1: 2009/08/10(月) 14:56:42.53 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「ふふふ……ついにやったかしら!」

金糸雀「誰にも見つからず真紅たちの家に侵入できたかしら!」

金糸雀「あとは真紅たちが油断しているところを………ん?」

雪華綺晶「………」

金糸雀「………」
【ローゼンメイデン】
4: 2009/08/10(月) 15:00:07.55 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「………」

雪華綺晶「………」

金糸雀「……雪華綺晶……かしら?」

雪華綺晶「はい」

金糸雀「………」

雪華綺晶「………」

金糸雀「……こんにちわかしら」

雪華綺晶「こんにちわ」

5: 2009/08/10(月) 15:06:39.23 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「えっと……あなたはどうしてここにいるかしら」

雪華綺晶「暇だったので……」

金糸雀「暇……」

雪華綺晶「はい」

金糸雀「そう……」

金糸雀(き、気まずいかしら……)

8: 2009/08/10(月) 15:12:04.68 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「えっとカナはね……」

金糸雀(なんとかごまかさなきゃかしら!)

雪華綺晶「さっき聞きました」

金糸雀「え?」

雪華綺晶「独り言を言ってましたから」

金糸雀「あ……聞かれてたかしら……」

雪華綺晶「はい」

金糸雀(ししししまったかしらー!)

9: 2009/08/10(月) 15:19:27.75 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「ええとええと……」

雪華綺晶「安心してください」

金糸雀「……?」

雪華綺晶「私は誰にも言いませんわ」

金糸雀「ほ、本当かしら!?ありがとうかしら!」

雪華綺晶「みなさんオジジさんのところに遊びに行ったみたいですし」

金糸雀「ちくしょー!かしらー!」

10: 2009/08/10(月) 15:25:55.24 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「みんないないんじゃ意味ないかしら………」

雪華綺晶「………黄薔薇のお姉様」

金糸雀「ん?何かしら?」

雪華綺晶「帰ってしまうのですか?」

金糸雀「え……と……」

雪華綺晶「………ジー」

金糸雀「も、もう少し待ってみるかしら!」

雪華綺晶「そうですか……ふふ

12: 2009/08/10(月) 15:32:59.40 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「………」

雪華綺晶「………」

金糸雀「………」

雪華綺晶「………」

金糸雀「………」

雪華綺晶「………」

金糸雀(や、やっぱり気まずいかしら……)

14: 2009/08/10(月) 15:39:56.73 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「そ、そういえば雪華綺晶は実体がないんじゃなかったかしら……」

雪華綺晶「はい」

金糸雀「それじゃあなんで今ここにいられるのかしら……?」

雪華綺晶「気合いで」

金糸雀「気合いで?」

雪華綺晶「気合いで」

金糸雀(細かいことは気にしたら負けかしら……)

17: 2009/08/10(月) 15:46:38.92 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「………」

雪華綺晶「………」

金糸雀「……世間話でもするかしら?」

雪華綺晶「世間話……はい」

金糸雀「じゃあ、あなたは卵焼きは甘い派としょっぱい派どっちかしら?」

雪華綺晶(世間話……?)

20: 2009/08/10(月) 15:52:26.32 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「卵焼きは食べたことがありません」

金糸雀「そ、それ……本当かしら……?」

雪華綺晶「はい、そもそも私たちは食べなくても大丈夫ですかr」

金糸雀「だめかしら!!」ドンッ

雪華綺晶「っ!?」ビクッ

21: 2009/08/10(月) 15:59:04.40 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「お姉様……どうなされたんですか?」

金糸雀「どうもこうもないかしら!卵焼きを食べたことがないなんてあってはならないことかしら!」

雪華綺晶(そんなことはない気が……)

金糸雀「よしっ!今からカナがご馳走してあげるかしらー!」

雪華綺晶「あ……はい」

22: 2009/08/10(月) 16:09:13.50 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「お姉様は自分で作れるのですか?」

金糸雀「もっちろんかしら!お料理ぐらい薔薇乙女の嗜みかしら!」

金糸雀(卵焼きだけでもお料理かしら……?)

