1: 2010/10/25(月) 01:32:18.76 ID:sSwfLFGC0
翼「奇遇だね!僕はボールとトモダチなんだ!!」

3: 2010/10/25(月) 01:45:59.27 ID:n62tSp5q0

石崎「あ~れぇ~翼ぁ~。お前どこ行ってたんだよ~。全日本ジュニアユースの合宿に来てないと思ったらさぁ~」

唯  「あれ~?中学生なの~?キミって言うし、頭身が12頭身くらいあるから高校生だと・・・」

石崎「おい翼、誰だよこの子?・・・お前、アネゴがいるのに・・・」

翼 「アハッ!石崎くん!!この子、ギターとトモダチだって言うんだ!!」

森崎「・・・こ・・・こわい・・・・」

翼 「アハッ!!どうしたんだ森崎!!」

唯 「あれ?同級生…だよねぇ?石崎って子はくん付けなのに、何でこの子だけ呼び捨て…」

森崎「合宿で…若林さんにギターで顔面を何度も殴られたんだ…『ボールよりもっと硬い物でお前の顔面を鍛える!』って」

石崎「なにィ~!?カーッ、若林のやりそうなことだぜぇ…」

唯  「あれ~?何で森崎くんは若林って子をさん付けしてるのに、石崎くんは呼び捨て・・・」

けいおん! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

4: 2010/10/25(月) 01:50:00.16 ID:SPy69zKi0
翼「アハッ!!」で腹がいたい

6: 2010/10/25(月) 02:00:36.99 ID:n62tSp5q0

唯  「…とにかく、その若林くんって子ひどいよ!ギターをそんな風に使うなんて!」

石崎「その通りだけどよぉ、今は森崎の顔面を鍛えておかないとヤバいんだよ…」

翼 「アハハッ!!何せ、来週は国立競技場で、全日本Jrユースと欧州・南米合同Jrユースオールスターとの試合があるんだ!!」

森崎「だけど…若林さんはJrユースカップの後に昔の古傷をまた悪化させちゃったんだ…
    若島津はフランス戦の時の手の傷がまだ全然治ってないし…
    中西は糖尿病で入院してるし…」

石崎「だから、森崎は限界までシュナイダーやディアスやナポレオンのシュートを顔面で止める必要があるんだよ…
    俺も頑張るけど、限界があるからさぁ…」

翼  「アッハ!大丈夫!ボールはトモダチ!!怖くないよ!!何回も言ってるじゃないか!!」

唯  「トモダチでも、私がギー太で殴られたら痛いって思うよ~」



8: 2010/10/25(月) 02:18:54.42 ID:n62tSp5q0
~翌日・某サッカーグラウンド観客席~


澪 「…それで、練習グラウンドフリーパスを軽音部の人数分だけくれて練習に戻ったって言うのか?その翼って子」

唯 「そ~だよ~。楽器とトモダチな人に悪い人はいないからだってさ~」

律 「お、出てきた出てきた!うわぁ~、顔はイケメンな子が多いけど…ホントに聡と同い年くらいの子たちなのか?
   何か、遠近感というか頭身が全員おかしいぞ…」

梓 「スポーツやってる人ですから、ああなっても不思議じゃな…不思議な体型ですね…」

紬 「見て~!キーパーとの1VS1のシュート練習が始まったわ!」

日向「森崎ぃぃぃぃぃぃぃぃてめぇの上っ面を抉ってやるぜぇぇぇ!!!!!ネオタイガぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!!」

バシュウウウウウウウウン!!!!!!ズバキッ!!!!!!!!!!!!

森崎「ひばぐッッッッッッ!!!!!!」

澪「……あ……が……顔面に直撃した……鼻血……鼻血……出過ぎっ!!!」

森崎「あぐ………あぐ……」バタッ

三上「バカモン!!1発目で倒れこんでどうする!!!次!松山!」

松山「はい監督!!ここだ!!ここで決めるんだ!!!いけェ!!イーグルショットォォ!!」

ズザザザザザザッ!!ゴグッッ!!!

9: 2010/10/25(月) 02:34:55.02 ID:n62tSp5q0
~30分後~


澪「うぇぇ…うげぇええ……」

唯「澪ちゃんしっかりして!」

律「あの森崎って子…顔が腫れ上がりすぎて、どこに鼻があるのかもはや解らないぞ…」

森崎「あ…あび…あhdhrj……」

三杉「監督、森崎はどうでもいいのですが、これ以上やるとフィールドプレイヤーがオーバーワークになってしまいます」

見上「ふむ…しかし森崎の顔面はまだ鍛えなければ…」

三杉「それではこうしましょう。…おーい、若島津!」


梓「あれ…もう一人のキーパーの子が呼ばれて出てきましたね…さすがに交代なんですかね」


若島津「キエエエエエエ~~~~~ッッッッ!!!!!!」

ヒュン
バキィッッッッッッ!!!!!!!!!!

森崎 「ボベドッッッッ!!!!!」

澪   「いやぁぁぁああああああああ!!!!!スパイクであの子の顔面を踏み台にして跳んだぁぁああ!!!!」

11: 2010/10/25(月) 02:51:26.42 ID:n62tSp5q0

見上 「どうだ若島津!!手は痛くないか!?」

若島津「はい!!少しズキズキしますが大丈夫です!!監督、もし森崎がダメなら、俺が左手だけででも出ます!!」

見上「その意気は買うが、エキシビジョンマッチでお前の怪我を悪化させるわけにもいかん!!お前には将来がある!!」

日向「そうだ若島津。森崎なら来週の試合で使い潰しても一向に構わないが、お前は潰れるのは俺が絶対に許さん」

若島津「キャプテン…」

日向「どうせ森崎は全日本メンバーの誰かが将来結婚するとして、結婚式にも呼ばれないようなヤロウだ。次の大会で氏ねれば本望だろう」

紬「あらあら、あの2人…どっちが受かしら♥」

梓「すごい…全日本Jrユースが優勝した時ってニュースで毎日報道されてましたけど、その影にはこんな練習があったんですね…」


13: 2010/10/25(月) 04:39:47.05 ID:n62tSp5q0
~練習終了後~


翼「やあ!!アハハッ!来てくれてたんだね!?」

梓「あ…あのぉ…森崎くんって子は…」

翼「フフッ!森崎!?あいつなら今頃顔面に500gの荒塩を摺りこまれてる最中さ!」

澪「ひどい…もうこんなのサッカーじゃない…」

翼「サッカーをバカにするような事を言わないでくれ!!森崎はああでもしないと小学生との試合にも使えないようなキーパーなんだ!!」

律「…まぁいいや、私達その森崎くんに用があるんだ」

岬「………翼君………その女共、誰………?」

翼「岬君!?ハハッ、昨日知り合ったトモダチさ!!でも、ボールよりは大切じゃないトモダチだから!!」

岬「ふーん……練習場に入るのは別にいいけどさ…(…こいつら何気安く翼君に話しかけてるんだよ…ビXチ共が…)」

翼「ハハッ!!岬君!それじゃ合宿所までワンツーの練習だ!それっ!!ああ、森崎ならまだシャワー室にいると思うよ!」


森崎「シク…シク…」

唯「もりさきくぅ~ん!」

森崎「ヒィッ!!?」

15: 2010/10/25(月) 05:08:48.04 ID:n62tSp5q0
~練習場・ロッカールーム~


梓  「そうなんだ…森崎くん、合宿所に帰ったら今度はギターで顔面百叩きが待ってるんだ…」

澪  「森崎くん!何でそこまでされて平気なんだよ!!辞めてやればいいじゃないかこんなチーム!!」

森崎「それはそうなんですけど…僕、こうでもしないと試合なんて出られないから…
    僕はキーパーしかできないし、キーパーとしてもここまでしないと使えないですから…
    僕が大好きなサッカーと関わっていくためにはこうやって耐えるしかないんです…」

律   「…畜生…同年代の弟がいるから他人事とは思えないぜ…」

唯   「わかったよ森崎くん!りっちゃん、あずにゃん、ムギちゃん、澪ちゃん!!私達にも、森崎くんのために出来る事あるよねっ!!」

紬   「そうね、来週までに録音までするのは大変だけど……森崎くんは私たちの何百倍も大変ですものね」

梓   「私達、森崎くんのために頑張って曲作ります!」

澪   「絶対に…負けちゃダメだぞ、森崎くん!!来週の試合前日までに頑張って森崎くんのために応援歌を作る!!」

律   「もし試合に勝ったら、特別に軽音部の部室で生演奏してやるからな!森崎くんのためだけに!!」

森崎 「皆さん…(ジワッ)ありがとうございます…ありがと…う…(ポロポロ)」

澪   「そうと決まったら早速作詞作曲とレコーディング準備だ!!それじゃあね、森崎くん!!」



21: 2010/10/25(月) 05:30:02.44 ID:n62tSp5q0
~合宿所~

森崎「はぁ…若林さんとの特訓の時間、2時間も遅刻しちゃったよ…100×120で…12000回顔面ギターかぁ…」

ガチャッ

森崎「翼…」

翼「アハッ!おい森崎!若林くんカンカンだぞ!」

岬「翼君…森崎なんかと口聞いちゃダメだよ…舌が腐っちゃうよ」

翼「だけど岬君!森崎のクズ野郎が…んむっ!」

岬「あむっ、はぁっ、んちゅっ…。これで大丈夫、綺麗になったよ…」

翼「岬…君…。…アハッ、よーし、後半戦開始だ!」

岬「翼君!!」


森崎「辞めたい…僕だって辞めたいよこんな爛れたチーム…
    でも…辞められない理由がまたできちゃったんだよな…」

24: 2010/10/25(月) 05:45:23.68 ID:n62tSp5q0
~合宿所・体育館~


森崎「若林さん!ブルーシート敷き終わりました!!お願いします!!」

若林「ようし…!いいかテメェら、絶対に手を抜くんじゃねえぞ!!手加減しやがったら俺がその場でミンチにしてやるッッ!!!」

高杉・滝・来杉・伊沢「はい!若林さん!!」


グアキッ!!!


