334: ◆nuIhuWaZTs 2015/09/03(木) 22:21:28.69 ID:BYvaaz/AO


キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったでござるwww」3学期【前編】


頃すべきか殺さないべきか、二つの意見に分かれ、それぞれが衝突し、全力で戦った暗殺サバイバルが終わり
1月一杯は殺せんせーを救うという事に全力を注ぐ事にした僕らは
教室で、殺せんせーを救う方法を話し合っている真っ最中だった




暗殺教室 21 (ジャンプコミックスDIGITAL)

335: 2015/09/03(木) 22:28:57.34 ID:BYvaaz/AO
教室にて.........





竹林「普通に考えてみよう 各国首脳は…本当に先生を頃す事しか考えてないのかな?
僕は違うと思う だって本来の目標は地球を救う事なんだから
殺せんせーを頃す以外の方法で爆発しないようにできるなら….......それも立派な選択肢になるはずだ
頃す研究と平行で........…必ず少しは助ける研究も進めてるはず そしてその研究は…氏神だった頃の殺せんせーが知ってた内容より進んでるはずだ
それを皆で探ってみないか?」


烏間「..........おそらくそれは無理だ このタコを作った研究組織は…....月の爆発以降その責任を問われ先進各国に研究のデータと主導権を譲り渡した
今では…......各国トップの科学機関が研究を分担し、地球を救う国際プロジェクトチームを形成している
当然プロジェクトの情報は全て最高機密、研究内容を君等が知るのは至難だろう」


律「プロジェクトのデータベースに侵入しました」


烏間「何ぃッッッッッ!!!???」


律「オンラインで繋がっているCPUなら大体侵入できます、この1年........…いっぱい機能拡張(べんきょう)しましたから」


渚「律….........!!」





336: 2015/09/03(木) 22:43:45.45 ID:BYvaaz/AO





律「ピピピ........」


杉野「…......すげぇ!!世界中でやってる研究項目と研究スケジュールが全部わかる!!」


律「........…ただ、具体的内容は機密保護が厳重すぎて分かりません 研究の核心に関わる情報はほぼ全てオフライン
最重要情報のやり取りに至っては….......専用回線すら使われた形跡がありません」


中村「じゃあこいつら核心情報はどうやって伝えてるの?」


殺せんせー「要するに手渡しです、人の手で直接厳重に管理したメモリを運ぶ 原始的な方法ですが最も情報を盗まれにくい」


前原「….......で、肝心の殺せんせーを救う研究はやってんのかよ?」


不破「タイトルを見れば大体の内容は察しがつくね、えーと…......ほとんどが頃す研究ばっかだな」ピッ ピッ


不破「.............!!」


前原「どーしたんだ 不破?」


不破「これ!! 今、研究中でそれらしいのはこれしかない!!アメリカ班の研究!!」





不破「触手細胞の老化分裂に伴う反物質の破滅的連鎖発生の抑止に関する検証実験!!
最終結果サンプルは1月25日 ISSより帰還予定…..........?」





337: 2015/09/03(木) 22:48:22.51 ID:BYvaaz/AO





片岡「ISSって.............」










生徒たち「こ...........国際宇宙ステーション!!??」





338: 2015/09/03(木) 22:53:48.75 ID:BYvaaz/AO





村松「そんなとこで研究してやがったのか…........」


奥田「あっ…......ありえます!!無重力や真空じゃないとできない研究も多いっていうし….......それに….....その......…万が一大爆発するような研究をしていたとしても….......宇宙空間の方が被害が小さい!!」


木村「…........で、その研究結果は地球に帰ったらすぐ分かんのかよ?烏間先生がリミットにした今月中によ」


烏間「….......おそらく結論がどちらにせよ 末端の君等にすぐに伝わる可能性は低い
機密の多い最先端技術を含むデータだし、地球を救えるほどの情報なら…...
......すぐには渡さず外交の材料に使うかもしれん」


烏間「厳しい事を言うようだが、上にとって君等は末端の暗殺者の一派に過ぎない、状況によっては最後まで君等に情報は来ない」


原「........…それじゃ最悪の場合…......私達は先生を救えるかどうかも分からないまま モヤモヤした気持ちのまま3月まで暗殺を続けろと?」


烏間「…...........」





339: 2015/09/03(木) 22:58:39.58 ID:BYvaaz/AO





カルマ「烏間先生、結果はどうあれ、俺等は暗殺やめないよ、けど半端な気持ちで殺りたくない」


カルマ「救う方法がもしあればまず救うし無ければ無いで皆も腹を決められる............でしょ渚?」


渚「…........うん、クラスの大事な目標だもんね」


カルマ「だから今、はっきりと知りたいんだ 卒業まで堂々と暗殺を続ける為に」





340: 2015/09/03(木) 23:05:51.83 ID:BYvaaz/AO





烏間「むむ...............」


殺せんせー「烏間先生、席を外してもらえませんか?」


烏間「?」


殺せんせー「(ここからの話は.........…あなたの責任問題になりかねない)」


烏間「…............?」ガララ- パタン





341: 2015/09/03(木) 23:15:18.37 ID:BYvaaz/AO





殺せんせー「….......さて、つまり君達の望みはこうですね
宇宙から戻ったデータがアメリカに渡る前に........…ちょっと盗み見させて欲しいと」


生徒たち「............」コクン


ころせんせー「しかし研究スケジュールにはこうもあります
『研究データを積んだ帰還船は太平洋上に着水 万一ターゲットの超生物に奪取されるのを防ぐ為に….......帰還船ごと開封せずに研究施設に搬入する』............と
とても賢い警戒体勢です、先生あまり重い物は持てませんから…......5トンの帰還船を金庫がわりにされると盗みようがありません」


生徒たち「...............」


殺せんせー「そこでです!!近々これが打ち上げられるのを知っていますか!?」タブレット サッ!


寺坂「?」


イトナ「!!」





殺せんせー「日本で開発中の….........有人宇宙往還船の実証試験機です」





342: 2015/09/03(木) 23:21:57.67 ID:BYvaaz/AO





岡野「有人!?日本の技術で人間なんて飛ばせんの?」


殺せんせー「それだけの技術信頼度は充分あります、先生の影響で開発を早めたかもしれませんねぇ
モニター付きのダミー人形を実際に座らせてロケットで打ち上げ、生命維持に問題が無いかを計測し
軌道上でISSとドッキング、補給物資を下ろし荷物を積んで地球へ帰還する計画です」


殺せんせー「この日本の宇宙船がISSに着くのは当のアメリカの実験データがISSを離れる3日前です」





殺せんせー「もしもこの時、ダミー人形ではなく本物の人間が乗っていたら?」





生徒たち「...............!!」


竹林「…........まさか」


カルマ「….......はっ、うちの先生やっぱ頭おかしーわ」





殺せんせー「そう!!暗殺教室!!季節はずれの自由研究テーマ!!」





343: 2015/09/03(木) 23:23:27.99 ID:BYvaaz/AO










『宇宙ステーションをハイジャックして実験データを盗んでみよう!!!!』











345: 2015/09/03(木) 23:30:21.06 ID:BYvaaz/AO





生徒たち「…........」


杉野「マ…......マジか….........」


キモオタ「(ちょwww何この急展開wwwぶっ飛びすぎワロスwwwどうした松井www)」





こうしてE組の前代未聞の自由研究が始まった
もちろん色々恐いけど…........ワクワクもしていた
殺せんせーの手引きだから安心感もけっこうあった
なによりやっぱり….......皆で一丸で取り組む時間が楽しかった
色んな迷いも忘れられた





350: 2015/09/04(金) 22:55:24.21 ID:jFcbzbxXO
そして、昼休み..........





キモオタ「(..........いやぁ、しかし.......まさかいきなり舞台が学校から宇宙になるとは...........)」バリバリ ボリボリ


キモオタ「(でも、確かにぶっ飛んだ展開でツッコミどころ満載でござるが......この世界に長い間いて、慣れたせいか、妙に納得している自分がいる.........)」ムシャムシャモグモグ


キモオタ「(まぁ、マッハ20で動ける超生物が担任の先生をやっている世界だ........今更そんな事考えるのは野暮というものか............)」バリボリバリボリ


矢田「キモオタくん」


キモオタ「おお 矢田殿!」


矢田「キモオタ君またお昼ごはんお菓子だけなの?」


キモオタ「左様www拙者にとってお菓子と性欲は酸素のようなものwwwないと氏んでしまうでござるからなwww」


矢田「そんなのダメだよ!毎日お菓子だけじゃ絶対体に悪いよ!」


キモオタ「確かに、否定はできんでござる..........」シュン.....


矢田「それでね........その............えっとね...........///」





矢田「私、今日 お弁当作ってきたの.......たまにはちゃんとした物食べてもらわないとアレだから.........その..........よかったら食べて.........///」ス....





352: 2015/09/04(金) 23:13:36.77 ID:jFcbzbxXO





キモオタ「!!.........これを拙者に........!?」


矢田「うん.........///」





前原「ヒューヒュー!!愛妻弁当じゃねえかぁ!!」


矢田「ちょ.......愛妻って........///」


岡島「くそぉ!!羨ましいぞおキモオタァァァァァ!!!!」ハナヂドバドバ!!


イトナ「矢田 桃花の.........作った弁当.........」ハナヂドバドバ!!





キモオタ「かたじけない......!!かたじけない.........!!」


矢田「えっと........最初の一口、二口ぐらいは私が食べさせてあげるね..........///」モジモジ.....





岡島「ちくしょぉぉぉぉぉ!!!!!俺とお前は一生非リア充同盟を組んだ仲じゃねぇのかよぉぉぉぉぉぉ!!!!」ドババババババ!!!!





矢田「はい、あーん...........///」スッ.....





キモオタ「ちょwwwやべwwwwうま杉ワロスwww」バクバクムシャムシャモグモグ!!!!!





矢田「!?」





353: 2015/09/04(金) 23:32:04.28 ID:jFcbzbxXO





キモオタ「うまうまwwwさすが家庭科女子2位www本当に矢田殿は女子力の塊でござるなぁwwww将来矢田殿と結婚する男は果報者でござるなwww」バクバクムシャムシャガツガツ!!!!


矢田「..............」


キモオタ「うひょおwwwこのおにぎりwww矢田殿の手で握られたって事は矢田殿の成分が微量ながらも付着しているという事wwwつまり拙者は今、矢田殿を食べているも同然wwwたまらんwww」バクバクムシャムシャモグモグガツガツドピュドピュ!!!!


矢田「...............」フルフル.....


キモオタ「ふぅwwwご馳走様、矢田殿wwww非常に美味でござったwwwだがしかし、足りない部分を強いて言うなれば、隠し味に矢田殿の母乳が入ってなかったことだけでござるよwwwwコポォwww」ゲェェェップ!!


矢田「...............」プルプル.....


キモオタ「おろ?どうしたでござるか 矢田殿?急に喋らなくなったがwww」





バチィンッ!!!!





キモオタ「コポォ!!!!」ドサッ


矢田「キモオタくんのバカ!!!!もう作ってあげない!!!!」プイッ!!ガララー バタン!!


キモオタ「コポォ.......拙者 何か怒らすような事をしたでござるかな........?」


全員「したから怒ってんだよ!!!!」





354: 2015/09/05(土) 00:47:55.04 ID:bn74nJO3O





矢田「(まったく!!キモオタくんはどうしていつもああなの!!)」プンスカ!!


矢田「(口を開けばすぐエOチな事や下品な事ばっかり言うし!!デリカシーゼロだし!!バカでマヌケで変Oで私の一番嫌いなタイプなはずなのに............なのに...........)」





矢田「..........どうして好きになっちゃったんだろ............///」ボソ.....





358: 2015/09/06(日) 22:27:03.63 ID:oQzsbxxdO





矢田「...............」


『将来矢田殿と結婚する男は果報者でござるなwww』


矢田「どうしてあんな事言うの.......キモオタくんからしてみれば私は異性じゃなくて妹みたいな感じなのかな.........6つも離れてたらしょうがないよね.............」





矢田「..........」グス......グス.......





矢田「キモオタくんのバカ.........バカァ..........」ポロ ポロ.....




キモオタくんが私だけを見てるわけじゃないことはわかってる.........みんなに平等だってことはわかってる...........


わかってるのに..........


涙が止まらないよ...........人を好きになるのってこんなに辛いことなの...........?




どうして好きになっちゃったの..........?




胸が苦しいよ...........助けて............





359: 2015/09/06(日) 22:29:29.51 ID:oQzsbxxdO










「見つけたでござる!ここにいたでござるかぁ 矢田殿!」ドスドス!










360: 2015/09/06(日) 23:06:25.33 ID:oQzsbxxdO





矢田「...........!!」バッ!


キモオタ「...........矢田殿、どうして後ろを向くでござるか.........?」ヒョコッ


矢田「.............!」


いやだ.........見ないでよ.........見られたら、泣いてグシャグシャになってる顔が見られちゃう............


キモオタ「............矢田殿.......さっきはごめんよ...........拙者 あまりに矢田殿の弁当が美味いのと、矢田殿が拙者のために弁当を作ってくれた事が嬉しすぎて...........つい舞い上がって失礼な事を無意識に言ってしまった............」


矢田「.............!」


キモオタ「矢田殿.........本当にごめんよ.........それと ありがとう、ご馳走様、美味しかったでござる............」


矢田「.............!」ポロ ポロ


やめて.........やめてよ..........


キモオタ「その...........お願いでござる........拙者の事 嫌いにならないでくれ..........お詫びに今日の放課後、デパ地下で高級プリンを奢るでござるから..........」


優しくしないでよ.............これ以上優しくされたら........涙が出ちゃうじゃん........


矢田「う.......うぅ.........」グス....ヒグ.....


キモオタ「矢田殿.......泣いてるでござるか.........?ごめんよ......本当にごめんよ..........」


ギュッ.....!


キモオタ「矢田殿.........!」


矢田「うわぁぁぁぁん!!バカァ!!キモオタくんのバカァ!!」ポロ ポロ





私は、キモオタくんが嫌い


純粋なその優しさで私をこんなに苦しめるキモオタくんが嫌い、大っ嫌い





キモオタ「矢田殿.........また、弁当作ってくれぬでござるか..........?また.......矢田殿が作ってくれた弁当が食べたい.........今度はちゃんと.......矢田殿の思いやりも噛み締めて.........」


矢田「................!」グス....


矢田「今度は..........ちゃんと私に食べさせてね........」


キモオタ「うひょぉぉぉぉ!!!!ありがとうございますぅ!!!!ありがとうございますぅぅぅぅぅ!!!!」ドピュ ドピュ!!





でも やっぱり、そんなキモオタくんが 私は好き





362: 2015/09/06(日) 23:54:49.57 ID:oQzsbxxdO
そして放課後.........





倉橋「オタりんオタりん♪」


キモオタ「ん?倉橋殿、どうしたでござるか?」


倉橋「今週の土曜日 私と桃花ちゃんと一緒にお買い物いこっ♪」


キモオタ「買い物?」


倉橋「うん♪私と桃花ちゃんは宇宙センターの人達の注意を引きつけて そのスキに木村ちゃんを管制室に潜入させる役割でしょ?だから 可愛い服を買わなきゃね♪」


キモオタ「それって拙者が行ってもなんの役にも立たないんじゃ.......拙者 おなごの服など選べないし..........」


倉橋「いいからいいから♪オタりんも来るのっ♪」


キモオタ「よしよし、わかったでござるよ でも ただついていくだけでござるが、それでもいいでござるか?」


倉橋「うん♪」


キモオタ「あわよくば試着室を覗きにいって抜いてもいいでござるか?」


倉橋「それはダメっ!」


キモオタ「はいはい........わかりましたでござる......」シュン.....


倉橋「こら!『はい』は一回でしょ〜?」プンスカ!


キモオタ「は〜い」


倉橋「よろしい♪」ニッコリ!


キモオタ「(最近、さらに自分のペースに持っていくのが上手くなってるでござるなぁ...........)」





363: 2015/09/07(月) 00:04:18.03 ID:Xxzzxo+ZO
そして土曜日..........椚ヶ丘駅にて.........





矢田「キモオタくん、遅いね〜」


倉橋「うん、ちゃんとお昼の12時に椚ヶ丘駅に集合って言ったのに〜」


矢田「ひょっとして寝坊しちゃってるのかな〜、キモオタくん 基本 休みの日は1日を食っちゃ寝で過ごすし」


倉橋「ねぇ?私達で校舎まで迎えに行ってみようよ」


矢田「そうだね 行ってみよっか」





「ねぇねぇ、お姉ちゃんたち〜?」





矢田 倉橋「...........!?」





364: 2015/09/07(月) 00:28:03.54 ID:Xxzzxo+ZO





DQN達「君達 今暇ぁ〜?」ゾロゾロ


DQN2「暇なら俺らとカラオケ行かね?」ゾロゾロ


倉橋「桃花ちゃん.........」


矢田「.........ごめんなさい、私達 これから友達を迎えに行くんです、だから..........」


モミッ


矢田「きゃあっ!?」


DQN3「うひょ〜柔らけぇ〜wwwおっOいでかwww」モミモミ


矢田「やっやめてください!! いや.........!!」


DQN4「ちょwwwこの娘めっさいい匂いするんですけどwwwたまらんわぁwww」クンクン


倉橋「やめて........やめてよぉ..........」





通行人達「まぁあの子達 不良に絡まれてるわよ」「あれだけ可愛いけりゃなぁ」「可哀想に.......お前助けにいけよ」「嫌だよ怖いよ」ヒソヒソ





DQN達「ホラホラッいいから嫌がってねぇでこっち来いよ!!」グイッ!!


倉橋「いやぁっ!!助けてぇ!!オタりん!!」


DQN「オタりん?あぁ多分これから迎えに行こうとしてたお友達の事か........お友達に会いたかったらまず俺らの相手をしようね〜 www」グイッ


矢田「(暗殺の訓練をしてても大人の男の人の力には勝てない.........キモオタくん........助けて.........!!)」





365: 2015/09/07(月) 00:38:45.35 ID:Xxzzxo+ZO










ドス.....ドス.......





DQN達「!?.......なんだ......この音.........?」





ドス........ドス.........





矢田 倉橋「................!」





ドスン.........ドスン...........





DQN達「.............!!」





ド ス ン...........ド ス ン





ズズゥゥゥンンン............!!










