311: 2013/03/28(木) 01:41:17.48 ID:96pQH6gx0


最初から:モバP「まゆのヤンデレを治す!」

前回:モバP「まゆのヤンデレを治す!」ナターリア編

社長「…、ドッキリ企画か。俺は常にドッキリを受けてる気分になるよ。」

P「まあ、アイドル達の行動は読めないですからねぇ。」

社長「君の行動が一番読めないんだけど。」

P「いや、常識を超えたところに新たな発想があるんですよ。」

社長「常識超える前に人に迷惑をかけないというステップを超えてくれないかな。」

P「多少の犠牲は必要なんですよ、社長。これからもよろしくお願いします。」

社長「されないから。」

P「ケチー。」

社長「普通の会社だったら解雇だよ。」

P「うちは芸能事務所ですよね。」

社長「うん、芸能事務所でも解雇だから。心に留めておいてね。」

P「分かりました!!」

社長「君の威勢のいい分かりましたは大抵わかってないんだよ!」

アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 第3巻 [Blu-ray]

313: 2013/03/28(木) 01:59:16.35 ID:96pQH6gx0
拓海「おっす、P。」

P「おっ、拓海!」

拓海「今日はレッスンだったよな。」

P「ん、ああ。」

拓海「じゃあ、事務所に荷物おいて行ってくるぜ。」

P「あいつは原始人かよ…。携帯で連絡取れるだろうに…」

ちひろ(こいつ一回しばき回した方がいいんじゃないだろうか…)

316: 2013/03/28(木) 16:49:21.39 ID:LW7LOWEDO
拓海「さて、と。荷物も置いたし、レッスンに行くか。」

P「拓海、行く前にビタミン剤でも飲まないか?」

拓海「ん、ああ。じゃあもらおうかな。」

P「ほら、これだ。」

拓海「ありがとな。」

317: 2013/03/28(木) 22:47:59.50 ID:LW7LOWEDO
拓海「レッスン終わったぜ。」

P「おう、お疲れ様。」

拓海「なぁ、これからちょっと付き合ってくれないか?」

P「すまん、これから書類の整理が…」

拓海「あ?」

P「いや、仕事が…」

拓海「私の言うことが聞けないのか?」

P「な、何だ…」

拓海「聞けるか、聞けないのかって聞いてるんだよ!!」

P「た、拓海…」

ガッ

ダン

P「胸ぐらを掴んで壁に叩きつけるなよ…」

拓海「なぁ、P、どうなんだ?」

P「わ、分かった、分かったから…」

318: 2013/03/28(木) 23:10:25.24 ID:LW7LOWEDO
P「ここは…」

拓海「私の家だ。」

P「分かる、分かる、すごく分かる。」

拓海「さ、遠慮せず入れよ。」

P「それはちょっとまずいんじゃないかなー、って。」

拓海「いいから入れって言ってんだよ!!」

P「分かった、分かったから、その拳を降ろせ!」

拓海「そうやって聞けば何もしねえよ。」

P(あれ、拓海さん。昔はこんなんじゃなかったですよね。スカウトした時はもっと優しかったよね。)

319: 2013/03/28(木) 23:50:41.77 ID:LW7LOWEDO
拓海「ここは私の家だ。誰の邪魔も入らない。」

P「あ、ああ…」

拓海「携帯出せ。」

P「え?」

拓海「情報の入っているカード抜け。」

P「え…」

拓海「早くしろ。」

P「こうか?」

拓海「ふんっ。」

グシャ

P「ああ、携帯が…」

拓海「文句あるか?」

P「ないです。」

320: 2013/03/29(金) 00:09:37.46 ID:6k7DEo0DO
拓海「なぁ、P。私はお前に感謝してる。」

P「いきなりどうした?」

拓海「走るだけが生き甲斐の私にアイドルっていう生き甲斐をくれた。」

P「お、おう…」

拓海「正直、最初はヒラヒラの衣装を着せられて嫌な気分だったよ。人前に出ることも見せ物にされてるような感じでムカついたし、レッスンもタルかった。」

P「拓海…」

拓海「でも、ファンが出来て、仲間も出来て色んなものを手に入れた。私の可能性っていうものを信じることが出来た。」

P「…」

拓海「でも、どうしても手に入れられないものが1つだけあった。」

P「な、なんだ?」

拓海「お前だよ。」

P「」

321: 2013/03/29(金) 00:38:01.69 ID:6k7DEo0DO
拓海「何度も衝突した。でも、Pは私をいつも守ってくれた、信じてくれた。いつの間にか、そんなお前のことをその、す、好きになっていったんだ。」

P「」

拓海「でも、考えた時私に魅力なんてなかった。ただ、ずっとPを困らせて、苦労させて。まゆとか響子みたいに家庭的じゃないし可愛い仕草ができるわけじゃない。かと言って和久井さんとかあいさんみたいに一人でなんでも出来るわけじゃない。」

P「そんなことはない…」

拓海「結局、私からアイドルを引くと残されていたのは暴力だけだった。」

P「違う…」

拓海「Pを手に入れるためにはこれだけしかなかった。」

P「違う!!」

拓海「P…」

322: 2013/03/29(金) 00:56:06.58 ID:6k7DEo0DO
P「違うさ、拓海には魅力がある。」

拓海「慰めないでくれ。私には、魅力なんて…」

P「だったら、なぜ俺を殴らなかった?」

拓海「殴ろうとしたし、脅すために胸ぐら掴んで壁に叩きつけた。」

P「違うよ、初めて会った時だ。」

拓海「初めて会った時…」

P「拓海と初めて会った時、拓海は誰かと喧嘩していた。」

拓海「あ、ああ…、あの時か。」

P「そばには服の乱れた特攻服の女性。喧嘩の相手は数人の男だった。普通に考えるなら、レディースの喧嘩の仲裁に男性が割って入った。と思われる場面だった。」

拓海「でも、Pは男たちがその女に乱暴しようとしていたって見抜いたんだよな。」

P「女性は無傷だが、服だけ乱れていた。おかしいだろう、喧嘩しているのにダメージは服だけだって。」

拓海「腹もおさえてないし、顔にも傷がないだったか。お前の推理は。」

P「そうだな。服だけ乱したっていうことはやることは1つ。」

拓海「まぁ、いわゆる『乱暴』ってやつだな。」

P「ああ。」

323: 2013/03/29(金) 01:10:33.33 ID:6k7DEo0DO
~数ヶ月前~

男A「姉ちゃんよ、大人しく身を引いた方がいいぜ。自分が可愛いだろう。」

拓海「黙れ!私はお前たちみたいなのが大嫌えなんだよ!!」

男B「生意気な女だ。俺達は空手道場の黒帯集団だぜ。勝てるわけがないだろう。」

男C「もしかして、君がそのおっきい胸で俺達の相手してくれるの?」

拓海「ふざけるな!」

P「警察に通報しないと…」

男A「ま、分からせてやるべきじゃないの?世の中、突っ張っているより身を任せた方が楽ってことをさ。」

拓海「てめえら!!」

男A「おい、お前ら。やれ。」

男B「へへっ、まずは俺からだ。」

拓海「やれるものならやってみやがれ!」

男B「じゃ、遠慮なく!!」

拓海(かわさないとヤバい!!)

男B「ぐっ、こいつ…。避けやがった。」

男A「なら、これで避けられないだろ。」

女性「んーっ!?」

拓海「てめえら、人質を使うなんて卑怯だぞ!!」

男C「卑怯なんて言葉はな、この世の中を生きるために必要なもんなんだよ!!」ドゴォ

拓海「かはっ…」

男B「腹に一発。やるぅ~。」

324: 2013/03/29(金) 01:53:28.74 ID:6k7DEo0DO
拓海「くそっ…」

男C「おらっ」ゲシッ

拓海「ぐあっ…」

男A「おい、顔に傷を付けるなよ。そいつは上玉だからなぁ。」

拓海「ゲスどもが…」

男B「ふんっ!!」ドコッ

拓海「うぉ…」

男A「はっ…、強がっても所詮は素人だな。」

P(このままじゃ、あの女の子が…)

