1: 2013/07/26(金) 19:43:49 ID:Gsznit0Y
(季節は夏という事で)

~旧調査兵団本部食堂~
シャリシャリシャリシャリ


ペトラ「うわぁ♪美味しそうですね!!」

オルオ「この音が涼しげだ…」

ペトラ「うんうんっ、オルオと共感はしたくないけど、音がいいよね♪」

エルド「夏場 氷は高価だというのに、ほんと兵長には感謝です!」

リヴァイ「…」シャリシャリシャリ


リヴァイ(ペンギンかき氷機のレバーを回す)
進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス)

2: 2013/07/26(金) 19:52:54 ID:Gsznit0Y
ペトラ「懐かしいなぁ…」


ペトラ「病気の時に、お父さんが氷を買って、作ってくれたなぁ…」

ペトラ「氷は高価だから、お父さん無理してたけど…」

ペトラ「小さい時に、病気で熱が高い時、氷を買ってくれたなぁ」

グンタ「いい親父さんだなぁ…」

ペトラ「エヘヘ♪」

グンタ「実は俺は初めて食べる、楽しみだ」

オルオ「ペトラ、感謝して食えよ…兵長の心遣いだからなっ」

ペトラ「オルオに言われるまでもない」


シャリシャリシャリ

3: 2013/07/26(金) 20:01:02 ID:Gsznit0Y
リヴァイ「…おいお前ら…何味にするのか早く決めろっ」

ペトラ「ありがとうございます♪私その赤いのがいいです!!」

リヴァイ「いちご味だな…」
エルド「すみません兵長、では緑色でお願いします」
リヴァイ「メロン味か…」

グンタ「緑色いいなぁ」

リヴァイ「…メロン味2つとっ」

オルオ「その透明なやつを…俺が推測するには、きっと透明だから水味か」フッ

ペトラ「かき氷が水でできてるのに、水かけてどうするのよ気持ち悪い」

リヴァイ「みぞれ味…」


シャリシャリシャリ

4: 2013/07/26(金) 20:05:34 ID:Gsznit0Y

バタンッ


エレン「庭の草むしり終わりました!」


ペトラ「あっ!エレン、ちょうど良かった!!」


ペトラ「兵長のシーナのお土産があるんだよ!?」


エレン「!?」


シャリシャリシャリ

6: 2013/07/26(金) 20:16:34 ID:Gsznit0Y
エレン「これは?何ですか!?」

ペトラ「かき氷って言うんだよ♪」

ペトラ「といっても、私もね、病気の時に、削り氷は食べたことあるけど、こんな色のついた液体は初めてみたの!」


オルオ「おいっ新兵!お前、兵長に感謝しろよ」


オルオ「お前みたいなションベン臭いガキにっ、兵長が自ら氷を削ってェェオオィッ!!」ガリッ ブシュー!!


ペトラ(無視)


エレン(えっ!?ペトラさん、ツッコミなしですか?)

7: 2013/07/26(金) 20:26:01 ID:Gsznit0Y
エルド「夏場は氷は貴重なんだ」


エレン「氷って、暑いのにどうやって出来るんですか?」


オルオ「そんな事もしらねぇのか?」


オルオ「冬に水を凍らせて、おが屑や藁でくるんで氷庫という場所に保存しておくんだよ」


オルオ「沢山保存していても、夏まで残る氷は少ねぇんで希少品だ」


オルオ(物知りだろ?ペトラ) チラッ


ペトラ(無視して兵長を見てる)

8: 2013/07/26(金) 20:31:06 ID:Gsznit0Y
エレン「そんな高価な物を、兵長が?」


シャリシャリシャリ


リヴァイ「…まあ、暑気払いだ」


ペトラ「わぁ♪氷に液をかけるとキレイですね!!」


リヴァイ「これは蜜だ…」


エルド「これはどうしたんですか!?」


リヴァイ「…街の商人から買った」


リヴァイ「できたぞ…」

9: 2013/07/26(金) 20:37:12 ID:Gsznit0Y
一同「頂きます!!」


ペトラ「わぁ♪赤い蜜美味しい!!あまーい!」


ペトラ「氷は冷たいし、最高です!」


オルオ「俺の透明なやつも甘いぞ!透明なのに甘い」

オルオ「ペトラ、一口食うか?」アーン


ペトラ「エレンも透明な、えっと、みぞれ味よね?エレンのちょうだい?」


エレン「あっ、どうぞ」アーン

オルオ(エレン削ぐ)チッ

10: 2013/07/26(金) 20:42:06 ID:Gsznit0Y
ペトラ「あっ!!兵長のは?」

リヴァイ「俺はいい」


ペトラ「もしかして、私達の分で無くなったとか…」

ペトラ「兵長!私のいちご味をどうぞ」 アーン


リヴァイ「…」


リヴァイ パクッ


ペトラ「!!」(言ってみたものの、本当に!?かっ間接キス!)


