記者「去年は県二位風越女子、部員八十人を擁する強豪。今年は、去年の汚名を返上できるのかしら」

美穂子（いつまで言われるのかしら、これ...）


ワアアァァ

美穂子「あら...」

久「でたな...」

＼龍門渕だー／　＼去年の優勝校よ／　＼強そう...／

『ジャイアント井上』　井上純

『ネコンドー』　沢村智紀

『紐切り』　国広一

『絶対女王』　龍門渕透華


記者「四天王は今年も健在ね」

一「あ～目立ってるよ、僕目立つの苦手なんだけどな...」

透華「目立ってなんぼ！目立ってなんぼですわっ！！」

藤田「天江がいないな」

記者「！？藤田プロ！今日はどうして？」

藤田「解説として呼ばれている。珍しくな」

記者「...今年も龍門渕でしょうね、対抗で風越でしょうか...」

藤田「どうかな、毎年多かれ少なかれ番狂わせはある」

記者「...プロとしての見所は？」

藤田「龍門淵の天江衣」

記者「！？確かに...彼女は...」

藤田「化け物...と言っても、差し支えないだろうな」

記者「...彼女のあの強さはいったい何なんでしょう？」

藤田「...生まれたときから、強いものは強い。いるんだよ、
　　　いつの時代も。圧倒的な力を持つ者っていうのは...」

記者「...虎が強いのはもともと強いから。ですか...」

藤田「...虎ならまだかわいいんだがな」

記者「........

　　　あっ！あれは、原村和！」

藤田「彼女は...」

記者「去年のインターミドル女子レスリング優勝者ですよ！ちょっと取材行って来ます！」　ダッシュ

藤田（そうだったのか...）



記者「原村さん！この大会の目標はなんですか？」

和「えっ...目標ですか？...もちろん全国優勝です！！」

会場内


咲「ううっ..完全に迷っちゃったよ...」　オロオロ


純「衣おせーなぁ」　ハァ

透華「また目覚ましを壊してるに違いませんわ」　スタスタ

純「俺昨日、目覚まし５つセットしてやったんだが..」　スタスタ

一「うわぁ...」　スタスタ



ゾゾゾッ

純　智紀　一　透華　（！！！）

バッ

咲「ううっ..ここどこぉ」　涙目


智紀「...清澄高校の制服」　ボソッ

純「じゃああれが原村和か！？」

透華「いえ、原村和はもっとこう...胸が...」

一「...衣に似たものを感じたよ」

純「...まさかな」



（あんなのが他にいてたまるか）

優希「咲ちゃ～ん」　コッチコッチ

咲「！みんな～探したよぉ～」

京太郎「なにはぐれてんだよ」　ヤレヤレ

久「心配したわ...本当に須賀くん出すかと思って」

京太郎「そっちの心配ですか..」

咲「和ちゃんは？」


和「やっと取材から解放されました」　はぁ

咲「すごいよ和ちゃん！強そうな人達がたくさんいて、わくわくするよ！
　　私早くあの人達と闘いたい！！」

久「...全国制覇に向けて今日が最初の試合です。気合入れていきましょう！」

全員「はい！！」

咲「がんばろうね」

和「はい」　コクッ


咲（みんなと頑張った、あの合宿の成果を見せる時がきた！！）


まこ「変わったのぉ咲」

久「えぇ、今は闘いたくてしょうがないみたい」

選手控え室


久「みんな着替えたわね。それじゃ、もう一度ルールのおさらいよ」

咲「あの、部長は着替えないんですか？」

久「私？私はいいのいいの」

咲（なんだかデジャブ）

久「まず最初はブロック予選よ」

京太郎「ブロック予選？」

久「ええ、四校ずつにブロックを分けをして、各校代表一人を選んで
　　総当たり戦。一位だけが次に進めるわ。その後もう一度
　　ブロック予選があって、そこでまた一位になればようやくベスト8よ。」


