1: 2009/05/23(土) 19:20:30.58 ID:4vBfY98n0
翠「チビカナ。おめー元からおチビでしたけど……」

金「ちょっと、気安く触るんじゃないかちら」

紅「身長が半分くらいになってるわ」

金「やめるかちら、頭をなでないでほしいかちら」

雛「今ならヒナにも登れるのよ?」

金「うぐぐ……」

金「何でカナがこんな目に遭わなくてはいけないかちら!」
薔薇乙女

4: 2009/05/23(土) 19:24:43.84 ID:4vBfY98n0
翠「そもそも何でこんなにちびっこくなったです?」

金「そんなのカナの方がちりたいかちら」

紅「元に戻る方法に何か心当たりでもないの?」

金「全然ないかちら。今朝起きたらいきなりこうなっていたかちら」

紅「まぁとりあえず身長以外に不都合はないのでしょう?」

翠「別にこのままでもいいんじゃねーですか?」

金「あなたたちに真剣に対応する気がないのはよくわかったかちら」

11: 2009/05/23(土) 19:30:09.67 ID:4vBfY98n0
雛「でもカナ、あなた身体が小さくなっただけじゃなくて……」

翠「そうね。喋り方まで子供に戻ってしまってるわ」

紅「おめー頭の中身までおチビになったんじゃねーですか?」

金「う、うるさいかちら!ちたが回らないのだからちょうがないかちら!」

紅「ちょうがない(笑)」

翠「ちた……ちたって何のことですかwwwww」

雛「オレのちたはスタンドだwwwwww」

金「むきーっ!あなたたちいいかげんにするかちら!!」

13: 2009/05/23(土) 19:35:46.82 ID:4vBfY98n0
翠「そろそろスコーンを焼く時間ですぅ」

紅「いけない。私もブルーレイの編集を忘れてたわ」

金「ちょっと待つかちら。カナをこのまま放っておくつもりかちら」

紅「後で何とかしてあげるわ。雛苺、しばらく遊んでてあげなさい」

金「その言い方は失礼かちら、あと遊んでる場合でもないかちら!」

雛「うわーい、向こうでヒナと一緒に遊ぶのよー」

金「ひ、雛苺。勝手に抱き上げるんじゃないかちら!」

14: 2009/05/23(土) 19:38:18.74 ID:4vBfY98n0
雛「おままごとー、おままごとー♪」

金「はあ……結局付き合わされてしまったかちら」

雛「ぷりん、ぷりん、りにゅうしょくー♪」

金「ぶはッ、無理やり口に流し込むのはやめるかちら!」

雛「好き嫌いはだめなのよ?ママの言うことは聞くものなの」

金「そ、そんなに詰められたら氏んでしまうかちら」

金「だいたいどうしてカナが赤ちゃんの役かちら!」

雛「身体のサイズ的に仕方のないことなのよ」

金「屈辱かちら。早く元の大きさに戻りたいかちら」

17: 2009/05/23(土) 19:43:40.93 ID:4vBfY98n0
雛「やっぱり離乳食はまだ早いの。今度はおっOいをあげるのよ」

金「そんなぺったんこで授乳なんて笑わせないでしいかちら」

雛「うゆ?今はカナの方がぺったんこなのよ?」

金「お、乙女の胸を勝手に撫で回すんじゃないかちら!」

18: 2009/05/23(土) 19:51:40.77 ID:4vBfY98n0
雛「いないいない、ばぁーなのー」

金「もういいように弄ばれているかちら」

雛「たかいたかーい、なのー!」

金「うきゃ、ホントに高いからやめるかちら!」

雛「カナすごいの。天井近くまで上がってるの」

金「ちょ、マジでやめ……」

ドカッ

金「ギャッ!」

雛「あ、ちょっと力が入りすぎてしまったの」

21: 2009/05/23(土) 20:01:13.88 ID:4vBfY98n0
雛「ごめんねカナ、痛かった?」

金「い、痛いに決まっているかちら」

雛「お詫びに抱っこしてあげるのよ。子守唄も歌ってあげる」

金「べ、別にそんなことしてもらってもカナは嬉しくないかちら」

雛「Frere Jacques♪Frere Jacques♪」

金「…………」

金「(何という個性的な歌声かしら)」

雛「Sonnez les matines♪sonnez les matines♪」

金「(うぅ……こんなので眠くなってしまうなんて)」

金「(この幼い身体が恨めしいかしら)」

24: 2009/05/23(土) 20:14:28.98 ID:4vBfY98n0
雛「~~♪~~~♪」

金「(歌はともかく抱かれ心地はなかなかのものかしら)」

金「(この子意外とこういうの上手かもしれないかしら)」

金「(何だか本当にこのまま寝てしまいそうかしら)」

金「(…………)」

金「(たまにはこういうのも悪くないかしら)」

雛「~~♪~~~♪」

金「すや、すや……」

25: 2009/05/23(土) 20:21:04.34 ID:4vBfY98n0
金「あぷぁ……よく寝たかちら~」

雛「zzz……」

金「結局ヒナも寝ちゃったのね。やっぱりまだまだ子供かちら」

金「…………」

金「起こすのも悪いし、真紅のところへでも行くかちら」

28: 2009/05/23(土) 20:29:42.59 ID:4vBfY98n0
紅「あら、雛苺はどうしたの?」

金「今はお昼寝中かちら」

紅「仕方ないわね。そろそろお茶の用意をしてもらおうと思ったのだけど」

金「そういえばもうそんな時間かちら」

紅「まあいいわ。金糸雀、よければあなたも一緒にどう?」

金「あ、ええと……それじゃあいただこうかちら」

30: 2009/05/23(土) 20:40:00.91 ID:4vBfY98n0
金「今日は真紅が自分で淹れたのかちら?」

紅「たまにはね。JUMは図書館だし寝た子を起こすのもかわいそうな話だわ」

金「あなたの淹れるお茶は美味しいかちら。ちょっと期待しちゃうかちら」

紅「ふふ、今回は少しがっかりするかもね」

金「??……それではいただきますかちら」

32: 2009/05/23(土) 20:49:27.53 ID:4vBfY98n0
金「(少し香りが薄いかしら、温度が低いせいかしら?)」

金「(紅茶にうるさいあの子らしくないもかしら)」

金「あ……」

紅「やっぱりあまりお気に召さなかったかしら?」

金「そんなことはないかちら。とっても飲みやすいかちら」

紅「そう。よかったわ」

金「(お砂糖が多めに入ってるわ、冷まして飲むことを前提に淹れた証拠かしら)」

金「ありがとうかちら、カナに合わせてくれたかちら」

紅「たいしたことじゃないわ。ほんの少しのことよ」

金「…………」

金「その『ほんの少し』が結構うれしかったりするかちら」

36: 2009/05/23(土) 21:00:14.54 ID:4vBfY98n0
紅「それで、元に戻る方法は見つかった?」

