA-RISEに勝てたのかも。」
「だから…きっと、その答えを出せるのは。」
「…高坂さん?」
「…うん。」
「ウチらを突き動かしたのは、穂乃果ちゃん。」
「きっと、彼女ならその質問に答えられる。」
「今はまだ、分かってないかもだけど…」
「その答えにたどり着けるのは。」
「穂乃果ちゃんが、一番やと思う。」
「…分かったわ。」
「力になれずに、ごめんな?」
700: 2015/04/15(水) 00:41:28.95 ID:SgQ0JwqZ.net
「…いいえ。」
「…」
「…」
「希、あの…」
ツバサちゃんが言い終わる前に
そっと、ツバサちゃんを抱きしめる
「…」
「今は…μ'sの、東條希じゃないから。」
「ツバサちゃんの、ともだちの…」
「ただの、女子高生。」
「…ッ!!」
震えるツバサちゃんを
今度は、少しきつく抱きしめる
…その気持ちが、分かるから
「…」
「…」
「希、あの…」
ツバサちゃんが言い終わる前に
そっと、ツバサちゃんを抱きしめる
「…」
「今は…μ'sの、東條希じゃないから。」
「ツバサちゃんの、ともだちの…」
「ただの、女子高生。」
「…ッ!!」
震えるツバサちゃんを
今度は、少しきつく抱きしめる
…その気持ちが、分かるから
701: 2015/04/15(水) 00:44:52.67 ID:SgQ0JwqZ.net
きっと彼女は、仲間にも
この気持ちを出さないのだろう
いつだって気丈に振る舞って
また、歩き出すのだろう
みんなの…
A-RISEの、綺羅ツバサとして
だから、今は…
今だけは
普通の、どこにでもいる女子高生に
戻ったっていいと思う
吐き出せない気持ちを受け止めるのが
ツバサちゃんのともだちである
ウチの、出来る事やと思うから
この気持ちを出さないのだろう
いつだって気丈に振る舞って
また、歩き出すのだろう
みんなの…
A-RISEの、綺羅ツバサとして
だから、今は…
今だけは
普通の、どこにでもいる女子高生に
戻ったっていいと思う
吐き出せない気持ちを受け止めるのが
ツバサちゃんのともだちである
ウチの、出来る事やと思うから
702: 2015/04/15(水) 00:45:27.71 ID:SgQ0JwqZ.net
「…ありがとう。」
「ん、どういたしまして。」
「本当、貴女には弱い所を見せてばかりね。」
「同じような子を、知ってるから。」
「…」
「きっと、その子も。」
「希に会えて、救われたのね。」
「…そうやと、嬉しいな。」
「でもな、ツバサちゃん。」
「ウチだけじゃ…ないんよ。」
「…え?」
「ん、どういたしまして。」
「本当、貴女には弱い所を見せてばかりね。」
「同じような子を、知ってるから。」
「…」
「きっと、その子も。」
「希に会えて、救われたのね。」
「…そうやと、嬉しいな。」
「でもな、ツバサちゃん。」
「ウチだけじゃ…ないんよ。」
「…え?」
703: 2015/04/15(水) 00:54:08.64 ID:SgQ0JwqZ.net
「確かに。」
「その子の弱さに、一番最初に気付いたのは。」
「ウチなのかもしれん。」
「…でも、その子は。」
「悩みを打ち明けて。」
「一緒に悩める、ともだちを得る事が出来たんよ。」
「ともだち…」
「ずっと、自分のプライドに縛られて。」
「人に弱さを見せるのが、嫌だった。」
「頼っては、いけないと思ってた。」
「…自分が、頼られるべき存在だったから。」
「でも、違ったんよ。」
「いつだってその子の周りには。」
「その子を心配してるともだちがいた。」
「その子の弱さに、一番最初に気付いたのは。」
「ウチなのかもしれん。」
「…でも、その子は。」
「悩みを打ち明けて。」
「一緒に悩める、ともだちを得る事が出来たんよ。」
「ともだち…」
「ずっと、自分のプライドに縛られて。」
「人に弱さを見せるのが、嫌だった。」
「頼っては、いけないと思ってた。」
「…自分が、頼られるべき存在だったから。」
「でも、違ったんよ。」
「いつだってその子の周りには。」
「その子を心配してるともだちがいた。」
704: 2015/04/15(水) 00:54:46.17 ID:SgQ0JwqZ.net
「その子達は、頼ってもらえるのを待ってたんよ。」
「弱さを見せないその子を。」
「みんな、心配してた。」
「…いつか、壊れてしまうんじゃないか、って。」
「…」
「ツバサちゃんは、どう?」
「…?」
「ツバサちゃんは、どっちの立場の人なんかな。」
「そんなともだちが…」
「ツバサちゃんの周りには、いないのかな。」
「…」
「…本当、貴女って意地悪ね。」
「弱さを見せないその子を。」
「みんな、心配してた。」
「…いつか、壊れてしまうんじゃないか、って。」
「…」
「ツバサちゃんは、どう?」
「…?」
「ツバサちゃんは、どっちの立場の人なんかな。」
「そんなともだちが…」
「ツバサちゃんの周りには、いないのかな。」
「…」
「…本当、貴女って意地悪ね。」
705: 2015/04/15(水) 01:03:47.59 ID:SgQ0JwqZ.net
「…えへへ。」
「いつだって希は、答えをくれない。」
「…でも。」
「だからこそ、貴女らしい。」
「…ありがとう。」
「…ううん。」
「ウチこそ、ありがとう。」
「例えこれが逆の立場だったとしても…」
「ウチらがここまで来れたのは。」
「ツバサちゃんや…」
「A-RISEの人たちが、いたからやと思う。」
「だから、ありがとう。」
「いつだって希は、答えをくれない。」
「…でも。」
「だからこそ、貴女らしい。」
「…ありがとう。」
「…ううん。」
「ウチこそ、ありがとう。」
「例えこれが逆の立場だったとしても…」
「ウチらがここまで来れたのは。」
「ツバサちゃんや…」
「A-RISEの人たちが、いたからやと思う。」
「だから、ありがとう。」
706: 2015/04/15(水) 01:04:22.52 ID:SgQ0JwqZ.net
「ツバサちゃんや、みんなの気持ち。」
「絶対…無駄にしない。」
「ここまで来たんやもん…」
「優勝、してみせる。」
「…そうね。」
「私達に、勝ったんだから。」
「優勝してもらわないと、こっちの立場が無いわ。」
…やっと、笑顔をみせてくれた
「…うん♪」
ツバサちゃんの頭を、撫でる
「そ、そこまで子供じゃ…///」
「いいから、いいから♪」
「もう…///」
「絶対…無駄にしない。」
「ここまで来たんやもん…」
「優勝、してみせる。」
「…そうね。」
「私達に、勝ったんだから。」
「優勝してもらわないと、こっちの立場が無いわ。」
…やっと、笑顔をみせてくれた
「…うん♪」
ツバサちゃんの頭を、撫でる
「そ、そこまで子供じゃ…///」
「いいから、いいから♪」
「もう…///」
707: 2015/04/15(水) 01:04:56.60 ID:SgQ0JwqZ.net
-----
「お待たせ、希。」
「いらっしゃい、2人とも。」
「まったく、なんでにこ達が手伝いなんか…」
「まあ、これも思い出やん?」
「…そうね。」
大晦日
ウチは明神さんでバイトがあって
ちょーっと人が足りないって聞いたから
この2人を誘ってみた
「それじゃ、今日はよろしくな?」
「2人の分の巫女服、用意してるから。」
「先に、着替えにいこっか♪」
「お待たせ、希。」
「いらっしゃい、2人とも。」
「まったく、なんでにこ達が手伝いなんか…」
「まあ、これも思い出やん?」
「…そうね。」
大晦日
ウチは明神さんでバイトがあって
ちょーっと人が足りないって聞いたから
この2人を誘ってみた
「それじゃ、今日はよろしくな?」
「2人の分の巫女服、用意してるから。」
「先に、着替えにいこっか♪」
708: 2015/04/15(水) 01:05:39.14 ID:SgQ0JwqZ.net
「ハラショー…」
「うんうん、よく似合ってるよ♪」
2人に巫女服を着せてあげると
思ったよりも様になってる
「後は、これで髪の毛をまとめて…」
「…よし、完成。」
「希、こっちはどう?」
「うん、大丈夫やで、にこっち。」
「…可愛いよ♪」
「…!」
「ま、まあ?」
「このにこにーに似合わない服なんてあるわけないしっ?」
「…ふふっ。」
「それじゃ、今日やる事について説明するな?」
「2人とも、こっちに来て?」
「うんうん、よく似合ってるよ♪」
2人に巫女服を着せてあげると
思ったよりも様になってる
「後は、これで髪の毛をまとめて…」
「…よし、完成。」
「希、こっちはどう?」
「うん、大丈夫やで、にこっち。」
「…可愛いよ♪」
「…!」
「ま、まあ?」
「このにこにーに似合わない服なんてあるわけないしっ?」
「…ふふっ。」
「それじゃ、今日やる事について説明するな?」
「2人とも、こっちに来て?」
709: 2015/04/15(水) 01:14:03.17 ID:SgQ0JwqZ.net
「ありがとうございます!」
2人とも、飲み込みが早くて
あんまり心配する事、無かったみたい
大晦日だけあって、参拝客が多いけど
スムーズにそれを捌けていく
「…よし、2人とも。」
「ちょっと休憩しようか。」
「いいの?」
「うん♪」
「少し休んで、今度は荷物取りに行くの、手伝ってほしいんよ。」
「はあ~…」
「それじゃ、お言葉に甘えさせてもらうわ。」
そう言うとにこっちは
隅っこに行って伸びをする
「ふふっ…ありがと、2人とも。」
2人とも、飲み込みが早くて
あんまり心配する事、無かったみたい
大晦日だけあって、参拝客が多いけど
スムーズにそれを捌けていく
「…よし、2人とも。」
「ちょっと休憩しようか。」
「いいの?」
「うん♪」
「少し休んで、今度は荷物取りに行くの、手伝ってほしいんよ。」
「はあ~…」
「それじゃ、お言葉に甘えさせてもらうわ。」
そう言うとにこっちは
隅っこに行って伸びをする
「ふふっ…ありがと、2人とも。」
710: 2015/04/15(水) 01:14:34.24 ID:SgQ0JwqZ.net
「…はい、2人とも。」
暖かい、缶コーヒーを差し出す
「ありがとう、希。」
「…そろそろ、年越しね。」
ケータイを見ると
[23:58]
あと2分で、年が明ける
「…2人とも、今年はありがとう。」
「何よ?辛気くさい顔して。」
「また、2人と…こうして一緒にいれる日が来るなんて。」
「ウチ…憧れてたんよ。」
「「…」」
「…馬鹿ね。」
「お礼を言うのは、こっちの方よ。」
「…そうよ、希。」
「私達を…繋いでくれて、ありがとう。」
暖かい、缶コーヒーを差し出す
「ありがとう、希。」
「…そろそろ、年越しね。」
ケータイを見ると
[23:58]
あと2分で、年が明ける
「…2人とも、今年はありがとう。」
「何よ?辛気くさい顔して。」
「また、2人と…こうして一緒にいれる日が来るなんて。」
「ウチ…憧れてたんよ。」
「「…」」
「…馬鹿ね。」
「お礼を言うのは、こっちの方よ。」
「…そうよ、希。」
「私達を…繋いでくれて、ありがとう。」
711: 2015/04/15(水) 01:15:05.91 ID:SgQ0JwqZ.net
「えりち…にこっち…」
年越しを告げる鐘の音が
辺り一面に響き渡る
「あけましておめでとう。」
「今年も…これからも、よろしくね、希。」
「アンタに付き合ってると、飽きないからね。」
「これからも、期待してるわ。」
「…」
「もう、2人とも…」
溢れるそれを、指先ではらい
精一杯、笑顔を作る
「…先を越されちゃったわね。」
「「!?」」
3人で、声のする方を振り返った
年越しを告げる鐘の音が
辺り一面に響き渡る
「あけましておめでとう。」
「今年も…これからも、よろしくね、希。」
「アンタに付き合ってると、飽きないからね。」
「これからも、期待してるわ。」
「…」
「もう、2人とも…」
溢れるそれを、指先ではらい
精一杯、笑顔を作る
「…先を越されちゃったわね。」
「「!?」」
3人で、声のする方を振り返った
712: 2015/04/15(水) 01:15:50.99 ID:SgQ0JwqZ.net
「…!」
「ツバサちゃん!」
「こんばんは、希。」
「それと…絢瀬さんに、矢澤さん♪」
「あ、A-RISEの…」
「って言うか希!」
「ツバサちゃんって一体どういう事!?」
「あ、えーと…///」
「相変わらず、希らしいわね…♪」
「呼び捨てェ!?」
テンションのおかしいにこっちの横で
えりちと、英玲奈さん、あんじゅさんが挨拶する
「ツバサちゃん!」
「こんばんは、希。」
「それと…絢瀬さんに、矢澤さん♪」
「あ、A-RISEの…」
「って言うか希!」
「ツバサちゃんって一体どういう事!?」
「あ、えーと…///」
「相変わらず、希らしいわね…♪」
「呼び捨てェ!?」
テンションのおかしいにこっちの横で
えりちと、英玲奈さん、あんじゅさんが挨拶する
713: 2015/04/15(水) 01:16:18.93 ID:SgQ0JwqZ.net
「あけましておめでとう。」
「私達の分も、頑張ってくれ。」
「ありがとうございます。」
「あの、A-RISEの皆さんは…」
「私達も、お正月明けたらすぐに練習するわ♪」
「ラブライブ、って言う目標はなくなっちゃったけど…」
「私達、やっぱり歌うのが大好きだから♪」
ちょっと、安心した
…なんて言ったら、失礼かもやけど
ちゃんとみんな、前を向いて進んでる
…ウチらも、もう立ち止まったりなんかしない
「あけましておめでとう、希。」
「今年も…よろしくね?」
「私達の分も、頑張ってくれ。」
「ありがとうございます。」
「あの、A-RISEの皆さんは…」
「私達も、お正月明けたらすぐに練習するわ♪」
「ラブライブ、って言う目標はなくなっちゃったけど…」
「私達、やっぱり歌うのが大好きだから♪」
ちょっと、安心した
…なんて言ったら、失礼かもやけど
ちゃんとみんな、前を向いて進んでる
…ウチらも、もう立ち止まったりなんかしない
「あけましておめでとう、希。」
「今年も…よろしくね?」
714: 2015/04/15(水) 01:26:16.27 ID:SgQ0JwqZ.net
「ウチこそ、今年もよろしく。」
「…ツバサちゃん。」
2人で笑うウチらの横で
にこっちが、何とも言えない顔をしてる
「いつの間に、こんな…」
あ、すっごく不満そうな顔
「…矢澤さん。」
「!?」
「は、はいっ!!」
「…ごめんなさい。」
そう言うと、ツバサさんは軽く頭を下げた
「…ツバサちゃん?」
「…ツバサちゃん。」
2人で笑うウチらの横で
にこっちが、何とも言えない顔をしてる
「いつの間に、こんな…」
あ、すっごく不満そうな顔
「…矢澤さん。」
「!?」
「は、はいっ!!」
「…ごめんなさい。」
そう言うと、ツバサさんは軽く頭を下げた
「…ツバサちゃん?」
715: 2015/04/15(水) 01:26:46.34 ID:SgQ0JwqZ.net
「私…少し貴女の事、誤解してたみたい。」
「なんと言ったらいいのか…」
「希から聞いたわ。」
「貴女が、どれだけの想いを込めて、スクールアイドルをやっているのか。」
「…前は、言葉を濁してごめんなさい。」
「貴女は、このμ'sにおいて。」
「目指すべき物を教えてくれる、無くてはならない存在よ。」
「…!」
「…つつ、ツバサさんが…」
「にこの事を…」
「ひゃっほーうっ!!」
にこっちが、巫女服で飛び跳ねる
「まあ、子供な性格は、ある意味マスコットみたいだけれど…」
ツバサさんが呟いた台詞に
思わず吹き出しそうになった
「なんと言ったらいいのか…」
「希から聞いたわ。」
「貴女が、どれだけの想いを込めて、スクールアイドルをやっているのか。」
「…前は、言葉を濁してごめんなさい。」
「貴女は、このμ'sにおいて。」
「目指すべき物を教えてくれる、無くてはならない存在よ。」
「…!」
「…つつ、ツバサさんが…」
「にこの事を…」
「ひゃっほーうっ!!」
にこっちが、巫女服で飛び跳ねる
「まあ、子供な性格は、ある意味マスコットみたいだけれど…」
ツバサさんが呟いた台詞に
思わず吹き出しそうになった
716: 2015/04/15(水) 01:27:16.95 ID:SgQ0JwqZ.net
「…ありがとう、東條希。」
「英玲奈さん…?」
「実を言うとな。」
「あの日、君たちに負けたのを知ってから。」
「ツバサは、何処か無理をしているように感じてた。」
「…だが、私達はそれを聞く事が出来なかった。」
「君だろう?」
「ツバサの心を、開いてくれたのは。」
「…ウチは。」
「ウチは、出来る事をしただけです。」
「…それでも、ありがとう♪」
「今日、会った時にツバサに謝られたの。」
「信頼しきれなくて、ごめん、って。」
「英玲奈さん…?」
「実を言うとな。」
「あの日、君たちに負けたのを知ってから。」
「ツバサは、何処か無理をしているように感じてた。」
「…だが、私達はそれを聞く事が出来なかった。」
「君だろう?」
「ツバサの心を、開いてくれたのは。」
「…ウチは。」
「ウチは、出来る事をしただけです。」
「…それでも、ありがとう♪」
「今日、会った時にツバサに謝られたの。」
「信頼しきれなくて、ごめん、って。」
717: 2015/04/15(水) 01:28:02.72 ID:SgQ0JwqZ.net
「…そんなつもり、なかったのにね。」
「むしろ、私達が負担をかけてた部分もあるから…」
「でも、まさかツバサ本人からそう聞けるなんて。」
「…やっぱり、貴女を選んだツバサは、間違ってなかったみたい♪」
「ふ、2人とも…話し過ぎよ///」
「こんなに可愛いツバサが見れるだけでも。」
「私達は満足なんだから♡」
「…あんじゅ!」
「うふふっ。」
「それじゃあ、頑張ってね?」
「…はい。必ず、想いを繋いでみせます。」
「…期待しているわ、希。」
「…任せて、ツバサちゃん。」
「むしろ、私達が負担をかけてた部分もあるから…」
「でも、まさかツバサ本人からそう聞けるなんて。」
「…やっぱり、貴女を選んだツバサは、間違ってなかったみたい♪」
「ふ、2人とも…話し過ぎよ///」
「こんなに可愛いツバサが見れるだけでも。」
「私達は満足なんだから♡」
「…あんじゅ!」
「うふふっ。」
「それじゃあ、頑張ってね?」
「…はい。必ず、想いを繋いでみせます。」
「…期待しているわ、希。」
「…任せて、ツバサちゃん。」
718: 2015/04/15(水) 01:28:40.46 ID:SgQ0JwqZ.net
そう言って立ち去ろうとする3人
…でも、不意に足を止めた
「…そうだ。」
ツバサさんが、振り返る
「せっかくだし、貴女達には優勝してほしいから。」
ツバサさんが、英玲奈さんの顔を見る
「…そうだな。」
「…確か、メニューを組んでるのは君と園田海未だったな?」
「は、はい。」
「連絡先を教えてくれないか?」
「効率の良いメニューや柔軟など、教えてあげられる事があると思う。」
「…あ、ありがとうございます!」
「それと…せっかくだし、ツバサにあやかってみるか。」
「…?」
…でも、不意に足を止めた
「…そうだ。」
ツバサさんが、振り返る
「せっかくだし、貴女達には優勝してほしいから。」
ツバサさんが、英玲奈さんの顔を見る
「…そうだな。」
「…確か、メニューを組んでるのは君と園田海未だったな?」
「は、はい。」
「連絡先を教えてくれないか?」
「効率の良いメニューや柔軟など、教えてあげられる事があると思う。」
「…あ、ありがとうございます!」
「それと…せっかくだし、ツバサにあやかってみるか。」
「…?」
719: 2015/04/15(水) 01:35:15.34 ID:SgQ0JwqZ.net
「良き、戦友として。」
「君たちを、心から応援する。」
「…よろしく、絵里。」
「…!」
「…よろしく、英玲奈。」
そう言って、2人は手を取った
…なんだか、えりちと英玲奈さんって似てるなあ
「それじゃあ…」
「私は、南さんかしら?」
あんじゅさんが、口を開く
「A-RISEの衣装の原案は私が考えてるから…」
「もしかしたら、力になれるかも♪」
「また、ツバサに彼女のアドレス、送ってもらえる?」
「…もちろんです!」
「君たちを、心から応援する。」
「…よろしく、絵里。」
「…!」
「…よろしく、英玲奈。」
そう言って、2人は手を取った
…なんだか、えりちと英玲奈さんって似てるなあ
「それじゃあ…」
「私は、南さんかしら?」
あんじゅさんが、口を開く
「A-RISEの衣装の原案は私が考えてるから…」
「もしかしたら、力になれるかも♪」
「また、ツバサに彼女のアドレス、送ってもらえる?」
「…もちろんです!」
720: 2015/04/15(水) 01:35:49.12 ID:SgQ0JwqZ.net
「そ・れ・と…」
「私も、あんじゅ、って呼ばれると嬉しいな♪」
「あんじゅちゃんでもいいけど…」
「こら、あんじゅ。」
「調子に乗らないの。」
「じゃあ、私もツバサちゃん、って呼ぼうかな?」
「や、やめ…///」
「…にこは?」
にこっちが、顔を近づける
「え~っと…」
「が、頑張ってね、にこにー。」
「!!」
「はあぁうぅ~♡」
あ、にこっちが壊れた
「私も、あんじゅ、って呼ばれると嬉しいな♪」
「あんじゅちゃんでもいいけど…」
「こら、あんじゅ。」
「調子に乗らないの。」
「じゃあ、私もツバサちゃん、って呼ぼうかな?」
「や、やめ…///」
「…にこは?」
にこっちが、顔を近づける
「え~っと…」
「が、頑張ってね、にこにー。」
「!!」
「はあぁうぅ~♡」
あ、にこっちが壊れた
721: 2015/04/15(水) 01:36:15.73 ID:SgQ0JwqZ.net
「それじゃ、今度こそ行くわ。」
「…うん。」
「また、会いましょう。」
「それに…」
「今度は、みんなで遊びにも行きたいわね♪」
「ツバサちゃん…!」
A-RISEの3人から受け取った想いを
今度は、ウチらが繋いで行く
消さないように、燻らせないように
前に、前に
目指すべき、その先まで
「…勝たなきゃね。」
「…うん、もちろん。」
「大丈夫よ。」
「あの人達に認められた、私達だもん。」
「…うん。」
「…うん。」
「また、会いましょう。」
「それに…」
「今度は、みんなで遊びにも行きたいわね♪」
「ツバサちゃん…!」
