818: 2015/12/09(水) 21:09:11.86 ID:OVyNJckj0
こんばんは、>>1です。



 

それでは、投下していきます。

819: 2015/12/09(水) 21:11:20.36 ID:OVyNJckj0
 私の名前は、北方棲姫。通称‶ほっぽ‶。

 あっ、見た目が子供だからって、侮らないで。計算もできるし、難しい言葉もいっぱい覚えてる。

 天上天下、唯我独尊、悪鬼羅刹、爆発四散。

 賢いでしょ?
艦隊これくしょん -艦これ- 海色のアルトサックス(4) (角川コミックス・エース)
820: 2015/12/09(水) 21:24:19.28 ID:OVyNJckj0
【北方の姫】

 ―10時過ぎ、北方AL海域・Fマス(北方AL泊地)―

北方棲姫「カエレ!」ビシュシュッ

ズドオオン

比叡「お姉さま譲りの装備がこんなに……」中破

蒼龍「ちっ、北方棲姫ときたら子供のくせに面倒くさい…!」

北方棲姫「見タカ、子供ダカラッテ見クビラナイコトダナ!」

 ここは、私が支配してる北方海域。とっても寒い。

 私の役目は、北方海域の海路を掌握し、商船や調査船の航行を妨害あるいは破壊する事。それなりに重要な役目を担っている。

 だけど皆、『北方棲姫?まだ子供なんでしょ?楽勝楽勝www』とか、そんな事ばっかり言ってきて腹が立つ。だから腹いせに、のこのことやってきた、

艦娘共を思いっきり攻撃する。

 それに、私のお供はとっても強力。重巡リ級flagshipと、駆逐ロ級後期型。後は…

北方棲姫「たこ焼き?」

護衛要塞「違います!俺の名前は護衛要塞ですっ!ちゃんと覚えてくださいよ~!」

北方棲姫「だって、たこ焼きに見えるんだもん。‶たこ焼き‶ってあだ名もいいでしょ」

護衛要塞「あだ名が食べ物の名前って、不名誉です!」

 そうそう、護衛要塞。たこ焼ってあだ名の方が響きがいいから私は‶たこ焼き‶の方が好き。‶護衛要塞‶って、呼びにくいんだもん。

北方棲姫「それに、‶要塞‶って言ってる割には大して固くもないし」ヤレヤレ

護衛要塞「もう我慢ならねぇ!!1、2回突いてやる!!」ムカーッ

重巡リ級flagship「落ち着きなさい!あの子はあれでも深海棲艦上層部の1人よ!」

821: 2015/12/09(水) 21:35:56.50 ID:OVyNJckj0
 そうそう。私はこう見えても、深海棲艦でも上位の存在。

 深海棲艦には、『姫級・鬼級』と呼ばれている、通常の深海棲艦よりも強い能力を持っている上位個体がいる。私の名前には‶姫‶が含まれているから、

私は深海棲艦でもえらい立場にあるんです。えっへん。


 ―数日前、深海棲艦本拠地・休憩室―

 地上世界の鎮守府に大規模作戦が発令されると、私のいる北方AL海域には艦娘はほとんど出撃してこなくなる。だから私は、この時期は本拠地に戻る。

それと…

軽巡ツ級「ほっぽ先輩お疲れ様でーす」ガチャッ

北方棲姫「お疲れ」ビシッ

 この人は軽巡ツ級。私と同じ北方AL海域で、私と一緒に北方航路の掌握をしている。この時期は私と同じく本拠地に戻ってくる。

 だけど、何でこの人が北方海域のボスなのかがわからない。確かにそこそこ強いけど、艦娘共に何度も撃破されてるし、ほんとに何でだろう。

軽巡ツ級「いやー……私の分身も大規模作戦の特別海域に出張ってまして、もう艦娘共をバカバカ撃沈してますよ~。しかし、地上の提督たちからすれば、

     私は相当憎まれてるようで…ははは」

 あっ、だから北方AL海域のボスなのか。

北方棲姫「私も特別海域でおねーちゃんのお手伝いしたかった……」

軽巡ツ級「そう言えばほっぽ先輩は、大規模作戦に出たのはAL海域の一度だけでしたね。まあ、貴女は見た目は幼いですから…港湾棲姫さんの意向もあり、

     大規模作戦には出せないんです」

北方棲姫「おねーちゃんが?」

軽巡ツ級「やっぱり、妹の北方棲姫が傷つくのを見るのは、姉としてはいたたまれないんでしょう」

 さっきから出てくる‶おねーちゃん‶と言うのは、港湾棲姫の事。カレー洋リランカ島沖で仕事をしてる。けど、大規模作戦にも出撃している。

822: 2015/12/09(水) 21:44:52.33 ID:OVyNJckj0
港湾棲姫「ただいま……」

北方棲姫「おねーちゃん、大丈夫!?」

軽巡ツ級「あ、お疲れ様でーす」

港湾棲姫「あら、ほっぽちゃんにツ級さん…私は大丈夫よ、心配しないで」

軽巡ツ級「港湾さん、今回の作戦でもギミック解除要員でしたっけ?酷ですね~…」

港湾棲姫「そうなのよ……夏の時も同じで……頭が痛いわ…」

 おねーちゃんの悩みは、大規模作戦に出撃する事はあっても、ギミック解除の為に攻撃され続ける事みたい。別に海域のボスを任されてるわけでもないから、

相当ストレスが溜まってるみたい。

港湾棲姫「忌々しい艦娘共め……私をサンドバックのように扱いおって…」

北方棲姫「大丈夫?」

港湾棲姫「あ、ごめんなさい。大丈夫よ。問題ないわ」

軽巡ツ級「泊地水鬼さんもギミック解除要員でしたっけ?あの人もまた苦痛でしょうね~…」

港湾棲姫「そうね…彼女、『もう、氏にたい…』って言ってたし…」

軽巡ツ級「深海棲艦が『氏にたい』って、それ相当のレベルなんじゃ…」

 大規模作戦中は皆、疲れやストレスが溜まってる。私にできるのは、ただ皆の無事を信じるか、皆の疲れが取れるように肩もみをしたりするくらい…。

私も出撃できたらいいのに……。

空母棲姫「いや~…後輩がヒーコラ言って苦労してるのを見るのって、なんだか爽快だわね~」

戦艦水鬼「そうねぇ。私達、前のイベントで結構頑張ったし、いやー愉快愉快」

 何で大人はこう、後輩を無駄に煽るんだろう。

 あっ、でもあの人は別。

823: 2015/12/09(水) 21:54:29.84 ID:OVyNJckj0
深海提督「あっ、港湾棲姫さん戻ってたんですか」

港湾棲姫「あ、提督…すみません、報告を忘れてしまいました」

深海提督「いや、報告は疲れが取れてからでいいから、無理はしないでください」

北方棲姫「てーとく!」ダッ

深海提督「おお、ほっぽちゃん。良い子にしてたか?」ナデナデ

北方棲姫「いい子にしてたもよ!」

深海提督「そうかそうか。偉いなぁ」

 この人は、私達の提督の深海提督。本名は知らないけど、私達の提督だもん、名前は関係ない。

 つい数か月前に本拠地に着任して、私達に的確な指示を出してくれる凄い人。でも、提督は昔、心に大きな傷を負っているって聞いた。そして、

自分を見捨てた人間たちに復讐するために深海棲艦を率いる提督になったんだって。

 おとーさんとおかーさんが氏んじゃって、提督は寂しかったみたい。だから、母性?があるおねーちゃんや泊地水鬼さんに甘えてるところがある。

でも、嫉妬とかはしないよ。大人だから。

北方棲姫「それより提督、遊んで遊んで~」

港湾棲姫「こらこらほっぽ、提督は今忙しいんですから…」

深海提督「そうだな~、ごめんな。今ちょっと忙しくて遊べないんだ」

北方棲姫「うぇ~…」シュン

深海提督「そうだなぁ、あそこのお姉さんたちに遊んでもらったらどうだ?」

空母棲姫「うぇっ、私!?」

戦艦水鬼「私も!?」

深海提督「2人は今作戦で出番が無くて暇だろ?ほっぽちゃんの遊び相手にでもなってやれ」

空母棲姫「……あーい…」

戦艦水鬼「分かりました~」

824: 2015/12/09(水) 22:02:54.86 ID:OVyNJckj0
 こんな感じで本拠地はとっても平和。皆も遊びに来てね!


 ―数か月前、北方AL海域・Fマス―

 そう言えば、春にやたら私のいる海域に艦娘共が出撃してきたことがある。

北方棲姫「カエレ!カエレッ!!」

瑞鶴「その菱餅を渡しなさい!にっくき深海棲艦め!」

 どうやら艦娘達の目的は、私と軽巡ツ級が輸送船から奪った菱餅とやらみたい。美味しそうだったから取っておいたけど、艦娘はそれを取り戻そうとした。

私は奮戦したけど、奪われることが何度も遭った。

 その過程での出来事。

護衛要塞「北方棲姫様、北方増援部隊主力艦隊の軽巡ツ級から電文が届いています」

北方棲姫「読んで」

護衛要塞「はい。えーっと…」


『HELP ME』


護衛要塞「だそうです」

北方棲姫「………………」

 この時ばかりは、軽巡ツ級が可哀そうに思えた。

 あっ、そろそろ時間だ。私の紹介はこれで終わりです。私の事、もっと知ってくれたら嬉しいな。


北方棲姫「って感じで、私の紹介は終わり!どう?」

港湾棲姫「どう…って言われても…」

深海提督「まあ……子供だから、仕方ないかな」

北方棲姫「子供って言うな!」


【終わり】

825: 2015/12/09(水) 22:17:12.47 ID:OVyNJckj0
【キャラクター紹介】

≪北方棲姫≫

深海棲艦の上位個体『姫』級の一種。艦種は不明。白い髪とワンピース、そして幼げな雰囲気が特徴の女の子。北方AL海域を持ち場としていて、北方海域の

海路掌握を主な任務としている。大規模作戦中は本拠地に戻って他の深海棲艦と触れ合っている。子供っぽい見た目に反して戦闘能力はかなり強力。しかし、

見た目のせいで侮られることが多々ある。深海提督になついており、よく一緒に遊んでいる。子供ゆえに純粋で、子ども扱いされることが嫌い。

好きな言葉は『唯我独尊』。


≪護衛要塞≫

北方棲姫のお供の1人。北方棲姫から‶たこ焼き‶と呼ばれているが、本人はそれを嫌っている様子。戦闘では主に北方棲姫のサポートを務めている。

一度、艦娘に捕らえられて食べられそうになったことがあり(港湾棲姫の手で救出されたが)、それがトラウマになっている。覚悟があれば自爆特攻も

辞さないが、明らかに勝てないと察した時は北方棲姫に頼りきりになる。深海棲艦勢の数少ない良心。


≪軽巡ツ級≫

深海棲艦の一種。艦種は軽巡洋艦。大きな手が特徴で、それをバカにされるとそれなりに傷つく。北方AL海域の本当のボスだが、同じ海域に上位個体の、

北方棲姫がいるためボスの立場は現在北方棲姫に移っている。そして今は北方棲姫の戦術的なサポート役に徹している。大規模作戦にも常連で参加しており、

多くの提督からヘイトを集めているという自覚はある。深海棲艦勢の数少ない良心。

831: 2015/12/10(木) 21:03:06.56 ID:X4csTYtA0
 ―6時過ぎ、食堂―

間宮「さーって、今日も一日頑張らなきゃ!」

伊良湖「はい、頑張りましょう!」

間宮「それで、昨日考えたスイーツを食べてもらおうと思うんだけど…不安だなぁ…」

伊良湖「大丈夫ですって!間宮さんが作ったスイーツなら何でも美味しいですよ!」

間宮「伊良湖ちゃん…ありがと」

832: 2015/12/10(木) 21:12:46.20 ID:X4csTYtA0
【自分の店】

 ―15時過ぎ、食堂―

間宮「はい、新作のスイーツ、抹茶のケーキです」コトッ

蒼龍「わっ、美味しそう~!」

飛龍「絶対美味しいって、これ!」

間宮「ふふ、ありがと。でも、ちゃんと食べてみてね」

蒼龍「分かっていますって。じゃ、いただきまーす」パクッ

飛龍「んむっ」パクッ

蒼龍&飛龍「……………」モグモグ

間宮「……どうかしら?」

蒼龍「んっ、やっぱり美味しい!」

飛龍「ホント、抹茶の風味がまた凄いイイ!」

間宮「ホント?良かった~…もし不味いって言われたらどうしようかと…」

蒼龍「そんなことないって、間宮さんの作るスイーツ、いや料理は世界一美味しいよ!」

飛龍「そうそう、自信もっていいんだよ?」

間宮「飛龍ちゃん…蒼龍ちゃん…ありがとう」

蒼龍「ただ…一つだけ言わせてもらうとすれば…」チラッ

間宮「へ?」

飛龍「あー…あれね」チラッ


 ―食堂の外―

天龍「待てコラ!まだ戦えるって言ってんだろ!?」大破

提督「だめです。大破で出撃させるのは禁止されていますし、見るからにボロボロじゃないですか」

天龍「こんの冷血提督が!俺を氏ぬまで戦わせやがれ!」

提督「龍田さん。天龍さんを入渠ドックへ放り込むのを手伝ってくれたら、一日天龍さんを好きにしていい権利を与えます」

龍田「あら~。そういう事なら喜んで~」

天龍「や、やめろ!やめてえええ!!」

833: 2015/12/10(木) 21:21:50.30 ID:X4csTYtA0
蒼龍「せっかくスイーツでまったりしたい気分だっていうのに、あんな喧騒が聞こえたら…」

飛龍「あー、確かにそうだね~。もっと静かな場所でスイーツを食べたいのにな~…」

間宮「……それは、そうね。確かに……」


 ―17時過ぎ、執務室―

間宮「と言うわけで、私の店を持ちたいと思うんです」

提督「…そう言った理由でしたら、天龍さんを部屋に軟禁すれば解決するんですが…」

間宮「さらっと恐ろしいことを言わないでください!…それに、原因は天龍ちゃんだけじゃなくって……」


 ―数時間前、食堂―

加賀「はむっ」

間宮「どうかしら……新作の抹茶ケーキ」

加賀「……そうですね、私的にはとても美味しいと思います」

間宮「ほ、ホント!?嬉しい~」

加賀「この食感は『戦場が!勝利が私を呼んでいるわ!!』『ひゃっはー!久々の出番だぜー!!』『やったるで~!!』ですね」

間宮「あ、えっと……」

加賀「さらにこの抹茶はもしかし『おっし、ガキども!抜錨だ!!』『あたしが一番に資材を取ってくるんだから!』『目いっぱい頑張っちゃいます!!』

   チョイスです」

間宮「あ…うん、ありがとう」


間宮「もう加賀ちゃんの言ってることが半分も理解できなくて、ただ‶ありがとう‶としか言えませんでした…」

提督「まあ、食堂の面してる廊下は、中庭に通じる広い廊下ですからねぇ」

間宮「皆さん、よく言うんです。『もっと静かな場所でスイーツを食べたい』って」

提督「まあそうですね。居酒屋でもないんですし」

834: 2015/12/10(木) 21:34:40.84 ID:X4csTYtA0
提督「元々、鳳翔さんからも『自分の店が欲しい』と要望を受けていたんです。ただ当初は、予算が少々きついという面もあって保留にしていたんですが」

間宮「あっ…じゃあ、鳳翔さんの店が先に…?」

提督「いえ、この際ですし2人の要望を受け入れる事にしましょう。予算にも余裕は結構ありますし、総司令部の敷地は結構余ってます。というかそもそも、

   既に鳳翔さんと間宮さん専用の店を敷地内に持っている鎮守府がかなりの数ありますし、私達も乗っからせてもらいましょう。これで文句が来るのなら、

   『皆さんの鎮守府の店もたたみなさい』と言えばいいだけの話です」

間宮「えっ、既に持っている鎮守府もあるんですか?」

提督「はい。まあ、光熱費等で予算は削られてしまいますけどね」

間宮「とっ、とにかく、私達の店を持つ事ができるって事ですか!?」

提督「ええ」

間宮「やったぁ~!!伊良湖ちゃんにも知らせよっと!」ジャーンプ

提督(この人、テンションが上がると子供みたいになるな。祥鳳さんと同じタイプでしょうか)


 ―翌日10時過ぎ、執務室―

提督「で、まずはお店をどこに置くかですけど」

間宮「私はそうですね……寮と本館の間あたりにあればいいなぁ、と」

鳳翔「そうですね、私も同意見です。寮から行くのでも、本館から行くのでも、さほど距離が無い方が皆さん気軽に来やすくなりますからね」

提督「おや、もしかしてお2人の店は、御隣同士にした方がよろしいんですか?」

間宮「そうですね。何かあった時は助けに行く事ができますし」

鳳翔「敷地も節約した方がいいですよね?」

提督「まあ、そう言えばそうなんですけど…」

間宮「なら、大丈夫ですよね?」

提督「……分かりました。では、続いて間取りと面積ですが…」

836: 2015/12/10(木) 21:44:22.35 ID:X4csTYtA0
 ―1時間後―

提督「では、鳳翔さんのお店は一階建て、間宮さんのお店は二階建てで1階は店舗、2階は間宮さんと伊良湖さんの部屋、という事でいいですね?」

間宮「はい、大丈夫です!」

提督「鳳翔さんは、2階建てで部屋を置かなくていいんですか?」

鳳翔「はい、龍驤ちゃんが寂しがってしまうでしょうし、寮の喧騒を聞くのもまた楽しいものですから」

提督「分かりました」

間宮「そう言えば……工事はどうするんですか?」

提督「主に海軍直属の工事業者さんと、明石さんと妖精さんにやってもらいます」

間宮「明石ちゃん…大丈夫かしら…」

提督「大丈夫でしょう」


 ―14時過ぎ、工廠―

明石「また無茶ぶりを…」

提督「どうか、お願いいたします」

間宮「私からもお願いッ!」

明石「…提督、給料弾んでくださいね」

提督「もちろんです」

明石「間宮さん、お店ができたら一番にスイーツを食べさせてくださいね」

間宮「当たり前じゃないですか!とびっきり美味しいスイーツを準備します!」

明石「よーっし、そういう事ならおねーさん頑張っちゃうぞ~!」


 ―15時過ぎ、食堂―

間宮「は~、良かった~…。私だけのお店がついに持てるなんて~…」

提督「承認した私が言うのもなんですが、良かったですね」

間宮「もう、提督には感謝しきれないくらい感謝してます、ありがとうございます!」

837: 2015/12/10(木) 21:54:58.93 ID:X4csTYtA0
提督「…そんなに自分の店が持ちたかったんですか。その熱意は、鳳翔さん以上ですね」

間宮「……私、戦争が終わった後で、スイーツ屋をを持ちたいと思っていたんです」

提督(そこは鳳翔さんと同じですか)

間宮「それで、私のスイーツを食べた後、皆は笑顔で私に笑顔で『ありがとう』って言ってくれるんです。それで、それが嬉しくって……。だけど、鎮守府に

   艦娘の子たちが増えて、にぎやかになってくると、スイーツを食べる皆は『もっと静かに食べたい』と言ってきて…」

提督「その話は、聞きましたね」

間宮「はい…。それで私のお店を開いて、『スイーツを静かに食べたい』という皆の希望を受け入れて実行する事もまた、私の『スイーツ屋になりたい』、

   と言う夢を叶える一歩だと、そう考えています」

提督「…………………」

間宮「そして、鎮守府の中だけですけど自分の夢を半分叶える事ができました。だから提督、ありがとうございます」ペコリ

提督「……貴女の夢を叶える手助けをできたのでしたら、私も嬉しいです」


 ―数日後―

間宮「まさか、たった数日でできちゃうなんて…」

鳳翔「やはり、明石さんと妖精さんの力は凄いですね…」

明石「あはは…それほどでもありませんよ……」ゼェハァ

妖精さん「私たち頑張ったよー!だからスイーツ頂戴!」

間宮「はいはい、ふふっ。皆にアイスを振る舞ってあげるからね♪」

妖精さん「わーい!」

838: 2015/12/10(木) 22:02:47.98 ID:X4csTYtA0
 ―店内―

提督「店の名前は『甘味処・間宮』……ストレートですね」

司令長官「鳳翔さんの店も『居酒屋・鳳翔』だったよ。ひねった名前にすると、誰の店だかわからなくなるからじゃないかな?」

提督「居酒屋と甘味処を間違えるような人はいないと思いますが」

間宮「はい、お待たせしました。抹茶パフェ(司令長官)、水ようかん(提督)、アイス最中(明石)、バニラアイス(妖精さん)で~す」

皆「おお~」

司令長官「それじゃ、いただきます」パクッ

提督「いただきます」パクッ

明石「いただきまーっす!」パクッ

妖精さん「いただきます!」ペロッ

間宮「お味の方は如何ですか?」

司令長官「うん、美味しいねぇ」

提督「ええ、確かに」

明石「あ~…疲れた心が高揚して~…」

妖精さん「とってもおいしい!ありがとう!」

間宮「ふふっ、どういたしまして」


 ―数日後15時過ぎ、≪甘味処・間宮≫―

提督「で、進捗はどうですか?」

間宮「訪れてくる方も増えてきて、嬉しい限りです。ただ……」

提督「ただ?」


『島風、私のアイス食べたでしょ!!』

『濡れ衣です~』

『口元にバニラが付いてるよ』

『最中んまーい!!』

『ケーキ……早くケーキを……』


間宮「店内が少し騒々しくなってしまって」

提督「台無しじゃねぇか」


【終わり】

839: 2015/12/10(木) 22:14:50.61 ID:X4csTYtA0
【鎮守府施設案内】

≪食堂≫

食堂自体は24時間オープン状態。しかし、実際に食事を提供するのは、朝:8時00分~9時00分、昼:12時00分~13時00分、夜:19時00分~20時00分の3段階。

食事を作っているのは間宮、伊良湖、鳳翔と、その日の食事当番。メニューはA定食、B定食、C定食の三種類。A定食は食事当番艦娘の得意料理、C定食は

おにぎり三種+味噌汁+お新香。食堂の食事を利用しない艦娘は大体自炊している。


≪甘味処・間宮≫

敷地内にある間宮のお店。スイーツ専門店。営業時間は9時30分~11時30分と13時30分~18時00分(ラストオーダーは17時45分)。スイーツを作っているのは、

間宮と伊良湖。洋菓子、和菓子、ドリンクなんでもござれ。一番人気のメニューは、間宮と伊良湖の2人で作るアイス最中。新作メニューを提供する際は、

最初は半額で提供してくれる。戦艦、空母の艦娘にも人気がある。


≪居酒屋・鳳翔≫

敷地内にある鳳翔のお店。その名の通り居酒屋。営業時間は20時30分~23時00分(ラストオーダーは22時45分)。鳳翔が経営しているが、たまに大鳳、瑞鳳、

速吸、間宮が手伝う。これと言った人気のメニューは無いが、美味しいお酒と家庭的な味のおつまみ、さらに鳳翔さんが優しく話を聞いてくれているのが人気。

お酒が飲めない駆逐艦、潜水艦、軽巡洋艦の艦娘も来店する事が可能。

846: 2015/12/11(金) 21:36:35.30 ID:ENc/wAvl0
 ―13時過ぎ、廊下―

秋津洲「へー、そうなんだ~」

あきつ丸「はい、そうなのであります」

吹雪「おーい!あきつ丸ちゃーん!」

あきつ丸「はっ、自分でありますか?」

吹雪「あっ、間違えた。秋津洲ちゃーん」

秋津洲「もうっ、名前が似てるからって、‶あきつ丸‶と‶秋津洲(あきつしま)‶を間違えないでほしいかも!」

吹雪「ゴメンゴメン…ついうっかり……」

秋津洲「もう…何回目なのかもわからないかも…」

847: 2015/12/11(金) 21:43:14.64 ID:ENc/wAvl0
【覚えにくい名前】

 ―19時過ぎ、食堂―

『えーっと、何て名前だっけ?』

『もう…おばあちゃんったら…私の名前は多恵よ』

『ああ、そうだったわ。つい忘れちゃって…』

『このように、親しかった人の名前を級に忘れてしまうというのは、自他ともに認識がしにくいですが認知症の恐れがあり…』


提督「認知症は、怖いものですねぇ…」

司令長官「そうだねぇ。儂も、そろそろ気を付けた方がいいかなぁ…」

提督「いえ、司令長官はまだそんな歳と頭じゃないでしょう」

司令長官「頭は余計だよ、頭は」

ガタガタガタガタガタガタ……

提督&司令長官「?」クルッ

秋津洲「そうだったんだ……そうだったんだぁ……」ガタガタガタガタ

司令長官「おや、秋津洲君。どうしたんだい、そんな震えて」

提督「秋津洲さん?具合でも悪いんですか?」


秋津洲「う、うわああああああああああああああああああああああん!!」ブワッ


司令長官&提督「!?」

秋津洲「よかったあああああ、よかったかもおおおおお…」

司令長官「どっ、どうしたんだそんな急に号泣しちゃって!」

提督「とりあえずあやしましょう。隣の二式大艇が秋津洲さんの変貌っぷりに戦いてますから」

二式大艇「(;゜Д゜)」ガタガタガタ

848: 2015/12/11(金) 21:55:15.93 ID:ENc/wAvl0
 ―数分後―

秋津洲「はー。暖かいお茶飲んだらほっとしたかも…」

提督「それで、私達を見るなり急に何で泣くんですか?」※語尾に‶かも‶をつけるのを止めさせるのは諦めた。

秋津洲「それがね……最近あたしの名前をちゃんと呼んでくれる人がいなくって……」

司令長官「へ?」

秋津洲「だってみんないつも、あたしのことを‶あきつ丸ちゃん‶って間違えたり、‶二式大艇の飼い主‶とか呼んだり…」

提督「最初のはまだ分かりますが、後の奴はもはや二式大艇の方が本体じゃないですか」

二式大艇「(*´∀`)」

秋津洲「何で嬉しそうなのっ!で、まあ……さっきのテレビを見て、分かったの。みんな、認知症になっちゃったのかもって!」

提督&司令長官「なんでそうなる」

秋津洲「だって…皆あたしの名前を忘れたり呼び間違えたり…絶対認知症になっちゃったとしか思えないかも!」

提督「皆さんまだそんな年齢じゃないでしょう。司令長官じゃあるまいし」

司令長官「君ねぇ、まだ儂はそんな歳じゃないって言ったばっかりじゃない」

秋津洲「それで、皆が認知症であたしの名前を忘れて行ってる中で、提督と司令長官があたしの名前をちゃんと呼んでくれたから、それが嬉しくて……

    つい泣いちゃって…」

提督「皆さんが認知症になっている過程で話を進めないでください。貴女はどこまで皆さんを認知症にしたいんですか」

司令長官「うーん…認知症どうこうはともかく…というか違うし。名前を覚えてもらえないっていうのは、悲しいもんだねぇ」

秋津洲「そうかもっ。秋津洲の名前、別に覚えにくくないよね?」

提督「まあ、うちには似たような前のあきつ丸さんが先に着任していますし……。覚えにくい名前でもないのに覚えてもらえないというのも問題です」

司令長官「儂の本名は‶軍乃 盾間‶だから、覚えにくくはないと思うけど…」

849: 2015/12/11(金) 22:03:25.20 ID:ENc/wAvl0
提督「司令長官はまだいい方です。私なんて…」


 ―中学時代―

クラスメイト『おーい!』

斑『はい?』クルッ

クラスメイト『えーっと……‶だまら‶?』

斑『』


提督「ゴジ○の派生形か?と一瞬ツッコみたくなった様な呼び方ですよ」

秋津洲「あー…そんな名前のゲームキャラクターいたような気がするかも…」

提督「そもそも、秋津洲さんの名前は、日本の初代天皇の神武天皇の発言に由来する異称ですし、歴史的にも素晴らしいものだと思います」

秋津洲「えへへ……それって、あたしは歴史的価値の高い艦娘って事かも?」

提督「そこまで言ってません」

司令長官「まあ確かに、秋津洲って名前は伊邪那岐と伊邪那美の国生み神話にも出てくるし、あながち間違っちゃいないと思うよ?」

提督「そこまで歴史的な名前なのに、なぜ覚えられないのか?」

秋津洲「なんでなんだろ…」

司令長官「確かにねぇ…うーん…」

提督「その答えは明確です」

司令長官&秋津洲「へ?」

提督「それは………」スッ


二式大艇「(´・ω・`)?」


提督「秋津洲さんが四六時中一緒に連れているその二式大艇ですよ」

秋津洲「へっ!?二式大艇ちゃんのせい!?どうして!?」

850: 2015/12/11(金) 22:15:20.88 ID:ENc/wAvl0
提督「貴女、寮の自分の部屋にも二式大艇を持ち込んでるでしょう?さらに聞くところによれば、風呂にも一緒に連れて行っているでしょう。そして今も、

   食事中にまで連れ出してくる始末」

司令長官「あー…そう言えば、儂の記憶している限り、秋津洲君はいつも二式大艇ちゃんと一緒にいるねぇ……」

秋津洲「だって、あたしと二式大艇ちゃんは一心同体!離れる事なんてできないかも!」

二式大艇「(;Д;)」

提督「それでいつも一緒に二式大艇と一緒にいるせいで、インパクトが強い二式大艇の方が印象に残ってしまい、秋津洲さんはもはやオマケのような存在に

   成り下がってしまっているんですよ」

秋津洲「あ、あたしがオマケ!?」

二式大艇「Σ(゜Д゜;)」

提督「どうでもいいですけど二式大艇って表情豊かですよね」

秋津洲「そうなの!二式大艇ちゃんは泣くのも笑うのも可愛いんだよ!」ニコッ

司令長官「……本体は可愛いのに、二式大艇のせいで損しちゃってるんだよねぇ」

秋津洲「そんなあ~…」

提督「対策はただ一つです。二式大艇と一緒にいる時間を減らしなさい」

秋津洲「そっか…そうするしかないよね…」

提督「はい」

秋津洲「だが断る!かもっ!」

提督「断る余地があると思っているんですか。大体、装備を寝る時も風呂に入る時も持っているなんて、出撃以外で装備の持ち出しが認められないここでは、

   完全に規定違反なんですけど。これまではなし崩し的に認めていましたが、今回の件で見直そうと思います」

秋津洲「や、やめて!二式大艇ちゃんは私の相棒なの!私の半身のような存在なの!」

二式大艇「(゜∀゜;)」

851: 2015/12/11(金) 22:20:05.48 ID:ENc/wAvl0
秋津洲「お願いッ!やめて~~~~っ!!」

提督「…………………………………………」

秋津洲「うぅっ…ぐすん」

提督「……分かりました。不問にしましょう」

秋津洲「いぇぃ!」

司令長官(黎明君もどこか甘いんだよなぁ~…)

提督「しかし、別の方法で名前を知ってもらうためには……」ウーン


≪作戦1:名札を付ける≫

 ―翌日10時過ぎ、廊下―

秋津洲「……………」テクテクテク

吹雪「おーい、秋津洲ちゃーん」

秋津洲「な、何~?」

吹雪「午後の演習で1人足りなくって、一緒に来てくれない

852: 2015/12/11(金) 22:24:25.31 ID:ENc/wAvl0
秋津洲「お願いッ!やめて~~~~っ!!」

提督「…………………………………………」

秋津洲「うぅっ…ぐすん」

提督「……分かりました。不問にしましょう」

秋津洲「いぇぃ!」

司令長官(黎明君もどこか甘いんだよなぁ~…)

提督「しかし、別の方法で名前を知ってもらうためには……」ウーン


≪作戦1:名札を付ける≫

 ―翌日10時過ぎ、廊下―

秋津洲「……………」テクテクテク

吹雪「おーい、秋津洲ちゃーん」

秋津洲「な、何~?」

吹雪「午後の演習で1人足りなくって、一緒に参加してくれない?」

秋津洲「い、いいよ。うん」


 ―数時間後、演習場―

吹雪「秋津洲ちゃん、頑張ろうね!」

伊58「ゴーヤたちに、任せるでち!」

金剛「頑張るネー、秋津洲ー!」

秋津洲「う、うん。頑張るかも…」


(敵側)

摩耶「…何であっちの秋津洲、胸にでっかい名札つけてるんだ?」


 ―15時過ぎ、執務室―

秋津洲「恥ずかしいかもっ!というか、何で横書きひらがななの!?これじゃ潜水艦の皆と同じかもっ!」

提督「手っ取り早いと思いましたし、漢字じゃなくてひらがなの方がまだ分かりやすいと思ったので。ダメですか?」

秋津洲「あたしの羞恥心が耐えられないのっ!」

853: 2015/12/11(金) 22:33:31.51 ID:ENc/wAvl0
≪作戦2:堂々と宣言する≫

 ―16時過ぎ、中庭―

秋津洲「みなさーん!私の名前は秋津洲でーす!ちゃんと覚えてくださーい!」

ざわっ…

秋津洲「私の名前あんまり覚えていない人が多いけど~、私の名前は秋津洲でーす!!ちゃんと覚えてほしいかも~!!」


司令長官「まるで選挙の演説だね……」

提督「インパクトもあってなかなかいいと思います」


 ―19時前、執務室―

秋津洲「提督はバカなんじゃないかな!?」

提督「失敬な。私の行動のどこにバカだと言える要素があるんですか」

秋津洲「バカみたいなことを堂々と実行できるところにだよ!」

提督「……これが、最後の手段ですが……」

秋津洲「?」

提督「他の皆さんと話すんです。話していれば、おのずと名前をちゃんと覚えてもらえますから。けど、貴女は二式大艇と一緒にいるから話しかけにくい、

   そういう感じがあるんですよ」

秋津洲「うーん……私はそんな感じつもりはないんだけど…」

提督「とにかく、皆さんと話をすれば覚えてくれますよ」

秋津洲「……唐突に思い出したんだけど、島風ちゃんもいつも連装砲ちゃんと一緒にいるし同型艦がいないしで皆名前を覚えていないような、どことなく、

    あたしと似たような感じがするけど、どうしてみんな島風ちゃんの名前を憶えているんだろ?」

提督「…島風さんは、島風さん自身の服装が異常ですからインパクトで名前を憶えてしまうんですよ。あ、よろしければそのような格好をご所望で―」

秋津洲「もうみんなと話して来るっ!提督のバカぁ!」


【終わり】

854: 2015/12/11(金) 22:38:52.18 ID:ENc/wAvl0
【キャラクター紹介】

≪秋津洲≫

秋津洲型水上機母艦一番艦。艦娘No.245(改はNo.250)。銀に近い髪と‶かも‶と言う口調が特徴の、明るい女の子。実践にはあまり慣れていないため、専ら

遠征に赴くことが多い。二式大艇は切っても切り離せないような相棒で、出撃はもちろん食事や入浴、睡眠中も一緒にいる。二式大艇がいつも一緒なせいで、

なかなか友達ができず名前を覚えてもらえなかったが、徐々に回復しつつある。提督は一度、かもかも口調を矯正しようとしたが失敗した。

好きな言葉は『一心同体』。

862: 2015/12/12(土) 21:16:46.73 ID:epJOMdNw0
 ―15時過ぎ、執務室―

朝潮「司令官、頼まれておりました書類、持って参りました!」

提督「ありがとうございます。それで…と、はい。大体仕事は片付きましたので…」

朝潮「司令官、朝潮に何かしてほしい事はございますか?」

提督「いえ…とくにはございませんが……では、この書類と同じ書式のものが書庫にあるはずですので、それを持ってきてもらえますか?」

朝潮「はい!分かりました!」

パタン

提督(朝潮さんは本当によく働く方です…)

863: 2015/12/12(土) 21:25:57.03 ID:epJOMdNw0
【上級編】

 ―19時過ぎ、食堂―

提督「朝潮さんはよく働いてくれます。おそらく、彼女が一番仕事を正確にこなす事ができているでしょう」

司令長官「うん?吹雪君よりも?」

提督「おそらくは。であれば、少しレベルの高い仕事を任せても良いかと」

司令長官「……つまり、提督代理を務められるような仕事を任せると?」

提督「性急かもしれませんが、朝潮さんは今の単調な仕事に少なからず不満を持っているように見えるんです。高校トップクラスの成績を誇る生徒が、

   小学一年生レベルの授業を永遠と受け続ける事に辟易するような感じで」

司令長官「確かに、そうだよねぇ」

提督「ですので、少々レベルが高い仕事を任せてみようかと」

司令長官「……君の論にも一理あるけど、失敗をするかもしれないよ?」

提督「元々、失敗すると思っていますよ」


 ―翌日9時過ぎ、執務室―

提督「朝潮さん、貴女は今の仕事を十分にこなしてくれています。おそらく、他の駆逐艦の皆さんよりも仕事が上達しています」

朝潮「あ、ありがとうございます!」ビシッ

提督「そこで、今日は少し別の仕事を任せてみようと思います」

朝潮「へ?」

提督「他の軽巡洋艦や戦艦の方に任せている仕事です。提督代理をたまに務める長門さんや加賀さんに任せるような仕事も、してもらいたいと」

朝潮「え、ええっ!?あ、朝潮がですか!?」

提督「無理なようでしたら、断っていただいても構いませんが…」

864: 2015/12/12(土) 21:34:53.25 ID:epJOMdNw0
朝潮「……いえ、やります」

提督「?」

朝潮「朝潮、その使命を果たして見せます!」


提督「では最初に、演習へ出撃させるメンバーを決めてもらいましょう。相手は第質鎮守府。相手方の編成は翔鶴、古鷹、陸奥、夕立、北上、瑞鶴です」

朝潮「む、むむむ………難しいところです……」

提督「……………」

朝潮「……では、編成は加賀さん、赤城さん、金剛さん、比叡さん、衣笠さん、時雨さんで行きましょう」

提督「では、その編成で申し込みます」


結果……

≪戦術的敗北 C≫

朝潮「えっ……」

提督「相手艦隊の空母が艦攻をかなり多めに装備していましたね…。さらに北上の開幕雷撃による赤城さん中破も相当痛かった…」

朝潮「す、すみません!!負けてしまって……」

提督「いえ、貴女が別に悪いわけではありませんよ。気にしないでください」

朝潮「でっ、でも……」

提督「演習で一回負けたぐらいでクヨクヨしてはなりませんよ。さあ、次の仕事に参りましょう」

朝潮「は、はい……」


提督「次の仕事は、開発です。回数は4回。開発する装備と資源配分は任せます」

朝潮「結構投げやりですね……。そうですね……」ウーン

朝潮(あ…そう言えば……今回のイベントで司令官、『徹甲弾が足りなかったか……』って呟いていたな……。なら、次のイベントに備えて、

   早めに開発しよう…)

865: 2015/12/12(土) 21:43:31.64 ID:epJOMdNw0
 ―数分後、工廠―

朝潮「妖精さん、よろしいですか?」

工廠妖精「はーい、朝潮さんどうしたんですかー?」

朝潮「開発を頼みたいんですけど…」

工廠妖精「はーい。資源はどうしますかー?」

朝潮「資源は、燃料が10、弾薬が251、鋼材が250、ボーキサイトが10で、燃料は4回でお願いします」

工廠妖精「…もしかして、徹甲弾とか狙ってますかー?」

朝潮「はいっ!」

工廠妖精「いやー、しかし…」

提督(良いのです、やらせてあげてください)アイコンタクト

工廠妖精(むー…分かりましたー)

工廠妖精「はーい、ではその配分で行きまーす」

朝潮「お願いします!」


結果……

1回目:失敗

2回目:失敗

3回目:12.7mm単装機銃

4回目:失敗

朝潮「…そんな……」

提督「実はですね、徹甲弾は朝潮さんが言ったのと同じレシピで、秘書艦が工作艦の明石さんか、戦艦の方の時に開発が確認されているんです」

工廠妖精「でも今の秘書艦は朝潮さんだからー、開発する事は出来なかったって事だねー。ドンマイドンマイ」

朝潮「そんな………」ガクッ

866: 2015/12/12(土) 21:51:40.94 ID:epJOMdNw0
 ―13時過ぎ、執務室―

提督「では最後の仕事です。この書類をチェックして、内容に相違が無ければ判を押してください」

朝潮「は、はい!」

提督「提督代理を務めるにふさわしい仕事……と言っていますが、この仕事は普段と変わらないですね」

朝潮「はい!ですので、頑張っていきます!」


 ―15時過ぎ―

提督「おや?」

朝潮「司令官?どうしたのですか?」

提督「この書類、判が押されていますが、計算に誤りがありますね…」

朝潮「えっ……」

提督「あ、こっちの書類には誤字が…」

朝潮「……………」

提督「うーん…結構ミスがありますねぇ…まあ、こういう失敗は誰にでも…」

朝潮「…………………」フルフルフル

提督「朝潮さん?」

朝潮「………ごめんなさい。失敗ばっかりで……私………っ!!」ダッ

提督「あっ」

バタン

提督「………………」

ガチャ

司令長官「黎明君、謝った方がいいと思うよ」

提督「……私はそこまで馬鹿ではありませんよ」

867: 2015/12/12(土) 21:58:09.68 ID:epJOMdNw0
 ―数十分後、駆逐艦寮・朝潮&大潮の部屋の前―

大潮「朝潮~?大丈夫~?」コンコン

『…………』

大潮「うーん…どうしたんだろう…一体」

提督「大潮さん」

大潮「あっ、司令官。それが、朝潮が突然部屋にこもりきりになっちゃって…」

提督「…分かっています。ですので大潮さん」

大潮「うん?」

提督「少し、席をはずしていただけませんか?」

大潮「何で?」

提督「なんでもです」

大潮「………分かりました~」タタタ

提督「……………」

コンコン

提督「朝潮さん?」

『…………』ビクッ

提督「少し、お話があるのですが、よろしければ入れていただけませんか?」

『…………』

ガチャ

朝潮「…………どうぞ」

提督「失礼します」

868: 2015/12/12(土) 22:09:02.99 ID:epJOMdNw0
提督「…………ええと、1つ聞きたいのですが」

朝潮「…」

提督「何故、執務室を飛び出したのですか?」

朝潮「……………」

提督「……………」

朝潮「……それは、朝潮が……司令官から信頼されて…仕事を任せてもらえたのに……失敗ばかりしてしまって……それで……司令官の信頼を裏切って……

   そのことが怖くて……」

提督「………つまり朝潮さんは、失敗をして私に怒られる、信頼を裏切ってしまう事が怖かったと?」

朝潮「…………はい」

提督「……………そんな事、誰でも思っているような事です」

朝潮「えっ……………」

提督「失敗をして怒られて、信頼を裏切られるという事はつまり、失敗をするのが怖いという事につながると、私個人的には考えていますが…その考えは、

   誰もが思っている事です。朝潮さんだけが考えてるというわけではありませんよ」

朝潮「………朝潮だけじゃない…?」

提督「はい。金剛さんも、長門さんも、誰もが考えていますよ」

朝潮「……………」

提督「そしてそれは、私も失敗をしたことがありますからよくわかります」

朝潮「し、司令官みたいな方も…失敗を?」

提督「ありますよ、もちろん。海軍に入ってからはもちろん、前の仕事をしていた時もです。何度も失敗をして、上司に怒られました。そしてひどい時には、

   『氏にたい』と思った事もあります。まあ、今実際に生きていますが」

朝潮「……………」

提督「朝潮さんは今日初めて私と同じような仕事をこなしたんです。初めてで失敗しないなんてことはあり得ません」

朝潮「でも……失敗しない方が司令官は喜ぶと思って」

提督「そりゃ確かに喜んでいたかもしれませんが、失敗しても責めるつもりは全くありませんでした」

869: 2015/12/12(土) 22:21:01.57 ID:epJOMdNw0
朝潮「え………」

提督「失敗する事を恐れてはいけません。そして、失敗をする事は全く恥ずべきことではございません。なぜなら、私も貴女も同じ人だからです」

朝潮「人……?」

提督「ええ、人です。人である以上、失敗しないなんてことはありません。これまでの人生で、私は少なからずの失敗を犯して成長してきました。貴女も、

   他の皆さんも多かれ少なかれ失敗をして成長してきたのでしょう。そしてこれからも失敗をして成長していくんです。失敗しない人なんて、もはや、

   機械のような人です」

朝潮「……………」

提督「失敗は、少なからず何かを学ぶ糧になります。ですから、貴女が初めて取り組んだことに失敗したことを私は責めません。私も同じでしたから」

朝潮「………ありがとうございます」

提督「さらに言うならば、貴女が今日と同じような仕事を2回、3回と繰り返してさらに失敗したとしても私は強くは責めません。まあ、少しは注意すると

   思いますが」

朝潮「…………はい」

提督「今日の失敗を生かして、明日からもまた頑張ってください」ナデナデ

朝潮「………はい!」


 ―数日後、執務室―

提督「大分仕事に慣れてきましたねぇ」

朝潮「はい!毎日コツコツと頑張ってきましたから!」

提督「この調子でしたら、提督代理を任せる事も近い日に可能となりますか…」

朝潮「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!」

提督「ええ。私が不在の時は安心して仕事を任せる事ができます…」

コンコン

司令長官「あ、黎明君?悪いんだけど、この書類片づけて」ドサッ

提督「お前はもっと自分で仕事をする努力をしろ!」ゲシッ

司令長官「おべしっ!?」


【終わり】

877: 2015/12/14(月) 21:03:38.64 ID:vKmt+awM0
 提督は基本的に、艦娘達に慕われている。

 提督に対してキツイ口を利く艦娘も少なからずいるが、それでも根っから嫌っているというわけではない。

 そして今や200人近くいる艦娘の中には、提督の事を慕う以上に、愛している艦娘がいる。

 そんな艦娘達は俗に、‶提督LOVE勢‶と呼ばれている。

878: 2015/12/14(月) 21:12:39.98 ID:vKmt+awM0
【危うし提督LOVE勢】

 ―15時過ぎ、執務室―

提督「では、これが例の書類です」スッ

城「はーい、確かに頂きました」

提督「申し訳ございません、ご足労をおかけしてしまって」

城「いいっていいって。元々こっちの方に来る用事があったし」

提督「本来なら私がそちらに出向くのが定石でしたが、何分仕事が忙しいものでしたから」

城「仕方ないって、100近い鎮守府を総括してるんだもん」

提督「こういう書類は郵送でもよかったかもしれませんが…」

城「ダメダメ。ブラック鎮守府の情報なんて、どこで漏れてどこに渡るんだか無いんだから」

提督「分かっていますよ」

城「…ところで、私達の高校のクラスで同窓会をするみたいなんだけど」

提督「高校のクラスでですか?」

城「そそ。斑君はどうする?」

提督「そうですねぇ……私は時間が合ってそして仕事が片付いていれば参加しようかと思いますが……城さんはどうしますか?」

城「私は~……君が行くんなら行こうかな…って」ボソッ

提督「え?」

城「あ、ううん!そうだね、私も仕事と時間にもよるかなぁ~」



金剛「……………」ムムム

879: 2015/12/14(月) 21:24:17.34 ID:vKmt+awM0
