1: 2009/06/20(土) 07:44:48.38 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「……へ?」
キョン「え?」
キョン「え?」
2: 2009/06/20(土) 07:47:44.96 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「え、ちょ、今何? 何ていったの?」
キョン「え、いや、涼宮って」
みくる「……え……何かおかしかったですか? 今」
ハルヒ「いや……え、だって、なんで? 涼宮って?」
キョン「は? お前何言ってんだ?」
ハルヒ「アンタこそ何言ってんのよ!」
キョン「え、いや、涼宮って」
みくる「……え……何かおかしかったですか? 今」
ハルヒ「いや……え、だって、なんで? 涼宮って?」
キョン「は? お前何言ってんだ?」
ハルヒ「アンタこそ何言ってんのよ!」
7: 2009/06/20(土) 07:52:59.02 ID:i7nLlWr60
みくる「あっ、もしかして……あの、いつもは涼宮、じゃなくて」
キョン「……ハルヒ?」
ハルヒ「そうよ、それよ」
古泉「……ああ。確かに、そちらのほうがしっくりと来ますね、お二人は」
キョン「……いや、そりゃ確かに、近頃はハルヒって呼ぶことのほうが多いかもしれんが、そんなに騒ぐことか?
たまに苗字で呼ぶことぐらい……無いか?」
ハルヒ「……」
みくる「えっと……そうですね、別にそんなほどじゃ……」
ハルヒ「朝比奈」
みくる「ひゃい!?」
キョン「……ハルヒ?」
ハルヒ「そうよ、それよ」
古泉「……ああ。確かに、そちらのほうがしっくりと来ますね、お二人は」
キョン「……いや、そりゃ確かに、近頃はハルヒって呼ぶことのほうが多いかもしれんが、そんなに騒ぐことか?
たまに苗字で呼ぶことぐらい……無いか?」
ハルヒ「……」
みくる「えっと……そうですね、別にそんなほどじゃ……」
ハルヒ「朝比奈」
みくる「ひゃい!?」
8: 2009/06/20(土) 07:55:45.02 ID:i7nLlWr60
みくる「え、いや、何を……何するんですか?」
ハルヒ「……何もしないわよ」
みくる「え……」
古泉「……なるほど、確かに」
みくる「あ……そうですね、意外と……」
キョン「すまん、お前らが何をしてるのか、いまいち分からんのだが」
ハルヒ「……アンタはまあ、そうなのかもね。ボーっと生きてるやつには」
キョン「ああん……?」
古泉「そうですね、言うならば……違和感と申しますか」
キョン「……『涼宮』がか?」
古泉「ええ
ハルヒ「……何もしないわよ」
みくる「え……」
古泉「……なるほど、確かに」
みくる「あ……そうですね、意外と……」
キョン「すまん、お前らが何をしてるのか、いまいち分からんのだが」
ハルヒ「……アンタはまあ、そうなのかもね。ボーっと生きてるやつには」
キョン「ああん……?」
古泉「そうですね、言うならば……違和感と申しますか」
キョン「……『涼宮』がか?」
古泉「ええ
9: 2009/06/20(土) 07:58:53.59 ID:i7nLlWr60
古泉「たとえば……あなたは、長門さんをどのように呼ばれます?」
キョン「長門」
古泉「有希、とは呼ばれませんね?」
キョン「呼んだことがないな」
長門「……ない」
ハルヒ「何で?」
キョン「……何でって、そりゃあお前」
みくる「私も、有希さんって呼んだことは……ないですね」
ハルヒ「ヘンでしょ? それって」
キョン「ああ……まあ、そうだろうよ」
ハルヒ「涼宮、も同じだと思わない?」
キョン「長門」
古泉「有希、とは呼ばれませんね?」
キョン「呼んだことがないな」
長門「……ない」
ハルヒ「何で?」
キョン「……何でって、そりゃあお前」
みくる「私も、有希さんって呼んだことは……ないですね」
ハルヒ「ヘンでしょ? それって」
キョン「ああ……まあ、そうだろうよ」
ハルヒ「涼宮、も同じだと思わない?」
11: 2009/06/20(土) 08:02:23.04 ID:i7nLlWr60
キョン「……あー、言わんとしていることは分からんでもないがな」
古泉「確かに、以前なら、キョン君が涼宮さんを苗字で呼んでいた時期もありましたからね。
これまでに用いたことのない呼称とは感覚が違うかもしれませんが」
ハルヒ「あのね、キョン。私はSOS団団長で、あんたは団員よね?」
キョン「ああ」
ハルヒ「……そういうことって、わかんない?」
キョン「……」
古泉「彼には難しい話かもしれませんね、これは」
キョン「おい」
古泉「確かに、以前なら、キョン君が涼宮さんを苗字で呼んでいた時期もありましたからね。
これまでに用いたことのない呼称とは感覚が違うかもしれませんが」
ハルヒ「あのね、キョン。私はSOS団団長で、あんたは団員よね?」
キョン「ああ」
ハルヒ「……そういうことって、わかんない?」
キョン「……」
古泉「彼には難しい話かもしれませんね、これは」
キョン「おい」
13: 2009/06/20(土) 08:08:34.94 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「あんた、言霊とか信じないタイプ?」
キョン「サザンオールスターズの話じゃあなさそうだな」
古泉「つまりですね。言葉と言うのは、我々が考えている以上に、人の精神に影響を及ぼすものです。
名前とは、我々人間……その各々が個々であることを象徴、総括する呪文の一種と呼んでもいいかもしれません」
キョン「はあ」
古泉「まあ、あまり長い話をしてしまっても何ですので、要点だけ説明いたしましょうか。
親しい人と人の間で交わされる、お互いの呼称というのは、その人間関係の現れそのものなんです。
それは無意識下で普遍的であり、その関係が濃密なものであればあるほど、人はその普遍を求めるもの、と言いますか」
キョン「お前、分かるように説明する気がないだろう」
長門「……百聞は、一見にしかず」
ハルヒ「? 有希、何?」
長門「みくるちゃん」
みくる「…………あぇ?」
キョン「サザンオールスターズの話じゃあなさそうだな」
古泉「つまりですね。言葉と言うのは、我々が考えている以上に、人の精神に影響を及ぼすものです。
名前とは、我々人間……その各々が個々であることを象徴、総括する呪文の一種と呼んでもいいかもしれません」
キョン「はあ」
古泉「まあ、あまり長い話をしてしまっても何ですので、要点だけ説明いたしましょうか。
親しい人と人の間で交わされる、お互いの呼称というのは、その人間関係の現れそのものなんです。
それは無意識下で普遍的であり、その関係が濃密なものであればあるほど、人はその普遍を求めるもの、と言いますか」
キョン「お前、分かるように説明する気がないだろう」
長門「……百聞は、一見にしかず」
ハルヒ「? 有希、何?」
長門「みくるちゃん」
みくる「…………あぇ?」
16: 2009/06/20(土) 08:11:54.04 ID:i7nLlWr60
キョン「ぶっ」
ハルヒ「ぶふっ」
みくる「あ、え、ちょ……え、な、何ですか、なんで……今のは、長門さんが急に!」
長門「みくるちゃん」
みくる「ひゃ、ひゃい?」
長門「……用件は特に」
みくる「…………」
キョン「くっくっくっ……」
ハルヒ「ーーっ、今の声はよかったわ、みくるちゃん。言語学の新境地よ、新たなる母音が誕生したと言っても過言じゃないわ」
みくる「…………」
ハルヒ「で、どう、キョン? 何か分かった?」
キョン「は? ……いや、何かも何も……朝比奈さんがなんだ、非常に面白い声を」
古泉「それは、一体何故だったのでしょうか?」
キョン「そりゃ、長門があんなことを言や……」
ハルヒ「ぶふっ」
みくる「あ、え、ちょ……え、な、何ですか、なんで……今のは、長門さんが急に!」
長門「みくるちゃん」
みくる「ひゃ、ひゃい?」
長門「……用件は特に」
みくる「…………」
キョン「くっくっくっ……」
ハルヒ「ーーっ、今の声はよかったわ、みくるちゃん。言語学の新境地よ、新たなる母音が誕生したと言っても過言じゃないわ」
みくる「…………」
ハルヒ「で、どう、キョン? 何か分かった?」
キョン「は? ……いや、何かも何も……朝比奈さんがなんだ、非常に面白い声を」
古泉「それは、一体何故だったのでしょうか?」
キョン「そりゃ、長門があんなことを言や……」
17: 2009/06/20(土) 08:16:41.71 ID:i7nLlWr60
長門「私は朝比奈みくるを呼んだだけ」
キョン「あ?」
古泉「その通り。彼女は朝比奈さんに声を掛けただけですよ?
みくるちゃん。と言うのは、涼宮さんが日常的に用いている彼女への呼称です。
あなたの耳にも馴染んでいる言葉でしょう?」
キョン「そりゃ……そうだが、長門とハルヒが使ったんじゃ、まったく、なんだ。……空気が違うだろう」
古泉「そこですよ」
キョン「……むう」
ハルヒ「ま、キョンにはちょっと難しいわね。感受性と第六感には果てしなく乏しそうだもの」
みくる「……私、なんか釈然としないんですけど……」
ハルヒ「でも、そうね。ある意味面白いかも知れないわ」
キョン「何がだ? 朝比奈さんがか?」
ハルヒ「それもそうだけど……思いついたのよ。当たり前を当たり前に受け入れるなんて、SOS団の方針に反するものじゃない?」
古泉「ほう」
みくる「…………」
キョン「あ?」
古泉「その通り。彼女は朝比奈さんに声を掛けただけですよ?