金「全然かちら。ヒナに遊ばれただけかちら」

紅「そう。私も少し調べてみたのだけど、もしかしたら……」

紅「あっ……?」

金「何かちら?」

紅「い、いえ。何でもないわ」

金「??」

紅「もじもじ……///」

金「し、真紅、急にどうしたのかちら?」

39: 2009/05/23(土) 21:08:58.24 ID:4vBfY98n0
紅「金糸雀。ちょっとお願いがあるのだけど」

金「え?何だったかちら?」

紅「あの……あなたに見てほしいものがあるの」

金「いいけど何を見るかちら?」

紅「ええ、あの……ちょっと言いにくいことなのだけど……」

金「……?」

紅「私のとても大切なものなのよ」

46: 2009/05/23(土) 21:16:23.35 ID:4vBfY98n0
紅「実はね、あなたにこの『くんくん着ぐるみパジャマ』を着てもらいたいの」

金「は?」

紅「あ、今『またかコイツ』って思ったわね?
これをそこらの便乗商品と一緒にしないでほしいのだわ。
見なさいこの丁寧な縫製と繊細な造形を。実はこれ実際撮影に使われている人形の型紙を
流用しているものなのよ。そうね、私もくんくんが実在しないことを知ったときは
それはショックを受けたものよ。でも私だって子供じゃないわ。これでも仮想と現実の
区別くらいは付いているつもりだわ。くんくんはこの世に存在していない。
それでも私はどうしても彼に会いたいの。そんな時に出会ったのが
この『くんくん着ぐるみパジャマ』なの。ただの思い込みでも構わない。
これさえあれば憧れのくんくんに会えるのよ?私の胸は躍ったわ。
ところがこれ1分の1スケールだけあってドールである私たちにも少しサイズが小さいの。
最初は雛苺に着せようと思ったのだけどやっぱり無理があったのだわ。
あ、ちなみにこれ本来ははベビー用品として売られてるの。でも金糸雀、今のあなたなら
きっとこれを着られるわ。私は見たいのよ。実際にくんくんが動いて喋るその姿を。
たとえ偽者でも構わない。画面を通してでなく私自身の目で直接見てみたいのよ!
この切ない乙女心、あなたには理解できるかしら?」

紅「そういうわけでこれをあなたに着てほしいのよ」

金「…………」

紅「な、何で引いてるの?あなたちょっと失礼よ!?」

53: 2009/05/23(土) 21:25:00.65 ID:4vBfY98n0
紅「いいから早く着て頂戴。もう我慢ができないわ」

金「うぎゅう、無理やり詰め込むのは止すかちら!」

紅「見立て通りピッタリね。さあ、思う存分くんかくんかさせてもらうわよ!」

金「ひぃい、それ以上寄るんじゃないかちら!」

紅「くんくん、私のくんくん!ようやく貴方に会えたのね!」

金「こうなったら不本意ながら暴力に訴えるしかないかちら!」

金「絆キック、絆キック!」ゲシッ、ゲシッ

紅「うぐぐ……なんて情熱的なお方なの、被虐心を刺激しまくりよ」

金「し、しまったかちら、この身体ではほとんど効いてないかちら!」

紅「あああ、今こそくんくん罵りボイスCD 『ズバリ言いますぅ!』をスイッチオンする時よ!」

ポチッ

CD『キモいですぅ、勘違いも甚だしいですぅ!』

紅「いいわくんくん!その調子でもっと私を蹴って頂戴!」

金「あ、あなたは病気かちら!医者に診てもらった方がいいかちら!」

60: 2009/05/23(土) 21:34:09.62 ID:4vBfY98n0
ポカッ!

紅「いたっ」

翠「真紅、おめー何をしてるですか!」

紅「す、翠星石。あなたいつからそこにいたの……?」

翠「最初から全部見てたですぅ」

紅「うぅ……恥ずかしいところを見られたわ」

翠「まったく、くんくんのことになるとすぐ見境がなくなるです」

翠「さっさとおチビを解放しておめーはあっちへ行ってるです」

紅「わ、わかったのだわ。そんな汚いものを見る目で見ないで頂戴」

62: 2009/05/23(土) 21:41:12.24 ID:4vBfY98n0
金「はぁ……助かったかちら翠星石」

翠「まーアレです。真紅の奴も悪気はなかったと思うので許してってほしいです」

金「え、えぇ。あなたがそう言うのなら……」

翠「すまんです。ところで元に戻る方法について何か手がかりはあったですか?」

金「全然かちら。ヒナに弄ばれたあと真紅に襲われただけかちら」

翠「そうですか。まぁ気を落とすんじゃねーですよ」

翠「ちょうどスコーンが焼けたです。おめーにもご馳走してやるですよ」

65: 2009/05/23(土) 21:48:48.26 ID:4vBfY98n0
金「うきゅ?このスコーン……」

翠「どうかしたですか、チビカナ?」

金「何だかいつと少し違う気がするかちら」

翠「お口に合いませんでしたか?」

金「そんなことはないかちら。やわらかくて食べやすいかちら」

翠「そうですか。それはよかったです」

金「味も少し違うようだけど……これは何の味かちら?」

翠「ふむ、おめーなかなか鋭い味覚をしてますね」

翠「おめーが今食ってるのは翠星石特製『お豆腐のスコーン』です」

66: 2009/05/23(土) 21:49:37.77 ID:4vBfY98n0
金「お豆腐?お豆腐ってあの白くて四角いアレかちら?」

翠「ええ。水抜きしたお豆腐を生地に練りこんで焼いたです」

翠「適度に水が入ることで焼き上がりがしっとりして舌触りもよくなるですよ」

金「本当かちら。いつものもいいけど今のカナにはこの方が食べやすいかちら」

翠「実際離乳食として使われることもあるですからね」

翠「おチビのおめーにはこれが合ってると思ったです」

73: 2009/05/23(土) 21:58:37.29 ID:4vBfY98n0
金「こっちのは少し色が違うかちら。このきれいなオレンジ色は何かちら?」

翠「そいつはにんじんの色ですね」

翠「すりおろしたにんじんを練りこんだ『緑黄色野菜のスコーン』です」

金「ほへぇ、にんじんかちら?カナはちょっと苦手かちら」

翠「まぁ一口食ってみるですよ。味は翠星石が保障します」

金「うきゅ、わかったかちら……もきゅ、もきゅ……」

金「!」

翠「どうですか?」

金「おいしいかちら。全然嫌な味がしないかちら」

翠「こうするとおめーみたいながきんちょでも無理なく野菜が摂れるです」

翠「他にカボチャやジャガイモなんか使ってもけっこーうまいこといくですよ」

77: 2009/05/23(土) 22:04:24.99 ID:4vBfY98n0
金「はー、スコーンて面白いかちら」

翠「自分で作ってみるのもいいですよ。お菓子としては一番簡単な部類ですからね」

金「でもカナお料理はたまごやきくらいしかできないかちら」

翠「ぶっちゃけホットケーキの素に野菜ジュースをぶち込むだけでも結構美味しくできるです」

金「あ、それならカナにもできるかもしれないかちら」

金「でもそこまでしちゃうともうスコーンとは言えないんじゃないかちら?」

翠「元々決まった形なんてねーですよ」

翠「10人いれば10通りのレシピがあるのがスコーンというものです」

81: 2009/05/23(土) 22:12:44.79 ID:4vBfY98n0
金「ぷはー……ごちそうさまかちら。とってもおいしかったかちら」

翠「チビカナ、おめー口の周りにミルクでヒゲができてるです」

金「お、お口が小さいから仕方ないかちら」

翠「ほれ、拭いてやるから少しじっとしてるです」

金「す、翠星石……それくらい自分でできるかちら」

翠「…………」

翠「(何ですかね?こいつを見てると翠星石の中で何かが芽生える気がするです)」

翠「(あれですか?これは母性ってやつじゃねーですか)」

96: 2009/05/23(土) 22:22:49.17 ID:4vBfY98n0
翠「チビカナ、ミルクのおかわりはいかがです?」

金「え?……えっと、それじゃあお願いしようかちら」

金「って翠星石、何で胸を押し付けようとするかちら!」

翠「何っておかわりです。今度は翠星石ミルクを飲むですよ」

金「訳のわからないこと言うんじゃないかちら、あなたから出るわけないかちら!」

翠「そんなのやってみなきゃわかんねーじゃねーですか」

107: 2009/05/23(土) 22:29:18.33 ID:4vBfY98n0
金「あ、あなた発想が雛苺と同じレベルかちら」

翠「あんなおチビとは違うです。この豊満なバストを見るですよ」

金「そういう問題じゃないかちら。だいたい豊満と言うほどはないかちら」

翠「言ったですね?それじゃあ直接見て確かめるがいいですよ」

金「こっ、こんなところで脱ごうとするんじゃないかちら!」

112: 2009/05/23(土) 22:37:06.38 ID:4vBfY98n0
翠「先っちょだけ、ちょこっとでいいから咥えるです!」

金「いっ、嫌かちら!カナにそういう趣味はないかちら!」

翠「別に趣味じゃねーですよ。おめーを見てると母性本能が目覚めるです」

翠「さっきから子宮が疼いて仕方ねーですよ」

金「適当言ってるんじゃないかちら、ドールに子宮なんてないかちら!」

118: 2009/05/23(土) 22:43:37.65 ID:4vBfY98n0
紅「何をしているの翠星石!」

翠「うげ、真紅。それにチビ苺も……」

紅「あなた私には偉そうなこと言ったくせに」

雛「ヒナが寝ている間にズルいのよ」

金「ふっ……二人とも、カナを助けてほしいかちら!」

紅「安心なさい。すぐにさっきの続きをさせてあげるから」

雛「それより雛とおままごとなの」

金「ほへぇ!?」

紅「金糸雀、またこの気ぐるみを着て頂戴」

雛「今度はおむつを替えさせてほしいのよ」

120: 2009/05/23(土) 22:48:56.77 ID:4vBfY98n0
金「じょ、冗談じゃないかちら!」

雛「あ、逃げたの」

金「あなたたちにはもう付き合ってられないかちらー!」

翠「むむ、このまま争ってたらおチビに逃げられてしまうです」

紅「仕方ないわね。ここは協力して三人で金糸雀を追いましょう」

125: 2009/05/23(土) 22:53:46.19 ID:4vBfY98n0
金「はぁ、はぁ、はぁ……」

金「も、もうちょっとで玄関かちら。外に逃げてしまえば何とでもなるかちら」

紅「そうはいかないわよ金糸雀」

金「うぎゅ、もう追いついてきたかちら!」

翠「甘めーです。その短い足で逃げ切れると思ったですか」

金「ひえぇえ、誰か助けてほしいかちらー!」

ガチャ

蒼「こんにちはー、今日も遊びに来……ぐふっ?」

ドムッ

金「へぶっ!?」

135: 2009/05/23(土) 22:59:12.68 ID:4vBfY98n0
蒼「いたた……モロにみぞおちに入ったよ。何なの今の小さいの?」

金「そ、蒼星石。あなたいいところに来たかちら!」

蒼「えぇ、金糸雀?何でそんなに縮んでるの?」

金「せ、説明は後かちら。とにかく助けてほしいかちら!」

蒼「なに?状況が全くわからないんだけど」

143: 2009/05/23(土) 23:05:08.81 ID:4vBfY98n0
紅「うぅ、足が痺れる……正座は球体関節によくないのだわ」

蒼「真紅、何か言った?」

紅「い、いえ。何でもないのだわ」

蒼「……で、君たちは嫌がる金糸雀を無理やり追い回していたわけだ」

紅「ひ、人聞きが悪いです。翠星石たちはそんなこと……」

蒼「なに?」

紅「いえ、ちょっとしてたかもしれねーです……」

蒼「情けないね。姉妹が困っているというときに」

蒼「君たち彼女の力になってあげようとは考えなかったの?」

翠「そ、そりゃあもちろん元に戻る手助けくらいするですが……」

紅「でも、あの……このままあっさり戻られてもつまらないわ」

雛「そうなの。もう少し今のカナと遊びたいの」

蒼「本人に意思を無視してでも?それじゃアリスゲームと変わらないよ?」

紅「べ、別にそんなつもりじゃ……」

雛「うゆ~……」

146: 2009/05/23(土) 23:12:10.29 ID:4vBfY98n0