男A「そろそろ眠らせてやれ!」

男B「へへっ、さぁ、おねむの時間だ!!」

P「ま、待て!!」

男A「なんなんですか?私達は、この子達の喧嘩の仲裁に…」

P「う、嘘だ!!最初から聞いていたぞ!!」

男A「そうですか、なら仕方ない。やれ。」

男B「で、でも…」

男A「やったのは俺達じゃない。こいつらだ。」ニヤァ
男C「なら、遠慮なく。」

P「ウオオオオオ!!」

325: 2013/03/29(金) 02:19:11.75 ID:6k7DEo0DO
男A「勝てる訳がないだろ…」

P「く、くそぉ…」ボロッ

男B「色男が台無しだな…」

拓海「やめろよ…、そいつは関係ないだろ…」

男A「そうまでして、この男や女をかばうだなんてとんだお人好しだな!!」

拓海「くそっ…、てめえら、絶対許さねぇ!!」

P(こんな状態になってまで、人を庇えるなんて…)

婦警「はい、通報があって来ました。」

男A「実は、レディースの喧嘩の仲裁に入って…」

婦警「へぇ~、そうなんだ。」

男A「はい、そこの男性も…」

婦警「えいっ!」

男A「ぐあっ!!」

婦警「嘘はいけないなぁ…」

男B「このアマ、やっちまえ!!」

婦警「ふぅ…」

326: 2013/03/29(金) 02:31:40.67 ID:6k7DEo0DO
婦警「こんなもんかなっ。」

男A「」

男B「」

男C「」

P「ふ、婦警さんお強いんですねぇ。」

婦警「まぁ、合気道とか柔道とか空手とかの有段者だから。」

P「へぇ~。でも、なんであいつらが嘘ついてるって分かったんですか?」

婦警「通報内容と食い違っていたし、それに何より…」

拓海「くっ…」

婦警「この子が無抵抗でやられるような子じゃないもの…」

拓海「言ってくれるじゃねえか、早苗。」

早苗「ふふっ、補導は見逃してあげるわ。大方、後ろの女の子を守ってたんでしょ。」

拓海「うるせぇ!!」

早苗「じゃあ、拓海ちゃんをお願いします。私はこいつらを引き渡した後、この女の子を送って行きますから。」

P「任されました。」

拓海「…」

早苗「じゃあ、よろしくお願いしますね。」

P「はい。」

P(この子は本当に人のことを想える子だ。もし、この子がアイドルになってくれたら…)

P「ねぇ、拓海ちゃん。」

拓海「拓海でいいよ。」

P「アイドルに興味ないかな…」

327: 2013/03/29(金) 02:45:20.60 ID:6k7DEo0DO
―――――――――…

拓海「そんなこともあったか…」

P「ああ。その時に思ったんだ。こんなに人を想うことが出来る子なんだ。こんなに優しい子がアイドルをやったらトップを取れるって。」

拓海「P…」

P「拓海の魅力ってそんなところだと思う。だからスカウトしたんだ。」

拓海「…」

P「拓海、もしかして元特攻隊長だったからとか、柄にもないからって思っているんじゃないか?」

拓海「…」

P「確かに拓海は元特攻隊長だったし、いつもはこんなことをしないかもしれない。でも、拓海に魅力がないわけじゃない。」

拓海「そ、そんなこと…」

P「だからさ、思うんだよ。拓海はずっと意地張って生きてきてさ、そういうことに少し疲れてるんじゃないかって…」

拓海「P…」

P「だから、今日くらいはただの向井拓海になっていいんじゃないかな。」

拓海「P…、P…、P!!」ウルウル

P「拓海。」

拓海「私はずっとずっとずっとPと一緒にいたい!!」

P「拓海…」

拓海「これからもたくさん迷惑かけるかもしれないけどそれでいいの!?」

P「いいさ、一生、アイドルとして面倒見てやる。」

拓海「本当?」

P「ああ。」

拓海「P、だーいすきっ!!」ギュー!

P「拓海…」








まゆ「今日は見逃しましょうかねぇ…」

子猫「ニャーオ。」

まゆ「ダメですよぉ。ご主人様は今いいところなんですからぁ。」

328: 2013/03/29(金) 02:47:28.30 ID:6k7DEo0DO
姉御編終了です。って後半キャラ崩壊ってレベルじゃねーぞ…。






朋ちゃんの話が骨格出来たんでお次は朋ちゃんです。

329: 2013/03/29(金) 03:09:38.57 ID:x8A7NfV8o
藤居さんキタデーやったー


次回:モバP「まゆのヤンデレを治す!」朋ちゃん編


引用: モバP「まゆのヤンデレを治す!」