みくるちゃん。と言うのは、涼宮さんが日常的に用いている彼女への呼称です。
あなたの耳にも馴染んでいる言葉でしょう?」
キョン「そりゃ……そうだが、長門とハルヒが使ったんじゃ、まったく、なんだ。……空気が違うだろう」
古泉「そこですよ」
キョン「……むう」
ハルヒ「ま、キョンにはちょっと難しいわね。感受性と第六感には果てしなく乏しそうだもの」
みくる「……私、なんか釈然としないんですけど……」
ハルヒ「でも、そうね。ある意味面白いかも知れないわ」
キョン「何がだ? 朝比奈さんがか?」
ハルヒ「それもそうだけど……思いついたのよ。当たり前を当たり前に受け入れるなんて、SOS団の方針に反するものじゃない?」
古泉「ほう」
みくる「…………」
18: 2009/06/20(土) 08:22:57.14 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「シャッフルタイムよ」
キョン「はあ」
ハルヒ「この際だから、キョンのアンテナがこのフィーリングに反応するまで、徹底的に電波をとばしてやるのよ」
みくる「えっと、つまり……」
長門「呼称を変更する」
古泉「面白いかもしれませんね。余暇を少しでも刺激的に過ごすには丁度いい企画です」
キョン「要するに、ただの言葉遊びじゃないか」
古泉「平和的で良いではないですか。そう思いませんか?」
キョン「……まあ確かに、いつもと比べりゃあな」
ハルヒ「可能性は無限大と言っても過言じゃないわね。面白いことになってきたわ」
キョン「言うほどかよ……」
キョン「はあ」
ハルヒ「この際だから、キョンのアンテナがこのフィーリングに反応するまで、徹底的に電波をとばしてやるのよ」
みくる「えっと、つまり……」
長門「呼称を変更する」
古泉「面白いかもしれませんね。余暇を少しでも刺激的に過ごすには丁度いい企画です」
キョン「要するに、ただの言葉遊びじゃないか」
古泉「平和的で良いではないですか。そう思いませんか?」
キョン「……まあ確かに、いつもと比べりゃあな」
ハルヒ「可能性は無限大と言っても過言じゃないわね。面白いことになってきたわ」
キョン「言うほどかよ……」
21: 2009/06/20(土) 08:28:33.85 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「で、どうする?」
キョン「何がだよ」
ハルヒ「何がじゃないわよ。何をどうするかって聞いてるの」
キョン「……」
ハルヒ「そうね、まず……有希!」
長門「……」
ハルヒ「そもそも、有希が誰かに話しかけるの自体がレアイベントじゃない。
たまに話しかけたって、大体フルネームだし、改善の余地は数多にあるわ」
キョン(……そう言えば、俺は長門に名前を呼ばれたことがあっただろうか?)
ハルヒ「さっきの『みくるちゃん』はなかなかアバンギャルドでよかったわ。
そうね、あの路線で、今度はアタシや古泉君のことも呼んでもらうわ」
みくる「……アバンギャルドかどうかはとにかく、衝撃的ではありました」
キョン「何がだよ」
ハルヒ「何がじゃないわよ。何をどうするかって聞いてるの」
キョン「……」
ハルヒ「そうね、まず……有希!」
長門「……」
ハルヒ「そもそも、有希が誰かに話しかけるの自体がレアイベントじゃない。
たまに話しかけたって、大体フルネームだし、改善の余地は数多にあるわ」
キョン(……そう言えば、俺は長門に名前を呼ばれたことがあっただろうか?)
ハルヒ「さっきの『みくるちゃん』はなかなかアバンギャルドでよかったわ。
そうね、あの路線で、今度はアタシや古泉君のことも呼んでもらうわ」
みくる「……アバンギャルドかどうかはとにかく、衝撃的ではありました」
22: 2009/06/20(土) 08:31:25.42 ID:i7nLlWr60
長門「……ハルにゃん」
キョン「!」
古泉「ふっ」
みくる「ぷっ」
長門「……」
長門「……いっちゃん」
キョン「……」
古泉「んっふ」
キョン(堪えてんなよ)
ハルヒ「ぶふっ」
キョン(お前はちっとは堪えろよ……)
みくる「ーーー!!」
キョン(そんなにですか)
キョン「!」
古泉「ふっ」
みくる「ぷっ」
長門「……」
長門「……いっちゃん」
キョン「……」
古泉「んっふ」
キョン(堪えてんなよ)
ハルヒ「ぶふっ」
キョン(お前はちっとは堪えろよ……)
みくる「ーーー!!」
キョン(そんなにですか)
24: 2009/06/20(土) 08:33:53.78 ID:i7nLlWr60
長門「……」
キョン(……)
みくる「くっ…くす……」
ハルヒ「……」
長門「…………ゆきりん?」
キョン「ばっふ」
みくる「うぐっふ」
古泉「……」
ハルヒ「ーーーっ! ゆっ……、ダメそれ、反則!」
キョン(……た、楽しいか? これ……)
キョン(……)
みくる「くっ…くす……」
ハルヒ「……」
長門「…………ゆきりん?」
キョン「ばっふ」
みくる「うぐっふ」
古泉「……」
ハルヒ「ーーーっ! ゆっ……、ダメそれ、反則!」
キョン(……た、楽しいか? これ……)
26: 2009/06/20(土) 08:37:52.81 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「その流れで……それは……」
キョン「そんなに効いたか、いまの」
みくる「………くっ……うくく……」
キョン(効いたのか……)
キョン「長門、今のは」
長門「……ユーモア」
キョン「そんな馬鹿な」
古泉「……裏を付いて、というところでしょうか」
キョン「お前もかよ」
古泉「いえ、これはなかなか楽しい試みだと思いますよ。今、改めて感じました」
ハルヒ「でも、悔しいわね。誰が一番って、有希がキョンを呼ぶところが見たかったのに」
キョン「どいつもこいつも呼んでるじゃないか」
ハルヒ「馬鹿ね、有希が言うから面白いのよ」
キョン「そんなに効いたか、いまの」
みくる「………くっ……うくく……」
キョン(効いたのか……)
キョン「長門、今のは」
長門「……ユーモア」
キョン「そんな馬鹿な」
古泉「……裏を付いて、というところでしょうか」
キョン「お前もかよ」
古泉「いえ、これはなかなか楽しい試みだと思いますよ。今、改めて感じました」
ハルヒ「でも、悔しいわね。誰が一番って、有希がキョンを呼ぶところが見たかったのに」
キョン「どいつもこいつも呼んでるじゃないか」
ハルヒ「馬鹿ね、有希が言うから面白いのよ」
28: 2009/06/20(土) 08:40:41.31 ID:i7nLlWr60
キョン「……まさか長門の口からユーモアを聴く日が来るとは」
長門「……」
ハルヒ「いいわ、出だしとしてはまずまずね」
キョン「続くのか」
ハルヒ「当たり前よ、私が望む限り無限ループに決まってるでしょ」
キョン「門限ぐらい守らせてくれ」
古泉「では、次は……」
ハルヒ「油断してる、みくるちゃん!」
みくる「けほ、けほ……わ、わたし、ですか?」
キョン(まだ笑ってたんですか)
長門「……」
ハルヒ「いいわ、出だしとしてはまずまずね」
キョン「続くのか」
ハルヒ「当たり前よ、私が望む限り無限ループに決まってるでしょ」
キョン「門限ぐらい守らせてくれ」
古泉「では、次は……」
ハルヒ「油断してる、みくるちゃん!」
みくる「けほ、けほ……わ、わたし、ですか?」
キョン(まだ笑ってたんですか)
31: 2009/06/20(土) 08:46:23.00 ID:i7nLlWr60
みくる「え、それって……あの、面白い、面白いことですか?」
ハルヒ「有希が大分ハードルを上げた気はするわね。みくるちゃん、此処が機転の見せどころよ」
古泉「……」
キョン(古泉が、この人に機転の良さを求めるとは……とでも言いたげな目をしている)
みくる「あう……えー…………っと」
みくる「うんと、ハルヒちゃん?」
キョン(これは)
長門「……」
ハルヒ「―――思いのほか、いいわよ! なんだか、妹が出来たみたい!」
みくる「あっ、そ、そうですか?」
キョン(上級生だということなど、もはや頭の片隅にもなさそうだ)
みくる「えっとじゃあ……有希ちゃん?」
キョン「おお」
長門「……」
ハルヒ「有希が大分ハードルを上げた気はするわね。みくるちゃん、此処が機転の見せどころよ」
古泉「……」
キョン(古泉が、この人に機転の良さを求めるとは……とでも言いたげな目をしている)
みくる「あう……えー…………っと」
みくる「うんと、ハルヒちゃん?」
キョン(これは)
長門「……」
ハルヒ「―――思いのほか、いいわよ! なんだか、妹が出来たみたい!」
みくる「あっ、そ、そうですか?」
キョン(上級生だということなど、もはや頭の片隅にもなさそうだ)
みくる「えっとじゃあ……有希ちゃん?」
キョン「おお」
長門「……」
32: 2009/06/20(土) 08:51:32.79 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「いいわ! 同じちゃんづけでも、今度は妹に対するお姉さんのにおいを感じたわよ!」
キョン(これは確かに……ハルヒに対しての『ちゃん』とは、意味も何もかもが違ってくるな)
古泉「お分かりですか? 僕らの言う、言霊というものの意味が」
キョン「むう」
みくる「えっと……じゃあ」
ハルヒ「いいわよ、どんどんやっちゃって!」
みくる「……一樹……さん」
古泉「おや」
キョン(何っ!?)
