662: 2015/06/04(木) 19:30:41 ID:JRfju.gw

はじめから:【ドラクエ3】アリアハンの魔法使い

前回:【ドラクエ3】アリアハンの魔法使い【9】

――しんりゅうをやっつけた!!

カソダタ「ひゃー、恐ろしい強さでしたな…」

盗賊「おやぶんしにまくったな!!なさけないぞ!!」

魔法使い「そう言わないのよ…せっかく手伝ってくれたのに…」

カソダタ「いやあ、私役にたちましたかね?」

商人「それはもう!…って結果を聞かないと分からないけど…」

神竜「今回は21ターン掛かってしまったな」

魔法使い「…!という事は…」

商人「新記録だよ!!やったね!!」

カソダタ「おお、お役にたてたようで…」ホッ

盗賊「でかしたぞおやぶん!!ほーびにしっぽをちょっとあげるぞ!!」

神竜「ぬうう、やはりしっぽが目的だったのか…!」

カソダタ「え!?ち、違いますよ、そんな…」

神竜「ええい、お前らなぞ何処かへ行ってしまえ!!」ピカー

カソダタ「わ、光っ…あー…」ピカー
Dragon Quest III HD-2D Remake (輸入版:北米) – Switch

663: 2015/06/04(木) 19:38:21 ID:JRfju.gw
――301日目、竜の女王の城

カソダタ「ここは…?立派なしろですなあ」

魔法使い「ああ、カソダタさんはここに来るの初めてね。でもありがとう、大変だったでしょう?」

カソダタ「ええ、すごい体験をさせてもらいましたよ。何せ天界ですからね!」

商人「そっかあ、天界に行ったって考えるとすごいよね…」

盗賊「なかなかだったぞおやぶん!!しにまくったけどな!!」

カソダタ「ああ、もうちょっと鍛えておけば良かったよ…」

商人「まあまあ。でもやっぱり人数がいると違うねー」

魔法使い「そうねえ。ずっとけんじゃのいし使ってもらってるだけでも大分違ったわね…」

カソダタ「いやまあ、そのくらいしか出来ませんでしたが…」

盗賊「でもしんりゅーからたねもぬすめたぞ!!」

魔法使い「抜け目ないわね…でも、これ以上強くなるためにはやっぱり種集めよね。カソダタさん、お疲れでしょうけど、引き続き種集めに付き合って欲しいのだけど…」

カソダタ「ええ、私で良ければ…いやしかし、考えれば考える程にすごい体験をしたものです…」

667: 2015/06/05(金) 22:18:42 ID:UaQ804Xg
――ガルナの塔

魔法使い「…カソダタさん、神竜との戦いから休んでないけど大丈夫?」

カソダタ「ええ、私は平気ですが…」

盗賊「ここのドラゴンはおいしいな!!ねこそぎおにくにするぞ!!」

商人「いのちのきのみ…これたくさん食べればせくしーだいなまいつに近づける…?」

カソダタ「…皆さん元気ですな」

魔法使い「ええ、慣れてるから…」

盗賊「でもかちくにしたほうがたくさんおにくを食べれる…ドラゴンぼくじょうつくるぞ!!おやぶん、えさやりがかりな!!」

カソダタ「ドラゴン牧場!?そんなものが出来るのか…?」

魔法使い「出来るわけないでしょう…大体ここのドラゴンは飛んで逃げるわよ」

カソダタ「ああ、そうですね…」

商人「ううん、一見不可能に見えるからこそビジネスチャンスだよ!!もし成功すれば、あたし達のブランド竜肉が食肉業界を席巻して…」

盗賊「おにくはうらないぞ!!ぜんぶ食べるんだぞ!!」

魔法使い「…まあ、貴方はそうでしょうね。そもそも大きくなるまで待っていられるのかしら…?」

668: 2015/06/05(金) 22:29:47 ID:UaQ804Xg
商人「それはそうとさ魔法使いちゃん、いつもここばっかりだからちょっと飽きるね…」

盗賊「ほかのおにくも食べたいしな!!」

魔法使い「とはいえ、ここより効率の良い場所があるのかしら…?」

商人「うーん…あ、じゃああそこ行かない?この前種集めツアーに行ったときさ、サマンオサの北東辺りが結構良さそうだったじゃん、あそこで…」

盗賊「さるのおにくだな!!」

魔法使い「あそこか…まあたまには良いかもね、じゃあ行ってみる?」

商人「うん、行ってみよー!!カソダタさんも良いですか?」

カソダタ「ええ、私はどこでも構いませんよ」

魔法使い「本当に申し訳ないわね…」

盗賊「おやぶんもいっしょにさるにく食べるんだぞ!!あ、あとあそこはとりにくもあるぞ!!」

カソダタ「お前、どこにどんな肉があるのか覚えてるのか?すごいな…」

魔法使い「空腹を満たす為なら何でも覚えるわよね、この子は…」

商人「モンスターの知識って考えればすごいよね…」

盗賊「よーし、もう少しここでおにく食べたらそっちに食べに行くぞ!!」

魔法使い「食べてしかいないじゃない…」

670: 2015/06/06(土) 21:29:21 ID:t0D2GOaY
――302日目、旅人の教会周辺

商人「うん、やっぱりここも結構種が手に入るね!」

魔法使い「そうね、今の所いのちのきのみが14個にラックのたねが18個、なかなかじゃないかしら?」

盗賊「おー、たねスープだな!!」

魔法使い「ラックのたねは貴方達二人で食べて良いわよ、私はもう必要ないし…」

商人レベル52「むー、意外とラッキーガールだよね魔法使いちゃん…あたしもレベルは上がったんだけど、なかなか…」

魔法使いレベル85「まあ、レベル上げだけでは運は上がりにくいわよね…」

盗賊レベル99「まだレベルあげしなきゃいけないのか?めんどうだな!!」

魔法使い「貴方はもう限界まで上がったわよね…あとは種でだけでしか成長しないのよね…」

カソダタ「より種集めが大切になってくるわけですな、大変だ…」

魔法使い「そうね…とりあえず、もう少しここで粘ってみようかしら?夜になったらまた違った魔物構成になるかもしれないし…」

671: 2015/06/06(土) 21:41:29 ID:t0D2GOaY
――夜

商人「夜になったら、種集まるペース上がったね!ただ…」

魔法使い「ええ、ラックのたねは12個集まったのに、いのちのきのみは1つだけ…」

盗賊「なんでだ?あんなにたくさんいるんだから、すこしくらいシャーマンにく食べても…」

商人「だ、ダメだよ人は!」

魔法使い「そうよ、猿と鳥で我慢しなさい。それにしても、シャーマンって夜が好きなのかしらね…?」

商人「うーん、どうだろ…でも昼間の3分の1より少ない位しか戦ってないのに、集まったラックのたねは3分の2だもんね。すごいハイペース…」

魔法使い「種を落とさない敵が夜はあまり出なくなったわよね。代わりにシャーマンの大群…」

商人「うーん…実はさ魔法使いちゃん、あたし聞いたんだけどさ、ここに出てくる鳥、アカイライだっけ?あの鳥がさとりのしょを落とすらしいって聞いたから、それも確認出来たら良いなって思ってたんだけど…」

魔法使い「出なかったわね…まあ、あれほどの貴重品がそう簡単に出るはずもないけど…」

商人「やっぱりそうだよね…あ、実はあたし達、戦ったモンスターの数、盗みや宝箱、あなほりででたアイテム…それらを旅立ってから全部メモしてあります。だから、こんなデータが欲しい、っていうのがあったら言ってもらえれば、可能な限りお答え出来ます!!」

魔法使い「誰に話してるの…?」

672: 2015/06/06(土) 22:17:36 ID:t0D2GOaY
盗賊「こんなデータがほしいっていわれてもわかりにくいんだぞ!!」

商人「うーん…じゃあ例えばさ、277日目、つまり>>635では毒の沼地の近くで種集めしたんだけど…そこでスタミナのたねを10個集める為に123回戦ったんだよ、とかそういう感じ」

カソダタ「ちなみに、当時私のレベルは44から49で…」

盗賊「とーぞくは81から86だったぞ!!」

商人「と、こんな感じに出せます。手間はかかるけど…」

魔法使い「カソダタさんまで誰かに向かって説明し始めたわね…」

商人「ちなみに戦った回数は遭遇したモンスター全てです。ドラゴンが出てきた回数にするともっと少ないですが…」

盗賊「めんどーだからまとめなかったぞ!!」

魔法使い「…のつもりだったけど、それではあんまりなので、数えてみたら…71回。56%程度の確率で遭遇してたわ。体感ではもっと少ない気がしたけど…」

商人「思ってたより多かったね。となると、種入手確率は14%位?うーん…」

カソダタ「と、このような感じで数字が出せます。ちなみに今日の夜のシャーマン遭遇率は約60%、そして遭遇したうちの3分の1はラックのたねを手に入れています」

商人「でもホント、こういうの調べるの好きだよね…」

盗賊「べつにやくにたたないのにな!!」

魔法使い「しっ!まあ、せっかくメモしてたから何かに役立てたかったんでしょ。無駄にするっていうのが嫌いなのよ、1種の貧乏性ね」

商人「と、そんな感じなので、聞きたくなったらいつでもどうぞ!!」

675: 2015/06/07(日) 18:27:03 ID:2imZg8D.
魔法使い「デーモンソードを倒した総数ね…少し待ってて…」

盗賊「メモしてたじがきたないからたいへんだな!!」

魔法使い「本当、後で使うつもりならもっと丁寧に書いておけば良いのに…」

商人「…うん、出ました!デーモンソードはのべ107匹倒しています!!」

カソダタ「あの強い魔物をですか…さすがですなあ」

魔法使い「で、どうなのかしらね?不届き者の総数も、のべで言えばこんなものかしらね?」

商人「うーん、どうだろ…」

盗賊「そのくらいは食べた気がするぞ!!」

魔法使い「ああ、そう…まあ不届き者だけがあの魔物になったわけではないとは思うけど…」

盗賊「あと、いっかいだけもろはのつるぎをぬすめたぞ!!たいしたことないものをいっかいしかおとさないなんておまえらけちだな!!」

商人「ちょ、盗賊ちゃん…」

魔法使い「まあ、天界の魔物達は強さの割りには持ってるものがいまいちのもいるわよね。その辺、野良魔王はなかなかだけれども…」

商人「まあ、ふしぎなきのみはめったに落とさないけど…と、こんな感じでデータは出せます!!メモしてた字が読みづらいので、ちょっとした誤差はあるかもしれませんけど…」

676: 2015/06/07(日) 18:38:43 ID:2imZg8D.
――303日目、リムルダール

魔法使い「さて、じゃあ今日はレベル上げね…」

商人「カソダタさん、レベル上げにまで付き合ってもらってすみません…」

カソダタ「なんの、くちぶえは私の役目ですからな」

盗賊レベル99「レベルあげごくろーだな!!」

魔法使いレベル87「レベル99になったからって余裕ね…まあ私ももうだけど…」

カソダタレベル55「私も付き合っているうちに結構上がりましたなあ」

商人レベル55「うーん、あたしもカソダタさんと同じレベルだけど…レベル99を目指すとなるとまだまだ…」

魔法使い「まあ、貴方にはたくさん転職してもらったからね…でも、1度レベル97まで上げられたんですもの、今回もすぐよ」

商人「だと良いけど…」

魔法使い「それより、神竜と戦ってからまだ休んでないわ。そろそろ休みましょう。盗賊もお腹すいたでしょう?」

盗賊「おー!!ひさしぶりのやどやごはんだな!!」

商人「そだね、ドラゴンやサルや熊も良いけど、やっぱり普通のご飯も食べたいね…」

678: 2015/06/08(月) 17:42:52 ID:qckwqWAA
――304日目、リムルダール

商人「久しぶりにお風呂に入った!!1週間振りに!!うら若き乙女なのに!!」

魔法使い「そういえばそうね。旅を始めた頃はほとんど毎日宿に泊まってたのに、慣れって怖いわね…」

商人「そうだよ!!毎日とは言わないけど、やっぱりもうちょっと宿を使おうよ!!お金もあるし!!」

盗賊「ごはんがまいにち食べれれば宿はたまにでいいぞ!!」

商人「ダメだよ盗賊ちゃん、曲がりなりにも女の子なんだから!!」

魔法使い「曲がりなりにもって酷いわね…でもお金があるのは確かだし…」

カソダタ「おお、私に新しい盾を買ってくれるのですか?ありがとうございます!」

商人「カソダタさんにはお世話になってるし、ドラゴンシールドのひとつやふたつ!さ、それより今日もレベル上げだよね、張り切って行こー!!」

盗賊「おー!!くまとか食べるぞ!!」

679: 2015/06/08(月) 17:50:40 ID:qckwqWAA
――毒の沼地周辺

魔法使い「…ねえ、今日はレベル上げなんだから、ここに来なくても…」

商人「ちっちっちっ。あなほり名人たるもの、より良いものが出てくる所で穴を掘るものだよ?」

魔法使い「名人ね…まあここはスタミナのたねの他にもせかいじゅのはが出たりするし…」

盗賊「ドラゴンにくもおいしいな!!ヒドラにくも!!」

商人「そうそう、そういうわけだから…」

――トロルキングがあらわれた!!

カソダタ「お、あのうすらでかいやつですな…あれも確かうまかったような…」

盗賊「なかなかのおにくだぞ!!」

魔法使い「あれが食用肉に見えるなんて、やっぱり育ての親なだけあるわね…あ、気を付けて!!」

トロルキングはバシルーラをとなえた!!商人はとおくへはねとばされた!!

盗賊「あーとんでっちゃったぞ…」

魔法使い「もう、あなほりを欲張らなきゃこんな事にはならなかったのに…困ったものね…」

680: 2015/06/08(月) 18:04:05 ID:qckwqWAA
商人「うう、あたしってやっぱり運が悪いのかなあ…?ルイーダさん、トマトジュース!!」

ルイーダ「はいはい、しかしホントに良く飛んでくるね。あれ、心臓に悪いから、ほどほどにして欲しいんだけどね…」

商人「あたしだって好きで飛ばされてるんじゃないよ…あっ!」

魔法使い「こんにちはルイーダさん。商人を…」

盗賊「ルイーダねえさん、ごはんー!!ごはんとスープとステーキとたまごやきとやきにくとサラダとパンとシチューとホットケーキとやきざかなとやきとりといっかくうさぎのまるやきと…あ、このトロルもさばいて!!」ズイッ

ルイーダ「ええー!?これをかい!?」

カソダタ「す、すみません…おい、自分でやればいいだろ?」

盗賊「とーぞくはこれからごはんでいそがしいんだぞ!!ルイーダねえさんおなかへった!!はやくはやくー!!」バンバンバン

魔法使い「………という訳で、迎えに来たわよ…」

商人「…一応、あたしを迎えに来るのがメインなんだよね?」

魔法使い「もちろんよ、少なくとも…」

ルイーダ「はいはい、とりあえずごはんとスープと焼き肉からね、あとは…」

盗賊「おー、さすがルイーダねえさん!!」キャッキャッ

魔法使い「…少なくとも、私はね…」

商人「…はあ」

683: 2015/06/09(火) 19:26:33 ID:f1LecWDA
――夜、ガルナの塔

盗賊「おー、ごはんのあとはおにくだな!!」

魔法使い「そういう訳じゃないわよ…こっちに戻ってきちゃったから、ついでにね…」

商人「うう、あたしが飛ばされたから…」

魔法使い「謝らなくてもいいわ。レベル上げも種集めも、どちらもやらなきゃいけない事には違いないもの…」

カソダタ「あの神竜をもっと早く倒すとなれば、考えうる全てのことをやるしかないでしょうな」

商人「うん、そうですね…ねえ、ホントにあの神竜をもっともっと早く倒すことなんて出来るのかなあ?」

魔法使い「さあね…でも、やるしかないわ」

盗賊「べつにたおせなくてもまいかいしっぽちぎってくればいいだけだぞ!!」

魔法使い「貴方はそれで良いでしょうけどね…」

684: 2015/06/09(火) 19:34:48 ID:f1LecWDA
――306日目、リムルダール周辺

商人「そして今日はレベル上げだね!」

魔法使い「ええ、ここである程度レベル上げしたら、また神竜の所に行きましょう」

盗賊「またしっぽちぎれるな!!でもあたまももぎたいぞ!!」

商人「うーん、段々親しくなってきたから頭はちょっと…」

カソダタ「いやしかし、しっぽの先でさえあのうまさですからな。頬肉など食べたら頬が落ちるかも…」

盗賊「おー、おやぶんはわかってるな!!」

魔法使い「まさか盗賊に同意する人がいるとはね…」

盗賊「ところでふたりとも、ちゃんとレベルあがったのか?こんどはあしひっぱるなよ!!」

魔法使いレベル92「むっ…言ってくれるわね、心配しなくてもちゃんとレベルは上げてるわよ」

商人レベル61「そうそう、あたしも今怒濤の追い上げ中だから!」

カソダタレベル60「ちなみに私もレベルが上がって…」

盗賊「おやぶんにはきいてないぞ!!」

カソダタ「そんな、ひどい…」

686: 2015/06/10(水) 18:07:27 ID:08ZhCa7.
――309日目、謎の塔頂上

神竜「おお、お前達か、久しぶりだな。どうだ?たまには茶でも」

商人「お茶!?…いただきます」

魔法使い「天界のお茶って美味しそうね」

盗賊「とーぞくはおちゃよりしんりゅーのしっぽちぎって食べたいぞ!!はやくたたかうぞ!!」

神竜「まあそう急くな。お前にはフロストギズモにいちごシロップをかけたのを用意したぞ」

盗賊「くちどけギズモか!?食べる食べる!!」キャッキヤッ

商人「…んー、天界のお茶、やっぱり美味しいね!」

盗賊「おー、あらたなあじわい!!」

神竜「ところでお前達、あの大魔王を倒したそうだな?その後上の世界と下とを結ぶ穴が閉じられたはずだが…」

魔法使い「ええ、確かに閉じたみたいだけど…何故かまた行き来出来るようになったのよね」

神竜「そうか…何故また穴が開いたのかは私にも分からぬが、恐らくそう長い間は開いておらぬと思うぞ!!」

商人「え?そうなの?じゃああたし達もうここにも来れなくなるの?」

神竜「まあそんな急な話ではないと思うがな…」

687: 2015/06/10(水) 18:15:02 ID:08ZhCa7.
魔法使い「そう…ここに来られなくなるのもだけど、何より上と下を行き来出来なくなるのは辛いわね。私はともかく、貴方達は…」

商人「あたし?あたしも別に構わないよ、盗賊ちゃんは?」

盗賊「んー、とーぞくたちはどっちにとじこめられるんだ?」

神竜「それは下だろうな、当初はそうだったはずだろう?」

盗賊「そっかあ…うーん、でもまほーつかいとしょーにんとおやぶんがいればどっちでもだいじょうぶだぞ!!」

商人「それ、カソダタさんが聞いたら泣いて喜びそうだね」

魔法使い「そうねえ、下の世界に巻き添えで残されるけど…でも神竜、貴方に願えば行き来位出来るようにならないの?」

神竜「難しいな。一般人ならともかく、大魔王を倒してしまう程の力の持ち主にあまり行ったり来たりされるのは好ましくないからな」

商人「あー、そういうものなんだ…」

魔法使い「私達は、か…じゃあ神竜、こういう願いはどうかしら?例えば…」

688: 2015/06/10(水) 18:22:52 ID:08ZhCa7.
――310日目、竜の女王の城

商人「…あんな意味深な事言ってたのに、願いは叶えて貰えなかったね…」

魔法使い「流石に29ターンも掛かってはね…」

盗賊「ねむらされまくったな!!」

魔法使い「ええ、早さを求めると、結構運が絡むわよね」

商人レベル62「でもあたしがもっとレベル上げれば、もしかしたら…」

魔法使い「そうね、貴方が体力を付けて、回復の手間を減らせれば…それでも難しいでしょうけど…」

商人「そだね…それより、さっき神竜に言ってた願い事の話、ホントにあれにするの?」

魔法使い「ええ、貴方達が良ければだけど…」

商人「まあ、あたしはいいけど…せくしーだいなまいつにもなれないみたいだし…盗賊ちゃんは?」

盗賊「べつにいいぞ!!かわりにおいしいごはんな!!」

魔法使い「はいはい、それで良ければね…でもどっちにしろ、もっと強くなって願いを叶えて貰えるようにならないとね…じゃあこれからまたリムルダールへ行くわよ、レベルを上げて、また神竜に挑まないと…」



691: 2015/06/11(木) 19:43:51 ID:lHx9ITrI
――311日目、ルビスの塔

商人「という訳で、今日ひちょっと遠出してルビスの塔でレベル上げだよ!!」

盗賊「たまにはちがうところもいいな!!」

ルビス(わ、また来てくれたんですね!)

魔法使い「メタルが6匹も一斉に出てくるのはここだけよね。まあ、たくさん出てきてもみんな倒せるという訳でもないけど…」

盗賊「でもさっきとーぞくのパルプンテでみんなたおせたぞ!!」

商人「すごかったよね、みんな砕け散ったもんね!」

魔法使い「一気にたくさん倒すとなると、やっぱりパルプンテが一番なのかしらね。それに、何回か試してみて比較的安全なパルプンテの使い方も分かってきたし…」

商人「え?どんな?」

魔法使い「パルプンテで一番怖いのは皆が混乱することよね?でも混乱は残り一人になると正気を取り戻すでしょう?我に返った魔物が逃げ出す事のある魔物なら、私達がボロボロになる前に戦闘が終わる可能性が高くなるのよ。だから…」

商人「あ、分かった!つまり、逃げる事のあるモンスターだけで出てきたときはパルプンテの狙い目って事だね?」

魔法使い「そう。メタルだけで出てきた時もそうだけど、他にもダースリカントやメイジキメラと一緒の時もパルプンテを比較的安全に使えるわね」

商人「なるほど、これで安心してパルプンテが使えるね!!…でもこれ、もっと早く気づいてれば…」

魔法使い「もっと楽にレベルが上げられたかも知れないわね…」

692: 2015/06/11(木) 19:56:52 ID:lHx9ITrI
商人「で、せっかくここに来たし…祝・300日突破記念!ドキドキ☆あなほり大会ー!!」

盗賊「おー!!」パチパチ

ルビス(わー!!)パチパチ

商人「という訳でここであなほりしてみました!!4階と5階をそれぞれ150回ずつ!!」

魔法使い「よくやるわね…」

商人「で、さっそく結果だよ!!まずは4階から!!」

ふしぎなぼうし1 なげきのたて2 いのちのいし2 他小銭多数

商人「次は5階!!」

しあわせのくつ2 ふしぎなぼうし2 すばやさのたね2 どくけしそう3 他小銭多数

盗賊「いまいちだな!!」

商人「うーん、ここに来てすぐなら結構良いものもあるけど…今だとね…」

魔法使い「そうね…あと商人、あなほりってその場所に出てくる魔物が落とす物を見つけられるのよね?でもここにはどくけしそうを持ってる魔物はいないはず…」

商人「うーん、これはちょっと分からないなあ…たまに変なとこに変なものが出るんだよね、大魔王の城の中でもどくけしそうが出てきたり、上の魔王の城の周りでやくそうが出てきたり…どういう事なんだろ?」

盗賊「ここのどくけしそうはルビスさまからのおくりものだな!!ルビスさまはケチだからな!!」

ルビス(そんな、ひどい…)

693: 2015/06/11(木) 20:06:11 ID:lHx9ITrI
商人レベル75「でも、レベルはたくさん上がったよ!メタルたくさん倒したもんね!!」

魔法使いレベル99「ここはメタル以外の魔物も結構たくさん経験値が貰えるし…おかげで私もレベル99になったわ」

ルビス(す、すごい!)