京太郎「....つまりどういうことですか？」

優希「ようするにモンス○ーファームみたいな感じだじょ」

京太郎「いや俺やったことねえし」


久「代表は毎試合変えてもいいし、変えなくてもいいわ。
　　ちなみにうちは毎試合変えるわよ。どうせ上に進めばみんな闘うだし」

京太郎「みんなで闘わないんですか？」

久「それはベスト8以降。全校がそれぞれみんな戦っていたら、時間も体力ももたないわ」

京太郎「あっ、そりゃそうか」

久「ベスト8、つまり準々決勝からもまた色々ルールはあるんだけど...
　　それはまた次の時ね。どうせ勝つんだし」

和「まずは四校ブロック予選、三試合を勝てばいいんですね」

久「そうよ、全勝なら間違いなく一位だからね」

久「次は試合のルールね。武器や防具の持ち込みは禁止、
　　服装は基本的には自由よ。試合前に一応身体検査はされるけど」

京太郎（身体検査....）　ポワポワ　妄想


久「時間は無制限。勝敗はリング上での10カウントか、
　　場外で20カウント、あとはレフェリーストップね」

優希「場外があるのか？」

久「えぇそうよ、あれを見て」

モニター

　　,. '　￣ ｀ヽ
　/　　　　　　 ',　
　!　 　 　 　 　 l　
　 、　 　 　 　 ,'　
　　ヽ . ＿ ..　'



和「丸い...リングですね」

優希「ゆう○くみたいだじぇ、ロープもあるじょ」


　　　　　　↓
　　　　,. '　￣ ｀ヽ
　　　/　　　　　　 ',　
　　→!　 　 　 　 　 l←
　　　 、　 　 　 　 ,'　　　
　　　　ヽ . ＿ ..　'　　　　　　
　　　　　　↑

上下左右に

久「あんな感じに、直線のロープが上下左右に置いてあるわ。
　　だからそれ以外の所ならそのまま場外に落とせるの」

和「円状のリングに、リングを囲んでいないロープ...」

優希「なんでこんな変な形なんだじょ？」

咲（本当にゆ○はくみたい...）

久「さぁ？いろんな格闘技が集まるからじゃない？
　　あとさっき言い忘れたんだけど、10カウントは相手を押さえ込んででもいいわ」

京太郎「！？それって柔道なんかかなり有利じゃ...」

久「元々は怪我人を減らすためのルールだった
　　らしいんだけど....あんまり効果はないみたいね」

咲「そうなんですか...（みんな血の気多すぎだよぉ）」

久「取りあえずこんなものかしら...何か質問は？」

和「あの..ところで部長。最初のブロック三試合は誰が...」


久「もちろん、あなた達一年生三人よ」

咲　和　優希「「「！！！」」」

久「もしあなた達が負けちゃったら、
　　私試合もしないで引退よ？だからみんな絶対に勝ってきてね！」

咲　和　優希「「「はい！！」」」

久「フフッ...いい返事よ」　ニコッ


まこ（誰一人臆しとらん、こりゃあ大丈夫そうじゃの）

久「さぁ、あと三十分ほどで試合が始まるわ。初戦は優希！あなたよ！」

優希「！ふっふっふっ、進化した私の力！見せつけてやるじぇ！」

闘技場


レフェリー「それでは各校代表前へ」

優希「お願いします」　清澄高校　片岡優希

由理「よろしくお願いします」　千曲東高校　土屋由理


京太郎「全然観客いませんね...」　ガラーン

久「県予選の初戦なんて、どこもこんなものよ。それより今は優希の応援よ」

咲「優希ちゃん！頑張ってぇー！」

和「優希！絶対に勝って下さい！」

優希「おう！任せろ！」　ビシッ

レフェリー「それではレディ～...」


優希「あっ！ちょっとタイムタイム！」

和「優希！？どうしたんですか！」

優希「ふぅ～、これ被るのわすれてたじぇ..ヨイショっと」　ギュッギュッ

タコスマン「じゃきーん！タコスマン参上だじぇ！！」　キメッ

和「...マスクですか」　ハァ

由里（変な形のマスクね...）


レフェリー「....では改めて、レディーファイト！！」

タコスマン「とりゃー！いくじぇー！」　ダッシュ

由理「いきなり！？っ...！！」　ドカッ　ガード

まこ「全く何かと思えば...焦らしよる」　ヤレヤレ

久「優希らしいけどね～」



まこ「...なかなか有利に進めとるのぉ」

久「相手がついてこれてないわ。このままいけそうね..！」


優希「オリャオリャオリャア！」　ボコッドカッガスッ

由理（くそっ！速い...！）　ドゴッボコッドカッ


優希「おりゃあー！」　シュッ

ガンッ！

咲「アッパーが入った！」

すいません>>31
優希→タコスマンで

由理「グハァ！！」　ヨロッ...