キモオタ「................」










DQN「な.........なんだ このデブ.........!?」





366: 2015/09/07(月) 00:48:40.82 ID:Xxzzxo+ZO





矢田「キモオタくん!!」


倉橋「オタりん!!」





キモオタ「..................」


DQN「おい、おっさん 俺らに喧嘩売ってんのかよ?あぁん?」ゾロゾロ


キモオタ「..................」


DQN2「文句があんならやってやるぞコラ」


キモオタ「.................」


DQN3「なんか喋れやゴラァ!!!!」


DQN4「頃すぞオラァッッッッ!!!!」


キモオタ「.................」















キモオタ「...............」スゥ......















キモオタ「びぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!!!!!!!」





DQN達「!!??」ビクゥッ!!





367: 2015/09/07(月) 01:02:50.51 ID:Xxzzxo+ZO





キモオタ「びぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!おぎゃぁぁぁぁぁん!!!!このお兄ちゃんたちがいじめるぅぅぅぅぅぅ!!!!」


DQN達「ちょ!!おい!!やめろ!!泣くな!!」オロオロ


キモオタ「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!ぐぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!怖いよぅ!!!!怖いよぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」ジョボジョボボボロロロロロロロロ





通行人達「まぁ、あの人達 ニートを泣かせてるわ」「なんてひどいのかしらねぇ」「ママー、おじさんが泣いてるー」「見ちゃいけません!」ヒソヒソ.....





DQN達「.....ちょ.......マジで頼むから泣くのだけはやめてくれ...........」


キモオタ「ぎょぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!ぶふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!!」ブリッブリュブリュブチッミチミチ!!


DQN達「やめろよぉ............もうやめてくれよぉ..............」


キモオタ「あぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!ぐはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!」ドピュルルルルルルルル


DQN達「う..........うぅ..........」グズッ.....





DQN達「びぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!このおじさんが泣き止んでくれなぃぃぃぃぃ!!!!!びぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!」ジョボジョババジョボロロロロロロロロ





DQN達「うわぁぁぁぁぁぁん!!!!!ママァ!!!!」ダダッ!!





373: 2015/09/07(月) 21:04:33.79 ID:Xxzzxo+ZO





キモオタ「ふぅ..........なんとか追っ払えたでござるな.........最近 苦手だったDQNの扱いにも慣れてきたでござるなぁ」





通行人達「」ヒソヒソ.....





キモオタ「あ...........二人とも.........すまなかった..........助けるためとはいえ、恥ずかしい思いをさせてしまったでござる.......」


矢田「ううん、恥ずかしくなんかなかったよ すっごく素敵だった」ニコッ!


キモオタ「え.............?」


矢田「私、暴力とか争い事とかが苦手だから、誰も傷つけないでその場を丸く収める事ができるキモオタくんの事を恥ずかしいなんて思わないし、むしろかっこいいとしか思わないよ♪」ニコッ!


倉橋「そーそ♪オタりんかっこよかったもん♪」ニコッ!


矢田 倉橋「ねー♪」


キモオタ「二人ともぉ..........」ジィン.....!





警察「見つけたぞ!!貴様が女子児童を誘拐しようとし、公共の場で泣き叫んでいると通報のあった男だな!?誘拐容疑と迷惑防止条例違反の疑いで逮捕する!!」」ガシャン!!


キモオタ「びぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!」ブリュッブリリリリビチビチミチッビチャビチャブッププッブチャチャ!!


矢田 倉橋「.............」





384: 2015/09/09(水) 16:32:40.22 ID:jEsp3AoqO
デパートにて.........





キモオタ「ふぅ〜、お二人が無実を証明してくれたおかげで助かったでござるwww」


矢田「もう!キモオタくん なんで遅刻したの?怖かったんだからね」プンスカ!


キモオタ「面目無いwww毎朝の日課に一発抜くのでござるが今日は珍しく遅漏気味で一射精に30分もかかってしまってwww」シコシコ!!


キモオタ「それはそうと なぜ今日は二人の買い物に拙者も同行するのか理由を教えてもらえぬか?」


倉橋「えっとね〜 オタりんにも来てもらった理由はね、私達2人でオタりんの服を選んであげる為なんだ♪」


キモオタ「コポォ?」


矢田「私達が誕生日にあげたマフラーと手袋はつけてくれてるみたいだけど 相変わらず半袖のTシャツだから 季節外れだし寒そうだから キモオタくんにもかっこいい服を着てもらおうと思って♪」


キモオタ「え"ぇ"〜、やじゃやじゃ!!お着替えやぁじゃ!この服が好きなんだもん!5年間ぐらいずっとこれ一枚を着続けてきて愛着があるから脱ぎたくないもん!」


矢田「.........ひょっとして........5年間ずっと着続けてきて、一回も洗ってないの............?」


キモオタ「コポォwwwそんなの愚問でござるwww」プゥ〜ン


矢田 倉橋「」





矢田「今すぐ新しい服を買いに行こう!いや、買いに行かないとダメ!」グイッ!!


倉橋「ほら、オタりん早くこっち来て!」グイッ!!


キモオタ「コポォォォォォ!!」ズルズルズル





387: 2015/09/09(水) 18:05:04.18 ID:jEsp3AoqO





こうしてキモオタはこの後 約6時間 みっちり二人の買い物に付き合わされた

年頃のおしゃれ盛りの女の子が二人もいれば買い物の時間が長くなる事など周知の事実だが、それを踏まえても とにかく長い

齢21の、ましてや訓練以外 まともに運動した事のない肥満体型の成人男性が、齢わずか15の元気の有り余る少女たちに振り回される事は流石に体力的にきついものがあった





388: 2015/09/09(水) 18:17:43.38 ID:jEsp3AoqO
そして、倉橋家の前にて.........





倉橋「今日は楽しかったぁ♪い〜っぱいお買い物しちゃったね♪」ニコッ!


矢田「うん♪楽しかったね♪」ニコッ!


キモオタ「そうでござるな..........」グタ....


倉橋「じゃまたね♪桃花ちゃん♪オタりん♪」


桃花「バイバイ陽菜ちゃん♪また明日ね♪」


キモオタ「さらばでござるぅ.........」シナシナシナ.....





389: 2015/09/09(水) 18:37:45.18 ID:jEsp3AoqO
そして帰り道..........





キモオタ「ふぅ〜疲れた疲れたぁ.........一日で23回抜いた時よりも疲れたでござるぅ」


矢田「荷物も多いし、いっぱい歩き回ったからね」


キモオタ「さぁて、帰ったら風呂に入ってAVでも見ながらこないだビXチ先生からもらったビールを一杯ひっかけるでござるかな」


矢田「あ〜!未成年なのにお酒飲んだらいけないんだよ〜?」


キモオタ「忘れたでござるか?矢田殿ww
w拙者はもう21でござるよ」


矢田「でも今は皆と同じ15歳でしょ〜?体に悪いからダメ!」


キモオタ「そんなぁ〜(泣)はぁいお姉ちゃんwww」


矢田「私はキモオタ君のお姉ちゃんじゃないもーん!」





390: 2015/09/09(水) 19:59:58.75 ID:jEsp3AoqO





矢田「..........ねぇキモオタくん?」


キモオタ「ん?」


矢田「私には 病気がちな弟がいる事、知ってるよね?」


キモオタ「............うむ、知ってるでござるよ、なんでも 矢田殿がE組行きになった理由は弟者の看病をするために大事なテストをすっぽかしたからでござろう?テラ泣ける」グスッ


矢田「私 弟にね、キモオタくんの話をしたの、すごく面白くて優しくて一緒にいると楽しいクラスのヒーローなんだよって........もちろん暗殺の事は伏せてね」


キモオタ「そりゃ嬉しいでござるな」ニコッ!


矢田「そしたらすっごくキモオタくんに会いたがっちゃってね」


キモオタ「そうかそうか」ニコニコ!


矢田「弟は3月13日...........私達がこのクラスを卒業する日に手術を控えてるの.......でも、勇気が湧かなくて『手術を受けたくない』『怖い』って泣いてばかりいるの..........」


キモオタ「...............」


矢田「お願いキモオタくん........弟に会ってあげてくれないかな............?会いたがってる人が会いに来てくれるだけでも、弟にとってはそれが手術を受ける励みになるかもしれないし.........勇気にもなるかもしれないから...............」


キモオタ「.............そうか...........」


矢田「お願い..........」




キモオタ「.........うむ!心得た!
手術の前日までには必ず矢田殿の弟者に会いに行くでござる!手術を受ける勇気が湧かないのであれば、『湧かぬなら、
湧かせてみせよう その勇気!』なんてね!」ニコッ!




矢田「ホント!?会ってくれるの!?」パァァァ!!


キモオタ「うむ!約束でござるよ!」ニコッ!


矢田「ありがとう キモオタくん!」ギュッ!!


キモオタ「ゲヘヘwwwおっOいの感触がギン"モ"ヂィ"ィ"ィ"ィ"ィ"ィ"ィ"ィ!!!!」シコシコシコシコシコシコシコシコ


矢田「もう!キモオタくんキモいってばぁ!」バチィンッ!!


キモオタ「コポォwwwww」ドピュルルルルルルル!!





私が好きになったこの人はエOチでお下劣でお世辞にも顔がかっこいいとは言えないけど........でも


優しくて、頼りになって、かっこいい、私の中のイケメン..........


私、この人とずっと一緒にいたい........いつまでも いつまでも..........





391: 2015/09/09(水) 22:21:28.75 ID:jEsp3AoqO





こうして、E組の各々が、宇宙に行くための計画、訓練、準備を進めていき、日々は過ぎていった...........





殺せんせー「今回の計画は…......いかに相手の眼と耳と手足を乗っ取れるか
関係者の大半は暗殺と無関係な人達ですから….......あまり余計な迷惑をかけてもいけません、できますね?律さん」


律「お任せ下さい!!律の能力全てを使って宇宙までお連れします」ニコッ!!





392: 2015/09/09(水) 22:30:33.31 ID:jEsp3AoqO





そして決行の日、1月18日

殺せんせーの暗殺期限まで…........あと54日!!





393: 2015/09/09(水) 22:47:56.39 ID:jEsp3AoqO
宇宙センター前にて..........





生徒たち「それっ!!」「えいっ!!」「よっと!!」バウン!! バウン!!





キモオタ「トランポリンを利用して有刺鉄線を飛び越える作戦でござるかぁ..........てかwwwトランポリンで侵入できるとかザル過ぎwwwwワロスwwwISSwww」





前原「キモオター、早く来いよー」ヒソヒソ


寺坂「飛び越えてねぇの、後はテメーだけだぞ」ヒソヒソ


キモオタ「了解、拙者も飛び越えてそっち側に行くでござるよー」ヒソヒソ




キモオタ「さぁ!!キモオタ選手!!かっこよく助走をつけました!!」ドスドスドスドス!!





キモオタ「そして今!!ISSへとフライアウェ............」ダッ!!










バキッッッッ!!!!!










キモオタ「ちょwww嘘www壊れるとかwww」





生徒たち「...............」





397: 2015/09/10(木) 19:01:38.35 ID:xPj/j9KyO





磯貝「キモオタ、トランポリンはまだあるから落ち着いて飛んでも大丈夫だぞー」ヒソヒソ


キモオタ「わかったでござる!では気を取り直して..........!」





キモオタ「といや!!」バキッッ!!

キモオタ「きえいっ!!」メキッッ!!

キモオタ「ちぇすとぉ!!」グシャッッ!!





キモオタ「ハァ.........ハァ.............」





生徒たち「..................」










キモオタ「(し........侵入不可能!!??)」





398: 2015/09/10(木) 19:05:46.45 ID:xPj/j9KyO





生徒たち「なんってこった..........」


キモオタ「...........どうすれば...........」





.........カシ...........





キモオタ「ん..........?」





...........タカシ...........





キモオタ「(声...........?)」





399: 2015/09/10(木) 19:07:02.36 ID:xPj/j9KyO










???『たかし.............』










400: 2015/09/10(木) 19:18:23.01 ID:xPj/j9KyO





キモオタ「(...........!!........この声はひょっとして..............!!)」





片岡「キモオタくん、今から殺せんせーを呼んできてキモオタ君を抱きかかえて有刺鉄線を越えてもらうから待ってて」ヒソヒソ





キモオタ「.............あ、その必要はござらんよ、片岡殿」




片岡「え............?」





キモオタ「すまん 皆!拙者はちょいと別行動を取らせてもらうでござるよ、拙者が侵入したところで皆の足を引っ張るだけでござるから
皆はもう侵入しててくれ、では、健闘を祈るでござるよー!」ドスドスドスドス!





渚「あ!キモオタくん!」





杉野「どうしたんだ........キモオタのやつ..........」






401: 2015/09/10(木) 19:31:21.28 ID:xPj/j9KyO





???『できれば遠く、もっと遠く..
........私たちの会話が聞こえないほど誰もいない場所へ行ってくれ、伝えなければならない事がお前にあるんだ』


キモオタ「ハァ.......ハァ.........まさか、ここに来てこの声が聞けるとはな..........!」ドスドスドスドス!















キモオタ「拙者をこの世界に飛ばした者の声が聞こえるとは思わなんだ..........!」ドスドスドスドス!





402: 2015/09/10(木) 19:41:38.98 ID:xPj/j9KyO
一方 宇宙センター内では...........





矢田 倉橋「............」ヒョコッ





社員達「」ワイワイガヤガヤ





矢田 倉橋「...........」コクン





倉橋「わーすっごーい!!ここがロケット飛ばすとこじゃない?」


社員「!? こ、こらこら!!君達どーやってここまで入って来たんだ!?IDカードも持ってないだろ!!」


倉橋「見学したあと迷っちゃってさ〜♪」


矢田「おじさんの後ろついてきたらなんか着いた♪」


社員「いくらかわいくても入っちゃダメ!!関係者以外立入厳禁なの!!」


倉橋「え〜、発射ボタン押したい〜♪」コチョコチョ


社員「あははコラ くすぐってもダメなの!ちょっと警備さん!」


警備「はいはい」ニコニコ





木村「.............」スッ.......


木村「(ふーっ….......管制室さえ潜入できればこっちのモンだ.........皆パソコンの画面に食いついて周りが見えてないからな.
...........)」


社員達「」カタカタカタカタ.....


木村「(律、管制室内のパソコンだったらどれに仕込んでも良いんだよな)」ヒソヒソ


律「はい」ニコッ!


木村「(んじゃ、このパソコンに端末を挿し込んで..........と)」ガチャッ.....


「(挿したら即退散っと…....)」スッ.....





律「成功です、管制室のパソコンに遠隔操作ウィルスを侵入させました、以後は私の命令でも管制センターを動かせます」ニコッ!





403: 2015/09/10(木) 19:59:21.86 ID:xPj/j9KyO
その頃ロケット付近では...........





生徒たち「よっしゃ!!第1段階クリア!!」


律「ロケット付近のセキュリティを一時オフにします 警備態勢は大半が自動化されているので…......これで楽に発射台まで近付けます」


生徒たち「よし!行こう!」ダダッ!!





警備員たち「..............」キョロキョロ.....





片岡「…......さすがに根元には人が多いな..........気配を消して突破するよ!私に合わせて!」ヒソヒソ





生徒たち「..............」スゥッ........





警備員「あと8時間か 打ち上げ」


警備員2「そーね」





生徒たち「..............」サササッ!!





岡島「50mも階段で登んのかよ〜…....」ダダッ!!


岡野「まーまー、発射台なんて登れる機会滅多に無いよ」ダダッ!!


磯貝「殺せんせーは?」ダダッ!!


片岡「一足先に宇宙船の点検している」ダダッ!!


磯貝「下手に人間が点検するより念入りだろうな」ダダッ!!


片岡「事故ったら責任問題だしね」ダダッ!!


前原「自分の生氏がかかってる時にまだそこにビビってんのか」ダダッ!!





404: 2015/09/10(木) 20:15:07.58 ID:xPj/j9KyO
発射台にて.........





殺せんせー「管制室にはダミー人形の録画映像を流しておきます、今なら人間と入れ替えてもバレません」


村松「このダミー宇宙服まで着てやがる 脱がせて拝借しちまおうぜ」


殺せんせー「さて、これに乗って宇宙に行けるのは2名のみ、適性検査ではこの中の誰でも大丈夫でしたが…......行きたい人、手ェ上げて!!」


男子全員「はいっ!!」ババッ!!


中村「おーおー男子だねぇ」ニカッ!


殺せんせー「まだ一度も成功してない試験機ですが….....それでも乗りたい人!!」


男子生徒たち「..............」スッ.....


イトナ「..........それでも俺は乗りたい、ロケットなんてメカ好きにとっちゃ垂涎ものだ...........けど今回だけはゆずってやる」





イトナ「渚、カルマ、お前ら乗れ」





カルマ「はぁ?俺こういう他人頼みのリスキーな挑戦嫌なんだよね、寺坂とダミーを乗せりゃいいじゃん!!仮に落ちても損害ゼロだし」


寺坂「あァ!?」


片岡「挑発・戦闘のカルマと安心・暗殺の渚か、宇宙ステーションのハイジャックには良い人選かも」


磯貝「ん、俺等は金稼いで自力で乗るよ」


寺坂「テメーら2人があんだけガチで戦ったから….......俺等も1つにまとまってるんだろーが責任持って先頭切れや」


カルマ「................」


渚「カルマ行ってみようよ 卒業旅行、友達と宇宙行けたら最高だな」ニコッ!


カルマ「…........はいはい、わかったよ渚、そんな目で頼まれたら断ろうにも断れないからね」ハァ-.....





殺せんせー「決まりですね…........では他の皆さんはダミーを持って撤収の準備を!」





405: 2015/09/10(木) 20:32:21.16 ID:xPj/j9KyO
そして8時間後.........ロケット打ち上げまで後100秒を切っていた





『99、98、97、96』





生徒たち「.........大丈夫かなー............」


殺せんせー「設計図も機体も隅から隅までチェックしたし、律さんの力で管制室も完全に欺けている、間違いありませんよ」





『フライトモードオン』





その頃、ロケット内では...........


『10..........9..............8.............!!』


渚「….......なんかこーいう緊張 前にも2人で経験したよね」ドキドキ.....


『7...........6............!!』


カルマ「….....あー…....」ドキドキ.....


『5............4.............!!』


カルマ「…........でも、俺も渚もあの頃と少し変わったかもね」





『全システム準備完了!!』





『3.............2..............1...............!!』










『メインエンジン点火!!』





406: 2015/09/10(木) 20:35:06.20 ID:xPj/j9KyO









『発射!!!!!』










407: 2015/09/10(木) 20:38:12.76 ID:xPj/j9KyO





ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!!!!





渚「.............!!!!」


カルマ「...............!!!!」





409: 2015/09/10(木) 20:50:15.31 ID:xPj/j9KyO




渚「...............!!」


カルマ「アッハァ......!!G半端ねぇっ!!」


殺せんせー「にゅやッ!!さすがに速い!!」


渚 カルマ「...............!!」


渚「なんでついて来てんだよころせんせー!!」

殺せんせー「いやぁ….........つい心配になりまして、外壁にへばりついて来てしまいました!!」


殺せんせー「先生のデータを手に入れる事にこだわりすぎないように!!
それよりもせっかくの宇宙の旅を楽しんで下さい!!」


渚 カルマ「…............」


渚「….......殺せんせー、これだけは言っておきたいんだ、自分の命をとことん利用して僕等に学習の機会をくれる
それは本当にありがたいけど





渚「僕等にとってころせんせーの命は….......教材だけで終わるほど軽くはないよ」





殺せんせー「…........わかってます、嬉しいですよ」グッ.....


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!


バッッッ!!!!!


殺せんせー「(しまっ.........振り落とされた...........!!)」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!


殺せんせー「にゅやッ は….......速っ!!」





宇宙へ行くのに必要なロケットの速度は…..........マッハ23





この日、僕等は初めて…殺せんせーのスピードを上回った




ゴゴゴゴゴゴゴゴ.........





殺せんせー「.............」ホロ.....





410: 2015/09/10(木) 21:10:13.12 ID:xPj/j9KyO
その頃、誰もいない場所にて...........





キモオタ「...............!」


???『どうした?たかし』


キモオタ「あの雲を一直線に突き抜ける綺麗な噴射煙............ロケットが無事発射したか...........気をつけて 楽しんでくるでござるよ、渚氏、カルマ氏.......!」


???『なぜあの二人がロケットに乗っているとわかるんだ?』


キモオタ「んー..........なんとなくそんな気がしてな!」ニコッ!


???『そうか...........』





キモオタ「...........さて、ここなら誰もこないし、誰にも拙者らの会話が聞かれることはないでござるよ..........」


???『.............』


キモオタ「拙者を何のためにこの世界にいざなったのか、拙者に伝えなければならない事とは何か...........そして、お主が何者なのかを教えてはくれぬか.........?」





411: 2015/09/10(木) 21:16:38.81 ID:xPj/j9KyO





???『言われなくても、今から全てを話すさ..........いずれは話さなければならない事だから...........』スゥ......





キモオタ「...............!!」





そういうと、その声の主は キモオタの前にその姿を現した...........






キモオタ「そうか..........拙者をこの世界まで連れて来てくれたのはお前だったのか...............」






























キモオタ「..........ポリゴン」





416: 2015/09/10(木) 22:56:29.83 ID:xPj/j9KyO





キモオタ「.........正確には、幼い頃 おばあちゃんからもらった誕生日プレゼントのポリゴンのおもちゃ...........」





『いっけぇポリゴン!かっこいいぞー!それ、敵をやっつけろー!バンバーン!』


『どうだいたかし?気に入ってくれたかい?』ニコニコ


『うん!ポリゴンは今日から僕のお友達だよ!』ニコッ!!


『そうかそうか、そりゃその子も嬉しいだろうねぇ』ニコッ!



「まだ小学生になる前はよくお前と遊んでいたが、小学生になると同時にお前と遊ぶ事が少なくなった..........でも、おばあちゃんが氏んだ後も、おばあちゃんがくれた形見として、どこに行ったとしても手放す事のなかった.........おばあちゃんとの思い出の詰まった拙者の大事な宝物...........」


キモオタ「そのお前がなぜ、動いて喋っているのか.........不思議な気分でござるよ」


ポリゴン「........我々 ポリゴン族は 自分が選んだたった一人の人間を条件付きで一度だけ二次元の世界に送り込む義務がある............私が選んだたった一人の人間は、お前だ、たかし」


キモオタ「............何故、拙者を選んで、この世界に...........?」


ポリゴン「..........それは..........」





417: 2015/09/10(木) 22:58:17.83 ID:xPj/j9KyO










ポリゴン「辛かったからだ.........」










418: 2015/09/10(木) 23:28:26.18 ID:xPj/j9KyO





キモオタ「.........辛かった.........?」





ポリゴン「たかしは、小さい頃は よく私と一緒に遊んでくれていた..........保育園に行くときや、遠足に行くとき、家族の皆でお花見に行くときも.........どこに行くにも私を連れて行ってくれて、たくさん遊んでくれた...........あの時は、たかしもすごく楽しそうな笑顔で笑ってくれていたし、私もすごく楽しかったし、嬉しかった.................」


キモオタ「.................」


ポリゴン「でも、いつしかたかしは、私と遊んでくれなくなり、気がつけば、たかしにとって私は『友達』ではなく、たかしの部屋の『飾り物』のうちの一つになっていった.............寂しかった...........」


キモオタ「................」


ポリゴン「そして、月日が流れてたかしが少し大人になって......お父さんも、お母さんも、そして おばあちゃんも たかしの前からいなくなった時...........たかしはひとりぼっちになった寂しさから、ずっと義理のお父さんやお母さんに辛く当たりながら日々を過ごしていたね..........そして、部屋で一人になると 家族の皆の事を思い出しては泣いていたね...........」





『.......お父さん......グズッ.....お母さん.......おばあちゃん.......ヒッグ......どうしてここにいないのぉ............』





キモオタ「.............」


ポリゴン「私は、そんなたかしをこれ以上見たくなかった............小さい頃のように、また、心の底から笑い合いたかった............たくさん遊んで欲しかった.....
.......だからこそ、一人の寂しさに溺れて、笑顔を失くして泣いてばかりいるたかしを見るのは辛かった..........」





ポリゴン「だから..........たかしに また昔みたいに笑って欲しかったから.........私はたかしをこの世界に飛ばした.........」





419: 2015/09/10(木) 23:40:31.65 ID:xPj/j9KyO





キモオタ「お前も..........拙者と同じように...........ずっと、寂しい思いをしていたのでござるか............」


ポリゴン「................」


キモオタ「お前がこの世界に連れて来てくれたおかげで、拙者は今、心の底から笑えているよ...........笑えているともさ.............」


キモオタ「ありがとうよ........ありがとうよ............」グズッ......


ポリゴン「................!」


キモオタ「お前は拙者の大事な友達でござるよ..........飾り物なんかじゃない..........ずっとずっと.........友達でござるよ.........家族が氏んでしまっても............お前がいるからひとりぼっちじゃなかったのに.........拙者は勝手にひとりぼっちになって...........お前にずっと寂しい思いをさせてきた..............」










キモオタ「気づいてやれなくてごめんよ.............ごめんよぉ...........」ポロ....ポロ.......





ギュッ.......





ポリゴン「うっ.........うぅ.........」ポロ....ポロ.......





428: 2015/09/14(月) 10:59:45.71 ID:ny/8Tv+mO





ポリゴン「.............たかし.............」グス......


キモオタ「...............?」


ポリゴン「そろそろたかしに本当に伝えなければならない事を話さなくてはな............今から私が話すことをよく聞いて欲しい............これからのたかしの運命を決める事だから............」


キモオタ「...........あぁ、話してくれ.........ポリゴン................」





429: 2015/09/14(月) 11:27:34.09 ID:ny/8Tv+mO





ポリゴン「.............一番最初に、この世界にたかしを飛ばす際に、私は言ったな

『超生物を殺さなければ元の世界に帰ることはできない』

............と」


キモオタ「..............」


ポリゴン「...........逆に言えば、『超生物を頃してしまったら元の世界に帰る事になってしまう』...........そう思った事はなかったか?」


キモオタ「............ああ、確かにそう思った............. 」


ポリゴン「たかし...........ずっと言い損ねていた事だが..............」


キモオタ「.................?」





ポリゴン「殺せんせーを頃してしまったら元の世界に『帰らなければならなくなる』わけではなく..........
『帰る条件が揃う』だけだ.........」





キモオタ「................!」





ポリゴン「つまり.............」










ポリゴン「仮に殺せんせーを頃してしまったとしても、帰るか 帰らないか.........それを自分自身で決める事ができる...........という事だ」





430: 2015/09/14(月) 11:45:47.80 ID:ny/8Tv+mO





キモオタ「それは..........誠でござるか.......!!」





ポリゴン「本当だよ............これを伝えたくてお前の前に姿を現した...............その答えを出すのは3月13日の卒業の日だ............その日まで後54日ある.............」










ポリゴン「元の世界に帰り、自分の本来生きるべき場所で生きていくか

元の世界に帰らず、この世界の住人として一生 生き続けて行くか

よく考えて 答えを出して欲しい..........絶対に後悔する事のないようにな...........」





キモオタ「.................!!」





434: 2015/09/15(火) 16:50:38.05 ID:NDRY3fOpO
その一方で、渚とカルマは無事宇宙へ飛び立ち、予定通りにISSとドッキングする

そして、強引にもISSをハイジャックし、宇宙飛行士たちに、殺せんせーの研究データをコピーして渡すよう要求した

ISSの宇宙飛行士達は想像以上に話のわかる人物達であり、ハイジャックしてきた渚とカルマに対し、すんなりと実験のデータをコピーし、渡してくれ、そしてさらに外の景色の説明をしてくれたりもした

宇宙飛行士達にとっては滅多にできない経験を中学生にさせてやろうという計らいだったと思う





435: 2015/09/15(火) 16:59:38.19 ID:NDRY3fOpO





渚「迷惑かけて本当にごめんなさい」


カルマ「ちょっとした退屈しのぎになったでしょ?」


船員「(友達の家で過ごすように無重力を泳ぎ、駄菓子屋で値切るように最高機密の交渉をし、通学路を帰るように大気圏へ突入する なんとも…........たまげた中学生がいたもんだ)」


船長「大した勇者だよ君達は」ニッ!


船員「またいつかここへ遊びに来るといい、今度は正規ルートでね」


カルマ「俺はもうごめんだね、その代わり偉くなったら宇宙開発の予算増やしてやるよ」
  

船長「…........ああ、楽しみだ」ニッ...!!





こうして、渚とカルマは地球帰還用の宇宙船へ乗り込んだ





436: 2015/09/15(火) 17:08:26.27 ID:NDRY3fOpO
そして、帰りの宇宙船にて.........





渚「…........あっという間だったね、宇宙」


カルマ「うん」


渚「….........あとは地球へ無事に帰れるかだけど….........律」


律「.................」


渚「...........律?」


律「….......お任せ下さい、安全に地球へ降り立つ為に夥しい軌道計算をこなしました、この宇宙船はもはや私の体も同然です
その上、宇宙船(わたし)に積まれた大量のセンサーは…......かつてないほど様々なものを感知しています」


律「外部温度・気圧・速度・景色・渚さん・カルマさん・貴方達の呼吸や会話・脈拍や体温もはっきりと」


渚「...........…律」


律「たくさん考えて、動かして、感じて....…ああ素敵.............今回の任務が私の知性を進化させたのを肌で感じます」


律「…..........ねぇ2人とも、私は今『感情』を初めて自覚しました」


渚、カルマ「..............」





律「私は幸せ、このクラスに来れて幸せです」ニコッ!





437: 2015/09/15(火) 18:41:27.99 ID:NDRY3fOpO
そして............





菅谷「おい!窓の外見てみろよ!!」


磯貝「あれは.......!!」





生徒たち「宇宙船だぁ!!」ダッ!!





生徒たち「おーーーい!!おーーーい!!」ダダダッ!!





皆が迷って、悩んで、ぶれて、ぶつかった…...........そんな1ヶ月間、とうとう最後は.............宇宙まで行った





ザザァァァァン!!!!





そして今!!僕らはE組校舎の裏の川へ無事着陸した!!





生徒たち「やったぁぁぁぁッッッッ!!!!」ワァァァ!!!!





438: 2015/09/15(火) 18:48:52.10 ID:NDRY3fOpO





烏間「............とんでもない事をしでかしやがって...............どれだけの省庁に謝って回るか想像もつかん」


殺せんせー「私が生徒を脅して行かせたという事で、この計画を知らなかったあなたに責任は無い
それに...........しでかした以上の収穫もあります」スマホ スッ......


烏間「................?」


殺せんせー「人形の替わりに本物の人間を乗せたデータ、これだけでもロケットもう1回飛ばすぶんの価値があります
更には律さんが見つけた、より効率的な宇宙への航路
パラシュート構造の問題と解決に関する私のレポート」





殺せんせー「これ全部あげるからチャラって事で」ニッ!!


烏間「............悪人め」





439: 2015/09/15(火) 18:51:18.08 ID:NDRY3fOpO










そして、僕らは教室に戻り、早速データの内容を見てみる事にした










440: 2015/09/15(火) 18:56:40.33 ID:NDRY3fOpO
教室にて............





生徒たち「うーん............」ジッ......





前原「..........うおお..........奪ったはいいがこのデータ............専門用語ばっかでさっぱりだ」


杉野「.............奥田!」


奥田「.............?」


杉野「お前ならできるだろ?俺等にコレをわかりやすく説明する事」ニッ!!


奥田「あっ..........」





奥田「はいっ!任せてください.......!」ニコッ!





441: 2015/09/15(火) 19:10:39.19 ID:NDRY3fOpO





奥田「..................」ジッ.......





奥田「(我々の任務は.........件の超生物の反物質サイクルの暴走を防ぐ研究だ 様々なタイプの反物質生物を製作し
生命維持カプセルに入れ、宇宙空間へと放出して..........寿命氏から暴走、爆発までを観測する
宇宙空間では月面とは違い...........反物質連鎖を起こす物質が無いので爆発の規模を最少限に抑えつつ観察できるのだ

実験の結果............爆発リスクは触手................)」





ザザッ.........





奥田「!?」


寺坂「どーしたんだよ 奥田?」


奥田「画面にノイズが出て..........文章が読み取れないんです............!!」





ザザッ............ザザザー...............





生徒たち「どうなってんだ...........!?」





律「回線を.......ザザ.....何者かに......ザ-......ジャックされ.........マママ............」


不破「律...........!!律............!!」


生徒たち「.................!!」





殺せんせー「(これはまさか..............!!)」





殺せんせー「(コンピューターウィルス!!)」





447: 2015/09/17(木) 13:47:16.05 ID:lPBCpiV4O





竹林「ダメだ........本体だけではなく.......
モバイル律も乗っ取られてる............!」


木村「おい.........これってまさか..........!」


生徒たち「偽氏神のハッキングスキル..........!!」


千葉「.........セキュリティ機能を強化したはずの律を簡単に乗っ取るとは.............!」


磯貝「...........一体.......なんのために......!」





律「...................」





不破「律........どうしたの..........!?」










律「只今より、データのアンインストールを実行します」





生徒たち「.................!?」


渚「...........律...........!?」





448: 2015/09/17(木) 13:52:35.82 ID:lPBCpiV4O










律は 抑揚のない無機質な声でそう言った





まるで、このクラスに来たばかりの頃に戻ったようだった










449: 2015/09/17(木) 14:06:10.22 ID:lPBCpiV4O





律「データのアンインストールを実行中...........アンインストール完了まで後96%.....95%......94%」ピピピピピ





不破「律......!!やめて.......!!律!!」


殺せんせー「律さん!!やめなさい!!」ガッ!!





律「ターゲットから接触され、アンインストールの妨害があった場合、椚ヶ丘中学校3-Eの生徒を『アンインストール』するようプログラムされています、手を離したほうが損失が少なく済むと計算されますが」





殺せんせー「くっ.........!!」バッ!!


生徒たち「律...........!!」





律「アンインストール完了まで後70%......69%.......68%」ピピピピピ





450: 2015/09/17(木) 14:30:25.92 ID:lPBCpiV4O





律「アンインストール完了まで後45%........44%........43%」ピピピピピ





『..........嬉しいです!! では【律】とお呼びください!!』パァァァ!!





生徒たち「律...........!!」


キモオタ「律殿..........!!やめろ.......!!」





律「32%...........31%.............30%」ピピピピピ





『たくさん考えて、動かして、感じて....…ああ素敵.............今回の任務が私の知性を進化させたのを肌で感じます』





カルマ「..................!!」





律「21%..........20%..........19%」ピピピピピ





『........ねぇ2人とも、私は今『感情』を初めて自覚しました』





渚「.................!!」










『私は幸せ、このクラスに来れて幸せです』





451: 2015/09/17(木) 14:50:08.80 ID:lPBCpiV4O





渚「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッッ!!!!!!!」





生徒たち「渚.........!!」





律「15%.........14%..........13%」





渚「律 言ったじゃん!!このクラスに来れて幸せだって!!今まで沢山このクラスで思い出作ったじゃん!!一緒に映画見に行ったり...........皆と一緒にホテルに潜入したり........!!」





律「12%.........11%...........10%」





渚「頑張ってきた事とか、皆と過ごしてきた思い出も.......!!全部 全部 こんなところで消してしまうなんて.........!!」










渚「そんなの寂しすぎるよ!!!!律!!!!」ポロ ポロ





452: 2015/09/17(木) 14:53:58.14 ID:lPBCpiV4O










「皆さん...........」










453: 2015/09/17(木) 15:09:19.54 ID:lPBCpiV4O





生徒たち「...................!!」





渚「律........よかった........正気に戻ってくれたんだね.........」





律「...................」





渚「律.............?」










律「ごめんなさい............皆さん............私はもう..............」





454: 2015/09/17(木) 15:27:33.25 ID:lPBCpiV4O










..........今にも消え入りそうな声で...........寂しそうに..........律は口を開いた..........










455: 2015/09/17(木) 16:09:01.83 ID:lPBCpiV4O





律「私は.........初めてこのクラスに来た時.........皆さんの迷惑も顧みずに マスターの指示通りに暗殺を行いました...........」


生徒たち「.................!」


律「でも、皆さんは..........そんな迷惑な私を.........ただの機械である私を一人の仲間として受け入れてくれました...........」


不破「律.............!」ポロ ポロ....


律「本当に嬉しかったです...........このクラスに来れてよかった...........」





ポロ ポロ......





律「ありがとう...............」ポロ ポロ.......





生徒たち「律............!」ポロ ポロ.......





律「私は..........皆さんと..........ザザ.....過ごした時間.......ザ-ッ.....を........ずっと.........ズッ............ト............」





プツン.............






457: 2015/09/17(木) 16:42:29.10 ID:lPBCpiV4O





渚「................!!」


前原「律........嘘だろ.........おい 律!!」


竹林「ダメだ.........再起動できない..........」


菅谷「モバイル律のアプリも消されている..............」


キモオタ「.................!!」


杉野「くそぉ!!なんの為に.........なんの為にこんな事をするんだよ..........!!」


倉橋「こんなの.......ひどいよ.......」ポロ ポロ


不破「律.........律...........」ポロ ポロ





殺せんせー「....................」





459: 2015/09/17(木) 23:01:03.88 ID:lPBCpiV4O





原「殺せんせー..........律を.........律を助けることはできないの............?」ポロ ポロ......


中村「できるんでしょ!?お願い 律を助けて 殺せんせー!!」ポロ ポロ





殺せんせー「.................」





中村「殺せんせー............?」ポロ ポロ





殺せんせー「...............さっきのウィルスの種類は恐らく『トロイの木馬』..........こちら側のコンピュータの機能を乗っ取って好き勝手に改造されてしまう一番危険なウィルスです............」


生徒たち「..................!!」


殺せんせー「律さんの生みの親であるノルウェーの開発者の方に尋ねたとしても........コンピューターウィルスに関しては完全に専門外...............」


殺せんせー「それに.........ハッキングを行った犯人が『氏神』や柳沢、クロさん達とは限りません............こちら側から律さんを起動できない以上...........犯人を特定する事も.........失ったデータを修復する事もできない.............」


矢田「そんな..........」ポロ ポロ.....





殺せんせー「申し訳ありません............打つ手なしだ..............私の力ではどうしようもできません..............申し訳ありません..............」フルフル.......





生徒たち「................!」





462: 2015/09/18(金) 10:05:41.69 ID:H+vBmFJWO





僕らは これから起こる出来事も全てが上手くいくと思っていた

すんなりと宇宙センターに侵入し、すんなりとロケットを発射して宇宙にも行けたし、すんなりと殺せんせーの研究データを手に入れる事もできた

だから、殺せんせーを救う事もすんなりできると思い込んでいた

でも、今までの出来事が上手くいく行ったのは 殺せんせーがいてくれたからだ

殺せんせーですら解決できない絶望的な問題にぶつかって、仲間を一人失って初めて気がついた










僕らは、殺せんせーがいなければ何もできないただの子供だという事に





463: 2015/09/18(金) 10:48:11.37 ID:H+vBmFJWO





僕らは 殺せんせーと、そして 律を救う方法を一生懸命考えた


でも、僕らだけの力では、救う方法など考え付くはずもなかった


僕らは、どれだけ律の力にも助けられていたのかを実感した


考えて...........考えて.........日々を過ごした.............




















そして............僕らは2人を救う方法を見つける事ができないまま...........2月を迎えた..............





464: 2015/09/18(金) 11:18:04.06 ID:H+vBmFJWO










殺せんせーの暗殺期限まで.............あと41日










468: 2015/09/18(金) 22:51:07.39 ID:H+vBmFJWO
夜、宿直室にて............





キモオタ「.................」





『元の世界に帰り、自分の本来生きるべき場所で生きていくか

元の世界に帰らず、この世界の住人として一生 生き続けて行くか

よく考えて 答えを出して欲しい..........絶対に後悔する事のないようにな...........』





キモオタ「後悔する事のないように...........か」





キモオタ「..............拙者は...............」





472: 2015/09/19(土) 23:07:33.08 ID:WHEdafbrO
翌朝 教室.............





生徒たち「..............」





烏間「(結局........奴を救う手立てが見つからないまま..........2月が来てしまった..........2月からは全力で暗殺に専念するよう約束を交わしてはもらったものの............やはり、生徒たちには残酷な約束だったか.............)」


烏間「(だが...........律を奪われ、研究データがおじゃんになってしまい、嫌でも奴を殺さなければならない状況になってしまった今.............もう、『頃したくない』は通用しない..........頃す事ができなければ、何もかもが終わる............地球も.........そして生徒たちの未来も............)」


烏間「(...........こうなれば..........せめて、俺だけでも.........奴を全力で頃しにかかるしか.............)」





473: 2015/09/19(土) 23:42:42.02 ID:WHEdafbrO
授業中..........





殺せんせー「ここの公式は、〜〜〜であるからして...........」カツカツカツ.....





生徒たち「................」シィン......





殺せんせー「............誰もペンが進んでいませんねぇ............確かに君達の気持ちはよくわかります............でも、いつまでも悔やんだ所で律さんが帰ってくるわけでも、私が爆発せずに地球が助かるわけでもありません、もう少しで君達は高校受験なんですよ?言ったでしょう、第二の刃を持たぬ者に暗殺をする資格など...........」





「もういいよ.............」





殺せんせー「え..................?」





岡野「もう.........私たち..........暗殺なんてしないから...........」


前原「やっぱり、俺らの手で殺せんせーを頃すなんてできないよ..........」





殺せんせー「お........岡野さん.......前原君........?」





片岡「ごめんなさい 殺せんせー...........殺せんせーは私たちに殺される事を望んでるけど..........もう、私たちは暗殺なんてしたくない...........」


磯貝「殺せんせー、俺らには..........無理だったんですよ..........悔しいけど........俺らなんかより殺せる可能性がある団体はいくらでもいる...........」


中村「別にうちらじゃなくてもよかったんだと思う..........」


岡島「考えてみれば、俺らみたいな子供に、こんなの.........荷が重すぎるよ..........やっぱり最初から大人や政府の人たちに任せた方がよかったんだよ.........」





殺せんせー「.......君達..........!!」





474: 2015/09/19(土) 23:53:15.08 ID:WHEdafbrO





木村「.........ごめん......殺せんせー........」


菅谷「所詮、俺らは落ちこぼれのE組...
......殺せんせーや律がいないとなーんもできないただのポンコツだから」





殺せんせー「.................!!」





生徒たち「...............」ガタン.......ゾロゾロ.......





殺せんせー「なっ........待ちなさい君達!!授業中ですよ!!」





ガララー バタン





殺せんせー「..................!!」





476: 2015/09/20(日) 00:12:10.36 ID:l6sFNPCPO





シィン..........





殺せんせー「................」





ビXチ「授業をボイコットされるなんて......はじめてじゃないの、アンタ?」


殺せんせー「.............私が.......教師として、至らない所があったから.........生徒たちは出て行ってしまったのです...........すぐ追いかけなくては..........!」


烏間「待て」ザッ......


殺せんせー「烏間先生............」


烏間「追いかけるな.........お前が彼らを追いかけて説得して連れ戻したりすれば、彼らのためにならない...........」


殺せんせー「................」


烏間「今、彼らは はじめて自分の意志で自分の心と向き合い、戦おうとしている...........ここで、お前が行ってしまえば、彼らはまた、お前に依存するようになる..........」


殺せんせー「................!」





480: 2015/09/21(月) 00:09:34.55 ID:56QQUxhuO





烏間「とにかく.......これは生徒たちが抱える問題だ..........地球がどうなるかの不安、自分たちに突きつけられた難題、仲間を失った事による心の動揺...........これらに立ち向かい、解決しなければならないのは我々教師ではなく、生徒たちだ...............」


烏間「以前、お前は俺に言ったな......
『先生をしていて一番嬉しい瞬間は、迷いながら自分が与えた教えに生徒がはっきり答えを出してくれた時』と........」


殺せんせー「...............」


烏間「今まさに、生徒たちは お前が与えた教えの答えを出そうとしている...........だから..........答えを焦らさずに、待つ事こそが、教師であるお前が生徒たちにしてやれる事じゃないのか...........?本当に生徒たちの事を思っているなら.........」ザッ......





殺せんせー「.................」





481: 2015/09/21(月) 00:38:29.20 ID:56QQUxhuO





殺せんせー「(...........思い返してみれば、
私は........先生として未熟だった...........)」





『ストップです!!渚君!!カルマ君!!中学生のケンカ大いに結構!!でも 暗殺で始まったクラスです
これ(武器)で決めてはどうでしょうか』


『宇宙ステーションをハイジャックして実験データを盗んでみよう!!!!』





殺せんせー「(私は.........生徒たち自身で答えを考える事もさせず..........ただ一方的に自分の教育を施してばかりだった...........)」


殺せんせー「(それでは..........生徒たちは心のどこかで私を頼りにしてしまい、自分で考えることのできない生徒になってしまう.............どうして今頃になって気づいたのでしょうか............)」


殺せんせー「(いずれは、あの子たちも私の元を離れ、それぞれの夢に向かって進み始める.............私は、成長して私から巣立っていく生徒たちの姿を見届けなければならない...........いつまでも一緒にいるわけにはいかない.............寂しいけれど、それが生徒と先生.............それが、教育の本当の形............)」





482: 2015/09/21(月) 21:04:43.43 ID:56QQUxhuO
学校の裏山............





矢田「ねぇ.........いいのかな、こんな事して............」


片岡「今 私たちがやってる事はれっきとしたボイコット..........よくない事だってわかってる............けど...........考える時間が欲しいよ...........」


寺坂「つっても、命については冬休みに散々考えたんだけどな..........」


片岡「命については確かに考えた...........でも『頃すというのはどういう事か』って事を私たちは考えてなかった..........」


速水「思い返してみれば..........私たちは殺せんせーを頃すって事をコミュニケーションを取る手段くらいにしか思ってなかった..........」


渚「うん........正直 僕らは心のどこかでは『どうせこの先生は何をしたって頃す事はできない、でも最終的には地球はどうにか助かっちゃうんだ』って思いながら暗殺に臨んでいた............」


不破「でも、ここまで切羽詰まってきて、ようやく自覚が持てたよ............あの先生を殺さないと何もかもが終わってしまうって...........」


前原「俺らは.........『頃す』事についての認識が甘かったんだよな.............」


生徒たち「.................」


磯貝「『大切な人を殺さないと自分も氏んでしまうなら どうする?』」


キモオタ「..............」


磯貝「.........この問いかけの答えを出さないとならない日が必ず来る.........そしてその答えを出すのは俺ら生徒だって........キモオタ 言ってたよな............」





磯貝「だったら..........答えを出さないとならない日は.........もう、今 来てるんじゃないのかな............『大切な人を頃す』か、『大切な人を殺さず氏ぬ』か.........」





生徒たち「................!!」





483: 2015/09/21(月) 21:43:49.69 ID:56QQUxhuO





竹林「『頃す』という行為は...........殺された本人はもちろん、頃した者も、そして、殺された本人の周りの人達...........多くの人達を不幸にする行為...........」


原「キモオタくんは..........思い出したくない過去を思い出してまで、その事を教えてくれたし、殺せんせーも、ビXチ先生も、頃す事の不幸を背負っている.............」


菅谷「それなのに俺らは誰かを不幸にするとか、そういう事も考えずに面白おかしく暗殺を楽しんでいたよな..........」


村松「んで、それに気づいた頃にはもう2月になっちまって.......... 気づくのが遅すぎたんだ............」


岡野「私.........軽い気持ちで殺せんせーを頃すって意気込んで、クラスが対立した時、殺せんせーを頃す派だったけど...........」





岡野「今になって..........私、殺せんせーを頃したくない...........」ポロ ポロ.....





吉田「けどよ.........あのタコを殺さないとこの地球が滅んで何もかも終わっちまうんだぜ...........あのタコにとって、俺ら生徒の将来が無くなるって事は..........いちばん起こって欲しくねぇ事じゃねえのか?」


キモオタ「吉田氏の言うとおり..........そうなる事は殺せんせーが何よりも恐れている事のはず.............あくまで拙者の予想だが..............もし、拙者らが期限までに殺せなかった場合..........ひょっとして殺せんせーは自頃するつもりではなかろうか............?」


三村「自殺..........殺せんせー、自殺も自分が望まない結末じゃなかったか.........?」


渚「うん.........殺せんせーは 自頃するのも、政府に出頭するのも、僕ら以外の頃し屋に殺されるのも 嫌がっていた.............僕らに殺される事を強く望んでいたよね.............でも、僕らはそんな殺せんせーを2月になるまでは救おうと必氏で頑張ってきたよね..........」


生徒たち「................」


渚「自分から提案しといて こんな事いうの、すごく申し訳ないけど.............やっぱりそれって、殺せんせーの『生徒に頃して欲しい』って気持ちを無視するような事だったんじゃないのかな...........?」


生徒たち「................」





484: 2015/09/21(月) 22:38:52.81 ID:56QQUxhuO





渚「もし、確実に殺せんせーを救う方法があれば...........僕だって殺せんせーを救いたい...........でも、律がいなくなってしまって、殺せんせーを救える手がかりもなくなってしまった 今、もう僕らが殺せんせーにしてあげられる事は、恩返しの意味もこめて..........殺せんせーに全力で暗殺をしかける事しかないんじゃないかな............」


岡島「............確かに渚の言うとおりだよ...........でも ごめん............俺は渚みたいに割り切れそうにない............」


渚「岡島君.............」


木村「俺もだよ 渚...........頃す頃すって 今までは軽々しく口にしていたけど........やっぱり 大切な担任の先生を頃す覚悟なんて、俺にはなかったよ............」


中村「暗殺者と標的の関係が絆だからこそ、殺せんせーを殺さなくちゃいけないって、私 言ったけど.............絆を守るために殺せんせーを頃してしまって...........私たちがその事をずっと後悔しながらこれからも生きてくなんて、それこそ殺せんせーが嫌がる事だと思う............勝手な事ばっかり言ってごめん............」


渚「................」


茅野「渚、私はね 諦めないで殺せんせーを救う方法を考えるべきだと思うんだ...........確かに渚の言うとおり、それは殺せんせーの気持ちを無視した事かもしれないよ...........でも、殺せんせーにも 私たち生徒の気持ちを無視しないでほしい.........殺せんせーの気持ちを無視してでも、助けたいって気持ちをね........」


倉橋「私もカエデちゃんと同じだよ.......すごく単純だけど.........殺せんせーを助ければ、殺せんせーとも、オタりんとも、皆ともずっと一緒にいられて幸せだから、私も殺せんせーを助けたい..........」


渚「茅野........倉橋さん.........」





490: 2015/09/21(月) 23:26:31.44 ID:56QQUxhuO





狭間「茅野、倉橋、アンタたちの言いたい事はよくわかるけど、殺せんせーを救う手がかりを見つける事はもう不可能だと思う...........またISSの宇宙船にデータを取りに行こうと思っても、もうロケットは打ち上がらない........打ち上がる頃にはとっくに地球はなくなってる.........
.....それに、殺せんせーや数多くの研究者たちですら見つけているかもわからないような方法を、中学生の私達に見つけられると思う.........?」


茅野 倉橋「................」


イトナ「狭間の言うとおりだ.........現状 殺せんせーを救う方法は見つかってないし、それを1ヶ月弱で見つけるのは恐らく無理だ........不可能に近いことに時間を割くよりは..........残った時間を殺せんせーの望んでいる暗殺にかける方がマシだ............」


奥田「でも............殺せんせーを頃したくありません............頃したくないのに、救う方法もないなんて......一体どうすればいいのか..........もうわからないです..............」


千葉「........やっぱり、こんな 地球の命運が懸かった問題に俺らみたいな子供が足を突っ込んではいけなかったんだと思う............もう、今は誰も前みたいに嬉々としながら殺せんせーを殺そうなんて思ってる奴はいない............悔しいけど...........殺意を喪失した俺らは、もうこの任務から手を引くべきじゃないか..............?」


生徒たち「..................」



491: 2015/09/21(月) 23:51:28.02 ID:56QQUxhuO





カルマ「..............もう誰もあのタコを頃したいなんて思ってないよね...........だったらさぁ、千葉の言うとおり、もう終わらせるべきだよ
この『暗殺教室』を............」





生徒たち「...............!」





カルマ「頃したいとか頃したくないとか............いつまでも気持ちをぐらつかせて中途半端な俺らの姿を恩師であるあのタコに見せるぐらいなら.........もう綺麗さっぱり終わらせた方がいいと思うよ..........






渚「カルマ..........」





カルマ「.............それに、あるじゃん、機密から手を切って、何もかもをスッキリ終わらせる方法が」


生徒たち「................!?」





カルマ「..........俺は停学明けてから個人的に説明されたけど............俺らがもし外部に秘密を漏らそうとしたり、漏らしたりすればどうなるか、あのタコが最初にこの教室に来た時に防衛省から説明されなかった?」





生徒たち「!! それって..............!!」































カルマ「そ、『記憶消去』だよ」





495: 2015/09/22(火) 19:27:56.99 ID:sk4QVEr1O





生徒たち「.................!!」





カルマ「俺らの機密に関する記憶を消してしまいさえすれば、後腐れなく綺麗さっぱり終わらせる事ができるよ」


矢田「でも.........それって、殺せんせーの事を忘れちゃうって事でしょ............今まで殺せんせーと過ごしてきた楽しかった思い出とかも..............」


カルマ「その楽しかった思い出とかが、こうやって俺ら全員を苦しめてるんじゃん、それなら いっそタコの事や機密の事を忘れてしまって普通の生徒として過ごした方がずっと幸せなんじゃない?」


矢田「................」


神崎「..........殺せんせーの事も暗殺の事も忘れて.........中学生として当たり前の日々を過ごしていく事.........これって本当に幸せな事なのかな...........?」


カルマ「俺だってあまり気は進まないよ..........なんか今まで頑張ってきた事とかを全部否定するみたいでさ..........でも、こんな中途半端な気持ちで、嫌々 暗殺を続けて........あのタコが喜ぶと思う?」


生徒たち「................」


杉野「............俺らは、頃す事を甘く考え過ぎてたんじゃないのか.......?
人を.........それも、自分にとって大好きな人を頃したり殺されたりしたら、自分たちがどんだけ悲しい思いをするかなんて..........殺せんせーや、キモオタの話を聞いてよくわかっただろ............?」


杉野「俺らはもうあの人を頃したくないのに.........それでも殺そうとするなんて..
...........ビXチ先生の言っていた『自分の気持ちを頃す頃し』を俺らは今、やろうとしてるんじゃないのか..........?」


生徒たち「..................」





500: 2015/09/23(水) 17:22:25.63 ID:c+xNpTeeO





磯貝「..........俺らから殺意は完全になくなった...........カルマの言うとおり.......もう、誰も殺せんせーを殺そうなんて思わないし...........これ以上、望まない暗殺を続けても何も意味がないと思う..........」


生徒たち「...............」


磯貝「だから.............」










磯貝「もう...........終わりにしよう..........機密から手を切って............当たり前の中学生として、生きていこう............無責任かもしれないけど..........それが一番、幸せな事なんじゃないのかな...........」


生徒たち「.................」


渚「..............」


カルマ「...............」










501: 2015/09/23(水) 18:10:44.90 ID:c+xNpTeeO
その頃、教室で.........





カチ.....カチ.....カチ.....カチ.....