盗賊「あとはしょーにんだけだな!!」

商人「うん、頑張るよ!!」

魔法使い「商人はレベルが上がりやすいし、すぐ追いつくわよ。さて、じゃあここは切り上げようかしら?」

商人「そだね、ここはレベル以外にもすばやさのたね、スタミナのたね、ちからのたねが集められる良いところだったね!!」

盗賊「またたねスープ食べるぞ!!」

商人「あ、あと魔法使いちゃん、あたしちょっと行きたいところあるんだけど…良いかな?」

魔法使い「ええ、構わないけど…どこ?」

商人「まあまあ、とりあえず行こうよ!!じゃあルビス様、お邪魔しましたー!!」

盗賊「またなー!!」

ルビス(はい、またいつか…あれ?私の塔の中、あなほりで穴だらけに…ひどい…)

696: 2015/06/12(金) 22:03:51 ID:Cw0PaMsk
――313日目、謎の洞窟

商人「祝・300日突破記念!ドキドキ☆あなほり大会in謎の洞窟ー!!」

盗賊「わー!!」パチパチ

魔法使い「行きたいところがあるって言うから来てみたら…あなほりしたかっただけなのね…まだあなほりし足りないの?」

商人「最近アイテム入手は盗賊ちゃんとカソダタさんに遅れがちだけど、あたしだって…!で、今回も一階層目と二階層目で150回ずつあなほりしたよ!!まずは一階層目の結果、こちら!!」

あたまがさえるほん3、まほうのビキニ1、ふしぎなきのみ1、384500ゴールド、他小銭多数

商人「次は二階層目、こちら!!」

あたまがさえるほん、いのりのゆびわ、まほうのビキニ、おおばさみ各1、他小銭多数

盗賊「おー、ふしぎなきのみ!!」

商人「うん、狙ってたのが見つかったからすごく良かったよ!!」

魔法使い「お金もたくさん手に入ったわね」

商人「そうなの!!これで手持ちのお金が999999ゴールド、かんすとしたよ!!ね、早くお金預けに行こうよ、ね、ね?」

魔法使い「ダメよ、せっかくここまで来たのだし、洞窟を抜けて神竜の所まで行きましょう」

盗賊「おー、しっぽちぎるぞ!!」

商人「ええー…早くお金預けたいよ…」

697: 2015/06/12(金) 22:15:51 ID:Cw0PaMsk
――314日目、夜、アリアハン

商人「いやー、謎の塔で足滑らせて落ちちゃったよ、残念残念!!」ニコニコ

盗賊「おっちょこちょいだな!!」

商人「ごめんね。で、落ちちゃったものは仕方ないから、銀行にお金を預けて…」

魔法使い「貴方…まさかお金預けたくてわざと落ちたんじゃ…」

商人「え?いやいやいやいやいや、そんなことないよ!!」

魔法使い「…まあ、いいわ。気もそぞろで神竜と戦ってもいい結果は出ないでしょうしね…」

商人「でね!銀行に預けたお金、200万ゴールドを突破しました!!なんと2151000ゴールド!!」

盗賊「おー、まいにちごちそうが食べれるな!!」

魔法使い「貴方が毎日ごちそう食べたらわりとすぐになくなりそうだけどね…」

商人「うーん、盗賊ちゃんの食欲を考えると…あれ?もしかしてあたし達って盗賊ちゃんの食費稼ぐためにずっと冒険者続けなきゃいけないんじゃ…」

魔法使い「何言ってるの、貴方の得意な商売で稼げば良いじゃないの」

盗賊「そーだぞ、がんばれよ!!」

商人「え、あ、うん…いくら稼いだら黒字になるんだろ…?」

698: 2015/06/13(土) 22:57:33 ID:pFH01EQQ
――315日目、謎の塔頂上

商人レベル78「よーし、レベルも上げたし…神竜、覚悟ー!!」

盗賊「きょうはひげも食べてみるぞ!!」

魔法使い「グルメね…でも、準備はしてきたし、今までよりは早く倒したいわね…」

神竜「また来たか…やはりあの願いを叶えたいのか?」

魔法使い「そうね、二人も了承してくれたし…」

盗賊「でもしっぽはちゃんとちぎってくぞ!!ひげもな!!」

神竜「今度はひげまで狙う気か…!そうはいかんぞ!」

商人「ひげはともかく、ぱぱっと倒して願いを叶えてもらうよ!!さあ、行こうよ!!」

魔法使い「ええ、やりましょう!」

神竜「ふん、今までよりは楽しませてくれるのだろうな?さあ、来るがよい!!」ガオー

しんりゅうがあらわれた!!

699: 2015/06/13(土) 23:07:49 ID:pFH01EQQ
――316日目、謎の洞窟

商人「今回は23ターンかあ…カソダタさんと一緒に来たときよりは遅いけど…」

魔法使いえええ、3人で挑んだうちでは新記録ね」

盗賊「しっぽとひげをちぎったぞ!!しんきろくだな!!」

商人「そ、それは…と、とにかく、まだまだ早く倒すことは出来そうだね!!」

魔法使い「ええ、その為には貴方のレベルアップが必須だけどね」

商人「うん!そのために休まずここに来たんだし!!」

盗賊「ここはカニも食べれるしな!!」

魔法使い「まあ、お風呂に入れないのは我慢してもらうようだけどね…」

商人「うーん…でも、今は早くまた神竜に挑みたいな!!次はもっと早く倒せる気がするよ!!」

魔法使い「そうね、確かに…盗賊は?って貴方、それは…!」

盗賊「これか?これはキングマーマンのひらきだぞ!!」

魔法使い「ひらき…?またそんな新メニューを…もうちょっと私達も食べられるような…」

盗賊「さかなマン♪ひらかれーてー♪しーおにまーみれー♪」

商人「ああもう、絶好調だよ…マーマンさん、ごめんなさい…」

700: 2015/06/14(日) 14:10:41 ID:kJLV4Oy6
――謎の塔頂上

商人「で、ここまで歩いてきた所で、久しぶりにあたし達のすてーたす公開です!!」

商人 レベル 80
ちから 193
すばやさ 184
たいりょく237
かしこさ 201
うんのよさ185
最大HP 474
最大MP 374

盗賊 レベル 99
ちから 255
すばやさ 255
たいりょく255
かしこさ 255
うんのよさ250
最大HP 606
最大MP 522

魔法使いレベル 99
ちから 117
すばやさ 255
たいりょく255
かしこさ 255
うんのよさ255
最大HP 613
最大MP 521

701: 2015/06/14(日) 14:18:59 ID:kJLV4Oy6
魔法使い「たいりょくやかしこさが255になったらHPやMPは522になると聞いてたけど…」

盗賊「とーぞくはヒットポイントが、まほーつかいはマジックパワーが521でとまったな!!」

商人「必ず最高まで上がるわけじゃないみたいだね…でも、魔法使いちゃんが体力で盗賊ちゃんが魔力多くなったんだ?」

魔法使い「そうね。魔力で負けたのは悔しいわ…」

盗賊「しゅぎょーがたりなかったな!!あと食べるりょうも!!」

魔法使い「そのわりに貴方は体力が足りなかったじゃない…」

商人「あ、ちなみに二人はいのちのきのみで体力を上げてます。あたしも体力がまっくすになったらたくさん食べる予定です!!と、いうわけで…」

神竜「説明は終わったか?」

盗賊「おー、またせたな!!しっぽちぎるぞ!!」

神竜「今度は、今度こそはそうはいかんぞ!さあ、来るがよい!!」ガオー

魔法使い「…律儀に待っててくれるのね」

702: 2015/06/14(日) 14:24:44 ID:kJLV4Oy6
―――しんりゅうをやっつけた!!

神竜「うむ、今回は21ターンだったな」

商人「21ターン!?てことは…」

魔法使い「今までのタイ記録、3人だと新記録ね。やったわ」

商人「やった!!今回はかなり上手くいったね!!」

魔法使い「ええ、でもここから先が大変そうだわ…」

商人「そだね…あれ?盗賊ちゃんは?」

盗賊「んしょ…んしょ…よし、しっぽきったぞ!!」

神竜「ぬうう、またか!!お前は本当に…!」

商人「ご、ごめんなさいいつもいつも…」

盗賊「まだだぞ!!ひげが…」

神竜「させるか!!とっとと立ち去るがよい!!」ピカー

盗賊「あー、まだひげが…まてー!!…」ピカー

704: 2015/06/15(月) 17:23:50 ID:2f5Ig/LM
――317日目、ガルナの塔

女性「ガルナの塔へようこそ…ああ、貴方達ですか、熱心ですね」

商人「あ、ど、どうも…すっかり顔馴染みに…」

女性「皆さん、よく見掛けますが、やはり瞑想をしに?」

盗賊「めーそー?とーぞくのしらないドラゴンりょうりか?」

魔法使い「そんなわけないでしょう…瞑想ではないのだけれど、そうね、修行の一環かしらね」

女性「そうですか。貴方達のような熱心な方達なら、きっと悟りも開けますわ」

盗賊「さとりならもう…モゴモゴ…」

カソダタ「す、すみませんうるさくて。さ、行きましょう」

魔法使い「そうね、では…」

女性「ええ、お気をつけて…」

商人「うーん、もう悟りは開いたって言っても多分信じてくれないよね…」

魔法使い「そうね…しかもこんな小さな子までだからね…」

盗賊「よーし、またドラゴンにく食べてさとりひらくぞー!!」キャッキャッ

魔法使い「…悟りってこんなでも開けるものなのね…」

705: 2015/06/15(月) 17:30:14 ID:2f5Ig/LM
カソダタ「しかし次から次へと…皆さんが大魔王を倒したというのに魔物は一向に減りませんな」

商人「ホント、どこから出てくるんだろうね?」

盗賊「きっとおにくせいさんこーじょーがあるんだぞ!!」

魔法使い「ないわよ…そもそも魔物を食肉として見るのは貴方くらいのものよ…」

商人「でも次々と出てくれるから種集めにも困らないよね」

魔法使い「まあそうね。貴方はともかく、私達はもうこれでしか強くなれないから、助かるといえば助かるわね…」

盗賊「またたねスープだな!!でもたまにはピーナツみたいにいって食べてもおいしそうだな!!」

魔法使い「煎って、ねえ…効果が落ちなければいいけどね…」

706: 2015/06/15(月) 17:37:15 ID:2f5Ig/LM
盗賊「なんでだ?なんでおやぶんがたね食べるんだ?」ユサユサ

カソダタ「いや、どんな味がするのかなーと…」

盗賊「おやぶんのばか!!くいしんぼう!!キーファ!!」

カソダタ「わ、悪かったよ…でもお前だけには食いしん坊と言われたくないぞ…」

商人「そうだよ盗賊ちゃん、あとキーファとかひどいよ!!そんな悪口言っちゃダメ!!」

魔法使い「それがそんなにひどい悪口なの…?まあ、いつも手伝ってもらってるし、種の1つ位は…」

盗賊「ひとつぶをわらうものはひとつぶになくんだぞ!!さあおやぶん、はきだすんだぞ!!キーファ!!」

カソダタ「む、無茶言うなよ…」

商人「だからキーファはダメだって!!」

魔法使い「言い争ってる間に魔物倒した方が種取り戻せるわよ…」

709: 2015/06/16(火) 16:47:46 ID:oniVe4vg
――318日目、リムルダール周辺

商人「で、今日はレベル上げなんだね!」

魔法使い「ええ、種集めもしなければいけないけど、貴方はレベルも上げなければね。カソダタさん、付き合わせてごめんなさい」

カソダタ「いえいえ、くちぶえをふけるのは私だけ…」スヒー…

盗賊「おやぶん、おとでてないぞ!!」

商人「くちぶえ吹きすぎて疲れたんだね…」

カソダタ「だ、大丈夫ですよ!…しかし今日も物凄い数の魔物を倒しましたな…」

盗賊「とーぞくたちはほしょくしゃのちょーてんなんだぞ!!いきとしいけるものはたおして食べるためにいるんだぞ!!」

魔法使い「世界中の生命が食べ尽くされないといいけどね…でもカソダタさんのおかげで商人もレベルは上がったわ」

商人レベル88「うん、レベル88、きゅーとでせくしーだいなまいつな末広がりガールだよ!!」

魔法使い「末広がり…?まあいいわ、レベル上げもあと一息ね、これならまたすぐに神竜に挑めるわね」

盗賊「おー!!こんどこそくびもぐぞ!!」キャッキャッ

710: 2015/06/16(火) 16:56:37 ID:oniVe4vg
――319日目、ガルナの塔

カソダタ「今日はまたガルナですか…」

盗賊「おなじとこばっかりにいるとあきるからな!!」

商人「そうそう、たまには気分変えなきゃ!!」

魔法使い「…それは私達の事?それとも…」

商人「それよりさ魔法使いちゃん、あたし達ってまだかしこさのたねいる?もう必要ないくらいみんな魔力あると思うけど…」

魔法使い「何言ってるの、成長しきる前にかしこさを限界まで上げないと魔力も最大にならないでしょ」

商人「え、だからそんなに魔力無くても…」

魔法使い「魔力は後から伸ばすのが本当に難しいわ。後悔しないように、伸ばせるものは伸ばすのよ」

商人「うーん、魔法使いちゃん、厳しい…」

盗賊「まほーつかいはスパルタだからな!!」

魔法使い「そうかしら…?そんなことないわよ。それに種は余ったら余ったで…」

盗賊「シェフとーぞくのよくばりたねスープつくるぞ!!」

魔法使い「作らないわよそんなの…」

712: 2015/06/17(水) 19:32:52 ID:5FUSMcDs
――321日目、謎の塔

魔法使い「さて…今日は謎の塔ね」

商人レベル90「ついにあたしのレベルも90台になったよ!!」

魔法使い「そうね、もうすぐ貴方もレベル99になるわ。そうなれば3人揃ってレベル99ね」

商人「うん、レベルが上がりきったらあたしもいのちのきのみ食べまくって体力上げまくるよ!!」

魔法使い「ええ、みんなHPが700とかになればきっと回復の手間も減るし…」

商人「もしかしたら15ターン以内も出来るかも!!」

魔法使い「ええ、それはそれとして、今日はまた神竜に挑みたかったんだけど…」

商人「盗賊ちゃん、飛ばされちゃったね。またルイーダさんにすごい勢いで注文してるんだろうなあ…」

713: 2015/06/17(水) 19:41:21 ID:5FUSMcDs
――322日目、ルイーダの酒場

盗賊「ルイーダねえさん、おかわりのおかわりのおかわりのおかわりのおかわりー!!」モグムシャ

ルイーダ「相変わらず食べるねえ…商人なんかは、飛ばされる度に落ち込んでるのに、あんたは元気だね…」

カソダタ「元気と食い気だけが取り柄ですからね…」

盗賊「むー、たたかっても…おかわりー!!とーぞくは…おかわりー!!つよい…おかわりー!!」モグムシャ

ルイーダ「はいはい、わかったから食べるか話すかしなさい」

盗賊「…………………」パクパクムシャムシャ

ルイーダ「…話すより食べるを選んだんだね」

商人「ルイーダさん、こんにちは!!盗賊ちゃんは…」

盗賊「おー、さいふがきたぞ!!しょーにん、たべものだいはらって!!あ、おかわりー!!」

ルイーダ「…はい、これが請求書」バサバサ

商人「………」

魔法使い「まあ、予想通り…よね?」

盗賊「おかわり!!おーかーわーりー!!」バンバンバン

715: 2015/06/18(木) 17:23:54 ID:hoXdmrMU
――323日目、謎の塔頂上

神竜「…しかしお前達も諦めが悪いな、そんなに願いが叶えたいのか?」

魔法使い「まあ、ね…」

盗賊「あたまからしっぽまで食べたいぞ!!」

商人「それが願いじゃないけどね…」

神竜「しかし3人ではもう限界だろう?これ以上は…」

魔法使い「それはやってみなければ分からないでしょう?やって出来なければ、その時考えるわ」

商人「そだね、そういうわけで…」

盗賊「なんどでもしっぽちぎりにくるぞ!!」

神竜「なんの、もうこれ以上千切られる訳にはいかぬぞ、さあ来るがよい!!」ガオー

盗賊「じゃあひげひっこぬくぞ!!」ガオー

魔法使い「少しずつだけど、私達は強くなってるはず…今度こそは…いくわよ!!」

716: 2015/06/18(木) 17:33:30 ID:hoXdmrMU
――325日目、謎の洞窟

商人「うーん、今回は22ターンかあ…なかなか縮まないね…」

魔法使い「そうね、でも縮めるための努力はしないと。その為にここに来たのだしね」

盗賊「ピラミッドみたいなところだな!!」

魔法使い「ええ、ここは結構レベル上げに良いんじゃないかと思ってね。リムルダールと違って、メタルが出る度に武器を装備し直す手間もないし…」

盗賊「そこそこかせげる、すぐたおせるやつらがおおいな!!食べれるのはライオンしかいないけど…」

商人「あと、メタルなキメラが出るのも良いよね!あれ?キメラなメタルかな?」

魔法使い「どっちでも良いわよ…でも、ここをもう少し早く使ってれば、もっと楽にレベル上げが出来たかも知れないけど…」

商人レベル98「あたしももうそろそろ限界だもんね…」

盗賊「きづいたときにはておくれだな!!」

魔法使い「手遅れ、が正しいかは分からないけど…まあ、いろいろ試しながらだから仕方ないわね…さて、じゃあこのまま神竜の所まで行きましょう。そうすれば、そのうち商人のレベルも上がりきるでしょうから」

商人「そだね、じゃあ行ってみよー!!」

719: 2015/06/19(金) 23:22:35 ID:2agtHCzA
――謎の塔頂上

商人「洞窟から直接ここまで来たら疲れるかなーって思ったけど…」

魔法使い「ええ、そういえば途中に回復の泉があったのよね」

盗賊「おなかはへったけどな!!しんりゅーではらごしらえだな!!」

神竜「また私のしっぽを食べる気か!!他にも食べられるモノはあるだろう?」

盗賊「おいしいうえにきってもはえてくるからだぞ!!へらないごはんはりそうのごはんだぞ!!」

魔法使い「そうねえ、貴方の食欲を考えれば減らないご飯は魅力的よね。連れて帰って檻にでも閉じ込めておこうかしら?」

商人「ま、魔法使いちゃんまで…」

神竜「ええい、私はこの天界を治めるものであってランチの一品ではないぞ!!成敗してくれる!!」ガオー

盗賊「おひるだけじゃなくてあさもよるも食べるんだぞ!!」ガオー

魔法使い「さて、今日も戦いましょう、食費の節約のために!」

商人「それが目的じゃないよね!?」

720: 2015/06/19(金) 23:34:47 ID:2agtHCzA
――326日目、竜の女王の城

商人「今回は24ターン掛かっちゃった…遅くなったね」

魔法使い「そうね、運も絡むから仕方ないけど…」

盗賊「うんよくひげとしっぽをちぎれたぞ!!」

魔法使い「ああうん、良かったわね…」

商人レベル99「でもあたしはいよいよレベル99になったよ!!」

魔法使い「ええ、これからはムダな戦いも避けられるし…」

盗賊「きのみたべほーだいだな!!」

魔法使い「食べ放題は良いけど、食べる為の木の実を集めないとね…」

商人「じゃあまたカソダタさんと一緒だね?」

魔法使い「もう私達は種や木の実を食べないと強くなれないからね…前途は厳しいけど…」

盗賊「やればきっとできるんだぞ!!いつかしんりゅーのあたまももぎとるんだぞ!!」

魔法使い「頭は美味しいのかしらね?意外と脳や目玉が美味だったりするのかしら?」

商人「あたしはおいしくても食べないよ…」

722: 2015/06/20(土) 22:34:30 ID:.lDvGmPI
――327日目、旅人の教会周辺

商人「えーと、ここどの辺だっけ?」

魔法使い「サマンオサの北東よ。というか、ここにはラーミアで来たから大体どの辺か分かるでしょう?」

商人「え?あーうん、そうなんだけどさ、一応説明をね?」

盗賊「しんせつだな!!」

魔法使い「誰に説明してるのよ…」

カソダタ「確かここはいのちのきのみとラックのたねでしたな?集められるのは」

魔法使い「ええそうよ、ガルナとはまた違ったものが集められるから…」

盗賊「キーファするなよおやぶん!!」

商人「キーファする!?だ、ダメだよ盗賊ちゃん、そんな悪口は!!」

魔法使い「それほどの悪人なのかしら、キーファっていう人は…?」

723: 2015/06/20(土) 22:46:50 ID:.lDvGmPI
カソダタ「ふむ…もしかしたらいのちのきのみに関してはガルナよりここの方が集まりやすいかもしれません」