由里（しまった！くそっ...頭が..クラクラする..） 　フラフラ

タコスマン「トオゥ！」　ガシッ！

京太郎「相手に飛びかかった！肩車の状態だ！」

タコスマン「おぉ...りゃあ！！」　グルン

京太郎「体を捻って...」

タコスマン「おりゃあー！！」　ブワン

ドカン！！

咲「相手を頭から落とした！」

和「フランケンシュタイナーです！」

レフェリー「千曲東ダウン！1...！2...！」

タコスマン「ふっ...また出直してくるんだな、お嬢ちゃん」　キメッ

由理（つっ...強い...だめっ...立てない）　意識モーロー

レフェリー「9...！10！勝者！清澄高校片岡優希！」

久「よっしゃ！」

咲「やったよ！優希ちゃん！」

和「すごいです優希！」

まこ「ええ出だしじゃ！」

京太郎「やるじゃねえか優希！」

タコスマン「ふっ、これがにゅーゆう...ニュータコスマンだじぇ！！」

選手控え室


久「お疲れ様。優希」

優希「私にかかればあんなの、朝飯前だじょ」　ドヤァ

久「あんまり調子に乗らないの。...次の今宮女子戦は、和あなたよ。頑張ってね！」

和「はい！」

優希「のどちゃん私につづけー！」

まこ「平常心じゃぞ、平常心」

咲「頑張ってね！和ちゃん！」

和「うん、行ってきます！」

和（あとで、あれ被っとかないと...）

闘技場


ワァー

　＼原村和だ／　　＼去年の全中レスリング王者よ／

実況「インターミドルレスリング王者、原村和。高校生最初の公式戦です」


京太郎「随分と観客が増えましたね。実況と解説までいるし...」

久「それだけ和は注目されてるってことよ」


和「よろしくお願いします」　清澄高校　原村和

舞「よろしく」　今宮女子高校　田中舞


和「...あのこれ、いいですか？」　ハイッ

レフェリー「マスクですね.....はい、確認しました。どうぞ」

和「はい」　ギュッギュッ

＼なんだあれ？／　＼へんな形のマスク／　＼かわいい...／

優希「でたー、ペンギンマンだじょ！」

久「観客にも、かなりうけてるわね」　ククッ

まこ「まさかほんとに付けるとはの」

ーーーーーーーーーーーーーーー
合宿中


優希「おぉ！のどちゃんそれもしかしてマスクか？」

和「あっ...こっこれは間違えて...」

まこ「なんじゃそれ？ペンギン型のマスク？随分変わっとるのぉ」

和「いやあの...これは...」


久「....和、一度そのマスクを被って練習してみましょう」

和「部長、だからこれは...」

久「試合用のマスクなんでしょ？せっかく持ってきたんだから、一度使ってみましょう」

和「....わかりました」　...ギュッ

ーーーーーーーーーーーーーーー


久「あれを被った和は、いつもより集中力がかなり増すわ。
　　それによって、闘いにも安定感がでる。なんで、
　　アレを被るとそうなるのかはわかんないけどね～」

まこ「...じゃけど、あのマスク...恥ずかしくないんかの？」

観客席


透華「！？あの姿！まさかのどっち！やはり原村和が....！」

透華（去年、地方で行われたマスクマンだけのプロレストーナメント。
　　　優勝したのは謎のマスクマンのどっち！私が調べた結果、
　　　正体は原村和ではないかと思っていましたが...ビンゴですわ！）


解説席

実況「藤田プロあれは？」

藤田「私に聞くなよ」

藤田（私が見に行った時は、着けていなかった...久の入れ知恵か？）

レフェリー「それでは...レディーファイト！」


舞「いくぞ！そりゃそりゃそりゃあ！」　ブンブン

和「....」　スッスッスッ

咲（すごい...和ちゃん、相手を完全に見切ってるよ）


舞（なんだこいつ...全然攻撃が当たらない...！）　ブンブン

和「....はっ！」　ガシッ　

舞（しまった！腕をとられた！）　グルン

クルッ...