ブシュ!


エレン(ペトラさんが鼻血をふいて倒れた!?)

11: 2013/07/26(金) 20:53:33 ID:Gsznit0Y
エレン「あの…兵長?」


エレン「頭の三角金は、いつものスタイルですが…割烹着はなぜですか?」


リヴァイ「…」ギロッ


リヴァイ「氷が飛び散ると、服が濡れるだろぅが」チッ

オルオ「お前なんざが、兵長の格好に文句をつけるとは百年早いわ!」


エルド(誰も触れてない話題にふれるとか、エレン恐ろしいやつ)

12: 2013/07/26(金) 21:02:44 ID:Gsznit0Y
バタァン!!


ハンジ「リヴァイ班の皆さん!暑いけど いかがお過ごし!?」


ハンジ「ん?かき氷じゃない!?」


ハンジ「うっわぁ!いいなぁ!!」


リヴァイ(最速で割烹着をとる)


ハンジ「私の分あるっ!?」


リヴァイ「ねぇよ!」


ハンジ「残~念」 チェ

13: 2013/07/26(金) 21:03:50 ID:Gsznit0Y
ペトラ「ハンジさん、私の食べますか?」


ハンジ「いいよ、いいよ、言ってみただけだから」

ペトラ「でも」


ハンジ「私、冷たいの歯がしみるんだぁ!年だから(笑)」


リヴァイ「年は否定できねぇな」

14: 2013/07/26(金) 21:08:44 ID:Gsznit0Y
ハンジ「リヴァイもおっさんだけどね♪」


ハンジ「リヴァイってね、夏場はオシボリで顔ふくんだよ」


リヴァイ「…うるせぇ、早く帰れ」


ハンジ「はいはいっ」


ハンジ「この書類置いたら帰るね!!」


ハンジ「では、皆さん!かき氷楽しんでね!!」


リヴァイ「…」

15: 2013/07/26(金) 21:14:23 ID:Gsznit0Y
数日後


コンコン


ハンジ「誰ー?」ドアヲアケル


リヴァイ「…」


ハンジ「リヴァイ、どうしたの!?家にまで来て?」


ハンジ「ちっちゃいリヴァイが大きい荷物かかえて」 クスクス


リヴァイ「うるせぇ、急いでるから早くあげろ!!」


ハンジ「まあ、今日は急だけど、いいよっ!」


テクテクテク

16: 2013/07/26(金) 21:18:46 ID:Gsznit0Y
ハンジ「何?ペンギン!?」


リヴァイ「…」


シャリシャリシャリ


リヴァイ「何味だ…?」


ハンジ「えぇ!?どうしたの!?」


リヴァイ 「早く答えろ」


ハンジ「じゃあ♪いちご味かな」


リヴァイ「…」 トンッ


リヴァイ「食え、ほんとは好きだろうが…」


ハンジ「えぇ!?もしかして、この前の事気にしてた!?」 ビックリ

17: 2013/07/26(金) 21:22:08 ID:Gsznit0Y
ハンジ「いっ頂きます♪」


ハンジ「あまーい!美味しい!!ほんと美味しい!!」


リヴァイ(満足げ)