みくる「あっ……ご、ごめんなさい、これは恥ずかしいですねっ!」
キョン(何だ、今の、若妻から夫への深く根付いた情愛のような……古泉めっ!)
古泉「……そう睨まないでくださいよ」
ハルヒ「今のいいわ! めぞん一刻の再来よ、新しい形だわ! ああ、どうして映画撮影のとき、この可能性を見出せなかったのかしら!」
キョン(これは確かに……ハルヒに対しての『ちゃん』とは、意味も何もかもが違ってくるな)
古泉「お分かりですか? 僕らの言う、言霊というものの意味が」
キョン「むう」
みくる「えっと……じゃあ」
ハルヒ「いいわよ、どんどんやっちゃって!」
みくる「……一樹……さん」
古泉「おや」
キョン(何っ!?)
みくる「あっ……ご、ごめんなさい、これは恥ずかしいですねっ!」
キョン(何だ、今の、若妻から夫への深く根付いた情愛のような……古泉めっ!)
古泉「……そう睨まないでくださいよ」
ハルヒ「今のいいわ! めぞん一刻の再来よ、新しい形だわ! ああ、どうして映画撮影のとき、この可能性を見出せなかったのかしら!」
33: 2009/06/20(土) 08:54:37.18 ID:i7nLlWr60
キョン(めぞん一刻は新しい形ではないだろう……)
古泉「はは……」
みくる「えっ……あ、あの、もういいですかぁ?」
ハルヒ「何よ、まだ残ってるじゃない」
キョン(そうだ。古泉だけいい思いをさせるわけに行くか。
朝比奈さん、どうか俺にも、あなたのその羽毛布団のような情愛を―――)
みくる「えっと、キョンさん」
キョン「成り立たねー!」
ハルヒ「きゃあっ!? 何よ、キョン! いきなり大声出して!」
みくる「ふえっ、ごめんなさいっ!」
キョン「あっ、いやっ、これは! ……いや、朝比奈さん、そこはその……出来れば、親から貰った名前のほうでですね」
ハルヒ「……」
古泉「……ふむ」
長門「……」
キョン「……な、何だ、この空気?」
古泉「はは……」
みくる「えっ……あ、あの、もういいですかぁ?」
ハルヒ「何よ、まだ残ってるじゃない」
キョン(そうだ。古泉だけいい思いをさせるわけに行くか。
朝比奈さん、どうか俺にも、あなたのその羽毛布団のような情愛を―――)
みくる「えっと、キョンさん」
キョン「成り立たねー!」
ハルヒ「きゃあっ!? 何よ、キョン! いきなり大声出して!」
みくる「ふえっ、ごめんなさいっ!」
キョン「あっ、いやっ、これは! ……いや、朝比奈さん、そこはその……出来れば、親から貰った名前のほうでですね」
ハルヒ「……」
古泉「……ふむ」
長門「……」
キョン「……な、何だ、この空気?」
35: 2009/06/20(土) 09:01:15.43 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「何か違うのよね」
キョン「何が」
みくる「えっと……私もちょっと、違うかなって。考えはしたんですけど」
キョン(何を)
古泉「そうですね、お二人の言うとおり……なんと申し上げればいいのでしょうか。
あなたはやはり、キョン君でなければ、あなたという気がしてこないんですよ」
キョン「……そういう趣向じゃなかったのかよ」
ハルヒ「たしかにそうよ。でも……アンタをキョンじゃなくしたら、それはもうキョンじゃないのよ」
古泉「的確ですね。キョン君であることが、キョン君の証明である。と言うところでしょうか」
キョン「……おいおい」
古泉「これだけ僕らが……涼宮さんや、僕らが、あなたを『キョン』として認識しているのは、何故なのでしょうね?」
キョン(…………おいおい、まさか)
キョン「……なるほど。わかった。お前らの中では、俺はキョン以外の何者でもなく、キョンでないと納得ができないようになっちまってると」
古泉「ええ、仰るとおり」
ハルヒ「そういうことね」
キョン(マジかよ……)
キョン「何が」
みくる「えっと……私もちょっと、違うかなって。考えはしたんですけど」
キョン(何を)
古泉「そうですね、お二人の言うとおり……なんと申し上げればいいのでしょうか。
あなたはやはり、キョン君でなければ、あなたという気がしてこないんですよ」
キョン「……そういう趣向じゃなかったのかよ」
ハルヒ「たしかにそうよ。でも……アンタをキョンじゃなくしたら、それはもうキョンじゃないのよ」
古泉「的確ですね。キョン君であることが、キョン君の証明である。と言うところでしょうか」
キョン「……おいおい」
古泉「これだけ僕らが……涼宮さんや、僕らが、あなたを『キョン』として認識しているのは、何故なのでしょうね?」
キョン(…………おいおい、まさか)
キョン「……なるほど。わかった。お前らの中では、俺はキョン以外の何者でもなく、キョンでないと納得ができないようになっちまってると」
古泉「ええ、仰るとおり」
ハルヒ「そういうことね」
キョン(マジかよ……)
43: 2009/06/20(土) 09:17:26.70 ID:i7nLlWr60
みくる「えっと……おさるさんをかえるさんとは呼べない、みたいなことなんでしょうか?」
キョン(ワニのミドリガメ君には何と謝るべきだろうか)
ハルヒ「そうね。ネコにタロってつけるようなものよ。そういう変革じゃないのよ、私が欲しいのは」
キョン「太郎は人間の名前だ」
古泉「ですが、本当に不思議なものですよね。僕も、自然とあなたの名前を口にしようとすると、キョン君。と出てしまいます」
キョン「……できれば、俺の本名を聞かれても言いよどまずに答えられる程度には、心にとどめておいてくれ」
ハルヒ「さ、それじゃちゃっちゃと行こうかしら」
キョン(ワニのミドリガメ君には何と謝るべきだろうか)
ハルヒ「そうね。ネコにタロってつけるようなものよ。そういう変革じゃないのよ、私が欲しいのは」
キョン「太郎は人間の名前だ」
古泉「ですが、本当に不思議なものですよね。僕も、自然とあなたの名前を口にしようとすると、キョン君。と出てしまいます」
キョン「……できれば、俺の本名を聞かれても言いよどまずに答えられる程度には、心にとどめておいてくれ」
ハルヒ「さ、それじゃちゃっちゃと行こうかしら」
45: 2009/06/20(土) 09:25:24.36 ID:i7nLlWr60
古泉「おや、僕でしょうか?」
ハルヒ「期待してるわよ、古泉君」
キョン(まあ、どうせこいつはそつなく切り抜けてくれるんだろう)
古泉「そうですね。では、先ほどのお返しから……さっきはどうも、みくる」
みくる「ええっ!?」
キョン(何ぃっ!?)
長門「……」
ハルヒ「おおっ! いいわ、その感じ! 結婚二年目のいい旦那さんね!
今、きっとみくるちゃんのお腹の中には六ヶ月の赤ん坊がいるわよ! ねえ、キョン!」
みくる「え、ええっ!?」
キョン「―――っそ、そいつはさすがに勘弁してやれないか、ハルヒっ!?」
ハルヒ「はっ? ……な、何言ってんのよ、冗談に決まってるじゃない。
でも、まるでそう思えてくるような、素敵な旦那さんオーラだったわってことよ!」
みくる「は、は……そ、そうでしたねっ」
キョン(……シャレにならん)
古泉「はは……これは、予想外のピンチでした」
ハルヒ「期待してるわよ、古泉君」
キョン(まあ、どうせこいつはそつなく切り抜けてくれるんだろう)
古泉「そうですね。では、先ほどのお返しから……さっきはどうも、みくる」
みくる「ええっ!?」
キョン(何ぃっ!?)
長門「……」
ハルヒ「おおっ! いいわ、その感じ! 結婚二年目のいい旦那さんね!
今、きっとみくるちゃんのお腹の中には六ヶ月の赤ん坊がいるわよ! ねえ、キョン!」
みくる「え、ええっ!?」
キョン「―――っそ、そいつはさすがに勘弁してやれないか、ハルヒっ!?」
ハルヒ「はっ? ……な、何言ってんのよ、冗談に決まってるじゃない。
でも、まるでそう思えてくるような、素敵な旦那さんオーラだったわってことよ!」
みくる「は、は……そ、そうでしたねっ」
キョン(……シャレにならん)
古泉「はは……これは、予想外のピンチでした」
47: 2009/06/20(土) 09:32:47.85 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「こうしてみると、みんなそれぞれ、持ち前の色ってのがあるものね。
じゃ、古泉君。その路線で行ってみてくれる?」
キョン(いつの間にか、映画撮影の再来のようになっちまった)
古泉「その路線……というと、そういうことですかね。
では、失礼ながら……有希? ……本は、面白いですか?」
キョン(100万ジンバブエドルの笑顔……)
長門「……シュール」
キョン(普通に答えた!)
みくる「あ、なんか……ちょっとさっきと、違いますね」
ハルヒ「そうね。こっちは……先生って感じかしら? 先生に呼び捨てで名前を呼ばれるなんて、なんだかモエるじゃない?
