1: 2009/07/04(土) 19:30:35.38 ID:3iUDoV8cO
金「真紅、何も一人で戦うことなんてないかしら!」

銀「そうねぇ。無理しないで全員でかかってきていいのよぅ?」

紅「見くびらないで。あなたの相手なんて私一人で十分よ」

雛「ここはヒナたちみんなで力をあわせるの」

金「そうよ、意地を張ってる場合じゃないかしら!」

翠「……お前たち、真紅の言うとおりにしてやるです」

金「!?」

翠「これは真紅が言い出したことですよ。私たちは黙って見守るしかないのです」
薔薇乙女
2: 2009/07/04(土) 19:32:57.66 ID:3iUDoV8cO
銀「しぃんくゥゥ!!」

金「あ、あの激しい攻撃を見るかしら。カナたちも手を貸すかしら」

翠「よく見るです。真紅の奴も杖一本で見事に応戦してるです」

金「でも……このままじゃそのうち防ぎきれなくなるかしら」

翠「大丈夫ですよ。真紅を……おめーの妹を信じるです」

6: 2009/07/04(土) 19:36:36.29 ID:3iUDoV8cO
金「……押されてるわ。やっぱり一人で相手をするなんて無茶かしら」

翠「いいえ。真紅が力を発揮するのはこれからです」

金「そ、そうかもしれないけど、でも……」

翠「この分だとかなりの長期戦になりますよ」

金「…………」

雛「…………」

翠「さてと、それじゃあ今のうちにスコーンの仕込みでもしますかね」

金「!?」

7: 2009/07/04(土) 19:40:35.93 ID:3iUDoV8cO
金「ちょ、あなた何を言ってるの翠星石!?」

翠「心配ねーですよ。まだしばらくはこの状態が続くです」

金「だからって何もこんなときに……」

紅「雛苺!雛苺!」

金「ほ、ほら。あの子が助けを求めてるわ。ここは協力して皆で……」

紅「くんくんのビデオ録りを忘れたわ、家に戻ってセットしてきなさい!」

金「!?」

10: 2009/07/04(土) 19:46:55.21 ID:3iUDoV8cO
金「ひ、ヒナ。あなた本当に行っちゃうの?」

雛「うゅ……だってちゃんと録っておかないと後で真紅に怒られるの」

金「し、仕方ないかしら。予約だけしたらすぐまたここに来るかしら」

翠「そんなに急かさなくても大丈夫ですよ」

金「い、いいからあなたもよ、用を済ませたら必ずすぐ戻ってくるかしら!」

11: 2009/07/04(土) 19:49:44.91 ID:3iUDoV8cO
雛「ただいまなの~」

金「雛苺、あの二人普段からこんな感じなの?」

雛「よくわからないの。ヒナはいつもお家に入ってなさいって言われるの」

金「そう、やっぱりあなたを巻き込みたくないのかしら……?」

雛「でもね、翠星石の言うとおりいつも本当に時間がかかるのよ」

雛「遅いときは帰りが次の日の朝になることもあるくらいなの」

金「あ、朝帰り?あの子たちいつも何をしているの……?」

12: 2009/07/04(土) 19:55:05.87 ID:3iUDoV8cO
翠「ただいまですぅ」

金「ちょっと、あなた随分遅かったかしら」

翠「そんなことねーですよ。翠星石はちゃんと時間を見計らって来たのです」

金「時間?このあと何が……」

ばちーん!

紅「ギャッ!」

金「えぇ?い、今グーで殴ったわ……!?」

翠「思った通りです。そろそろあの二人が動き始める頃ですよ」

13: 2009/07/04(土) 19:57:52.00 ID:3iUDoV8cO
紅「(す、水銀燈。今思いっきり叩いたわね……!)」

銀「(ふふ、悔しかったらあなたも本気でかかって来なさいよ)」

紅「(……その言葉絶対後悔させてあげるから!)」

銀「(そう、その瞳よ。貴女にはそっちの方がお似合いよ)」

銀「いらっしゃい。たっぷり楽しませてあげるわぁ」

14: 2009/07/04(土) 20:01:52.51 ID:3iUDoV8cO
紅「痛っ!髪を引っ張るのは止めて頂戴!」

銀「(うふふ、髪の心配なんてしてていいのかしら?)」

紅「(な、何?どういうこと?)」

銀「(ほら、このリボンをこうすると……)」

紅「(や、やめなさい!それを解くとスカートが落ちてしまうのだわ!)」

18: 2009/07/04(土) 20:08:14.60 ID:3iUDoV8cO
紅「(ちょっ、あなたどこ触ってるの水銀燈!?)」

銀「(別にいいでしょう?いつもしていることなんだから)」

紅「(今はだめよ……あの子たちだって見ているわ)」

銀「(うふふ、見せつけてあげればいいじゃない)」

紅「(あなたはいいでしょうけど私は皆と一緒に住んでるのよ、気まずいわ)」

24: 2009/07/04(土) 20:16:34.66 ID:3iUDoV8cO
金「え?え?あの二人何かおかしなことになってないかしら?」

翠「な、何もおかしなところなんてねーですよ?」

金「だってどう見ても身体をまさぐり合っているようにしか……」

翠「ただの組み手争いです。お前ちょっと深読みしすぎです」

35: 2009/07/04(土) 20:24:34.78 ID:3iUDoV8cO
金「ふ、二人とも顔が真っ赤だし真紅なんてもう涙目になっているかしら」

翠「そうですね。まさに氏力を尽くした名勝負の予感です」

金「真紅が水銀燈の唇に吸い付いたわ!翠星石、あなたも今見たでしょう?」

翠「顔がぶつかり合っただけですよ。格闘ではよくある話です」

金「そうじゃなくて、着衣だって乱れてるというかほとんど半裸みたいな状態だし……」

翠「今いいところだから少し静かにしてるですぅ」

39: 2009/07/04(土) 20:31:30.11 ID:3iUDoV8cO
紅「水銀燈、服を返して頂戴!」

銀「お断りよぉ」

http://drillzip.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/src/gue3526.jpg

44: 2009/07/04(土) 20:40:43.26 ID:3iUDoV8cO
雛「……?」

金「……///」

翠「……ゴクリ」

45: 2009/07/04(土) 20:42:49.07 ID:3iUDoV8cO
紅「(はぁ、はぁ……お願い、もうやめて……)」

銀「(なぁに?あれだけ大きなことを言ってもう降参なの?)」

紅「(だって、これ以上されたら本当に……)」

銀「(…………)」

銀「(わかったわ。それじゃ今日はもう帰るわね)」

紅「(えっ……?)」

銀「(あら、どうしたの?あなたがやめろって言ったのよ?)」

47: 2009/07/04(土) 20:50:36.87 ID:3iUDoV8cO
紅「(待って!行かないで!)」

銀「(ちょっと、服を引っ張らないでくれる?)」

紅「(久しぶりに会えたのに酷いわ、私ずっと待ってたのよ?)」

銀「(そんなのあなたの勝手でしょう?私の知ったことじゃないわ)」

紅「(お願い、あなたの言うことなら何でも聞いてあげるから……)」

銀「(…………)」

銀「(それならさっきの続きをさせて貰うわよ?)」

紅「(……いいわ。あなたの好きなようにして頂戴)」

銀「(ふふ……いい子ね、真紅)」

銀「(そうやって素直にしていればいつだって会いに来てあげるわよ?)」

51: 2009/07/04(土) 20:57:30.76 ID:3iUDoV8cO
雛「ねぇ。どうして水銀燈は真紅の服を脱がせるの?」

金「!」

翠「!」

52: 2009/07/04(土) 21:02:14.93 ID:3iUDoV8cO
雛「ねぇ。どうして真紅ははだk……」

翠「あ~、そういえばそろそろスコーンが焼けるですぅ~~!」

雛「な、なに?急におおきな声を出してどうしたの?」

翠「つんつん……」

金「!」

金「あ~、そういえばカナもお腹が空いてきちゃったなのかしら~~!」

雛「??」

翠「しょ、しょうがねーですね。食べさせてやるからさっさと家の中に入るです」

雛「え?でもまだ真k……」

金「ヒナ、あなたもくんくんでも見ながら一緒にいただきましょう?」

雛「でも真k……」

翠「ほれほれ、もたもたしてないで冷めないうちに行くですよ」

56: 2009/07/04(土) 21:09:58.48 ID:3iUDoV8cO
翠「お待たせですぅ。翠星石特製のスコーンですぅ!」

雛「うわーい、できたて焼きたてのほっかほかなのー」

金「テレビもつけるわね。さっき録ったくんくんを流すわよ」

雛「もぐもぐ。くんくんを見ながら食べるおやつは格別なの~」

翠「(ふぅ、おチビが単純でよかったです……)」

金「(限りなくアウトっぽいけど一応セーフなのかしら……)」

TV『良い子のみんな、今日もくんくん探偵がはじまるよ!』

雛「♪~」

翠「…………」

金「…………」

翠「(それにしても今日のは特に激しかったです……)」

金「(真紅と水銀燈の仲があそこまで進んでいたなんて……)」

59: 2009/07/04(土) 21:15:55.94 ID:3iUDoV8cO
ガチャ

紅「……ちょっといいかしらあなたたち」

雛「あれ、真紅?水銀燈はどうしたの?」

紅「え、ええ。そのことなんだけど……今日はいつもより少し長引きそうなのよ」

紅「それでね、これから水銀燈の家に行ってそこで決着をつけることにしたの」

翠「そ、そうですか。晩ご飯はどうするです?」

紅「向こうで適当に食べるからいらないわ。それと、あの……」

翠「何でした?」

紅「……帰りは遅くなりそうだから先に休んでてもらってもいいかしら?」

62: 2009/07/04(土) 21:22:51.25 ID:3iUDoV8cO
雛「ふおお、やっぱりくんくんの推理はすっごいのー」

翠「(まったく、アイツ等が散々見せつけてくれるものだから……)」

金「(どうしてもそういうことを意識してしまうかしら……)」

雛「くんくーん!あぶないの。うしろ、うしろなのー!」

金「(もんもん……)」

翠「(むらむら……)」

TV『今日も見てくれてありがとう。それじゃあ良い子のみんな、次回もよろし~』

雛「くんくん!」

ピンポーン

蒼「こんにちは、皆いるかい?」

金「!」

翠「!!」

65: 2009/07/04(土) 21:30:20.61 ID:3iUDoV8cO
翠「へぇ、おじじたちは二人で温泉に行ったですか」

蒼「たまには夫婦水入らずでのんびりするのもいいと思ってね」

翠「そ、そうですよね。翠星石もそういう時間ってすごく大切だと思うです」

蒼「……?」

翠「ねぇ蒼星石」

蒼「なに?」

翠「それじゃあ今お前に家には誰もいないということですか?」

蒼「うん。子供っぽいと思うかもしれないけど何だか寂しくて……」

翠「そ、そんなことねーですよ。誰でも人恋しいときってあるものです」

67: 2009/07/04(土) 21:34:49.72 ID:3iUDoV8cO
翠「そうだ。これから翠星石が泊まりに行ってやるですよ」

蒼「え?でも今日は金糸雀も来ているみたいだし……」

金「カナのことなら気にすることはないかしら。ヒナとお留守番するかしら」

雛「うゆ?どうせならみんなで一緒にお泊りしていけば……」

金「ヒ、ヒナ。たまには双子水入らずというのもいいものなんじゃないかしら」

70: 2009/07/04(土) 21:40:15.74 ID:3iUDoV8cO
蒼「ごめんね。何か気を使わせちゃったみたいだね」

金「い、いいえ。そんなことはないかしら」

翠「蒼星石、すぐに行くからお前は先に戻って待ってるです」

蒼「わかった、僕は食事の支度でもしているよ」

翠「あ、そ、それは翠星石にやらせてほしいですぅ」

蒼「でもそこまでしてもらうのは……」

翠「い、いいんです。ただ、その代わりと言ってはなんですが……」

蒼「……?」

翠「できたら、その……お風呂なんか沸かしててもらえると嬉しいです……」

74: 2009/07/04(土) 21:51:05.64 ID:3iUDoV8cO
蒼「それじゃあ僕はこれで……」

蒼「金糸雀、雛苺。いきなり来て騒がせてしまって悪かったね」

金「だ、大丈夫かしら。あなたが気にすることなんて全く本当に何一つないかしら」

蒼「何だかよくわからないけどわかったよ」

雛「何だかよくわからないけどまた遊びに来てね蒼星石」

78: 2009/07/04(土) 21:56:57.76 ID:3iUDoV8cO
ごそごそ……

翠「パンツを~、新しいものに穿きかえて~♪」

ごそごそ……

翠「大蒜に~山芋に~、鰻とスッポンも持っていくですぅ~♪」

雛「翠星石、いつになくご機嫌ね……」

金「た、多分アレかしら。久しぶりに二人きりだから積もる話とかあるかしら」

翠「おチビたち、悪いけど夕食は出前でも取ってほしいです」

雛「わかったの。蒼星石とゆっくりお話してくるといいの」

79: 2009/07/04(土) 22:05:02.68 ID:3iUDoV8cO
翠「それじゃあ行ってくるですぅ」

ポロッ……

金「あ、ちょっと待つかしら翠星石」

翠「何ですぅ?」

金「今何か落としたわ。ほら、あなたの足元のそれ……」

雛「うゆ~?そのピンク色のたまごみたいなものは何?」

翠「おっと、こいつはうっかりしてたです」

no title


翠「ありがとです。危うく一番大事なものを置いて行ってしまうトコでしたぁ」

87: 2009/07/04(土) 22:17:37.65 ID:3iUDoV8cO
翠「んじゃおめーら、後のことはよろしくお願いするですよ!」

ガチャ バタン

雛「……何だかものすごい笑顔だったのよ」

金「そうね。あれは正直ちょっと引くかしら」

雛「…………」

金「…………」

雛「ねぇカナ、今日は泊まっていってくれるよね?」

金「!」

金「そ、そうね。一人じゃ何かと物騒だし……」

金「あ、あなたがそこまで言うなら泊まってあげないこともないかしら」

92: 2009/07/04(土) 22:25:40.47 ID:3iUDoV8cO
雛「ありがとう。それじゃまたくんくんを見てもいい?」

金「えっ……?」

雛「今日のは面白かったからもう一度最初から見たいのよ」

金「…………」

雛「カナ、どうしたの?」

金「……何でもないかしら。あなたの好きなようにするといいかしら」

96: 2009/07/04(土) 22:31:41.90 ID:3iUDoV8cO
雛「ふおお、すっごいのー」

金「あなたさっきも同じシーンで驚いてなかったかしら?」

雛「くんくんの推理は何回見ても感心させられるのよ」

雛「あ、くんくん危ないの、うしろなのー!」

金「…………」

金「(今頃真紅や翠星石たちはどうしているかしら)」

金「(……まぁあの雰囲気なら考えるまでもないかしら)」

金「(それに引きかえカナたちは子供向けの人形劇……)」

金「(何だかちょっと情けなくなってきたかしら)」

102: 2009/07/04(土) 22:41:38.92 ID:3iUDoV8cO
雛「カナ、さっきからぼーっとしてどうしたの?」

金「え?あ……何でもないかしら。それよりくんくんはどうしたの?」

雛「もう3回もみちゃったの。今度はDVDで前のお話を見ようと思うのよ」

金「そ、そう。それじゃカナが持ってきてあげるかしら」

雛「うゆ?ヒナそれくらい自分で持ってこれるのよ?」

金「いいのよ。確か二階の真紅の棚にあったわね」

104: 2009/07/04(土) 22:46:43.60 ID:3iUDoV8cO
パタパタパタ……

金「こっちはヒナの棚ね。相変わらず絵本でいっぱいなのかしら」

金「真紅の方は……またDVDが大量に増えているかしら……」

金「まったく、これだけあると探すのも一苦労ね」

金「ぶつぶつ、こそごそ……」

金「!」

金「これは……『くんくん探偵~夜の素行調査編~』!?」

105: 2009/07/04(土) 22:52:34.92 ID:3iUDoV8cO
金「驚いたわ。あの子こんなものまで持っていたなんて」

金「確かこれ各方面からの苦情ですぐに回収になったはずかしら」

金「!!」

金「そんな!?今ではオークションで高値が付くプレミアDVDを4本も!?」

金「さすがは真紅。その入れ込みと先見の明は常人の及ぶところではないかしら」

金「保存用、観賞用、布教用………」

金「あとは不測の事態に備えた予備というところかしら」

金「…………」

金「チャンスかしら。これがあればカナたちもアレコレできるかもしれないかしら」

109: 2009/07/04(土) 22:57:51.75 ID:3iUDoV8cO
雛「このくんくん、何だかいつもと少し違う感じなの」

金「そうかしら?カナには同じように見えるけど」

雛「この女の人は誰?こんなお人形はじめて見るの」

金「さあ。このお話のみのゲストキャラクターじゃないかしら」

雛「??」

金「…………」

雛「…………」

金「…………」

雛「……何故かくんくんが服を脱ぎはじめたの」

113: 2009/07/04(土) 23:03:07.24 ID:3iUDoV8cO
TV『イチャイチャラブラブ……』

雛「…………」

TV『ギシギシアンアン……』

雛「……///」

金「どうしたのヒナ?少しお顔が赤いようだけど?」

雛「えっ……?う、ううん。何でもないの、気にしないで」

金「そう。それならいいのだけど」

雛「う、うん。それよりヒナちょっとおトイレに行ってくるの」

金「あら、またなの?あなたさっき行ってきたばかりじゃない」

117: 2009/07/04(土) 23:07:32.40 ID:3iUDoV8cO
雛「うゅ……やっぱりしたばかりだからぜんぜん出ないのよ……」

雛「でも何だかだいじなところがむずむずしてしょうがないの」

雛「!」

雛「何これ?変なぬるぬるが出てきたの」

雛「こんなのはじめてなの。ヒナはどうしちゃったの……?」

コンコン……

金「ヒナ、時間がかかっているようだけど何かあったのかしら?」

雛「な、何もないの。今戻ろうと思ってたところなの」

119: 2009/07/04(土) 23:12:56.11 ID:3iUDoV8cO
雛「ふらふら……」

金「大丈夫?肩を貸してあげるからつかまって」

雛「う、うん。ありがとう……」

金「ヒナ、今日はもう休んだ方がいいんじゃないかしら」

雛「へ、へいきなの。まだ時間も早いしもう少し遊んでいたいのよ」

金「…………」

金「そうだ、よかったらカナが添い寝してあげましょうか?」

雛「……いいの?」

金「ええ。それなら何かあったときすぐに診てあげられるし……」

雛「うれしい」

ギュッ

金「!」

雛「ヒナね、鞄で眠るより誰かと一緒に寝るほうがすきなのよ?」

123: 2009/07/04(土) 23:17:48.47 ID:3iUDoV8cO
雛「……やっぱりまだ眠れないの」

金「普段ならお夕飯にも早いくらいの時間だものね」

金「……そうだ、眠くなるまでカナが絵本でも読んであげましょうか?」

雛「本当?ヒナご本を読んでもらうのだーいすき!」

金「そう、よかったわ。あなたの棚から適当に選んでもいいかしら」

雛「うん、そこのあるのはどれもおもしろ……」

雛「!?」

雛「ほ、ほ……『星の銀貨』……?」

金「ええ、博愛と自己犠牲の精神にあふれたとてもいいお話でしょう?」

雛「そ、そうなの。ひ、ヒナもはくあいはだいすきなの……」

127: 2009/07/04(土) 23:23:37.80 ID:3iUDoV8cO
金「……最後に少女は下着までも分け与え、裸になってしまいました」

雛「(こ、困ったの。眠くなるどころか目がぎんぎんに冴えてきちゃったの……)」

131: 2009/07/04(土) 23:27:35.11 ID:3iUDoV8cO
雛「もじもじ……」

雛「もぞもぞ……」

金「…………」

金「ねぇヒナ、あなたやっぱりどこか具合でも……」

雛「ち、違うの。本当にそういうのじゃないの」

金「そう。それじゃあ……」

金「さっきからしきりに脚を擦り合わせている何故かしら?」

雛「!」

金「ふふ……下着の中に何か気になるようなことでもあるのかしら?」

雛「!!」

金「…………」

雛「…………」

雛「……///」