ハンジ「ごめんね~おっさんとか、ちっちゃいとか言って!」


ハンジ「リヴァイはさぁ、ほんと皆の事考えてて優しいやつだよね?」


ハンジ「見た目こわいけど、気にしぃだし」

18: 2013/07/26(金) 21:25:54 ID:Gsznit0Y
ハンジ「でもさ…」


ハンジ「なんで割烹着なの?」


リヴァイ「…」


リヴァイ「黙ってくえ」


ハンジ「ねぇ、リヴァイ」


ハンジ「今日は」

21: 2013/07/26(金) 22:23:35 ID:Gsznit0Y
ハンジ「えっと、今日はさ」

ハンジ「あーかき氷ありがとう」ペコッ


ハンジ「…今日はさ」


ハンジ「とまっ…トマト味もいいよね?」


リヴァイ「…」


ハンジ「うんっ、と、とトーマスがさぁ」


リヴァイ「…」

22: 2013/07/26(金) 22:27:57 ID:Gsznit0Y
リヴァイ「…泊まっていく」


ハンジ「…」


ハンジ「今までも、何回か泊まっていったよね」


ハンジ「夜、寝れないって話をした時…」


ハンジ「壁外調査行った後とか…」

23: 2013/07/26(金) 23:26:21 ID:Gsznit0Y
ハンジ「仲間が氏んでいくのに慣れてしまい…そんな冷静な自分がどこかおかしいんじゃないかって…」


ハンジ「そう思ったら、寝れなくてさ」


ハンジ「氏ぬのが怖いんじゃくて、感情がなくなっていくのが怖いんだよ…」


リヴァイ「…」


「いつしか、そんな気持ちを埋めるように、巨人にのめり込んでた…」


リヴァイ「…」

24: 2013/07/26(金) 23:29:42 ID:Gsznit0Y
ハンジ「あっ!!ごめんね!熱く語ってしまったよ」


ハンジ「リヴァイが、私が寝れないの心配してさ」


ハンジ「寝るまで手をつないでくれたり…」


ハンジ「抱きしめてくれてたよね…」


ハンジ「まあ、それだけの関係、というかリヴァイの優しさだね」


リヴァイ「…」

25: 2013/07/26(金) 23:35:59 ID:Gsznit0Y
リヴァイ「…1年前の夏だったな」



リヴァイ「正確にいうと、373日前だ…」


ハンジ(ちょっ!?リヴァイ細かすぎ!!)


コトッ

26: 2013/07/26(金) 23:38:30 ID:Gsznit0Y
リヴァイ「…」


ハンジ「あの~」


ハンジ「指輪にみえますが?」


リヴァイ「ああ、指輪だな…それ以外に何に見える?」


ハンジ「あの~」


ハンジ「今の状況が理解できない…」

27: 2013/07/26(金) 23:41:26 ID:Gsznit0Y
リヴァイ「…俺は、1年は付き合わないと手は出さない」


リヴァイ「その上、未来への約束、つまりケジメをつけねぇと手は出せない」


ハンジ(付き合ってたんだね…知らなかったよ)


ハンジ「ケジメ…」

28: 2013/07/26(金) 23:44:37 ID:Gsznit0Y
ハンジ「…それってさ、つまりは」


リヴァイ「…言わなくてもわかるだろうが?」


ハンジ「…女としては、言ってもらいたいもんだけど」


ハンジ「リヴァイだから、しょうがないね!!」

29: 2013/07/26(金) 23:50:18 ID:Gsznit0Y
ハンジ「リヴァイはさ、見た目は怖いし、言動も怖いし、威圧感あるし」

ハンジ「でも世間が思うより、現実のリヴァイ兵長は、思いの外真面目で、気にしぃで細かい」


ハンジ「部下思いだしね!!私は現実のリヴァイはいいと思うよ?」


リヴァイ「いいと思う?」


リヴァイ「もっと分かりやすく言ってもらいてぇな…」ニヤ

30: 2013/07/26(金) 23:53:14 ID:Gsznit0Y
ハンジ「いじわるだなぁ~」

ハンジ「好きだよっ」


ハンジ「って、これ男が言うんじゃないの?」


リヴァイ「…じゃあ、そろそろ」


リヴァイ「抱いていいか?」

31: 2013/07/26(金) 23:55:17 ID:Gsznit0Y
ハンジ「いきなりですね?」

リヴァイ「我慢してたからな」



リヴァイ「覚悟しろよ?」


ハンジ「!?」

32: 2013/07/27(土) 00:05:02 ID:QXGCSgIM


ハンジ(リヴァイ風にいうと、373日目の夏にして、2人の関係がかわった…)


ハンジ(リヴァイといると、すごく安心できる)


ハンジ「どちらが欠ける事なく生きていきたい」




~完~

引用: ハンジ「夏の思い出」