雪華綺晶「………素敵ですわ」

金糸雀「ん?何か言ったかしら?」

雪華綺晶「いえ………ふふ」

24: 2009/08/10(月) 16:15:45.26 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「少しいけない気がするけど……のりなら許してくれるかしら」ゴソゴソ

雪華綺晶「………」

金糸雀「よしっ!準備完了かしら!」

雪華綺晶「お姉様」

金糸雀「何かしら?」

雪華綺晶「私にもお手伝いさせてください」

28: 2009/08/10(月) 16:23:41.92 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「感心な妹かしら……それじゃあ卵を割って溶いてくれるかしら?」

雪華綺晶「はい……あっ」グチャ

金糸雀「………」

雪華綺晶「もう一度……あっ」グチャ

金糸雀「………」

雪華綺晶「………カシャカシャカシャ」

金糸雀「何事もなかったようにかき回さないでかしら」

29: 2009/08/10(月) 16:32:51.31 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「ごめんなさい」

金糸雀「殻を取り除けば大丈夫かしら、フライパンを温めてくれる?」

雪華綺晶「はい」カチッ

金糸雀「………」チマチマチマ

雪華綺晶「………素敵」

金糸雀「何かしらー?」チマチマチマ

雪華綺晶「いえ……ふふ」

30: 2009/08/10(月) 16:39:26.48 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「味付けも終わりましたね」

金糸雀「よーしいくかしらー!」

雪華綺晶「はい」

金糸雀「………」ジュワアア

雪華綺晶「………」

金糸雀「………」

雪華綺晶「………」

金糸雀「ここかしらぁー!!」スパァンッ

雪華綺晶「っ!」ビクッ

32: 2009/08/10(月) 16:46:34.07 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「すごい……お姉様は卵焼きのエキスパートですね」

金糸雀「ふっふっふ……こんなの朝飯前かしら!」

雪華綺晶「卵焼きの神様と言っても過言ではないです」

金糸雀「そんなに言われると照れるかしら~!」

雪華綺晶「むしろ卵焼きそのものですわ」

金糸雀「いや、それは特に嬉しくないかしら……」

33: 2009/08/10(月) 16:52:06.45 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「いただきまーすかしらー!」モッモッモッ

雪華綺晶「いただきます」モギュ

金糸雀「ん~……!カナの卵焼きは最高かしら!」

雪華綺晶「………」モギュモギュ

金糸雀「雪華綺晶……おいしくなかったかしら……?」

雪華綺晶「いえ……すごくおいしいです」

雪華綺晶(何でしょうこの感じ………)

雪華綺晶(優しさ……?)

35: 2009/08/10(月) 16:58:09.36 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「はあぁ……甘い卵焼きがおいしいという気持ちだけは永遠かしら……」

雪華綺晶「食べるって楽しいことなんですね」

金糸雀「そうよ、まだまだ楽しいことはたくさんあるかしら」

雪華綺晶「楽しいこと……ですか」

37: 2009/08/10(月) 17:04:53.96 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「卵焼きを作ったら暇かしら」

雪華綺晶「はい」

金糸雀「……チェスでもやってみるかしら?」

雪華綺晶「はい」

金糸雀「じゃあ持ってくるかしらー」タタタ

金糸雀(ふふ……薔薇乙女一の頭脳派のカナが負けることはないかしら)

40: 2009/08/10(月) 17:11:19.75 ID:A+NcZbIkO
金糸雀(ふふ……やはりカナは強いかしら)

金糸雀「チェックかしら」スッ

雪華綺晶「………」スッ

金糸雀「またチェックかしら」スッ

雪華綺晶「………」スッ

金糸雀「またまたチェックかし――」

ヒュッ ガシャン

雪華綺晶「………地震が」

金糸雀「ず、ずるいかしらー!」

44: 2009/08/10(月) 17:18:07.99 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「もう、雪華綺晶は負けず嫌いかしら!」

雪華綺晶「ごめんなさい」

金糸雀「うーん……どこかに弱そうな相手がいればいいのだけど……あっ!」

バサァ

水銀燈「こんにちわぁ……ってあれ?」

金糸雀「いらっしゃいかしらー」

雪華綺晶「こんにちわ」

46: 2009/08/10(月) 17:26:22.92 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「……真紅たちは?」

金糸雀「今留守にしてるかしら」

水銀燈「そう……」

水銀燈(それよりもこの組み合わせは何なのよぉ……)

雪華綺晶「黒薔薇のお姉様」

水銀燈「な、なによぉ」

雪華綺晶「一緒に遊びましょう?」

50: 2009/08/10(月) 17:31:51.87 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「はぁ?あなた何を……」

金糸雀「どうせ水銀燈も暇かしら、一緒に遊ぶかしらー!」

水銀燈「わ、私は暇なんかじゃ!」

金糸雀「そういえば冷蔵庫にヤクルトがあったかしら」

水銀燈「たった今スケジュールが空いたわぁ!」

雪華綺晶「クスクス……」

53: 2009/08/10(月) 17:39:59.41 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「水銀燈はチェスできるかしら?」

水銀燈「チェス?そんなのあったりまえよ」

金糸雀「それじゃあ雪華綺晶とやってみるかしら」

水銀燈「ふん、ぶちのめしてあげるわぁ」

雪華綺晶「負けませんわ」

金糸雀(なんとなく勝負が目に見えてるかしら)

55: 2009/08/10(月) 17:50:52.99 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「チェックです」スッ

水銀燈「くっ……」スッ

雪華綺晶「またチェックです」スッ

水銀燈「くうぅ……」スッ

雪華綺晶「またまたチェックで――」

ヒュッ ガシッ

水銀燈「なっ!」

雪華綺晶「お姉様、ズルはいけません」

金糸雀(人のこと言えないかしら……)

59: 2009/08/10(月) 17:58:29.55 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「もう何なのよ!金糸雀にも勝てないし……!」

雪華綺晶「ごめんなさい」

金糸雀「まあまあ、ひとまずお茶にするかしら」

水銀燈「ふんっ!」

雪華綺晶「可愛い……」

水銀燈「え?」

雪華綺晶「いえ……ふふ」

61: 2009/08/10(月) 18:05:45.96 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「どうぞーかしら」

水銀燈「ふん………コクッ」

雪華綺晶「いただきます……コクン」

水銀燈「………おいしいわねぇ」

雪華綺晶「はい」

金糸雀「でしょでしょー?カナはお茶には厳しいかしら!」

62: 2009/08/10(月) 18:10:31.64 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「カップを温めておいて、しっかり適温にしておいたかしら!」

水銀燈「ふーん……クッキーウマー」ボリボリ

金糸雀「ちょ!カナたちの分は残しておくかしらー!」

水銀燈「うるさいわねぇ、早い者勝ちよぉ」ボリボリ

雪華綺晶(これも同じ……)

雪華綺晶(……優しさ)

65: 2009/08/10(月) 18:17:40.23 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「………ジー」

金糸雀「?ああ、それはくんくん人形かしら」

雪華綺晶「くんくん?」

金糸雀「真紅が大好きなTVのキャラクターかしら」

水銀燈「ぷっ!真紅ったらこんな人形を……」スッ

金糸雀「あっ、勝手に触ったら怒られるかしら!」

66: 2009/08/10(月) 18:24:45.88 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「うるさいわねぇー大丈夫よぉ」ブンブン

金糸雀「や、やめるかしらー」

雪華綺晶「私はこれ」スッ

水銀燈「あらぁ、ワニの人形ね」

金糸雀「むむ……じゃあカナは呪いの人形かしら!」

67: 2009/08/10(月) 18:30:05.83 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「がおー」ギュ

水銀燈「ちょっと!私のくんくんに何するのよぉ!」

金糸雀「カナはレーザービームかしらー、ビューン!」ガツッ

水銀燈「それなら……こっちはくんくんハリケーンよぉ!」ブオオオ

雪華綺晶「強いですわ」

金糸雀「や、やるかしら……」

70: 2009/08/10(月) 18:36:04.08 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「どう?これで近寄れないでしょ?」ブオオオ

雪華綺晶「勝てません」

金糸雀「降伏かしらー」

水銀燈「謝ったって無駄よぉ!私のくんくんは……」ブチッ

水銀燈「くんくんは……?」

雪華綺晶「………」

金糸雀「………」

水銀燈「くんくん違う!!」

72: 2009/08/10(月) 18:45:54.54 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「あーらーらーかーしーらー」

雪華綺晶「いーけないんだーいけないんだー」

水銀燈「ち、ちょっと待ちなさいよぉ!私だけのせいにするつもり!?」

金糸雀「だって実際そうかしら」

雪華綺晶「はい」

水銀燈「………」

74: 2009/08/10(月) 18:49:45.32 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「はぁ……カナからも謝ってあげるかしら」

雪華綺晶「私もです」

水銀燈「二人とも………」

雪華綺晶「ちなみにさっきの光景はnのフィールドに録画してあります」

金糸雀「逃げても無駄かしら」

水銀燈「チッ……」

75: 2009/08/10(月) 18:53:53.72 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「まあなんとかなるでしょ、時間は常に流れてるんだし」

雪華綺晶「お姉様かっこいいです」

水銀燈「そ、そう?ふふ……」

金糸雀「いや、単に夏休みの宿題を先送りにする子供みたいかしら」

水銀燈「うるさいわねぇ!」

雪華綺晶「クスクス……」

87: 2009/08/10(月) 19:59:44.79 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「ダウトするかしら!」

雪華綺晶「2です」

水銀燈「ダウトね」

雪華綺晶「どうぞお姉様」

水銀燈「ふん……」

金糸雀「3かしら」

水銀燈「ダウト!」

金糸雀「はい、持って行くかしら」

水銀燈「く……」

90: 2009/08/10(月) 20:06:06.88 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「4です」

水銀燈「ダウトおぉ!」

雪華綺晶「どうぞ」

水銀燈「きいいいいぃ!!」

金糸雀「まるでムキになった小学生みたいかしら」

雪華綺晶(可愛い……)

93: 2009/08/10(月) 20:12:30.41 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「もう騙されないわよぉ……6」

金糸雀「7かしら」

雪華綺晶「8です」

水銀燈「9よぉ」

金糸雀・雪華綺晶「「ダウト」」

水銀燈「なんで分かるのよおぉ!!」

95: 2009/08/10(月) 20:19:24.91 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「次はかくれんぼかしらー」

雪華綺晶「ジャンケンで鬼を決めましょう」

水銀燈(ふふ、ここで汚名ばんか……返上ねぇ)

水銀燈「じゃあ私はグーを出すわぁ」

金糸雀(むっ水銀燈……心理作戦かしら……)

100: 2009/08/10(月) 20:25:58.05 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「そうやってカナたちの裏をかこうったってそうはいかないかしら!」

水銀燈「ふん……どうかしらねぇ」

水銀燈(ふふ…焦ってる焦ってる)

雪華綺晶「お姉様」

水銀燈「何?」

雪華綺晶「私はお姉様のこと信じます」

水銀燈「え……?」

107: 2009/08/10(月) 20:31:28.17 ID:A+NcZbIkO
金糸雀(雪華綺晶……よしっ!)

雪華綺晶「黒薔薇のお姉様が嘘をつくはずがありません」

雪華綺晶「だから、私はお姉様のこと信じます」

金糸雀「カナもたった一人のお姉様として信じるかしら!」

水銀燈「そ、そう……」

水銀燈(な、なんなのよぉ……)

108: 2009/08/10(月) 20:38:29.68 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「それじゃあいくかしら!」

雪華綺晶「はい……ジー」

水銀燈(そ、そんなに見つめるんじゃないわよぉ……)

金糸雀「最初はグー!ジャンケン――」

水銀燈(いえ、私は……心を鬼にするわぁ!)

金糸雀「ぽん!かしら!」

109: 2009/08/10(月) 20:43:40.47 ID:A+NcZbIkO
金パー
雪パー
銀グー

金糸雀「やったーかしらー!」

雪華綺晶「クスクス……」

水銀燈(……長女って損よねぇ)

116: 2009/08/10(月) 20:53:51.02 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「鬼になったのは心じゃなくて私だったってことねぇ……ふふ」

金糸雀(水銀燈がなんか気持ち悪いことを言ってるかしら)

117: 2009/08/10(月) 21:01:33.08 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「さて、もういいわねぇ」

水銀燈「まずはリビングに――」ガチャ

雪華綺晶「………」

水銀燈(この子……壁に張り付いて何をしてるのよぉ)

雪華綺晶「ミーンミンミン」

水銀燈「蝉!?蝉のつもりなの!?」

119: 2009/08/10(月) 21:09:37.21 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「お姉様……よく見つけましたね」

水銀燈「いや、全然蝉に見えなかったわぁ……」

雪華綺晶「でも、心は誰よりも蝉でした」グッ

水銀燈「一片の悔いなし!みたいな顔してるんじゃないわよぉ!」

120: 2009/08/10(月) 21:14:28.59 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶『鬼になってしまいましたか……』

水銀燈(ふふ……まさかすぐ近くのクローゼットの中とは思わないわぁ)

雪華綺晶『……あ、お姉様』

水銀燈(!?もう見つかったの!?)

雪華綺晶『こんなところにいたんですか……クスクス』

水銀燈(……?人形じゃなぁい)

122: 2009/08/10(月) 21:20:42.48 ID:A+NcZbIkO
水銀燈(人形と会話し始めたわぁ……)

雪華綺晶『お姉様はいつも何をしているんですか?』

雪華綺晶『……自販機のお釣りを?まぁ……クスクス』

雪華綺晶『……ご飯を犬に?それはそれは……クスクス』

水銀燈(………)

雪華綺晶『……ああ、だからいつも紅薔薇のお姉様に……クスクス』

バンッ
水銀燈「私はここよぉ!!」

124: 2009/08/10(月) 21:26:48.69 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「あ、本物のお姉様」

水銀燈「………」

雪華綺晶「みーつけた、ですね……クスクス」

水銀燈「……何で知っているの?」

雪華綺晶「暇だったのでnのフィールドから」

水銀燈「そう……」



――冷蔵庫の中――

金糸雀「そ、そろそろ見つけて欲しいかしら……」ガチガチガチ

125: 2009/08/10(月) 21:34:36.63 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「あー寒かったかしら……」ブルブル

水銀燈「あんなところに隠れるほうが悪いのよぉ」

金糸雀「だってぇ……」ブルブル

雪華綺晶「お姉様」

金糸雀「?」

雪華綺晶「………」ギュッ

水銀燈「なっ!」

金糸雀「か、かしらー!?」

127: 2009/08/10(月) 21:43:27.45 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「な、何をするのかしら!」

雪華綺晶「寒そうでしたので」

金糸雀「そ、そうだったの……」

雪華綺晶「嫌でしたか?」

金糸雀「そういうわけじゃないかしら!」

雪華綺晶「そうですか……ふふ」

水銀燈「蚊帳の外ってやつよねぇ……」

131: 2009/08/10(月) 21:50:56.70 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「はぁー……だいぶ暖かくなったかしら、ありがとう雪華綺晶」

雪華綺晶「いえ、お姉様のためならいつでも」

水銀燈「疲れちゃったわぁ、またお茶にしましょうよぉ」

金糸雀「はいはい、カナが入れてくるかしら」

雪華綺晶「いえ、私が入れます」

金糸雀「えっ?」

133: 2009/08/10(月) 21:55:34.21 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「金糸雀お姉様は病み上がりですから」

金糸雀「うーん……それは嬉しいけど……」

雪華綺晶「大丈夫です、お姉様が入れてるところ見てましたから」

水銀燈「そうねぇ、お手並み拝見といこうじゃない」

金糸雀「……分かったかしら、お願いしてもいいかしら?雪華綺晶」

雪華綺晶「はい……ふふ」

135: 2009/08/10(月) 22:00:40.05 ID:A+NcZbIkO
雪華綺晶「どうぞ」

金糸雀「いただきますかしら!コクッ」

水銀燈「いただくわぁ……コクッ」

雪華綺晶「どうですか?」

金糸雀「お………おいしいかしらー!」

水銀燈「クッキーが進むわぁ」ボリボリ

雪華綺晶「ありがとうございます……ふふ」

136: 2009/08/10(月) 22:05:45.96 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「なんていうか……すごく優しい味かしら!」

雪華綺晶「はい、優しさです」

金糸雀「?」

雪華綺晶「今日はお姉様たちからいっぱい優しさを感じました」

雪華綺晶「だから私もお姉様たちに優しさ、です」

金糸雀「雪華綺晶………」

水銀燈「………」

水銀燈「………クッキーウマー」ボリボリ

141: 2009/08/10(月) 22:13:13.86 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「あら、もうこんな時間ねぇ」

金糸雀「そろそろ帰るかしらー?」

雪華綺晶「そうですね、そろそろ気合いが切れそうです」

水銀燈「気合い?切れたらどうなるのよぉ」

雪華綺晶「氏にます」

金糸雀「は、早くするかしらー!!」

145: 2009/08/10(月) 22:21:31.91 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「……そういえば雪華綺晶はどうしてジュンの家なんかにいたのよぉ?」

金糸雀「ああ、それは――」

雪華綺晶「お姉様たちとこうして遊びたかったからです」

金糸雀「え?」

雪華綺晶「……ふふ」

金糸雀(………まったく可愛い子かしら)

148: 2009/08/10(月) 22:30:28.44 ID:A+NcZbIkO
水銀燈「まったく……子供ねぇ」

雪華綺晶「はい……今日は楽しかったです、水銀燈お姉様、金糸雀お姉様」

雪華綺晶「それでは……」

金糸雀「雪華綺晶!」

雪華綺晶「はい?」

金糸雀「また今度、一緒に遊ぶかしら!」

雪華綺晶「………はい」ニコッ

金・銀「!!」

スッ

150: 2009/08/10(月) 22:36:09.33 ID:A+NcZbIkO
金糸雀「い、今の見たかしら………」

水銀燈「ええ……」

金糸雀「……すっごく」

水銀燈「……可愛かったわぁ」

金・銀「………はぁ」

152: 2009/08/10(月) 22:42:21.29 ID:A+NcZbIkO
―nのフィールド―


雪華綺晶「金糸雀お姉様と水銀燈お姉様……」

雪華綺晶「今日はすごく楽しかったです」

雪華綺晶「今度っていつですか?」

雪華綺晶「………明日?」

雪華綺晶「ふふ………ふふふ」



おわり

153: 2009/08/10(月) 22:44:01.34 ID:bgv030cYO
お疲れ様

158: 2009/08/10(月) 22:46:03.92 ID:A+NcZbIkO
忘れずおまけ


金糸雀「はぁー、楽しかったかしら!」

水銀燈「さぁて、私たちも帰りましょうか」

金糸雀「そうするかしらー」

「帰れると思ってるの?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

金糸雀「こ、この声は……!」

水銀燈「ひ、ひいぃ!」ガクガクガク

160: 2009/08/10(月) 22:50:32.89 ID:A+NcZbIkO
真紅「さっきオジジさんの家の鏡が急に光って……」

真紅「すぐに飛んできたのよ……?」

水銀燈(雪華綺晶おおおおぉ!!)

金糸雀「お、お邪魔しましたかしらー!」フワァ

水銀燈「ちょっ!一緒に謝っ……!」

真紅「ちょっとお話しましょう?ねえ?」グッ

水銀燈「……はぁ、今度があればいいわねぇ……」ズルズル

バタン


HAPPY END

165: 2009/08/10(月) 22:56:47.32 ID:A+NcZbIkO
どうもありがとうございました

きらきーもカナも水銀燈も大好きです

引用: 雪華綺晶「……誰もいない」