725: 2016/04/20(水) 01:32:03.05 ID:wG/z8KQK0

【ポケモン】ナツメ「もうすぐレッドが帰ってくる」【前編】
【ポケモン】ナツメ「もうすぐレッドが帰ってくる」【中編】
【ポケモン】ナツメ「もうすぐレッドが帰ってくる」【後編】

【ポケモン】ナツメ「どうしてレッドといると邪魔が入るの?」【前編】
【ポケモン】ナツメ「どうしてレッドといると邪魔が入るの?」【中編】
【ポケモン】ナツメ「どうしてレッドといると邪魔が入るの?」【後編】

【ポケモン】ナツメ「レッドと私の話なのにグリーンが主役なの!?」【前編】
【ポケモン】ナツメ「レッドと私の話なのにグリーンが主役なの!?」【中編】
【ポケモン】ナツメ「レッドと私の話なのにグリーンが主役なの!?」【後編】

【ポケモン】ナツメ「レッドは人気者」【前編】
【ポケモン】ナツメ「レッドは人気者」【中編】
【ポケモン】ナツメ「レッドは人気者」【後編】



ヤマブキジム

コトネ「ナツメさん!」

ナツメ「あら、今日最初のお客さんはコトネのね」

コトネ「やっぱり昨日私たちにあんなことさせるようにしたんですね」

ナツメ「させるようにしたって…うーん」

コトネ「なんで私たちに催眠術なんかかけたんですか」

ナツメ「催眠術はかけてないわよ、と言うかなにもしてない」

コトネ「えっ」
ポケモン!きみにきめた!

726: 2016/04/20(水) 01:32:55.36 ID:wG/z8KQK0
コトネ「ほんとに何も…」

ナツメ「してない、見てただけよ」

コトネ「じゃあ…」

ナツメ「でもよかった、二人にきっかけができて」

コトネ「きっかけ?」

ナツメ「そう、できたらもっと純真なことがよかったんだろうけど」

ナツメ「二人ともけっこう恥ずかしがりやだからね」

コトネ「どういうことですか?」

ナツメ「そうね、簡単に言うと両想いのくせして二人とも何にもしないままおじいちゃんおばあちゃんになっちゃうの」

ナツメ「そんなのいやでしょ?」

727: 2016/04/20(水) 01:33:42.60 ID:wG/z8KQK0
ナツメ「おせっかいかもしれないけど、トウヤ君のことが好きなんでしょ」

ナツメ「直接はっきり言っちゃいなさい」

コトネ「…でも」

ナツメ「でもじゃない、そんなんじゃいつまでたっても何も進展しないわよ」

コトネ(なんだかめちゃくちゃ強引に話進められてるような…)

コトネ(それより私はそういう話しにきたんじゃないのに)

コトネ「いや、ナツメさんの言うことも…」

ドーン ガシャーン ガラガラ

728: 2016/04/20(水) 01:34:24.38 ID:wG/z8KQK0
コトネ「っ…一体何が…」

コトネ「!?」

コトネ「ナツメさん!」

ジムトレ1「ナツメさん、大丈夫ですか!?」

コトネ「ジムトレさん、ナツメさんが…」

ジムトレ1「ど、どうしたんですか」

コトネ「頭から血が…早く救急車をお願いします!」

729: 2016/04/20(水) 01:35:16.96 ID:wG/z8KQK0
ジムトレ1「わかりました!」

ジムトレ2「?」

ジムトレ2「この人は?」

コトネ「誰…?」

コトネ「ってそんなこといいからその人の分もお願いします」

コトネ「…そうか、この子さっき落ちてきたんだ…でもなんで?」

コトネ「あっそんなことよりレッドさんに知らせなきゃ」

730: 2016/04/20(水) 01:36:26.50 ID:wG/z8KQK0
病院

ガシャーン

レッド「ナツメーーーーーー」

レッド「どこだーーーー!」

ナツメ「うるさい」ポカッ

ナツメ「周りの人に迷惑でしょ」

レッド「なつめぇ…」

ナツメ「大げさよ、ちょっと頭打っただけじゃない」

レッド「え…でも血がドバッって出てたってコトネちゃんが…」

レッド「あれ、コトネちゃん?」

731: 2016/04/20(水) 01:37:09.49 ID:wG/z8KQK0
レッド「あ、おいてきちゃったみたい」

レッド「急いできたからなぁ」

ナツメ「でもたしかに血はドバッと…」

レッド「えっ!?」

ナツメ「落ちてきた子がなんだけど」

レッド「なんだ、よかった…」

ナツメ「よくないわよ!その子まだ起きないのよ!」

732: 2016/04/20(水) 01:37:42.83 ID:wG/z8KQK0
ナツメ「いたっ…」

レッド「ほら、ナツメだって無理しちゃダメだよ、座って」

レッド「車椅子借りてこようか」

ナツメ「いや、そこまでしなくていいよ」

ナツメ「私やっぱりあの子が心配だから様子見てくる」

レッド「だめだって、今日は家に帰って休まないと」

レッド「それに行っても会えるとは限らないし」

ナツメ「……」

733: 2016/04/20(水) 01:38:41.96 ID:wG/z8KQK0


レッド「あれ、トウヤもコトネちゃんもいねえ」

レッド「入れ違っちゃったかな」

レッド「俺また行ってくるわ」

レッド「向こうも探してるだろうし」

レッド「今日はベッドで横になってて」

ナツメ「そんな重症じゃないわよ、かすっただけだってば」

レッド「いいからいいから、何かほしいものある?」

ナツメ「別に…」

レッド「じゃあ飲み物置いとくね」

レッド「あとは…よし、フシギバナ、ナツメが無茶しないように見張っといてくれ」

ナツメ「大げさね…」

734: 2016/04/20(水) 01:39:39.58 ID:wG/z8KQK0
病院

レッド「先生」

医者「おお、レッドか、帰ったんじゃなかったのか?」

レッド「うん、また戻ってきた」

レッド「あの子が大丈夫か心配で見にきたんですよ」

医者「ほへ~、お前がナツメ以外のことを心配するなんて」

レッド「そんなこともありますよ」

735: 2016/04/20(水) 01:40:09.74 ID:wG/z8KQK0
女の子「……」

レッド「寝てるの?」

医者「ああ、もう問題はないだろう」

医者「ただ…この子がどこの誰か全くわからん」

レッド「持ち物とか確認したんですか」

医者「何にも持っとらんかった」

レッド「ほんとに?こんなとこやあんなとこ調べたんですか?」

医者「……」

レッド「冗談ですよ~」

736: 2016/04/20(水) 01:40:51.08 ID:wG/z8KQK0
医者「そうだ、ついでだからこの子がどこの誰か調べといてくれよ」

レッド「なんで俺が」

医者「どうせ暇だろ?」

レッド「そ…いや、ナツメがケガしちゃってるし、俺が家事全般やらないと」

ピピッ ピピッ

レッド「……」キョロキョロ

レッド「この子からだ、やっぱり何か持ってんじゃん」

女の子「……」ガバッ

医者「うわっ」

女の子「…レッド」

737: 2016/04/20(水) 01:41:33.47 ID:wG/z8KQK0
医者「起きた…」

女の子「わあ!やった!レッドだぁ!」

レッド「えっ…」

医者「なんだ?知り合いだったのか?なら最初から言えよ」

レッド「いや、知らない…」

レッド「間違え…いやレッドって言ってるもんな…」

女の子「探した…ん…だ…」バタンッ

レッド「!?」

医者「!?」

レッド「おい!しっかりしろ!」

738: 2016/04/20(水) 01:42:22.69 ID:wG/z8KQK0
女の子「大丈夫大丈夫!それロボットだから」

レッド「え?」

ガシャーン

女の子「あ~窓あったんだ、透明だったからないかと思っちゃった」

レッド「同じ女の子が二人いる!?」

レッド「あ、双子か」

女の子「違う違う、ロボットって言ったでしょ」

レッド「どっちが?」

女の子「そっち!」

739: 2016/04/20(水) 01:44:00.08 ID:wG/z8KQK0
医者「でも人間そのものだ、とてもロボットとは」

女の子「まあ博士が作った特別な人造人間だからね」

女の子「人そっくり、今は電池がきれちゃったみたいだけど」

医者「しかし…」

レッド「いや、まあそんなことはどうでもいいんだよ」

レッド「お前何者だよ」

女の子「おお、このロボットに一切興味を持たないとは…そうだね…」

女の子「僕はレッドのファンだよ」

740: 2016/04/20(水) 01:44:46.89 ID:wG/z8KQK0
レッド「俺のファン?」

女の子「そう」

レッド「んー…」

レッド「言い方悪いけど、なんでジムを襲撃したの?」

女の子「ジム?」

レッド「このロボットがジムに落ちてきたんだよ」

レッド「こいつが生身じゃないならそう考えられるからな」

741: 2016/04/20(水) 01:45:34.97 ID:wG/z8KQK0
女の子「あっ…そうか、あの後そんなことが…」

レッド「なんだ、何があったか言ってみろ」

女の子「鳥ポケモンたちに襲われちゃったんだ」

女の子「そのときにちょっと故障したみたいだな」

レッド「じゃあ修理のために引き返せよ」

女の子「うーん…僕早く君に会いたかったから」

女の子「それにたかがメインカメラをやられただけだったからね」

レッド「メインカメラってけっこう大事じゃないの?」

742: 2016/04/29(金) 00:39:22.90 ID:Bx6g+YsD0
レッド「んまぁ…とにかくだ、子供がこんなことしてたら危ないだろ」

レッド「お家どこ?送ってあげるから今日はもう帰りなさい」

女の子「僕は子供じゃない!」

レッド「はいはい」

レッド「じゃあ先生、この子自身にはなにもなかったわけだし連れて帰りますね」

医者「ああ…」

743: 2016/04/29(金) 00:40:04.63 ID:Bx6g+YsD0
女の子「ねえお願いだよ、連れてってよ」

レッド「連れてってな、お嬢ちゃん」

女の子「お嬢ちゃんじゃない!」

レッド「んー…じゃあ名前は?」

女の子「名前…うーん、何がいいかな…」

女の子「悩むなぁ」

レッド「いや、君の名前だよ?」

女の子「うん、わかってるよ」

レッド「わかってんならなんで悩むの」

744: 2016/04/29(金) 00:40:38.60 ID:Bx6g+YsD0
女の子「僕自分の名前がわからないの」

女の子「記憶がなくなっちゃったみたいなんだ」

女の子「だから僕が今から考える名前をこれから使おうと思うんだ」

レッド「ええ?なんかないの?トレーナーカードとか」

レッド「いや、こんな小さい子は持ってないか…」

女の子「あるよ、でも割れちゃってて、ほら」

女の子「名前がわかんないから再発行もできないし」

レッド「ああ、ほんとだ半分割れてる、というか持ってるんだね」

レッド「…ええ!?19なの」

レッド「10…いや、8歳ぐらいかと思った」

745: 2016/04/29(金) 00:41:48.45 ID:Bx6g+YsD0
女の子「レッドひどいなぁ」

レッド「気を悪くしたなら謝る…」

女の子「まあいいよ、よくあることだし」

女の子「たまに便利だし」

レッド「そうか」

レッド「まあ19ぐらいなら一人で帰れるな」

女の子「いや、何帰らそうとしてんのさ」

レッド「え?」

女の子「え?じゃない」

746: 2016/04/29(金) 00:42:28.54 ID:Bx6g+YsD0
女の子「とにかくレッドの家に行く前に名前考えないと」

レッド「ふえっ?家来るの!?」

女の子「僕が君を探すのにどれだけ苦労したと思ってるの」

レッド「わかんない…」

女の子「それに名前にしてもなかったらナツミさんだっけ?」

レッド「ナツメ!!」

女の子「そう、その人、困っちゃうでしょ」

レッド「うーん…」

レッド(完全に家に来る前提で話てる…)

747: 2016/04/29(金) 00:43:14.03 ID:Bx6g+YsD0
レッド「と、とりあえずこんなとこで話てるのもなんだしどこか落ち着ける場所で話そうか」

女の子「ならサ店に行くぜ!!」

レッド「…お、おう」

………

女の子「そろそろレッドも僕の名前考えてくれた?」

レッド「いや、まだ君のことよく知らないし、そもそも俺が考える必要あるか?ってことになるし」

レッド「あのー…俺も忙しいからさ今日のところは」

女の子「レッドには悪いけど僕のお願いを聞いてほしいんだ」

748: 2016/04/29(金) 00:43:51.05 ID:Bx6g+YsD0
レッド「いや、そういわれてもね…」

女の子「僕にとっては唯一の手掛かりなんだよ…」

レッド「なんの?」

女の子「僕は記憶がなくなって博士のとこにいたけどそれまでの記憶で一つだけあるのがレッドなんだ」

女の子「僕とレッドが森の中で座って話してる」

女の子「それだけしかないけど、レッドなら僕のこと何か知ってるかと思って」

レッド「……」

レッド(なんかそう言われると初めて会った気がしないような…)ポリポリ

749: 2016/04/29(金) 00:44:21.34 ID:Bx6g+YsD0
レッド(でもそんなの覚えてないな…)

レッド(だからと言ってそんなの知らないって言うのもなぁ…)

レッド「……」

レッド「その博士にはなんて呼ばれていたんだ?」

女の子「え?」

レッド「だからその博士って人には名前つけてもらわなかったのか?」

女の子「ボウズって呼ばれてた」

レッド「…女の子なのにボウズはひどいな」

レッド「何かいい名前でも考えてやらないと」

750: 2016/04/29(金) 00:44:53.36 ID:Bx6g+YsD0
女の子「えっ名前つけてくれるの!?」

レッド「名前ほしいんだろ?」

レッド「なかったら何かと不便だろうし」

レッド「思い出すまでの仮の名前だから、その…適当に考えるからな」

女の子「うん、いいよ」

レッド「つっても君のことよく知らないから、何かいい言葉…」

レッド「そうだ、その博士ってのといた地名は?」

女の子「ホロン」

レッド「ホロン…?」

751: 2016/04/29(金) 00:45:22.24 ID:Bx6g+YsD0
レッド「んー…じゃあそのままホロンでいいか、呼びやすいし」

女の子「わかった、じゃあ僕のことは今からホロンって呼んでね」

ホロン「じゃあ今すぐレッドの家行こう!」

レッド「あ…」

レッド(俺は名前なんかつけてあげてどうしようってんだ…)

