1: 2024/07/17(水) 23:00:28 ID:???Sr
遅くなりましたがリクエスト頂いておりました、こずかほです。

2: 2024/07/17(水) 23:01:09 ID:???Sr
練習後、私は寮の自室に戻り明日の授業の予習をしていると、花帆からそんなメッセージが届いた。

梢:寝落ち通話って何かしら?

と返信する。
するとすぐに既読が付き、

花帆:どちらかが眠るまで通話をつなげておくことです!

とすぐにメッセージが来る。

梢:寝落ち通話、ね。分かったわ。何時に始めればいいのかしら?

花帆:消灯時間過ぎたら始めましょう!

梢:分かったわ。

3: 2024/07/17(水) 23:01:50 ID:???Sr
一旦了解の意を示したものの考えてみたら結構恥ずかしいのではないか…
そんなことを考えていたら再度花帆からメッセージが来る。


花帆:でも、ただやるだけじゃつまらないですから、罰ゲームありにしませんか?

梢:罰ゲーム?

花帆:はい!先に寝落ちしてしまった方が翌日寝落ちしなかった方のお願いを聞く、というのはどうでしょうか?

梢:分かったわ。やりましょう。

4: 2024/07/17(水) 23:02:40 ID:???Sr
花帆:わ~い。あたし絶対負けませんからね!

梢:ふふっ。望むところよ。

ここで一旦やり取りは途切れる。
さて、消灯時間までに残りの予習を済ませておかなければ。


消灯時間が過ぎてすぐ、花帆からメッセージが来る。

花帆:あたしの準備はできました!梢センパイの準備が出来たら教えてくださいね!

梢:私の準備も出来ているわよ。

花帆:じゃあ、始めますね!

5: 2024/07/17(水) 23:03:26 ID:???Sr
花帆からの着信を取る。

梢「花帆?」

私は何を言っているのだろう。
通話の相手は花帆しかいないというのに…

花帆「は~い、そうで~す。花帆ですよ~」

梢「…//」

花帆の声が可愛いすぎるのだけれど…
いや、花帆の声は毎日聞いているから可愛いのは当然分かっているのだけれど、こう、夜の通話という私にとってはとても特殊な状況においてこの声は破壊力がありすぎる…

花帆「梢センパイ???」

6: 2024/07/17(水) 23:04:20 ID:???Sr
梢「あ、ごめんなさいね」

花帆「もしかして花帆の声に聞き惚れていましたか~?」

梢「そ、そんなことないわよ?////」

花帆「ほんとかな~?あ、せっかくなのでビデオ通話にしませんか?」

梢「それは、私が恥ずかしいから出来ればやめてほしいのだけれど…」

花帆「え~~~~」

梢「また今度、ね?」

花帆「約束ですよ~」

とりあえず花帆を落ち着かせる。
これ以上主導権を握られると私の情緒がおかしくなる…

7: 2024/07/17(水) 23:05:10 ID:???Sr
梢「ところで花帆は今何していたの?」

花帆「あたしですか~あたしは今ベッドでゴロゴロしてます!」

花帆「梢センパイは何をしてたんですか?」

梢「私は明日の予習を終えたばかりよ」

花帆「さっすが梢センパイ!」

梢「そうかしら?」

花帆「花帆には真似できないかもしれないです」

8: 2024/07/17(水) 23:06:23 ID:???Sr
梢「そんなことないわよ?あなたにだって出来るはずよ」

花帆「え~」

それからしばらく私たちはとりとめのない雑談を行う。

花帆「そういえば、梢センパイ!」

梢「何かしら?」

花帆「これ、先に寝た方が負けなんですよ」

梢「ええ、知っているわ」

花帆「梢センパイ!」ボソボソッ

梢「!?//」

花帆「花帆の声は堪能していますか?」ボソボソッ

梢「////」

9: 2024/07/17(水) 23:07:48 ID:???Sr
ちょっといきなり何をするのかしら?

花帆「あれ、お返事がないようですけど、もう寝ちゃいましたか?」ボソボソッ

梢「ま、まだ起きているわよ…」

花帆の囁き声は私の眠気を誘うのに十分すぎた。
でもここで眠るわけにはいかないわ。
乙宗梢の名にかけても情けない姿を後輩に見せるわけにはいかない。

10: 2024/07/17(水) 23:09:10 ID:???Sr
花帆「それはよかったです!まだまだ梢センパイにはたっぷりと気持ちよくなってもらいますから!」

いきなり通常の声に戻る。

梢「ど、どんとこい、なのだけれど?」

花帆「あはは。梢センパイ、じゃあどんどんいきますよ~」

梢「ええ…//」

私は花帆のどんな声も受け止めて見せる。

花帆「梢センパイ、大好きっ」ボソッ

11: 2024/07/17(水) 23:09:54 ID:???Sr
梢「!?!?////」

前言撤回。
私は、ダメかもしれないわね…

梢「そう…ありがとう」

花帆「梢センパイのしっかりしているところが大好き。梢センパイの機械さんが苦手なところが大好き。梢センパイの頭が良いところが大好き。梢センパイの歌声が大好き。梢センパイのダンスが大好き。梢センパイの歌詞が大好き。梢センパイの曲が大好き。梢センパイの…」ボソボソボソボソ

梢「あ、えっと////」

花帆「梢せんぱ~い」

12: 2024/07/17(水) 23:11:54 ID:???Sr
梢「な、何かしら?//」

花帆「呼んでみただけですっ!」

梢「…」

私としたことが…
そろそろ限界かもしれない。
結構耐えてきたつもりなのだけれど…

花帆「あ、梢センパイ!」

梢「…」

花帆「もしかして、眠かったりします?」

13: 2024/07/17(水) 23:13:00 ID:???Sr
梢「まだ、まだよ…」

花帆「無理はしなくていいですからね!眠かったら寝ちゃってください!」

通話を始めてからもうかれこれ2時間は過ぎているというのに相変わらず花帆は元気だこと。
ああ、もう私の瞼は限界…
こんな時間ということもあるけれど花帆の声があまりにも気持ち良すぎて…


花帆「梢センパイ~」

梢「」

花帆「あれ、寝ちゃいました?」

梢「」

14: 2024/07/17(水) 23:14:23 ID:???Sr
花帆「…」

梢「」

花帆「おやすみなさい」


気が付いたら朝だった。
通話は切れていて、その代わり花帆からのメッセージがひとこと。

花帆:梢センパイ、おやすみなさい

とだけ来ていた。


~~練習後の部室~~

練習後、私はクラブの雑務のため、部室に残っていた。
花帆も一緒に手伝ってくれるとのことで、今は部室に花帆と2人きりだ。
そろそろ作業も終わり、帰ろうかと思った矢先。

花帆「梢センパイ!」

梢「花帆。何かしら?」

花帆「昨日は、あたしの勝ちですね!」

にこにこしながら花帆はそう言う。
悔しいけれど、完敗だ。

梢「ええ、そうね。それで、花帆のお願いとは何かしら?」

15: 2024/07/17(水) 23:17:01 ID:???Sr
花帆「梢センパイ、少しかがんでもらってもいいですか」

梢「こうかしら?」

私がかがむや否や花帆は少しだけ背伸びして…

梢「!?//」

私の頬に柔らかい感触が伝わる。

花帆「あたし、やっちゃった…//」

梢「花帆?」

花帆「これが、あたしの気持ちです//」

花帆「これからも、よろしくお願いしますね!あたしの梢センパイ//」

そう言う花帆の顔は真っ赤になっていた。



おしまい

16: 2024/07/17(水) 23:17:42 ID:???Sr
お読みいただきありがとうございました。
過去作です~
慈 「梢を照れさせたい」

慈「コホッコホッ」 梢「慈?」

慈「梢にかまわれたい」

梢「可愛くありたい」

慈「梢の素顔が知りたい!」

【ラブライブ】さやかほの日常の一コマ

慈「花帆ちゃんさやかちゃんと仲良くなりたい」

SS こずめぐがいちゃいちゃする話

SS 花帆「梢センパイの一番になりたい」

SS 梢「花帆さんと相合傘がしたいのだけれど…」

SS 蓮ノ大三角のとある休日の話

SS 蓮ノ大三角の誕生日会

SS ゆうぽむ、めぐるりの短編2本立て

SS こずめぐの新年会

SS 慈 「大好きだよ、梢」

SS 花帆「さやかちゃんの何ですかって定期的に聞きたくなるよね」

SS こずさや~~!!!

SS 慈「愛してる」 梢「!?!?///」

SS ゆうぽむ短編

SS 瑠璃乃「マイシスター梢!」 梢「瑠璃乃、お姉ちゃん??

SS 蓮ノ空1年’sのお話

かほさちSS

SS 大三角から沙知先輩へのプレゼント

SS 梢「花帆に鬼と呼ばれたいのだけれど…」

ゆうぽむSS

SS 綴理「さやのほっぺ、もちもちだね」さやか「//」

SS さやるりのちょっとしたお話

SS すみれ 「かのんを褒め頃しにしてみせるわ」

SS 慈「綴理を褒め頃しにした結果」

SS 梢「慈の、ASMR?」

SS みらくらぱーく!二人の世界

SS つづるりの休日

SS さやか「梢先輩のようになりたい」

SS かのん「すみれちゃん、ASMRって、知ってる?」

SS 小鈴 「徒町、出来ました!」

SS さやか「梢先輩、鬼ってどういう意味ですか?」


引用: SS 花帆「梢センパイ、寝落ち通話をやってみませんか?」