185: 2015/10/05(月) 21:06:45.58 ID:V3TI3dG40
こんばんは、>>1です。



 
それでは、投下していきます。

186: 2015/10/05(月) 21:13:33.28 ID:V3TI3dG40
 ―10時過ぎ、波止場―

子日「つっかれた~!」ノビー

夕張「皆、北方航路海上護衛、お疲れさまね!」

初春「ドラム缶を引っ張るのはいささか苦痛だったぞよ…」

若葉「若葉は、ドラム缶ガン積みでも大丈夫だ」

初霜「ドラム缶ガン積みって…どんな状況ですか…」

子日「えー?確かこの前夕張さんがドラム缶ガン積みで―」

夕張「ねーのーひーちゃーん?」ガシッ

あきつ丸「ま、まあまあ夕張殿。自分たちは早く提督殿に報告に向かいましょう」

夕張「っと、そうだった。じゃあ皆は先に補給して休んでていいからね?」

子日「はーい!」

初春「しかし…寝る前に風呂に入っておきたい…」

若葉「風呂か、いいな」

初霜「そうね…。潮の匂いが体に付いちゃってるし…」スンスン
艦隊これくしょん -艦これ- 海色のアルトサックス(4) (角川コミックス・エース)
187: 2015/10/05(月) 21:20:06.42 ID:V3TI3dG40
【休め提督】

 ―数十分後、休憩室―

子日「うーん…疲れたなぁ~…」

初春「資材を満載したドラム缶はやっぱり重かったからのう…」


夕張「うーん……」

あきつ丸「むむむ…」


初霜「あ、夕張さんにあきつ丸さん。お疲れ様です」

夕張「あ、お疲れさま。補給は済ませた?」

若葉「大丈夫だ、問題ない」

あきつ丸「ならば、オッケーであります」

初春「それより、2人ともどうかしたのかの?何やら思い詰めている様子じゃったが…」

夕張「あ、それが提督の事なんだけど…」

子日「提督が~?」

あきつ丸「報告の最中、何を言っても『ええ』とか『はい』とかと、曖昧な表現しか言ってこなかったのであります」

若葉「あの提督が?珍しい」

子日「それはあれだよ!多分今日の夕飯何かなって事で悩んでたんだよ!」

初霜「いえ、多分そんな理由じゃないと思うけど…」

夕張「…ま、難しい話は置いといて、皆でお風呂にでも入りましょ?」

子日「わーい!子日、お風呂大好きー!」

初春「妾はあっつい風呂が好みで…」

あきつ丸「おっ、自分と同じでありますね」

188: 2015/10/05(月) 21:31:20.39 ID:V3TI3dG40
 ―19時前、食堂―

A定食『オムライス』

B定食『サンマの塩焼き』

C定食『おにぎり三種(おかか、昆布、明太子)』

子日「子日、オムライス~!」

初春「妾はサンマで…」


提督「…………………………………」モグモグ

初霜「あ、提督だ」

若葉「物静かに食事をする提督、アリだな」

初春「…のう、おかしくないか?」

子日「何が?」

初春「普段、提督はおにぎりを食べたりはしないはず…。いつもはA定食かB定食しか頼まないはず…なのに…」

若葉「聞いてみた方がいいかもしれん」

子日「それもそうだね、おーい提督~!」

提督「………………あ、何ですか?子日さん?それに、初春さん達も」

初霜(反応鈍っ!!)


提督「そうですか…そんなに私の様子がおかしかったですか…」

子日「何かあったの~?」

提督「まあ、書類が多すぎるだけですよ」

初春「書類?そんなもの、いつも見ておるではないか」

提督「いえ、もう10月に入った事で9月作戦が終了し、各鎮守府のデータが送られてくるんです。そのデータに目を通していたら、徹夜が連続して…」

若葉「そんなもの、ササッと見ればいいのではないか?」

189: 2015/10/05(月) 21:40:14.94 ID:V3TI3dG40
提督「そうやって雑に見ていると、後後杜撰な管理と非難されやすくなるんですよ」

子日「ずさんって?」

提督「まあ、いい加減って事です。ですから、しっかりと各鎮守府のデータを把握しておくために、何度も読み直す必要があるんです」

初霜「……………」

提督「貴女たちは、気にしないでください。明日、貴女たちは休みでしょう?ゆっくり休んでください」

初春型「…………」


 ―22時前、駆逐艦寮・初春&子日の部屋―

初春「…なんぞ、してやれることはないのかの…」

子日「子日、提督の手伝いしてみたい!」

若葉「そうだな、提督のために尽くすのも、また艦娘の使命…」

初霜「そうですね……では、明日は皆で提督のお手伝いをしましょうか」

子日「おーっ!」

初春「ふっふっふぅ、妾の真の力を見せると―」

高雄『就寝時間でーす』

ブツッ(暗転)

初春型「あっ」


 ―翌日9時過ぎ、執務室―

提督「……………」カリカリカリ

コンコン

提督「どうぞ」

子日「失礼するよ、提督!」ガチャッ

提督「子日さん、どうしましたか?」

子日「子日、提督のお手伝いに来たよ!」

提督「いえ、別に貴女に手伝う義務はありませんし…」

子日「……子日、疲れている提督を見るの何て、嫌だもん…。元気な提督が見ていたいから…」

提督「………子日さん…」

子日「それに…」チラッ

提督「?」ゴゴゴゴゴ

子日(寝不足で目つきが怖い提督って、すっごい怖いんだもん!)

提督「では、少しでいいですので手伝っていただけますか?」

子日「分かった~!」

190: 2015/10/05(月) 21:47:01.10 ID:V3TI3dG40
提督「では、この書類を読んで、誤字脱字、分かりにくい表現などを探してください。分からなければ、私に訊いてください」

子日「子日分かった~!」

ペラッ、ペラッ

子日「ねえ、提督」

提督「はい?」

子日「この漢字、何て読むの?」つ『相殺』

提督「それは、‶そうさい‶です」

子日「ふーん…」

ペラッ、ペラッ

子日「ねえ、提督」

提督「はい?」

子日「この人の名前は?」

提督「ああ、この人は瑞理…ちっ、瑞理 兆です」

子日「舌打ち!?」

ぺらっ、ぺらっ

子日「ねえ、提督」

提督「はい?」

子日「この意見の欄に、『んんwww主砲ガン積み以外あり得ませんぞwwwwww』とか書いてあるけど、どういう意味?」

提督「誰だそんなことを書いたやつ」


 ―1時間後―

提督「ふぅ…。子日さん、どうでしたか?」

子日「子日、1つ分かったことがあるよ!」

提督「?」

子日「よくわからないって事が、分かったよ!」


子日「…提督、喜んでくれたかな?」

初春「たぶん、すごい微妙な感じなんだと思う…。次は妾が手伝おう」

191: 2015/10/05(月) 21:54:40.21 ID:V3TI3dG40
提督「今度は初春さんですか」

初春「妾を頼るがよいぞ」

提督「では、この紙に書いてあることを、こっちの紙に清書してください」

初春「ふむ?‶こんぴゅーたー‶とやらは使わないのか?」

提督「コンピューターで書くと、データを紛失したりしてしまいやすいので…。申し訳ございませんが手書きでお願いします」

初春「任せておくがよい」

サラサラサラリ、サラサラリ

初春「できたぞよ」

提督「速いですね。どれど―」


(なんて書いてあるのか分からない、ミミズの這いつくばったような字)


提督「………これ、なんて書いてあるんですか?」

初春「ふむ?そこの紙に書いてあることをまんま写したのだが?」

提督(どうしよう…達筆すぎて読めない)


若葉「初春が迷惑をかけたな。若葉が手伝おう」

提督「では、初春さんと同じく、この書類を清書してください」

若葉「任せておけ。若葉は、どんな仕事でも問題ないのだっ!」

カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

提督(すごいスピードだ…)

若葉「ふはははははは…!若葉の実力は、こんなものではないぞおおおお!」

カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカカカカカカカカカーッ


 ―数分後―

若葉「ぐおおおお…腱鞘炎に…!」

提督「全力全開で文字を書きまくるからでしょう…」

192: 2015/10/05(月) 22:08:44.15 ID:V3TI3dG40
提督「で、貴女も手伝いに来るわけですか」

初霜「はい、お願いしますね」

提督「では、この書類とこの書類を比較して、間違っているところがありましたら報告してください」

初霜「はい、分かりました」

ペラッ、カリカリ、ペラッ

初霜「……提督は、大変なのですね」

提督「?」

初霜「私には、この書類の書いてあることが半分も分かりません…」

提督「それは別に恥じる事ではありませんよ。貴女たちは、このような書類は運んだことがあってもじっくりと読んだことはないのでしょう?」

初霜「そうですけど…提督の力になる事ができなくて、何か…悲しいです。自分が無力に思えて…」

提督「そんなことはありません」

初霜「?」

提督「貴女たちが、私の身を案じて手伝ってくれただけで、もう十分私は嬉しいです。ですから、改めて言わせてください。ありがとうございます」

初霜「……はい」


 ―16時過ぎ、休憩室―

初霜「…だそうです」

子日「うーん…提督が喜んでくれたのなら、子日はもう十分!」

若葉「うむ、提督の役に立てたのなら、私も本望だ」

初春「じゃが、提督も大変なのだのう…」

初霜「提督曰く、今回の事を通じて提督業も大変という事を知ってほしい、だそうです」

子日「子日、大変だって事がわかったよ!」

初春「のう…少し疑問に思ったのじゃが…」

子日&若葉&初霜「?」

初春「お主ら、今日の提督の秘書艦、見たか?」

子日「見てないなー」

若葉「確かに…見てない…」

初霜「私も見てないわ…誰だったのかしら?」チラッ


告知:本日の秘書艦は大淀から夕張に変更になりました。該当者は確認をすべし。


初春型「あ」


 ―同時刻、執務室―

提督「…………………………」ゴゴゴゴゴゴゴ

夕張「あ、あははははは…ごめんなさいね~…」


【終わり】

198: 2015/10/07(水) 21:13:41.09 ID:eLjeooy10
 ―19時前、工廠―

明石「よっこいしょ…っと」ガシャン

明石「ふ~…やっと修理が終わった~!」ノビー

明石「って、もうこんな時間…。お腹もすいたし、食堂へ行こうかな」

提督「おや、明石さん。お疲れ様です」ガラッ

明石「あ、提督!お疲れ様です」

提督「こんな時間まで、工廠で作業を?」

明石「ええ、今日は修理する艤装が多かったので…」

提督「確か…明日のシフトでは明石さん、休みでしたよね?」

明石「え、そうだったんですか?いやぁ…確認する暇もなかったですから…」

提督「まあ、明日はゆっくり休んでください」

明石「では、そうさせていただきますね」

199: 2015/10/07(水) 21:23:24.98 ID:eLjeooy10
【工場女子】

 ―翌日7時、運動場―

※朝礼

提督「えー、本日は明石さんがお休みという事で、出撃や開発、建造は控えるようにしてもらいたいと思いますので、お願いいたします」

速吸「え?」

皆『はーい』


 ―8時過ぎ、食堂―

速吸「あの、提督」

提督「はい?」

速吸「今日って、出撃も開発も建造も、しちゃダメなんですか?」

提督「いえ、ダメと言うわけではありません。控えるように、という事です」

速吸「それは…どうして…」

提督「ええとですね、明石さんは工廠の責任者なんですよ。工廠での仕事は、装備の開発に、新たな艦娘の建造…それと明石さんは艤装の修理も、

   担当しておりますので。明石さんが休むという事は、それらの行為ができなくなるという事です。まあ、明石さんがいなくても妖精さんがいれば、

   何とかなりますが」

速吸「はぁ…なるほど…」

提督「万が一、面倒な事が起こった場合に責任者がいないと、色々問題になりますので…それを避けるためなんです」

速吸「……だからですか」キョロキョロ

提督「?」

速吸「…明石さんの姿が見えないんですけど…」

提督「ああ、明石さんは今日は休みなんです。休みの方は、朝礼に参加しなくてもよいというルールがありますし、食事は食堂で摂らなくてもよい、7

   という暗黙のルールもあります」

速吸「なるほど…」

提督「速吸さんは、着任してまだ日が浅いですからその辺の事も分からなかったのですね。すみません、こちらの説明不足で」

速吸「いえ、お気になさらず…」

200: 2015/10/07(水) 21:35:11.39 ID:eLjeooy10
提督「しかし、あまり寝過ごされますと健康に支障が出ますし、昼までに起きてこなければ起こしに行きますかね」

速吸「あ、結局起こしちゃうんですか」

提督「昼夜逆転なんて事になっても困りますから」


 ―13時過ぎ、執務室―

速吸「結局、明石さん起きて来ませんでしたね」

提督「仕方ありません、起こしに行きますか」

速吸「ちなみに、起きてるけど部屋で寝てるって事は…」

提督「一応、起きた後は私に一報を入れるように言ってありますが、まだ連絡が来ていないので、おそらくまだ寝たままなのでしょう」

速吸「あ、速吸も一緒に行きます!」


 ―数分後、特別艦寮・明石の部屋前―

提督「明石さん?もう昼過ぎですよ?」コンコン

明石『んぁ…………』

速吸「反応はありますけど…起きてくる感じはありませんね」

提督「明石さん?」コンコンコン

明石『ふぁい…少し待ってください…』モゾモゾ

速吸「やっと起きてきましたね…」

提督「寝過ぎると逆に健康に悪いんですよ」

ガチャ


明石「は~い…すみません、遅れましたぁ~……」←下着


提督&速吸「」

明石「?どうかしたんですか…って、ああ、下着でしたね。まあ、素っ裸じゃないだけマシですって」

提督「服を着なさい」

明石「むぅ…分かりましたぁ…ふわぁ…」パタン

速吸「………明石さんて、あんな人だったんですね」

提督「基本、オフの日のみなさんって、大体そんなものですよ」

速吸(と言うか提督さん、明石さんの下着姿見たのに全く反応しなかった!?)

201: 2015/10/07(水) 21:49:54.11 ID:eLjeooy10
 ―数分後―

明石「いやぁ…すみません、寝ぼけてました」←タンクトップにジーンズ

提督「もう昼過ぎですよ、いい加減に起きてください」

明石「大丈夫ですって、もう覚醒しましたから。それにしても、お腹空いたなぁ…」

提督「間宮さんに頼み込めば、何か作ってもらえるかと思いますが」

明石「では、そうしますか」


 ―数分後、食堂―

明石「ああ~…美味しいなぁ…」

提督「休みの日の過ごし方は個人の自由ですけど、半日を寝て過ごすっていうのは少しダメだと思いますね」

明石「そう思ってはいるんですけど…なんかいい休日の過ごし方ってないんですかね…」

提督「そうですね…私的には小旅行かと…」

明石「速吸ちゃんは?」

速吸「へっ…あ、速吸は…。読書とか…」

明石「読書かぁ~…」

提督「ところで、こんな昼過ぎまで寝てるなんて、そこまで疲れてるんですか?」

明石「そうなんですよねぇ~…艤装とか弾薬とか重いものを毎日持ってますので…腕の節々も痛いですし…イタタ…」

速吸「妖精さんに手伝ってもらってはいないんですか?」

明石「妖精さんの力を借りてはいるんですけど…それでも足りないというか…」

提督「やはり、人員不足が問題ですね……」

速吸「整備員の方を雇うとかは…」

提督「仮に雇うとしても、おそらく女性に固定されるでしょうね。男性にしてしまうと、うっかり薄い本的展開が起こりかねませんし」

速吸&明石(提督/提督さんが薄い本を知っている…だと…!?)

202: 2015/10/07(水) 21:58:56.72 ID:eLjeooy10
明石「あ」

提督「どうかしましたか?」

明石「しまったなぁ……今日、部屋の掃除しようと思ったんだった…」

提督「おや、手伝いましょうか?」

明石「い、いえいえいえ!提督に手伝ってもらうだなんて、とんでもない!」

提督「ですが、日頃の感謝も込めて…」

明石「と、と言うか!乙女の部屋に押し入るなんて、紳士のする事じゃあありません!」

提督「貴女、先ほど私に下着姿見られてましたよね。それよりも嫌なんですか」

明石「嫌なんです!」

提督「…分かりました。では、速吸さんを使って構いませんので」

速吸「へっ」

明石「本当ですか?よかったぁ…。じゃあ、速吸ちゃん、悪いけど手伝ってくれるかな?」

速吸「は、はい…」


 ―数分後、明石の部屋―

ゴチャゴチャゴチャ…

速吸「うわ……」

明石「あはは…幻滅しちゃった?」

速吸「明石さんって、もっと部屋綺麗にしてるものだと思ってましたけど…」

明石「いやぁ…部屋を片付ける暇がどうしても見つからなくって…。ま、早いところ片づけちゃおうか」

速吸「はい!」


 ―数十分後―

明石「はぁ~片付いたなぁ~…」

速吸「…………」

明石「ん、どうかした?」

速吸「いえ……」

速吸(明石さんって…タンクトップが映えるなぁ…。と言うか、工業系の女性って、なんでタンクトップが似合うんだろう…)

明石「?」


【オチはない】

203: 2015/10/07(水) 22:08:21.08 ID:eLjeooy10
【キャラクター紹介】

≪明石≫

工作艦。艦娘No.182(改二はNo.187)。普段は工廠で働いている、工場系お姉さん。艤装の整備、装備の開発、新しい艦娘の建造を一手に担っている。

しかし、最近は仕事が増えたため新しい人員を欲しがっている。仕事が山積みしていると風呂にも入れないが、髪の手入れには一応気を遣っている。

夕張とは同じ工業関係で仲が良い。部屋は結構汚い、私服はラフな感じと、色々とイメージ通りな感じもする。

好きな言葉は『試行錯誤』。

210: 2015/10/08(木) 20:39:40.93 ID:TwB9adZu0
 ―数十年前、某小学校―

先生「はーい、じゃあ次の子、自己紹介をお願いね~!」

??「はい」ガタッ

ザワザワ……

??「…………」カツ、カツ

『なんか暗そうな子だね…』

『でも、ちょっとカッコいい…!』

先生「お名前は何て言うのかな?」


斑「はい、まだら れいめいと言います。よろしくお願いします」

211: 2015/10/08(木) 20:52:33.35 ID:TwB9adZu0
【その生い立ち】

 ―現在、14時過ぎ、書庫―

ドサバサドサバサッ

深雪「うわわわっ!」

吹雪「深雪ちゃん、大丈夫!?」

深雪「う、うん…何とか…」

白雪「あらら…こんなに散らかしちゃって…片付けましょう」

初雪「…手伝う」

深雪「ごめん……」

ガサッ

深雪「ん?なんだこれ?」

吹雪「どうしたの?」

白雪「それ、アルバムですか?」

初雪「…ちょっと見てみたい」

深雪「じゃ、見てみますか!」ペラッ

[提督着任時]

深雪「おっ、司令官と吹雪のツーショットじゃん!」

吹雪「ちょ、ちょっとそんな言い方しないでよ~!」

白雪「そう言えば、吹雪ちゃんは司令官の初期艦でしたね」

初雪「…うらやましい」

吹雪「そんなんじゃないってば~…」

深雪「でもみんな懐かしい写真ばっかりだぜ~」ペラペラ

初雪「…あ、司令官が補佐官になった時の写真だ」

深雪「あんまり変わってないじゃん」

白雪「まあ、2年じゃあまり変わりませんよね」

深雪「ところでさ、司令官ってあんまり自分の過去の話ってしないよな」

白雪「確かに…聞いた事がありませんね」

初雪「…いや、普通に人生謳歌してきたんじゃ…」

深雪「案外、深海棲艦の1人とかだったりして。あのおっかない司令官ならありえそう」

吹雪「あはは、そんなわけないよ~。後、司令官はそんなにおっかなくないってば」


 ―15時過ぎ、執務室―

提督「ああ、私、深海棲艦の1人ですよ」

212: 2015/10/08(木) 21:04:14.92 ID:TwB9adZu0
吹雪型「」

提督「?」

吹雪型「えええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!?」

提督「嘘です」

吹雪型「で、ですよねー」

提督「と言うか、書庫整理を頼んだはずなんですけど…」

吹雪「い、いえ!書類整理は終わっていたんです!そのあとで、アルバムを見たんです!それで、さっきみたいな話に…」

提督「なるほど…」

深雪「で、でさぁ。ぶっちゃけ司令官の子供の頃って、どうだったの?と言うか、提督になる前ってどうだったの?」

提督「どう、と言われましてもね…」

白雪「ただ、どういう性格だったか、とか、友人がどうだった、とかいう話を聞いてみたいんです」

提督「それは別に話すのは構いませんが…そこまで興味を持つようなものですかね?」

初雪「…人の黒歴史は、聞いてみたい」

提督「私の過去が黒歴史しかないみたいな言い方しないでください」

深雪「まあ、いいからいいから、話しておくれよ」

提督「構いませんけど、つまらないですよ?多分」

初雪「…それでもいい。ほれ、はようはよう」

提督「…分かりました」

吹雪型「おお~」パチパチパチ

提督「…私が物心ついた年齢の時には、もう両親は他界していましたね」

吹雪「あ……それは、ご愁傷様です」

提督「いえ、大丈夫です。それで、私がみなしごだという事を、孤児支援施設の方が発見して、私はそこの施設に引き取られました。後、私の名前、

   斑 黎明(まだら れいめい)と言うのは、す」


213: 2015/10/08(木) 21:23:17.01 ID:TwB9adZu0
※後半で誤投下をしてしまいました。その部分から再投下します。

提督「いえ、大丈夫です。それで、私がみなしごだという事を、孤児支援施設の方が発見して、私はそこの施設に引き取られました。後、私の名前、

   斑 黎明(まだら れいめい)と言うのは、母子手帳に書いてあったらしいです」

深雪「……自分の名前がDQNネームだったの知って、どう思った?いや、司令官の名前ってあんまりDQNって感じはしないけど…分類では、

   DQNに近い感じがするから…」

提督「正直、親のセンスを疑いました」

白雪「自分の名前に疑問を抱くっていうのも、珍しいとは思いますけど」

提督「それで、小学校を卒業するまでは、その施設で過ごしました。皆さん、私の名前が面白くて、よくバカにしてきましたね」

吹雪「…なんか、容易に想像できます」

提督「小学校で、友人も何人かできました。そのうちのさらに数人は、今も交流があります」

初雪「…今もあるんだ」

提督「で、中学生になってからはその友人の家に居候させていただきましたね」

深雪「中学で友達の家に居候か~。ホー○レス中学生みたいだな」

白雪「ちなみに、その今も交流のある友人って、どんな方なんですか?」

提督「そうですね……まあ2人なんですけど、1人は凄いバカ、もう1人は何だかんだでいい人ですね」

初雪「…理想の友人像」

吹雪「S気質、バカ、いい人……先生が手に焼きそうなメンバーですね」

提督「その2人とは、高校まで同じだったんですけど、高校を卒業してからは別々の道を選びました。凄いバカは大学へ、いい人は海上自衛隊へ。

   そして私は、自分が元々希望していた企業へ就職する事に決めました」

深雪「え?司令官って、元々海軍志望じゃなかったの?」

提督「ええ。その企業、私が中学生あたりから目指していた企業ですから。結果的に、就職できましたけど」

吹雪「そうだったんだ…(なんだかショック…)」

提督「ところで、深海棲艦が出現したのは今から約7年前っていうのは知っていますね?」

深雪「ああ、知ってるぜ」

提督「私は今、26歳。つまり、私が19歳の時に深海棲艦が出現したんです。よって、私が社会人1年目の時に深海棲艦は出現しました」

214: 2015/10/08(木) 21:41:10.14 ID:TwB9adZu0
提督「実は、私の就職した企業、いくつか部署があるんですがね、私の配属された部署は、希望していた部署とは真逆だったんですよ」

初雪「…真逆?」

提督「ぶっちゃけ、私が希望してたのは文系の部署でしたが、配属されたのは理系だったんです」

深雪「あらら……」

提督「で、一応私はそこでも頑張ろうと必氏に努力しましたが…。何かとミスをやらかしてしまったり、よくものを忘れる事が多かったり…。それに、

   どうも態度が上司や先輩の気に障ったようでしてね」

白雪「うーん…その辺りは、あまり私達にはなじみのないような…」

提督「まあ、要するに、上司の反感を買ったって事です。話し方がつっけんどんだったり、舌打ちしてしまったり…。今の私からすれば、

   ありえないような事でしたし、あの時何で私はあんなことをしてしまったんだろうと、今では後悔の念に潰されています」

吹雪型(どうしよう…今とあんまり変わらない…)

提督「それで、入社2年目の春、私が19歳の頃に深海棲艦が出現しました。それから約1年後の春に、貴女たち艦娘の存在が確認されました」

吹雪型「………………」

提督「それで、私が20歳、会社で3度目の春を迎えた頃に、会社をクビになりました」

深雪「あーらららら…」

白雪「深雪、そんな言い方…」

提督「いえ、お気になさらず」

提督「で、その後なんですけど…」


 ―約6年前、斑(現提督)の自宅―

ガッシャアアアアアアアン!!!

斑「くそっ……クビになった………」

斑「よく考えたら、自分は馬鹿な事をした……」

斑「くそ……くそっ…!!」

ピリリリリリ(携帯)

斑「…………」

ピリリリリリ

斑「………もしもし」

友人(バカの方)『おーう、黎明!元気してる?』

斑「……今、ものすごい不調です」

友人『何?何したの?』

斑「…会社をクビになりました」

215: 2015/10/08(木) 21:54:02.19 ID:TwB9adZu0
友人『あーりゃりゃ、こりゃりゃ。そりゃ残念だったな…」

斑「ええ…自分でも、愚かな事をしてしまったな、と」

友人『それじゃあ、話が早えや」

斑「?」

友人『…1年前に深海棲艦ってやつが出現したのは、知ってるよな?』

斑「…ええ」

友人『実はよ、蓮村(いい人)からの話で、これから海軍が提督となる人物を募集しようって話が出てるんだわ。そんで、海軍は、海軍学校の、

   採用基準を低くして、入学者を増やそうって計画を立ててるらしい』

斑「……まさか」

友人『俺も、海軍ってのにはちょっとだけだが憧れてたんだ。お前も、今は仕事が無くて暇になっちまったんだろ?俺も、大学の生活にはちょっと、

   物足りない感じを抱いていたんだ。だから、俺たちで海軍に入らないか?』

斑「………なるほど」

友人『おそらく、蓮村も提督ってやつになるんだと思う。どうだ、また3人で海軍で馬鹿をやらないか?』

斑「海軍だと馬鹿をやれる機会は減るだろうし、主に馬鹿をやってたのは貴方だと思うんですが…。と言うか貴方バカですし…」

友人『なっ、何だとぉ!?』

斑「まあ、海軍ですか。良いかもしれませんね」

友人『よっしゃ。じゃ、来年から海軍に入ろうぜ。それまでは、俺とお前で一緒に暮らそうか』

斑「へ?」

友人『だってお前、会社首になったんだろ?生活に困るだろうし、俺のトコで一緒に暮らした方がいいと思うぜ』

斑「………では、すみませんが」

友人『よっし、じゃあ荷物とかは宅配便で送ってくれ。俺の住所は知ってるだろ?』

斑「はい」

216: 2015/10/08(木) 22:09:35.35 ID:TwB9adZu0
提督「それで、その翌年に海軍に入り、提督としての適性試験にも合格して、当初は第弐鎮守府に着任しました」

吹雪「あの時は、私を選んでくださって、ありがとうございます」

提督「いえいえ、吹雪さんは凄く真面目そうな方でしたので、貴女にさせていただきました」

吹雪(見た目じゃないのは嬉しんだけど…なんだかなぁ…)

提督「提督となれたのは22歳、それで司令長官から補佐官に任命されたのは24歳、それで今は26歳…。思えば、海軍に入ってからもう6年以上…。

   考え深いですね」

コンコン

提督「はい?」

大淀「提督、お客様が2名いらしております」

提督「…分かりました。通してください」

大淀「はい、ではどうぞ」

吹雪「あ、じゃあ私達は…」

提督「いえ、2人同時に来るという事は…大体わかります」


友人(バカ、以下鳥川)「よーう、黎明。元気してる?」

蓮村「やあ、黎明」


提督「鳥川さん、蓮村さん」

吹雪「え、じゃあ…」

提督「この二人が、小学校からのバカ仲間です。こっちの鳥川がバカ、蓮村がいい人です」

鳥川「おい、どういう紹介の仕方してんだよ!」

蓮村「まあまあ、大して変わりないじゃない」

鳥川「ハス、テメェ自分だけいい表現されてるからってバカにしてんのか!」

蓮村「い、いや、そういうつもりじゃ…」

提督「では鳥川さん、貴方の性格は発想力豊か、と言った方がいいですかね?」

鳥川「お、それならまあいい感じの言い方だな。ОKだ!」

提督&蓮村(やっぱりバカだな)

ギャイギャイギャイギャイ


吹雪「…提督があんなに楽しそうにしてるのって、初めて見るかも」

深雪「表情が普段と同じな分、楽しそうにはあまり見えないんだけど…」

初雪「…でも、あのバカな鳥川さんが司令官を海軍に誘っていなければ、司令官は今こうして私達と仲良くする事も出来なかったんだろうな…」

白雪「そう考えると、友達っていうのもいいですね」


鳥川「このS!外道!」

提督「なんとでもいうがいい」

蓮村「2人ともやめなって、無益な争いはやめようよ…」


【終わり】

217: 2015/10/08(木) 22:18:29.26 ID:TwB9adZu0
【キャラクター紹介】

≪鳥川 将(とりかわ しょう)≫

関東・木更津第鉢鎮守府提督。斑、蓮村とは小学校からの付き合いで、すごいバカ。しかし、突飛な発想力から、とんでもない真理をつくこともある。

高校までは斑、蓮村と同じだったが、高校卒業後は工業大学へ進学。しかし、深海棲艦が出現してからは、大学を辞めて元々興味のあった海軍に入り、

提督としての適性試験に合格して提督になる。また、斑を海軍に誘った張本人でもある。提督である今の嫁艦は木曾。

好きな言葉は『笑う門には福来る』。


≪蓮村 宗(はすむら しゅう)≫

関東・湯河原第陸鎮守府提督。斑、鳥川とは小学校からの付き合いで、真面目な性格。しかし、さらっと毒を吐くような発言もし、鳥川をキレさせる。

高校までは斑、鳥川と同じだったが、高校卒業後は海軍学校へ進学。深海棲艦出現後は、提督としての適性試験を受けさせられ、合格して提督となる。

提督業の面では、斑、鳥川よりも先輩。また、鳥川に提督募集の情報をリークした張本人。提督である今の嫁艦は長良。

好きな言葉は『無病息災』。

222: 2015/10/09(金) 20:58:55.62 ID:Oh7NyJE60
こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました間宮の話を書いていきます。

>>220-221
  吹雪、第七駆逐隊(朧、曙、漣、潮でよろしいですか?)、了解しました。

それでは、投下していきます。

224: 2015/10/09(金) 21:04:17.84 ID:Oh7NyJE60
 ―14時過ぎ、食堂―

間宮「秋ですから、何か秋らしいメニューを提供したいわけなんですよ」

提督「その言い分はわかりますが、サンマは同意できません」

間宮「何でですか!秋と言ったらサンマ、サンマと言ったら秋っていうくらい、サンマは秋の風物詩なんですよ?」

提督「いえ、サンマは一尾当たりの値段が高いですので…最近は漁獲量も減っているという話ですし…。この鎮守府全員分のサンマを買うというのは、

   予算的に難しいんです」

間宮「そんな…残念です……」

司令長官「あー、ちょっといいかな?2人とも?」

間宮「あら、司令長官。こんにちは」

提督「司令長官、どうかしましたか?」

司令長官「それが、漁協から『サンマが謎の大量発生をしてどうにかしてほしい』って文句が…」

提督&間宮「!!」

225: 2015/10/09(金) 21:13:51.10 ID:Oh7NyJE60
>>223 ありがとうございます。

【サンマ革命】

 ―翌日7時、講堂―

提督「えー、昨日、各地の漁協から鎮守府へ、サンマが大量発生して手に負えない、何とかしてほしいとの依頼がありました」

ざわざわ……

『サンマが大量発生って…』

『そんな話あるわけないっしょー』

球磨「サンマが食べたいかー!」

多摩「食べたいニャー!」

赤城「食べたいわー!」

提督「落ち着きなさい。それで総司令部としましては、このような異常事態が発生したのは日本近海全域という事ですので、全ての鎮守府に対し、

   サンマを駆逐、捕獲するという任務を通達しました」

間宮「…………」キラキラキラ

提督「無論、私達の鎮守府もその任務に参加する事になります。出撃する海域は、鎮守府近海、北方海域となりますので、後ほど編成を発表します。

   該当する艦娘は武装を整えた後で、波止場に集合するように」

間宮「わくわくわく…」

球磨「ちなみに提督、その捕獲したサンマは…」

提督「漁協曰く、こちらで好きにして構わないそうです」

球磨&多摩&赤城「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

間宮「いえーい!」

伊勢(間宮さんがはしゃいでいる…なぜ…)

226: 2015/10/09(金) 21:23:50.75 ID:Oh7NyJE60
 ―数分後―

提督「これでよかったんですか?」

間宮「はい!もうバッチぐーです!」

提督「まったく……漁協の皆さんに頭を下げて、捕獲したサンマはこちらの好きにしていいなんて要求を通したのに、どれだけの書類を徹夜で…」

間宮「まあまあ、いいじゃないですか。私も手伝ったんですし…」

伊勢「はっはーん、そういう事でしたか」

間宮「い、伊勢さんん!?」

提督「あ、伊勢さん。おはようございます」

伊勢「なるほどなるほど、間宮さんはサンマ料理が作りたいから、サンマ大量発生という異常事態に乗っかって、皆にサンマを集めさせて料理し、

   自分の目的達成を図ろうと…。ほうほうほう」

間宮「えっと…皆を利用するような感じで、ごめんね?お詫びに、美味しいサンマ料理を作ってあげるから…」

提督(何だろう、この、お詫びがサンマ料理って…。そこらの料理漫画でも聞かないセリフ…)

伊勢「いやー、でもサンマ料理は楽しみだから、私もちょっくら頑張っちゃおうかな~」

提督「出撃海域の1つに、鎮守府近海があります。貴女には、そこで瑞雲ガン積みで出撃してください」

伊勢「了解っと!」


提督「早くも間宮さんのたくらみが露見しましたね」

間宮「うう…」

提督「と言うか、そこまでサンマ料理作りたかったんですか」

間宮「いやぁ~…調理人としては、旬の食材を使って料理を作るのは使命と言うか、何と言うか……」

赤城「間宮さん」ヌッ

加賀「お話し中失礼します」ヌッ

間宮「あら、赤城さんに加賀さん。どうかしたんですか?」

227: 2015/10/09(金) 21:35:21.41 ID:Oh7NyJE60
赤城「私たちはアルフォンシーノ方面、または北方AL海域へ向かおうと思っているのですが…」

加賀「モチベーションの向上も兼ねて、サンマはどう調理するのかをお聞きしたいのですが…」

間宮「ああ、そんな事ですか。ええとですね、今考えているのは、まず普通に焼き魚にして、後は刺身とかつみれとか……」

赤城「テンション上がってキタコレ!!」キラキラ

加賀「流石に気分が高揚します…!」キラキラ

赤城「ご安心ください!私達が、サンマは絶対に私達が捕獲してきますので!行きましょう、加賀!」タタタ

加賀「準備は万全です。流星改、烈風、彩雲の調子も問題ないです」タタタ


間宮「…サンマ料理の話をしただけで、キラキラしましたね」

提督「いっそ、サンマ料理の写真でも持たせて出撃させましょうか」


 ―数時間後、鎮守府海域・Iマス(敵通商破壊主力艦隊)―

ズッドオオオン

長良「サンマの塩焼き!サンマの塩焼き!」ドドドドン

川内「あの香ばしい匂いが早く嗅ぎたいいいいい!!!」バシュシュシュ

伊勢「あー…考えるだけで涎が出てくるぅ…!」ギューン

龍驤「だからサンマよこせやああああああ!!」ババババババ


潜水ヨ級flagship「…………ナンダ、アイツラ……」

潜水カ級elite「狂気ヲ感ジル…」


長良&川内「落ちろ!!」ドシュッ

伊勢「沈めっ!!」ギィィィィィン


潜水ヨ級flagship「……………さんまノ力ッテ、スゲー」撃沈

228: 2015/10/09(金) 21:48:32.41 ID:Oh7NyJE60
 ―数時間後、北方AL海域・Fマス(北方AL泊地)―

赤城「サンマ!サンマ!サンマ!サンマ!サンマ!」ババババババ

加賀「秋刀魚秋刀魚秋刀魚秋刀魚秋刀魚秋刀魚秋刀魚秋刀魚………」ドドドドドド

大鳳「サンマ!サンマ!サンマ!サンマ!サンマ!」ギュババババババババ


護衛要塞×2「」撃沈

重巡リ級flagship「」撃沈

駆逐ロ級後期型「」撃沈

北方棲姫「……………………………エ?」


利根「サンマじゃあああああああああ!!!」ドドドドン

夕張「サンマは正義なり!」ドドン

吹雪「サンマ美味しそおおおおおおおおおお!!!」バシュシュッ

駆逐ロ級後期型「おーばーきるモイイトコロデゲフゥ!?」撃沈


北方棲姫「ア…アリノママ今起こった事ヲ話スワ…」

北方棲姫「『サンマサンマ連呼する奴らが突然来たと思ったら味方が全員沈んだ』」

北方棲姫「ナ…何ヲ言ッテイルノカワカラネート思ウガ、私モ何ヲサレタノカワカラナカッタ…」


赤城「さあにっくき北方棲姫!早くサンマを渡しなさい!」

加賀「さもなくば沈めます。覚悟を」

北方棲姫「理不尽ト言ウモノヲ今実感シタ」

229: 2015/10/09(金) 22:00:40.31 ID:Oh7NyJE60
 ―19時過ぎ、食堂―

間宮「サア皆さん、今日の夕飯は皆さんが取ってきたサンマを使った料理ですよ~」

A定食『サンマの塩焼き』

B定食『サンマの刺身』

C定食『サンマのおにぎり』

曙「サンマ料理ばっかり…」

長門「ある意味、ひどいメニューだな…」

間宮「えー?そうかしら?サンマはおいしいと思うけど…こうやって網の上に載せて火をつければ…ああ、いい香りが…」

天龍「骨が取れねぇ……」

龍田「あら~…」


 ―20時過ぎ、執務室―

間宮「ふぅ、疲れましたぁ~…」

提督「お疲れ様です。しかし、あれほどのサンマを大量にさばくとは…」

間宮「ふふ…料理人ならではの技ですよ」

提督「で、今後もまたサンマ料理を続けるつもりですか?」

間宮「いえ、さすがに連日サンマ料理は皆さんも嫌になってしまうでしょうし…、1日おきにしたいと思います。保管方法は、明石さんに頼みましたし」

明石『また余計な仕事で残業が増える~…』

提督「明石さんの魂の叫びが聞こえた気がするんですが」

間宮「気のせいですよ。それにしても、やはり旬のものに包丁を入れる感覚と言うのは、何とも言えませんねぇ~…」

提督「ああ、そう言えば1つ報告が」ガサッ

間宮「はい?」


提督「漁協さんから、サンマの数が通常に戻った事で、サンマの駆逐はもう大丈夫と言う連絡が来ました。また、今後はサンマを捕獲した場合、

   漁協の方に出すように、とのことです」


間宮「」


 ―翌朝7時、特別艦寮・間宮&伊良湖の部屋―

伊良湖「間宮さーん、そろそろ起きてくださーい」

間宮『サンマが…サンマがぁ…』

提督「やれやれ…」


【終わり】

230: 2015/10/09(金) 22:06:41.35 ID:Oh7NyJE60
【キャラクター紹介】

≪間宮≫

給糧艦。長い髪と赤いリボンが特徴の、包容力ある優しいお姉さん。食堂の食事当番を務めていて、朝・昼・晩三食を提供している。それ以外の時間は、

艦娘達にスイーツを振る舞う。料理で作れないものはほとんどなく、フグもさばける。大規模作戦中は自前のおにぎりを艦隊の皆に渡して笑顔で見送る。

伊良湖は後輩でもあり、娘のような存在。料理関係で鳳翔とも仲が良い。休日は、スイーツ食べ歩き、新メニュー作成など、食べる事全般。

好きな言葉は『医食同源』。

231: 2015/10/09(金) 22:12:29.02 ID:Oh7NyJE60
今日はここまでにします。

>>179
  間宮の話、いかがでしたか?

  秋刀魚回収イベントが発令されましたので絡めてみましたが、読み返すとサンマ主体のカオスな回でした。お気に召さないようでしたら、

  すみません。


明日は、リクエストにありました日向の話を書いていきます。


また、日向、朝潮の話を消化した後、以下の話の内どれかを投下したいと思っています。

①アメリカ海軍司令長官来日

②提督の採用基準

③北国鎮守府

どれか読みたいのがございましたら、ご自由にお書きください。

また、感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



秋刀魚回収任務か…。菱餅回収よりはましかな…?

237: 2015/10/10(土) 21:00:01.88 ID:zr7GQeFX0
 ―9時過ぎ、戦艦寮・伊勢&日向の部屋―

伊勢「いいなー、日向ってば。今日と明日休みなんでしょ?」

日向「提督曰く、『少しは休んだ方がいい』と。人の事を言えるのか、って話だな」

伊勢「私も休みたいなー。ねえ日向ぁ。休み代わって~」

日向「馬鹿な事言っていないで、早く出撃の準備をしたらどうだ?もうすぐ時間だろう」

伊勢「とっとっと。そうだったね。じゃあね、日向」パタン

日向「やれやれ……」

チクタク、チクタク

日向「………………」

チクタク、チクタク

日向「そう言えば、休みなど久々な気もするが……」

チクタク、チクタク

日向「………暇だ」

238: 2015/10/10(土) 21:06:54.43 ID:zr7GQeFX0
【休みの過ごし方】

 ―数十分後、執務室―

提督「意外ですね」

日向「何がだ?」

提督「貴女の事ですから、休日は訓練をしているか、部屋で静かに読書をしているか、そんなイメージが強かったんですが」

日向「それはあくまで君のイメージだろう?実際の私は、結構暇を持て余しているんだ」

提督「でしたら、読書なり散歩なり、貴女の好きなように過ごしていいんですよ?」

日向「いやぁ、まあ…それもありなんだが…。何かこう、効率のいい休み方を知りたいんだ」

提督「効率のいい過ごし方…ですか」

日向「ああ、ただ読書をして過ごしているだけでは、何か無駄に時間を過ごしている気がしてならないし、散歩は体力を消耗して疲れるんだ」

提督「おい」

日向「訓練はしてもいいんだが…模擬弾とは言え無駄ではないか?」

提督「まあ、模擬弾の数はたくさんある、と言うわけではありませんけどね」

日向「そんなわけで、鎮守府の皆の意見を参考にしようというわけだ」

提督「それもまた、いい暇の潰し方と思いますがね」

日向「手始めに、君は休日何をして過ごしているんだ?」

提督「……………………」

日向「?」


提督「……最近、休日なんて過ごしてない…」


日向「……………すまない」

提督「……………いえ」

239: 2015/10/10(土) 21:15:57.67 ID:zr7GQeFX0
 ―廊下―

日向「ふむ…私が読書や訓練をしているイメージがある、か」

日向「……私はそんなに、堅いイメージを持たれていたのか…」

日向「…まあ、それはいい。さて、誰に訊こうかな…」


 ―数分後、食堂―

間宮「休日の過ごし方?」

日向「はい。何か参考にできないかと」

間宮「うーん…そうねぇ…」

日向「いつもやっている事、ではなくて、休日の楽しみ、とかでもいいんです」

間宮「ああ、そう言えば休日は良くスイーツ食べ歩きとかしてるわね」

日向「ほう、スイーツ。なるほど…」

伊良湖「でもそれで、最近バルジが増えちゃったんですよね?」

間宮「」ズーン

日向(ああ…………)


 ―十数分後、工廠―

ガコーン、ガシャーン

明石「へ?休日の過ごし方ですか?」

日向「ああ、何かいい過ごし方はないかと思って」

明石「そうですねぇ……。私、よく休日は昼まで寝たり、部屋の片づけしたり…自堕落な生活を送ってるせいか…」

日向「なっ…つまり、休日を効率よく過ごすためには自堕落な生活を送れと…!?」

明石「そういうわけではないですよ!?あ、そうだそうだ!よく、ホームセンターとか見に行きます!」

日向「…ホームセンター?」

明石「はい。結構楽しいですよ?色々な工具見たり、模様替えしたいなーって色々な家具を見たり…」

日向「…鎮守府の寮の部屋って、確か改装できなかったはずだが?」

明石「!」ハッ

240: 2015/10/10(土) 21:24:41.68 ID:zr7GQeFX0
 ―中庭―

日向「ふむ……なるほど、店を見に行くというのもなかなか悪くない…店のチョイスを間違えなければだが」

日向「だが、何かパンチが足りない…。何かこう、もっと刺激的な体験を…」


 ―12時過ぎ、食堂―

翔鶴「休日はどうかって?」

日向「ああ、参考に」

翔鶴「そうねぇ…私は良く、小旅行をしたりするわね…」

日向「ほう、小旅行?」

翔鶴「ええ。そんな、長距離を旅して旅館で一泊、とかじゃなくて、ただ電車に乗って近くを一周したり…電車に乗っていると、揺れる振動と音が、

   いい感じに気持ちいいんです」

日向「なるほどなるほど…。それは面白そうだ」

翔鶴「でも気を付けて下さいね?」

日向「?」

翔鶴「うっかりすると、寝過ごして最果ての駅に着いたり、財布を無くして余計にお金を払わなくちゃならなくなったり…」

日向「シャレにならん話だな…」


 ―14時過ぎ、休憩室―

川内「私は日中寝てるよ?昼間はどうも元気が出なくて…」

神通「私は自主トレですかね…」

那珂「那珂ちゃんは~、新しい曲を作ってるよぉ~!」

吹雪「図書室で勉強してますね…」

夕立「夕立、最近ホラー映画を見るのがマイブームっぽい!」

白露「あれ、ホントにやめてほしいし…」

日向「皆、個性的な休み方をしているな…しかし、どれもちょっとな…」

鳳翔「あ、でしたら…」

日向「?」

241: 2015/10/10(土) 21:34:28.73 ID:zr7GQeFX0
 ―16時過ぎ、厨房―

提督「おや?」

日向「あ、君…。休憩かい?」

提督「ええ。書類が一段落しまして…。それより、それは?」

日向「ああ、鳳翔さんにアドバイスをもらって、クッキーを作ってみる事にしたんだ」

提督「なるほど、菓子作りですか。いいですね、女性的で」

日向「いや、別に菓子作りで休日を過ごすわけじゃないさ。金もかかるし、菓子ばかり作っていると太るしな」

提督「では、どう過ごす事に?」

日向「長門に教えてもらった筋トレや、金剛から教わったウィンドウショッピング、とやらをしようと思ってる」

提督「筋トレ……」

日向「別に、ジムに行くわけではないさ。まあ、ジムに行くこともあるだろうけど、ジョギングや、訓練場で訓練と、君のイメージ通りの事も、

   やるつもりさ」

提督「貴女がそれでいいのでしたら…。それより、そのクッキーは誰に?」


 ―18時前、戦艦寮・伊勢&日向の部屋―

伊勢「たっだいまー…あー、疲れたなぁ~…」

日向「お帰り、伊勢」

伊勢「おっ、どうしたの日向?なんか嬉しそうで」

日向「いやぁ、初めてクッキーを作ってみたんだが、鳳翔さんや駆逐艦の皆からも好評でな」

伊勢「ひ、日向がクッキー作り!?いつの間に乙女プラグインなんて実装したの!?」

日向「そんなネタは置いといて、伊勢も食べるか?」スッ

伊勢「へ?いいの?」

日向「元々、日頃の労いも込めて伊勢に作っていたものだからな」

伊勢「うわーん!!日向ぁ~!!日向は自慢の妹だよぉ~!!」パリパリ

日向「泣きながらクッキー食べつつ抱き付かないでくれるか…」

伊勢「うん、美味しい!ありがとね、日向!」ニカッ

日向「…どういたしまして」


 ―数日後、浴場・脱衣場―

伊勢「日向のクッキーのせいで太った!どうしてくれるのよー!!」

日向「…ひどい責任転嫁を見たぞ」


【終わり】

242: 2015/10/10(土) 21:44:09.66 ID:zr7GQeFX0
【物欲センサーってこんな感じ】※オマケ。本編とは関係ありません。


『秋の秋刀魚祭り期間中、特定の海域において駆逐艦『磯風』の邂逅が可能です』


 ―パターン1―

鳥川「マジで!?よっしゃ、ぜってー磯風ゲットしちゃる!」

鳥川「と言うわけで、秋刀魚も獲得できるし磯風もゲットできる1-5へ出撃だ!」

物欲センサー『そんな風に欲しがってるやつのところに、磯風を素直には渡せないなぁ~』

※欲しがってる奴ほど、磯風はドロップしない。


 ―パターン2―

蓮村「え、磯風!?」

蓮村「あー…でも、秋刀魚を集めた後の報酬の方が美味しいし、磯風はいらないかな?」

物欲センサー『そうか、だったら磯風をドロップする必要もないな?』

※いらない、と思っている奴もドロップしない。


 ―パターン3―

斑「え?磯風?」

斑「それよりも、秋刀魚をどうにかしないと色々漁協から言われるんですよ。こちらが最優先です」

物欲センサー『どうでもいいと思ってるのか。なら、驚かせたれ』


 ―鎮守府海域・Iマス(敵通商破壊主力艦隊)―

磯風「陽炎型駆逐艦十二番艦、磯風。大丈夫、私が守ってあげる」

長良&五十鈴&扶桑&瑞鳳「!!?」


※どうでもいい、と思っている奴がドロップする。

243: 2015/10/10(土) 21:49:33.82 ID:zr7GQeFX0
【キャラクター紹介】

≪日向≫

伊勢型戦艦・航空戦艦二番艦。艦娘No.4(改はNo.103)。クールだが芯は熱い頼れるお姉さん。自由気ままで元気な姉・伊勢に振り回される日々を送る。

休日を過ごす際に良い暇の潰し方が見つけられずに悩んでいたが、皆のヒントによって、菓子作りと自主トレーニングに落ち着く。元気な伊勢の事は、

軽くスルーしているが最終的には構ってあげる。航空戦艦になってから瑞雲マニアになった。

好きな言葉は『青天白日』。

248: 2015/10/11(日) 20:56:42.46 ID:TrbPLu/40
 ―15時過ぎ、執務室―

コンコン

提督「はい」

ガチャ

朝潮「失礼します、司令官!頼まれた資料、持ってまいりました」

提督「あ、ありがとうございます。では、朝潮さんは―」

朝潮「他に何かお仕事はございますか?」

提督「え?いえ、貴女は…」

朝潮「私はまだ、頑張れます!何か、他にお仕事はございませんか?」

提督「…そうですね…でしたら、次はこの書類を取ってきていただけますか?」

朝潮「はい!分かりました!」タタタ

パタン

司令長官「朝潮君は真面目だねぇ」

提督「それも、クソがつくほど」

司令長官「あの子、秘書艦にしたら仕事がちゃっちゃか片付きそうだねぇ」

提督「まあ、朝潮さんみたいな真面目な人ほど、色々何かを抱え込んでいるものですよ」

249: 2015/10/11(日) 21:03:39.73 ID:TrbPLu/40
【築き上げた信頼】

 ―翌日8時半過ぎ、執務室―

提督「朝潮さんが風邪?」

大潮「うん…。朝起きたら、朝潮が苦しそうにしてたから、『どうしたの?』って聞いたら、咳き込んで、風邪みたい、って」

提督「やはり、日頃の無理がたたったのでしょうかね」

大潮「え、朝潮、そんなに出撃で頑張ってたの?」

提督「いえ、朝潮さんは自発的に仕事をやる人でしたので、普段の出撃のほかに総司令部の仕事も抱えていましたから」

大潮「そっか……朝潮も、無理してたんだね」

提督「まあ、朝潮さんに仕事をホイホイと任せてしまった私の責任でもありますし…。看病しに行きますか」ガタッ

大潮「え、司令官が?」

提督「当たり前でしょう…と言うより、自分の艦隊の仲間が風邪をひいたというのに見舞いに行かないというのは、提督としてどうかと…」

大潮「そっか…そうだよね、うん!」

提督「大潮さん、朝潮さんの状態はどうですか?」

大潮「うーん…朝の時点では、結構苦しそうだったから、額に湿布を張ってあげたよ?」

提督「なるほど…他には?」

大潮「ええと……朝潮、『風邪でも朝礼に行きますっ!!』って、無理やり起きて行こうとしたから…」

提督「?」

250: 2015/10/11(日) 21:11:38.54 ID:TrbPLu/40
 ―数分後、駆逐艦寮・朝潮&大潮の部屋―


朝潮「むーっ!むーっ!!」ジタバタジタバタ


提督「」

大潮「ベッドにロープで縛っておきました。それで、おとなしく寝てろって言っておきました」

提督「これじゃ完全に拘束でしょうが。早く外してあげなさい」

大潮「はーい」モゾモゾ

提督「…と言うか、どうして猿ぐつわまで…」

大潮「えっとねー…前に秋雲から見せてもらった漫画を思い出して、確かこんなことやってたなぁ、って思いだして」

提督(オータムクラウドめ…)

朝潮「ぷはっ…はぁ、はぁ…」

提督「大丈夫ですか?」

朝潮「は、はい…なんとか…息が止まるかと……」

提督「いえ、それもそうですが、風邪の方は…」

朝潮「いえ、風邪の方はもうばっちりです!」ビシッ

提督「失礼」

(手を額にピトッ)

朝潮「!」

提督「熱いですね…熱は引いていないようですが」

朝潮「いえいえ、そんな事は―!」

提督「体温計」

大潮「はい」スッ

提督「咥えていなさい」プスッ

朝潮「ふぁいひょうふへふっへ…(大丈夫ですって…)」


 ―数分後―

[37.5分]ピピッ

提督「風邪ですね」

大潮「ありゃー、残念だね」

朝潮「くっ…」

251: 2015/10/11(日) 21:20:33.91 ID:TrbPLu/40
提督「まあ、朝潮さんは普段から頑張っておりますから、今日はゆっくり休んでください」

朝潮「いえ、この程度の風邪、朝潮には何の問題も―っとと…」クラッ

提督「ほらほら、おとなしく寝ていなさい」ポスッ

朝潮「でも、今日は朝潮が出撃する日で―」

提督「大潮さん、代わりに出撃をお願いします」

大潮「はーい、大潮了解しました!」

提督「それと、風邪がうつるかもしれませんので、大潮さんは部屋から出ていてください」

大潮「分かりました!朝潮、ゆっくり休んでね?」

パタン

朝潮「でもでも、総司令部の仕事が―」

提督「それは他の方に手伝っていただきますので…」

朝潮「それでも、朝潮は―」

提督「朝潮さん」

朝潮「!」ビクッ

提督「朝潮さんは、普段から一生懸命に出撃も総司令部の仕事にも取り組んでおられます。しかし、貴女は少し頑張り過ぎて、今、風邪という形で、

   己の限界にぶち当たったのです。ここが、貴女の限界ですよ」

朝潮「…………」

提督「今は休んで、また次に頑張るための体力と気力を養ってください」

朝潮「…………分かりました」

提督「分かればよろしい。それと、貴女は皆さんから頼られているんです。それを、少し知った方がいいです」

朝潮「へ?」

提督「他の皆さんは、貴女の事をとても頼りにしています。貴女は他の駆逐艦の皆さんの上に立って、頑張ってきていました。そして皆さんからは、

   大きな信頼を得ています。それを、少しは知った方がいいです」

朝潮「どういう事で―」

提督「では、私は一度失礼します」

バタン

朝潮「………どういう事かしら…」

252: 2015/10/11(日) 21:25:25.10 ID:TrbPLu/40
 ―12時過ぎ―

朝潮「……………うっ…」

朝潮「……時間は…昼過ぎ?」

ぐ~

朝潮「……お腹空いた……でも、どうしよう…」

コンコン

朝潮「はい…?」

間宮「あ、起きちゃった?ごめんなさいね」ガチャ

朝潮「いえ、今起きたところで…」

間宮「でもよかったぁ~。おかゆ作って来たから、食べれるようだったら、食べて?」

朝潮「え、いえ、そんな事…」

間宮「はいはい、朝潮ちゃんは普段から1人で頑張ってるから、たまには人を頼るって事を知った方がいいわよ?」

朝潮「むむ……」


 ―十数分後―

朝潮「ごちそうさまでした…」

間宮「はい、お粗末様でした。あっ…そうそう…」ゴソゴソ

朝潮「?」

間宮「これ、駆逐艦の皆からの寄せ書き、読んでね?」スッ

朝潮「へ?」

間宮「じゃあ、私はこれで。暖かくして休んでねぇ~」

パタン

朝潮「あっ、ちょっ………」

朝潮「……寄せ書き……いったい何を……」スッ

朝潮「……………」

朝潮「…………………」グスッ

253: 2015/10/11(日) 21:34:35.67 ID:TrbPLu/40
 ―翌日8時過ぎ、食堂―

朝潮「ふぅ…もう体も十分良くなったかな…」

大潮「あ、朝潮!おはよー!体もう大丈夫?」

朝潮「え、ええ…もう大丈夫よ」

満潮「まったく、朝潮は何でもかんでも自分で背負い込み過ぎなのよ。もっと、私達を頼りなさいよね!」

荒潮「あらあら満潮ちゃん?それじゃあまるで、雷ちゃんみたいよ~?」

霰「何はともあれ…朝潮が元気になって、嬉しいです」

霞「まったくよ。私達に余計な心配かけさせてくれちゃって、もう!」

『元気になってよかった~』

『え、完治したの?すっごーい!』

朝潮「………皆…」


 ―9時過ぎ、執務室―

提督「いかがでしたか?」

朝潮「そうですね……朝潮は、皆からあんなに頼りにされていたんですね…。寄せ書きを見て、そして、今朝の事で、よくわかりました」

提督「でしたら…貴女も無理はなさらないようにしてください。貴女の体調が悪くなると、悲しむ人が―」

朝潮「いえ、今回の風邪で、私は自分の限界と言うものが分かりました!」

提督「…………ん?」

朝潮「ですから、今後はこの限界を超えられるよう、精進していきたいと思います!」

提督「……ああ、そうですか。ですから―」

朝潮「ですので、これから訓練場に行って、昨日出撃できなかった分だけ訓練してきます!」

提督「」

朝潮「何か御用がございましたから、いつでもお呼びください!朝潮、全力で取り組ませていただきます!」

提督「………はい」

朝潮「では、失礼いたします!」

パタン

提督「……………」

提督(今回の件で、朝潮さんはあまり無理をし過ぎない方がいい、という事を伝えたかったのですが………)

提督(…………………………悪化した)


【終わり】

254: 2015/10/11(日) 21:38:05.63 ID:TrbPLu/40
【キャラクター紹介】

≪朝潮≫

朝潮型駆逐艦一番艦。艦娘No.85。ロングな髪が特徴の少し大人びた駆逐艦。なんでも頑張り過ぎる性格で、それがたたって体調を崩す事もしばしばある。

暇な時は提督や間宮、鳳翔のの手伝いや訓練など、日々精進に励んでいる。その姿は、他の駆逐艦の皆から憧れとされていて、目指すべき目標としても、

頼れる仲間としても認識されている。自分の限界以上に行動して身を滅ぼすところが悪いところ。

好きな言葉は『粉骨砕身』。

262: 2015/10/12(月) 21:35:23.03 ID:Epddcpm00
 ―21時過ぎ、執務室―

提督「ふぅ…やっと書類が片付いたか…」

コンコン

司令長官「失礼するよ、黎明君」

提督「こんな時間に何の用ですか?」

司令長官「いやぁ、ちょっと言い忘れたことがあってねぇ…」

提督「?」

司令長官「明日、アメリカの海軍司令長官が来るから、よろしく頼むよ」

提督「…………………………………………………………は?」

司令長官「時間は12時で、案内は君に任せようと思うんだ」

提督「……誰が来るって?」

司令長官「海軍の司令長官」

提督「……どこの?」

司令長官「アメリカ」

提督「」

司令長官「?」

提督「一遍氏んでみるかっ!!」ブン

司令長官「あぶなっ!?」

263: 2015/10/12(月) 21:45:01.23 ID:Epddcpm00
【メリケンからやってきた】

 ―12時過ぎ、司令長官執務室―

アメリカ海軍司令長官(以下、フリーゲート)(私の名はフリーゲート。アメリカ海軍の司令長官だ)

フリーゲート(数年前、全ての海洋に突如出現した敵、深海棲艦とやらによって、我が国を含む多くの国は海から駆逐された…)

フリーゲート(だが、我が国もただやられるだけでは済まない。反撃もした…だが、我が国の軍事力をもってしても、深海棲艦は倒せなかった…)

フリーゲート(そんな…世界最強と謳われた我が国の軍事力でも倒せなかった敵を、この平和ボケした東洋の小国はいともたやすく撃滅した…。

       私は、それが気に食わない。世界のトップを誇るアメリカが、敗戦後はすっかり平和ボケしたこんな国に劣っているという事が…!

       現に、世界の目は、アメリカよりも日本に向いている…!ああ、気に食わん!!)

フリーゲート(今回の訪問…いや視察で、この国の未知なる力を探り、あわよくばアメリカでも再現して日本と対等、いいやそれ以上の立場に、

       返り咲いて見せる…!!)


タタタタ

フリーゲート「ん?」

司令長官「いやぁ、申し訳ございません、遅れてしまいました!」ペコペコ

フリーゲート「いえいえ、私もつい先ほど来たばかりで」

フリーゲート(こいつが日本の海軍司令長官か。見るからに平和ボケした輩だな。これなら、情報を持ち帰ることも楽勝だな)

司令長官「本来なら、私が案内したいところでしたが、私も多忙な身でして、案内は別の者に任せる事にしました」

フリーゲート(目的はあくまで偵察だ、誰が案内しようが同じだ)

司令長官「こちらが、案内をする私の補佐官、斑 黎明君です」

フリーゲート「ふむ?」

提督「どうも」ペコリ

司令長官「彼は、私の補佐官でもあり、一鎮守府の提督ですので、海軍の事を知り尽くしていると言っても過言ではありません。それに、優秀です。

     では、黎明君。くれぐれも粗相のないように、頼むよ?」

提督「はい、では、フリーゲート長官」

フリーゲート「うむ?なんだね?」

提督「本日、ご案内させていただきます、斑 黎明と申します。よろしくお願いいたします」

264: 2015/10/12(月) 21:51:13.55 ID:Epddcpm00
 ―数分後、廊下―

提督「…………」カツカツカツカツ

フリーゲート「…………」カツカツカツカツ

フリーゲート(ふん。海軍の割にはひょろい奴だな。こんな奴が司令長官の補佐官とは、すぐにぶちのめせるな)

提督「…………」ピタッ

フリーゲート「ん?」

提督「フリーゲート長官は、筋肉がすごいですね」

フリーゲート「へ?」

提督「貴方の腕にかかれば、私などひとたまりもないでしょう」

フリーゲート「え?あ、ああ…そうだね」

フリーゲート(うむ?私、今口に出ていたか?いや、そんなはずはない…。では、こいつは私の心を見透かしたとでもいうのか…?ううむ…やはり、

       神秘の国と言われているだけはあるな…侮れん)

提督「フリーゲート長官」

フリーゲート「は、はい?」

フリーゲート(思わず声が裏返ってしまったではないか!)

提督「こちらは工廠になります。簡単に言えば、艦娘との邂逅、艦娘に装備する艤装の開発、破棄、装備の改修などが行えます」

フリーゲート「ほう…艦娘との邂逅と言うのは、昔の世界で言えば、艦の建造と言う事かね?」

提督「はい。では、中に入りますが、危険な工具や艤装もございますので、お気をつけてください」ガシャン

フリーゲート(なかなかに重要な施設のようだな。よし、ここでも情報の一つや二つ、持ち出してやれ)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ガシャアアアアン

フリーゲート「おお…随分と広いな……」

提督「ここは、大型の艤装を扱う事もございますので、それなりの広さが必要なのです」

??「あ、提督~!」

提督&フリーゲート「?」

265: 2015/10/12(月) 21:58:12.51 ID:Epddcpm00
明石「すみません、提督~!」(32号電探を背負っている)

提督「明石さん」

フリーゲート(アカシ?確か、工作艦だったか)

明石「いやぁ、今お時間大丈夫でしょうか?」

提督「すみませんが、今はこちらの方をご案内している最中でして…」

明石「?この方は?」

フリーゲート「あ、ああ。私はアメ―」

提督「あ、フリーゲート長官」

フリーゲート「ん?」

提督(貴方の立場は、すみませんが‶某国の海軍司令長官‶という事にしていただけませんか?)ボソボソ

フリーゲート(何でだ?)ボソボソ

提督(まあ、色々と理由があるのです)ボソボソ

フリーゲート(ふむ…まあ、いいだろう)

明石「提督?」

フリーゲート「いや、失礼した。私は、某国海軍の司令長官、フリーゲートだ。よろしく、お嬢さん」

明石「某国?どこの国かは教えていただけないのですか?」

フリーゲート「え、ああ。そうだな」

提督「ところで、そちらの電探は?」

明石「あ、これですか?これ、夕張さんが開発してくれたんですよ!いやぁ、電探の数も少なかったですし、良かったですねぇ」

フリーゲート「あー、スマンが少し見せていただいても?」

明石「ええ、私は構いませんけど、提督は…」

提督「私も構いませんが」

フリーゲート「では、失礼して…」

フリーゲート(ふむ…こいつが日本の電探か…過去の海戦で使われたものとそっくりだな…。ちなみに重さは…)グイッ

フリーゲート(重っ!?なんだこれ!?全然持ち上がらんぞ!どんだけ重いんだこれ!何でこの明石とやらは簡単に背負っていたんだ!?)グイグイ

提督「フリーゲート長官?どうかしましたか?」

フリーゲート「あ、いや…こんな思いものを明石さんはよく簡単に持ち上げていたなぁ、と」

明石「まあ、艦娘ですからね。色々あるんですよ」

夕張「明石さーん!」

266: 2015/10/12(月) 22:09:16.94 ID:Epddcpm00
提督「あ、夕張さん」

フリーゲート(夕張?さっきの話に出てきた娘か…)クルッ


夕張「いや~、また電探作れました~!って、その人は?」←20.3cm連装砲&61cm四連装(酸素)魚雷&12.7cm連装高角砲&15.2cm単装砲装備


フリーゲート(ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!?)

提督「こちら、某国海軍司令長官、フリーゲートさんです」

夕張「ふ~ん…私は夕張です。よろしくお願いしますね」ニコッ

フリーゲート「よ、よろしく…」

フリーゲート(笑顔だ!凄い笑顔だ!!背中にどれだけ重いかわからん装備をいくつも点けているというのに、汗1つ掻いてない!!凄いパワーだぞ!

       ジャパニーズ・ヤマトナデシコはどこへ行った!?あれは都市伝説だったのか!!)

夕張「フリーゲートさん?」

フリーゲート「あ、いや、何でもないよ。うん」

提督「では、次の場所へ向かいましょうか」

フリーゲート「あ、ああ」

フリーゲート(いかんいかん……。ここにいては、女性と言うものを認識できなくなりそう…)


 ―14時過ぎ、入渠ドック建物前―

提督「ここは入渠ドックと、浴場のある建物です。入渠ドックは、艦娘の傷を癒す場所です。艤装の整備は、先ほどの工廠で行います」

フリーゲート「艦娘の傷を癒す?どうやってだね?」

提督「入渠ドックの仕組みは、風呂に似てますね。暖かいお湯に、艦娘の傷を治癒する特別な成分を含んだ‶何か‶を入れて、そこに艦娘が浸かる…

   まさに、風呂のような感じですね」

フリーゲート「ほう、入渠ドックにも風呂のシステムを取り入れているのか。流石、風呂好きの日本人だな」

提督「そのような認識でОKです。中も案内したいところでしたが、現在は入渠中の艦娘もいらっしゃるので、今回は控えていただきたいと思います」

フリーゲート「そうか…」

フリーゲート(風呂のような感じという事は…つまり先ほどの娘達が裸で入渠するという事か…。ならば、スキを見て中を偵察してやれば……)

提督「ちなみに…」

フリーゲート「ん?何かね?」

提督「かつて、入渠中の艦娘を盗撮しようとして、入渠ドックに侵入した輩がいたんですが……」

フリーゲート「?」

提督「その男、3日後に北方海域中枢部で、文字通り海の藻屑状態で発見されました」

フリーゲート「」

267: 2015/10/12(月) 22:17:23.46 ID:Epddcpm00
 ―15時過ぎ、中庭―

フリーゲート「ほう…中庭もかなり整備されているな…」

提督「艦娘の方々は、私達人間に近しい存在…というよりほぼ人間と同じ存在ですから、彼女たちの事を考慮して、このような設備もあります」

フリーゲート「なるほど…そこは、アメリカとは違うな。艦娘と言えども、所詮は兵器。兵器は兵器として扱えばいいものを…」

提督「そこは、日本とアメリカの認識の違いですね」

フリーゲート(ふん、やはり平和ボケしている)

キャイキャイ

フリーゲート「ん?あの子たちも艦娘かね?」

提督「ええ、彼女たちは駆逐艦の艦娘です」

フリーゲート「あんな小さな子供も艦娘なのか…」

フリーゲート(あれだけチビなら、簡単に拉致る事も可能だろうな…だが、それは後日―)

ドドドドドド

島風「おっそ―――――――――――――――――――――――――い!!!」ドーン

フリーゲート「あべしっ!?」ドザザ

島風「あ、おじさんごめーん」

提督「こらこら、島風さん。こちらはとある国の海軍司令長官ですよ?ご挨拶なさい」

島風「あ、そうなんだ。ごめんなさい、私、島風って言います。スピードなら誰にも負けません!」

フリーゲート「よ、よろしく…」

島風「あ、ところで提督。天津風見なかった?」

提督「天津風さんでしたら、駆逐艦寮の方へ向かいましたが」

島風「そっか、分かった!ありがとね!じゃ!」

ギューーーーーーーーーーーン

フリーゲート「な、何なんだねあの子は!?明らかに子供の速力とパワーじゃないだろう!アバ○ちゃんだってあそこまでぶっ飛んじゃあいないぞ!」

提督「フリーゲート長官、ア○レちゃん知ってたんですね。まあ、艦娘は見かけによらず凄い身体能力を持っていますので。また、戦艦並みの火力を、

   持っている艦娘もいますが」

フリーゲート「はっ!?」

268: 2015/10/12(月) 22:24:39.81 ID:Epddcpm00
夕立「あれ、提督さん…と誰?」

提督「ああ、夕立さん。ちょうどいいところに。フリーゲート長官、こちらが戦艦並みの火力を持つ駆逐艦、夕立さんです」

フリーゲート(ぎゃああああああ!!目が赤い!!なんだこの子!まるで血に飢えているようだ!!)

夕立「私、夕立って言います。よろしく!」

フリーゲート「よ、よろしく……」

フリーゲート(平和ボケって…全然ぼけてねぇじゃん!誰だよ平和ボケしてるなんて言ったやつ!!)


 ―19時、応接室―

フリーゲート(まったく…ただ、日本の脅威を感じてカルチャーショックを受けているだけではないか…)

提督「では、ささやかながら夕食をご用意させていただきました。味の薄い日本食は、アメリカの方には合わない思いますが、ご容赦ください」

鳳翔「大丈夫ですよ、提督?ちゃんと、アメリカの方も喜びそうな料理を作ってまいりました」

フリーゲート「ほ、ほう…中々楽しみだ…」

鳳翔「どうぞ」コトッ


ハンバーグ&唐揚げ&白いご飯&豆腐の味噌汁&サラダ


フリーゲート(な、何だこの料理は……別段豪華な料理と言うわけではないのに…なぜか、安心する…。そして、どこかアットホームな感じに、

       なってしまう…)

鳳翔「さあ、冷めないうちに召し上がれ」ニコッ

フリーゲート(しかも何この人の易しい笑顔!すごい泣きそう!!この聖母のようなほほえみは一体…!?)

フリーゲート「い、いただきます…」パクッ

フリーゲート「!!!」

鳳翔「お味の方は、いかがですか?」

フリーゲート(…………美味い…。超美味い…)

フリーゲート(って、いかんいかん!いい加減、何か有力な情報を持ち帰らねば!!)

フリーゲート「おほん、スマンが、トイレは?」

提督「ああ、外へ出たら廊下を右へ、突き当りにあります」

フリーゲート「あ、ああ。ありがとう」

パタン

269: 2015/10/12(月) 22:35:15.24 ID:Epddcpm00
 ―数分後、トイレ前―

ジャー

フリーゲート「ふぅ…冷静になれ、冷静に…」ガチャ

長門「ん?なんだ貴様は?」

フリーゲート「え、ああ。君は?」

長門「私は戦艦・長門。貴様は?」

フリーゲート「私は、アメリカ海軍司令長官のフリーゲートだ」


長門「………………………アメリカ?」ピクッ


フリーゲート「へ?何か…………あっ」

提督『貴方の立場は、すみませんが‶某国の海軍司令長官‶という事にしていただけませんか?』

フリーゲート(しまったあああああああ!!)

長門「今、何と?アメリカ?」

フリーゲート「あ、いや、そうじゃなくてダな……」

長門「アムェリクァァァ?」

フリーゲート「あの……何をお怒りで?」


長門「貴様が……アメリカの犬…か…ほおほう…」┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


フリーゲート「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!?なんだこのオーラは!?殺気を孕んでる!?」

長門「アメリカか……あの、米国か……憎たらしい…ああ、憎たらしい…私、自分を抑えられそうにないぞ……!!」

フリーゲート「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!!Oh My God!!!」ダダダダダダダダダ

提督「あ、もうお帰りですか?お気をつけて」ガチャ

フリーゲート(二度と来るかこんな危険な国!!深海棲艦よりも怖いわああああああああい!!!)


提督「鳳翔さんの料理を食べて、ホームシックになってしまったのでしょうか…。ところで、長門さん?どうしましたか?」

長門「………はっ、私は、一体……」


※後日、フリーゲート長官から、『今後とも、日本とアメリカは平和的で温厚な友好関係を続けたいと心から願う』という要旨の文書が送られてきた。

  だが、『平和的で温厚』と言うワードが何度も使われていたことが、少し疑問だった。


【終わり】

270: 2015/10/12(月) 22:41:35.71 ID:Epddcpm00
【キャラクター紹介】

≪マックス・R・フリーゲート≫

アメリカ海軍の司令長官。筋骨隆々としているが、本当は凄いヘタレで、日本の艦娘の性格・力・オーラに怖気づいてしまった。かつてアメリカは、

世界におけるトップだったが、深海棲艦を倒す技術を持っている日本に世界トップの立場を奪われたため、全体的なアメリカの立場は低くなった。

それを憂い、日本の海軍と艦娘を自ら偵察して情報を持ち帰り、その技術を利用してアメリカのトップ復活を図ろうとしたが、結果的に失敗に終わる。

好きな言葉は『攻撃は最大の防御』。

271: 2015/10/12(月) 22:42:24.42 ID:Epddcpm00
今日はここまでにします。

明日は、リクエストにありました吹雪の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。


次回:【艦これ】総司令部の日常【その4】


引用: 【艦これ】総司令部の日常