レッド「なんも考えてなかった…」ぼそっ

ホロン「どうしたの?」

レッド「あーいや…ナツメだったら…」

752: 2016/05/09(月) 00:09:10.85 ID:bJQlfgkX0
レッド「さて、これからどうしようか…」

ホロン「それで僕とレッドはどんな関係だったの?」

レッド「あ、いや…その、なんていうか…」

ホロン「もしかして元恋人同士とか?」

レッド「いや、俺はナツメ以外彼女できたことないから、それは違うと思う」

ホロン「そう…残念」

753: 2016/05/09(月) 00:11:24.55 ID:bJQlfgkX0
ホロン「……」

レッド「そ、そんな落ち込まなくても…」

ホロン「僕にとって過ぎ去った過去などなんの意味も持たない!」

ホロン「だからそんなことはどうでもいいことなんだよ」

ホロン「ワハハハハハ!」

レッド「急にどうした」

ホロン「わかんない」

レッド「大丈夫かよ…」

754: 2016/05/09(月) 00:11:59.18 ID:bJQlfgkX0
ホロン「とりあえず帰ろうよ」

ホロン「よーし、でてこいリザードン」

レッド「あっ!それ俺の…いつの間に」

ホロン「ほら、レッドも早く乗って」

レッド「何勝手に乗ってんだ、リザードンも何乗せてんだよ!」

リザードン「ダッテ…」

ホロン「は~や~く~」

レッド「…わかったわかった」

ホロン「いっけぇ、全速前進DA!」

755: 2016/05/09(月) 00:13:42.37 ID:bJQlfgkX0
ホロン「ふわ~あれがレッドの家か~」

ホロン「やっぱ大きいな~」

レッド「違う違う、あれシルフカンパニーのビルだから」

レッド「てかあんなのが個人の家っておかしいだろ」

レッド「こっちこっち」

ホロン「うん…大きい」

レッド「あれと比べたらどんな家も小さいよ…」

レッド「うちは別に豪邸ってわけじゃないし」

756: 2016/05/09(月) 00:14:57.49 ID:bJQlfgkX0
レッド「あ…」

レッド「よく考えたら病院に行った理由がまだ何かあったような…」

ホロン「忘れるってことは結局どうでもいいことなんだよ」

レッド「そうかなぁ…」

レッド「……」

レッド「そうだな」

レッド「ただいまー」ガチャ

757: 2016/05/09(月) 00:16:35.99 ID:bJQlfgkX0
ナツメ「こらぁー!レッドー!!」

ナツメ「早く帰ってきなさーーい!!」

コトネ「トウヤ、なんとかしてあげてよ」

トウヤ「いやぁ…僕じゃレッドさんのポケモンをなんとかすることなんてできないよ…」

ナツメ「トイレー!離してよー!」

フシギバナ「ダメダメ」ブンブン

コトネ「あ、ダメ、私の力じゃビクともしない」

ナツメ「全力でやってるの?」

コトネ「やってます」

758: 2016/05/09(月) 00:19:54.19 ID:bJQlfgkX0
ホロン「さっきからレッドレッドって呼んでるよ」

レッド「呼んでるね」

ホロン「あの人漏らしちゃうんじゃない?」

レッド「なっ…それはいかん!」

レッド「戻れフシギバナ!」

ナツメ「いたっ…レッド帰ってたなら…んっ」ピタッ

レッド「はっ…」

レッド「やばっ」

759: 2016/05/09(月) 00:20:56.62 ID:bJQlfgkX0
ホロン「家の中でバタバタと」

ホロン「ねえちょっとそこの人」

コトネ「?」

ホロン「トイレってどこ?」

コトネ「そこ右だけど」

ホロン「ありがと」

トウヤ「今の誰?」

コトネ「え…?」

トウヤ「普通に話してたけど勝手に入ってきたんじゃ…」

コトネ「ちょ、ちょっとそこの子!」

760: 2016/05/09(月) 00:24:22.97 ID:bJQlfgkX0
ホロン「なあに?」

コトネ「なあにじゃなくてね、ここ人のお家だからね、勝手に入ってきちゃだめなの」

ホロン「そうだね、それは不法侵入になっちゃうからな」

コトネ「いや、わかってるなら、やっちゃだめだよ」

コトネ「ここの家の人に見つかったら怒られちゃうよ」

ホロン「あれ、君はここの家の人じゃないのか?」

コトネ「泊まらしてもらってる…二人の後輩みたいなものかな」

ホロン「ふーん、まあそうかレッドに子供がいるなんて聞いてないし、いても大きすぎるもんな」

761: 2016/05/09(月) 00:27:35.65 ID:bJQlfgkX0
ナツメ「一時はどうなるかと思った…」

ナツメ「もうあんなことしないでよ」

レッド「ごめん…」

ホロン「おお、レッド間に合ったのか」

レッド「まあ、一応…」

コトネ「こら、もう何してんの」

ホロン「何すんだ、離せ!」

コトネ「ごめんなさい、いつの間にか子供が入ってきちゃってたみたいで」

762: 2016/05/09(月) 00:28:20.08 ID:bJQlfgkX0
ホロン「ええい、このっこのっ!」

コトネ「じたばたしないの、おとなしくしなさい」

ホロン「でてこい!ミロカロス!」

コトネ「うわっ」

レッド「おいおい、家ん中だぞ」

ホロン「レッドは黙ってて、こんにゃろう僕を子供扱いして」

レッド「別に止めないからせめて外でやってね」

コトネ「ちょっとレッドさん、この子」

レッド「悪いけど、そいつの気が済むまでつきあってあげて」

コトネ「ええ!?」

763: 2016/05/09(月) 00:29:04.90 ID:bJQlfgkX0
レッド「じゃっトイレも無事できたし、横になっとかないと」

ナツメ「おろしてよ、そこまでの重症じゃないって言ってるでしょ」

レッド「完全に治るまで何があるかわかんないだろ」

ナツメ「なんにもないってば…」

レッド「トウヤ、野菜ジュースとって」

トウヤ「はーい」

トウヤ「……」キョロキョロ

レッド「コトネちゃんなら今外だよ」

トウヤ「何してるんですか?」

レッド「さあね、見てきたら」

764: 2016/05/09(月) 00:30:38.17 ID:bJQlfgkX0
ナツメ「ねえ、ずっと思ってたけどさっきの子は誰なの?」

レッド「事故の原因の子」

ナツメ「そうなんだ、元気そうでよかった」

レッド「まあいろいろあるんだけど…それは言わないでおく」

ホロン「ふう、なんだか最近暑くなったねぇ」

レッド「あれ、トウヤとコトネちゃんは?」

ホロン「コトネって子はポケモンセンターかな」

ホロン「僕がちょっとやりすぎちゃったからね」

ホロン「トウヤって子は一緒について行ってた」

765: 2016/05/09(月) 00:32:19.26 ID:bJQlfgkX0
ホロン「……」じーっ

ナツメ「…どうしたの?」

ホロン「その…ごめんなさい」

ホロン「本当はもっと早く言いに来ないといけないことなんだけど…」

ナツメ「別に気にすることないよ、それよりあなたの方こそ元気そうでよかった」

ホロン「でもそんな怪我にジムもめちゃくちゃになってるって…」

ナツメ「これはレッドが大げさにやってるだけ」

ナツメ「ジムは1、2週間もしたら再開できるわよ」

766: 2016/05/09(月) 00:33:35.60 ID:bJQlfgkX0
ナツメ「そういえばあなたの名前聞いてなかったわね」

ホロン「僕ホロンっていいます」

ナツメ「いい名前ね」

ホロン「あ、ありがとうございます」

ナツメ「……」

ナツメ「いたっ…」

レッド「おいおいやっぱ痛むんじゃないか」

ナツメ「これぐらい何ともないってば…」

レッド「こりゃナツメにいろいろやらすわけにはいかんな」

レッド「ということだから、ホロン飯作るの手伝え」

767: 2016/05/09(月) 00:34:09.88 ID:bJQlfgkX0
ホロン「なんかうまく切れないなぁ」ガンッガンッ

レッド「おいっ包丁を振り回して使うな!」

レッド「こうやるだけでいいんだから」

ホロン「おお」

レッド「じゃあこれそっちで炒めて」

ホロン「わかった」

ホロン「えっと火を出せるポケモンは」ごそごそ

レッド「いやいやいやいやいや、ここ押したらいいだけだから」

ホロン「そうなんだ」

768: 2016/05/09(月) 00:35:26.26 ID:bJQlfgkX0
プルルルルル ガチャ

コトネ「はい、もしもし」

ナツメ「あ、コトネ?今どこにいるの?」

コトネ「今ポケモンセンターですね、今回復も終わったんで帰ります」

ナツメ「できるだけ早く帰ってきてほしいんだけど」

コトネ「わかりました」

コトネ「また触手プレイですか?」

ナツメ「触手プレイなんてしたことない」

ナツメ「そんな話じゃなくてできるだけ早く帰ってきてね」

ナツメ「レッドたち何するかわからないから」

769: 2016/05/14(土) 01:54:26.87 ID:z+1mXbmF0
トウヤ「今帰りましたー」

コトネ「たー!」

レッド「ちがーう、そこにそれいれたら…」

ホロン「え?」

ドーン

レッド「なんでそうなるの…」

トウヤ「なんか大変そうだね…」

コトネ「だから急いでって…ってそういうことか」

770: 2016/05/14(土) 01:54:58.15 ID:z+1mXbmF0
レッド「一回止まれ!」

ホロン「うん」

レッド「あっ火が、やっぱそれ消して!」

ホロン「これか、それ」ポチッ

レッド「ちっがう!それじゃない」

コトネ「レッドさん、何やってんですか!溢れてますよ!」

レッド「あっほんとだ!」

レッド「いやーありがとコトネちゃん」

771: 2016/05/14(土) 01:56:29.69 ID:z+1mXbmF0
コトネ「もう、何してるんですか」

レッド「料理」

コトネ「だったらもうちょっと…」

コトネ「まるで理科実験みたいになってましたよ」

レッド「ちょっと何言ってるかわかんない」

コトネ「なんでわかんないんですか」

コトネ「あれ、なんかコゲ臭い…」

コトネ「燃えてるじゃないですか!」

レッド「あ、こっちもつけっぱなしだった」

レッド「えっと、こういうときは…」

ホロン「出でよ!ミロカロス!」

772: 2016/05/14(土) 01:57:00.78 ID:z+1mXbmF0
レッド「ごめん…俺がもっとちゃんとしてれば…」

ホロン「僕もごめんなさい…」

ナツメ「いいのよ、まあ十分危なかったけど」

ナツメ「二人とも今度から無理して作らなくていいから」

レッド「うん…」

ホロン「はい…」

ホロン「でも僕もこのまま引き下がれません」

ホロン「泊まり込みで修行します、レッドの許可はとってます」

レッド「え!?」

773: 2016/05/14(土) 01:57:30.98 ID:z+1mXbmF0
ナツメ「そうなの?レッドが言ったならいいけど」

ナツメ「…修行ってなんの?」

ホロン「レッドに誘われたんです、よくわかんないですけどがんばります」

レッド「いや、あのな全然違うし」

レッド「ナツメならお前の」

ホロン「さぁ早速行くぞ!」ぐいっ

レッド「どこにだよ!」

774: 2016/05/14(土) 01:57:56.10 ID:z+1mXbmF0
レッド「お前結局何がしたいんだ?」

ホロン「…僕ね、実は記憶のことなんてどうでもいいんだ」

ホロン「僕の目的はレッドと仲良くなることだよ」

レッド「…だけ?」

ホロン「僕がレッドに勝って世界で一番強いってこと知らしめたいなぁ」

レッド「世界で一番ってなら俺じゃなくてグリーンの方に行った方がいいと思うけどな」

ホロン「うん、彼ももちろん倒すよ」

ホロン「二人に勝たないと一番って言えないもんね」

775: 2016/05/14(土) 01:58:31.12 ID:z+1mXbmF0
レッド「そんなことしたってきっと何の意味もないよ」

ホロン「レッドにとっては何の意味もなくても僕にとってはあるんだよ」

ホロン「僕は記憶がないから自分が今まで生きた証っていうのかな…」

ホロン「それが全くなくて、そんな時間があるわけじゃないし…」

レッド「どこか悪いのか…!?」

ホロン「別に、どこも悪くないよ」

ホロン「いつ何が起こるかわからないからできるだけ早いうちにやっておきたいだけ」

ホロン「だからさ、レッド僕に負けてよ」

レッド「なんでだよ、嫌に決まってんだろ」

776: 2016/05/14(土) 01:59:34.34 ID:z+1mXbmF0
ホロン「僕は本気だよ~」

ホロン「ホロンという人間がいたという証みたいなのがほしいの」

ホロン「ほらレッドはチャンピオンにもなったし、そろそろ負けてもいいじゃんか」

レッド「そろそろ負けていいってなんだよ」

レッド「それにそんなことならもっと別のことあるだろ」

ホロン「例えば?」

レッド「えっとだな…なんかすごい発明したり、でっかい会社作ったり…」

ホロン「僕には無理だよ」

レッド「簡単に無理とかいうな」

ホロン「簡単に無理なこというな」

777: 2016/05/14(土) 02:00:43.07 ID:z+1mXbmF0
レッド「じゃあなんかこれなら一番とれるって言えるようなやつは?」

ホロン「レッドと同じ」

レッド「……」

レッド「あーじゃあ、バトルフロンティアって知ってるか?」

レッド「あそこを全制覇すると記録に残るぞ」

レッド「制覇した人数もたしかリーグ本部の歴代チャンピオンよりも少なかったはずだし」

ホロン「めんどくさい」

レッド「めんどくさいってなお前…」

ホロン「レッドだっていやでしょ」

レッド「まあ…そうだけど」

778: 2016/05/14(土) 02:01:20.36 ID:z+1mXbmF0
ホロン「でも僕が言ってるやつならレッドとグリーンとで二回勝てばいいだけだもん」

レッド「でもさ、そのどっちにも勝ったとしても非公式の場だろうし、誰も知らないままだよ」

ホロン「えー…それ困るなぁ…」

レッド「だろ、だからさ」

ホロン「まあいいや、僕はレッドとグリーンに勝ちたいんだ」

ホロン「さっきまでのことはそのあと考えたらいいや」

ホロン「だからやろ、バトル」

レッド「だめ」

ホロン「えー、なんで」

レッド「先に飯食わないと」

779: 2016/05/14(土) 02:01:54.73 ID:z+1mXbmF0
コトネ「あれ、レッドさんどこ行ったんですか?」

ナツメ「そこにいるわよ」

コトネ「あ、ほんとだ」

コトネ「レッドさーん、料理運ぶの手伝ってくださーい」

レッド「うん、いいよー」

レッド「じゃあホロンも…いや、いいか」

ホロン「物運ぶぐらいできるっての」

780: 2016/05/14(土) 02:02:29.84 ID:z+1mXbmF0
ナツメ「あれ、私の箸がない」

レッド「ああ、俺が食べさしてあげるよ」

ナツメ「え?」

レッド「ほら、ケガしてるからさ」

レッド「俺がケガしてた時は食べさしてくれたじゃん」

ナツメ「あなたはあの時腕が使えなかったからでしょ」

ナツメ「それに…」

レッド「それに?」

ナツメ「みんな見てるし…恥ずかしい…」

781: 2016/05/14(土) 02:03:02.44 ID:z+1mXbmF0
ナツメ「とにかく今の私は両手も自由に使えるからいいの」

レッド「え~嫌なの?」

ナツメ「嫌じゃない、でもやっぱり…」

レッド「そっか…残念」がくっ

ナツメ「そんな落ち込まなくても」

ナツメ「えっと、じゃあまた今度してもらおうかな」

ホロン「おいレッド、早く食えよ、バトルするぞ」

レッド「うるせえ、今日はもうやんねえよ」

782: 2016/05/14(土) 02:03:32.21 ID:z+1mXbmF0
翌朝

レッド「ぐー…ぐー…」

ナツメ「すやすや…」

ホロン「あーたーらしいあーさがきた!」バンッ

ホロン「あ、ドア壊れちった、まあいいか謝れば」

ホロン「すぅー…」

ホロン「起きろぉ!!朝だぞ!腹減った!!!!」

レッド「う…」

レッド「うるせえ!」

ナツメ「…うるしゃい」ぼふっ

レッド「ぐふっ…」

783: 2016/05/14(土) 02:04:38.32 ID:z+1mXbmF0
レッド「ってまだ4時じゃねえか…」

ホロン「朝じゃん」

レッド「朝…まあうん…」

レッド「だからってこんな時間に起こすことないだろ」

レッド「ナツメだって…」

ナツメ「すー…」

レッド「あ…じゃあ俺もまだ寝る…」

ホロン「おい、起きろよ!腹減った」

レッド「んー…これやるからコンビニでなんか買ってきな…」

ホロン「こんびにってなんだ?」

784: 2016/05/14(土) 02:05:36.03 ID:z+1mXbmF0
数時間後

レッド「んんー、よく寝た」

レッド「よっこいしょ」

レッド「あれ…」キョロキョロ

レッド「携帯どこいった?財布もねえ」

レッド「ベットの下にでも落ちたか?」

レッド「……」ぽりぽり

レッド「ナツメかな?」

785: 2016/05/14(土) 02:06:05.17 ID:z+1mXbmF0
レッド「おはよー」

コトネ「おっはよーございまーす」

レッド「おお、朝から元気だな」

レッド「なあナツメ、俺の携帯知らない?」

ナツメ「携帯?知らないけど…」

レッド「おかしいなぁ…財布と一緒においてたはずなんだけど」

ナツメ「私が探してあげようか?」

レッド「うん、お願い」

レッド「…ってなんで料理してんの、危ないよケガしてるんだから」

ナツメ「だから何にもないってば~」

786: 2016/05/14(土) 02:06:34.17 ID:z+1mXbmF0
ナツメ「……」

ナツメ「いたっ…」

レッド「ほら大丈夫じゃないじゃん、座って座って」

ナツメ「超能力使おうとすると痛むのよね…」

ナツメ「一日たったし治ったと思ったんだけど」

レッド「まあ無理しないで」

レッド「じゃあトウヤかコトネが俺の携帯にかけてよ」

コトネ「はーい」

レッド「……」

レッド「かけてる?」

コトネ「鳴ってるはずなんですけど…」

787: 2016/05/14(土) 02:07:41.11 ID:z+1mXbmF0
レッド「どこからも聞こえないけど…」

コトネ「あ、出た」

レッド「え、なんで?」

コトネ「もしもし…?」

ホロン「はいはーい」

コトネ「あれ、その声は」

ホロン「おお、たしか僕がやっつけちゃった子か」

コトネ「ま、負けてあげただけよ!」

レッド「誰と話してるの?」

コトネ「あの小っちゃい子です」

788: 2016/05/22(日) 14:10:38.26 ID:xUJGn5AL0
レッド「ちょっと代わって」

コトネ「はい」

レッド「もしもし、ホロン?」

ホロン「レッドか?どうした」

レッド「どうしたじゃねえよ、なんでお前がその携帯持ってんだ」

ホロン「なんでってレッドがくれたんじゃないか」

レッド「俺が!?いつ?」

ホロン「なんか財布と一緒になんだっけ…こんなんとかってとこで買ってこいって」

レッド「全然覚えてない…」

789: 2016/05/22(日) 14:11:23.23 ID:xUJGn5AL0
レッド「今どこにいるの?」

ホロン「どこだろ、わかんない…」

レッド「じゃあ…回りに何か目立つようなものは?」

ホロン「なんにもないなぁ…」

ホロン「あ、えっとぉ…ぱるぱーくってのがあった」

レッド「パルパーク…ああ、わかった」

レッド「なんでそんなとこいるんだよ」

ホロン「わかんない…」

レッド「今から迎えに行くから、そこから動くなよ」

790: 2016/05/22(日) 14:12:01.62 ID:xUJGn5AL0
セキチクシティ

レッド「あ、いた」

レッド「おーい」

ホロン「もー遅いぞレッド」

レッド「ごめんごめん…って違うだろ!」

レッド「なんでこんなとこまで来てんだよ」

ホロン「レッドに言われたこんびにっての探してたんだ」

レッド「コンビニなんてその辺にあるだろ…」

レッド「まあいいや…携帯と財布返して」

ホロン「えーやだー」

レッド「なんでだよ」

791: 2016/05/22(日) 14:12:49.45 ID:xUJGn5AL0
ホロン「じゃあレッドが僕に勝てたらいいよー」

レッド「じゃんけんポン」

ホロン「あっち向いてほい」

レッド「うっ…」

レッド「いや、今のは関係ないから…」

ホロン「なんだよ関係ないって」

レッド「えー…さっきので勝った方が…そのー…」

ホロン「いい大人が微妙な嘘つくんじゃないよ」

792: 2016/05/22(日) 14:13:52.53 ID:xUJGn5AL0
レッド「あーそうだ、お前のことだから腹へってるだろ?」

ホロン「うん、結局何も食べてない」

レッド「じゃあ一回帰って続きはそれからだ」

レッド「家に帰ったら、好きなだけ食べたらいいから」

ホロン「やったー」

ホロン「ほらレッド早く帰ろうよ」

レッド「またお前は勝手に人のポケモンを、いつの間にとったんだ」

ホロン「いいから乗って乗って」

793: 2016/05/22(日) 14:15:52.66 ID:xUJGn5AL0


ホロン「うまいうまい」ムシャムシャ

ホロン「おかわり」

レッド「ちょっとは遠慮しろよホロン」

ホロン「好きなだけ食べていいって言ったじゃんか」

レッド「言ったけど…まあいいわ」

ホロン「これもうふたつちょーだい」

レッド「はぁ…」

トウヤ「はい、どうぞ」

ホロン「ありがとー」

794: 2016/05/22(日) 14:17:01.03 ID:xUJGn5AL0
ホロン「あれ?」

トウヤ「ん?」

ホロン「……」じーっ

トウヤ「僕の顔に何かついてる?」

ホロン「いや」

ホロン「君なんだかレッドに似てるね、雰囲気が」

ホロン「名前なんていうの?」

トウヤ「トウヤ」

ホロン「僕ホロンっていうんだ…ってさっきまでレッドの聞いてたか」

795: 2016/05/22(日) 14:18:40.03 ID:xUJGn5AL0
ホロン「トウヤはカントーじゃないよね、なんとなくだけど」

トウヤ「うん、イッシュだよ」

ホロン「イッシュかぁ、僕も行ってみたいな」

ホロン「一応僕研究者でもあるからいろいろ興味あるんだよね」

ホロン「あっちにはカントーにいないポケモンがいっぱいいるからね」

トウヤ「ホロンちゃんって研究とかやるんだ」

トウヤ「すごいね、そんなに小さいのに」

ホロン「小さいは余計だよ」

トウヤ「あ、ごめん」

ホロン「それに今まではそうだったけどもう違うんだった、つい言っちゃった」

ホロン「今はただのトレーナーだよ」

796: 2016/05/22(日) 14:19:46.63 ID:xUJGn5AL0
ホロン「でも興味あるってのは間違ってないよ」

ホロン「特にイッシュ地方での伝説のポケモン、レシラム」

ホロン「すっごくほしいんだけど、どこにいるか知らないかな?」

トウヤ「ほしいって言ってもレシラムは自身が認めた者以外は近づくこともできないかもしれないのに」

ホロン「かもしれないって変な言い方だね」

トウヤ「僕あんまりあいつが出してるとこ見たことないからなぁ…」

ホロン「あいつってことはやっぱり知ってるんだね」

トウヤ「ま、だれでもいーでしょっ」

ホロン「よくないよ…」

797: 2016/05/22(日) 14:20:51.19 ID:xUJGn5AL0
ホロン「でもいいこと聞いた」

ホロン「認められるか…やっぱ強いといいのかな」

トウヤ「さあ、どうだろうね」

ホロン「やっぱレッドに勝てるぐらいだといいのかな」

トウヤ「レッドさんに!?それは無理じゃない…?」

ホロン「無理じゃないよ」

ホロン「じゃあ今から見せてあげようか」

トウヤ「えっ?」

798: 2016/05/22(日) 14:22:12.35 ID:xUJGn5AL0
コトネ「あの子なんなんですか、トウヤと仲良さそうに話して」

ナツメ「あれ、やきもち?」

コトネ「違います」

ナツメ「じゃあいいけど…怒ってお皿割ったりしないでね」

コトネ「割るわけないでしょ」

ホロン「~で、~したらいいんだよ」

トウヤ「そんなうまくいくかな?」

コトネ「……」ぱきっ

コトネ「あっ」

ナツメ「あ~あ」

コトネ「ごめんなさいっ!」

799: 2016/05/22(日) 14:22:59.33 ID:xUJGn5AL0
レッド「んー…ないなぁ…」

ホロン「おい」

レッド「ん?なに?今いそがしいの」

ホロン「何僕のカバンさぐってんだぁ!」

レッド「ぐえっ」

トウヤ「な、何やってんのホロンちゃん」

ホロン「こいつが僕のカバンさぐってたからおしおき」

レッド「お仕置きってな、俺の携帯と財布返せよ」

800: 2016/05/22(日) 14:23:58.26 ID:xUJGn5AL0
ホロン「やだ」

レッド「なんでだよ!」

ホロン「だってレッド僕にまだ勝ってないじゃん」

ホロン「わざわざレッドが勝ちやすいようにポケモンで勝負しようって言ってるのに」

レッド「はぁ…わかった、やればいいんでしょ」

ホロン「やったー」

トウヤ「ホロンちゃんほんとにやるの?」

ホロン「もちろん」

801: 2016/05/22(日) 14:25:00.07 ID:xUJGn5AL0
レッド「あんま長いのもめんどうだから3対3でいいだろ?」

ホロン「え~」

レッド「いいだろ別に、俺はバトルはそんな好きじゃないの」

ホロン「しょうがないなぁ…」

ホロン「その代わりちゃんとやってよね」

レッド「ああ、わかってるよ」

ホロン「よし」

ホロン「バトル開始の宣言をしろぉトウヤァ!」

トウヤ「バトル開始ぃーー!」

レッド「…なにやってんの?」

トウヤ「いや…そのー…」

802: 2016/05/22(日) 14:25:37.93 ID:xUJGn5AL0
ホロン「いっけえぇバンギラス!」

レッド「んー…じゃあカビゴンがんばれ」

レッド「いーよ、そっちから来て」

ホロン「じゃあいくよー」

バンギラス「ヌオラアアアアアアアア」

レッド「はやっ」

レッド「なんでバンギラスがそんな速いんだよ」

レッド「てか電気をまとってる…?」

803: 2016/05/22(日) 14:26:20.05 ID:xUJGn5AL0
レッド「道具や技を使ってもいないってのになんて速さだよ」

レッド「なんかおかしいな」

レッド「カビゴン、とりあえず攻撃より避けることに集中するんだ」

ホロン「もー!かわしてばっかじゃ勝負つかないよ!」

レッド「だってお前のどうやら普通じゃないみたいだし」

レッド「改造か?」

ホロン「失礼だな、間違いなく僕が育てたポケモンだよ」

804: 2016/05/22(日) 14:27:02.10 ID:xUJGn5AL0
ホロン「でもたしかに普通じゃないかも」

ホロン「突然変異…とはちょっと違うけど」

ホロン「知ってるかな、デルタ種っていうんだ」

レッド「なんだそれ?」

ホロン「それは教えられないな~」

レッド「ケチ~」

レッド「ま、いいけどね」

レッド「だいたい予想ついてるけどね」

ホロン「なにっ!?」

805: 2016/05/22(日) 14:27:34.26 ID:xUJGn5AL0
ホロン「どうせ嘘でしょ」

レッド「いやほんとほんと」

ホロン「じゃあ言ってみてよ」

レッド「んー…でも間違ってたら恥ずかしいじゃんか」

レッド「だから答え合わせってことでどんなのか言ってみてよ」

ホロン「やっぱりほんとはわかってないんでしょ」

レッド「俺を信じれないのか?」

ホロン「うーん」

レッド「悩むな悩むな」

806: 2016/05/22(日) 14:28:08.83 ID:xUJGn5AL0
ホロン「バンギラス、ハイパークロー!」

バンギラス「シャラアアアァァァァプ」

レッド「見たことない技つかいやがって」

レッド「しかもさっきから電気技ばかり…」

レッド「デルタ種ってもしかして」

レッド「カビゴン、地震だ」

カビゴン「ドスコイッ」

バンギラス「グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

レッド「今の2倍弱点ってわけじゃなさそうだな」

レッド「わかったぞデルタ種ってのが何か」

ホロン「やっぱわかってなかったじゃんか」

レッド「いや…俺が最初に思ってたのとちょっと違っただけ」

807: 2016/05/30(月) 18:48:12.35 ID:c6vmJK9f0
ホロン「レッドがほんとにわかったかは別として、こんな一方的にやられちゃうなんて」

ホロン「んー…しかたないなぁ」

ホロン「アルセウスこーりんせよ!」

ピカッ

レッド「まぶっ…」

レッド「なんだぁ?」

アルセウス「……」

レッド「なん…だと…」

808: 2016/05/30(月) 18:48:39.28 ID:c6vmJK9f0
レッド「創造ポケモンアルセウス…」

レッド「なんでおまえが…?」

ホロン「ポケモンではない…神だ!」

ホロン「ゴッドハンドインパクト(裁きの礫)!!」

レッド「技名ぐらいちゃんと言えよな」

レッド「全部はじき返してやれ」

カビゴン「オラオラオラオラオラオラ」

ホロン「もっともっと!いけいけぇ!」

809: 2016/05/30(月) 18:49:06.66 ID:c6vmJK9f0
カビゴン「ゼエゼエ」

レッド「ちょっときつそうだな…」

レッド「なんとかがんばって反撃するんだ」

ホロン「反撃なんてさせないよ!」

ホロン「先にとどめだ!」

アルセウス「……」きっ

ゴゴゴッ

レッド「い、隕石!?」

レッド「そこまでやるかぁ~?」

810: 2016/05/30(月) 18:49:39.81 ID:c6vmJK9f0
ホロン「いくらレッドでもこれなら」

レッド「これならって街ごと破壊する気か!」

レッド「ったく…この辺に丸々落ちるよりはマシか…」

レッド「カビゴン、もうちょっとだけがんばってくれ、あれを粉々にするぞ」

レッド「ギガインパクト!」

レッド「5回連撃!」

ホロン「馬鹿な!連続5回の攻撃だと!?」

カビゴン「スターダストカビゴンミラージュ」

811: 2016/05/30(月) 18:50:09.21 ID:c6vmJK9f0
ドーン パラパラ…

レッド「お疲れカビゴン」

ホロン「せっかく落としたのに粉々にするなんてひどいよ」

レッド「ひどいって…わけわかんないこと言うなよな」

レッド「それに粉々じゃねえから安心しろ」

レッド「ほら上見てみろよ」

ホロン「!?」

ホロン「メタちゃん危ない!」

ホロン「あ、違うアルセウス避けて!」

ドスーン

812: 2016/05/30(月) 18:50:40.64 ID:c6vmJK9f0
ホロン「メタちゃん大丈夫?」

レッド「なんだ、変身したメタモンだったのか」

ホロン「でもカビゴン倒したよ」

レッド「うん、そうだけど…もうやめない?あと一匹で俺に勝てるとは思えないし」

ホロン「やめない!」

ホロン「出でよミロカロス!」

レッド「はぁ…」

813: 2016/05/30(月) 18:52:01.10 ID:c6vmJK9f0
ホロン「ほらレッドも早く」

レッド「どれにしようかな…」

レッド「お、リザードンか、よしいけっ」

ホロン「なんで適当に決めるんだよ!まじめにやってよ」

レッド「俺はまじめだってば」

レッド「本気できても勝てるようにしてるから」

ホロン「うぬー…だったらミロカロスの究極体で!」

レッド(うぬー…?)