A-RISEの3人から受け取った想いを
今度は、ウチらが繋いで行く
消さないように、燻らせないように
前に、前に
目指すべき、その先まで
「…勝たなきゃね。」
「…うん、もちろん。」
「大丈夫よ。」
「あの人達に認められた、私達だもん。」
「…うん。」
730: 2015/04/16(木) 05:47:11.58 ID:cRyBs5Cx.net
-----
「あっ、いたいた…!」
「希ちゃーん!」
後ろから、声がかかる
この、元気いっぱいの声は…
「…あら。」
「あけましておめでとう。」
「おめでとう!」
「忙しそうだね?」
「ふふっ。」
「毎年いつもこんな感じよ?」
「と言っても、去年は休ませてもらったけどね♪」
「そーなの?」
「でも今年は、お手伝いさんがいるから。」
「あっ、いたいた…!」
「希ちゃーん!」
後ろから、声がかかる
この、元気いっぱいの声は…
「…あら。」
「あけましておめでとう。」
「おめでとう!」
「忙しそうだね?」
「ふふっ。」
「毎年いつもこんな感じよ?」
「と言っても、去年は休ませてもらったけどね♪」
「そーなの?」
「でも今年は、お手伝いさんがいるから。」
731: 2015/04/16(木) 05:47:43.22 ID:cRyBs5Cx.net
「…希ー!」
「これそっちー?」
お手伝いさん第1号、発見♪
「にこちゃん!」
「うわあっ!?」
「なによ…来てたの?」
「可愛いにゃーっ!」
「巫女姿似合いますね。」
「えっ?そ、そう…?」
なーんやにこっち、満更でもないみたいやね♪
「なーんか真姫ちゃんと、和風ユニットがつくれそうにゃ!」
そう言って、凛ちゃんが真姫ちゃんの背中を押す
「ユニット…?」
「これそっちー?」
お手伝いさん第1号、発見♪
「にこちゃん!」
「うわあっ!?」
「なによ…来てたの?」
「可愛いにゃーっ!」
「巫女姿似合いますね。」
「えっ?そ、そう…?」
なーんやにこっち、満更でもないみたいやね♪
「なーんか真姫ちゃんと、和風ユニットがつくれそうにゃ!」
そう言って、凛ちゃんが真姫ちゃんの背中を押す
「ユニット…?」
732: 2015/04/16(木) 05:48:07.35 ID:cRyBs5Cx.net
『…あはっ♪』
『うふっ♪』
『『おいでやす~♡』』
あ、簡単に想像できた
「それだっ!」
「それだ、じゃないわよ!!」
「そうよ!色物じゃない!」
穂乃果ちゃんの能天気さに、2人が突っ込む
「あら、みんな…」
お手伝いさん2号が来たみたい♪
「ああ!絵里ちゃん!」
「かっこいい…!!」
「ほれぼれしますね…」
『うふっ♪』
『『おいでやす~♡』』
あ、簡単に想像できた
「それだっ!」
「それだ、じゃないわよ!!」
「そうよ!色物じゃない!」
穂乃果ちゃんの能天気さに、2人が突っ込む
「あら、みんな…」
お手伝いさん2号が来たみたい♪
「ああ!絵里ちゃん!」
「かっこいい…!!」
「ほれぼれしますね…」
733: 2015/04/16(木) 05:48:37.89 ID:cRyBs5Cx.net
「絵里ちゃん、一緒に写真撮って?」
「…だめよ。」
「今、忙しいんだから…」
「希も早く。」
「はいはい♪」
「じゃあ、また♪」
みんなに別れを告げて
3人で社務所に向かう
「…真姫ちゃん、可愛かったね♪」
「そうね。」
「ま、このにこにーも負けてないけど?」
「あんなに褒められたんやから。」
「今ぐらいは自重したらいいのに…」
「そ、それは…///」
「…だめよ。」
「今、忙しいんだから…」
「希も早く。」
「はいはい♪」
「じゃあ、また♪」
みんなに別れを告げて
3人で社務所に向かう
「…真姫ちゃん、可愛かったね♪」
「そうね。」
「ま、このにこにーも負けてないけど?」
「あんなに褒められたんやから。」
「今ぐらいは自重したらいいのに…」
「そ、それは…///」
734: 2015/04/16(木) 05:48:59.63 ID:cRyBs5Cx.net
「おねーちゃーんっ!!」
「…!」
「亜里沙…!」
亜里沙ちゃんが、えりちに抱きつく
「何お願いしてきたの?」
「えへ…あのね?」
「音ノ木坂に合格して…」
「μ'sに入れますように、って!!」
「…!」
「…そう。」
「…?」
「じゃあ、雪穂が待ってるから行くね?」
そう言って、亜里沙ちゃんは来た道を引き返した
「…!」
「亜里沙…!」
亜里沙ちゃんが、えりちに抱きつく
「何お願いしてきたの?」
「えへ…あのね?」
「音ノ木坂に合格して…」
「μ'sに入れますように、って!!」
「…!」
「…そう。」
「…?」
「じゃあ、雪穂が待ってるから行くね?」
そう言って、亜里沙ちゃんは来た道を引き返した
735: 2015/04/16(木) 05:49:27.92 ID:cRyBs5Cx.net
「μ'sに…か。」
「やっぱり…」
「一度、みんなと話した方がええんやないかな?」
ずっと、目を背けてきたけど…
徐々に近づく、それの足音
「…これからの事。」
「そうね…」
「…分かってる。」
「でも…」
「言葉にするのが、怖い?」
「…」
頭では、分かってる
でも…理解できない
いや、したくないんやと思う
「やっぱり…」
「一度、みんなと話した方がええんやないかな?」
ずっと、目を背けてきたけど…
徐々に近づく、それの足音
「…これからの事。」
「そうね…」
「…分かってる。」
「でも…」
「言葉にするのが、怖い?」
「…」
頭では、分かってる
でも…理解できない
いや、したくないんやと思う
736: 2015/04/16(木) 05:49:58.46 ID:cRyBs5Cx.net
-----
「…自由?」
「選曲も?」
「はい。」
「歌だけじゃありません。」
「衣装も踊りも曲の長さも、基本的に自由です。」
年が明けてすぐの、最初の練習
改めて、ルールを確認する
「とにかく全代表が一曲ずつ歌いきって…」
「会場とネット投票で優勝を決める…」
「実にシンプルな方法です。」
えりちと花陽ちゃんが、海未ちゃんに続く
「いいんじゃないの?わかりやすくて。」
「…それで。」
「出場グループの間では。」
「いかに大会までに印象づけておけるかが重要だと言われてるらしくて…」
「…自由?」
「選曲も?」
「はい。」
「歌だけじゃありません。」
「衣装も踊りも曲の長さも、基本的に自由です。」
年が明けてすぐの、最初の練習
改めて、ルールを確認する
「とにかく全代表が一曲ずつ歌いきって…」
「会場とネット投票で優勝を決める…」
「実にシンプルな方法です。」
えりちと花陽ちゃんが、海未ちゃんに続く
「いいんじゃないの?わかりやすくて。」
「…それで。」
「出場グループの間では。」
「いかに大会までに印象づけておけるかが重要だと言われてるらしくて…」
737: 2015/04/16(木) 05:50:32.75 ID:cRyBs5Cx.net
「…印象づける?」
「全部で50近くのグループが。」
「1曲ずつ歌うのよ?」
「当然見ている人全員が、全ての曲を覚えているとは限らない。」
「それどころか…」
「ネットの視聴者は、お目当てのグループだけを見る、って人も多いわ。」
「確かに…全グループを一度に見るのは辛いかも。」
「μ'sはA-RISEを破ったグループとして注目を浴びているので。」
「現時点では、他のグループより目立ってはいますが…」
「…それも本大会がある3月までには。」
「どうなっているか、って事やね。」
…だからこそ、必要なんよ
ウチらの原動力とも言える、それが
「全部で50近くのグループが。」
「1曲ずつ歌うのよ?」
「当然見ている人全員が、全ての曲を覚えているとは限らない。」
「それどころか…」
「ネットの視聴者は、お目当てのグループだけを見る、って人も多いわ。」
「確かに…全グループを一度に見るのは辛いかも。」
「μ'sはA-RISEを破ったグループとして注目を浴びているので。」
「現時点では、他のグループより目立ってはいますが…」
「…それも本大会がある3月までには。」
「どうなっているか、って事やね。」
…だからこそ、必要なんよ
ウチらの原動力とも言える、それが
743: 2015/04/16(木) 06:32:26.45 ID:cRyBs5Cx.net
「でも…」
「事前に印象づけておく方法なんて…あるの?」
「はい!」
「それで、大切だと言われているのが…」
「キャッチフレーズです!」
「キャッチフレーズ?」
「…そうね。」
「その事もあるし、少し早めに練習を切り上げて。」
「部室で話しましょうか。」
「そうですね。」
「では、各自ストレッチが終わり次第、始めますよ。」
「「はーい!」」
「事前に印象づけておく方法なんて…あるの?」
「はい!」
「それで、大切だと言われているのが…」
「キャッチフレーズです!」
「キャッチフレーズ?」
「…そうね。」
「その事もあるし、少し早めに練習を切り上げて。」
「部室で話しましょうか。」
「そうですね。」
「では、各自ストレッチが終わり次第、始めますよ。」
「「はーい!」」
744: 2015/04/16(木) 06:33:20.13 ID:cRyBs5Cx.net
-----
「…と、言う訳で。」
「これがその、キャッチフレーズです。」
「出場チームは、このチーム紹介ページに。」
「キャッチフレーズを付けられるんです。」
「例えば…」
『恋の小悪魔』
『はんなりアイドル』
『With 優♡』
「なるほど…皆考えてるわね。」
「当然、ウチらも付けておいた方がええ、って訳やね。」
「はい。」
「私達μ'sを一言で言い表すような…」
「μ'sを一言で、か…」
「…と、言う訳で。」
「これがその、キャッチフレーズです。」
「出場チームは、このチーム紹介ページに。」
「キャッチフレーズを付けられるんです。」
「例えば…」
『恋の小悪魔』
『はんなりアイドル』
『With 優♡』
「なるほど…皆考えてるわね。」
「当然、ウチらも付けておいた方がええ、って訳やね。」
「はい。」
「私達μ'sを一言で言い表すような…」
「μ'sを一言で、か…」
745: 2015/04/16(木) 06:37:52.76 ID:cRyBs5Cx.net
-----
「…どう思う?希。」
「なにが?」
「キャッチフレーズよ。」
「うーん…」
「なんとかなると思うよ?」
「案外、あっさりしてるのね。」
「そう?」
「…ま、これは穂乃果ちゃんに任せるべきやと思うな♪」
「何故?」
「何となく、そんな気がするから。」
「それに…」
さっき届いた、メールを見返す
「…うん、ベストタイミング♪」
「…どう思う?希。」
「なにが?」
「キャッチフレーズよ。」
「うーん…」
「なんとかなると思うよ?」
「案外、あっさりしてるのね。」
「そう?」
「…ま、これは穂乃果ちゃんに任せるべきやと思うな♪」
「何故?」
「何となく、そんな気がするから。」
「それに…」
さっき届いた、メールを見返す
「…うん、ベストタイミング♪」
746: 2015/04/16(木) 06:38:20.10 ID:cRyBs5Cx.net
「…?」
「…ほら、えりち見て?」
「あれは…!」
「穂乃果ちゃんは、きっと答えを出すと思う。」
「そしてそれは、今のウチらに必要な事。」
「…そして、あの人にも。」
「だから…ウチらは、その手助けをしよ?」
「…」
「…ほんと、未だに希が分からないわ。」
「褒め言葉として、受け取っておくよ♪」
「…あとは任せたよ、ツバサちゃん♪」
「…ほら、えりち見て?」
「あれは…!」
「穂乃果ちゃんは、きっと答えを出すと思う。」
「そしてそれは、今のウチらに必要な事。」
「…そして、あの人にも。」
「だから…ウチらは、その手助けをしよ?」
「…」
「…ほんと、未だに希が分からないわ。」
「褒め言葉として、受け取っておくよ♪」
「…あとは任せたよ、ツバサちゃん♪」
747: 2015/04/16(木) 06:39:55.86 ID:cRyBs5Cx.net
-----
pipipi…
「…もしもし?」
「こんばんは、ツバサちゃん。」
「…うん。」
「あはは…やっぱり?」
「…うん。」
「うん。」
「…そっか。」
「穂乃果ちゃんも、同じ事考えてくれてたんやね。」
「…でも。」
「きっと、あの子は答えを出すよ。」
pipipi…
「…もしもし?」
「こんばんは、ツバサちゃん。」
「…うん。」
「あはは…やっぱり?」
「…うん。」
「うん。」
「…そっか。」
「穂乃果ちゃんも、同じ事考えてくれてたんやね。」
「…でも。」
「きっと、あの子は答えを出すよ。」
748: 2015/04/16(木) 06:40:21.44 ID:cRyBs5Cx.net
「…え?」
「いや、買い被りすぎやって♪」
「ウチは、ウチが思った事をしてるだけ。」
「でも、きっとこの答えは。」
「ウチらにとっても、ツバサちゃん達にとっても。」
「きっと、ひとつのキッカケになると思う。」
「だから…」
「この答えは、μ'sのキャッチフレーズとして。」
「ツバサちゃんに、送るよ。」
「…大丈夫。」
「だから、もう少し待ってて?」
「いや、買い被りすぎやって♪」
「ウチは、ウチが思った事をしてるだけ。」
「でも、きっとこの答えは。」
「ウチらにとっても、ツバサちゃん達にとっても。」
「きっと、ひとつのキッカケになると思う。」
「だから…」
「この答えは、μ'sのキャッチフレーズとして。」
「ツバサちゃんに、送るよ。」
「…大丈夫。」
「だから、もう少し待ってて?」
749: 2015/04/16(木) 06:41:03.95 ID:cRyBs5Cx.net
「…うん。」
「うん、ありがとう。」
「…え?」
「ああ、もちろん♪」
「もう伝えてあるから、あとはそっちのしたいように。」
「うん、後で送るね。」
「多分、来週辺りからなら大丈夫やと思う。」
「うん、よろしく。」
「…ふふっ。そうやね。」
「それじゃ、また。」
「うん、おやすみなさい。」
pi…
「…これでまた、次に進める。」
「うん、ありがとう。」
「…え?」
「ああ、もちろん♪」
「もう伝えてあるから、あとはそっちのしたいように。」
「うん、後で送るね。」
「多分、来週辺りからなら大丈夫やと思う。」
「うん、よろしく。」
「…ふふっ。そうやね。」
「それじゃ、また。」
「うん、おやすみなさい。」
pi…
「…これでまた、次に進める。」
750: 2015/04/16(木) 06:42:03.81 ID:cRyBs5Cx.net
「…さて、そろそろウチも寝ようかなー?」
お風呂も入ったし
髪の毛も、最近はちゃんと乾かしてる
「…」
立てかけた、μ'sの写真が目に入る
「あと、3ヶ月…か。」
「…」
pipipi
「ん?」
ケータイを手に取って、画面を見る
「…日曜?」
スクロールしていくと…
「ふふっ。なるほど♪」
お風呂も入ったし
髪の毛も、最近はちゃんと乾かしてる
「…」
立てかけた、μ'sの写真が目に入る
「あと、3ヶ月…か。」
「…」
pipipi
「ん?」
ケータイを手に取って、画面を見る
「…日曜?」
スクロールしていくと…
「ふふっ。なるほど♪」
751: 2015/04/16(木) 06:45:59.16 ID:cRyBs5Cx.net
-----
「はーい、お待たせー!」
穂乃果ちゃんのお母さんが、持って来てくれたそれを
臼の中に入れる
「「わあーっ…!!」」
うん、すっごくつやつやしてる♪
「ちゃんと出来るの?穂乃果…」
「お父さんに教わったもん!」
「~♪」
そう言って、穂乃果ちゃんは
杵で、つやつや光るそれを潰していく
「いっくよーっ!!」
「はいっ!」
「ほっ!」
海未ちゃんと二人で、それをついていく
「はーい、お待たせー!」
穂乃果ちゃんのお母さんが、持って来てくれたそれを
臼の中に入れる
「「わあーっ…!!」」
うん、すっごくつやつやしてる♪
「ちゃんと出来るの?穂乃果…」
「お父さんに教わったもん!」
「~♪」
そう言って、穂乃果ちゃんは
杵で、つやつや光るそれを潰していく
「いっくよーっ!!」
「はいっ!」
「ほっ!」
海未ちゃんと二人で、それをついていく
752: 2015/04/16(木) 06:46:28.12 ID:cRyBs5Cx.net
「よっ!」
「ほっ!」
「よっ!」
「ほっ!」
…うん、すごく息ぴったり♪
「わあ~っ!ご飯キラキラしてたねえ…!」
「お餅だねえ~♡」
「食べる気満々じゃない…」
花陽ちゃんは、もう待ちきれないみたい
「凛ちゃん…やってみる?」
「やるにゃーっ!!」
「真姫ちゃんも…!」
「いいわよ…それより、なんで急に餅つきなの?」
「ほっ!」
「よっ!」
「ほっ!」
…うん、すごく息ぴったり♪
「わあ~っ!ご飯キラキラしてたねえ…!」
「お餅だねえ~♡」
「食べる気満々じゃない…」
花陽ちゃんは、もう待ちきれないみたい
「凛ちゃん…やってみる?」
「やるにゃーっ!!」
「真姫ちゃんも…!」
「いいわよ…それより、なんで急に餅つきなの?」
753: 2015/04/16(木) 06:47:16.91 ID:cRyBs5Cx.net
「…なんか、考えてみたら。」
「学校のみんなに、なんのお礼もしてないな、って…」
「…お礼?」
「うん!」
「最終予選突破できたのって…」
「みんなのおかげでしょ?」
「でも、あのまま冬休み入っちゃって…」
「お正月になって…」
「だからって、お餅にする必要ないじゃない。」
「だって、他に浮かばなかったんだもん…!」
「それに、学校のみんなに会えば…」
「キャッチフレーズも思いつきそうだな、って♪」
穂乃果ちゃんらしい、理由やね♪
「学校のみんなに、なんのお礼もしてないな、って…」
「…お礼?」
「うん!」
「最終予選突破できたのって…」
「みんなのおかげでしょ?」
「でも、あのまま冬休み入っちゃって…」
「お正月になって…」
「だからって、お餅にする必要ないじゃない。」
「だって、他に浮かばなかったんだもん…!」
「それに、学校のみんなに会えば…」
「キャッチフレーズも思いつきそうだな、って♪」
穂乃果ちゃんらしい、理由やね♪
754: 2015/04/16(木) 06:47:57.69 ID:cRyBs5Cx.net
「…思いつく?」
「…!」
「お餅つきだけに…っ!!」
「「…」」
花陽ちゃんが、手に持ったお箸を落とす
「にこちゃん、寒いにゃ…」
「悪かったわよ…!」
「ついよ、つい…!」
「…」
「…よっ。」
構わず、凛ちゃんが続けようとしたけど…
「わあああ!!」
「危なーいっ!!」
「わああっ!?」
「…!」
「お餅つきだけに…っ!!」
「「…」」
花陽ちゃんが、手に持ったお箸を落とす
「にこちゃん、寒いにゃ…」
「悪かったわよ…!」
「ついよ、つい…!」
「…」
「…よっ。」
構わず、凛ちゃんが続けようとしたけど…
「わあああ!!」
「危なーいっ!!」
「わああっ!?」
755: 2015/04/16(木) 06:48:30.16 ID:cRyBs5Cx.net
後ろから亜里沙ちゃんが飛んで来て
海未ちゃんを押し倒した
「μ'sが怪我したら大変…!!」
「亜里沙…?」
「「…」」
「ぷっ…」
「「ふふふっ…」」
「叩こうとしてた訳じゃないにゃー。」
「…え?」
「さ、温かいうちに、終わらせよっ!」
海未ちゃんを押し倒した
「μ'sが怪我したら大変…!!」
「亜里沙…?」
「「…」」
「ぷっ…」
「「ふふふっ…」」
「叩こうとしてた訳じゃないにゃー。」
「…え?」
「さ、温かいうちに、終わらせよっ!」
756: 2015/04/16(木) 06:49:03.43 ID:cRyBs5Cx.net
-----
「お餅…?」
「スライム…?」
亜里沙ちゃん、受け取ったお餅を見て不思議そうな顔してる
「食べてみて?」
「ほっぺた落ちるから!」
「…はむっ。」
「…!」
「美味しい…!!」
「…おお!本格的ね!」
「「…!」」
穂乃果ちゃんが、駆けていく
「…へい、らっしゃい!!」
それじゃ、始めよか♪
「お餅…?」
「スライム…?」
亜里沙ちゃん、受け取ったお餅を見て不思議そうな顔してる
「食べてみて?」
「ほっぺた落ちるから!」
「…はむっ。」
「…!」
「美味しい…!!」
「…おお!本格的ね!」
「「…!」」
穂乃果ちゃんが、駆けていく
「…へい、らっしゃい!!」
それじゃ、始めよか♪
757: 2015/04/16(木) 06:51:43.94 ID:cRyBs5Cx.net
「はい、どうぞ♪」
「みんなの分、ありますからねー!」
続々と生徒が集まって来て
たちまち、穂むらの前が人で賑わう
「のーぞみちゃんっ!」
「…!」
「みんな…」
「最終予選突破、おめでとう♪」
「今日は、みんなで会いに来たよっ!」
「…ありがとう。」
「ほら、つきたてのお餅があるから、食べてってな?」
「もっちろん♪」
「そのために、朝抜いて来たんだから…!」
「もう、食い意地張り過ぎっ!」
「…ふふっ。」
「みんなの分、ありますからねー!」
続々と生徒が集まって来て
たちまち、穂むらの前が人で賑わう
「のーぞみちゃんっ!」
「…!」
「みんな…」
「最終予選突破、おめでとう♪」
「今日は、みんなで会いに来たよっ!」
「…ありがとう。」
「ほら、つきたてのお餅があるから、食べてってな?」
「もっちろん♪」
「そのために、朝抜いて来たんだから…!」
「もう、食い意地張り過ぎっ!」
「…ふふっ。」
759: 2015/04/16(木) 07:00:14.65 ID:cRyBs5Cx.net
「…ふう、こんなものかしら。」
「にこっちー、お疲れさま♪」
「ああ…希。」
「すごいよなあ…」
「ちょっと声かけたら、こんなに集まって。」
「穂乃果ちゃんや、他の皆の人望やね♪」
「…ま、そういう事ね。」
「アンタも…」
「友達、来てたみたいね。」
「…うん。」
「にこっちは…」
「…!」
「どうしたの?」
「…ううん?」
「それじゃウチは、あっちの手伝いしてくるね♪」
「にこっちー、お疲れさま♪」
「ああ…希。」
「すごいよなあ…」
「ちょっと声かけたら、こんなに集まって。」
「穂乃果ちゃんや、他の皆の人望やね♪」
「…ま、そういう事ね。」
「アンタも…」
「友達、来てたみたいね。」
「…うん。」
「にこっちは…」
「…!」
「どうしたの?」
「…ううん?」