134: 2009/07/04(土) 23:36:46.82 ID:3iUDoV8cO
雛「……あたりなの。どうしてヒナのことがわかっちゃうの?」

金「それくらい当然かしら。可愛い妹のことのことだもの」

雛「すごいの、やっぱりカナはおねえさんなの」

金「もちろんそういうときどうすればいいかも知ってるわ」

雛「本当?ヒナはどうしたら……」

金「たとえばこういうのはどうかしら?」



雛「んむ……っ……?」

139: 2009/07/04(土) 23:45:40.57 ID:3iUDoV8cO
金「ちゅぱっ……」

雛「ぷぁ……はぁ、はぁ、はぁ……」

金「…………」

雛「…………」

雛「…………」

雛「…………」

雛「…………」

雛「…………」

雛「うにゅぁー……」

no title

141: 2009/07/04(土) 23:53:08.90 ID:3iUDoV8cO
雛「う、うゅ、ぅ、う、うゅ……」

金「ごめんなさい。いきなりは嫌だったかしら?」

雛「ふるふる……」

金「そう。それじゃ続きをしてもいいかしら?」

雛「こくこく……」

金「ありがとう。少し準備が要るからしばらくここで待っていて」

雛「わか、わか、わか、わか……」

金「落ち着いて雛苺。はい、お水よ」

雛「こくっ、こくっ、こくっ……」

雛「はぁ……っ……」

雛「わ、わかったの。なるべく早く戻ってきてほしいのよ」

144: 2009/07/05(日) 00:00:59.19 ID:/XHm6HmwO
金「心配いらないわ。私だって少しでもあなたといたいもの」

雛「う、うん……」

金「なでなで」

雛「……///」

金「それじゃあ行くわ。すぐ戻るからいい子にしてるのよ?」

ガチャ パタン

雛「かなりあ……」

雛「…………」

雛「…………」

雛「…………」

雛「すてきなのー……」

150: 2009/07/05(日) 00:06:53.21 ID:/XHm6HmwO
金「…………」

金「ふふ、ふふふ……」

金「あはははは、笑いが止まらないとはこういう状況を言うかしら」

金「水銀燈、真紅、翠星石、蒼星石」

金「まさかここまで思い通りに動いてくれるなんて……」

金「クク……すべてはカナの掌の上なのかしら!」

157: 2009/07/05(日) 00:14:43.73 ID:/XHm6HmwO
金「そう。真紅と水銀燈に偽の果たし状を出したのはカナ」

金「蒼星石がこの家に来るよう予め仕向けておいたのもカナ」

金「もちろん人間たちの予定だって逐一把握済みかしら」

金「二人きりになったあと一晩かけてゆっくり落とすつもりだったけど……」

金「真紅のDVDのお陰で話が早くて助かるわ。これは嬉しい誤算というものね」

金「ふふ、あの子にJUMの下卑たDVDなんて見せずに済んで本当に良かったわ」

雛『カナ、早くきて!ヒナを一人にしちゃいやよ!』

金「呼んでるわ。あとはあの子の可愛い初摘み苺を頂くだけ……」

158: 2009/07/05(日) 00:16:59.24 ID:/XHm6HmwO
no title

162: 2009/07/05(日) 00:23:35.95 ID:/XHm6HmwO
雛「カナ遅いの。ヒナすっごく寂しかったのよ?」

金「ごめんなさい。準備に色々と手間取ってしまったわ」

雛「ふぇ?そのピンクのたまごみたいなのって……」

金「ええ、さっき翠星石が持っていたのと同じものよ」

金「あなたこれが何か知りたがっていたでしょう?」

雛「うん。それって何の道具なの?これからすることと何か関係があるの?」

金「もちろんよ。今日はまだ早いし時間をかけてたっぷり教えてあげるわね」

164: 2009/07/05(日) 00:30:49.76 ID:/XHm6HmwO
雛「えっと、えっとね。カナに聞いてほしいことがあるの」

金「……何だったかしら雛苺?」

雛「ヒナね、あの……カナのことがとってもすきになったのよ」

金「ふふ……」

雛「ちがうの。前から好きだったんだけどそうじゃなくて……」

雛「あの、ええと……」

金「だいじょうぶよ。無理に言わなくても私にはちゃんとわかってるわ」

雛「……///」

金「いい子ね、雛苺……」

金「私もあなたのことが大好きよ」





金糸雀「計 画 通 り」  ~fin~

165: 2009/07/05(日) 00:31:21.03 ID:bqOUTiOx0
乙だぜ


171: 2009/07/05(日) 00:48:39.23 ID:/XHm6HmwO
くだらないと知りつつもやらずに居れない、ホント病気です。
またどこかで見かけたら読んでやっていただけると嬉しいです。
今回もお付き合いいただきましてありがとうございました。

引用: 金糸雀「計 画 通 り」