814: 2016/05/30(月) 18:52:32.52 ID:c6vmJK9f0
ホロン「見よ!!ブルーアイズ・アルティメットミロカロス!!」

レッド「……」

レッド「なにそれ?」

ホロン「ブルーアイズ・アルティメット」

レッド「うん、いやそれ聞いたって」

レッド「どの辺がアルティメットなの?」

レッド「まさかと思うけどそのヒレ立ててるからとかいうなよ」

ホロン「え?でもこれで頭が3つに」

レッド「見えねえよ!」

815: 2016/05/30(月) 18:53:06.27 ID:c6vmJK9f0
ホロン「ええい、そんなことはもういいの!」

ホロン「これでもくらえ!アルティメット・ハイドロポンプ!」

ホロン「粉砕!玉砕!だいか…」

レッド「なんでもかんでもアルティメットってつけたらいいってもんじゃねえぞ」

レッド「それにいいこと教えてやるよ」

レッド「究極なんてもんは負けフラグなんだよ、このデルタドラゴン野郎!」

レッド「Xに進化!逆鱗!」

リザードン「テヤアァッ」

ホロン「くっ…アルティメットがどうこう言うんだったら…」

816: 2016/05/30(月) 18:53:35.15 ID:c6vmJK9f0
ホロン「行くよミーちゃん!」

ホロン「とうっ」しゅたっ

ホロン「マスター・オブ・ミロカロスナイト!!」ジャキーン

レッド「おい、危ないって降りなよ」

ホロン「レッドに勝つ方法は僕自身がポケモンになることだ」

レッド「乗っただけだから、波乗りしてる時と同じだって」

ホロン「同じじゃない!」

レッド「降りろよ、お前にもしものことがあったらどうすんだ」

ホロン「…心配してくれるのか?」

レッド「うん」

ホロン「…わかった、降りる」

817: 2016/05/30(月) 18:54:24.12 ID:c6vmJK9f0
ホロン「よいしょ」

レッド「よし」

ホロン「心配してくれてありがと…でもレッドには負けてもらわないと」

ホロン「ミロカロス、変身!」

ホロン「ブルーアイズ・カオス・MAX・ミロカロス!」

レッド「もーなんだよ、なんも変わってねえよ、語呂悪いし」

レッド「ブルーアイズってつけるな、うっとおしい」

レッド「ただの色違いじゃねえか」

ホロン「そいつはどうかな」

レッド「どうもねえよ」

818: 2016/05/30(月) 18:55:31.51 ID:c6vmJK9f0
ホロン「いけぇ!混沌のマキシマムポンプ!!」

レッド「技名変わっただけじゃねえかよ」

ホロン「それでも威力はすごいんだぞ」

レッド「メガシンカ解除、そんでもって次はYだ」

レッド「ソーラービーム!」

リザードン「バーストストリーム!」

ミロカロス「オマエガツカウノ!?」

ホロン「ミーちゃん!」

レッド「やっと終わった」

819: 2016/05/30(月) 18:55:59.05 ID:c6vmJK9f0
ホロン「まだだ!」

ホロン「無窮の時より、その始源に秘められし白き力よ、鳴り交わす魂に震う鱗を纏い青の深淵より出でよ!」

ホロン「ディープアイズ・ホワイト・ミロカロス!」

レッド「わぁーすごーい…って元気の塊使っただろ!」

レッド「なんだそのヒレの輪っか、意味あんのか」

レッド「おい、トウヤ、久しぶりにしゃべらしてやる、今使ってただろ」

トウヤ「使ってたような、使ってなかったような…」

820: 2016/05/30(月) 18:56:26.48 ID:c6vmJK9f0
ホロン「僕子どもだからよくわかんなーい」

レッド「何が僕子どもだからだよ」

トウヤ「レッドさん、あんな小さな子にそんな怒らなくても」

レッド「怒ってない」

レッド「それにあいつは子どもじゃねえ、もう19だぞ、お前より年上」

トウヤ「ええっ!?」

ホロン「ばれてしまったか、それならば仕方がない」

ホロン「トウヤ」

トウヤ「はいっ…」

ホロン「お姉ちゃんって呼んでいいんだよ」

トウヤ「…なんで?」

821: 2016/05/30(月) 18:56:53.43 ID:c6vmJK9f0
トウヤ「僕より年上だったらほんとのこと言うけど塊つかってたね」

レッド「ほらやっぱり」

ホロン「だってミロカロスのまだ全部見せれてなかったし…」

レッド「とりあえず今回は俺の勝ち」

レッド「さて、帰ろ帰ろ」

レッド「ん?どうした、帰んないのか?」

ホロン「疲れたー、おんぶしてよ」

レッド「お前自身は疲れるようなことしてないだろ」

トウヤ「僕でよかったらいいよ」

ホロン「やった、さすがトウヤ、やさしいね」

レッド「あんま甘やかすなよ」

822: 2016/05/30(月) 18:57:20.74 ID:c6vmJK9f0
トウヤ「どうだった?」

トウヤ「やっぱり強かったでしょ」

ホロン「もうちょっとで勝てたんだよ」

トウヤ「だいぶ大きいちょっとだな」

ホロン「ちょっとったらちょっとなの」

トウヤ「はいはい」

ホロン「本気で相手にしてないでしょ!」

トウヤ「いやいやホロンちゃん強いよ、僕と同じぐらい」

ホロン「…より、じゃないんだ」

823: 2016/05/30(月) 18:58:00.55 ID:c6vmJK9f0
家の前

レッド「あっ、だめだろ、一人で出歩いちゃ」

ナツメ「だから…超能力使わなかったらなんともないってば」

ナツメ「だいたい私おいてどっか行っちゃうのが悪いんでしょ」

レッド「あー…ごめん」

ナツメ「だいたいあなたは昔っからね」

ホロン「なんかこのまま見ててもおもしろそうだけど、疲れたし先に中に入ってよ」

トウヤ「そうだね」

824: 2016/05/30(月) 18:58:33.72 ID:c6vmJK9f0
ナツメ「あ、そうだトウヤ君」

ナツメ「行っちゃった」

ナツメ「大丈夫かな…?」

レッド「なにが?」

ナツメ「コトネがホロンちゃんにやいてるのよ」

レッド「…まっさか~」

ナツメ「コトネはそういう子なのよ」

ナツメ「さっきなんかおんぶしてたし…」

レッド「おんぶぐらいで…」

825: 2016/05/30(月) 18:59:00.59 ID:c6vmJK9f0
ナツメ「めちゃくちゃ暴れたりして」

レッド「人ん家だぞ」

ナツメ「うん」

レッド「うんって…」

ナツメ「大丈夫、壊されたりすると困るものは隠しといたから」

レッド「だからといって暴れていいわけじゃ」

ナツメ「といっても、さすがにコトネにも常識はあるでしょ」

レッド「言ってること違うじゃん」

826: 2016/05/30(月) 18:59:56.29 ID:c6vmJK9f0
ドーン

レッド「……」

ナツメ「……」

レッド「なんかすごい音が」

ナツメ「違うでしょ」

ナツメ「ほら、裏のおじいさんのとこ今孫が遊びに来てるって言ってたし」

レッド「音でかすぎだろ」

ナツメ「あ、そうだ、醤油がきれてたんだった、買いに行かないと」

ナツメ「ほら来て」

レッド「え、ちょっと」

827: 2016/05/30(月) 19:00:25.34 ID:c6vmJK9f0
1時間後

レッド「家めちゃくちゃになったりしてないかなぁ…」

ナツメ「静かね、暴れ終わったのかしら」

レッド「てか暴れた前提で話てるよね、常識あるとか言ってたのに」

ナツメ「…とりあえず入ってみないと」

ガチャ

レッド「あれ?」

ナツメ「どこも変わった様子はないわね」

828: 2016/05/30(月) 19:00:54.06 ID:c6vmJK9f0
トウヤ「…レシラムはここがこうなってて」

コトネ「ねえねえルギアってポケモンには興味ない?」

ホロン「ない」

ホロン「続き続き」

トウヤ「あ、ああ、ここはこうで」

コトネ「じゃあホウオウ」

ホロン「ふぅん」

レッド「なんか思ってたのと違うね」

829: 2016/05/30(月) 19:01:44.17 ID:c6vmJK9f0
コトネ「二人ともどこ行ってたんですか」

コトネ「いつ帰ってくるかわからないから夕飯の用意もできなかったですよ」

ナツメ「いろいろ買いに行ってたの、足りないものとかあると思ってね」

ナツメ「でもまだ何にも考えてないから何が食べたい?だいたいの料理ならできるけど」

コトネ「そうですねぇ…」

レッド「なあトウヤ、何にもなかったのか?」

トウヤ「何にもって何がです?」

レッド「いや、なんでもない」

830: 2016/05/30(月) 19:02:28.13 ID:c6vmJK9f0
レッド「3人が仲良さそうでよかった」

トウヤ「ただコトネはホロンちゃんのこと10才未満の子だと思ってますけど」

ホロン「ちゃん付けはやめろ」

トウヤ「え?じゃあホロンさん?…いやだなぁ」

ホロン「なんで嫌なのさ!」

トウヤ「なんでだろうね」

ホロン「じゃあ普通にホロンでいいよ」

トウヤ「わかったホロンちゃん」

ホロン「わかってないじゃん」

831: 2016/05/30(月) 19:03:10.07 ID:c6vmJK9f0
トウヤ「ホロンちゃんの方が言いやすいし」

ホロン「いや、それはおかしい」

トウヤ「その方が女の子らしさがあっていいし」

トウヤ「それに」

プルルルル

トウヤ「あ、ごめん」

トウヤ「もしもし…」

トウヤ「え?あーうん…うん…そんな急ぐの?うんわかった」

832: 2016/05/30(月) 19:03:41.84 ID:c6vmJK9f0
トウヤ「あのー急ですけど僕たち明日帰ることになりました」

コトネ「ええっ!?なんで?」

トウヤ「トウコが帰ってこいってさ」

トウヤ「なんか急な用があるらしいし」

ホロン「じゃあ仕方ないな、またカントーに来ることがあったら寄るといい」

レッド「なんでお前がそういうセリフを言うんだ」

ホロン「だってここはもう僕の家でもあるわけだし」

レッド「俺とナツメの家だよ!」

833: 2016/06/05(日) 00:37:06.11 ID:wcYwq0lG0
3年後 ヤマブキシティ

店員「ごめんね、ボウヤ」

店員「タバコは子供には売れないの」

ホロン「誰がボウヤだ!僕は女だ」

ホロン「それにちゃんと成人して立派な大人だ」

ホロン「トレーナーカード見てみろ!」

店員「偽造…?」

ホロン「なんで偽造だと思うんだ!」

834: 2016/06/05(日) 00:37:34.56 ID:wcYwq0lG0
レッド「はぁ…」

レッド「ごめんなさい、タバコはもういいんで、これください」

店員「あ、はい」

ホロン「なんでいいんだよ」

レッド「タバコなんて吸わなくていいだろ、やめるのめんどうになるぞ」

ホロン「大人に見られるように吸おうと思ったんだが」

レッド「やめとけやめとけ、どうせガキが吸ってるとしか思われねえ」

ホロン「じゃあどうすればいい」

ホロン「どうすれば僕は大人に見えるんだ」

レッド「外でギャーギャー騒いでるうちはどうやっても大人には見られねえよ」

835: 2016/06/05(日) 00:38:11.53 ID:wcYwq0lG0
ホロン「レッドは大人だよな?」

レッド「まぁ…そうだな」

ホロン「外で騒ぐこともないよな」

レッド「ないな」

ホロン「でも大人にみえない、なぜだ」

レッド「しらねえ」

ホロン「やっぱ子どもなんじゃない?」

女性「ねえそこのおにーちゃん」

レッド「ほら、おにいさんって言われた、子どもだったら言われねえよ」

ホロン「たまたまだろ」

女性「あ、ちょっと無視しないでよ」

836: 2016/06/05(日) 00:38:39.24 ID:wcYwq0lG0
レッド「あ、ごめんね」

レッド「どうしたのかな?」

ホロン「鼻の下のばしてんじゃねえ」ゲシッ

レッド「あがっ!」

レッド「いって~何すんだ」

ホロン「こんな小娘に声かけられたぐらいで喜んでんじゃないよ」

女性「こむ…」

レッド「喜んでなんかねえよ!」

837: 2016/06/05(日) 00:39:09.89 ID:wcYwq0lG0
女性「…彼女ですか?」

レッド「誰が?」

レッド「まさかこいつのことぉ?」

レッド「どう見たらそうなんのさ」

レッド「こいつはただの居候、俺は一応結婚してる」

レッド「だから実際こいつとはそんなに関係ないな」

ホロン「えっひどっ!」

レッド「冗談だよ」

838: 2016/06/05(日) 00:39:39.13 ID:wcYwq0lG0
レッド「あ、そんなことよりなんだっけ?」

レッド「何か用があったんでしょ」

女性「えっと…ポケモンセンターはどこかなって」

女性「さっきこの街についたばっかで」

レッド「ああ、それならこっちだよ、ついて来て」

ホロン「あーこれ以上遅くなるとナツメは心配するだろうなー」

レッド「……」

レッド「そんな遅くならねえからいいだろ」

839: 2016/06/05(日) 00:40:09.13 ID:wcYwq0lG0
レッド「はい、ついたよ」

女性「ありがとうございます」

レッド「じゃあね」

レッド「ほらな、時間かかんなかっただろ」

ホロン「うん、そーだね」

レッド「なんだよ、やっぱり遅くなったって思ってんのか?」

ホロン「さっきのやつがレッドになれなれしくて腹がたった」

ホロン「ナツメに言いつけてやる」

レッド「そんなことなかったと思うけど…」

840: 2016/06/05(日) 00:40:50.38 ID:wcYwq0lG0
女性「で、まだ私のことつけて来てるの?」

女性「あ、そう」

女性「何も答えないつもりね」

女性「ジラーチ、やっちゃって」

もぞもぞ

ジラーチ「ぷはぁ、うわぁこの街も久しぶりだな、なぁ早くレッドのとこ行こうよ」

ジラーチ「もー何やってんのセレナ、早く早く!」

セレナ「その前に、ストーカー撃退」

ジラーチ「すとーかー…ああ、わかった」

ジラーチ「それっ」

841: 2016/06/05(日) 00:42:05.66 ID:wcYwq0lG0
カルム「うわっと」

セレナ「カルム、あんたいい加減にしなさいよ」

カルム「やった、セレナが僕のこと名前で呼んでくれたー」

セレナ「はぁ…あんたねぇ…」

カルム「そういや、さっきの人誰?」

カルム「ここについて迷わずポケモンセンターについたのにわざわざ離れて案内してくれって」

セレナ「別に、ただの通りすがりのやさしい人」

842: 2016/06/05(日) 00:43:15.88 ID:wcYwq0lG0
カルム「セレナちゃんってあんな人が好みなの?」

セレナ「なぜ急にちゃん付けたし」

カルム「まあでもかっこよさじゃ断然僕の方が上だったね」

セレナ「それはない」

セレナ「それだけは何があってもない」

カルム「そこまで否定するか」

セレナ「うん、する」

ジラーチ「たしかにお前とレッドじゃな」

843: 2016/06/05(日) 00:48:00.13 ID:wcYwq0lG0
カルム「おい、レッドって誰?教えてよ」

カルム「さっきのやつがレッドってやつなの?」

カルム「そもそもセレナとそのレッドってのとどういう関係なの?」

カルム「ねえあ、教えてよ~」

セレナ「…あんたが」

カルム「?」

セレナ「あんたがパパを呼び捨てにするんじゃない!」バシンッ

カルム「!?」

844: 2016/06/05(日) 00:48:47.99 ID:wcYwq0lG0
カルム「いってー…一瞬何が起きたかわからなかった」

カルム「……」

カルム「ってパパァ!?」

セレナ「あ…いや、何がパパなの?私さっぱりわかんない」

カルム「…そうか、じゃあご挨拶しとかないとな」

セレナ「どうもストーカーさせてもらってますってか、帰れバカ」

セレナ「だいたいなんで私の後つけてくんのよ」

セレナ「もうイッシュ、シンオウ、オーレ、ホウエン、ジョウト…」

セレナ「これで6回目」

845: 2016/06/05(日) 00:49:21.86 ID:wcYwq0lG0
カルム「それだよ」

セレナ「どれ?」

カルム「セレナについて行けばいろんなところに行ける」

ジラーチ「一人で行けよ」

カルム「まあそう思われるかもしんないな」

カルム「たしかに僕一人で行くのもいいかもしれない」

カルム「でも!セレナみたいな子が一人で旅なんて危なすぎるだろ」

カルム「だから僕がボディーガードとしてついて行って、ついて行くことによって僕も強くなれる」

カルム「一石二鳥じゃん」

セレナ「何笑顔で言ってんだ」

846: 2016/06/05(日) 00:49:51.54 ID:wcYwq0lG0
セレナ「じゃあついて来てる理由は…いや、わかんないけど」

セレナ「なんでストーカーやってんの」

カルム「僕はそんなことやった覚えないけどなぁ…」

セレナ「やってんの」

カルム「……」ガーン

カルム「そんな…じゃあ僕はどうやってセレナについていけばいいっていうんだ…」

ジラーチ「ついてくんのかよ」

カルム「いきたいよぉ」

セレナ「はぁ…」

847: 2016/06/12(日) 00:39:45.67 ID:S2qpL3Ao0
ジラーチ「こいつどうすんの?」

セレナ「いーんじゃない、もう」

カルム「えっ」

セレナ「だってもうカントーでも7つバッジそろってるし」

セレナ「それにここでも殿堂入りができたら一旦終わるつもりだし」

カルム「えっやめちゃうの」

セレナ「パパに勝つまで先に進めないからね」

848: 2016/06/12(日) 00:40:45.15 ID:S2qpL3Ao0
カルム「勝つまでってセレナでも勝てないぐらいレッドって強いの?」

セレナ「……」むすっ

カルム「あ、ああ…お父様が」

セレナ「お父様いうな」

カルム「でもまだ会ってもないのにお父さんって言うのか」

カルム「それともお義父さんって言った方がいいのかな」

セレナ「何言ってんだこいつ、とりあえず殴りてえ」

849: 2016/06/12(日) 00:41:31.21 ID:S2qpL3Ao0
カルム「何にせよ早いとこ最後のバッジをもらわないと」

セレナ「あんた先に行っていいわよ」

カルム「セレナ行かないの?」

セレナ「私明日行くから」

カルム「ふーん、じゃあ僕今から…」

カルム「僕がいなくなったところでどこかに行く気じゃ」

セレナ「別に…今日はもう休みたいだけ」

850: 2016/06/12(日) 00:42:08.52 ID:S2qpL3Ao0
カルム「あ、そうだ、僕のジム戦見に来る?」

セレナ「いやよ、疲れる」

カルム「そんなあっさり…」

セレナ「…私がジム戦前にジムリーダーの戦いを見るのはフェアじゃない」

カルム「あー…そうか」

ジラーチ「正直なところお前と行くとジムで迷うから面倒なだけだろうな」

カルム「迷う?」

セレナ「いや、気にしなくていい」

セレナ「それじゃあ私明日の準備があるから」

セレナ「後で結果教えに来てね」

851: 2016/06/12(日) 00:42:50.83 ID:S2qpL3Ao0
3日後・ヤマブキジム前

セレナ「いろいろ考えてたら遅くなっちゃった」

セレナ「カルムはどっか行っちゃっていないし」

セレナ「まあいいか、ちゃんと作戦は考えたんだし、もう行こっと」

セレナ「?」

セレナ「あれ?まさか」

セレナ「あんた何やってんの?」

カルム「あ…セレナ、おそいよー…」ぐ~

カルム「結果教えてって言われたから終わった後言いに行こうとしたんだけど…」ぐ~

カルム「どこにいるかわかんないからここで待ってたんだよ」ぐ~

セレナ「ぐーぐーうるさい」

カルム「うん、お腹減っちゃってさ」

カルム「どこかに泊まって休んでもよかったんだけど」ぐ~

カルム「僕たぶん寝坊しちゃうだろうし、めんどうだからもうそのままいたんだよ」

セレナ「つまり…あんたものすごいバカなんだね」

852: 2016/06/12(日) 00:43:16.66 ID:S2qpL3Ao0
カルム「あ、そうだ結果はー…」

カルム「ぐー…」

ジラーチ「寝やがった」

セレナ「はぁ…」

セレナ「このままほっておくわけにもいかないよね」

ジラーチ「ナツメに会わないのか?」

セレナ「先にこっち」

セレナ「このままだとかわいそうでしょ」

853: 2016/06/12(日) 00:43:52.51 ID:S2qpL3Ao0
カルム「…ふわわわぁぁ~」

セレナ「おはよ」

カルム「おはぁよぉ~」

カルム「ここどこ?」

セレナ「ホテル」

カルム「…うへえっ!?」

セレナ「ルームサービスとるけど、何か食べたいのある?」

カルム(これはいったいどうなっているんだ…)

カルム(いや、そもそも…)

854: 2016/06/12(日) 00:44:23.75 ID:S2qpL3Ao0
セレナ「ねえ聞いてるの?」

カルム「えっ!?あ…な、なに?」

セレナ「なんか食べたいかって聞いてるの」

カルム「カ…カレー」

セレナ「わかった」

セレナ「あんた今のうちにシャワーでもあびてきなさい」

セレナ「3日も外にいたんでしょ」

855: 2016/06/12(日) 00:45:04.21 ID:S2qpL3Ao0
カルム「ふうっ」

セレナ「もうカレー来てるわよ」

カルム「ごちそうさまー」

セレナ「はやっ」

カルム「お腹すいてたから」

セレナ「じゃあ私の分も食べていいよ」

カルム「え?いいの?」

セレナ「いいよ」

セレナ「で、どうだったの?ジムリーダーは」

カルム「一応他の地方で殿堂入りしてるんだから、やっぱ強いの使ってきたよ、あのおっさん」

セレナ「ふーん…おっさん!?」

カルム「でも勝ったよ」

セレナ「いや、今おっさんって言った!?」

856: 2016/06/12(日) 00:46:02.68 ID:S2qpL3Ao0
カルム「言ったけど?」

セレナ「え?ヤマブキジムのジムリーダーって女の人でしょ」

カルム「あれはどう見ても男だったよ」

セレナ「…どういうこと」

カルム「どういうことって言われても…」

セレナ「明日すぐジムに行くから、あんたもう寝てなさい」

カルム「セレナどこ行くの?」

セレナ「お風呂に入るの」

セレナ「のぞいたらどうなるかわかってるよね?」

857: 2016/06/12(日) 00:46:41.27 ID:S2qpL3Ao0
セレナ「ジラーチ、お風呂よ」

セレナ「そろそろお菓子食べるのやめなさい」

ジラーチ「は~い」

セレナ「ちゃんと寝てなさいよ」

カルム「心配しなくてものぞかないよ、僕も眠いんだし」

セレナ「絶対のぞかないでよ」

カルム「もう…しつこいよ、逆にのぞいてほしいの?」

セレナ「そんなわけないでしょうが!」

カルム「じゃあ早く入りなよ」

858: 2016/06/12(日) 00:47:14.72 ID:S2qpL3Ao0
数十分後

カルム(遅いなぁ…女子ってこんなに長いものなのかな)

カルム(それとも…よし、こうなったら…)

カルム(…ってあれ?)

カルム(んっ…くそっ、なんでだ、体が動かんぞ)

カルム(金縛りか!?)

カルム(あ…すごい眠気が…)

カルム(もう…)

カルム(…のぞくのは明日にしよう)