殺せんせー「あぁ.......神様........仏様........どうか生徒たちがやけになって非行に走ってませんように.......無事に帰ってきますように...........」ソワソワソワソワ


ビXチ「ああもう うるさいわね!!貧乏揺すりが耳障りよ!!」キ-!!


烏間「..........やれやれ、お前は本当に親バカならぬ、教室バカだな.........生徒たちを信じろ、彼らは必ず答えを出してここに戻ってくる...........」










ガララー!










殺せんせー「!!」ガタン!!


ビXチ「フフ、噂をすればなんとやら.......ね」





生徒たち「................」ゾロゾロ......


殺せんせー「皆さん!!」パァァァ!!





503: 2015/09/23(水) 19:12:38.46 ID:c+xNpTeeO





殺せんせー「皆さん!!心配しましたよぉ!!よかった!!本当によかった!!」ドバドバ!!


渚「殺せんせー..........」


殺せんせー「先生が教師として至らなかったばかりに君たちの気持ちに気づいてあげられなくて........!!ごめんなさい!!ワァァァァァン!!」ドバドバ!!


生徒たち「................」


殺せんせー「君たちと過ごせる時間は残りわずかになりましたが、今まで以上に先生は君たちを見つめて、もっと君たちの気持ちを理解した上で、残った時間を............」グス.....





生徒たち「...........殺せんせー」





殺せんせー「ん?どうしましたか .....?」グス.....





生徒たち「ごめんなさい.........」





殺せんせー「君たちが謝る事ではありません、謝らなければならないのは私の方なのです、それに 君たちが無事に帰って来てくれたので先生は...........」


片岡「違うんです.........殺せんせー.......」


殺せんせー「.............?」




















磯貝「殺せんせー........俺らはもう、今日で暗殺を終わりにして、機密からも、殺せんせーからも 手を切ります...........」





殺せんせー「...........え.............?」





504: 2015/09/23(水) 20:22:52.99 ID:c+xNpTeeO





烏間「..............!!」


ビXチ「...............!!」





殺せんせー「.........み.......皆さん........?」





片岡「...........これは、皆で散々悩んで考えて、話し合って決めた事なんです...........」


倉橋「2月になったら全力で暗殺をするって烏間先生と約束したのに...........約束 破ってごめんなさい..............」


烏間「...............」


カルマ「俺さ........前に、救う方法があれば救うし、無いならないで腹を括れるっていったけど..........やっぱり、大切な人を頃す『覚悟』なんてなかったよ.........」


渚「自分の恩人の望みを叶えてあげられない 弱い生徒で............本当にごめんなさい..............」





磯貝「烏間先生.........俺たちから........暗殺に関する記憶を消してください.........そして殺せんせー.............」





生徒たち「今まで本当にありがとうございました」





殺せんせー「...............!!」





505: 2015/09/23(水) 20:34:40.89 ID:c+xNpTeeO





それから、僕らは全員 殺せんせーの暗殺をやめ、機密から手を切り、普通の中学生として生きることになった


僕らが暗殺をやめた影響で、殺せんせー、烏間先生、ビXチ先生は椚ヶ丘中学3-Eの教師としての契約を打ち切られた


今まで僕らに教えてきた先生が教室からいなくなったので、本校舎の先生が僕らE組の担任として新しく赴任する事になった



506: 2015/09/23(水) 20:45:20.91 ID:c+xNpTeeO




















そして、僕らは暗殺に関する記憶を消され、殺せんせーの事を忘れて新たな生活を始めた





..............綺麗さっぱり、真っ白で何もない ゼロの状態から















507: 2015/09/23(水) 20:56:44.29 ID:c+xNpTeeO











空白の2月





地球がなくなるまで


あと















..............41日









518: 2015/09/25(金) 22:39:00.19 ID:v+mhPZ7fO
防衛省............





上司「...........貴様 とんでも無い事をしてくれたな.........私は三月まで奴を椚ヶ丘中学校に足止めしろと言ったはずだ.........それなのに、E組の生徒は暗殺から脱退し、奴は教師を解雇され、逃走した..........今防衛省で奴の行方を捜索しているが見つからずじまいだ............一体どういうつもりだ 烏間?」


烏間「.........あくまで彼らはまだ中学生です、彼らに奴を暗頃する意志がない今、我々が無理やり彼らに暗殺を強いる権利は当然ないので、私は生徒たちの意見を尊重し、今回の行動を起こしました」


上司「フン、以前よりも増して子供好きに拍車がかかったんじゃないか、烏間.............まあいい、所詮、ただの子供に満足行く結果を期待する方が間違いだからな...........それに、奴を頃す計画は着々と進んでいるからな..........」


烏間「..........それは、例の最終暗殺プロジェクトの事でしょうか............?」


上司「ああ、だが、進んでいる計画はそれだけではない...........最終暗殺プロジェクトと並行して、シロ......もとい、柳沢が用意している『最終兵器』の投入計画............そして、もう一つは.............」


烏間「...............?」










上司「クロが主導で進めている『最終極秘暗殺プロジェクトA』だ」





519: 2015/09/25(金) 23:13:21.02 ID:v+mhPZ7fO





烏間「.................!!」


上司「シロの『最終兵器投入計画』........
そして、クロの『最終極秘暗殺プロジェクトA』...........来たる三月はこの二つの作戦を同時に実行し、万が一この二つの作戦が失敗した場合は、世界各国が共同の『最終暗殺プロジェクト』を実行するとの事だ............」


烏間「(クロが...........!!)」


上司「『最終暗殺プロジェクト』の方は計画の概要を大方拝見できたが、クロ主導の『最終極秘暗殺プロジェクトA』は極秘のために、末端である私には概要を知らされていない.......恐らく計画の概要を知っているのは政府のお偉い方だけだろう..........」


烏間「..........尾長部長.........クロとは一体 何者ですか..........?」


上司「私も詳しくはわからんが、なんでも、去年の5月頃からシロと共に政府に出入りするようになり、奴の事細かな情報などを熟知しており、これから先起こる事をあたかも知っていたかのように次々言い当てる、シロと並ぶ奴の暗殺の有力人物だそうだ...........」


烏間「.................!!」


上司「ま、そんな事は別にお前が知る必要のない事だ...........それよりも、とにかく今回のお前の行動は少し目にあまりすぎた............このまま奴を見つけあぐねるような事があれば、最悪、お前のクビが飛ぶ可能性だって考えられる...........だが、そうならないように一応 私が上層部にかけあおう............今後、勝手な行動は慎むんだな」


烏間「.........ご迷惑をおかけしました...
.........」





520: 2015/09/25(金) 23:41:46.90 ID:v+mhPZ7fO
E組の教室............


キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン!!


担任「以上で朝のホームルームは終わりだ、一限目から五限目までは高校受験に備えて実力テストだからなー!」ガララ- バタン!!





木村「かー.......実力テストかぁ........かったりぃなぁー!」ググ.....


中村「あぁー........ほんと2年の時にバカやってなけりゃ受験なんてせずにすんだのになー..........」


渚「.................」





............何なんだろう...........この気持ちは............





前原「受験なんて頑張ってムダムダ、だって俺らE組だぜ?」


三村「どうせ俺らなんて落ちこぼれなんだから頑張った所でなー.........」


渚「.................」





まるで、心の中に穴が空いたような感じ..........


何かが足りないような気がする.........そんな違和感がずっと僕に語りかけてくる.....
.........





521: 2015/09/25(金) 23:55:07.55 ID:v+mhPZ7fO





寺坂「おい 渚」ザッ.....


渚「................?」


寺坂「なにしてんだよ?」


渚「受験勉強だよ、もうすぐ私立の受験だから............」


寺坂「いい子ぶってんじゃねーよ、勉強なんざどーでもいいだろ?どーせ俺ら落ちこぼれで頑張るだけムダなんだからよぉ!」


渚「.................」





落ちこぼれ..........かぁ...........





そうか.........ここはE組.........





エンドのE組なんだ..........





527: 2015/09/27(日) 14:18:48.39 ID:bw5j06vnO





いつからだろう、ここにいる事に疑問を持ち始めたのは..........


前は、もっと満ち足りた生活を送れてた気がする...........


何もないのに、どこか寂しい気持ちを感じるのはなぜだろう





528: 2015/09/27(日) 14:38:08.79 ID:bw5j06vnO
そしてその日の放課後 帰り道........





渚「(僕は一体どうしたんだ..........こんなモヤモヤした気持ちを持ってるのは僕だけなのかな...........)」テクテク.......


渚「(多分、受験勉強で疲れてるのかな....
........今日は早めに寝よっと........)」テクテク........





小学生1「よっしゃ!じゃあ一発当たったら氏亡な!よーいスタート!」パンパン!

ビシ!ビシ!

小学生2「わ!痛ってぇ!ずるいよ けんちゃん!いきなり始めるなんて!」


小学生1「なんだよー、ただのBB弾だからそんなに痛くないだろ?ハイゆっくん氏亡ー!」


小学生3「すきあり!」パンパン!

ビシ!ビシ!

小学生1「しまったー!つよしにやられちゃったよー!」





渚「(懐かしいなぁ.......サバイバルゲームかぁ........小学校の頃に友達とよくやったっけ)」テクテク........





小学校2「あ!つよしのエアガンすっげー!これめちゃ高いやつじゃん!」


小学校3「へへーん!テストで100点とったご褒美にママに買ってもらったんだー!」


小学生1「わー!いいなぁ!」


小学生「」キャッ!キャッ!





渚「(ふふ、楽しそうだなぁ...........)」テクテク.......






529: 2015/09/27(日) 14:46:58.40 ID:bw5j06vnO












ーーーーえ............?





エアガン................?





サバイバルゲーム................?















何なんだろう......................





今 僕は何か大切な事を忘れている気がする.........





いや、気のせいだ...........やっぱり僕は疲れてるんだろう................きっとそうだよ............















530: 2015/09/27(日) 21:52:53.26 ID:bw5j06vnO
翌日.........昼休み


キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン!


杉野「よっしゃ!昼休みだ!渚、メシ食い終わったらキャッチボールしようぜ!」


渚「う....うん!」


キモオタ「.................」




ここの所.......何かが引っかかる.......


拙者はポリゴンによってこの漫画の世界に飛ばされてきた.........


でも..........一体拙者は何のためにこの世界に飛ばされてきたのだろうか..........?


何か.........大切な目的があったはず.........


そもそも、この漫画の基本コンセプトは何なのだろうか..........特に何も代わり映えのない普通の日常ばかりで..........話に強弱がない..........ただの学園物...........?


タイトルすら思い出せない.............


たしかに拙者は現実世界でこの漫画を読んだはずだ..........


ええっと、タイトルはええっと........


『〜〜教室』?


タイトルだけじゃなくて、内容のほとんども抜けてしまっている...........


一体 拙者はどうしてしまったんだ.........?





532: 2015/09/27(日) 22:24:06.63 ID:bw5j06vnO





拙者は一体何のために.......誰のためにここにいるんだ.........?


考えれば考える程にわからなくなる........


.........ただ一つ、確実にわかる事がある..........それは.............


キモオタ「...............」チラッ.....










茅野「んー♪昨日オープンしたばかりのお菓子屋さんのプリンめっちゃくちゃ美味しい♪」モグモグ


倉橋「うん♪シュークリームも美味しすぎてほっぺた落っこちちゃう〜♪カエデちゃん今日 学校終わったらもう一回いこ♪」パクパク


茅野「うん♪」モグモグ


矢田「へぇー、あのお店のお菓子 そんなに美味しいんだぁ、じゃあ私もちょっと行ってみようかな♪凛香も行こうよ♪」


速水「.........甘いものそこまで好きじゃないけど、私も行くよ.........」


倉橋「やった♪これで4人だね♪さて..........後は..........オタりん♪さっきからずっとこっちを見てるけど、一緒に行きたいんでしょ〜?甘いもの大好きだもんね♪
だから、オタりんも一緒に行こ♪」


キモオタ「コ........コポォwww実際拙者そんなに甘いもの好きではござらんしぃwwwでもまぁそこまで言うんならついて行ってやってもいいでござるよwwwコポォwww」


倉橋「やった〜♪これでお菓子大好き同好会のメンバーが5人になったよ〜♪」ニコッ!










このクラスの女子は可愛いという揺るぎない事実が存在する事だけだ





キモオタ「ブヒヒwww」シコシコドピュドピュ!





538: 2015/09/28(月) 21:20:18.59 ID:i7YdcqipO
そして放課後.........





倉橋「いっぱい買っちゃったね〜♪」


茅野「うん♪ああ〜、早く帰って食べたいな〜♪」


矢田「二人とも買いすぎじゃない?ホント甘いもの大好きなんだね〜」


茅野 倉橋「大好きー♪」


速水「それだけの量を食べたら絶対太ると思う............」


茅野 倉橋「............」


キモオタ「デュフフwww太ってもよい太ってもよいwwwじゃんじゃん食べなさいwwwそれに茅野殿は太ればひょっとしておっぱ.............」


ドゴッ!!バキッ!!グシャッ!!


キモオタ「も.........もうひわけありまへんでひた........もう二度と言いまへん........許ひてくだひゃい..........」ボロボロ.....


茅野「さて、お菓子も買ったし、早く帰ろっかな!じゃ、また明日ね〜♪」


女子たち「うん♪また明日ね〜♪」





539: 2015/09/28(月) 21:31:22.96 ID:i7YdcqipO





茅野「(今日も楽しかったな〜♪でも、あともう少しで卒業かぁ..........皆とお別れするのはやっぱり寂しいなぁ..........)」テクテク......


茅野「(考えてみれば、小学校の頃なんかは女優業で忙しくて、こんな風に友達と一緒に遊ぶことなんてなかったからな〜..........)」テクテク.......


茅野「(でも、椚ヶ丘中学のE組の皆は明るく私に接してくれるし、一緒にいると
楽しいし、安心できるし、すっごく幸せ♪

この学校に転校して本当によかった♪)」





でも.............















私はいつ、何の目的でこの学校に転校してきたんだっけ..........?





540: 2015/09/28(月) 21:40:45.88 ID:i7YdcqipO





ここ最近、次々と疑問が思い浮かんでくる.........




何で私はこの学校の教室にいるのか.........


何で私は『雪村 あかり』では無く、昔、演じたボツ役の名前の『茅野 カエデ』を名乗っているのか............


でも..........一番疑問に思っている事は..........















お姉ちゃんはどうして氏んでしまったのか





541: 2015/09/28(月) 21:59:39.64 ID:i7YdcqipO





私はいつからか.........お姉ちゃんの氏因を思い出せなくなってしまっていた


私は確か、積もる話をする約束で研究所で働いているお姉ちゃんを迎えに行った...........


すると突然研究所が爆発して、私はいても立ってもいられなくなって研究所の瓦礫をかいくぐってお姉ちゃんを探した.....
........そして、私はお姉ちゃんの氏体を発見した..........


毎回、お姉ちゃんの氏因を思い出そうとした時、お姉ちゃんの氏体を発見する所までは鮮明に覚えているのに..........、この後からの事は朧げにしかその時の光景を思い浮かべることができない


ただ、微かに記憶に残っているのは、





お姉ちゃんの氏体のそばに、得体の知れない『ナニカ』がそこにいた事だけ





思い出せない、アレが一体なんだったのか.........


思い出そうとすればする程頭がズキズキと痛くなってくる...........





もう、帰ろう.............





544: 2015/09/28(月) 22:24:36.60 ID:i7YdcqipO
そして翌日..........


キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン


茅野「(ふぁ〜、眠たい.........結局昨日また考え込んじゃってあんまり寝れなかったよ〜............)」


茅野「(もう今から寝ちゃいたい気分だよ........)」ウッツラ.....ウッツラ......


奥田「あ、茅野さん.........なんだか随分眠そうですけど........大丈夫ですか?」


茅野「あ......うん、だいじょーぶだいじょーぶ♪」


奥田「次の授業は移動だから寝ちゃったら遅れちゃいますよ....」


茅野「あ、準備したらすぐ行くから、愛美ちゃん先行ってて♪」


奥田「あ.......はい」ガララ- バタン!


茅野「さて.......筆箱と.......ノートと..........」ガサガサ........


茅野「ん..............?」





イトナ「................」





茅野「(あれ?イトナくん........ボーッとしてどうしたのかな.........?)」





545: 2015/09/28(月) 22:42:53.86 ID:i7YdcqipO





イトナ「..................」


茅野「イートナくん♪」ヒョコッ


イトナ「なんだ.....永遠のゼロか........何の用だ?」


茅野「その呼び方やめてってばぁ........
イトナくんボーッとしてどうしたの?早く準備しないと授業に遅れちゃうよ?」


イトナ「..........最近 自分がここにいる事に妙な違和感を感じている........」


茅野「え.............?」


イトナ「なぜ前と違う学校にいるのか........いつからこの教室にいるのかを考えていた............何か.........目的があったような気がするが...........だが、思い出せない..........」





茅野「私と........同じだ.........」


イトナ「...........?」





茅野「私も、イトナくんと同じで なんで自分がここにいるのかを思い出せないの...........」





546: 2015/09/28(月) 23:06:43.65 ID:i7YdcqipO





イトナ「お前もだったのか............」


茅野「うん、私もまったく同じ事を思ってるんだ、よかった〜私だけじゃなかったんだ、何かの病気かと思っちゃったよ〜♪」


イトナ「いつの間にか転校していて、いつの間にかここにいて、気がつけばここにいる奴らと少し親しくなっていた........茅野............お前はオレがいつどんな風に転校してきたか覚えているか?」


茅野「............!」


茅野「言われてみれば..............イトナくんがいつここに来たか..........覚えてない...........」


イトナ「.........そうか.........」





キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン!!





イトナ「.........もう時間か.........行くぞ」ガタン......


茅野「うん...........」





555: 2015/09/30(水) 22:48:10.20 ID:Q9IOdO04O
そして掃除の時間........渚と茅野は二人で倉庫の掃除をしていた





茅野「ふぅー、とりあえず床は掃き終わったね、あとは雑巾掛けをして終わりだね」


渚「あ、じゃあ僕 バケツに水くんでくるよ」


茅野「1人じゃ大変じゃない?私も行って手伝うよ」


渚「ううん、1人でも大丈夫だよ、茅野は道具を整理してて」


茅野「うん、わかった」ニコッ!


渚「じゃあ行ってくるね」キィ-....バタン!


茅野「お願いね〜」










茅野「ふぅぅ.......ドキドキしたぁ.........渚と二人きりなんて心臓止まっちゃうよぉ〜///」ドキドキ





茅野「でも、何で渚と一緒にいるとこんなにドキドキするのかなぁ.........自分でもわからないよ........///」ドキドキ.....