これは間違いなく個人授業ね! 丁寧な言葉遣いのまま攻め立てるんだわっ! 古泉君のヘンタイ!」
キョン「お前は欲求不満か!」
ハルヒ「あいたっ」
古泉「っははっ……僕はそんなにふしだらなイメージなんでしょうかね」
長門「……嘗め回されるような気分だった」
古泉「…………」
キョン(…………)
じゃ、古泉君。その路線で行ってみてくれる?」
キョン(いつの間にか、映画撮影の再来のようになっちまった)
古泉「その路線……というと、そういうことですかね。
では、失礼ながら……有希? ……本は、面白いですか?」
キョン(100万ジンバブエドルの笑顔……)
長門「……シュール」
キョン(普通に答えた!)
みくる「あ、なんか……ちょっとさっきと、違いますね」
ハルヒ「そうね。こっちは……先生って感じかしら? 先生に呼び捨てで名前を呼ばれるなんて、なんだかモエるじゃない?
これは間違いなく個人授業ね! 丁寧な言葉遣いのまま攻め立てるんだわっ! 古泉君のヘンタイ!」
キョン「お前は欲求不満か!」
ハルヒ「あいたっ」
古泉「っははっ……僕はそんなにふしだらなイメージなんでしょうかね」
長門「……嘗め回されるような気分だった」
古泉「…………」
キョン(…………)
51: 2009/06/20(土) 09:41:55.74 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「じゃあ次、さわやかに行ってみようかしら?
この際だから口調も変えちゃっていいわ!」
古泉「承知しました、監督」
キョン(……その笑顔、できれば俺に向けて欲しくないんだが)
古泉「口調ですか、難しいですね。
……やあ、ハルヒ。調子はどうだい?」
キョン(……1000万hPa! いや、しかし……このさわやかさ、どこか一筋縄じゃ語れない―――)
ハルヒ「う……な、何かしら、これ。なんか……嵌ってるのに、何か……」
みくる「……やっぱりなんだか恥ずかしいです」
古泉「え、えっと……これは、良い評価なんでしょうか?」
キョン「……多分、ちょっと違うと思うぞ」
ハルヒ「この感じ……そうだわ! これは休み時間よ!
朝、HR前に呼び出されて、リモコン█████を仕込まれて、授業中に蹂躙されまくって
休み時間になって、クラスメイトの前でそ知らぬ顔で話しかけられた時の空気だわ!」
古泉「…………」
みくる「あっ…………」
キョン(……的確すぎて突っ込めねえ)
この際だから口調も変えちゃっていいわ!」
古泉「承知しました、監督」
キョン(……その笑顔、できれば俺に向けて欲しくないんだが)
古泉「口調ですか、難しいですね。
……やあ、ハルヒ。調子はどうだい?」
キョン(……1000万hPa! いや、しかし……このさわやかさ、どこか一筋縄じゃ語れない―――)
ハルヒ「う……な、何かしら、これ。なんか……嵌ってるのに、何か……」
みくる「……やっぱりなんだか恥ずかしいです」
古泉「え、えっと……これは、良い評価なんでしょうか?」
キョン「……多分、ちょっと違うと思うぞ」
ハルヒ「この感じ……そうだわ! これは休み時間よ!
朝、HR前に呼び出されて、リモコン█████を仕込まれて、授業中に蹂躙されまくって
休み時間になって、クラスメイトの前でそ知らぬ顔で話しかけられた時の空気だわ!」
古泉「…………」
みくる「あっ…………」
キョン(……的確すぎて突っ込めねえ)
56: 2009/06/20(土) 09:47:31.12 ID:i7nLlWr60
古泉「……ははっ、涼宮さん、今日はなんだかいつもよりも扇情的ですねっ!」
キョン「……スマン古泉、どんなに笑顔を作られても、もうそういう感じにしか見えねえよ」
古泉「……あなたまで、そんな―――って、まさかっ!?」
キョン(……この分室内において、俺たちの印象というものは、ハルヒの気分次第で決められてしまうもののようだ)
ハルヒ「意外だったわ……この企画で、古泉君の新しい一面が見れるなんて」
古泉「いえ……あの、むしろ、新しい一面をさらけ出していらっしゃるのは涼宮s」
ハルヒ「いいわ、この際よ! 最後もそのままぶっちぎっちゃいなさい、責任は私が取るわ!」
キョン「最後……って、俺じゃねえか」
みくる「!……」
キョン(にわかに目を輝かせないでいただけないでしょうか)
長門「非常に興味深い」
キョン(マジですか)
古泉「…………ふっ」
キョン(今、古泉の中で何かが弾ける音が聞こえた気がする)
キョン「……スマン古泉、どんなに笑顔を作られても、もうそういう感じにしか見えねえよ」
古泉「……あなたまで、そんな―――って、まさかっ!?」
キョン(……この分室内において、俺たちの印象というものは、ハルヒの気分次第で決められてしまうもののようだ)
ハルヒ「意外だったわ……この企画で、古泉君の新しい一面が見れるなんて」
古泉「いえ……あの、むしろ、新しい一面をさらけ出していらっしゃるのは涼宮s」
ハルヒ「いいわ、この際よ! 最後もそのままぶっちぎっちゃいなさい、責任は私が取るわ!」
キョン「最後……って、俺じゃねえか」
みくる「!……」
キョン(にわかに目を輝かせないでいただけないでしょうか)
長門「非常に興味深い」
キョン(マジですか)
古泉「…………ふっ」
キョン(今、古泉の中で何かが弾ける音が聞こえた気がする)
58: 2009/06/20(土) 09:53:46.00 ID:i7nLlWr60
古泉「どうしましょうかね。あらぬイメージをもたれてしまいました」
キョン「……俺に振るな、そして近づいてくるな」
古泉「ですが、これはこういうゲームなのだから。最後までやりきらなければ発案者にも失礼というものと
ねえ、そう思わないかな…………キョン」
キョン(……その距離、僅かに0.5センチメートル!)
ハルヒ「……そ、そこまで」
みくる「ふえぇ」
長門「……キッチュ」
キョン「……離れんと何をするか分からんぞ」
キョン(って、そういう意味にも聞こえないか、これ)
古泉「……はは、何と言いますか。一皮剥けたというか、無理矢理剥かれた気概です」
キョン(真っ白に燃え尽きている……)
ハルヒ「何ていうか……アレね。こんなに近くに、ちょっとしたスペクタクルは眠っていたのね」
長門「……あくまでも、非日常を演じたのみ。これが彼らの本質と言うわけではない」
ハルヒ「そうね。でも、一瞬それを忘れちゃいそうだったわ」
キョン(思わぬ所から助け舟が出てきた)
キョン「……俺に振るな、そして近づいてくるな」
古泉「ですが、これはこういうゲームなのだから。最後までやりきらなければ発案者にも失礼というものと
ねえ、そう思わないかな…………キョン」
キョン(……その距離、僅かに0.5センチメートル!)
ハルヒ「……そ、そこまで」
みくる「ふえぇ」
長門「……キッチュ」
キョン「……離れんと何をするか分からんぞ」
キョン(って、そういう意味にも聞こえないか、これ)
古泉「……はは、何と言いますか。一皮剥けたというか、無理矢理剥かれた気概です」
キョン(真っ白に燃え尽きている……)
ハルヒ「何ていうか……アレね。こんなに近くに、ちょっとしたスペクタクルは眠っていたのね」
長門「……あくまでも、非日常を演じたのみ。これが彼らの本質と言うわけではない」
ハルヒ「そうね。でも、一瞬それを忘れちゃいそうだったわ」
キョン(思わぬ所から助け舟が出てきた)
62: 2009/06/20(土) 09:59:14.29 ID:i7nLlWr60
キョン「その……似合ってたぞ、佐々木みたいで」
古泉「……精神的陵辱」
キョン(古泉が、ハルヒたちには聞こえないぐらいの音量で何か言った)
長門「どちらからどちらに向けてのセクシャルハラスメントか判断し難い」
キョン「お前も追い討ちするようなことを言ってやらないでくれ」
長門「……うかつ。セカンドレOプ」
キョン(だからそれがセカンドレOプなんやないかーい)
みくる「えっと……次って、涼宮さんですよね?」
ハルヒ「あ……いや、あたしはキョンの次でいいわよ」
キョン「……まあ、それでいいぜ」
キョン(これまでの事例からして、あとになればなるだけリスクが大きい気がする)
ハルヒ「……と、思ったけど。そうね、私が先でもいい気分ね」
キョン(これまでの事例からして、あとになればなるだけリスクが大きい気がしたらしい)
古泉「……精神的陵辱」
キョン(古泉が、ハルヒたちには聞こえないぐらいの音量で何か言った)
長門「どちらからどちらに向けてのセクシャルハラスメントか判断し難い」
キョン「お前も追い討ちするようなことを言ってやらないでくれ」
長門「……うかつ。セカンドレOプ」
キョン(だからそれがセカンドレOプなんやないかーい)
みくる「えっと……次って、涼宮さんですよね?」
ハルヒ「あ……いや、あたしはキョンの次でいいわよ」
キョン「……まあ、それでいいぜ」
キョン(これまでの事例からして、あとになればなるだけリスクが大きい気がする)
ハルヒ「……と、思ったけど。そうね、私が先でもいい気分ね」
キョン(これまでの事例からして、あとになればなるだけリスクが大きい気がしたらしい)
66: 2009/06/20(土) 10:09:45.04 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「じゃあ……私はどういう路線で行こうかしら」
みくる「うーん……ここまでって、みんな、いつもより仲良しさんになってますよね?」
キョン「ああ、そういや……長門はあだ名、朝比奈さんは親しげに」
長門「古泉一樹は性的に」
キョン「少し黙ってあげなさい」
ハルヒ「それじゃあ、私は逆に……でも、なんとなく、普段より疎遠なふうにっていうのも気が引けるわね。なんかいいのないかしら」
古泉「……そうですね。では、涼宮さんの演目は、家族というのはどうでしょう」
キョン(こいずみは いきをふきかえした)
ハルヒ「家族?」
古泉「ええ。まあ、先ほどの朝比奈さんと同じ路線ですが。
言葉の通り、僕らを家族として……さしづめ、SOS団五人兄弟に見立ててみるというのは」
ハルヒ「つまり、姉や妹、兄や弟として。っていうことかしら。
……そうね。じゃあ、それでいいわ」
キョン(いつの間にやら、古泉が監督の立場になってしまった……というか、かこつけてやり返そうという気が、ありありと見て取れる)
みくる「うーん……ここまでって、みんな、いつもより仲良しさんになってますよね?」
キョン「ああ、そういや……長門はあだ名、朝比奈さんは親しげに」
長門「古泉一樹は性的に」
キョン「少し黙ってあげなさい」
ハルヒ「それじゃあ、私は逆に……でも、なんとなく、普段より疎遠なふうにっていうのも気が引けるわね。なんかいいのないかしら」
古泉「……そうですね。では、涼宮さんの演目は、家族というのはどうでしょう」
キョン(こいずみは いきをふきかえした)
ハルヒ「家族?」
古泉「ええ。まあ、先ほどの朝比奈さんと同じ路線ですが。
言葉の通り、僕らを家族として……さしづめ、SOS団五人兄弟に見立ててみるというのは」
ハルヒ「つまり、姉や妹、兄や弟として。っていうことかしら。
……そうね。じゃあ、それでいいわ」
キョン(いつの間にやら、古泉が監督の立場になってしまった……というか、かこつけてやり返そうという気が、ありありと見て取れる)
69: 2009/06/20(土) 10:17:35.94 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「じゃあ、みくるちゃんからでいいかしら? みくるちゃんは三年生だから、姉になるわね」
みくる「はい、そうです……なんか、そう思ったらこっちが照れてきちゃいますね」
ハルヒ「うんと……みくるお姉ちゃん? 今日もメイド服、とっても似合ってるよ?」
みくる「は、はい、ありがとうございます……ありがとう、ですね、えへへ」
キョン(お姉ちゃんのメイド服を褒める妹……そのシチュエーションそのものがカオスであることに気づいているのは、俺一人だけだろうか)
古泉「おやおや、朝比奈さんまで口調が変わってしまった。
さすが、仲の良いお二人。姉妹のような間柄というのも、普段と大差はありませんしね」
ハルヒ「これ、恥ずかしいけど、なんか……いいわね! こういうの、うん」
みくる「お姉さんなんて言われたの初めてで、なんだか緊張しました」
キョン(ハルヒが普段からこのようなら、部室の空気もいくらか和やかになるだろうに)
古泉「それにしても、速やかに妹と言う役柄に入って行かれましたね。
どうでしょう、その演技力を活かして、今年の文化祭の映画は、涼宮さん自ら……などというのも
まあ、それは一先ず置いておきましょうか」
キョン(ノリノリ、どんだけー)
みくる「はい、そうです……なんか、そう思ったらこっちが照れてきちゃいますね」
ハルヒ「うんと……みくるお姉ちゃん? 今日もメイド服、とっても似合ってるよ?」
みくる「は、はい、ありがとうございます……ありがとう、ですね、えへへ」
キョン(お姉ちゃんのメイド服を褒める妹……そのシチュエーションそのものがカオスであることに気づいているのは、俺一人だけだろうか)
古泉「おやおや、朝比奈さんまで口調が変わってしまった。
さすが、仲の良いお二人。姉妹のような間柄というのも、普段と大差はありませんしね」
ハルヒ「これ、恥ずかしいけど、なんか……いいわね! こういうの、うん」
みくる「お姉さんなんて言われたの初めてで、なんだか緊張しました」
キョン(ハルヒが普段からこのようなら、部室の空気もいくらか和やかになるだろうに)
古泉「それにしても、速やかに妹と言う役柄に入って行かれましたね。
どうでしょう、その演技力を活かして、今年の文化祭の映画は、涼宮さん自ら……などというのも
まあ、それは一先ず置いておきましょうか」
キョン(ノリノリ、どんだけー)
71: 2009/06/20(土) 10:23:34.20 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「次は有希ね……えーっと、有希って年、上かしら? 下かしら?」
長門「妹に該当する。人間に換算するなら、私は三さ」
キョン「さんさんさーん! さ……さーんどいーっちーがったーっべったーいなー♪!」
ハルヒ「なっ、……キョン、何よいきなり!?」
みくる「あっ、え、キョン君、サンドイッチが食べたいんですかっ!? それじゃっ、今度の不思議探索っ、作ってきますねっ!」
古泉「や、やあ、それは楽しみですねっ。それにしても、突然歌いだすほどサンドイッチが好きだなんてっ、キョン君ったらお茶目ですねっ!」
キョン「お、ああ、実は俺、サンドイッチが何より好きだったんだっ! ポニーテールに引けを取らんっ!
もちろん一番好きなお笑い芸人はサンドウィッチマンで、好きなカードは砂の魔女だっ!」
長門「……禁則事項だった」
ハルヒ「は? え、えーと……な、何? これ?」
長門「……私はあなたより年下」
ハルヒ「あ、そうなの?」
長門「3月生まれ」
ハルヒ「学年最低年齢なのね!?」
長門「妹に該当する。人間に換算するなら、私は三さ」
キョン「さんさんさーん! さ……さーんどいーっちーがったーっべったーいなー♪!」
ハルヒ「なっ、……キョン、何よいきなり!?」
みくる「あっ、え、キョン君、サンドイッチが食べたいんですかっ!? それじゃっ、今度の不思議探索っ、作ってきますねっ!」
古泉「や、やあ、それは楽しみですねっ。それにしても、突然歌いだすほどサンドイッチが好きだなんてっ、キョン君ったらお茶目ですねっ!」
キョン「お、ああ、実は俺、サンドイッチが何より好きだったんだっ! ポニーテールに引けを取らんっ!
もちろん一番好きなお笑い芸人はサンドウィッチマンで、好きなカードは砂の魔女だっ!」
長門「……禁則事項だった」
ハルヒ「は? え、えーと……な、何? これ?」
長門「……私はあなたより年下」
ハルヒ「あ、そうなの?」
長門「3月生まれ」
ハルヒ「学年最低年齢なのね!?」
73: 2009/06/20(土) 10:27:33.62 ID:i7nLlWr60
キョン(今日の長門はどっかおかしいぞ……今のだって、俺たちがごまかさなかったらどうなってたんだ?)
キョン「長門の奴、どうしちまったんだよ。さっきのお前がおかしくて、脳細胞でもやられちまったんじゃないのか」
古泉「なら、半分はあなたの所為ですよ……っと言うより、今のも誤魔化せたのかどうか分かりませんが……」
みくる「……冷静に考えたんですけど、三歳って言われても冗談としか思わないような……」
キョン「……」
古泉「……」
ハルヒ「有希ちゃん、読みたいご本あったら言ってね?」
長門「……把握」
ハルヒ「あ、本は放して読まなきゃダメだよ?」
長門「……把握」
キョン(……俺たちの脳細胞も大概氏にまくってるんだろうか)
キョン「長門の奴、どうしちまったんだよ。さっきのお前がおかしくて、脳細胞でもやられちまったんじゃないのか」
古泉「なら、半分はあなたの所為ですよ……っと言うより、今のも誤魔化せたのかどうか分かりませんが……」
みくる「……冷静に考えたんですけど、三歳って言われても冗談としか思わないような……」
キョン「……」
古泉「……」
ハルヒ「有希ちゃん、読みたいご本あったら言ってね?」
長門「……把握」
ハルヒ「あ、本は放して読まなきゃダメだよ?」
長門「……把握」
キョン(……俺たちの脳細胞も大概氏にまくってるんだろうか)
74: 2009/06/20(土) 10:33:23.54 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「あの……SOS団(サンドイッチを おいしく したためる団)の皆さん? もう有希とは終わったんだけど……」
キョン「は? あっ、マジか! 全然見てなかったぞ、畜生!」
みくる「長門さん、体脂肪率でも計ってるんですか……?」
長門「……ゴムゴムの鐘」
古泉「えー……次は、僕とキョン君、どちらから先に致します?」
ハルヒ「そうね……キョンはまだ頭が回復してなさそうだから、古泉君からにしましょうか」
古泉「おや、僕ですか。これはまた、先ほどとは別の意味で緊張するものですね」
ハルヒ「ヘンな返しはしないでね」
古泉「……あれはあなたがさせていたんですよ?」
ハルヒ「えー、コホン。
……一樹おにいちゃん、旅行とか連れて行ってくれてありがとね?」
キョン(これは……)
古泉「いえいえ。僕の仕事……というか、役目だからね」
ハルヒ「今度いつか、みんなで一樹おにいちゃんにお礼するからね!」
古泉「それはそれは。楽しみに待ってるよ」
キョン「は? あっ、マジか! 全然見てなかったぞ、畜生!」
みくる「長門さん、体脂肪率でも計ってるんですか……?」
長門「……ゴムゴムの鐘」
古泉「えー……次は、僕とキョン君、どちらから先に致します?」
ハルヒ「そうね……キョンはまだ頭が回復してなさそうだから、古泉君からにしましょうか」
古泉「おや、僕ですか。これはまた、先ほどとは別の意味で緊張するものですね」
ハルヒ「ヘンな返しはしないでね」
古泉「……あれはあなたがさせていたんですよ?」
ハルヒ「えー、コホン。
……一樹おにいちゃん、旅行とか連れて行ってくれてありがとね?」
キョン(これは……)
古泉「いえいえ。僕の仕事……というか、役目だからね」
ハルヒ「今度いつか、みんなで一樹おにいちゃんにお礼するからね!」
古泉「それはそれは。楽しみに待ってるよ」
78: 2009/06/20(土) 10:37:16.97 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「……何かしら。不思議と古泉君相手だと、恥ずかしいという感じではないわね」
みくる「古泉君、ほんとにお兄さんみたいでした」
キョン(というか、ハルヒが本当に妹みたいだった……あんな殊勝な表情もできるのか。演技なら)
古泉「僕はこれでなかなか緊張していたんですよ?
ふむ、やはり涼宮さんには、あちらのお兄さんのほうが重要なのでしょうかね?」
ハルヒ「! ……さ、最後ね! さっさと終わらせて、次に行くわ」
キョン(む……確かに、これはなんというか。改めて向かい合うというのは、緊張するものだな……)
ハルヒ「えーと……キョン!」
キョン「待てい」
みくる「古泉君、ほんとにお兄さんみたいでした」
キョン(というか、ハルヒが本当に妹みたいだった……あんな殊勝な表情もできるのか。演技なら)
古泉「僕はこれでなかなか緊張していたんですよ?
ふむ、やはり涼宮さんには、あちらのお兄さんのほうが重要なのでしょうかね?」
ハルヒ「! ……さ、最後ね! さっさと終わらせて、次に行くわ」
キョン(む……確かに、これはなんというか。改めて向かい合うというのは、緊張するものだな……)
ハルヒ「えーと……キョン!」
キョン「待てい」
79: 2009/06/20(土) 10:40:13.72 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「待ていって何よ」
キョン「お前は自分で旗揚げしたコンセプトを忘れたのか! いつもとなんら変わらんじゃないか!」
ハルヒ「え……だって、姉、妹、兄と来たら、あんたはあたしの弟じゃないの」
キョン「にしたって、呼称ぐらい変えんかったら、そもそもの前提が成り立たんだろうが」
みくる「キョン君、じゃあダメなんですか? キョン君の妹さんだったら、それでぴったりだと思いますけど」
ハルヒ「……キョンに君づけかぁ」
キョン(なにやら難しい表情で考え込んでいらっしゃる……)
長門「腕が疲れた……」
キョン「お前は自分で旗揚げしたコンセプトを忘れたのか! いつもとなんら変わらんじゃないか!」
ハルヒ「え……だって、姉、妹、兄と来たら、あんたはあたしの弟じゃないの」
キョン「にしたって、呼称ぐらい変えんかったら、そもそもの前提が成り立たんだろうが」
みくる「キョン君、じゃあダメなんですか? キョン君の妹さんだったら、それでぴったりだと思いますけど」
ハルヒ「……キョンに君づけかぁ」
キョン(なにやら難しい表情で考え込んでいらっしゃる……)
長門「腕が疲れた……」
80: 2009/06/20(土) 10:48:55.57 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「……いいわ。それじゃ、やり直し」
キョン(何らかの覚悟を決めたらしい)
古泉「では……アクション!」
キョン(今、携帯のムービー録画を始めるような音がした気がするんだが)
ハルヒ「……キョン君」
キョン「な、何だよ」
ハルヒ「……キョン君は、まったく、いつもいつもダメね!
朝は起きないし、授業中は寝てるし、あたし……お姉ちゃんとの約束は守らないし!
口は悪いし、いっつもボーっとしてるし
今日だって、キョン君がお姉ちゃんたちの言うこと、分かってくれないから、こうやってみんなで実践してるんだから!
あんたがもうちょっと、いろんなことに気づく子だったら、お姉ちゃん苦労しないんだからね
……今週の土曜の約束、遅れたら、お姉ちゃんほんとに怒るからね? 罰金じゃすまないんだから!
……はい、終わりっ!」
キョン(……これはまた、何と言うか)
キョン(何だ。俺はどこまでダメな弟設定なんだ?)
ハルヒ「あー、ダメね。やっぱ、キョン相手じゃ張り合いってのがないわ。打っても響かない鐘なんてただの鉄くずじゃない」
古泉「いえいえ、傍目にはなかなかのシーンでしたよ」
みくる「涼宮さん、お姉さんっぽかったです……っていうか、キョン君が弟っぽくて……ぷっ」
キョン(何らかの覚悟を決めたらしい)
古泉「では……アクション!」
キョン(今、携帯のムービー録画を始めるような音がした気がするんだが)
ハルヒ「……キョン君」
キョン「な、何だよ」
ハルヒ「……キョン君は、まったく、いつもいつもダメね!
朝は起きないし、授業中は寝てるし、あたし……お姉ちゃんとの約束は守らないし!
口は悪いし、いっつもボーっとしてるし
今日だって、キョン君がお姉ちゃんたちの言うこと、分かってくれないから、こうやってみんなで実践してるんだから!
あんたがもうちょっと、いろんなことに気づく子だったら、お姉ちゃん苦労しないんだからね
……今週の土曜の約束、遅れたら、お姉ちゃんほんとに怒るからね? 罰金じゃすまないんだから!
……はい、終わりっ!」
キョン(……これはまた、何と言うか)
キョン(何だ。俺はどこまでダメな弟設定なんだ?)
ハルヒ「あー、ダメね。やっぱ、キョン相手じゃ張り合いってのがないわ。打っても響かない鐘なんてただの鉄くずじゃない」
古泉「いえいえ、傍目にはなかなかのシーンでしたよ」
みくる「涼宮さん、お姉さんっぽかったです……っていうか、キョン君が弟っぽくて……ぷっ」
83: 2009/06/20(土) 10:54:59.42 ID:i7nLlWr60
キョン(俺が弟っぽいも何も、ハルヒ姉がまくし立てるだけで、俺は一言しか喋っていないんだが)
古泉「なかなか嵌っていましたよ。それで、いかがでした? 涼宮さんの弟になった気分は」
キョン「……結局言われたことはいつもと変わらんじゃないか」
古泉「ええ、まあ。ですが、随分とマイルドに響いたものと思いますが。
しかしそれでいて、そこに込められた情念は普段の彼女の言葉と同等……
いえ、身内という立場に見立てたことで、いつも以上にありありと、彼女は自分の気持ちを話していらっしゃいましたよ?」
キョン(確かに、いつもと比べれば……バカだのアホだのの罵り文句が排除されている分、すこしは耳に心地が良かったが。
それに、決して声を荒げるわけでなく、まるで諭されているかのようだった。
そして、俺を呼ぶ声……妹が呼ぶそれとはまったく異質な、これまでに味わった事のない空気を孕んだ声色だったな)
キョン「それはそうと古泉、携帯を出せ」
古泉「はい? 何故です?」
キョン「お前の盗撮の証拠を隠滅してやるんだ、感謝しろ」
古泉「盗撮ですか? 僕は存じ上げませんが」
長門「…………」
古泉「なかなか嵌っていましたよ。それで、いかがでした? 涼宮さんの弟になった気分は」
キョン「……結局言われたことはいつもと変わらんじゃないか」
古泉「ええ、まあ。ですが、随分とマイルドに響いたものと思いますが。
しかしそれでいて、そこに込められた情念は普段の彼女の言葉と同等……
いえ、身内という立場に見立てたことで、いつも以上にありありと、彼女は自分の気持ちを話していらっしゃいましたよ?」
キョン(確かに、いつもと比べれば……バカだのアホだのの罵り文句が排除されている分、すこしは耳に心地が良かったが。
それに、決して声を荒げるわけでなく、まるで諭されているかのようだった。
そして、俺を呼ぶ声……妹が呼ぶそれとはまったく異質な、これまでに味わった事のない空気を孕んだ声色だったな)
キョン「それはそうと古泉、携帯を出せ」
古泉「はい? 何故です?」
キョン「お前の盗撮の証拠を隠滅してやるんだ、感謝しろ」
古泉「盗撮ですか? 僕は存じ上げませんが」
長門「…………」
84: 2009/06/20(土) 11:01:46.52 ID:i7nLlWr60
ハルヒ「あー、なんか今ので一気に疲れたわ。やっぱり、無理のあることをしようとすると人間ダメね」
みくる「涼宮さん、顔赤いです」
ハルヒ「なっ、わけないでしょ! これはあれよ、高血圧よ!」
キョン(そのまま放っておくと大変なことになりますよ)
ハルヒ「あー、はい! もういいわ、おしまい! 解散よ!」
古泉「おや。ですが、まだ彼のターンが回ってきていませんが」
ハルヒ「う……そう、だけど。そうよ、キョンは宿題!」
キョン「何だって?」
ハルヒ「元はといえば、あんたの感受性が足りないっつって始めた催しなんだから。
あたしたち四人が体を張って実演してあげたの。
あんたは今日のことを、週明けの団活まで、よーく考えておきなさい!
どうせ今此処であたしたちを呼ばせたって、あんたのその訛りきったアンテナはピクとも反応しないに決まってるわ」
キョン「……週明けまでやる気なのか、これ」
ハルヒ「当たり前よ、当然二週目だってあるわよ。
言ったでしょ、可能性は無限大なんだから。
とにかく、此れで解散! あんた……土曜は絶対時間内に来なさいね!