 ―数日前・16時、執務室―

提督「演習、お疲れ様です」

胎内第壱拾玖鎮守府提督(以下朱鷺)「お疲れさまね。それにしても、やっぱり斑君には敵わないなぁ」

提督「いえ、私も相当苦戦しましたよ?」

朱鷺「おやおや、ご謙遜なさる。こう言っちゃなんだけど、私は結構本気の艦隊で演習に挑んだんだけどなぁ」

提督「まさか、私の持ってないグラーフ・ツェッペリンを投入してくるとは…そして、夜戦で航空戦を仕掛けてくるというのは想定外でした」

朱鷺「あれ、斑君ってグラーフ持っていなかったんだ。意外~」

提督「……第4海域を何度も周回したというのに、S勝利しても出てくるのは大して貴重でもない艦娘ばかり……そしてただ徒に資源を消費するだけで、

   何の成果も挙げられませんでした」

朱鷺「あ……なんかゴメンね……ホント」

提督「いえ……」

朱鷺「そ、それにしても……斑君の戦略って結構面白いよね。私に考え付かないのばっかり」

提督「そうでしょうか」

朱鷺「そうだって、装備を変えたり、陣形を変えたり…。よかったらさ、教えてくれないかな?」

提督「教える分には構いませんけど…」

朱鷺「ね、お願い!」

提督「……まあ構いませんが、これが成功するのかどうかは貴女の技量次第ですよ」

朱鷺「やった!斑君大好き~」

提督「はいはい、愛のない告白はいりませんから」



榛名「…………」グヌヌヌ

880: 2015/12/14(月) 21:33:32.87 ID:vKmt+awM0
 ―さらに数日前、13時過ぎ―

提督「…………………」イライライラ

コン、コン

提督「どうぞ」

ガチャ

石釜第質拾参鎮守府提督(以下保柄)「遅くなりました~」

提督「遅すぎますよ。予定の時間から3時間も遅れています」

保柄「ごめんなさい~。目覚ましを掛けてたはずなんだけど~、なんだか~、電池が切れてみたいで~」

提督「秘書艦が起こさなかったんですか。確か、パートナー艦は加古さんだったでしょう」

保柄「それが~、パートナー艦は~、この前龍田ちゃんに変えたんだけど~、龍田ちゃんが言うには~、『提督の寝顔が気持ちよさそうで起こすのが嫌だった』

   だって~」

提督「遅刻の理由としては及第点ではありませんね。というか、ぶっちゃけるとただの寝坊じゃないですか」

保柄「そういう事だね~」

提督「まったく……こっちは10時に演習をする予定でスケジュールを組んでいたというのに……」

保柄「本当にごめんね~。なんでもするから許して~」

提督「では今すぐ、演習の準備をしてください」

保柄「了解しました~。それにしても~、斑さんはとっても真面目だね~」

提督「貴女がのんびり屋過ぎるだけですよ」

保柄「私は真面目な人って好きだな~」

提督「そうですか」



伊19(以下イク)「……………」ウヌヌヌ

881: 2015/12/14(月) 21:43:43.54 ID:vKmt+awM0
 ―本日・15時過ぎ、会議室―

金剛「皆さん、よく集まってくれまシタ(碇ゲンドウのポーズ)」

全員「…………」コクリ

金剛「ではこれより、第16次ALG会議をはじめマス」

全員「よろしくお願いします」

金剛「私から、懸案事項が1つございマス」

榛名「お願いします」


金剛「テートクは……………私達艦娘以外の女性とも交友があるという事デース!!」


全員「な、何だってー!?」

榛名「た、確かにそれは榛名も知っております…」

イク「イ、イクも知ってるのね…」

雷「な、何で教えてくれなかったの!?」ガタッ

夕雲「そうよ!まさか……私達を蹴落とすために……!?」ガガッ

榛名「ち、違います!榛名は決してそんなことは…!!」

金剛「皆さん、落ち着くのデス!!」バン

全員「!!」ビクッ

金剛「今は仲間割れをしている時間ではありまセン。私達が今すべきことは、情報を共有し、全員で何らかの対策をするという事デース」

雷「そ、そうね…」スッ

夕雲「す、すみませんでした。取り乱してしまい……」スッ

882: 2015/12/14(月) 21:56:29.52 ID:vKmt+awM0
千歳「それで、艦娘以外の女性とも交友があるとは一体?」

祥鳳「まさか、店の店員と少し話したくらいとか、その程度ではありませんよね?」

金剛「No,そんなもんじゃありまセン。私が見たのは、テートクの高校時代のクラスメイトであったらしき憲兵司令官の女性とテートクが会話をしていましたガ、

   同窓会の話題になった時に、その憲兵司令官は、『テートクが行くんだったら行く』…と、意味深なセリフを宣ったのデース」

ざわっ

如月「あら…それは確実に……脈ありねぇ」

敷波「そ、そんな……高校時代なんて、あたしたちの手の出しようがないじゃない…」

金剛「後聞いた話では、テートクは高校時代、その憲兵司令官のピンチを救った上デ、リハビリを助けたトカ」

瑞鳳「むぅ……提督って、変なところで気障なんだから」

天津風「それは……脈ありの可能性大だわ」

大鳳「それで、榛名さんとイクさんは何を見たんですか?」

榛名「は、榛名は……北陸地方代表の提督が、提督と会話を仲睦まじく会話をしている……と言った光景を」

金剛「Hm?そのくらいでしたら、他の女性提督とも話してますガ……」


榛名「ですが、会話の中でその女性の方が『斑君大好き~』って」


金剛「Whaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaat!!?」

天津風「なぁにをさらっと愛の告白をしてるのよおおおお!?」

榛名「で、でもその方の言い方はあまり真剣身を帯びていないというか……」

千歳「それとこれとは全く全く別問題ってやつよ!」

如月「騙されちゃだめよ、榛名先輩!女って意外と恥ずかしいセリフをさらっという傾向が多いんだから!」

榛名「そ、そうなんですかぁ!?」

敷波「如月が言うと余計に真剣身が出てくるな……」

夕雲「でも迂闊だわね……こんな早い段階で告白をしてくる子がいたなんて……」

雷「北陸地方代表提督……恐ろしい子…ッ!!」

榛名(どう考えても貴女方2人より年上なんだけど……)

883: 2015/12/14(月) 22:13:10.84 ID:vKmt+awM0
榛名「と、ところでイクさんはどんな状況を…?」

イク「イ、イクは榛名さんと似たような状況だったの……石釜鎮守府の提督が演習に遅れてきて、提督が説教した後で、その石釜鎮守府の提督さんが、

   『提督は真面目ですね』って言った後でさらに、『私は真面目な人って好きだな~』って」

金剛「AHHHHHHHHHHH!!!それも遠回しな告白じゃネーカ!!」

瑞鳳「何てこと……もう提督に告白した人が3人もいるなんて……!?」

祥鳳「1人は完全に惚れていて…2人は遠回しな告白を告げている………」

敷波「もはや…あたしたちに勝機なんてないんじゃ……」

千歳「そうね……やっぱり、艦娘よりも普通の人間の女性に提督は興味があるのよね……」


金剛「あきらめちゃダメデース!!」


全員「!」ビクッ

金剛「某Basketball ClubのTeacherも言ってマシタ!『諦めたらそこでGamesetですよ』って!」

敷波(有名なセリフも英語で言うと、これじゃない感があるんだよなぁ……)

金剛「私達が今すべきことは、今の現状を嘆くのではナク、その3名の事を忘れられるくらいに、私達に気持ちを傾かせる事デース!」

千歳「大雑把な方針だけで具体的に何をするのか分からないんだけど……」

金剛「まず大前提とシテ、私達はテートクの女性の好みを知りまセン!」

瑞鳳「えっ、知らなかったの?」

金剛「当たり前デース!だから、聞きに行くのデース!」

祥鳳「そのぐらい直接聞けばよかったんじゃ……」

金剛「だって……そんなの……恥ずかしいシ……」

夕雲&雷(日頃からスキンシップしようと押しかけてるくせに何を恥ずかしがってるんだろうこの人)

884: 2015/12/14(月) 22:28:08.45 ID:vKmt+awM0
金剛「と、兎にも角にも!まずはテートクの好みを知ることが大切デース!と言うわけでハルナ、聞きに行ってくるのデース!」

榛名「な、なぜ私が!?」

金剛「ハルナ、私にはわかりマス。ハルナは、自分の好きな人の為だったらどんな大胆な事もできる子だって」ポン

榛名「お姉様……」

金剛「そして榛名は、皆の為に一生懸命になれる子だっていうのもまた、オネーチャンは知ってマース。ですからハルナ、できますヨネ?」

榛名「…………はい!榛名、皆さんの為に頑張ります!!」

金剛「それでこそ、My sisterデース!!」

千歳(ああいうのを、言葉巧みって言うのよね)

天津風(洗脳、ブレインコントロールとも言うわ)


 ―16時半過ぎ、執務室―

提督「すみませんね、わざわざ手伝っていただいて」

榛名「いえ…これもまた艦娘の仕事ですから。あ、提督にお手紙が」スッ

提督「ありがとうございます……ほう」

榛名「提督?どうしたんですか?」

提督「いえ、高校時代の友人が、ご結婚なさるという事で、その報告の手紙が」

榛名「け、結婚ですか……。ちなみに、提督はそのような事をお考えに……?」

提督「そうですねぇ………普段は仕事にかまけてあまり考えていませんでしたが……まあ鎮守府でのケッコンカッコカリが先となるでしょうね、多分」

榛名「!!……あの、参考までに………提督の、女性の趣味とかはございますか……?」

提督「え、女性の趣味ですか?そうですねぇ………」

榛名「…………………」ドキドキドキドキ

提督「まず第一条件は、心の清い方ですね」

榛名「こ、心の清い方……ですか。他には……?」

提督「そうですねぇ…………ああ、胸の大きさ興味は無いです。まあ、大きすぎるのはさすがにちょっとですが」

榛名(この提督……女性でもある私の前で胸の話って……)

提督「……失礼、はしたなかったですね。すみません」

榛名「い、いえ……。つまり提督は……心の清い方で、胸が大きすぎない方が好き…と」

提督「私の趣味を統計したらそうですが………ああ、後は…」

榛名「?」

885: 2015/12/14(月) 22:37:36.86 ID:vKmt+awM0
 ―18時半、会議室―

榛名「…結果、提督の好みの女性は、心が清く胸があまり大きすぎない方……だそうです」

金剛「胸が大きすぎない……C・Dぐらいデショウカ?」

榛名「さあ、どうかは分かりませんけど……」

瑞鳳&大鳳(大丈夫……まだチャンスはあるわ……)

千歳「」

金剛「とにかく、これでテートクの好みがわかりまシタ!これからは、テートクの理想となる女性になれるように、頑張りマショー!!」

榛名以外「おおー!!」

榛名「……………」


 ―約2時間前、執務室―

提督「ああ、後は……あまり媚びてこない女性ですね」

榛名「えっ」

提督「あからさまに好意を表に出してこちらに向けてきて誘惑し、あわよくば自分の思うままにしようという思惑が見え見えの女性に対して、興味は差して

   湧きません」

榛名「」


榛名「…………………」

金剛「ぐふふ……これでテートクを私のものにするのデース……」

榛名(日頃から提督に媚びまくっているお姉様に勝ち目があるとはあまり思えませんが……)クルッ

榛名(あと……)

提督LOVE勢「ふふふ……提督/司令官はいずれ私のモノに……!」

榛名(ここにいる全員、清い心を持っているとは思えないのですが……)


【終わり】

886: 2015/12/14(月) 22:43:44.38 ID:vKmt+awM0
【キャラクター紹介】

≪金剛≫

金剛型戦艦一番艦。艦娘No.21(改二はNo.149)。いつも元気溌剌なテンションと片言な日本語が特徴の、英国帰りの帰国子女お姉さん。提督をこよなく愛し、

提督LOVE勢で構成されたグループ、‶ALG(Admiral Love Groupの略)‶のリーダー。正し戦闘の腕は確かなもので、彼女の参加した戦闘はほとんど負け無し。

料理は結構得意で、カレーは一流。だが、金剛の出身国・イギリスが料理があまり美味しくないというイメージが強くて、あまり期待されていない。

好きな言葉は『明日は明日の風が吹く』。


※ALGに鳳翔は参加していない。鳳翔曰く『変に着飾らないで、ありのままの自分を好きな人に受け入れてもらう事が大切』との事。

892: 2015/12/15(火) 21:20:06.24 ID:XMpnWVFK0
 ―16時過ぎ、第壱拾参鎮守府付近のスーパー―

店員「ありがとうございましたー」

瑞理「さてと、じゃあ鎮守府に戻ろうか」

禊「ハイ、分かりました!それにしても、瑞理さん自ら食材の買い物って、珍しいですね…」

瑞理「まあね。ま、たまには僕が行って皆の機嫌を取らなきゃとね」

禊「はぁ……」

瑞理「ごめんね、わざわざ食材の買い物なんかに連れ出しちゃって」

禊「いえ、俺は別に大丈夫ですけど……」

瑞理「鎮守府には慣れてきた?」

禊「ええ、まあ……。ただ、やっぱり周りが女の子ばかりっていうのは色々と気遣いが必要で…」

瑞理「えー?そうかなぁ?」

ビュウウウウ

瑞理「うわっ」

禊「急に……風が……」

女の子「きゃーっ!」スカートメクレル

瑞理「おほっ♪ピンクだぁ」

禊「」ジトッ

893: 2015/12/15(火) 21:33:21.13 ID:XMpnWVFK0
【邪魔すると馬に蹴られるアレ】

 ―数分後、帰路―

禊「公の場で、仮にも提督の瑞理さんがあんなあからさまな態度を取ったらイメージガタ落ちですよ」

瑞理「いやぁ、ゴメンゴメン。つい雄の本能で……」

禊「まったく…そんなんだから、鎮守府でも霞さんや曙さんに折檻を食らうんですよ…」

瑞理「それにしても禊君って、ああいった場面に出くわしても動揺とか全くしないよね。何で?ゲO?」」

禊「違いますよ!ただ節度を持っているだけですよ!」

瑞理「でも、男なんだから、ねぇ?」

禊「いや、同意を求められても………っていうか、鎮守府でも大変なんですよ?ああいった場面でどう対応すべきか」

瑞理「僕ならむしろ開き直るね」

禊「それは瑞理さんだからできるんですって。この前も……」


 ―数日前22時過ぎ、浴場―

瑞理『風呂は浴場を使っていいけど、艦娘の皆も入るから遅めにお願いね』

禊(って言われたけど……いい加減この時間なら大丈夫だよな……)

ガラッ


鈴谷「え…………っ!?」←全裸

禊「は…………っ!?」


鈴谷「……………」グルッ

禊「…………」グルッ

鈴谷「…………………見た………?」

禊「…………見ました……。申し訳ございま―」

鈴谷「もう、エOチ!!」バチィ

禊「ぜんっ!?」

894: 2015/12/15(火) 21:43:18.12 ID:XMpnWVFK0
禊「あの時俺は、女性の裸を見たら『見た』と言ってはいけないと学習しました」

瑞理(鈴谷ちゃんって普段経験豊富そうな発言してるけど、結構初心なんだね…)

瑞理「ま、そういう事は自分で経験していくしかないからねぇ。女性との経験っていうのは、他人の経験から学ぶだけじゃ上手くいかないから」

禊「それはまあ分かりますけど…」


 ―翌日10時過ぎ、工廠―

瑞理「じゃあ明石ちゃん、この書類見ておいてくれないかな?」

明石「はーい、分かりました!じゃあ禊君!」

禊「はい?」

明石「悪いけどこの書類を私の部屋に―きゃっ!?」ズルッ

ドテッ

バサバサバサッ

禊「だ、大丈夫ですか!?」

明石「だ、大丈夫…あー、機械油でちょっと滑っちゃった……」

禊「お怪我とかはございません―」


明石「ううん、大丈夫。ありがとね」←М字開脚でスカートの中が見える状態


禊「!!!」

瑞理「あっ」

明石「あれ?どうかしたの…って、きゃっ!」ガバッ

禊「す、すみません!じゃあこの書類明石さんの部屋に運んでおきます!!」サササッ、ダッ

明石「あっ、ちょっと……!?」

瑞理「…………なーるほど、ね」ニヤッ

895: 2015/12/15(火) 21:47:55.26 ID:XMpnWVFK0
 ―12時過ぎ、食堂―

明石「あ…………」

禊「あ、さ、さっきは本当にすみませんでしたっ!!」

明石「あ、いいんだよ別に……見ても大したもんじゃなかったでしょ?(自虐)」

禊「そ、そんな事はありませんでした……って、すみません本当に!」

明石「あはは…まあ、鎮守府ならよくある事だって。気にしないで」

禊「そうはいっても……」

瑞理「禊くーん」

禊「あ、はい?なんでしょうか」

瑞理「ちょこっと話がしたいんだけど…食べながらでいいから。ちょっと来てくれないかな?」

禊「あ、分かりました。では明石さん。失礼します。さっきは本当にすみませんでした」

明石「もういいっていいって」


禊「それで、瑞理さん。話って?」ガタッ

瑞理「うん、その話について単刀直入に言うけど…」ガタッ

禊「?」


瑞理「禊君って、明石ちゃんのこと好きでしょ?」


禊「ブウウウウウウウウッ!?」

瑞理「その反応……図星だね」

禊「…………………」

瑞理「…………………」ニヤニヤ

禊「……はい、好きです」

瑞理「素直でいい子だね」

896: 2015/12/15(火) 21:58:29.49 ID:XMpnWVFK0
禊「いつから気付いていたんですか……」

瑞理「確信を持ったのは今日だね」

禊「確信?」

瑞理「君が着任した日から今日に至るまで、禊君は明石ちゃんと話すときは妙に照れたり恥ずかしそうにしていたから、もしかして好きなのかもと思ったけど、

   それは思い違いかもしれないと思ったんだ」

禊「…そこまで見られてたなんて……」

瑞理「でも、今日ので確信したよ。君は昨日女性の下着とかを見ても『節度を持っている』って言っていたのに、今日明石ちゃんのパンツが見えた時に君は、

   数秒の間だけでも凝視してたよね?」

禊「…………大変お恥ずかしながら…」

瑞理「『節度を持っている』って言っていたのに、今日は明石ちゃんの下着を見てむしろ君は興奮した。それはつまり、好きな女の子の下着が見えたら、

   興奮しちゃうって事かなって僕は思ったわけ」

禊「…………何でこの人こんな観察眼持ってるの~……」

瑞理「褒め言葉と受け取るよ」

禊「…………そうですよぉ……俺は明石さんが好きですよぉ~…。好きな子のパンツが見えたら興奮せざるを得ないじゃないですかぁ………」

瑞理「や、気持ちはわかるし。僕は君の恋を応援するつもりだよ」

禊「えっ?だって、明石さんは瑞理さんの艦隊の艦娘ですよ?それを、一整備員が」

瑞理「実は明石ちゃんとはまだケッコンカッコカリしていないんだよ。明石ちゃんって戦闘はあまり得意じゃないから、中々経験値が上がらないらしくて。

   それに、僕は他人の恋路は邪魔しないと心に誓ってるから」

禊「瑞理さん……」

瑞理「だから安心して、僕は君の味方だから」

禊「……ありがとうございマス」

897: 2015/12/15(火) 22:09:11.62 ID:XMpnWVFK0
 ―15時過ぎ、執務室―

瑞理「で、明石ちゃんに惚れたのってどうして?」

禊「えーっと……俺が着任してすぐのころに、俺に向けてくる笑顔と、優しく話しかけてくれるところに、惚れてです」

瑞理「なるほどねぇ……で、これからどうするの?」

禊「どう、とは?」

瑞理「どう告白するかっていうの。今直接告白しても、絶対だめだと思うんだ。もっとこう、距離を縮められればと思うよ」

禊「そうですねぇ……でも、どうすれば?」

瑞理「あれ、わからない?」

禊「ええ……小学校、中学校と海軍学校は恋愛なんてしてる暇がありませんでしたし、高校も男子ばかりで……恋愛には疎いもので…」

瑞理「そうだねぇ……例えばデートに誘うとか…」

コンコン

瑞理「あ、どうぞー」

明石「失礼します、って禊君、ここにいたんだ?」

禊「は、はいっ!」

明石「じつは、ちょっとホームセンターに用ができちゃって…良ければ一緒に来てくれないかな?」

禊「え、あ、はい!大丈夫です!」

明石「じゃあ、ちょっと準備とかしておいてね~」パタン

瑞理「やったじゃない!早速デートの誘いだよ!」

禊「いや、今のはただの買い物の手伝いですよ……」

瑞理「それでもいいじゃない!これでちょっと距離を縮めればいいじゃない!」

禊「が、頑張ります……」

898: 2015/12/15(火) 22:19:21.00 ID:XMpnWVFK0
 ―数時間後、ホームセンター―

明石「えーっと、ハンマーに、プライヤーに、ラチェットハンドル……」

禊「結構買うんですね~…」

明石「うん、まあ請求書を鎮守府に送ればいい話だから」

禊「それにしても…」チラッ

明石「?どうかしたの?

禊「いつものセーラー服で……良かったんですか?」

明石「え?私は別に構わないけど…」

禊「袴の開口部から…その……肌が見えちゃってますけど…」

明石「ああ、私は別に気にしてないから…」

禊「その……俺もですけど……男性の目に映ると色々とマズいんで…」

明石「あ、そっか……じゃあ、次からは別の服にしようかな。気遣ってくれてありがとうね」ニコッ

禊「い、いえ!別に大したことはぁ……!」

明石「ふふっ」


 ―18時半過ぎ、執務室―

瑞理「で、どうだった?」

禊「まあ……距離は縮まった……でしょうか?」

瑞理「へぇ、やるじゃない。それじゃあ次は食事に誘うとか………まあ、今日はもう外に誘うのは無理だと思うから、食堂に誘うくらいはしないと」

禊「わ、分かりました。やってみます」


 ―十数分後、工廠―

禊「あ、明石さん!」

明石「ん?どうかしたの?何かわからない事でもあった?」

禊「あ、いえ……あの…この後一緒に食事しませんか?」

明石「…そうだね、いいよ。一緒に食べよっか」

禊「は、はい!」

899: 2015/12/15(火) 22:30:27.76 ID:XMpnWVFK0
 ―19時過ぎ、食堂―

明石「うーん、やっぱり間宮さんのご飯は、疲れた体に良く染みるねぇ~」

禊「そうですね……ああ、疲れが取れる……。そう言えば明石さんは料理とかするんですか?」

明石「私は…たまにするくらいで……禊君は?」

禊「俺はまぁ……簡単な家庭料理くらいなら…」

明石「じゃあ、今度食べさせてくれるかな?」

禊「え、別にいいですけど……じゃあ俺も、明石さんの料理が食べてみたいですね」

明石「分かった!じゃあまたいつかね!」

禊「はい!」


瑞理「………………」ニヤニヤニヤ

金剛「Hey,テートク?どうかしたのデスカ?」

瑞理「あ、金剛ちゃん…。いやね、禊君と明石ちゃんが良い感じになってるから、ね」

金剛「What?……Oh,確かに良い感じデース」

瑞理「ここだけの話……」ヒソヒソ

金剛「……ナルホド。分かりまシタ。この話は他言しない事にシマース。それにしても、テートクが人の恋路を邪魔せずむしろ応援するなんて珍しいデスネ。

   自分の艦隊の仲間だっていうノニ」

瑞理「そりゃ、あれだよ。馬に蹴られたくないからだよ」

金剛「Hm……まあ、そういう事にしマース」

金剛(まあ、その根幹にテートクのトラウマがあるのかもしれませんガ)

瑞理「ふふ。さて、禊君と明石ちゃんの雰囲気はいい感じになってきたし、そろそろ仕掛けるべきかな?」

金剛「仕掛ける?もしや、profession(プロフェッション:告白)デスカ?」

瑞理「そ。でも、そんな雰囲気にこだわって星の見える丘でするとかにやめて、いつもの場所とかでもいいと思うんだよね」

金剛「Situationは大事ですからネ」

900: 2015/12/15(火) 22:38:59.34 ID:XMpnWVFK0
 ―21時過ぎ、工廠―

明石「よいしょっと……ふぅ~終わった~…」ガシャン

禊「こっちも、何とか終了しました……」ガシャリ

明石「ありがとね。結構大変なんだよね~。皆の傷ついた艤装を運んで直してって。単調だけど面倒、的な」

禊「なんだかわかります」

明石「いやぁ~、それにしても君がいなかったらもっと時間がかかっていたと思うよ。現に君が来る前は、日付が変わるまで作業したこともあるし」

禊「…………」


明石「でも、君のおかげで作業が早く終わる事が多くなって、私の負担も軽くなったよ。本当にここに来てくれて、ありがとうね」ニコッ


禊「!!」ドキッ

明石「さーってと!作業も終わったし後は風呂に入って寝るだけね。じゃあ、今日は頑張ったお礼に一緒に風呂入っちゃおうか~、なんて―」

禊「明石さん!」

明石「ん?どうかした?」

禊「明石さん…………俺………」

明石「?」


 ―物陰―

瑞理「言っちゃうか?ここで言っちゃうのか?」

金剛「イイ感じの雰囲気デスシ、言うなら今デスネ。いつ言うの?今で―」

瑞理「それ、今となっては氏語だよね」

金剛「そ、そんなことないはずデス!……多分」


明石「どうかしたの?何か聞きたいこともであるのかな?」

禊「いえ…1つ、言いたい事が………」

明石「?」


 ―物陰―

瑞理(いっけええええええええええ!)

金剛(ガンバデエエエエエエエエエス!!)

901: 2015/12/15(火) 22:50:06.54 ID:XMpnWVFK0
禊「俺、明石さんの事が―」

明石「!」


ビーッ!!ビーッ!!


禊&明石「!?」

瑞理&金剛「!!」

アナウンス『珊瑚諸島沖に深海棲艦が出現。直ちに出撃準備を整えてください。繰り返します、珊瑚諸島沖に深海棲艦が出現しました―』

明石「……あーあ、こりゃ残業かもな~」

禊「そ、そうですね……」

明石「………それで、私に何かいう事があったの?」

禊「あ、いえ……すみません、何でもないです」

明石「…………そっか。じゃあ、今のうちにお風呂入ろうか。多分残業で寝られないと思うから」

禊「あ、はい。じゃあ、明石さんが先に入ってきてください」

明石「ありがとね。じゃ、私が出たら呼ぶから。多分私が最後だろうし」

禊「ありがとうございます!」

禊(…………今度……今度は、告白しよう)


 ―2時過ぎ、珊瑚諸島沖・Dマス(敵機動部隊本隊)―

金剛「馬の代わりに蹴られるのデース!!」ゲシッ

南方棲戦鬼「ナシテッ!?」撃沈

金剛「お前もついでに黙って倒されるのデス!!」バキィ

装甲空母姫「オベフッ!?」

陸奥「ねえ……何で金剛、今回肉弾戦に徹してるんだろ……」

長門「わからん……ここまでの道程でも金剛は拳か蹴りで敵を倒してたし…」

伊勢「なんか並々ならぬ恨みがあったんじゃないの?」

金剛(他人の恋路を邪魔する深海棲艦は……馬に代わって私が蹴ってあげるのデース!!)


【終わり】

902: 2015/12/15(火) 22:54:16.35 ID:XMpnWVFK0
今日はここまでにします。

>>802
  整備員(禊)の話、いかがでしたか?とりあえず告白は、次スレぐらいでする予定です。

  お気に召さないようでしたら申し訳ございません。(意識していませんでしたが、今回初めて斑提督が登場しませんでした)


明日はリクエストにありました、斑提督の日常について書こうと思います。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



今回の話で、瑞理提督も本当は良い人だという事を伝えたかったんです。後、明石さんは可愛い。


次回:【艦これ】総司令部の日常【その11】


引用: 【艦これ】総司令部の日常