556: 2015/09/30(水) 23:02:23.55 ID:Q9IOdO04O
水道にて




渚「(...........茅野と二人っきりで掃除かぁ.......なんか前にもこんな感じの事があったような気がする............)」クイッ ジャ--!!


渚「(..........ホントに僕はどうしちゃったんだろ...........最近、何か違和感があるし、どこからしらデジャブを感じる時があるし........)」ジャ----


渚「(..........でも.........多分 僕の気のせいだろうし、考えてもしょうがないか..........それより、今は掃除に集中だ)」ジャ---- キュッ 


渚「さてと........早くこのバケツを倉庫まで持っていかなきゃ..........よいしょっと!.........重い........」ヨロヨロ......





渚「んしょ、んしょ...........」ヨロヨロ.....















「おい」





557: 2015/09/30(水) 23:25:37.47 ID:Q9IOdO04O





渚「................?」


男「............そこのお前、椚ヶ丘中学3-Eの生徒か?」


渚「そ........そうですけど.......」





だ......誰だ........この人.........誰かのお父さん...........?でも..........とてもそんな雰囲気じゃない.............何をしに来たんだろう..............





男「そうか、E組の生徒か...........おい、お前らの担任の先公はどこにいる?探しても探しても見つからねぇぞ」


渚「あ..........田口先生なら今 本校舎の方に...........」


男「あァ!?田口だぁ!?」


渚「...............!!」ビクッ!!


男「おいガキ........でたらめ抜かしてんじゃねぇぞ?俺が誰だかわかってねぇのか?俺はお前らの担任の先公を頃しに来た 頃し屋だ」


渚「!!??」


男「お前らの担任は『田口』じゃなくて『殺せんせー』と呼ばれてるタコのはずだ..........隠したらお前の為になんねぇぜ?」ガチャッ!!


渚「!!」ビクッ!!





じゅ.............銃!?それも..........本物..........!?















男「もう一度聞く...........お前らの担任の先公の『殺せんせー』とやらはどこにいる?」





559: 2015/09/30(水) 23:46:04.46 ID:Q9IOdO04O





渚「..................!!」





頃し屋...........? 僕らの担任の先生を頃す...........? 殺せんせー...........?

この人は何を言っているんだ............?





男「オラッ!!とっとと答えろ!!俺は気が短いんだ........これ以上待たせるならお前の脳天に穴開けてもいいんだぜ...........?」


渚「...............!!」ビクッ...!!


渚「こ..........殺せんせーなんて.........知りません..........僕らの担任の先生は.........田口先生です...........」ガクガク......


男「..........そうか..........あくまでシラを切る気か...........」ガチャッ.....


渚「ひっ......!!まっ......待ってください.........僕は本当に殺せんせーなんて知らないんです...........!!」ガクガク....


男「見上げた根性だ..........自分の命を犠牲にしてまで担任の先公を守るつもりなんだな............仮にあのタコを殺せたとしても、生徒に危害を加えれば賞金は出ないそうだが..........俺は賞金などに興味はない........あのタコを頃して頃し屋としての自分の命手腕が世に轟けばそれでいいのよ..........」


渚「...............!!」


男「お前を人質にすれば.........あのタコはお前を助けに必ず現れるはずだ..........助けに来た所を俺の100発100中の射撃の腕で仕留める...........」















男「さぁ..........一緒に来てもらおうか............俺の名を世に轟かせるために..........お前に協力してもらうぞ.............」ニヤァァァァァ.......





560: 2015/09/30(水) 23:58:08.50 ID:Q9IOdO04O





渚「.................!!」





やばい...........!!殺される.............!!





男「さぁ........一緒に来てもらおうか.........」ジリ.......





捕まったら.............確実に殺される..........





男「フフフ.........」ジリ.........


渚「あ........ああ..........」ガクガク.......





こんなわけもわからない間に氏にたくない...........!!





男「さぁ こっちに来い.........」ズイ.......





渚「う..........」










渚「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」





561: 2015/10/01(木) 00:01:06.35 ID:Qt9hJKyJO










パァァァァァァァァンッッッッッ!!!!!










562: 2015/10/01(木) 00:08:44.65 ID:Qt9hJKyJO










この瞬間、命の危機に遭遇した渚の体は勝手に動いた


頭のなかで忘れていたとしても、体が、そして、感覚が、この一撃を覚えていたのだ


そして、両手から放たれた雷鳴の如き轟音が走ると同時に


渚の中で 眠っていた記憶が、思いが、呼び覚まされた










563: 2015/10/01(木) 00:29:29.56 ID:Qt9hJKyJO





『クラップスタナー』





『その衝撃は一瞬ビビらすなんてレベルじゃない
当分は神経が麻痺して動けなくなる』





『君には暗殺の才能があることがよくわかりました
万が一、先生を殺せたとして その後はやっぱり その才能は頃し屋になるために使いますか?』




『月が!!爆発して7割方蒸発しました!!我々はもう一生 三日月しか見れないのです!!』





『初めまして、私が月をやった犯人です、来年には地球もやる予定です
君達の担任になったので どうぞよろしく』





『単刀直入に言う』





『この怪物を君達に頃して欲しい!!』





『人に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう、君達全員それが出来る力を秘めた有能な暗殺者だ』





『先生は殺される気などみじんも無い、皆さんと3月までエンジョイしてから地球を爆破です、それが嫌なら君達はどうしますか?』





『.........その前に 先生を頃します』





『殺せない........先生.........あ、名前』





『【殺せんせー】は?』





564: 2015/10/01(木) 00:33:21.80 ID:Qt9hJKyJO










こ...........ろ..........せん..........せー.............










ころ............せん............せー.............










ころ.............せんせー.................










565: 2015/10/01(木) 00:34:17.72 ID:Qt9hJKyJO















ころせんせー...............















566: 2015/10/01(木) 00:37:42.45 ID:Qt9hJKyJO





男「ぐぉぉ..........」ドサッ....!!










渚「.................」










渚「殺せんせー............」





570: 2015/10/02(金) 19:37:42.41 ID:7o57U/LJO





渚「そうだった.........僕らはあの時、殺せんせーや暗殺に関する記憶を全部消したんだった..........でも、やっと思い出した...........」





渚「僕らは頃し屋で、ターゲットは先生............」





渚「やっぱり.........こんな事、間違ってたんだ...........殺せんせーとの思い出や教えを忘れるなんて、やってはいけないことだったんだ.........」





渚「皆に.......皆に伝えなきゃ、本当のことを思い出してもらわやきゃ!!」ダッ!!





571: 2015/10/02(金) 19:42:39.21 ID:7o57U/LJO
その頃........倉庫では........





茅野「渚遅いなー........何してるんだろ?
ひょっとしてサボってるとか.........渚に限ってそれはないか..........」





茅野「道具の整理整頓も大体終わったし.........ちょっと様子を見に行ってみよっと」テクテク





572: 2015/10/02(金) 20:14:44.84 ID:L1lJ+hOXO





茅野「それにしてももうすぐバレンタインかー..........」テクテク.....


茅野「どうしよう..........渚にチョコを渡すか渡さないか迷っちゃうなぁ..........渚だけにチョコを渡すのは明らかに不自然だから...........そうだ!皆に渡す感じで渚にもさりげなくチョコを渡しちゃえばいいんだ!」ポン!


茅野「うまく友達役を演じれるかなー.........途中で顔が赤くならないようにしなきゃ............て、いつから私 渚に対してこんな..........なんか恋愛脳っぽくなっちゃったなぁ...........」


茅野「チョコ渡したら渚、どんな反応するかなー..........ひょっとして..........『ありがとう、茅野........じつは僕、前から茅野の事が..........』なんて事になったりして///
そうなったらどうしよう、どう返事しよう///『え?ちょっと待ってよ渚、私達まだ中学生だし、やっぱりそういうことは高校生にならなきゃ.........///』なんて、キャー!!(≧∇≦)」アタフタアタフタ





573: 2015/10/02(金) 20:28:35.58 ID:L1lJ+hOXO
その頃、教室では.........





杉野「渚と茅野 遅いなー」


奥田「やっぱり二人だけで倉庫の掃除は時間がかかるんでしょうか........」


カルマ「ひょっとして、倉庫で二人っきりなのをいい事にちちくりあってるのかもしんないよー?」ケラケラ


奥田「ちちくり.......!!///」ボン!!


キモオタ「デュフフwww想像したらボッキ不可避www」ムクムクムクビ-ン!!


神崎「渚君と茅野さんだけじゃ大変そうだから、私達も手伝いに行かない?」


杉野「うん、行ってみようか」ザッ....





ガララー バタン!!





渚「皆............!」ハァ....ハァ.....





杉野「あ、渚! そんなに慌ててどうしたんだよ?」


渚「皆、今から僕が言う事を聞いて!!」ハァ.....ハァ......


生徒たち「...............!?」





574: 2015/10/02(金) 20:45:41.94 ID:L1lJ+hOXO





渚「.........ねぇ........皆........?ここ最近....
...違和感を感じた事はない?なんかこう..........何かが足りないような...........」


奥田「違和感.......ですか?」


カルマ「んー.........別に何にも感じないけどねー、いつも通りの普通の生活を送ってるけどね」


キモオタ「...............」


渚「何かがおかしいと思わない?だって、僕らは平均的に成績が悪かったのに、ここ一年ぐらいで皆成績が異様に伸びてるし、2学期の期末なんて皆 学年で50位以内に入ってるし........それに、なんだかやたら運動能力だって上がってるし...........」


杉野「..........言われてみれば確かにそうだな..........」





渚「僕らは......国、数、英、理、社、の
五教科や、他の教科を体育以外はたった一人の先生に教えてもらってた事.......覚えてない.........?」





神崎「え.........一人の先生に........?」


杉野「..........何言ってんだよ渚..........それぞれの教科はちゃんと教科担任の先生に教わったはずだろ.........?」


渚「え............!?」





575: 2015/10/02(金) 20:56:45.54 ID:L1lJ+hOXO





渚「ねぇ.........修学旅行の時.......僕らが不良たちに絡まれて、茅野と神崎さんが攫われて........それを先生に助けてもらった事とかも覚えてないの.......?」


カルマ「そんな事あったっけ..........?別になんの事件に巻き込まれる事もなく、普通に楽しい修学旅行だったじゃん........」


神崎「うん........田口先生の引率で.........」


渚「..............!!」


渚「...........夏休みに.......沖縄で僕ら生徒のうちの半分がウィルスに感染して、もう半分の生徒でホテルに乗り込んでウィルスの解毒剤取りに行った事も..........」


奥田「そんな事........なかったと思いますよ..........皆で楽しくバーベキューしたり、海で遊んだり、田口先生の怖い話を聞いて皆で怖がったりはしましたけど.......」


渚「じゃあ...........僕らの英語の先生が攫われて..........助けに行った事とかも..........」


杉野「ハハ、漫画の見すぎだぞ渚?英語の高橋先生が攫われるなんて事が起こるはずないじゃん!」


渚「...............!!」





577: 2015/10/02(金) 21:04:18.76 ID:L1lJ+hOXO





ひょっとしてこれって..........記憶を消されただけじゃなくて...........





渚「皆...........本当に何も覚えてないの...........?」


カルマ「.........覚えてないも何も........そんな現実離れした事なんてなかったじゃん.........冗談キツくね?」


渚「...............!!」





記憶を書き換えられている............





578: 2015/10/02(金) 21:18:22.63 ID:L1lJ+hOXO





渚「...............!!」ポロ ポロ........


杉野「おい渚........急に泣き出してどうしたんだよ...........」




怖い............





渚「僕らは皆で一緒に殺せんせーを頃しに行ったじゃん.........体育だって........烏間先生に暗殺の技術を教えてもらったりしたじゃん..........忘れたの.........?思い出してよ...........」ポロポロ.......


カルマ「.........ねぇ..........誰?殺せんせーって..........」


渚「..............!!」ポロポロ......





怖いよ............





杉野「おい 渚........お前 本当に大丈夫かよ..........」


神崎「きっと.........勉強で疲れてるんだと思う..........休んだ方がいいよ、渚君.........」





皆が...........皆じゃないみたいだ...........怖いよ...........





渚「ごめん..........僕......帰るよ!!」ダッッッ!!!





杉野「渚!!」


奥田「渚君........どうしたんでしょうか............」


キモオタ「..............」





580: 2015/10/02(金) 22:15:56.04 ID:L1lJ+hOXO
その頃、水道......





茅野「あれ.........おかしいな.........誰もいない............渚、どこにいるんだろ.......」


茅野「もう教室に帰っちゃったのかな........?私も戻ってみよ.........」


茅野「ん.......?なんか向こう側に走ってる人がいるけど.........あれは..........」





渚「ハァ.....ハァ......!!」ダダダッ!!





茅野「渚.........?なんであんなに急いでるの........?」


茅野「...........私も後を追おう」タッ!!





581: 2015/10/02(金) 22:17:28.82 ID:L1lJ+hOXO





渚「ハァ......!!ハァ.......!!」ダダダッ!!





ーーーーどうして..............!!





582: 2015/10/02(金) 22:23:40.29 ID:L1lJ+hOXO





三村「つまり.........マッハ20で動き回る担任の先生を皆で暗頃していた.........って事?」


菅谷「冗談キツくねーか渚?てか渚って意外にこんな冗談言うタイプだったのな」


中村「はいはい渚君よ、暗殺ごっこなら近々付き合ってやるから!」ケラケラ!





どうして皆覚えてないの............?





違うよ..............冗談なんかじゃない...............ごっこなんかじゃないんだよ..............





583: 2015/10/02(金) 22:26:11.29 ID:L1lJ+hOXO










渚「ハァ..........!!ハァ..........!!」





ーーーーどうして...........どうして!!










584: 2015/10/02(金) 22:31:34.90 ID:L1lJ+hOXO





前原「渚........お前、どうしたんだよ.........暗殺なんて、体育の授業で習うはずねぇじゃん..........」


岡野「私達の担任は殺せんせーとかじゃなくて田口先生で、体育だって日高先生で、烏間先生なんて人から教わってないよ.......?」


片岡「ほら、しょーもない事言ってないで、渚達の班は掃除終わったの?早く掃除終わらせて」





どうして誰も信じてくれないの............?





585: 2015/10/02(金) 22:33:37.15 ID:L1lJ+hOXO










渚「ハァ........!!ハァ.........!!」ダダダッ!!!















586: 2015/10/02(金) 22:41:04.80 ID:L1lJ+hOXO





寺坂「あァ!?寝言は寝て言えや 渚!中学生にもなってそんなくだらねぇ事言って俺らをおちょくってんじゃねぇぞ!?」


村松「担任の先公を俺らがぶっ頃すって........結構ぶっ飛んだ事言うじゃねーか」


吉田「悪りぃな渚、俺ら 今 お前が何言ってんのか理解できねーわ」





皆...........本当に忘れちゃったの...........?何もかも.............





587: 2015/10/02(金) 22:46:38.17 ID:L1lJ+hOXO










ここまで言っても誰にも信じてもらえないなんて............





...............本当は殺せんせーなんて、存在しなくて、僕だけが殺せんせーはいるって思い込んでいて..................本当は皆の方が正しくて............僕の方がおかしいのかな............?





僕だけが異常なのかな............?





もう、何が本当なのかわからないよ.........










589: 2015/10/03(土) 11:08:20.13 ID:Ra2Yqe3mO
そして放課後、帰り道..........





渚「................」





『.........ねぇ..........誰?殺せんせーって..........』





渚「..............皆.........本当に何もかも忘れちゃったのかな............もう誰も殺せんせーや暗殺の事を思い出せないのかな......
......」





ポロ ポロ......





渚「もう..........楽しかった思い出とかも..
........何もかも.........二度と皆 思い出せないのかな...........」ポロ ポロ.......





渚「グズッ.......ヒッグ.......」ポロ ポロ......





590: 2015/10/03(土) 11:10:08.26 ID:Ra2Yqe3mO










「あー!いたいた!こんな所にいたんだ、渚!」










591: 2015/10/03(土) 11:27:33.43 ID:Ra2Yqe3mO





渚「.............!?」グスッ....





茅野「渚.........泣いてるの........?」


キモオタ「渚氏..........」


イトナ「..............」





渚「茅野..........キモオタ君に、イトナ君も...........」ゴシゴシ.....





茅野「キモオタくんとイトナくんから聞いたよ.........渚の言った事を誰も信じてくれないんだよね..........?」


渚「........信じてもらえなくて当然だよ.........生徒が先生を暗頃するなんて........そんな馬鹿げた事、信じてもらえるはずがなかったよ...........それに、これは僕の思い込みなだけかもしれないし..........」


キモオタ「いや、思い込みではござるまい、拙者らは渚氏の言う事を信じるでござるよ」


渚「キモオタ君............」


キモオタ「さっき、皆に剣幕な表情で必氏に何かを伝えようとしていた渚氏の姿を見れば、渚氏が嘘を言ってない事などわかるし..........それに、拙者らはこの教室にどこか違和感を感じている.........」


渚「...............!」


イトナ「俺や、キモオタや茅野は、親がいないから、親の都合で転校はしていないはずだ............俺達自身、何か目的があって、このクラスに来たはずなのに、その目的を思い出せない...........」


茅野「でも、私達がここに転校してきた目的の中に........きっと、渚が言う『殺せんせー』が大きく関係してると思うんだ」


渚「..............!」





592: 2015/10/03(土) 11:42:49.62 ID:Ra2Yqe3mO





茅野「殺せんせーとか、暗殺の事とかは思い出せないけど........皆も思い出せずに渚の事を信じてあげられないでいるけど.............」





茅野「私達は渚を信じてるから」





渚「茅野............!」





キモオタ「今はまだ拙者らも渚氏の言った事を思い出せないでいるが、いつか何かのきっかけで思い出す時が来るかもしれない、忘れていた記憶と仲直りできる時はきっと来るでござるよ」


イトナ「..........今日思い出せなくてもいい..........いつか思い出すまでチャンスを待つ」





渚「キモオタ君.......イトナ君........!」





594: 2015/10/03(土) 12:58:29.18 ID:Ra2Yqe3mO





次の日からも.............渚はクラスの全員に、信じてもらえるはずのない現実離れした『真実』を必氏に伝え続けた


また、茅野、キモオタ、イトナの三人も、渚から聞いたありえないような話を疑いもせずに信じて、伝えようとしていた..........





しかし...........





595: 2015/10/03(土) 13:17:30.15 ID:hWDzj5b4O





寺坂「いい加減にしろや!!!!」




ボカッッッッッ!!