じゃ、戸締り頼んだわよ!」
みくる「涼宮さん、顔赤いです」
ハルヒ「なっ、わけないでしょ! これはあれよ、高血圧よ!」
キョン(そのまま放っておくと大変なことになりますよ)
ハルヒ「あー、はい! もういいわ、おしまい! 解散よ!」
古泉「おや。ですが、まだ彼のターンが回ってきていませんが」
ハルヒ「う……そう、だけど。そうよ、キョンは宿題!」
キョン「何だって?」
ハルヒ「元はといえば、あんたの感受性が足りないっつって始めた催しなんだから。
あたしたち四人が体を張って実演してあげたの。
あんたは今日のことを、週明けの団活まで、よーく考えておきなさい!
どうせ今此処であたしたちを呼ばせたって、あんたのその訛りきったアンテナはピクとも反応しないに決まってるわ」
キョン「……週明けまでやる気なのか、これ」
ハルヒ「当たり前よ、当然二週目だってあるわよ。
言ったでしょ、可能性は無限大なんだから。
とにかく、此れで解散! あんた……土曜は絶対時間内に来なさいね!
じゃ、戸締り頼んだわよ!」
87: 2009/06/20(土) 11:11:58.82 ID:i7nLlWr60
キョン「行っちまった……ったく、徹頭徹尾勝手なやつだな」
古泉「ふふ、良いではないですか。やれ、あちらこちらを駆けずり回るイベントよりはずっと平穏です」
キョン「そいつは最初にも聞いた気がするな」
みくる「でも、涼宮さん、とってもご機嫌ですよ?」
キョン「そう……なんですかね」
みくる「そうですよ。それに、涼宮さん、とっても素直でした。
今日したことは、演技だけど……でも、涼宮さんにとっては、きっと本当だったと思うんです」
古泉「ええ。つまるところ、彼女の考えは見事に成就したわけです。
普段の己ではない、仮初めの気持ちになることで、普段では実現出来ない何かを実現させる。
……彼女は決して、今日口にしたようなことを、SOS団の団長としての言葉では仰ってくれないでしょう」
キョン(想像すらできねぇ)
古泉「保証してもいいですよ。彼女が今日口にした言葉は、一つも嘘ではありません」
キョン「だとしたって、俺はいつもみたいな文句を言われただけじゃないか」
古泉「本気で言ってます?」
キョン「え」
古泉「ふふ、良いではないですか。やれ、あちらこちらを駆けずり回るイベントよりはずっと平穏です」
キョン「そいつは最初にも聞いた気がするな」
みくる「でも、涼宮さん、とってもご機嫌ですよ?」
キョン「そう……なんですかね」
みくる「そうですよ。それに、涼宮さん、とっても素直でした。
今日したことは、演技だけど……でも、涼宮さんにとっては、きっと本当だったと思うんです」
古泉「ええ。つまるところ、彼女の考えは見事に成就したわけです。
普段の己ではない、仮初めの気持ちになることで、普段では実現出来ない何かを実現させる。
……彼女は決して、今日口にしたようなことを、SOS団の団長としての言葉では仰ってくれないでしょう」
キョン(想像すらできねぇ)
古泉「保証してもいいですよ。彼女が今日口にした言葉は、一つも嘘ではありません」
キョン「だとしたって、俺はいつもみたいな文句を言われただけじゃないか」
古泉「本気で言ってます?」
キョン「え」
89: 2009/06/20(土) 11:15:39.19 ID:i7nLlWr60
古泉「……ふむ。まあ、いいでしょう。あなたは宿題と、土曜の時間厳守。この二点を念頭に置いておいてください」
キョン「なあ、古泉。事の始まりはなんだったっけか?」
古泉「あなたが涼宮さんを、苗字で呼ばれたこと。ですよ」
キョン「……だよなあ」
古泉「では、僕も此れにて失礼致します。よろしくお願いしますよ」
みくる「あ、さようなら」
キョン(古泉も行っちまったな)
長門「……」
キョン「長門。お前は帰らんのか」
長門「……キョン君」
キョン「……は?」
みくる「ふぇ」
キョン「なあ、古泉。事の始まりはなんだったっけか?」
古泉「あなたが涼宮さんを、苗字で呼ばれたこと。ですよ」
キョン「……だよなあ」
古泉「では、僕も此れにて失礼致します。よろしくお願いしますよ」
みくる「あ、さようなら」
キョン(古泉も行っちまったな)
長門「……」
キョン「長門。お前は帰らんのか」
長門「……キョン君」
キョン「……は?」
みくる「ふぇ」
91: 2009/06/20(土) 11:18:40.59 ID:i7nLlWr60
長門「……今日の私は非常に深刻なエラー」
キョン「ああ、もうそのセリフからしてエラーだ」
長門「……高揚しすぎた」
キョン「……してたのか」
長門「していた」
みくる「……もしかして、古泉君をいじめてたのも」
長門「楽しかった」
キョン「三歳ってのは」
長門「ユーモア」
キョン「」
キョン「ああ、もうそのセリフからしてエラーだ」
長門「……高揚しすぎた」
キョン「……してたのか」
長門「していた」
みくる「……もしかして、古泉君をいじめてたのも」
長門「楽しかった」
キョン「三歳ってのは」
長門「ユーモア」
キョン「」
94: 2009/06/20(土) 11:25:39.82 ID:i7nLlWr60
長門「私は涼宮ハルヒを涼宮ハルヒと呼び、古泉一樹のことは古泉一樹と呼ぶ。朝比奈みくるにも同じ
それを変えることを強制され、私は記憶にあった彼らの愛称を用いた。
その行為が私を高揚させた。しかし、それは私がその呼称を普段から用いていては発生しないもの
……エラー」
キョン「……な、長門さん?」
長門「……帰る」
キョン「あ、ああ」
キョン(長門も帰ってしまった)
キョン「じゃあ……俺も、帰りますね」
みくる「あ、はい……戸締りは、しておきますから」
キョン(つーか、もう外暗くなりはじめてるじゃねえか)
みくる「あの……キョン君」
キョン「はい?」
みくる「長門さんのことは、私にはわからないけど……涼宮さんの言ってたこと
あの、キョン君にはいつもと同じだったかもしれないけど、できればそれを覚えてて欲しいんです」
それを変えることを強制され、私は記憶にあった彼らの愛称を用いた。
その行為が私を高揚させた。しかし、それは私がその呼称を普段から用いていては発生しないもの
……エラー」
キョン「……な、長門さん?」
長門「……帰る」
キョン「あ、ああ」
キョン(長門も帰ってしまった)
キョン「じゃあ……俺も、帰りますね」
みくる「あ、はい……戸締りは、しておきますから」
キョン(つーか、もう外暗くなりはじめてるじゃねえか)
みくる「あの……キョン君」
キョン「はい?」
みくる「長門さんのことは、私にはわからないけど……涼宮さんの言ってたこと
あの、キョン君にはいつもと同じだったかもしれないけど、できればそれを覚えてて欲しいんです」
95: 2009/06/20(土) 11:28:46.31 ID:i7nLlWr60
キョン(ハルヒが言ってたこと……思い出せるような、思い出せないような
俺がもっと気がつけば、ハルヒは苦労しないだとか……そんな話だったか)
みくる「あと、ひとつ……お願いが。
その……でも、そのお願いは、キョン君に見つけてもらわないとダメかな、って」
キョン「……俺が、ですか?」
みくる「キョン君には、もう二度として欲しくないことが、ひとつだけあります。
それは……私の口から言っちゃだめだから」
キョン「禁則事項、ですか?」
みくる「ううん、違うの。これは、時空とは関係がなくて……
私の、禁則事項」
キョン「朝比奈さんの」
みくる「はい」
俺がもっと気がつけば、ハルヒは苦労しないだとか……そんな話だったか)
みくる「あと、ひとつ……お願いが。
その……でも、そのお願いは、キョン君に見つけてもらわないとダメかな、って」
キョン「……俺が、ですか?」
みくる「キョン君には、もう二度として欲しくないことが、ひとつだけあります。
それは……私の口から言っちゃだめだから」
キョン「禁則事項、ですか?」
みくる「ううん、違うの。これは、時空とは関係がなくて……
私の、禁則事項」
キョン「朝比奈さんの」
みくる「はい」
97: 2009/06/20(土) 11:32:36.67 ID:i7nLlWr60
キョン(……なにやら分からぬまま、部室を出てしまった)
キョン「二度としたらいけないこと、か」
キョン(それ、すぐにでもわからないとやばいんじゃないだろうか)
妹「キョン君、おかえりー」
キョン「ああ」
キョン(いつもと違う呼び方、なあ)
キョン「……なあ、妹」
妹「へ?」
キョン「いや、ほら、妹」
妹「? ……ヘンなのキョン君、あたし妹だよ?」
キョン「いや、だから、妹って」
妹「うん、そうだよ……ヘンなのー」
キョン(そりゃ、妹をいきなり妹呼ばわりする兄は、ヘンか)
キョン「二度としたらいけないこと、か」
キョン(それ、すぐにでもわからないとやばいんじゃないだろうか)
妹「キョン君、おかえりー」
キョン「ああ」
キョン(いつもと違う呼び方、なあ)
キョン「……なあ、妹」
妹「へ?」
キョン「いや、ほら、妹」
妹「? ……ヘンなのキョン君、あたし妹だよ?」
キョン「いや、だから、妹って」
妹「うん、そうだよ……ヘンなのー」
キョン(そりゃ、妹をいきなり妹呼ばわりする兄は、ヘンか)
98: 2009/06/20(土) 11:38:17.32 ID:i7nLlWr60
キョン「……」
佐々木『もしもし?』
