1: 2020/07/19(日) 04:51:25.354 ID:eltvp5+ha.net
日本代表vsロシア代表戦

アクサーコフ「雛岸芽吹__あれがジャパンのNo.2か」

エゴロフ「なぁにあっちがNo.2だろうとこっちは我がロシアのNo.1だ、問題ないそうだろ?アルテミエフ」


アルテミエフ「....」

アクサーコフ「ふっ無視か、相変わらずクールなやつだぜ、、」

エゴロフ「クールじゃなくてぶっきらぼうなだけだぜ、、まあ嫌味なやつだが実力が全てだ、、アルテミエフ以上のプレイヤーはいない、、!」



コート上にて芽吹とアルテミエフが向き合う

芽吹「あんたがロシアのNo.1ね、丁度いいわ
あんたさえ倒してしまえばもうロシアは怖くない、私の相手があんたでよかった
他ならあんたは重荷になる」

アルテミエフ「まるでお前なら私に勝てると言ってるように聞こえるな」

芽吹「そういってんのよ、、!」

アルテミエフ「自信過剰な女だ、、その自信がいつまで続くか見物だな、、」

そう言い残しアルテミエフは自身コートのサービスラインに立つ

芽吹もまたサービスラインに歩みを進めるアルテミエフの後ろ姿を一通り睨み付けたあと自身のサービスラインに構える

2セットマッチプレイ!
ふらいんぐうぃっち(13) (週刊少年マガジンコミックス)

2: 2020/07/19(日) 04:51:58.010 ID:eltvp5+ha.net
審判のコールと共にアルテミエフはボールを頭上高く振り上げる

パコン!

アルテミエフの放ったサーブが芽吹コートサービスエリアでバウンドする

芽吹(遅いっ!!)

芽吹はそのサービスを強打でリターン

カウンターで返ってくるリターンボールにいっさい物怖じすることなく姿勢くずことなく美しいフォームで叩き返すアルテミエフ


芽吹(球速は対したことないわね、、!)
アルテミエフのストロークをその場で待機して待ち構えるだけの余裕をもちしっかりとテイクバックをとり構える芽吹の目の前でボールはバウンドする

芽吹「!?」

バウンドしたボールは芽吹の手前でぎゅいっと曲がり芽吹の手元に食い込むように変化する
芽吹「はいはい、こういうありがちな変化球ね、、見飽きてんのっっよ!」

芽吹もそれにいっさい動じることなく自らの体をよじらせ変化するボールに姿勢変化で強引に照準を合わせてさらに強打を叩き込む

アルテミエフはまたもその強打に落ち着いた様子で足を運び今度は

ポトンっ

とベースライン手前からコーナー端のネットスレスレ手前に落とす綺麗なドロップショットを決める
だが芽吹は即座に反応しドロップボールに飛び付く

飛び付きながらも芽吹の脳内では思考が張り巡らされる

芽吹(ベースライン手前からの強引なドロップショット
相手が反応し追い付くのを見越した上でのドロップね、
こうやって足を使わせて相手に前につめさせ自分も前につめることでコーナー際のドロップでうつコースが制限されリターンが甘くなったボールに対してネット前でのカウンターの形を作るための配給、、!アルテミエフもドロップに合わせてネットにつめてるはず、、!)

そう思い一瞬視界を相手コートに向けると
芽吹「!?」

3: 2020/07/19(日) 04:52:08.148 ID:eltvp5+ha.net
そこにはドロップショットをうった場所から微動どにしないアルテミエフの姿が

芽吹(馬鹿な、、!これではただ相手にチャンスボールを与えてるだけ、、!
ベースライン上でドロップボールのリターンに対応するのは不可能クロスもストレートも全てオープンコートになる、、!だけどアルテミエフはなんのためにこんなドロップを、、?
駄目考えてる時間はないドロップボールが二回目のバウンドをする前にうちかえさなくては、、どうせストレートでもクロスでも打てば追い付けないんだ、、!)

芽吹はドロップボールに対して下から擦りあげるようなドライブショットで力強く眼前に広がるストレートのオープンコート目掛けてショットを放った、、


はずだった

芽吹の放ったボールは高く宙をまいそしてアルテミエフの頭上へまるでチャンスボールの権利が交代したかのように落ちていく

芽吹「嘘、、きまったはずのに、、」


アルテミエフはそのまま頭上におりてくるチャンスボールを今度はネットにつめた芽吹のがらあきのオープンコートにスマッシュで叩き込む

0-15

審判のコールのあともざわざわとどよめきだつ日本陣営

大森「馬鹿な、芽吹があんな簡単なドロップボールの処理をミスるなんて、、」

夜月「あのドロップボール、ただのドロップにしか見えなかったけど、、」

せんな「ありえない、ありえないわ、きっとなんか小細工があるはずよ、芽吹がホームランショットしちゃうなんて私、見たことないもの」

6: 2020/07/19(日) 05:07:55.067 ID:eltvp5+ha.net
動揺が続くなか
2打目のサービスがアルテミエフから繰り出される


バコンっ!