859: 2016/06/12(日) 00:47:54.91 ID:S2qpL3Ao0
セレナ「ありがとね、ニャオニクス」

カルム「どうりで動けなかったわけだ…」

セレナ「なんだまだ起きてたの?」

カルム「トイレ行きたくて…」

セレナ「行ってきなさいよ」

セレナ「一応見張ってもらってたけど、やっぱり必要なかったかな」

カルム「結局疑ってたの!?」

860: 2016/06/12(日) 00:48:48.64 ID:S2qpL3Ao0
セレナ「さて、私も寝ようかな」

セレナ「もうちょっとそっち寄って」

カルム「え?」

セレナ「よいしょ」もぞ

カルム「えっえっ?」

セレナ「いいでしょ、子ども二人ぐらい余裕がある大きさだし」

カルム「だからって…」

セレナ「この部屋はベッドが一つだけしかないじゃん」

セレナ「あんたは私のせいで疲れてるだろうから、床やソファで寝ろなんて言えないし、私もベッドで寝たいの」

861: 2016/06/25(土) 23:29:47.51 ID:ENCntoTA0
翌朝

セレナ「ねえ、大丈夫?」

カルム「うん…」

セレナ「あんたちゃんと寝れてないんじゃない?」

セレナ「もうちょっと横になってたら」

カルム「何言ってんの、いつも通りだよ」

カルム「さ、そんなことよりジム行くんでしょ、僕もついて行くよ」

セレナ「別に来なくても…休んでていいんだよ」

862: 2016/06/25(土) 23:30:19.02 ID:ENCntoTA0
ヤマブキジム

カルム「こっち行くといいよ」

セレナ「違うよ、こっちの方が近いの」

セレナ「次は右のワープパネル、それでジムリーダーのところ」

カルム「なんでわかるの?エスパー?」

セレナ「そんなわけないでしょ、もう何回も来たことあるから覚えてるだけ」

カルム「何回も…?」

863: 2016/06/25(土) 23:31:08.81 ID:ENCntoTA0
代理「やあ、よく来たね」

代理「おや、君はたしか前来たことがあったね」

カルム「今日は僕はつきそいで」

代理「そっちの子が挑戦者か、名前は?」

セレナ「セレナです」

代理「セレナちゃんか、いい名前だ」

セレナ「あの、一ついいですか?」

代理「なんだい?」

セレナ「このジムのリーダーはどうしたんですか?」

代理「もしかしてナツメさんのことかな?今はちょっと休んでてね、私が代理をやらしてもらっているんだ」

864: 2016/06/25(土) 23:32:02.40 ID:ENCntoTA0
セレナ「そうですか…」

セレナ「うーん…とりあえず今日はいっか」

セレナ「ナツメさん、いつごろ戻ってきますか?」

代理「えー…いつ頃だったかな」

代理「でも当分無理だと思うよ」

セレナ「何かあったんですか?」

代理「何かあったっていうか、まあ産休だね」

代理「ナツメさんと戦いたかったのかい?」

代理「あれ?どこ行った?いつの間にかいなくなっちゃった」

865: 2016/06/25(土) 23:35:20.97 ID:ENCntoTA0
セレナ「うーん…」

セレナ「ねえジラーチ、起きて」

ジラーチ「やだ」

セレナ「今から家に行こうと思うんだけど、どう思う?」

ジラーチ「うん、いいんじゃないか」

セレナ「なんていえばいいかな…」

ジラーチ「んなもん普通にただいまでいいだろ」

セレナ「そんな簡単に言うけど、緊張するっていうか」

ジラーチ「じゃあボクが先に行ってやるよ、ついてこい!」

866: 2016/06/25(土) 23:37:47.24 ID:ENCntoTA0


レッド「あれ、醤油がねえや、買うの忘れたな」

ホロン「代わりにホイップクリームでいいだろ」

レッド「なんでだ」

ジラーチ「いや、やっぱり食べ物は甘い方がいいよ」

ホロン「ほら、このぬいぐるみも言ってるじゃん」

ホロン「ん?ぬいぐるみ?」

ジラーチ「誰がぬいぐるみだ、ぼけぇ!」

レッド「ジラーチ!お前なんでここに」

ジラーチ「なんでってここはボクの家だろ」

レッド「いや、違うけど」

867: 2016/06/25(土) 23:42:01.96 ID:ENCntoTA0
レッド「ナツメナツメー」ドタドタ

ナツメ「どうしたの、家の中で暴れないでよ」

レッド「ナツメナツメ、これ見て!」

ナツメ「あらジラーチじゃない、久しぶりね」

ジラーチ「おっす」

ナツメ「あなたがいるってことはセレナもいるの?」

ジラーチ「おお、いるぞ」

ジラーチ「でもレッドともう会ったのに気づかれなかったって傷ついてたなぁ」

レッド「えっ!?」

868: 2016/06/25(土) 23:44:25.20 ID:ENCntoTA0
ナツメ「セレナに会ったの?」

ナツメ「あなたなんでわかんなかったの?」

レッド「いや、待て…会ったってのは本当か?」

ジラーチ「うん、話もした」

レッド「ええ~!?」

ナツメ「しっかりしてよね…」

レッド「ほんと待ってくれ…ええ~」

ジラーチ「たぶん家の前で待ってるから入れてやれ」

869: 2016/06/25(土) 23:46:54.73 ID:ENCntoTA0
レッド「セレナー!」バンッ

カルム「!?」ビクッ

レッド「……」

レッド「誰?」

レッド「あ、違った、うちに何か用ですか?」

カルム「えっと…ほら君が言わないと」クイッ

セレナ「う、うん…」

セレナ「久しぶり」

870: 2016/06/25(土) 23:52:25.52 ID:ENCntoTA0
レッド「いやーそれにしても元気そうでよかった」

ナツメ「そうね、見た目もだいぶ大人っぽくなって」

セレナ「うん、二人も元気そうでよかった」

ナツメ「それに男の子の友達まで連れてくるなんて」

セレナ「こいつは勝手について来ただけよ」

レッド「ストーカーか!?」

セレナ「い、いや…そういうことでもないような…」

871: 2016/06/25(土) 23:54:57.14 ID:ENCntoTA0
レッド「どうなんだジラーチ!」

ジラーチ「なんか途中まで後ろでコソコソついてきたけど、ここ最近は堂々とついてくるようになった」

レッド「てめえこのやろ!」

セレナ「だからそういうことじゃないから!」

ナツメ「ふぅ…ホロン、レッドを止めてちょうだい」

ホロン「まかせろ」

ドゴッ

872: 2016/06/26(日) 00:00:26.18 ID:LPpWUxDw0
ナツメ「ごめんね」

ナツメ「えっと…」

ナツメ「……」

ナツメ「カルム君ね」

カルム「は、はい」

ナツメ「あの人セレナのことになるとちょっと怒りっぽくなるというかなんていうか…」

ナツメ「悪い人じゃないの」

カルム「はい…」

873: 2016/06/26(日) 00:01:34.71 ID:LPpWUxDw0
ナツメ「さて、せっかくセレナがボーイフレンド連れて来たんだからおもてなししなきゃね」

セレナ「そんなんじゃないよ!」

ナツメ「いいからいいから、セレナはカルム君を部屋に案内してあげて」

セレナ「はぁ…もうママはなんていうか…」

カルム「いやいや、いいお母さんだよ、めちゃくちゃ美人だし」

セレナ「そうね…」

カルム「あれ?ジラーチは?どっか行っちゃったんじゃないの?」

セレナ「たぶんパパのところ、元々はパパのポケモンだし」

874: 2016/06/26(日) 00:03:25.68 ID:LPpWUxDw0
セレナ「この部屋使っていいのかな?」

セレナ「まあいいや、ここ使っときなさい」

カルム「ねえセレナ」

セレナ「なに?」

カルム「あの二人はほんとにお父さんとお母さんなの?」

カルム「なんかずいぶん若かったけど」

セレナ「違うよ」

セレナ「ふたりにはいろいろ教えてもらったけど親っていうより先生なんだけど」

セレナ「言いやすいしパパとママって呼んでる」

875: 2016/06/26(日) 00:05:35.51 ID:LPpWUxDw0
カルム「どっちかっていうとおにいちゃんおねえちゃんなのにね」

カルム「言ってみたら?」

セレナ「何を?」

カルム「お兄ちゃんお姉ちゃんって」

セレナ「そんなこと…」

カルム「言いたくないの?」

セレナ「恥ずかしい」

カルム(かわいい…)