滝  「へへへ…痛ぇだろ森崎…ギブソンレスポールカスタムはよ…」

森崎 「ぐっ………次!!」

来杉 「こっ、この野郎ッ!!!」


ドスッッッ!!!


森崎 「…へ…へへ……こんなもんかよ…こんなもんかよお前らの本気は……」

伊沢 「おら天パ!出っ歯!!何やってるんだ!!俺達が手を抜いてるみたいに思われるじゃねーかッッ!!」

高杉 「なぜだ…何でこいつ、笑っていられるんだ…」

29: 2010/10/25(月) 06:05:35.73 ID:n62tSp5q0
~1時間後~


伊沢「ゼェ、ゼェ…も、もうダメです若林さん…俺達、もう腕が動きません…」

滝  「何て野郎だ…床に敷いたブルーシートがレッドシートに変わっても…まだ薄笑いを浮かべてやがる…」

若林「………森崎よ」

森崎「若林さん」


バゴォォォォオオオオオン!!!!


若林「どうでェ、フェンダープレシジョンベースの味は。重みがギターとは比べモンになんねェだろうがよ…キヒヒ…」

森崎「……ありがとう……ありがとう……」

若林「あァ”!!!?」

森崎「大…好きを…あ…り…がと…」

若林「歌ってんじゃねえええええええええええ!!!!!!!!!!!」

バキッ!!ガスッ!!ボゴッ!!ガキッ!!



30: 2010/10/25(月) 06:21:20.65 ID:n62tSp5q0
~4時間前~


澪 「あっそーだ!森崎くん…帰る前に…」

森崎「はい?」

ギュゥゥゥウ!!

森崎「なっ……!!」

律  「澪!!何やってるんだよ!!森崎くんの顔に!!」

澪  「悪いか?今まで散々スパイクの硬い刃で傷付いたんだ、たまには柔らかいもので包んであげたかったんだよ…」

紬  「あぁー、確かにこれは澪ちゃんしか出来ない芸当ね、このメンバーの中だったら」

律  「ちくしょう…私だってもうちょっと胸があればなぁ…」

唯  「い~なぁ澪ちゃん…。ねぇねぇ森崎くん、澪ちゃんの次は私にもやらせて~!」

梓  「私も…あっ、やっぱり無理でした、ごめんなさい…」


~現在~


若林「何故だ…なァおい…何でこのクソは笑っていやがんだよ…おい…」

森崎「……へッ…へへッ……」

51: 2010/10/25(月) 18:50:32.04 ID:n62tSp5q0
~翌日・練習場~

新田「行け~!!ノートラップランニング隼ボレーシュートッッッ!!!」

キンッ!

新田「なにィ!顔面に直撃したのにノーダメージだと!?」

森崎「オラ新田!終わったんなら早くどけ!!次だ!!」

早田「なめるなッ!!カミソリシュートッ!!」

カキンッ!!

早田「何やて!?お、オレのカミソリシュートのコースを読み、アゴだけで弾いたやとぉ!?」

森崎「監督!こいつらじゃもう練習になりません!!翼や日向を呼んできて下さい!!」

次藤「ぬうっ!!これならどうタイ!!立花!!跳ぶタイ!!」

政夫「森崎に調子づかせてたまるか!」

和夫「いけェ~~!!スカイラブツイン!!!」

森崎「ハッ!!」

ガキッ!バタッッ!!

次藤「なにィ!?は…鼻だけで空中の立花兄弟に競り勝ったタイ!!」

53: 2010/10/25(月) 19:11:53.41 ID:n62tSp5q0
石崎「な~んでェ、森崎のヤツ、もう俺なんかじゃ敵わないくらいの顔面ブロッカーになっちまいやがったぜ…」

沢田「ええ…それに…森崎さんの顔、腫れがひいてイケメンになってませんか…三杉さんや岬さん…もしかすると日向さん以上に…///」

日向「た…タケシ…?お前…」

観客「キャー!!森崎さん素敵~!!淳様なんてもうどうでもいいわ~~!!抱いて~~!!!」

三杉「……森崎!来い!!」

森崎「おう、何だコーチ(笑)」

三杉「…もういい…お前の今日の練習メニューは終了だ!合宿所に帰れ!!」


~ロッカールーム~


森崎「さ~て、忘れずに顔に荒塩を…」

ガチャッ

澪  「森崎くん…」

森崎「ああ、澪さん!今日も来てくれたんですね!…あれ、唯さんや律さんは…」

澪  「あ、あの…今日はみんなとじゃなくて一人で来たんだ……/////」

森崎「…澪さん?顔が赤いですけど…」

58: 2010/10/25(月) 20:15:15.45 ID:n62tSp5q0
ガチャッ!!

律  「森崎く…!!……何だよ…何で澪がこんな所にいるんだよ」

澪  「…お前こそ…今日は熱があるからって学校早退したんじゃないのか?」

律・澪「……………」

森崎「お二人とも、来てくれたのは嬉しいんですけど、僕は今日はもうメニュー消化しちゃったんで、あとは帰るだけなんですよ。
    合宿所は部外者以外立ち入り禁止だから…」

澪   「じゃ、じゃあこれ!受け取って!!顔の腫れによく効く塗り薬…」

律   「…はぁ!?お前、何私と同じ物持ってきてるんだよ…え?」

律・澪「………………」

ガチャ

梓   「あの、森さ…!!先輩達、どうしてこんな所に…!!」

60: 2010/10/25(月) 20:37:44.37 ID:n62tSp5q0
~その日の夕方・桜高・軽音部部室~


ガッシャアアアン!!!

唯「や~め~て!!律ちゃん!!落ち着いてよ!!」

澪「いたたた…何だよ!!頃す気か、ドラムセットに向かって投げ飛ばすなんて!!!」

律「…澪、お前…!あの時私が部屋に入らなかったら何するつもりだったんだよ!!森崎くんに!!」

澪「…何って、お前こそ私がいなかったらあの後何するつもりだったんだ?
  私は森崎くんが実の弟みたいでどうしても気になるから、薬を持っていっただけなんだけど。
  …お前は違うよな?え?聡がいるのにそういう感情が起こるはずないよな!!?
  ………嫌らしい………」

律「何だとテメぇ!!」

紬「澪ちゃん!律ちゃん!!どうしてそんな事でケンカするのよう!!
  みんなで森崎くんのために曲を作って録音するって昨日決めたじゃない!!」

梓「…澪先輩も律先輩も…もう誰も信用できないです…。こんな人達と一緒に曲作っても上手くいくはずないです!!」

律「梓!!お前も同罪のくせに…えっ」

ガッキイイイーーーーーン!!!

澪「…ほら…私もこのベースでお前のデコ鍛えてやるよ…。何だよ、一発目から何流血してるんだよ…?」

65: 2010/10/25(月) 21:06:17.71 ID:n62tSp5q0
~合宿所・大浴場~


森崎「ふぅ~、やっぱり大浴場の湯船はいい気持ちだぁ。…痛ッ!やっぱ荒塩を摺りこんだ後だからお湯が顔に染みるなぁ…」

ガラガラガラ

翼  「アハッ!森崎くん!今入ってるの、キミ一人かい!?」
                                             ..
森崎「翼…!?お前こそ一人か?いつも岬と一緒に入ってるのに…(森崎くん、だと…?)」

翼  「ハハッ!岬君は●×医院に行ってるから今日はまだ戻ってないんだ!!それじゃ横、失礼するよ!!」

ザパッ!

森崎「あ、ああ…(……●×医院って…肛門科じゃないかよ……それにしても翼、俺の近くに来すぎじゃないか?)」

翼  「森崎くん、だいぶ顔の腫れは消えたみたいだね、フフフッ!それに、顔付きも前と別人みたいにカッコいいや!!」

森崎「ああ、若島津の三角跳びや若林さんのベースを食らいまくったおかげで顔の骨格がズレたみたいでな」

ギュッ…

森崎「!!?…翼!!お前、どこ握って…」

翼  「どこって…ウフハッ!いつも言ってるじゃないか!!僕にとってボールはトモダチだって!!」

73: 2010/10/25(月) 21:23:54.80 ID:n62tSp5q0
森崎「やっ、やめろ翼!!お前や岬や日向はそうかもしれないが、俺にはそっちの趣味はないんだ!!」

翼  「アハハッ!誰だって始めはそうさ!僕もロベルトに教えてもらうまでは気付かなかったんだから!!(シュコッ)」

森崎「あっ…!!何をする!!そこはボールじゃないっ!!」

翼  「エヘヘッ!ボールもトモダチだけど、ゴールポストも僕のトモダチさっ!!」

森崎「たっ、頼む…やめてくれ……俺には…好きな人が…!!」



ガラララッ!!



岬  「翼…く…ん」

翼  「あれれッ!?岬君!?●×医院はもう終わったのかい!?」

岬  「……………」

森崎 「み、岬!違うんだ、ムリヤリ翼が…」


ガラガラ…ピシャッ!!!


森崎「おーーーい!岬!!!!」

77: 2010/10/25(月) 21:45:38.86 ID:n62tSp5q0
~合宿所・ロビー~

森崎「くそっ…!岬の奴、誰かに言い触らしたりマスコミに売ったりしないだろうな…
    冗談じゃない…もしさっきの事がまかり間違ってあの人に知れたら…終わりだ…!!」


次藤「よぉ森崎、どうしたタイこんな所にうずくまって」

森崎「次藤!岬は!?岬を見なかったか!?」

次藤「知らんタイ。おおかた、また翼の所にしけこんでると思うタイ」

森崎「…ん?ちょっと待て!翼と岬の性癖を…お前らみんな知ってたりするのか?」

次藤「知ってるも何も…全日本は監督を含めホ〇全員…じゃなくてほぼ全員そうじゃなかったかタイ?」

森崎「えっ!?」

次藤「ああ、お前と石崎は違うタイね。少なくともそれ以外のメンバーはみ~んなゲOかバイタイ」

森崎「と…いう事は…」

次藤「そうタイ。今までみんながお前に辛く当たってたのも、お前が仲間じゃないからタイ」

佐野「…キャプテン…何で早く部屋に来てくれないんですか…俺…俺もう我慢が…」

次藤「おお、すまんタイ!それじゃ森崎、また明日練習相手頼むタイ!さ~て、じっくり可愛がってやるタイ♪」

森崎「………もうダメだ!こんな所にいたら俺まで…!!………ちょっと外を散歩してこよう………」

80: 2010/10/25(月) 22:11:47.88 ID:n62tSp5q0
~公園~


森崎「はぁ…足の向くままに歩いてみれば…また、この公園か…。……あれ?あのベンチに座ってるのは…」

唯  「ぐすっ…ひぐっ……」

森崎「唯さん!!」

唯  「…森崎くん!?」

森崎「どうしたんですか唯さん!こんな時間にこんな所に!!風邪ひいちゃいますよ!!」

唯  「森崎くん…ごめんね…応援歌、作れそうにないよ…」

森崎「そ、そんなの気にしないで下さいよ!来週までに間に合わなくても、俺、ちゃんとゴール守ってみせますから!!その後でも…」

唯  「そうじゃないよ~…そうじゃないんだよ…もう…あの5人が集まる事、絶対になくなっちゃったから…」

森崎「…ええっ!?」

唯  「………全部コレが悪いんだよ!!!………こんなもの………!!ええいっ!!!!」

バシャアアアアアン!!!

森崎「唯さん!!?何をするんです!!あのギターはトモダチなんじゃ…どうして池なんかに!!」

唯  「私がここでギー太に頬摺りなんかしてなかったら…澪ちゃんも律ちゃんもあずにゃんも…あんな事に…ならなかった…のに…」

83: 2010/10/25(月) 22:30:28.31 ID:n62tSp5q0
森崎「…唯さん、待っててください!えいっ!!!」

唯  「森崎くん!?」

バシャアアアン!!


森崎「ぶあっくしょん!!うう…。ハードケースに入ってたから…回線系統には水は入り込んでないと思います…」

唯  「どうしてギー太のためにそこまでするの!今は10月なんだよ!!」

森崎「だ、だって…唯さんのトモダチじゃないですか…」

唯  「………!!とっ、とにかく服を乾かさないとだめだよ!」

森崎「はい、これから合宿所に戻ります…走って…」

唯  「走って、って…この公園から合宿所までどれくらいあるの?」

森崎「えーと…だいたい7kmくらいですけど…」

唯  「だめだよ~!ずぶ濡れなのにそんな距離走ったら……………うちね、この公園のすぐ近くで、今憂が修学旅行で……だから…」

森崎「えっっ」

唯  「泊まって…いってよ」

森崎「なにィ!!」

86: 2010/10/25(月) 22:54:48.39 ID:n62tSp5q0
~平沢家~


唯  「えーと…憂はどうやって洗濯機を動かしてたんだろう…」

森崎「あ、あの、唯さん…俺がやりますから」

唯  「あ…ごめんね~、私こういうの使い方がわからないんだ…って!!」


つ モッコリ


森崎「あっ…す、すいません!!」

唯  「いっ、いいよ!!それ、憂のバスタオルだから!!私のじゃないから!!中学生だもんね!若いんだもんね!!」

森崎「……(もうダメだ…終わった)」

唯  「おとーさんの服、何か1つでも残ってたらよかったんだけど、全部向こうに持っていっちゃってるから…
    それに森崎くんの方がおとーさんよりず~っと足が長くて肩幅が広いから、あっても多分着られないや~」

森崎「や、やっぱりもう身体も拭いた事だし帰ります!!服は走ってればそのうち乾きますから!!」

ガシッ!!

森崎「えっ」

唯  「やだよ…私だって、一人はさびしいよ…」

90: 2010/10/25(月) 23:32:45.67 ID:n62tSp5q0
~翌日・昼・練習所~


見上「森崎ィ!!貴様という奴は!!無断外泊とは何を考えておるんだ!!!」

森崎「そんなの、日向はしょっちゅうじゃないですか!1泊しかしてないだけ、俺の方がずっとマシですよ!!」

日向「何だと森崎ィ!!てめェ…!面白ぇ、それじゃあ今すぐここで俺と勝負してみやがれ!!!タケシの恨みも合わせて返してやるぜ!!」

森崎「…沢田の?何の事かわからないが…いいだろう、勝負は受けてやる!」



日向「食らいやがれ!!ネオタイガァァァァァァアアアアアア!!!!!」

バシュウウウウウウウン!!!

森崎「…フッ」


バスッ!!


石崎「なっ、なにィ!!?森崎が…顔面を使わずに左手だけでワンハンドキャッチぃ!!!?」

三杉「いや…違う!正確には、左手の人差し指と中指の力だけで止めているっ!!」


日向「何…だと…。ち…違う…!昨日までの森崎とは……!顔面しか取り得のなかった男が、1晩で別人になりやがった…だと…!!?」

94: 2010/10/25(月) 23:50:50.69 ID:n62tSp5q0
~軽音部部室~


唯「…えっ!?それじゃあの後、律ちゃん達すぐに仲直りしたの~!?」

律「ま~な~!ガキでもないし、『抜けがけ』しようとしたのは結局みんな一緒だしな!」

澪「ああ。だから、今後は『絶対抜けがけだけはやめよう!』って事で手を打ったんだ」

梓「ごめんなさい唯先輩…もう絶対に『抜けがけ』はしないです!せっかく築いた軽音部の絆を『抜けがけ』なんかで壊したくありませんし」


唯「えっ!!あっ!!そっ!!そ~だね!!『 抜 け が け 』なんてしちゃだめだよね!」

律「…気のせいか?今、若干間が空いたような気がしたのは…」

紬「じゃあ皆、お茶を飲み終わったらみんなで一緒に練習場へ行きましょう!」


~駅~

バタバタバタ

澪「おーい唯!急がないと電車に間に合わないぞ!!何で走らないんだ!?」

唯「ご…ごめ…ん…痛くて…走れないよ~…」

97: 2010/10/26(火) 00:12:12.60 ID:VjbCR0kt0
~練習場~

見上「くっ…このままでは他のメンバーに示しがつかん…!
    よし!!控えメンバー含め、15人がかりで森崎からゴールを割ってみせろ!!
    30分耐え切ったら森崎!貴様が全日本の新キャプテンだ!!」



翼  「たァーーーッ!!ドライブ・オーバーヘッドッッ!!!」

森崎「またかよ翼…何十発目だ?俺にその技は通用しねぇ!!」

パスッッ!!

翼  「アハ…ハ…後ろ向きの体勢からバク転して…両脚でキャッチ…!」



見上「いかん…もう25分経ってしまった…このままでは森崎がキャプテンに…」

翼  「……日向くん、耳を貸して」

日向「ん?」

翼  「……ふーっ」

日向「(ゾクゾクッ)つっ、翼!!今はそういう事はやめろ!!………夜なら話は別だが…」

翼  「アハッ!ごめんごめん!…こうなったら、あの技に賭けるしかないよ…」

101: 2010/10/26(火) 00:44:15.41 ID:VjbCR0kt0
澪「あーもう!!唯が走らないから遅れちゃっただろ!!あっ!森崎くん♥!!」

律「何だぁー!?攻撃してる選手が1、2、3…げっ、15人もいるぞ!?」

梓「また森崎くんイジメですね!全日本Jrユース、最低ですね!」

紬「あらぁ、でもフィールドプレイヤーはバテバテなのに森崎くんは息も切れてないわよ?」

唯「(森崎くん…大声で叫びたいけど、そんな事したら昨日の事みんなに聞かれちゃう…)」



森崎「来るか…」

松山「行くぞ!ラスト1本だ!!それっ!三杉!!」バスッ!!

三杉「行くぞ!日向!翼君!」バシュッ!!

森崎「同じ地点に日向と翼が走り込んでる…?ドライブタイガーツインか…!これは顔面を使わざるを得ないか…」

日向「よし!ドライブタイガーの軌道上に森崎が倒れ込んできたぞ!翼!」

翼  「今だ!次藤くん!!」ボゥン…

森崎「…パス!?しまったっ…!?」

次藤「ターーーーーーーーーイ!!!」ザシュシュシュシュ!!!

見上「よし!次藤のスライディングシュート!!これは決まったッッ!!」

104: 2010/10/26(火) 01:25:09.14 ID:VjbCR0kt0
森崎「くッ…!!」ダシュッ!!!

石崎「げえっ!!右腕を軸足代わりにして強引に次藤の方に跳びやがった!!!」

新田「だけど遅い!!あれじゃボールにわずかに届かないぜ!!この勝負もらったッッ!!」


唯  「キ ~ ミ が いな い と ~  何 も ~ で き な ~ い よ~ !!!!!」


森崎「!!!!?…来ているのか!?唯さん!!!」

日向「な…何だこのバカでけェ女の歌声は!!?女の声なんて…寒気がするぜっ!!」

森崎「……たぁッッッ!!!!!!」

次藤「ターーーイッ!?」

ボグォッッッ!!!!!!!!!

石崎「な…左手で地面を蹴って加速を付けて…ボールをヘッドでサイドに弾き出した…」

松山「し…しかも次藤のパワースライディングを…顔面で受け止めやがったッッッ!!」

105: 2010/10/26(火) 01:35:23.21 ID:VjbCR0kt0
見上「仕方ない…男の約束だ!今、この時点をもって新キャプテンは森崎だ!!」


翼  「……森崎くん!!」

森崎「翼…」

翼  「ハハッ!森崎くんがまさか新キャプテンになるとは思わなかったよ!ほらコレ!!」


梓  「あれっ…?あの人、腕章みたいなものを森崎くんに手渡しましたね?」

紬  「あっ!あれ、キャプテンマークよ!!という事は…森崎くん、キャプテンになっちゃった!!」

律  「すっげー…すげーよ森崎くん!!ウチのバカ弟とは大違いだ!!」

澪  「ああ!…それはともかく唯、何で急にあんなでっかい声で歌い出したんだ!?文化祭の時の2,5倍は声が出てたぞ…」

唯  「………あうぅ」バタッ

紬  「ゆ…唯ちゃん!!?急にあんな大声出すから!!!」

唯  「ん~…そうじゃなくても今日は血が足りないの忘れてたよ~…」

109: 2010/10/26(火) 02:08:02.83 ID:VjbCR0kt0
~ロッカールーム~


若林「ん?お前らもう戻ってきたのか、俺はちょうど病院の検査を受けた帰りで…」

伊沢「おう若林、このパンツ洗っとけ」
来杉「このパンツもだ」
滝  「俺は上のパンツと一緒にブリーフもだ」ブラン
高杉「おい若林、シャワー浴びるから背中流せ」

若林「てっ、てめえら!!?何を…」

高杉「おらあッッ!!」ガンッ!!

若林「ぐうッ!!!た、高杉、てめぇ…痛めてる方の脚を……」

森崎「おう若林、脚の具合はどうだ?」

伊沢・来杉・滝・高杉「チューーーース!!お疲れさんです、森崎さん!!」

若林「……!!?な…何の冗談だ!?何故てめェがキャプテンマークを!!???」


新田「森崎キャプテン!!ロッカールームの外に女子高生4人が来てますよ!!例の!!」

森崎「4人…4人だって?」

112: 2010/10/26(火) 02:28:49.33 ID:VjbCR0kt0
~廊下~


森崎「あっ、どうも皆さん…」

澪  「キャーーー♥!!森崎くん来た!本物!!腫れがなくなってイケメンの20乗くらいになってるぅ~~~!!!」

紬  「み、澪ちゃん…昨日会ったんでしょ…キャラ変わってるよ…」

律  「あ…あの…も、も、森崎くん、あの…////」

森崎「あれ?………唯さんは…?」

紬  「あのね、さっき出した大声が相当身体に応えたらしくて…タクシーで帰っちゃった」

森崎「それと…梓さん、2年生でしたよね…?修学旅行は行かなかったんですか?」

梓  「あっ、私は明日出発なの!うちの学校、私達の代の2年生からクラスが半分ずつの人数に分かれて第1団第2団と出発する事に…」

澪  「あれ…?修学旅行の事なんて話したっけ?何で森崎くん、ウチの高校の2年生の修学旅行の日程を…」

森崎「えっ!?い、いや、高校2年生ならそろそろ修学旅行のシーズンかなぁ、って…」

梓  「でも、試合の日には帰ってきてるから絶対応援に行くよ!!」



森崎「(キャプテンになったから…今日は流石に合宿所抜けて会いには行けないな…せめて電話番号聞いておけばよかった…)」

114: 2010/10/26(火) 02:55:02.97 ID:VjbCR0kt0
~翌日・軽音部部室~


澪「ふあ~あ…昨日夜遅くまで練習してたから寝不足だよ…。でも!森崎くんの応援に行かないわけにはいかないな!」

律「おう!今日から梓はいないけど、4人で頑張って応援するぞー!!」

紬「あら?唯ちゃん、仕度しないの?」

唯「うん…受験勉強しないといけないし、澪ちゃん達が帰ってきてから練習もしないといけないし、だし…
  それに、毎日行っても森崎くんに迷惑だよ~」

澪「…まぁ、確かに唯は受験勉強しておかないとな。…本当は律もそうなんだけど…」

律「まーいいや。『行かない』ってのは抜けがけじゃないし、それじゃ3人で5人分の応援するぞー!!」

紬「じゃあ、練習が終わったらすぐ帰って練習ね!?じゃあ、行ってくるね!」ガラッ ピシャン!

唯「はぁ…昨日は咄嗟の事だったから憂のために作った曲歌っちゃったよ…。ちゃんと森崎くんの為の曲書かないと、だよ~…
  よーし、ギー太をアンプに繋いで、っと…」


~駅~


澪「しかし…いくら受験勉強があるって言ってもなぁ…。唯、森崎くんにあんまり興味ないのかなぁ」

律「…ライバルが減って嬉しいと思ってるんだろ!」

117: 2010/10/26(火) 03:36:58.49 ID:VjbCR0kt0
~1週間後(試合前日)・国立競技場前~


サポーターA「おい見ろ!欧州・南米Jrユースオールスターチームのバスだ!!会場の下見に来たんだ!!」

サポーターB「うわ、シュナイダーは勿論、ピエール、ナポレオン、ミューラー、カルツ、ヘルナンデス…ビクトリーノに南米版来杉もいるぜ!」


ピエール  「…聞いたか、シュナイダー。明日の試合、ツバサは出る事には出るが、どうやら今回はキャプテンじゃないらしい」

シュナイダー「何だと…では誰がキャプテンなんだ!?ワカバヤシか!?」

カルツ    「ゲンさんは脚をまた痛めたと聞いたけどな…」

シェスター  「いや、どうやらユウゾウ・モリサキというキーパーらしい…」

ナポレオン 「モリサキ…?そんな奴、Jrユース大会の時にいたっけ…?ウチとやった時のカラテを使うキーパーはワカシマヅだったよな…」

ミューラー  「チッ…ワカバヤシがいないんじゃ張り合いがねぇぜ…どうせザルキーパーに決まってるだろ」

南米版来杉「ツバサも重要だが、それよりも今日はアキバの方がもっと重要だ。時間が許すならナカノにも行かなきゃ…」

ビクトリーノ「ああ、日本ではもう終わったらしいが南米で今絶賛放映中のAB!のグッズの入手が重要だ。天使ちゃんはマジ天使だ」

122: 2010/10/26(火) 04:05:07.68 ID:VjbCR0kt0
~秋葉原~


パスカル「おいディアス!!分かったぞ、明日の開会セレモニーで日本の国歌を歌う歌手が!聞いて驚くな、何とあのナナ・ミズキだぜ!!」

ディアス 「何だって!畜生、全日本め!主催国だからって汚い事をしやがって!!」

ビクトリーノ「全くだ!!これでは俺達はテンションを試合開始に使い果たしてしまうじゃないか!!」

ナポレオン「ケッ、ナナ・ミズキなんて俺達よりも倍くらい年上のババアじゃねえか。アーヤはどうしたんだ」

ヘルナンデス「デコビXチwwwwwwwww」

ピエール  「おいお前ら、ユカリンを忘れるなんて…」



シェスター「…シュナイダー、どうやら明日は、ラテン系の選手には期待できそうにない…」

ミューラー「フン!俺とドイツJrユースの4人、あとはあの秘密兵器がいれば充分よ!!」

シュナイダー「(……さすがラテン系、情弱が多い…。それよりも、トウホウシリーズ2作目のフウマロクはどこの店で売ってるんだ…)」


124: 2010/10/26(火) 04:10:45.51 ID:VjbCR0kt0
続きは夕方6時ころ、早ければ5時台です

145: 2010/10/26(火) 19:33:50.93 ID:VjbCR0kt0
~合宿所・宿泊棟廊下~

森崎「今日はオフ日…明日の試合に備えて、休息を取らなければならないというのに…」


日向「ぬおおーーーッッ!!タケシ!!これでもまだ森崎がいいかぁ!タイガー!!タイガァァァァアア!!!」
沢田「アッ!!すいません日向さん!!テクとパワーは日向さんがいいですぅ!!アッーーー!!!!」

政夫「イクぞ和夫!!スカイラブインサート!!たぁッッ!!」バシュッ!!ズププッッ!!
和夫「アアッ!!ヤッタぜ!!にいちゃん!!」

早田「どうや!!ワシのカミソリは2枚刃や言うたやろが!!」
見上「ま…待たんか早田!痔主のワシにそれは!!アッー!!肛門がレッドカード!!」


森崎「…せめて、廊下に響かないくらいに楽しんでくれよ…じゃあ俺も、今日こそ唯さんの家に…」

石崎「おっ!!森崎!!お前もこれから出かけるのか!?」

森崎「石崎…お前も、って…」

石崎「あぁ、こんなホ〇だらけの棟にいたら気がおかしくなるぜ…だからよ、女の子のところにな」

森崎「なにィ!?石崎、お前が女の子の所にだと!?」

石崎「ああ、一週間前に公園で会った女子高生がいただろ?ほら、翼がフリーパスあげた人。その人に家に呼ばれてな」

森崎「!!!!!!!????」

147: 2010/10/26(火) 20:09:36.96 ID:VjbCR0kt0
~秋葉原~

トボトボ
森崎「何でだ…何でだ唯さん…どうしてよりによって石崎なんかを………ん?」



シュナイダー「ドウシテダ!ドウシテフウジンロクヲ売ッテクレナイ!オレガガイジンダカラカ!!」ガシッ!!

店員     「た…たまたま在庫が切れただけですって…く…苦しい…!!」

シェスター  「よ、よせシュナイダー!!ドイツに帰ってからネットオークションでいくらでも…!!」

カルツ    「ムダだ…バイエルンの寮はネットは一切禁止なんだ…。他人に頼むとシュナイダー家の誇りに関わるしな…」

森崎     「よせ!シュナイダー!!もしよかったらウチの寮に来い!!確か新田が東方厨だったはずだ!それを売るよう頼んでみる!」

シュナイダー「ナニィ!!!カ…神ガイタ!!」


~寮~

森崎     「すまん…新田は同人誌しか持っていなかった…」

シュナイダー「何ダト!!キサマ!ヌカ喜ビサセヤガッテ!!明日ノ試合デ覚エテイロ!!」

森崎     「何て恐ろしい形相だ…しまった…シュナイダーをJrユース大会の時以上に本気にさせてしまった…
         今の俺の精神状態で…このシュナイダーを止められるだろうか…」

150: 2010/10/26(火) 20:35:19.88 ID:VjbCR0kt0
~翌日・国立競技場・欧州南米合同チーム控室~


シュナイダー   「いいかみんな!我々はこの日本という国を断じて許すわけにはいかない!
            奴らは差別主義者だ!俺がガイジンだという理由だけでフウマロクもフウジンロクも売ってくれなかった!!
            最低でも3点以上の差をつけて勝つんだ!!」

ディアス      「シュナイダーの奴、やけに気合が入ってるなぁ…」

パスカル      「ああ、バイエルンに入団した時の契約金を使ってアイマス・ボーカロイド関連商品は全て揃えたようだがな
            東方だけコンプできなかったのがよっぽど悔しかったんだろう」

ナポレオン     「おい、そんな事よりも…ここに入る前にどえらい情報を入手したぜ!驚くなよ、あのな…」ヒソヒソ

ラテン系選手一同「な…なにィ!!!!」


~全日本控室~

見上「よし、みんなきけ。今日の試合、注意するのはドイツ人選手だけでいいぞ。他は一切ノーマークで構わん」

石崎「何だってェ!?いくら森崎が覚醒してるって言っても、ナポレオンもディアスもノーマークでいいのかよ!?」

森崎「………(畜生…石崎め…昨日はどんな事をして楽しんだっていうんだッッ…くそッッッ……」

見上「ああ、構わん!罠はもう仕掛けてある…ククク…」

152: 2010/10/26(火) 21:01:32.77 ID:VjbCR0kt0
~グラウンド~

実況   「さて、水木一郎さんによるガッツ溢れる国歌斉唱を終え、いよいよキックオフの瞬間が訪れようとしています!!」


ピエール「くそっ!!確かにテンションは上がったがミズキ違いじゃないか!!パスカルは昨日何を聞いてたんだ!!」

シェスター「よ、良かったじゃないか…これで試合に思う存分集中できるだろ?頼むぜおい…」

ナポレオン「いや、まだだ!それよりももっと大事な用ができた!!!」

ピイイイッー!!!!

実況   「さぁ始まりました!日本ボール!!………おや!?試合開始と同時に欧州・南米の選手達が左右のタッチラインに分かれた!
       中央に残ったのはドイツ人選手3名だけだーーーっ!!これは何かの作戦でしょうか!!?」


ディアス  「おい、いたか!!?パスカル!!!」

パスカル  「いや、見つからん!!」

ビクトリーノ「気をつけろ!!フクエンだけ他の声優たちと離れた席に座ってる可能性が大だぞ!!!」


見上    「ククク…『ストパンの声優陣が観戦に来てるぞ』作戦に見事にハマってくれたようだな…」

ナポレオン 「声優サーーン!!イタラ手ヲ振ッテクダサーイ!!パンツジャナイカラ恥ズカシクアリマセンヨー!!」

ピエール  「アミッケサーーーン!!返事シテクダサーイ!!ワタシ、アナタヲ許シマース!!!」

157: 2010/10/26(火) 21:37:36.44 ID:VjbCR0kt0
バスッッ!!

実況   「おおーーーっと!!シェスターくん、和夫くんのパスをカット!!一気に中央突破に出た!!」

シェスター「実質的に4VS11の戦いだが…俺達ドイツ代表だけで何とか凌いでみせるッッ!!」


~観客席~


澪  「あーもう!!何であんなにガラッガラの守りなのに取られちゃうんだよ!!」

律  「サイドラインうろつき回ってる向こうの選手は問題外だけど…何か、全日本の選手も動き微妙じゃね?」

梓  「練習の時の半分くらいの早さですよね…石崎くんって人だけはいつも通りの早さですけど…」

紬  「きっと練習しすぎで疲れが残っちゃったのよぅ…昨日はオフだったはずなのに、1日じゃ回復しなかったのね…」

唯  「森崎くん…」


実況     「ボールはシェスター君からカルツ君へ!!そして・・・・!!」

カルツ    「シュナイダー!!そら!!フウマロクとフウジンロクの恨み、今こそ晴らせ!!!」バスッ!!

シュナイダー「このゴール…チルノに捧げる!!食らえ!!パーフェクトフリーズネオファイヤー!!」ドゴオッ!!

シェスター  「あ、熱いのか寒いのかよくわからんシュートだが…いつものネオファイヤーの倍以上の強烈さだ!!」

森崎     「来たか…!!」

160: 2010/10/26(火) 21:56:18.78 ID:VjbCR0kt0
森崎 「たぁッ!!」バシュッ!!

ドガガッッ!!

実況 「おーーっと!!!森崎くん、横っ飛び一閃、顔面ブローーーック!!しかしボールは…勢いは氏につつも森崎くんの後方へ零れた!」

森崎 「しまっ……!!」

石崎 「おりゃッッッ!!!」バンッ!!!

実況 「い、いや!!石崎くん、間一髪戻ってきていたーーーっ!!そして…森崎くんに続き、ダブル顔面ブロックだぁーーーッ!!
     ボールはラインを割って外へ!!欧州・南米チームのコーナーキックだ!!」

石崎 「ヘヘッ…助かった~」

森崎 「石崎…余計なマネを…ッッ!」

石崎 「何だよォ、せっかくフォローしたのによぉ…もしかして昨日の事怒ってるのかよ?」

森崎 「ばっ、バカ言え!!何でお前が女の子の所に行ったのを俺が…!!」

石崎 「あーわかったわかった…ま、あとでお前に渡すもんがあるからよ!ハーフタイムの時にでも渡すわ!」

森崎 「…渡すもの、だって…!?」


カルツ   「惜しかったなシュナイダー、ゲンさん相手だったら今のシュート確実に決まってただろうに、あのモリサキとかいうキーパー…」

シュナイダー「くそッ…!!次は…『そーなのかーネオファイヤー』で決める…!!」

165: 2010/10/26(火) 22:19:20.91 ID:VjbCR0kt0
~観客席~


澪「やったーーーー!!さっすが森崎きゅん!!2日完徹で応援歌をレコーディングした甲斐があった!!!」

梓「ちゃんと受け取って聞いてくれたのかな…渡すのは唯先輩の役目でしたよね?ちゃんと渡したんですか?」

唯「うん!昨日、今顔面ブロックした丸坊主の子に渡したから大丈夫さ!!わざわざ家に取りに来させて悪かったけどね!!」

律「なっ……(カァァ)本人に直接渡せよ!!!もし聴かれたらどーすんだ!!めちゃくちゃ恥ずかしいメッセージも吹き込んだのに!」

唯「だって~…なんか恥ずかしかったし~…///」

紬「あら?サイドラインをうろついてた選手達が一斉に各ポジションに戻っていくわよ…?」


ディアス「畜生!!どこまで汚ぇんだ全日本!!アモロからこの情報がデマだって聞かされなかったら試合中ずっと探してた所だったぜ!」

パスカル「さすが金とコネの力だけでフランスJrユース代表の正ゴールキーパーの座を掴んだ男…情報力がパねぇぜ!!」

ビクトリーノ「ん!?ど、どうしたナポレオン…。情報がデマだったのがそんなに悔しかったのか!?」

ナポレオン「フッ……。俺は…俺はこの試合はもうダメだ…。笑ってくれよ、この哀れなHLLをよ……」

ピエール 「ストパンの声優は見つけられなかったが…アゴの長いマフィア風の中年男と観戦に来ていたアーヤは見つけてしまったらしい…」

169: 2010/10/26(火) 22:44:33.05 ID:VjbCR0kt0
実況   「さぁ欧州南米チームのコーナーキック!蹴るのはフランスのピエール君!!」

ピエール「行くぞ!!スライダーシュートッッ!!!」バシィッッ!!

森崎   「今更そんなシュートが通用するかァッッ!!」バシッッ!!

実況   「おーっと!これは森崎くんがファインセーブ!!そしてすかさず味方へスローーーーーっ!!!」

森崎   「それっ!!岬ッッ!!!」ブンッッッ!!

岬    「………ククク………」バシィーーーーッ!!

パシュン!ピィイーーーー!!!

森崎   「な……………」


実況   「な……何という事だァーーーッ!!岬くん、森崎くんから通ったパスを何とダイレクトで自陣ゴールへシュート!
       これには森崎くん、予期せぬ出来事ゆえに全く反応できず!!最悪の1点が決まってしまったァーーーー!!!」


石崎   「みっ…岬ィーーーーーー!!何やってるんだよお前ぇ~~~~~~!!!!!」

岬     「クククク…森崎が出てる試合なんかで…勝ってたまるかよ…」

翼     「アハッ!岬くんったら、可愛~い!!」

171: 2010/10/26(火) 23:08:41.11 ID:VjbCR0kt0
梓 「な…何なんですかあの子…目付きが異常ですよ…確実に病んでますよ…かわいい顔してるのに…」

澪 「あの美シOタめ~!!森崎きゅん、明らかにショック受けてるじゃないか~~~!!!」

律 「…イ工口ーみたいだな今の行為は…一発レッドでもおかしくないのに…。それに、監督もすぐに選手交代に動いてるし…」


実況「さぁ、大失態を犯した岬くんに替えて、全日本ベンチはMFの沢田くんを投入!!
    キックオフと同時に猛然とゴールへ向かう全日本!!試合開始直後と違って、動きに精彩が戻りつつあります!!!」


日向「タケシ!!取られた点は取り返すしかねぇ!!行くぞ!!」バスッッ!

沢田「はい!!日向さん♥」バシュッ!!

実況「おおーーっと!日向くんと沢田くん、疾風怒濤の勢いで敵陣にワンツーで切り込んで行く!!これが東邦コンビかァーーー!!」

シュナイダー「トウホウ…コンビ…だと…俺の知らないコンテンツがこんな所に…?」

シェスター  「ま、待てシュナイダー!!あれは某プロジェクトとは一切関係ない!!!」


ミューラー 「来いヒュウガ!!あれから俺は弱点の股間を克服した!!もうお前らに抜かれる氏角はどこにもねぇ!!」

日向    「くッ…確かにスキが前回以上に無くなっている…だがこの位置で撃たねぇワケにはいかねぇ!!食らえ!!」バシュゥウーー!

172: 2010/10/26(火) 23:32:36.99 ID:VjbCR0kt0
バリリリッ!!ガゴオオオオオン!!!!!メリッ

ピィィィイイイ!!!


ミューラー「何だ……何だ、今のシュートは……Jrユース時の倍以上の速さと威力じゃねえか…いつの間にあんなシュートを…」

実況   「き……決まったァーーーーッ!!日向君のネオタイガーショット!!!ネットを突き破り、後ろのカメラ席のカメラマンの肉を抉り、
       そして壁にめり込んだァーーーーーーッッッ!!!」

日向   「そうか…そう言えば俺、練習中はずっと30kgの鉄球でシュート練習してたんだっけ…森崎のヤロウの顔を潰すために…
       …自分でも気付かないうちに威力が増すわけだ…」


翼     「キャハッ!!ナイスゴール日向くん!!キミにボールを集めておけばこの試合楽勝さ!!」

日向   「翼、お前…俺自身でも気付かなかった俺の成長に気付いてだのか…だから、岬が自殺点しても全く動揺せずに…」



澪     「やったーーーー!!あと1点!あと1点取って、森崎きゅんがいつも通りにやっていけば勝てるよ!!」

唯     「…なんか胸騒ぎがするよぉ~…森崎くん…」


シュナイダー「くっ…これは…後半は腑抜けたナポレオンに代わって奴を投入するしかなくなったな…」

シェスター  「ああ…あいつはいずれ俺達の強力な敵になるだろうが、今は幸いな事に味方側だ…」

178: 2010/10/27(水) 00:00:38.28 ID:5Gv4heV10
ピィィーーーー

実況「ここで前半終了のホイッスル!!!1-1の同点のまま、両者譲らず!!後半に期待です!!」


~全日本控室~


石崎「ほら、このCD!!確かに渡したからな!おっと、言っておくけど俺は封を開けてないからな!それぐらいのモラルは持ってるぜ!!
    本当は試合開始前に渡せばよかったんだろうけど、『できるだけ、遅めに渡してね』って頼まれたもんだからよ」

森崎「石崎…すまん、俺はお前の事を…」

石崎「へへッ、やめろよ!!…唯さんだっけ?この試合終わったら南葛市に帰るけど、その前にお礼しに行ってこいよ!!俺の分もな!」

森崎「これが唯さんの曲のCD…ハーフタイム中だから1コーラスしか聴けないかな…」カチャッ ウィーン

森崎「……あれ、曲が2つ入ってる?……これは……」


~欧州・南米チーム控室~

シュナイダー「待たせたな…後半、お前にあのモリサキの破壊を頼みたい…」

レヴィン   「ああ…しかしまだ開発途中で実戦で使った事のないシュートだが…盟友の頼みとあらば断れないな。恋人も見に来てるが…
         それはそうとシュナイダー、ミクとレンで作ってみた曲があるからあとで聴いてみてくれ」

シェスター  「スウェーデンのステファン・レヴィン…。まだ無名だが、恐ろしい奴だ…。何より、シュナイダーにニコドーを伝授した男…」

181: 2010/10/27(水) 00:30:12.12 ID:5Gv4heV10
実況  「それでは後半のキックオフです!!ボールは欧州南米チームボール!!…おや?
      ナポレオンくんに替わり、後半からステファン・レヴィンくんがピッチに上がっています!」

次藤   「だ…誰タイ?あの前髪男は…」

ピエール「それッ!レヴィン!!!」

レヴィン 「…モリサキとか言ったな…よく見ておけ…これがレヴィンシュートだッッ!!!」ボゥン…ズギャアアアアン!!