再び先程の再現のようにサービスはなんなく返していく芽吹

だが


芽吹「まっ、、また」


数球ラリーを重ねたあと放った芽吹の球は狙いを外れ相手のチャンスボールになるように吸い込まれていく

そうした流れが繰り返され
気づけば

ゲームカウント0-4 !



せんな「うっ、、嘘よ芽吹が1ゲームとれずに追い込まれるなんて、、!」


かすみ「、、芽吹、、!」


芽吹「ハァハァ」


アルテミエフ「信じられない__という顔をしてるな」

芽吹「っく!」


アルテミエフ「日本No.2の自分がこんな大差で手も足も出ないことに、なあに難しい話ではない
日本とロシア、競技レベルがかけ離れているだけのこと
先程の初戦でお前のところのNo.1が6-4でなんとか勝利した選手は我が国ロシアでは68位程度の選手だ」

日本陣営「!??」

アルテミエフ「本来、彼女は我がロシアチームの代表になるには役不足ではあったが代表が決まる前の活躍が認められ推薦という形で飛びいり代表いりしたに過ぎない本来の実力では代表いりは到底無理だろう」

そういうとアルテミエフは冷たい瞳でベンチで自分の試合を応援しているその彼女に流し目で視線を写す

ルクエドフ「くっ、、」

アルテミエフに彼女と指名された選手は苦い表情で下をむく

アルテミエフ「案の定、彼女では役不足で初戦を無様に落としたわけだ、、」

8: 2020/07/19(日) 05:16:13.955 ID:eltvp5+ha.net
アルテミエフ「どうだ、、?現実に失望したか?なら最後まで続ける必要もないだろうもうタオルを投げたらどうだ?」

芽吹「ふざけないでよ、、だれが負けを認めるなんて、、」


アルテミエフ「このまま続けても同じ試合展開のままお前の無様な姿を晒し続けるだけだろう、、それでもやるのか?」

芽吹「、、、」

芽吹は無言のまま自身のサービスラインにまで戻っていく

アルテミエフ「無知とは哀れなものだ、歴然の差にすら気づけないのか、、
それとも気づいて入るが認めることの恐怖に逆らえないでいるのか、、どちらでもいい退屈なショーが間延びするだけだ、、」

9: 2020/07/19(日) 05:28:56.902 ID:eltvp5+ha.net
無情にも審判のコールは会場に響き試合とも呼べないアルテミエフのショーが再開される


芽吹はその逆境にもがき苦しみ抗うかのように自身の得意技である全身の体を捻った跳躍を利用するパワーショットを力任せにうつも
そのパワーショットさえ相手の都合のいいようなボールに変換されてしまう

かすみ(芽吹、、冷静になれ、、!
やつは回転でお前のラケットのタッチを操作しているんだ
そういう手合いはまずボールタッチとインパクトの感触からどういう回転なのか見極める必要がある、、!力任せに打ち返していたら一生攻略はできんぞ、、!)


ただ芽吹が悶え苦しむだけの試合展開が相手のマッチポイント手前まで続いた、、


芽吹(わからない、、何故私のリターンボールが全て無効化されるのか、、そして相手に都合のいいようなリターンになってしまうのか、、
回転系のボールで操作しているなら打ったときインパクトやタッチに違和感があるはず、、
でも私の打った球はどれも芯をしっかり捉えてるようなしっかりとしたインパクトを感じられた、なのに狙いがことごとくずれる、、どうして、、?)

芽吹の思考を強制的に終了させるかのようにアルテミエフのサービスが放たれる

10: 2020/07/19(日) 05:35:57 ID:eltvp5+ha.net
芽吹「っく!」


芽吹はアルテミエフのボールに対して全てをスライスボールでのリターンを試みる

アルテミエフ(ふっ、攻撃をやめ全てスライスボールで凌ぐつもりか?
だが果たしてそんなプレイで私に本気で勝つきでいるのか?No.1である私にスライスボールだけで、、舐められたものだな、、!)

