287: 2018/01/13(土) 20:21:03.64 ID:/1hL6iIB0
これまで安価さばいてて、こんな凡ミス初めてしました……
それでは気を取り直して、ビールっ腹な楓さんを書いてみます
それでは気を取り直して、ビールっ腹な楓さんを書いてみます
シリーズ:○○な楓さん
前回:【モバマス】フルフェイスヘルメットな楓さん
288: 2018/01/13(土) 20:24:46.01 ID:/1hL6iIB0
みなさん、クラフトビールってご存知ですか?
一般的にビールと聞くと、スーパーなドライや、一番に絞ったアレを想像すると思います
ビールが好きって言うと、どこどこのメーカーが好きなの? って聞かれることがほとんど
ですが、ビールの世界ってとても深くて広いものなんですよ
ブルワリーも日本だけでも相当な数がありますし、ビールのジャンルも片手で数え切れないくらい
今日は、クラフトビールにはまってしまって、お腹にちょこっとダメージを受けた私のお話です
一般的にビールと聞くと、スーパーなドライや、一番に絞ったアレを想像すると思います
ビールが好きって言うと、どこどこのメーカーが好きなの? って聞かれることがほとんど
ですが、ビールの世界ってとても深くて広いものなんですよ
ブルワリーも日本だけでも相当な数がありますし、ビールのジャンルも片手で数え切れないくらい
今日は、クラフトビールにはまってしまって、お腹にちょこっとダメージを受けた私のお話です
289: 2018/01/13(土) 20:29:49.51 ID:/1hL6iIB0
始まりはなんてことはない居酒屋の席でした
「楓さん、クラフトビールって知っていますか?」
あいちゃんが生中のグラスを傾けて、私に質問してきました
クラフトビール? クラフトは作る、ビールはそのままよね
なんかこう……制作キットてきなものなのかしら
「うーん……ちょっと聞いたことないですね」
私は日本酒が入ったお猪口を傾けながら返す
「楓さん、クラフトビールって知っていますか?」
あいちゃんが生中のグラスを傾けて、私に質問してきました
クラフトビール? クラフトは作る、ビールはそのままよね
なんかこう……制作キットてきなものなのかしら
「うーん……ちょっと聞いたことないですね」
私は日本酒が入ったお猪口を傾けながら返す
290: 2018/01/13(土) 20:34:30.84 ID:/1hL6iIB0
「なるほど……それではラガーしか知らないと」
む……なんだか勿体ぶった言い方です
けれど、私の知らないお酒の話題は気になります
「あいちゃん、私にもちょこっとその話を教えて欲しいです」
お猪口を天高く持ち上げて、話を切り出してみますが
「いいでしょう、それでは説明してあげましょうか」
ちょっと反応がクール過ぎません? もう一回やっちゃいますよ?
む……なんだか勿体ぶった言い方です
けれど、私の知らないお酒の話題は気になります
「あいちゃん、私にもちょこっとその話を教えて欲しいです」
お猪口を天高く持ち上げて、話を切り出してみますが
「いいでしょう、それでは説明してあげましょうか」
ちょっと反応がクール過ぎません? もう一回やっちゃいますよ?