キョン「よう、俺だよ俺俺」
佐々木『あいにく我が家にはたいした財産はないんだ』
キョン「スマンな、夜に。起きててくれたか」
佐々木『ああ、昨晩は良く眠ったからね。今日はもうしばらくは眠れそうにない』
キョン「ならよかった」
佐々木『それで、これは只の友人からの電話かな? それとも、世界やらにまつわる重要な会話なのかな?』
キョン「わからん。ただ、俺には探し出さなきゃいかんものが一つあるらしい」
佐々木『それはどんな形をしたものだい?』
キョン「わからん」
佐々木『ふむ』
佐々木『もしもし?』
キョン「よう、俺だよ俺俺」
佐々木『あいにく我が家にはたいした財産はないんだ』
キョン「スマンな、夜に。起きててくれたか」
佐々木『ああ、昨晩は良く眠ったからね。今日はもうしばらくは眠れそうにない』
キョン「ならよかった」
佐々木『それで、これは只の友人からの電話かな? それとも、世界やらにまつわる重要な会話なのかな?』
キョン「わからん。ただ、俺には探し出さなきゃいかんものが一つあるらしい」
佐々木『それはどんな形をしたものだい?』
キョン「わからん」
佐々木『ふむ』
101: 2009/06/20(土) 11:43:52.30 ID:i7nLlWr60
佐々木『その僅かで無価値な情報だけで、僕にその何かを探し出す手助けをして欲しいというのは、いささか難しい話かもしれないね』
キョン「ああ。だからな、俺なりにそいつを探そうと模索しているんだが……悪いが、そのために一つだけ試されてやってくれないか」
佐々木『幸い明日は休日だからね。僕も多少の時間の融通は利くよ』
キョン「いや、時間がかかるようなもんじゃない。ただ、一言、俺が今から言う言葉を聴いてくれりゃいいんだ」
佐々木『まさか呪いの言葉でも押し付けるつもりじゃあ無いだろうな?』
キョン「そいつが呪いの言葉だったら、お前はもう一万回は呪われてるだろうよ」
佐々木『いいだろう。準備は出来ているよ』
キョン「あのな」
佐々木『……不思議だな。何も聞こえないよ』
キョン「スマン、何も言っていないんだ」
佐々木『君は何か、僕に聴かせたい事があったんじゃなかったのか?』
キョン「ああ、そのはずだったんだがな」
キョン「何だろうな。うまく言えないんだ。カンタンなことのはずなんだが」
キョン「ああ。だからな、俺なりにそいつを探そうと模索しているんだが……悪いが、そのために一つだけ試されてやってくれないか」
佐々木『幸い明日は休日だからね。僕も多少の時間の融通は利くよ』
キョン「いや、時間がかかるようなもんじゃない。ただ、一言、俺が今から言う言葉を聴いてくれりゃいいんだ」
佐々木『まさか呪いの言葉でも押し付けるつもりじゃあ無いだろうな?』
キョン「そいつが呪いの言葉だったら、お前はもう一万回は呪われてるだろうよ」
佐々木『いいだろう。準備は出来ているよ』
キョン「あのな」
佐々木『……不思議だな。何も聞こえないよ』
キョン「スマン、何も言っていないんだ」
佐々木『君は何か、僕に聴かせたい事があったんじゃなかったのか?』
キョン「ああ、そのはずだったんだがな」
キョン「何だろうな。うまく言えないんだ。カンタンなことのはずなんだが」
103: 2009/06/20(土) 11:47:42.34 ID:i7nLlWr60
佐々木『ふむ』
キョン「悪い」
佐々木『せっかくだ。このまま切ってしまうのも寂しいじゃないか。
君は何故、その言葉を口に出来ないのか。それを教えてもらえるかい?』
キョン「その言葉はな。俺とお前にとっては――特にお前にとっては、とんでもなく当たり前の言葉だ」
佐々木『うん』
キョン「だけど、お前の顔を思い浮かべて、お前の声を聞きながら、その言葉を言おうとすると」
佐々木『うん』
キョン「何故か、言えん。場違いな気がする。こりゃ、何だ? さっぱり分からん」
佐々木『……そうか』
キョン「……こんなのは初めてだな」
佐々木『キョン。一つ分かったよ。君はさっき、その言葉を、僕にとっても君にとっても当たり前な言葉だと言ったな?』
キョン「ああ」
佐々木『しかし、話を聴く限り、それは間違っているようだ』
キョン「ああ」
佐々木『それは君にとって、当たり前ではないんだよ』
キョン「悪い」
佐々木『せっかくだ。このまま切ってしまうのも寂しいじゃないか。
君は何故、その言葉を口に出来ないのか。それを教えてもらえるかい?』
キョン「その言葉はな。俺とお前にとっては――特にお前にとっては、とんでもなく当たり前の言葉だ」
佐々木『うん』
キョン「だけど、お前の顔を思い浮かべて、お前の声を聞きながら、その言葉を言おうとすると」
佐々木『うん』
キョン「何故か、言えん。場違いな気がする。こりゃ、何だ? さっぱり分からん」
佐々木『……そうか』
キョン「……こんなのは初めてだな」
佐々木『キョン。一つ分かったよ。君はさっき、その言葉を、僕にとっても君にとっても当たり前な言葉だと言ったな?』
キョン「ああ」
佐々木『しかし、話を聴く限り、それは間違っているようだ』
キョン「ああ」
佐々木『それは君にとって、当たり前ではないんだよ』
104: 2009/06/20(土) 11:52:15.36 ID:i7nLlWr60
佐々木『その言葉は、たとえば。僕ならば、カンタンに口に出来るものなのかい?』
キョン「息をするのと同じくらいにカンタンだと思うぜ」
佐々木『君の前でその言葉を、僕が口にしたことは?』
キョン「ある」
佐々木『何度も?』
キョン「それほど何度もじゃあない。せいぜい……2、3回だろうか」
佐々木『ふむ。』
佐々木『君が僕の前で、その言葉を口にした数は?』
キョン「…………」
佐々木『分かったかい?』
キョン「ああ。かもしれん」
佐々木『悪いが僕は、君の言うその言葉がどんなものなのか理解できていない。想像はしているけれど、合っているとは限らない』
キョン「ああ」
佐々木『しかしやはり話を聞く限り。それは君にとっては当たり前に見えても、君にとっては当たり前ではないことなんだろうね』
キョン「息をするのと同じくらいにカンタンだと思うぜ」
佐々木『君の前でその言葉を、僕が口にしたことは?』
キョン「ある」
佐々木『何度も?』
キョン「それほど何度もじゃあない。せいぜい……2、3回だろうか」
佐々木『ふむ。』
佐々木『君が僕の前で、その言葉を口にした数は?』
キョン「…………」
佐々木『分かったかい?』
キョン「ああ。かもしれん」
佐々木『悪いが僕は、君の言うその言葉がどんなものなのか理解できていない。想像はしているけれど、合っているとは限らない』
キョン「ああ」
佐々木『しかしやはり話を聞く限り。それは君にとっては当たり前に見えても、君にとっては当たり前ではないことなんだろうね』
106: 2009/06/20(土) 11:54:46.08 ID:i7nLlWr60
キョン「佐々木」
佐々木『何かな?』
キョン「今のように、返事をさせてくれないか」
佐々木『それはつまり、君を呼べば良いのかな?』
キョン「頼む」
佐々木『いいだろう』
佐々木『キョン』
キョン「ああ」
佐々木『何か分かったかな?』
キョン「ああ」
佐々木『君の役に立てたなら、僕は嬉しく思うよ』
キョン「サンキューな、佐々木」
佐々木「ああ、キョン。またいずれ」
佐々木『何かな?』
キョン「今のように、返事をさせてくれないか」
佐々木『それはつまり、君を呼べば良いのかな?』
キョン「頼む」
佐々木『いいだろう』
佐々木『キョン』
キョン「ああ」
佐々木『何か分かったかな?』
キョン「ああ」
佐々木『君の役に立てたなら、僕は嬉しく思うよ』
キョン「サンキューな、佐々木」
佐々木「ああ、キョン。またいずれ」
108: 2009/06/20(土) 11:57:47.99 ID:i7nLlWr60
キョン(…………)
妹「キョン君?」
キョン「あ? ああ、どした」
妹「お父さんが呼んでたよ、さっき。レコーダーがおかしいんだって」
キョン「ああ、わかった」
キョン「待った」
妹「もう、何ー?」
キョン「何て呼んでた?」
妹「?」
キョン「親父が、俺のこと」
妹「……やっぱキョン君、ヘーン」
キョン「まあ、当たり前だよな」
キョン(……)
キョン「あ、レコーダーか……」
妹「キョン君?」
キョン「あ? ああ、どした」
妹「お父さんが呼んでたよ、さっき。レコーダーがおかしいんだって」
キョン「ああ、わかった」
キョン「待った」
妹「もう、何ー?」
キョン「何て呼んでた?」
妹「?」
キョン「親父が、俺のこと」
妹「……やっぱキョン君、ヘーン」
キョン「まあ、当たり前だよな」
キョン(……)
キョン「あ、レコーダーか……」
109: 2009/06/20(土) 11:59:29.35 ID:i7nLlWr60
キョン(電源コードを挿さないと動くわけがありません)
キョン「……10時か」
ハルヒ『もしもし? キョン?』
キョン「ああ、ハルヒか?」
END
115: 2009/06/20(土) 12:05:42.66 ID:i7nLlWr60
終わりです
一応最後まで考えてから書いたんだけどどうもなんか
一応最後まで考えてから書いたんだけどどうもなんか
引用: キョン「あっ、こら、涼宮!」
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