アルテミエフはそれまで試合中一度も表情を変えることなく呼吸ひとつ変えることなく感情がないドールのような振る舞いをしていたが、芽吹のスライスボールにプライドを傷つけられた怒り
そしてどうあがいても勝てない相手に惨めな姿を晒しながらもずるずるとすがりつく不甲斐ない相手に怒りを隠しきれず初めて攻撃的な表情と攻撃的ボールで芽吹にとどめをさしにいく

11: 2020/07/19(日) 05:48:58.214 ID:eltvp5+ha.net
芽吹はその間必氏に見極めようとしていた

アルテミエフの放つ球種の正体を

スライスショットは攻撃面では劣るものの緊急回避や様子見または配給の組み立てなど防御面やゲームメイクにおいては優秀な球種である

どんな体制でも比較的余裕をもった返球が可能、さらにリターンスピードもゆるやかなので相手にもそして自分にも時間が生まれる、加えて起動やバウンドが変化する性質
それらの特性を用い時間を稼ぎインパクトの感触を見極める方針を徹底したのだ

最後の悪あがき、それでも芽吹はやり遂げようとしていた
ただやみくもにすがっているわけでもない
惨めな姿を晒したっていいそれでも食らい付きたい意地がある
それが自分の背負った日本No.2という誇りだから
その揺るがぬ信念のもとひたすらにボールを追いかける芽吹、
だがそれも限界が来る
攻めが得意なプレイスタイルではないとはいえ曲がりなりにもアルテミエフはNo.1プレイヤースライス一辺倒の防御だけで凌げる攻撃ではない

芽吹はコーナーすみのするどいコースを狙われたボールに必氏に食らいつこうとするも途中で足を挫いてしまい前にたおれこむ
それでも片腕を必氏に伸ばし限界ぎりぎりまで伸ばしたラケットでボールを捉える  

芽吹「!」

その瞬間芽吹の中でなにか電流のようなものが駆け巡る

無理な体制で捉えただけのラケットは球威にまけて弾かれてボールは当然リターンにならずアウトに

そしてついにアルテミエフのマッチポイント

12: 2020/07/19(日) 06:10:00 ID:eltvp5+ha.net
絶体絶命の窮地

だが芽吹の表情は驚きと確信目いたものがまざりあったようなその状況に上の空のような顔をしていた


アルテミエフ「そうか、、きづいたか、、やっと」


芽吹は理解したアルテミエフの球を

今まで散々アルテミエフのボールを回転による操作だと思い込んでいた
だがその先入観が邪魔をしていた

芽吹「そうだ、、そうだよ、だからあんな力強いインパクトの感触があったんだ、、
アルテミエフ、あんたのボールはフラット、無回転ボールだったんだ、いや、、正確には打ち出しからネット越える辺りまではトップやサイド、色々なスピンが入り交じってる、けどある一定の間隔でフラットに切り替わる、それが今までこのボールを攻略出来なかった理由、、
わかるわけないよ、、一度のショットにスピンとフラットを両立させられるなんて、、!!」

アルテミエフ「そうだ、私は回転でお前の手元を狂わせているのではない
フラット、それも完璧なストレートのだ、、」

芽吹「ボールの中心に重心がかかるようにパワーを集中させたフラットボール、、
今まで私は私のショットで強いインパクトのあるストロークを打てていると思ってた
でも違った、あの強いインパクトの感触は単にあんたのパワーボールがラケットの面にめり込んで弾かれているだけの感触、あんたの操作はその弾きを利用したもの、、ご丁寧に前半だけスピンボールにすることで球種を悟られないようにまでしてね」


アルテミエフ「そうだな、よくきづいた

だが遅い、遅すぎる今頃気付いた所で何ができるもうマッチポイントだ
理屈を知ったところでそれは攻略したことにはならない
付け加えていうならば私のこの球種の正体を暴くのにかけた時間は今までロシアでうってきたどの選手よりもお前が一番遅い」

芽吹「そりゃどうも、ほんとあんた煽りが好きなのねクールぶってるけど根葉子供なのかしら?」

アルテミエフ「なに?」

芽吹「関係ないのよ、、マッチポイントだろうが攻略出来ていなかろうが、、

私は私のテニスを最後まで貫く、、それだけ


アルテミエフ「なるほど、お前は最後まで自信過剰だったということか、、そこだけは唯一私が見誤っていたところだ、、
日本代表の誇りか?それとも自分のテニスのプライドか?」

芽吹「どっちもよ、、」

芽吹(前までは私のテニスは私だけのために、全てはプロになるために、そう思ってた
代表に選ばれることにこんな使命感を感じるとは思わなかった 
今の私は負ける訳にはいかないどうしてもこのチームで勝ちたいから、、!)


