23: 2017/08/21(月) 17:23:08.99 ID:SxR/Q8pJo

前回:モバP「アイドルたちが異能力者になったからなんとかしろって!?」




……
………

晶葉「なるほど、中々便利な能力を身に付けたな」

P「ああ。だけどコピーが一時間ごとにリセットされる以上はぐずぐずしてられない、解決を急ごう」

P(今は19時半。「お散歩カメラ」を使える間に志希を見つけられれば一番いいが……)

晶葉「うむ。志希が普段実験等に使っている部屋は西棟の9階だ、真っ直ぐそこへ向かうか?」

P(事務所は西棟と東棟に分かれており、それぞれ10階建てで、この部屋は東棟の三階にある)

P(東棟から西棟へ向かうには7階の渡り廊下を通るか、一旦外へ出るしかない)

P「……でも、そこに志希が居るとは限らないよな?」

晶葉「解決を急ぐのなら、一番確率の高い場所から探すのがスジじゃないか」

P「…………」

池袋晶葉 スリーブ

選択肢(ルートで戦闘回数が変わります)

1.エレベーターを使って7階まで行き、渡り廊下を通ってまっすぐ西棟9階を目指す

2.階段で一階まで下り、外を通って西棟を目指す

3.階段で一階ずつ上がり、各階をじっくり調べながら7階渡り廊下を目指す


↓2

25: 2017/08/21(月) 17:25:40.67 ID:JA5MPeKNO

27: 2017/08/21(月) 17:42:16.55 ID:SxR/Q8pJo
P「……じゃあ、外から西棟を目指そう。一階までは階段を使う」

晶葉「ここからならエレベーターの方が近いが、いいのか?」

P「エレベーターはほら、なんか罠っぽいだろ?」

晶葉「そ、そうか。……そうか?」

P「それに外を通って行けば途中アイドルに会う確率も低いだろうしな」

晶葉「なるほど、無用な戦闘を避けるのは鉄則だな」

P「よし、それじゃあ出発だ!」

ガチャン、スタ,スタスタ……

P「……こうして歩いているときに突然襲われたりしないよな?」クルッ

晶葉「うわっ、び、ビックリするじゃないか!」

P「なんだ? 意外とビビりか?」

晶葉「違っ、違うぞ! ……心配なら、カメラを構えておけばいいと思うぞ」

P「それもそうだな。極端な話、アイドルを発見するなり撮ってしまえばこっちの勝ちなわけだし……」スッ

スタスタ……

29: 2017/08/21(月) 18:04:09.07 ID:SxR/Q8pJo
P「二階……なんだか妙に暗くないか?」

晶葉「廊下の電気がところどころ付いていないようだな」

スタ、スタ、スタ、スタ……

P「……」

P(さて、一階までは難なくたどり着いたが────)

P「真っ暗だな……」

晶葉「懐中電灯ならちゃんと持ってきたぞ。一本だけだが」

P「晶葉ともあろうお方が時代遅れですねえ。今どきはスマホのライト機能で十分!」パッ

晶葉「……」ムスッ

P「お、おい拗ねるなよ……ちゃんと付いてくるんだぞ?」

晶葉「……眩しい」

P「あ、悪い悪い。じゃあ、進むぞ?」

晶葉「ああ」カチッ

スタ、スタ、スタ……

P(ヤバい、晶葉をビビりだなんだ茶化しておいてアレだが俺も怖くなってきたぞ……)

P「晶葉? ちゃんと付いてきてるか?」

「……」

P「お、おい。無視するなよ、仲良くいこうぜ!」

「…………」

P「うんとかすんとか言ってくれよ!」

「………………」

P「……」スタッ

P(…………! 懐中電灯の灯りがいつの間にか消えている!?)

P「晶葉!」クルッ

骸骨「」ケタケタケタ

P「うぎゃあああああああ!? 」

パシャッ、パシャパシャパシャッ!

骸骨「」スゥ……

30: 2017/08/21(月) 19:06:16.99 ID:SxR/Q8pJo
P「はあっ、き、消えた、いや、撮ったのか……?」ゼエゼエ

ウィー……ペラッ

P「……い、いない。これも、これも、どの写真にも何も写っていない!」ペラッペラッペラッ

P「じゃ、じゃああの骸骨は一体……幻覚だったのか……?」

「…………」

P「そ、そうだ晶葉! 晶葉ーっ! どこ行っちまったんだよっ!」キョロキョロ

P(居ない……消えてしまった……ほんの数メートルを歩いている間に晶葉が消えてしまった!)

「こっち、だよ……」

P「!!!」クルッ

P(姿は見えないが、居るッ……!)

「一緒ニ遊ボウ……?」

P「小梅、なのか……!?」


晶葉を消し去って(?)しまった異能、「小さな恋の密室事件」の能力とは!?

↓2 (ここまでの描写は気にしなくてOKです)

32: 2017/08/21(月) 19:10:10.78 ID:JA5MPeKNO

上+人だけで無く人形など無機物もゾンビなどに錯覚可能

34: 2017/08/21(月) 19:37:31.62 ID:SxR/Q8pJ0
能力名:小さな恋の密室事件
能力:対象の目に映る相手(人だけでなく無機物も含む)を骸骨やゾンビなどに錯覚させる


P「はあっ、はあっ、小梅……なんだな!」

「……ウン、そうだよ?」

P「晶葉をどこへやったんだ! それにどうしてこんなことをする!?」

「そんなことより、一緒ニ遊ボウよ……」

P「なっ、そんなことってなあ────」

ビチャッ、ビチャビチャ……カタカタカタ……

骸骨「」ケタケタケタケタ

P「!?」

P(まただッ! 今度は一体ではない! 数は分からないがとにかく通路の前後から俺を挟み撃ちにしようとしているッ!)

ゾンビ「ヴゥ……ヴァアア……」

P(しかも骸骨だけじゃなくてゾンビみたいなのまで混じってやがるじゃねえかッ……苦手なんだよ、こういうの!)

P「くっ、『お散歩カメラ』ッ!」スッ

P(さっきの骸骨は撮れば消えた、だったら……!)

P「そらそらそらそらそらそらーッ!」パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャ

骸骨たち「」「」「」「」スゥ…

ゾンビども「」「」「」「」スゥ…

35: 2017/08/21(月) 20:03:04.80 ID:SxR/Q8pJ0
P「はは、どうだ! 『お散歩カメラ』の前に敵無し!」

「わあ、すごいね、その能力……」

P「そ、そうだ! だから観念して出てこい、小梅!」

「…………」

ゾロゾロゾロ……

P「っ、またなのか!?」

「まだまだ、始まったばっかり……」

P「同じことの繰り返しだ!」パシャパシャパシャパシャ

「」「」「」「」「」スゥ…

骸骨「」ケタケタケタケタ

ゾンビ「ヴォァ……」

「消しても、同じことのことの繰り返し、だよ……?」

P「くっ! 数が多すぎる……!」

「ふふ……」

P「なーんて言うと思ったか?」パシャリ

スゥ……

「! みんな、消えちゃった……」

P「別に一枚につき一人しか消せないなんて制限は無いんだぜ? 前と後ろ、二回シャッターを押すだけのことだ!」

「…………うしろ」

P「!?」クルッ

ゾンビ「ウゥ……ヴァア……」ピトッ

P「うわああああああっ!」パシャリ

ゾンビ「」スゥ

P(いっ、いつの間に接近したんだ!?)

トントン

P「!」

骸骨「カカカカアカアカカカカカカ」ケタケタケタケタ

P「────ッ!」パシャパシャパシャパシャ

36: 2017/08/21(月) 20:34:11.60 ID:SxR/Q8pJ0
「……おもしろかった?」

P「面白いわけあるか! 心臓バクバクだよ!」

「ふふ、よかった……」

P「よくないっての……」

P(しかし、これじゃあ本当にキリがない。本体である小梅を見つけなくては……!)

P(そもそも小梅はどこから俺を見ているんだ? それにこの異能は……ゾンビや骸骨を出す能力?)

P(不意に晶葉が消えたことに俺はまったく気づかなかった。異能がただ単にゾンビたちを召喚するものだったら晶葉が消えた説明が付かない)

P(だとしたらまさか、「対象をゾンビや骸骨に変える」異能! ……いやいや、だったら俺をとっととゾンビでも骸骨にでも変えてしまえばいいじゃないか)

P(それに第一、小梅が攻撃を仕掛けてきた理由はいったい────)

「ねえ、考え、まとまった……?」

P「ま、まだ考え中だ! ちょっとタンマ!」

「じゃあもっと必氏に考えて、もっと遊ぼうね……」

P「…………」

P(もしかすると小梅に攻撃の意図はなくて、単純に遊んで欲しいだけなのか? あーくそッ、わけわかんなくなってきたぞ!?)

P(とにかく本体だ、本体の位置さえ分かればいい……!)



選択肢

1.本体は天井に貼り付いているッ!

2.来た道を引き返せば必ず本体が居るッ!

3.本体はすぐ近くに居たッ!

4.土下座して見逃してもらえるように頼む


↓2

38: 2017/08/21(月) 20:35:49.52 ID:JA5MPeKNO

40: 2017/08/21(月) 21:03:19.81 ID:SxR/Q8pJo
正解!


P「……すぐ近くに居るんだろう、小梅!」

「どうして……そう、思うの……?」

P「さっきから小梅は俺の一挙一動に反応しているじゃないか」

「それが……?」

P「ゾンビにビビったり、こうして考え込んでいたりなんてことは……この暗闇の中では、俺のすぐ近くに居なければ分からないはずだ!」

「……そうだね、私は、すぐ近くに居るよ……でも、見えないでしょ……?」

P(そうなんだよ……ライトで360見渡しても、小梅の姿はどこにも見えない)

P(「そこにいるはずなのに」居ないんだ!)

P「…………!」

「ねえ、もっと遊ぼう? いっぱい、いっぱいお化けたちに囲まれて……楽しい夜にしようよ」

ゾロゾロゾロ……

P「いいや、遊びはもう終わりだ!」スッ

「消しても、いっぱい出すよ。何十でも、何百、でも……」

P「だったら出せない状況にしてやるよ……『本体』ッ!」ジーッ

「……?」

P「……見つけたぞ」

「!?」

パシャリ!

41: 2017/08/21(月) 21:22:00.25 ID:SxR/Q8pJo
P「やっぱり『そこに居た』んだな」ペラッ

「ウソ……閉じ込められた……?」

P「もう小梅の真似をするのはやめろ、『あの子』」

あの子「あ……バレちゃった?」

P「そこにいるはずなのに見えないもの……それは幽霊だ。本体は小梅じゃなくてお前だったんだ」

あの子「でも……どうして私が見えたの?」

P「どうしてもこうしてもないよ。カメラのファインダーの向こうに居ると信じて目を凝らしただけだよ」

あの子「目を凝らしたら、見えたの?」

P「見ようとしないやつに幽霊は見えない。その逆」

あの子「そっか……じゃあ、私の負けだね……認めるよ」

P「結構結構。ってか顔初めて見たな……」

あの子「かわいいでしょ?」

P「あーかわいい。いいから早く異能を解除して、晶葉をどこへやったか教えるんだ」

あの子「……? もう力は使ってないよ」

P「え? ……もしかして、ここに落ちてる人形とかおもちゃがあの骸骨やらゾンビやらだったのか!?」

あの子「うん。錯覚させてただけ」

P(種が分かるとなんつーしょうもない能力……って)

P「じゃあこの散らばってる写真から晶葉が写ってるのを探さなきゃいけないのかよ!?」

あの子「頑張ってね♪」



あの子『小さな恋の密室事件』────再起可能
ちなみにこの力はあの子が元から使えるもので、正確には異能ではない……

42: 2017/08/21(月) 21:44:44.72 ID:SxR/Q8pJo
続きはまた今度書きます

43: 2017/08/21(月) 21:48:38.10 ID:DlNGdLaKo
おつ

次回:モバP「相葉夕美、能力名『lilac time』」


引用: モバP「アイドルたちが異能力者になったから安価でなんとかしろって!?」