渚「うっ!!」ドサッ!!




女子生徒たち「きゃあッッッッ!!!」


茅野「ひどいよ 寺坂!!何すんの!!」





寺坂「最近テメーはマジでしつけぇんだよ、渚...........殺せんせーとやらを殺さねえと地球が爆発する!?ここは暗殺教室!?ハァ!?
現実逃避も大概にしとけや!!!!」ガシッ!!


渚「うっ......!!」


磯貝「やめろ!!寺坂!!」


寺坂「..........チッ...........!!」バッ!!


渚「つっ........」ドサッ


磯貝「渚も........冗談はもうやめた方がいいぞ、最初は受験で緊張している皆の肩の力を抜こうとしてくれたんだと思ってたけど..........最近のお前は本当にしつこいぞ...........どうしたんだよ、渚.........」


渚「僕はただ............」


前原「渚........この頃お前......少し変だぞ..........?」


片岡「渚.........ただでさえ皆はもう受験を間近に控えててピリピリしてるんだから.
..........変な冗談ばっかり言ってあまり皆を困らせないでほしいな..........」


渚「..........冗談なんかじゃない.........」





渚「本当なんだよ..........お願いだから信じてよぉ...........」ポロ ポロ........




生徒たち「................」





596: 2015/10/03(土) 13:57:45.48 ID:hWDzj5b4O





渚「うっ......うぅ........」グスッ....グスッ.....





寺坂「..........ケッ.......もう付き合ってらんねーわ、こんな頭おかしくなったモヤシ野郎とはよ」ザッ......





茅野「信じてもらえないのはしょうがないけど.........そこまでひどい事言わなくてもいいじゃない!!ひどいよ!!」


キモオタ「寺坂氏、言い過ぎだ........渚氏に謝るでござるよ.........」


イトナ「それに.......渚が嘘をついていたとしても、何日にも渡ってこんな嘘をつき続けるメリットはないだろ?いい加減に信じろ」





寺坂「オイオイオイ!!テメーらコイツの肩持つのかよ!?ついにテメーらまで頭おかしくなっちまったか!?」





茅野「............ッ!! この分からず屋!!!!」





岡野「ホントにどうしちゃったのよ........渚も茅野っちも、キモオタもイトナも...........」


木村「あいつら、割とマジで受験疲れしてんじゃ........確かに現実から逃げたくもなるけど流石になー..........」


倉橋「ねぇ、でも渚ちゃん達が嘘をついてるようには見えないよ.........?あんなに必氏になってるから、ひょっとして本当の事なんじゃないかな.........?」


寺坂「バーカ!!本当にそんな事があってたまるかよ!!フツーに考えて嘘に決まってんだろ!!」


竹林「まぁ確かに、あまりにも現実離れした話だから、嘘として捉えるのが当然だろうね」


狭間「悪いね渚、私らはアンタらの虚言癖に付き合ってる暇はないの、もうすぐ受験よ受験」


中村「そーそ、もっと現実見なよー、流石に私も付き合いきれんよ」


渚「......グスッ........ヒッグ......」


寺坂「そーいうこった 渚、暗殺ごっこなら一人でやんな」


生徒達「わっ.....わりーな、俺らもうそろそろ帰って勉強するわ」「じゃあな........また明日な......」ゾロゾロ......






601: 2015/10/04(日) 22:01:52.61 ID:1APdOuLYO





シィン..........





渚「.......グスッ........グスッ........」


茅野「渚...........」


キモオタ「な......渚氏.......元気を出すでござるよ!今はまだ皆信じてくれないがいつかきっと信じてくれる日が......!」アタフタアタフタ!


渚「...........きっかけ...........」


キモオタ「.............?」


渚「いつか、何かのきっかけで思い出す時が来るかもしれないってキモオタ君 言ったよね...........?」


キモオタ「渚氏..........?」





渚「そうだ.........『きっかけ』がないから、誰も信じてくれないんだ............だったら、自分で『きっかけ』を作っちゃえばいいんだ.............どうしてそんな簡単な事が思いつかなかったんだろう...........」ユラ.......


茅野「渚..............?」


渚「いい事を思いついたんだ、確実に 皆が殺せんせーの事を思い出すいい方法が..
............」


イトナ「..........それはどんな方法だ........?」


渚「それは秘密だよ、明日になってからのお楽しみ!」ニコッ


茅野 キモオタ イトナ「...............?」


渚「じゃ、今日はもう帰ろうかな、また明日ね」ザッ ザッ.....


茅野「まっ.......待ってよ渚!私も帰る!」タタッ!





ガララー バタン!





イトナ「.................」


キモオタ「(..........何をする気だ............?)」





602: 2015/10/04(日) 22:30:21.19 ID:1APdOuLYO
翌日...........





キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン!





担任「よーし!以上でホームルームは終了だ、一限目は面接練習だからなー!」ガララ- バタン!





生徒達「はぁ......面接かー」「かったるいなー」「テストじゃないだけマシかー」ガヤガヤ










渚「ねぇ、皆!」










生徒達「..................?」





渚「今日の放課後、皆で校舎の裏山まで来てくれないかな...........どうしても、どうしても伝えなきゃいけない大事な話があるんだ............」


寺坂「.........テメーまさか、その大事な話ってのは また 殺せんせーとか暗殺とかの事じゃねぇだろうな?」





渚「..............うん、」





生徒たち「................」イラ.......





生徒たち「おい渚!!お前マジでしつこいぞ!!」「放課後にアンタのくだらない嘘を聞いてる暇なんてないの!!」「そもそも話なら放課後にわざわざ裏山まで行かなくても今ここで話せばいいだろ!!」





渚「................」





603: 2015/10/04(日) 23:03:50.55 ID:1APdOuLYO





茅野「ねぇ、皆待ってよ!!」





片岡「茅野さん.........?」





茅野「渚の言ってる事は確かにすごく現実離れしてるし........嘘みたいな話だと思うけど..........でも、渚は絶対嘘なんてついてないし、渚は本気で皆に大事な事を伝えようとしてるの...........お願い..........渚を信じて、皆で放課後に裏山に行ってあげてくれないかな..........?」





岡野「茅野っち........」





キモオタ「拙者からもお願いでござる!!渚氏を信じてくれ!!どうかこの通りでござる!!」ゴッ!ゴッ!





矢田「キモオタくん..........」


倉橋「オタりん..........」





イトナ「まずは渚の話を聞け、ゴチャゴチャ文句を言うのはその後だ.........」





寺坂「.........チッ..........わぁーったよ、いきゃいいんだろ、いきゃあ!」


前原「ここまで、必氏にお願いされたら 行くしかねーだろ」


磯貝「そうだな..........じゃあ今日 放課後に皆で裏山に行って、渚の話を聞こう........でも渚、話をするのはこれで最後にしてくれないかな.........な?」





渚「うん、大丈夫だよ、これで最後だから、皆 ありがとう」ニコッ!





604: 2015/10/05(月) 00:11:23.22 ID:0PY7CJvTO
そして放課後..........校舎の裏山.........





渚「皆ごめんね.......勉強で忙しいのに.........」ザッ ザッ.......


寺坂「さぁ、とっとと話せよ渚、どーせ昨日と同じこと言うんだろーけどよ」ザッ ザッ.......


渚「うん、殺せんせーの事なんだけど............まだあともう少し進んだら話すよ」ザッ ザッ......


不破「...........ねぇ渚君、どこまで行くの?もうここで話してもいいんじゃないかな?」ザッザッ........


渚「まだまだ........後もう少し.......もう少しだから...........」ザッ ザッ......


生徒たち「.................?」ザッ ザッ.......





605: 2015/10/05(月) 00:32:02.87 ID:0PY7CJvTO





原「渚、なんでわざわざ裏山まで私達を.........?」ザッ ザッ.......


渚「どうしても裏山じゃないとダメなんだ、殺せんせーの事を皆に思い出してもらうためには..........」


生徒たち「...............」ザッ ザッ......


岡島「なぁ..........ちょっと待てよ........この方角ってさ..........裏山の崖に近づいてないか...........?」


倉橋「うん........渚ちゃん、もうそろそろ進むのやめようよ........そっちは崖だから危ないよ......?」


渚「..............」ザッ ザッ.......


前原「おい渚、マジであんまりそっち行きすぎたら危ねーって、戻ってこいよ!」


岡野「そっちの崖には近づくなって烏間先生に言われたでしょ!?」


渚「...............」ザッ ザッ.......


磯貝「おい 渚........!おい........!」










渚「................!」ダッ!!










生徒たち「!!」





606: 2015/10/05(月) 00:36:33.85 ID:0PY7CJvTO





>>605 すまない、岡野のセリフはなかった事にして 汗 矛盾が出てくるから


※訂正





607: 2015/10/05(月) 01:02:22.36 ID:0PY7CJvTO





杉野「おい待てよ 渚!!」ダッ!!


茅野「渚!!行っちゃダメッ!!」ダッ!!










渚「来ないで!!!!」パチン!










生徒たち「...............!!」










渚「それ以上来たら.........このナイフで首を切って氏ぬ!!!!」スッ.......










この時、ナイフを手にした渚の姿を見て、その場にいた全員が地面に糸を縫い付けられたかのように動けなくなった





「もし近づけば、こいつは本気で自分の命を終わらせかねない」





そう思わせる程の 渚の『殺気』が全員の足を止めたからだ





609: 2015/10/05(月) 14:16:19.90 ID:ySjh2PK9O





渚「......ハァ......ハァ.......」ザッ......ザッ........





杉野「おい..........お前何する気だよ...........」


吉田「ま.........まさか そっから..........!!」





渚「うん、ここから飛び降りるよ」ニコッ!





生徒たち「!!」





中村「や........やめてぇ渚!!ひょっとして私達が渚の話を信じなかったから怒ってんの..........?お願い信じるからやめてぇ!!」ポロ ポロ


岡野「渚!!ごめん!!ごめんねぇ!!お願いだから戻ってきてぇ!!」ポロ ポロ





渚「中村さん、岡野さん、僕は別に怒ってるから飛び降りようとしてるわけじゃないよ」





中村 岡野「..............?」ポロ ポロ.....





渚「これは皆に殺せんせーの事を思い出してもらうためなんだよ........」





生徒たち「.................!?」





渚「僕がここから飛び降りたら、殺せんせーは必ず僕を助けに来てくれるはず...........その時に、皆は必ず殺せんせーの姿を目撃するから............それで、きっと皆の記憶は元に戻ると思うんだ........」






610: 2015/10/05(月) 14:32:31.17 ID:ySjh2PK9O





寺坂「な........何また訳わかんねー事言ってんだよ!!殺せんせーなんて怪物がこの世にいるわけねぇし!!助けに来てくれるはずもねぇだろ!?昨日殴った事は謝るし信じてやらなくて本当に悪かったよ!!渚ァ!!」





渚「だ か ら! ! ! !怒 っ て な い っ て 言 っ て る じ ゃ ん ! ! ! !」





寺坂「..............!!」ビクッ!!





渚「それにね、寺坂君..........殺せんせーはいるよ........それで、絶対に僕を助けに来てくれるよ..........だって殺せんせーは言ってたよ.........」





生徒たち「................!?」





渚「『決して君達から、この触手を離さない』って...........」





渚「だから、僕は安心してここから飛び降りれるよ」ニコッ!





611: 2015/10/05(月) 14:45:12.09 ID:ySjh2PK9O





カルマ「..................!!」










この感じ................





そうだ..............





俺は、前にここから飛び降りた事がある..........





何で、ここから飛び降りたのに今生きてるのか...................ようやく思い出した........!!










『見捨てるという選択肢は先生には無い、いつでも信じて飛び降りて下さい』










そうだった.............俺はあのタコに.......










殺せんせーに助けてもらったんだ










カルマ「...............!!」





612: 2015/10/05(月) 15:08:24.10 ID:ySjh2PK9O





カルマ「渚!!ようやく全部思い出したよ!!」





生徒たち「カルマ.............!」





カルマ「俺が前にここから飛び降りた時に、殺せんせーは俺の事を助けてくれた!!確かに殺せんせーは存在するし!!俺らの担任のせんせーだよ!!」





渚「................」





カルマ「けど、今は違う!!今はもう殺せんせーはどこに行ったかもわからないし少なくとももうここにはいない!!こんな事しても殺せんせーは来てくれない!!頭冷やせよ!!こっちに戻ってこいよ渚!!」





渚「...........殺せんせーは絶対にここにいる.........」ザッ.......





茅野「渚ダメ!!!!それ以上そっちに行かないで!!!!」





渚「...........殺せんせーは絶対に生徒を見捨てない...........」ザッ.....





キモオタ「馬鹿な事はやめろ!!!!渚氏!!!!」





渚「............殺せんせーは、絶対に来てくれる.............」ザッ......





生徒たち「やめろ渚ァ!!!!」「戻ってこい!!!!」「渚やめてぇ!!!!」










渚「殺 せ ん せ ー は 絶 対 に 僕 を 助 け に 来 て く れ る ん だ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ! ! ! ! ! !」





613: 2015/10/05(月) 15:29:02.81 ID:ySjh2PK9O















トンッ........!!















614: 2015/10/05(月) 15:36:58.83 ID:ySjh2PK9O















生徒たち「き..............きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!渚ァ!!!!!」















619: 2015/10/05(月) 21:39:04.37 ID:ySjh2PK9O










ーーーー本当に飛び降りちゃったーーーー





ここから落ちれば、確実に僕は氏ぬ





今、僕は『氏』と隣り合わせにいる





ハハ、なんだか笑えてくる





不思議だね





氏ぬ寸前って本当に周りがスローモーションになるんだ、皆が僕の名前を呼ぶ声もゆっくり聞こえるよ





『渚、こっちにいらっしゃい』


『まってぇ!おかあさん!』





ーーーー母さん.........?それに、小さい頃の.........僕...........?





『ほぉら渚、やっぱり髪を伸ばしたら女の子用の服でもよく似合うでしょ?』


『.............うん』





ーーーー今 僕の頭の中に流れてる映像..........ひょっとして...........僕は走馬灯を見てるのか.............










620: 2015/10/05(月) 22:09:11.14 ID:ySjh2PK9O










『渚の奴、E組行きだってよ』


『うわ.........終わったなアイツ』





『私、茅野 カエデ、よろしくね♪』





『始めまして、私が月をやった犯人です、来年には地球も爆る予定です、君たちの担任になったのでどうぞよろしく』





ーーーー僕は、勉強について行けなくてこのE組に落ちた.........


でも、E組に落ちたから、茅野や皆........烏間先生、ビXチ先生...........殺せんせーと出会えたんだ............





『ゲ.......ゲームセット.......!!.......なんとなんと.......E組が野球部に勝ってしまった』


『よっしゃぁぁぁぁぁぁ!!!!』『キャー!!!!やったぁ!!!!』





『やったぁぁぁ!!!!磯貝が退学にならなくて済む!!!!』


『すっげー!!』『よく勝ったなあの人数差で!!』





『やったぁ!!!!全員50位以内 ついに達成!!!!』





ーーーーE組に落ちて..........殺せんせーに出会えたから..........皆がいたから.........どんな辛いことも苦しい事も、頑張れた..........

嬉しい事や楽しい事、たくさん思い出ができた...........





621: 2015/10/05(月) 22:38:29.09 ID:ySjh2PK9O





ーーーーでも、氏ねば.........皆で作った思い出も、何もかも 全部が終わる........


氏ねば..........永遠に皆に会えない.........家族にも、友達にも、先生たちにも..........





『ほらほら!!渚も海に入んなって!!』


『うわっ!!やめてよ中村さん!!僕 体育着のままだよぉ!!』


『あ!!キモオタ君!!それイトナ君のために焼いたお肉でしょ!?欲張らないの!!』


『あはははは!!』


『何恥ずかしがってんだよ!!渚も一緒に歌おうぜ!!』


『いけいけぇ渚ァ!!!!』


『.........うん!僕も歌うよ!』





ーーーーいやだ...........





『せっかくアンタの親になれたんだもん、もうしばらく心配させてよ』


『............うん!』





ーーーーこんなところで、何もかも終わるなんていやだ.........!!





『じゃ、俺だけ呼ぶよ、それでいいの? 渚』


『..........わかったよ.......じゃ.....カルマ』





いやだ............いやだいやだいやだ!!!!!!





『人に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう、君達全員それが出来る力を秘めた有能な暗殺者だ』





ーーーー氏にたくない.........!!





626: 2015/10/06(火) 15:20:30.64 ID:cI28zB7NO










..........氏にたくない..........まだみんなと一緒にいたい..........まだ、生きたい..........





怖いよ..........





簡単に自分の命を投げ出すなんて.........本当にバカだった...........





ごめんなさい..........ごめんなさい..........















助けて...............殺せんせー!!!!










627: 2015/10/06(火) 15:29:27.87 ID:cI28zB7NO















ーーーー渚が落ちていく様子を見ていた全員が目を背けた..............





クラスの誰もが、この高さから落下した渚は助からないものと思っていた...........





しかし、不思議な事に、渚が地面に到達した衝撃音は聞こえてこなかった.........





恐る恐る.........クラスの全員がそーっと目を開け、崖の下を覗き込んだ.............










その時、目に飛び込んで来た光景は........





628: 2015/10/06(火) 15:31:27.74 ID:cI28zB7NO















「言ったでしょう、私は決して生徒たちから、この触手を離さない.............と」















629: 2015/10/06(火) 15:36:19.81 ID:cI28zB7NO















生徒たち「....................!!!!」















見たことの無いような怪物が、クラスメイトを抱きすくめている姿


そして、安堵の表情を浮かべ、怪物の腕の中で静かに眠っているクラスメイトの姿だった





631: 2015/10/06(火) 15:55:01.42 ID:cI28zB7NO





その怪物の姿を見た瞬間
その場にいた全員の頭の中で、忘れていた 記憶が駆け巡った





もうダメだって思った時、





絶望して 全てを諦めかけた時、





自分に負けそうになって、涙が流れそうになった時、





怖くて、苦しくて、救いを求めて手を差し出した時、









いつもいつも、そばにいて、自分達を助けてくれた





いつだって駆けつけて差し出した手を掴んでくれた










弱点だらけで、思わず頃したくなる程親しみやすく





その触手に触れるどんな弱いものも感じ取れ、守れ、導いてくれる










たった一人の、かけがえのない怪物...........




この世界にたった一人の、大好きで大好きで、しかたがない先生............





632: 2015/10/06(火) 16:00:27.91 ID:cI28zB7NO





殺せんせー「渚君は無事です、安心して眠っているだけのようです」スタッ.......










生徒たち「..........ろ.......せんせぇ.........」ワナワナ........





633: 2015/10/06(火) 16:02:47.16 ID:cI28zB7NO















生徒たち「殺せんせー!!!!!」ダダッ!!!!















634: 2015/10/06(火) 16:33:40.28 ID:cI28zB7NO










殺せんせー「皆さん..........皆さぁぁぁぁん!!!!」ドバドバ!!!!





中村「せんせぇ........グスッ........せんせぇ......ヒッグ........私達が間違ってた....
........やっぱり.......先生の事を忘れたくないよぉ.........」ギュゥゥ......


岡野「ごめんなさい.......グス.....ごめんなさぃ......ヒッグ......」ギュゥゥ......





殺せんせー「私も、君達に会えなくて.........寂しかったですよ...........元々、私は国に追われる身ですから..........君達の記憶が消されてしまった以上、君達の前に姿を現すわけにはいかない...........だから、ずっと君達の事を国の目を盗みながら物陰から見守る事しかできなかった..............」





殺せんせー「でも..........渚君が崖から転落した時、いてもたってもいられず、皆さんの前に姿を現してしまいました........
....やはり、大事な生徒が危ない目に遭っているのに、それを見過ごすことなどできません.............私は決して君達から触手を離さないと決めたし..............それに........国から見れば地球を滅ぼす怪物でも..........」





殺せんせー「私は、君達の『教師』ですから」





殺せんせー「私の事を........思い出してくれてありがとう...........」





生徒たち「殺せんせー............」ポロ ポロ.....






635: 2015/10/06(火) 17:01:45.31 ID:cI28zB7NO





渚「ん........うっ.........」ピク......





茅野「!! 渚...........!!」


生徒たち「.....渚........よかった.......」





渚「..........僕は...........」


磯貝「渚、殺せんせーがお前の事を助けてくれたんだ.........」


渚「!! 磯貝君.......ひょっとして殺せんせーの事を.........!!」


磯貝「ああ、お前のおかげで俺だけじゃなくて皆が殺せんせーの事を思い出すことができたよ、ありがとう!
..........それと、お前の事を信じてあげなくてごめん.........」





生徒たち「渚、ごめんな.........」「ごめんね、渚............」





渚「..............うん!」ニコッ!





637: 2015/10/06(火) 17:18:27.49 ID:cI28zB7NO





茅野「.............」ザッ ザッ.......


渚「茅野.........」


茅野「........渚........」ザッ......


渚「............?」










バチィンッッッッ!!!!!!










生徒たち「!!??」





渚「...........!!」ヒリヒリ......










茅野「渚のバカッッッッ!!!!!」





638: 2015/10/06(火) 17:47:02.69 ID:cI28zB7NO





生徒たち「................!?」


渚「.........茅野..........」ヒリヒリ......


茅野「..........何で渚はそうやって自分の命を軽く見るの............?」ワナワナ......


渚「..............」


茅野「私が言えた事じゃないけど......もっと自分を大事にして.......渚がいなくなっちゃったら...........寂しい思いする人が沢山いるんだよ..........?」ポロ ポロ......


渚「..........ごめん........」


茅野「バカァ........渚のバカァ.........う......うぅ........」ポロ ポロ.......


渚「ごめん........ごめんね.........」


中村「おやおや〜?王子さまぁ、ダメじゃん、お姫様を泣かせたりしたら〜」ニヤニヤ.....


カルマ「慰めてやるべきなんじゃないのぉ、渚ァ?」ニヤニヤ


渚「ちょ!!中村さん!!カルマ!!///」


キモオタ「茅野殿wwwなんというヒロイン力www拙者感動して目からもナニからも水がこぼれるでござるよwww」ドピュドピュ!!


生徒たち「キモオタ サイッテー!!」「こいつのキモさだけは忘れたいわ!!」





渚「........ふふ.......あははは!」ニコッ!





嬉しい............やっといつも通りのE組に戻った...........





空白で埋め尽くされていた時間が再び色付き始めた..........





639: 2015/10/06(火) 18:28:18.38 ID:cI28zB7NO





生徒たち「」ワイワイ!










ビXチ「...........アンタも人が悪いわねカラスマ、何でガキどもに伝えてあげなかったの?


記憶消去はまだ開発中の技術だから、結局は1週間ほどで記憶が元に戻る
.........ただの機密を口外させない為の『脅し』に過ぎないって事...........」


烏間「.........それを生徒に言ってしまったら、元も子もないだろう.........この1週間で、奴も俺たちもいない状態で、生徒たちがどう行動するのかに意味があるのだからな.................」





烏間「さて.......1週間、記憶を失って.......彼らがどのような答えを出すのか.........それを見届けなくてはな..........」


ビXチ「クス......アンタも、いよいよ教師バカね.........」





650: 2015/10/07(水) 18:40:34.17 ID:H71QktO0O





殺せんせー「さて.........これで皆さんの記憶は完全に元に戻りましたね..........今回、1週間もの間 記憶を失ってみてどうでしたか?」


前原「.........どうって言われても.......なんとも感想が言い難いよなー........」


不破「うん、なんか思い出した今となってはホントに私達が記憶を失ってたって実感も湧かないしね」


殺せんせー「なるほど...........では君たちに質問します............」





殺せんせー「暗殺を続けるか......暗殺をやめるか..........」





生徒たち「.............」


殺せんせー「..........もしも君たちが暗殺をやめたいのであれば私はこのままここを去りますが、君たちが暗殺を続行したいのであれば、私は理事長に頼み込み、もう一度 椚ヶ丘中学校3年E組の先生をさせてもらうように交渉します............どうしますか?」


生徒たち「................」


殺せんせー「これは強制ではありません、どっちの道を選んでも、それが私の生徒たちが選んだ道ならば 私にとっては何よりも大切な事ですからね」





カルマ「...........言い出しっぺの俺が言うのもあれだけどさー..........でも、これだけは確実に言えるよ」





カルマ「俺らと殺せんせーの暗殺者と標的って関係は、やっぱ切っても切れない『縁』だからさ、それから俺らが逃げるわけにはいかないって事がよくわかったよ」





神崎「..........うん、やっぱり忘れる訳にはいかないよね」


狭間「定められた運命に抗うなんてこの世で最も愚かな行為............私達が殺せんせーと出会って、殺せんせーを殺さなきゃならないのは、定められた『運命』なんだから..........」





殺せんせー「.........なら........君たちは暗殺を............」





寺坂「オラ、どうすんだよ渚?
体張ってテメーが思い出させてくれた事だ、俺らはお前に答えを委ねる..........お前が出した答えに誰も文句なんか言わねぇし...........それに、命懸けたテメーを差し置いて、俺らが答えをだす訳にゃいかねーしよ」


生徒たち「渚...........」





渚「...............」





651: 2015/10/07(水) 19:01:56.97 ID:H71QktO0O





渚「暗殺は...........暗殺者と標的..........つまり僕らと殺せんせーを繋ぐたいせつな『絆』..........」





渚「その絆を、僕らが殺せんせーを頃すのが怖いからなんて理由で、忘れて楽になろうなんて........やっちゃいけない事だったんだと思う...........」





渚「もう..........殺せんせーを救う方法はない...........殺せんせーの願いは僕らに殺される事............僕ら自身の手で殺せんせーを殺さないと............その願いも、絆も永久に失ってしまう事になる.........」





渚「...........だったら..........やっぱり、僕らはどんなに辛くても、悲しくても、苦しくても、逃げずに 殺せんせーを殺さなきゃいけないと思う..............いなくなってしまった律の分も頑張って..........殺せんせーを殺さなきゃいけないと思う............それが僕らが生徒として先生にできる事だから.............」















渚「それが、『暗殺教室』の本当の形なのだから」










652: 2015/10/07(水) 20:36:24.40 ID:H71QktO0O





生徒たち「..............」シィン......





渚「ど.........どうかな..........?」





寺坂「バーカ、言ったじゃねぇかよ、お前の出した答えに誰も文句はねぇって、誰も異論なんて唱えねぇよ、
なぁそーだろオイ」


杉野「ああ!当たり前じゃん、もう来るところまで来たんだから、俺らの手で殺るしかないだろ?」


奥田「はい、それに.........殺せんせーとの楽しかった思い出を忘れるなんて、もうこりごりですから.........」


岡野「私も.......もう殺せんせーを頃したくないなんて言わないよ...........やっぱり........殺せんせーが願う事なら、恩返しとして、ちゃんと願いを叶えてあげたいからね......」


片岡「渚.........もう、異論を唱える人は誰もいないよ..........もう答えは決まってるし、覚悟もできてる.........皆 気持ちは渚と同じだよ、そーだよね 皆!」


生徒たち「ああ!!」「うん!!」


渚「皆.............!」


磯貝「渚の言う通り、殺せんせーを頃す事が殺せんせーのためにも、いなくなってしまった律のためにもできる事だ.........!
だから.........もうこの絆から逃げ出さない........!!」





磯貝「皆で力を合わせて殺せんせーを殺そう.........!!」





生徒たち「オーッッッ!!!!!!」





殺せんせー「皆さん.........!!」グズッ.....





655: 2015/10/07(水) 21:34:10.54 ID:H71QktO0O





渚「でも、殺せんせー........」


殺せんせー「ええ、皆さんが答えを出してくれたんです............私も答えを出すために...........これから、椚ヶ丘中学校3年E組でもう一度先生ができるように、これから理事長の所に交渉に............」ザッ......










「交渉の必要はありません」










生徒たち「.................!!」


殺せんせー「理事長...........交渉の必要がないというのは..........?」





理事長「少し様子を見に来てみました、教育者としては、記憶を失った3年E組の生徒たちが少しばかり気になったものでね」 ザッ ザッ......


理事長「それと、この学校の経営者として、これからのあなたの身の振り方を言い渡しに来ただけです.........」



殺せんせー「...........」




ガサ...





殺せんせー「!! これは............!!」」





理事長「雇用通知です、やはりあなたは国から逃げるよりも、このクラスで教鞭を執るのがよく似合う、

それに、このクラスにあなたを繋ぎ止めて置く方が あなたが殺される確率が格段に上がる、合理的に考えた結果、このような行動を取っただけなので勘違いなさらぬようにね」ザッ ザッ.........





殺せんせー「...............!!」ペコッ.......





656: 2015/10/07(水) 21:42:23.99 ID:H71QktO0O






三村「雇用..........」


前原「ってことは...........殺せんせーはまたE組で授業できるって事だよな..........!!」










生徒たち「やったぁぁッッッ!!!!!!!!」ワァッ!!!!





殺せんせー「皆ざぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ん"!!!!!」ドバドバ!!!!






657: 2015/10/07(水) 21:58:45.02 ID:H71QktO0O





コロセンセ-!!フクショクイワイニバ-ベキュ-シヨ-ゼ!!
ニュヤ!!センセ-イッシュウカンブンノキュウリョウガ......
イイカライイカラ!!アハハハハ!!





烏間「...........安心した..........これでもう、彼らの答えが揺らぐ事は無さそうだな.........明日からはまた、訓練を再開して、計画も立てて..........本格的に奴を頃す準備を始められそうだ..........」


ビXチ「まぁたなにカタイ事言ってんのよカラスマ、アンタが安心したのはまたいつもみたいにガキどもが騒がしいクラスに戻った事でしょ?」


烏間「フッ.........どうだろうな.......」ニッ


ビXチ「アンタが笑うなんて........気持ち悪ッ!!ホラッ私達も行くわよ!
私達を1週間も蚊帳の外に置いた分、食べて食べて食べまくってやるわ!!」グイッ!


烏間「オイ、そんなに引っ張らなくてもちゃんと行くから安心しろ」





まったく...........明日からはまた騒がしい日々が始まりそうだ..........





でも、そんな騒がしい日々が、いつの間にか居心地の良いものになっていた..........俺も、イリーナもな..........





いつまでもこの騒がしい日々が終わってほしくないと思ってるのは..........確かな事なのかもしれないな.........





658: 2015/10/07(水) 23:54:25.72 ID:H71QktO0O










考えて考えて.........1週間もの間、空白の時間を過ごした僕等が出した結論は.
.......僕らは3月まで全力で暗殺を続ける


なぜなら 暗殺は僕等の使命であり、絆であり、僕等を出会わせ育ててくれた….
......E組の必修科目だから


ただし、暗殺期限の3月までに殺せなかったら….......僕等は暗殺を卒業する


悔しいけど.........殺れる事を殺り終えたら、後は全てを国に任せて、暗殺者と標的からただの生徒と恩師に戻る


頃しても、殺せなくても.........お別れの時間は来る........


でも、何も迷う必要はなかった........


だって、お別れは、いずれは必ず僕らが辿る道なのだから.......





660: 2015/10/08(木) 10:59:05.13 ID:uz+ZgoajO
そして.........翌日...........





殺せんせー「皆さん、おはようございます!」ガララー!





ボトッ!!





殺せんせー「おっと........対先生弾を敷き詰めた黒板消しをドアに仕込んでおいたようですね、だが甘い、その手は一学期に失敗しましたねぇ.........」





生徒たち「おはよー殺せんせー!」





殺せんせー「はい おはようございます!早速出欠を取ろうと思いましたが、何人かはまだ登校していないようですねぇ...........それに、教室中に芳香剤の香りがやたら漂っていますねぇ.........」ニヤニヤ....


生徒たち「...............」


殺せんせー「ん...........?教壇の上にあるのは............?」





殺せんせー「ぬっひょぉぉぉぉ!!!!!Gカップグラビアアイドルの写真集ぅぅぅぅぅ!!!!!」バッッッッ!!!!!





パンパンッッッッ!!!!!





殺せんせー「おはようございます、木村君、岡野さん」





木村「チェッ........やっぱ当たんねーなぁ.
.........」


岡野「おはよ殺せんせー、やっぱバレてたみたいだね」





殺せんせー「岡島君の工口本で先生を教壇までおびき寄せて、二人は教壇の中に身を潜めて先生を狙い撃ちする作戦.........少し初歩的な気もしますが、工口本が罠と知っていながらもついつい条件反射で突っ込んでしまう先生の性格をよく考慮した大変いい作戦です」





661: 2015/10/08(木) 11:24:35.26 ID:uz+ZgoajO





殺せんせー「ぬっひょぉ.........乳やべぇ..........」ペラ.....ペラ.......





ドピュッッッ!!!!





ビチャッッッ!!!!





殺せんせー「に"ゅ"や"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!!!ぐざい"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ!!!!ぐざい"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"!!!!」ジュゥゥゥゥ!!





キモオタ「グッモーニンでござる、殺せんせー」ニヤッ!





殺せんせー「(しまった.........!!工口本に夢中なのと.......芳香剤の香りで、キモオタ君の自慰行為に気づかなかった........!!)」ジュゥゥゥゥ.........!!





杉野「よっしゃ!!今だイトナ!!」


イトナ「............」ポチッ!





ガコンッッッッ!!!!!





殺せんせー「にゅやッッッッ!!??」





竹林「殺せんせーの苦手な落とし穴ですよ」


イトナ「使うには少し早すぎるが、出し惜しみはしない、遠慮なく使わせてもらう」





662: 2015/10/08(木) 11:41:55.37 ID:uz+ZgoajO





前原「今だ!!!!撃てぇぇぇぇぇ!!!!」パンパンッッッッ!!!!


生徒たち「よっしゃぁ!!!!」パパパパパパパンッッッッ!!!!





殺せんせー「にゅやぁぁぁぁぁぁ!!!!やばいやばいやばい!!!!」ヒュンヒュンヒュン!!!!





ドシュンッッッ!!!!





磯貝「ああ!!逃げられたか!!」


片岡「あともうちょっとだったのに..........!!」





殺せんせー「ハァ......ハァ......」





殺せんせー「明日出す宿題を2倍にします」





生徒たち「「「小せぇ!!!!」」」





663: 2015/10/08(木) 11:52:34.82 ID:uz+ZgoajO



生徒たち「くっ...........!!」ガチャッ!





ドパパパパパパッッッッ!!!!





殺せんせー「はい、それでは発砲したままで結構ですので出欠を取ります、磯貝君!」シュンシュン!!


磯貝「はい!!」ドパパパパパパ!!


殺せんせー「岡野さん!」シュンシュン!!


岡野「はい!!」ドパパパパパパ!!


殺せんせー「片岡さん!」シュンシュン!!


片岡「はい!!」ドパパパパパパ!!










664: 2015/10/08(木) 12:18:02.59 ID:uz+ZgoajO
ー ー ー ー ー

ー ー ー ー

ー ー ー

ー ー







生徒たち「ハァ......ハァ......」


殺せんせー「..........はい.......遅刻無し.........と..........銃声の中でもしっかり聞こえる返事............個々の思考をしっかりと前面に出す一斉射撃.............素晴らしい........先生とても嬉しいです.........」ハァ.....ハァ.......





頃し..........かわし............そして教える...........





殺せんせー「しかし........今日も命中弾はゼロでした..........それだけは残念ですねぇ...........」


生徒たち「...............」





渚「安心して、殺せんせー」





殺せんせー「................?」





渚「卒業までに..........必ず皆で先生を頃すから」





............僕らは頃し屋...........





殺せんせー「...........期待しています..........卒業まで、全力で..........先生を頃しに来なさい.........!!」ニッ!





.............ターゲットは先生............





665: 2015/10/08(木) 16:26:15.68 ID:uz+ZgoajO










頃すって何なのか、本当に真面目に考えた2月





僕等には.......『覚悟』が芽生えた





信頼で刃を振ったのならば….......何を得ようが失おうが責任を持って受け入れる『覚悟』を!!










666: 2015/10/08(木) 16:32:57.76 ID:uz+ZgoajO















殺せんせーの暗殺期限まで.............あと33日















667: 2015/10/08(木) 16:39:59.43 ID:uz+ZgoajO





3学期編 完


3学期 終盤編に続く





668: 2015/10/08(木) 16:51:24.10 ID:uz+ZgoajO





ありがとうございました!!


長かった3学期編を終えて、このSSも残すところあと3学期終盤編と卒業編の2編になりました!!


本当はまだ終わらせたくないけど一生懸命やるんで、どうか最後まで下衆でクズでとことんキモい、でも時々イケメンなキモオタを応援してください!!


よろしくどうぞ!!





669: 2015/10/08(木) 16:53:41.40 ID:SnOz7IK3O
乙でした!
次回作を楽しみにしてます!

670: 2015/10/08(木) 16:59:45.73 ID:uMJSPTmbo

676: 2015/10/09(金) 10:55:18.48 ID:JHuGp2sKO

引用: キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったでござるwww」3学期