マッチポイント最後のポイントが始まる

13: 2020/07/19(日) 06:19:20.662 ID:eltvp5+ha.net
芽吹「やつの操作、それは弾きそのために必要なものは角度と場所
やつは私のラケット面のスポットを外す位置にフラットを当ててくる
ラケット面に力を伝えられない部分にピンポイントに突発力のあるフラットをぶつけるそうすることで面が不安定になりボールは意図しない不安定なボールとなって弾かれる、その弾く力が強いから今まではしっかりとインパクトしたストロークを打ててると思い込んでいたんだ、、
そしてやつが手元になるように仕向けてるのもそう全てはやつのボールが私のラケット面に触れる角度と場所が重要になってる

やつにはそれを正確に狙うコントロールがある、」

14: 2020/07/19(日) 06:25:11.297 ID:eltvp5+ha.net
4回戦


それまでの戦績

S1 かすみ VS ルクエドフ      7-5     6-4
S2 芽吹  VS アルテミエフ
 0-6    0-6
S3 涼   VS アクサーコフ
 6-0      6-0


大森vsラザレフ

15: 2020/07/19(日) 06:38:44.189 ID:eltvp5+ha.net
アルテミエフはちなみに回転操作も無回転操作もできます
最後は無回転操作を攻略しかけた芽吹に思わぬ回転操作を披露して最後に格の違いを見せつけてアルテミエフが勝つという展開ですね
アルテミエフはロシアだけでなくジュニアの中でもトップランクで強いキャラという位置付けなので芽吹の格も落としたくないですが仕方なく芽吹はアルテミエフの格上げのために使いました
それまで芽吹は世界編に入るまでは最初からずっと強キャラで格が終始落ちることなくむしろ上がり続けるという絶対的なパワーバランスとしての強者の位置付けにしていたキャラなんですけど今回でいきなり惨敗することでこれから戦う敵の強さを表現した形ですね
今までは芽吹と互角=最強格という認識をもたせていたのにそれを一気に翻す展開にすることで読者を飽きさせないでしょう

16: 2020/07/19(日) 06:39:47.242 ID:eltvp5+ha.net
ちなこれ単行本32巻辺りの話っす

17: 2020/07/19(日) 06:40:49.909 ID:eltvp5+ha.net
41巻からプロ編に突入する予定

18: 2020/07/19(日) 06:44:07.132 ID:eltvp5+ha.net
主人公の女の子は猫宮来朝って子です
一応今回の話に登場はしてませんけどその場にはいます
代表補欠に選ばれてます

19: 2020/07/19(日) 06:49:13.744 ID:eltvp5+ha.net
実力は日本ジュニアの中でも中間層的なポジションだったんですけど部活編の大会で主人公ありがちな戦いの中で成長する方針でめきめきと頭角を表します

猫宮の基礎値は実はそこまで大幅な向上はないんですけど
猫宮はゾーンに入ると潜在能力が爆発するような感覚的なプレイヤーで
プレイスタイルもその冴え渡る五感を駆使し五感をフル活用することで生まれる第六感による超直感を武器にたたかうタイプのプレイヤーです
ただそれだけじゃ氷華、芽吹やかすみクラスの相手には勝てないのでゾーン、言わば覚醒状態に入ると実はポテンシャルは氷華と並び立つという設定にしました

20: 2020/07/19(日) 06:58:08.880 ID:eltvp5+ha.net
また同じく感覚派のプレイヤーの先輩で天才と呼ばれる5人のうちの一人である涼は日本ジュニアランキング5位なんですが
涼がゾーンに入ると日本ジュニアおろか世界のジュニアトップの実力を発揮します
感覚派のプレイヤーはゾーンに入ると強くなるという設定を不公平ないように主人公以外にも適応させました
それで不自然さはなくなるかなと、一応感覚能力も涼のが上という設定なのでとびきっきり強くしないと割りに合わないかなと
逆に芽吹やかすみやら基礎の実力が高いプレイヤーはゾーンに入りにくく設定してます

涼のこのゾーンに入ると最強の設定はプロ篇の最後まで続いて涼は初めはプロにならないんですがとあることがきっかけであまり無関心だったテニスに熱意をもちことになりそれで他の同世代のメンバーより遅れてプロいりするんですけどテニスに情熱をはじめてもちいどむことで涼はゾーンに入ることとなり世界ランク1位のマリアロザンヌをもあと一歩まで追い詰める活躍を見せます

21: 2020/07/19(日) 07:00:54.727 ID:eltvp5+ha.net
ちなみにこの大会日本が雑魚過ぎるような書き方をしてますが日本は普通に強いチームです
中間より上の位置に属してトップ層には迫ってるけどまだトップ層とでは格があるという立ち位置ですね
トップ層はロシア、アメリカ、スイスなどです

7: 2020/07/19(日) 05:10:52.778 ID:uZqVBUpw0.net
こういうのって小説だと面白くないよな
動きが伝わりにくい

引用: 俺が作ったスポ根脳内漫画のSS描いてく