876: 2016/06/26(日) 00:07:52.72 ID:LPpWUxDw0
カルム「いいじゃん、言ってみてよ」

カルム「僕のために」

セレナ「なんであんたのためなのよ」

カルム「そうだ、僕が言うきっかけ作るから言ってみてよ」

セレナ「さっきまでパパママって言ってた人にそんなのおかしいよ」

カルム「大丈夫、自然に言えるようにするから」

セレナ「そういう問題じゃなくてね…」

レッド「おーいセレナと…少年、ごはんできたぞ」

877: 2016/06/26(日) 00:09:03.02 ID:LPpWUxDw0
レッド「……」

カルム「あの…なにか?」

レッド「セレナに何もしてないだろうな」

カルム「な…なにも…」

レッド「本当か?」

セレナ「なんにもなかったよ」

レッド「それなら…いいけど…」

878: 2016/07/05(火) 02:31:58.58 ID:6gsHvkhM0
セレナ「もうだいぶ大きいね、名前とか決めてるの?」

ナツメ「そうねぇ…」ちらっ

ナツメ「どうなんだろ」

ナツメ「俺がいいの考えるんだってはりきってたし、きっといい名前考えてるはずよ」

セレナ「なんか不安だね」

ナツメ「そんなことないわよ…たぶん」

セレナ「たぶんって…」

879: 2016/07/05(火) 02:32:32.10 ID:6gsHvkhM0
ナツメ「それよりカルム君お口に合うかな?」

ナツメ「カロス地方の料理はよくわからないからセレナの好きなものにしたんだけど」

カルム「おいしいです」

ナツメ「よかった」にこっ

カルム「……」

カルム「お姉ちゃんかわいいね」ボソボソ

セレナ「あんたがお姉ちゃんって言ってどうすんのよ」

880: 2016/07/05(火) 02:33:06.25 ID:6gsHvkhM0
セレナ「あんたが私に言いやすいようにタイミング作ってくれるはずでしょ」

カルム「そうだったね、でも僕の方が先に言っちゃったわけだ、ははは」

セレナ「はははじゃない!」

レッド「仲良さそうだな」

ジラーチ「小僧の方はいっつもセレナにやらしいことしようと考えてるんだぞ」

レッド「なんだと!?」

ホロン「なんだか極度のシスコンみたいだな」

ホロン「お前が弟で」

レッド「なんでだよ!」

881: 2016/07/05(火) 02:33:40.22 ID:6gsHvkhM0
カルム「そう、それだ」

カルム「えっとあれ…」

カルム「なんていうか」

セレナ「ちゃんとまとめてからしゃべりなさいよ」

カルム「先に兄弟とかの話言われちゃったから今しかないって思って」

ジラーチ「黙れ小僧!何が言いたいんだ、はっきりと言え」

カルム「自分の中でまとまってないからはっきりと言えないの」

カルム「ていうかややこしくなるから入ってこないで」

882: 2016/07/05(火) 02:34:24.80 ID:6gsHvkhM0
ナツメ「じゃあ私がまとめてあげようか?」

カルム「えっ?」

ナツメ「いい?」

カルム「いいって…どういう?」

セレナ「忘れてた超能力者だった」

カルム「超能力者!?」

ナツメ「でも最近はちょっとよくなったけど頭ケガして正確さがなくなったのよね」

ナツメ「時間もかかっちゃうし」

883: 2016/07/05(火) 02:35:20.93 ID:6gsHvkhM0
ナツメ「うん…私は別にいいと思うよ」

ナツメ「ねえレッド?」

レッド「何が?」

セレナ「待って恥ずかしい」

レッド「何なんだ?」

ジラーチ「ごにょごにょ」

レッド「ふーん、そうか」

レッド「よし、お兄ちゃんと呼びなさい」

セレナ「!?」

セレナ「な、なんでジラーチがそのこと知ってんのよ!」

884: 2016/07/05(火) 02:35:48.87 ID:6gsHvkhM0
ジラーチ「僕に知らないことはないからね」

ジラーチ「フハハハハ」

レッド「うるさい」

レッド「お前のアホみたいなところは変わらんな」

ジラーチ「そういうお前もアホは変わらんな」

レッド「俺のどこがアホなんだよ!」

ジラーチ「全部」

ナツメ「二人ともやめなさいよ」

レッド「はーい」

885: 2016/07/05(火) 02:36:16.22 ID:6gsHvkhM0
レッド「そういやセレナ、バッジとかどうなんだ?」

セレナ「いっぱい集めたよ」

セレナ「ほら」

レッド「おお、いっぱいあるな」

レッド「見たことないバッジもあるな、ていうかほとんど」

レッド「あ、このバッジは見たことあるな」

ナツメ「それカントーのバッジだからね」

レッド「どーりで見たことあるわけだ」

886: 2016/07/05(火) 02:37:04.01 ID:6gsHvkhM0
レッド「でも一つたりないね」

ナツメ「ゴールドバッジね」

レッド「どこのだっけ?」

ナツメ「私のところだけど」

レッド「あ…」

レッド「最近見てなかったから…」

レッド「どんな形だっけ?」

ナツメ「これよ、これ」

レッド「こんなのだったっけ?」

ナツメ「私が持ってるんだから間違いないでしょうが」

887: 2016/07/05(火) 02:37:57.95 ID:6gsHvkhM0
ナツメ「このバッジがないってことはまだジムには行ってないんだ」

セレナ「行ったけどやめたの、どうせなら…って思って」

ナツメ「そう、じゃあ明日どう?」

セレナ「いいの?」

ナツメ「もちろん」

セレナ「やった」

ナツメ「カルム君は…もうそろってるみたいね」

カルム「は…はい」

ナツメ「じゃあセレナだけか…」

888: 2016/07/05(火) 02:38:37.24 ID:6gsHvkhM0
翌日

ナツメ「じゃあ私は奥の部屋で待ってるから」

ナツメ「あ、そうそう、今日は特別にワープパネルをちょっと変えたの」

ナツメ「今までとは違うから」

ナツメ「ジムトレーナーのみんなもちょっと強いから、負けないでちゃんと来てよね」

ナツメ「じゃあセレナ以外はこのワープパネルから来てね」

カルム「セレナ、がんばって」

セレナ「あんたも見るの?」

カルム「もちろんだよ」

カルム「応援するからね」

セレナ「はいはい、よろしくね」

889: 2016/07/05(火) 02:39:05.94 ID:6gsHvkhM0
セレナ「んー…ほんとにワープパネルのとぶ位置が変わっちゃってるみたい」

セレナ「ここなら…」

セレナ「あらっ、元の場所に戻っちゃったみたい」

セレナ「まあ、いいか」

セレナ「最初から仕掛けがわかってたんじゃつまんないもんね」

ジムトレ1「そうだよ、わざわざ変えるの大変だったんだから」

ジムトレ1「久しぶり、セレナちゃん」

セレナ「あ、おねーさんは」

ジムトレ1「あ、覚えててくれたの?じゃあ私と会ったってことはバトルするってわかるよね」

890: 2016/07/05(火) 02:39:53.76 ID:6gsHvkhM0
レッド「セレナまだかな~」

ナツメ「道に迷ってるのよ、きっと」

レッド「まだ来るまで時間ありそう?」

ナツメ「え?」

ナツメ「さあ…どうだろ…」

レッド「そっか…じゃあ俺トイレ行ってくる」

レッド「ホロン、ジラーチのことよろしく」

ホロン「なんだ大きいやつか?」

レッド「女の子がそういうこと言うんじゃねえ」

ジラーチ「大きいほうだぞ」

レッド「教えなくていい!」

891: 2016/07/05(火) 02:40:21.01 ID:6gsHvkhM0
数分後

レッド「ふう、スッキリ」

レッド「さて早く戻んないとセレナが来ちゃうな」

レッド「……」

レッド「あれ?」

レッド「えっとたしかここをこう行って…」

レッド「……」

レッド「迷っちゃった…」

892: 2016/07/05(火) 02:40:47.03 ID:6gsHvkhM0
ホロン「レッド遅いな」

ジラーチ「よっぽどでかいらしいな」

ナツメ「でかいとかそういう話しないの!」

ナツメ「ちょっと見てくるから、もし先にセレナが来たら待ってもらうよう言っててね」

ジラーチ「そうやってまたイチャイチャする気だぞ」

ホロン「そうそう、その腹だって…」

ホロン「そうだ少年」

カルム「な、なにか?」

ホロン「子どもがどうやってできるか知ってるか?」

ナツメ「くだらないこと教えないで!」

893: 2016/07/05(火) 02:41:15.10 ID:6gsHvkhM0
レッド「どうやったら戻れるんだよぉ…」

ナツメ「あ、いたいた」

ナツメ「何やってんのよ」

レッド「なつめ…迷っちゃって…」

ナツメ「よしよし」

ナツメ「さ、戻りましょ」

レッド「うん」

ナツメ「…あれ?」

レッド「どうしたの?」

ナツメ「いやいや、そんなはずは…」

レッド「まさか迷ったの?」

ナツメ「……」

894: 2016/07/05(火) 02:41:58.13 ID:6gsHvkhM0
ナツメ「こっちはさっき行ったから…」

ナツメ「いや、でもここもさっき行ったような…」

レッド「ねえ」

ナツメ「なに?」

レッド「迷ってるよね…自分のジムで…」

ナツメ「…どうしよっか?」

レッド「とりあえず進もうよ、そのうち誰かに会うでしょ」

895: 2016/07/24(日) 01:44:43.34 ID:yOjDogrk0
30分後

ナツメ「えー…じゃあね、さっそくジム戦を始めようと思うんだけど」

ナツメ「何かわからないことはある?チャレンジャー」

ホロン「はい」

ナツメ「今は挑戦者の質問のみ受け付けます」

セレナ「ルールまだ聞いてなかったんだけど」

ナツメ「そうね…諸事情で遅くなっちゃったからルールは1対1で」

ホロン「何やってたんだー」

ジラーチ「そーだそーだ」

レッド「ちょっと静かにしろ」

896: 2016/07/24(日) 01:45:10.06 ID:yOjDogrk0
ナツメ「じゃあいいわね、挑戦者」

ナツメ「私のポケモンはフーディンよ」

セレナ「そのフーディンは…」

レッド「あれジム用のじゃないな」

ホロン「どういうことだ?」

レッド「ナツメ自身のポケモンってことだよ」

ジラーチ「それじゃあナツメはセレナを勝たす気はないのか?」

レッド「知らん、でもバッジってのは挑戦者が負けてもリーダーが認めればもらえるもんだ」

カルム「でもおにいさま、おねえさまが本気だとセレナは何もできないんじゃ…」

レッド「誰がおにいさまにおねえさまだ」

897: 2016/07/24(日) 01:45:58.53 ID:yOjDogrk0
ナツメ「さ、セレナは何出すの?」

セレナ「出ておいでニンフィア!」

ナツメ「てっきりエスパーに強いタイプで来ると思ったけど…」

セレナ「ちゃんと作戦は考えてあるから大丈夫」

ナツメ「そう、楽しみ」

ナツメ「さああなたからきなさい」

セレナ「うん…ニンフィア、あくび!」

ニンフィア「フワアァ」

898: 2016/07/24(日) 01:46:54.74 ID:yOjDogrk0
セレナ「ハイパーボイス!」

ナツメ「トリック、持ち物を入れ替えて」

ニンフィア「フワアァ」

セレナ「あくびじゃなくて…!?」

セレナ「こだわりメガネ…!」

ナツメ「金縛り」

フーディン「グー」

ナツメ「あー寝ちゃった」

ナツメ「こっちは何もできないけど、どうする?」

セレナ「どうするって言われても…」

899: 2016/07/24(日) 01:47:21.43 ID:yOjDogrk0
カルム「あれじゃあセレナは何もできないんじゃ…」

ホロン「一対一であんなことするなんてナツメは勝たす気がないみたいだな」

カルム「それじゃあセレナはバッジを」

ジラーチ「黙れ小僧!」

ジラーチ「セレナならなんとかするさ」

ジラーチ「お前もなんか言えよ」

レッド「うん…でもナツメがそんな簡単に何かさせてくれるかな」

カルム「お兄ちゃん!どっちの味方なんですか」

レッド「次お兄ちゃんって言ったらビンタするからな」

レッド「セレナには悪いけど俺は常にナツメの味方だ」

900: 2016/07/24(日) 01:48:12.78 ID:yOjDogrk0
ナツメ「あらら、フーディン起きちゃった」

ナツメ「結局わるあがきしかできてないじゃない」

セレナ「どうしたら…」

ナツメ「考えなさい、たまにはめちゃくちゃな方法だって必要なのよ」

セレナ「うーん…」

ナツメ「このままじゃ確実にバッジはあげられないわよ」

セレナ「えっと…」

ナツメ「…サイコキネシス」

フーディン「フラァ!」

901: 2016/07/24(日) 01:49:00.14 ID:yOjDogrk0
ナツメ「これが最後…」

ナツメ「どうするの?」

セレナ「…ここから何か手が」

セレナ「たまにはめちゃくちゃな方法を…?」

セレナ「このままじゃ何にもできず負けちゃうし、やってみるか…」

セレナ「ニンフィア、フーディンの回りをとにかく走り回って!」

セレナ「ジャンプ!回転!」

902: 2016/07/24(日) 09:35:58.35 ID:yOjDogrk0
カルム「セレナは一体何を…」

ホロン「あれうまくいくと思うか?」

レッド「俺はいいと思うよ」

カルム「何しようとしてるんですか?」

ジラーチ「黙れ小僧!耳燃やすぞ」

カルム「なんも悪いこと言ってないだろ!?」

カルム「しかも黙れ小僧ってさっきも聞いた…」

ホロン「ちょっと静かにしな」

903: 2016/07/24(日) 09:36:31.81 ID:yOjDogrk0
セレナ「たしかにちょっと無理やりだったかな」

セレナ「手がないしリボンじゃとりにくいから時間かかっちゃった」

セレナ「メガネもとれたことだし反撃開始ね」

セレナ「ハイパーボイス!」

ナツメ「サイコキネシス」

ナツメ「そして金縛り!」

セレナ「破☆壊☆光☆線!」

ナツメ「!?」

フーディン「!?」

904: 2016/07/24(日) 09:37:09.65 ID:yOjDogrk0
セレナ「やった…」

ナツメ「いや…」

フーディン「」むくっ

ナツメ「とどめ」

セレナ「……」

ナツメ「おしかったね」

セレナ「……」

ナツメ「私の想像してたより強かったわ」

ナツメ「はいこれ、ヤマブキジムリーダーに認められた証のゴールドバッジ」

905: 2016/07/24(日) 09:38:06.46 ID:yOjDogrk0
セレナ「でも私勝ってないよ…」

ナツメ「バッジってのは私が認めれば勝敗に関係なく渡していいの」

ナツメ「だから負けてももらえたり、勝ってももらえなかったりすることもあるわ」

ナツメ「さっきのバトルは私の予想以上だったもの」

セレナ「でも私ちゃんと勝ちたかったし…」

ナツメ「正直言うと私勝たす気はなかったの」

セレナ「え?」

ナツメ「あなたは十分に強かったわ」

セレナ「でも…」

906: 2016/07/24(日) 09:38:42.78 ID:yOjDogrk0
1時間後

セレナ「さあ明日はいよいよチャンピオンロードよ、ジラーチ、カルム」

ジラーチ「元気だねぇ」

カルム「えっ僕もいいの?」

セレナ「?」

セレナ「嫌ならいいけど…」

カルム「行く!もちろん行くよ!」

セレナ「よかった、最近のチャンピオンロードは二人組で勝負しかけてくるのが多いらしいの」

カルム「じゃあセレナとタッグ!」

セレナ「あーうん…そう…だね」

カルム「え…なにそれ」

907: 2016/07/24(日) 09:39:14.20 ID:yOjDogrk0
セレナ「冗談よ」

セレナ「ちゃんとリーグまで行って、あんたの代わりに殿堂入りしてあげるから」

カルム「僕も殿堂入りするよ!」

セレナ「ふーん…がんばってね」

カルム「もうちょっと興味持ってよ!」

セレナ「あんたが私より強かったら持ったかもね…」

カルム「ええ~僕強いよ」

セレナ「その辺のひとに比べたらね」

カルム「そのうちお兄様にも勝ってみせるよ」

セレナ「おにいさまって言うな」

908: 2016/07/24(日) 09:39:41.34 ID:yOjDogrk0
翌日

ナツメ「ハンカチ持った?ティッシュは?」

セレナ「大丈夫だって」

ナツメ「がんばってね、はいお弁当」

ナツメ「これはカルム君の分」

カルム「ありがとうございます」

レッド「俺の分は?」

ナツメ「どこも行かないでしょ」

レッド「うん…」

909: 2016/07/24(日) 09:40:09.81 ID:yOjDogrk0
レッド「もうそろそろ殿堂入りしたかな…」

ホロン「まだ入り口にもついてねえだろ」

ホロン「さっき出たばっかだぞ」

ナツメ「明日になればわかるわよ」

ナツメ「それとホロンはもうちょっとやさしい言葉使いなさい」

ホロン「え~めんどうだし疲れる」

レッド「まあいいんじゃないの?」

ナツメ「エリカみたいな話し方だったらもうちょっとかわいらしくなるのに」

レッド「似合わんだろ」

910: 2016/07/24(日) 09:40:42.85 ID:yOjDogrk0
チャンピオンロード

セレナ「ニャオニクス、てだすけ」

カルム「ガルーラ!すてみタックル!!」

カルム「やったー!」

カルム「僕たちやっぱりけっこう強いじゃん」

セレナ「うん…」

カルム「?」

カルム「どうしたの」

セレナ「ちょっ…ちょっとジラーチと荷物お願い!」

セレナ「地図もあるし先に行ってていいから!」

911: 2016/07/24(日) 09:41:18.82 ID:yOjDogrk0
セレナ「入る前にトイレに行ったのに…」

セレナ「誰もいないよね…」キョロキョロ

セレナ「そんなこと言ってないではやくすませよ…」

セレナ「……」

セレナ「?」ぴくっ

セレナ「誰かに見られてるような…」そーっ

男1「……」にやにや

セレナ「きゃああああああああああっ!!」

男2「どうしたの?続けて続けて」

セレナ「な……な、なななんなのよあんたたち…!」

912: 2016/07/24(日) 09:42:18.20 ID:yOjDogrk0
男3「なんなのよと言われてもなぁ…へへへ」

セレナ(気持ち悪いやつが3人…)

セレナ(逃げても追いつかれるだろうから倒しちゃうのがいいよね…)

セレナ「悪いけどあんたたちみたいなのにかまってられないの」

男2「なんで?」

男1「おトイレしてたじゃん、ボクたち見てただけだよ」

セレナ「それが気持ち悪いのよ」

セレナ「オノノクス!ニンフィア!ニャオニクス!」

セレナ「こいつらをやっつけちゃって!」

913: 2016/07/24(日) 09:43:15.00 ID:yOjDogrk0
男1「へー…強そうなポケモンたちだ」

男2「こんなとこでおしOこしちゃうような変態少女でも実力はここまでくるだけはあるみたいだね」

セレナ「だっ…誰が変態だ!私はその…ちょっと…」

セレナ「と、とにかくあんたたちなんてみんなまとめてやっつけてやる!」

男3「ふふ、でも俺たちもここまで来るほどの実力者だ」

男1「あんまりなめないでくれよ」

男2「おまえら出てこい!」

セレナ「なっ…」

男1「みんなまとめてやっつけるんだろ?」

セレナ「く…」

914: 2016/07/24(日) 09:43:55.19 ID:yOjDogrk0
ジラーチ「セレナ遅いな」

ジラーチ「う●こか?」

カルム「そういうこと言うんじゃねえバカ!」

ジラーチ「冗談に決まってんだろ」

カルム「冗談にしても言っていいことと悪いことがあるだろ」

ジラーチ「なんか熱くないか?」

カルム「話を急に変えるな…たしかに…なんでだろ?」

カルム「どっか燃えてるのか?」

ジラーチ「ボク熱いのダメなんだよぉ…」

915: 2016/07/24(日) 09:44:47.83 ID:yOjDogrk0
カルム「ごめんジラーチ、ちょっと行ってみる」

ジラーチ「ええっ」

ジラーチ「なんでだよ」

カルム「なんか興味がある」

カルム「それと地図だとこっちに道はないのにちゃんと道がある」

ジラーチ「地図間違ってんじゃねえの?」

カルム「セレナもまだみたいだしちょっとぐらい」

ジラーチ「うーん…いいけど」

カルム「よし」

916: 2016/07/24(日) 09:46:56.19 ID:yOjDogrk0
カルム「どんどん熱源に近づいてる感じだ」

ジラーチ「なんかいる」

カルム「あれはまさか…」

ジラーチ「…ファイヤーだ」

カルム「ファイヤー!?」

カルム「あんなのが近くにいたんじゃ熱いわけだ」

ジラーチ「どうするんだ?」

カルム「どうするって言われても…どうしよう?」

ファイヤー「そこにいるのはわかっている、出てこい」

ジラーチ「言われてるぞ、行ってこい」

カルム「お前もだよ

917: 2016/07/24(日) 09:47:35.99 ID:yOjDogrk0
ファイヤー「ふぅん…私の前に現れるのがまさかお前のような小僧とは」

カルム「誰が小僧だ!」

ファイヤー「……」きっ

カルム「……」びくっ

ジラーチ「……」さっ

ファイヤー「まあいい…」

カルム(なにがいいんだろう…)

918: 2016/08/09(火) 00:54:45.41 ID:ZkJe+r4+0
ファイヤー「……」

カルム(なんでずっとにらんでくるんだろう…)

ジラーチ(なんか言えよ)