魔法使い「そうね…盗賊、きのみとたねはいくつ集まったかしら」

盗賊「いのちのきのみは51こ、ラックのたねは31こだぞ!!」

商人「す、すごいね!!リアル時間で長々と集めたかいがあったね!!」

盗賊「ものすごくひまだれだな!!」

魔法使い「また変な方言使って…でもこれほど集まったのは貴方とカソダタさんのおかげね」

カソダタ「いやいや、それほどでも…」

商人「あ、あたしもあなほりでちょっと集めたよ!!」

魔法使い「そうね、いのちのきのみは8個、ラックのたねも3個は貴方が見つけたのよね」

商人「あのね、あたし凄いこと発見したの!!あなほりで2ゴールドを堀り当てた後にいのちのきのみが出てくる事が凄く多かったんだ!!」

魔法使い「へえ、凄いわね。それで、まず2ゴールドを堀当てるにはどうしたらいいの?」

商人「え?そ、それは…えへへ…」

魔法使い「分からないのね、全く…まあ、そんなにポンポン出たら価値が無くなってしまうものね…」

726: 2015/06/21(日) 19:17:43 ID:/l0Qsvjg
――328日目、謎の塔

商人「…というわけで、また謎の塔に来たんだけど…」

カソダタ「いやー、着いてきてしまいましたな…」

盗賊「なんでついてきたんだ?そんなにしっぽ食べたいのか?」

魔法使い「間違えてルーラで連れて来てしまったのね…ルイーダの酒場に行くのを忘れて…」

商人「えーと、じゃあどうするの?カソダタさん連れて神竜の所に行く?」

魔法使い「いえ、戻りましょう。そういう約束だし…」

商人「そっかあ…でもカソダタさんが来てくれたおかげで2つも盗めたね、ふしぎなきのみ!!」

カソダタ「いやあ、少しでもお役に立てて良かったですよ」

盗賊「えらいぞおやぶん!!」ポンポン

魔法使い「貴方も偉そうね…」

727: 2015/06/21(日) 19:32:46 ID:/l0Qsvjg
――329日目、ルイーダの酒場

盗賊「じゃーなおやぶん!!おとなしくしてるんだぞ!!」

魔法使い「貴方じゃあるまいし、騒がないわよ…」

カソダタ「ははは、しかしここも人が増えてきて、なかなか賑やかになってきましたよ」

商人「あー、そうですね。でもなんで今になって…?」

魔法使い「もう魔王も倒したし、冒険者の仕事もそんなに危険はないと思ってるんでしょ。全く、揃いも揃っていくじなしばっかり…」

カソダタ「まあまあ、魔王は確かに怖いですから…」

盗賊「こいつらひとりくらいひじょーしょくにつれてっちゃダメなのか?」

魔法使い「駄目よ、一人連れていっても貴方じゃ1食分にもならないでしょ」

商人「そだねー…そもそも非常食って言ってもあたし達は食べれないし…」

盗賊「じゃあおやぶん、しょうらいのひじょーしょくのりゅーおーのせわをちゃんとしてくるんだぞ!!」

商人「ああ、そういえばそんなのいたね…あーあ、ドラゴンとか連れていけたら神竜もどかーんって倒せるのかなあ?」

魔法使い「どうでしょうね、相手も竜だし、そもそも竜王は生まれてもいないし…私達は自力で倒さないと。さあ、行きましょう」

729: 2015/06/22(月) 18:18:37 ID:NrN2Wir.
――330日目、謎の塔頂上

魔法使い「さあ、また神竜に挑む訳だけど…」

商人「その前にすてーたすだよ!!どーぞ!!」

商人レベル 99
ちから 245
すばやさ 251
たいりょく255
かしこさ 255
うんのよさ252
最大HP 723
最大MP 521

盗賊レベル 99
オール 255
最大HP 715
最大MP522

魔法使いレベル 99
ちから 117
他オール255
最大HP 706
最大MP 521

730: 2015/06/22(月) 18:25:52 ID:NrN2Wir.
商人「うわあ…盗賊ちゃん凄いね…」

盗賊「いまならなんでも食べれるぞ!!」ガオー

魔法使い「今までだってそうだったでしょ…」

商人「そういう魔法使いちゃんも凄いけど…ちからはそのままでいいの?」

魔法使い「あればあった方が良いのでしょうけど…私はなくても問題ないわ、強力な武器が装備出来るわけでもないし…」

商人「そっかあ…あたしはいろいろともう少しだなあ…」

魔法使い「種は足りてるし、すぐにでも限界まで上げられるけどね。さあ…待たせたわね、神竜」

神竜「毎度ステータス公開ご苦労だな。しかし3人共、かなりHPを上げてきたな」

魔法使い「全員700以上を目的に上げてきたのよ。さあ、今度こそは…!」

神竜「ふん、努力は認めるが、結果を出さねばな。さあ、来るがよい!!」ガオー

733: 2015/06/23(火) 17:52:43 ID:G2Hak4f.
――しんりゅうをやっつけた!!

神竜「なかなかやるな。さすがここまで来ただけはあるか…」

商人「そんな取って付けたような台詞は良いから!!何ターンだったの?」

神竜「うむ、今回は19ターンだ」

商人「19!?っていう事は…」

魔法使い「初めて20ターンを切ったわね」

神竜「ああ、大したものだな」

盗賊「じゃああたまもいでいいんだな?」

神竜「そんな約束はしておらぬぞ!!第一15ターンを切らねば願いは叶えてやらん!!」

盗賊「えー!?けちだな!!」ブーブー

商人「だよねー、ケチだよねー」ブーブー

神竜「…もしかしてお前達、私を敬っておらぬな?」

魔法使い「今気づいたの…?」

神竜「くっ…!とにかく、願いを叶えてやる事は出来ぬ!!さあ、行くがよい!!」ピカー

734: 2015/06/23(火) 18:00:13 ID:G2Hak4f.
――333日目、ガルナの塔

商人「ふう…じゃあまたきのみ集めなんだ…」

魔法使い「そうね、そういう事だから、カソダタさん、またよろしくね」

カソダタ「はい、お任せ下さい」

盗賊「つまみぐいするなよキーファ!!」

魔法使い「私は貴方の方を警戒してるけどね…」

商人「でも魔法使いちゃん、いのちのきのみを集めるならここよりサマンオサの北東辺りの方が良いんじゃなかったっけ?」

魔法使い「ええ、でもちゃんと調べた訳じゃないし、種だってもしかしたら何かに使うかもしれないし…」

盗賊「いつでもとーぞくが食べてやるぞ!!」

魔法使い「それは無駄遣いだけどね…」

盗賊「なんでだ?おなかはふくれるぞ?」

魔法使い「貴方は何万個食べればふくれるって言うのよ…とにかく、今日はここで集めてみるわ」

商人「分かった、じゃあ頑張ろー!!」

735: 2015/06/23(火) 18:27:29 ID:G2Hak4f.
魔法使い「…で、だけど…ちゃんと調べた訳じゃないし…なんて言ってないで、ちゃんと調べてみる事にしたの」

盗賊「ひまだれだな!!」

商人「まあまあ、そう言わずに…ガルナの塔と旅人の教会周辺、どっちがいのちのきのみを集めやすいか、だよね?」

魔法使い「ええ、ガルナはスカイドラゴン、旅人の教会周辺はコングの出現確率を調べてみたの。せっかくメモ取ってるし、使わないと勿体ないわ」

盗賊「びんぼーしょーめ!!」

商人「さすがに今まで戦ったの全部まとめると気が遠くなるから、200回戦闘した分だけだよ!!で、結果だけど…ガルナのスカイドラゴンは200回中88回、44%でした!!」

魔法使い「そして旅人の教会周辺は…200回中146回、73%にもなったわ。結構差がついたわね」

カソダタ「体感でもそうでしたからなあ…」

商人「そーゆーわけで、いのちのきのみを集めるなら旅人の教会周辺、あ、海賊の家周辺でも良いけど、その辺がおすすめになります!!では皆さんも楽しいきのみ集めライフを!!」

737: 2015/06/24(水) 18:02:38 ID:9W/164wg
――334日目、旅人の教会周辺

商人「…とゆーわけで、こっちに移動してきました!!」

魔法使い「やっぱりこっちの方が集まりやすいわね。波はあるけど…」

商人「そう!なんなんだろうね?集まる時はすごい勢いで集まるのに、ダメな時は全然落としてくれないもんね」

盗賊「おやぶんがしっかりしないからだぞ!!」

魔法使い「そんな事ないでしょう…まあ、ある程度は集められたし…また神竜の所に行ってみましょう」

カソダタ「またですか…頑張って下さいね」

商人「もちろん!!あ、↑のモンスターの遭遇率、旅人の教会周辺は昼の確率になります。夜だとまた違ってくるのでゴリョーショー下さい!!」

盗賊「よるだとシャーマンのまるやきがたくさん食べれるぞ!!」

魔法使い「食べないわよ…そして誰に説明してるの…?」

738: 2015/06/24(水) 18:08:28 ID:9W/164wg
――335日目、謎の塔頂上

商人「さあ、また神竜と戦うよ!!ここですてーたす公開!!といきたい所だけど…」

盗賊「しょーにんもとーぞくもぜんぶ255になったぞ!!」

魔法使い「私は前回と変わらないわ。3人とも、変わったのはHPだけね」

商人「あたしが844、盗賊ちゃんが835、魔法使いちゃんは826まで上げました!!」

盗賊「きのみ食べまくりだぞ!!」

魔法使い「前回からまた100上げるのが目標だったからね…ここまで上げれば…」

神竜「15ターン以内に勝てるとでも?ならばやってみるがいい!!」ガオー

盗賊「おー!!こんどこそあたまもぐぞ!!」ガオー

――しんりゅうがあらわれた!!

739: 2015/06/24(水) 18:14:32 ID:9W/164wg
魔法使い「じゃあ今回は…バイキルト!!」ミュイーン

盗賊「おお!?なぐればいーのか?」

魔法使い「ええ、これでメラゾーマよりダメージが出れば…」

盗賊「いっくぞー!!」ドガン!!

商人「わっ、強烈!」

魔法使い「…そうね、メラゾーマよりややダメージが大きいようね」

商人「え!?じゃあ…」

魔法使い「でも、バイキルトを撃つために私が1ターン使ったから…おそらく3、4ターン殴らないと元は取れないわね…」

商人「うわー、シビア…でもその間に…」

しんりゅうのゆびさきからいてつくはどうがほとばしる!!

商人「…こうなっちゃうよね」

魔法使い「ええ、でも運が良ければこっちの方が効率が良いわ、バイキルト!!」ミュイーン

しんりゅうは盗賊をにらみつけた!!盗賊はねむってしまった!!

魔法使い「ああもうっ!上手くいかないわね…」

742: 2015/06/25(木) 17:46:43 ID:bPB25llA
――しんりゅうをやっつけた!!

商人「うーん、結構早く倒せた気はするけど…」

神竜「今回は20ターンだったな」

魔法使い「遅くなったわね…」

盗賊「ねむらされまくったな!!」

商人「そだね、あと…」

魔法使い「いてつくはどうも多かったわね。あれが少なければ、今回の新しい戦い方でも…というより、新しい戦い方でしか15ターンは突破出来ないかもしれないわ…」

盗賊「メラゾーマよりなぐるんだな?」

魔法使い「ええ、今までより更に運が絡みそうだけど…」

神竜「ああ、頭を捻り、知恵を絞り、また挑むがよい。ではさらばだ」ピカー

盗賊「むー、つぎこそまるやきだからな!!」ピカー…

743: 2015/06/25(木) 17:55:25 ID:bPB25llA
商人「というわけで、間髪入れずにまた神竜と戦いに来ました!!」

魔法使い「新しい戦い方が見えてきたからね。でも…」

神竜「今回は21ターンだったな」

魔法使い「また遅くなったわね…運が絡むとはいえ、上手くいかないものね…」

商人「じゃあやっぱり回復の手間を減らすために体力上げるしかないのかなあ?」

魔法使い「そうねえ、またきのみ集めか…気が遠くなるわね」

盗賊「そうか?きのみ食べまくりでうれしいぞ!!」

魔法使い「貴方はそうでしょうけど…」

商人「またカソダタさんを呼ぶようかあ…」

盗賊「しんりゅーのまるやきのためにはしかたないぞ!!」

魔法使い「それが願い事じゃないからね?」

神竜「そもそもそんな願いは叶えんがな」

盗賊「え?ひどいぞ…ならむりやりやつざきにして…」

神竜「酷いのはお前の方だろう!!ええい、どこかへ行ってしまえ!!」ピカー

盗賊「まてー、まるやきに…」ピカー

746: 2015/06/27(土) 00:15:37 ID:FLzwR03o
――339日目、海賊の家周辺

盗賊「おー、おかしらにあいにいくのか?」

魔法使い「残念だけど、おかしら達は昼間は出掛けていないわね」

商人「またいつか会いに来ようとは言ったけど、あんまりしょっちゅう来ると海賊さん達も食費が大変そうだもんね…」ヒソヒソ

カソダタ「ではまたきのみ集めですな?」

盗賊「きのみ食べまくりだな!!」

商人「きのみ集めかあ…さすがにちょっと飽きてきたかなあ…」

魔法使い「我慢しなさい、神竜を倒すまでの辛抱よ」

商人「うん、分かってはいるけど…」

盗賊「なんであきるんだ?食べものをあつめるんだぞ!!」

商人「盗賊ちゃんはお腹ふくれるからいいだろうけど…」

魔法使い「仕方ないわね、じゃあこの辺で引き上げましょうか。また神竜の所に行くだけだけどね」

商人「だよね…でも、また体力も上がったし…今度こそは…」

盗賊「しんりゅーのまるやきだな!!」

747: 2015/06/27(土) 00:24:31 ID:FLzwR03o
――341日目、ノアニールの宿屋

商人「うーん、今回は19ターンだったかあ…タイ記録だけど…」

魔法使い「そうねえ、ここから先が厳しいのよね…」

盗賊「あたまもぐのはきびしいな!!」

魔法使い「それはそうでしょうね…」

商人「じゃあまたきのみ集め?いよいよ体力999を目指して…」

盗賊「とーぞくはまたすぐしっぽちぎりにいきたいぞ!!」

魔法使い「そうしたいのはやまやまだけど…1度アリアハンに戻らなければいけないわ。大臣から帰還命令が来てるのよ」

商人「大臣さんから?今までそんな事あったっけ?」

魔法使い「いいえ。何か起こったのかしらね…?ろくでもないこと企んでそうだけど…」

――342日目、ルイーダの宿屋

大臣「もはや必要ないかとも思っていたが…いよいよ出番が近いようですぞ。心の準備は出来ていますかな?」

???「はい、楽しみです!」

大臣「ふむ、では後はあの者を呼んで…」

749: 2015/06/27(土) 21:14:29 ID:BdrkkbwY
――343日目、ルイーダの酒場

兵士「なんですか大臣、こんな所に呼び出して」

大臣「おお来たな、どうだ?近衛兵の仕事には慣れたか?」

兵士「まあ、倉庫番よりは退屈しないですかね」

大臣「そうか…慣れてきた所を悪いが、お主にはまた別の仕事をしてもらうようでな」

兵士「別の…?なんですか?」

大臣「お主も聞いているかもしれんが、あの3人は今強大な存在と戦っておる。しかし思うような結果が出ていないらしい。そこでだ…」

兵士「…というと、まさか俺に…」

大臣「―ノレビス様と行く!!ロマリア2週間の旅ー!!」クワッ

酔客「わーわー!!」「ピーピー!!」「脱げー!!」

兵士「………は?」

大臣「というわけで、お主にはこちらの国賓、ノレビス様をロマリアまで連れていってもらう事になった。くれぐれも粗相のないように」

ノレビス「よろしくお願いします~」ニコニコ

兵士「いや、何がなんだかさっぱりなんですが…」

大臣「なんだ、ここまで言っても分からんのか?仕方ないのう」

750: 2015/06/27(土) 21:28:41 ID:BdrkkbwY
兵士「いや、ほぼ何も説明してもらってないですが…えっと、まずこちらの女性は?」

ノレビス「ノレビスです。よろしくお願いします~」

大臣「こちらはアレフガルドからお越しになった精霊ノレビス様だ。なんとアレフガルドそのものをお創りになった偉大なお方だそうだ」

ノレビス「はい、こう見えても凄いんです!!」

兵士「国賓ってレベルじゃないじゃないですか!?…そんな方がなんでロマリアに?」

ノレビス「それはですね…」

エルフ「ルビス様!?なんでこんな所に!?」

ノレビス「あら、貴方は…こんな所にいたんですね」

エルフ「ルビス様がバシルーラで飛ばしたんでしょう?それよりなんで…」

ノレビス「ダメですよ、今はルビスじゃなくてノレビスです」

エルフ「ノレビス!?じゃなくて、なんでここに…」

ノレビス「えーと、勇者が合流する日まで間が持たないし、マンネリ化で読んでる方も飽きてくるって…」

大臣「ノレビス様、その話は今は…」

ノレビス「あ、これ話しちゃいけないんでしたっけ?じゃあ、えーと、上の世界の様子を見にきたんです。モンスター格闘場という所で遊びたいし…」

エルフ「格闘場ならメルキドにもあったけど…」

751: 2015/06/27(土) 21:41:35 ID:BdrkkbwY
ノレビス「やだ、大地の創造主が賭け事なんてしてたらドン引きですよ~」

兵士「俺は既にかなり引きぎみですが…」

エルフ「…あきれた。それでこの人間と一緒に旅に出るの?ダメよ、人間なんか!」

ノレビス「じゃあ貴方も一緒に来てください、良いでしょう?」

エルフ「一緒に!?…いいわ、一緒に行く。人間なんかに任せてられないし…」

大臣「おお、では3人での旅ですな?というわけだ、しっかり働くんだぞ」

兵士「俺には未だに何がなんだか…とりあえず、ロマリアに行けばいいんすね?」

大臣「そうだ。ああ、さっきも言った通り2週間以内でな」

兵士「なんで2週間なんですか?」

大臣「それはお前、魔法使いが商人と二人でロマリアにたどりついたのが旅立ちから2週間だったからだ」

兵士「あいつらが2週間か…」

大臣「お前達は3人だ。出来るだろう?」

兵士「出来るだろうって…俺に拒否権は?」

大臣「もちろんあるぞ。城勤めの仕事ごとになるがな」

兵士「首ですか!?…分かりましたよ、やりますよ…

753: 2015/06/27(土) 21:51:21 ID:BdrkkbwY
魔法使い「なんだか面白い話になってるわね」

大臣「おお、来たか。話は聞いたな?」

商人「はい!…えっと、で、あたし達は?」

大臣「うむ、しばらくここで休んでてくれ」

ノレビス「あ、皆さんお久しぶりです!この前は…」

盗賊「あ、ルビスさまだ!!ごはんおごって!!」

ノレビス「ごはん!?すみません、今持ち合わせが…」

盗賊「おごってくれないのか!?やっぱりケチだな!!」

ノレビス「そんな、ひどい…」

魔法使い「もう、ルビス様にたからないの!冒険者登録しているんだもの、待機中は食事はタダよ。貴方も私達と旅する前はそうだったでしょう?」

盗賊「おー、そうだな!!ルイーダねえさん、ごはんとスープとステーキと…」

魔法使い「…全く。で、貴方大丈夫なの?ロマリアまでって結構大変よ?」

兵士「お前と一緒だよ。これが命令ならやるしかねえ」

魔法使い「まあそうね。ふふ、宮仕えは大変ね」

兵士「ああ、お前が戻ってこない理由、少しは分かった気がするよ…」

754: 2015/06/27(土) 22:05:43 ID:BdrkkbwY
大臣「さて、では早速出発してもらう。これは路銀だ、少ないがな」ジャラ

兵士「…191ゴールドっすか…」

大臣「うむ、それで装備など調えるがいい…なんだ?まさか少ないなどと言う気では…」

魔法使い「どう考えても少ないでしょう…大臣、どうのつるぎがいくらするか知ってます?」

大臣「おお、これでは1つしか買えんな、いや、これは大変だ、はっはっはっ」

ノレビス「うふふ、大変ですね~」

魔法使い「…本当に大変ね」

兵士「ああ…」

魔法使い「仕方ないわね…じゃあこれ、3人分あげるわ」

兵士「これ…?なんだ、靴か?」

エルフ「あ、これってしあわせのくつ!!」

ノレビス「あら、懐かしいですねえ」

魔法使い「これを装備してけばいくらか旅も楽になるはずよ。頑張ってね」

兵士「ああ…でもいいのか?これは貴重な物じゃ…」

商人「だいじょーぶです!!あたし達は40足位持ってますよ!!」

755: 2015/06/27(土) 22:22:28 ID:BdrkkbwY
エルフ「しあわせのくつを40!?やっぱりこの人間達はただ者じゃない…」

兵士「そうか…じゃあありがたくいただいていこう。すまないな」

魔法使い「いいえ、幸運を祈っているわ」

大臣「靴で思い出したが、魔法使いよ、王から渡されたあの靴も…」

魔法使い「ああ、もうじゃのくつね」

ノレビス「あ、読んでる方も誰も覚えてなさそうなオリジナルアイテムですね!」

大臣「ルビス様、その話は今は…」

ノレ「あ、これも話しちゃいけないんでしたっけ?えーと、これがあれば全滅しても王様の所に戻れるんですよね?」

商人「そうです!あたし達は2回全滅したから、あと3回しか使えないけど…」

ノレビス「大丈夫です、私は大地を創造するほどの精霊ですよ?この靴をもう1つ作るくらい…」ペカー

兵士「…おお、同じ靴が…!」

エルフ「さすがノレビス様ね」

ノレビス「…うーん、ちょっと失敗ですね。これだと1回しか戻ってこれなそうです…まあ大丈夫ですよね!」

盗賊「なんだ…モグモグ…やっぱり…モグモグ…たいしたこと…モグモグ…」

魔法使い「食べるかしゃべるかどっちかにしなさいよ…」

756: 2015/06/27(土) 22:28:31 ID:BdrkkbwY
ノレビス「た、大したことなくはないですよ!?ほら、私の力を使って、私は遊び人レベル1になりました!!」

魔法使い「レベル1に?しかも遊び人…?」

ノレビス「そうです!せっかく遊びに来たんですもの!!あ、せっかくだから貴方も魔法使いのレベル1にしておきましたよ」

エルフ「ちょっ!?ノレビス様!?」

ノレビス「貴方も一からいろいろ経験しないと!さあ、レッツゴー!!」

エルフ「ちょっと、ノレビス様!」

兵士「………」ハァ…

魔法使い「心中察するわ…」

商人「え、えーと…前置きが長くなりましたが、明日からいよいよ番外編の旅がスタートです!よろしくお願いします!!」

魔法使い「そして貴方は誰に話してるの…?」

761: 2015/06/28(日) 13:48:56 ID:FxBMe0KM
兵士「さて…まずは買い物だな…どうのつるぎとたびびとのふくを買って…」

エルフ「もう残りがほとんどないじゃない」

兵士「やっぱり足りないな…とはいえ、後は魔物を倒して稼ぐしかないか…」

ノレビス「じゃあ早速出発ですね!」ワクワク

兵士「いや、さすがにやくそうくらいは買って…そうだな、じゃああんたが持っててくれ」

エルフ「私が?なんでよ!」

兵士「俺は攻撃する機会が多いし…」

ノレビス「私、遊んでて使わないかもしれませんよ?良いんですか?」

エルフ「良いんですかって…分かった、私が持つ」

兵士「ああ、すまないな…さて、じゃあ出発だな」

ノレビス「いよいよですね、ワクワクします!!」

エルフ「あんまり羽目外さないでよノレビス様…」

762: 2015/06/28(日) 14:04:30 ID:EK/.Ykis
――アリアハン郊外

ノレビス「あ!兵士さん、あの塔はなんですか?」

兵士「あれですか?あれはナジミの塔と言って…」

ノレビス「小島に塔が建っているんですね!是非行ってみたいです!」

兵士「そうですね、大臣にも出来るだけ国賓の望みを聞くように言われてますし…」

ノレビス「じゃああの船で行きましょう!」

兵士「船?いや、それは…」

エルフ「ノレビス様、船なんかに乗って魔物に会ったら私達あっという間に海の藻屑よ」

ノレビス「えー!?だってすぐそこですよ?魔物が出る前に着くんじゃ…」

兵士「いや、確かに近いですが、万が一という事もあります。ここは歩いて行くべきでしょう。魔法使いも、ロマリアに行くにはまずナジミの塔へ行って腕を磨いた方がいいと言っていたし…」

ノレビス「そうですか…分かりました、じゃあ歩いて行きましょう!」

兵士「ええ、そうしましょう。じゃあまずはレーベに行って、それからどのルートで塔へ行くか考えましょう」

ノレビス「はーい!!」

エルフ「…別の村、か…」

763: 2015/06/28(日) 14:23:10 ID:EK/.Ykis
――ルイーダの酒場

盗賊「んぐ…んぐ…ルイーダねえさん、おかわりー!!」モグムシャ

商人「もう、盗賊ちゃんったら…冒険もしないのにそんなに食べたら太っちゃうよ?」

盗賊「食べないといがなまるんだぞ!!食べつづけるには食べつづけないといけないんだぞ!!」

魔法使い「何よそれは…」

ルイーダ「でもどうだい?久しぶりだろう、こんなにゆっくり休んだのは?」

魔法使い「そうねえ…退屈だわ」

商人「そだねー。2週間もこんなだとちょっとね…」

魔法使い「まあ、あの人たちが早くロマリアに着けば、私達の出番も早くなるんでしょうけど…」

商人「早く、かあ…どうだろうね?しあわせのくつ履いてるから、あたし達よりレベル上がるのは早いよねえ?」

盗賊「でもたびなれてないとたいへんだぞ!!モンスターかいたいするのにじかんがかかっちゃうぞ!!」

魔法使い「貴方じゃないんだから、いちいち魔物を解体したりしないでしょう…それに…どっちかといえば、あの人たちが食べられてないかが心配ね…」

764: 2015/06/28(日) 15:16:00 ID:EK/.Ykis
――レーベ郊外

おおがらすのこうげき!!

