24: 2018/03/21(水) 12:19:30.19 ID:4uQxv9qM0
25: 2018/03/21(水) 12:20:18.55 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「あ、いました!」
阿武隈「....ダメじゃないですか!お仕事中に抜け出して、こんな所でサボってちゃ.....。みんな探してましたよ?」
阿武隈「神通さんなんか、おかんむりで、後で思いっきり怒らないとって言ってましたからね...?あの人阿武隈なんかよりもずっと怖いんですから」
阿武隈「隣に、こい?....ダ、ダメ!ダメなんですよぉ!ほら、はやく執務室に戻って、尋問受けてください!」
阿武隈「.....なんで毛布用意してるんですか?それに、わざわざ縁側に座って、外眺めているんですか...」
26: 2018/03/21(水) 12:20:50.61 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「はぁ....用意周到ですね。最近は雨続きで寒いですから、合理的って言えば、合理的ですけど。でも!ダメなものはダメなんです!!ほらはやく....」
阿武隈「耳がかゆい....?わたしの話、聞いてました?.....まぁ雨の日は耳はかゆくなりますけど....」
阿武隈「あ!だから寝っ転がらないでください!!.....30分だけって、もぉ....わたし、どうなっても知らないですからね」
阿武隈「.....」
阿武隈「阿武隈は帰らないの、ですか?.....うーん....。帰っても、いいですけど、どうせサボるなら2人の方がいいじゃないですか....?」
阿武隈「どうせ暇だったら耳かきしてくれって....。もう!人をいいように使ってぇ!」
阿武隈「....時間の使い方が勿体無い?....それも、そうですよね。たしかに、非効率的ですから、時間を提督に費やすのも、悪くはないですね.....」
27: 2018/03/21(水) 12:21:36.92 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「でも綿棒も耳かき棒も今は持ってないですし.....。あっ!でも代わりになるのがたしか.....」
阿武隈「.....道具も揃ってるなら、わかりました。右左、15分ずつです。それじゃ横、失礼します.....」
阿武隈「提督は、上むいたままでいいですよ。....へ?なんで膝枕じゃない、ですか....?」
阿武隈「.....だってスパッツの上に乗せたくないじゃないですか.....。スパッツ、雨の日蒸れるんですよ....?だったらこうして一緒に寝っ転がる方が、効率的なんです....」
阿武隈「ふわぁぁ....。眠く、なりますねぇ。雨の音聞きながら、こうして転がってると....。提督毛布、少しください....。窓側は寒いです.....」
阿武隈「.....それじゃ、耳かき、しますね。って言っても、擬似的な耳かき棒、なんですけど....」
阿武隈「擬似的な耳かき棒は、ポケットティッシュを細く丸めた、こよりです。これなら、かゆいところにまで、こよりが届きますよ」
阿武隈「それじゃ、サボリ魔の右耳に向けて、こより魚雷発射....」
28: 2018/03/21(水) 12:22:46.52 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「.....今のは忘れてください。思い出すと痛いから....」
阿武隈「......」
阿武隈「かゆいのは、奥の方ですよね。.....これ、いいんですよ?かゆくなったら、いつでもかけますから、ポケットティッシュは常備しておいた方が、合理的ですよ。鼻もかめますし....」
阿武隈「......」
阿武隈「たぶん提督の耳の中で、ごりごりって鳴ってると思います....。.....わたしがこよりで耳をかいてるときの顔って、こんな顔なのかな.....」
阿武隈「間抜け面、ですよぉ?提督」
阿武隈「......」
阿武隈「なんで、そんなこと知ってるのか、ですか.....?」
阿武隈「.......」
阿武隈「雨の日、でもそうでもない日でも、わたし達艦娘って、水に縁があるじゃないですか....。ほら、出撃しちゃえばもう水の上、です」
阿武隈「.....こよりエピソードに、特別な出来事なんて、何もないですよ。まぁそうですね.....。それは、夏の日です」
阿武隈「......」
29: 2018/03/21(水) 12:23:55.88 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「夏の日って、太陽がさんさんと照りつけて、日焼け止めべったり塗らないと、日焼けで大変なんですよね.....。海の上ですから、反射した太陽の光に挟まれて、オーブントースターにでも、いるみたいなんですよ.....」
阿武隈「それに、びっしょりとかいた汗でべとべとになって、髪の毛も軋んで、もういいことなんて何もないんですよ.....?」
阿武隈「そして、そんな夏の日の訓練終わりって、もう最悪で、あぁどうにでもなれ~って自暴自棄になるんです
