527: 2018/01/23(火) 20:15:05.02 ID:SzLMquGe0
ファッションビXチな楓さんですか
ちょっと書いてみます

シリーズ:○○な楓さん

前回:【モバマス】男装麗人な楓さん


528: 2018/01/23(火) 20:19:36.46 ID:SzLMquGe0
「ねぇ、プロデューサー?」

すすっと近づいてくる楓さん

「今日の私のファッションどうですか?」

白と黒のモノトーンでまとめた、大人っぽい恰好だけれど

その……スカートが短くないですか?

黒タイツははいているが、どうもこの攻めすぎているような気がする
THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 004 高垣楓
530: 2018/01/23(火) 20:25:52.00 ID:SzLMquGe0
「駄目! それ以上は駄目です楓さん」

見せられないよ! な状況になりそうなところを美嘉が止めてくれた

何故だか顔が真っ赤だ

「残念、すかっとすると思ったのに……」

ぺろりと舌をだして、おどけてみせる楓さん

その顔は挑発的だった



531: 2018/01/23(火) 20:29:44.14 ID:SzLMquGe0
それからは硬直状態が続いていた

にこにこと笑う楓さんと、むすっとした顔の美嘉がばちばちと火花を散らしている

「どうしたの? 美嘉ちゃんは笑顔のほうが可愛いわよ?」

すっと楓さんの指が、美嘉の頬を撫でる

「な、ななな何してるんですか?」

どもりながら、美嘉があたふたとしている

532: 2018/01/23(火) 20:34:22.34 ID:SzLMquGe0
「若いって素晴らしいわ、こんなにお肌がすべすべしてる」

美嘉の頬を撫でる指は、まるで別の生き物のように、魅惑的な動き

「ひゃっ! プ、プロデューサー助けて……」

涙目でこちらに助けを乞う美嘉

うーん、美女通しの絡みも悪くはないが

そろそろ助け舟を出してあげるか

うちの純情カリスマギャルには荷が重い

533: 2018/01/23(火) 20:38:05.21 ID:SzLMquGe0
「楓さん、そろそろ止めてあげてください」

うらやまけしからん、俺も混ぜてください

……おっと、いけない

「うふふ、プロデューサーも混ざって良いんですよ?」

さっきより美嘉に密着した楓さんが、魅力的な提案をしてきた

「今日は美嘉を触って良いのか!?」

「駄目にきまってんでしょ!!」

なんだよ、ノリ悪いなぁ

534: 2018/01/23(火) 20:42:09.75 ID:SzLMquGe0
「ちょっとくらい良いんじゃない?」

「いやです! そんな簡単に男の人に肌を……」

最後のほうはごにょごにょしてて聞こえなかった

「そう、残念……」

美嘉にそう言った楓さんは、俺の方に振り向き

「じゃあ、私のほっぺを触ってみますか?」

これはどっちに転んでも美味しい奴だ!

535: 2018/01/23(火) 20:45:00.73 ID:SzLMquGe0
「フ、フヒ……良いんですか?」

やべ、なんか変な声出た

「うわ……プロデューサーキモイ」

おいやめろ、そんなゴミを見るような眼で俺を見るな

「ええ、どうぞ」

そうして、楓さんが俺の方にすっと近づく

「優しく……お願いしますね?」

瞳を潤ませ、上目遣いで俺を見る楓さん

こうかは ばつぐんだ!!

536: 2018/01/23(火) 20:56:13.63 ID:SzLMquGe0
「じゃあ、触りますよ?」

生唾をごくりと飲みこみ、ゆっくりと楓さんの頬に触れる

「んっ」

目をきゅっと瞑った楓さんが、艶めかしい声をあげた

「ど、どうですか……?」

心なしか、声が震えているような気がするが気のせいだろうか

「ぷにぷにしてて、すべすべしています」

指に吸い付くような感触が心地いい

……おいやめろ美嘉、そんなジト目で見るな

537: 2018/01/23(火) 20:59:15.71 ID:SzLMquGe0
「うふふ、良かった」

目を開けた楓さんがほほ笑む

その顔は少しの不安と、そして安堵を浮かべている

「ずっと触っていたいですね……」

自然と口が動く、それほど魅力的な触り心地なのだ

「貴方がそうしていたいなら……良いですよ」

その時、ちらりと楓さんが美嘉に視線を送ったのを見逃さなかった

538: 2018/01/23(火) 21:02:21.60 ID:SzLMquGe0
「ちょっと待って! ……楓さんばっかりずるい」

美嘉が声を荒げる

「あら、さっき美嘉ちゃんが嫌がっていたから」

それを笑顔で迎える楓さん、余裕が感じられる

けれど、楓さんの体はふるふると震えている

寒くはないと思うだが、何故だろう

539: 2018/01/23(火) 21:04:53.10 ID:SzLMquGe0
「と、とにかく! 一人だけは駄目、皆に平等に!」

こいつさらっと爆弾発言してるけど大丈夫か?