ノレビス「痛い痛い、このからすのクチバシ痛い!!」

エルフ「ほら、何やってるの人間、早く魔物倒しなさいよ!!」

兵士「分かってる…そりゃっ!!」ザクッ

――まもののむれをやっつけた!!

エルフ「大丈夫、ノレビス様?」

ノレビス「だ、大丈夫です…」ヨロヨロ

兵士「ふう、氏なずに済んで良かった…しかし、たった2回の戦闘でボロボロだな…」

ノレ「はあー、疲れました…」

兵士「もう少しでレーベです、頑張って下さい…しかし、つくづくあいつらは凄いな、こんな旅を一年近く続けてるのか…」

765: 2015/06/28(日) 15:27:38 ID:EK/.Ykis
――レーベの村

ノレ「へえー、ここがレーベですか…のどかな所ですねー」キョロキョロ

兵士「あんまりあっちこっち行かないで下さいよノレビス様…っと、あのエルフは…おい、何やってんだ?」

エルフ「…どうしてもこの村に入らないと駄目なの?」

兵士「なんだ、エルフは田舎が苦手なのか?」

エルフ「そうじゃないわよ。っていうかあんた達人間はよく他人の土地にズカズカ入っていけるわね」

兵士「他人の土地…?ああ、そう言われればそうか。エルフは他の村に行ったりはあまりしないのか?」

エルフ「しないわよ、よそはよそだもの」

兵士「そういうもんか…まあ、人間はエルフとはちがうんだよ。他の村に入っても咎められたりしないさ。それに目的のロマリアは他の国だぜ、そんな事言ってたら…」

エルフ「分かった、分かったわよ!入れば良いんでしょ…ノレビス様ー!!」タタタ…

兵士「ふう、やれやれだな…しかし今日はもう休むようだろうな…あっという間に1日が終わっちまったが、こんなペースで2週間以内にロマリアに着けるのか…?」

768: 2015/06/29(月) 18:03:05 ID:trj/hXCY
――344日目(2日目)、レーベの宿屋

ノレビス「おはようございます!今日はいよいよあの塔まで行くんですよね!」

兵士「いや、まずはアリアハンに戻ります。金も少し貯まったし、あっちで買い物を…」

エルフ「なんでわざわざアリアハンまで戻るの?こっちで買い物すれば良いじゃない」

兵士「こっちの武器や防具は高いんだよ。モノはいいがな…」

エルフ「面倒くさいわね」

ノレビス「まあ、仕方ないですよ。それに、すぐに旅が終わっても勿体ないもの。ゆっくり楽しみましょう!」

エルフ「…私は早くノレビス様にはアレフガルドに戻って欲しいんだけど」

兵士「俺も出来れば早目に任務完了といきたいが…国賓の意に沿わなければな。ふう…」

769: 2015/06/29(月) 18:13:12 ID:trj/hXCY
――アリアハン郊外

ノレビス「うう~、からすに突っつかれてフラフラです…」フラフラ

エルフ「大丈夫ノレビス様!?ほら、やくそうを使って…」

ノレ「だ、大丈夫です…ほら、すぐそこに町が見えてきましたし、やくそう代は節約しないと…」

兵士「なんでそんな庶民感覚なんですか…金は気にしないで、やくそうを…」

――スライムがあらわれた!!おおがらすがあらわれた!!

兵士「くっ、こんな時に大量に…!ノレビス様、身を守って…」

ノレビス「ほら、どうですか?私の華麗なダンス!」フラフラ…

エルフ「ちょっ…!?ノレビス様、命懸けで遊ばないで!!」

おおがらすのこうげき!!ノレビスはしんでしまった!!

エルフ「ノレ、ノレビス様!?人間、あんたがしっかりしないから…!」

兵士「全く、なんて失態だ!…しかしこんな時に遊ばなくても良いのに…何考えてるんだこの方は…?とにかく、ここを切り抜けてアリアハンに帰る!踏ん張ってくれよ!」

エルフ「あんたに言われなくても分かってるわよ人間!」

771: 2015/06/29(月) 18:26:35 ID:trj/hXCY
ノレビス「すみません、遊んでたら氏にました…」

兵士「ええ、出来れば戦闘中に遊ぶのは控えてもらえれば…」

ノレビス「それは出来ません!遊び人てますから!」キリッ

兵士「…そっすか。なあ、あんたからも何か言ってくれよ」

エルフ「私の言うこと聞くならそもそもこんな所に居ないわよ」

兵士「ああ、そうだな…」

魔法使い「旅立ち早々大変みたいね」

兵士「ああ…全くだ。お前達は凄いよ、こんな旅を一年近くも…」

魔法使い「何言ってるの、私達だって最初の頃はてんやわんやだったわよ」

商人「そうそう、魔法使いちゃんったら貧弱だったから、何回も氏んだよね!」

兵士「へえ、お前がねえ…そういやよく棺桶になって教会に担ぎ込まれてたな」

魔法使い「むっ…覚えていて欲しくない所を覚えてるのね」

兵士「そいつは悪かったな…さて、じゃあ俺は行くよ。本当は買い物に来たんだが、蘇生代で消えちまった。まずは金を稼がないとな…」

商人「…と、このような序盤の金欠状態も商人がいれば万事解決!!皆さん、パーティーに商人を!」

魔法使い「…誰に売り込んでるのよ」

772: 2015/06/29(月) 18:41:17 ID:trj/hXCY
――レーベ郊外

エルフ「…さっきからスライムやからすを倒してばっかり。人間、ちゃんと目的覚えてるの?」

兵士「覚えてるよ。覚えてるが…どこへ行くにも先立つものがないとな」

ノレビス「そうそう、私達にはお金がありません!」

エルフ「お金がないのノレビス様を蘇生したせいなんだけど…」

兵士レベル4「だが、金を稼ぐついでにレベルが上がった。これでこれからの旅もかなり楽になったはずだ」

ノレビスレベル4「そうですね!でももっともっとお金を稼がないと…」

エルフレベル4「でもノレビス様、私もう魔力ないよ。今日は…」

兵士「そうか、魔法使いは魔力ってものを消費するんだな…なああんた、あんたの魔力はパーティーの大事な生命線だ、だから…」

エルフ「何よ、魔力が足りないって言うの!?」

兵士「そうじゃない、魔力は減るものだ、無くなるのは仕方ないが、出来るだけ節約してくれ。あんたの魔力分しか俺らは行動出来ないようなもんだからな」

エルフ「何よ、結局足りないって言いたいんじゃない!」

ノレビス「そうは言ってないでしょう?そうツンツンしないの」

兵士「まあ、魔力が足りなくなるのは呪文以外の攻撃力が足りないせいでもあるからな、出来ればノレビス様にこんぼうくらいは買わなければいけないが、防具も買いたいしな…くそ、金が足りない…大臣も王様をケチだケチだといってるくせに、自分も変わらないじゃないか…」

775: 2015/06/30(火) 17:50:40 ID:TlAE7nUM
――345日目(3日目)、アリアハン

エルフ「何よ、またこの町に戻って来て」

兵士「いや、多少金も貯まったし、ノレビス様に装備をな…ノレビス様、まずはこれを」

ノレビス「ヘー、変わった盾ですね」

エルフ「ってこれ、ただのなべのふたじゃない!こんなモノをノレビス様に持たせる気!?」

兵士「まあ、悪いとは思うが、先立つものがな…あとこれも…」

ノレビス「おー、こんぼう!」ブンブン

エルフ「ちょっ…!おなべのふたにこんぼうって、ノレビス様になんて格好をさせるのよ!!」

兵士「ああ、申し訳ないが、金が…」

エルフ「お金お金って、人間ってなんでお金がないと何も出来ないのよ!!」

ノレビス「まあまあ、郷に入れば、って言うじゃないですか。私は構いませんよ、楽しげな格好じゃないですか!」

兵士「お気に召してもらえたなら良いですけど…」

エルフ「…まあ、ノレビス様がそう言うなら…」

ノレビス「それで、今日はいよいよあの塔に行くんですか?」

兵士「いや、今日まで準備をします。もう少し装備を調えたいので…ふう、旅ってのは金欠との戦いでもあるんだな…」

776: 2015/06/30(火) 18:03:40 ID:TlAE7nUM
――夜、レーベ郊外

エルフ「夜まで魔物と戦い続けるなんて…もう身体中に魔物の地の臭いが染み着いちゃったよ…まだお金が必要なの!?」

兵士「そうだな、満足いくまで、とは行かないがまあ、ある程度はな」

ノレビス「じゃあこれから買い物ですね!行きましょう!」

兵士「それが、もう夜なんで、買い物はまた明日になります…」

エルフ「散々戦った上に買い物出来ないの!?」

兵士レベル6「仕方ないだろ、夜になるまで金が貯まらなかったんだからな。だがおかげでレベルは上がった。明日にはナジミの塔へ行けますよ」

ノレビスレベル6「おお、ついにですね!頑張りましょうね!」

エルフレベル6「…本当に大丈夫なの?」

兵士「ああ、明日また装備を調えればな。塔の中には宿屋もあるって言うし…」

エルフ「塔の中に宿屋があるの?」

兵士「ああ、魔法使い達が言ってたよ」

ノレビス「へえー、湖の塔の宿屋ですか。なんだかオシャレですね!是非泊まってみたいです!」

兵士「ええ、おそらくは1泊していく事になると思いますよ。一筋縄では行かない場所のようですし…それにやくそうを買う金もあまりですからね、もしかしたら2泊以上する可能性も…ったく、ここまで金に悩まされるとは思わなかったよ…」

777: 2015/06/30(火) 18:14:24 ID:TlAE7nUM
――ルイーダの酒場

商人「ねえねえ魔法使いちゃん!あたし大変な事に気づいたんだけど!」

魔法使い「何よ、大声出して」

盗賊「どーせたいしたことないぞ!!ルイーダねえさん、ごはんー!!」バンバン

商人「大したことなくないよ!!ねえ魔法使いちゃん、今あの人達が旅してるでしょ?」

魔法使い「ええ、それが何か?」

商人「このお話の主人公兼めいんひろいんのあたしがいないって大変だよ!!危機的状況だよ!!」

魔法使い「ああ、そうね…」

盗賊「ヒロインポイントは…モグモグ…せっしゅカ口リーりょうできまる…モグモグ…だから…モグモグ…メインヒロインはとーぞく…」

商人「カ口リーでヒロイン力が上がるの!?てゆーか盗賊ちゃんがめいんひろいんだったの!?」

魔法使い「なんでカ口リーとヒロイン力が繋がってるのよ…それに貴方、タイトル見たことないの?主役は…」

商人「タ、タイトル位ならすぐ変えられるし!!少なくともこのレス分は…ほら見てみて、いつもみたいに名前欄が…ああっ!?」

盗賊「おー、たしかにしょーにんがメインなタイトルだな!!」

商人「そんな事ない!!そんな事ないもん!!」

魔法使い「全く、騒がしいんだから…誰が主役だとかヒロインだとか、どうでも良いじゃない…」

781: 2015/07/01(水) 17:09:04 ID:sxg3Xvu.
――346日目(4日目)、アリアハン

エルフ「もう、行ったり来たり面倒くさいわね!!」

兵士「まあそう言うなよ。今日はあんたの防具を買いに来たんだからな…ほら、たびびとのふく」

エルフ「…これ、私に?」

ノレビス「あら、良いじゃないですか!」

兵士「本当は武器も買ってやりたいんだが、金がな…もうしばらく素手で戦ってもらわなければならないが…」

エルフ「…いいわよ、私は呪文で戦うし………服、ありがと」

兵士「あんたに倒れられると困るからな。さあ、あとはやくそうを買って、それからナジミの塔へ行きましょう」

ノレビス「やっとですね、楽しみです!…あ、ちなみに私達は袋無しで旅しています。道具が混ざるといけないので…」

エルフ「袋必要なほどアイテム買うお金もないけどね」

兵士「二人とも誰に説明してるんだ…?」

782: 2015/07/01(水) 17:25:08 ID:sxg3Xvu.
――岬の洞窟

ノレビス「おおー、洞窟ですね!」キョロキョロ

エルフ「薄暗くってじめっとして魔物もいて…はあ…」

兵士「反応が対称的だな…しかし、魔物が大して強くないのは良かった」

ノレビス「ええ、外の魔物と大差ないですねー…あ、宝箱!」

エルフ「ノレビス様、あれもう空っぽだよ」

ノレビス「ええー!?そんな…」

兵士「宝箱なんかは全部魔法使い達が開けたはずだって言ってましたよ…なるほど、あいつらが俺ら程金欠じゃない様だったのはこういう事でもあるんだな…」

エルフ「行く先々で宝を漁ってたって訳ね」

兵士「その言い方はあれだが…まあそういう事なんだろうな」

ノレビス「じゃあ私達の金欠は約束されてたようなものですね!」

エルフ「そんな約束嫌よ…」

兵士「全くだな。そういう点も踏まえて大臣には金を出してもらいたかったもんだな…」

783: 2015/07/01(水) 17:36:29 ID:sxg3Xvu.
――ナジミの塔

エルフ「なんだ、あっさり塔まで来れたじゃない」

兵士「ああ、幸運なのか、それとも運が良いのか…いや、魔法使い達に道筋を大体聞いてたからかな…」

――いっかくうさぎがあらわれた!!じんめんちょうがあらわれた!!

ノレビス「あ、魔物ですよ!」

エルフ「あの蝶って確か…」

じんめんちょうはマヌーサを唱えた!!兵士はまぼろしにつつまれた!!ノレビスはまぼろしにつつまれた!!

ノレビス「ああ、お花畑が見えます~」

エルフ「ノレ、ノレビス様、しっかりして!」

兵士「幻影呪文を唱える蝶か…!旅立つ時に商人から対処法を聞いたような…確か…」

商人(あのですね、マヌーサかけられると魔法使いちゃんでさえすっごいないすばでぃーに見えて…って痛い痛い!!何するの魔法使いちゃん!?)

兵士「………すまん、呪文で対処頼む!!」

エルフ「もう、仕方ないわね!!…メラ!!」ゴゥッ

じんめんちょうをたおした!!

兵士「よし、いい調子だ!!………あいつがナイスバディにか…いやいやいや、今は戦闘中だぞ!?集中して…うおおっ!」ザクッ…

784: 2015/07/01(水) 17:47:16 ID:sxg3Xvu.
兵士「――よし、おかげで片付いたよ。ありがとう」

エルフ「…あんたさ、戦闘中に何か考え事してなかった?」

兵士「え?いやいや、そんな事はないぞ?」

エルフ「ふーん…」ジー

兵士「な、なんだよその目は…あ、ほらノレビス様、宿屋が見えましたよ!」

ノレビス「あ、本当ですねー!」

兵士「今日はもうあそこで休みましょう…あんたも、今の戦いで魔力を相当使っただろ?」

エルフ「…まあね」

兵士「よし、決まりだ…すまない、誰かいるか?」

宿屋「おお、久しぶりのお客さんだ!!嬉しいなあ!…以前来たのはお嬢さん方だったが、あんた方もまた…」

兵士「…お嬢さん方?ああ、あいつらか…」

宿屋「おや、あのお嬢さん方をご存じかね?」

兵士「ええまあ…つっても、あの3人を知らないアリアハン人なんていないと思うが…一晩良いかい?」

宿屋「ええ、ええ、喜んで!」

ノレビス「やった、湖の塔のオシャレな宿屋に宿泊ですね!」

786: 2015/07/02(木) 18:13:23 ID:8YE4mZJ6
――347日目(5日目)、ナジミの塔

ノレビス「今日はこの塔のてっぺんまで上るんですね!私高い所大好きなんです!!」

エルフ「うん、よく分かるよ」

兵士「…ノーコメントで」

ノレビス「…?それより、道はこっちで良いんですか?」

兵士「ええ、あいつらが言うにはですが…ああ、階段ですね」

エルフ「ここって何階まであるの?」

兵士「確か4階だったはずだ。今は2階だな」

エルフ「結構高いね。ノレビス様の塔は5階だっけ?」

ノレビス「そうですよ、私、高い所好きですから!!」

エルフ「うん、知ってる」

兵士「……」

787: 2015/07/02(木) 18:21:20 ID:8YE4mZJ6
エルフ「…この階段上れば4階だよね?なんだ、割りとあっさり上れたじゃない」

兵士「ああ、確かに魔物も強くなったが、あんまり遭遇しなかったからな…これも道に迷わず来れたおかげかな」

ノレビス「ほら、早く上に行きましょうよ!」タタタ…

エルフ「全く、なんとかは高い所が好きよね」

兵士「おいおい…」

ノレビス「4階、到着ー!!…あら?まるでお部屋みたいです…あ、おじいさん?」

兵士「っと、あんたは…」

老人「兵士よ、来たか。どうじゃ?とうぞくのかぎは役に立ったか?」

兵士「え?ええ、まあ、そうですね…」

老人「そうか。やはりわしの夢はよく当たる」

エルフ「何?知り合いなの?」

兵士「いや、初めて会ったが…」

エルフ「じゃあ寝惚けてるの?それともぼけてる?」

兵士「うーん…」

788: 2015/07/02(木) 18:31:20 ID:8YE4mZJ6
ノレビス「おー、やっぱり良い眺めですね!」

エルフ「まあ、悪くないわね」

兵士「満足してもらえたなら何よりです。さあ、では下りますよ」

ノレビス「もうですか?うーん…でも仕方ないですね、早くロマリアで博打三昧したいですから!」

エルフ「こんなヒトが私達の世界の創造主…」

兵士「あー、それで、これからだが…この塔の地下からアリアハンの城かレーベの近くに行けるらしい」

ノレビス「お城ですか!良いですね!」

ノレビス「お城かあ…ちょっとやだな、落ち着かなそう…」

兵士「で、この塔を上る間に金も貯まったし、ここはレーベに行って買い物をしようかと…」

ノレビス「えー、お城は後回しですか…」

エルフ「ノレビス様、こっちに来たときお城に行ったんじゃないの?」

ノレビス「いいえ、直接酒場に行きましたよ。お酒の匂い、じゃなくて冒険者の気配を感じたので…」

エルフ「………」

兵士「えっと、じゃあレーベに行きますから…このヒト、もしかして最初から遊び人みたいなヒトだったんじゃないのか…?」

792: 2015/07/03(金) 17:33:09 ID:RbxmE.ho
――348日目(6日目)、レーベ

兵士「さてと…まずは買い物だな。じゃあ…ノレビス様、このけいこぎを…」

ノレビス「えー、こんな地味なの着るんですか?」

エルフ「いつまでもそんなはしたない格好してられないでしょ」

ノレビス「はしたないかもしれませんけど、それも遊び人ならではです!!」

エルフ「はあ…頭痛い…どんどん本物の遊び人みたいになってるじゃない…」

兵士「えーと…で、あんたはこのブロンズナイフ」

エルフ「私に武器?だから私は呪文で…」

兵士「ああ、分かっているがロマリアへ続く洞窟は長丁場らしい。魔力の節約のためにも、これは持っておいた方がいい。今更スライムなんかに呪文使ってられないだろ?」

エルフ「…分かった。じゃあ持っとく」

兵士「ああ、そうしてくれ。じゃあ買い物はこれくらいにして…」

エルフ「待ってよ。あんたは何も買わないの?」

兵士「俺か?俺は…俺の物はアリアハンに戻ってから買うことにするよ。ここの物は高くていかん」

エルフ「ふーん…」

兵士「さて、じゃあアリアハンに行きましょう。無事ナジミの塔の上れた事も報告しないとな…」

793: 2015/07/03(金) 17:44:00 ID:RbxmE.ho
――アリアハン

商人「へー、もうナジミの塔クリアしたんですか!?早いですね!魔法使いちゃん、あたし達って何日目位でクリアしたっけ?」

魔法使い「私達は8日目だから、かなり早いわね」

兵士「まあ、俺らは3人だし、道もお前達に教えてもらったし…」

エルフ「しあわせのくつももらったからね」

盗賊「そーだな、カンシャのしるしにごはんおごって!!」

魔法使い「すぐごはんたからないのよ…」

ノレビス「この調子で、明日にでも賭け事三昧です!」

商人「賭け事三昧!?でも…」

魔法使い「ええ、いざないの洞窟は結構大変よ。しかも貴方、そんな装備で行くつもり?」

兵士「え?いや、ここで何か買ってくつもりだが…」

魔法使い「悪いことは言わないから、1日位お金稼いでから行った方がいいわよ。そうね、レーベの西側なら、腕試しも出来るし丁度良いと思うわ。あと…ロマリア行く前に大臣に1回くらいは報告するのよ」

