167: 2017/08/26(土) 15:02:45.97 ID:OT/Fm0Mno


最初から:モバP「アイドルたちが異能力者になったからなんとかしろって!?」
前回:モバP「前川みく、能力名『おねだり Shall We ~?』」

1階 大浴場

晶葉「……それで、どうしてここが怪しいと思ったんだ。そろそろ理由を聞かせて欲しいぞ」

P「いや、別にここが怪しそうとかそういうのじゃないんだけど。みんなそろそろお風呂に入りたいんじゃないかなー、なんて」

晶葉「……は?」

幸子「この時間にお湯張ってあるんですかねぇ?」

まゆ「大丈夫だと思いますよ。鍵は開いてますし」

P「ほら、こういうことだし、な! 戦いばっかりで疲れたしちょっと休憩しよう!」スタスタ

晶葉「……おい、助手。なにさらっと自分も入ろうとしてるんだ?」

P「えぇ? そりゃあ俺だって休憩したいし……」

晶葉「大浴場はアイドル専用、つまり女湯だっ! 男子禁制!」

P「くっ、バレたか!」

まゆ「まゆは別に、Pさんとなら一緒でも……」

P「ま、マジ? っていうか合体する? 合体すれば俺も女に────」

幸子「さすがにマズイですよ! ほらまゆさん、行きますよ!」

まゆ「はぁい……」

晶葉「……まあ、一応中を調べる目的で少しだけ入ってくるよ」

スタスタ……
池袋晶葉 スリーブ
168: 2017/08/26(土) 15:03:21.92 ID:OT/Fm0Mno
P「ちぇっ、結局おいてけぼりかぁ」

P(しかし、アイドルが風呂に入っているとなればやることは一つなのでは……!?)

P「…………」

P(そうだ、ここは「選択肢」だッ! 「覗く」が選ばれちゃったら不可抗力でなんとでも────)

まゆ(……Pさん?)

P「ヒッ!」

P(び、ビックリさせるなよ。変な声出たじゃないか……)

まゆ(それより……今、変なこと考えてませんでしたかぁ?)

P(かっ、考えてない! 断じて考えてないぞッ!)

まゆ(……隠しても分かるって言いましたよね?)

P(思考を覗くなッ! 覗きは犯罪だぞッ!)

まゆ(覗きじゃないですよぉ、お互いに見せ合っているんですから)

P(な、なるほど、言わば露出ということか。でも露出だって犯罪なんだからな……)

まゆ(何言ってるんですかもう……)

169: 2017/08/26(土) 15:03:52.21 ID:OT/Fm0Mno
浴場内

チャポン……ムムム

まゆ「……うふふっ」

幸子「どうしたんですかまゆさん?」

まゆ「あ、いえ。いい湯ですね♪」

幸子「は、はあ……」

晶葉「誰も居ないようだし、長湯はしないぞ」

まゆ「分かってます。……それにしても、誰も居ないのにどうしてタオルを巻いているんですか?」

ムムム……

晶葉「…………」ブクブク

幸子「そ、それは……まゆさんもじゃないですか」

まゆ「一応、です♪」

晶葉「……そうだ、一応だ」

幸子「ま、まあボクは別に取ってもいいですけど!」

晶葉「なっ、誰か入ってきたらどうする!?」

まゆ「プロデューサーさんは覗きなんてしませんよ?」

晶葉「そ、それは分かってるが……」ブクブク

ムムムム……ムムーン! ……ザッバーン!

170: 2017/08/26(土) 15:04:50.37 ID:OT/Fm0Mno
「きゃあああああっ!」

P「!」

タッタッタッ……ガラララッ!

P「ど、どうした!?」

堀裕子(以下、裕子)「むむむ……? これは、サイキックテレポーテーション成功……?」ザブン

P「ゆ、ユッコ!?」

晶葉「お、おい……助手……」

P「あっ……いや、これ悲鳴がきこえたら来ただけだぞ! 体が勝手に動いただけだ!」

まゆ「……結局こうなるんですね」

幸子「と、取らなくてよかった……」

裕子「あっ、プロデューサーさん! 見てください! 私ついに、本当に本物のエスパーユッコになれたんです!」

P「お、おう……その格好、もしかして一緒に入ってたのか?」

幸子「違います! いきなり目の前に現れたんです!」

P「何?」

裕子「あ、私はサウナで精神統一していたんです! この前読んだ本に、薄着だとサイキックパワーが溜まりやすいと書いてあったので!」

P(タオルを巻くのは薄着に入るか……? っていうかどんな本だよ)

晶葉「……しまった。サウナルームは見ていなかった」

171: 2017/08/26(土) 15:06:18.52 ID:OT/Fm0Mno
裕子「そして精神統一していたら……なんと! サイキックテレポーテーションに成功してしまったんですよ! 三人とも、見ていましたよね!?」

まゆ「え、ええ……」

晶葉「認めたくはないが……」

幸子「この目でバッチリと……」

P「な、なるほど」

P(ユッコも異能力者になったのか、それともマジのエスパーだったのか……?)

裕子「今ならどんなエスパーでも超能力でも、何でも使えそうです!」

晶葉「……それなら裕子、助手を実験台にしてみるのはどうだ?」

P「は? っておい、何言ってんだよ!?」

幸子「ボクも見たいです!」

P「幸子ッ!!」

裕子「なるほど、それは面白いアイデアですね!」

P「おいおいおい……!」

P(やはり異能か!?「理性を失っている」のか!?)

P「……ま、まゆは止めてくれるよな?」

まゆ「…………」

P「う、嘘だろ……」

まゆ(プロデューサーさん、さっきから目線がいやらしいです……)

P(そんな目で見てない! 決していやらしい目線なんか送ってないッ!)

裕子「それではいきますよ~っ。ムムムム~ン……『ミラクルテレパシー』!」


裕子の異能、それともエスパー(!?)、「ミラクルテレパシー」の能力とは!?


↓2

173: 2017/08/26(土) 15:11:31.32 ID:LszwbBwno
対象の理性を弱めたあとラッキースOベ体質にする(永続)

176: 2017/08/26(土) 15:24:08.14 ID:OT/Fm0Mno
P「!!!」キィィィィン!

裕子「……はっ、はあっ、どうですか!?」

P「わ、分からない……」

幸子「外見的な変化はありませんけどねえ」

晶葉「不発、か」

裕子「そ、そんなぁ……」

P「いや、違う……確かに俺は何かされた、身体に何か変化があった……!」

裕子「どんな変化ですか!?」

P「それよりユッコ……お返しだ! 『Hotel Moonside』ッ!」

裕子「え? うわあっ、こ、これは、サイキック空中浮翌遊!?」フワァン

P「サイキック無重力だ! 覚えておけ!」

裕子「は、はい! というかこれ、あのっ、タオルがっ……!」フワーッ

P「!!!」

晶葉「は、早く重力を元に戻せ!」

P「お、おう!」スッ

裕子「えっ? ひゃああっ!?」ヒューン

P「まずい、しまったッ!」タッタッタッ

ザッバーン!

177: 2017/08/26(土) 15:34:53.38 ID:OT/Fm0Mno
P「あいてて……お湯に落ちるなら受け止めに行かなくてもよかった、びしょびしょだよ……」

タプン……

P「!!!」

裕子「だ、大丈夫ですか? プロデューサーさん」チャプン

P「ゆ、ゆゆゆユッコ、たたタオルが……」

裕子「え……、っ!? み、見ないでくださいーっ!」バシャッバシャッ

P「そ、そうは言っても何か、色々当たってて────」

まゆ「……『エヴリデイドリーム』」ス

P「ううっ! ま、まゆ……!?」

まゆ「戦意は『喪失』させました。『どこの』とはいいませんが」

P「どっ、どこのって……変なこと言うなよ……」

まゆ「……裕子ちゃん、早くタオルを着けて上がってください」スッ

裕子「は、はい。ごめんなさい……」ザブン

まゆ「さあて……」

P「ま、まゆ……?」

晶葉「……南無三」

幸子「オーマイガッ、ですね」

まゆ「プロデューサーさん、ちょっと、やり過ぎましたね?」

P「ちっ違う! 不可抗力なんだ! 仕方なかったんだ! サイキックラッキースOベだったんだあああああっ!」


178: 2017/08/26(土) 15:44:53.79 ID:OT/Fm0Mno

……

裕子「大変なことになってたんですね。……でもそれならなぜお風呂に?」

晶葉「それはこの変Oがどうしてもと言ったからだ」

P「違う……変Oじゃない……俺は何もしてない……」グッタリ

幸子「プロデューサーさん、ボクがカワイイからって変な目で見るのは止めてくださいね」

P「だからちがーうッ!」スタッ

まゆ「『エヴリデイドリーム』♪」

P「ううっ! 反則、反則だって……」グタッ

晶葉「……まあ、とにかく。裕子も私たちと来た方が安全だと思うぞ」

裕子「そうですね。私のエスパーでみなさんをサポートしますっ!」

幸子「大人数になってきましたねえ」

P「……そういえば、結局ユッコの異能はなんだったんだ? ちょっとコピーさせてもらっても────」

まゆ「♪」スッ

P「ああもう拗ねるぞッ! 本当に俺が戦わなくなってもいいのかよーッ!」ガクッ

裕子「私に異能なんてありません! あるのはエスパーだけですから!」

P「はい、もうそういうことでいいです……」


堀裕子「ミラクルテレパシー」が仲間になった!

179: 2017/08/26(土) 15:54:19.77 ID:OT/Fm0Mno
P「じゃあ、次はどこを探そうか……」グターッ

晶葉「……ちょっとやり過ぎたんじゃないか? まゆ」

まゆ「そ、そうですね……合体します? Pさん」

裕子「が、合体……?」

幸子「さも普通のことかのように合体を提案しないでください!」

P「いいよもう、合体とか……もういいよ、もういい……」

晶葉「スタミナドリンクが欲しいところだな」

裕子「志希さんを探すなら私に任せてください! サイキックテレポーテーションで一発ですよ!」

P「そう、そうね……」


選択肢
1.西棟2階:食堂
2.西棟5階:レッスンルーム
3.渡り廊下を通って東棟へ
4.外に出る
5.サイキックテレポーテーション!

↓2

181: 2017/08/26(土) 15:56:37.51 ID:JUaNH0bH0

182: 2017/08/26(土) 17:44:45.81 ID:OT/Fm0Mno
P「よし、じゃあユッコに任せてみよう」

裕子「分かりました!」

晶葉「いいのか?」

P「まあアテはないんだし、こっちにはエスパーに加えてラッキーウーマンも居るんだから案外うまくいくかもしれないだろ?」

幸子「フフーン!」

晶葉「……そうか」

裕子「では、輪になって手を繋ぎましょう。みんなも集中してください……」ギュッ

P「よし……」ギュッ

まゆ「Pさんの隣はまゆです♪」ギュッ

晶葉「…………」ギュッ

幸子「ボクはどの位置でもカワイイ!」ギュッ

裕子「いきますよ……ムム、ムムムム、ムムムムムム~……サイキック、テレポーテーション!」

ビシュン! ドサドサドサッ

183: 2017/08/26(土) 17:45:21.77 ID:OT/Fm0Mno
PM9:50 ???

P(凄い、本当に移動したぞ!)

P「ってここ、どこだ……? っていうか、なんか暗い……?」スッ

ゴチン!

P「あいたっ! なんだ? 天井……?」

晶葉「その声は、助手か……?」イタタ

P「晶葉……あれ、お前これ、何で目の前に顔が……」

晶葉「……ど、どうやら私は助手の上に寝そべるようにしているようだ。それでおでことおでこがぶつかったんだりう」

P「そ、そうか……めちゃくちゃ顔近いな」

晶葉「じ、じろじろ見ないでくれ! 上に何かあるのか、身動きがとりづらいんだ……、っ」ムズムズ

P「へ、変に動くなよっ!」

晶葉「違っ、なんとか退こうとしているだけだ!」ムズムズ

P「…………」

P(なんでまたこう変な体勢でテレポーテーションしちまったんだよォ~ッ!)

まゆ(Pさん?)

P(ま、まゆッ! 俺は何もしてない! 何もしてないぞッ!?)

まゆ(そうじゃなくて、どこにいるんですか……?)

184: 2017/08/26(土) 17:46:34.22 ID:OT/Fm0Mno
裕子「プロデューサーさーん! 他のみなさんも、ちゃんとテレポーテーション出来ましたか?」

幸子「ボクはここにいます!」ボスッ

裕子「ここ? ここってどこです? 暗くてよく……あうっ!」ドテッ

まゆ「今、照明のスイッチを探してますから」スタ、スタ……

まゆ(プロデューサーさん、みんなの声は聞こえましたか?)

P(ああ、みんな同じ部屋にはいるみたいだな。晶葉は俺のすぐ近くに居るよ)

晶葉「くっ、なんだこれは……重くて動かせない……」グググ

P「そういうときは……『Hotel Moonside』ッ!」

ズウゥゥン……

幸子「あ、あれ? これ、何か……」プカァッ

P「どうした! 幸子!」

幸子「う、浮いてます! なんですかこれ!?」

P「クソッ、敵かッ! 早く電気を付けてくれまゆ!」

まゆ「は、はい!」スタスタ

晶葉「お、おい助手! 私たちも一緒に浮かんだら意味がないんじゃないか!?」プカー

P「そ、そうか、そりゃそうだな!」

裕子「何がどうなってるんですか~?」

まゆ「……ありました!」パチッ

185: 2017/08/26(土) 17:47:08.17 ID:OT/Fm0Mno
P「っ、敵はどこだ!?」クルッ

裕子「……?」キョロキョロ

まゆ「敵って……本当に居るんですか?」

P「あれっ?」

幸子「ちょっと! プロデューサーさん、これ無重力じゃないんですか!? ボクの座ってるソファが浮いてるんです!」

P「えっ?」

晶葉「なるほど、私たちはソファの下のわずかな隙間に居たわけか。人が座っているんじゃ動かないはずだ」

P「そういうことかよ……」

幸子「ちょ、ちょっと、早く止めてください! 天井が……!」

P「あ、悪い悪い! つっても、今解除したら床に叩きつけられてシャレにならんダメージが……」

裕子「だったら任せてください! ムムムム~ンッ!」

幸子「早くっ! 早く~っ!」

まゆ「……志希さんは居なさそうですね」ハァ

「あ、あの……まゆさん、ですか……?」ヒョコッ

まゆ「……?」スタスタ

186: 2017/08/26(土) 17:47:42.64 ID:OT/Fm0Mno
東棟9階 Pルーム

P「あー、氏ぬかと思った……」

晶葉「今回は運が良かっただけで、次は石の中にでも飛んでいきそうなテレポーテーションだったな」

裕子「おかしいですね……完璧なエスパーをマスターしたはずなのに」

幸子「テレポーテーション出来るだけでも凄いとは思いますよ」

P「そりゃそうなんだけどな。……っていうかここ、俺の部屋だな」

P(西棟1階から東棟の9階って、やっぱどう考えても凄いわユッコ……)

晶葉「見たところ誰も居ないようだか」

幸子「ハズレですかね。……そういえばまゆさんは?」

まゆ(こっちです)

P(こっち? というかみんなに聞こえるように言いなさい)

まゆ「こっちです、プロデューサーさんの机の下ですよ」

晶葉「誰か居るのか?」

まゆ「怖がらなくて大丈夫ですよ。ほら、出てきてください」スッ

森久保乃々(以下、乃々)「あぅ……ど、どうも……」

P「森久保! また机の下に隠れてたのか!」

187: 2017/08/26(土) 17:48:13.66 ID:OT/Fm0Mno
乃々「そ、そうです……怖くて……」

P「部屋を真っ暗にして机の下に居る方が怖いと思う」

まゆ「違うんですよPさん。どうやら乃々ちゃん、志希さんに会ったみたいなんです」

P「なんだって!? ど、どこで!」

乃々「6階のフリールームを通りすぎようとしたら、中から出てきて……脳が、どうとか……なんとか……」

P「異能かッ!?」

乃々「は、はいっ!? そ、そうかもしれません……もりくぼは、違うって言われたんですけど……」

P「違う? 森久保は異能を持っていないのか?」

乃々「はい……何のことかよく分からないですけど……」

晶葉「だから見逃されたというわけか……」

P「……6階のフリールーム。こいつは本命と見ていいな」

裕子「私のサイキックパワーは正しかったんですね!」

幸子「いいえ、カワイイボクが幸運を運んで来たんです!」

P「ええいっ! んなもんどっちでもいい!」

188: 2017/08/26(土) 17:49:25.22 ID:OT/Fm0Mno
まゆ「一番は乃々ちゃんのおかげ、ですね」

P「ああ、サンキューな森久保。これでこの事件も一気に解決だ!」

乃々「そ、そうですか……頑張ってください……」

P「あれ、一緒に行かないのか?」

乃々「えっ……む、むーりぃ……」モジモジ

晶葉「おい助手、無能力者を連れていっても────」

P「分かってるって、冗談だよ。森久保はここに居なさい、それが一番安全だ」

乃々「もとからそうするつもりですけど……」

P「よし、じゃあ早速6階に────」

バタン!

「ハーッハッハッハ!」

乃々「ひいっ!?」

P「ちっ、見計らったように出てきやがる!」

神崎蘭子(以下、蘭子)「月の女神に逆らいし者どもよ、我が魔翌力を以て葬り去らん!」ビシッ

P「何言ってるか全然分かんねえんだよ! 日本語喋れ!」

蘭子「あぅ、ひ、ひどいです……」

晶葉「今のは酷いな」

幸子「個性は否定したらダメなんですよ!」

P「わ、分かったよ……フン、ブリュンヒルデの魔翌力など、我が麗しの姫君(シンデレラ)たちの異能で打ち砕いてくれる!」

まゆ「蘭子ちゃんの真似をしろとは言っていないのでは……?」

P「いいんだよッ!」

蘭子「よかろう……往くぞッ!」



本物の魔翌力を手に入れた(!?)蘭子の異能、「華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~」の能力とは!?


↓2

190: 2017/08/26(土) 17:51:04.84 ID:e6Lpyr65O
自身が書いたものを具現化する

193: 2017/08/26(土) 20:46:49.49 ID:OT/Fm0Mno
蘭子「グリモワールッ!」スッ

P「そんなスケッチブックで何をする! 夢物語でも紡ぐつもりか?」

蘭子「否! グリモワールこそが我が魔力の根源! ……『華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~』ッ!」

P(長い名前だなぁ……)

ピカァァァァン!

蘭子「……見よ、これこそが我の真の姿。ブリュンヒルデとしての存在の現れ」バサアッ

乃々「ふ、服が一瞬で……」

裕子「サイキック衣装チェンジですね!」

晶葉「あのスケッチブックに書いてあるものと同じだな……分かるか、助手」

P「フン、ブリュンヒルデの魔力とは己を飾り立てるだけのものなのか? そんな虚飾には何の意味もない!」

蘭子「我が纏いし衣装には魔王の力も宿っている……断じて泡沫に消える偽りなどではない!」

P「では見せてみよ! 戦女神と魔王を騙る小娘がどれほどの力を秘めているのか!」

蘭子「ふっ、現れし我が宝具に刮目せよッ!」キュイイイイン!

幸子「す、スケッチブックから次々と武器が!」

晶葉「やはり、あのスケッチブックに書いた物を具現化する────」

P「正体見破ったぞ神崎蘭子(ブリュンヒルデ)! その力、自らがグリモワールに描きし魂を導くものなり!」

晶葉「……いいかげん、そのテンションは止めてくれ」

194: 2017/08/26(土) 20:47:28.68 ID:OT/Fm0Mno
蘭子「ハーッハッハッハ! 褒めてあげるわ、姫君(シンデレラ)を従えし者。しかし我が魔力は看破されたところで輝きを失うことはない!」

P「ならばその宝具を携えて我に向かってくるか!」

蘭子「もちろ……んっ、ぐっ、あれっ、ちょっと……」グッ

P(重くて持てないのか……ハンマーとか槍とかゴツいのばっか出すから)

蘭子「ふ、フフ……ほっ、宝具など使わずともこの魔装に宿りし力のみで十分ッ!」

P「ほう……では我が『姫君』の力を少しだけ見せてやろう。『月』よ、歌を奏でろッ!」

P(「Hotel Moonside」!)スッ

ズウゥゥン……

蘭子「……! こ、これはっ……!?」フワァン

P「クハハハハ! 『月』の前にはいかなる抵抗も無意味! そして次が決着の一撃となる!」

蘭子「くっ……!」フワフワ

P「はああああっ!」ビシュッ

P(「おねだり Shall We ~?」!)

195: 2017/08/26(土) 20:48:29.45 ID:OT/Fm0Mno
シーン

P「……あれ?」

ヒューン……

蘭子「ひゃうっ!」ドサッ

P「これは、まさか……!?」

晶葉「10時だ! コピーした異能がリセットされてしまったんだ!」

P「や、やっぱり……」

裕子「えっ? どういうことです?」

幸子「それはですね────」セツメイ

裕子「ええっ!? だ、大ピンチじゃないですか!」

晶葉「調子に乗っているからだぞ……!」

P「す、すいません……」

まゆ「大丈夫ですか? 合体しますか?」

幸子「事あるごとに合体を提案しないでください!」

蘭子「クク、ハーッハッハ! 姫君を従えていない主は翼の折れた天使も同然! 最早我が魔力の前に屈するのみ!」

P「コピーした異能が消えても俺にはまだ『お願い!シンデレラ』がある! もう手加減無しだからな!」

晶葉「おいっ、手加減していたのか!?」

P「あっいや、それは言葉のあやで……」

蘭子「ククク、力を隠していたのは我も同じ。我が魔力は『華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~』だけに非ず!」

P「何ッ!?」

P(ま、まさかまゆのように異能を二つ持っているのか……!?)

蘭子「これこそが我が最大の魔力にして神髄ッ! ……『LEGNE』ッ!」



ここからが本気の戦い(?)蘭子第二の異能、「-LEGNE- 仇なす剣 光の旋律」の能力とは!?


↓2

197: 2017/08/26(土) 20:50:38.96 ID:jikAVjiho
影をカラスに変化させて襲いかからせる
光が強く影が濃く出る場所ほど強力に

199: 2017/08/26(土) 21:07:48.84 ID:OT/Fm0Mno
シュルルルッ

P(な、なんだ!? 蘭子の影が変化していくッ!?)

バサバサバサ……シュタッ

蘭子「我が影が作りししもべ、『LEGNE』……漆黒の翼は全てを呑み込みし暗黒」

影カラス「グァーッ!」

P「相変わらず何言ってるか分からんが……カラス一匹で俺を止められると思うか!?」タッタッタッ

蘭子「『一匹』……? 否ッ!!!」クイッ

バサバサバサ!

乃々「ひゃううっ!? か、カラスがたくさん……!?」ガタガタ

P「何ッ!? カラスを生み出せるのは自分の影からだけではないのかッ!」

幸子「ぼ、ボクたちの影もカラスに……!」

蘭子「往けッ! 『LEGNE』!」

影カラス「グァーッ!」バサバサバサ

P「くっ、この野郎!」バシッ

影カラス「グァッ……」シュウゥ……

P(! パンチ一発で消えた……?)

影カラスたち「グァーグアーガー!」バサバサバサッ!

P「ぐあああああっ!」

200: 2017/08/26(土) 21:22:46.93 ID:OT/Fm0Mno
まゆ「Pさんっ!」ダッ

晶葉「待てまゆ! 今近づくとやられるぞ!」ガシッ

まゆ「でもっ……!」

裕子「わ、私のサイキックならこの距離からでも!」スッ

影カラス「グアーッ!」シュバババッ

乃々「ひいっ!? は、羽根が……」

蘭子「この戦いは我と姫君を従えし者との決闘……『瞳』持たざる者が介在するのは禁忌!」

影カラスたち「グアーッ、ガー……」バサバサバサ……

P「っ、参ったな……ここまで物理で押してくる相手は初めてだぜ……」ボロボロ

晶葉「助手……!」

蘭子「……やはりこの魔力には対抗出来ないようね」

P「そいつは、どうかな……何匹かはパンチ一発で消えるほど弱っちかったぞ」

P(もっともそれは強い個体も居るということ……影が関係しているのか)

蘭子「フッフッフ、我が『LEGNE』は仇なす者を討つための魔力……そして『魂ノ導』と『LEGNE』が合わさることによって我の真の力が目覚めるのだッ!」

P「何回真の姿だとか力だとかが出てくるんだよ……ッ」

201: 2017/08/26(土) 21:43:44.45 ID:OT/Fm0Mno
蘭子「『華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~』ッ!」ピカァァァァァッ!

P「っ、眩しい……」

蘭子「『魂ノ導』の光によって影はその闇を更に深め、『LEGNE』はその魔力を高める……」

P(濃い影はより強いカラスを生み出すということか……!?)

蘭子「その『光の旋律』によって『LEGNE』は『仇なす剣』を持つ者になるッ!」

P「…………。?」

P(ヤバい、今度は何言ってるかマジで全然分からんッ……!)

影カラスたち「グァーッ!」ガシッガシッガシッ

P「こ、これはッ……!?」

晶葉「カラス一匹一匹が具現化された武器を拾った!」

幸子「あ、あれでプロデューサーさんを攻撃するつもりじゃ……」

まゆ「そんな……!?」

P「ちょっ、ちょっと待て蘭子ッ! それはマジに氏んでしまうッ!」

蘭子「クックック、決闘とはすなわち互いの魂を懸ける戦い……その終焉は神々の黄昏ともに我を緋に染めるの」

P(お、俺を本気で頃すつもりってことかよッ! まずいッ! あのカラスどもを何とか消さなくてはいけない!)

P(その方法は分かる、光を完全に消せばいい! ……しかし、そのための手段はッ!? )

P(電気のスイッチはちょうど蘭子が立っている位置のすぐ左……そこまで近づけるのか!?)

P「いや、やるしかない……やらなきゃやられる……!」


選択肢(二つ正解)
1.一か八か特攻する
2.幸子! 「To my darling…」だッ!
3.サイキックテレポーテーション!
4.合体ッ!
5.森久保、ひっそりお願い!
6.土下座して負けを認める

↓2

203: 2017/08/26(土) 21:48:01.74 ID:2AsJSku6O
2

206: 2017/08/26(土) 22:41:44.09 ID:OT/Fm0Mno
正解!


P(正攻法じゃどう考えても無理だ……こうなったら!)

P「幸子! 『To my darling…』だッ! 異能をコピーさせてくれ!」

幸子「ええっ、ぼ、ボクですか!?」

P「頼む……!」

幸子「プロデューサーさん……フフーン! 分かりました、このカワイイボクにお任せです!」タッタッタッ

蘭子「従えし者自ら禁忌を犯すと……!?」

P「悪いがここで氏ぬつもりは無いんでな! ……幸子!」ダキッ

幸子「プロデューサーさんっ!」ギュッ

蘭子「『LEGNE』! 禁忌を犯した者に血の断罪をッ!」スッ

影カラスたち「」バサッバサッバサッ

P(これは……重い武器を持っている分、動きが遅いのか!)

P「……10秒! よし、幸子カワイイ! 幸子カワイイ! 幸子カワイイ!」

幸子「こ、今度はどうしたんですか!?」

P「カワイイと褒めるほど幸運になるッ! 幸子ももっと自画自賛しろ! じゃないと……氏ぬぞ」

幸子「! ぼ、ボクはカワイイ、ボクはカワイイ、ボクはカワイイ……」

P「そうだ! 幸子カワイイ! 幸子カワイイ 幸子カワイイカワイイカワイイ!」

影カラス「グアーーッ!」ビシュン!

P「や、槍がッ!」

P(ええい、ままよ!)ヒラッ

幸子「ボクは、氏んでもカワイイ……?」

ビリリッ!

207: 2017/08/26(土) 22:42:50.16 ID:OT/Fm0Mno
P「さ、幸子ッ! ……って」

幸子「な、ななっ……なんでスカートがきれいに破けるんですかーっ!」スルッ

P(や、やばい、チラどころかモロだっ、下半身パンツだけだーッ!)ギュッ

幸子「何でまた抱きつくんですかぁっ!」

P「隠すためだから! 隠すためだから!」ギュウッ

P(やはりさっきから何かおかしいような、ラッキースOベ的な事が起こりすぎなような……!?)

蘭子「あの、わざとじゃない、から……」カアアッ

P「しめたッ! 蘭子がちょっと申し訳なさそうに恥ずかしがってるッ!」

幸子「やけに説明口調ですね!?」

P「今しかないッ……行くぞ幸子ッ! パンツもカワイイ!」タッタッタッ

幸子「とか言いつつお尻から持ち上げないでくださいーーーっ!」

P「急いで移動するためだから! ……蘭子ッ! 光を消せば影は生まれないぜ!」

蘭子「! しまっ────」

パチッ! シュゥン……ガタンガラン!

蘭子「我がしもべ達が……!」

P(よし……カラスたちは消え、武器は床に落ちた!)

208: 2017/08/26(土) 22:43:52.04 ID:OT/Fm0Mno
P「暗闇でも蘭子はすぐそこに居ると分かっているッ!」バッ

幸子「わっ!?」 ドサッ

ダキッ

蘭子「! 従えし者よ、我もそなたの軍門へ下そうというのか……!?」

P「ブリュンヒルデの魔力は我が貰い受ける! 堕天使は姫君となり、そして浄化を! (10秒だッ! 続いて解毒剤!)」

蘭子「それも、月の女神が決めし運命(さだめ)……なのか……」ゴクッ

パタリ

P「勝ったッ! ……幸子、もう電気付けていいぞ?」

幸子「むっ、無理に決まってます! まだぱっ、パンツだけなんですからねっ……!」

P「あ、そうか……」

まゆ「……Pさん?」スタッ

P「ヒッ! ま、まゆ、この暗闇でどうして俺の位置が……」

まゆ「何度も言ったじゃないですかぁ。『通じあってる』って……」スッ

P「結局こうなるのォーーーッ!?」


神崎蘭子「華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~」「-LEGNE- 仇なす剣 光の旋律
」────再起可能

209: 2017/08/26(土) 22:44:19.27 ID:OT/Fm0Mno
続きはまた今度書きます

210: 2017/08/26(土) 23:02:17.09 ID:jikAVjiho
おつー

次回:モバP「二宮飛鳥、能力名『共鳴世界の存在論』」


引用: モバP「アイドルたちが異能力者になったから安価でなんとかしろって!?」