ファイヤー「よし…決めた」

カルム「何をでしょうか」

ファイヤー「私の出した試練をクリアできればお前の力となろう」

カルム「なんで僕の…」

ファイヤー「私の前に来るには特別な力が必要だ」

ファイヤー「ただ冒険してるようなガキではそこの道の存在すら気づけん」

919: 2016/08/09(火) 00:55:15.12 ID:ZkJe+r4+0
カルム「僕にそんな力あんのかな…」

ファイヤー「正直私もお前なんぞにあるか疑ってる」

カルム「あるからこれたんでしょ!?あんたは疑わないでよ!」

ファイヤー「うるさい」

カルム「ええっ!?」

ファイヤー「それで…受けるのか、受けないのか?」

ジラーチ「セレナ追いついちゃうぞ」

カルム「でもファイヤーだぞ!」

ジラーチ「ファイヤーがなんぼのもんじゃい」

ジラーチ「あれボクより合計種族値低いんだぞ」

ファイヤー「……」ぴくっ

カルム「あ、いやっこいつに悪気はなくて…受けます!それ受けます!」

920: 2016/08/09(火) 00:56:24.61 ID:ZkJe+r4+0
ファイヤー「言っておくが私はそのチビより何十倍も強い」

カルム「もちろんわかってます!」

カルム「それより内容は?」

ファイヤー「ごみ掃除」

カルム「…は?」

カルム「この広い洞窟の…っすか?」

カルム「たしかに…ゴミはそれなりに落ちてますね…」

ファイヤー「いや、そういうゴミじゃなくて」

ファイヤー「この世界のゴミだ」

カルム「?」

921: 2016/08/09(火) 00:58:07.21 ID:ZkJe+r4+0
ファイヤー「ああいうゴミは私が羽ばたけば全て洞窟の外のゴミ箱に送れる」

ファイヤー「お前がやればただ疲れるだけだ」

カルム「じゃあ世界のゴミってのは…?」

ファイヤー「たくさんあるうちの一つだがこの下の階に3人組の男がいる」

ファイヤー「そいつらをつぶせ」

カルム「よくわかんないけど…その3人組倒せばいいんすね」

ファイヤー「簡単に言うとそうだな」

カルム「よし、行こうジラーチ」

ジラーチ「ええ~」

カルム「セレナと会えるかもしれないしちょうどいいよ、ついでついで」

922: 2016/08/09(火) 00:59:21.88 ID:ZkJe+r4+0
男1「さてこれで君に戦えるポケモンはいないね」

男2「これで君にいろいろできるねぇ~」

セレナ「来るな!」

男3「からみつけ!」

男3「負けたんだからおとなしく言うこと聞きな」

セレナ「何をする!離せ!」

男1「暴れるんじゃねえ」

セレナ「きゃっ」

男2「もっとちゃんと縛って抵抗できなくしちまおうぜ」

男1「ん?俺は抵抗するのをこうやっておさえつけるのが好きだけどな」

923: 2016/08/09(火) 01:00:29.25 ID:ZkJe+r4+0
男3「もうめんどくせえなお前ら、とりあえず上の服破るぞ」

セレナ「やめてっ!」バタバタ

男1「せっかちなやつだな」

男3「俺はムネが見てえの」ビリビリッ

男3「おお、きれいな形してんじゃねえか」

セレナ「ひぐっ…み、見ないで」

男1「あーあ、泣かしちまった」

男3「心配すんな、あとで気持ちよくしてやるから」

男3「じゃあまず俺から」

男1「待て待てなんでだよ」

男2「早いもん勝ちだ」

924: 2016/08/09(火) 01:01:24.58 ID:ZkJe+r4+0
男1「あ、ずりいぞ!」

カルム「ゲッコウガ、ハイドロポンプ!」

男2「ぐべえっ」

男3「なんだてめえ!」

男1「何したかわかってんだろうな」

カルム「お前らこそ、僕のセレナに何してんだ」

男1「ん?君セレナちゃんっていうんだ、かわいい名前だねぇ」

カルム「お前らがセレナって呼んでんじゃねえ!」

男3「んん~?何怒ってんだ~?」

925: 2016/08/09(火) 01:02:35.35 ID:ZkJe+r4+0
カルム「ガルーラ、メガシンカ」

カルム「ギルガルド、ブレードフォルム」

男1「やろうってのか、てめえ!」

カルム「ゲッコウガ、セレナを」

ゲッコウガ「オリャア」

男1「ぐふっ」

ゲッコウガ「トウッ」シュタッ

カルム「セレナ大丈夫?」

セレナ「…うん」

カルム「もうちょっと待ってて、あいつらをやっつけるから」

926: 2016/08/09(火) 01:03:35.08 ID:ZkJe+r4+0
カルム「さあ月に代わってお仕置きだ」

男1「何がお仕置きだ!調子に乗るなよガキが!」

男3「楽しみを奪いやがって、やっちまえ!」

カルム「行け、ガルーラ、ギルガルド、ゲッコウガ」

男1「ぐうっ」

男2「がふぅ」

男3「うげえっ」

セレナ「あんたこんな強かったの…」

カルム「へへ、見直した?」

セレナ「うん…ちょっとは…」

927: 2016/08/09(火) 01:05:07.27 ID:ZkJe+r4+0
カルム「……」

セレナ「な、なに見てんの!」

カルム「ご…ごめん、僕の服使って」

カルム「とりあえずここから出てポケモンセンターに行こう」

ファイヤー「おい」

カルム「おお、びっくりした」

ファイヤー「思ったよりやるみたいだな、手伝う必要もなかったな」

カルム「やっぱり疑ってたんですか…」

ファイヤー「出口に連れて行ってやる、乗れ」

928: 2016/08/09(火) 01:06:38.25 ID:ZkJe+r4+0
カルム「リーグ本部ってわりには小さいね」

セレナ「大きさは関係ないでしょ…」

セレナ「それとそろそろおろして」

カルム「あ、うん」

セレナ「さて、行こっか」

カルム「そういやセレナ着替えなくていいの?目の前まで来て言うのもなんだけど」

セレナ「服かしてくれるんでしょ?」

カルム「いいけど…その…今もにょもにょ…」

セレナ「何言ってんの?」

ジラーチ「ファイヤーに会って頭おかしくなったんだな」

929: 2016/08/09(火) 01:08:16.87 ID:ZkJe+r4+0
セレナ「元からわりとおかしかったけど、それよりファイヤーよ」

セレナ「なんであんたがファイヤーといたのよ」

カルム「セレナのムネが直接僕の服に…もう洗濯したくない」

セレナ「聞いてんの?」

カルム「え?…なに?」

セレナ「あのファイヤーどうしたの?」

カルム「なんかいた、なあ?」

ジラーチ「たしかにちょこんといたな」

セレナ「ちょこんと…?」

ファイヤー「誰がちょこんとだ!堂々とおったわ!」

930: 2016/08/09(火) 01:09:14.74 ID:ZkJe+r4+0
ジラーチ「冗談のわからねえバカだなぁ」

ファイヤー「なんだと貴様」

カルム「あ、いやいや気にしないでください、これが勝手に言ってるだけですから!」

ジラーチ「これってなんだ!」

カルム「それよりどこに行ってたんです?」

ファイヤー「焼却処分をしにちょっとな」

カルム「焼却…?」

ファイヤー「子どもは気にすることじゃない」

931: 2016/08/09(火) 01:10:29.52 ID:ZkJe+r4+0
ヤマブキシティ

レッド「セレナまだ帰ってこないのかな~」

ナツメ「まだだと思うけど」

レッド「うへぇ~ホロンちょっと見てきてく」

ホロン「やだ」

レッド「せめて最後まで聞けよ…」

ホロン「ボクがいなくなったらどうせお前らイチャイチャするんだろ」

レッド「それはいてもいなくても同じだよ」

932: 2016/08/09(火) 01:11:15.12 ID:ZkJe+r4+0
ホロン「そうじゃなくてエOチなことするんだろ」

レッド「エOチなことってなぁ…子どもが大人をからかうんじゃありません」

ホロン「見た目小学生でも成人してんだよ!」

レッド「あーそうだっけ?」

ホロン「おまえの一つ下だよ」

レッド「だいたいエOチなことって言ってもな、ナツメはこうなってるし」

ホロン「話変えんなよ」

レッド「こっちが本題だろ?」

ホロン「そういえば」

933: 2016/08/09(火) 01:12:29.61 ID:ZkJe+r4+0
ホロン「ナツメは手も口もなんなら足だって使えるじゃん」

レッド「何を言うてんねん」

ナツメ「言われなくてもそれぐらいやるわよ」

レッド「そういうの言わなくていいと思うよ…」

ナツメ「うん…でもほんとだからいつでも」

レッド「え、いいの?じゃあ…」

ホロン「やっぱり」

レッド「あ…いや~」

934: 2016/08/26(金) 02:06:37.05 ID:+q2BDS0Q0
レッド「それよりホロンってなんで居候してるんだっけ?」

ホロン「話変えるなよ」

ホロン「そもそも家族なんだから居候とは言わんだろ」

レッド「家族…?」

レッド「まあそれは置いといて、俺が言いたいのはお前がここに来た理由はなんだったってこと」

レッド「で、どうせ覚えてないんだろ、つまり特に目的もないわけだ」

レッド「だから一つぐらい頼まれたっていいわけじゃんか」

ホロン「それならムリだ」

レッド「なんで?」

ホロン「ボクはちゃんと理由を覚えてるよ」

レッド「なに?」

ホロン「レッドに体を求められた」

レッド「張り倒すぞお前」

935: 2016/08/26(金) 02:07:11.71 ID:+q2BDS0Q0
ホロン「いたぁい…」

ナツメ「だめよそういうことしちゃ」

レッド「うん…」

レッド「……」

ホロン「……」

ナツメ「……」

レッド「暇だな~、やること全部終わらせちゃったし」

レッド「働こうかな~」

ナツメ「ええーーー!?」

ホロン「頭おかしくなったのか!」

936: 2016/08/26(金) 02:08:15.13 ID:+q2BDS0Q0
ナツメ「無茶よレッド!」

レッド「なんで働くことが無茶なの…」

レッド「それに頭はおかしくない!」

ホロン「なんでレッドが働くなんて非現実的なこと考えたんだ」

レッド「現実的だ!」

ナツメ「でもなんで働くなんて…」

レッド「いや、そりゃあ俺ももうすぐさ…その…」

レッド「…なわけじゃん」

ホロン「何ボソボソ言ってんだ?」

レッド「ぱ…ぱぷぺ…ぱぽ…ぱ…ぱぱ…になるわけじゃん…」

937: 2016/08/26(金) 02:09:31.50 ID:+q2BDS0Q0
ホロン「何てれてんだ、ナツメをはらませといて」

レッド「言い方に気を付けろ!」

ホロン「ふーん、それで?」

レッド「ふーんって…まあ俺ももう20代半ばなわけだし…それでナツメに頼りっぱなしってのも…」

レッド「たまに勝負しかけられて賞金もらえるけどそれもなんかな…」

ホロン「そう思ってんならなんでもっと前から働かねえんだよ」

レッド「ナツメといたいから」

ホロン「まあ、バカってのは知ってたけど」

ホロン「でもそれなら簡単じゃないのか?」

レッド「なんかあんのか?」

ホロン「二人でジムリーダーやればいいじゃん、ダブルバトルの」

レッド「あーそれだめ」

938: 2016/08/26(金) 02:10:51.32 ID:+q2BDS0Q0
レッド「今リーグやジムとかで一番偉いやつがグリーンなんだよ」

ホロン「ふん」

レッド「あいつはもし俺とナツメの二人のジムリーダーになった場合のことをよくわかってる」

ホロン「どうなんの?」

レッド「挑戦者そっちのけで二人だけで楽しんじゃう」

ホロン「うん、もしそんなジムがあったらクソだな」

レッド「口悪いな」

ホロン「じゃあー…そうだな…」

ホロン「うん、入り口で『おーっす未来のチャンピオン』とか言ってるおっさんやれよ」

レッド「それやったことあんだけど」

ホロン「あんのかよ」

レッド「なんで入り口でそれ言うやつがジムリーダーの隣にいるんだってグリーンに怒られた」

939: 2016/08/26(金) 02:12:34.68 ID:+q2BDS0Q0
レッド「ああ、そうそう、ジムトレーナーもダメなんだよ」

ホロン「じゃあお前が働くってならナツメと離れることから始めろ」

ナツメ「もう無理して働こうとしなくていいのよ」

レッド「いやぁ~でもなぁ~」

ホロン「ナツメがそうこと言うからこいつが変になやむんだろ」

ホロン「だいたいお前ら…あっ」

ホロン「そうだレッド!!」

レッド「……!」きーん

レッド「うる」

ナツメ「うるさい」

ホロン「…ごめんなさい」

940: 2016/08/26(金) 02:13:51.00 ID:+q2BDS0Q0
レッド「ナツメにはすなおなんだな」

ホロン「ナツメ怖いもん」

ナツメ「なにもしてないじゃない」

ホロン「なんか怖い」

レッド「ナツメが怖いのは怒ったときだけ、普段は優しいよ!」

ナツメ「私そんな怖いかな…」

ピンポーン

レッド「ホロン出て」

ホロン「え~なんで」

ナツメ「お願い」

ホロン「うす」

941: 2016/08/26(金) 02:17:17.59 ID:+q2BDS0Q0
ガチャ

グリーン「あら?勝手に開いた、いつの間に自動ドアになったんだ?」

ホロン「何が自動ドアだ、ちゃんと下見ろ」

グリーン「ふえ?」

チーン

グリーン「ほごっ…!!」ガクッ

ホロン「新聞はいりません!」バタンッ 

グリーン「いやっちょっと…理不尽すぎ…」

ホロン「よーし話戻すぞ」

ホロン「ただの新聞勧誘だった~」

942: 2016/08/26(金) 02:18:24.78 ID:+q2BDS0Q0
グリーン「新聞勧誘なわけねえだろ!」

レッド「うるさいっんだよっ!」

レッド「人ん家入ってきて何叫んでんだコラ」

グリーン「いや、まあ悪いとは思うけど…ホロンちゃんひどいよ!」

ホロン「変態の新聞勧誘かと思ったからつい」

グリーン「そんなわけないだろ!何回か会ったことあるし!」

ホロン「そうだっけ?」

グリーン「そうだよ!バトルしたこともあるし」

グリーン「しかも君から頼まれて」

ホロン「お前がそう思うんならそうなんだろう、お前ん中ではな」

グリーン「え…なに?俺嫌われてんの?」

943: 2016/08/26(金) 02:19:07.73 ID:+q2BDS0Q0
レッド「何しにきたの?」

グリーン「そんな言い方ねえだろ~せっかくセレナちゃんの結果教えてやろうと来たのに」

ナツメ「セレナどうなったの!?」

レッド「ていうかなんでお前が教えにくるの?」

グリーン「今までなかったことだから一応相談に…」

レッド「?」

グリーン「一応勝つには勝ってたけど~ダブルだったんだよね」

ナツメ「やった~セレナ勝ったんだ」

レッド「さっそくパーティの用意しないと」

944: 2016/08/26(金) 02:20:31.02 ID:+q2BDS0Q0
グリーン「いや、話聞けよ!」

レッド「なんだよ、別にゴールドがOKしたんだろ、じゃあいいじゃん」

グリーン「俺もゴールドがOKしたらいいと思ったけどよくよく考えたらタッグバトルはおかしいなと思って」

ナツメ「タッグ?どうしてそんなことに?」

グリーン「あー、セレナちゃんがどうしても二人で殿堂入りしたいって」

グリーン「たしかカルムっていったっけ」

レッド「おかしいね!」

レッド「なんでそんなことセレナがいうの!おにいちゃん認めませんからね!」

グリーン「知らねえよ、ていうかなんでタッグ組んだぐらいで怒ってんの」

グリーン「じゃあ何?その殿堂入りを認めないってことでいいの?」

レッド「とりあえず理由がわからない以上は認めん!」

ナツメ「ダメよ」

レッド「なんで?」

ナツメ「もうケーキ注文しちゃった」

レッド「…じゃあいっか」

945: 2016/08/26(金) 02:21:26.75 ID:+q2BDS0Q0
レッド「よし、さっそく準備しないと」

グリーン「切り替えはやいな、おい」

ナツメ「お祝いっていったら何がいいかな~」

ホロン「ステーキがいい」

レッド「俺ピザ~」

ナツメ「ステーキとピザ…そうねぇ~」

グリーン「あの、無視しないで…」

レッド「お前は早くセレナを連れてこい、あっそうだおもしろそうだからゴールドも」

グリーン「なんで俺が…」

946: 2016/08/26(金) 02:22:20.84 ID:+q2BDS0Q0
2時間後

ナツメ「よくやったねセレナ」

セレナ「うん」

ジラーチ「まあほぼボクのおかげだけどね」

セレナ「ジラーチもよくやったよ」

レッド「ねえなんでタッグなんて組んじゃったの…?」

ナツメ「これでいくつめのリーグだっけ?」

セレナ「カロス、イッシュ、シンオウ、ホウエン、カントーで5つかな」

ナツメ「すごいじゃない、そんなに攻略した人なんてそうそういないわよ」

レッド「ねえ…なんでなの…」

ゴールド「な~にブツブツ言ってんすか?」

947: 2016/08/26(金) 02:25:17.75 ID:+q2BDS0Q0
レッド「おいゴールドォ~なんでタッグなんて許可したんだ…」

ゴールド「なんかおもしろそうだったし~それにグリーンさんもレッドさんがOKすればいいって」

レッド「うん…だってさあセレナかわいいもん」

レッド「そんなかわいい子がさ、殿堂入りダメなんていうお兄ちゃん嫌でしょ」

レッド「だからそん時はいいって言ったけどさー…」

ゴールド「終わったことウダウダと言うなんてレッドさんらしくないっすよ」

レッド「でもさー…よりによってさー…なんであいつと」

ゴールド「どーしてもって言ってたし」

ゴールド「これは俺の予想っすけどセレナちゃんカルムのこと好きっすね」

レッド「……」

948: 2016/08/26(金) 02:27:53.72 ID:+q2BDS0Q0
レッド「おい嘘だろ…」

ゴールド「たぶんっすよたぶん」

レッド「お前ちょっとセレナに聞いてきて」

ゴールド「いやです」

レッド「なんでだよ」

ゴールド「俺が聞いたら気持ち悪いでしょ」

レッド「そうなのか?」

ゴールド「たぶん」

レッド「……」

ゴールド「……」

レッド「じゃあ誰が聞いたらいいの」

ゴールド「あんたが聞けばいいでしょ」

ゴールド「ていうか気にする必要ないっすよ」

949: 2016/08/26(金) 02:32:22.65 ID:+q2BDS0Q0
ゴールド「仮とはいえ家族のそういうことをねぇ~」

レッド「んー…」チラッ

ナツメ「……」コクッ

ゴールド「あれ?今なんかしました?」

レッド「何が?」

ゴールド「いや、なんか」

レッド「あ、そうなんだ」

ゴールド「え?」

レッド「なんでもない、こっちの話」

ゴールド(なんなんだこっちって、俺と話してたんじゃないのか?)

950: 2016/08/26(金) 02:32:53.74 ID:+q2BDS0Q0
レッド「さて、この話はもういいや」

ゴールド「え、いいんですかい?」

レッド「いいったらいいの」

レッド「それより、セレナと戦ってどうだった?」

ゴールド「ほんとセレナちゃんのことばっかっすね」

レッド「誰がバカだ」

ゴールド「あんただよ」

ゴールド「セレナちゃんとカルム君はここ最近じゃ一番強かったすね」

ゴールド「まあ同じぐらいのときの俺ほどじゃないっすけどね」

レッド「え?それってそんなに強くないんじゃ…」

ゴールド「いや俺強かったから」

951: 2016/08/26(金) 02:33:21.74 ID:+q2BDS0Q0
ゴールド「弱かったらシロガネ山なんて行けないからね」

レッド「でもユウキ来なかったよ」

ゴールド「俺の方が何倍も強いのになんでそれがおかしいんすか!」

レッド「え?そうなの?」

ゴールド「そーなの?じゃねえ!」

レッド「続きはユウキと直接話せ」

ゴールド「ユウキ来るんですか?」

レッド「ジムが終わったら来るんだって」

レッド「チャンピオンと違って忙しいね」

ゴールド「なんもしてねえあんたが言うな」

952: 2016/08/26(金) 02:50:34.93 ID:+q2BDS0Q0
1時間後

ユウキ「いやーすいません、遅くなりました」

ユウキ「これでも早く終わってきたんで許してください」

ナツメ「いらっしゃい二人とも…あ、三人か」

レッド「まあ入れ入れ」

ハルカ「ナツメさんはお腹だいぶ大きくなりましたね」

ナツメ「双子だから、ちょっとはね」

ハルカ「双子なんですか!?私は一人でも大変だったのに」

ナツメ「双子にしようと思ってできるもんじゃないと思うけどね」

ハルカ「今はあいつにおとなしくって何回も言われてたんでこんあのですけど普段はほんとやんちゃで…」

ナツメ「不安になるようなこと言わないでよ、でも元気があっていいことでしょ」

953: 2016/08/26(金) 02:51:22.09 ID:+q2BDS0Q0
ホロン「おーちっちゃいなー」

ホロン「なんて名前なんだ?くそがきー」

ユウキ「あの、親いる目の前でクソガキとか言うのやめてくんない」

ゴールド「数少ない自分より小さい人間だからそういう態度になっちゃうんだ許してやれ」

ホロン「ケンカうってんのか」

ゴールド「売ってやろうか?」

ホロン「表出ろこのやろう」

ゴールド「へーい」

ユウキ「…いいんですか?」

レッド「いーじゃん、喧嘩するほどなんとやらって言うし」

954: 2016/08/26(金) 02:52:09.70 ID:+q2BDS0Q0
セレナ「目元とかトキワのお兄ちゃんそっくりだね」

ユウキ「トキワのお兄ちゃんっていうより名前で呼んでくれた方がうれしいんだけどな~」

ナツメ「でも全体的の雰囲気はなんとなくトキワ君よりハルカちゃん寄りね」

ユウキ「ナツメさん!?僕そんな名前じゃないんですけど」

レッド「そういやこの子の名前聞いてなかったな、なんて言うんだユウキ?」

ユウキ「だからちが…あれ、あってる…あってる?」

ユウキ「なんかややこしくなってきた、僕の名前は…」

ハルカ「あんたの名前はバカよ」

ハルカ「それとこの子の名前はエメラルドっていいます」

955: 2016/09/13(火) 00:10:25.96 ID:0I/JTWMm0
ジラーチ「変な名前」

レッド「……」パシンッ

レッド「い、いい名前だと思うよ」

ユウキ「そっちは名前もう決めてるんですか?」

レッド「秘密だ」

ジラーチ「チョコレートとわたあめにしたらどうだ?」

レッド「それ今お前が食べたいもんだろ」

ナツメ「チョコならそっちにあるわよ、セレナ出してあげて」

956: 2016/09/13(火) 00:12:04.89 ID:0I/JTWMm0
レッド「でも候補がたくさんあるんだけど、200個ぐらい」

ユウキ「それ多すぎないですか?」

レッド「ナツメといろいろ考えてたらいっぱいでてきて」

バゴーン

ホロン「待てコラァ!逃げんのか!ふざけんなよ」

ゴールド「うるせえ!お前こそふざけんな!」

ゴールド「なんで俺の技が効いてねえんだ!」

ホロン「タイプ相性間違えてんじゃねーのか?バーカ」

ゴールド「これでもチャンピオンだぞ!」

ゴールド「エンテイ、聖なる炎!」

レッド「家ん中で炎とか出そうとするんじゃねえ!」

957: 2016/09/13(火) 00:12:53.85 ID:0I/JTWMm0
ゴールド「いやー…これはあれっすよ…なあ」

ホロン「そうそうあれだよ」

レッド「あれってなんだよ、ふざけんな弁償しろ」

レッド「ったくでかい穴あけやがって」

レッド「ナツメがあんなときにストレスになるようなことすんじゃねえよ」

レッド「ニコニコしてるときが一番かわいい…あ、違う、一番怖いんだよ」

ホロン「僕お金もってないから全額君出してね」

ゴールド「はぁ!?ふざけんな」

レッド「聞いてんのか?」ガシッ ガシッ

ゴールド「痛いです、聞いてます」

958: 2016/09/13(火) 00:13:24.55 ID:0I/JTWMm0
ゴールド「ほら行くぞ」

ホロン「ちょ、行くってどこにだよ」

ゴールド「金稼ぎだよ」

ゴールド「俺デートとかだったらはほぼ全額出すタイプだろうけどこれはさすがに半々にしよ」

ホロン「体で稼げってか」

ゴールド「いや、そういうんじゃないけど…」

ゴールド「とにかく、まともな方法だから」

ゴールド「じゃあレッドさん、お金はちゃんと払うんで…」

959: 2016/09/13(火) 00:14:20.17 ID:0I/JTWMm0
レッド「はぁ…家が…」

ナツメ「だ、だれもケガしなくてよかったじゃない」

レッド「そーだね…」しょぼん

ナツメ「……」

セレナ「おにいちゃん、おにいちゃん」

レッド「どうした?」

セレナ「おねえちゃん困ってるよ、今はあんまり心配させない方がいいと思うよ」

レッド「そう…だな…うん確かにな、家はまた修理したらいいだけだし」

エメラルド「おとーさま、おなかがすきました」

ユウキ「今そういうこと言わないの」

レッド「ちょうどいいよ、どっか行こうか」

レッド「ついでに今日泊まるとこも探さないと」

960: 2016/09/13(火) 00:16:29.50 ID:0I/JTWMm0
ユウキ「よかったらうちに来ますか?」

レッド「じゃあお願い」

ハルカ「セレナちゃんと…君も来る?」

カルム「あの…カルムっていうんですけど」

レッド「ていうか思ったけど、お前自分の子にお父様って呼ばせてるの?」

ユウキ「いや違いますよ、テレビの影響で」

ユウキ「普段は普通だよな」

ハルカ「え?そうだっけ」

ユウキ「ひどいよハルカちゃん!」

ハルカ「あんたも普段そんな言い方しないでしょ」

ユウキ「あっ今『も』って言った!『も』って言ったじゃん!」

ハルカ「はいはい」

レッド「お前ら子どもの前でそんなくだらないこと言いあうなよ」

ハルカ「そうですね…ごめんなさい」

ナツメ「あら、めずらしくレッドがまともなこと言ってる」

レッド「めずらしくってのは余計だよ」

ナツメ「でも言ってることは確かだし、私たち気をつけるようにしないとね」

961: 2016/09/13(火) 00:17:05.16 ID:0I/JTWMm0
ジラーチ「おいクソガキ」

レッド「おーい、今ナツメが言ってたこと聞いてた?」ガシッ

ジラーチ「聞いてなかった~」

レッド「ほら、もうなんでもいいからとりあえず謝れ」

ジラーチ「すまなかったなくそがき」

レッド「くそがきって言われるようなことなんもしてねえだろ」

エメラルド「そうだ!よく聞けクソチビ!俺はエメラルドっつー立派な名前があるんだ!」

レッド「……」

ジラーチ「あーあ、レッド怒らせちゃった」

レッド「いや俺じゃねえだろ」

962: 2016/09/13(火) 00:17:47.37 ID:0I/JTWMm0
レッド「ていうかエメラルド君この年にしてはかなりしゃべれるけど口悪すぎない?」