蒼「どうやらわかってくれたみたいだね。それじゃあみんな……」

翠「うん?ちょっと待つですよ?」

蒼「え、なに?」

翠「この状況、翠星石たちのほうが圧倒的有利じゃねーですか?」

蒼「な、何を言ってるの翠星石……?」

翠「幸い翠星石たちの得意技は拘束系に寄ってるです」

雛「ヒナの苺わだちならあなたを傷つけることはないの」

蒼「それって、もしかして……」

翠「おめーの考えてる通りです、しばらく大人しくしてもらうですぅ!」

雛「苺わだちー!」

紅「薔薇の竜!!」

蒼「ちょっと?3対1なんて汚いよー!?」

152: 2009/05/23(土) 23:19:11.03 ID:4vBfY98n0
蒼「うひゃあ!」

翠「大人しく捕まるです。痛くしねーから心配することはねーですよ」

蒼「そ、そういうわけには……うわっ!?」

シュルルル……

雛「惜しかったの。今のはもうちょっとだったのよ」

蒼「うぅ、ズルいよ。手数が違いすぎる……」

金「カナが援護するかちら!ピチカー……」

蒼「でもその身体じゃバイオリンも持てないよ?」

金「ハッ!?言われてみればそうかちら」

蒼「二階に翠星石たちの鞄がある、それを奪って外へ逃げるんだ」

156: 2009/05/23(土) 23:23:21.82 ID:4vBfY98n0
蒼「はぁ、はぁ……つ、疲れた……」

金「……何とか鞄ゲットかちら!」

蒼「よし、これで翠星石たちを振り切れる」

ガチャ、ガチャ

金「!?……鍵が蔓で固定されているかちら」

蒼「仕方ないね、こうなったら窓を破って外に出よう」

紅「待ちなさい。それはやめておいた方がいいわ蒼星石」

蒼「何だって……!?」

157: 2009/05/23(土) 23:27:50.15 ID:4vBfY98n0
蒼「どういうこと真紅?」

紅「その窓は今月に入って既に10回以上割られてるわ」

翠「これ以上やられたら桜田家の家計は火の車です」

雛「明日から晩ご飯にお肉も出なくなっちゃうのよ?」

蒼「それは僕に関係ないよ。というか直してあげなよ可哀そうに」

金「何で素直に『やめてください』って言えないかちら」

160: 2009/05/23(土) 23:31:13.40 ID:4vBfY98n0
紅「観念なさい。あなたたちはもう袋の鼠よ」

金「マズいかちら。二階に来たことで逆に追い詰められてしまったかちら」

翠「それじゃそろそろ拘束させてもらうですぅ!」

紅「いくわよ……ローズテイル!」

雛「苺わだちー!」

蒼「うわーっ!」

蒼「…………」

蒼「……あれ?何ともない」

金「??……蔓が切り刻まれているかちら」




銀「ねぇ、これって何の騒ぎなの?」

銀「よくわからないけど今の助けてよかったのよね?」

168: 2009/05/23(土) 23:37:51.37 ID:4vBfY98n0
金「水銀燈、あなたどうやってここに!?」

銀「どうってそこのパソコンからよ」

蒼「そうか、nのフィールド……あそこから外へ逃げられる!」

紅「……そう簡単には行かせないわ」

翠「ここは通さねーですよ。パソコンは翠星石たちが氏守するです」

銀「何なのこれ?何がどうなってるかわからないわ」

170: 2009/05/23(土) 23:41:14.91 ID:4vBfY98n0
翠「……何か形勢が逆転してねーですか?」

紅「まさか水銀燈まで現れるなんて思ってなかったわ」

雛「ヒナはもう謝った方がいいと思うの」

紅「い、今更後に退くわけには行かないのだわ」

銀「ねえ真紅、あなたたち何の話をしているの?」

175: 2009/05/23(土) 23:46:57.92 ID:4vBfY98n0
蒼「こうなったら強行突破だ。囲みを破ってパソコンに飛び込むよ」

金「わ、わかったかちら。カナもがんばるかちら」

蒼「君は危険だから僕の後ろに隠れていて」

蒼「水銀燈。金糸雀のことを頼んだよ」

銀「あ、あれ?あなた何でそんなに小さくなってるの?」

金「気付くのが遅いかちら水銀燈」

178: 2009/05/23(土) 23:51:13.78 ID:4vBfY98n0
ジリ ジリ……

蒼「…………」

紅「…………」

翠「…………」

雛「…………」

銀「………?」

金「(互いに隙をうかがっているかしら。まさに一触即発の状況かしら)」

182: 2009/05/23(土) 23:57:47.66 ID:4vBfY98n0
ガチャ

J「ただいまー」

紅「あらJUM、おかえりなさい」

翠「JUM、今入ってくると危ねーです」

J「何だ?蒼星石に水銀燈まで揃って……お前ら何やってんだ?」

金「これから戦いになるかちら。危ないから離れているかちら」

J「おっ、金糸雀じゃないか。新しい体の調子はどうだ?」

金「へっ……?」

188: 2009/05/24(日) 00:04:29.45 ID:/vfYt7l20
全員「『週刊少女のつくりかた』!?」

J「ああ、最近ちょっとハマっててね」

J「毎号付いてくるパーツを集めて組むと一体のドールができるってやつだ」

雛「あ、これ知ってるの。テレビでもよくやってるの」

J「服と頭部は僕が改造したものだ。結構よくできているだろう?」

翠「う~ん、確かにすげー技術です……」

紅「さすがはマエストロの卵だわ」

192: 2009/05/24(日) 00:10:41.72 ID:/vfYt7l20
J「前に真紅からローザミスティカを移すやり方を聞いてたからさ」

紅「そういえば有事に備えるつもりでそんなことも言ったわね」

金「よ、よけいなことを教えるんじゃないかちら!」

J「でさ、お前昨日家に泊まっただろ?ピチカートに頼んで体を移させてもらったんだ」

199: 2009/05/24(日) 00:15:38.84 ID:/vfYt7l20
金「ピチカート!?見ないと思ったら何勝手なことをしてるかちら!」

ピ「チカ……チカ……」

金「たまごやき10日分に目が眩んだ?何かちらそのダメっぷり」

J「そう怒るなよ。別に悪気があった訳じゃないんだし」

金「人事みたいに言うんじゃないかちら。あなたもただで済むと思わない方がいいかちら」

J「痛い痛い、ちゃんと元に戻すから傘で殴るのはやめてくれ」

206: 2009/05/24(日) 00:19:59.67 ID:/vfYt7l20
蒼「ふぅ、ようやく金糸雀が元に戻ったね」

銀「結局何があったのかよくわからなかったわ」

金「このこの、こんなことじゃカナの気は収まらないかしら!」

バシッ!バシッ!

J「いていて、体が戻った分さっきより痛くなってやがる!」

金「こんなの序の口かしら、地獄を見るのはこれからかしら!」

J「わ、悪かったよ。もちろんお前にも玉子焼きは用意するからさ」

金「そ、そんなもので許されるとでも思ったら……」

J「お前には20日、いや一か月分は出すよ。好きなときに食べに来てくれて構わない」

金「……!」

J「…………」

金「…………」

金「ま、まぁ少しは反省してるみたいだし今回はこれくらいで許してあげるかしら」

208: 2009/05/24(日) 00:26:02.78 ID:/vfYt7l20
の「ただいまー。何だか今日はにぎやかねぇ」

紅「ねぇのり。ちょっとお使いを頼まれてくれるかしら」

の「あら、真紅ちゃんがおねだりなんて珍しいわねぇ」

紅「ええ。帰る早々で申し訳ないのだけど……」

の「いいわよぅ。お姉ちゃん何でも買ってきてあげる」

紅「ありがとう。それじゃあこれを10パック程お願いできるかしら」

の「たまご10個入り58円?確かにお得だけどそんなに食べられるの?」

翠「あ、抜け駆けはずりーです。のり、翠星石にも同じものを買うですよ」

雛「うゆー、ヒナにも買ってきてほしいのよ?」

の「いいけど……玉子ばっかりそんなに買ってきてどうするの?」

紅「ふふ……大丈夫よ」

紅「もちろんちゃんと使い道があるのだわ」




金糸雀「何でいきなりお子ちゃまになっているかちら」  ~fin~

210: 2009/05/24(日) 00:28:37.34 ID:Ey/CjRWW0

220: 2009/05/24(日) 00:46:26.20 ID:/vfYt7l20
ありがとうございました。
JUMうぜぇ。自分で書いててもマジでうぜぇと思ったのでカナに仕返しの機会を…。
金糸雀「みんなでキャンプに行くかしら!」

金糸雀「何でいきなりモテモテになっているかしら」

まぁやはり蛇足感否めないので次回からは文字のみで行きます。
どこかで見かけたら見てやっていただけると嬉しいです。それでは。

引用: 金糸雀「何でいきなりお子ちゃまになっているかちら」