292: 2018/01/13(土) 20:37:37.47 ID:/1hL6iIB0
もうそれからは凄かったです、あいちゃんがこんなに饒舌だなんて知りませんでした
矢継ぎ早に語られるクラフトビールのお話
最後のほうは呂律が回っていなくて、よく聞き取れませんでした
ですが、聞きなおすなんて野暮なこと
あいちゃんが楽しそうにお話してくれているんですから、私は聞き手に徹します
「あいちゃん……寝ちゃった……」
いざ私が質問しようとしたころには、気持ちよさそうな寝息が聞こえてくるだけでした
矢継ぎ早に語られるクラフトビールのお話
最後のほうは呂律が回っていなくて、よく聞き取れませんでした
ですが、聞きなおすなんて野暮なこと
あいちゃんが楽しそうにお話してくれているんですから、私は聞き手に徹します
「あいちゃん……寝ちゃった……」
いざ私が質問しようとしたころには、気持ちよさそうな寝息が聞こえてくるだけでした
293: 2018/01/13(土) 20:49:00.44 ID:/1hL6iIB0
結局、あいちゃんが寝てしまったので、この席はお開きとなりました
皆、帰路につきますが、私の頭の中はクラフトビールのことばかり
タクシーに乗っている時も、お家に着いた時もスマートフォンで調べてしまうくらい
そこには私の知らないビールの世界がかかれていて、胸が躍ってしまいました
しかし、ひとつだけ心残りが
「あいちゃん、話すだけ話して寝ちゃうのはちょっとずるい……」
私の独り言は、静かな部屋に吸い込まれました
皆、帰路につきますが、私の頭の中はクラフトビールのことばかり
タクシーに乗っている時も、お家に着いた時もスマートフォンで調べてしまうくらい
そこには私の知らないビールの世界がかかれていて、胸が躍ってしまいました
しかし、ひとつだけ心残りが
「あいちゃん、話すだけ話して寝ちゃうのはちょっとずるい……」
私の独り言は、静かな部屋に吸い込まれました
294: 2018/01/13(土) 20:52:10.69 ID:/1hL6iIB0
翌日、事務所へ向かうとそこには申し訳なさそうなあいちゃんが佇んでいます
「おはようございます、あいちゃん」
笑顔で挨拶をする私に対して、あいちゃんはばつが悪そうです
「その……昨晩はみっともない姿を見せてしまってすみません」
ぺこりとお辞儀をしたあいちゃんが、紙袋を手渡してきました
「これはお詫びです。クラフトビール入門には良い品だと思います」
中を見ると白いラベルの瓶が一つ入っていました
「おはようございます、あいちゃん」
笑顔で挨拶をする私に対して、あいちゃんはばつが悪そうです
「その……昨晩はみっともない姿を見せてしまってすみません」
ぺこりとお辞儀をしたあいちゃんが、紙袋を手渡してきました
「これはお詫びです。クラフトビール入門には良い品だと思います」
中を見ると白いラベルの瓶が一つ入っていました
295: 2018/01/13(土) 20:55:36.80 ID:/1hL6iIB0
早くこれを飲みたいな……
お仕事中も、皆とお喋りしている時も
この瓶が頭をちらついて仕方ないです
あ、もちろんお仕事はきちんとやり遂げました。ほんとですよ?
私もプロですからね、お酒のことばかりなんてことはありません
「楓さん。さっきから大事そうに抱えている紙袋は何なんですか?」
ああ、酒か
なんて言うプロデューサーを、ぐーで軽く叩いておきました
お仕事中も、皆とお喋りしている時も
この瓶が頭をちらついて仕方ないです
あ、もちろんお仕事はきちんとやり遂げました。ほんとですよ?
私もプロですからね、お酒のことばかりなんてことはありません
「楓さん。さっきから大事そうに抱えている紙袋は何なんですか?」
ああ、酒か
なんて言うプロデューサーを、ぐーで軽く叩いておきました
296: 2018/01/13(土) 20:59:28.73 ID:/1hL6iIB0
さぁ、時がやってきました
今日のお仕事も全て終わって、事務所を足早に去ります
「楓さーん! 今日時間あります?」
ああ、友紀ちゃん……今日はごめんなさい
「ごめんなさい、今日は予定があるの」
「そっか、じゃあまた誘いますね」
お誘いを断るのは心苦しいですが、私にはやるべきことがあるのです
今日のお仕事も全て終わって、事務所を足早に去ります
「楓さーん! 今日時間あります?」
ああ、友紀ちゃん……今日はごめんなさい
「ごめんなさい、今日は予定があるの」
「そっか、じゃあまた誘いますね」
お誘いを断るのは心苦しいですが、私にはやるべきことがあるのです
297: 2018/01/13(土) 21:04:28.09 ID:/1hL6iIB0
何度もお誘いを断り……なんで今日に限ってこんなに誘われるの?
けれど、仕方ないんです
皆、今日だけは私のわがままをゆるしてください
ううっと泣きまねをしたら、タクシーの運転手さんがびっくりしたので止めました
そして、お家に着くとグラスを準備します
あいちゃんからもらった紙袋から、いそいそとビールを取り出し
「で……でゅべる…?」
白いラベルに赤文字でそう書かれているみたいです
けれど、仕方ないんです
皆、今日だけは私のわがままをゆるしてください
ううっと泣きまねをしたら、タクシーの運転手さんがびっくりしたので止めました
そして、お家に着くとグラスを準備します
あいちゃんからもらった紙袋から、いそいそとビールを取り出し
「で……でゅべる…?」
白いラベルに赤文字でそう書かれているみたいです
298: 2018/01/13(土) 21:08:55.24 ID:/1hL6iIB0
そもそもそれで合っているかはわかりませんが、いいんです
さぁ、それでは開栓といきましょう
栓抜きを王冠にくっつけて力を込めると、ぽんっと良い音で空きました
ただ瓶を開けただけなのに、何故か満足感に満ち足りています
いけないいけない、本番はこれからなのに
そして、あいちゃんに言われたように、冷やしていないグラスにゆっくりと注いでいきます
注ぎ方もあるようですが、私にできる限り丁寧に注いでみます
さぁ、それでは開栓といきましょう
栓抜きを王冠にくっつけて力を込めると、ぽんっと良い音で空きました
ただ瓶を開けただけなのに、何故か満足感に満ち足りています
いけないいけない、本番はこれからなのに
そして、あいちゃんに言われたように、冷やしていないグラスにゆっくりと注いでいきます
注ぎ方もあるようですが、私にできる限り丁寧に注いでみます
299: 2018/01/13(土) 21:13:39.27 ID:/1hL6iIB0
透明なグラスに、琥珀色の液体が満たされていきます
とくとくと魅惑的な音を出しながら、最後の一滴まで残さずに
「……」
ごくりと、自然に喉が鳴りました
これが、でゅべる……!
いつものビールより泡がしっかりとして、たとえはアレですが、洗顔フォームの泡みたい
よし、では飲ませて抱きましょうか
両手でグラスを持ち、ゆっくりと傾けていきます
とくとくと魅惑的な音を出しながら、最後の一滴まで残さずに
「……」
ごくりと、自然に喉が鳴りました
これが、でゅべる……!
いつものビールより泡がしっかりとして、たとえはアレですが、洗顔フォームの泡みたい
よし、では飲ませて抱きましょうか
両手でグラスを持ち、ゆっくりと傾けていきます
300: 2018/01/13(土) 21:19:36.00 ID:/1hL6iIB0
「……はぁ、美味しい」
一口味わうと、自然と言葉が出ていました
華やかな香りと濃厚な飲み口、そして後味の余韻が素晴らしいです
もう一口、もう一口と飲んでいくと、あっと言う間になくなってしまいました
「たりない……」
せっかく美味しさがわかったきたのに、これじゃ物足りません
近くにクラフトビールを置いているところはあるのかしら?
スマートフォンで検索しますが、上手くヒットしません
そして、私は最終手段に出ることにしました
一口味わうと、自然と言葉が出ていました
華やかな香りと濃厚な飲み口、そして後味の余韻が素晴らしいです
もう一口、もう一口と飲んでいくと、あっと言う間になくなってしまいました
「たりない……」
せっかく美味しさがわかったきたのに、これじゃ物足りません
近くにクラフトビールを置いているところはあるのかしら?
スマートフォンで検索しますが、上手くヒットしません
そして、私は最終手段に出ることにしました
301: 2018/01/13(土) 21:29:43.58 ID:/1hL6iIB0
「驚きましたよ。楓さんがこちらまで出向くなんて」
「夜分にごめんなさい。でも、もっとクラフトビールが飲みたくなって」
私はあいちゃんに連絡をして、お家まで行くことにしたのです
「今はストックがないので、ビアバーにでも行ってみますか」
「……」
無言で私は頷きます
それからの時間はまさに驚きの連続でした
バナナのような香りのするビール、とても苦いビール、そして濃厚な黒いビール
「夜分にごめんなさい。でも、もっとクラフトビールが飲みたくなって」
私はあいちゃんに連絡をして、お家まで行くことにしたのです
「今はストックがないので、ビアバーにでも行ってみますか」
「……」
無言で私は頷きます
それからの時間はまさに驚きの連続でした
バナナのような香りのするビール、とても苦いビール、そして濃厚な黒いビール
303: 2018/01/13(土) 21:33:44.21 ID:/1hL6iIB0
それから毎晩のようにクラフトビールを飲み漁っていたのですが
そんな私に、いえ……私の体に変化が訪れました
「え……?」
それはお風呂に入るために、洋服を脱いだ時です
鏡に映る私のお腹が……お腹がぽっこりと膨らんでいました
「……」
お腹を摘まむと、むにゅーっと伸びます
これはまさにお餅の感覚……なんてふざけている場合ではありません
いわゆる、ビールっ腹というものでしょうか!?
そんな私に、いえ……私の体に変化が訪れました
「え……?」
それはお風呂に入るために、洋服を脱いだ時です
鏡に映る私のお腹が……お腹がぽっこりと膨らんでいました
「……」
お腹を摘まむと、むにゅーっと伸びます
これはまさにお餅の感覚……なんてふざけている場合ではありません
いわゆる、ビールっ腹というものでしょうか!?
304: 2018/01/13(土) 21:38:30.33 ID:/1hL6iIB0
ああ……洋服もお腹がきつい
今は重ね着できる季節なので、多少は誤魔化せますが、薄着になるとぽっこりお腹が目立ちます
特にレッスンをしている時は……
「か、楓さん……どうしたんですか?」
ルキトレちゃんのとても驚いた顔が辛い……
「お願いがあります。マスタートレーナーさんのレッスンを受けさせてください」
ここまで来たら、生ぬるい現状ではどうにもなりません
おビール様を絶ちます!
今は重ね着できる季節なので、多少は誤魔化せますが、薄着になるとぽっこりお腹が目立ちます
特にレッスンをしている時は……
「か、楓さん……どうしたんですか?」
ルキトレちゃんのとても驚いた顔が辛い……
「お願いがあります。マスタートレーナーさんのレッスンを受けさせてください」
ここまで来たら、生ぬるい現状ではどうにもなりません
おビール様を絶ちます!
305: 2018/01/13(土) 21:43:24.16 ID:/1hL6iIB0
「私のレッスンを受けたいとは、流石は高垣楓と言ったところか」
うんうんと頷くトレーナーさんですが、勘違いをしています
「はい、(おビール様を飲むために)頑張ります」
そう、私はクラフトビールを飲むために痩せるのです
「それが聞きたかった。ではいくぞ!」
「望むところです」
早くこのだらしないお腹とさよならしないといけないのです
このぷにぷにもちもちのお腹とは……
待ってくださいね、おビール様♪
おしまい
うんうんと頷くトレーナーさんですが、勘違いをしています
「はい、(おビール様を飲むために)頑張ります」
そう、私はクラフトビールを飲むために痩せるのです
「それが聞きたかった。ではいくぞ!」
「望むところです」
早くこのだらしないお腹とさよならしないといけないのです
このぷにぷにもちもちのお腹とは……
待ってくださいね、おビール様♪
おしまい
306: 2018/01/13(土) 21:44:51.60 ID:/1hL6iIB0
読んでくれた方に感謝を
ちょっと休憩したら280の楓さん書きます
皆さんもクラフトビールお試しください
ちょっと休憩したら280の楓さん書きます
皆さんもクラフトビールお試しください
引用: 【モバマス】楓さんで安価
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