レッド「ルビー家の教育がいいんだか悪いんだか」

ユウキ「テ、テレビの影響ですよ」

ジラーチ「お前何見てるんだ?」

エメラルド「●●●●●●●、△△△△△△△…あとは…」

レッド「おまえ…」

ユウキ「いや普通の子ども向け番組!そんな目で見ないでください!」

ユウキ「たまたま●と△で表してるだけで変なことないでしょ」

ユウキ「ラルドもそういう言い方しないの!」

963: 2016/09/13(火) 00:19:09.89 ID:0I/JTWMm0
2時間後

ハルカ「レッドさんとナツメさんはこの部屋使ってください」

ハルカ「カルム君とセレナちゃんはこっちの部屋使って」

レッド「えっ」

セレナ「えっ」

ハルカ「あれ?何かおかしかったですか?」

レッド「いや、それはちょっと…」

セレナ「あのー私おにいちゃんとおねえちゃんと寝たいんですけど」

カルム「うへえっ!?」

セレナ「どうしたの?変な声出して」

カルム「いや…」

964: 2016/09/13(火) 00:20:14.08 ID:0I/JTWMm0
深夜

カルム「……」ゴロン

カルム「うー…せっかくセレナと寝れると思ったのに~」

カルム「あん時『僕もいいですか?』とか言えばよかったかな…」

カルム「いや、不自然すぎるか」

カルム「……」

カルム「トイレいこ」

965: 2016/09/13(火) 00:22:01.37 ID:0I/JTWMm0
カルム「ん?外から何か…なんだ?」

カルム「あれは…おにいさま?」

カルム「何やってんだろ」

カルム「ちょっと見てみよ」

レッド「リザードン火炎放射!ピカチュウはジャンプだ!」

カルム「こんな時間にトレーニング?」

カルム「にしてもすげぇ…今まで見てきたどのトレーナーとも全く違う」

ミュウツー「そこで何している」

カルム「うわあっもごっ」

ミュウツー「静かにせえ、みんな寝とる時間や」

966: 2016/09/13(火) 00:23:22.71 ID:0I/JTWMm0
レッド「おいミュウツー、次は…あれ?ミュウツー?」

ミュウツー「おお、こっちやこっち」

レッド「どこ行ってたんだ、ん?お前なんで」

カルム「こ…こんばんわ…」

ミュウツー「便所いこうとしとったら怪しいやつが監視してたから連れてきた」

カルム「い、いやっ…監視とかじゃなくて…」

カルム「僕もトイレに行っててちらっと外見たらおにいさまがいて」

レッド「誰がお兄様だ」

カルム「そしたらこれに連れ去られて」

ミュウツー「これじゃないミュウツーだ」

967: 2016/09/13(火) 00:24:56.52 ID:0I/JTWMm0
カルム「いつもこんな時間にこういうことを?」

レッド「まあそうだな」

カルム「なんでみんな寝てるような時間に?」

レッド「こんな時間ぐらいしかあいてねえからだよ」

レッド「何にもしなかったらこいつらなまっちまうからな」

カルム「そういやにいちゃんは不敗のチャンピオンだったって聞きましたけどなんでやめちゃったんですか?」

レッド「何が兄ちゃんだよ、言い方の問題じゃねえよ」

レッド「…つまんないからやめたの」

カルム「つまんないって…にいちゃん、そんな理由で」

レッド「次そういうこといったら思いっきりビンタするからね」

カルム「わかりました、もう聞きませんにぃに」

レッド「おいそっちじゃねえ」

968: 2016/09/13(火) 00:26:07.21 ID:0I/JTWMm0
レッド「てかもう寝ろ、子どもが寝る時間はとっくに過ぎてんだ」

カルム「もう少し見てます」

レッド「見てたってなんもいいことないぞ」

カルム「兄上に勝てばセレナも…」

レッド「いや、ない」

レッド「おまえなぁいくら強くてもダメなやつはダメなの」

レッド「お前がもしセレナよりもそこらの園児よりも弱くても…」

レッド「まあいいや」

カルム「いやよくないです!気になるでしょ!」

レッド「自分で考えろ、なんか眠いから俺もう寝るわ」

レッド「あ、そうそう、俺に勝つなんて数十年はムリだよ」

カルム「そ…そんなことないですよ!」

969: 2016/09/13(火) 00:27:34.79 ID:0I/JTWMm0
レッド「そうだな…不意打ちでもしたらちょっとは」

カルム「じゃあ行けえファイヤー!」

レッド「っ!?くっ…リザードン!」

レッド「ほんとにいきなり来たな…しかもなんでお前が」

ファイヤー「ふっ…でかくなったな小僧」

レッド「一気に眠気がふっとんだ、よくこいつをお前が認めたな」

ファイヤー「ああ、気分がよかった」

カルム「えっ、そんな理由なの!?」

レッド「なんにせよ、かかってくるなら本気でやらねえとな」

970: 2016/09/13(火) 00:28:34.49 ID:0I/JTWMm0
翌日

セレナ「おにーちゃん!いつまで寝てるの!」

レッド「うー…なつめ~」ガバッ

セレナ「お…おにーちゃん、私だよ//」

レッド「……」

レッド「あれ…」

レッド「えっ!ナツメは…?」

セレナ「あっちだよ…起きた?」

レッド「ご、ごめん」

971: 2016/09/13(火) 00:29:53.02 ID:0I/JTWMm0
カルム「どーでした?セレナのおっOい」

レッド「しばき倒されたいのか」

カルム「もうやられたんで結構です…」

レッド「…そうか」

レッド「ま、あんま嫌われんようにがんばりな」

カルム「あれ、兄チャマ公認ですか」

レッド「何を公認か知らんが、兄チャマって今までで一番腹立った」

カルム「今日の夜もやるんですか?」

レッド「いつもやってんだから今日はやらないなんてことはまあないだろ」

カルム「僕もご一緒していいですか?」

レッド「子どもは寝てる時間だぞ」

972: 2016/09/13(火) 00:32:11.11 ID:0I/JTWMm0
ナツメ「おっはよーレッド」

レッド「おはよ~ナツメ~」

レッド「今日もかわいいな」

ナツメ「寝起きのレッドもかっこいいよ、朝ごはんできてるからね」

カルム「…完全なバカップルっすね」

レッド「なんでだ、ただかわいいって言っただけじゃん」

レッド「ほんとのことだし」

カルム「付き合ったばっかでもないのにそういう言葉が出るなんて」

カルム「当たり前のように出てたし、普段はもっとじゃないんですか?」

レッド「…別に意識したことないな」

973: 2016/09/13(火) 00:33:08.43 ID:0I/JTWMm0
レッド「ごちそうさま」

ナツメ「ねえねえ、今日は何時頃出るの?」

レッド「えーっと、夕方頃つくって言ってあるから…あとに時間後ぐらいにでようかな」

レッド「セレナとお前も来るだろ?」

セレナ「うん」

カルム「あの…どこにですか?」

レッド「どこってマサラタウンだよ」

カルム「マサラタウン…?」

セレナ「田舎よ」

974: 2016/10/14(金) 00:36:33.29 ID:ZCf6NGHs0
マサラタウン

赤母「おかえり、よく来たね」

ナツメ「お久しぶりです」

赤母「ナッちゃんもお疲れ様、さっ入って入って」

セレナ「おばちゃん、私もいるよ」

ジラーチ「ボクもボクも~!」

赤母「わかってるよ、お菓子だってたくさん用意してあるし」

赤母「あれ?初めて見る子もいるね」

カルム「こ…こんにちは」

975: 2016/10/14(金) 00:37:38.89 ID:ZCf6NGHs0
カルム「セレナって兄妹じゃなかったの?」

カルム「あ、それともナツメさんと姉妹なの?」

セレナ「どっちも違うけど」

カルム「あー…そうなんだ」

セレナ「そう思ってたの?」

カルム「さっきまでは」

カルム「うーん、せっかく気に入られようとお兄様とかに兄ちゃんとかいろいろ言ってみたのに」

セレナ「あれだよ、近所の年上の人におにいちゃんとかおねえちゃんって言うのと同じようなものよ」

セレナ「でも前は言いやすいからパパって呼んでた」

カルム「?」

976: 2016/10/14(金) 00:39:00.80 ID:ZCf6NGHs0
セレナ「ただ二人にはお世話になったし、まあいろいろあったから」

カルム「へー、それにしてもだいぶなついてるね、知ってたけど」

セレナ「うん、二人とも大好き」

カルム「じゃあ僕のことは?」

セレナ「え?ああ…うん」

レッド「なんでてめえが!ふざけんな!」

カルム「……」

セレナ「……」

カルム「なんだろうね」

セレナ「私見に行ってみよ」

977: 2016/10/14(金) 00:40:19.72 ID:ZCf6NGHs0
ジラーチ「やめとけやめとけ」

ジラーチ「見たっていいことないぞ」

セレナ「ええ~」

ジラーチ「ええ~じゃない」

セレナ「じゃあカルム見て来て」

カルム「え?僕が!?」

カルム「今いいことないって」

セレナ「おねが~い」

カルム「お願いって…」

978: 2016/10/14(金) 00:42:53.28 ID:ZCf6NGHs0
ゲンゾー「おいおい久しぶりに出たパパにむかっててめえはないだろ」

レッド「何がパパだ、ふざけてんのか」

ナツメ「レッド、お義父さんなんだからそういう言い方は」

ゲンゾー「そうそう、さすがナツメちゃん」

レッド「こんなやつ父親じゃねーよ!」

レッド「それとお前がナツメちゃんっていうのやめろ!」

ナツメ「そんな怒ることじゃないってば」

レッド「…でも」

ゲンゾー「でもじゃない、黙ってナツメちゃんの言うこと聞いてればいいんだ」

レッド「うるせえバカ」

ゲンゾー「ま~たパパに向かって~」

979: 2016/10/14(金) 00:44:12.66 ID:ZCf6NGHs0
カルム「なんかパパがなんとか言ってた」

セレナ「パパ?どういうこと?」

カルム「よくわかんない」

ジラーチ「レッドの父親がいるんだよ」

セレナ「へ~でもなんで怒ってる声するの?」

ジラーチ「レッドと父親は仲がよくないからだよ」

ジラーチ「だからそんなの見てもいいことないって言ったんだ」

セレナ「なんでなのかな?」

ジラーチ「まあいろいろあったんだよ」

980: 2016/10/14(金) 00:45:43.48 ID:ZCf6NGHs0
ナツメ「もういいでしょ?」

レッド「だってこいつは…ナツメも知ってるだろ」

ナツメ「ほんとはあなたが思うほど悪い人じゃないわよ…きっと」

レッド「はいはい、そうだといいね」

ナツメ「もーどこ行くのよ」

ナツメ「すいません、いつもはああじゃないんですけど…」

ゲンゾー「うん知ってるよ」

ゲンゾー「さ、ナツメちゃんもあいつについて行ってやりな、何するにもあいつ一人じゃできないだろうし」

ナツメ「…はい」

981: 2016/10/14(金) 00:48:09.75 ID:ZCf6NGHs0
ナツメ「何も見ただけで怒ることなかったでしょ」

ナツメ「その…もう何年も前のことだし」

ナツメ「それにお義父さんのやったことだってなんか理由があったかもしれないじゃない…たぶん」

レッド「知ってるよ」

ナツメ「え?」

レッド「あいつがなんであんなことしたのかもう全部わかってる」

レッド「しかも全部俺のためだってことも」

ナツメ「だったらどうして?」

レッド「まあその…なんだ…」

レッド「ええやん」

ナツメ「よくないけど…」

982: 2016/10/14(金) 00:49:21.81 ID:ZCf6NGHs0
レッド「じゃあ俺の考え読んだらいいよ」

ナツメ「今の私がそんなのできないの知ってるくせに」

レッド「うん」

レッド「だからこのことはもうね」

レッド「俺もちょっと恥ずかしいし…」

ナツメ「はいはい、あなたがそう言うのならもう聞かないよ」

レッド「ごめんね」

ナツメ「謝ることないわよ、別に悪いことじゃないんだし」

レッド「うん…」

983: 2016/10/14(金) 00:51:10.58 ID:ZCf6NGHs0
ナツメ「……」

レッド「どうしたの」

ナツメ「今まではなんとなくそう思ってたけど、今見るとやっぱりちょっとうれしそうよね」

レッド「何が?」

ナツメ「だからあなたがお義父さんと話した後いつもちょっとうれしそうだな~って」

レッド「そんなわけないだろ…」

ナツメ「じゃあ大嫌いなの?」

レッド「別に大嫌いってほどじゃないけどさぁ…」

ナツメ「中途半端ね、あなたも二人にそんな感じに思われるの嫌でしょ」

ナツメ「どうせなら好きか嫌いかはっきりしてほしいじゃない」

レッド「うん…あ、いや嫌いって思われるのはちょっと…」

984: 2016/10/14(金) 00:52:20.06 ID:ZCf6NGHs0
レッド「でもあいつはな…」

レッド「あれ?なんでこういう話してんだ?」

レッド「俺はナツメと二人に嫌われないでいたいの」

セレナ「二人って誰?」

レッド「え?」

ナツメ「セレナいつの間に」

セレナ「それ私も入ってるの?」

レッド「も…もちろん…ナツメと三人には…」

セレナ「一人増えてんだけど」

985: 2016/10/14(金) 00:53:58.06 ID:ZCf6NGHs0
レッド「その…セレナ怒ってるの?」

セレナ「…こんなことで怒るわけないじゃない」

セレナ「私そんな子供じゃないよ」

セレナ「でも」

ナツメ「でも?」

セレナ「残りの二人気になるな~誰?」

レッド「俺たちの子どもだよ」

セレナ「名前は?」

レッド「サンとムーン」

終わり

986: 2016/10/14(金) 00:54:59.53 ID:ZCf6NGHs0
ということでダラダラと続けてましたが、完結しました
なんか他にもいろいろ考えてたような気もするけど、この話は基本その場の思いつきなんでもう出ることはありません。ちなみにレッドとナツメの結婚も思いつきの考えです
完全に自己満でしたが、もし見てくれてた人がいたらありがとうございました

989: 2016/10/28(金) 01:44:54.70 ID:WsJXHKBa0
おまけ

ナツメ「何見てるの?」

レッド「旅行のパンフレット」

レッド「子どもが生まれて、ちょっと落ち着いたらみんなで行きたいなと思って」

ナツメ「だいぶ先じゃない?」

レッド「そうだけどおもしろそうなとこみつけてさ」

ナツメ「どれどれ?アローラ地方…?」

ナツメ「聞いたことあるような…ないような」

990: 2016/10/28(金) 01:45:34.53 ID:WsJXHKBa0
ナツメ「それにはどんなことがのってるの?」

レッド「アローラにいるナッシーとか」

ナツメ「首長っ…えっエスパータイプじゃない」

レッド「他にもカントーにはいない姿のポケモンとか結構紹介されてるんだ」パラパラ

ナツメ「?」

ナツメ「ちょっともどって」

レッド「なんか気になるのがあった?」

ナツメ「いや、見間違いかな…なんか…」

ナツメ「あ、このページ」

991: 2016/10/28(金) 01:46:35.03 ID:WsJXHKBa0
レッド「バトルツリー?」

レッド「以外だね、ナツメがこんなのに興味もつなんて」

ナツメ「うん…だってこれ…」

レッド「……」

レッド「これ俺だね」

レッド「えええっ!?なんで!」

ナツメ「同姓同名の人…じゃないわよね、プロフィール完全にあなただもん」

レッド「怖っなにこれ」

ナツメ「ちょっと貸して」

992: 2016/10/28(金) 01:47:53.51 ID:WsJXHKBa0
ナツメ「ねえ…このパンフレットどこでもらったの?」

レッド「どこだったかな…あれ?記憶にない…」

レッド「でもそれがどうしたの?」

ナツメ「発刊日が11年後になってるんだけど」

レッド「……」

レッド「ミ…ミスだよ、そういうことよくあるよ」

ナツメ「これが11年後のレッドかぁ」

レッド「あんま見ないでよ、俺グリーンに比べてなんか老けてんじゃん」

レッド「シロナはあんま変わってないし…」

レッド「それにそっち(ゲーム)とこの話の時間軸全く違うから、それが俺の11年後とは…」

ナツメ「この話ではこれがあなたの11年後であってるわよ」

ナツメ「ここではそっち(ゲーム)の世界の時間なんて知ったことじゃないんだから」

レッド「そうなんですか…」

993: 2016/10/28(金) 01:49:05.77 ID:WsJXHKBa0
ナツメ「これはこれでいいじゃない、あなたが11歳老ければ私も11歳老ける、当然のことよ」

レッド「そう…か」

ナツメ「そうよ!あなたは10歳ぐらいのときからあまり変化がなかったからやっと成長したって感じじゃない」

レッド「成長か…うーん」

ナツメ「私もあの時は成長なのよ!」

ナツメ「私はちょっとオシャレしてみようと思っただけなのに『どうしてこうなった!?』とか知らないわよ!」

ナツメ「私はただレッドに好かれたかっただけなの~」

レッド「よしよし、泣かない泣かない」

レッド「…まあ俺も数年で何かあったんだろうな」

994: 2016/10/28(金) 01:49:45.16 ID:WsJXHKBa0
レッド「家族5人でカントー地方から…ってことはこの後さらに一人増えるんだ」

ナツメ「じゃあそのうちアローラ地方に引っ越すってことか…ジムリーダーやめちゃうのかな」

レッド「まあいいや、未来はわかんないからおもしろいんだし、これはもう見ないでおこう」

ナツメ「それにしてもほんとにわかんないの?」

レッド「何が?」

ナツメ「これをどうやって手に入れたか」

レッド「ちょうど旅行先さがしてたし、無意識のうちにもらったのかもな」

ナツメ「11年後のを?」

レッド「それは…なんでだろうね…」

995: 2016/10/28(金) 01:50:34.80 ID:WsJXHKBa0
レッド「……」ぴくっ

レッド(後ろから視線を感じる…)チラッ

ジラーチ「……」

ジラーチ「……」にやっ

レッド「犯人おまえか!」

レッド「最後の方あんまり出番なかったくせに」

ジラーチ「そうそれだ、なぜボクのセリフがすくない、これはおかしい!」

ジラーチ「ということで無理やり出てみたわけだ」

ジラーチ「アローラでのレッドやグリーンをみたいやつは『ポケットモンスター サン・ムーン』を買え!」

おわり

引用: ナツメ「レッドは人気者」