兵士「報告?お前いつも面倒臭がってたじゃないか」

魔法使い「面倒でもするの。宮仕えのつとめよ」

兵士「そうか、そうだな…じゃあ行くか。しかし本当に面倒だな…」

796: 2015/07/04(土) 23:07:37 ID:YcT/1BHU
――アリアハン城内

大臣「ほう、ではもうロマリアへ向かうつもりか」

兵士「ええ、魔法使いからはもう少し装備を調えてからの方が良いと言われましたが」

大臣「ふむふむ、今の自分の立場を上手く使って会話の機会を増やしてるようだな。感心感心」ニヤニヤ

兵士「そ、そういうわけでは…それより、あのノレビス様ですが…本当の所はどういうヒトなんですか?」

大臣「どういうも何も、前話した通り、下の世界の創造主ということだそうだ」

兵士「ことだそうだって…とてもそうは見えませんが…」

大臣「あの魔法使いもそう言っていたのだから間違いないだろう。なんだ、任務に不満でもあるのか?」

兵士「そりゃあありますよ。資金の少なさとか…」

大臣「何を言っとる、魔法使い達はもっと少ない金額しかもらえなかったのだぞ」

兵士「しかしあいつらは…」

大臣「それに、あまり難易度を下げては面白くないからな…」ボソッ

兵士「…?今何と…?」

大臣「いや、そなたの旅が充実したものであるよう祈っているという事だ。まあ頑張れ、はっはっはっ!!」

兵士「他人事だと思って…」

797: 2015/07/04(土) 23:18:54 ID:YcT/1BHU
魔法使い「…じゃあ、彼が報告してる間にお城の中でも案内するわね」

エルフ「広い城。やっぱり落ち着かない…」

ノレビス「うーん、おっきくて良いですね!是非私の物にしたいです!」

魔法使い「ええ、それは無理です」ニッコリ

ノレビス「無理なんですか!?何か方法があるのでは…」

エルフ「無茶ばっかり言って…」

魔法使い「一応私もこのお城に仕えてる人間だから、このお城を落とすなら私を倒せる位にならないといけないけど…出来ますか?」

ノレビス「うーん…何とか裏口から…」

エルフ「裏口って何?」

魔法使い「…ふう。彼も苦労してそうね。全くくろうにんなんだから…」

エルフ「そういえばさ、あんたあの兵士とどういう関係なの?」

魔法使い「関係?私と彼はこのお城の同僚だけど…」

ノレビス「それだけですか?他に何か、こう…」

魔法使い「それ、商人にも聞かれたわね…何?私達兄妹にでも見えるのかしら?」

エルフ「…あー、なるほどくろうにんね」

800: 2015/07/05(日) 13:51:12 ID:FK0wp25g
――349日目(7日目)、アリアハン西部

兵士「さて…この大陸は西側の方が魔物が強いと言われているが…」

エルフ「東側と比べて人が住んでないからなの?」

兵士「まあそうだろうな。東側には城下町もあるし、一応俺らみたいな武装した兵もいるからな」

ノレビス「おー、さすがですね!」

兵士「でも西側はそうはいかない。多分、ナジミの塔より強力な魔物も出てくると思いますから、油断しないで…」

ノレビス「大丈夫ですよ!私が遊んでるうちにこの子が呪文でぱぱっとやっつけてくれますから!ね?」

エルフレベル8「遊んでないで魔物倒してよ…まあ、確かにギラ覚えたから、戦闘は楽になるけど…」

兵士「へえ、ギラって確か複数の魔物を攻撃出来るんだろ?すごいな」

エルフ「別に、これくらいの呪文…それに、魔力には限りがあるんだから、あんたが頑張らない理由にはならないよな人間!」

兵士「ああ、分かってるよ。だが、二人の事も頼りにしてるからな…さて、じゃあ行くか」

801: 2015/07/05(日) 14:01:16 ID:FK0wp25g
兵士「…さて、何度か戦闘したが、今のところは順調だな…」

――フロッガーがあらわれた!!バブルスライムがあらわれた!!

エルフ「また魔物が出たわよ!」

兵士「ああ、じゃあ二人はあの小さい方をやってくれ。俺はカエルを…」

バブルスライムのこうげき!!エルフはどくにおかされた!!

エルフ「うっ…気分悪い…」ヨロッ…

ノレビス「し、しっかりして下さい!今どくけしそうを…あれ?ど、どくけしそうは!?」

兵士「…しまった、買ってない…まずいな…」

エルフ「だ、大丈夫よ…それより、魔物を…」フラッ…

兵士「だ、だが…!いや、確かにまず魔物を倒さなければ…だらぁっ!!」ザクッ

ノレビス「えーい!」ポコッ

――まもののむれをやったけた!!

兵士「よし、倒したぞ!!さあ、急ごう…少しの間我慢してくれよ?」

エルフ「別に…あんたに心配されたくなんか…」

兵士「ああ、それだけ言えりゃあ大丈夫だ。さあ、急ぎましょう!」

803: 2015/07/05(日) 19:36:14 ID:nw9DGItA
――レーベの村、教会

神父「おお神よ!!この者の毒の穢れを清めたまえ!!」ペーペーペーペーペーペーペー

エルフ「ふう…」

ノレビス「助かりましたね!良かったです!」

兵士「ああ、一時はどうなるかと思ったが…さて、今日はもう休みましょうか?」

エルフ「大丈夫よ、まだいけるわ」

兵士「いや、無理はしない方がいい。今日はゆっくり休んで…」

エルフ「大丈夫って言ってるでしょ!!私、足手まといにはならないからね!!」

ノレビス「もー、まけずぎらいなんだから…」

兵士「…分かったよ、じゃあアリアハンまで行こう。またあっちで買い物しなければいけないからな」

エルフ「分かったわ、さあ行きましょう」スタスタ

ノレビス「もう、意地張って…」

兵士「…まあ、アリアハン方面は魔物も弱いし、安全でしょう。それに、あっちに着けば夜になりますし、そうなれば彼女も休むと言うでしょう。しかし、これから先はもっと厳しくなる。あまり無理はしないで欲しいが…」

805: 2015/07/06(月) 18:05:53 ID:kVL2llPM
――350日目(8日目)、アリアハン

兵士「…じゃあ、まずは俺の装備を買いますが、良いですか?」

ノレビス「はい、どかんと買っちゃって下さい!」

エルフ「戦士って体力はあるのに守備力はないよね」

兵士「それを装備で補わなきゃならないからな、金が掛かってしょうがない。さて…次はあんたにこれだ」

エルフ「はあ!?おなべのふた!?なんで私がこんなの…」

ノレビス「わー、お揃いですね!」

エルフ「こんなお揃い嫌よ!!」

兵士「そうは言っても、少しでも守備力を上げとかないとな。あんたはこのパーティーの要なんだし…」

エルフ「…はあー。まあいいわ、さっさと目的地に行ってこんなの捨ててやるわ」

ノレビス「ダメですよ、捨てるなら売って掛けに使いますからね!」

エルフ「………」フウ-…

兵士「…ま、なんにせよ目的に向かってモチベーションが高いのは良いこと…だよな…?」

806: 2015/07/06(月) 18:17:33 ID:kVL2llPM
――レーベ東部

――さそりばちがあらわれた!!

エルフ「それっ!ギラ!!」ゴオッ

――さそりばちたちをやっつけた!!

――フロッガーがあらわれた!!

エルフ「ギラ!!」ゴオッ

――フロッガーたちをやっつけた!!

――バブルスライムがあらわれた!!

エルフ「ギラ!!」ゴオッ

――バブルスライムたちをやっつけた!!

兵士「呪文ってのはすごいもんだな…」

エルフ「何よ、私が要だって言ってたのに、これくらい出来ると思わなかったの?」

兵士「いや、やってくれるとは思っていたが、想像以上だったよ」

ノレビス「おかげで私も遊びがはかどりました!!」ドヤッ

エルフ「その為に魔物を倒した訳じゃないんだけど」

807: 2015/07/06(月) 18:23:37 ID:kVL2llPM
ノレビスレベル10「しかもついでにレベルも上がりました!!」

エルフレベル9「レベルアップがついでなの?」

ノレビス「もちろん!!遊ぶのと賭けの資金を作るのがメインですよ!」

エルフ「そんな事の為に私は戦いを…」

兵士「まあ、心中察するがな…国賓の目的が賭けである以上は軍資金を稼がなきゃいけないのも確かだな」

エルフ「何よ、これから行く洞窟で稼げるんじゃないの?」

兵士「まあな。もしもの時はロマリアの周りで稼いでも良いが…あちらは稼げる代わりに魔物も強いらしいしな…」

ノレビス「大丈夫です、貴方達は強いですから!私は遊びますけど!」

エルフ「ノレビス様も手伝ってよ…ノレビス様が遊ぶ為のお金なのに…」

809: 2015/07/07(火) 17:28:07 ID:edRhgNxY
――351日目(9日目)、レーベ

兵士「よし、やっとかわのよろいが買えた。これで少しは戦士らしくなったかな」

エルフ「ふーん、けどそれでもう大丈夫なわけ?」

兵士「いや、あとはかわのぼうしだ。これはあんたにも買った、ほら」

エルフ「………ありがと」

ノレビス「あとはやくそうですね!いくつ買います?」

兵士「買えるだけ買いましょう。なると…や4つですね」

エルフ「4つ…足りるの?」

兵士「分からん。分からんが、これしか買えない以上は仕方ない」

ノレビス「大丈夫です!貴方の呪文でやられる前にやれば!!」

エルフ「まあ、そのつもりだけど…」

兵士「さて、これでできる限りの準備は出来た。じゃあいよいよロマリアに向かって出発しましょう」

ノレビス「いよいよ賭け三昧ですね!楽しみです!!」

エルフ「賭け三昧の前に洞窟を抜けなきゃいけないんだけど…本当しあわせものだよね」

810: 2015/07/07(火) 17:56:31 ID:edRhgNxY
――アリアハン、ルイーダの酒場

商人「ねえねえ魔法使いちゃん、あの人達今日ロマリアに行くんだっけ?」

魔法使い「そうねえ、無事なら、だけどね」

盗賊「たいへんな…モグモグ…どーくつ…モグモグ…なのか…?」モグモグ

魔法使い「そうねえ、個人的には…あまり思い出したくないわね」

商人「魔法使いちゃん何回も氏んでたもんね」

魔法使い「そうね…でも彼らは9日目で行くのよね。人数が多いとはいえすごいわね」

商人「うーん、ちょっと悔しいよね。あ、そうそう、良く書き手が東西を間違えますが、いつもの事だと思って暖かく見守ってやって下さい!」

盗賊「それで…モグモグ…ルザミにも…モグモグ…いくのに…モグモグ…まよった…」モグモグ

魔法使い「それも思い出したくないわね…」

811: 2015/07/07(火) 18:05:46 ID:edRhgNxY
――いざないの洞窟

エルフ「ねえ、ここ確かに魔物は強いけどさ…」

ノレビス「あんまり数は多くない見たいですよね」

兵士「そうですね、順調過ぎる位ですが…」

ノレビス「あーあ、これで洞窟の奥に隠された財宝でもあれば言うことないのに…」

エルフ「そういうのはもしあってもあの人間達が持ってってると思うけど」

兵士「だな。そもそもノレビス様は金銀財宝なんて俗っぽいものに興味あるんですか?」

ノレビス「ありますよ!売れば賭けに使えるじゃないですか!!」

兵士「そっすか…ん?なんだ、あれは…」

エルフ「あ、ノレビス様!あれって…!」

ノレビス「え?あ、あれは旅の扉!!」

兵士「旅の扉…?確かそれは洞窟の最後にあるって…もうこの洞窟終わりなのか?まだ魔物と4回しか戦ってないが…」

エルフ「良いじゃない、楽な分には。良かった、やっと旅が終わる…」フウ…

ノレビス「さあ、早く行きましょう!!まだ見ぬ賭けの国へ!!」

兵士「別に賭けの国って訳じゃないですからね…?」

812: 2015/07/07(火) 18:14:46 ID:edRhgNxY
――ロマリア城下町

兵士「ここがロマリア…」

エルフ「ここも騒がしい町ね…」フウ…

ノレビス「うーん、活気があって良いですね!さあ、賭場はどこでしょう?」キョロキョロ

エルフ「そんなに博打がしたいの?」

ノレビス「もちろん!!人は生まれながらにして博徒ですから!!私精霊ですけど!!」

エルフ「こんな俗っぽい精霊やだ…」

兵士「あー、盛り上がってる所申し訳ないですが…今日はもう宿屋で休みますよ」

ノレビス「えー!?なんでですか!?

エルフ「レーベからずっと歩きっぱなしだもの、ヘトヘトよ…」

兵士「ああ、俺も今日は休ませてもらいたい因みに明日はここの王様に挨拶に行きますから、賭け事は明後日ということに…」

ノレビス「ええー!?…まあ良いです。お楽しみは後って事ですね!!」

兵士「ええ、そんな所です…ふう、納得してくれたか」

エルフ「本当、賭けの何がそこまで良いんだろう?分かんないなあ…」

814: 2015/07/08(水) 17:41:48 ID:jFjg2cmA
――353日目(11日目)、ロマリア

ノレビス「やっと賭けデーですね!!さあ行きましょう!!すぐ行きましょう!!さあさあさあ!!」

エルフ「ちょっと、落ち着いてよ!」

ノレビス「これが落ち着いていられますか!!さあさあさあ!!」

兵士「はいはい…でも俺は賭けはあまり好きじゃないんで、ロマリア観光でもしてますよ。ノレビス様はたのしんできて下さい…あんたはどうするんだ?」

エルフ「私はノレビス様についてく。一人にしたら不安だもの…」

兵士「ああ、そうだな…じゃあすまんが頼む」

ノレビス「よし、じゃあ行きますよ!!」グイグイ

エルフ「ちょっと、引っ張らないでよ!!」

兵士「…やれやれ、これで満足してくれれば良いがな…」

815: 2015/07/08(水) 17:58:23 ID:jFjg2cmA
「――さて、この町も粗方歩いたかな。じゃあノレビス様達の様子を見に行くか…ん?なんだなんた、ノレビス様と一緒じゃなかったのか?」

エルフ「だって…格闘場は音楽と人間達や魔物の叫び声でうるさいんだもの。とても居られないわよ…」

兵士「なるほどな、まあ俺も得意ではないが…さて、ノレビス様はどうなってたかな?」

エルフ「…やっぱりうるさい。あ、ノレビス様、どう?」

ノレビス「あ、二人とも。それが…一時は460ゴールドくらいまで貯まったんですけど、今は300ゴールドを切ってしまいました…」

兵士「最初の手持ちは344ゴールドでしたっけ?今の時間まで使いきらずにいるならまずまずじゃないですか?」

ノレビス「ええ、だって40回以上ずっと一番儲かるのに賭け続けていましたから!!」

エルフ「ノレビス様ずっと数字の一番大きいのに賭け続けてたよね」

兵士「一番儲かる…?数字の大きい…ま、まさかずっと大穴にだけ賭け続けていたんじゃ…」

ノレビス「ええ、だってほら、今ならまほうつかいに賭ければ20倍にもなるんですよ!!」

兵士「………本当に良く一文無しになりませんでしたね」

エルフ「何よ、変な賭け方なの?」

兵士「いやまあ、全く有り得なくはないとは思うが…とにかく、今日はもう40回以上も賭けたんでしょう?そろそろ…」

ノレビス「あ、待って下さい、あと1回勝ったら…」

兵士「そうやってズルズル賭け続けてたら本当に一文無しになりますよ。さあ…」

816: 2015/07/08(水) 18:07:57 ID:jFjg2cmA
エルフ「ああ、うるさかった。本当、あんな所の何が良いのよ?」

ノレビス「だって賭け事ですよ?血沸き肉踊るじゃないですか!!」

エルフ「それが分からないって言ってるのに…」

ノレビス「なんで分からないんですか?…あーあ、もうちょっとやりたかったですねー。きっと次は20倍の奴が…」

兵士「その20倍の奴は1度でも当たりました?」

ノレビス「いえ、だから次当たるんですよ!!」

エルフ「…ほんと、あきれるわ」

ノレビス「でも良いです。そろそろあそこの格闘場の組合せにも飽きてきた所ですし。そうそう、やっぱり別の格闘場へ行けばもっと違う組合せもあるんでしょうか?」

兵士「さあ…あの3人も、あまり賭け事には熱心でなかったようなんで、その辺の話は聞いてませんが…」

ノレビス「そうですか、じゃあ行ってみましょう!ここからイシスって近いですよね?」

兵士「イシス!?いや、決して近くはないかと…」

ノレビス「じゃあ行ってみましょう!まだ見ぬ賭場を目指して!!」

エルフ「え?本気なの!?ってノレビス様、話を聞いてよ!!」

兵士「…本気で言ってるのかあの方は?イシスって…確か強烈な魔物がいたという話じゃなかったか…?」

818: 2015/07/09(木) 18:08:47 ID:QQgW.OEc
――アッサラーム北部

エルフ「…じゃあまずはアッサラームって町を目指すのね?」

兵士「ああ、そこで休むなり装備を調えるなりしてからイシスに向かうのが良いらしいが…」

ノレビス「何か問題があるんですか?」

兵士「この辺の魔物はとても凶暴だと聞きます。慎重に進まないと…」

――バンパイアがあらわれた!!バリイドドッグがあらわれた!!キャットフライがあらわれた!!

エルフ「早速出たわね!昼間っから吸血鬼?」

ノレビス「強そうですね!!頑張って下さい!!」

兵士「いや、ノレビス様も頑張って下さいよ?さて、まずは吸血鬼から…うらあっ!!」ドッ

エルフ「あの吸血鬼は確かヒャドを唱えたはず…ならこっちのヒャドは効かそうね。なら…」

キャットフライはマホトーンをとなえた!!エルフはじゅもんをふうじこまれた!!

エルフ「…!!」

ノレビス「わ、ピンチですね!私、逃げますね!!」ダカダカダカ…

兵士「ちょ、勝手に動かないで…!」

キャットフライのこうげき!!エルフはしんでしまった!!

819: 2015/07/09(木) 18:14:21 ID:QQgW.OEc
兵士「くっ…!なんてこった…」

ノレビス「どどどどうしましょう!?と、とりあえず笑顔の練習でも…」ニコッ

兵士「なんでそうなるんですか!?逃げますよ!!」

ノレビス「えー、さっきは逃げるなって…」

兵士「いいから!!」ダカダカダカ…

しかし まわりこまれてしまった!!

キャットフライのこうげき!!バンパイアはヒャドをとなえた!!

ノレビス「きゃー!!痛い痛い!!」

兵士「っ…!呪文が強烈だ、しかし…逃げますよ、さあ!!」

ノレビス「は、はい!!」ダカダカダカ…

――へいしたちはにげだした!!

820: 2015/07/09(木) 18:24:50 ID:QQgW.OEc
――ロマリア、教会

エルフ「…っつう、フラフラするわ…」

兵士「すまなかったな、配慮が足りなかった」

エルフ「いいわよ、悪いのはノレビス様だし」

ノレビス「私が悪いんですか!?」

エルフ「当たり前でしょ、そもそもあっちに行きたいって言い出したのノレビス様じゃない。でも、よく全滅しなかったわね」

兵士「運が良かっただけさ。あのあとも生きてるガスの集団に呪文を浴びまくったりしたが、なんとか逃げ切れたよ」

ノレビス「ギズモも怖かったですねー。それで、次はいつイシス行きに挑戦しますか?」

エルフ「はあ!?まだ行く気なの!?」

ノレビス「え、だって、格闘場…」オドオド

兵士「ふうー…国賓の意志はなるたけ尊重したいですが、あそこまで危険だとそうも言ってられません。それに、宿に泊まれば12日目、アリアハンに戻れば13日目です。そろそろ…」

エルフ「時間切れよね。残念だったわね」

ノレビス「ええー!?まだもうちょっと…」

兵士「とにかく、今日はもう宿屋に泊まって、明日はアリアハンに戻ります。さあ、宿屋に戻りますよ…ふう、もうじきこの仕事も終わりだな…終わる、よな…?」

825: 2015/07/10(金) 17:31:41 ID:h2H7khtQ
――13日目、アリアハン

ノレビス「ううう…帰ってきてしまいました…」シュン

エルフ「やあああっと落ち着けるわ」

兵士「相変わらず正反対の反応だな…」

魔法使い「あら、もう帰ってきたの?」

兵士「あ?ああ、目的は果たしたしな」

ノレビス「でもイシスには行けませんでした!!」

魔法使い「イシス?なんでそんな話に?」

兵士「いや、かくかくしかじかで…」

魔法使い「…あきれた」

エルフ「もっと言ってやってよ」

ノレビス「ええー、でも格闘場…」

勇者「こんにちは!!皆さんお久しぶりです!!」

盗賊「なんだ?したっぱに食べさせるごはんはないぞ、かえれ!!」シッシッ

商人「こら!盗賊ちゃん!」

826: 2015/07/10(金) 17:45:20 ID:h2H7khtQ
勇者「くっ…いつもいつも…それより皆さん、なんか変な人達とロマリアまで行ってきたそうですね?なんでわたしを連れてってくれなかったんですか!?」

盗賊「いくらこいつらがへっぽこだからって、したっぱがついていっていいりゆうにはならないんだぞ!!」

エルフ「へっぽこって私達の事?」キッ

ノレビス「私は精霊だから変な人達の中には含まれてませんよね!」

兵士「…てえと、変な人ってのは俺か」

勇者「あ、いや、そんなつもりじゃ…」

商人「皆さん、勇者サマをからかわないであげて…」

兵士「ああ、勇者殿の顔を見て思い出したんだが、ロマリアで王様に挨拶に行ったとき、勇者を連れてきて欲しいと言われたのだが…」

勇者「!!」

魔法使い「ああ、そういえば私達も言われてたわね。すっかり忘れてたわね」

勇者「だ、大事な事じゃないですか!!なんで言ってくれなかったんですか!?」

商人「うん、だから忘れてたの」

盗賊「したっぱのことなんてどーでもいーからな!!ルイーダねえさん、ごはんー!!」バンバン

勇者「しょ、商人さんまで…こうなったら…兵士さん!!」

兵士「な、なんだ?」

827: 2015/07/10(金) 17:57:39 ID:h2H7khtQ
勇者「私をロマリアまで連れてって下さい!!私、自分でロマリア王に挨拶に行きますから!!」

兵士「それは…おい、お前からも何か言ってやってくれよ」

魔法使い「さーて、私は久しぶりにお城にでも行こうかしら。じゃ、後よろしくね」スタスタ

兵士「お、おい!?俺に押し付けるのかよ!?」

商人「押し付けたんじゃなくて、魔法使いちゃんは見ないふりをしてるんだと思いますよ。魔法使いちゃんの立場だと賛成出来ないし…」

ノレビス「きんじょーのひとーはーみないふりー♪」

兵士「なんですかその歌は…いや、でもそれは結局俺にやれって言う事では…?」

商人「それはそうだと思いますよ。あたし達が一緒に行っても勇者サマの経験にはならないし…」

盗賊「まものはごびょーでおにくだぞ!!したっぱのでばんはないぞ!!」

ノレビス「なるほど…これはまだ私達に仕事が残っていたようですね」

勇者「え!?なら…」

兵士「~~~っ、まあ、オルテガ殿には昔世話になったしな…その娘さんの願いは無下には出来んし…」

勇者「本当ですか!?やったあ、ありがとうございます!!ありがとうございます!!」

エルフ「あーあ、もう休めると思ったのに…ノレビス様が行くなら私も行かなくちゃね…」

兵士「すまないな…しかし勇者殿、我々は今日を入れてあと2日しか旅が出来ません。そこを変える事は出来ないので…」

828: 2015/07/10(金) 18:04:55 ID:h2H7khtQ
勇者「はい!!ロマリアまで行ければすぐ帰ってきても構いません!!」

兵士「そうですか、なら強硬日程になりますが…二人も良いですね?」

エルフ「良いわよ、早く済んだ方が良いし」

ノレビス「うーん、仕方ないですね…でも一人増えたということは、イシスを目指す上で肉壁が増えたと言うことですよね、これはもしかしたら…」ボソボソ

兵士「…何か?」

ノレビス「え?いえいえいえ何でもありませんよ、私達は勇者さんのご希望を全力でサポートします!!」

エルフ「絶対何か企んでる…」

商人「頑張って下さいね!!でも楽しそうだなあ、あたし達もまた冒険に戻りたいね盗賊ちゃん?」

盗賊「へっぽこどもの…モグモグ…ぼーけんなんて…モグモグ…どーでもいー…」モグモグ…

エルフ「だから誰がへっぽこですって!?」キッ

兵士「まあ落ち着いてくれよ…しかし、やっぱりまだ終わりじゃなかったか…やれやれ」

831: 2015/07/11(土) 23:25:50 ID:/GORY84M
兵士「では、まずは勇者殿の装備を調えましょう。勇者殿、現在の装備は?」

勇者「え、と…な、何も…」

エルフ「何も持ってないの!?勇者なのに!?」

勇者「す、すみません…」

ノレビス「本当はどうのつるぎとたびびとのふくを装備してたのに、あの二人が旅だった時に棺桶の勇者さんから装備を剥ぎ取ったんですよね…」ボソッ

兵士「…今何か?」

ノレビス「いえいえいえ何でもありませんよ!」

兵士「…まあ良いです、では勇者殿にはどうのつるぎとかわのよろいを。これでいくらか格好がつくはずです」

勇者「あ、ありがとうございます!!すみません、わがまま言った上に装備まで…」

エルフ「パーティーに入った以上は、足引っ張られたら困るからね」

兵士「おいおい…だがまあ、パーティーの一員になるからには相応の仕事をしてもらわなければいけないのは確かですが」

勇者「分かってます、頑張ります!」

ノレビス「うんうん、これで私もより遊びやすくなりますね!」ニコニコ

エルフ「真面目にやってよノレビス様…」

832: 2015/07/11(土) 23:42:21 ID:/GORY84M
――おおがらすがあらわれた!!

兵士「そらっ!!」ゴズッ

エルフ「えいっ!」サクッ

ノレビス「お手玉お手玉…痛っ!?失敗しました…」

勇者「やああっ!!」ザンッ

――おおがらすをやっつけた!!

エルフ「へえ、レベル1でも一撃で魔物を倒せるなんて、さすが勇者ね」

勇者「そ、そんな、わたしなんてまだまだ…」

兵士「いや、なかなかのもんだよ。これなら予定通りすぐにロマリアへ向かっても良さそうだ」

ノレビス「ええ、3人が力を合わせればあの洞窟も楽勝ですよ!」

エルフ「なんで自分を数に入れないのよ…」

ノレビス「だって私は遊ばないといけないし、それにほら!さっきのお手玉失敗でおっきなたんこぶが…」

勇者「わ、た、大変ですね!」

エルフ「まともに相手しなくていいからね…」

833: 2015/07/11(土) 23:56:58 ID:/GORY84M
勇者「わ、わたし洞窟って初めてで…」

兵士「へえ、でも俺もこの旅で初めて洞窟に来ましたよ」

エルフ「普通に生活してればこんな所来ないもんね」

勇者「で、でもわたし勇者ですから!普通じゃダメなんです!!」

ノレビス「まあまあ、そんなに気負わない方が良いですよ。楽に、楽~に」

エルフ「ノレビス様にはもうちょっと緊張感持って欲しいんだけど」

兵士「さてと、そろそろ…ああ、見えてきたな、旅の扉だ」

勇者「こ、これが旅の扉…話には聞いてたけど、不思議なものですね…」

エルフ「でも本当ここ魔物少ないよね。今回は3回しか戦ってないじゃない」

兵士「ああ、魔物が少ないのは結構だが…少し物足りなかったですか?」

勇者「うーん、物足りないっていうか、こんなにあっさりしてるものなんだなって…」

ノレビス「物足りないですよ、たくさん戦ってみんながレベルアップすればイシスにも行けるかと思ったのに、あんまり経験も積めなかったし…」ボソボソ

兵士「…何か?」

ノレビス「いえいえいえ、無事に着いて良かったですね」

エルフ「まだ何か企んでるの…?」

836: 2015/07/12(日) 19:46:06 ID:8UKnn4/Y
――356日目(14日目)、ロマリア、宿屋

勇者「…おはよ…ござ…」ムニャムニャ

兵士「おはようございます…眠れませんでしたか?」

エルフ「家以外で寝るのは初めてみたいよ」

兵士「ああ、それは…」

勇者「お恥ずかしいです…ふあぁ…」ムニャムニャ…

ノレビス「しかも今日は王様とのご対面ですからね!」

兵士「そうですね。なるほど、確かにそれでは眠れないのも無理はない」

エルフ「大丈夫なの?王様相手にそんなで」

勇者「だ、大丈夫です…もう少ししたら…大丈夫です…」

エルフ「…ホントに?」

兵士「まあ、王様への挨拶はいつでもいいようですし…目が覚めてから行きましょう」

勇者「すんません…」

兵士「構いませんよ。失礼があってはいけませんし…さて、後はロマリア王だが…」

837: 2015/07/12(日) 19:54:31 ID:8UKnn4/Y
――ロマリア城、謁見の間

王様「おお勇者よ、やっと来てくれたな!よくぞ我が城のきんのかんむりを取り戻してくれた!!礼を言うぞ!!」

勇者「いえ、それはわたしじゃなくて…」

王様「そなたのような英雄にこそこの玉座はふさわしい!どうだ?わしに代わってこの国の王にならんか?」

勇者「へ!?お、王様に!?そんな、無理です!!」

エルフ「話が変になってきたわね」

王様「いやいやそう言わずに、な?」

勇者「な?って言われても、無理なものは無理です!!」

王様「ううむ、頑固だな…しかし!その頑固さこそ国王に相応しいもの!さあ、この玉座に座るがよい!!」

勇者「いやです!!」

王様「ううむ、しかし頑固さではわしも負けぬぞ、な、な?」

勇者「いやです!!」

王様「そこまで嫌がられたら、もうわしにも言うことがなくなってくるではないか。この辺で折れてくれ、な?」

勇者「………いやです

王様「そうか………では仕方ない、そなたを王にするのは諦めよう…」

838: 2015/07/12(日) 20:06:03 ID:8UKnn4/Y
勇者「ああ、びっくりしました…いきなり王様になれ、だなんて…」

兵士「俺もびっくりしましたよ。しかしよく断り切りましたね」

勇者「もうお飾りの英雄とか王座とかイヤなんです…」

ノレビス「ああ、アレフガルドでも英雄やってますもんね!!」

勇者「でも、これで挨拶も出来ました。ありがとうございました!!」ペコリ

兵士「いや、どういたしまして。あいつらが出来なかった事が1つでも出来たのは俺も嬉しいです。さて、じゃあ後は…」

ノレビス「イシスに再挑戦ですね!!」

エルフ「はあ!?何言ってるの!?」

ノレビス「え、だって肉壁、じゃなくてメンバーが一人増えましたから、今度こそは…」

エルフ「思いっきり肉壁って聞こえたけど」

勇者「分かりました、行きましょう!!」

エルフ「はあ!?あんた本気!?」

勇者「ええ、私の願いは皆さんが叶えてくれました。今度は私が皆さんの力になる番です!!」

ノレビス「さすが勇者さん!!ザ・正義の味方ですね!!」

兵士「はあ…分かりましたよ、ノレビス様と勇者殿がそう言うなら…ただ、絶対無理はしないですからね?…ったく、冒険の旅ってのは難儀だな…」

840: 2015/07/13(月) 19:34:01 ID:4d/hbQhg
ノレビス「じゃあ早速イシス行きの装備を調えましょう!賭けに使うお金を消費してまで調えるからには、熟慮に熟慮を重ねて…」

エルフ「もう、うるさいなあ!!で、なに買うの?」

兵士「まずは今までの戦力に+αが必要だな。ならば、俺の武器を替える。せいなるナイフを買おう。そして俺が使ってたどうのつるぎをノレビス様に…」

ノレビス「お、パワーアップですね!どうせ私遊ぶからあんまり意味無いですけど!!」

エルフ「それ、偉そうに言うことじゃないからね?」

兵士「そして勇者殿にはきのぼうしを買いました。どうぞ」

勇者「あ、ありがとうございます!!わたし頑張ります!」

兵士「で、残りの金はやくそうにする。まあ、今の所持金で出来るのはこんな所だな」

エルフレベル10「大丈夫なの?確かに前回よりレベルも上がってるけど、あの辺の魔物とんでもない強さだったじゃない」

ノレビスレベル11「大丈夫!!あなた達が頑張れば、私が遊ぶ隙くらいは出来ます!!」

兵士レベル11「いや、ノレビス様にも頑張ってもらいますからね?…勇者殿も、準備は良いですね?」

勇者レベル5「はい、わたし頑張ります!!さあ行きましょう!!」

841: 2015/07/13(月) 19:45:51 ID:n3qs9SGs
――アッサラーム北部

ノレビス「さばくのなかのー かけのくにー♪」

エルフ「なんでもう着いた事になってるのよ。大変なのここからだからね?」

――あばれざるがあらわれた!!バンパイアがあらわれた!!

兵士「早速お出ましか!!まずいな…猿の魔物は特別狂暴だと聞いている…まずはあの猿から倒して…!?」

あばれざるはなかまをよんだ!!

エルフ「ちょっと!!増えたわよ!!」

兵士「ああ、これは本格的にまずい…!それでも、更に仲間を呼ばれない為にも猿から…」

あばれざるのこうげき!!あばれざるのこうげき!!バンパイアはヒャドをとなえた!!エルフはしんでしまった!!ノレビスはしんでしまった!!

勇者「ふ、二人も!?へ、兵士さん…!」

兵士「落ち着いて!まずは1体ずつ…そらっ!!」ザクッ

勇者「は、はい!えい、とうっ、このー!!」ザクザクッ

――あばれざるをたおした!!あばれざるをたおした!!

兵士「よし、残りは1体…おらあっ!!」ザンッ

――まもののむれをやっつけた!!

842: 2015/07/13(月) 20:01:20 ID:n3qs9SGs
――ロマリア、教会

ノレビス「ん…ここは?まさかイシスの教会!?」

兵士「そんなわけないでしょう。ロマリアですよ。さて次は…」

神父「このエルフを生き返らせるのですな?おお神よ!!」ペーペーペーペーペーペーペー

エルフ「…っ、私、また氏んだんだ…」

勇者「ごめんなさい、わたしが…」

エルフ「だからいいって。全部全部ノレビス様のせいなんだから」

ノレビス「まあまあ、氏んだのもいい経験ですよ!」

エルフ「こんな経験ないほうがずっといいんだけど」

ノレビス「さあ、そんな事より次のイシス行き挑戦に向けて準備しましょう!まずは装備を…」

兵士「装備をって…お二人の蘇生代でもう武器を買う金なんてないですよ」

ノレビス「ええー!?」

勇者「しかもわたし達の旅って今日で終わりなんですよね…す、すみません…わたしがもっと強ければ…」

エルフ「何言ってんの、あんたが謝る必要なんかこれっぽっちもないんだからね」

兵士「ああ、イシス行きはあくまでついでです。目的はもう果たしたんですからね。さて、やっと俺達の旅も終わりだ。早く帰ってあいつらにバトンタッチしたいもんだ…」

844: 2015/07/14(火) 16:39:13 ID:JmS5y.Fw
――358日目、アリアハン

ノレビス「あーあ、イシス…」

兵士「まあ、ロマリアには行けたんですし…あ、大臣」

大臣「おお、ご苦労であったな。どうだった、ロマリアへの旅は?」

兵士「そうですね…いろいろありましたよ、いろいろ…」

大臣「そうか、まあ無事で何より…おや?なぜここに勇者がいるのかな?」

勇者「え?あ、あ、あの、えっと…あ、あの3人とちょっと話が…あ、あの3人は?」

大臣「ん?あの3人ならもう旅に出たぞ、もう待ちきれないといった感じでな」

エルフ「あの人間達、私達よりずっと大変な旅してるんでしょ?それなのに…本当、変な奴ら」

ノレビス「そうですか?私はまだまだ冒険し足りなかったてますけどね!ね、勇者さん?」

勇者「え?ええええっと…」

大臣「ほう、何故勇者に同意を?まさか勇者よ、お主黙って旅に…」

ノレビス「さ、さーて、じゃあ今日はこれで解散!!さよーならー!!」

大臣「ええ、ノレビス様はご苦労様でした…さて、お主にはゆっくりと旅の話でも聞かせてもらおうか、なあ?」

エルフ「くろうにんねー…」

845: 2015/07/14(火) 16:48:31 ID:JmS5y.Fw
――海賊の家周辺

商人「んー、久しぶりの冒険!!…でも魔法使いちゃん、久しぶりなんだから神竜の所にでも行こうよ、ね?」

盗賊「そーだそーだ、またしっぽちぎりたいぞ!!」

魔法使い「まあ待ってよ、また挑戦するからには少しでも強くなってからにしたいわ」

商人「んー…まあそれも分かるけどさ…でももう結構きのみ集めたでしょ?」

魔法使い「ええ、またカソダタさんに手伝ってもらったし…」

カソダタ「いやあ、私も暇で暇で仕方なかったですよ」

盗賊「ホントはおやぶんもへっぽこどものたびについてくつもりだったのに、レベルがあがりすぎてやめたんだぞ!!」

魔法使い「誰に説明してるのよ…さあ、じゃあルイーダに戻るわよ。カソダタさんを酒場に送ったら、いよいよまた神竜の所へ行きましょう」

商人「やった!!あ、あと酒場に戻ったらあの人達の旅の話も聞きたいかな」

盗賊「へっぽこどものたびよりしんりゅーのおにくだぞ!!」

魔法使い「はいはい、なら私達が話を聞いてる間に貴方はご飯食べててね。じゃあ行きましょう――」

846: 2015/07/14(火) 17:20:23 ID:JdWM1gOg
――夜、ルイーダの酒場

盗賊「ルイーダねえさん、ごはんー!!」バタン!

エルフ「あ、帰って来た」

勇者「あ、お帰りなさい皆さん!!」

商人「あ、勇者サマ。旅はどうでした?」

勇者「はい、大変でしたけど…でも楽しかったです!!」

ノレビス「勇者さんは立派でしたよー」

魔法使い「そう、それは良かったわね…貴方は浮かない顔ね」

兵士「ああ、勇者殿を連れ出したのがばれてな…減給3ヶ月だ…」フウ…

魔法使い「それは残念だったわね…旅は楽しくなかった?」

兵士「いや、それとこれとは別だ。楽しかったし…俺も少し変われた気がするよ」

魔法使い「ふーん…そう言われれば、なかなかいい顔になったわね」ジー

兵士「あ、ああ…な、なあ。お前に…言いたい事があるんだ…」

魔法使い「何?昔借りっぱなしの100ゴールドの事?」

847: 2015/07/14(火) 17:24:56 ID:JdWM1gOg
兵士「いや、そうじゃない…その、なんだ、俺は、旅に出て気づいたんだ…やっぱり、好きだって…だから、その、俺と、ずっと一緒に…!」

ノレビス&商人(おお、いったー!!)

魔法使い「そう…本当に変わったのね…そんなに旅が、冒険が好きになったなんて…」

兵士「ああ…あ?い、いや、そうじゃない、そうじゃなくて…」

魔法使い「私達はもうそろそろ勇者殿と旅に出るから、ずっと一緒には旅できないけど…そうね、今から行くところに私達と一緒に行きましょう。さあ、そうと決まったら早速準備を…」

兵士「いや、違う、違うんだ…なあ、誰か分かるなら教えてくれ…何がいけなかったんだ…?」

商人「えーと…好きになったヒト?」

エルフ「くろうにんっていうよりふこうにんね…」

851: 2015/07/15(水) 17:33:10 ID:Tu0x/wj6
兵士「ここは…ここがアレフガルド…あのノレビス様が創った大地か…底抜けたりしないよな?」

商人「大丈夫ですよ!…たぶん」

兵士「あのヒトが創った物ってだけで不安になるが…なぜこの町に?」

魔法使い「何故って、貴方ねえ…そのせいなるナイフとかわのよろいで私達の旅に着いてくるつもり?」

商人「というわけで、ここで武器防具を揃えます!!」

兵士「なるほど…だが俺は金が…」

盗賊「ひじょーしょくがビンボーなのはしってるぞ!!かねはしょーにんがだすからきにしなくていいぞ!!」

商人「そういうわけです。あたし達、昨日1日で70000ゴールドくらい稼いでますから!!」

兵士「すげえな…」

魔法使い「じゃあまずはドラゴンシールドね。後は…ミスリルヘルムでも買っておきましょう」

商人「あれ?兜2つ買うの?」

魔法使い「ええ、私もミスリルヘルムにするわ。もうふしぎなぼうしが無くても魔力に困らないもの」

商人「あ、そっか、そうだね…良かったですね、お揃いですよ!」ヒソヒソ

兵士「あ、ああ…」

魔法使い「何こそこそ話してるのかしら…まあいいわ、買い物も終わったし、後は…」

852: 2015/07/15(水) 17:47:41 ID:maCG2Ymk
――アレフガルド海上

盗賊「おー、うみのさち!!」

商人「今日はおっきなイカが捕れたね!!」

魔法使い「どう?こっちの海は」

兵士「どうって…凄まじい強さの魔物ばかりだな…なあ、本当に俺が付いていって役に立つのか?」

盗賊「いつでもひじょーしょくにするから…むがっ!?」モゴモゴ

魔法使い「ちょっと静かにしててね…貴方に望むのは回復係よ、はいこれ、けんじゃのいし」

兵士「これは…?」

商人「これを使えば魔法が使えなくてもみんなの傷を治せるんです!!あとこれ、せかいじゅのはも持ってて下さい!」

魔法使い「それは氏者を生き返らせる事が出来る葉っぱよ。まあ、こう言っちゃ悪いけど、多分私達の中では貴方が最初に氏ぬでしょうから、使う機会はないかもしれないけど…」

兵士レベル22「念のため、だな?で、今は少しでも生き延びるためのレベルアップって事か」

魔法使い「そういうことね。でもそろそろいいわ。後は目的地に行きながら仕上げにしましょう」

商人「4人なら結構いい線行くかもね!!」

兵士「本当に俺なんかが役に立つのかね…」

853: 2015/07/15(水) 17:59:05 ID:maCG2Ymk
――360日目、謎の塔

商人「ここのモンスター、相変わらず強いね」

魔法使い「ええ、最近は戦闘を避けてきたけど…で、どう?ここの魔物は」

兵士「どうもこうも…お前達は本当に凄いよ…まさかこんな恐ろしい連中と戦ってるなんてな…」

商人「でも兵士さんもちゃんとついてこれてるじゃないですか!」

兵士「いや、2回氏んだが…」

魔法使い「2回で済んだなら上出来じゃない。私達なんて何度も氏んでるわよ」

兵士「そりゃあ一番後ろで守ってもらってりゃあな…」

盗賊「たまよけにもならないもんな!!」

魔法使い「もう、そういうこと言わないの。さあ、いよいよ目的地が近いけど…覚悟は出来た?」

兵士レベル28「覚悟、ねえ…俺の覚悟なんざ何の意味も無さそうだが…」

商人「大丈夫ですよ、きっと。たぶん」

盗賊「しんでもおにくになるんだからきにするなよ!!」バンバン

魔法使い「気にするでしょそれじゃ…じゃあ行くわよ…大丈夫、きっと忘れられない経験になるわ」

855: 2015/07/16(木) 17:39:49 ID:dBrkTYkI
――謎の塔頂上

神竜「おお、お前達久しぶりだな」

商人「お久しぶり!!あたし達が来なくて寂しくなかった?」

神竜「なんの、しばらく来ないから氏んだかと思っていたが」

盗賊「しんりゅーをまるやきにするまではしなないぞ!!」

神竜「お前は相変わらずだな…ん?なんだ、新しい男か?」

盗賊「こいつはひじょーしょくだぞ!!ふとももはステーキに、ゆびはきりおとしてくしやきに…」

商人「と、盗賊ちゃん、具体的な話は止めて…」

兵士「お、おい…本当にこんなでかい竜と戦うのか!?」

魔法使い「そうよ。大丈夫よ、見た目ほど大したことないから」

神竜「ほう…言ってくれるな。人数が増えれば早く倒せるとでも思ったか。だがそうはいかん、さあ来るがよい!!」ガオー

盗賊「ひさしぶりのしんりゅーにくだな!!ちぎるぞー!!」ガオー

――しんりゅうがあらわれた!!