「ほ、ほら! アタシのほっぺも触らせてあげる」

楓さんの肌を堪能していた俺の指を、美嘉が強引に引っ張り

「……優しくしないと怒るからね」

ゆっくりと自分の頬に置いた

540: 2018/01/23(火) 21:08:02.87 ID:SzLMquGe0
「ど、どーよ? カリスマギャルのほっぺ」

強がった言葉を使っているが、声が震えている

「うん、すべすべでもちもち」

楓さんの肌より弾力があるような気がする

なんかこう……突いて楽しんでいたい、そんな感じだ

「こ、今回だけだからねっ? ほんとはこんな簡単に肌を……」

またごにょごにょしてて聞こえない

541: 2018/01/23(火) 21:10:05.74 ID:SzLMquGe0
うーん、しかし甲乙つけがたい

吸い付くような肌の楓さんの頬

そして、弾力ある美嘉の頬

これはどうしたものか……

「ね、ねぇ? ちょっと触り方が……え、えOちじゃない?」

これは堪能するためなんだ、ちかたないね

543: 2018/01/23(火) 21:16:43.53 ID:SzLMquGe0
「むぅ……私もかまってください」

可愛らしく頬を膨らませ、楓さんがずずいっと顔を近づける

「ほら、片手が空いてるじゃないですか」

そう言って、俺の肩手を握り、自分の頬に押し付けた

「プロデューサーの手、おっきいんですね……」

すぺすぺな手が俺の手に重なり、うっとりとした顔をする楓さん

544: 2018/01/23(火) 21:19:37.51 ID:SzLMquGe0
片方に楓さん、そして美嘉

両手からは幸せな手触りが伝わってくる

心地よさ過ぎて、手の神経が焼ききれてしまうかもしれない

「フ、フヒ……」

「うわ、キモイ」

「ほら、もっと触ってください」

二人、極端なリアクションを頂いた

けれど、二人とも頬を赤く染めて、どこか気持ちよさそうだ

545: 2018/01/23(火) 21:23:27.45 ID:SzLMquGe0
「きゃあ、手が滑っちゃいましたー」

素晴らしい棒読みで楓さんが俺にタックルをかます

バランスを崩した俺は二人を巻き込み、ソファへと倒れた

二人の体が俺の腕の中にすっぽりと収まる

「あったかいですね、ふふっ」

楓さん、さっき暑いって言ってませんでしたっけ?

546: 2018/01/23(火) 21:26:58.21 ID:SzLMquGe0
美嘉はどうしたのかと思い、視線を向けてみる

「むーりぃ……」

森久保みたいな声を出して、目をぐるぐるとさせていた

「美嘉ちゃん脱落ですね」

笑って余裕をかましていますが、楓さんの体が震えているのに気付く

「ほら、両手で触ってください」

がしりと俺の手を捕まえて、強引に引き寄せられる

547: 2018/01/23(火) 21:31:04.94 ID:SzLMquGe0
「楓さん、そろそろ止めにしませんか?」

鈍感な俺でも流石に気付く

楓さんが望んでやっていないことを

「まだまだこれからですよ?」

そう言って、俺に体を預けてきた

「ふふっ、こうやって誰かに体を預けられるのって良いですね」

良い匂いと、楓さんの視線で頭がくらくらする

548: 2018/01/23(火) 21:33:48.02 ID:SzLMquGe0
「楓さん、これ以上は冗談で済ませられないですよ」

「冗談でこんなことしません」

その眼は冗談ではないことを伺わせる

「楓さん……」

そして、俺は自分の愚かさを再確認させられる

そっと抱いた楓さんの体は折れそうに細く、やはり震えていた

549: 2018/01/23(火) 21:36:12.59 ID:SzLMquGe0
優しく楓さんを突き放し、俺は自分の頬を力いっぱいはたく

ばちんと乾いた音が事務所に響き、楓さんが目を白黒させている

「ど、どうしたんですか?」

俺はひりひりと痛む頬を抑え、言う

「こんなことしても空しいだけです」

俺の言葉を理解したのだろう、楓さんが力なく俯いた

550: 2018/01/23(火) 21:40:52.47 ID:SzLMquGe0
「ごめんなさい……ごめんなさい、プロデューサー」

鳴き声が混じりながら、楓さんが続ける

「何があったかは聞きません。でも、こんなことしちゃ駄目です」

これは据え膳だったのかなぁ……勿体ないことしたかなぁ

頭が邪な考えをしていたので、今度は全力グーパンでもしようかと自分を脅す

「貴女はとても魅力的です、でも今の貴女は楓さんじゃない」

そう、俺が好きなアイドル高垣楓はこんなことはしない

551: 2018/01/23(火) 21:44:45.34 ID:SzLMquGe0
「嫌いに……なったりしませんか?」

「こんなことで嫌いになるほど、短い付き合いじゃありません」

「……では、普段の私なら良いってことですか?」

「はい、普段通りの楓さんはとても魅力的です」

いつも綺麗でダジャレが好きな、目を引き付ける女性

「じゃあ、今度は普段通りの私でいきます♪」

「は……えっ?」

まさかのウソ泣きだった、女は怖いなぁ

552: 2018/01/23(火) 21:49:41.58 ID:SzLMquGe0
「なるほど、いつも通りじゃ駄目かと思いましたが」

うんうんと、一人で納得してりる楓さん

「こうして本音も聞けましたし、良しとしましょう」

あっけにとられた俺は、ただそれを見ていることしかできない

「美嘉ちゃんのことは任せましたよ♪」

上機嫌に言う楓さん、笑顔が眩しい

「じゃあ私はこれで……あ、伝え忘れました」

ぐいっとこちらに体を乗り出し、にこりと笑う

「泣いたのは嘘でしたけど、さっきの行為は嘘の気持ちはありませんよ」

俺の唇に人差し指を押し当ててから、軽快に楓さんは事務所を出て行った



おしまい

553: 2018/01/23(火) 21:50:51.25 ID:SzLMquGe0
読んでくれた方に感謝を
今日はこれでおしまいです
明日も多分書けると思います

引用: 【モバマス】楓さんで安価