「それじゃウチは、あっちの手伝いしてくるね♪」
760: 2015/04/16(木) 07:01:01.16 ID:cRyBs5Cx.net
ばっちり、2人とアイコンタクト
本当に…みんな、人望厚いなあ
「ふふっ…」
-----
「まったく、なんなのよ…」
「ま、みんな楽しそうだし…わぷっ!?」
「だーれだっ?」
「え…?」
「…ほら、時間切れになっちゃうよ?」
「うそ…」
「だって、この声…」
「ブーッ。時間切れー。」
「…やっぱり。」
「久しぶり…にこちゃん。」
本当に…みんな、人望厚いなあ
「ふふっ…」
-----
「まったく、なんなのよ…」
「ま、みんな楽しそうだし…わぷっ!?」
「だーれだっ?」
「え…?」
「…ほら、時間切れになっちゃうよ?」
「うそ…」
「だって、この声…」
「ブーッ。時間切れー。」
「…やっぱり。」
「久しぶり…にこちゃん。」
765: 2015/04/17(金) 10:01:41.51 ID:q00rEnj1.net
「…何しに来たのよ。」
「酷いなあ。」
「直接言いにこい、って言ったのは、にこちゃんでしょ?」
「…!」
「アイツ…」
「…ねえ、にこちゃん。」
「あのね…」
「もういいわ。」
「…?」
「謝らなくて、いい。」
「もう、後ろは振り返らないから。」
「にこちゃん…」
「…でも、アンタ達がいたから。」
「今、にこはここにいるの。」
「酷いなあ。」
「直接言いにこい、って言ったのは、にこちゃんでしょ?」
「…!」
「アイツ…」
「…ねえ、にこちゃん。」
「あのね…」
「もういいわ。」
「…?」
「謝らなくて、いい。」
「もう、後ろは振り返らないから。」
「にこちゃん…」
「…でも、アンタ達がいたから。」
「今、にこはここにいるの。」
766: 2015/04/17(金) 10:03:09.77 ID:q00rEnj1.net
「…ねえ、にこちゃん。」
「私達がいて…よかったって、思える?」
「…そうね。」
「正直…今でもアンタ達を許せるかって言われたら。」
「…よくわかんない。」
「「…」」
「でもね。」
「罪滅ぼしのつもりか知らないけど。」
「アンタ達が、μ'sの為に。」
「私のためにしてくれた事を、無かった事になんて出来ない。」
「…だから。」
「…!」
「もう、今までの事はチャラよ。」
「応援…してくれるんでしょ?」
「私達がいて…よかったって、思える?」
「…そうね。」
「正直…今でもアンタ達を許せるかって言われたら。」
「…よくわかんない。」
「「…」」
「でもね。」
「罪滅ぼしのつもりか知らないけど。」
「アンタ達が、μ'sの為に。」
「私のためにしてくれた事を、無かった事になんて出来ない。」
「…だから。」
「…!」
「もう、今までの事はチャラよ。」
「応援…してくれるんでしょ?」
767: 2015/04/17(金) 10:04:09.51 ID:q00rEnj1.net
「にこちゃん…」
「今まで、辛い事は何度もあった。」
「その度に、μ'sのみんなは助けてくれた。」
「…こうして、手を差し伸べてくれた。」
「私には、μ'sがある。」
「その、仲間がいる。」
「そう…思ってた。」
「でも、最終予選のとき。」
「…アンタ達からメールをもらって。」
「ううん…」
「その前だって、そう。」
「陰で支えてくれたのは。」
「アンタ達も、同じでしょ?」
「…」
「今まで、辛い事は何度もあった。」
「その度に、μ'sのみんなは助けてくれた。」
「…こうして、手を差し伸べてくれた。」
「私には、μ'sがある。」
「その、仲間がいる。」
「そう…思ってた。」
「でも、最終予選のとき。」
「…アンタ達からメールをもらって。」
「ううん…」
「その前だって、そう。」
「陰で支えてくれたのは。」
「アンタ達も、同じでしょ?」
「…」
768: 2015/04/17(金) 10:21:12.06 ID:q00rEnj1.net
「だから…っ!?」
「にこちゃーん!!」
「ちょっ…離れなさいよっ!」
「みんな見てるじゃない…っ///」
「ありがとう…」
「ありがとう、にこちゃん…!!」
「ったく…」
「ホント、感謝しなさいよね。」ナデナデ
「…」
「…?」
「…!?」
「希!?」
「いつからそこにっ…!!」
「にこちゃーん!!」
「ちょっ…離れなさいよっ!」
「みんな見てるじゃない…っ///」
「ありがとう…」
「ありがとう、にこちゃん…!!」
「ったく…」
「ホント、感謝しなさいよね。」ナデナデ
「…」
「…?」
「…!?」
「希!?」
「いつからそこにっ…!!」
769: 2015/04/17(金) 10:22:05.37 ID:q00rEnj1.net
「『何しに来たのよ』辺りからかなあ…?」
「ほとんど最初からじゃないっ!!」
「いやあ~…」
「2人に任せようと思ったんやけど。」
「やっぱり、気になって…えへへ。」
「はあ…最悪だわ。」
「またまた~。」
「…」
「…ありがとう。」
「…?にこっち、なんて?」
「何でも無い!!」
「ねえ、にこちゃん!」
「写真撮ろうよ!」
「…写真?」
「ほとんど最初からじゃないっ!!」
「いやあ~…」
「2人に任せようと思ったんやけど。」
「やっぱり、気になって…えへへ。」
「はあ…最悪だわ。」
「またまた~。」
「…」
「…ありがとう。」
「…?にこっち、なんて?」
「何でも無い!!」
「ねえ、にこちゃん!」
「写真撮ろうよ!」
「…写真?」
770: 2015/04/17(金) 10:22:35.14 ID:q00rEnj1.net
「ほら、私達3人の時も、撮った事無かったし…」
「だめかな?」
「…仕方ないわねえ。」
「ほら、みんな集合しなさい!」
「…にこちゃん!」
「海未、アンタも来なさい!」
「その辺の連中もつれて来て!」
「ええっ!?」
「いきなりなんですか…」
「写真よ、写真!」
「ポーズはもちろん…」
「「うんっ!」」
「せーのっ…」
「「にっこにっこにー☆」」
パシャッ
「だめかな?」
「…仕方ないわねえ。」
「ほら、みんな集合しなさい!」
「…にこちゃん!」
「海未、アンタも来なさい!」
「その辺の連中もつれて来て!」
「ええっ!?」
「いきなりなんですか…」
「写真よ、写真!」
「ポーズはもちろん…」
「「うんっ!」」
「せーのっ…」
「「にっこにっこにー☆」」
パシャッ
771: 2015/04/17(金) 10:29:35.24 ID:q00rEnj1.net
-----
「…みんな来てくれてよかったですね。」
「冬休み中なのに…ずいぶん集まったわね。」
「みんなそんなにお餅好きだったのかなあ?」
「好きだよ…美味しいもん♪」
「きっと…」
「みんな一緒だからだよ。」
「…え?」
「みんながいて、私達がいて。」
「…だからだと思う。」
「なんかわかるような…」
「分からないような?」
「それが…キャッチフレーズ?」
「ううーん…ここまで出てる…」
そう言って、喉を指す穂乃果ちゃん
「…みんな来てくれてよかったですね。」
「冬休み中なのに…ずいぶん集まったわね。」
「みんなそんなにお餅好きだったのかなあ?」
「好きだよ…美味しいもん♪」
「きっと…」
「みんな一緒だからだよ。」
「…え?」
「みんながいて、私達がいて。」
「…だからだと思う。」
「なんかわかるような…」
「分からないような?」
「それが…キャッチフレーズ?」
「ううーん…ここまで出てる…」
そう言って、喉を指す穂乃果ちゃん
772: 2015/04/17(金) 10:30:02.12 ID:q00rEnj1.net
「「…」」
「ホントだよおっ!?」
「もうちょっとなの!」
「もうちょっとで、そうだ!ってなる気がするんだけど…」
「…」
「まあ、出てこないのを待ってても仕方ないわ。」
「一旦片付けて、練習に行きましょう。」
「「はーい。」」
-----
「はあっ…はあっ…」
男坂を、一気に駆け上がる
やっぱり、お餅つきの後はしんどいなあ…
なんて考えていると、ようやくゴールが見えて来た
「ホントだよおっ!?」
「もうちょっとなの!」
「もうちょっとで、そうだ!ってなる気がするんだけど…」
「…」
「まあ、出てこないのを待ってても仕方ないわ。」
「一旦片付けて、練習に行きましょう。」
「「はーい。」」
-----
「はあっ…はあっ…」
男坂を、一気に駆け上がる
やっぱり、お餅つきの後はしんどいなあ…
なんて考えていると、ようやくゴールが見えて来た
773: 2015/04/17(金) 10:30:44.33 ID:q00rEnj1.net
「…ふうー。」
「はい、希もなかなか良いタイムです!」
「…ほんと?」
「ええ。」
「やはりみんな、順調にタイムが伸びてますね。」
「良い傾向です。」
「ふふっ。」
「海未ちゃんに褒められると、なんか嬉しいやん♪」
「わ、私だって、褒めるときくらいありますよ…!」
「…」
「し、信じて下さいっ!」
ふふっ…海未ちゃんは、やっぱり可愛いなあ
「…それより、聞きましたよ。」
「ん?」
「はい、希もなかなか良いタイムです!」
「…ほんと?」
「ええ。」
「やはりみんな、順調にタイムが伸びてますね。」
「良い傾向です。」
「ふふっ。」
「海未ちゃんに褒められると、なんか嬉しいやん♪」
「わ、私だって、褒めるときくらいありますよ…!」
「…」
「し、信じて下さいっ!」
ふふっ…海未ちゃんは、やっぱり可愛いなあ
「…それより、聞きましたよ。」
「ん?」
774: 2015/04/17(金) 10:31:15.10 ID:q00rEnj1.net
「次の週末の事です。」
「…ああ!」
「まったく…いつの間に、そんな話が進んでいたのですか。」
「まあまあ、ええやん?」
「海未ちゃんも、気になる所やろ?」
「それは…そうですが。」
「まあ、えりちもいるんやし。」
「大丈夫、大丈夫♪」
「もう…」
「希には、敵いませんね。」
-----
「…ぷはーっ。」
一旦、練習を休憩してると
穂乃果ちゃんが、何かを見つけたみたい
あれは…絵馬?
「…ああ!」
「まったく…いつの間に、そんな話が進んでいたのですか。」
「まあまあ、ええやん?」
「海未ちゃんも、気になる所やろ?」
「それは…そうですが。」
「まあ、えりちもいるんやし。」
「大丈夫、大丈夫♪」
「もう…」
「希には、敵いませんね。」
-----
「…ぷはーっ。」
一旦、練習を休憩してると
穂乃果ちゃんが、何かを見つけたみたい
あれは…絵馬?
775: 2015/04/17(金) 10:37:56.26 ID:q00rEnj1.net
「…!」
「凄い数ね…」
みんなで、近くに行く
「お正月明けですからね…」
「…あ。」
穂乃果ちゃんが、手に取ったそれには
『μ's fight!!』の文字が
可愛らしいみんなのイラストも
その下に描かれてる
「これ、音ノ木坂の生徒の…」
「こっちもです。」
海未ちゃんが、辺りにあるのを指す
「…!」
「見て…!!」
「凄い数ね…」
みんなで、近くに行く
「お正月明けですからね…」
「…あ。」
穂乃果ちゃんが、手に取ったそれには
『μ's fight!!』の文字が
可愛らしいみんなのイラストも
その下に描かれてる
「これ、音ノ木坂の生徒の…」
「こっちもです。」
海未ちゃんが、辺りにあるのを指す
「…!」
「見て…!!」
776: 2015/04/17(金) 10:38:24.55 ID:q00rEnj1.net
ことりちゃんが見つけた、それは…
『μ'sが本大会で遅刻しませんように!!』
『大会の日、晴れますように!!』
雪穂ちゃん…
亜里沙ちゃん…
「…」
「…!」
「そっか…!」
「分かった!」
「そうだ、これだよっ!!」
「「…えっ?」」
「何なのよ…いきなり。」
『μ'sが本大会で遅刻しませんように!!』
『大会の日、晴れますように!!』
雪穂ちゃん…
亜里沙ちゃん…
「…」
「…!」
「そっか…!」
「分かった!」
「そうだ、これだよっ!!」
「「…えっ?」」
「何なのよ…いきなり。」
777: 2015/04/17(金) 10:38:51.23 ID:q00rEnj1.net
「μ'sの原動力!」
「なんで私達が頑張れるか。」
「頑張ってこられたか。」
バッと、両手を広げる
「μ'sって、これなんだよ!!」
「これが…?」
「うん!」
「一生懸命頑張って、それをみんなが応援してくれて。」
「一緒に成長していける…!」
「それが全てなんだよ!」
「みんなが同じ気持ちで頑張って…」
「前に進んで、少しずつ夢を叶えていく。」
「それがスクールアイドル…」
「それが、μ'sなんだよっ!!」
「なんで私達が頑張れるか。」
「頑張ってこられたか。」
バッと、両手を広げる
「μ'sって、これなんだよ!!」
「これが…?」
「うん!」
「一生懸命頑張って、それをみんなが応援してくれて。」
「一緒に成長していける…!」
「それが全てなんだよ!」
「みんなが同じ気持ちで頑張って…」
「前に進んで、少しずつ夢を叶えていく。」
「それがスクールアイドル…」
「それが、μ'sなんだよっ!!」
778: 2015/04/17(金) 10:39:25.44 ID:q00rEnj1.net
「「…」」
「みんなの、力…」
「それが、μ's…」
音ノ木坂に通う生徒が
先生や、保護者の人たちが
ライバルの、人たちまで
…そして何より、ウチら自身が
優勝を、願ってる
みんなで、同じ物を目指して
そのために、頑張るウチらやから
支えてもらってる、ウチらやから
これは、ウチらだけの夢じゃない
…みんなの、夢
みんなで、叶える夢
それを紡ぐ、物語
いつだって…ひとりじゃない
これは
---『みんなで叶える物語』
「みんなの、力…」
「それが、μ's…」
音ノ木坂に通う生徒が
先生や、保護者の人たちが
ライバルの、人たちまで
…そして何より、ウチら自身が
優勝を、願ってる
みんなで、同じ物を目指して
そのために、頑張るウチらやから
支えてもらってる、ウチらやから
これは、ウチらだけの夢じゃない
…みんなの、夢
みんなで、叶える夢
それを紡ぐ、物語
いつだって…ひとりじゃない
これは
---『みんなで叶える物語』
784: 2015/04/18(土) 01:52:40.91 ID:LF80GfgX.net
Side Story
自分らしさと導き手
Another Side: U
自分らしさと導き手
Another Side: U
785: 2015/04/18(土) 01:53:10.88 ID:LF80GfgX.net
-----
週末…ですね
まったく、希には困った物です
いきなり、こんな予定を入れるなんて
しかも、本人の与り知らぬ所で
…ですが
恐らく、有意義な時間となるでしょう
絵里も、今日はいますしね
「…ふう。」
私とした事が
少し…緊張しているみたいです
まあ、当然かもしれませんが
なにせ、今日会うのは…
週末…ですね
まったく、希には困った物です
いきなり、こんな予定を入れるなんて
しかも、本人の与り知らぬ所で
…ですが
恐らく、有意義な時間となるでしょう
絵里も、今日はいますしね
「…ふう。」
私とした事が
少し…緊張しているみたいです
まあ、当然かもしれませんが
なにせ、今日会うのは…
786: 2015/04/18(土) 01:53:54.68 ID:LF80GfgX.net
「行って参ります。」
玄関から一瞥して
日の差す外へと足を踏み出します
やはり…少し、寒いですね
少し大きめの荷物を抱えて
待ち合わせの場所まで
「時間は…まだ、早いですが。」
今日の私達は、学ぶ立場
…で、あるなら
待たせる訳には、いきませんからね
期待と、少しの不安を胸に秘めて
寒空のもと、私は歩き始めました
玄関から一瞥して
日の差す外へと足を踏み出します
やはり…少し、寒いですね
少し大きめの荷物を抱えて
待ち合わせの場所まで
「時間は…まだ、早いですが。」
今日の私達は、学ぶ立場
…で、あるなら
待たせる訳には、いきませんからね
期待と、少しの不安を胸に秘めて
寒空のもと、私は歩き始めました
787: 2015/04/18(土) 01:54:39.51 ID:LF80GfgX.net
-----
駅前の時計台の下
確か、そこが待ち合わせ場所ですが…
近づくにつれ、その姿が見えてきました
思わず時間を確認すると
まだ予定の20分前
…流石、と言うべき所なのでしょうか
「お待たせしました。」
「…おはよう。」
「まさか、もう来られているとは思いませんでした。」
「ふふ…なに。」
「少し、早くに目が覚めただけだ。」
「…もちろん。」
「君たちに期待しているが故…でもあるが。」
「あ、ありがとうございます///」
「…統堂さん。」
駅前の時計台の下
確か、そこが待ち合わせ場所ですが…
近づくにつれ、その姿が見えてきました
思わず時間を確認すると
まだ予定の20分前
…流石、と言うべき所なのでしょうか
「お待たせしました。」
「…おはよう。」
「まさか、もう来られているとは思いませんでした。」
「ふふ…なに。」
「少し、早くに目が覚めただけだ。」
「…もちろん。」
「君たちに期待しているが故…でもあるが。」
「あ、ありがとうございます///」
「…統堂さん。」
788: 2015/04/18(土) 01:55:28.57 ID:LF80GfgX.net
私がそう言うと
統堂さんは、少し渋い顔をしました
「あ、あの、何か失礼を…」
「いや、そういう訳ではないんだ。」
「ただ…」
「せっかく、こうして休日に会うんだ。」
「英玲奈、と呼んでくれるとありがたい。」
「何より…その方が、早く打ち解けられるだろう?」
「で、ですが…」
「私も、もっと君たちと仲良くなりたいんだ。」
「ツバサと…希のように。」
「統堂さん…あ、いえ…///」
「ふふ、慣れてからで構わない。」
「よろしくな。」
「…海未。」
「…はい///」
統堂さんは、少し渋い顔をしました
「あ、あの、何か失礼を…」
「いや、そういう訳ではないんだ。」
「ただ…」
「せっかく、こうして休日に会うんだ。」
「英玲奈、と呼んでくれるとありがたい。」
「何より…その方が、早く打ち解けられるだろう?」
「で、ですが…」
「私も、もっと君たちと仲良くなりたいんだ。」
「ツバサと…希のように。」
「統堂さん…あ、いえ…///」
「ふふ、慣れてからで構わない。」
「よろしくな。」
「…海未。」
「…はい///」
789: 2015/04/18(土) 01:56:42.84 ID:LF80GfgX.net
とりあえず、導入部分だけ
明日の朝、少し更新します
それでは、おやすみなさい
明日の朝、少し更新します
それでは、おやすみなさい
792: 2015/04/18(土) 10:44:21.58 ID:LF80GfgX.net
「…あら。」
「遅れちゃったかしら?」
「絵里…!」
「いや、まだ5分前だ。」
「そう?よかった♪」
「おはよう、英玲奈。」
「おはよう、絵里。」
…絵里は、呼び方がとてもスムーズですね
やはり、先輩禁止を言いだす事はあるのでしょうか
…なにより
いつの間にこの2人は仲良くなったのでしょうか
「今日はわざわざ来てもらってすまない。」
「ツバサと希からも聞いたと思うが。」
「できれば、君たちの力に少しでもなれれば、と思ってな。」
「遅れちゃったかしら?」
「絵里…!」
「いや、まだ5分前だ。」
「そう?よかった♪」
「おはよう、英玲奈。」
「おはよう、絵里。」
…絵里は、呼び方がとてもスムーズですね
やはり、先輩禁止を言いだす事はあるのでしょうか
…なにより
いつの間にこの2人は仲良くなったのでしょうか
「今日はわざわざ来てもらってすまない。」
「ツバサと希からも聞いたと思うが。」
「できれば、君たちの力に少しでもなれれば、と思ってな。」
793: 2015/04/18(土) 10:44:51.04 ID:LF80GfgX.net
「ありがとうございます。」
「礼を言うのは、こちらの方だ。」
「君たちμ'sがいたからこそ。」
「我々も努力してこられたし。」
「…負けたくないと思えた。」
「残された時間は幾ばくもないが…」
「できれば、最後まで君たちとは。」
「切磋琢磨しあえる関係でありたいと思っている。」
「…だからこその、今日だ。」
「…!」
「本日はよろしくお願いします。」
「そんなに、固くならなくていい。」
「…だが。」
「それが、君らしさなのだろうな。」
「礼を言うのは、こちらの方だ。」
「君たちμ'sがいたからこそ。」
「我々も努力してこられたし。」
「…負けたくないと思えた。」
「残された時間は幾ばくもないが…」
「できれば、最後まで君たちとは。」
「切磋琢磨しあえる関係でありたいと思っている。」
「…だからこその、今日だ。」
「…!」
「本日はよろしくお願いします。」
「そんなに、固くならなくていい。」
「…だが。」
「それが、君らしさなのだろうな。」
794: 2015/04/18(土) 10:45:16.60 ID:LF80GfgX.net
私らしさ…
私らしさとは、なんでしょうか
物心ついた時から
私は、この性格・言動で過ごしてきました
間違っているとは思いませんが…
なにか、ひっかかる気もします
「…ふっ。」
そんな様子の私を察してか
英玲奈さんが、少し笑いました
「…それでは、行こうか。」
「重い荷物を持ち続けるのも、しんどいだろう?」
「…それで。」
「今日は、どこでやるの?」
「…ついてくれば、分かるさ。」
そう言って、英玲奈さんは歩き始めました
私らしさとは、なんでしょうか
物心ついた時から
私は、この性格・言動で過ごしてきました
間違っているとは思いませんが…
なにか、ひっかかる気もします
「…ふっ。」
そんな様子の私を察してか
英玲奈さんが、少し笑いました
「…それでは、行こうか。」
「重い荷物を持ち続けるのも、しんどいだろう?」
「…それで。」
「今日は、どこでやるの?」
「…ついてくれば、分かるさ。」
そう言って、英玲奈さんは歩き始めました
795: 2015/04/18(土) 10:45:46.47 ID:LF80GfgX.net
-----
「あ、あの…///」
「それでは早速、歌ってもらおうか。」
「こ、ここは…?」
「ここって…」
「カラオケじゃない、海未。」
そ、そんな事は分かっています!