阿武隈「髪型なんて、知ったことか....!わたしはこの汗と潮で軋んだ髪をどうにかしたいんだ.....!って」
阿武隈「夏はだから嫌いなんです..... 」
阿武隈「.......」
阿武隈「訓練が終わると、だいたい暇そうにしてる大和さんが、ラムネを持ってきてくれるんです.....。バケツいっぱいに氷水と、ラムネを入れて。おつかれさまです~って言いながら....」
阿武隈「みんな疲れてますから、甘くてしゅわしゅわした飲み物、それにきんきんに冷えてる....。そんなの用意されたら、疲れなんて吹っ飛んで、大和さんに飛びかかるんです。はやく頂戴、って。まるで鳥の雛、みたい....」
阿武隈「受けっとったラムネは、綺麗ですよね。炭酸が弾けてて、気泡が宝石みたいに輝いてる。それもたくさん....。そして上のビー玉を押し込んで、炭酸を喉に流し込む.....」
30: 2018/03/21(水) 12:24:27.49 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「急ぎすぎてて、飲み口から弾けちゃう人もいますよ.....。それを慌てて口に頬張ったり....」
阿武隈「.....夏は嫌いですけど、この時だけは好きです。.....はやく夏にならないかなぁ.....」
阿武隈「......」
阿武隈「飲み終わったら、みんな倒れちゃうんです。コンクリートは熱せられて、熱いのに。わたしもなんですけどね....」
阿武隈「そうしてると、大和さんが面白そうに、してくるんですよ。なんだと思います....?」
阿武隈「......」
阿武隈「大和さん、けっこう子供っぽいですよね.....。バケツの水、わたしにかけてきたんですよ。それも面白そうに」
阿武隈「それを見ていた駆逐艦の子たちが、真似してわたしにかけてくるんです。......北上さんの気持ちが少しだけわかる気がします....」
31: 2018/03/21(水) 12:25:14.30 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「そんなことされたら、わたしおこですよ。もうぐちゃぐちゃな髪型でも、この後お風呂に入るからオールOKだとしても、おこはおこです.....。でもそんなこと気にしないで、水、かけてくるんです」
阿武隈「わたしも負けじと、水をかけるんです。そうしてると、バケツの水って大して入ってないじゃないですか。もう空になったなぁ....ってわたしが思ってると、ホースを引っ張ってきた大和さんがいて.....」
阿武隈「てんやわんやですよ。てんやわんや.....」
阿武隈「......雨、少し止みましたね.....」
阿武隈「.......」
阿武隈「もう、みんなびたびたになって、どうにでもなったわたしは、大和さんからホースを借りて、頭に思いっきり水をかけるんです」
阿武隈「.......」
阿武隈「髪の毛から水を絞って、さぁお風呂に行こうって思った時、わたしの耳の中が変だったんですよ。そう、耳に水がっ!って....」
32: 2018/03/21(水) 12:26:18.54 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「耳に水が入ったら、提督はどうします?やっぱり、入った耳の方を下に向けて、ジャンプですか?わたしもそうしたんですよ。でも、中々取れないじゃないですか....」
阿武隈「.....あっ、また雨が降ってきた....」
阿武隈「......」
阿武隈「この季節の雨って、春時雨って言うらしいですよ。....雨が好きな人の名前が入ってますよね.....」
阿武隈「.....耳を澄ましたら、雨音に混じって聞こえてきそうですね。雨が好きな人たちの声が....」
阿武隈「.......」
阿武隈「それで、わたしがジャンプしてたら、それよりも、もっといい方法がありますよって、大和さんが言うんです」
阿武隈「なんですか、それって言うと。提督は、もうわかりましたよね。こよりです。こよりを渡されて、これで耳の水をとるんですって....」
阿武隈「そうしたら、あっという間に耳の水がとれたんです。その時に、わたし気がついちゃったんです。じゅわーって、耳の中に音が広がったんですよ。それが気持ちよくて、わたしはもうこよりの虜です....」
33: 2018/03/21(水) 12:27:16.15 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「......提督も、体験してみます?ほら、雨の中に行って、耳を空に向ければ......。じょーだんですよ。ふふ.....」
阿武隈「......」
阿武隈「右耳はこんな感じですね」
阿武隈「それじゃ最後に耳に、ふーします」
阿武隈「......いきますよ~」
阿武隈「.....ふーー.....」
阿武隈「.....耳元で囁かれると、ぞわぞわしませんか....?えへへ、やっぱり、しますよね....」
阿武隈「ふーー」
阿武隈「......不意打ちです。こういうのは、得意ですからね」
阿武隈「はい、片耳、おしまいです。反対に.... 」