バターン！

舞「ぐえっ！」

実況「原村和の一本背負いが決まったー！」


和「おおおっりゃあ！」　ガッチリ

ビュン！

実況「そのまま相手の足を抱え、高く舞い上がる！」

舞（くそっ！なんだこれ！このままじゃまずい..！）　バタバタ

実況「そしてそのまま...！？なんだあの体勢はー！？」

藤田「変則式パイルドライバーだな」

和「エス！ワイッ！！ディーー！！」　

ヒューー.....




ドギャアーン！！

実況「決まったー！！原村和、変則式パイルドライバーで、今宮女子田中を完全に粉砕！」

レフェリー「今宮女子ノックアウト！勝者！清澄高校原村和！」

＼ワアァーー！！／

優希「やったじぇのどちゃーん！」

咲「SYDも完璧だったよ！」

和「はい！ありがとうございます！」　はぁはぁ


まこ「順調じゃの」

久「えぇ、どうやら私の引退はまだ先のようね」

選手控え室


透華「いちだいじっ！いちだいじですわっっ！」　ダダッ

一「透華！」

純「てめーどこ行ってたんだよ！」　ムカッ

透華「のどっちの正体はやっぱり原村和でしたわ！」

純「のどっち？それってたしか...」

一「透華がたまたま見に行ったプロレストーナメントの優勝者だよ。
　　その試合を見てから透華は、プロレスに転向したんだよ」

純「あぁあの...でもほんとにのどっちなのか？」

透華「間違いありませんわ！あの姿、あのスピード、
　　　そして華麗な技..！絶対に原村和がのどっちですわ！」

一「やったね透華！これで透華の夢が...！」

透華「えぇ！しかもあの時より格段に強くなっていますわ！
　　　ふっふっ...今から闘うのが楽しみですわ！！」　ニヤァ

純「清澄が勝ち上がってくればな...」


＼ねぇ！さっきの見た！／　＼あぁ清澄高校の原村和だろ？／

透華「！」

＼違うよ、その次にでてきた清澄の...／

純（！その次..！？）

＼すごかったのか？／　＼対戦相手の東福寺を一撃KOだぜ！？／

一「一撃...」

＼まじかよ...もしかして清澄って...強いのか？／

一「...他にも実力者がいるみたいだね」

透華「原村和の他...」

純「他にも...まさか...！」

昼休み


久「まずは！一回戦突破を祝して！乾杯！」

全員「かんぱ～い！！」　カンッ！

優希「しっかし、咲ちゃんにはおったまげたじょ。東福寺を一撃KOなんて！」

咲「あっあれは、たまたま...」

和「東福寺の選手はエースでしたよ」

咲「あぅ...」　戸惑い

和「ふふっ..」 クス

咲「今日は知らない人と戦って、いっぱい緊張したけど
　　ホントに楽しいよ。私、もっと強い人と戦いたい！」



藤田「やぁ。二回戦進出おめでとう」

まこ「藤田プロ！」

＼おいあれ藤田靖子じゃね？／　＼話しかけてるのは...清澄高校！？／


咲（合宿の時の...）

和（いつか倒します...）

優希「タコスうまぁ～」　パクパク

久「いいの？有名人がこんなトコで油売ってて？」

藤田「んー...それよりお前達、みんなかなり強くなったな」

久「まぁねぇ、誰かさんのおかげかしら？」

藤田「...だが勝ち上がっていけば、いずれ龍門渕や風越とあたる。
　　　天江は強い...風越も今年はベストメンバーだ。初戦のようには行かないだろう」

ガタッ　咲「そんなに強いんですか！？その二校！」　ワクワク

藤田（！この娘...） ニヤッ


ピンポンパーン
『まもなく二回戦を開始します。各校は...』

ガタッ　久「よしっ、それじゃみんな行こうか！」

全員「はいっ！！」

咲「それじゃあ、失礼します」　ペコッ　タッタッタッ



藤田（もしかしたら化けるかもしれん...だが残念だ、
　　　たとえ決勝まで行ったとしても、天江衣に壊されかねない！！）



物理的な意味で

闘技場


京太郎「うわっガラガラ...」

まこ「そりゃそうじゃ、龍門渕と風越が試合をやってるからのぉ」

久「二回戦からはほとんどの人は、シード校二校の試合を見に行ってるわ」

和「それで部長、次の試合は誰が？」

久「私とまこが二試合やるから、あとの一試合は...くじ引きでいいんじゃない？」　テキトー

和「くじ引き...（適当すぎです...）」

レフェリー「各校代表前へ！」

久「取りあえずこの試合は私が行くわ、まっ安心して見ていなさい」　グッ！

咲（制服のまま闘うんだ...前は制服じゃ戦えないって言ってたのに...）

別の闘技場


華菜「うーにゃあーー！！」　ドゴッ！

モブ「きゃあ！...」 バタッ

実況「上段回し蹴りがヒット！城山商業モブ！立ち上がれない！」

レフェリー「勝者！風越女子高校池田華菜！」

実況「圧勝！風越女子！『伝統の風越』が帰ってきたッ！！」

美穂子「お疲れ様、華菜」　ノタオル

華菜「ありがとうございます、キャプテン」　ふぅ

＼風越すげー！／　＼去年ベスト4城山商業に快勝だ！／　＼盤石鉄板！！／


華菜（もっと言ってもっと）


＼今年は歴代最強だな！／　＼こりゃ龍門淵もあぶねーぞ！／


美穂子「明日もこの調子で頑張ってね」イイコイイコ

華菜「はいっ！」　ニャー

選手控え室

久保「池田ァァッ！てめぇさっきの回し蹴りはなんだ！！」

華菜「はっはい！」　ヒィィ

ガシッ　久保「相手がちょろかったからよかったものの、
　　　　　　　あんな蹴りが全国で通用するわけねーだろ！！」　ギリギリ

華菜「うぅ...」　涙目

久保「おまえ去年うちの味わった屈辱忘れたのかよ！！」　ブワッ

美穂子「やめてくださいっ」　ガシッ

久保「あぁ！？」

美穂子「彼女のミスは私の責任です。殴るのなら私にしてください」

久保「ちっ！...大体キャプテンの
　　　お前が生ぬるいから、下があんな闘い方をするんだ！」


美穂子「...池田は校内ランキング二位。
　　　　彼女の強さは久保コーチもわかっているはずです。
　　　　先程の闘い方も、相手を考慮すれば当然かと」

華菜（キャプテン....！）

美穂子「天江衣は魔物です。去年うちで彼女に勝てた者はいないでしょう」

久保「...」

美穂子「そして彼女は、去年力になれなかった自分を
　　　　この一年間責め続けてきた...


　　　　私はそんなこの子を、誇りに思っています」　ニコッ


久保「...ちっ、帰ったらみっちりミーティングだからな！」　スタスタ　バターン

タタッ　華菜「キャプテン！」　ウゥ...

ダキッ　美穂子「...龍門渕は勝ち上がったの？」

未春「あ...はい...予選ブロックは全て井上純で、勝っています。ベスト8はでそろいました」

美穂子「そう...龍門淵は勝ったのね...良かった」

未春「...良かった...？」

美穂子「龍門渕が勝ち上がってきてくれないと、直接リベンジできないでしょう」

星夏「キャプテン...」

美穂子「コーチにも、龍門渕にも見せてあげましょう」

純代「...」

美穂子「私達が、




　　　　最強だということを」



すごいフラグ

会場内　トイレ前


咲「すごかったね！部長も、染谷先輩も！」

和「はい。次はまた優希ですけど...大丈夫でしょうか？」

咲「大丈夫だよ！優希ちゃんあれからスタミナもついたし、きっとまた勝ってくれるよ！」



純「ったく透華のヤロー、また勝手にどっか行きやがって...」　イライラ

一「！ねぇ、純くんあれって...」

純「ん？...さっきの清澄のやつ。

　　　　　　...おい！そこの！」

咲「え！？私？」

純「お前...原村和か？」

和（この人達...龍門渕高校！）

咲「いや、私は...」

和「原村和は私です」

純　一「...」　目合わせ


純「こっちか！？」

和（そーですよ）

純「ほんとにコイツがのどっちなのか！？」

和（！！）

一「ちょっと！純くん」

咲（のどっち？）

純「じゃあ...お前はなんなんだ！？」

咲　ビクッ

和（...）　ギュッ


ピンポンパーン
『まもなくブロック予選第三試合が...』

咲「！和ちゃん、優希ちゃんの試合...」

和「はい。それでは失礼しますっ」　タッタッタッ



一「...どう思う？」

純「もしレスリング王者原村和なら、多分うちには勝てないだろ。
　　...でももしあいつが本当にのどっちなら...」

一「透華に見せてもらったのどっちの映像。あの映像の
　　のどっちが相手なら、かなり手強い相手になるよ」

純「のどっちにはミスがなかったからな、まぁ俺は原村和とは違うと思うけどな」

一「名前は似てるけどね」

純（それにしてもあの短髪...）

一「本当にのどっちなら、変なプロよりよっぽど強いよ」

純「たとえそうでも、うちら５人に負けはない」


一「...でも、透華は今いないし衣は今日来てないよ？」

純「そうだったぁ！！あいつらぁ～」


智紀（セリフがない....）　カタカタ

闘技場


レフェリー「勝者！清澄高校片岡優希！」

まこ「よっしゃあ！」

久「優希お疲れ様、よくやったわ」

優希「へへっ、さすがにすこし疲れたじょ」　フゥ


咲「これでついに私達...！」

和「ベスト8...！」

久「ふふっ、まだまだこれからよ。私達の目標は全国優勝なんだから！」

会場ロビー


？「とりあえず、ベスト8までは来れたっすね」

？「そうだな...しかしここからが本番だ」

？「大丈夫っす！私達なら絶対優勝できますよ！」

？「もちろん狙うわ優勝だ。だがここからはどこも一筋縄ではいかない相手ばかりだ...」

？「ワハハ、ゆみちんらしくないぞー」

？「そうっす！もっと自分に自信をもって欲しいっす！」


？「...そうだな、ありがとうモモ」

カメラマン「いやーそれにしも清澄は意外でしたね」

記者「そうね。原村和だけではなかったわね...
　　　明日の決勝トーナメントは、そこも注意して取材しましょう！」


カメラマン「明日の決勝トーナメントの組み合わせ...楽しみですね」

記者「えぇ、朝一で組み合わせが決まるから、寝坊しないでね」

カメラマン「わかってますよ」　ハハッ

記者（明日は準決勝まで...いったいどの二校が決勝に残るのかしら...）

ラーメン屋


久「さぁみんな、明日の決勝トーナメントに備えてたっぷり食べてね」

咲「いただきます」　ペコッ

優希「お腹すいたじょ～」　ズルズル

和「ここのラーメンは、やっぱりおいしいですね」　モグモグ


まこ「みんなケガとかは、無さそうじゃの」

久「えぇ、明日も万全の状態で闘えそうね」

まこ「...けんど明日はもしかしたら、初戦から龍門渕や風越とあたるかもしれんからのぉ」

久「そうね。私は今夜あたり部屋の隅で、ひざを抱えて震えるわ」

まこ「そりゃあ...本気でも冗談でも笑えんのぉ...」 汗タラッ

久「あら、これでも繊細なか弱い女の子よ？」

まこ（か弱くはない...）


優希「おやじ！タコスラーメンを作れ！」

店主「タコはねえなぁ」

和の家　風呂


和「ふぅ...」　チャプ

和（明日は決勝トーナメント...勝てば全国に前進...負ければ...）　ブルブル　首振り


和（いえ、絶対に勝ちます！私は今の仲間と...もっと...）



ザバァッ　和「狙うは全国優勝なんだから...!」

咲の家


咲「おやすみ、おとーさん」

咲父「おーぅ」


咲「ふーぅ...疲れたよー」　ボフン

咲（疲れたけど...でも...楽しかったな...明日は
　　決勝トーナメント...絶対全国に行って...お姉ちゃんと...）



咲「明日も絶対に勝つ...！！」



続く

以上です、お疲れ様でした
続きも出来るだけ早く投下したいと思います（需要あるのか分かりませんが...）

それでは、見てくださった方ありがとうございました　m(_ _)m　ノシ

おっつおっつ