私が知りたいのは、なぜカラオケに来たのかと…
「…せっかくこうして会えたんだ。」
「親睦を深めると思って、付き合ってはくれないか?」
英玲奈さんにそう言われると
私は、嬉しいような、恥ずかしいような…
「それに、ただ遊ぶだけ、というのももったいないし。」
「私が指摘できる所は、見させてもらう。」
「あ、あの…///」
「それでは早速、歌ってもらおうか。」
「こ、ここは…?」
「ここって…」
「カラオケじゃない、海未。」
そ、そんな事は分かっています!
私が知りたいのは、なぜカラオケに来たのかと…
「…せっかくこうして会えたんだ。」
「親睦を深めると思って、付き合ってはくれないか?」
英玲奈さんにそう言われると
私は、嬉しいような、恥ずかしいような…
「それに、ただ遊ぶだけ、というのももったいないし。」
「私が指摘できる所は、見させてもらう。」
796: 2015/04/18(土) 10:46:12.18 ID:LF80GfgX.net
「指摘…」
「別に、いじめようとかではない。」
「少しでも力になりたいだけだ。」
「我々の届かなかった夢だからこそ。」
「…君たちには、掴んでほしいと思っている。」
「英玲奈さん…」
「…呼んでくれたな、海未。」
「あ、その…///」
「いいんだ、嬉しいよ。」
「は、はい。」
「それでは、早速どうだろう?」
「わ、私ですかっ!?」
い、いきなり歌う事になるとは…
それに、英玲奈さんの前で醜態を晒すわけには…
「別に、いじめようとかではない。」
「少しでも力になりたいだけだ。」
「我々の届かなかった夢だからこそ。」
「…君たちには、掴んでほしいと思っている。」
「英玲奈さん…」
「…呼んでくれたな、海未。」
「あ、その…///」
「いいんだ、嬉しいよ。」
「は、はい。」
「それでは、早速どうだろう?」
「わ、私ですかっ!?」
い、いきなり歌う事になるとは…
それに、英玲奈さんの前で醜態を晒すわけには…
797: 2015/04/18(土) 10:46:39.77 ID:LF80GfgX.net
「…ッ!」
考えれば考えるほど
頭が真っ白になってきます
あの、天下のA-RISEの前で
私一人が、歌う…?
な、何を歌えばいいんでしょうか…
必氏に歌う曲を探していると
横から声がかかりました
「じゃあ海未、一緒に歌いましょう?」
「…ほら、これなんかどう?」
「絵里…」
「…流石に、最初は緊張するわ。」
「だから…ね?」
「いいでしょ?英玲奈。」
考えれば考えるほど
頭が真っ白になってきます
あの、天下のA-RISEの前で
私一人が、歌う…?
な、何を歌えばいいんでしょうか…
必氏に歌う曲を探していると
横から声がかかりました
「じゃあ海未、一緒に歌いましょう?」
「…ほら、これなんかどう?」
「絵里…」
「…流石に、最初は緊張するわ。」
「だから…ね?」
「いいでしょ?英玲奈。」
798: 2015/04/18(土) 10:47:16.32 ID:LF80GfgX.net
絵里が、私を気にかけてくれています
…やはり
これが、最年長者の力なのでしょうか。
「…」
「どう?英玲奈。」
「そうだな。」
「確かに、急すぎたかもしれない。」
「…すまなかった。」
「い、いえっ…!」
「それじゃ、海未。」
「一緒に歌いましょ?」
「…ありがとうございます、絵里。」
少しだけ…気分が、ほぐれました
「…」
「希に聞いていた通り…か。」
…やはり
これが、最年長者の力なのでしょうか。
「…」
「どう?英玲奈。」
「そうだな。」
「確かに、急すぎたかもしれない。」
「…すまなかった。」
「い、いえっ…!」
「それじゃ、海未。」
「一緒に歌いましょ?」
「…ありがとうございます、絵里。」
少しだけ…気分が、ほぐれました
「…」
「希に聞いていた通り…か。」
799: 2015/04/18(土) 10:48:18.94 ID:LF80GfgX.net
一旦ここまで
また夜に会いましょう
また夜に会いましょう
804: 2015/04/19(日) 01:22:59.58 ID:1k75HTSS.net
-----
それから私は
絵里の助けもあって
最初こそ緊張しましたが
カラオケを楽しむ事ができました
英玲奈さんとのデュエットも新鮮で
仲良く…なれた気がします
また、その時々に英玲奈さんが教えてくれた
疲れない声の出し方やブレスの方法など
実際のトレーニング方法と一緒に学ばせて頂き
それだけを取っても、来てよかったと思えました
そして私達は
練習メニューの改善のために
UTXの会議室に案内されました
それから私は
絵里の助けもあって
最初こそ緊張しましたが
カラオケを楽しむ事ができました
英玲奈さんとのデュエットも新鮮で
仲良く…なれた気がします
また、その時々に英玲奈さんが教えてくれた
疲れない声の出し方やブレスの方法など
実際のトレーニング方法と一緒に学ばせて頂き
それだけを取っても、来てよかったと思えました
そして私達は
練習メニューの改善のために
UTXの会議室に案内されました
805: 2015/04/19(日) 01:23:35.25 ID:1k75HTSS.net
「…と、まあ、こんな感じだ。」
「何か、質問はあるか?」
「思っていたよりも、練習時間は少ないのね。」
「…そうだな。」
「私達が3人というのもあるが…」
「実際、練習において練度を高めるのは。」
「時間ではなく効率と内容だと思っている。」
「ただ、時間を浪費するだけでは意味がない…と?」
「そうだ。」
「そしてそれは、体の不調にも繋がる。」
「…」
「オーバーワークは、誰にでも起り得る。」
「目指せばそれだけ、周りが見えなくなることもある。」
「…皮肉な物ではあるが。」
「何か、質問はあるか?」
「思っていたよりも、練習時間は少ないのね。」
「…そうだな。」
「私達が3人というのもあるが…」
「実際、練習において練度を高めるのは。」
「時間ではなく効率と内容だと思っている。」
「ただ、時間を浪費するだけでは意味がない…と?」
「そうだ。」
「そしてそれは、体の不調にも繋がる。」
「…」
「オーバーワークは、誰にでも起り得る。」
「目指せばそれだけ、周りが見えなくなることもある。」
「…皮肉な物ではあるが。」
806: 2015/04/19(日) 01:24:08.94 ID:1k75HTSS.net
「だからこそ。」
「私達は、週に一度完全休養日を取り入れている。」
「休養日と言っても、体を休める事を主としている。」
「言ってしまえば、コミュニケーションをとる日だ。」
「コミュニケーション…」
「私達は3人だからな。」
「少しの意識のズレが、結果に繋がってしまう。」
「だから、この日に。」
「お互いが思っている事を言い合うのだ。」
「時には、衝突だってする。」
「理解できないと、一日中喧嘩した事だってあった。」
「…それでも、ここまで来られたのは。」
「全員が…同じ物を目指していたからだ。」
「それが、ラブライブ…ですか。」
「ああ。」
「私達は、週に一度完全休養日を取り入れている。」
「休養日と言っても、体を休める事を主としている。」
「言ってしまえば、コミュニケーションをとる日だ。」
「コミュニケーション…」
「私達は3人だからな。」
「少しの意識のズレが、結果に繋がってしまう。」
「だから、この日に。」
「お互いが思っている事を言い合うのだ。」
「時には、衝突だってする。」
「理解できないと、一日中喧嘩した事だってあった。」
「…それでも、ここまで来られたのは。」
「全員が…同じ物を目指していたからだ。」
「それが、ラブライブ…ですか。」
「ああ。」
807: 2015/04/19(日) 01:24:37.33 ID:1k75HTSS.net
「何も、同じようにする必要はない。」
「君たちには、君たちなりのやり方もあるだろう。」
「だが、出来るならば完全休養日は入れた方がいい。」
「今までのステージを見て。」
「基礎的な体力・振り付けなどは申し分ないと言える。」
「これからは、そういった練習は少なくして。」
「体の調整を主にしていくべきだ。」
「…なるほど。」
「…さて、まだ何か質問はあるか?」
「…いえ。」
「ありがとうございます、英玲奈さん。」
「なに、礼には及ばない。」
「言いだしたのは、こちらからだ。」
「君たちには、君たちなりのやり方もあるだろう。」
「だが、出来るならば完全休養日は入れた方がいい。」
「今までのステージを見て。」
「基礎的な体力・振り付けなどは申し分ないと言える。」
「これからは、そういった練習は少なくして。」
「体の調整を主にしていくべきだ。」
「…なるほど。」
「…さて、まだ何か質問はあるか?」
「…いえ。」
「ありがとうございます、英玲奈さん。」
「なに、礼には及ばない。」
「言いだしたのは、こちらからだ。」
808: 2015/04/19(日) 01:25:08.94 ID:1k75HTSS.net
「それでも…ありがとうございます。」
「…」
「…ずっと机に向かうのも、疲れただろう。」
「実際に出来るトレーニングなど。」
「少し…やってみようか。」
「練習着は持って来たな?」
「着替えて、レッスン場に来てくれ。」
「私も、すぐに行こう。」
「…はい!」
-----
「英玲奈さん、遅いですね…」
「まあ、わざわざ時間をとってくれたみたいだしね。」
「もう少し、待ってみましょう?」
「それにしても…」
「こんなに色々としてもらえて、なんだか申し訳ないですね。」
「…」
「…ずっと机に向かうのも、疲れただろう。」
「実際に出来るトレーニングなど。」
「少し…やってみようか。」
「練習着は持って来たな?」
「着替えて、レッスン場に来てくれ。」
「私も、すぐに行こう。」
「…はい!」
-----
「英玲奈さん、遅いですね…」
「まあ、わざわざ時間をとってくれたみたいだしね。」
「もう少し、待ってみましょう?」
「それにしても…」
「こんなに色々としてもらえて、なんだか申し訳ないですね。」
809: 2015/04/19(日) 01:25:49.51 ID:1k75HTSS.net
ガチャッ
「…すまない、遅くなった。」
「それじゃ、始めようか。」
私達が英玲奈さんに伝えたトレーニングと合わせて
空いた時間に出来るトレーニングなど
ひとつひとつ、やり方を教えてもらい
とても実のある、充実した時間となりました
「…ふう。」
ですが、流石にここまで色々やると汗をかきますね
私も絵里も、ほんのりと体が熱くなってきたところで
…不意に、英玲奈さんが口を開きました
「…では、一曲踊ってみようか。」
「…え?」
「…すまない、遅くなった。」
「それじゃ、始めようか。」
私達が英玲奈さんに伝えたトレーニングと合わせて
空いた時間に出来るトレーニングなど
ひとつひとつ、やり方を教えてもらい
とても実のある、充実した時間となりました
「…ふう。」
ですが、流石にここまで色々やると汗をかきますね
私も絵里も、ほんのりと体が熱くなってきたところで
…不意に、英玲奈さんが口を開きました
「…では、一曲踊ってみようか。」
「…え?」
810: 2015/04/19(日) 01:26:16.21 ID:1k75HTSS.net
「…実は、今日のメインはこれなんだ。」
「メイン…?」
「少し…頼まれてな。」
「先ほど、来るのが遅かっただろう?」
「実は、隣のトレーニング室で。」
「我々の後輩とも言える…」
「芸能科の生徒が集まっている。」
「そこで、一曲披露してもらいたいのだ。」
「…!?」
「不躾なお願いだというのは分かっているが。」
「彼女たちに…自分の、目標を。」
「競うべき相手を、知ってほしいのだ。」
「メイン…?」
「少し…頼まれてな。」
「先ほど、来るのが遅かっただろう?」
「実は、隣のトレーニング室で。」
「我々の後輩とも言える…」
「芸能科の生徒が集まっている。」
「そこで、一曲披露してもらいたいのだ。」
「…!?」
「不躾なお願いだというのは分かっているが。」
「彼女たちに…自分の、目標を。」
「競うべき相手を、知ってほしいのだ。」
811: 2015/04/19(日) 01:27:17.31 ID:1k75HTSS.net
突然の英玲奈さんの言葉に
思わず、身構えてしまいます
「そして、できれば。」
「海未…君に、踊ってもらいたい。」
「わ、私一人ですか…!?」
「…!」
「ああ。」
「絵里は、もうすぐ卒業してしまうからな。」
「できれば、ライバルとなる存在の。」
「海未にやってもらいたい。」
「…これは、単なるお願いだ。」
「そこまで深く考えなくてもいい。」
「本番の事もあるだろうから。」
「断ってくれても構わない。」
「だが…どうだろうか?」
「私が…」
ひとりで、踊る?
思わず、身構えてしまいます
「そして、できれば。」
「海未…君に、踊ってもらいたい。」
「わ、私一人ですか…!?」
「…!」
「ああ。」
「絵里は、もうすぐ卒業してしまうからな。」
「できれば、ライバルとなる存在の。」
「海未にやってもらいたい。」
「…これは、単なるお願いだ。」
「そこまで深く考えなくてもいい。」
「本番の事もあるだろうから。」
「断ってくれても構わない。」
「だが…どうだろうか?」
「私が…」
ひとりで、踊る?
814: 2015/04/19(日) 09:55:11.54 ID:1k75HTSS.net
「む…」
「む?」
「無理ですっ!!」
そんな、一人で…
しかも、A-RISEの候補生の前でなんて…
「は、恥ずかしすぎますっ…///」
「…」
私がそう言うと、英玲奈さんは寂しそうな顔をしました
「あ…」
今日は、私達のために色々として下さったのに…
こ、これが、お礼になるのなら…
「…ッ!」
「や、やっぱり無理ですっ!!」
「む?」
「無理ですっ!!」
そんな、一人で…
しかも、A-RISEの候補生の前でなんて…
「は、恥ずかしすぎますっ…///」
「…」
私がそう言うと、英玲奈さんは寂しそうな顔をしました
「あ…」
今日は、私達のために色々として下さったのに…
こ、これが、お礼になるのなら…
「…ッ!」
「や、やっぱり無理ですっ!!」
815: 2015/04/19(日) 09:55:41.55 ID:1k75HTSS.net
「…そうか。」
あ、呆れられてしまったでしょうか…
でも、私ひとりなんて…
「海未…」
「ねえ、英玲奈。」
「私も一緒じゃ…ダメかしら?」
「絵里。」
「今日の事は、すっごく感謝してる。」
「出来れば、何かお返しをしたいとも思ってた。」
「だから、踊るのは構わない。」
「でも…海未は、恥ずかしがり屋だから。」
「2人で踊るのは…ダメ?」
「絵里…」
あ、呆れられてしまったでしょうか…
でも、私ひとりなんて…
「海未…」
「ねえ、英玲奈。」
「私も一緒じゃ…ダメかしら?」
「絵里。」
「今日の事は、すっごく感謝してる。」
「出来れば、何かお返しをしたいとも思ってた。」
「だから、踊るのは構わない。」
「でも…海未は、恥ずかしがり屋だから。」
「2人で踊るのは…ダメ?」
「絵里…」
816: 2015/04/19(日) 09:56:27.01 ID:1k75HTSS.net
「…」
英玲奈さんは、少し考えています
ですが、できれば私も…絵里と、一緒がいいです
「やはり…か。」
「…?」
「ひとつ…私が、気に入らない事があるとするならば。」
「それは、海未…君のその、性格だ。」
「え…?」
「海未…君は良く言えば、思慮深い。」
「仲間思いで、かつ、芯がある。」
「練習の時だって、例え嫌われ役を買ってでも。」
「君は、仲間のために努力していると聞いている。」
「それは、他の誰にも出来ない。」
「君にしか出来ない…君らしさ、と言うべき物だ。」
「私…らしさ…」
英玲奈さんは、少し考えています
ですが、できれば私も…絵里と、一緒がいいです
「やはり…か。」
「…?」
「ひとつ…私が、気に入らない事があるとするならば。」
「それは、海未…君のその、性格だ。」
「え…?」
「海未…君は良く言えば、思慮深い。」
「仲間思いで、かつ、芯がある。」
「練習の時だって、例え嫌われ役を買ってでも。」
「君は、仲間のために努力していると聞いている。」
「それは、他の誰にも出来ない。」
「君にしか出来ない…君らしさ、と言うべき物だ。」
「私…らしさ…」
817: 2015/04/19(日) 09:57:55.36 ID:1k75HTSS.net
「だが…海未。」
「そうまでして、客観的に物事を判断できる君が。」
「なぜ、自分の事となるとそこまで弱気になる?」
「そ、それは…」
「…」
「私には、人前に立つ事も…」
「ましてや、アイドルなんて…似合わない、ですから。」
「…」
「不思議なんです。」
「どうして、今私がここにいるのか。」
「もちろん、μ'sとしての活動は好きです。」
「予選を勝ち抜いて、涙が出るほど嬉しかったのも、覚えています。」
「…ですが。」
「本当に…私で、いいのか…と。」
「そうまでして、客観的に物事を判断できる君が。」
「なぜ、自分の事となるとそこまで弱気になる?」
「そ、それは…」
「…」
「私には、人前に立つ事も…」
「ましてや、アイドルなんて…似合わない、ですから。」
「…」
「不思議なんです。」
「どうして、今私がここにいるのか。」
「もちろん、μ'sとしての活動は好きです。」
「予選を勝ち抜いて、涙が出るほど嬉しかったのも、覚えています。」
「…ですが。」
「本当に…私で、いいのか…と。」
818: 2015/04/19(日) 09:58:23.58 ID:1k75HTSS.net
「…どういうことだ?」
「私は、もともとスクールアイドルをやるつもりではありませんでした。」
「穂乃果とことりに誘われ。」
「なし崩しに参加したも同然です。」
「もちろん、今は好きです。」
「歌うのも…踊るのも。」
「ですがそれは、みんながいるからで。」
「みんなが、努力して来たからで。」
「私自身は…昔のまま、なんです。」
「この性格だって…」
「周りからは、古風だ、格好良いと言われ。」
「他の生徒からは…憧れる、とまで言われています。」
「私は、もともとスクールアイドルをやるつもりではありませんでした。」
「穂乃果とことりに誘われ。」
「なし崩しに参加したも同然です。」
「もちろん、今は好きです。」
「歌うのも…踊るのも。」
「ですがそれは、みんながいるからで。」
「みんなが、努力して来たからで。」
「私自身は…昔のまま、なんです。」
「この性格だって…」
「周りからは、古風だ、格好良いと言われ。」
「他の生徒からは…憧れる、とまで言われています。」
819: 2015/04/19(日) 09:59:15.14 ID:1k75HTSS.net
「嬉しくない訳ではありませんが…」
「正直、何が本当の自分か分からないのです。」
「…」
「園田海未のレッテルを張られた…園田海未、か。」
「…え?」
「確かに、私も海未の事を聞かれたら。」
「さっきの君と同じように答えるだろう。」
「…だが、それがどうした?」
「…え?」
「君は、みんなに憧れられたいから、アイドルをしているのか?」
「格好良いと言ってほしくて、続けているのか?」
「ち、違います…!」
「正直、何が本当の自分か分からないのです。」
「…」
「園田海未のレッテルを張られた…園田海未、か。」
「…え?」
「確かに、私も海未の事を聞かれたら。」
「さっきの君と同じように答えるだろう。」
「…だが、それがどうした?」
「…え?」
「君は、みんなに憧れられたいから、アイドルをしているのか?」
「格好良いと言ってほしくて、続けているのか?」
「ち、違います…!」
820: 2015/04/19(日) 09:59:48.65 ID:1k75HTSS.net
「ならば何故、戸惑う事がある?」
「…好きなのだろう?」
「μ'sが…スクールアイドルが。」
「…」
「で、ですが、やはり私には似合わな…」
「そんなもの、誰が決めた?」
「君は、世間の評価が欲しい訳じゃないと、今自分で言っただろう?」
「ならば、やりたい事をやるだけだ。」
「踊りたいなら、踊ればいい。」
「歌いたいなら、歌えばいい。」
「やりはじめた時ならまだしも。」
「今の君のダンスを、歌を恥ずかしいと思うのなら。」
「…それは、今までμ'sが作り上げてきた物が。」
「世に出せるレベルではないと…」
「そう言っているのと、同じ事だ。」
「…好きなのだろう?」
「μ'sが…スクールアイドルが。」
「…」
「で、ですが、やはり私には似合わな…」
「そんなもの、誰が決めた?」
「君は、世間の評価が欲しい訳じゃないと、今自分で言っただろう?」
「ならば、やりたい事をやるだけだ。」
「踊りたいなら、踊ればいい。」
「歌いたいなら、歌えばいい。」
「やりはじめた時ならまだしも。」
「今の君のダンスを、歌を恥ずかしいと思うのなら。」
「…それは、今までμ'sが作り上げてきた物が。」
「世に出せるレベルではないと…」
「そう言っているのと、同じ事だ。」
821: 2015/04/19(日) 10:00:16.41 ID:1k75HTSS.net
「なっ…!?」
「…君は。」
「今まで、努力して来たんだろう?」
「園田海未として。」
「それが、私は間違っているとは思わない。」
「自分が…分からなくなる、と言ったな。」
「そんな時は、何が一番大事なのかを思い出せ。」
「何が…一番。」
「海未の、目指しているものだ。」
「一番、譲れないものだ。」
「それさえ曲がらなければ…」
「道を見失う事はないだろう。」
「譲れない…もの…」
「…君は。」
「今まで、努力して来たんだろう?」
「園田海未として。」
「それが、私は間違っているとは思わない。」
「自分が…分からなくなる、と言ったな。」
「そんな時は、何が一番大事なのかを思い出せ。」
「何が…一番。」
「海未の、目指しているものだ。」
「一番、譲れないものだ。」
「それさえ曲がらなければ…」
「道を見失う事はないだろう。」
「譲れない…もの…」
822: 2015/04/19(日) 10:08:30.48 ID:1k75HTSS.net
…
今までは、廃校を阻止するためにやってきました
それが、達成され
そして…一度、目の前は閉ざされました
リスタートして…
みんなとひとつになって
ラブライブ優勝に向けて、努力してきました
私の、譲れないものは…
ラブライブを優勝する事なのでしょうか…
それが…私の、原動力
そう…なのでしょうか…
---本当に?
今までは、廃校を阻止するためにやってきました
それが、達成され
そして…一度、目の前は閉ざされました
リスタートして…
みんなとひとつになって
ラブライブ優勝に向けて、努力してきました
私の、譲れないものは…
ラブライブを優勝する事なのでしょうか…
それが…私の、原動力
そう…なのでしょうか…
---本当に?
823: 2015/04/19(日) 10:08:57.68 ID:1k75HTSS.net
「…ッ!?」
---本当に、それが原動力なのですか?
…ええ
みんなで…目指しているものですから
---そうですか
「…ちなみに。」
「…?」
「希にも同じ質問をしたが…」
「彼女は、すぐに答えたよ。」
「みんなの夢を叶える事。」
「…それが、自分を突き動かす、原動力なのだ、と。」
「みんなの…夢を…?」
---本当に、それが原動力なのですか?
