1: 2021/01/02(土) 16:32:03.862 ID:/wdh4Rxs0.net
男「ハ、ハァ!?全然そんなんじゃねえし!あいつのことなんて好きでもなんでもねえわ!」

「んなムキになんなよw」

「あ!」

女「……」

男「あ、これは、その…違くて…」

女「…」ダッ

男「ま、待って」

男「……」

「あーあ」

「俺しーらね!」
ふらいんぐうぃっち(13) (週刊少年マガジンコミックス)

4: 2021/01/02(土) 16:38:32.846 ID:/wdh4Rxs0.net
翌日

男「あ」

女「……」

男「……」

女「……」フン!

男「あ、待って!」

女「何が?」

男「え」

女「何がごめんなの?」

8: 2021/01/02(土) 16:42:00.841 ID:/wdh4Rxs0.net
女「私の事嫌いなんでしょ?ごめんね、全然気づかなくて」

男「ちが…」

女「何が違うの?私と一緒に遊んでるのクラスの男子に知られるの嫌だったんでしょ?」

男「それは……」

女「堂々と仲良くもできない相手となんて一緒にいない方がお互いの為でしょう」

男「……」

女「じゃあね」

11: 2021/01/02(土) 16:46:20.135 ID:/wdh4Rxs0.net
先生「みなさんには今日から帰りの会で1分間スピーチをしてもらいます」

「なにそれ」

「面倒くさそう」

「早く帰りたい」

先生「今日あったこととかみんなに伝えたい事なんかを毎日日替わりで1分間スピーチするの」

「えー」

「帰ってゲームしたい」

先生「まぁまぁ、1分なんだから時間なんて大してかからないわよ」

先生「それで順番なんだけど出席番号順で…」

男「待ってください」

14: 2021/01/02(土) 16:49:53.757 ID:/wdh4Rxs0.net
男「僕がやってもいいですか?」

先生「え?……もしかして何かみんなに伝えたいことがあるの?」

男「はい、どうしても伝えたいことがあります」

先生「そう。いいわよ、じゃあ第一回目の1分間スピーチは男君で」

男「ありがとうございます」

女「……」

16: 2021/01/02(土) 16:57:02.822 ID:/wdh4Rxs0.net
男「僕は昨日、ある人を傷つけてしまったので謝りたいと思います」

女「……」

男「ぼくはある女子と一緒によく遊んでいましたがそのことをクラスの男子にからかわれてその子のことを好きじゃないとその子の前で言ってしまいました」

男「女子と仲良くしてるのを男子に知られるのを恥ずかしいと思ってしまったのです」

男「仲良くしてることを恥ずかしいと思うなんてその子にとってとても失礼で謝らなければいけないと思っていました」

男「でもぼくは勇気がなくて謝ることができませんでした」

男「でも今からみんなの前で謝りたいと思います」

20: 2021/01/02(土) 17:04:57.678 ID:/wdh4Rxs0.net
女「ここで私が許さなかったら私が悪者みたいになっちゃうじゃない。あんたズルいわよ」

男「ズルくても何でもぼくは女さんと前みたいに仲良くしたい」

女「あきれた……まあ、その必氏さに免じて許してあげるわ。……これからもよろしく」

男「ありがとう、女さん」

パチパチパチパチ……

先生「よかったですね、男くん」

男「はい。ありがとうございます、先生。すいません、1分どころか何分も使って」

先生「いいわよ、別に。1分でまとめるのが目的なんじゃなくてみんなに自分の事を知ってもらうのがこのスピーチの目的なんですから」

22: 2021/01/02(土) 17:11:27.812 ID:/wdh4Rxs0.net
……

女「なんてこともあったわねー……」

男「まだその話するの?」

女「一生言い続けるつもりだから」

男「勘弁してよ、小学生の頃のことだよ」

女「だーめっ」

女(まさかあの時からの腐れ縁でこいつとずーっと付き合うことになるとはね)

女「さ、着いたわよ」

男「緊張するな……お義父さん、ちゃんと俺たちのこと認めてくれるかな?」

女「みんなの前であんなスピーチしたくせにこれぐらいのことで緊張しない!」

終わり

23: 2021/01/02(土) 17:48:21.644 ID:56vSPo/z0.net

普通に面白かったわ

24: 2021/01/02(土) 17:49:50.964 ID:/58X5J+9p.net
仲直りどころか余計に気まずくなるわ
だがこういう話は大好きだ、乙

引用: 「お前最近あの女子とよく遊んでるな?」「もしかして好きなのーw?」