458: 2010/10/10(日) 13:25:15.69 ID:vxp2Xg+yO


前回:唯「第十話:一蓮拓生2」

【最終話:具会一処】

紬「澪ちゃんが氏んだ……」

今朝の瓦版を見て私は衝撃を受けた。

澪ちゃんが氏んじゃうなんてそんな……。

紬「澪ちゃん……うぅっ……ずずっ澪ちゃん」

梓「紬さん来ました……どうしたんですかぁ!?」

459: 2010/10/10(日) 13:28:11.57 ID:vxp2Xg+yO
紬「あ、梓ちゃ……梓ちゃん!」

梓「一体何があったんですか?団子を盗まれたんですか?」

紬「違う……違うの!澪ちゃんが氏んでしまったの……ぐすっ」

梓「……え?」

紬「澪ちゃんが氏んでしまったのよぉ……うぅっ」

梓「と、取り敢えず落ち着きましょう……落ち着きましょう……」

460: 2010/10/10(日) 13:32:46.20 ID:vxp2Xg+yO
紬「何で……何で氏んでしまったの……」

梓「わ、分かりません……」

紬「後追い自殺……してしまったの?……私のせいで後追い自頃してしまったの?」

梓「紬さんのせいじゃ……ないですよ……」

紬「私のせいだわ……澪ちゃんに律さんが氏んでいた事を知らせたから、それで衝撃を受けて……」

梓「紬さん泣かないで下さいよ……」

462: 2010/10/10(日) 13:35:58.13 ID:vxp2Xg+yO
紬「……ひっぐ」

梓「ほら、これで涙を拭いて下さい……」

紬「ありがとう……梓ちゃんありがとう……」

梓「……団子食べに行きましょう。私、紬さんが言った事に気を付けて絵を書いたら結構いい値で売れたんです。今日は私が団子を奢りますよ!」

463: 2010/10/10(日) 13:44:06.62 ID:vxp2Xg+yO
紬「……本当?」

梓「はい!団子屋に行って……団子を沢山買いましょう!それから憂と唯……澪さんと律さんにお供えしましょう!」

紬「梓ちゃん……いい人ね」

梓「どう致しまして!今日は私の奢りです!早く行きましょう!」

紬「うん……分かったわ……」

464: 2010/10/10(日) 13:52:26.64 ID:vxp2Xg+yO
・・・・・・・

梓「団子あるだけ下さい!」

純「な、何?」

梓「あるだけ下さい!」

紬「ううっ……ぐずっ」

純「何で紬さんが泣いているの?」

梓「いいから団子をあるだけ下さい!今日は私の奢りです!」

純「へぇ~明日は大雨が降るね~分かった持って来るから待ってて!」

梓「団子が来ますよ紬さん!紬さんが大好きな団子ですよ!ほら、泣き止んで下さい」

紬「梓ちゃん……何て優しいの……ううっ……ひっく」

466: 2010/10/10(日) 13:59:13.61 ID:vxp2Xg+yO
純「はいお待たせ!」

梓「ありがとうございます!はい、お金です!」

純「うわっ本当に奢るんだ……」

梓「じゃあお供えに行きますよ!紬さん」

紬「うぅっ……分かったわ……」

梓「まずは憂と唯にお供えしましょう!」

467: 2010/10/10(日) 14:04:50.77 ID:vxp2Xg+yO
・・・・・・

和「あら?久しぶりね」

梓「あ、久しぶりです」

紬「お久しぶりです……」

和「元気無いわね……何かあったの?」

梓「はい……あ、憂と唯にお供えをしたいんですが……」

和「お参りにわざわざ来てくれたのね。ありがとう……」

梓「い、いえ……団子を持って来ました」

和「憂の遺体はまだ見付かっていないから唯のお墓に団子を供えてくれると嬉しいわ」

468: 2010/10/10(日) 14:05:36.18 ID:N/igxlOA0
おりっちゃん
おみおちゃん
おゆい
おうい
おむぎちゃん
おあずにゃん
純ちゃん
和さん

梓「…なんで私だけあずにゃんなんですか」
澪「私、お味噌汁みたいだな」
律「いやー、私のハマりぐあいったら半端ないな!」
純「…真鍋先輩は高級なお砂糖みたいですね」
和「…ええ、そうね^^」

469: 2010/10/10(日) 14:12:09.34 ID:vxp2Xg+yO
梓「唯……元気にしてた?私は元気にしていたよ。憂早く見付かるといいね……」

紬「梓ちゃん……」

梓「あ、唯が大好きな団子を持って来たんだ!そっちで食べてね!一人で食べちゃダメだよ?ちゃんと二人で分けて食べてね」

紬「梓ちゃん……売れない絵師なんて言ってごめんね」

梓「いえ、いいんですよ。それじゃあ次は律さんと澪さんの所へ行きましょう」

471: 2010/10/10(日) 14:26:37.99 ID:vxp2Xg+yO
・・・・・・・

梓「澪さんは此処で身を投げたんですか……」

紬「瓦版にそう書いてあったわ……ここの川は律さんの骨が見付かった場所でもあるの」

梓「そうですか……残りの団子全部川に流しましょっか!」

紬「えぇ……そうね」

梓「それじゃあ紬さんお願いします」

紬「分かったわ……」

472: 2010/10/10(日) 14:31:21.91 ID:vxp2Xg+yO
紬「……澪ちゃん探し物中々を見付ける事が出来なくてごめんね……貴女の三味線の音色とても素晴らしかったわ……氏後の世界でも来世でも律さんと幸せになってね」

梓「せーので団子を川に流しましょう」

紬「そうね……」

梓「せーのっ!」

紬「……それっ!」

473: 2010/10/10(日) 14:40:01.28 ID:vxp2Xg+yO
・・・・・・・

紬「……梓ちゃん何か色々とありがとうね」

梓「いえ、いいんです。あ、紬さん?」

紬「どうしたの?」

梓「紬さんの為に絵を書いて来たんです」

紬「本当?」

梓「はい!花の絵なんですけど……どうぞ見て下さい」

紬「……さねかずらの絵ね」

478: 2010/10/10(日) 14:52:57.57 ID:vxp2Xg+yO

梓「知ってるんですか?あまり綺麗な花では無いですよね」

紬「綺麗な花では無いわね……でも、好きな花だわ」

梓「私も好きです。さねかずら……花言葉知ってます?」

紬「えぇ……確か再会だったわよね」

梓「はい……」

紬「梓ちゃん具会一処と言う四字熟語を知っている?」

梓「え?知らないです」

481: 2010/10/10(日) 15:02:48.79 ID:vxp2Xg+yO
紬「先立つ人も何時か仏の元で逢うだろう……そう言う意味なの」

梓「さねかずらの花言葉と少し似てますね」

紬「そうね。また、来世で唯や憂ちゃん、澪ちゃんや律さんと会えるかしら?」

梓「きっと再会出来ますよ」

紬「来世で梓ちゃんとも再会したいわ」

梓「それはちょっと……」

紬「え!?嫌なの?」

梓「冗談ですよ。紬さんよく冗談を言って私を困らせていましたよね?」

紬「そうかしら?」

梓「そうですよ!これからも冗談を言ってずっと私を困らせて下さいね」

紬「うふふ嫌だわ」

梓「えーっ!」

紬「冗談よ梓ちゃん♪」


紬「江戸時代の私達」
END

482: 2010/10/10(日) 15:03:59.99 ID:xlbG7XErO

483: 2010/10/10(日) 15:04:21.72 ID:KMvDO+dwO

486: 2010/10/10(日) 15:06:03.32 ID:P4qJJz4aO
乙 面白かった

493: 2010/10/10(日) 15:12:54.07 ID:vxp2Xg+yO
紬達の前世のお話です
誤字脱字が目立ってしまいすみませんでした。
元ネタは当て屋の椿です。
保守をしてくれた人支援をしてくれた人読んでくれた人ありがとうございました。

引用: 紬「江戸時代の私達」