…ええ
みんなで…目指しているものですから
---そうですか
「…ちなみに。」
「…?」
「希にも同じ質問をしたが…」
「彼女は、すぐに答えたよ。」
「みんなの夢を叶える事。」
「…それが、自分を突き動かす、原動力なのだ、と。」
「みんなの…夢を…?」
824: 2015/04/19(日) 10:09:31.29 ID:1k75HTSS.net
「…一度、その事で揉めた事もあったようだが。」
「それでも彼女は、そのためなら。」
「自分は頑張れるのだと…そう、言っていた。」
「誰かの、ため…」
「もう一度聞こう、海未。」
「君の、譲れないものとは、なんだ?」
「…」
…
---ラブライブで、優勝する事ですか?
…
---今が楽しければ、それでいいと?
…
「それでも彼女は、そのためなら。」
「自分は頑張れるのだと…そう、言っていた。」
「誰かの、ため…」
「もう一度聞こう、海未。」
「君の、譲れないものとは、なんだ?」
「…」
…
---ラブライブで、優勝する事ですか?
…
---今が楽しければ、それでいいと?
…
825: 2015/04/19(日) 10:09:57.47 ID:1k75HTSS.net
---貴女は、何を求めるのですか?
私は…
---穂乃果とことりに、流されているだけですか?
…違います
---見た事無い所へ、連れて行ってもらえれば満足ですか?
違います!!!
私は…
私は!
みんなの笑顔が見たいのです!!
私を、園田海未としてではなく…
音ノ木坂の…μ'sの、海未として受け入れてくれた!
この8人と、共に歩みたいのです…!!
同じ世界を、見たいのです…!!
私は…
---穂乃果とことりに、流されているだけですか?
…違います
---見た事無い所へ、連れて行ってもらえれば満足ですか?
違います!!!
私は…
私は!
みんなの笑顔が見たいのです!!
私を、園田海未としてではなく…
音ノ木坂の…μ'sの、海未として受け入れてくれた!
この8人と、共に歩みたいのです…!!
同じ世界を、見たいのです…!!
826: 2015/04/19(日) 10:10:35.27 ID:1k75HTSS.net
-----
「私の、譲れない物は…」
「私を受け入れてくれた、この8人と。」
「笑顔で…共に歩む事、です。」
「…そうか。」
「…やらせてください、英玲奈さん。」
「私は…変わらなくてはいけない。」
「穂乃果に…みんなに。」
「頼ってばかりでは、駄目なんです。」
「私は…自分を、変えたいのです…!」
「…ああ、もちろんだ。」
「私の、譲れない物は…」
「私を受け入れてくれた、この8人と。」
「笑顔で…共に歩む事、です。」
「…そうか。」
「…やらせてください、英玲奈さん。」
「私は…変わらなくてはいけない。」
「穂乃果に…みんなに。」
「頼ってばかりでは、駄目なんです。」
「私は…自分を、変えたいのです…!」
「…ああ、もちろんだ。」
827: 2015/04/19(日) 10:11:10.77 ID:1k75HTSS.net
「…では、そんな海未にひとつだけ。」
「私からのアドバイスだ。」
「アドバイス…?」
「人前で上がってしまうときは。」
「目の前に、1秒先の自分を映すんだ。」
「1秒、先…?」
「成功する自分を、イメージするんだ。」
「目の前の、1秒先の自分が完璧に踊れているなら。」
「自分も、同じように踊れば良い。」
「常に、成功するイメージを思い浮かべる事。」
「それで…本当に、上手くいくのでしょうか。」
「もちろん…効果は、保証する。」
「なんたって…」
「私はそれで、変われたのだから。」
「私からのアドバイスだ。」
「アドバイス…?」
「人前で上がってしまうときは。」
「目の前に、1秒先の自分を映すんだ。」
「1秒、先…?」
「成功する自分を、イメージするんだ。」
「目の前の、1秒先の自分が完璧に踊れているなら。」
「自分も、同じように踊れば良い。」
「常に、成功するイメージを思い浮かべる事。」
「それで…本当に、上手くいくのでしょうか。」
「もちろん…効果は、保証する。」
「なんたって…」
「私はそれで、変われたのだから。」
828: 2015/04/19(日) 10:27:38.03 ID:1k75HTSS.net
-----
「…これが、狙いだったの?」
「何の事だ?」
「とぼけなくてもいいじゃない。」
「…」
「あんなに、楽しそうな海未…」
「なかなか、お目にかかれないわよ?」
「…まあ。」
「あれが、海未の本当の魅力だ。」
「私は、糸をたらしただけだ。」
「這い上がって来たのは…」
「まぎれも無く、海未自身だ。」
「…そうね。」
「そしてそれは…君にも言える事だ、絵里。」
「…え?」
「…これが、狙いだったの?」
「何の事だ?」
「とぼけなくてもいいじゃない。」
「…」
「あんなに、楽しそうな海未…」
「なかなか、お目にかかれないわよ?」
「…まあ。」
「あれが、海未の本当の魅力だ。」
「私は、糸をたらしただけだ。」
「這い上がって来たのは…」
「まぎれも無く、海未自身だ。」
「…そうね。」
「そしてそれは…君にも言える事だ、絵里。」
「…え?」
829: 2015/04/19(日) 10:28:09.76 ID:1k75HTSS.net
「希から、聞いたよ。」
「高坂穂乃果達と出会う前。」
「…その時の、君の事。」
「…」
「話を聞くだけで、辛かった事は分かる。」
「…だが、同情しようと言うのではない。」
「君は、人の心情を気にかける事が多いみたいだからな。」
「確かにそれは、間違ってはいない。」
「恐らく、過去にあった事から。」
「相手が緊張や不安で押しつぶされてしまわないように。」
「目の前を塞いでしまわないように。」
「君が、心がけている事だろう。」
「そこは…希とよく、似ているな。」
「…」
「高坂穂乃果達と出会う前。」
「…その時の、君の事。」
「…」
「話を聞くだけで、辛かった事は分かる。」
「…だが、同情しようと言うのではない。」
「君は、人の心情を気にかける事が多いみたいだからな。」
「確かにそれは、間違ってはいない。」
「恐らく、過去にあった事から。」
「相手が緊張や不安で押しつぶされてしまわないように。」
「目の前を塞いでしまわないように。」
「君が、心がけている事だろう。」
「そこは…希とよく、似ているな。」
「…」
830: 2015/04/19(日) 10:28:39.46 ID:1k75HTSS.net
「…だが、時としてそれは。」
「相手の考える力をも奪ってしまう。」
「思考が…停止してしまうのだ。」
「…!」
「今日も、何度かあっただろう。」
「海未に、絵里が手を差し伸べる状況が。」
「生徒会長としての立場なら、たいした物だ。」
「…だが。」
「君たちは、先輩禁止なのだろう?」
「全員がセンター…そう、私は聞いた。」
「…なら、頼られてはいけないんだ。」
「…」
「君なら、分かるだろう?」
「…そうね。」
「相手の考える力をも奪ってしまう。」
「思考が…停止してしまうのだ。」
「…!」
「今日も、何度かあっただろう。」
「海未に、絵里が手を差し伸べる状況が。」
「生徒会長としての立場なら、たいした物だ。」
「…だが。」
「君たちは、先輩禁止なのだろう?」
「全員がセンター…そう、私は聞いた。」
「…なら、頼られてはいけないんだ。」
「…」
「君なら、分かるだろう?」
「…そうね。」
831: 2015/04/19(日) 10:29:12.51 ID:1k75HTSS.net
「海未ですら、絵里が共に踊ろうとした時に。」
「良かった、と顔がほころんだ。」
「…これで、助かった、と。」
「だが、それでは駄目だ。」
「まして、君は3年生。」
「あと2ヶ月もしないうちに、卒業を迎える。」
「…その後はどうなる?」
「いつも手を差し伸べてくれた。」
「頼りになる先輩がいない中、彼女達は自分たちの力で進まなくてはならない。」
「私は…まだまだ甘かった、と?」
「言い方を選ばなければ…そうだ。」
「…その辺に関しては、希が最も知っているだろう。」
「感じなかったか?」
「たまに、分かっていて彼女達を突き放す事があったのを。」
「あ…」
「良かった、と顔がほころんだ。」
「…これで、助かった、と。」
「だが、それでは駄目だ。」
「まして、君は3年生。」
「あと2ヶ月もしないうちに、卒業を迎える。」
「…その後はどうなる?」
「いつも手を差し伸べてくれた。」
「頼りになる先輩がいない中、彼女達は自分たちの力で進まなくてはならない。」
「私は…まだまだ甘かった、と?」
「言い方を選ばなければ…そうだ。」
「…その辺に関しては、希が最も知っているだろう。」
「感じなかったか?」
「たまに、分かっていて彼女達を突き放す事があったのを。」
「あ…」
832: 2015/04/19(日) 10:30:08.41 ID:1k75HTSS.net
「恐らく希は、知っているんだろう。」
「自分が、その立場であったが故に。」
「…なら、君もそうあるべきだ。」
「後輩達を…」
「μ'sの今後を、憂うならば。」
「…」
「説教じみた事を言ってしまって、すまなかった。」
「だが…」
「頼まれたんでしょ?」
「…!」
「希でしょ?」
「分かっていたのか?」
「なんとなく…ね。」
「自分が、その立場であったが故に。」
「…なら、君もそうあるべきだ。」
「後輩達を…」
「μ'sの今後を、憂うならば。」
「…」
「説教じみた事を言ってしまって、すまなかった。」
「だが…」
「頼まれたんでしょ?」
「…!」
「希でしょ?」
「分かっていたのか?」
「なんとなく…ね。」
833: 2015/04/19(日) 10:30:42.08 ID:1k75HTSS.net
「言い方は悪いけれど。」
「ほとんど私達と関わりのなかった英玲奈が。」
「私達の内情を知りすぎていると思ったの。」
「…少し、踏み込みすぎたか。」
「多分…海未は、気付いてないでしょうけど。」
「仲間の口から言われるより。」
「貴女達に言われた方が、納得もするし努力もする。」
「…本当。」
「いつまで経っても、あの子には敵わないわね。」
「…それだけ、君たちを心配していると言う事だ。」
「ふふっ。」
「分かってるわ。」
「…でも。」
「気にされっぱなしも、我慢できないのよね♪」
「ほとんど私達と関わりのなかった英玲奈が。」
「私達の内情を知りすぎていると思ったの。」
「…少し、踏み込みすぎたか。」
「多分…海未は、気付いてないでしょうけど。」
「仲間の口から言われるより。」
「貴女達に言われた方が、納得もするし努力もする。」
「…本当。」
「いつまで経っても、あの子には敵わないわね。」
「…それだけ、君たちを心配していると言う事だ。」
「ふふっ。」
「分かってるわ。」
「…でも。」
「気にされっぱなしも、我慢できないのよね♪」
834: 2015/04/19(日) 10:40:51.55 ID:1k75HTSS.net
-----
「…ふう。」
沸く歓声と、拍手をくぐり抜けて
2人の元へ、向かいます
顔…にやついていないでしょうか
なぜか、今は楽しくて仕方がありません
少し赤らんだ頬を冷ますように
足早に、舞台の後方へ
「…?」
2人が、笑い合っています
「どうかしたのですか?」
「…いいえ?」
「最高のステージだったわよ、海未。」
「あ、ありがとうございます…///」
「…ふう。」
沸く歓声と、拍手をくぐり抜けて
2人の元へ、向かいます
顔…にやついていないでしょうか
なぜか、今は楽しくて仕方がありません
少し赤らんだ頬を冷ますように
足早に、舞台の後方へ
「…?」
2人が、笑い合っています
「どうかしたのですか?」
「…いいえ?」
「最高のステージだったわよ、海未。」
「あ、ありがとうございます…///」
835: 2015/04/19(日) 10:41:17.64 ID:1k75HTSS.net
「…すまなかったな。」
「急に、こんな事を頼んで。」
「いえ…」
「私のために、わざわざ呼んでくれたのでしょう?」
「絵里も、仕掛人だとは思いもしませんでしたが…」
「「…」」
…なんでしょう?
2人とも、顔を見合わせて…
「「ふふっ…」」
「「はははははっ…!!」」
「…?」
「…たいした奴だ、海未。」
「…ほんと、誰かさんとは違うわね♪」
「急に、こんな事を頼んで。」
「いえ…」
「私のために、わざわざ呼んでくれたのでしょう?」
「絵里も、仕掛人だとは思いもしませんでしたが…」
「「…」」
…なんでしょう?
2人とも、顔を見合わせて…
「「ふふっ…」」
「「はははははっ…!!」」
「…?」
「…たいした奴だ、海未。」
「…ほんと、誰かさんとは違うわね♪」
836: 2015/04/19(日) 10:41:46.04 ID:1k75HTSS.net
…?
誰かさんとは、誰でしょうか?
…まあ、こうして思い切り笑えるのも
素敵…ですよね
「…ありがとうございました、英玲奈さん。」
「君自身が、殻を破ったからだ。」
「私は、少し力を貸しただけだよ。」
「それでも…」
事実、ですから
「ありがとう、ございました。」
「…」
「…ふふ。海未らしい、な。」
なんだかよく、わかりませんが…
嫌な気は、しませんでした
「私らしさ…ですか。」
今なら、少しだけ…
私自身が、分かる気がします
To Be Continued…
誰かさんとは、誰でしょうか?
…まあ、こうして思い切り笑えるのも
素敵…ですよね
「…ありがとうございました、英玲奈さん。」
「君自身が、殻を破ったからだ。」
「私は、少し力を貸しただけだよ。」
「それでも…」
事実、ですから
「ありがとう、ございました。」
「…」
「…ふふ。海未らしい、な。」
なんだかよく、わかりませんが…
嫌な気は、しませんでした
「私らしさ…ですか。」
今なら、少しだけ…
私自身が、分かる気がします
To Be Continued…
837: 2015/04/19(日) 10:46:47.27 ID:1k75HTSS.net
これにて終了
しかし、残レス数が微妙だな…
被服組やめて、リクエスト書いた方がいいかな?
ちなみに、海未の分は書きたかった事だけど
被服組はテーマは無いので日常系になると思います
せっかくなんで、850までアンケートとります
多分、そんなに人いないと思うけど…
被服組がいい人は、被服組と
リクエストがいい人は、リクエスト内容を書いて下さい
夜、帰って来た時に多い方を書こうと思います
しかし、残レス数が微妙だな…
被服組やめて、リクエスト書いた方がいいかな?
ちなみに、海未の分は書きたかった事だけど
被服組はテーマは無いので日常系になると思います
せっかくなんで、850までアンケートとります
多分、そんなに人いないと思うけど…
被服組がいい人は、被服組と
リクエストがいい人は、リクエスト内容を書いて下さい
夜、帰って来た時に多い方を書こうと思います
846: 2015/04/19(日) 22:16:07.69 ID:1k75HTSS.net
ただいま帰りました
思ったより反応があって嬉しい
やっぱり書き手としては
反応があると頑張ろう、って気になれるよね
ともかく、今から書き始めます
出来れば2作書きたいので
今までのよりは短くなるかもしれませんが
楽しんでもらえれば嬉しいです
思ったより反応があって嬉しい
やっぱり書き手としては
反応があると頑張ろう、って気になれるよね
ともかく、今から書き始めます
出来れば2作書きたいので
今までのよりは短くなるかもしれませんが
楽しんでもらえれば嬉しいです
847: 2015/04/19(日) 22:47:46.41 ID:1k75HTSS.net
Side Story
甘い口溶けのビターチョコ
Another Side: R
甘い口溶けのビターチョコ
Another Side: R
848: 2015/04/19(日) 22:48:24.25 ID:1k75HTSS.net
-----
「んん~っ。」
「いい天気にゃー…」
今日は、かよちんは用事があるらしくって
久しぶりに、一人でお散歩しにきたんだけど…
「やっぱり、誰かといる方が楽しいなー…」
駅前をぶらぶら、ウインドウショッピング
可愛い服や、色とりどりのアクセサリー
前は、そんなの気にしなかったけど…
あの時とは、今は違ってて
「あ、これ可愛い…」
…なんて、呟いてみたり
ちょっとは…可愛く、なれたのかな?
「んん~っ。」
「いい天気にゃー…」
今日は、かよちんは用事があるらしくって
久しぶりに、一人でお散歩しにきたんだけど…
「やっぱり、誰かといる方が楽しいなー…」
駅前をぶらぶら、ウインドウショッピング
可愛い服や、色とりどりのアクセサリー
前は、そんなの気にしなかったけど…
あの時とは、今は違ってて
「あ、これ可愛い…」
…なんて、呟いてみたり
ちょっとは…可愛く、なれたのかな?
849: 2015/04/19(日) 22:48:52.19 ID:1k75HTSS.net
「~♪」
今まで履かなかったスカートを履いて
背の低いブーツと、ベレー帽
ショップの鏡に映る自分を見て
なんだか、別人に感じたりして
「似合ってる…よね?」
みんな、凛の事を可愛い、って言ってくれる
お世辞じゃないって、信じてる
だって…かよちんが
あんなに真剣に言ったの、生まれて初めて見たから
嬉しかったなあ…♪
思い出すだけで、にやけちゃう
…凛、女の子なんだよね?
今まで履かなかったスカートを履いて
背の低いブーツと、ベレー帽
ショップの鏡に映る自分を見て
なんだか、別人に感じたりして
「似合ってる…よね?」
みんな、凛の事を可愛い、って言ってくれる
お世辞じゃないって、信じてる
だって…かよちんが
あんなに真剣に言ったの、生まれて初めて見たから
嬉しかったなあ…♪
思い出すだけで、にやけちゃう
…凛、女の子なんだよね?
850: 2015/04/19(日) 22:49:31.55 ID:1k75HTSS.net
何度も何度も、鏡の前で自問自答
可愛い、って言葉が
凛をもっともっと元気にしてくれる
…そりゃあ、他のみんなには負けるけど
凛だって、もっともっと可愛くなりたい
お洒落だってしたい
…なんてね♪
今じゃ、どうしてあんなに悩んでたんだろう、って思う
小さい頃に言われた事を気にして
自分には、似合わないって思い込んで
…でも、違ったの
そう、言ってくれた
凛を、可愛い女の子にしてくれた
みんなには、感謝してもしきれないにゃ!
可愛い、って言葉が
凛をもっともっと元気にしてくれる
…そりゃあ、他のみんなには負けるけど
凛だって、もっともっと可愛くなりたい
お洒落だってしたい
…なんてね♪
今じゃ、どうしてあんなに悩んでたんだろう、って思う
小さい頃に言われた事を気にして
自分には、似合わないって思い込んで
…でも、違ったの
そう、言ってくれた
凛を、可愛い女の子にしてくれた
みんなには、感謝してもしきれないにゃ!
851: 2015/04/19(日) 22:50:04.27 ID:1k75HTSS.net
…でも、ひとつだけ不安があって
今まで、こんなカッコした事なかったから
…凛には、どんな服が似合うんだろう?
どんな服を着れば、もっと可愛くなれるんだろ?
本屋さんでファッション誌を読んでみても
これだ、っていうのが分からなくて
う~ん…
ファッションと言えば、ことりちゃんかにこちゃんだよね
今度、聞いてみようかな?
そんな事を考えながら
また、ウインドウショッピング
そしたら、お店の前に飾ってある、ひとつの服に
凛の目は、止まったの
今まで、こんなカッコした事なかったから
…凛には、どんな服が似合うんだろう?
どんな服を着れば、もっと可愛くなれるんだろ?
本屋さんでファッション誌を読んでみても
これだ、っていうのが分からなくて
う~ん…
ファッションと言えば、ことりちゃんかにこちゃんだよね
今度、聞いてみようかな?
そんな事を考えながら
また、ウインドウショッピング
そしたら、お店の前に飾ってある、ひとつの服に
凛の目は、止まったの
852: 2015/04/19(日) 22:50:41.32 ID:1k75HTSS.net
「わあ…っ!」
可愛い白のブラウスと
ワインレッドのサーキュラースカート
「…」
凛は、思わず見とれちゃったの
…だって、とっても可愛くて
お金があったら
今すぐにでも飛び込んで買っちゃいたいくらい
でも…
「凛に…似合うのかな?」
少しだけ、引っかかる
だって、見るからに女の子すぎて…
自分の服と、ウインドウを交互に見る
「ちょっと…可愛すぎるよね。」
可愛い白のブラウスと
ワインレッドのサーキュラースカート
「…」
凛は、思わず見とれちゃったの
…だって、とっても可愛くて
お金があったら
今すぐにでも飛び込んで買っちゃいたいくらい
でも…
「凛に…似合うのかな?」
少しだけ、引っかかる
だって、見るからに女の子すぎて…
自分の服と、ウインドウを交互に見る
「ちょっと…可愛すぎるよね。」
853: 2015/04/19(日) 22:51:18.45 ID:1k75HTSS.net
「…そんな事、ないと思うよ♪」
「にゃっ…!?」
いきなりの声に、飛び上がる
この声、だれだっけ…?
おそるおそる振り返ると
綺麗な、茶色いウェーブの髪の毛
「…久しぶり、凛ちゃん♪」
「あんじゅ…さん?」
あ、A-RISEの…
でも、どうして?
「あーっ、名前で呼んでくれた♪」
「よろしくね~♪」
…なんだろう?
希ちゃんと、同じ雰囲気がする
「にゃっ…!?」
いきなりの声に、飛び上がる
この声、だれだっけ…?
おそるおそる振り返ると
綺麗な、茶色いウェーブの髪の毛
「…久しぶり、凛ちゃん♪」
「あんじゅ…さん?」
あ、A-RISEの…
でも、どうして?
「あーっ、名前で呼んでくれた♪」
「よろしくね~♪」
…なんだろう?
希ちゃんと、同じ雰囲気がする
855: 2015/04/19(日) 23:01:24.74 ID:1k75HTSS.net
「えっと…」
「お、お久しぶりです…にゃ。」
あれ?凛、こんな喋り方だっけ…?
「もしかして、緊張してる?」
「…!」
「いきなり声かけちゃったもんね。」
「ごめんね?」
「う、ううんっ!」
「あ、その…」
先輩なのに、μ'sの癖がでちゃった…
「ふふっ。凛ちゃんって、ほんとに可愛い。」
「敬語、使わなくて良いよ?」
「私も、その方が楽だから♪」
そう言ってくれるけど
凛、あんまり…というか全然、話した事ないし
「お、お久しぶりです…にゃ。」
あれ?凛、こんな喋り方だっけ…?
「もしかして、緊張してる?」
「…!」
「いきなり声かけちゃったもんね。」
「ごめんね?」
「う、ううんっ!」
「あ、その…」
先輩なのに、μ'sの癖がでちゃった…
「ふふっ。凛ちゃんって、ほんとに可愛い。」
「敬語、使わなくて良いよ?」
「私も、その方が楽だから♪」
そう言ってくれるけど
凛、あんまり…というか全然、話した事ないし
856: 2015/04/19(日) 23:02:02.59 ID:1k75HTSS.net
いつもの元気はどこへやら
あんじゅさんの前で、もじもじしてたら…
「…あれ?凛ちゃん?」
すっごく可愛い声に、呼ばれたの
「ことりちゃん!?」
「おはよう、凛ちゃん♪」
「それより…どうして、あんじゅちゃんと?」
「さっき、ショップ覗いてるの見つけちゃって♪」
「声かけたんだけど、驚かせちゃったみたいで…」
「なるほど~。」
「凛ちゃん、案外人見知りなとこあるから…」
「ご、ごめんなさい…///」
あんじゅさんの前で、もじもじしてたら…
「…あれ?凛ちゃん?」
すっごく可愛い声に、呼ばれたの
「ことりちゃん!?」
「おはよう、凛ちゃん♪」
「それより…どうして、あんじゅちゃんと?」
「さっき、ショップ覗いてるの見つけちゃって♪」
「声かけたんだけど、驚かせちゃったみたいで…」
「なるほど~。」
「凛ちゃん、案外人見知りなとこあるから…」
「ご、ごめんなさい…///」
857: 2015/04/19(日) 23:02:40.88 ID:1k75HTSS.net
「ううん、いいのよ?」
「それより、せっかくだし…」
「凛ちゃんが暇なら、一緒に行動しない?」
「…え?」
「あ、良いかも♪」
「今日ね、あんじゅちゃんと衣装の事で話そうと思ってて…」
「良かったら、凛ちゃんも来ない?」
「え?え?」
「…もちろん、来るよね?」
「えっと…?」
状況が飲み込めないでいると
あんじゅさんに、手を引っ張られた
「よ~し、れっつごー!」
「おーっ!」
「にゃっ…そっ…」
「…誰か助けてーっ!!」
凛は、2人に拉致されました…
「それより、せっかくだし…」
「凛ちゃんが暇なら、一緒に行動しない?」
「…え?」
「あ、良いかも♪」
「今日ね、あんじゅちゃんと衣装の事で話そうと思ってて…」
「良かったら、凛ちゃんも来ない?」
「え?え?」
「…もちろん、来るよね?」
「えっと…?」
状況が飲み込めないでいると
あんじゅさんに、手を引っ張られた
「よ~し、れっつごー!」
「おーっ!」
「にゃっ…そっ…」
「…誰か助けてーっ!!」
凛は、2人に拉致されました…
866: 2015/04/20(月) 06:53:35.92 ID:UnytG/VT.net
-----
「…と、言う事なの♪」
「と、言う事じゃないよっ!!」
2人に連れられて、お洒落なカフェに
あんじゅさんの、お気に入りみたいだけど…
「えへへ、ごめんね?」
「でも、早く決めない凛ちゃんも悪いと思うなあ…」
「急すぎるにゃあ…」
「まあ、せっかくだし…」
「凛ちゃんも、一緒にお話しよ?」
「そうそう♪」
「私も、凛ちゃんとは話してみたかったの。」
って、言われても…
「その…///」
「まだ、緊張してるの?」
「…と、言う事なの♪」
「と、言う事じゃないよっ!!」
2人に連れられて、お洒落なカフェに
あんじゅさんの、お気に入りみたいだけど…
「えへへ、ごめんね?」
「でも、早く決めない凛ちゃんも悪いと思うなあ…」
「急すぎるにゃあ…」
「まあ、せっかくだし…」
「凛ちゃんも、一緒にお話しよ?」
「そうそう♪」
「私も、凛ちゃんとは話してみたかったの。」
って、言われても…
「その…///」
「まだ、緊張してるの?」
867: 2015/04/20(月) 06:54:16.41 ID:UnytG/VT.net
「う、ううん、そうじゃなくて…」
こんなに可愛い2人と一緒にいて
凛…浮いてないよね?
なんだか、差を見せつけられたみたいで
…ちょっとだけ
自分に自信がなくなっちゃう
「大丈夫、凛ちゃんもすっごく可愛いわよ?」
「にゃっ…!?」
「そんなに不安にならなくてもいいのにっ♪」
「…どうして?」
「…ショーウインドウの前にいた時と。」
「同じ顔してるから。」
「…!」
こんなに可愛い2人と一緒にいて
凛…浮いてないよね?
なんだか、差を見せつけられたみたいで
…ちょっとだけ
自分に自信がなくなっちゃう
「大丈夫、凛ちゃんもすっごく可愛いわよ?」
「にゃっ…!?」
「そんなに不安にならなくてもいいのにっ♪」
「…どうして?」
「…ショーウインドウの前にいた時と。」
「同じ顔してるから。」
「…!」
868: 2015/04/20(月) 06:54:49.84 ID:UnytG/VT.net
「ショーウインドウ?」
「うん♪」
「凛ちゃん、お気に入りの服を見つけたみたいで。」
「でも…似合うか、心配だったんだよね?」
「そうなんだ…」
「…うん。」
凛、そんなに分かりやすい顔してたかな…
「わかるよ?」
「…!」
「だって…」
「可愛くなりたくない女の子なんて、いないんだから♪」
「あ…」
「うん♪」
「凛ちゃん、お気に入りの服を見つけたみたいで。」
「でも…似合うか、心配だったんだよね?」
「そうなんだ…」
「…うん。」
凛、そんなに分かりやすい顔してたかな…
「わかるよ?」
「…!」
「だって…」
「可愛くなりたくない女の子なんて、いないんだから♪」
「あ…」
869: 2015/04/20(月) 06:55:14.61 ID:UnytG/VT.net
「…少し、聞いたの。」
「凛ちゃんが、今までどんな子だったか。」
「今でも、不安になるのは分かる。」
「でも…」
「ファションショーの凛ちゃんを見て。」
「私…すっごく可愛い、って思ったの♪」
「こんなに可愛い女の子、なかなかいないな…って。」
「そ、そんな…///」
「普段とのギャップもそうだけど…」
「あの時の凛ちゃんは、すっごく女の子の顔してた。」
「とっても…可愛かったよ?」
「あ、ありがとう…ございます…///」
「凛ちゃんが、今までどんな子だったか。」
「今でも、不安になるのは分かる。」
「でも…」
「ファションショーの凛ちゃんを見て。」
「私…すっごく可愛い、って思ったの♪」
「こんなに可愛い女の子、なかなかいないな…って。」
「そ、そんな…///」
「普段とのギャップもそうだけど…」
「あの時の凛ちゃんは、すっごく女の子の顔してた。」
「とっても…可愛かったよ?」
「あ、ありがとう…ございます…///」
870: 2015/04/20(月) 06:55:41.47 ID:UnytG/VT.net
「だから、もっと自信持って?」
「凛ちゃんは、可愛いんだから♪」
「そうだよ?」
「凛ちゃんは可愛いよ?」
「衣装作る時だって。」
「凛ちゃんの衣装、どうすればもっと可愛く見えるかな、って。」
「いっつも悩んじゃうくらい、魅力的なの♪」
「い、言い過ぎだよ…///」
こんなに可愛い2人に褒めてもらえて
嬉しい反面
なんだか、恥ずかしいや…
…でも
本当に、似合うかなあ…?
「凛ちゃんは、可愛いんだから♪」
「そうだよ?」
「凛ちゃんは可愛いよ?」
「衣装作る時だって。」
「凛ちゃんの衣装、どうすればもっと可愛く見えるかな、って。」
「いっつも悩んじゃうくらい、魅力的なの♪」
「い、言い過ぎだよ…///」
こんなに可愛い2人に褒めてもらえて
嬉しい反面
なんだか、恥ずかしいや…
…でも
本当に、似合うかなあ…?
871: 2015/04/20(月) 06:56:18.73 ID:UnytG/VT.net
「…それで、衣装の事だけど。」
「アイデアとかは、決まってるの?」
「あ、うん。」
「…本当はね、もう作り始めてるんだ。」
「そうなの?」
「なら、今日はそれを手伝ったらいいの?」
「ううん。」
「そういう訳じゃなくてね…」
「…」
「…ことりちゃん?」
なんだろう…
いつも笑顔なことりちゃんが
すごく、暗い顔してる
「アイデアとかは、決まってるの?」
「あ、うん。」
「…本当はね、もう作り始めてるんだ。」
「そうなの?」
「なら、今日はそれを手伝ったらいいの?」
「ううん。」
「そういう訳じゃなくてね…」
「…」
「…ことりちゃん?」
なんだろう…
いつも笑顔なことりちゃんが
すごく、暗い顔してる
872: 2015/04/20(月) 06:56:51.15 ID:UnytG/VT.net
「…なんだか、自信ないんだ。」
「…え?」
「海未ちゃんから、歌詞を見せてもらって。」
「集大成にふさわしい衣装を、って…思ってたんだけど。」
「手を進めていくうちにね?」
「なんだか…これでいいのかな、って。」
「…」
「もちろん、中途半端な物じゃ優勝できないと思う。」
「そのためにも、良い物を作らないと、って。」
「…でもね。」
「これが…最後の衣装なのかな、って思うと。」
「…」
そっか…
もう、この9人では…
「…え?」
「海未ちゃんから、歌詞を見せてもらって。」
「集大成にふさわしい衣装を、って…思ってたんだけど。」
「手を進めていくうちにね?」
「なんだか…これでいいのかな、って。」
「…」
「もちろん、中途半端な物じゃ優勝できないと思う。」
「そのためにも、良い物を作らないと、って。」
「…でもね。」
「これが…最後の衣装なのかな、って思うと。」
「…」
そっか…
もう、この9人では…
873: 2015/04/20(月) 07:18:04.11 ID:UnytG/VT.net
「…えへへ。」
「ごめんね?凛ちゃん。」
「ほんとは、しっかりしないとダメなんだけど…」
「そ、そんな事ないよ!」
「ことりちゃんの衣装、すっごく可愛いもん!」
「凛、いっつも楽しみにしてるんだよ?」
「今回は、どんな衣装で踊れるんだろう。」
「どれだけ、可愛くなれるんだろう、って!」
「いっつも、ワクワクしてるんだよ?」
「だって…可愛くなかった事なんて、一度もないもん!!」
「凛ちゃん…」
「…って、メンバーは言ってるけど?」
「…うん。」
「ごめんね?凛ちゃん。」
「ほんとは、しっかりしないとダメなんだけど…」
「そ、そんな事ないよ!」
「ことりちゃんの衣装、すっごく可愛いもん!」
「凛、いっつも楽しみにしてるんだよ?」
「今回は、どんな衣装で踊れるんだろう。」
「どれだけ、可愛くなれるんだろう、って!」
「いっつも、ワクワクしてるんだよ?」
「だって…可愛くなかった事なんて、一度もないもん!!」
「凛ちゃん…」
「…って、メンバーは言ってるけど?」
「…うん。」
874: 2015/04/20(月) 07:18:31.96 ID:UnytG/VT.net
こんなとき…
凛は、何ができるんだろう?
衣装の知識もないし
凛、頭も良くないから…
なんて言えば良いのか、分かんない
「…なんか、小腹が空いてきちゃったなー。」
「あ、店員さーん!」
「この、チョコアソートセットひとつ♪」
「あ、あんじゅさん…?」
こっちを向いたあんじゅさんは
凛に、ひとつウインクをした
…なんでだろう
すっごく、安心する
凛は、何ができるんだろう?
衣装の知識もないし
凛、頭も良くないから…
なんて言えば良いのか、分かんない
「…なんか、小腹が空いてきちゃったなー。」
「あ、店員さーん!」
「この、チョコアソートセットひとつ♪」
「あ、あんじゅさん…?」
こっちを向いたあんじゅさんは
凛に、ひとつウインクをした
…なんでだろう
すっごく、安心する
875: 2015/04/20(月) 07:19:01.91 ID:UnytG/VT.net
「お待たせ致しました。」
「はい、ありがとうっ。」
テーブルの上に並べられた
カラフルで、美味しそうなチョコレート
「ここのチョコレート、すっごく美味しいのよ?」
そう言って、ぱくっとひとつ、口に入れる
「…ほら、凛ちゃんも。」
あんじゅさんが、手を前に出してくる
「え…」
「ええっ…!?」
「ほら、あーんっ。」
「…///」
「恥ずかしがらないで?」
えっと…
「はい、ありがとうっ。」
テーブルの上に並べられた
カラフルで、美味しそうなチョコレート
「ここのチョコレート、すっごく美味しいのよ?」
そう言って、ぱくっとひとつ、口に入れる
「…ほら、凛ちゃんも。」
あんじゅさんが、手を前に出してくる
「え…」
「ええっ…!?」
「ほら、あーんっ。」
「…///」
「恥ずかしがらないで?」
えっと…
876: 2015/04/20(月) 07:19:29.18 ID:UnytG/VT.net
た、食べていいのかな…?
でも、流石に『あーん』は…
こ、ことりちゃんは?
「…!」
すっごく…目がキラキラしてる
うう…///
「~~!!」
…ぱくっ
口に入れた瞬間
甘酸っぱい香りが、口に広がる
「ラズベリーのチョコレートなの♪」
そう言って、あんじゅさんはもうひとつ手に取った
「…はい、ことりちゃん。」
でも、流石に『あーん』は…
こ、ことりちゃんは?
「…!」
すっごく…目がキラキラしてる
うう…///
「~~!!」
…ぱくっ
口に入れた瞬間
甘酸っぱい香りが、口に広がる
「ラズベリーのチョコレートなの♪」
そう言って、あんじゅさんはもうひとつ手に取った
「…はい、ことりちゃん。」
877: 2015/04/20(月) 07:22:56.42 ID:UnytG/VT.net
…ぱくっ
「…美味しい。」
「…でしょ?」
ことりちゃんが、少しだけ笑顔になる
「ことりちゃんって、お菓子作りとかするよね?」
「…?」
「うん、するよ?」
「じゃあ、チョコレートのお菓子も、作った事あるよね?」
「…うん。」
…?
あんじゅちゃんは、何が言いたいんだろう?
「私ね?」
「衣装は、チョコレートと一緒だと思うの。」
「…え?」
「…美味しい。」
「…でしょ?」
ことりちゃんが、少しだけ笑顔になる
「ことりちゃんって、お菓子作りとかするよね?」
「…?」
「うん、するよ?」
「じゃあ、チョコレートのお菓子も、作った事あるよね?」
「…うん。」
…?
あんじゅちゃんは、何が言いたいんだろう?
「私ね?」
「衣装は、チョコレートと一緒だと思うの。」
「…え?」
878: 2015/04/20(月) 07:49:22.68 ID:UnytG/VT.net
「ことりちゃんは、お菓子を作るとき。」
「何を、大事にしてる?」
「え?」
「そのお菓子が、一番美味しくなる秘訣って、なんだと思う?」
美味しくなる秘訣…?
分量を、間違えないとか?
「…気持ち。」
「…!」
「私が、お菓子を作る時は…」
「いつも、誰かにあげるとき。」
「…だから、美味しくなってほしい。」
「食べて、笑顔になってほしい、って、気持ちを込めてる。」
「…うん♪」
「一番大事なのは、気持ち。」
「それは、間違いないと思う♪」
「何を、大事にしてる?」
「え?」
「そのお菓子が、一番美味しくなる秘訣って、なんだと思う?」
美味しくなる秘訣…?
分量を、間違えないとか?
「…気持ち。」
「…!」
「私が、お菓子を作る時は…」
「いつも、誰かにあげるとき。」
「…だから、美味しくなってほしい。」
「食べて、笑顔になってほしい、って、気持ちを込めてる。」
「…うん♪」
「一番大事なのは、気持ち。」
「それは、間違いないと思う♪」
879: 2015/04/20(月) 07:50:14.14 ID:UnytG/VT.net
「…それじゃ。」
「今度は、作業のお話。」
「特に、チョコレートのお菓子を作るとき。」
「…ことりちゃんは、何に気をつけてる?」
「…」
「素材の味…かな。」
「素材の味?」
「うん。」
「チョコレートって、結構味が強いから。」
「上手く合わせないと、他の素材の味をダメにしちゃうの。」
「…だから、素材の味が生きるように。」
「分量を変えてみたり。」
「味付けを、変えてみたり。」
「使うチョコレートを、甘くないのにしてみたり。」
「…もちろん、見た目が可愛くなるように。」
「美味しそうって、思ってほしいから。」
「今度は、作業のお話。」
「特に、チョコレートのお菓子を作るとき。」
「…ことりちゃんは、何に気をつけてる?」
「…」
「素材の味…かな。」
「素材の味?」
「うん。」
「チョコレートって、結構味が強いから。」
「上手く合わせないと、他の素材の味をダメにしちゃうの。」
「…だから、素材の味が生きるように。」
「分量を変えてみたり。」
「味付けを、変えてみたり。」
「使うチョコレートを、甘くないのにしてみたり。」
「…もちろん、見た目が可愛くなるように。」
「美味しそうって、思ってほしいから。」
880: 2015/04/20(月) 07:50:40.06 ID:UnytG/VT.net
「…ここまで言ってて、気付いた事ってない?」
「気付いた事…?」
「チョコレートは、衣装と同じ。」
「素材の味は、みんなの個性。」
素材の味が、個性?
それって…
「…!」
「…ね?」
「チョコレートと衣装って、似てるでしょ?」
「素材の味が、個性…」
「それを、活かした作り方…」
「見た目だけじゃ…なくて…」
「届けたい、気持ち…!!」
「気付いた事…?」
「チョコレートは、衣装と同じ。」
「素材の味は、みんなの個性。」
素材の味が、個性?
それって…
「…!」
「…ね?」
「チョコレートと衣装って、似てるでしょ?」
「素材の味が、個性…」
「それを、活かした作り方…」
「見た目だけじゃ…なくて…」
「届けたい、気持ち…!!」
881: 2015/04/20(月) 07:51:04.90 ID:UnytG/VT.net
ガタッと、ことりちゃんが立ち上がる
「あのっ…ごめんね!」
「今すぐ、帰らなきゃ!!」
「…うん、いってらっしゃい♪」
「あんじゅちゃんも、凛ちゃんもごめんね?」
「また、この埋め合わせはするからっ。」
「そ、それじゃっ!」
そう言うと、ことりちゃんは走って帰っちゃった
「…ねえ、あんじゅさん。」
「…なにかな?凛ちゃん。」
「さっきのって…」
「…ふふ、凛ちゃんも分かった?」
「あのっ…ごめんね!」
「今すぐ、帰らなきゃ!!」
「…うん、いってらっしゃい♪」
「あんじゅちゃんも、凛ちゃんもごめんね?」
「また、この埋め合わせはするからっ。」
「そ、それじゃっ!」
そう言うと、ことりちゃんは走って帰っちゃった
「…ねえ、あんじゅさん。」
「…なにかな?凛ちゃん。」
「さっきのって…」
「…ふふ、凛ちゃんも分かった?」
882: 2015/04/20(月) 07:51:59.79 ID:UnytG/VT.net
「…きっと、ことりちゃんは。」
「これが最後、って思って。」
「皆を、最高に可愛くしたい、って思ってたと思う。」
「そのために、最高の衣装を作らなきゃ。」
「誰が見ても、可愛いって言ってくれる物を、って。」
「…でもそれは。」
「見た目に気を使ってるだけ。」
「素材の味を、考えてなかったの。」
「衣装を作る上で、何が一番大切なのか。」
「…それは、みんなの可愛さを、引き出す事。」
「衣装がいいから、可愛いんじゃないの。」
「もちろん、見た目も大事だけど…」
「衣装は、個性を写す鏡なの。」
「…鏡?」
「これが最後、って思って。」
「皆を、最高に可愛くしたい、って思ってたと思う。」
「そのために、最高の衣装を作らなきゃ。」
「誰が見ても、可愛いって言ってくれる物を、って。」
「…でもそれは。」
「見た目に気を使ってるだけ。」
「素材の味を、考えてなかったの。」
「衣装を作る上で、何が一番大切なのか。」
「…それは、みんなの可愛さを、引き出す事。」
「衣装がいいから、可愛いんじゃないの。」
「もちろん、見た目も大事だけど…」
「衣装は、個性を写す鏡なの。」
「…鏡?」
883: 2015/04/20(月) 07:54:18.50 ID:UnytG/VT.net
ごめんなさい
出発の時間が来ちゃいました
今日の夜、終わらせます
上手く行けば、2作目も書けるかも
それでは、また夜に
出発の時間が来ちゃいました
今日の夜、終わらせます
上手く行けば、2作目も書けるかも
それでは、また夜に
887: 2015/04/20(月) 23:41:52.85 ID:UnytG/VT.net
「…そう。」
「その人の、その人らしさを表すもの。」
「その人の、イメージ…かな?」
「イメージ…」
「好きな色なんかの好みだったり。」
「性格・人柄…」
「どんな考えを持ってるか。」
「その人らしさが、全部、服に…衣装に、出るんだよ?」
「その人らしさ…」
「だから、私は胸を張って言えるの。」
「ことりちゃんは、それをちゃんと分かってる。」
「…ううん、分かったの。」
「その人の、その人らしさを表すもの。」
「その人の、イメージ…かな?」
「イメージ…」
「好きな色なんかの好みだったり。」
「性格・人柄…」
「どんな考えを持ってるか。」
「その人らしさが、全部、服に…衣装に、出るんだよ?」
「その人らしさ…」
「だから、私は胸を張って言えるの。」
「ことりちゃんは、それをちゃんと分かってる。」
「…ううん、分かったの。」
888: 2015/04/20(月) 23:42:37.98 ID:UnytG/VT.net
「だから、きっと最高の衣装を作ってくれる。」
「貴女達のために。」
「…うん、もちろん!」
「なんたって、ことりちゃんだもん!」
「…それに、凛ちゃんも。」
「…え?」
「言ったでしょ?」
「衣装は、その人を写す鏡だ、って。」
「…つまり、その人が好きな物は。」
「その人に、一番似合う物だと思うの。」
「…?」
「…ブラウスと、サーキュラースカート。」
「…!」
「すっごく…似合ってると、思うよ?」
「貴女達のために。」
「…うん、もちろん!」
「なんたって、ことりちゃんだもん!」
「…それに、凛ちゃんも。」
「…え?」
「言ったでしょ?」
「衣装は、その人を写す鏡だ、って。」
「…つまり、その人が好きな物は。」
「その人に、一番似合う物だと思うの。」
「…?」
「…ブラウスと、サーキュラースカート。」
「…!」
「すっごく…似合ってると、思うよ?」
889: 2015/04/20(月) 23:43:14.58 ID:UnytG/VT.net
「凛ちゃんの、可愛くなりたい、って気持ち。」
「あの服が、似合う女の子になりたい、って気持ち。」
「…ちゃんと、伝わるよ?」
「あんじゅ…さん…」
「ただ、私なら…」
「…?」
「もっと凛ちゃんに似合う服、選んであげられるかも♪」
「ほんとっ!?」
「…もちろん♪」
「じゃ、じゃあ!」
「一緒に…選んで、ほしいな。」
「もっと…可愛く、なりたくて///」
「…!?」
あんじゅさんに、抱きしめられちゃった
でも…
「~♪」
とっても、楽しそう
「あの服が、似合う女の子になりたい、って気持ち。」
「…ちゃんと、伝わるよ?」
「あんじゅ…さん…」
「ただ、私なら…」
「…?」
「もっと凛ちゃんに似合う服、選んであげられるかも♪」
「ほんとっ!?」
「…もちろん♪」
「じゃ、じゃあ!」
「一緒に…選んで、ほしいな。」
「もっと…可愛く、なりたくて///」
「…!?」
あんじゅさんに、抱きしめられちゃった
でも…
「~♪」
とっても、楽しそう
890: 2015/04/20(月) 23:44:22.63 ID:UnytG/VT.net
「凛ちゃん、ほんとにカワイイ♡」
「て、照れるにゃ…///」
「…ね、凛ちゃん?」
「なあに?」
「凛ちゃんは…何のために、頑張るの?」
「どうして、可愛くなりたいの?」
「…」
「凛は、μ'sの皆が大好き。」
「こんな凛を、アイドルにしてくれて。」
「可愛い、って言ってくれた皆が大好き。」
「…だから。」
「もっともっと可愛くなって。」
「大好きな、もっともっと可愛いみんなと。」
「最高のステージがしたい。」
「見てくれたみんなに、最高に可愛い凛達を、見てほしいんだ♪」
「て、照れるにゃ…///」
「…ね、凛ちゃん?」
「なあに?」
「凛ちゃんは…何のために、頑張るの?」
「どうして、可愛くなりたいの?」
「…」
「凛は、μ'sの皆が大好き。」
「こんな凛を、アイドルにしてくれて。」
「可愛い、って言ってくれた皆が大好き。」
「…だから。」
「もっともっと可愛くなって。」
「大好きな、もっともっと可愛いみんなと。」
「最高のステージがしたい。」
「見てくれたみんなに、最高に可愛い凛達を、見てほしいんだ♪」
891: 2015/04/20(月) 23:46:08.53 ID:UnytG/VT.net
「ふふっ…凛ちゃんらしい。」
「…ほんと?」
「うん♪」
「それじゃ、そんな凛ちゃんの為に。」
「私も、人肌脱いであげる♪」
「今から一緒に、お買い物いこっか♪」
「凛ちゃんに似合う、最高の服、一緒に探そう?」
「…!」
「いいの…?」
「この、優木あんじゅにお任せあれ♪」
「やったーっ!!」
「あんじゅちゃん、よろしくにゃーっ!!」
「…じゃ、行こ?凛ちゃん。」
「あ…」
「うんっ!」
少し日が落ちた中
繋いだ手は、とっても…
とっても、あったかかったんだ
To Be Continued…
「…ほんと?」
「うん♪」
「それじゃ、そんな凛ちゃんの為に。」
「私も、人肌脱いであげる♪」
「今から一緒に、お買い物いこっか♪」
「凛ちゃんに似合う、最高の服、一緒に探そう?」
「…!」
「いいの…?」
「この、優木あんじゅにお任せあれ♪」
「やったーっ!!」
「あんじゅちゃん、よろしくにゃーっ!!」
「…じゃ、行こ?凛ちゃん。」
「あ…」
「うんっ!」
少し日が落ちた中
繋いだ手は、とっても…
とっても、あったかかったんだ
To Be Continued…
892: 2015/04/20(月) 23:57:29.95 ID:UnytG/VT.net
2作目、行きます
Side Story
Short Track [Melody For…Anybody?]
Another Side: H
Side Story
Short Track [Melody For…Anybody?]
Another Side: H
893: 2015/04/20(月) 23:57:53.75 ID:UnytG/VT.net
-----
~♪
「…ふう。」
「これで、いいのかしら…?」
「…」
「…妥協は、したくない。」
「これで、最後なんだから…」
~♪
~♪
「うーん…」
「…駄目ね。」
「…ちょっと、休憩しようかしら。」
~♪
「…ふう。」
「これで、いいのかしら…?」
「…」
「…妥協は、したくない。」
「これで、最後なんだから…」
~♪
~♪
「うーん…」
「…駄目ね。」
「…ちょっと、休憩しようかしら。」
894: 2015/04/20(月) 23:58:20.74 ID:UnytG/VT.net
~♪
「愛してるばんざーい」
「ここでよかった」
「私達の今がここにある」
「愛してるばんざーい」
「始まったばかり」
「明日もよろしくね」
「まだゴールじゃない」
~♪
「…ふう。」
パチパチパチパチ…
「…!」
「やっぱり、真姫ちゃんはすごいね!」
「花陽…」
「愛してるばんざーい」
「ここでよかった」
「私達の今がここにある」
「愛してるばんざーい」
「始まったばかり」
「明日もよろしくね」
「まだゴールじゃない」
~♪
「…ふう。」
パチパチパチパチ…
「…!」
「やっぱり、真姫ちゃんはすごいね!」
「花陽…」
895: 2015/04/20(月) 23:58:58.12 ID:UnytG/VT.net
「…いつの間に、入って来たのよ。」
「えへへ…真姫ちゃんが、歌い始めた所くらいかな?」
「声…かけてくれても、いいのに。」
「…ごめんね?」
「でも、聞きたくって…」
「…もう///」
「…でも、やっぱりすごいよ。」
「とっても、優しい声って言うか…」
「ピアノと合わさって、すっごく癒されるみたい。」
「言いすぎよ…」
「…」
「…真姫ちゃん?」
「えへへ…真姫ちゃんが、歌い始めた所くらいかな?」
「声…かけてくれても、いいのに。」
「…ごめんね?」
「でも、聞きたくって…」
「…もう///」
「…でも、やっぱりすごいよ。」
「とっても、優しい声って言うか…」
「ピアノと合わさって、すっごく癒されるみたい。」
「言いすぎよ…」
「…」
「…真姫ちゃん?」
896: 2015/04/21(火) 00:07:50.64 ID:U18SuL+e.net
「…ねえ、花陽。」
「…?」
「私の、ピアノって…好き?」
「え?」
「ああ…ごめん。」
「…」
「新曲の事?」
「…うん。」
「なんだか、上手くいかなくて…」
「…」
「これが、多分この9人での最後の曲になる。」
「…そう考えたら、指が止まっちゃうの。」
「…本当に、これで良いのか、って。」
「…?」
「私の、ピアノって…好き?」
「え?」
「ああ…ごめん。」
「…」
「新曲の事?」
「…うん。」
「なんだか、上手くいかなくて…」
「…」
「これが、多分この9人での最後の曲になる。」
「…そう考えたら、指が止まっちゃうの。」
「…本当に、これで良いのか、って。」
897: 2015/04/21(火) 00:11:28.18 ID:U18SuL+e.net
「まだ…迷ってるの?」
「一応、作ったんだけどね。」
「なんだか、ぱっとしなくて…」
「もし、よかったら…」
「聞かせてもらっても、いいかな?」
「…もちろん。」
~♪
-----
「…どう、だった?」
「うーん…」
「正直に、言ってほしいの。」
「今までで、最高の曲にしたいから。」
「真姫ちゃん…」
「…ごめんね。」
「…やっぱり。」
「何が…駄目なんだろう。」
「一応、作ったんだけどね。」
「なんだか、ぱっとしなくて…」
「もし、よかったら…」
「聞かせてもらっても、いいかな?」
「…もちろん。」
~♪
-----
「…どう、だった?」
「うーん…」
「正直に、言ってほしいの。」
「今までで、最高の曲にしたいから。」
「真姫ちゃん…」
「…ごめんね。」
「…やっぱり。」
「何が…駄目なんだろう。」
898: 2015/04/21(火) 00:13:11.51 ID:U18SuL+e.net
今日はここまで
駆け足だったので、今までに比べて少し弱いかも
2作目も、短いので明日の朝に終わります
リクエスト、ひとつぐらい出来たらいいな
それでは、また明日
駆け足だったので、今までに比べて少し弱いかも
2作目も、短いので明日の朝に終わります
リクエスト、ひとつぐらい出来たらいいな
それでは、また明日
901: 2015/04/21(火) 09:18:14.28 ID:U18SuL+e.net
「…」
「ここまで来れたんだから。」
「最高の曲を作りたい。」
「作ってあげたい。」
「なのに…上手く、いかない。」
「もう、時間もないのに…」
「真姫ちゃん…」
「…」
「…ねえ、真姫ちゃん。」
「真姫ちゃんは今…何のために、ここにいるの?」
「何のために…頑張ってるの?」
「…え?」
「ここまで来れたんだから。」
「最高の曲を作りたい。」
「作ってあげたい。」
「なのに…上手く、いかない。」
「もう、時間もないのに…」
「真姫ちゃん…」
「…」
「…ねえ、真姫ちゃん。」
「真姫ちゃんは今…何のために、ここにいるの?」
「何のために…頑張ってるの?」
「…え?」
902: 2015/04/21(火) 09:19:02.99 ID:U18SuL+e.net
「わ、私には、作曲の事はわからないけど…」
「真姫ちゃん、すごく焦ってるみたい。」
「そんな時に、良いアイデアって浮かぶのかな…?」
「それは…」
「…」
「もう一度、考えてみよう?」
「何のために…誰のために、頑張るのか。」
「何か…分かるかもしれない。」
「誰の、ために…」
「今の、真姫ちゃんね。」
「合宿の時と、同じ顔してる。」
「合宿の…?」
「真姫ちゃん、すごく焦ってるみたい。」
「そんな時に、良いアイデアって浮かぶのかな…?」
「それは…」
「…」
「もう一度、考えてみよう?」
「何のために…誰のために、頑張るのか。」
「何か…分かるかもしれない。」
「誰の、ために…」
「今の、真姫ちゃんね。」
「合宿の時と、同じ顔してる。」
「合宿の…?」
903: 2015/04/21(火) 09:19:25.65 ID:U18SuL+e.net
「それって…」
「…」
「花陽、ひとつ聞いてもいい?」
「…うん?」
「花陽は…何のために、頑張るの?」
「花陽の大切なものって…なに?」
「…!」
「私の、大切な物…」
「…ふふ。」
「…?」
「私の大切な物は…真姫ちゃんと、凛ちゃん。」
「…そして、μ'sのみんな。」
「みんなが、大好きだから…」
「花陽は、頑張れるの。」
「…」
「花陽、ひとつ聞いてもいい?」
「…うん?」
「花陽は…何のために、頑張るの?」
「花陽の大切なものって…なに?」
「…!」
「私の、大切な物…」
「…ふふ。」
「…?」
「私の大切な物は…真姫ちゃんと、凛ちゃん。」
「…そして、μ'sのみんな。」
「みんなが、大好きだから…」
「花陽は、頑張れるの。」
904: 2015/04/21(火) 09:19:56.44 ID:U18SuL+e.net
「…ずっと、憧れてた。」
「アイドルが好きで、でも…やる勇気がなくて。」
「小さい頃から、アイドルの出るテレビばっかり見てた。」
「きらきら輝いたステージで踊るアイドルが、すっごく可愛くて。」
「…私のお母さん、昔、アイドルの候補生だったの。」
「…!」
「オーディションには合格できなかったけど。」
「それでも、何年か頑張れば…ってくらいの位置には、いたみたいで。」
「そんな話を、お母さんに聞いて。」
「もしかしたら、花陽も…って思ったんだけど。」
「実際は…運動音痴だし。」
「歌も、声が震えて…」
「憧れのまま、諦めちゃって。」
「ずっと…見てるだけになっちゃったの。」
「アイドルが好きで、でも…やる勇気がなくて。」
「小さい頃から、アイドルの出るテレビばっかり見てた。」
「きらきら輝いたステージで踊るアイドルが、すっごく可愛くて。」
「…私のお母さん、昔、アイドルの候補生だったの。」
「…!」
「オーディションには合格できなかったけど。」
「それでも、何年か頑張れば…ってくらいの位置には、いたみたいで。」
「そんな話を、お母さんに聞いて。」
「もしかしたら、花陽も…って思ったんだけど。」
「実際は…運動音痴だし。」
「歌も、声が震えて…」
「憧れのまま、諦めちゃって。」
「ずっと…見てるだけになっちゃったの。」
905: 2015/04/21(火) 09:20:26.30 ID:U18SuL+e.net
「…でもね?」
「ずっと見てるだけだった私が。」
「今、ここで、μ'sの一員として立てている事。」
「…こんなに、幸せな事はないよ。」
「諦めてた。」
「自分には無理だ、って。」
「可愛くもないし、ダンスも下手だし…って。」
「ずっと、自分の殻に閉じこもってた私を。」
「ここに立たせてくれたのは…」
「まぎれも無く、真姫ちゃんと凛ちゃんなの。」
「花陽…」
「2人が、私の背中を押してくれた。」
「…あの時、思ったの。」
「いつか…私が、背中を押してあげたい、って。」
「ずっと見てるだけだった私が。」
「今、ここで、μ'sの一員として立てている事。」
「…こんなに、幸せな事はないよ。」
「諦めてた。」
「自分には無理だ、って。」
「可愛くもないし、ダンスも下手だし…って。」
「ずっと、自分の殻に閉じこもってた私を。」
「ここに立たせてくれたのは…」
「まぎれも無く、真姫ちゃんと凛ちゃんなの。」
「花陽…」
「2人が、私の背中を押してくれた。」
「…あの時、思ったの。」
「いつか…私が、背中を押してあげたい、って。」
906: 2015/04/21(火) 09:21:19.27 ID:U18SuL+e.net
「私の、大切な物。」
「…にこちゃんの言ってた、曲げられない物は。」
「誰かの背中を、押してあげられるようになる事。」
「今までみんなにもらった幸せを、次の誰かにあげる事。」
「…ファッションショーの時。」
「入部の時にもらった、あの幸せを。」
「あの気持ちを、凛ちゃんにあげる事が出来た。」
「…今度は、真姫ちゃんの番。」
「あのとき、背中を押してくれた事。」
「本当に…本当に、嬉しかったの。」
「…なにが、出来るかは分からないけど。」
「こうやって、背中を押してあげる。」
「…辛くなったら、もたれてもいいよ。」
「頑張る時は、強く押してあげる。」
「だから…後ろは、振り返らないで?」
「真姫ちゃんの努力は、ちゃんと私が見てるから♪」
「…にこちゃんの言ってた、曲げられない物は。」
「誰かの背中を、押してあげられるようになる事。」
「今までみんなにもらった幸せを、次の誰かにあげる事。」
「…ファッションショーの時。」
「入部の時にもらった、あの幸せを。」
「あの気持ちを、凛ちゃんにあげる事が出来た。」
「…今度は、真姫ちゃんの番。」
「あのとき、背中を押してくれた事。」
「本当に…本当に、嬉しかったの。」
「…なにが、出来るかは分からないけど。」
「こうやって、背中を押してあげる。」
「…辛くなったら、もたれてもいいよ。」
「頑張る時は、強く押してあげる。」
「だから…後ろは、振り返らないで?」
「真姫ちゃんの努力は、ちゃんと私が見てるから♪」
907: 2015/04/21(火) 09:25:55.51 ID:U18SuL+e.net
「…あったかい。」
「…うん。」
「…ねえ、花陽。」
「…なあに?真姫ちゃん。」
「…聞いてほしい、事があるの。」
「…うん、何でも聞くよ?」
「…」
「…私と、ともだちになってくれて、ありがとう。」
「…!」
「私…いつも、不器用だから。」
「今でも、自分の気持ちに素直になれない。」
「…多分、この先もすぐには治らないと思う。」
「…でも。」
「これだけは、今の私でも言えるの。」
「ううん、言いたいの。」
「花陽と、凛は…私の、一番の親友よ。」
「…うん。」
「…ねえ、花陽。」
「…なあに?真姫ちゃん。」
「…聞いてほしい、事があるの。」
「…うん、何でも聞くよ?」
「…」
「…私と、ともだちになってくれて、ありがとう。」
「…!」
「私…いつも、不器用だから。」
「今でも、自分の気持ちに素直になれない。」
「…多分、この先もすぐには治らないと思う。」
「…でも。」
「これだけは、今の私でも言えるの。」
「ううん、言いたいの。」
「花陽と、凛は…私の、一番の親友よ。」
908: 2015/04/21(火) 09:30:55.51 ID:U18SuL+e.net
「…ずっと、忘れてた。」
「何のために、この曲を作るのか。」
「3年生の、ためだけじゃない。」
「私達、μ's全員のために。」
「…みんなが、最後まで笑顔でいられるように。」
「みんなと、最高の思い出を作るために。」
「…私の音で、皆の心を繋ぎたい。」
「…それが、私の願い。」
「私の…曲げられないもの。」
「真姫ちゃん…!」
「…」
「…聞いてくれる?花陽。」
「今…完成したわ。」
「もちろん♪」
「何のために、この曲を作るのか。」
「3年生の、ためだけじゃない。」
「私達、μ's全員のために。」
「…みんなが、最後まで笑顔でいられるように。」
「みんなと、最高の思い出を作るために。」
「…私の音で、皆の心を繋ぎたい。」
「…それが、私の願い。」
「私の…曲げられないもの。」
「真姫ちゃん…!」
「…」
「…聞いてくれる?花陽。」
「今…完成したわ。」
「もちろん♪」
909: 2015/04/21(火) 09:43:03.63 ID:U18SuL+e.net
-----
扉にかけた手を、そっと離す
「…来る必要、なかったかな?」
なんだか最近、みんな慌ただしかったから
なにか、出来る事があるかも、って…皆を見てたけど
みんな、ちゃんと前に進んでるんだね
そっと、音楽室前の壁にもたれてみる
「ん…つめたい。」
やっとここまで来て
…来たからこそ
みんなが焦ってるのを見て
なんとかしないと、って思ったんだ
…でも、違ったみたい
みんなの心は、ひとつだった
同じ想いで、みんな…前を向いてたんだ
扉にかけた手を、そっと離す
「…来る必要、なかったかな?」
なんだか最近、みんな慌ただしかったから
なにか、出来る事があるかも、って…皆を見てたけど
みんな、ちゃんと前に進んでるんだね
そっと、音楽室前の壁にもたれてみる
「ん…つめたい。」
やっとここまで来て
…来たからこそ
みんなが焦ってるのを見て
なんとかしないと、って思ったんだ
…でも、違ったみたい
みんなの心は、ひとつだった
同じ想いで、みんな…前を向いてたんだ
910: 2015/04/21(火) 09:43:37.09 ID:U18SuL+e.net
「産毛の小鳥たちも…」
「いつか、空に羽ばたく…」
「…か。」
---これが、仲間?
---うん。私の…大切な、仲間たち
---目指してる物は、同じ?
---みんな、誰かのために…自分のために、同じ物を目指してる
---みんなの事、好き?
---大好き!!
「みんなと、忘れられない最高のステージを。」
「何年経っても、何十年経っても。」
「ずっと覚えていられるような、そんなステージを。」
「この奇跡みたいな9人と、ここにいた軌跡を残すために。」
「…それが、私の。」
「…穂乃果の、曲げられないもの。」
To Be Continued…
「いつか、空に羽ばたく…」
「…か。」
---これが、仲間?
---うん。私の…大切な、仲間たち
---目指してる物は、同じ?
---みんな、誰かのために…自分のために、同じ物を目指してる
---みんなの事、好き?
---大好き!!
「みんなと、忘れられない最高のステージを。」
「何年経っても、何十年経っても。」
「ずっと覚えていられるような、そんなステージを。」
「この奇跡みたいな9人と、ここにいた軌跡を残すために。」
「…それが、私の。」
「…穂乃果の、曲げられないもの。」
To Be Continued…
920: 2015/04/21(火) 22:01:43.42 ID:U18SuL+e.net
Side Story
Re:Life, Re:Live, Re:A-RISE
Colorful Side
Re:Life, Re:Live, Re:A-RISE
Colorful Side
921: 2015/04/21(火) 22:02:22.33 ID:U18SuL+e.net
-----
「んん…っ。」
「…いい天気ね。」
「絶好の、練習日和だな。」
「でも、まさかこんな事になるなんてね。」
「希ちゃんには、感謝しないと♪」
「…ま、お互いにメリットがあるんだし。」
「今日は、楽しみましょ?」
「…ああ、もちろんだ。」
「さ、集合時間に間に合わなくなるわ。」
「行きましょう。」
「はーいっ♪」
…きっかけは、18時間前
「んん…っ。」
「…いい天気ね。」
「絶好の、練習日和だな。」
「でも、まさかこんな事になるなんてね。」
「希ちゃんには、感謝しないと♪」
「…ま、お互いにメリットがあるんだし。」
「今日は、楽しみましょ?」
「…ああ、もちろんだ。」
「さ、集合時間に間に合わなくなるわ。」
「行きましょう。」
「はーいっ♪」
…きっかけは、18時間前
923: 2015/04/21(火) 22:03:31.68 ID:U18SuL+e.net
-----
「…もしもし、希?」
「ええ、元気にしてる?」
「…そう。」
「この間は、ありがとう。」
「英玲奈もあんじゅも、喜んでたわ。」
「妹が、出来たみたいだ、って。」
「ふふっ。」
「…そうね。」
「あと…1ヶ月ね。」
「…うん。」
「…うん。」
「ええ、こっちも、日々頑張っているわ。」
「…ただ。」
「…もしもし、希?」
「ええ、元気にしてる?」
「…そう。」
「この間は、ありがとう。」
「英玲奈もあんじゅも、喜んでたわ。」
「妹が、出来たみたいだ、って。」
「ふふっ。」
「…そうね。」
「あと…1ヶ月ね。」
「…うん。」
「…うん。」
「ええ、こっちも、日々頑張っているわ。」
「…ただ。」
924: 2015/04/21(火) 22:04:25.36 ID:U18SuL+e.net
「やっぱり、モチベーションの低下は否めないわ。」
「3人とも、頑張ってる。」
「…その、つもりなんだけど。」
「やっぱり、どこか…」
「ごめんなさい。」
「あんなに、格好つけたのにね。」
「え?…ふふっ。」
「私は、貴女の妹なんかじゃないわ。」
「…もちろん♪」
「え?」
「…明日?」
「3人とも、頑張ってる。」
「…その、つもりなんだけど。」
「やっぱり、どこか…」
「ごめんなさい。」
「あんなに、格好つけたのにね。」
「え?…ふふっ。」
「私は、貴女の妹なんかじゃないわ。」
「…もちろん♪」
「え?」
「…明日?」
925: 2015/04/21(火) 22:04:52.62 ID:U18SuL+e.net
「普段通りの練習だけど?」
「…うん。」
「…うん。」
「…本当?」
「あ、いや、私は構わないけど…」
「そっちはいいの?」
「…うん。」
「うん、わかった。」
「それじゃ、お言葉に甘えさせてもらうわ♪」
「ええ、ありがとう。」
「また、明日ね。」
pi
明日…か
「…うん。」
「…うん。」
「…本当?」
「あ、いや、私は構わないけど…」
「そっちはいいの?」
「…うん。」
「うん、わかった。」
「それじゃ、お言葉に甘えさせてもらうわ♪」
「ええ、ありがとう。」
「また、明日ね。」
pi
明日…か
926: 2015/04/21(火) 22:05:25.79 ID:U18SuL+e.net
-----
prrrr
prrrr
「…はい、私だ。」
「こんな時間にどうした?」
「…ああ。」
「…なるほど。」
「それで、希は…」
「分かった。」
「…いや、いい提案だと思う。」
「もちろん、私も賛成だ。」
「あんじゅには、私から伝えておこう。」
「…ああ、おやすみ。」
…ふふっ
なかなか、面白い事を考えるな
prrrr
prrrr
「…はい、私だ。」
「こんな時間にどうした?」
「…ああ。」
「…なるほど。」
「それで、希は…」
「分かった。」
「…いや、いい提案だと思う。」
「もちろん、私も賛成だ。」
「あんじゅには、私から伝えておこう。」
「…ああ、おやすみ。」
…ふふっ
なかなか、面白い事を考えるな
927: 2015/04/21(火) 22:05:55.56 ID:U18SuL+e.net
-----
…と、言うワケで
今私達は、希ちゃんに誘われて
ある場所に、向かっています♪
「…見えてきたな。」
「少し…早かったみたいね。」
春先の日差しの下
目指していた所が見えてきました
並木道の桜の木には
小さな小さな、つぼみの姿
…ふと、UTXの受験を思い出しちゃった
「それじゃ、ここで待つのもなんだし…」
「思い切って、行っちゃいましょうか。」
「…賛成♪」
…と、言うワケで
今私達は、希ちゃんに誘われて
ある場所に、向かっています♪
「…見えてきたな。」
「少し…早かったみたいね。」
春先の日差しの下
目指していた所が見えてきました
並木道の桜の木には
小さな小さな、つぼみの姿
…ふと、UTXの受験を思い出しちゃった
「それじゃ、ここで待つのもなんだし…」
「思い切って、行っちゃいましょうか。」
「…賛成♪」
928: 2015/04/21(火) 22:06:37.69 ID:U18SuL+e.net
-----
「おはよーさんっ♪」
部室の扉を開けて、みんなに挨拶
「おはよう、希ちゃん♪」
「おはよう、ことりちゃん。」
「…あれ?」
「穂乃果ちゃんは、まだ来てないん?」
「授業の課題の事で、先生に…」
「…まったく、ラブライブに熱心なのはいいですが。」
「他がたるみすぎなんです。」
「…まあ、残り後少しなんやし。」
「多めに見てあげよ?」
「みんな、穂乃果に甘すぎます…!」
そんな話をしていると、部室の扉が開いた
「ようやく来ましたね、ほの…」
「おはよーさんっ♪」
部室の扉を開けて、みんなに挨拶
「おはよう、希ちゃん♪」
「おはよう、ことりちゃん。」
「…あれ?」
「穂乃果ちゃんは、まだ来てないん?」
「授業の課題の事で、先生に…」
「…まったく、ラブライブに熱心なのはいいですが。」
「他がたるみすぎなんです。」
「…まあ、残り後少しなんやし。」
「多めに見てあげよ?」
「みんな、穂乃果に甘すぎます…!」
そんな話をしていると、部室の扉が開いた
「ようやく来ましたね、ほの…」
929: 2015/04/21(火) 22:07:16.22 ID:U18SuL+e.net
-----
海未の言葉が途中で切れた
「…?」
まーた、穂乃果が変な事してるのかしら
そう思って片付けをしていた手をとめて
ゆっくり振り返ってみると…
「…!!」
「ご機嫌よう、μ'sの皆さん♪」
「あ、あああA-RISEぅ!?」
思わず、素っ頓狂な声がでた
だって、見間違いなんかじゃなくて…
「今日は、一日よろしくね?」
そう言って笑顔になる
綺羅ツバサが、目の前にいたんだから
海未の言葉が途中で切れた
「…?」
まーた、穂乃果が変な事してるのかしら
そう思って片付けをしていた手をとめて
ゆっくり振り返ってみると…
「…!!」
「ご機嫌よう、μ'sの皆さん♪」
「あ、あああA-RISEぅ!?」
思わず、素っ頓狂な声がでた
だって、見間違いなんかじゃなくて…
「今日は、一日よろしくね?」
そう言って笑顔になる
綺羅ツバサが、目の前にいたんだから
930: 2015/04/21(火) 22:16:01.18 ID:U18SuL+e.net
みんな、驚きすぎて声が出ない
…無理もないけど
この宇宙ナンバーワンアイドル、にこにーだって
どうしてここに彼女達がいるのか、理解できないんだから
「あんじゅちゃん…一体、どうしたの?」
ことりが、聞いてみたけど
「…あれ?何も聞いてないの?」
あんじゅさんも、不思議そうな顔をしてる
っていうか、ことり…
いつのまに、あんじゅさんの事
ちゃん付けで呼ぶようになったの!?
「あーっ!あんじゅちゃん!!」
り、凛まで…っ!?
…無理もないけど
この宇宙ナンバーワンアイドル、にこにーだって
どうしてここに彼女達がいるのか、理解できないんだから
「あんじゅちゃん…一体、どうしたの?」
ことりが、聞いてみたけど
「…あれ?何も聞いてないの?」
あんじゅさんも、不思議そうな顔をしてる
っていうか、ことり…
いつのまに、あんじゅさんの事
ちゃん付けで呼ぶようになったの!?
「あーっ!あんじゅちゃん!!」
り、凛まで…っ!?
931: 2015/04/21(火) 22:16:52.61 ID:U18SuL+e.net
-----
「ひさしぶりにゃーっ!!」
「きゃっ、凛ちゃん…♪」
あんじゅに飛びつく凛を横目に
まだ、状況が理解できずに、尋ねてみた
「英玲奈、これって…」
「なんだ、希はまだ言っていなかったのか?」
「いやあ、思ったよりも早く3人が来たから…」
なんだ、希は知ってたのね
「それより…久しぶりだな、絵里。」
「ええ、そうね。」
「実行、できているか?」
「まあまあ…かしら?」
「「…ふふっ。」」
「ひさしぶりにゃーっ!!」
「きゃっ、凛ちゃん…♪」
あんじゅに飛びつく凛を横目に
まだ、状況が理解できずに、尋ねてみた
「英玲奈、これって…」
「なんだ、希はまだ言っていなかったのか?」
「いやあ、思ったよりも早く3人が来たから…」
なんだ、希は知ってたのね
「それより…久しぶりだな、絵里。」
「ええ、そうね。」
「実行、できているか?」
「まあまあ…かしら?」
「「…ふふっ。」」
932: 2015/04/21(火) 22:17:31.58 ID:U18SuL+e.net
-----
「一体、どういう事なのよ…?」
それぞれがバラバラに話しちゃって
全然、この状況が飲み込めない
「…希!」
「…!」
「まずは、説明してくれない?」
思わず、声を上げちゃった
「あ…ごめんな、真姫ちゃん。」
そう言って、希は口を開いた
「今日は、A-RISEの3人が。」
「ラブライブ本戦に向けて特別コーチに来てくれたんよ♪」
…え?
「「「ええーっ!?!?」」」
「一体、どういう事なのよ…?」
それぞれがバラバラに話しちゃって
全然、この状況が飲み込めない
「…希!」
「…!」
「まずは、説明してくれない?」
思わず、声を上げちゃった
「あ…ごめんな、真姫ちゃん。」
そう言って、希は口を開いた
「今日は、A-RISEの3人が。」
「ラブライブ本戦に向けて特別コーチに来てくれたんよ♪」
…え?
「「「ええーっ!?!?」」」
933: 2015/04/21(火) 22:18:08.45 ID:U18SuL+e.net
-----
「はあっ…はあっ…」
「こら、高坂ー!」
「廊下を走るなー!」
「あっ、すいません!」
駆け足から、早歩きに
「うう~…」
「また海未ちゃんに怒られちゃうよー…」
海未ちゃん、相変わらず怖いんだもん
今は、ラブライブが一番大事なのにーっ!
そんな事を考えていると、部室についた
「ふうーっ…」
息を整えて、扉を開ける
「みんな、おっはよーうっ!!」
「はあっ…はあっ…」
「こら、高坂ー!」
「廊下を走るなー!」
「あっ、すいません!」
駆け足から、早歩きに
「うう~…」
「また海未ちゃんに怒られちゃうよー…」
海未ちゃん、相変わらず怖いんだもん
今は、ラブライブが一番大事なのにーっ!
そんな事を考えていると、部室についた
「ふうーっ…」
息を整えて、扉を開ける
「みんな、おっはよーうっ!!」
934: 2015/04/21(火) 22:19:03.45 ID:U18SuL+e.net
「…そう言えば海未。」
「あれから、改善はしたか?」
「ほんの少しは…ですね。」
「やっぱり、難しいです…」
…あれ?
「あんじゅちゃーんっ♪」
「凛ちゃーんっ♪」
「そ、そんなにくっついたら迷惑だよぅ…」
…あれれ?
「西木野さん…ううん、真姫さん。」
「今度、ピアノ教えてくれない?」
「…貴女の曲、すっごく好きなの。」
「ええっ!?」
「ま、まあ…少しぐらいなら…///」
…あれあれ?
「どーゆーことーっ!?」
「…あ、穂乃果ちゃん。」
「穂乃果、あほじゃないもんっ!!」
「あれから、改善はしたか?」
「ほんの少しは…ですね。」
「やっぱり、難しいです…」
…あれ?
「あんじゅちゃーんっ♪」
「凛ちゃーんっ♪」
「そ、そんなにくっついたら迷惑だよぅ…」
…あれれ?
「西木野さん…ううん、真姫さん。」
「今度、ピアノ教えてくれない?」
「…貴女の曲、すっごく好きなの。」
「ええっ!?」
「ま、まあ…少しぐらいなら…///」
…あれあれ?
「どーゆーことーっ!?」
「…あ、穂乃果ちゃん。」
「穂乃果、あほじゃないもんっ!!」
935: 2015/04/21(火) 22:27:17.64 ID:U18SuL+e.net
-----
「…つまり。」
「今日は、ラブライブ本戦に向けて。」
「A-RISEの人たちが穂乃果達をレベルアップさせに来た…と。」
「…まあ、そんなとこやね♪」
「それにしても、最初に教えてくれればよかったのにー。」
「…それは、ごめんって。」
「みんなに伝えようとしたら、3人が来ちゃったんやし…」
「…いきなり来て、ごめんなさい。」
「でも、やっぱり見てるだけじゃ我慢できなくて。」
「…そうだな。」
「我々に勝ったのだから、優勝してもらわないと。」
「こちらも、顔が立たない、と言う訳だ。」
「…とまあ、プレッシャーはここまでにして。」
「どうかしら?穂乃果さん。」
「…つまり。」
「今日は、ラブライブ本戦に向けて。」
「A-RISEの人たちが穂乃果達をレベルアップさせに来た…と。」
「…まあ、そんなとこやね♪」
「それにしても、最初に教えてくれればよかったのにー。」
「…それは、ごめんって。」
「みんなに伝えようとしたら、3人が来ちゃったんやし…」
「…いきなり来て、ごめんなさい。」
「でも、やっぱり見てるだけじゃ我慢できなくて。」
「…そうだな。」
「我々に勝ったのだから、優勝してもらわないと。」
「こちらも、顔が立たない、と言う訳だ。」
「…とまあ、プレッシャーはここまでにして。」
「どうかしら?穂乃果さん。」
937: 2015/04/21(火) 22:28:35.23 ID:U18SuL+e.net
「「…」」
「え?いいよ?」
「って言うか、大歓迎だよっ!!」
「ツバサさんや、A-RISEの人たちに。」
「直接教えてもらえるって事だよ!?」
「まさに願ってもない事だよ!!」
「穂乃果さん…!」
「…な?言った通りやろ?」
「…ええ、そうね。」
「ありがとう。」
「…それじゃ、全員揃って話も終わった所で。」
「早速、練習開始しましょうか♪」
「「はーいっ!!」」
「え?いいよ?」
「って言うか、大歓迎だよっ!!」
「ツバサさんや、A-RISEの人たちに。」
「直接教えてもらえるって事だよ!?」
「まさに願ってもない事だよ!!」
「穂乃果さん…!」
「…な?言った通りやろ?」
「…ええ、そうね。」
「ありがとう。」
「…それじゃ、全員揃って話も終わった所で。」
「早速、練習開始しましょうか♪」
「「はーいっ!!」」
938: 2015/04/21(火) 22:41:40.67 ID:U18SuL+e.net
-----
こうして、練習が始まったけど…
やっぱり、私達に勝ったのはまぐれじゃなかった
…そう実感できる、練習量
そして、みんなのやる気
決して、私達も手を抜いていたつもりは無い
本気で、挑んでた
でも…
この子達の努力は、人を惹き付ける
時に真面目に
でも、休憩では団欒として
…まさに、部活動の理想型と言える
ちょっぴり、悔しいけどね
こうして、練習が始まったけど…
やっぱり、私達に勝ったのはまぐれじゃなかった
…そう実感できる、練習量
そして、みんなのやる気
決して、私達も手を抜いていたつもりは無い
本気で、挑んでた
でも…
この子達の努力は、人を惹き付ける
時に真面目に
でも、休憩では団欒として
…まさに、部活動の理想型と言える
ちょっぴり、悔しいけどね
939: 2015/04/21(火) 22:42:07.81 ID:U18SuL+e.net
みんなを観察していると
後ろで、誰かがこける音がした
「うう…」
「…大丈夫?」
「あっ、つ、ツバサさん…」
「だ、大丈夫ですっ!」
「ちょっと、ターンに失敗しちゃって…」
「花陽さん…で、いいかしら?」
「ちょっと、もう一度やってみて?」
「…見ててあげるから。」
「…!」
「はいっ!」
「よろしくお願いします!!」
そう言って、もう一度踊ってみせてくれた
後ろで、誰かがこける音がした
「うう…」
「…大丈夫?」
「あっ、つ、ツバサさん…」
「だ、大丈夫ですっ!」
「ちょっと、ターンに失敗しちゃって…」
「花陽さん…で、いいかしら?」
「ちょっと、もう一度やってみて?」
「…見ててあげるから。」
「…!」
「はいっ!」
「よろしくお願いします!!」
そう言って、もう一度踊ってみせてくれた
940: 2015/04/21(火) 22:42:29.37 ID:U18SuL+e.net
「…ッ!」
「ご、ごめんなさい…」
ステップは、ちゃんと出来てる
でも、上体のバランスがおかしい…
「…ちょっと、いいかしら?」
「ひゃっ!?」
花陽さんの腰に、手を回す
「あ、あの、ツバサさん…?」
「よく見て?」
「ステップを踏む時に、足が伸びきってる。」
「同じ位置で踏もうと頑張るから、バランスが崩れるの。」
「一歩目を、もう半歩前に出せば、やりやすくなるはずよ。」
「こんな風に。」
「…さ、やってみて?」
「ご、ごめんなさい…」
ステップは、ちゃんと出来てる
でも、上体のバランスがおかしい…
「…ちょっと、いいかしら?」
「ひゃっ!?」
花陽さんの腰に、手を回す
「あ、あの、ツバサさん…?」
「よく見て?」
「ステップを踏む時に、足が伸びきってる。」
「同じ位置で踏もうと頑張るから、バランスが崩れるの。」
「一歩目を、もう半歩前に出せば、やりやすくなるはずよ。」
「こんな風に。」
「…さ、やってみて?」
943: 2015/04/21(火) 22:51:36.85 ID:U18SuL+e.net
~♪
「よっ…と…」
「…どう?」
「…出来た!」
「出来ました!!」
「よかった♪」
「ありがとうございます、ツバサさんっ!」
「そう言ってもらえると。」
「今日…来てよかったと、思えるわ。」
「も、もちろんですっ!!」
「…」
単に、一緒に練習してるだけなのに
気持ちが、晴れていくみたい
英玲奈も、あんじゅも
あんなに、笑ってる…
「…本当。」
「おせっかいね…希。」
「よっ…と…」
「…どう?」
「…出来た!」
「出来ました!!」
「よかった♪」
「ありがとうございます、ツバサさんっ!」
「そう言ってもらえると。」
「今日…来てよかったと、思えるわ。」
「も、もちろんですっ!!」
「…」
単に、一緒に練習してるだけなのに
気持ちが、晴れていくみたい
英玲奈も、あんじゅも
あんなに、笑ってる…
「…本当。」
「おせっかいね…希。」
944: 2015/04/21(火) 23:00:58.38 ID:U18SuL+e.net
-----
「えーっ!?」
「絶対、こっちの方がいいよーっ!」
「そう?」
「私は、元のままがいいと思うんだけど…」
「絶対こっちだって!」
「…どうした?」
「あ、英玲奈…」
「ねえねえ、英玲奈さん!」
「ここの…この、ステップなんだけどね?」
「…よっと。」
「ほら、こっちの方が良いと思いませんっ?」
「ちょっと、穂乃果…」
「…そうだな。」
これなら、あるいは…
「えーっ!?」
「絶対、こっちの方がいいよーっ!」
「そう?」
「私は、元のままがいいと思うんだけど…」
「絶対こっちだって!」
「…どうした?」
「あ、英玲奈…」
「ねえねえ、英玲奈さん!」
「ここの…この、ステップなんだけどね?」
「…よっと。」
「ほら、こっちの方が良いと思いませんっ?」
「ちょっと、穂乃果…」
「…そうだな。」
これなら、あるいは…
945: 2015/04/21(火) 23:01:24.84 ID:U18SuL+e.net
「一回、私がやってみるから。」
「どっちが良いか、客観的に判断してみてくれ。」
「え?でも、練習は…」
「なに、さっき横で見させてもらったからな。」
「…では、穂乃果の言う新しい方から。」
そう言って、ステップを踏む
手の先から、足の先まで神経を集中して
「…では、最初の方。」
動き的には、最初の方が楽だが
見栄えは、確かに穂乃果の言う方が…
「…どうだろう。」
「…ハラショー。」
「どっちが良いか、客観的に判断してみてくれ。」
「え?でも、練習は…」
「なに、さっき横で見させてもらったからな。」
「…では、穂乃果の言う新しい方から。」
そう言って、ステップを踏む
手の先から、足の先まで神経を集中して
「…では、最初の方。」
動き的には、最初の方が楽だが
見栄えは、確かに穂乃果の言う方が…
「…どうだろう。」
「…ハラショー。」
946: 2015/04/21(火) 23:05:50.94 ID:U18SuL+e.net
「すごいわ、英玲奈!」
「数回見ただけで、こんなに完璧に踊れるなんて…!」
「そうだよっ!!」
「穂乃果なんて、何回やっても失敗するのに!」
2人に言いよられて、少したじろぐ
「そ、そんなに凄い事だろうか…」
「すごいよっ!」
「いや~。」
「やっぱり、A-RISEって凄いんだねえ…」
「ほんと、何で勝てたんだ、って不思議になるよ…」
「…」
…そうか
彼女達は…
ありのままを、きちんと受け入れる事が出来るのか
「数回見ただけで、こんなに完璧に踊れるなんて…!」
「そうだよっ!!」
「穂乃果なんて、何回やっても失敗するのに!」
2人に言いよられて、少したじろぐ
「そ、そんなに凄い事だろうか…」
「すごいよっ!」
「いや~。」
「やっぱり、A-RISEって凄いんだねえ…」
「ほんと、何で勝てたんだ、って不思議になるよ…」
「…」
…そうか
彼女達は…
ありのままを、きちんと受け入れる事が出来るのか
947: 2015/04/21(火) 23:10:35.96 ID:U18SuL+e.net
-----
「なによ、みんなデレデレしちゃって…」
「そういうにこちゃんこそ。」
「さっきからチラチラ見てるじゃない…」
「べっ…別に!?」
「気のせいよっ!」
「あ、にこちゃーん♪」
「…!?」
「あ、あんじゅさん…」
「ねえ、私にもダンス、教えてくれない?」
「…へ?」
「アイドルの時のにこちゃん、すっごく可愛いから♪」
「私も、そんな風になりたいな~、って♪」
「…!!」
「しょ、しょーがないわねー。」
「なによ、みんなデレデレしちゃって…」
「そういうにこちゃんこそ。」
「さっきからチラチラ見てるじゃない…」
「べっ…別に!?」
「気のせいよっ!」
「あ、にこちゃーん♪」
「…!?」
「あ、あんじゅさん…」
「ねえ、私にもダンス、教えてくれない?」
「…へ?」
「アイドルの時のにこちゃん、すっごく可愛いから♪」
「私も、そんな風になりたいな~、って♪」
「…!!」
「しょ、しょーがないわねー。」
948: 2015/04/21(火) 23:15:28.15 ID:U18SuL+e.net
「…それじゃ、一緒にやるわよ?」
「はーい♪」
「せーのっ…」
~♪
~♪
「じゃーんっ!」
「…どうかな?にこちゃん。」
「そ、そうね…」
「は、初めてにしては、凄いじゃない!」
「…にこちゃん、ステップ間違えてた。」
「あっ!こら、真姫!!」
「ふふふっ。」
…なんだろう
すっごく、笑顔になれる
緊張してる、はずなのに
一生懸命な、はずなのに
「…不思議なグループだね。」
「はーい♪」
「せーのっ…」
~♪
~♪
「じゃーんっ!」
「…どうかな?にこちゃん。」
「そ、そうね…」
「は、初めてにしては、凄いじゃない!」
「…にこちゃん、ステップ間違えてた。」
「あっ!こら、真姫!!」
「ふふふっ。」
…なんだろう
すっごく、笑顔になれる
緊張してる、はずなのに
一生懸命な、はずなのに
「…不思議なグループだね。」
949: 2015/04/21(火) 23:20:00.31 ID:U18SuL+e.net
-----
「…ふう。」
花陽さんの練習も終わって
少し、ひと休み
他のみんなも、私達が必要ないくらいに
助け合って、支え合って練習してる
…これが、μ'sというグループのあり方
私達とは、違う…
「…ツバサ♪」
「あんじゅ…」
「なんだか、とっても楽しいね♪」
「…ああ、そうだな。」
「私も…つい、楽しんでしまった。」
「英玲奈…」
「…そうね。」
「…」
「ひとつ、提案があるんだけど…」
「…ふう。」
花陽さんの練習も終わって
少し、ひと休み
他のみんなも、私達が必要ないくらいに
助け合って、支え合って練習してる
…これが、μ'sというグループのあり方
私達とは、違う…
「…ツバサ♪」
「あんじゅ…」
「なんだか、とっても楽しいね♪」
「…ああ、そうだな。」
「私も…つい、楽しんでしまった。」
「英玲奈…」
「…そうね。」
「…」
「ひとつ、提案があるんだけど…」
950: 2015/04/21(火) 23:21:11.42 ID:U18SuL+e.net
とりあえず、ここで切ります
2スレ目立ち上げてきます
2スレ目立ち上げてきます
951: 2015/04/21(火) 23:24:42.88 ID:U18SuL+e.net
952: 2015/04/21(火) 23:34:35.74 ID:T6qO1Do4.net
乙
引用: 希「私がウチになれたのは。」2
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