阿武隈「......移動するのめんどくさいです。提督う伏せに、って、あたし的には、OKだけど、それじゃ提督息苦しいですね」
34: 2018/03/21(水) 12:27:44.69 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「.....回転しましょう。わたしも回って提督も回れば、向きが変わって万事よしです」
阿武隈「......寒いですから、せーのでいきましょう」
阿武隈「じゃあ、せーーの!!」
阿武隈「とりゃー!!」
阿武隈「.....どうですか、わたしの作戦、効果的でしたよね?向きも変わってて」
阿武隈「よくやった阿武隈って.....。えへへ、褒めても何もでないですよ~」
阿武隈「んふふ。それじゃ、続きしましょう!」
阿武隈「.....それじゃ、ゆっくりいれますね」
阿武隈「.......」
35: 2018/03/21(水) 12:29:02.27 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「.....阿武隈のあー、っはどっう書くのっ?こーかいて、こーかいて、こーかっくの....」
阿武隈「阿武隈のぶー、っはどっう書くのっ?こーかいて、こーかいて、こーかっくの....」
阿武隈「阿武隈のまー、っはどっう書くのっ?こーかいて、こーかいて、こーかっくの....」
阿武隈「......」
阿武隈「.....尻文字ならぬ、耳かき文字.....」
阿武隈「......」
阿武隈「なんで、わたしってスパッツ履いてると思います?提督」
阿武隈「.....正解者には、スパッツでの膝枕が景品です....」
阿武隈「.....スパッツが好きだから.....?ぶー。ハズレです。ハズレ賞は、何もありません.....」
阿武隈「......」
阿武隈「正解は、スパッツの方が、楽だからです」
36: 2018/03/21(水) 12:29:56.76 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「何が楽、ですか?.....ほら、汗とかかくと、服ってびしょびしょになるじゃないですか。それに、冷えると居心地悪くて。わたし的には、それがOKじゃなかったんですよ」
阿武隈「....みんなすごいよなぁ。わたしはイヤだったから、スパッツに逃げたのに.....」
阿武隈「実は、由良さんも、大鳳さんも同じ理由だったりして。脱げば一瞬、それに出撃中は楽。.....みんなスパッツにすればいいのに....」
阿武隈「.....意外、ですか?案外ズボラだなって....」
阿武隈「......」
阿武隈「なんで、提督がここにいるって、わたしが思ったのか、気になりません?ほら今だって、みんなまだ提督を探しているのに、誰も来てない....」
阿武隈「なのに、わたしがいる。不思議、ですよね、思えば。.....ここで阿武隈クイズです。正解者には.....今日ずっとここで阿武隈とサボれるチャンスが贈呈されます」
阿武隈「.....なんでだと思います?提督?」
37: 2018/03/21(水) 12:31:27.08 ID:4uQxv9qM0
阿武隈「....ぴんぽーん。正解です。わたしも、ここでサボる人だからです」
阿武隈「ここなら、誰にも見つからない。提督も、それを知っててここにいるんですよね。離れで、縁側があって、部屋は小さい。とびっきりの穴場です」
阿武隈「......」
阿武隈「わたしたち、後で神通さんに怒られますね.....。まぁいっかぁ....赤信号、みんなで渡れば怖くない、ですね。赤信号、見たことないですけど」
阿武隈「......提督、今日は、もうこのままここでサボっちゃいましょう。どうせ誰にも見つからないですし」
阿武隈「休息をとる、だいじです。阿武隈らしくない?......わたしだって、たまには、いいんですよ」
阿武隈「それに髪型崩れたし、直すのは、今日はめんどくさいです。わたし癖っ毛ですから、雨の日は億劫なんです」
阿武隈「これで、髪型直しに時間がかかる理由がわかりました?癖っ毛が直毛にするのは、大変なんです」
阿武隈「......提督と、わたしがやる気ないのは、ぜんぶこの雨のせいです。だから悪くない、なら、もうサボっちゃいましょう.....」
阿武隈「それじゃ、眠る前に、左耳にふー、します」
阿武隈「......」
阿武隈「.....ふーー.....」
阿武隈「......」
阿武隈「.....提督、お昼寝しましょっか.....」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
38: 2018/03/21(水) 12:35:15.36 ID:4uQxv9qM0
昼寝用です。阿武隈さんはあまりイメージしたことないので、チャレンジ精神でやってみました。あとやってほしい艦娘の方と、季節を入れてもらえれば、それに応じて作るので、今からですみません。どんどんどうぞ。
39: 2018/03/21(水) 12:37:47.62 ID:k1ts8o8r0
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります