394: 2015/02/19(木) 21:02:58.38 ID:5m3GAeLW0


395: 2015/02/19(木) 21:35:45.09 ID:5m3GAeLW0
【提督の苦悩】

 ―執務室―

長門「作戦完了だ。第一艦隊、沖ノ島海域から帰投した。損傷は蒼龍と金剛が中破、私長門と陸奥は小破、加賀と伊勢は軽微だ」

提督「…そうか」

長門「そして、第拾壱鎮守府第一艦隊の援護には成功。こちらを身代りにして、あちらの攻撃を支援した。第拾壱鎮守府側の、

   勝利判定はS、コチラ側の敗北判定はC。こちらはただ損傷を受けて、敵艦隊を沈められなかったからな…」

提督「…分かった。すまなかったな、第拾壱鎮守府から緊急の応援要請が伝えられたから、大した調整もさせられなくて…」

金剛「提督は悪くないデース。私達が至らなかったのが、今回の敗因デスよ」

陸奥「金剛の言う通りよ。私達の鍛錬が足らなかったのだから、提督には何も非は無いわ」

提督「…ありがとう。じゃあ、損傷を負った奴…は全員だから、皆入渠ドックへ行ってくれ。高速修復剤は使わない。

   しばしの休暇を与える。ゆっくり休んでくれ。長門、報告書は明日の昼まででいいから」

長門「ご厚意感謝する。では、失礼する」

ガチャ バタン

提督「…ハァ…」

吹雪「司令官…?」

提督「吹雪…少し席を外してくれないか?」

吹雪「…わかりました。失礼します」

バタン

提督「…ちくしょう」

提督「何が、"私達の鍛錬が足らなかったから"だ。原因は、俺の指揮・判断・決断能力がダメなせいじゃないか…。それなのに、

   アイツらは自分達のせいにしようとしている…。」

提督「俺は、何て情けないんだ。自分の落ち度を、他人に背負わせるなんて…」

提督「俺は…最低だ…」

提督「…くっそォ!!」


 ―執務室の外―

提督『くっそォ!!』

吹雪(…司令官、そんな事を考えて…)

吹雪(だけど、私達は誰も、貴方のせいだなんて思っていません。それが、何でと言われれば難しいけど…。それでも私達は、

   貴方のせいとは思っていません)

吹雪(それに、この失敗を糧に、私達はまた成長していきます。今度は、貴方に不快な思いをさせはしません)


【END】
艦隊これくしょん -艦これ- 海色のアルトサックス(4) (角川コミックス・エース)
396: 2015/02/19(木) 21:55:42.89 ID:5m3GAeLW0
【不測の事態】

 ―工廠―

明石「…大型建造、ですか?」

提督「ああ。ウチの艦隊に、新たに潜水艦の伊401って子を迎えようと思ってな」

明石「ですがウチの鎮守府って、潜水艦の子はイクちゃんとゴーヤちゃん、イムヤちゃん、はっちゃん、そしてまるゆちゃん、

   後…それだけか。でも、それだけいれば十分なのでは?」

提督「だけど、特別海域解放報酬で新しい潜水艦が手に入るって話なんだけどさ、ウチの戦力じゃ多分解放できないから、

   そいつは諦める。けど他の鎮守府に後れを取りたくないから、せめて建造で手に入れようと思ってな」

明石「ああ…そう言う事ですか。分かりました」

提督「資材は、燃料4000、弾薬と鋼材が6000ずつ、ボーキサイトは2000、資材は20で頼む」

明石「ホント、ウチの鎮守府って資材に余裕があってよかったですね」

提督「当たり前だ。余裕が無ければそんなホイホイ大型建造なんてできるか」

明石「確かに…。では妖精さん、これを練成炉に」

工廠妖精「よーそろー!」

ガラガラ

明石「準備OK?」

工廠妖精「準備万端!」

明石「それじゃ…Game Start!!」ピポッ

提督(大型建造をゲーム感覚でやらないでほしい…)


[建造時間:残り06:59:58]


提督&明石&工廠妖精「………………………え?」ポカン

提督「建造時間…7時間だと…?」

明石「そんな建造時間の艦娘なんて…聞いた事ありませんよ…!?」

提督「もしかして…未知の存在でも生まれるのか…?」

工廠妖精「やったじゃないですか!未知の存在と遭遇できるなんて!提督さんはラッキーですね!」

提督「何でお前はそんなポジティブなんだ」

工廠妖精「ところで、高速建造剤、使います?」

提督「…いや、やめとく。何か見るのが怖いから、せめて心の準備をさせて…」

工廠妖精「ちぇー。分かりましたー」


【続く】

397: 2015/02/19(木) 22:03:09.73 ID:5m3GAeLW0
【第1回・艦娘知識試験~採点~その13】

ジャンル:理科

問13.『イングランドの自然哲学者、アイザック・ニュートンは、(A)のなる木から(A)が落ちるのを見て万有引力の法則を発見した。

    (A)に当てはまる言葉を答えよ』


・吹雪の答え 『リンゴ』

 提督のコメント:正解です。ちなみに、お腹を空かせたニュートンがたまたまリンゴが落ちるのを見てこの法則を発見した、

         という逸話もあるそうです。


・叢雲の答え 『ナシ』

 提督のコメント:果物違いですね。


・加古の答え 『核爆弾』

 提督のコメント:核爆弾のなる木…?

414: 2015/02/20(金) 21:53:39.85 ID:aVQqTokE0
【艦娘知識試験中】

 ―講堂―

長門「………」カリカリ

問13.『イングランドの自然哲学者、アイザック・ニュートンは、(A)のなる木から(A)が落ちるのを見て万有引力の法則を発見した。

    (A)に当てはまる言葉を答えよ』

長門(ほう…基礎的な問題だな。ならこの答えは…『リンゴ』、と)

長門(えー…次の問題は…)


酒匂「………」カキカキ

問13.『イングランドの自然哲学者、アイザック・ニュートンは、(A)のなる木から(A)が落ちるのを見て万有引力の法則を発見した。

    (A)に当てはまる言葉を答えよ』

酒匂(ぴゃぁ…ちょっと難しいかな…、でも多分…ブドウかな?外国ってリンゴよりもブドウのイメージがあるし…)

酒匂(よし、『ブドウ』にしよっと!)カキカキ


加古「………」カキ、カキ

加古(あー、マジで眠い…ちゃっちゃと終らせて、眠りたい…)

問13.『イングランドの自然哲学者、アイザック・ニュートンは、(A)のなる木から(A)が落ちるのを見て万有引力の法則を発見した。

    (A)に当てはまる言葉を答えよ』

加古(んぁ…?何が落ちるって…アタシの中で落ちるって言ったらやっぱり核爆弾…。艦娘としては不謹慎だけど…)

加古(まぁ何でもいいや…。早く終わらせて寝よう…『核爆弾』っと)サラサラ


長門「……ッ!?」ガタッ

酒匂「ぴゃぁっ!?」ゾクッ

提督「試験中は静かにしろよー」

長門「す、済まない…」

酒匂「ご、ごめんなさい…」

長門(何だったんだ…今の寒気は…)

酒匂(何だか…心の奥に突き刺さるような感じが…)


【END】

416: 2015/02/20(金) 22:13:05.19 ID:aVQqTokE0
【出撃条件】

 ―執務室―

武蔵「失礼するぞ、提督よ」

提督「どうした?何の用だ?」

武蔵「私を出撃させろ」

提督「断る」

武蔵「切り捨てたな。お前はいつもそうやって私を出撃させず、鎮守府で待機させる。なぜだ?」

提督「だって大和型は、燃費が悪くて燃料だの弾薬だのがずんどこ減っていくし、もし損傷を受けて入渠ドックに入れば、

   鋼材も減るし…。つまり、コストがかかるんだよ」

武蔵「だがこの鎮守府の資材にはまだ余裕があるのだろう?なら、問題ないじゃないか」

提督「いやさ、だからってお前をポコポコ出撃させられるか!お前は、大規模作戦とかの奥の手に取っておくんだよ!

   要するにお前は、そう、切り札だ!」

武蔵「ほう…切り札か…悪くない響だ」

提督(…これで折れるかな…?)

武蔵「しかしその程度で私の欲求不満が解消はされんぞ」

提督「欲求不満とかいう言葉をこんなところで使うな」

武蔵「提督よ、私は戦いたいのだ。この自慢の46㎝三連装砲を誰かに撃ちたいのだ。この武蔵の主砲が疼くのだよ」

提督(ちくしょう…マジで戦いたいのかよ…しかし言う通りに出撃させても弾薬と燃料は激減するし…ならば…)

提督「分かった…出撃して構わん」

武蔵「本当か!よし、私の腕の見せ所だな!」

提督「しかし条件がある」

武蔵「ほう、何だ?」

提督「艤装無しで行け。そうすれば、出撃させてやる!」

武蔵「なん…だと…?」

提督「さあ、どうする!艤装無しで出撃するか、それとも出撃せず、大規模作戦で今までの鬱憤を晴らすか、どっちだ!」

提督(さすがにこの条件では出撃しないだろう…)

武蔵「…分かった」

提督「お?」

武蔵「確かに艤装無しで出撃するのも面白いだろう。私は戦えるなら何でもいい。条件通り、艤装無しで出撃しよう。

   この武蔵、拳で戦うのも得意なのだぜ?」

提督「…お前どんだけ出撃したいの」


【END】

417: 2015/02/20(金) 22:30:57.79 ID:aVQqTokE0
【新たな海外艦】※地文あり・2レス以上続きます。

 ―執務室―

 夜。提督が執務室で書類を書いていると、内線用の黒電話がジリリリリン、と音を立てる。提督はその受話器を取ると、

耳に当てて話し出す。

提督「もしもし?こちら執務室だが」

工廠妖精『あ、もしもし?工廠妖精でーす』

 電話の向こうから聞こえてきたのは、高く甘ったるい感じの声。工廠の妖精だった。

提督「ああ、どうした?」

工廠妖精『もうすぐ、例の7時間の大型建造が完了しますんで、工廠の方へ来てくださーい』

 提督は工廠妖精の言葉を聞いて思い出す。今日の昼前に大型建造をするように明石と工廠妖精に依頼した。しかし、

所要建造時間は7時間と言う、軍部からの情報には一切記載されていない、全くの謎の艦が建造される事になったのだ。

提督(…そうか、もうそんな時間か…どんな奴が出てくるんだ…?怖い…)

 提督は少し怖かった。そんな、建造時間が普段とまるで違う、情報が一切無い艦娘を迎えるのには少し抵抗がある。

しかし、今さら放っておくわけにはいかない。

提督「分かった、今から向かう。明石には伝えてあるのか?」

工廠妖精『もちろんです。あと、5分ほどで建造が完了しますので』

提督「了解」チン

 提督は受話器を置くと、ハンガーにかけていた上着を羽織り、執務室を出る。

提督(…胃が痛い…不安過ぎる…)

 提督はそう思いお腹を押さえながら、工廠へと向かっていった。


 ―工廠―

明石「あ、提督」

 提督が工廠にやってくると、建造所の大きな鉄製の扉の前には明石と工廠妖精が既にいた。

提督「もうすぐか」

工廠妖精「はい!良い艦娘だといいですね!」

 工廠妖精は期待に満ちた目をしていたが、提督はあまり乗り気ではない。

提督「だといいんだが…」

 そして、建造時間を示すタイマーが0になった。

[建造時間:残り00:00:00]

アナウンス『建造終了、建造終了』ビーッ、ビーッ

 アナウンスが建造終了を知らせるアナウンスを告げ、警告音が鳴る。

 そして、鉄の大きな扉がギイィィ、と音を立てて横に開く。

提督「来るぞ…」

明石「…………」ゴクリ

工廠妖精「…………」ハラハラ

418: 2015/02/20(金) 22:56:06.20 ID:aVQqTokE0
 出てきたのは、長い茶髪の女性だった。スラリとした高い背、整った顔立ち、細く華奢な感じのする手足、茶色の瞳。

一本くるんとはねている髪の毛が特徴的だ。両手にはえんじ色の長い手袋、上はセルリアンブルーを基調としたセーラー服に、

下は白く短いスカート。

 その女性は、しっかり日本海軍式の敬礼をする。


リットリオ「Ciao!(チャオ:やあ)私はリットリオ級戦艦、リットリオ!イタリアからはるばるやってきました!

      よろしくお願いします!」


 提督、明石、工廠妖精の三人は、しばしの間リットリオと名乗った女性を見て、呟く。

提督「綺麗…」

明石「見惚れるような…美しさ…」

工廠妖精「きれーだねー!」

 三人の言葉を聞いて、リットリオはニカッと笑う。

リットリオ「あはは、ありがと~。嬉しいな、初対面の人に褒めてもらえるなんて」

 リットリオの言葉を聞いて、提督は小さく咳払いをし、話しかける。

提督「よく来てくれた。俺がこの第参鎮守府の提督だ。俺達は君を快く迎えるよ」

 提督が握手の為に右手を差し出そうとすると、その前にリットリオが提督に抱き付く。

提督「ちょっ!?」

リットリオ「君がAmmiraglio(アンミラーリオ:提督)かぁ。何か若そうだけど、頼りになりそうだね。よろしく!」ギュッ

提督「ちょ、ちょっと、何で抱き付いているの…?」

提督(色々当たってる当ってるいい匂い良い匂い!!///)

リットリオ「え、私の国ではこれが普通だけど?」キョトン

提督「だ、だけどここは日本だ。離れてくれ」

リットリオ「ちぇー…」

 リットリオは渋々提督を離す。

419: 2015/02/20(金) 23:05:58.91 ID:aVQqTokE0
提督「そ、それにしても、君の艤装は、独特な感じだね…」

 提督は話を逸らす。

リットリオ「そうですね~。私の装備は、38.1㎝三連装砲と、15.2㎝三連装砲、65口径2cmの単装機銃ですね」

明石「やっぱり、ウチの艦隊には無い装備ばかり…」

提督「そうだな…さすがはイタリアの艦と言ったところだ…」

提督(それにしても、イタリアか…。何か嫌な予感が…)

 提督は顎に手をやってその嫌な予感を予測するが、リットリオは気づかずに話を続ける。

リットリオ「あ、そうだ!私にはまだとっておきの武器があるんですよ!」

明石「え、とっておき!?」

工廠妖精「何ですかそれは!気になります!」

リットリオ「ふっふ~ん、それは…」

 明石と工廠妖精が興味を示したので、リットリオはポケットから何かを取り出す。そしてそれを提督達三人の前に突き出す。

リットリオ「これだー!」

 数十cmほどの木の棒。その端には白い布が結ばれている。

 白旗だった。

提督&明石&工廠妖精「」

リットリオ「あれ?どうしたの…?ねえ?」

提督(そうだった…イタリアって…戦争には弱いんだった…)

 提督達三人は、先が思いやられる…、と心の中でだけ思った。だがリットリオは、首をかしげるだけだった。


【END】

426: 2015/02/21(土) 21:56:03.89 ID:HxlDUwrR0
【電気カーペット】

 ―執務室―

提督「そろそろ春になるし、こたつももう仕舞うか…」

球磨「それは困るクマ!」ニョキ

提督「どっから出てきた!?」

球磨「いや、こたつの中で寝ようと思ったら暖かくなくて、そのままこたつの中で不貞寝してたクマ」

提督「ったく…とにかく、こたつは仕舞うぞ」

球磨「ダメだクマ!そうなると、春まで過ごしていけないクマ!」

提督「3月までもう1週間強だぞ?3月になったら本格的な春になるし、もういい加減仕舞う方が…」

球磨「断固反対だクマ!」

提督「しょーがねーな、代わりに電気カーペットつけてやるから…」カチットナ

球磨「クマ?」

提督「このカーペット、電気カーペットなんだよ。時間が経てば暖かくなるから」

球磨「フ、フン!そんなものでだまされるクマじゃないクマよ!クマの体はもう、こたつでしか暖められないクマ!」


 ―数分後―

球磨「クマー♪」グデーン

提督「完全に電気カーペットの暖かさに打ちのめされていやがる…」

多摩「にゃあ~♪」ゴローン

提督「そしてお前はどこから湧いてきた」

球磨「もうクマはこの電気カーペットの上から離れたくないクマー…」

多摩「そうにゃ…この心地よさは何人にも譲れないにゃ」

提督「…お前ら、ここが執務室だって事を忘れてないか?」

 この後木曾に連絡して、2人を連行してもらった。


【END】

427: 2015/02/21(土) 22:13:47.95 ID:HxlDUwrR0
【ワイン】

 ―夕方、鎮守府本館・廊下―

リットリオ「えーっと、会議室は…」

ドンッ

飛鷹「あっ、ごめんなさい」

リットリオ「ううん、こっちこそ不注意で…」

飛鷹「えっと…貴方もしかして…新しい海外の子?」

リットリオ「うん。私はリットリオ、イタリアからやってきた戦艦だよ!よろしく」

飛鷹「私は軽空母・飛鷹。こちらこそよろしく」

飛鷹(イタリア…?そう言えばイタリアって、ワインが有名じゃ…いやでも初対面の人にそれを聞くのは…。けど…、

   ここで聞かないのは外国の酒好きとしては…)

リットリオ(どうしたんだろ…何か考えているのかな…?私、会議室に呼ばれているんだけど…)

飛鷹「あの…1ついいかしら?」

リットリオ「あ、うん、何?」

飛鷹「少し失礼だけど…貴方、ワインとか持っていないかしら?」

リットリオ「あ、えっと…確か…」ゴソゴソ

飛鷹(持ってるんだ…と言うか、どこに隠しているのこの子…)

リットリオ「あ、あった!イタリアワイン!」

飛鷹「ホント!?ああ、美味しそう…」

リットリオ「もしかして、イタリアワインが好きなの?」

飛鷹「イタリアワインに限らずだけど、外国のお酒に少し興味があるのよ」

リットリオ「つまり酒好きなんだね?私もお酒が好きなの!そうだ、今から一緒に飲まない?」

飛鷹「いいわね!じゃ、食堂で飲みましょ!」

リットリオ「うん!」

リットリオ(何か忘れている気がするけど…ま、いっか!)


 ―数時間後、食堂―

鳳翔「と言うわけなんです…」

提督「そうか…」

リットリオ&飛鷹「ZZZ…」

提督「…ま、リットリオに早くもウチの友達ができたって事で、今回だけはいいか」

鳳翔「そうですね…」

提督「でも、見逃すのはリットリオ"だけ"で、飛鷹にはまた禁酒令を出すけど」

鳳翔「ですよねー」


【END】

428: 2015/02/21(土) 22:25:06.02 ID:HxlDUwrR0
【和解】>>2レス続きます

 ―執務室―

提督「秋月、お前空母の奴らから距離を離されているという自覚はあるか?」

秋月「え…唐突ですね…。しかしそうですね…確かに、空母の方達からは敬遠されているような感じがします…。でも、

   私は空母の方達とも仲良くなりたいですし…」

提督「…なぜ、お前が空母の奴らから敬遠されているかわかるか?」

秋月「…分からないです…」

提督「…そんな対空装備をガン積みで空母寮に行くからだ!」

秋月「?」←10㎝型高角砲+高射装置&25mm連装機銃&毘式40mm連装機銃

秋月「それのどこに問題が…?」

提督「あのな、空母の奴らにとって、艦載機は命の次に大事なものだ。多分。だけどお前は対空値が高い。それすなわち、

   お前は艦載機キラーだってわけだ」

秋月「そんな…」

提督「そんなお前が対空艤装を装備したまま空母連中の前に出れば、そりゃ敬遠されるだろうよ」

秋月「ではどうすれば…」

提督「装備をつけなければいい、それだけだ」

秋月「でも、それだけでは…」

提督「まあやってみろ。多分大丈夫だから」

429: 2015/02/21(土) 22:32:14.02 ID:HxlDUwrR0
 ―空母寮の前―

秋月(…と言うわけで、装備をつけずに来ましたけど…本当にこれで上手くいくのでしょうか…)

瑞鶴「…ん?」

瑞鶴(ゲッ!?あの艦載機キラー、また来たの…!?)

瑞鶴(…って、装備をつけてない…?なら大丈夫かも…)

瑞鶴「あの…秋月?どうしたの?」

秋月「あ、どうも、こんにちは」ペコリ

瑞鶴(あれ?普通に礼儀正しい…?前は艦載機絶対落とすウーマン的な装備をつけていたのに…普段は普通の子なのね…)

秋月「…服、カッコいいなぁ…」

瑞鶴「え、なに、急に!?」

秋月「あ、すみません!変な事を言って…!でも、普通にカッコいいと思ったので」

瑞鶴「い、いえ。大丈夫よ?…そう…カッコいい…ね///」

翔鶴「あら、瑞鶴?その方は?」

秋月「あ、秋月と言います!よろしくお願いします!」

翔鶴「あら、礼儀正しい子ね」

秋月「ありがとうございます」

翔鶴「そう言えば、あなたと会うのは初めてですね」

秋月「そうですね…」

翔鶴「そうだ、私と瑞鶴でお茶にしようと思っていたのだけれど、よろしければ、一緒にどうですか?」

秋月「え、いいんですか?」

翔鶴「はい、もちろん。瑞鶴もいいわよね?」

瑞鶴「え?あ、うん。別に良いけど」

秋月「では、ご一緒させてください」

翔鶴「はい♪」

 結局、翔鶴、瑞鶴をきっかけに空母連中と仲良くなれた秋月だった。


【END】

430: 2015/02/21(土) 22:40:48.54 ID:HxlDUwrR0
【第1回・艦娘知識試験~採点~その14】

ジャンル:世界史

問14.『スウェーデンの科学者、アルフレッド・ベルンハルド・ノーベルが、1867年に特許を得たものは何か』


・陸奥の答え 『ダイナマイト』

 提督のコメント:正解です。ノーベルは他にも、ロケットの推進剤に使われる無煙火薬の先駆け、バリスタイトも発明しています。


・伊勢の答え 『ノーベル賞』

 提督のコメント:ノーベルの遺言によってできた賞なのに、本人が生きている内に自分で特許を取ってどうするんですか。


・如月の答え 『コン×××』

 提督のコメント:※健全な駆逐艦娘の子には刺激が強すぎるのでこの解答は自主規制の対象になりました。

440: 2015/02/22(日) 22:04:33.60 ID:a6TtdKJZ0
【スタンバイ】

 ―軽巡洋艦寮、夕張の部屋―

提督「提督だ」コンコン

夕張「はい?どうしました?」ガチャ

提督「この前のデュエルの約束、覚えているか?」

夕張「ああ、あれね。覚えてるけど?」

提督「今、丁度予定が何も入っていないんだ。今ならデュエルできる。やるか?」

夕張「…そうね。私も暇を持て余していたからね。いいわ、やってあげる」

提督「よし、じゃ俺の私室に」

夕張「あ、その前に明石さんのトコに行っていい?」

提督「?別に構わんけど」

夕張「あ、それと中庭に来てね。じゃ、後で」タタタ

提督「?何で中庭?」


 ―数分後、中庭―

夕張「お待たせー!」タタタ

提督「お―何だその両手に抱えているの」

夕張「え?デュエルディスクだけど」

提督「何でそんなものを持ってるんだよ!」

夕張「明石さんに作ってくれない?って頼んだら、作ってくれたのよ」

提督「アイツに作れないものは無いのか…?」

夕張「ま、今はいいじゃないそんな事。はいよ」ポイッ

提督「投げるなよ…(形状とデザインはオリジナルか…)」パシッ

夕張「じゃ、腕に装着してと」ガチャ

提督「よっと…すごい本格的だな…」ガシャ

夕張「このスイッチを押すと…お、展開した」ヴィン、ガシャコン

提督「うぉ、すげぇ…」ヴィン、ガシャコン

夕張「これで準備完了。でも、ただ戦うだけじゃ面白くないから、罰ゲームでもつけましょうか」

提督「そうだな。じゃ、俺が勝ったら、間宮さんのスイーツを奢ってもらう」

夕張「いいわ。じゃ私が勝ったら…一緒に出掛けてくれない?」

提督「ん?そのぐらいなら別に…(というか…普通に頼んでくれたらいいのに…)」

夕張「よーし、じゃ、始めましょう!」

提督「おお、久々のデュエルだし、楽しむか!」


提督&夕張「デュエル!!」

提督 LP4000

夕張 LP4000


【続く】※あまり長くしてもアレなので、ライフはアニメと同じ4000にします。

441: 2015/02/22(日) 22:19:27.33 ID:a6TtdKJZ0
【デュエル①】※地文あり、2レス以上続きます。また、※付きのカードは>>1のオリジナルです。

 ―Turn1―

提督「先攻は貰うぞ」

夕張「いいわよ。分かってると思うけど、新ルールで先攻ドローはできないわよ」

提督「分かってるって。…ところでこれって、マジでソリットビジョンが出てくるの?」

夕張「さあ?どうかしらね」

提督「くっ、しらばっくれやがって…。まあいいや、俺は手札から、≪カラクリ無双 八壱八(ハイパー)≫を召喚!」パシッ

 提督がディスクの置くべき場所にカードを置くと、中庭の地面に閃光が走り、モンスターが出現する。

八壱八「」ズン

 カラクリ無双 八壱八 ATK2100 ☆×4

提督「うぉ、マジで出てきた…明石の奴すげぇな…」

夕張(それにしても…いきなり攻撃力2100のモンスターを出してくるなんて…)

提督「じゃ、俺はカードを2枚伏せてターンエンド」

 今度は中庭の地面に、カードの裏面が現れる。


 ―Turn2―

夕張「私のターン、ドロー!」カシュ

夕張「私は手札から、≪※BA(ブレイブアームズ)‐サーチ・プレーン≫を召喚!」パシッ

 今度は夕張の近くの地面から閃光が走り、緑を基調とする円盤が出現した。

 BA‐サーチ・プレーン ATK1400 ☆×4

提督("ブレイブ・アームズ"?聞いた事が無い…)

夕張「このモンスターの召喚に成功した時、相手フィールドにセットされている魔法・罠カード1枚を手札に戻す!」

 夕張がそう宣言すると、"サーチ・プレーン"の前面のガラスから紫色の閃光が迸り、提督のセットされているカードに直撃する。

すると、そのカードは霧散してしまう。

443: 2015/02/22(日) 22:31:39.08 ID:a6TtdKJZ0
提督(チッ…≪攻撃の無力化≫を戻された…)


BA‐サーチ・プレーン
レベル×4 ATK1400 DEF1500 属性風 種族機械
効果
①:このカードは攻撃できない。
②:このカードが召喚に成功した時、相手の魔法&罠ゾーンのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主の手札に戻す。


提督「だけど、そのモンスターの攻撃力は1400。俺の"八壱八"の攻撃力2100には及ばないぞ?」

夕張「これでもかしら?私は装備魔法、≪※ブレイブ・ウィング≫を"サーチ・プレーン"に装備!」

 三角形の羽のようなものが"サーチ・プレーン"の脇に接続される。

夕張「≪ブレイブ・ウィング≫は"BA"モンスターにしか装備できないけど、装備モンスターの攻撃できない効果を無効にし、

   攻撃力を800アップさせる!」


ブレイブ・ウィング
装備魔法
風属性「BA」モンスターにのみ装備可能。
①:装備モンスターの「攻撃できない効果」を無効にする。
②:装備モンスターの攻撃力は800アップする。


BA‐サーチ・プレーン ATK1400→2200

夕張「これで"サーチ・プレーン"の攻撃力が"八壱八"を上回ったわ」

カラクリ無双 八壱八 ATK2100

夕張「"サーチ・プレーン"で、"八壱八"を攻撃!」

 "サーチ・プレーン"の前面のガラスからイナズマが走り、"八壱八"に向かう。

444: 2015/02/22(日) 22:45:31.76 ID:a6TtdKJZ0
提督「≪カラクリ無双 八壱八≫の効果発動!」

夕張「え!?」

提督「攻撃対象の≪カラクリ無双 八壱八≫は攻撃対象に選択された場合、自身を守備表示にする!」

 提督が宣言すると、"八壱八"はしゃがみ、胸の前で腕を交差させる。

 カラクリ無双 八壱八 ATK2100→DEF1100

夕張「それでも守備力は1100!このまま押し通すわ!」

提督「さらに罠(トラップ)発動!≪カラクリ屋敷≫!」

 提督がそう言うと、今度は提督のフィールドにセットされているカードが表になる。

提督「このカードは、自分フィールドの"カラクリ"モンスターの表示形式が変更された時、フィールド上のカードを1枚破壊する。

   俺は、≪BA‐サーチ・プレーン≫を破壊!」

 ≪カラクリ屋敷≫のカードから黄色の波動が生み出され、"サーチ・プレーン"を≪ブレイブ・ウィング≫ごと粉砕した。

夕張「く…っ。私はカードを1枚伏せて、ターンエンド…」ジャキ


 ―Turn3―

提督「俺のターン、ドロー!」シャッ

提督(よし、来た!)

提督「俺は魔法(マジック)カード、≪借カラクリ蔵≫を発動!」シュッ

提督「このカードは、自分フィールドの"カラクリ"1体を選択し、デッキからレベル4以下の"カラクリ"1体を手札に加え、

   選択したモンスターを守備表示にする。俺は、"八壱八"を選択!」

提督「そしてデッキから≪カラクリ小町 弐弐四(ニニシ)≫を手札に加え、"八壱八"を攻撃表示にする」

 カラクリ無双 八壱八 DEF1100→ATK2100

 するとしゃがんでいた"八壱八"が立ち上がり、再び仁王立ちの姿勢になる。

445: 2015/02/22(日) 23:01:55.93 ID:a6TtdKJZ0
提督「そして、手札に加えたチューナーモンスター、≪カラクリ小町 弐弐四≫を召喚!」ピシッ

 カラクリ小町 弐弐四 ATK0 ☆×3

弐弐四「フフフ…」ガチャン

夕張(チューナー?って事は…)

提督「そして、"弐弐四"の効果発動!このカードがフィールド上に存在する場合、1ターンに1度だけ、自分はもう一度、

   "カラクリ"を通常召喚できる。俺は手札から、レベル4のチューナーモンスター、≪カラクリ守衛 参壱参(サイサン)≫

   を召喚!」

 カラクリ守衛 参壱参 ATK600 ☆×4

参壱参「ウォゥ」ガシャン

夕張「まずい…」

提督「俺はレベル4の"八壱八"に、レベル4の"参壱参"をチューニング!」バッ

夕張「やっぱりね!」

 提督が腕を上げてそう宣言すると、"参壱三"の体が透けて、その中から4つの小さな光の玉が現れる。その玉がはじけると、

緑色の輪が4つ連なって現れる。

 そしてその輪の中に、"八壱八"が通される。

 そして、一筋の閃光が、緑の輪もろとも包み込む。

提督「シンクロ召喚!現れろ、レベル8!≪カラクリ大将軍 無零怒(ブレイド)≫!!」

 そして現れたのは、重厚な鎧に身をまとった巨大なカラクリ人形だった。

無零怒「ヌン!」

 カラクリ大将軍 無零怒 ATK2800 ☆×8

夕張「これがシンクロ召喚…」

提督「チューナー以外のモンスターのレベルとチューナーのレベルを足して、そのレベルの合計のシンクロモンスターを、

   召喚する。それが、シンクロ召喚だ」

446: 2015/02/22(日) 23:14:45.62 ID:a6TtdKJZ0
提督「"無零怒"の効果発動!このカードがシンクロ召喚に成功した時、デッキから"カラクリ"を1体特殊召喚できる!」

夕張「な、何ですって!?」

提督「俺はデッキから、レベル5の≪カラクリ忍者 七七四九(ナナシック)≫を特殊召喚!」

七七四九「フンッ!」

 カラクリ忍者 七七四九 ATK2200 ☆×5

提督「さらに俺は、レベル5の"七七四九"にレベル3の"弐弐四"をチューニング!」

 再び閃光が走る。

提督「シンクロ召喚!現れろ、レベル8!≪カラクリ大将軍 無零怒≫!!」

無零怒「ヌン!」

 カラクリ大将軍 無零怒 ATK2800 ☆×8

提督「再び"無零怒"の効果発動!デッキから、もう一体の"七七四九"を特殊召喚!」

七七四九「フンッ!」

 カラクリ忍者 七七四九 ATK2200 ☆×5

夕張「一気に3体もの上級モンスターを…すごい」

提督「この大量展開が"カラクリ"シリーズの醍醐味さ。さあ、バトルだ!"無零怒"で、夕張にダイレクトアタック!」

 "無零怒"の剣が、夕張めがけて振り下ろされる。だが―

夕張「罠発動!≪※ブレイブ・スクランブル≫!!このカードは、ダイレクトアタックを受ける時に発動できる!

   手札から"BA"モンスター1体を守備表示で特殊召喚し、攻撃対象をそのモンスターに変更する!」


ブレイブ・スクランブル
通常罠
「ブレイブ・スクランブル」は1ターンに1枚しか発動できない。
①:相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。手札から「BA」モンスター1体を守備表示で特殊召喚し、
攻撃対象をそのモンスターに移し替えてダメージ計算を行う。またこの効果で特殊召喚したモンスターは、
このターンのみ、2回まで戦闘では破壊されない。


夕張「手札から、≪※BA‐ソニック・ウィング≫を守備表示で特殊召喚!」

 そして現れたのは、白い戦闘機のようなモノだった。

 BA‐ソニック・ウィング DEF2000 ☆×4

447: 2015/02/22(日) 23:25:13.04 ID:a6TtdKJZ0
夕張「"ソニック・ウィング"は特殊召喚に成功した時、1枚カードをドローできる!」


BA‐ソニック・ウィング
レベル×4 ATK1600 DEF2000 属性風 種族機械
効果
「BA‐ソニック・ウィング」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードは攻撃できない。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから1枚ドローする。


 "無零怒"の剣と"ソニック・ウィング"の装甲がぶつかり合い、火花が散る。だが、"ソニック・ウィング"は砕けなかった。

夕張「≪ブレイブ・スクランブル≫の効果で特殊召喚したモンスターはこのターン、2回まで戦闘では破壊されない!」

提督「ならば、"七七四九"で"ソニック・ウィング"に攻撃!」

 今度は"七七四九"が、持っていた歯車のような手裏剣を投げる。"ソニック・ウィング"に直撃したが、装甲が跳ね返す。

提督「これでどうだ!もう1体の"無零怒"で、"ソニック・ウィング"を攻撃!」

 別の"無零怒"の剣が"ソニック・ウィング"の装甲にめり込み、そのまま両断した。

 そして、爆発を起こす。衝撃波は、ソリットビジョンであるが、それでも迫力があった。

夕張「ん…っ!」

提督「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ。さあ、次はお前が攻める番だぞ?」

夕張(なんとかしのぎ切ったか…。でも、確かに、次はこっちから攻める番よ…!)

 夕張は、手札の1枚のカードを見ながらニヤリと笑った。


【続く】

454: 2015/02/23(月) 21:50:22.15 ID:0TeMXCKh0
【デュエル②】

 ―Turn4―

夕張「私のターン、ドロー!」シャッ

提督(さあ、どう出てくる?)

夕張「私は手札から、≪※BA‐サプライヤー・ウィング≫を召喚!」

 夕張が召喚したのは、長い翼を持つ戦闘機だった。

 BA‐サプライヤー・ウィング ATK1000 ☆×4

提督(攻撃力たった1000?何か仕掛ける気か…)

夕張「このカードが召喚に成功した時、自分のフィールドにほかのカードが無い場合、墓地から風属性の『BA』モンスターを2体まで、

   効果を無効にして特殊召喚できる!」


BA‐サプライヤー・ウィング
レベル×4 ATK1000 DEF1500 属性風 種族機械
効果
①:このカードは攻撃できない。
②:このカードが召喚に成功した時、自分フィールドにこのカード以外のカードが存在しない場合、
墓地の風属性「BA」モンスターを2体まで対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。


夕張「私は墓地から、"サーチ・プレーン"と"ソニック・ウィング"を特殊召喚!」

 夕張がそう言うと、地面に円が出現し、その円の中心から2体のモンスターが出現する。

 BA‐サーチ・プレーン ATK1400 ☆×4

 BA‐ソニック・ウィング ATK1600 ☆×4

提督「同じレベルのモンスターが3体…まさか」

夕張「そうよ、私はレベル4の"サーチ・プレーン"、"ソニック・ウィング"、"サプライヤー・ウィング"の3体で、オーバーレイ!」

 夕張が言うと、3体のモンスターが緑色の光包まれ、天へと向かう。

 すると今度は、フィールドに銀河のような渦が出現し、3つの緑色の光が吸い込まれる。

夕張「3体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!」

 そして、渦の中心から光の柱が突き出される。

455: 2015/02/23(月) 22:06:34.62 ID:0TeMXCKh0
 そして、光の柱が消えた後に出現したのは、巨大な鳥のようなものだった。長いくちばし、大きな翼、細い脚。しかしその全てが装甲に包まれている。

夕張「現れろ、ランク4!≪※BA‐フルアーマード・フェニックス≫!!」

フェニックス「クオオオオオオオオオ!」

 BA‐フルアーマード・フェニックス ATK500 ★×4

提督「エクシーズ召喚…」

夕張「同じレベルのモンスターを揃えてその上に重ねてモンスターを召喚する。それがエクシーズ召喚よ」

提督「そしてそのエクシーズモンスターは、素材としたモンスターをオーバーレイ・ユニットとして力を発揮できる。しかも、

   レベルではなくランクを持つ」

 確かに、"フルアーマード・フェニックス"の周りを漂うように、緑色の光の玉がグルグル回っている。それがオーバーレイ・ユニットだ。

提督「だが攻撃力はたった500。それじゃ、俺のどのモンスターの攻撃力にも届かないぜ?」

 カラクリ大将軍 無零怒 ATK2800

 カラクリ忍者 七七四九 ATK2200

 カラクリ大将軍 無零怒 ATK2800

夕張「"フルアーマード・フェニックス"の効果発動!1ターンに1度、オーバーレイ・ユニットを任意の数だけ取り除き、ターン終了時まで、

   "フルアーマード・フェニックス"の攻撃力を、取り除いたオーバーレイ・ユニット1つにつき1000ポイントアップさせる!」

提督「何!?」


BA‐フルアーマード・フェニックス
ランク×4 ATK500 DEF1000 属性風 種族機械
エクシーズ/効果
風属性レベル4「BA」モンスター×3
「BA‐フルアーマード・フェニックス」の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードは攻撃できない。
②:このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。
③:自分メインフェイズに1度、このカードのX素材を任意の数だけ取り除いて発動できる。
ターン終了時まで、このカードの攻撃力は取り除いたX素材の数×1000アップする。

夕張「私は3つ全てのオーバーレイ・ユニットを取り除く!これにより、"フルアーマード・フェニックス"の攻撃力は3000ポイントアップ!」

フェニックス「キオオオオオオオオオオオ!!」

 BA‐フルアーマード・フェニックス ATK500→3500

提督「だが、"BA"シリーズは自分で攻撃できないはず!なのに、攻撃力を上げてどうする!」

夕張「私は装備魔法≪※マルチ・アタック・ウィング≫を"フルアーマード・フェニックス"に装備!」カチャ

 すると、"フルアーマード・フェニックス"の翼が光に包まれる。

456: 2015/02/23(月) 22:23:47.54 ID:0TeMXCKh0
夕張「この装備カードの効果で、装備した"BA"モンスターは攻撃できるようになり、相手の全てのモンスターに攻撃できる!」

提督「な…っ!?」


マルチ・アタック・ウィング
装備魔法
風属性「BA」モンスターにのみ装備可能。
①:装備モンスターの「攻撃できない効果」を無効にする。
②:装備モンスターは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。


夕張「バトル!"フルアーマード・フェニックス"で、まずは"七七四九"に攻撃!」

提督「罠発動!」

夕張「無駄よ!"フルアーマード・フェニックス"が攻撃する時、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードが発動できないわ!」

提督「くそっ!」

 夕張が腕を上げて宣言すると、"フルアーマード・フェニックス"が空へ向けて飛び、高度をつけると"七七四九"目がけて急降下してくる。

提督「"七七四九"の効果発動!このカードが攻撃対象に選択された場合、表示形式を変更する!」

 カラクリ忍者 七七四九 ATK2200→DEF1700

 "七七四九"がしゃがんで腕を胸の前で交差させる。

提督「さらに、"無零怒"の効果発動!1ターンに1度、自分フィールドの"カラクリ"モンスターの表示形式が変更された時、

   カードを1枚ドローする!"無零怒"は2体いるから、俺は2枚ドロー!」

そして数秒後、"フルアーマード・フェニックス"が突っ込み、爆発を起こす。

提督「ぐっ…!」

夕張「まだまだぁ!"フルアーマード・フェニックス"で、2体の"無零怒"に攻撃!」

 そう宣言すると、"フルアーマード・フェニックス"は高度を再び上げてまた"無零怒"に向かって突っ込む。

 一気に2体の"無零怒"が砕かれ、爆発を起こす。そして提督は後ろに吹き飛ばされる。

提督「ぐあああああ…っ!」ドザザッ

提督 LP4000→2600 手札×2

夕張「私はカードを1枚伏せて、ターンエンド。そしてこの時、"フルアーマード・フェニックス"の攻撃力も元に戻る」

 BA‐フルアーマード・フェニックス ATK3500→500

夕張「形勢逆転、ね」

提督「そうだな…」

夕張「次は貴方が、本気を見せてもらう番よ」

提督「ああ、見せてやるよ」

457: 2015/02/23(月) 22:33:18.65 ID:0TeMXCKh0
 ―Turn5―

提督「俺のターン、ドロー!」シャッ

提督「…俺も、お前と同じ手を使う事にするよ」

夕張「?」

提督「俺は魔法カード≪※カラクリの増援≫を発動!墓地からレベル4以上の"カラクリモンスター2体を、攻撃力と守備力を0にし効果を無効にして、

   守備表示で特殊召喚する!」


カラクリの増援
通常魔法
「カラクリの増援」は1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合、自分の墓地のレベル4以上の「カラクリ」モンスター2体を対象として発動できる。
そのモンスター2体を自分フィールドに表側守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、
攻撃力・守備力は0になる。また、このカードを発動するターン、自分はモンスターを通常召喚できない。


提督「俺は墓地から、"無零怒"を2体特殊召喚する!」

夕張「何ですって…!?」

 提督の足元に円が広がり、その中から2体の"無零怒"が出現する。

 カラクリ大将軍 無零怒×2 DEF0 ☆×8

夕張「せっかく倒したのに、もう復活するの…?」

提督「だが、お前の相手はコイツじゃない。さっきはできなかったが、今ならできる!俺はレベル8の"無零怒"2体でオーバーレイ!」

 今度は"無零怒"がオレンジ色の光に包まれ、天へと向かう。

 そして、提督の足元に渦が出現し、その中に吸い込まていく。

提督「2体の機械族モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!」

 そしてやはり、渦の中心から光の柱が飛び出る。

458: 2015/02/23(月) 22:44:45.08 ID:0TeMXCKh0
提督「出でよ、ランク8!≪※カラクリ大名 早米慈(サベイジ)≫!!」

 現れたのは、時代劇の大名のような着物を着たからくり人形だった。"早米慈"は低く唸り声を上げる・

 カラクリ大名 早米慈 ATK2700 ★×8

夕張「提督もエクシーズ召喚を…」

提督「"早米慈"の効果発動!このカードがエクシーズ召喚に成功した時、デッキから"カラクリを特殊召喚できる!」


カラクリ大名 早米慈
ランク×8 ATK2700 DEF1800 属性地 種族機械
エクシーズ/効果
機械族レベル8モンスター×2
「カラクリ大名 早米慈」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがX召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「カラクリ」モンスター1体を特殊召喚する。
②:自分フィールドの「カラクリ」モンスターの表示形式が変更された時、このカードのX素材を1つ取り除き、
相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、自分は1枚ドローする。


提督「俺は、レベル3の≪カラクリ参謀 弐四八(ニシバチ)≫を守備表示で特殊召喚!」

 カラクリ参謀 弐四八 DEF1600 ☆×3

提督「"弐四八"の効果発動!このカードが特殊召喚に成功した時、フィールドのモンスター1体の表示形式を変更する。俺は、

   "弐四八"自身の表示形式を変更!」

 カラクリ参謀 弐四八 DEF1600→ATK500

夕張「わざわざ特殊召喚したモンスターの表示形式を変更…?」

提督「さらに、"早米慈"の効果発動!自分フィールドの"カラクリ"の表示形式が変更された時、オーバーレイ・ユニットを1つ取り除く事で、

   相手フィールドのカード1枚を破壊する!」

夕張「何!?」

提督「俺は、"フルアーマード・フェニックス"を破壊!」

 提督が"フルアーマード・フェニックス"を指さすと、"フルアーマード・フェニックス"は突然爆発をした。

夕張「きゃあっ!?」

459: 2015/02/23(月) 22:59:54.96 ID:0TeMXCKh0
提督「さらに"早米慈"の効果で、俺は1枚ドロー!」シャッ

提督「これでお前のフィールドにはもうモンスターがいない。また、形勢逆転、だな」

夕張「く…」

提督「ここでケリをつける!俺は魔法カード、≪カラクリ大暴走≫を発動!」パシィッ

提督「このカードの効果で、自分フィールドの"カラクリ"1体の効果をターン終了時まで無効にし、その攻撃力を1000アップさせる!俺は、

   このカードを"弐四八"に対して発動!」

 カラクリ参謀 弐四八 ATK500→1500

提督「バトル!まずは"弐四八"でダイレクトアタック!」

 宣言するや否や、"弐四八"が腕を前に出し、その前から波動が出現する。その波動をもろに受けた夕張は、後ろに仰け反る。

夕張「クッ…!」

夕張 LP4000→2500 手札×0

提督「これで終わりだ。"早米慈"でダイレクトアタック!」

夕張(ここで使うしかない!)

夕張「カウンター罠発動!≪※ブレイブ・リフレクター≫!相手モンスターの直接攻撃宣言時、墓地の"BA"モンスターを全て除外して発動!

   攻撃モンスターを破壊し、その攻撃力分のダメージを相手に与える!」


ブレイブ・リフレクター
カウンター罠
①:相手モンスターの直接攻撃宣言時、自分の墓地の「BA」モンスターを全てゲームから除外して発動できる。
その相手攻撃モンスターのを破壊し、その攻撃力分のダメージを相手に与える。


夕張「これであなたの"早米慈"を破壊し、その攻撃力2700のダメージを提督に与えるわ!」

提督「…俺がお前の伏せカードを警戒していないとでも思ったのか?」

夕張「何ですって?」

 夕張は怪訝な顔をする。そして、"早米慈"は突然爆発し、その衝撃は提督にもろに直撃する。

 だが―

461: 2015/02/23(月) 23:10:12.85 ID:0TeMXCKh0
提督「速攻魔法≪※カラクリ鏡≫を発動!自分フィールドの"カラクリ"モンスター1体をリリースし、自分への効果ダメージを反射する!」


カラクリ鏡
速攻魔法
「カラクリ鏡」は1ターンに1枚しか発動できない。
①:相手が自分にダメージを与えるカードの効果を発動した場合に、自分フィールドの「カラクリ」モンスター1体をリリースして発動できる。
自分の代わりに相手がそのダメージを受ける。

夕張「な…っ!?」

提督「"弐四八"をリリースして、俺が受ける2700のダメージを、お前に返してやる!」

 提督がそう言うと、衝撃が吸収され、その吸収された衝撃が夕張に向かう。

 夕張にはその衝撃を受け止める術もなく、その衝撃をもろに受けて後ろに吹き飛ばされた。

夕張「きゃああああああああああああああッ!」

夕張 LP2500→0 手札×0

提督 WIN!!

 提督が勝ったことを知らせる画面が表示されると、ソリットビジョンが全て霧散する。

 そして夕張がゆっくりと起き上ると、提督が近づいてきた。

提督「俺の勝ちだ」

夕張「残念だけど、そのようね」

提督「じゃ、約束通り間宮さんのスイーツを奢ってもらうぞ」

夕張「分かったわ…」

提督「後…お前が勝ったら俺と出かけたいっていうの…、俺はいつでもいいんだけど、な」

夕張「え…っ!?」

提督「ま、その話は後でいいか。さ、間宮さんトコに行くぞ」

夕張「ええええ…?」

 最後の会話は、そっけなかった。


【END】

468: 2015/02/24(火) 21:58:06.17 ID:+c0LkBXY0
【明石の科学は】

 ―万屋・明石―

提督「お前ってホント何でも作れるんだな」

明石「どうしたんですか?急に」

提督「いやお前、このまえ夕張にデュエルディスク造ってくれって頼まれたんだろ?」

明石「ええ。私は、夕張さんの説明とアニメに出てきたそれを見て、再現してみただけです」

提督「まさかソリットビジョンまで再現するなんて…お前の技術力には驚かされっぱなしだよ」

明石「それほどでもありませんよ」

提督「いや、ホント凄いよお前。艦娘の修復はもちろんだけど、駆逐艦連中の前でピタ○ラ装置を組み上げるし、"ほんやく○ンニャク"みたいなの作るし、

   ヲ級Flagshipが来た時にアイツにつけたチョーカー型爆弾を作ったのもお前だし、挙句にあのクオリティのデュエルディスクを作ったときたんだから」

明石「そんなに褒めてもアイテムはあげませんよ?」

提督「ありゃ残念」

明石「当たり前です」

提督「逆にさ、お前が作れないものってあるの?」

明石「そうですねぇ……タイムマシンは作れないことは無いですし…」

提督「作れちゃうのか…」

明石「あ、"どこ○もドア"とか"地球破○爆弾"とか!」

提督「それは逆に作っちゃダメだ」


【END】

469: 2015/02/24(火) 22:23:08.03 ID:+c0LkBXY0
【NGワード】

 ―夜、居酒屋・鳳翔―

提督「こんばんはー」

鳳翔「あら、いらっしゃい。今日はどなたと?」

ヲ級「こんばんはー!」←人語マスター済み

提督「ヲ級が小腹が空いたって言うから、『俺が鳳翔さんの店に行くところだから一緒に来るか?』って聞いたら―」

ヲ級「私居酒屋初めて!だからすっごく楽しみだったの!」

鳳翔「あら、そうでしたか。では、コチラの席どうぞ」

提督「ありがとうございます」ガタッ

ヲ級「失礼しまーす」ガガッ

鳳翔「こちらお通しです」コトッ

提督「ん?肉じゃが?珍しいですね」

ヲ級「肉じゃが?」

提督「何か昔の海軍のシェフがビーフシチューを作ろうとしたら偶然できてしまったのがこの肉じゃが、だと言われているが」

ヲ級「へー、知らなんだー」

提督「しかし、珍しいですね。お通しが肉じゃがなんて」

鳳翔「ええ、今日の肉じゃがは、自分で言うのもなんですが良い出来でしたので、出してみる事にしたんです」

提督「そうですか…では一口…」パク

ヲ級「いっただっきまーす!」パクッ

提督「…うん、美味しいです。出汁が具材に浸み込んでいて、柔らかくて、美味しいです」

ヲ級「ホント、美味しー!」

鳳翔「ありがとうございます」

提督「やはりおふくろの味って感じですね…」

ヲ級「でも私は、"おばあちゃんの"味って感じがするなー」

鳳翔「…"おばあちゃん"?」ピキッ

提督(あ、ヤバッ…)

ヲ級「?どうしたの?鳳翔さん?」

鳳翔「い、いや…なななな何でもございいいませんにょ?」

提督(必氏に怒りをこらえている…。それは比較的新入りのヲ級だからか…。古参組が言ったら、出禁は確実だろうけど…)

 ちなみに後で提督が、

提督「"おばあちゃん"って言うワードに敏感なのは、まだ若いって言う証拠ですよ!鳳翔さん肌綺麗ですし、可愛いですし、十二分に若いですって!」

 そう言うと鳳翔は顔を紅くしてしまった。


【END】

470: 2015/02/24(火) 22:45:51.20 ID:+c0LkBXY0
【ティータイム】

 ―昼、執務室―

金剛「Hey,テートクー!ティータイムにするネー!」

提督「断る!」

金剛「Why!?何故デスか!?」

提督「だって、まだ書類が片付いてねぇんだよ!秘書艦のお前も手伝え!」

金剛「ですけどテートク、イギリス人たるもの、決まった時間に紅茶を飲むのは当然の事デース」

提督「ここは日本だし、俺は日本人だ。ティータイムは書類が全部片付いた後な」

金剛「クッ、テートクのDaemon(デーモン:鬼)!Devil(デビル:悪魔)!Brute(ブルート:人でなし)!」

提督「なんでそこまで言われなきゃならないんだ」

金剛(テートク、いつもよりイラついている?普段は私の誘いに普通に乗ってくれるのに…それは何でショウカ…)

金剛(そう言えば、テートクは朝から書類を書いているし…もしかして、書類を書いてばっかりでイライラしているんじゃ…)

金剛(それならば、外でティータイムにすることにしまショウ。そうすれば、リフレッシュにもなりますしネ!)

金剛「テートク!」

提督「何だ?ティータイムなら書類が終わったら―」

金剛「外で紅茶を飲むネー!」

提督「書類を片付けるって言わなかったか!?」ギロッ

金剛「ひっ…」

提督「まったくお前は紅茶紅茶と…!他の言葉を知らないのかよ…」

金剛「…ごめんねテートク…私は、テートクがイライラしているからリフレッシュさせようとして…」

提督「…っ……そこまで考えて…俺の方こそゴメン。確かにちょっとイライラしていたんだ…それを金剛に当たるなんて…本当にごめん」

金剛「…じゃ、紅茶飲む?」

提督「書類が終わった後、な?」

金剛「…ハイ」

 その後に飲んだ紅茶は、いつもと同じ銘柄だったけど、少し違った味がした。


【END】

471: 2015/02/24(火) 22:56:57.55 ID:+c0LkBXY0
【第1回・艦娘知識試験~採点~その15】

ジャンル:英語

問15.『次の英文を日本語に訳せ。

    My dream is to be a firefighter.』


・金剛の答え 『私の夢は消防士になる事だ。』

 提督のコメント:その通りです。"to be a~"で「~になりたい」という意味の英語になります。よく使う表現なので覚えておきましょう。


・夕張の答え 『私の夢は炎の格闘士になる事だ。』

 提督のコメント:"firefighter"で「消防士」と言う意味です。しかし、"炎の格闘士って何かカッコいいですね。


・漣の答え 『私の答えは金剛さんと同じでいいです。』

 提督のコメント:その発想は無かった。

478: 2015/02/25(水) 21:48:44.08 ID:R9wxBUjW0
【掃除】

 ―執務室―

加賀「失礼します。提督」

提督「やあ加賀、どうしたんだ?」パタパタ

加賀「この前の演習の報告書を…って、提督は何をなさっているんですか?」

提督「見りゃわかるだろ、掃除だよ」ゴシゴシ

加賀「それは見ればわかりますが、なぜ今?」

提督「いや、机に座ってふと周りを見てみたら、ホコリとかが溜まってるし窓も汚れていたから掃除するか、って思って」ウィィィン

加賀「そうですか…」

提督「ま、一時の気の迷いってヤツだよ」

加賀「…そう言えば提督、例の書類は書き上げたのですか?」

提督「…………」スッ

加賀「何故目を逸らすのですか。まさか、まだ終わっていないんですか?」

提督「…ご名答」

加賀「…まだ書類も書き上げていないのに身の回りの掃除ですか。いい身分ですね」

提督「いや俺提督だから比較的身分良いけど…」

加賀「そんな屁理屈は結構です」

提督「いやでもさ、何かこう、書類を書いていると何か無性に掃除がしたくなる時ってない?」

加賀「…まあ、ありますけど」

提督「俺はそれと同じ衝動に駆り立てられたんだよ」

加賀「ですけど、書類は今書いてください。私も手伝いますから」

提督「わー加賀ありがとー、愛してるぜー」

加賀「そんな薄っぺらい告白など要りません。さ、早く書類を書いてしまいましょう」

提督「はいはい」

加賀(愛してるって…愛してるって…うわぁぁぁぁ…///)

提督「…加賀、筆が進んでないぞ」


【END】

479: 2015/02/25(水) 22:02:00.11 ID:R9wxBUjW0
 【アドバイス】

 ―執務室―

ジリリリリリン

提督「はい、南関東ブロック第参鎮守府提督です」

??『もしもし?俺、○○だけど』

提督「おお、お前か。どうしたんだ?」

??『いや俺さ、近畿ブロックの第弐鎮守府で提督をする事になったんよ』

提督「え、マジで!?おめでとう!」

近畿第弐鎮守府提督(以下弐督)『ああ、着任したのは二ヶ月ぐらい前なんだけどさ、バタバタしてたから電話するのが遅れちゃったんだよ」

提督「しかし驚きだな、お前が提督になるなんて…」

弐督『いや、そう言う話は後にして、今日はお前に聞きたい事があるんだよ』

提督「何だ?」

弐督『南西諸島沖の沖ノ島海域ってあるじゃん?あの攻略するのがめっちゃ難しいヤツ』

提督「あーあそこか…俺も苦労させられたもんだよ…ははは」

弐督『お前あそこ攻略するのにどんぐらいかかった?』

提督「大体半月ぐらいかな…」

弐督『うげ…そんなにかかるのか…』

提督「まさか、お前そこに出撃するのか?」

弐督『うん』

提督「二ヶ月でそこまで海域を拡張するとは…すごいな」

弐督『そこでさ、色々アドバイスとかない?あの、魔の沖ノ島海域攻略についての』

提督「そうだな…近代化改修とか錬度とか装備とかのアドバイスしかできないけど…」

弐督『それでも十分。何かない?』

提督「そうだな、まずは―」

 ―数分後―

弐督『分かった。ありがとな。参考にしてみるよ』

提督「どういたしまして。あそこは一発で攻略するのは難しいからな。気をつけろよ」

弐督『おう。じゃ、また機会があったら会おうぜー』

提督「ああ、じゃあな」


 ―数日後、執務室―

弐督『俺、沖ノ島海域一発でクリアしたぜー!はっはっはー!』

提督「ファッ!?」


【END】

480: 2015/02/25(水) 22:16:16.12 ID:R9wxBUjW0
【将棋】>>2レス続きます

 ―夕方、執務室―

コンコン

提督「はい、どうぞ」

長月「失礼するぞ、司令官」ガチャ

提督「長月か。どうした?珍しいな」

長月「司令官よ、将棋を指した事はあるか?」

提督「将棋?あるけど」

長月「一局、してくれないか?」

提督「…何で?」

長月「他の睦月型達に聞いてみたら、誰もルールを知らないと言ってな。知っていそうな戦艦や空母の先輩達は演習をやっているし…」

提督(そりゃイマドキの女の子が将棋のルールを知ってるって事は少ないだろ…)

提督「まあ、俺でいいなら。書類も片付いたところだし」

長月「それはよかった。将棋のセットが娯楽室にあるから行こう」

提督「ああ」


 ―娯楽室―

提督「誰もいないな…」

長月「…まあ、その方が都合がいい。あっちのテーブルでやろう」

提督「ああ」

提督("都合がいい"…?)

長月「駒は既にセットしてある。さ、提督、始めよう」

提督「分かった。俺は後手でいいから」

長月「では私は先手だな」

パチッ

481: 2015/02/25(水) 22:36:40.98 ID:R9wxBUjW0
 ―十数分後―

長月「…なあ司令官」パチ

提督「ん?何だ?」パチッ

長月「私は、女の子に見えるだろうか」パチ

提督「…急にどうした」パチ

長月「いや、他の駆逐艦の子から、私は口調とか思考とかが男らしいとか大人っぽいとか言われることが多々あってな…。だから私は、性格や口調が、

   今このままでいいのかと不安に思ったんだ」

提督「…まあ確かに、勝気な性格、男勝りな口調、強気なところはあまり女の子らしくはないな…」

長月「なら、やっぱり…」

提督「だけど長月は、今の自分が嫌いか?」

長月「…急になんだ」

提督「いいから答えてみな?」

長月「……そんなに嫌いじゃない」

提督「なら、今のままでいたほうがいい?」

長月「………?」

提督「自分の性格とかをまるっと変えたら、変えた後に元の性格の方が色々やりやすかったって実感するものだよ。その性格だからこそ、

   今自分の周りにいる皆と過ごすことができるんだってな。例えばの話だど、お前が自分の男らしく大人っぽい性格を変えたいと考えて、

   今より限りなく女の子に近い口調や性格になったとしたら、その新しい自分をお前は受け入れられるか?」

長月「……多分、無理だと思う…」

提督「それなら、今のままでいいじゃないか。自分が好きなスタイルで生きていけばいいじゃないか」

長月「…ああ、そうだな」パチ

提督「分かった。よっ、王手」パチン

長月「あっ…!」

提督「俺の勝ちだな」ニヤッ

長月「くっ……。…司令官…話を聞いてくれてありがとう」ニコッ

提督「お、おう…」キュン

提督(やべぇ…長月のにっこりとした笑顔…すごい可愛かった…そして女の子っぽかった…)


【END】

482: 2015/02/25(水) 22:53:10.20 ID:R9wxBUjW0
【第1回・艦娘知識試験~採点~その16】

ジャンル:文学

問16.『小説家・太宰治の中編小説で、1948年に雑誌「展望」に全三話の連載小説として発表された作品の名前は何か』


・長月の答え 『人間失格』

 提督のコメント:正解です。他にも太宰治の作品には、『斜陽』、『走れメロス』などがあります。これらも合わせて覚えると良いでしょう。


・皐月の答え 『メロス失格』

 提督のコメント:メロスがレースで不正を犯したみたいですね。


・鈴谷の答え 『提督失格』

 提督のコメント:なぜ私が批判されるんですか。

483: 2015/02/25(水) 23:01:43.11 ID:R9wxBUjW0
【一日1人、キャラ紹介】

≪金剛≫

金剛型戦艦一番艦。イギリスからの帰国子女で、英語は堪能だが日本語は少し至らないところもある。提督LOVE勢の筆頭で、提督の為なら氏んでもいいと、

割と本気で考えている。料理の腕はいい方だが、着任時に振舞ったスープカレーが不味かったという評価のせいでヘコみ、以降あまり料理を作らなくなる。

戦闘の腕は確かで、装甲の厚い戦艦相手でも怯まずにあっさりと倒すほど。提督への想いが暴走すると、誰にも止められなくなる。

好きな言葉は『明日は明日の風が吹く』。

488: 2015/02/26(木) 21:47:11.07 ID:uUm+z/FE0
【実話②】

 ―執務室―

提督「じゃ、第一遠征艦隊旗艦・千歳、この遠征を頼む」スッ

千歳「分かりました。では、もし大成功をすれば≪居酒屋・鳳翔≫で一杯奢るっていう約束、覚えておいてくださいね」

提督「そんな約束をした覚えはないが」

千歳「では今言いましたから、覚えておいてくださいね」

提督「ちっ…分かったよ」

千歳「では遠征内容の確認を…って、この遠征でいいんですか?」

提督「ん?それで合ってるはずだけど」

千歳「は、はい。分かりました」

提督「じゃ、そこに書いてあるメンバーに集合をかけて、準備ができ次第行ってきてくれ。見送りたいんだけど、書類が多くて…」

千歳「了解しました。それでは行ってきます。書類の方、頑張ってくださいね」

バタン


 ―数十分後―

提督「そろそろ、千歳の遠征部隊が出発する頃だよな」

ヴン←部屋のディスプレイに遠征残り時間が表示される音

提督「お、丁度出発するところか」


[第二艦隊・艦隊名『第一遠征艦隊』遠征残り時間:残り06:00:00]


提督「…あれ?確か囮機動部隊支援作戦って確か12時間だったはずじゃ…」

提督「この辺に旗艦に渡すはずの遠征の書類が…」バサバサ

提督「…やべ…渡した1枚ズレてた…!通信!」

ポチッ

提督「千歳!千歳!戻ってくれ!遠征任務間違えた!」

千歳『ええッ!?』


 ―数分後―

[遠征 失敗!]

千歳「すみませんでした…」

提督「いや…今回は俺が悪い」

 申し訳なかったのでこの後千歳に一杯奢った。


【END】

490: 2015/02/26(木) 22:06:30.05 ID:uUm+z/FE0
【お国柄】>>2レス続きます

 ―東部オリョール海―

リットリオ「へー。綺麗な海だなー。すぐにでも泳ぎたいよ」

ビスマルク「何言ってんのよ。もうすぐ敵の領域よ。気を引き締めなさい」

リットリオ「はーい」

ビスマルク(何か気が抜けてるのよね…このイタリアの娘…)

翔鶴「敵艦隊発見!距離、10000!」

リットリオ「へぇっ!?あわわ…もうすぐじゃない…」

ビスマルク「ちっ…だから気を引き締めなさいと…私の後ろに居なさい!」

リットリオ「ありがとー、ビス子!」

ビスマルク「ビス子言うな!」

ズッドォン

ビスマルク「な…っ!?」

瑞鶴「どうやら…敵艦載機の攻撃ね…。2人とも大丈夫?」

ビスマルク「私は何とか…それよりリットリオは…!?」

リットリオ「うわああああああ!助けてぇ!助けてぇ!」ビェェェェェン

ビスマルク「」

リットリオ「何でもするから撃たないでぇ!攻撃しないでぇ!うわぁぁぁぁぁぁ!びええええええん!」シロハタフリフリ

翔鶴「」

瑞鶴「」

491: 2015/02/26(木) 22:07:48.32 ID:uUm+z/FE0
 ―鎮守府側艦隊より約10000m先、深海棲艦側―

軽空母ヌ級「艦載機カラノ映像ダト、何カ泣キ叫ンデ白旗振ッテル艦娘ガイル…」

重巡リ級「エ?ソレッテ一般人?艦娘トモアロウ者ガ戦場デ命乞イナドスルハズガナイデショウシ…」

戦艦ル級「ダケド、艦娘デナケレバ海ノ上ヲ移動スル事ハデキナイハズ…」

輸送ワ級「モシカシテ、艦娘ノ装備ヲ付ケテ海ヲ移動スル事ヲ可能トシタ一般人カモ…」

軽空母ヌ級「ソウダトシタラ、イクラ私達デモ、泣イテ助ケヲ求メル一般人を攻撃スルナンテ、良心ガ痛ムシ…」

重巡リ級「…見逃ス?」

戦艦ル級「…ソウシマショウカ」

輸送ワ級「ジャ、ササット去リマスカ」


 ―鎮守府側艦隊―

リットリオ「うわぁぁぁぁぁ…ひぃぃぃぃぃぃぃ…」

バルルルルルル

翔鶴「あ…敵艦載機と敵艦隊がなんか退いていく…」

瑞鶴「ええー…それって、この泣きわめくリットリオを可哀想に思っての事かしら…?」

ビスマルク「まったく…ほら、いつまでも泣いてないで立ちなさい。敵はいなくなったわよ」

リットリオ「ふぇ…ホント?」

ビスマルク「ホントよホント」

リットリオ「やったぁ!じゃ、泳ごうよ!敵もいなくなったんだし!」

ビスマルク「アホ!」ベシッ

リットリオ「あたっ!」


【END】

493: 2015/02/26(木) 22:24:14.91 ID:uUm+z/FE0
【ハズレ】

 ―工廠―

提督「明石ー、また大型建造頼むわ」

明石「また伊401さんですか?」

提督「その通りだ。当面の間大型建造の目的はシオイだからな」

明石「凝りませんねー」

提督「まあ、資材には若干の余裕があるし、大型建造は1週間に一回だから、何とかなるよ」

明石「まあ、資材枯渇危機なんて私は御免ですからね。ボーキが無くなった日には、空母の方達が餓氏してしまいますよ」

提督「分かってるって。資材は燃料4000、弾薬と鋼材が6000ずつに、ボーキサイトは2000で。あ、今回は開発資材を1にしてくれ」

明石「分かりました。では妖精さん、資材を練成炉にお願いします」

工廠妖精「サーイェッサー!」ビシッ

ガラガラ

工廠妖精「準備完了!」

明石「分かりました…それでは、レッツラゴー!」パチン


[建造時間:残り00:16:58]


提督&明石&工廠妖精「」

提督「……明石…」

明石「……はい?」

提督「…伊401って、17分で建造できるんだっけ?」

明石「…残念ですが、3時間20分です」

提督「……ハズレかぁ…ま、来た事が無い奴だからいいか…」

工廠妖精「残念だったね、提督さん!」ポン

提督「うるせぇ」


 ―十数分後―

まるゆ「初めまして…まるゆ、着任しました。え?聞いていないって…そんなぁ!」

提督&明石&工廠妖精「」キュン

まるゆ「え…?あの、隊長?明石さん?妖精さん?」

提督&明石&工廠妖精(この子は大切にしてあげよう…)


【END】

494: 2015/02/26(木) 22:37:39.96 ID:uUm+z/FE0
【第1回・艦娘知識試験~採点~その17】

ジャンル:心理テスト

問17.『あなたが無人島に1人で行く時に、何か一つだけ持っていけるとしたら何を持っていきますか?

                     ※この問題はよほど奇妙な答えを書かない限り正解とする』


・ビスマルクの答え 『サバイバルグッズ』

 提督のコメント:この答えは最も無難ですが、このような答えを書いた場合はユーモアが欠けている人だそうです。

         貴女もユーモア性を取り込んでみてはどうでしょうか?


・陸奥の答え 『ライター』

 提督のコメント:オイルが切れた後の事も考えておくとよいでしょう。ただ、爆発は起こさないでくださいね。


・大井の答え 『北上さん』

 提督のコメント:『1人で』と問題文に書いたはずですが。


※この問題で不正解になったのは大井、比叡、千代田、山城でした。なぜ不正解だったかはお察しください。

495: 2015/02/26(木) 22:43:01.95 ID:uUm+z/FE0
【一日1人、キャラ紹介】

≪ビスマルク≫

ビスマルク級戦艦一番艦。ドイツからやってきた艦娘で、ドイツ人らしく規律に厳しい上、色々合理的なところがある。お酒が大好きで、飲む量は隼鷹並み。

部屋は常に整理整頓されている。料理はできるが、全て"素材で食え"的な出来なので他の艦娘はあまりビスマルクの料理を好まない。サムライやニンジャ等、

日本の文化に興味津々。イタリアの艦娘リットリオが来てからは何かと彼女の尻拭いや世話を焼く羽目になる事が多い。

好きな言葉は『謹厳実直』。

496: 2015/02/26(木) 22:44:49.73 ID:uUm+z/FE0
今日はここまでにします。また明日、投下していきます。

次回:【艦これ】提督「この平和な鎮守府の日常」【その6】

引用: 【艦これ】提督「この平和な鎮守府の日常」