496: 2018/01/22(月) 20:34:06.32 ID:YASyyLDT0
男装麗人な楓さんですか
ちょっと書いてみます
ちょっと書いてみます
シリーズ:○○な楓さん
前回:【モバマス】戦闘機パイロットな楓さん
497: 2018/01/22(月) 20:38:12.26 ID:YASyyLDT0
最近、楓さんの雰囲気が少し変わった気がする
「今日も仕事を頑張ろうじゃないか、はっはっは」
いや、少しじゃない……とても変わってしまった
「プロデューサー、思い詰めた顔をしてどうしたんだ?」
「い、いえ……なんでもないです」
俺の肩を叩きながら、イケメン風な笑顔で俺に言う楓さん
歯がきらりと輝いてるぜ、ちくしょう
「今日も仕事を頑張ろうじゃないか、はっはっは」
いや、少しじゃない……とても変わってしまった
「プロデューサー、思い詰めた顔をしてどうしたんだ?」
「い、いえ……なんでもないです」
俺の肩を叩きながら、イケメン風な笑顔で俺に言う楓さん
歯がきらりと輝いてるぜ、ちくしょう
498: 2018/01/22(月) 20:42:46.90 ID:YASyyLDT0
俺の中の楓さんはダジャレ好きの、綺麗な女性というイメージだった
後、付け加えるなら、自分を特別扱いするのを嫌うと言うか……
ともかく、女性らしさがある人だったんだが
「おいおい、そんなんじゃうちのアイドルたちが困っちまうぜ」
こんな男言葉を使う人ではなかったはずだ
いったい彼女を何が変えてしまったのか……
後、付け加えるなら、自分を特別扱いするのを嫌うと言うか……
ともかく、女性らしさがある人だったんだが
「おいおい、そんなんじゃうちのアイドルたちが困っちまうぜ」
こんな男言葉を使う人ではなかったはずだ
いったい彼女を何が変えてしまったのか……
499: 2018/01/22(月) 20:50:15.25 ID:YASyyLDT0
今日の恰好もそうだ
いつもならスカートなどの女性的な恰好を好むはず
なのに、最近の恰好はパンツルックを好んでいる
黒のスキニーパンツにシャツとジレ、タイこそ結んでいないがイタリアの伊達男のようなファッション
高身長なのでとても似合っているのだが、俺からすると少し寂しい
こう……脚、いや違う、太腿、いや……違くないか
「私の顔に何かついているのかい?」
髪をアップにした楓さんが、不思議そうに俺の顔を覗き込んだ
いつもならスカートなどの女性的な恰好を好むはず
なのに、最近の恰好はパンツルックを好んでいる
黒のスキニーパンツにシャツとジレ、タイこそ結んでいないがイタリアの伊達男のようなファッション
高身長なのでとても似合っているのだが、俺からすると少し寂しい
こう……脚、いや違う、太腿、いや……違くないか
「私の顔に何かついているのかい?」
髪をアップにした楓さんが、不思議そうに俺の顔を覗き込んだ
500: 2018/01/22(月) 20:53:54.56 ID:YASyyLDT0
「い、いえ……ちひろさん、ちょっと営業に行ってきますので」
同僚のちひろさんにそう言い残し、俺は事務所を足早に去った
「あっ……」
その言葉は楓さんかちひろさんかはわからない
けれど、これ以上事務所にいたくないと思ったのだ
外に出たは良いものの、営業なんてするつもりもないし
俺は適当な喫茶店に逃げ込むことにした
同僚のちひろさんにそう言い残し、俺は事務所を足早に去った
「あっ……」
その言葉は楓さんかちひろさんかはわからない
けれど、これ以上事務所にいたくないと思ったのだ
外に出たは良いものの、営業なんてするつもりもないし
俺は適当な喫茶店に逃げ込むことにした
501: 2018/01/22(月) 21:11:07.82 ID:YASyyLDT0
からんと鈴がなって、マスターが出迎えてくれる
好きな席で良いとのことなので、日が当たる窓際を選ぶ
すると、見知った顔が静かにコーヒーを飲んでいた
「おや、プロデューサーもコーヒーブレイクか?」
「まぁそんなところです」
木場さんがカップを傾ける様は、とても絵になっている
好きな席で良いとのことなので、日が当たる窓際を選ぶ
すると、見知った顔が静かにコーヒーを飲んでいた
「おや、プロデューサーもコーヒーブレイクか?」
「まぁそんなところです」
木場さんがカップを傾ける様は、とても絵になっている
502: 2018/01/22(月) 21:14:17.77 ID:YASyyLDT0
何を頼もうか、メニューを広げてみると、コーヒー豆の種類が多くてわからない
「私と同じものでよければ飲むかい?」
木場さんが助け舟を出してくれたので、頷く
しばらくするとコーヒーが運ばれてくる
きちんと焙煎して、丁寧に入れているであろうそのコーヒーはとても匂いが良い
「美味いですね」
豆の種類はよくわからないが、美味いということはわかった
「私と同じものでよければ飲むかい?」
木場さんが助け舟を出してくれたので、頷く
しばらくするとコーヒーが運ばれてくる
きちんと焙煎して、丁寧に入れているであろうそのコーヒーはとても匂いが良い
「美味いですね」
豆の種類はよくわからないが、美味いということはわかった
503: 2018/01/22(月) 21:17:27.92 ID:YASyyLDT0
「ふむ、何かあったと見える」
ぎくりとした
「営業中にさぼってるだけです、特になにも」
そう言いながらカップを傾ける
「果たしてそうかな? 顔に書いてあるよ、楓さんが変わったことに困っていると」
にやりと木場さんが悪戯っぽい笑みを浮かべる
で、どうなんだ? と聞いてくる木場さんに、俺は打ち明けることにした
ぎくりとした
「営業中にさぼってるだけです、特になにも」
そう言いながらカップを傾ける
「果たしてそうかな? 顔に書いてあるよ、楓さんが変わったことに困っていると」
にやりと木場さんが悪戯っぽい笑みを浮かべる
で、どうなんだ? と聞いてくる木場さんに、俺は打ち明けることにした
504: 2018/01/22(月) 21:24:20.28 ID:YASyyLDT0
「ふぅん、楓さんが変わってしまったと」
「ええ、まるでがらりと変わってしまいました」
それはもう対極のように
「なるほど、それで君は楓さんを嫌いになってしまったのか?」
俺は首を横に振る
「そんなことはないです。ただ、違和感が凄いと言うか……」
嫌いうんぬんの前に、あれだけ変わってしまうと話しづらいと言うかなんというか……
「ええ、まるでがらりと変わってしまいました」
それはもう対極のように
「なるほど、それで君は楓さんを嫌いになってしまったのか?」
俺は首を横に振る
「そんなことはないです。ただ、違和感が凄いと言うか……」
嫌いうんぬんの前に、あれだけ変わってしまうと話しづらいと言うかなんというか……
505: 2018/01/22(月) 21:30:32.78 ID:YASyyLDT0
「ちゃんと話してみたのか? 何故変わってしまったのか」
俺はまた首を横に振る
「いえ、それはまだ……」
そして、木場さんはカップを傾けると、ふぅと息を吐いた
「わかならいなら聞けば良いじゃないか。イメージがどうのとかアプローチはあるだろう」
「それにだ、あの人は君の担当だろう? 逃げ腰でどうする」
俺はまた首を横に振る
「いえ、それはまだ……」
そして、木場さんはカップを傾けると、ふぅと息を吐いた
「わかならいなら聞けば良いじゃないか。イメージがどうのとかアプローチはあるだろう」
「それにだ、あの人は君の担当だろう? 逃げ腰でどうする」
506: 2018/01/22(月) 21:31:37.16 ID:YASyyLDT0
「ちゃんと話してみたのか? 何故変わってしまったのか」
俺はまた首を横に振る
「いえ、それはまだ……」
そして、木場さんはカップを傾けると、ふぅと息を吐いた
「わからないなら聞けば良いじゃないか。イメージがどうのとかアプローチはあるだろう」
「それにだ、あの人は君の担当だろう? 逃げ腰でどうする」
俺はまた首を横に振る
「いえ、それはまだ……」
そして、木場さんはカップを傾けると、ふぅと息を吐いた
「わからないなら聞けば良いじゃないか。イメージがどうのとかアプローチはあるだろう」
「それにだ、あの人は君の担当だろう? 逃げ腰でどうする」
507: 2018/01/22(月) 21:35:37.28 ID:YASyyLDT0
「君は一人の女の面倒も見れないのか?」
そう言って、挑発的な視線を送る木場さん
いや、これは木場さんなりの叱咤なのだろう
「そう、ですね」
言われて気付いた、俺が楓さんから逃げていることを
滑稽な話だ、一人の女に振り回されてどうする
「私からはもう何も言う事はない。それとも、夜まで慰めてあげようか?」
それはとても魅力的な話だが、首を横に振る
そう言って、挑発的な視線を送る木場さん
いや、これは木場さんなりの叱咤なのだろう
「そう、ですね」
言われて気付いた、俺が楓さんから逃げていることを
滑稽な話だ、一人の女に振り回されてどうする
「私からはもう何も言う事はない。それとも、夜まで慰めてあげようか?」
それはとても魅力的な話だが、首を横に振る
508: 2018/01/22(月) 21:38:13.09 ID:YASyyLDT0
「じゃあ行くんだ、ここは私が持っておく」
ひらひらと手を振る木場さんに軽く会釈をした
「やれやれ、手のかかる男だな……本当に」
誰かの呟きが聞こえた気がする
けれど、今の俺はあの人に会って話をしなければならない
ひらひらと手を振る木場さんに軽く会釈をした
「やれやれ、手のかかる男だな……本当に」
誰かの呟きが聞こえた気がする
けれど、今の俺はあの人に会って話をしなければならない
509: 2018/01/22(月) 21:47:23.04 ID:YASyyLDT0
とにかく急ごうと思って走る、息がすぐに上がるが気にしない
「楓さん!」
事務所のドアを開くが楓さんの姿は見当たらない
「楓さんなら屋上に行くって言っていましたよ」
「ありがとうございます」
ちひろさんに教えてもらった屋上へとまた走る
冬だと言うのに、ワイシャツが汗で濡れる
「楓さん!」
事務所のドアを開くが楓さんの姿は見当たらない
「楓さんなら屋上に行くって言っていましたよ」
「ありがとうございます」
ちひろさんに教えてもらった屋上へとまた走る
冬だと言うのに、ワイシャツが汗で濡れる
510: 2018/01/22(月) 21:50:43.92 ID:YASyyLDT0
階段を上って、屋上のドアを開いた
「きゃっ……プロデューサー?」
勢いあまって凄い音がしてしまった
「か、楓さん、話があります」
ぜぇぜぇと荒い呼吸をしながら話を切り出す
恰好悪いかもしれないが、そんな姿は前から見せている
「きゃっ……プロデューサー?」
勢いあまって凄い音がしてしまった
「か、楓さん、話があります」
ぜぇぜぇと荒い呼吸をしながら話を切り出す
恰好悪いかもしれないが、そんな姿は前から見せている
511: 2018/01/22(月) 22:03:00.49 ID:YASyyLDT0
すぅはぁと深呼吸
……よし、少しは呼吸が落ち着いた
「何故、楓さんは変わってしまったんです?」
「それは……」
しばし沈黙
二人の間に風がひゅうっと吹くと、楓さんがゆっくりと口を開いた
「イメージチェンジだよ、私もそろそろ違うキャラで行こうかなと」
視線を逸らしながら、楓さんが言う
……よし、少しは呼吸が落ち着いた
「何故、楓さんは変わってしまったんです?」
「それは……」
しばし沈黙
二人の間に風がひゅうっと吹くと、楓さんがゆっくりと口を開いた
「イメージチェンジだよ、私もそろそろ違うキャラで行こうかなと」
視線を逸らしながら、楓さんが言う
512: 2018/01/22(月) 22:07:26.84 ID:YASyyLDT0
「嘘ですよね? ようやく気付きましたよ」
楓さんの体がびくりと震えた
それは気付いてほしくなかったのか、それともきづいてほしかったのか、どちらの反応かはわからない
「楓さん、貴女……」
「言わないでください」
それは拒絶の言葉だった
けれど、俺はもう引かないことにしたんだ
「好きな人ができたんですね? それで自分を変えようと……」
「……えっ?」
あれ? 思ってたリアクションと違う
楓さんの体がびくりと震えた
それは気付いてほしくなかったのか、それともきづいてほしかったのか、どちらの反応かはわからない
「楓さん、貴女……」
「言わないでください」
それは拒絶の言葉だった
けれど、俺はもう引かないことにしたんだ
「好きな人ができたんですね? それで自分を変えようと……」
「……えっ?」
あれ? 思ってたリアクションと違う
513: 2018/01/22(月) 22:11:00.45 ID:YASyyLDT0
「えっ? だって女の人が急にイメージ変えるのってそれくらいしか」
まさかの不正解である
ドヤ顔で言い切ってしまった俺はどう取り繕えば良いのか
「……はぁ」
そこで深いため息のとどめが来た
「す、すみません! 俺とち狂った事を言ってしまいました」
ここは素直に謝ろうと、頭を下げた
まさかの不正解である
ドヤ顔で言い切ってしまった俺はどう取り繕えば良いのか
「……はぁ」
そこで深いため息のとどめが来た
「す、すみません! 俺とち狂った事を言ってしまいました」
ここは素直に謝ろうと、頭を下げた
514: 2018/01/22(月) 22:12:53.40 ID:YASyyLDT0
楓さんの足音が聞こえる
このまま俺を通り過ぎて行ってしまうのだろうか
しかし、俺の考えとは裏腹に、楓さんは俺の目の前で止まった
「プロデューサー」
「は、はい……」
まさかビンタか? ビンタされちゃうのか!?
びくびくと返事をすると
このまま俺を通り過ぎて行ってしまうのだろうか
しかし、俺の考えとは裏腹に、楓さんは俺の目の前で止まった
「プロデューサー」
「は、はい……」
まさかビンタか? ビンタされちゃうのか!?
びくびくと返事をすると
515: 2018/01/22(月) 22:25:41.27 ID:YASyyLDT0
「顔を上げてください」
ゆっくりと顔を上げると、そこには困ったような笑顔の楓さんがいた
「てっきり怒られると思いました」
「んー……プロデューサーの答えは遠からずってところでした」
マジかぁ、やっぱり当たってたんじゃん
「木場さんやあいちゃん、それに飛鳥ちゃん、クールで人が好みなのかなと」
ははぁ、うちの事務所関係の奴か
ゆっくりと顔を上げると、そこには困ったような笑顔の楓さんがいた
「てっきり怒られると思いました」
「んー……プロデューサーの答えは遠からずってところでした」
マジかぁ、やっぱり当たってたんじゃん
「木場さんやあいちゃん、それに飛鳥ちゃん、クールで人が好みなのかなと」
ははぁ、うちの事務所関係の奴か
516: 2018/01/22(月) 22:28:28.67 ID:YASyyLDT0
「それで男装も?」
「だって、ちひろさんが……」
頬をぷくりと膨らませて、楓さんが続ける
「でも、反応が悪いですし、あの目は私にドン引きしてる目でした……」
今度はよよよと泣きまねを見せる
「ちなみにどんな奴ですか? 知り合いならそれとなく聞きだしますよ」
そうすると楓さんの目が輝いたのを見逃さなかった
「だって、ちひろさんが……」
頬をぷくりと膨らませて、楓さんが続ける
「でも、反応が悪いですし、あの目は私にドン引きしてる目でした……」
今度はよよよと泣きまねを見せる
「ちなみにどんな奴ですか? 知り合いならそれとなく聞きだしますよ」
そうすると楓さんの目が輝いたのを見逃さなかった
517: 2018/01/22(月) 22:31:08.65 ID:YASyyLDT0
「では、それはひとまず置いておいて、プロデューサーの好みを教えてください」
「俺の好み……ですか」
正直なところ、女性はこうあってほしいと言うのはない
好きになった人が好み、というのはずるい答えなのかな
「もう……それじゃわからないじゃないですか」
またまた頬を膨らませる楓さん
「次に聞くまでに答えを出しておいてください、私頑張っちゃいますから」
「俺の好み……ですか」
正直なところ、女性はこうあってほしいと言うのはない
好きになった人が好み、というのはずるい答えなのかな
「もう……それじゃわからないじゃないですか」
またまた頬を膨らませる楓さん
「次に聞くまでに答えを出しておいてください、私頑張っちゃいますから」
518: 2018/01/22(月) 22:34:16.20 ID:YASyyLDT0
楓さんはそう言うと、屋上から去って行った
「今日は風が強いですから、風邪をひかないようにしてくださいね」
と、楽しそうに言いながら
「はぁ……」
結局楓さんの本心はわからなかった
けれど、次ぎあう時には元に戻っている、そんな確信があった
さて、風邪をひかないうちに温かい所でほっとするとするか
おしまい
「今日は風が強いですから、風邪をひかないようにしてくださいね」
と、楽しそうに言いながら
「はぁ……」
結局楓さんの本心はわからなかった
けれど、次ぎあう時には元に戻っている、そんな確信があった
さて、風邪をひかないうちに温かい所でほっとするとするか
おしまい
519: 2018/01/22(月) 22:35:11.63 ID:YASyyLDT0
読んでくれた方に感謝を
今日はこれでおしまいです
明日も多分書けると思います
今日はこれでおしまいです
明日も多分書けると思います
引用: 【モバマス】楓さんで安価
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります