1: 2013/12/08(日) 21:23:15.10 ID:MCiYNhjM0
巧?「ええ、かもしれないわ!」スタンディンバーイ
啓太郎(ああ、風になびく長い黒髪、白い雪のような肌、優しげな瞳……
ごめん、長田さん、結花ちゃん、俺、三股の最低男だ……)
巧?「変身!」コンプリート
啓太郎「――っていう夢を見たんだ」
草加「君、頭は大丈夫か?乾巧というと……」チラッ
巧「……あ?なんだよ」
啓太郎(茶髪だし、肌も雪みたいには白くないし、たれ目なのに威圧的な瞳……)
草加「性別以外に共通点が皆無だな」
という、たっくんが女の子のSSです。拙い文章ですが温かい目で見守ってください。
皆が平和に暮らしてるミラクルワールドだと思ってください。
啓太郎(ああ、風になびく長い黒髪、白い雪のような肌、優しげな瞳……
ごめん、長田さん、結花ちゃん、俺、三股の最低男だ……)
巧?「変身!」コンプリート
啓太郎「――っていう夢を見たんだ」
草加「君、頭は大丈夫か?乾巧というと……」チラッ
巧「……あ?なんだよ」
啓太郎(茶髪だし、肌も雪みたいには白くないし、たれ目なのに威圧的な瞳……)
草加「性別以外に共通点が皆無だな」
という、たっくんが女の子のSSです。拙い文章ですが温かい目で見守ってください。
皆が平和に暮らしてるミラクルワールドだと思ってください。
2: 2013/12/08(日) 21:26:06.67 ID:MCiYNhjM0
草加「それに君、夢の中で浮気とはね。最低だな」
啓太郎「うっ、それは……今は結花さん一筋だから!」
草加「ふん……相手はオルフェノク、人類の敵だ」
啓太郎「結花さんは人類の敵じゃないよ!すっごく優しくて、綺麗で……
とにかく素敵な女の子なんだから!」デレデレ
草加「……」イラッ
巧「朝っぱらから惚気かよ……」
啓太郎「もう、二人とも恋人がいないからって妬まないでよね」
草加「俺には真理がいる」キリッ
巧(それは妄想だ……けど、こいつもこいつで必氏だからな……
しかし母親=恋人っていうのはありなのか……?)
啓太郎「うっ、それは……今は結花さん一筋だから!」
草加「ふん……相手はオルフェノク、人類の敵だ」
啓太郎「結花さんは人類の敵じゃないよ!すっごく優しくて、綺麗で……
とにかく素敵な女の子なんだから!」デレデレ
草加「……」イラッ
巧「朝っぱらから惚気かよ……」
啓太郎「もう、二人とも恋人がいないからって妬まないでよね」
草加「俺には真理がいる」キリッ
巧(それは妄想だ……けど、こいつもこいつで必氏だからな……
しかし母親=恋人っていうのはありなのか……?)
3: 2013/12/08(日) 21:26:36.18 ID:MCiYNhjM0
真理「どうしたの、朝から皆集まって。何の話?」
草加「おはよう、真理。ちょっと彼の夢の話をね」
啓太郎「それがさ、今日の夢で見たたっくんがそれはもう清楚な感じの美少女でさ」
巧「は!?そんな話だったのかよ!」
真理「ないない、それはない!巧が清楚なんて……
長田さんが不良になるくらいありえないって!」
啓太郎「だよねー。長田さんが不良になるなんて99%ないもんね!」
草加「真理の言うとおりだな。乾さんに清楚は似合わない」
巧「なんだよお前ら、喧嘩売ってんのか?」
草加「おはよう、真理。ちょっと彼の夢の話をね」
啓太郎「それがさ、今日の夢で見たたっくんがそれはもう清楚な感じの美少女でさ」
巧「は!?そんな話だったのかよ!」
真理「ないない、それはない!巧が清楚なんて……
長田さんが不良になるくらいありえないって!」
啓太郎「だよねー。長田さんが不良になるなんて99%ないもんね!」
草加「真理の言うとおりだな。乾さんに清楚は似合わない」
巧「なんだよお前ら、喧嘩売ってんのか?」
4: 2013/12/08(日) 21:27:10.65 ID:MCiYNhjM0
真理「そうじゃないけど……でも巧、もうちょっと女の子らしくてもいいんじゃない?」
巧「さっき自分が言ったこと思い出してみろよ」
草加「清楚と女の子らしいは別だ。君も顔は悪くないんだから案外似合うんじゃないか」
巧(真理の意見に流され過ぎだぞ、草加……いっそ哀れだな)
啓太郎「たっくんが女の子らしく、か……けっこうかわいいかもしれないね!」
巧「妙に上から目線だな」
啓太郎「そ、そんなことないよ?」
巧「さっき自分が言ったこと思い出してみろよ」
草加「清楚と女の子らしいは別だ。君も顔は悪くないんだから案外似合うんじゃないか」
巧(真理の意見に流され過ぎだぞ、草加……いっそ哀れだな)
啓太郎「たっくんが女の子らしく、か……けっこうかわいいかもしれないね!」
巧「妙に上から目線だな」
啓太郎「そ、そんなことないよ?」
5: 2013/12/08(日) 21:27:43.44 ID:MCiYNhjM0
巧「何にせよ、私はこれが気に入ってるんだ」
真理「シャツとジーンズって……出掛ける時までそれはどうかと思うんだけど。
この間一緒に買った服とか、着てみたら?」
巧「あんなひらひらしたのが着れるか」
啓太郎「でも買ったんだよね?だったら着ないともったいないよ」
草加「ま、似合うかどうかは分からないがね」
巧「……何だと?」
真理「シャツとジーンズって……出掛ける時までそれはどうかと思うんだけど。
この間一緒に買った服とか、着てみたら?」
巧「あんなひらひらしたのが着れるか」
啓太郎「でも買ったんだよね?だったら着ないともったいないよ」
草加「ま、似合うかどうかは分からないがね」
巧「……何だと?」
6: 2013/12/08(日) 21:28:13.76 ID:MCiYNhjM0
草加「これくらいで頭に血を上らせるとは……やれやれ」ニヤリ
巧「て……めえ、この!」
真理「ちょっとやめてよ、巧!こんなことで暴力なんてやめて!」
巧「こいつが……いや、そもそもお前らが余計なこと言うからだろうが」
啓太郎「それはそうだけど、たっくん、怒りすぎだよ」
巧「お前も、何で『たっくん』なんだよ!」
啓太郎「『たくちゃん』はやめろってたっくんが言ったんじゃないか」
草加「全く、これだからオルフェノクは」
巧「て……めえ、この!」
真理「ちょっとやめてよ、巧!こんなことで暴力なんてやめて!」
巧「こいつが……いや、そもそもお前らが余計なこと言うからだろうが」
啓太郎「それはそうだけど、たっくん、怒りすぎだよ」
巧「お前も、何で『たっくん』なんだよ!」
啓太郎「『たくちゃん』はやめろってたっくんが言ったんじゃないか」
草加「全く、これだからオルフェノクは」
7: 2013/12/08(日) 21:29:21.50 ID:MCiYNhjM0
巧「チッ……はいはい、目障りなオルフェノクは出て行くよ」
真理「巧!?……ちょっと草加君、ああいう言い方はやめて。
オルフェノクかどうかなんて関係ないでしょ?巧は巧なんだから」
草加「すまない、真理。けど俺も殴られそうになって、動転してたんだ」
啓太郎「たっくんももうちょっと女の子らしくすればいいのにね」
真理「けど、巧は初めて会った時からずっとああなんだから。
今さら女の子らしくしたって違和感しかないよ」
草加(……想像すると寒気が)ブルッ
真理「巧!?……ちょっと草加君、ああいう言い方はやめて。
オルフェノクかどうかなんて関係ないでしょ?巧は巧なんだから」
草加「すまない、真理。けど俺も殴られそうになって、動転してたんだ」
啓太郎「たっくんももうちょっと女の子らしくすればいいのにね」
真理「けど、巧は初めて会った時からずっとああなんだから。
今さら女の子らしくしたって違和感しかないよ」
草加(……想像すると寒気が)ブルッ
8: 2013/12/08(日) 21:29:52.06 ID:MCiYNhjM0
――某マンション
ピンポーン
結花「はぁい。……乾さん?」
巧「……おう」
海堂「はあ?ちゅーか、何でお前がここに来るんだよ」
巧「来ちゃ悪いってのか」ギロッ
海堂「お、おいおい、んな怒んなって!お前、目つき悪いな……」
木場「乾さん、遊びに来てくれたんだ。嬉しいよ」
巧「遊びに来たんじゃねーよ。ただ……」
ピンポーン
結花「はぁい。……乾さん?」
巧「……おう」
海堂「はあ?ちゅーか、何でお前がここに来るんだよ」
巧「来ちゃ悪いってのか」ギロッ
海堂「お、おいおい、んな怒んなって!お前、目つき悪いな……」
木場「乾さん、遊びに来てくれたんだ。嬉しいよ」
巧「遊びに来たんじゃねーよ。ただ……」
9: 2013/12/08(日) 21:30:29.84 ID:MCiYNhjM0
木場「どうかしたのかい?悩みがあるなら聞かせてくれないか」
結花「お茶、出しますね。あっ、冷たい方がいいですか……?」
巧「いや、気を遣わなくても――」
結花「はい、分かりました!待っててくださいね!」パタパタ
巧「……あいつ、日本語通じてんのか?」
海堂「で、何しに来たんだよ?ん?」
木場「君一人で来るなんて、珍しいし……まさか、何かあったのかい?」
結花「お茶、出しますね。あっ、冷たい方がいいですか……?」
巧「いや、気を遣わなくても――」
結花「はい、分かりました!待っててくださいね!」パタパタ
巧「……あいつ、日本語通じてんのか?」
海堂「で、何しに来たんだよ?ん?」
木場「君一人で来るなんて、珍しいし……まさか、何かあったのかい?」
10: 2013/12/08(日) 21:31:20.07 ID:MCiYNhjM0
巧「……別に、大したことじゃない」
海堂「おーうそうか!ならもういいな?ほら帰れ――いっ!?」ポカッ
木場「海堂、ちょっと静かにしてくれ」
海堂「はぁ?この俺が、お前の言うことを聞く理由があるってのか?」
木場「海堂」
海堂「……ちぇっ。ちゅーか俺、真理ちゃんをデートに誘うんだった!
お前に構ってる暇はねーんだよ、うん。じゃな!」
巧「……草加に殺されないといいけどな?」
木場「はは、そんなまさか……」
木場「………………ないない、さすがにない」
海堂「おーうそうか!ならもういいな?ほら帰れ――いっ!?」ポカッ
木場「海堂、ちょっと静かにしてくれ」
海堂「はぁ?この俺が、お前の言うことを聞く理由があるってのか?」
木場「海堂」
海堂「……ちぇっ。ちゅーか俺、真理ちゃんをデートに誘うんだった!
お前に構ってる暇はねーんだよ、うん。じゃな!」
巧「……草加に殺されないといいけどな?」
木場「はは、そんなまさか……」
木場「………………ないない、さすがにない」
11: 2013/12/08(日) 21:32:01.14 ID:MCiYNhjM0
巧「えらく長い沈黙だったな」
木場「それは、まあ……君も知ってるだろう?草加雅人がちょっと……
度を越して園田さんに執着していることは」
巧「ちょっと、ねえ……くそっ、あいつのこと考えたらまたムカついてきた」
木場「やっぱり何かあったんだね」
巧「別にいつものことだ。ほっとけ」
結花「乾さん、木場さん、どうぞ。……あれ、海堂さんは?」キョロキョロ
巧「真理をデートに誘うんだと」
結花「そうなんですか。いいなぁ……」
木場「それは、まあ……君も知ってるだろう?草加雅人がちょっと……
度を越して園田さんに執着していることは」
巧「ちょっと、ねえ……くそっ、あいつのこと考えたらまたムカついてきた」
木場「やっぱり何かあったんだね」
巧「別にいつものことだ。ほっとけ」
結花「乾さん、木場さん、どうぞ。……あれ、海堂さんは?」キョロキョロ
巧「真理をデートに誘うんだと」
結花「そうなんですか。いいなぁ……」
12: 2013/12/08(日) 21:33:31.45 ID:MCiYNhjM0
木場「折角だし君も、菊池君とデートするといいんじゃないかな」
結花「え?けど、啓太郎さんにはクリーニングのお仕事が……」
巧「そんなもん草加にでもやらせとけ」
木場「何なら俺たちが代わりに働くから」
巧「は?俺たちって……」
結花「ありがとうございます、二人とも!それじゃあ私、行ってきます!」
結花「え?けど、啓太郎さんにはクリーニングのお仕事が……」
巧「そんなもん草加にでもやらせとけ」
木場「何なら俺たちが代わりに働くから」
巧「は?俺たちって……」
結花「ありがとうございます、二人とも!それじゃあ私、行ってきます!」
13: 2013/12/08(日) 21:34:00.05 ID:MCiYNhjM0
巧「あっ、おい!……木場」
木場「大丈夫だよ。園田さんが海堂とデートするとは思えないし。
それよりほら、お茶を淹れてくれたんだし、飲んだらどうだい」
巧「さらっとひどいこと言うな、お前……あつっ!?」バシャ
木場「大丈夫かい!?」
巧「けほ……くそ、舌が……ひりひりする……」
木場「どうして熱いお茶が……まさか俺のと間違えては……いないし。
けど、長田さんがわざわざこんな意地悪をするとは――」
巧「気を遣うなって言ったのを……履き違えたんだろ……
そそっかしい奴だな……うっ、服にもかかって熱いし……」
木場「大丈夫だよ。園田さんが海堂とデートするとは思えないし。
それよりほら、お茶を淹れてくれたんだし、飲んだらどうだい」
巧「さらっとひどいこと言うな、お前……あつっ!?」バシャ
木場「大丈夫かい!?」
巧「けほ……くそ、舌が……ひりひりする……」
木場「どうして熱いお茶が……まさか俺のと間違えては……いないし。
けど、長田さんがわざわざこんな意地悪をするとは――」
巧「気を遣うなって言ったのを……履き違えたんだろ……
そそっかしい奴だな……うっ、服にもかかって熱いし……」
14: 2013/12/08(日) 21:35:40.67 ID:MCiYNhjM0
木場「乾さん、シャワーを使ってくれ。着替えは……俺の服じゃだめか。
かと言って長田さんの服を使うわけにもいかないし」
巧「お前のでいいから、さっさと案内してくれ……服が引っ付いて気持ち悪い」
木場「ああ、ごめん……」チラッ
木場(って何を見てるんだ俺!乾さんが困ってるっていうのに!)
巧「……おい」
木場「な、何だい!?」
巧「あんまり見てると、潰すぞ」
木場「何を!?」
かと言って長田さんの服を使うわけにもいかないし」
巧「お前のでいいから、さっさと案内してくれ……服が引っ付いて気持ち悪い」
木場「ああ、ごめん……」チラッ
木場(って何を見てるんだ俺!乾さんが困ってるっていうのに!)
巧「……おい」
木場「な、何だい!?」
巧「あんまり見てると、潰すぞ」
木場「何を!?」
15: 2013/12/08(日) 21:36:10.25 ID:MCiYNhjM0
巧「な、何聞いてるんだよお前は……下らないセクハラしてる暇があったら
さっさとシャワーの場所を教えろ」
木場「そ、そうだね。シャワーはあっちだよ」
巧「ああ、借りるぞ」スタスタ
木場「……何してるんだろう、俺は」
木場(嫌な気持ちにさせただろうな……)
さっさとシャワーの場所を教えろ」
木場「そ、そうだね。シャワーはあっちだよ」
巧「ああ、借りるぞ」スタスタ
木場「……何してるんだろう、俺は」
木場(嫌な気持ちにさせただろうな……)
16: 2013/12/08(日) 21:37:00.42 ID:MCiYNhjM0
――シャワー室
巧「あー……舌がいてぇ……」
服を脱いでいく巧だが、ふと手を止める。
巧「……下着はどうするんだよ」
腹部が濡れたせいで、上はともかく下を履き続けられそうにない。
巧「木場に買って来させるわけにも……真理に連絡するか」ピッ
真理『もしもし巧、海堂君から聞いたよ?何してんのよ、もう。
子供じゃないんだから家出なんてやめてよ』
巧「いいから、下着持って来い」
真理『え?』
巧「あー……舌がいてぇ……」
服を脱いでいく巧だが、ふと手を止める。
巧「……下着はどうするんだよ」
腹部が濡れたせいで、上はともかく下を履き続けられそうにない。
巧「木場に買って来させるわけにも……真理に連絡するか」ピッ
真理『もしもし巧、海堂君から聞いたよ?何してんのよ、もう。
子供じゃないんだから家出なんてやめてよ』
巧「いいから、下着持って来い」
真理『え?』
17: 2013/12/08(日) 21:39:10.14 ID:MCiYNhjM0
巧「下着だ。パンツ」
真理『あの派手な?』
巧「……どれでもいいから持って来い!」
真理『まさか巧、木場さんと……やだ、不潔!』
巧「違う!いいから、持って来いよ。すぐにだ」
真理『ごめん、ちょっと後になってもいい?啓太郎が出掛けちゃってて
店番してないといけないから。お昼前に持っていくね』
巧「は?」
真理『ほんとごめんね!じゃあね!』プツッ
巧「……おいおい」
真理『あの派手な?』
巧「……どれでもいいから持って来い!」
真理『まさか巧、木場さんと……やだ、不潔!』
巧「違う!いいから、持って来いよ。すぐにだ」
真理『ごめん、ちょっと後になってもいい?啓太郎が出掛けちゃってて
店番してないといけないから。お昼前に持っていくね』
巧「は?」
真理『ほんとごめんね!じゃあね!』プツッ
巧「……おいおい」
18: 2013/12/08(日) 21:40:27.74 ID:MCiYNhjM0
巧(それはあれか?パンツを履いてない状態で木場と二人で過ごせって?)
巧「新種の拷問か何かかよ……」
ぶつくさ言いながらもシャワーを浴びる巧。
勿論水温は低め。
巧「……はあ」
巧「新種の拷問か何かかよ……」
ぶつくさ言いながらもシャワーを浴びる巧。
勿論水温は低め。
巧「……はあ」
19: 2013/12/08(日) 21:40:55.49 ID:MCiYNhjM0
巧「おい」
シャワー室から扉越しに声が掛かる。
木場「乾さん、もういいのかい?」
巧「ああ。着替え、貸してくれ」
木場「サイズがけっこう違うだろうけど、構わないかな」
巧「……着れないってこともないだろ」
木場「それはそうかもしれないけど」
巧「さっさと貸してくれ」
木場「分かった」
シャワー室から扉越しに声が掛かる。
木場「乾さん、もういいのかい?」
巧「ああ。着替え、貸してくれ」
木場「サイズがけっこう違うだろうけど、構わないかな」
巧「……着れないってこともないだろ」
木場「それはそうかもしれないけど」
巧「さっさと貸してくれ」
木場「分かった」
20: 2013/12/08(日) 21:41:32.38 ID:MCiYNhjM0
ぶかぶかのシャツとセーターを身に着けた巧が、ズボンを手に取る。
巧(……下着もないのに、履くわけにはいかないか。
これだけでも履いたら気は楽だけど、仕方ない)
巧「おい、着たぞ」ガチャ
木場「ああ、丈はどう……」
木場(な、生足……)
巧「足を見るくらいはいいけど、この下は見るなよ。
……パンツ、履いてないから」
木場「」
巧(……下着もないのに、履くわけにはいかないか。
これだけでも履いたら気は楽だけど、仕方ない)
巧「おい、着たぞ」ガチャ
木場「ああ、丈はどう……」
木場(な、生足……)
巧「足を見るくらいはいいけど、この下は見るなよ。
……パンツ、履いてないから」
木場「」
21: 2013/12/08(日) 21:42:01.21 ID:MCiYNhjM0
巧「これ、普通のセーターだからそんなに長くないし……」
木場(これはいろいろとだめな気がする。これ以上一緒にいるとだめな気がする)
木場「ちょっと……落ち着かせてくれないか」
巧「ああ、そうやって背中を向けてくれた方がこっちも気が楽だ」
木場「そうか……ズボンを履いてくれてもよかったのに」
巧「できるわけないだろ、そんなこと」
木場(これはいろいろとだめな気がする。これ以上一緒にいるとだめな気がする)
木場「ちょっと……落ち着かせてくれないか」
巧「ああ、そうやって背中を向けてくれた方がこっちも気が楽だ」
木場「そうか……ズボンを履いてくれてもよかったのに」
巧「できるわけないだろ、そんなこと」
22: 2013/12/08(日) 21:42:35.45 ID:MCiYNhjM0
木場「……」スッ
巧「おい、出掛けるのか?」
木場「ああ、このままだと……お互いよくないから。
俺と君とはそういう関係でもないんだし」
巧「……悪いな。ここはあんたの家なのに」
木場「いや……こっちこそすまない。何か話したいことがあったんだろう?」
巧「別にない。……昼前には真理がパンツを持ってくるから
そうしたら帰ってきてくれ」
木場「そうするよ。……行ってきます」ガチャ
巧「また後でな」
巧「おい、出掛けるのか?」
木場「ああ、このままだと……お互いよくないから。
俺と君とはそういう関係でもないんだし」
巧「……悪いな。ここはあんたの家なのに」
木場「いや……こっちこそすまない。何か話したいことがあったんだろう?」
巧「別にない。……昼前には真理がパンツを持ってくるから
そうしたら帰ってきてくれ」
木場「そうするよ。……行ってきます」ガチャ
巧「また後でな」
23: 2013/12/08(日) 21:43:43.92 ID:MCiYNhjM0
巧「そういえば、真理に着替えも持って来てもらえばよかったんじゃないか?
今からでも連絡して……」
ピンポーン
巧「げっ、誰だよこんな時に……まさか真理か……?」
ガチャ
草加「やあ」
パタン
巧「さーてひと眠りするか」
ピンポーン
今からでも連絡して……」
ピンポーン
巧「げっ、誰だよこんな時に……まさか真理か……?」
ガチャ
草加「やあ」
パタン
巧「さーてひと眠りするか」
ピンポーン
24: 2013/12/08(日) 21:44:10.57 ID:MCiYNhjM0
ピンポーン ピンポンピンポン ピンポーン
巧「……あーうるせえ!開ければいいんだろ!?」
ガチャ
草加「ひどいなあ、人の顔を見るなり」ニッコリ
巧「うるさいさっさと帰れ」
草加「オルフェノクは客に茶も出さないのか?」
巧「……お前は客じゃない。上げてやるだけありがたく思え」
巧「……あーうるせえ!開ければいいんだろ!?」
ガチャ
草加「ひどいなあ、人の顔を見るなり」ニッコリ
巧「うるさいさっさと帰れ」
草加「オルフェノクは客に茶も出さないのか?」
巧「……お前は客じゃない。上げてやるだけありがたく思え」
25: 2013/12/08(日) 21:44:58.70 ID:MCiYNhjM0
草加「俺は真理に頼まれてこれを持って来たんだけどな」
草加の手には小さな紙袋が。
巧「……もしかしなくても」
草加「真っ赤って、ずいぶん派手な色だね?」
巧「」
草加の手には小さな紙袋が。
巧「……もしかしなくても」
草加「真っ赤って、ずいぶん派手な色だね?」
巧「」
26: 2013/12/08(日) 21:45:57.21 ID:MCiYNhjM0
草加「ま、君たちがオルフェノク同士仲良くやっているようで嬉しいよ。
化け物は化け物とつるんでいるのがお似合いだ」チラッ
草加「……その格好からして、仲良くしていたところだったかな?」
巧「そんなわけあってたまるか。茶を零したんだよ」
草加「隠す必要なんてないじゃないか」
巧「お前、いい加減にしろよ。人のパンツは見るわ、言いがかりはつけるわで……
ぶっ飛ばされたくないなら黙ってろ」
草加「君に俺がぶっ飛ばせるならね」グイ
巧「なっ……にするんだ変O!」
化け物は化け物とつるんでいるのがお似合いだ」チラッ
草加「……その格好からして、仲良くしていたところだったかな?」
巧「そんなわけあってたまるか。茶を零したんだよ」
草加「隠す必要なんてないじゃないか」
巧「お前、いい加減にしろよ。人のパンツは見るわ、言いがかりはつけるわで……
ぶっ飛ばされたくないなら黙ってろ」
草加「君に俺がぶっ飛ばせるならね」グイ
巧「なっ……にするんだ変O!」
27: 2013/12/08(日) 21:46:26.01 ID:MCiYNhjM0
今のたっくんのポーズ
草加に両手を掴まれて万歳させられている。
いろいろとギリギリ。
草加「変Oとはひどいな。誰も君相手に発情なんてしないよ」
巧「この……!」
草加「あんまり暴れると裾がめくれるけど、いいのか?
どうしても見せたいって言うなら止めないが」
草加に両手を掴まれて万歳させられている。
いろいろとギリギリ。
草加「変Oとはひどいな。誰も君相手に発情なんてしないよ」
巧「この……!」
草加「あんまり暴れると裾がめくれるけど、いいのか?
どうしても見せたいって言うなら止めないが」
28: 2013/12/08(日) 21:47:05.58 ID:MCiYNhjM0
巧「……くそ」
草加「汚い言葉遣いだ。もう少し女の子らしくお願いしてみたらどうかな?」
巧「……」
草加「まあ、そんなことしても気味が悪いだけか」
巧「……は、離し……」
草加「ん?」
巧「離し……くそっ、言えるか!」ガッ
草加「うっ」
草加の腹に蹴りがきまり、その手から逃れた巧が紙袋をひったくる。
草加「汚い言葉遣いだ。もう少し女の子らしくお願いしてみたらどうかな?」
巧「……」
草加「まあ、そんなことしても気味が悪いだけか」
巧「……は、離し……」
草加「ん?」
巧「離し……くそっ、言えるか!」ガッ
草加「うっ」
草加の腹に蹴りがきまり、その手から逃れた巧が紙袋をひったくる。
29: 2013/12/08(日) 21:48:40.44 ID:MCiYNhjM0
巧「気色悪いことしやがって……」
草加「……」
お腹を抱えてうずくまる草加。
巧「おい、草加……?もしかしてやりすぎたか?おい!大丈夫か?」
草加「……君、意外と抜けているんだな」
巧「は?」
草加「その格好では足を上げないと思ったから、腕を抑えたんだが」
巧「……あっ」
草加「……」
お腹を抱えてうずくまる草加。
巧「おい、草加……?もしかしてやりすぎたか?おい!大丈夫か?」
草加「……君、意外と抜けているんだな」
巧「は?」
草加「その格好では足を上げないと思ったから、腕を抑えたんだが」
巧「……あっ」
30: 2013/12/08(日) 21:49:15.28 ID:MCiYNhjM0
草加「はは、さすがに赤くなるか。安心するといい。
何も見えちゃいないさ」
巧「……お前なんか嫌いだ」
草加「俺も君が嫌いだが、今のはおふざけが過ぎたよ。
だから泣かないでくれないかな」
巧「泣いてない」
草加「やれやれ……素直じゃないな。
君を泣かせると真理に嫌われかねないっていうのに」
巧「勝手に嫌われてろ……」
何も見えちゃいないさ」
巧「……お前なんか嫌いだ」
草加「俺も君が嫌いだが、今のはおふざけが過ぎたよ。
だから泣かないでくれないかな」
巧「泣いてない」
草加「やれやれ……素直じゃないな。
君を泣かせると真理に嫌われかねないっていうのに」
巧「勝手に嫌われてろ……」
31: 2013/12/08(日) 21:53:05.85 ID:MCiYNhjM0
草加「本当はこんなこと、したくないんだが……」
巧「なんだよ……お、おい?」
草加「じっとしていろ」ナデナデ
巧「……何のつもりだ」
草加「別に?真理に嫌われたくないだけだ。
涙も止まったようだし、俺は失礼させてもらうよ」
巧(……心臓が、妙にうるさい……まさか)
巧「なんだよ……お、おい?」
草加「じっとしていろ」ナデナデ
巧「……何のつもりだ」
草加「別に?真理に嫌われたくないだけだ。
涙も止まったようだし、俺は失礼させてもらうよ」
巧(……心臓が、妙にうるさい……まさか)
32: 2013/12/08(日) 21:53:37.90 ID:MCiYNhjM0
草加「全く、この俺がオルフェノクなんかの頭を撫でる羽目になるとは……
真理のためとはいえ、腹立たしいな」
巧「」
草加「どうかしたのかな、乾さん?」ニッコリ
巧「……一瞬でもお前に……気を許しかけた私が馬鹿だったよ」
草加「別に、気を許してくれても構わないけどな。
俺は自分のことを好きな人間は好きだよ」
真理のためとはいえ、腹立たしいな」
巧「」
草加「どうかしたのかな、乾さん?」ニッコリ
巧「……一瞬でもお前に……気を許しかけた私が馬鹿だったよ」
草加「別に、気を許してくれても構わないけどな。
俺は自分のことを好きな人間は好きだよ」
33: 2013/12/08(日) 21:54:10.77 ID:MCiYNhjM0
巧「どうせ『オルフェノクは別だけど』とか言うんだろ」
草加「……さあね?それじゃあ、俺はそろそろ帰るよ。
君も夕飯までには帰ってくることだ」
草加「折角の真理の料理を食べないなんて、許せないからな」
巧「さっさと帰れ!」
草加「そうするよ」ガチャ
巧(……妙なことしやがって。頭撫でられたのなんていつぶりだ?)
草加「……さあね?それじゃあ、俺はそろそろ帰るよ。
君も夕飯までには帰ってくることだ」
草加「折角の真理の料理を食べないなんて、許せないからな」
巧「さっさと帰れ!」
草加「そうするよ」ガチャ
巧(……妙なことしやがって。頭撫でられたのなんていつぶりだ?)
34: 2013/12/08(日) 21:54:38.68 ID:MCiYNhjM0
巧「……はあ、精神的にいろいろと磨り減ったな……」
パンツを履きながらぶつぶつと文句を言う巧。
巧「……とりあえずこれで安心だな。
溝に捨てられなかっただけよかったと思うとするか……」
巧「って、よくないだろ。この格好だと帰れないぞ」
巧(真理……は店番だったな。啓太郎はデートで、草加は……)
巧(仕方ない、真理にメールで頼むか)
パンツを履きながらぶつぶつと文句を言う巧。
巧「……とりあえずこれで安心だな。
溝に捨てられなかっただけよかったと思うとするか……」
巧「って、よくないだろ。この格好だと帰れないぞ」
巧(真理……は店番だったな。啓太郎はデートで、草加は……)
巧(仕方ない、真理にメールで頼むか)
35: 2013/12/08(日) 21:55:08.61 ID:MCiYNhjM0
――昼過ぎ
木場「ただいま」
巧「おう。もうパンツは履いたから安心しろ」
木場「あ、うん……?」
木場(パンツなら見てもいいってわけじゃあないんじゃ……?)
巧「さっき真理からメールがあったから、そのうち迎えに来るはずだ」
木場「そうなのか。結局、何が原因でここに来たのか、聞いてもいいかな」
巧「……大したことじゃないって言っただろ」
木場「ただいま」
巧「おう。もうパンツは履いたから安心しろ」
木場「あ、うん……?」
木場(パンツなら見てもいいってわけじゃあないんじゃ……?)
巧「さっき真理からメールがあったから、そのうち迎えに来るはずだ」
木場「そうなのか。結局、何が原因でここに来たのか、聞いてもいいかな」
巧「……大したことじゃないって言っただろ」
36: 2013/12/08(日) 21:55:38.06 ID:MCiYNhjM0
木場「だとしても、気になるんだ。言いたくないなら構わないけど」
巧「言いたくないってわけじゃない。……ただ」
木場「ただ?」
巧「あいつらが私をどうしたいのか分からなくて、混乱しただけだ」
巧(草加にいろいろ言われたことは黙っとくか……
木場がキレると厄介だし)
巧「言いたくないってわけじゃない。……ただ」
木場「ただ?」
巧「あいつらが私をどうしたいのか分からなくて、混乱しただけだ」
巧(草加にいろいろ言われたことは黙っとくか……
木場がキレると厄介だし)
37: 2013/12/08(日) 21:56:06.46 ID:MCiYNhjM0
木場「どう、って?」
巧「だから……男みたいに扱うくせに、女らしくしろって言ったり。
結局どうしたら満足するのか、分からないんだよ」
木場「なんだ、そんなことか」
巧「そんなことって……お前な」
巧「だから……男みたいに扱うくせに、女らしくしろって言ったり。
結局どうしたら満足するのか、分からないんだよ」
木場「なんだ、そんなことか」
巧「そんなことって……お前な」
38: 2013/12/08(日) 21:56:33.57 ID:MCiYNhjM0
木場「だって、乾さんは乾さんじゃないか。
乾さんらしくしていればいいんだと思う」
巧「……簡単に言ってくれるよな」
木場「それに俺は、いつもの乾さんが好きだから」
巧「な……好き!?」
木場「そう、好きだ。素直じゃないけど優しい君が」
巧「お前は、何を言って……」
乾さんらしくしていればいいんだと思う」
巧「……簡単に言ってくれるよな」
木場「それに俺は、いつもの乾さんが好きだから」
巧「な……好き!?」
木場「そう、好きだ。素直じゃないけど優しい君が」
巧「お前は、何を言って……」
39: 2013/12/08(日) 21:57:02.10 ID:MCiYNhjM0
木場「あの、乾さん?顔が赤いけど」
巧「誰のせいだ!?」
木場「えっ」
巧「……本当に、何なんだよあんたは」
木場「素直な気持ちを言っただけなんだけど……
君は本当に、素敵な人だよ。とても尊敬している」
巧「……ん?」
木場「どうかしたのかい?」
巧「誰のせいだ!?」
木場「えっ」
巧「……本当に、何なんだよあんたは」
木場「素直な気持ちを言っただけなんだけど……
君は本当に、素敵な人だよ。とても尊敬している」
巧「……ん?」
木場「どうかしたのかい?」
40: 2013/12/08(日) 21:57:29.11 ID:MCiYNhjM0
巧「それはつまり、人として……」
木場「そうさ。人であることを捨てようとした俺を、人に戻してくれた。
そんな君を俺は、人として、尊敬している」
巧「……ああ、そうかよ」
木場「あの、大丈夫かな。ぐったりして……」
巧「疲れたんだよ……もう寝る。ここで寝る。
何が何だろうと……」
ピンポーン
木場「そうさ。人であることを捨てようとした俺を、人に戻してくれた。
そんな君を俺は、人として、尊敬している」
巧「……ああ、そうかよ」
木場「あの、大丈夫かな。ぐったりして……」
巧「疲れたんだよ……もう寝る。ここで寝る。
何が何だろうと……」
ピンポーン
41: 2013/12/08(日) 21:58:11.01 ID:MCiYNhjM0
真理「巧ぃー、迎えに来たよー!」
木場「あ、園田さんだ。ほら、乾さん」
巧「はいはい今行く……」
ガチャ
真理「木場さん、すいません。うちの巧がご迷惑かけちゃって。
……巧、どうしたの格好!?」
巧「後で話す……」
真理「え?うん……」
木場「あ、園田さんだ。ほら、乾さん」
巧「はいはい今行く……」
ガチャ
真理「木場さん、すいません。うちの巧がご迷惑かけちゃって。
……巧、どうしたの格好!?」
巧「後で話す……」
真理「え?うん……」
42: 2013/12/08(日) 21:58:58.58 ID:MCiYNhjM0
真理「あの、巧、妙に疲れてますけど……?」
木場「うん、どうしてだか分からないけど疲れ切ってるんだ。
今日はゆっくり休ませてあげてくれないかな」
真理「はい、それはもちろん」
木場「それと、乾さんは乾さんだから」
真理「え?木場さん、どうしてそんな当たり前のこと……」
木場「……そうだね、君たちなら言わなくても分かってるか」
木場「うん、どうしてだか分からないけど疲れ切ってるんだ。
今日はゆっくり休ませてあげてくれないかな」
真理「はい、それはもちろん」
木場「それと、乾さんは乾さんだから」
真理「え?木場さん、どうしてそんな当たり前のこと……」
木場「……そうだね、君たちなら言わなくても分かってるか」
43: 2013/12/08(日) 21:59:32.42 ID:MCiYNhjM0
――夕食
啓太郎「――で、結花さんがもうかわいくって!そのあとは、なんと……
あーんまでしてもらっちゃって!えへへ」ニヤニヤ
草加「その話、何度目だ……」
真理「もういいよ、草加君。相槌なんて打たなくても勝手にしゃべり続けるから。
……ね、巧?」
巧「……ああ」
真理「もー、いつまで元気なさげにしてるのよ!」
巧「うるさい……」
啓太郎「――で、結花さんがもうかわいくって!そのあとは、なんと……
あーんまでしてもらっちゃって!えへへ」ニヤニヤ
草加「その話、何度目だ……」
真理「もういいよ、草加君。相槌なんて打たなくても勝手にしゃべり続けるから。
……ね、巧?」
巧「……ああ」
真理「もー、いつまで元気なさげにしてるのよ!」
巧「うるさい……」
44: 2013/12/08(日) 22:00:42.58 ID:MCiYNhjM0
草加「乾さん、塩を取ってくれないかな?」
巧「!」ドキッ
真理「巧?」
草加「……取ってくれないのかな?」
巧「チッ……ほらよ」
草加「ありがとう」ニッコリ
巧(こ、この野郎……!当分こっちの反応で遊ぶつもりか!?)
巧「!」ドキッ
真理「巧?」
草加「……取ってくれないのかな?」
巧「チッ……ほらよ」
草加「ありがとう」ニッコリ
巧(こ、この野郎……!当分こっちの反応で遊ぶつもりか!?)
45: 2013/12/08(日) 22:01:08.86 ID:MCiYNhjM0
真理「あ、そうだ巧。明日一緒に買い物行かない?
服とか買いにさ」
巧「どうした、また急に」
真理「うん、ちょっと欲しい服があってね。ね、だめ?」
巧「だめじゃないけど……私の服まで選ぶのはもうやめろよ。
スカートなんて履かないんだから」
真理「けっこう似合うのに」
巧「似合わないし、スカートだと動きづらい」
服とか買いにさ」
巧「どうした、また急に」
真理「うん、ちょっと欲しい服があってね。ね、だめ?」
巧「だめじゃないけど……私の服まで選ぶのはもうやめろよ。
スカートなんて履かないんだから」
真理「けっこう似合うのに」
巧「似合わないし、スカートだと動きづらい」
46: 2013/12/08(日) 22:01:58.97 ID:MCiYNhjM0
真理「そんなことないと思うんだけどなー。
とにかく、明日は一緒に買い物ね!はい決定」
巧「……仕方ないな」クス
啓太郎「たっくんって真理ちゃんには優しいことが多いよね」ヒソヒソ
草加「ああいうのを百合っていうんだ」ヒソヒソ
巧「……聞こえてるぞ」
というわけでちょっと短い?けど終了です。
このSSがつまらないのも海堂の存在感が薄いのも草加が優しいのも
全て乾巧ってやつの仕業なんだ……
駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました!
とにかく、明日は一緒に買い物ね!はい決定」
巧「……仕方ないな」クス
啓太郎「たっくんって真理ちゃんには優しいことが多いよね」ヒソヒソ
草加「ああいうのを百合っていうんだ」ヒソヒソ
巧「……聞こえてるぞ」
というわけでちょっと短い?けど終了です。
このSSがつまらないのも海堂の存在感が薄いのも草加が優しいのも
全て乾巧ってやつの仕業なんだ……
駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました!
48: 2013/12/08(日) 22:27:42.13 ID:MCiYNhjM0
>>47一発書きクオリティーでよければどうぞ
――ある日の朝
真理「巧ー、いい加減起きなよー!」
シーン
真理「誰か巧起こしてきてよ。私、朝ごはん作ってて行けないから」
啓太郎「――それじゃあ、次の日曜日は大丈夫そうなの?やった!」
真理「啓太郎は長田さんと電話中ね……」チラッ
草加「……行ってくるよ」
真理「ありがとう!」
草加「真理のためなら大したことじゃないさ」
――ある日の朝
真理「巧ー、いい加減起きなよー!」
シーン
真理「誰か巧起こしてきてよ。私、朝ごはん作ってて行けないから」
啓太郎「――それじゃあ、次の日曜日は大丈夫そうなの?やった!」
真理「啓太郎は長田さんと電話中ね……」チラッ
草加「……行ってくるよ」
真理「ありがとう!」
草加「真理のためなら大したことじゃないさ」
49: 2013/12/08(日) 22:31:01.11 ID:MCiYNhjM0
――たっくんの部屋
草加「乾巧、起きろ。あまり俺の手を煩わせるな」ゲシ
「いっ……何すんだ、草加!」ガバ
草加「……誰だ君は?」
「何だよ、その反応は。朝っぱらから人のこと足蹴にしといて」
草加「君は乾巧の彼女かなにかか?不潔だな……
居候の身でこんなことをしでかすとは」
「はあ?なにわけの分からないこと言ってるんだよ」
草加「とりあえず、ついて来るんだ。聞きたいことは山ほどある」
「あ、おい!」
草加「乾巧、起きろ。あまり俺の手を煩わせるな」ゲシ
「いっ……何すんだ、草加!」ガバ
草加「……誰だ君は?」
「何だよ、その反応は。朝っぱらから人のこと足蹴にしといて」
草加「君は乾巧の彼女かなにかか?不潔だな……
居候の身でこんなことをしでかすとは」
「はあ?なにわけの分からないこと言ってるんだよ」
草加「とりあえず、ついて来るんだ。聞きたいことは山ほどある」
「あ、おい!」
50: 2013/12/08(日) 22:33:46.78 ID:MCiYNhjM0
――ダイニング
真理「あ、草加君ありがと――誰!?」
啓太郎「――うん、じゃあね結花さん!
……あれ、その女の子、誰!?」
草加「乾君のベッドで寝ていたんだ。つまりそういうことだろう」
真理「やだ、不潔……」
啓太郎「ひどいよたっくん、せめて一言くらい……あれ?
そのたっくんはどこなの?」
「……ここにいるだろうが!何なんだ今朝は?
人の顔見ては驚いて、新手の嫌がらせか?」
真理「あ、草加君ありがと――誰!?」
啓太郎「――うん、じゃあね結花さん!
……あれ、その女の子、誰!?」
草加「乾君のベッドで寝ていたんだ。つまりそういうことだろう」
真理「やだ、不潔……」
啓太郎「ひどいよたっくん、せめて一言くらい……あれ?
そのたっくんはどこなの?」
「……ここにいるだろうが!何なんだ今朝は?
人の顔見ては驚いて、新手の嫌がらせか?」
51: 2013/12/08(日) 22:37:24.97 ID:MCiYNhjM0
真理「え、あなたもしかして……巧?」
巧?「だからそう言ってるだろ!
三人そろって目がおかしくなったのか?」
啓太郎「いや、そうじゃなくて、え?たっくん?」
巧?「何かい言わせれば気が済むんだよ……俺は乾巧だ!」
草加「オルフェノクの?」
巧?「うるせーな!そうだよ!」
真理「やだ、どうなってるの……?」
巧?「何がだよ」
啓太郎「たっくん、これ、鏡……」
巧?「は?………………はあ!?」
巧?「だからそう言ってるだろ!
三人そろって目がおかしくなったのか?」
啓太郎「いや、そうじゃなくて、え?たっくん?」
巧?「何かい言わせれば気が済むんだよ……俺は乾巧だ!」
草加「オルフェノクの?」
巧?「うるせーな!そうだよ!」
真理「やだ、どうなってるの……?」
巧?「何がだよ」
啓太郎「たっくん、これ、鏡……」
巧?「は?………………はあ!?」
52: 2013/12/08(日) 22:41:43.02 ID:MCiYNhjM0
巧?「なんで女が映ってるんだ!?
啓太郎、何か細工してないだろうな」
啓太郎「してないよ!そんなのできるわけないし……」
草加「乾巧が女に……はは、これは傑作だ」
真理「笑い事じゃないよ……あなた、本当の本当に巧?
これで冗談だったら許さないからね!」
巧?「当たり前だ。くそ、なんだよこれ……まさか夢か?」
啓太郎「ま、真理ちゃん、ちょっとほっぺたつねってみて」
真理「こう?」ギュウウウ
啓太郎「いたたた、痛いよ!けっこうかなり痛い!
……ってことは夢じゃないんだ!」
啓太郎、何か細工してないだろうな」
啓太郎「してないよ!そんなのできるわけないし……」
草加「乾巧が女に……はは、これは傑作だ」
真理「笑い事じゃないよ……あなた、本当の本当に巧?
これで冗談だったら許さないからね!」
巧?「当たり前だ。くそ、なんだよこれ……まさか夢か?」
啓太郎「ま、真理ちゃん、ちょっとほっぺたつねってみて」
真理「こう?」ギュウウウ
啓太郎「いたたた、痛いよ!けっこうかなり痛い!
……ってことは夢じゃないんだ!」
53: 2013/12/08(日) 22:43:34.84 ID:MCiYNhjM0
巧「なんだよこれ……なんなんだよ……」
真理「……巧」
巧「なんだよ……」
真理「腰、細いね」
巧「そんなこと言ってる場合か!」
真理「……巧」
巧「なんだよ……」
真理「腰、細いね」
巧「そんなこと言ってる場合か!」
58: 2013/12/08(日) 23:37:57.73 ID:MCiYNhjM0
~おまけ・木場家へ向かう途中で~
「おい、あんた」
巧「……私のことか?」
「そうだ。俺が見たところ、今日の運勢は最悪だな」
巧「はあ?」
「だが、今日という一日を乗り切れば明日はいい日になる。
これは絶対の運命だ。今日が悪い日だからといって絶望することはない」
巧「……そうなのか」
「おい、あんた」
巧「……私のことか?」
「そうだ。俺が見たところ、今日の運勢は最悪だな」
巧「はあ?」
「だが、今日という一日を乗り切れば明日はいい日になる。
これは絶対の運命だ。今日が悪い日だからといって絶望することはない」
巧「……そうなのか」
59: 2013/12/08(日) 23:39:09.72 ID:MCiYNhjM0
「それと、今日起きる災難を少しでも軽減したいなら
着替えを用意するといい。もちろん下着もだ」
巧「突然何言ってるんだよ……変Oか、あんたは」
「占い師だ」
巧「はあ……もういいだろ。私は行くぞ」
「気を付けることだ。俺の占いは当たる」
巧「とんだ自信だな……そこまで言うなら、有名なのか、あんた」
「さて、どうだろうな。取材を受けたことはあるが……
あいつの記事が注目を引くとは思えないからな」
巧「あんた、名前は?」
「……俺は」
着替えを用意するといい。もちろん下着もだ」
巧「突然何言ってるんだよ……変Oか、あんたは」
「占い師だ」
巧「はあ……もういいだろ。私は行くぞ」
「気を付けることだ。俺の占いは当たる」
巧「とんだ自信だな……そこまで言うなら、有名なのか、あんた」
「さて、どうだろうな。取材を受けたことはあるが……
あいつの記事が注目を引くとは思えないからな」
巧「あんた、名前は?」
「……俺は」
60: 2013/12/08(日) 23:39:54.72 ID:MCiYNhjM0
「おーい!手塚!てーづーかー!!」
巧「……手塚っていうらしいな」
手塚「ああ。あれが俺の記事を書いた記者だ」
「手塚ぁー!!」
巧「……犬か、あいつは」
手塚「本人には言ってやるな。あいつは犬が怖いらしい」
巧「……じゃあ、私とは会わない方がいいか」
手塚「どういう意味だ?」
巧「それこそ占って確かめろ。絶対に当たるんだろ。じゃあな」
巧「……手塚っていうらしいな」
手塚「ああ。あれが俺の記事を書いた記者だ」
「手塚ぁー!!」
巧「……犬か、あいつは」
手塚「本人には言ってやるな。あいつは犬が怖いらしい」
巧「……じゃあ、私とは会わない方がいいか」
手塚「どういう意味だ?」
巧「それこそ占って確かめろ。絶対に当たるんだろ。じゃあな」
61: 2013/12/08(日) 23:43:27.15 ID:MCiYNhjM0
「ぜえ、はぁ……て、手塚っ」
手塚「よく来たな。また取材か?」
「そうじゃ、なくて……!取材、の、お礼……だから!」
手塚「そういえばそんな話をしていたな」
「そうそう、だからさ、遊園地行こう!」
手塚「デートか?」
「そっ、それは、ご想像にお任せしますっていうか、……うん」
手塚「なら、行かないわけにはいかないな」
はい、短いおまけ終わり!
わざわざこんなものを書いたのは>>1が手塚好きだからです。
あと、何か短い品(これくらいの長さですぐ書けそうなやつ)なら
現在リクエスト受付中です。どしどしご応募ください。
締め切りは00:30くらいで。
もちろんご感想なども大歓迎です。
手塚「よく来たな。また取材か?」
「そうじゃ、なくて……!取材、の、お礼……だから!」
手塚「そういえばそんな話をしていたな」
「そうそう、だからさ、遊園地行こう!」
手塚「デートか?」
「そっ、それは、ご想像にお任せしますっていうか、……うん」
手塚「なら、行かないわけにはいかないな」
はい、短いおまけ終わり!
わざわざこんなものを書いたのは>>1が手塚好きだからです。
あと、何か短い品(これくらいの長さですぐ書けそうなやつ)なら
現在リクエスト受付中です。どしどしご応募ください。
締め切りは00:30くらいで。
もちろんご感想なども大歓迎です。
62: 2013/12/08(日) 23:45:11.95 ID:MCiYNhjM0
↑補足
555以外でも書くと思います。
書けないと思ったらお断りするかもしれません。
ご了承ください。
555以外でも書くと思います。
書けないと思ったらお断りするかもしれません。
ご了承ください。
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります