310: 2018/01/13(土) 22:22:51.85 ID:/1hL6iIB0
お待たせしました、それでは再開します
若女将な楓さんですね
ちょっと書いてみます
シリーズ:○○な楓さん

前回:【モバマス】ビールっ腹な楓さん

311: 2018/01/13(土) 22:26:06.30 ID:/1hL6iIB0
「ふわあ……」

旅館の朝はとても早いです

朝が苦手な私にはちょっときつい……

ですが、弱音なんてはくことはできません

私はこの旅館の若女将なんですから!

とは言え、眠さには勝てませんね、あと五分だけ……

THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 004 高垣楓
312: 2018/01/13(土) 22:34:35.61 ID:/1hL6iIB0
二度寝をしようとして、暖かい布団に潜りなおすと、襖が物凄い勢いが開けられました

「楓ちゃん! もう起きる時間でしょう?」

入ってきたのはこの旅館の女将、瑞……お母さんです

「瑞樹さ……すみませんお母さん。すぐに支度します」

女将の恐ろしい顔を見て、眠気なんて世界記録でもだせるスピードでどっか行きました

「あ、今変な事考えたでしょう。今日はお酒抜きね」

「わかりません……」

お母さん、ちょー怖いです

313: 2018/01/13(土) 22:37:48.19 ID:/1hL6iIB0
「もう……何で私が女将なの……わからないわ」

お母さんはぶつぶつと独り言を言いながら、どすどすと戻っていきます

「……起きましょう」

さようなら、お布団さん。また夜に

名残惜しいですが、お布団さんとお別れをして、準備を始めます

顔を洗って、髪を結って、お気に入りの若草色の着物に袖を通す

不思議とこの着物に袖を通すと、気持ちがしゃんとするんです

314: 2018/01/13(土) 22:48:26.69 ID:/1hL6iIB0
帯をきゅっと締めて……締め……あ、あら

着物の帯って難しいですよね、慣れたと思ったらこれです……

仕方ありません、YouTubeでやり方を確認します

「はー、ここがこうなって……こうっと」

うん、上手にできました♪

準備は万端ですね、それでは朝ごはんを食べて朝のお仕事をしましょう


315: 2018/01/13(土) 22:53:15.50 ID:/1hL6iIB0
ああ、朝はやっぱり炊き立てのご飯ですよね

お味噌汁と焼き魚、梅干とくればもう完璧です

これで飲めちゃうんじゃないですかね? 一本つけちゃ……

「楓ちゃん?」

ひぃ……女将さんの目が笑ってない笑顔が私に向けられます

「まぁまぁ、楽しくたべるっちゃ」

「葵ちゃん、今日も美味しいご飯をありがとう」

うちの板長の葵ちゃんの料理は、今日もとても美味しいです

316: 2018/01/13(土) 23:01:45.09 ID:/1hL6iIB0
皆でご飯を食べ終えて、それぞれの持ち場に戻っていきます

私は……特にやることがないので、皆の仕事ぶりを見に行くとしましょう

まずは、近い所からといういことで

このまま調理場の皆さんを見てみましょう

「急いで急いで! 間に合わないよーっ!」

さきほどの葵ちゃんが檄を飛ばしています

「はーい、頑張りますっ!」

「おい、ちょっと人使い荒すぎだぞ☆」

卯月ちゃんとはぁとちゃんが返事をしながら、せわしなく動きまわっています

うんうん、忙しそうなのでお邪魔しちゃいけませんね

320: 2018/01/14(日) 19:38:14.66 ID:VGcBR7dd0
もぐもぐ……次はどこへ行きましょうか

丁度いいところに、仲居さんの輝子ちゃんを見つけました

どうやら朝の挨拶の声出しを行っているみたいです

「よく眠れたかぁぁぁ! つべこべ言ってると永遠の眠りにつかせてやるぜぇぇぇ!!」

うーん、朝の挨拶は気持ちいものですね

「おはよう……きちんと起きれたんだ……ちぇっ」

小梅ちゃんも良い挨拶ですね、清々しいです

321: 2018/01/14(日) 19:47:27.01 ID:VGcBR7dd0
仲居さんたちはお客様たちの目に触れる機会が一番多いです

印象を悪く持たれたりすると大変なのですが

うちの仲居さんたちは気持ちの良い挨拶と接客を行っているので安心できますね

ここでもお邪魔にならないように、さっさと退散することにしましょうか

じゃあ頼みましたよ、乃々ちゃん

「おはようなんですけど……もりくぼは押し入れにいるので勝手に帰ってください」

322: 2018/01/14(日) 19:55:29.50 ID:VGcBR7dd0
皆、頑張っているようでなによりですね

何だか気分がよくなって、スキップをして廊下を移動していきます

「こらこら、若女将がスキップなんてはしたないぞ」

ため息と共に聞きなれた声が聞こえます

「真奈……あなた」

「私の役目はいつもこうだ。まぁ別に構わないさ」

私の旦那様、ここでいう若旦那さんです

今日も凛々しくて恰好良いです♪

323: 2018/01/14(日) 20:04:51.18 ID:VGcBR7dd0
「こんな所で油を売っていていいのかい? 女将がかんかんだったよ」

あ……いけない、そろそろお見送りのお時間でした

すっぽかしたらまたお酒を抜きにされちゃう……

「私はお客様のお見送りに行ってきますので」

お辞儀をして、そそくさと女将がいるであろう玄関へと向かいます

「やれやれ、若女将はフリーダムすぎるな」

後ろから何やら聞こえますが、聞こえないふりです

今は一刻を争う事態なんですから!

324: 2018/01/14(日) 20:15:18.01 ID:VGcBR7dd0
ふぅふぅ……あら、これはセーフっぽいです

「女将、お待たせしました」

私の声に女将が返事をします

「楓ちゃん、あの子が呼びに行ったからいいものの……」

徐々に顔がこわ……ひぃ、本当に怖いです

「ここの若女将は酒の席限定……とか、見送りの来てくれたらラッキーとか言われちゃうのよ」

ご、ごもっともです

高垣楓、この通り深く反省しています

325: 2018/01/14(日) 20:22:02.97 ID:VGcBR7dd0
女将がため息を吐いて、それから一言

「はぁ……そんな貴女目当てのお客様もいるのだから不思議なものよね」

しみじみと言われましても……

「ありがたいことです……ええ」

私目当てですか…ならもっとお酒飲んじゃっても平気ですかね?

「ほら、くだらないこと考えてないでお見送り」

お帰りになるお客様を女将に続いて、笑顔でお見送りします

「ありがとうございました。お気をつけて♪」

さぁ、まだまだお仕事がたーくさんです

頑張っていきましょう、おー♪




おしまい

引用: 【モバマス】楓さんで安価