実況   「おおーーっと!一度ボールを蹴り上げて回転を加え、それをシュートしたァ!ボールには凄まじい回転がかかっているぞ!!」


若林   「あー、こりゃ森崎さんダメっスね。あのシュート完全に対人破壊用ですよ。ワンハンドキャッチしたら、腕ボロボロにされるッスよ」

高杉   「ん!?何やってんだ若林!!さっさとファイブミニ買ってこい!!」

若林   「へ、ヘイ!!すいやせん高杉さん!!!」


ピトッ

実況  「な・・・森崎くん、人差し指1本で止めたぁーーーーーーー!!!」

森崎  「なるほど…ネズミくらいなら殺せそうなシュートだな…あと、超低レベルのキーパーの腕くらいなら破壊できるかな…」


~自販機コーナー~

若林「ヘックション!!あ、ペプシの新しい味出てる…でも余計なもん買ったら伊沢さんに殴られるしなぁ…」

185: 2010/10/27(水) 00:49:14.17 ID:5Gv4heV10
澪「な…何か森崎きゅん、後半になってから神の域に近付いてないか…あのシュート、素人の目で見ても指1本で止められるシュートじゃ…」

律「ああ…ちょっと怖くなってきた…いや、応援する気持ちは変わらないけど…もう応援しなくても負けるはずがないっていうか…」

梓「も…もともとこれだけ凄い人だったんですよ、森崎くんは!!だから嫉妬したチームメイトにイジメを受けてたんですよ!!」

唯「………(もう流石に聴いたはずだよねぇ~…あのCD…あぁ~…///)」



レヴィン「や…奴はバケモノだ…今のは、間違いなく今までで最高の出来のレヴィンシュートだったはず……」

カルツ 「何だ、シェスター達が大騒ぎしてた割には大した事ないな、こいつ…」


森崎  「そぉらッ!!」バシュウウウン!!!

バリリリリッ!!

ピ…ピィイイイイ!!

実況  「な…なんと…ゴーーーーール!!も…森崎くんが自陣ペナルティエリアから放ったキックがそのまま欧州南米チームのゴールに!
      ミューラーくん、一歩も動けずッ!!!!!!!!」

ミューラー「か…帰りてェ…あんなの無理だろ…」

森崎   「お…おや!?し…しまった…!つい浮かれて、ボールを浮かし損なった…」

190: 2010/10/27(水) 01:10:01.24 ID:5Gv4heV10
シェスター「お、おい、大丈夫かミューラー…」

ミューラー「い…いやだ…俺…もう嫌だ…(ガチガチガチガチ…)」

実況   「おや?キックオフが始まりません?審判が時計を止めてミューラーくんに話しかけていますが…」


ヘルナンデス「おーい、そのデカブツはもう駄目だ!!心が折れてるぜ!!勝ちたかったら俺を出すんだな!!」

シュナイダー 「ジノ・ヘルナンデス…貴様、どこへ行っていた!朝から姿を見せないと思ったら!!」

ヘルナンデス 「おいおい、イタリア人のする事くらい把握しとけよナチ公…。」

パスカル   「お、おい!!!!!!!ベンチ裏の観客席を見ろ!!!!」


女A     「ジノ~♥」
ビクトリーノ「この声は!!!!天使ちゃ・・・・・・・ん・・・・・・・?カナ・ハ●ザワじゃないかァーーーーーーー!!!!!」

女B     「てっ、点取られたら許さないんだからねっ!!」
ディアス  「ク…ク■ュウウウウウウウウ!!!!」

女C     「あっ、あのっ、頑張って下さい…」
ピエール  「Nooooooon!!!!何でこんな所にマミコ・ノ▲が!!」

ヘルナンデス「あのモリサキというキーパー…色を知って急激に強くなったと見た…なら俺も条件はほぼ同じ!!!」

193: 2010/10/27(水) 01:39:37.82 ID:5Gv4heV10
実況「おおっと!?ミューラーくん、試合続行不可能らしく、イタリアのジノ・ヘルナンデスくんと交代のようです…
    ボールが当たったようには見えませんでしたが…?そしてヘルナンデス君以外のメンバーが円陣を組み始めましたが…」


ディアス  「もう…これは試合じゃねぇ…頃し合いだ…」

ビクトリーノ「あのイタ公だけは生かして帰すワケにはいかねぇ…もう全日本やツバサなんてどうでもいい…」

ピエール  「…ミサキもきっと同じ気持ちだったんだろう…だから俺達はミサキと同じ事をする…!!!」

カルツ    「お、おい…考え直せ…親善試合とはいえだな、そんな真似していいワケ…」


ヘルナンデス「おーい、何してるんだ~?あ、そ~そ~、カルツだっけ?お前がバス移動中ずっとやってたゲームあったよな?
         ラブ何とか…って奴。その中のキャラの…ネ●だっけ?その中の人も食ったぞ~!いい歳したオバサンだったが…」

カルツ   「Peッ!!!!!!」グサッッ!!

シェスター 「カルツが楊枝を吐き捨てて…楊枝が地面に突き刺さった…!!」


実況    「長い休止の後、ようやく試合再開です!!………おや!!!?これはどうした事かッッ!!?
        シェスターくん、シュナイダーくん、レヴィンくんを除いた欧州南米チームがボールを自陣へと運んでいくッッ!!!」


澪      「……何かもう無茶苦茶だなこの試合……」

律      「き…きっと森崎くんに恐れをなして、代わりに自分とこのキーパーを攻めてるんだろ…たぶん…」

200: 2010/10/27(水) 02:14:24.39 ID:5Gv4heV10
ディアス  「いけェ~~~~!!!」ダシュッ!
実況    「自陣ゴールに向かってディアスくん、ドライブシュートだ!!凄い回転だが、落下地点が明らかにゴールより遠いぞ!?」
パスカル  「ハッッッ!!!」バシュッ!!
実況    「おおっと!!ペナルティエリア外に落ちかけたボールをビクトリーノくんがオーバーヘッドで撃ち直した!威力が倍化したァ!!」
ピエール  「フッッッ!!!」ドシュッ!!!
実況    「今度はピエールくんが地面に落ちかけたそのボールをスライダーシュートォ!!!威力は最初のシュートの4倍だぁ!!」
カルツ   「どうじゃアッッッ!!!」ゴシュッッ!!!!
実況    「そこに走りこんだカルツくんが後追いでシュートォッ!!威力は約8倍、しかしコースが変わってゴールと反対方向だぞ!?」
ビクトリーノ「これでどうだァ!!!!」ビシュッッッ!!!!!
実況    「おーっと!!待ち構えていたビクトリーノくん、この8倍シュートをゴールに向かいカウンターで撃ち返したァ!16倍ィ!!!」

肖俊光      「こ…これだァ!!」
中国ユース選手「ど…どうしたんだ肖…!?」

ヘルナンデス 「ザコが」

バゴォオオオンッ!!!

実況    「な…なんとぉーーーーーー!!!ヘルナンデスくん、16倍シュートを黄金の右腕で弾き飛ばしたァ!!!!32倍ィ!!!」

カルツ   「グゲッ!!!」バゴッ!!!
パスカル  「ゴボッ!!!」バギッ!!!!
ピエール  「ヒグッ!!!!」ヴォグゥオッ!!!
ディアス  「ウペッッッ!!!」ガキュッッ!!!
ビクトリーノ「ヌバッッッ!!!」バガァァァァン!!!

実況    「しゅ…シュートに行った5人の顔面をピンボールのようにボールが当たったァーーー!!!」

ヘルナンデス「ヘヘへッ…今の俺なら、ホクトシンケンだってカメハメハだって撥ね返せるぜ……」

204: 2010/10/27(水) 02:37:09.31 ID:5Gv4heV10
実況「そして大きく浮き上がったこぼれ球を…おおーーっと、翼くんがトラップーーーー!!!全日本、反撃…、いや、追撃開始かァ!!?」

翼  「よし、みんな、聞いてくれ!!!確かにヘルナンデスは強い…!でも!ゴールを奪えないキーパーなんている筈がないんだァ!!」

新田 「翼さん!!」

次藤 「翼!!!」

翼   「そうだ!!今から、しなければならないことをするッ!!!」

石崎  「そうこなくっちゃだぜェ!!翼ァ!!!」

翼   「……ていッッッ!!!」バシュウーーーン!!!

日向  「よし翼!ちょっと強すぎるがナイスパスだ!!それッ!!!タケシッ!!!」ボン!!

沢田  「はい!!えいっ!!松山さんッッ!!!」ポン

松山  「よーし…!!次藤!!!」チョンッ

実況  「おーっと…!?ボールをどんどん自陣の奥へとパスしていく…!?こっ…これはッッ!!?」


澪   「これって………もしかして、アレ…?」

律   「だろうな……だって点数リードしてるんだし…」

梓   「…『トリカゴ』って奴ですか…………」

翼   「ヘイヘイパース!パース!アハハッッ!!!」

209: 2010/10/27(水) 02:59:19.03 ID:5Gv4heV10
ピィイイイーーーー!!!!


実況   「やっ…やりました全日本Jrユース…後半5分からの自陣での…精巧なパス回しで…前半の2点を守り抜きました…」

翼    「やったァァーーーーーーー!!!勝った!!!勝ったぞォーーーー!!!!!アハハハッッ!!!!」

日向   「やったな翼ァ!!俺達の…俺達の勝利だ!!!!」

松山   「みんなァ!!!監督とキャプテンの森崎を胴上げだァ!!!!」

森崎   「い…いや…いいよ…。お…俺、お世話になった人に挨拶してこないといけないからッッ…」ダッ!!!

実況   「喜んでおります全日本Jrユースのメンバー…何故喜べるのでしょうか…い、いえ、失礼致しました…」



翼     「…シュナイダー!いい試合だったね!今度はユースで勝負だ!!!」スッ…

パァン!!!

シュナイダー「誰がお前などと握手などするか…貴様らなど、絶対にサッカー選手として認めん…!!」

翼      「アハハっ!!スペイン語かポルトガル語じゃないとわからないよ!!!でも、嫌われちゃったみたいだッ!!アハハハッ!!」

211: 2010/10/27(水) 03:23:55.48 ID:5Gv4heV10
~観客席~


サポーターA「ふぁああ…あーすっかり寝てた!マジ30分くらい寝てた!!俺寝た後、面白くなった?終わった直後なのにガラガラだけど…」

サポーターB「いや…。俺、もう二度と日本人のサッカー見ねぇわ…こんなの応援してたら焼豚にバカにされても反論できねぇもん…」

サポーターA「前半はよかったのにな…あの森崎とかいうキーパーが…ま、やっぱり海外リーグでしょ!!観るべきなのは!!」


紬     「………みんな…帰りましょうか…選手のインタビューとか残ってるけど…」

澪     「ま、まだここにいるよ!!だって試合はクソだったけど森崎きゅんは頑張ってたし活躍してたし!!!前半は!!!」

梓     「…森崎くん、後半は一度もボールに触れなくて可哀想でしたね…」

律     「はぁ…森崎くん、高校に入ったらこんなメンバーとは違う人たちとサッカーできたらいいんだけどな…」


森崎    「あっ!!皆さん!!」

澪      「森崎きゅん!!よく頑張ったね!!ずっと応援してたんだよ!!」

梓      「私達、絶対にサッカーを嫌いになったりしないから!!だって森崎くんがやってるスポーツだもの!!」

律      「ああ!!もう森崎くん、Jrユースじゃなくて日本代表行っちゃえよ!!森崎くんなら絶対行けるって!!!」

森崎    「あの…唯さんは…」

唯      「くかー…くかー…」

216: 2010/10/27(水) 03:54:15.33 ID:5Gv4heV10
~帰り道・電車の中~


唯「…ん~~~…あれ?試合は~…?」

澪「やっと起きたか…唯!!森崎きゅんに感謝しろよ!!どうしても起きないから駅までずっとお前を担いできてくれたんだぞ!!」

唯「……えぇぇ!!!試合終わっちゃったの~!!!?」

律「いーなぁ唯…ずっと森崎くんにお姫様抱っこで国立競技場から駅のホームまで…ホームから電車までは私達だったけど…」

唯「あ~…森崎くんがゴール決めた後から全然記憶ないよ~~~…ずっと寝てたんだ~……」

梓「そう言えば私、さっき間違えましたけど、後半森崎くんボール触ってましたね…最初の1分だけですけど…
  …その後はさっき言ったとおりだし、実況の人も間違えてたくらいだったからつまんない試合には変わりなかったですけど…」

澪「そう言えば…CDの曲の前のメッセージ、一人ずつ個別に録音して自分以外は何て吹き込んだか知らないけど…何て入れたの?」

紬「私はただ、『頑張ってください!』くらいしか吹き込まなかったけど…」

律「わ…私は…『またこっちに来る事あったら、デートしよう!!』って………////」

梓「わ…私…今だから言いますけど…『森崎くんより2つも年上だけど…好きです』って…他の誰にも言わないで下さいよ!!」

澪「…私も…『またいつでも私の胸の中に来ていいんだよ』って……/////
   ゆゆゆゆゆ、唯は!?渡す役だったから、最後に家で拭き込んだんだろ!!?」

唯「ごめんょ~…絶対言えないよ………絶対………」

218: 2010/10/27(水) 04:19:34.87 ID:5Gv4heV10
~深夜・合宿所・森崎の個室~


コンコン

石崎「おい森崎~どうしたんだよ、祝勝パーティーやってたのにお前だけ…若林なんて試合出てないのに一番はしゃいでたぜ…」

森崎「石崎…お前、あんなのでいいのか…あんな勝利で喜べるのか……?」

石崎「そ……そりゃ、俺だってもっとスッキリと勝ちたかったけどよォ……な、何にしても勝ちは勝ちなんだからよッ!!」

森崎「…石崎…俺、高校はこっちの高校に越境入学する事に決めたよ…だから、高校では一緒にサッカーできないな…」

石崎「そっかぁ…まぁ無理もねェよな…ここだけの話、翼もブラジルに行くから南葛高校サッカー部はたぶんもうちょっとマシになるぞ…?」

森崎「そういう問題じゃないんだ…そういう問題じゃ…」

石崎「…あ~~~あ!!疲れちまったし、もう寝るぜ…それじゃな!」



森崎「も……もう一回だけCD聴いてから寝よう…」ガチャ…ウィーーン…

唯  「唯です…えへへ…また森崎くんの事考えてしちゃった…泊まりに来てからずっとだよ~…
    憂に聞こえないように一人でするの大変なんだから…はぁっ…ここに…森崎くんが…来てくれたら…はぁぁっ!!!」

森崎「うっ」

222: 2010/10/27(水) 04:45:23.92 ID:5Gv4heV10
~10年後・カンプノウ~



ワアアアアア!!!

スタジアム実況「レアル・マドリッド、大苦戦です!!超大型新人ナトゥレーザ、手も足も出ない!!
          それも当然でしょう!!バルサの永久守護神、ユウゾウ・モリサキがいるのですから!!!」

ナトゥレーザ  「くそッ…!ボク、一度もモリサキから点を取れないまま終わるのかな…ユース大会の時みたいに…!!」


~日本・律のマンション~


律      「お~、やってるやってる!!はぁ…森崎くん、またイケメンになったなぁ…」

テレビ実況 「おおっと!今カメラに映ってるのは……森崎夫人の唯さんですね!!3歳になる唯三くんを連れて観戦しています!!」

澪      「ああ…何で……何で唯なんだろ…ムギの次くらいに森崎くんに興味薄かったはずなのに…」

梓      「もういいんですよ…私、もう一生男なんか好きになりません…!!!杏露酎、もうないんですか!!?」

テレビ実況 「どうですか、ゲスト解説の大空さん…」

翼      「アハハッ!!ここだけの話ですけどね!僕、お風呂で森崎くんの局部をマッサージした事あるんですよ!!」

澪      「あ、解説キングツバサなんだ」

律      「こいつ、一度も日本代表に選ばれる事なく引退しちゃったよな…何のためにブラジル行ったんだ…」

226: 2010/10/27(水) 04:50:20.82 ID:5Gv4heV10
それじゃ、3日もかかって、終盤けいおんキャラが完全にモブに近い存在になったけど終わりです
どうもでした

227: 2010/10/27(水) 04:52:22.70 ID:TK3gLr9Z0
おもしろかった!!乙!!

228: 2010/10/27(水) 04:52:24.52 ID:5gimZuTm0

引用: 唯「うへへ~ギー太ぁ~」大空翼「キミはギターと友達なのかい?」