856: 2015/07/16(木) 17:47:28 ID:dBrkTYkI
魔法使い「さあやるわよ!…貴方はさっき話した通り回復に徹してくれる?」

兵士「ああ、了解だ」

商人「さーて…あたし、1つ試したいことがあったんだよね…モシャス!!」ドロン!

盗賊「おお!?しょーにんがとーぞくになったぞ!?」

盗賊?「はかいのてっきゅうをもってるとーぞくにモシャスでばけてはやぶさのけんでこーげきするとてっきゅうのこーげきりょくでにかいこーげきができるんだぞ!!てばやくおにくかいたいだぞ!!」

魔法使い「考えたわね。私は…メラゾーマ!!」ゴオオオ

しんりゅうはこごえるふぶきをはいた!!

兵士「くっ…しかし、けんじゃのいしで…」パアアア…

魔法使い「ええ、そのちょうしよ、頑張って!!」

857: 2015/07/16(木) 17:56:30 ID:dBrkTYkI
盗賊?「よーし、にかいこーげきだぞ!!」ザクザク

魔法使い「どう?たくさんダメージ入る?」

盗賊?「んー、メラゾーマとあんまりかわらないぞ…」

盗賊「ならバイキルトもつかえば…」

しんりゅうのゆびさきからいてつくはどうがほとばしる!!

魔法使い「複数呪文をかけるのはリスクが大きいわね…」

しんりゅうはしゃくねつのほのおをはいた!!

兵士「ぐおお!?けんじゃのいしでも回復しきれな…」

しんりゅうはいっきにのしかかってきた!!兵士はしんでしまった!!

盗賊「あー!!ひじょーしょくがしんだぞ!!はやくかいたいして…」

商人「か、解体は神竜から先にしよ?ね?」

盗賊「そーだな、メラゾーマ!!」ゴオオオ

魔法使い「やっぱり倒れてしまったけど…回復で稼いだ時間は無駄ではなかったわ。メラゾーマ!!」ゴオオオ

――しんりゅうをやっつけた!!

858: 2015/07/16(木) 18:03:20 ID:dBrkTYkI
神竜「――今回はなかなかだな、16ターンだ」

商人「16!?あと1ターン…」

魔法使い「惜しかったわね」

神竜「うむ、思ったよりもあの男が粘ったようだな」

魔法使い「ええ、ありがたかったわ。だからこそ15ターン以内を達成したかったけど…」

商人「うーん、でもこれで良かったのかもね。ここで達成しちゃうと…」

盗賊「したっぱのでばんがなくなってものがたりがハタンするな!!」

神竜「そうとも言えるな。見も蓋もないがな」

魔法使い「何の話をしてるのよ…でも、次回以降に希望が持てる戦いだったわ」

商人「そだね、回復だけしててもらっても十分助かるって分かったもんね」

盗賊「したっぱでもつかいみちがあったな!!」

神竜「ふん、しかしそう簡単に倒されてやらんがな。ではさらばだ」 ピカー…

861: 2015/07/17(金) 23:04:49 ID:qzkZVbIM
――361日目、竜の女王の城

盗賊「よーし、じゃああとはひじょーしょくのかいたいだな!!」

商人「ま、待って!!魔法使いちゃん…!」

魔法使い「分かってるわ、ザオリク」ビカー

兵士「…ここは?」キョロキョロ

盗賊「なんだ、食べないのか…」

魔法使い「食べないわよ…ここは竜の女王の城よ。悪かったわね、氏んだあとほったらかしにしてて」

兵士「いや、それはいいが…俺は役に立ったのか?」

商人「はい、すっごく助かりました!!」

魔法使い「おかげで回復呪文を1度も使わなくて済んだから、今までで一番早く倒せたわ。それに勇者殿がパーティーに入ってからの目処も立ったし…」

盗賊「あとはおにくになるだけだぞ!!」

魔法使い「お腹減ってるの?ご飯ならこれから宿屋に行くからそこでね?さあ行きましょう。でないと食べられちゃうわよ」

兵士「ああ、そうだな…あの竜との戦いが終わっても安全じゃないんだな…」

862: 2015/07/17(金) 23:14:11 ID:qzkZVbIM
――362日目、ルイーダの酒場

兵士「ふう、帰って来たな…これでお役御免、でいいんだよな?」

魔法使い「ええ、助かったわ…どう?天界の冒険は」

兵士「いやあ、想像を絶する所だったよ。しかしまあ、役に立てたなら良かったよ」

盗賊「なんだ?もうひじょーしょくとはおわかれか?」

魔法使い「ええそうよ。またちょっとの間だけ3人で冒険ね」

商人「あれ?そろそろ勇者サマと一緒じゃないの?」

魔法使い「まだあと何日かあるから…最後にまた3人で神竜に挑んでみたいのよ」

盗賊「いままでのしゅーたいせーだな!!」

魔法使い「大袈裟に言えばそうね。という訳だから、早速行きましょう…もたもたして勇者殿に見つかったら連れてけって騒ぐでしょうから」

兵士「人には連れていかせて…」

魔法使い「ふふ、それもいい経験だったでしょう?さて、もうちょっとだけきのみをあつめてから行くわよ。少しでも強くなって行かないとね」

商人「分かった、じゃあ行こう!!…3人での旅もあと少しかあ…」

865: 2015/07/18(土) 22:53:56 ID:PWk9rzIo
――363日目、海賊の家周辺

カソダタ「そろそろ勇者さんがパーティーに入るなら、私がお手伝い出来るのもあと少しなんですね…」

魔法使い「ええ、今までありがとうございます」

盗賊「べつにあんなしたっぱどーでもいーけどな!!」

商人「盗賊ちゃん、そう言わないの…」

魔法使い「まあ、最初のうちは鍛えてあげないといけないでしょうけど…」

盗賊「めんどーだな!!」

カソダタ「こらっ!今集めてる木の実も勇者さんのためなんですか?」

魔法使い「まあ、半々ね。私達も使いたいし…」

商人「今までより少しでも強くなって行かないとね!!」

魔法使い「ええそうよ。今回は特に集大成、だからね」

盗賊「しゅーたいせーにしんりゅーをたくさん食べてやるぞ!!」

商人「うーん、いつもとあんまり変わらない…?」

866: 2015/07/18(土) 23:08:36 ID:PWk9rzIo
――ルイーダの酒場

ノレビス「皆さーん、大変ですよー」ヒック

兵士「ノレビス様、飲み過ぎですよ…何が大変なんですか?」

エルフ「どうせ酔っぱらった勢いでどうでもいいこと言うだけでしょ」

ノレビス「どーでもよくないてますよー?ほら、またあの人達が旅に出たじゃないですか」

兵士「ええ、それが何か?」

ノレビス「この物語の主人公兼メインヒロインの私が旅してないなんて、一大事じゃないですか!?そうでしょう!?」ヒック

エルフ「ほら、やっぱりどうでもいいじゃない」

兵士「ノレビス様、この話の主人公とメインヒロインは…」

ノレビス「私でーす!!ほら、今すぐ名前欄を変えて…あ、あれ!?」

エルフ「ああ、ぴったりじゃない」

ノレビス「そ、そんな事ありませんよ!!」

エルフ「はいはい、ノレビス様はメインじゃないんだから、迷惑にならないようにここで大人しくお酒飲んでてね」

ノレビス「そんな、ひどい…」

869: 2015/07/19(日) 17:00:44 ID:WaEwL8S2
――364日目、謎の塔頂上

神竜「なんだ?今日は3人なのか?」

魔法使い「ええ、そしておそらく3人で来る最後の日になると思うわ」

商人「集大成だよ、集大成!!」

盗賊「さいごだからしっぽねっこまでちぎってくぞ!!」

神竜「そうか、3人は最後か。ご苦労だったな。まあしっぽはやらんがな」

盗賊「そういってちぎれなかったひはないぞ!!きょうもちぎるぞ!!」

神竜「ふん、今日こそ千切らせんわ!!さあ来るがよい!!」ガオー

商人「よーし、絶対記録こーしんだよ!!」

魔法使い「ええ、やりましょう!!」

――しんりゅうがあらわれた!!

870: 2015/07/19(日) 17:07:37 ID:WaEwL8S2
――しんりゅうをやっつけた!!

神竜「今回はまあまあだな。19ターンだ」

商人「えー!?意気込みと裏腹に大したことない…」

盗賊「そーさミスでにげた1ターンがもったいなかったぞ!!」

商人「しーっ!でもそれを抜かしても18ターンだね…」

魔法使い「まあ、最初の35ターンを切れなかった時からすればずいぶん早くはなったのだけど…」

神竜「ああ、人間とは素晴らしいものだな。私も感服したぞ」

商人「あれ?なんかいい話の流れ…もしかして願い叶えてくれたり…?」

神竜「ははは、そんなに甘くはないぞ。人数を増やすと言うなら、増やしてからまた挑むといい」

盗賊「むー、ケチだな!!」

神竜「なんと言われようとも駄目だな。さあ、帰るがよい…」ピカー…

871: 2015/07/19(日) 17:13:45 ID:WaEwL8S2
――366日目、ルイーダの酒場

勇者「あ、帰ってきた!!皆さんお疲れ様です!!あの…」

盗賊「なんだ?したっぱのはなしなんかどーでもいーぞ!!ルイーダねえさん、ごはんー!!」バンバン

勇者「だ、誰もあんたなんかに話してないんだから!!あ、あの、あたし今日、誕生日で、それで…」

魔法使い「ええ、知ってるわよ。おめでとう」

商人「おめでとーございます!!ルイーダさん、ケーキ、おっきいの!!」

盗賊「ケーキ!?とーぞくが食べるぞ!!」

魔法使い「これは勇者殿のよ。貴方のは別に頼んであげるから…」

盗賊「したっぱのものはとーぞくのものだぞ!!ルイーダねえさん、ケーキ2つ!!」バンバンバンバン

勇者「ちょっ、今日はそういう話じゃなくて…!わたし、やっと正式に旅が出来るようになったんです!!だから…」

魔法使い「分かってるわ。今日から連れてってあげる」

勇者「ほ、本当ですか!?あ、ありがとうございます!!」

872: 2015/07/19(日) 17:21:52 ID:WaEwL8S2
魔法使い「でも、大変な旅よ。分かってるとは思うけど…」

商人「そうそう、それに魔法使いちゃんスパルタだし!!」

魔法使い「そんな事はないけど…」

盗賊「したっぱには…モグモグ…きびしくするのが…モグモグ…とーぜん…」モグモグ…

商人「あ!?盗賊ちゃん、それ勇者サマのケーキ!!」

盗賊「ん?はなししてて食べないみたいだからかわりに食べてやったぞ!!」

魔法使い「貴方ねえ…全く、まあこんなものよ。スパルタならこの子はこんなじゃないはずだもの、大したことないわ」

商人「これでもだいぶしつけられたけどね…」

盗賊「あしひっぱったらすぐひじょーしょくだからなしたっぱ!!」

勇者「非常食!?何よ、あんたなんかすぐ追い越してやるんだから!!」

魔法使い「それはなかなか難しいと思うけど…とにかく、今日から一緒よ勇者殿。歓迎するわ」

商人「よろしくお願いします、勇者サマ!!」

勇者「はい!!こちらこそ!!わたし頑張ります!!」

盗賊「がんばったらおにくかたくなるからほどほどでいーぞしたっぱ!!」

勇者「お肉!?ふ、ふんだ、絶対食べられてなんかあげないんだから!!」

875: 2015/07/20(月) 17:45:33 ID:paUqmNwA
――367日目、ガルナの塔

商人「で、今日はガルナの塔で種集めながらレベル上げだね?」

魔法使い「そのつもりだったけど…」

盗賊「おやぶんがいないとくちぶえがかりがいないな!!」

魔法使い「そうなのよね…って前も同じことしたわよね…」

勇者レベル13「で、でもレベル結構上がりましたし…」

魔法使い「本当ならもっと手早く上がってたのよね…場所を変えようかしらね?」

商人「じゃあもっと上のほう行く?確かメタルが出たはずだよね」

魔法使い「いえ…確かにメタルは魅力的だけど、メタルを倒すためにいちいち武器を持ち替えるのが手間なのよね」

盗賊「あいつら食べれないしな!!」

魔法使い「メタルを倒すにしても、もっとまとめて出るような所に…そうね、じゃあ場所を変えましょう。勇者殿も良いかしら?」

勇者「はい!!わたし、強くなれるならどこでもいいです!!」

魔法使い「じゃあ行きましょう。あまり行かない場所だけど…悪くないはずよ」

876: 2015/07/20(月) 17:54:40 ID:paUqmNwA
――368日目、サマンオサ北東部

商人「えーと…ここっていつかの種集めツアーの時に来たよね?」

魔法使い「ええ、ここはグリズリー、コング、そしてメタルが出るの。重要なのはメタルが必ず8匹で出るって事ね」

盗賊「ついでにたねもあつめれるしな!!」

魔法使い「そう、だからここでしばらくレベル上げをしてみましょう」

勇者「な、なんだかここの魔物、強そうです…」

盗賊「このてーどでびびるなんてやっぱりしたっぱはへっぽこだな!!」

勇者「へっぽこ!?誰が…」

商人「もー、ケンカしないの!!」

魔法使い「そうよ。ただ、盗賊の言い方はあんまりだけど、言ってることは間違ってはないわ。ここに出る魔物よりずっと強い魔物と、これから戦っていかなければいけないわ」

勇者「ずっと強い…だ、大丈夫です!わたし、もっともっと頑張りますから!!」

盗賊「ダメになったらすぐおにくだぞしたっぱ!!」

商人「もう、盗賊ちゃん!!」

魔法使い「まあ、そんな魔物とも戦えるようになるために今こうして経験を積んでるのだから、音を上げなければ必ず強くなれるわ。音を上げなければね…」フフフ…

商人「こ、怖いよ魔法使いちゃん…」

877: 2015/07/20(月) 18:06:24 ID:paUqmNwA
――ルイーダの酒場

エルフ「ねえ、あの人間達だけどさ…レベル上げのついでに種集めもするならレベル99の誰かをここに置いて盗賊をもう一人連れてった方が良いんじゃないの?」

ノレビス「うーん、貴方の言うことは間違ってはいないけど、あの人達はそんなに効率とか考えてなさそうですよね」

兵士「まあ、商人なんか商人→僧侶→商人→賢者→商人なんて転職してますからね。しかも商人→賢者の時はもうレベル97まで上がってたらしいですし…」

エルフ「はあ!?バカみたい」

ノレビス「そうですね、私と違っておバカさんだらけです!!」

エルフ「…違って?」

兵士「あー、そ、そうだ、何故366日目なのかという所ですが…」

ノレビス「ああ、あれは364日目に神竜と戦って下界に飛ばされて365日目、宿屋に泊まって366日目です」

エルフ「そういう意味で聞いたのかな?勇者を仲間にするのは365日目なんじゃないの?って事を聞きたかったんじゃない?」

ノレビス「あー、それならですね、魔法使いさん達が旅だったのが勇者さんの15歳の誕生日だったんですよ。で、その日が1日目なんで…」

エルフ「次の誕生日は366日目って事ね」

ノレビス「そう、そういう事なんです!!…そういえば勇者さんの誕生日に旅立ったとは書いてませんでしたね…」

エルフ「まあ、書き忘れとかはいつもの事だし」

ノレビス「と、そういう事です。納得していただけましたでしょうか?」

881: 2015/07/21(火) 22:07:42 ID:6GMt9s2M
――369日目

魔法使い「さて…勇者殿、レベルはどのくらいになったかしら?」

勇者レベル19「えっと、19です」

盗賊「しょせんしたっぱだな!!」

勇者「ぐっ…待ってなさいよ、すぐに…」

商人「うーん、80差はすぐにって訳には…」

魔法使い「そうね、今は焦らずレベル上げをすべき。とはいえ、ここもそろそろ終わりかしらね」

盗賊「つぎはどこいくんだ?」

魔法使い「次はもちろん神竜よ」

商人「ええー!?早すぎない?」

魔法使い「ええ、だから竜の女王の城から洞窟に行って、そこから歩いて神竜の所まで行ってみましょう。そうすればそのうちレベルも上がるはずよ」

商人「だ、大丈夫かなあ…」

魔法使い「大丈夫よ。それに、強くなるためには多少の無茶もしないとね」フフフ…

882: 2015/07/21(火) 22:15:49 ID:6GMt9s2M
――370日目、謎の洞窟

盗賊「ここは食べるのたくさんだな!!かにはにて、ドラゴンはやきにく、マーマンはさしみ…」ジュルリ

魔法使い「楽しそうね…勇者殿は楽しんでる?」

勇者「と、とてもじゃないですけど、氏なないだけで精一杯です…」

商人「だよね…」

盗賊「やっぱりしたっぱはへっぽこだな!!」

勇者「ぐっ…悔しい、言い返せない…」

魔法使い「だから焦ってはいけないわ。ここに来てレベルも上がったでしょう?」

勇者レベル26「はい、そうですけど…」

魔法使い「力はちゃんと付いてるわよ。道は遠く感じるかもしれないけど、大丈夫。私達も付いているしね」

商人「そうそう、大船に乗ったつもりでいてね!!」

勇者「…商人さん、前もそんな事言っておきながらラダトームの祝賀会抜け出したじゃないですか…」

商人「え?そうだっけ…えへへ」

魔法使い「全く…発言には気を付けなさいよ。本当、おちょうしものなんだから…」

883: 2015/07/22(水) 17:47:29 ID:Sy885C3E
――謎の塔頂上

神竜「ほう、また別の仲間を連れてきたのか」

勇者「こ、これが神竜!?こ、こんな…」

商人「…なんか、似たような反応を少し前にも見たような…」

神竜「ふむ、お前が勇者か?なるほど…ならばこの者がお前達の…」

魔法使い「ええ、まあそういう事ね」

勇者「…?魔法使いさん?」

魔法使い「何でもないわよ。何よりまずは神竜を倒さないといけないわ。勇者殿、準備は出来てる?」

勇者「は、はい!!わたし、いつでも大丈夫です!!」

盗賊「あしひっぱるなよしたっぱ!!」

商人「よーし、じゃあ行くよー!!」

――しんりゅうがあらわれた!!

884: 2015/07/22(水) 17:51:24 ID:Sy885C3E
勇者「えっと、じゃあこのけんじゃのいしっていうのを使ってればいいんですね?」

魔法使い「ええ、とにかくずっとそれを使っていればいいから…」

しんりゅうはしゃくねつのほのおをはいた!!

勇者「わ、す、すごい…!け、けんじゃのいし!!」パァァァ…

商人「そうそう、その調子!!」

盗賊「しんだらおにくだからなしたっぱ!!」

勇者「なによ、氏んだりなんか…氏んだりなんかしないからね!!」

魔法使い「ふふ、頼もしいわね。さあ、ここからよ!!」

885: 2015/07/22(水) 17:55:54 ID:Sy885C3E
――しんりゅうをやっつけた!!

盗賊「なんだ、けっきょくしんだなしたっぱ!!」

商人「棺桶に文句言わないで盗賊ちゃん…」

神竜「ふむ、今回は17ターンだな」

魔法使い「17ターンか…やっぱり3人で挑むよりは早くなるわね」

盗賊「でもこのまえのほうがはやかったぞ!!したっぱはひじょーしょくいかだな!!おにくにするぞ!!」

商人「ま、待って盗賊ちゃん、勇者サマはこれからだから…ね?」

魔法使い「そうよ、次はきっともっと早いわ」

神竜「ふん、だといいがな。ではさらばだ…」ピカー

盗賊「またすぐしっぽちぎりにくるからな!!」ピカー…

887: 2015/07/23(木) 18:07:00 ID:/4wV1w9I
――372日目、ノアニールの宿屋

勇者「はあ…すみません、お役に立てなくて…」

盗賊「ホントだな!!おにくだおにく!!」

商人「もう、盗賊ちゃん!!大丈夫、あたし達だって何回も挑戦して、上手くいってないんだから」

魔法使い「そうよ、いきなり上手くいきすぎたら私達は何をやってたの?っていう事になるし…」

勇者「次は…次は頑張りますから!!」

魔法使い「ええ、また頑張ってもらうわ。頑張っていれば、いつか必ず結果は付いてくるはずよ」

盗賊「おにくになりたいならがんばらなくてもいーんだぞ!!むしろおにくになれ!!」

勇者「だ、誰が!!次にはあのドラゴンを倒して、あんたにでかい顔出来なくしてやるんだから!!」

商人「あはは、頑張ってね勇者サマ!!…でも、神竜を倒して目的を果たしたら、この旅も本当に終わっちゃうんだよね…」

魔法使い「そうね、きっとあと少しで…」

888: 2015/07/23(木) 18:14:05 ID:/4wV1w9I
――372日目、謎の塔

商人「…で、またすぐに神竜と戦うんだ…」

魔法使い「すぐじゃないでしょう?今回も洞窟を歩いてここまで来たわ」

盗賊「したっぱ、ちょっとはつよくなったのか?」

勇者レベル38「当たり前よ!!ベホマズンだって覚えたんだから!!」

盗賊「そーか、いたみのすくないおにくになれるな!!」

勇者「なんでそうなるのよ!?」

商人「うーん、どうやったら盗賊ちゃんが勇者サマをお肉として見なくなるんだろう…?」

魔法使い「それは…厳しいようだけど、結果を出さないとね。でも、きっとすぐに出せると思うわよ」

勇者「はい!!今度は前よりもずっとやれそうな気がするんです!!」

盗賊「きがするだけじゃダメだぞしたっぱ!!ちゃんとけっかをだせよ!!」

勇者「わ、分かってるよ!!」

魔法使い「なんで貴方は勇者殿にそこまで厳しいのよ…」

889: 2015/07/23(木) 19:27:15 ID:kh1D.cIU
乙!

890: 2015/07/24(金) 18:00:36 ID:EXNTJLx2
――しんりゅうをやっつけた!!

商人「うわ、もう終わったの!?」

神竜「今回も17ターンだな」

魔法使い「変わり無し、か…盗賊?駄目よ、勇者殿の棺桶に落書きなんかしちゃ。何を書いてるの?」

盗賊「…かいたいぎょうしゃあて、このおにくをかいたいしおわったらルイーダのさかばまで…」

商人「ダメー!!それはだめ!!」

盗賊「なんでだ!?じかんはちぢまらないし、とさつじょうってかいたらみんなどんびきだとおもってオブラートにつつんだんだぞ!!」

商人「今更オブラートに包んでもどうしようもないよ!!」

魔法使い「突っ込む所そこじゃないでしょ…ねえ盗賊、勇者殿は次また強くなるわ。だから…」

盗賊「うー、まえもそういったぞ…」

商人「今度こそ、ね?」

盗賊「んー…わかったぞ、おにくはもうすこしまってやるぞ!!いのちびろいしたなしたっぱ!!」

魔法使い「今すでに氏んでるけどね…」

891: 2015/07/24(金) 18:07:52 ID:EXNTJLx2
――374日目、謎の塔

勇者「うう…わたし、足引っ張ってばっかりですよね…」

盗賊「はんせいのことばなんていらないぞ!!けっかをだすんだぞ!!」

魔法使い「だからなんで貴方はそんなに厳しいのよ…ねえ勇者殿、私達3人だけで神竜に挑んだ時は18ターンが限界だったのよ」

商人「それが今では17ターンだからね!!足引っ張ってなんかいないよ!!」

盗賊「ひじょーしょくのほうがやくにたったけどな!!」

魔法使い「もう、そんな事言わないの!それに今回は、今回こそはレベルも万全よね?」

勇者レベル42「は、はい。今度はギガデインも覚えました。でも…」

商人「だーいじょーぶ!!今度こそ上手くいくって!!ね、魔法使いちゃん?」

魔法使い「そうよ、今度こそ神竜をぎゃふんと言わせてやりましょう」

盗賊「しっぱいしたらこんどこそとさつじょうだぞしたっぱ!!」

勇者「そ、そんな所に行かないんだから!!絶対あんたをぎゃふんと言わせてやる!!」

商人「うん、相手を間違えないでね?」

894: 2015/07/26(日) 00:34:42 ID:QnMZdlg.
――謎の塔頂上

神竜「またお前達か、性懲りもなく…ん?」

勇者「え?えっと、わたしが何か…?」

神竜「お前が…そうか、少し読み違えたのかもな」

勇者「???えっと…?」

魔法使い「大丈夫よ、勇者殿…神竜、約束は果たしてもらうわよ」

盗賊「そーだぞ!!おにくだぞ!!」

商人「そんな約束じゃなかったよ!?」

神竜「ふん、あの願いの話だな?良いだろう、ただし…そちらも15ターン以内の約束は果たしてもらうがな!!」ガオー

魔法使い「もちろんよ。今度こそきっと…さあみんな、やるわよ!!」

――しんりゅうがあらわれた!!

896: 2015/07/26(日) 17:50:12 ID:4haOxFFg
勇者「えっと、とりあえず今までと同じような感じで良いんですか?」

魔法使い「そうね、でも一番最初に1発大きいのを撃って驚かせてやりましょう」

商人「あ、勇者サマ専用呪文だね!」

盗賊「しっかりやれよしたっぱ!!」

勇者「分かってるよ!!――それは光、それは輝き、それは力、それは勇気――雷光一閃、敵を討て!!ギガデイン!!」ビガー

商人「おおおー!?さ、さすが勇者サマ呪文!!」

盗賊「おー、なかなかだなしたっぱ!!」

魔法使い「素晴らしいわ!さあみんな、私達も続くわよ!!」

商人「おー!!今度こそやるよー!!」

897: 2015/07/26(日) 18:20:24 ID:4haOxFFg
盗賊「よーし、やきにくだ!!メラゾーマ!!」ゴオオオ…

商人「あたしもメラゾー…」

しんりゅうはしょうにんをにらみつけた!!商人はねむってしまった!!

商人「ふにゃ…せくしー…こまんどー…?」

盗賊「ま、まほーつかい!!しょーにんがあさってのほーに!!」

魔法使い「明後日…?でも眠らされるのは良くないわね、これで火力が足りなくなると…勇者殿、体力に余力は?」

勇者「は、はい!!わたし、今は余裕があります!!」

魔法使い「それなら攻撃に回って!攻撃の手を緩める訳にはいかないわ!」

勇者「分かりました…!それっ、ギガデイン!!」ビガー!!

盗賊「よーし、とーぞくはメラゾーマ!!」ゴオオオ…

魔法使い「いいペースよ!…貴方もそろそろ起きなさい」

商人「オクレにいさ…あれ?えっと…わ、神竜!?」

盗賊「おー、あさってからかえってきたな!!」

魔法使い「いったいどこに行くつもりだったのよ…」

898: 2015/07/26(日) 18:28:48 ID:4haOxFFg
勇者「で、でも攻撃に回った分体力が…」

盗賊「なんだ、だらしないな!!」

魔法使い「仕方ないでしょ。それに、勇者殿にはそんな時のための呪文もあるわよね?」

商人「あ、ベホマズン?この前は結局使わなかったよね?」

魔法使い「あの呪文は自分自身の体力もある程度ないと真価を発揮しないから…でも、今なら大丈夫よ!」

勇者「は、はい!!癒しの力よ、群れし天使の如く輝け!!傷つきし我等の頭上で煌めき、力と勇気を今一度――ベホマズン!!」キンキラキンキラ

商人「わ、すっごい!!全員ベホマだ!!」

盗賊「またおいしそーになったなしたっぱ!!」

勇者「だからその為の呪文じゃないからね!!」

魔法使い「ほら、ケンカしない!!それよりあと一息よ、メラゾーマ!!」ゴオオオ…

商人「うん、メラゾーマ、メラゾーマ!!」ゴオオオ…

勇者「もうちょっとなら…ギガデイン!!」ビガー

盗賊「おお!?しんりゅーが…」

――しんりゅうをやっつけた!!

899: 2015/07/26(日) 18:38:14 ID:4haOxFFg
神竜「なんと!!私がたったの14ターンで倒されてしまうとは…!」

商人「14!?や、やった、やったよみんな!!」

魔法使い「ええ、勇者殿のおかげよ。ありがとう」

勇者「そ、そんな、わたしなんて…」

盗賊「きょうくらいはむねをはっていーぞしたっぱ!!」ポンポン

勇者「な、何よいきなり…そんな…いきなり優しくなったって…」ウルッ

商人「あはは、盗賊ちゃんもたまには良いこというじゃん!!あー、でもついにやったね…」

魔法使い「もう何ヵ月ここに通い続けたかしら…でも、ついに…」

盗賊「ねがいごとをかなえてくれるんだよなしんりゅー!!」

神竜「ああ、約束だからな。その者が、勇者がそこまで力を付けたのは計算外だったが…約束を破る訳にもいかんからな」

勇者「約束…?そういえば、願い事って何なんですか?わたしと何か関係が…?」

神竜「なんだお前達、本人にはまだ話してないのか?」

商人「え?えーと、まあ、なんとなく話すタイミングを逃しちゃって…」

魔法使い「私達の願いはね勇者殿、上の世界と下の世界が行き来出来なくなっても、勇者殿だけは行き来出来るようにして欲しい、よ」

勇者「え…?ど、どういう事ですか…?」

903: 2015/07/27(月) 18:18:02 ID:dJ0XEvi.
――遡って309日目、謎の塔頂上

魔法使い「――じゃあこういうのはどうかしら?この3人以外の誰かを両方の世界行き来自由にしてもらう、というのは…」

商人「あたし達以外の…あ、もしかして勇者サマ?」

盗賊「えー、したっぱのためにねがいごとするのか?」

魔法使い「そんな事言わないの。もしこの願い事で良いなら貴方にはごちそうをたくさん食べさせてあげるわ」

盗賊「おー!!じゃあしたっぱのためにひとはだぬぐぞ!!」キャッキャッ

商人「ゲンキンだねー…でもなんでその願いなの?」

魔法使い「だって可哀想じゃない。せっかくお父さんを生き返らせたのに、また離ればなれなんて…」

商人「あー、確かにそうだね…」

神竜「勇者か…確かに今は無力に等しい存在のようだが、勇者である以上はいずれ…」

魔法使い「あら?私達以外の人間も脅威なの?神竜っていっても大したことないのね」

盗賊「へっぽこだな!!」

神竜「ぬうう…良いだろう、その挑発にのってやろう。どうせ15ターンを切らねば願いを叶えてやらんのだからな」

盗賊「よーし、やくそくだな!!ゆーびきーりげーんまーん、うーそつーいたーらはーりせーんぼーんのーましてしっぽきってひげきってあたまきってゆーびきーった!!」

商人「そんな指切り聞いたことないよ!?」

904: 2015/07/27(月) 18:39:50 ID:dJ0XEvi.
魔法使い「と、いうわけだから…」

盗賊「さあねがいをかなえるんだぞしんりゅー!!かなえなかったら食べるけどな!!…あれ?かなえないほーがいーのか?じゃあかなえなくていいぞ、食べるぞ!!」

商人「盗賊ちゃん、ごちそう、ごちそう!」

盗賊「あー…じゃあかなえてもらってから食べるぞ!!」

魔法使い「滅茶苦茶じゃない…」

勇者「な、なんでここまでしてくれるんですか?わたしなんて、なんにも…」

魔法使い「だって、その方が良いでしょう?」

商人「そうそう、そっちの方が絶対良いって!!」

勇者「そんな…」

盗賊「とーぞくはどっちでも…ムガッ!?」モゴモゴ…

魔法使い「ほら、盗賊も賛成してるわ」ニッコリ

勇者「あ…ありがとうございます…何から何まで…本当に、本当にありがとうございます!!」

商人「いーって、好きでやってる事だし!!」

神竜「ふん、こんなに他人のためだけに願いを使う人間は初めてだ。人間というのもなかなか面白いな…では願いを叶えてやろう…ああ、ついでに商人よ、お前は何故かまだセクシーギャルになってないようだからな、オマケでこのエOチなほんをやろう。遠慮なく受け取るがいい。ではさらばだ…」ピカー…

商人「え!?い、いらないよ、もうそんなの――」ピカー…

907: 2015/07/28(火) 22:07:19 ID:ZveNSGys
――375日目、アレフガルド

商人「あれ?ここってアレフガルド?今回はこっちに飛ばされたんだ。って事は…」

魔法使い「ええ、いよいよ上の世界に行けなくなったみたいね。ルーラでも無理なようだし…」

勇者「そんな事ないですよ!!わたし、行けそうな気がします!!それ、ルーラ!!」パラララ!!

ギュイーンギュイーン…

盗賊「あー、したっぱだけとんでったな…」

魔法使い「まあこうなるでしょうね。あの子しか行き来出来ないはずだもの…」

商人「やっぱり無理かあ…あたし達の旅もここまでだね。長かったような短かったような…」

魔法使い「私はあっという間だったわね、終わってみればだけど…ねえ、これからどうしようか?」

商人「これから?あたしはとりあえず…」

盗賊「なあなあ、しんりゅーからもらったじんにくカタログつかわないのか?」

商人「つ、使わないよあんなの!!」

魔法使い「あら、またセクシーギャルになれるチャンスじゃない」ニヤニヤ

908: 2015/07/28(火) 22:20:34 ID:ZveNSGys
商人「使わないよ!!そもそもせくしーだいなまいつなあたしがせくしーぎゃるになっても、カフェオレにクリープ入れるようなものだし!!」

盗賊「あー、ただのみずにクリープいれてもおいしくなさそうだな!!」

商人「ど、どういう意味よ!?」

魔法使い「まあ、貴方はまだセクシーギャルじゃないって神竜も明言してたしね」

商人「あ、あれは神竜に見る目がないだけだし!!しょせんトカゲにはあたしのミリョクは分からないよ!!」

魔法使い「はいはい。で、これからどうするの?そういえば貴方、こっちでも町が作りたいって言ってたわね」

商人「そうそう、あたしはまた町作りしたいな!魔法使いちゃんは?」

魔法使い「そうねえ…弟子でも取りながら、呪文の研究も悪くないわね」

商人「うわー、魔法オタク…あれでしょ魔法使いちゃん、何十年後かに新しい勇者サマがまた旅だった時、どこかのほこらで重要アイテム渡すヨボヨボのお爺さん役やるんでしょ?」

魔法使い「なによそれ…そもそもお爺さんにはなれないわよ。盗賊は?」

盗賊「んー、とりあえずおなかへったぞ!!」

商人「あはは、前も聞いたねその台詞!!」

魔法使い「最後まで食べることばっかりね貴方は…そうそう、竜の卵の世話も忘れないのよ」

盗賊「おー!!ドラゴンのおやこどんつくるぞ!!」

商人「まだ親子丼諦めてなかったんだ…でも親子丼はまだまだ先だろうし、とりあえずはどこでなに食べよっか?あたしは…」

913: 2015/07/29(水) 18:23:23 ID:KXU.PK4.
――少し前、精霊のほこら

ルビス「ただいま帰りました~」

精霊「あ、お帰りなさい!」

エルフ「あー、やっと帰って来れた…」

精霊「貴方もお疲れ様。それで、あっちはどうでした?」

ルビス「ええ、お酒がとっても美味しかったです!」

エルフ「え、冒険の事とか聞かれたんじゃないの?」

精霊「そうですか、私もいつかあっちの酒場に行ってみたいです」

エルフ「お酒の話題で良いんだ…」

ルビス「うーん、でももうあっちには行けなくなったんですよね。まあ私程の者になればたまに行ったり来たり出来ますけどね!」

精霊「さすがルビス様!」パチパチパチ

エルフ「…ふうー、またこのユルい日常が始まるのね…これが良いのか、それとも魔物の帰り血に塗れた日々が良かったのか、それとも酒場の喧騒か…うーん…」

914: 2015/07/29(水) 18:42:49 ID:KXU.PK4.
――数ヶ月後、アッサラーム北部

兵士「さて…いよいよ以前は行けなかったアッサラームへ再挑戦だな。今度こそは…」

武闘家「兵士さん!お昼が出来たそうなのです!!食べましょう!!」

兵士「ん?ああ、今行く」

武闘家「ここを南に下ればアッサラームという町なのですね?そこに何か手掛かりがあると良いのですね、下へ行くための!!」

兵士「ああ…だがまあ、そう簡単に見つかるとは思ってないさ。あればそれに越したことはないがな」

武闘家「兵士さんは、愛する人にもう一度会うために旅をしてるんですよね!!たまに酒場に来る自称精霊の変なヒトが喋ってたのです!!」

兵士「…ノレビス様か…余計な事ばかり喋って…」

武闘家「で、で、どんな人だったのです?やっぱりボン!!キュッ!!ボーン!!な人だったのですか?」

兵士「いや、全然そんなじゃないが…なんでそう思ったんだ?」

武闘家「違うのですか?だって…」

戦士F「おい、早くたべるぞ!!」

僧侶E「何をモタモタしてるんですの?」

武闘家A「ああいう人が好きで仲間にしたのかと…」

兵士「あのなあ…旅に出たいって言うのがたまたまあいつらだったから仲間にしただけだよ…ったく、旅に出てからというもの、女に悩まされてばかりだな………あいつは、あいつらは今、何してるかな…」

916: 2015/07/30(木) 18:35:22 ID:EvY0NJ6M
――同じ頃、アレフガルド、ラダトーム北西

商人「あ、二人とも久しぶり!!どう?あたしの作った二つ目の町!」

魔法使い「私達の旅が終わってから何ヵ月経ったかしら?相変わらずあっという間に町を作るのね…」

盗賊「さすがしょーにんだな!!」

商人「へっへー!!でもこれでもゆっくり作ったんだよ、前回の反省を生かして…」

盗賊「くさいごはんたべたもんな!!」

商人「うう…まあね…」

魔法使い「まあ、あれもこれもいろいろあっての貴方だものね。それより、私は盗賊が連れてきた生物が気になるのだけれど…」

商人「うん、あたしも…それってもしかして…」

盗賊「おー!!りゅーおーだぞ!!」ナデナデ

竜王「グルルルル…」

商人「ちょ、ちょっと怖いんだけど…」

盗賊「そんなことないぞ!!ちゃんとあいさつもできるぞ!!」

魔法使い「へえ、貴方がしつけなんかするのね。じゃあ挨拶させてみてよ」

917: 2015/07/30(木) 19:13:19 ID:LMsW0ygA
盗賊「よし、あいさつするんだぞりゅーおー!!」

竜王「グルルルル…ショーニン、タベル…」

商人「挨拶じゃないじゃん!!てゆーか喋るの!?」

魔法使い「まあ、喋る事自体は不思議ではないわね。竜の女王様も喋ってた訳だし…でもこの子、生まれたばっかりよね?」

盗賊「りゅーおーはかしこいんだぞ!!とーぞくといっしょだぞ!!」

商人「ああ、うん、そっかあ…」

盗賊「さっきもいっしょにかりしてきたんだぞ!!ほら、キメラにく!!」ドサドサ

商人「キ、キメラ肉!?おいしいのこれ!?」

魔法使い「ああ、確か前にこの子が言ってたけど、キメラは合成魔獣だから…」

盗賊「ぶいによってあじがちがうんだぞ!!」

商人「へ、へえー…それはおいしそうだね…でもさ魔法使いちゃん、こうやって仲良く狩りに行ったりしてるなら…」ヒソヒソ

魔法使い「ええ、親子丼は諦めてくれるかもね…」ヒソヒソ

918: 2015/07/30(木) 19:23:10 ID:LMsW0ygA
盗賊「そーいえばまほーつかいはいまなにやってるんだ?ごはんちゃんと食べてるのか?」

魔法使い「貴方も他人のご飯を心配するようになったのね…私はこの前も言った通り、呪文の研究をしながら…」

商人「未来の勇者サマに渡す重要アイテムを用意してるんだよね!!」

魔法使い「そんなわけないでしょ…と言いたい所だけど、将来の脅威に対する備えは必要よね」

商人「やっぱり!!じゃあヨボヨボのお爺さんにならなきゃね!!」

魔法使い「だからなんでそうなるのよ…別にお爺さんじゃなくても良いでしょ。それより、今の姿のまま何百年も、なんて方がミステリアスで良いかもしれないじゃない」

商人「えー!?そんな事出来るの!?それあたしも欲しい!!」

盗賊「おにくのちょーきほぞんができるな!!とーぞくもほしいぞ!!」

魔法使い「出来ないわよ、今は…だからこれからいろいろ研究するんじゃない」

商人「なるほど、頑張ってね!!応援してるよ!!あたしのアンチエイジングの為にも!!」

魔法使い「そんな事の為に研究するわけじゃないわよ…」

919: 2015/07/30(木) 19:33:15 ID:LMsW0ygA
魔法使い「それより貴方はどうするのよ?もうすぐ町も作り終わるんでしょう?」

商人「あー、皆さんにお集まり頂いたのはその件なんですが、実は…」

盗賊「ついにとーぞくのためにおにくになるんだな!!ありがとうだぞ!!」

魔法使い「か、感動だわ…盗賊から初めてありがとうって聞いたわ…」グスッ

商人「そんなわけないからね!?あのさ、この前ルビス様が来てさ、なんでもこのアレフガルドの外側にもっと世界を拡げるんだって!!」

魔法使い「ルビス様が?さすがにやることのスケールが違うわね」

盗賊「えー、ホントにルビスさまにそんなことできるのか?」

魔法使い「そうねえ、あの人の醜態を知ってる身としては疑いたくもなるけど…商人、それで?」

商人「でさ、新しく拡げるって事は、まだ誰も行ったことない場所だよね?だからまたみんなでさ…」

盗賊「おー、ぼーけんか!!」

魔法使い「なるほど…面白そうね。じゃあ町が出来たら行ってみましょうか?」

商人「うん!!また3人で冒険だね!!」

盗賊「こんどはりゅーおーもいっしょだぞ!!」

商人「あ、そっか、そうだね…あたし達、食べられないよね?」

魔法使い「大丈夫じゃない?…多分」

920: 2015/07/30(木) 19:47:56 ID:LMsW0ygA
商人「あ、3人でって言ったけど、勇者サマはどうしよう?」

魔法使い「そうねえ…勇者殿は上と下の両方で仕事があって大変そうだわ。今日だって…」

勇者「す、すみません!!皆さん集まるって行ってたのに、忙しくて…」

商人「あー、確かにそうだね…」

勇者「え?なんですか?」

盗賊「なんでもないぞ!!したっぱはしらなくていいことだぞ!!」

勇者「ま、またしたっぱしたっぱって…!」

魔法使い「ほら、喧嘩しないのよ。仕方ないわね、勇者殿はそういう星のもとに生まれてきたんだもの。ね?」

勇者「え?え?ど、どういう…?」

盗賊「したっぱはいつまでもしたっぱってことだぞ!!それよりおなかへった!!したっぱおにくでごはんだぞりゅーおー!」

竜王「グルルルルー!!」

勇者「わだから食べられないからね!!…ってなにこのドラゴン!?」

商人「あー、これは竜王ちゃんって言ってね…ってああもう、喧嘩しないの二人とも!!」

魔法使い「本当、いつまでたっても仲良くならないのね。それとも喧嘩するほど、かしら?…さて、私達もご飯にしましょう。もうすぐ始まる新しい冒険に備えて、ね…」

――おしまい

922: 2015/07/30(木) 21:46:36 ID:C4SRuFME
おつ!

923: 2015/07/30(木) 22:02:55 ID:X5WhFNQg
毎日おつかれさまでした!
夕方の楽しみがなくなるのは寂しい…


引用: アリアハンの魔法使い 2