1: 2008/04/02(水) 03:02:57.63 ID:mAMcEtoD0
J「ふふふ、呪いの七色ワラ人形、今なら2つセットでおまけします、
か。買いだな。あ、っとは…。」
の「JUMく~ん、また手紙と宅配が~~」
J「早く持ってこいよ!それと、居間にあるやつは今日中に
クーリングオフしなきゃいけない奴なんだからな!」
の「ふええええ~~ん。JUMくん~、いい加減通販で
呪いの人形とか買うのよそうよ~」
J「うるさいな!つべこべ言ってないで早く持ってこい!」
の「こ、これで全部だよぉ」
J「ったく、使えない奴だ。えーと、
『おきます』『おきません』
へへ、なんか変わったハガキだけど…キュッキュッ

(おきます)  おきません

これでよし、と。お、こっちは特注牛の刻に光る五寸釘かぁ!
買いっと!」

3: 2008/04/02(水) 03:07:43.74 ID:mAMcEtoD0
の「ね、ねぇJUM君…、お姉ちゃんJUM君の趣味にとやかく言う気はないわ。
でもね、もっとアクティブな趣味のほうがいいと思うの。
ほら、例えばほら、ラクロスとかどうかな?」
J「…ブンブンッ」
の「そ、そうそう~。楽しいでしょ?ね?」
J「ふん、こんなもの」
の「あ、JUM君~」

J「全く、鬱陶しい奴だ。あー、お茶漬けのりー、居間のやつクーリングオフ出しとけよー」
の「じゅ、JUM君…」
J「ふぅ、こんなもんかな。さて、あとはvipスレ覗いて……ん?」



J「なんだこれ?星型の、棺おけ?いつの間にこんなもんが…」

4: 2008/04/02(水) 03:11:45.94 ID:mAMcEtoD0
J「しかもやったらでかっ。開く…のか?」

カチャリ

J「お、開いた。そうだ、もう一度ハガキを。
なになに?『貴方の元に幸せをお届けします。開けたら添付されたものを
頭につけてください』か?ま、呪いの人形にしちゃ凝ってるな。どれ、
開けてみるか」

ギギィ…

J「開いたのうwwww開いたのうwwww…って、これ、女の子?
でも、人形、なんだよな?しかし…よくできてるな。人間じゃないのか?」

ペシペシ

「この青い髪なんか、手触りが全然べたついてないし、本物そっくりじゃないか。
ん…、そういえば、添付のものがあるんだよな。えっと…」

5: 2008/04/02(水) 03:15:38.32 ID:mAMcEtoD0
J「な、なんだこれ?ヘアバンド?いや、髪の毛か。青いし。
これを…どうするんだ?頭っていったって…」

ペタペタ

J「えーと、あっ、真ん中に穴が空いてるな。ここに差し込むのかな?」

スポッ

J「これで、動くはずだが…。ん、動かないぞ。おい、動けよ!
おい!おいってば!
…ちっ、こいつもクーリングオフかな…おーい、韓国のりー!」
?「…んっ、んんっ…」
J「…!?い、いま声が…」
?「カタカタ…カタ、……パチッ」
J「な、目が…開いた…?」
?「…、…」
J「な、なんだよ?」

8: 2008/04/02(水) 03:18:55.77 ID:mAMcEtoD0
ペシッ

J「痛ぁ!こ、こいつ!何しやがるんだ!」
?「なんだよぉ、今度の家来は男の子か…。そんな顔近づけないでよ」
J「は、はぁ?…ていうか、喋ったぁぁ!?」
?「ねね、名前は?」
J「ちょっ、お前なにものだよ!人形じゃないのか!?」
?「いいから、名前は?」
J「じゅ、JUM…、桜田JUMだ」
?「そうかぁ。私はこなた。らっきーめいでんの第5ドールだよ」
J「は、はぁ?なんだよそれ?っていうか、なんで喋れるんだよ?」
こ「うるさい家来だなぁ。あぁ、そうだJUM」
J「人の話を聞けっ!」

こ「チョココロネを持ってきて」

9: 2008/04/02(水) 03:21:26.48 ID:mAMcEtoD0
J「ちょ、チョココロネ?」
こ「あれ、知らないの?うん○みたいな形してて中にチョコが」
J「知ってるよ!つーか平気でそんな言葉言うなよ!」
こ「はぁ、うるさいなぁもう。…とことこ。……ん、んんっ」
J「こら、勝手に歩き回るな!ここは僕の部屋だぞ!」
こ「……っ、…くっ…」
J「……、ははーん、お前まさか、ドアに手が届かないんだな」
こ「じゅ、JUM」
J「なんだよ?」

こ「抱っこして」

10: 2008/04/02(水) 03:24:31.69 ID:mAMcEtoD0
Shift押しだるいんでjでいいか

j「こ、こうか?」

べしぃっ

j「いってぇ!そのアホ毛で叩くな!」
こ「なんだ、女の子の抱き方も知らないんだ。まったくもう…」
j「どど、どうすんだよ!」

j「…あの、なんでおんぶなの?」
こ「ん?なんとなく」
j「普通に抱くのはなんでダメなんだよ」
こ「さぁねぇ。男のマスターは初めてだし、なんかヤだった」
j「意味わからん…」
こ「そこで下ろして。早くチョココロネちょうだい」
j「ったく、勝手なこと言いやがって…チョココロネなんかあったっけなぁ」

ゴソゴソ…

11: 2008/04/02(水) 03:29:21.06 ID:mAMcEtoD0
j「お、あったあった。のり茶漬けのやつ、たまには気が利くな」
こ「…ばろばろ探偵か。興味深いな」
j「おいこなた!持ってきたぞ、ほれ」
こ「袋から開けてよ」
j「そのくらい自分でやれ」

…ごすっ

j「いってぇぇぇ!!!」
こ「まーだ自分の立場がわかってないみたいだねぇ」
j「…くくく、この暴力人形め」

パリパリ

j「ほらよ、そこのコンビニで買った奴だから、味の保障はしないぞ」
こ「どうもどうも。あむっ…もぐもぐ。…うん、確かにあんまり美味しくねいね」
j「頼んでおいて、ったく」
こ「パン生地も安いものだし、長時間放置されてへにゃへにゃになってるし、
チョコクリームも無添加のものじゃない。しかも出来たての温かさがない。
これじゃチョココロネとは言いがたいね」
j「はいはい、悪かったね」
こ「でも、食べると安心する味だね。この素朴さも、悪くないかな」
j「(生意気な奴だけど、そういう顔すれば普通にかわ、可愛いのにな…)」

こ「……!来る!」
j「へ?なにが?」

ガシャアアアアン!!!!

13: 2008/04/02(水) 03:32:53.89 ID:mAMcEtoD0
j「な、なんだぁ!?」
こ「JUM、こっちに!」
j「うわっ!…ってなんだあの人形!?」
こ「セバスチャンの人形…やっぱり」
j「あれ、なんだ、顔は変だけど普通のにんgy
セ「……ひゅっ!」

ゴスッ

j「……、ハガキが壁に!?」
こ「あれはただの人形じゃないよ」
j「え、いやぁ、手の込んだ芸だよね、はは」
セ「ヒュンヒュン」

ドスドスッ

j「ひぃっ!」
こ「あの人形は、君を頃しに来たんだよ」
j「え!?な、なななんで!?」
こ「私を持ってるから。らっきーめいでんの持ち主は、命を狙われちゃうの」
j「そ、そそそそんなぁ!」
セ「ヒュン」

ピシッ

j「あ…あああああ…」

14: 2008/04/02(水) 03:35:51.36 ID:mAMcEtoD0
セ「…すらっ」
j「ひっ、は、ハガキだったらまだいいけど、それはダメだ!氏ぬ!!」
こ「そだね。このままじゃ、君氏ぬね。だから、氏なない方法を教えてあげる」
j「な、なななんだよ!?」
こ「契約を結ぶの。ここ、泣きボクロに契約の証を」
j「け、けけけ契約ってなんだよ!!?」
セ「ヒュンッ」
こ「くっ!」

カキンっ

j「ひ、ひいいいいい!」
こ「早くして。でないと、氏ぬよ?」
j「く、くっそおおおお!わかったよ!す、すればいいんだろ!」
こ「早く!」
j「くっ……」

チュッ

こ「…いいこだね、JUM」

15: 2008/04/02(水) 03:37:09.52 ID:mAMcEtoD0
パアアアアッ!!!

j「な、なんだ?」
こ「さて、ミーディアムが出来たところで、反撃開始だね」

no title

18: 2008/04/02(水) 03:41:11.04 ID:mAMcEtoD0
こ「ふんっ」

バキッ ドッシャアアアアアッ!!

j「す、すごい…」
こ「伊達に通信空手を習ってないよ」
セ「すらっ」
j「ひぃ!ここ、こなた!あれはやばいって!あれは!」
こ「黙ってて。君がいれば、こんなもの」
セ「ヒュンッ!」

パシッ

こ「ふんっ!」

ビキビキ…バキィンっ

j「す、すごい…あれを、握りつぶした!?」
こ「さて、遊びはこんなもんにして、いい加減黙ってもらおうかな。はっ!」

ドガァァッ!

j「ま、回し蹴り…」
セ「………」
こ「さてと、仕上げだね。よっと。シャアアアアア」
j「あ、アホ毛から何か出てる?」
セ「…っ!…っ、……っ」
こ「はい、おーしまい」
j「お、終わった…のか?」

20: 2008/04/02(水) 03:48:48.75 ID:mAMcEtoD0
j「おいこなた!今の…うっっ!」
こ「あれれ?あのくらいでバテたの?体力ないんだね~」
j「そ、そんなことより!何したんだ今の?」
こ「ふぇ?正拳付入れて回し蹴りを」
j「だーかーら!そのアホ毛から出したやつだよ!>>19じゃないけど
僕もわけわかんねぇよ!」
こ「ん、あぁ。この人形、誰かに操られてたみたいだから、
私の人口精霊のアホーリエで浄化したんだよ」
j「じ、人口精霊?」
こ「ま、簡単に言えば使い魔みたいなものかな。
で、JUM?」
j「な、なんだよ?」

こ「訊きたいのはそれだけ?」

22: 2008/04/02(水) 03:59:31.59 ID:mAMcEtoD0
人口じゃなくて人工ですな

j「いや…っていうか、お前何者なんだ?ただの人形じゃないだろ。
なんでそんな力があるんだ?」
こ「らっきーめいでんのこと?まぁいいか。ミーディアムになったんだから、
教えてあげるね」
j「そのミーディアムってのも気になるんだけど」
こ「ミーディアムっていうのは、私、らっきーめいでんに力を与える人のことをいうよ。
今はJUMだけどね。で、らっきーめいでんていうのは、『嫁』になるために
生まれた存在なの」
j「嫁?」
こ「そ。7体までいるらっきーめいでんの中で、最もVIPPERの中で『嫁』
に相応しいドールを決めるの。それが『萌えドリル』ね。
私達は、萌えドリルで嫁になるために生まれたの」
j「そ、そうなのか…って、お前のようなやつがまだ6体もいるのか!?」
こ「そだよ。今更気づいたの?」
j「なんだよそれ…。意味わかんねぇ」
こ「ま、契約しちゃったからにはもうJUMは私の手となり足となるしかないんだけどね」
j「お前ちょっと待て…、ん?なんか目の辺りがムズムズする…ってなんじゃこりゃああ!」
こ「契約した証拠だよ。これで私とJUMは泣きボクロ仲間~♪」
j「ふ、ふざけるなあああああ!!!」

25: 2008/04/02(水) 04:06:20.92 ID:mAMcEtoD0
の「JUM君~、ってあら?その子…」
J「げげっ!塩のり!」
の「あら~可愛いわね~。お人形さん??」
こ「君、名前は?」
の「私?桜田のりよ。あなたはなんていうの?」
こ「私はこなただよ。しばらくここに住ませてもらうよ」
j「はいはい…ってちょっと待てええええ!!!」
の「え?え?JUM君、そういう趣味があったの?で、でも大丈夫!
年頃の男の子がそういうの好きなの、本で知ってるから!」
こ「あーあ、久しぶりに動いたらお腹空いちゃった。JU-M、チョココロネちょうだい」
の「あ、ということは、家族が増えるってことなのよね?
あぅ~、お姉ちゃん嬉しい~、今までJUM君と二人っきりだったから
寂しくて~、こなたちゃん、よろしくね~」
こ「そんなことよりチョココロネ~」
j「ふ、ふ、ふ…」
こ「あぅ、出られないよこれじゃ。JUM、だ~っこ」
の「今日はこなたちゃんの歓迎会ね♪お姉ちゃん気合いれてお料理作らなきゃ♪」
j「ふ…

ふざけるなああああああ!!!とっとと出てけーーーーーーーー!!!!」


かくして、桜田JUMの新しい生活が始まったのであった

27: 2008/04/02(水) 04:10:44.45 ID:mAMcEtoD0
>>24
ヒント:建前

?「……ッ、ぐすっ」
??「はぁ、はぁ…ただいま、ゆたか。遅くなってごめんね」
ゆ「巴…、遅いよぉ」
と「ごめんごめん、部活が遅くなっちゃって」
ゆ「じゃあ、髪梳かして。巴上手だもん」
と「うん、わかった…」

すっすっ

ゆ「んふふ、巴のそれ、すっごく気持ちいいな」
と「ありがとう、ゆたか」
母「ともちゃーん、ちょっといいかしら~」
と「あ、はーい。ごめんねゆたか、少し待ってて。この中で大人しくしててね」
ゆ「え、また行っちゃうの…?またゆたかを独りにするの…?」
と「ごめんね、すぐ戻るから…」

ゆ「う…寂しいよぉ……」

ギギィ…パタンッ

28: 2008/04/02(水) 04:16:45.24 ID:mAMcEtoD0
-明けて

と「じゃあゆたか、夕方には帰るから」
ゆ「うん、絶対だよ?忘れちゃ、嫌だよ?」
と「うん、じゃあ、行ってきます」

パタン

ゆ「早く、夕方にならないかな…」

の「小倉屋の!新作カスタードコロネ!ねね、食べてみて♪」
こ「…チョコがよかったんだけどな…」
の「ふぇ?」
こ「チョココロネにしてよ。私カスタードあんまり好きじゃないんだもん」
の「は、はい…っ」
こ「ふぅ…さすが姉弟、役に立たないところは同じなんだね」
j「…言うな」

29: 2008/04/02(水) 04:20:50.43 ID:mAMcEtoD0
こ「ねぇJUM、寒いんだけど」
j「お前が開けたんだろ!こっちだって困ってるよ!」
こ「私がやったわけじゃないし。…はぁ、しょうがないな。ほら」

ピクピクッ

j「(あのアホ毛は触覚か?)」

ピキピキッ…ピキ

j「す、すげぇ、元通りになったな」
こ「これでいいでしょ。じゃ、チョココロネ買ってきてよ」
j「…くそ、お前が来なきゃこんなことには…」

の「はぁ、やっぱカスタードじゃダメか…。あら?」
と「こんばんは。これ、学校で配られたプリントです」
の「あらあら、わざわざありがとう。ね、お茶でも飲んでいかない?」
と「…用事がありますので」
の「い、いいじゃない、お茶くらい~」
と「……わかりました」

31: 2008/04/02(水) 04:29:47.93 ID:mAMcEtoD0
と「…ふぅ」
の「ほら、こっちこっち。小倉屋のカスタードコロネなんだけど、ど、どぉ?」
と「……」
の「あ、あははは…はは」
と「そろそろ、失礼します…あっ…」
の「と、巴ちゃん!?しっかり!」
と「だ、大丈夫です…」
の「ダメよ!少し横になってて、お茶いれてくるから」
と「はぁ…はぁ…(ゆたか…ごめん、また遅く…なっちゃうかも)」

と「色々、お世話になりました」
の「いいのよ~、いつでも来てね」

j・と「…あっ」

と「……」
j「……」
と「……。」
j「…っっ!!」
の「巴ちゃ…あ、JUM君!」

ダダッ

と「…お邪魔しました」

32: 2008/04/02(水) 04:33:15.13 ID:mAMcEtoD0
こ「ん?アホーリエ、どこに行くの?」
アホ「ぶ~~~ん」
こ「…?」
j「……」
こ「JUM、また寝て…」
の「こなたちゃん、ちょっと」

の「今日は、私と一緒に寝ない?」
こ「ふぇ?どして?」
の「JUM君、時々ああなっちゃの。そういう場合、しばらく放っておくのがいいって
あったから。だから、ね?」
こ「ん、わかったよ」
の「あ、ありがとう、こなたちゃん」
こ「でも…」
の「ん?」
こ「本当に、それでいいのかな」
の「え?」
こ「本当に、それでJUMのためになるのかな」
の「……」

33: 2008/04/02(水) 04:41:18.34 ID:mAMcEtoD0
―夜

ゆ「うそつき…巴のうそつき…」
と「ごめんなさい、ちょっと遅くなっちゃって…」
ゆ「夕方には帰るって言ったのに…やっぱり巴もうそつきさんだ」
と「ゆ、ゆたか…」
ゆ「前の人もそうだったよ。みなみちゃんと無理矢理戦わせて、
それ以外あたしのこと全然構ってくれなかった。棺おけに入れて、
そのままどっかに行っちゃったし…巴も、一緒だよ」
と「ご、ごめんゆたか!今度はちゃんと帰ってくるから!だから」

母「ともちゃーん、ご飯よ~」

ゆ「…行っちゃうんだ」
と「え?」
ゆ「いっつもそうやってあたしに嘘ばっかいって、結局は行っちゃうんだ」
と「ち、違うの!ゆかた!」
ゆ「もう、ずっと一緒にいよ?巴…」
と「あっ…だめ!やめてゆたかぁ!」
ゆ「もう、ずっと一緒だから…」
と「いや!いやああああ!!!」

母「ともちゃ~ん?」

34: 2008/04/02(水) 04:44:09.86 ID:mAMcEtoD0
アホ「ぶーーーーん」
こ「あ、アホーリエ、一体どこに…え?そう、そうかぁ、やっぱり」
アホ「ブーンブーン」
こ「窓?それくらい自分で…」
の「はぁ、さっぱりさっぱり…あ!流れ星!待てぇぇガツーン!!!
はぅorz」
こ「ねぇ、のりのり~」
の「は、はぃぃぃ」
こ「この家に、同人誌はないの?」
の「ど、同人誌~?」
こ「ぶっちゃけ紙ならなんでもいいんだけど」
の「あ、じゃあこのキッチンペーパーでいい?」
こ「……もうちょっと大きく切って」
の「あ、はい。ビリビリッ」
こ「うん、OKかな。ちょっと出かけてくるよ」
の「…!?え??え??」
こ「ミーディアムがいないと30分は限度だけど、ね」
の「JUM君には…言ったの?」

35: 2008/04/02(水) 04:48:34.13 ID:mAMcEtoD0
こ「ん?放っておくのがいいんでしょ?」
の「それは…本に書いてあったから…」
こ「のりりん、JUMのことを一番わかってるのは、
本じゃないと思うんだ」
の「…!」
こ「一番ダメなのは、独りのままダメになっていくことだよ。
放っておくのも悪くはないけど、やっぱりみんなで楽しくが一番だよ」
の「そ、そうだけど…」
こ「とりあえず、のりりんはJUMのところにいてね。
放っておいたままだと、取り返しのつかないことになりそだしね」
の「……ねぇ、こなたちゃん」
こ「ん?」
の「えと、同人誌、何が好きなの?」
こ「そうだな~、今はハルヒかな。百合系がいいかも」
の「そ、そう…JUM君が起きたら、頼んでみるわね」
こ「ん、ありがとぉ。じゃあいってきます」

37: 2008/04/02(水) 04:55:06.10 ID:mAMcEtoD0
と「こ、ここどこなの?」
ゆ「巴は、ここでずっとあたしと一緒にいるんだよ。
もう独りにしちゃ嫌…」
と「ずっとって…そんなことできるわけ…」
ゆ「また、嘘つくんだ。ずっと一緒にいてくれるって言ったのに…
ゆたかのこと嫌いなの?」
と「き、嫌いじゃない!…けど、けど、こんなの違うよ、絶対違うよ」
ゆ「あ、…ともえ、行っちゃだめええええ!!!」
と「あっ…!く…っ」
ゆ「もう、どっかに行っちゃ嫌だよ…みなみちゃんみたいに…」
と「う…うぅっ…」


こ「こりゃゆーちゃん!ちょっと待ちなさい!」

38: 2008/04/02(水) 05:01:20.76 ID:mAMcEtoD0
ゆ「え?お、お姉ちゃん!お姉ちゃんなの!?」
こ「久しぶりだね~ゆーちゃん。元気?」
ゆ「お姉ちゃん、お姉ちゃんも私と一緒にいてくれるの?」
こ「え、違うよ?私は萌えドリルをしにきただけだし」
ゆ「え…っ?」

白石「ここで萌えドリルの簡単な解説だー!
らっきーめいでんは、互いの『萌え魂』を競って戦うのだ!
勝ったドールは相手の萌え魂を手に入れることによってぇ!
みんなの『嫁』に近づくことができるのだ!
それがぁ!らっきーめいでんの宿命っ!そこに萌えるぅ!憧れるぅ!」

こ「そういうことだよ。そこのミーディアムさんと一緒にいたいなら、
私を倒せばおけーじゃん?それとも、ゆーちゃん私に勝つ自信ないのぉ?」
ゆ「う…う…ばかぁ…お姉ちゃんの…ばかぁ!」

ビキビキッ!
地から双頭の赤い閃光が突き出た

こ「ん!っと。相変わらず変わらないねゆーちゃんは!」

しかし、こなたは余裕の与太郎で回避した


39: 2008/04/02(水) 05:07:02.87 ID:mAMcEtoD0
赤い閃光は二つでは済まない
ゆたかの怒りによって、縦横無尽にこなたの心臓目掛けて突き進む
しかし―

こ「結局いつも同じ攻め方だね!それじゃあ私の萌え魂を取ることはできないよっ!」

既に閃光の出場所がわかっていたこなたは、それを蹴りで粉砕する

ゆ「そんなことないもん!ここは、あたしの世界、あたしに有利に戦えるんだよっ」
こ「ん!?」

変化が訪れた
こなたの周りを取り巻いていたにゃもー(尻尾しかない猫のようなもの)
が、突如こなたを包囲したのだ

こ「くっ…!これは、予想GUY!」
ゆ「ふふふ、動けないでしょ、いっけえええ!」

身動きが取れないこなたに向かって、赤き裂光が炸裂した

ゆ「や、やったぁ!勝ったよぉ!」

40: 2008/04/02(水) 05:13:09.22 ID:mAMcEtoD0
こ「なーに勝利宣言してんのさ」
ゆ「う…ど、どうして?どうして効いてないの?」
こ「このアホ毛、タイミングよく使えばゆーちゃんの攻撃を吸収できるんだよ。
だから、ちょっとパワーアップしたもん♪」
ゆ「そ、そんな酷い仕様だったなんて…むぅぅー!」
こ「…っ!?」

しかし、こなたの余裕はそれまでだった
にゃもーの持つ長い尻尾が、こなたの身体を締め上げたのだ

こ「くっ…!このくらい、いつもだったらなんてことないのに…!
ミーディアムがいないと、そうもいかないか…」
ゆ「うふふ、お姉ちゃん、とどめだよ!」

ゆたかの閃光が、一直線にこなたへ走った
狙うは、萌え魂のある左胸
それは、完全に捉えた  はずだった

こ「…っ」
ゆ「ど、どうして?」

にゃもーの姿がかき消える。物理法則に従って、
こなたの身体は地に落ち、閃光は目標を失ったまま、虚空へ消えていった

と「はぁ…はぁ…っ!」
こ「あーあ、ゆーちゃんミーディアムの力使いすぎだよ、このままじゃ氏んじゃうよ?」
ゆ「……え?」

41: 2008/04/02(水) 05:19:37.00 ID:mAMcEtoD0
ゆ「巴、巴!ダメ!氏んじゃいやぁ!」
こ「ゆーちゃん、そのミーディアムを救いたいなら、わかるよね?」
ゆ「う、うん…」

ゆたかの唇が、巴の足に触れた
…ちょっとだけ、巴の背が伸びた

ゆ「あたしの、負けだね…。いいよ、お姉ちゃん、あたしの萌え魂、あげるよ」
こ「ん、早まんないで、ゆうちゃん、萌え魂もらうかは私が決めるよ」
ゆ「でも、ミーディアムいないと、あたしなんかただのチビキャラだし…」
こ「いやぁ、ゆーちゃんは需要ばっちりだよぉ。…ん~、そうだなぁ、じゃあ」

の「こなたちゃん…30分経ったわ。…、JUM君?どうしたの?」
j「こな…いや、なんでもないよ」


こ「のりりん、JUMのことを一番わかってるのは、
本じゃないと思うんだ」

42: 2008/04/02(水) 05:27:54.49 ID:mAMcEtoD0
の「…JUM君!こなたちゃんが、この中に入ったきり帰ってこないの」
j「この中って、キッチンペーパーかよ?」
の「そ、そうだけど…なんか行ってくるとかなんとか…」
j「こんな何の変哲もない紙にか…?…あっ」

ドーン

j「いっててて…ってこなた!お前」
こ「……ふぅ、遅いよ、JUM」
j「何やってんだ!」
こ「ちょっと萌えドリルしただけだよ。のりりんに許可はもらったし」
j「…(アホ毛が、いつもより萎んでる…。こいつ本当に…戦ったのか?)」
の「ふわー!この子なんて言うの?この子なんて言うの?この子なんて言うの?この子なんて言うの?この(ry」
ゆ「ん?ゆたかだよ、ゆーちゃんって呼んでね。あ、そうそうJUM、
あの子しばらくウチに置いておくから。あんな可愛い子、外に野放しにできないっしょ?」
j「み、認めないぞ、僕はみとめ」
こ「あっちゃ~、もうすぐハルヒのやる時間じゃないか。じゃ、そういうわけで
私はこの棺おけで観るついでに寝るから、JUMも寝なよ。夜は深夜アニメの時間だよ」
j「おいこら!それならそこのテレビでっ…ってちがーーう!こら開けろ!
勝手に閉めるな!開けろーーーーーーーーーー!!!!」

かくして、桜田家に第6ドール「ゆたか」が住むようになったとさ

43: 2008/04/02(水) 05:35:55.23 ID:mAMcEtoD0
とりあえずこんなもんで少し休憩。
どうなんだろうこれ。

46: 2008/04/02(水) 06:17:12.33 ID:mAMcEtoD0
?「ふふふ…やっと見つけたわ。

-桜田家

こ「ふぁあああ…、やっぱりあの回の作画はやっぱ手抜きだよなぁ。
あ、こらゆーちゃん、早く起きなさーい」
ゆ「ん、んん…もう朝ぁ?」
こ「そだよー。早く起きないとダメだよ」
ゆ「も、もうちょっと寝るぅぅぅ」
こ「ダメだよ~朝は早く起きないと~」
j「怒りメーター:|||||      」
ゆ「眠いんだもん~、あと5分~」
こ「のりりんが困るでしょ~?ほらはやく~」
j「怒りメーター:|||||||||    」
ゆ「お願い~もうちょっとで何かつかめそうなの~」
こ「何をつかむのさ~、ほらおっきおっき~」
j「怒りメーター:|||||||||||||||||」

j「あーもう毎朝毎朝うるさいなー!僕の部屋で何してんだったくー!」
こ「JUM、朝からうるさいよ~」
ゆ「あぅぅ、目覚めちゃったぁ」
j「朝っぱらからうるさいんだよ!少しは静かにしろー!」
こ「もう、家来のくせに生意気だ。あ、そうだ。ゆうちゃんこれでドア開けてよ」
ゆ「う、うん…んしょ、んしょ…あっ!」
こ「もう~何やってんの~」

j「まったくもう、ほら開けてやったぞ」
こ「ん、ご苦労であった~♪」
j「……」

47: 2008/04/02(水) 06:23:27.17 ID:mAMcEtoD0
ゆ「…」
j「…('A`)」
ゆ「……」
j「…(#'A`)」
ゆ「………」
j「

no title

ゆ「ひっ! うわあああああああああああん!!!!!!」

j「はぁ…子どもって苦手だ。ほんと、苦手だよ」

48: 2008/04/02(水) 06:30:26.15 ID:mAMcEtoD0
?「バロス探偵!現場にこんなものが!」
バ「バーローwwwwそれは犯人のフェイクだよwwwww
そんなもん何の証拠にもなりゃしねえwwwww」
?「な、なんだって!では証拠が…!」
バ「証拠ならとっくに見つけてるよwwww」

こ「…、…っ!?」
の「は~い、今日はみんな大好きはなまるハンバーグよ~」
ゆ「……」
の「あれ、ゆたかちゃん、ハンバーグ苦手?」
ゆ「あたし…ビローンってしてるのがいい」
の「び、ビローン?」
ゆ「白くて長くて、ビローンってしてるの」
の「ふむふむ…、あ、もしかしてこれ?ガム?」
ゆ「違うよ…」
の「あら、そ、そう?こなたちゃ~ん。ゆうちゃんの好きなものって知ってる~?」
こ「えー?みなみでしょ?確か第」
ゆ「ち、違うよ~!確かにみなみちゃんは好きだけど~、食べ物じゃないもん!」
の「うーん、困ったわね」
ゆ「あたし、ご飯いいです…」
の「あ、ゆうちゃん!」


薔薇人形設定の都合、全員名前呼びにしております

50: 2008/04/02(水) 06:40:22.23 ID:mAMcEtoD0
j「…はぁ。ん?」
ゆ「こ、こんにちは」
j「なんだよ、何か用か?」
ゆ「JUMは…、学校行かないの?」
j「…っ!」
ゆ「のりさんも行ってるし、巴も行ってた…。JUMは」
j「いいんだよ!僕は行かなくたっていいんだ!あんなところ…行くもんか!」
ゆ「……、JUM、あたしと似てるかも」
j「…?」
ゆ「あたしも、ずっと独りだったの。その星箱の中でずっと独りぼっちで、
前のマスターも、あたしを入れたままどこかに行っちゃったから…」
j「……お前なんかと、一緒にするな」
ゆ「でも、あたしビローンってしたのが好きだったの」
j「ビローンってしたやつ?」
ゆ「白くてね、少し長くて、温かいんだ」
j「…なんだよそれ。……、あ」
ゆ「あれ?JUMどこ行くの?あたしも一緒に」
j「うるさいな!どこだっていいだろ!」
ゆ「あっ……、うっ……」
j「…っ、くそ。だから、子どもは苦手なんだ。…ついて、くるなよ」


51: 2008/04/02(水) 06:46:01.46 ID:mAMcEtoD0


j「なぁ、こなた」
こ「んー?」
j「あの、ゆたかってやつ、なんでここに居させてんだよ」
こ「あぁ。ミーディアムとの契約が切れちゃったんだよ。
だから、もうゆーちゃんはただの人形のようなもんだね。
らっきーめいでんは、ミーディアムから力をもらって動いてるの。
ゆーちゃんがああしていられるのは、私が力を与えてるからなんだ。
だから、ゆーちゃんをここに置いたんだよ。わかってほしいけど」
j「…ちっ。
  (だから、子どもは嫌いなんだ。あんな顔で、泣いて…!)」


バタンッ

53: 2008/04/02(水) 06:53:24.05 ID:mAMcEtoD0
ゆ「お、お姉ちゃん…」
こ「ん、ゆうちゃんは気にしないでいいよ。私は全然構わないんだから」
ゆ「う、うん…」
こ「ちょっと私トイレに行ってくるよ。……ん?」

廊下に、何かがばらまかれてあった
それは、桃色の髪の毛。しかし、ただの髪の毛ではない
幾重にも重ねられた、房に相当する髪だ

こ「こ、これは…っ!?」

轟音がした―
桜田家に掲げられている、日めくりのカレンダーから、嵐が吹き荒れた
嵐と共に、光が放射線を描いていた

こ「ゆうちゃん!後ろに下がって!」
ゆ「ふわああん!」
こ「こ、この力は…まさか!」

カレンダーから、ソレは現れた
ゆっくり、落ちていた髪と同じものをなびかせながら
ソレは、こなたと同じく、アホ毛が存在していた

?「おはらっき~☆586920時間と37分ぶり、あきら様の登場~☆」
こ「あき、ら…!」

55: 2008/04/02(水) 07:01:09.21 ID:mAMcEtoD0

こ「目覚めてたんだ、あきら」
あ「あれぇ~?知らなかったの~?あきらすーっごくアピールしてたのにぃ」
こ「…あのセバスチャンを操ってたんだね」
あ「ごめーいとう~あきら感激~。あれあれ?ゆたかちゃん、
こなたちゃんに負けたのにどうしているのかな~?あきらすっごい気になる~」
こ「私の元に置いてるんだよ」
あ「あれあれ~?萌えドリルでは~、負けたドールは勝ったドールに
萌え魂を捧げるんじゃなかったっけ~?そんなんでいいのかな~?」
こ「別にいいじゃん。私には私のやり方があるもん」
あ「ふ~ん、美水さんの掟に反してもなんだ~??」
こ「…、言いたいことがあるなら、今から勝負する?」
あ「も~怒ったらかわいい顔が台無しだよ~?あきらには、到底適わないけどっ」
こ「…うっさいなぁもう」
あ「あ~でも、今は別にそういう気ないの~。あいさつしにきただけなの~」
こ「……そう」
あ「じゃ、ばいに~♪」
こ「…くっ!」

あきらが帰っていく。一際激しい風が吹き、あきらはカレンダーへと消えていった…

57: 2008/04/02(水) 07:10:37.33 ID:mAMcEtoD0
j「…ふぅ、…あ!」

?「でさ~、そのゲームまじでむずいってのよ」
?2「俺も~。どうしてもLSUでミスっちまうんだよな~」
?「つーかよ、なんでやまとは攻略できねんだよ?」
?2「そんなこといったらこうちゃん先輩だってじゃねぇか。くっそー!角●め!」

j「……、ふぅ。やっぱり、あそこしかないか…」

j「す、すいませ」
と「あっ…桜田君、どうして」

-どっかで

と「よく、ゆたかの好物がわかったわね」
j「たまたま、きしめん動画見ててピンと来たんだよ」
と「なによそれ。…まぁ、いいか。じゃあ私、かえ」
j「なぁ、あの…あいつら、どう思う?」
と「……。ある日ね、電話がかかってきたの。
 『おきますか?』 『おきませんか?』って。
最初は恐かった。寝てる間に捨てようかとも思ったんだけど、ゆたかと
暮らして、わかったんだ。この子も、寂しかったんだって」
j「…」
と「あの子たちが、何をしようかって、私にはわからない。でも、
あの子達は、桜田君を必要としてる。こなたって子もね。…ゆたかを、お願い」

j「……、くそっ、どいつもこいつも…」

58: 2008/04/02(水) 07:19:42.42 ID:mAMcEtoD0
-家

j「……」
の「あ、おかえりなさ~いJUM君」
ゆ「お、おかえりなさい…、大変だったんだよ、もう。さっきあき」
こ「あーあー、なんでもないよ~。お帰りJUM~」
の「あれれ?JUM君何持ってるの?」
j「え!?い、いや、これは…」
こ「お?生きしめん?なんだ、JUMはきしめんが好きなんだ?」
j「い、いや、そういうわけじゃ…」
ゆ「うわ~ビローンってしてるやつだ~!JUM~ありがとう~」
j「ちょっ!いきなり抱きつくなっ!」
ゆ「JUM~大好き~あはは」
j「こら!やめろっての!!」
の「うふ、JUM君、少しずつだけど、変わってきてるかな…」
こ「ふぅ…あきらが、目覚めていたなんて…」



93: 2008/04/02(水) 17:26:10.20 ID:mAMcEtoD0
こ「でさぁ、やっぱりアニメの見所は萌えだと思うんよ。燃えもいるけど、
その差分で工口とお色気シーンをだね…」
ゆ「お、おおおお姉ちゃん!私達(一応)未成年なんだから、
だめだよそういうのは…」
こ「いいじゃん~、作られて結構経ってるんだし、中身はおっとなっだよ~♪」
j「…お前らなぁ、ちょっとは静かに…」

ゴォォォォォォ

j「ん…っ!?」

ビシッ…ビキビキビキ…バリーン

j「うわあああああ!!な、なななんだぁ!?」

………パカッ

?「…はぁ、どこよ、ここ」
こ「あら、かがみじゃないか」
ゆ「あー、かがみ先輩だ~。お久しぶりです~」
か「こ、こなた、それにゆたかちゃん…」
j「ま、また一体増えた…?」


95: 2008/04/02(水) 17:28:00.06 ID:mAMcEtoD0
ヒュゥゥゥゥ…

j「ぐぐぐ…寒い…くそ」
こ「さーて、そろそろグレンのやる時間だよぉ。
ゆーちゃんも早く寝ようね。かがみ、事情はあとで聞くから一緒に寝よ」
か「あ、うん…」
ゆ「うん!わかった~」
j「おいこらこなた!まずはこの窓直してから寝ろ!!」
こ「ん~?気遣いなんかいいってば~。この箱は風を通さないもん」
j「そういうことじゃない!これじゃ寝れないだろうが!!」
こ「おやすみぃ」 パタン
ゆ「おやすみなさーい」 パタン
j「おいこらああああ!」
か「……」
j「……、な、なんだよ?

か「……うるっさい」  パタン

j「ってー!元はといえばお前はぶっ壊したんだろー!あーちくしょおおおお!!!!」

96: 2008/04/02(水) 17:34:48.35 ID:mAMcEtoD0
トロイトの7話見て真紅にKOされそうになったんだZE

-明けて

の「あらー、今度のお人形ちゃんはかがみちゃんって言うのね~。可愛い~」
か「…」
こ「かがみー?元気ないね。そういえば、つかさはどうしたの?」
ゆ「ほんとだ、そういえばつかさ先輩がいないです」
j「…なんだよ、そのつかさって」
こ「かがみはつかさと双子のドールなんだよ。つかさのほうが姉なんだけど」
j「こいつの双子…?ていうか人形に双子もあんのか?」
の「か、かがみちゃん~、お菓子、食べない?」
か「人間なんか…人間なんか嫌い!」
j「うわっ!」
の「ひゃっ!かがみちゃん!?」
こ「かがみぃ!お菓子投げたらもったいないよ!」
か「うるさいうるさい!こんなもので私を釣ろうとして!また太らす気なんでしょ!
だから人間は嫌いなのよ!!あーもう!くそー!」

の「かがみちゃん!」

か「…っ!」
の「食べ物で遊んじゃ、ダメでしょ」
か「……っ」
こ「あ、ちょっとかがみ!…かがみったら、何があったんだろ」
j「なんなんだよ、あいつ…」

102: 2008/04/02(水) 17:50:15.53 ID:mAMcEtoD0

の「ふんふふんふ~ん♪」
か「…」
の「あら、かがみちゃん、昨日は…」
か「…金魚、飼ってるの?」
の「え?えぇ。安物だけどね」
か「エサ、あげすぎよ」
の「え??」
か「もうお腹一杯、って顔してる。与えすぎない愛情も問題だけど、
過剰な愛情も考え物よ。私も、それで昔ちょっと困ったし」
j「…なんだぁ、お前居座ったと思ったらのり弁に説教かよ?」
の「じゅ、JUM君、そういうわけじゃ…」
こ「まぁまぁJUM、そう突っかからないの。それに、かがみはJUMにとって
結構役に立つ存在かもしれないよ??」
j「…はぁ?」
か「こなた、私はこんな奴なんか…!」
こ「まぁまぁ、お菓師のかがみん、JUMにはいいきつけ薬になるかもよ?」

103: 2008/04/02(水) 17:56:21.96 ID:mAMcEtoD0
j「いい!こんなやつの力なんか!僕は必要なんかじゃない!」

こ「かがみー、お願いできる?」
か「…こんな奴になんか使いたくないけど…仕方ないわね。
……『ツンデリーム』」
j「…!?」
か「扉を…開けるわ」

―JUMの扉が、ゆっくりと開いた

j「……、う!?」
か「早く起きなさいよ、こら」
j「ちょっ、お前!…ぁ?」


いや、闇ではない。曇天だ
本来青が広がっているはずの景色
それは、今闇のような黒い雨雲に包まれている

か「あー、なによこれ。今まで見た夢で一番気分悪くなるわ」
j「お、お前が連れてきたんだろ」
か「ここはあんたの夢の世界よ。あんたが一番よくわかってるんじゃないの?」
j「僕の…夢?」

104: 2008/04/02(水) 18:01:40.25 ID:mAMcEtoD0
の「ほ、ほんとのほんとに大丈夫なの?」
こ「他人の夢に入ることができる、それがかがみんのツンデリームの
力だよ~。問題ないってば」
の「で、でも…」
こ「……むぅ、ちょっと見てくるよ。二人だけじゃちょっち心配だし」
ゆ「じゃあ、あたしも~」
の「わ、私も!」
こ「のりりん、恐くない?」
の「…っ、で、でも、少しでも、JUM君の心を、見ることができるなら…私」
こ「のりりんは、いいお姉ちゃんだね。でも、やっぱり待ってて」
ゆ「すぐ帰ってくるよ~」

こ「きっと、のりりんには見られたくないものがいっぱいあるかもしれないしね」

の「……JUM君」

105: 2008/04/02(水) 18:11:09.76 ID:mAMcEtoD0

ゆ「あれぇ?これ、参考書?」
こ「ん、そうだね。すごい数だ」
か「あっ、こなた!ゆたかちゃん!」
こ「おぉ、かがみんー!」
か「あーよかった。あんな奴と二人きりなんてまっぴらごめんだったわ」
j「…そりゃこっちのセリフだ…ん?」

何かがこちらへ向かってくる
ゼンマイの音がする ブリキの人形だ
それは確かに立って歩いてはいるものの、いつ倒れてもおかしくないような
そんな不安定さを露にしていた

か「…、あんたの、名前?」
j「……っ」
?「みんなー、席につけー」
j「!?」


106: 2008/04/02(水) 18:13:09.79 ID:mAMcEtoD0

それも、聞き覚えがある声
その声を発しているのは、人ではなかった

?A「なんだ、桜田は今日も欠席か~」
?B「マジ?なんかあったのかよwww」
?C「別に、いいんじゃね?いてもいなくても変わんないし」
>>92「あきら様萌え~」

クスクス…うふふふ… JUMを嘲笑するような声が、辺りに浸透していった
まるでそれが、過去に本当にあったかのような―

ゆ「お花がおしゃべりしてるよ~、お姉ちゃん!」
j「…くっ」
?A「わ、おまっ、こっち来んな!」
ゆ「のりお姉ちゃんに摘んでいったら、喜ぶかなぁ?」
ゆ「…そだね。持ってったら?」

こなたが、意地悪そうにそう言った―

108: 2008/04/02(水) 18:31:53.07 ID:mAMcEtoD0
j「くっ…!」

逃げた。JUMはその場を駆け抜けた
聞きたくもない、聞きたくもない!あんな奴らのいうことなんか!
そんな、現実ではない、しかしJUMが想う現実から、JUMは逃げ出した

j「はぁ、はぁ、はぁ、…うあっ!」 コケッ

いつの間にか、辺りは森のようなものになっていた
どれだけ走ったのかはわからないが、もうあの声は聴こえない
安堵に似たようなものを感じたJUMは、木々にとまっている何かに目をやった

「あ…あ?」

ミニカーだった。JUMが唯一、心を潤すことができる、救いのような存在
ただし、ミニカーには羽が生えていた。まるで蜜を求める虫達のような、
羽を。やがてミニカーは数を増していき、それに比例して、JUMの
笑顔も増していった

j「は、ははっ、あはは」

JUMはミニカーを追い求めた
自分にはこれしかない。だけど、これが何よりも愛おしく、大好きであるから

ゆ「あ、JUMだ~。あたしも追いかけようかな~」
j「あはは!ははっ!待てよー!」
か「…なによ、いい歳あんなもん追いかけて」
こ「なぁんだ、結構可愛い顔できるじゃん」

こなたもまた、自らの顔が綻んでいることに気がついた

109: 2008/04/02(水) 18:49:35.54 ID:mAMcEtoD0
しかし、幸せはすぐに過ぎ去った
風、それも暴風。ミニカーはその見えない存在感に圧されたのか、
木々から足早に立ち去っていった

j「…っ?え?」

紙切れだった。JUMの周りに、風と共に現れたもの
やがてそれは、巨大な人形を模りながら、JUMの眼前に立ちふさがった

紙「……!!!!」
j「うわあああ!なんだこいつ!!」

j「くっ、追いかけてくる!くそっ!」
か「全く、背だけじゃなくて肝っ玉まで小さいのね」
j「おまっ!なんで飛んでるんだよ!」
か「あんただけよ、出来ないのは。あんたは、あんたの狭い視野で決め付けるから、
いつまで経っても見た目も中身もチビなのよ」
j「な、なんだ…とぉっ!?」

突如、JUMの足元が割れ出した
JUMを押し上げるようにして現れたのは、無数の机だった―

111: 2008/04/02(水) 19:01:38.01 ID:mAMcEtoD0

j「う、うわああああっ!」
か「こらあんた!そっから飛び降りなさい!食べられるわよ!」
j「い、いいんだ…。僕なんか…生きていても仕方ないんだよ…」
か「は、はぁ!?」
j「そうだよ…僕は、いつまで経っても、変われないんだ…ずっと、ずっと」
か「う、うるさいわね!自分だけが特別だなんて思わないで!」
j「え…?」
か「わ、私だって…あ、あいつら……さおと、…やのと出会うまでは、
私だってあんたと似たようなもんだったのよ」
j「そ、それってどういう…」
紙「…ー!…ー!!」
か「あたしはね、昔っからセコイことが大嫌いだったの。
でもさ、子どもってやんちゃできかんぼうでしょ?私、そんな子達と
あまり仲が良くなれなかったの。イジメられたりもしたわ。
だけどね、信頼できる友達が、できたの。それで、私わかったの!」
j「…!?」

112: 2008/04/02(水) 19:01:55.34 ID:mAMcEtoD0
か「みんな、『不完全』ではあるけど、その中で『役立たず』なんか誰一人いないってこと!
どんなにダメな奴だって、誠意があれば、きっと誰かが駆け寄ってくれる!
現に私にも、あんな奴らだけど、友達になれた!私ができるんだから、
あんたにだって、できるでしょ!違う!?」
j「ぼ、僕は…」
紙「…ーー!!…ーーーっっ!!」
j「う、うわっ…!」
か「早く!飛び降りなさい!この…臆病でチビでどうしようもないダメ野郎ーーー!」
j「…ざけるな、この、この生意気で、正義ぶってて…釣り目の馬鹿人形ーーー!!!」

ほんの一握りの勇気。それはとても小さくて、儚い
だがしかし、それを掴むのはもっと難しい。JUMは、見えているけど、
取ろうともしなかった、その小さい小さい勇気を、今やっと手に取ったのだった

113: 2008/04/02(水) 19:07:45.85 ID:mAMcEtoD0
j「うわっ…うわわっ!!!」

落ちた。と同時に、JUMを食べ(?)ようとしていた巨人も、
地に落ちた。やがて巨人は紙となり、その身体を雲散させていった

j「いってて…ぇ」
か「ふぅ、あんたにしちゃ上出来かしらね」
j「当たり前だ。こんな紙で出来たやつなんか」
こ「ん、そだね。そりゃただの紙だよ。mのフィールドにすら入れないただの紙だよ」
j「な、なんだよmのフィールドって」
こ「それは…」
か「なんだ。結構綺麗じゃない」
ゆ「ほんとだぁ、すっごい綺麗~」
j「…くっ、どこが綺麗なんだ!こんな世界の!」
こ「まぁまぁ落ち着きなされ。ほら、あそこ」

こなたが指差したところ。そこは、熱砂の広がる砂漠に広がる、
オアシスのような小さな泉だった

114: 2008/04/02(水) 19:15:06.27 ID:mAMcEtoD0
こ「ほら、中央に石があるっしょ?あそこまで行くよ~」

ジャブジャブ…

j「あの、なんでこういうときだけ飛ばないんだよ」
こ「いいのいいの~。これはこれで楽チンだし」
j「(頭になんか柔らかいのが当たってるけど…気にしたら負けだ」

j「…これは」
こ「これが、今のJUMだよ」
j「これが?こんなやせ細ったガリガリの金魚が?」
か「このギョピちゃんは、あんたの心を表してるの。水は心を包む世界を、
そしてギョピちゃんの体型は今のあんたの成長度をね」
こ「でも、水は濁ってるし、エサも少ないね」
ゆ「これじゃあ、金魚さん可哀想…」
か「池師の酢があれば、水は綺麗にできるのに…」
j「池師?」
こ「つかさのだよね?今はいないから、どうしようもないよね」
か「今はこれだけしかできないわ…ツンデリーム」

かがみの指から、淡い光が現れた
それは小さな粒状の茶色い塊となり、かがみの手の中に収まった

116: 2008/04/02(水) 19:21:49.47 ID:mAMcEtoD0
か「さ、エサをもっと満たして。おいしいおいしいエサになり、
ギョピちゃんに栄養を分け与えて」

そうかがみが言うと、一つだった塊が、二つ、三つと
数を増やしていった

か「健やかに、伸びやかに、た~んとお食べ~」

チャポン…
エサが、濁った水の中に落ちた
やせ細ったJUMの金魚が、それをゆっくりと、咀嚼した
骨が浮き出た身体が、少しだけだが、肉身を帯びていった

か「ダメね…水が汚すぎてこれ以上は無理。ごめんねギョピちゃん…」
ゆ「でも、少しだけど元気になったみたい」
j「いや、いいよ、謝るのはこっちの…」
か「はぁ!?誰があんたに謝ったと思ってんの!?身の程を弁えなさいよ!」
j「こ、この強情人形!そっちこそ何様なんだ!」

こ「ふふ、仲が良くて何よりだぁね。さて、ギョピ、これ以上育つかは、
キミとJUM次第だよ。…お日様もあるし、エサをくれる人もいる。そうだよね」


117: 2008/04/02(水) 19:26:21.28 ID:mAMcEtoD0
こ「あ、そうだ、そろそろ帰らないと」
j「へ?」
こ「夢の中にいたまま時間が経つと、二度と戻れなくなっちゃうんだ」
j「ど、どうやって戻るんだよ?」
か「あんたの世界でしょ?あんただけしかわかるわけないじゃない」
j「…」

ヒュ~ン

j「なんだよ、僕も飛べるんじゃないか」
こ「当たり前じゃん。JUMの世界なんだから」
j「教えてくれたっていいじゃないか…」
か「気づかないあんたが間抜けなだけでしょ」
j「なんだと!この…」
か「あっ!」
j「うおっ、……っとと、全く気をつけろよ。ほら、ちゃんと掴ってろ」
か「……、…り、がと」
j「ん?なんか言ったか?」
か「別に~。まぁいいわ。汚い服だけど、掴んどいてあげるわ、ふん!」
j「…の野郎、落とすぞ」


―そして、JUM達は現実の世界へ戻ってきた

118: 2008/04/02(水) 19:32:25.94 ID:mAMcEtoD0
の「JUMく~ん、まだ起きないのぉ?」
j「…ぅ、うぅ…ん?」
の「JUMく~~~ん!!!やっと起きてくれた~~~!うわーん、心配したんだよ~~」
j「抱きつくな!…ったく、あ、ばろばろ探偵がやるじゃないか」

?「ばろばろ君!もしかして!犯人は!」
バ「バーローwww何第三者ぶってんだよ。おめーが犯人だバーローめwwww」
?「なっ!私の完璧なアリバイがっ!」
バ「おめーのアリバイは完璧すぎたんだよwwww普通に考えて気づくだろwwww」

こ「うん、ばろばろは天才だね」
ゆ「す、すごい…絶対あの人は犯人じゃないと思ってたのに」
か「ったく、あーいうの苦手だわ(ポリポリ)」
j「お、お前!なんでまだいるんだよ!!」
こ「ん?私が許可したんだよ~。かがみん、理由があってミーディアムのとこに
戻りたくないんだってさ」
j「ふざけるな!勝手に決めるな!」
こ「あれぇ、忘れたの?JUMは私の家来だよ?JUMのものは私のもの。私のものは私のもの」
か「ちょっとあんた、お菓子が切れたわ。持ってきてよ」
ゆ「ふわああああ!負けないでぇばろばろ探偵!」

j「あーもう!お前らまとめて出てけええええーーーーーーーーーーーー!!!」

かくして、桜田家に第3ドール「かがみ」が加わった。かがみの真意とは?
そして、双子の妹である「つかさ」とは?

132: 2008/04/02(水) 21:27:54.00 ID:mAMcEtoD0

j「……そういえば」
こ「どしたの?チョココロネ食べる?」
j「いらねーよ。…かがみだっけ?あいつに妹がいるってのは…」
こ「あぁ、つかさのことね。第4ドールだよ」
j「どういう、やつなんだ?」
こ「あれぇ、気になるぅ?」
j「べ、別に!ただ、お前らの言う、『かがみとつかさがいないのはおかしい』
って雰囲気が気持ち悪いだけだ」
こ「またまた素直じゃないな~。つかさはねぇ、悪く言うとお人よしかな」
j「なんでそれが悪い言い方なんだよ」
こ「頼まれたら断れない、素直でいい子なんだよ。いい子すぎるっていうのかな。
かがみの無鉄砲さを落ち着けたりもしてくれるけど、
つかさの正直すぎるところをかがみがフォローしたりもしたしね。
二人で一人って感じなんだよ」
j「…そうか」
こ「ほんと、素直なところで損してなきゃいいんだけどね~」
j「素直で…正直…か」


136: 2008/04/02(水) 21:35:15.71 ID:mAMcEtoD0
-どっか

?「…ずき、かずきぃぃぃ!!!かずきどこだぁぁぁ!!!」
?「ま、マスター」
爺「お、おぉ…かずきぃ!こんなところにおったか」
か?「ご、ごめんなさい」
爺「ささ、今日はお前の大好きなバリバリ君をもらってきたぞ。一緒に食べよう」
か?「で、でもマスター、入れ歯じゃなかったっけ…?」
爺「気にするな、まだまだこんなもの…ぱりっぱりっ…ぐ、ぐぐ」
か?「だ、だめですよ!私が、柔らかくしてあげますから…」
爺「すまないな、いつも」
か?「い、いえ…ちゅぱっ…じゅるっ…んっ、んっ…はい、マスター」
爺「おぉ、このくらいの柔らかさがちょうどいいのう」
か?「あ、ありがとう、マスター。(…お姉ちゃん、心配してるかな…)」


139: 2008/04/02(水) 21:42:17.28 ID:mAMcEtoD0
あ、六話すっとばしてた
こっち先ににしよ

ば「くそっwwww黒の組織のやつらwwww俺を独りでおびき寄せやがってwwww」
ジン「ふふん、やってきたなばろばろ、いやバロス」
ば「てめwwww人の本名ばらしてんじゃねぇよバーローwwwww」
ジン「独りでやってきたのが貴様の運のつきだぁ、さぁ、決着をつけようか」
ば「バーローwwwwてめぇ独りで何ができるってんだwwww」
ジン「減らず口はそこまでにしときな…ひーっひっひ!」
ば「うおwwwwテラヤバスwwwwやっぱ独りじゃ、キツスwwwwwうわああwwww」


か・ゆ・の「ひぃぃぃぃぃ!!!!」
j「ったく、たかが人形劇だろ」
の「おおお、お姉ちゃん独りで買い物なんかいけないわっ!JUM君!一緒に」
j「独りで行ってこい!いくつだ!」
ゆ「ここ、こわいよ~」
か「こ、こんなの、恐いうちに入らないわ、よ。ぜ、ぜ~んぜん、恐くなんかないわ!」
こ「……」
j「はぁ、ったく、付き合ってらんないよ。よっこいせ」

140: 2008/04/02(水) 21:47:25.53 ID:mAMcEtoD0
('A`))))) (=ω=.)))))

(((((( =ω=.) ((((('A`)

j「おい、こなた」
こ「な、なに?早くどこに行くか決めてよっ!」
j「はっはーん、もしやお前、さっきので独りになるのが恐いんだな?www」
こ「……っ///」
j「ふん、怪奇現象そのもののくせに、なにいっちょまえに恐がってんだか…」

ゲシッ

j「いてぇーーー!本性表したな!この暴力人形!」
こ「うっさい。次は頭蹴るよ?」
j「上等だー!やってみろこの」

ゴンっ

j「てめーーーー!本当にやりやがったなぁぁ!」
こ「次は耳だよ」
j「ふざけるなー!どこの大佐だお前はああああ!!!」

141: 2008/04/02(水) 21:55:20.27 ID:mAMcEtoD0
-んで

こ「JUM、窓開けてよ」
j「はぁ?それくらい自分でやれよ」
こ「…
no title

まだ自分の立場がわかってないみたいだねぇ」
j「くっ…こいつ…大型AAまで持ち込みやがって…」

142: 2008/04/02(水) 21:59:04.87 ID:mAMcEtoD0
こ「JUMは…気づいてないんだ」
j「はぁ?何がだよ」
こ「……」
j「な、なんだよ」
こ「 私の、本当の気持ち…♪ 」

j「こ、こなた…っ///」

143: 2008/04/02(水) 22:04:10.05 ID:mAMcEtoD0
こ「……ぷぷっ、あははは!本気にしてるよー!だっさー!」
j「お、お前…!この、ドグサレ人形がー!」


ゆ「お菓子でも食べようかなー」
か「…ささっ」
ゆ「あれぇ、かがみ先輩どうしたの?」
か「べ、べべべ別に?独りでいると恐いとかそういうんじゃないんだからね!
あんたが独りじゃ寂しそうだから、一緒にいてあげるだけよ!」
ゆ「あ、あたし何も言ってないよぉ…」
か「ほ、ほら!もっとくっつきなさいよ!でないとあんた、泣き出すでしょ!?」
ゆ「い、いえ、さすがにそこまでは…」

j「…ーーーー!…!……!!」

ゆ「上で、二人とも何してるのかなぁ」
か「さ、さぁ?見てくれば?」
ゆ「あ、うん。そうするね~」
か「ちょ、ちょっと待ちなさい!あんた独りじゃ頼りないから、私もいってあげるわ!
別に独りが恐いとかそういうんじゃないからね!」
ゆ「…まだ何も言ってないのに」

左手の人差し指に激痛がしたんでちょっとROMります

146: 2008/04/02(水) 22:31:26.83 ID:mAMcEtoD0

こ「…」
j「…おい、何か言いたいことがあるんじゃないのか?」
こ「…何か言ってほしいのん?」
j「……ふん」
こ「…素直じゃないね」
j「くっ…!お前にだけは言われたくない!」
こ「JUMは何か言いたがってるのはわかるよ。でも、言い方がわからない。
…迷ってるんでしょ?」
j「ま、またそういう抽象的なこと言って誤魔化す気だな!?」
こ「JUM、JUMの心は、今どこにあるの?」
j「……!」
こ「JUMはどこに行きたいの?JUMはどうしたいのかな?」
j「ぼ、僕は…」

か「ひゃああああああ!!!!」

こ・j「!!」

147: 2008/04/02(水) 22:36:08.79 ID:mAMcEtoD0
か「あ、あうあう…」
こ「かがみ!どうしたの!?」
か「あ、あれ…」
こ「…、あ!」

あ「おはらっき~☆久しぶり~のあきらだよ~」
ゆ「ふわあああ、お姉ちゃぁぁん」
こ「あ、あきら!ゆたかを返してよ!」
あ「おやおや?こんなイラナイ子、すぐ返してあげるよ~?でもでも、
あきらのお願い聞いてプリ~ズッ」
こ「わかってるよ…萌えドリルでしょ?」
あ「そっ♪わかったらすぐに来てねっ。じゃ、ばいに~」
こ「あきら!」
j「お、おい!迂闊に誘いに乗ったら!大体あいつは…!」
こ「あれはあきらだよ。第1ドールのね。罠かもしれない。わかってるよ。
でも、私は行かなきゃ。ゆうちゃんを助けるために」

スッ―

j「く、くそ!」 スッ―
か「わ、私を置いていかないでよー!」


あ「ふっ、馬鹿なやつら、まんまとハマったわ」

149: 2008/04/02(水) 22:43:51.72 ID:mAMcEtoD0
―そこはスタジオだった
今にも何かの番組が始まるかのような、そんな場所
しかし、どこかそれは歪で、ゆがんでいた
それがなんなのかは定かではない
それでも、確かに、その気持ち悪さは在った

j「な、なんかパステルっぽいな」
こ「さすが、司会をやってるだけあって明るいとこだね」
か「そうね…でも、必ずしもそうではないわね」
j「え、な、なんだあれ!?」

異様、だった
本来ステージを茶の間に届けるはずの、カメラなどの機材
それらが、無残にも破壊しつくされていた
華やかな画面に映らないその部分だけ、生々しい傷跡が残っていた


151: 2008/04/02(水) 22:44:09.77 ID:mAMcEtoD0
こ「(あれが、あきらの本性なんだよ。表向きはアイドルっぽいけど、
ひとたび皮を剥けば、ああいう残虐性がある…)」
か「うっ…こ、これ」
j「これは…っ!」

何かの人形だった。短髪の一重の男性の顔をした人形
それら全て、直接手でもぎ取られたかのように首をへし折られていた

か「私達も…萌えドリルに負けたら、こんな風に」
こ「負けなきゃ、、いいんだよ」

こなたが、その人形を見つめながら言う

こ「萌えドリルで、負けなきゃいいんだ!」

自分自身に、言い聞かせるように―

153: 2008/04/02(水) 22:51:08.64 ID:mAMcEtoD0
あ「あ、いらっしゃ~い、どう~?私の世界は~?」
ゆ「お、お姉ちゃん~」
こ「あきら…!相変わらず、あきららしいとこだね」
あ「あきらビックリ~。こんなイラナイ子のためにわざわざやってくるなんて~
超~信じられな~い。こなたちゃんはぁ、もう少し頭脳派だと思ってたのに~」
ゆ「お、お姉ちゃんを馬鹿にしないで!あたしは、みなみちゃんと一緒に
需要があるし!あきらのほうが人気ないよ!イラナイって言ったほうが
イラナイ子なんだよ!」
あ「てめぇ…」

ヒュッ!

あきらのアホ毛が、ゆたかの頬に赤い筋を作る

ゆ「あっ…あっ…」
あ「てめぇの置かれた立場ってもんを把握しとけ、ザコが」
こ「来いっていうから来たんだよ。早くゆうちゃんを返してよね」
あ「え~?別にいいけど~、お願いがあるの~、聞いてくれるかな~?」
こ「予想はできてるけど、どうぞ」
あ「こなたちゃんの~萌え魂がほしいな~。ゆたかちゃんと引き換えならいいよ~」
こ「相変わらず、進歩のない要求だね…」

155: 2008/04/02(水) 22:57:15.25 ID:mAMcEtoD0
あ「あれあれー?ゆたかちゃんいらないの~?」
こ「萌え魂渡しちゃったら、萌えドリルに参加できないし。
そんなことするくらいだったら、腕ずくでゆうちゃん取り返すよ」
あ「ちっ…いきがりやがって。もう~、あきら困っちゃう~。
じゃあじゃあ、萌えドリル始めよ~それー!」

あきらのアホ毛が光る。と同時に、無数の桃色の刃がこなたたちに襲い掛かる

こ「くっ…!」
か「きゃああ!」

こなたは人工精霊で、かがみはツインテールを身にまとってそれを防ぐ
しかし、全てを防ぐことはできない。漏れた刃が、こなたに向かう

こ「うっ…!!!」

ザクッ

こ「セ、セバスチャンの人形?」
あ「白石の人形か。ふんっ、裏切りドールが、小賢しい」

あきらの眼光が、鋭くなった

156: 2008/04/02(水) 23:04:16.82 ID:mAMcEtoD0
あきらのアホ毛が、十字を切るようにして舞った
その軌跡が、そのままセバスチャンの身体を引き裂いた

セ「……っ」
こ「あっ…!」

ボトッ

四肢を引き裂かれたセバスチャンは、物言わぬ骸と化した
そして、もう二度とこなたを守ることはなかった

あ「うふふ~。さてさて、時間がもったいないからフィニッシュだよ~、それ!」
こ「…うぁっ!」

あきらの刃が、今度はこなたの四肢を縛り上げた
そのままこなたは、両手両足を開かれたまま、宙に上げられた


157: 2008/04/02(水) 23:04:31.32 ID:mAMcEtoD0
こ「う…ぁ…ぁんっ」
あ「もっかいだけ言ってあげる~、萌え魂ちょ~だいっ。
そうすれば下ろしてあげるよ~」
こ「い、いやだね…絶対に、絶対にノゥ!!」
あ「…なら、とっとと氏ね」

あきらのアホ毛が、大剣へと変わった その切っ先は、言うまでもなく
こなたの心臓に向けられていた
こなたの手足を締め上げる力も、強くなっていく

こ「くっ…ぁ…ぁぁぁっ……!!」
あ「じ・エンド。とっとと氏ねやぁ!」

j「こなた…、こなた!」

あきらの剣が、こなたに振り下ろされた

165: 2008/04/02(水) 23:54:53.63 ID:mAMcEtoD0
こなた…こなた…!
頼んでもいないのに、突然やってきた暴力人形
いきなりチョココロネを出せとか、何かにつけて蹴ったりして、
本当に最悪だった。幸せどころか、いい迷惑だった
いなくなっちまえばよかった
そうすれば、またいつもの生活に戻れる

でも、それでいいのか?こなたが来なかったら、僕は一生あのままだったのか?

そう考えると、こなたの顔が脳裏に甦る
澄ました顔、何考えてるんだかわからない顔
戦ってるときの真剣な顔、僕に呆れてる顔

そして、今苦しんでる顔

嫌だった。そんな顔、やめてほしかった
またいつものように、馬鹿にして呆れて、そして、笑ってほしかった
そう、願った ただ、それだけ


j「こなたあああああああ!!!!!!」

JUMの泣きボクロが、青く輝き始めた

166: 2008/04/03(木) 00:00:31.03 ID:ZjEytSNf0
それと同時に、こなたのアホ毛も大きく輝き始めた
それは、あきらの剣に劣らないほどの、大きな盾となった

あ「なっ…!」

ガギィンンッ

こなたの青い盾が、あきらの大剣を弾き返した
予想GUYの出来事にあきらは身を崩す

こ「はぁぁぁぁっ!!!」

こなたの回し蹴りが、あきらのみぞに叩き込まれた
あきらはその衝撃で、スタジオ控え室方面に激突した

あ「がはっ…!そんな、なんで…!?有り得…ないっ!」

あきらの刃が再び乱舞する。先ほどよりも多く、そして大きく
しかし、こなたの前に展開した盾によって、全てなぎ倒された

169: 2008/04/03(木) 00:23:51.75 ID:ZjEytSNf0
あ「ううっ…くっ、あたしの…あたしの世界で…あたしが、負けるなんて!」
こ「あきら!トドメ」
あ「…くっ」

あきらの姿が、背景と同化していく
それは、言うまでもなく『敗北』を意味していた
しかし、敗北というよりは、『撤退』といったほうが相応しかったかもしれない

-そして、再び現実へ

j「はぁ…つ、疲れた…」
ゆ「お姉ちゃんに、力を分け与えたから、かな」
j「もう、もう勝手にしてくれぇぇ…あっ」

JUMの手にあったもの、それはあの引き裂かれたセバスチャンの人形だった

j「こいつ…氏んじゃったのか?」
こ「ううん、私達人形に『氏』はないよ。でも、遠いところに、行っちゃったんだね。
例えば、富士の樹海とか…」
j「……こいつ、可哀想だな」
か「あんたにしちゃ、珍しいこと言うのね」
j「……そうだ!確かこの辺に、裁縫道具が!」

ガサゴソガサゴソ

j「あった!こなた、それ貸してくれ!」

170: 2008/04/03(木) 00:33:10.18 ID:ZjEytSNf0
>>168
とりあえずこなたヤンデレ化で壮大に吹いた

j「い、いっとくけど、元通りってわけにはいかないからな!
でも、このまんま家に置いておくのは、気味が悪いっていうか…
か、勘違いするなよ!別に可哀想とかそういう意味じゃないんだからな!」
か「…さっき言ってたじゃん」
j「ん、んっしょ、これで、どうかな」
こ「す、すごー。JUM、こんなことできたんだね」
j「べ、別に。小さい頃かじってただけだよ」

しかし、奇跡はそれだけではなかった。元通りになったセバスチャン、
もはや魂がなくなったも同然のその肉体に、光が満ち溢れた
セバスチャンは何かを叫びながら、またいつもの陽気な顔に戻っていった

こ「す、すごい。一度離れた魂を元に戻せるなんて…」
ゆ「JUM~すごいねー!」
か「大した奴だ…」
こ「すごいよ、ほんと。まるで一日中プログラミングしていられる鋼鉄の指だね」
j「…あんまり嬉しくないのはなんでだ?」
こ「ま、やっと主人公っぽくなってきたみたいだね。これで即氏回避ってとこかな」
j「なんだとー?くそっ、少しでも見直した僕が馬鹿だったよ」
こ「……っ!?」

ピキッ―ビキッ―

j「おい、こなた、どうしたんだよ?」
こ「………」


173: 2008/04/03(木) 01:00:48.21 ID:ZjEytSNf0
こなたが眠ってから、数日が経った
あの日、あきらと戦ったあの日以降、こなたはパタリと動かなくなってしまった
かがみもゆたかも、それを後から知った
ネジが切れたのだろう。そう思って一度ネジを回してはみたものの、
全く効果はなかった

j「こなた…お前を助けるために戦ったのに…お前が目覚めないんじゃ意味ないじゃないか」
の「じゅ、JUM君…」
j「どうしてこいつがこんな目に!こいつはただ、ゆたかを助けるために
戦っただけじゃないか!どうしてこなただけが!!」
の「JUM君…、その、ゆたかちゃんなんだけど…」
j「…?」

居間にいき、すぐにのりの言いたいことがわかった
ゆたかもまた、眠ってしまったのだ
以前、こなたが言っていた言葉

こ「ゆーちゃんがああしていられるのは、私が力を与えてるからなんだ」

その力を与えている存在が眠ってしまうとどうなるのか。
想像するに難くはなかったのだった。

176: 2008/04/03(木) 01:22:19.20 ID:ZjEytSNf0
居間の椅子には、こなたとゆたかが肩を寄り添って眠っている
のりの配慮だった。せめて、眠ってる間でも二人を一緒にいさせてあげようとしたのだ

の「どうしちゃったの…こなたちゃんとゆたかちゃん」
j「…ふん、厄介払いが出来て清々したよ」
の「ちょ、ちょっとJUM君!そんな言い方っ!」
j「出かけてくる」
の「JUM君!」
か「…のり」
の「かがみちゃん…」
か「私もよくああいう態度取るからわかるけど、あいつも辛いのよ。
だから、少しでも元気出そうと憎まれ口叩いてるんだと思う」
の「わかってる…わかってる…けど、かがみちゃんは、直し方知らないの}
か「…知ってたら、とっくに直してるわよ…」

かがみは、力なく呟いた

177: 2008/04/03(木) 01:42:02.54 ID:ZjEytSNf0


j「…らっきー・めいでん、と。Hの9か。
えーと、Hの9、9っと…あれ?なんもないぞ?」
?「あぁ、そこの本は全部移転になったんだよ」
j「どこにですか?」
?「あそこだよ」

図書館の館員が指差したところ、そこは

j「…ま、マジかよ」

JUMの母校だった


178: 2008/04/03(木) 01:42:16.85 ID:ZjEytSNf0
j「…くっ、よりによってここかよ…くそ」

ササッ ササッ

j「あっ!」
?A「でさー、マジありえねーの」
?B「へ?何がー?」
?A「ナルガの天鱗、俺だけ出ねーのwww7回も狩ったのにwwww」
?B「うはwwマジかよwww物欲センサー自重wwwww」

j「…ふぅ」

-図書室前

j「ここだな。よっと。あれ、あれ?開かない!?なんで!?」
?「…何してるの?」
j「え?う、うわああああ!柏葉!」
と「そんな、驚くことないでしょ?…中、入りたいの?」
j「いや、その…」
と「いいわよ。ちょうど私も資料探しするところだったから」
j「……」

179: 2008/04/03(木) 02:08:50.01 ID:ZjEytSNf0
と「これよ。らっきー・めいでんの本」
j「…よく知ってたな」
と「ゆたかを預かったとき、私も読んでみたの。
ほとんどドイツ語で、あまりわからなかったけど。それで一体どうしてこれを?」
j「その、実は…いきなり動かなくなっちまって…」
と「そうなんだ。…それなら、多分このページよ」
j「え、えっと…これ、なんて読むんだ?」
と「精霊。多分、人工精霊のことじゃないかな」
j「(人工精霊…戦うときに出してたやつか…)」
と「この本、持ち出し禁止よ。書き写すなら早くしないと」
j「…あぁ」

-まぁ色々省略で

と「もうすぐ先生が来るわ。こっち!裏門、わかるわよね?」
j「あぁ…そ、その」
と「ん??」
j「わ、悪かったな…手伝わせて…」

と「まったく、素直じゃないのね…」

180: 2008/04/03(木) 02:13:08.55 ID:ZjEytSNf0
j「かがみ、人工精霊ってどうやって出すんだ!?」
か「え、そ、それは…いつもは私達が眠ってるらっきーぼっくすに
格納されてるはずだけど…」
j「もしかしたら、直し方がわかったかもしれないんだ!」
か「え?」

j「よし、じゃあ、開けるぞ」

ガチャッ

らっきーぼっくすの中から、こなたの人工精霊「アホーリエ」が飛び出した
アホーリエはすぐに主のこなたのアホ毛に近寄ると、
頭上でクルクルと回り始めた

か「アホ毛を抜けって言ってるみたい」
j「わかった」 スポッ

抜けた穴の中にアホーリエが入り込む。やがて、穴は青い光で埋め尽くされ、
その中から見慣れた一本の毛が舞い落ちた

j「これ、あいつのか!」
か「戦ったときに、入り込んでいたのね。ほら、早くアホ毛をもう一度いれて」
j「わ、わかってるよ!」

181: 2008/04/03(木) 02:20:08.02 ID:ZjEytSNf0
こなたを抱き起こし、アホ毛をまた元に場所に戻した

j「こなた…おいこなた!」

最初はゆっくりと。そして、やがてそれは確かに開いていき、
翠の瞳をパチッと見開いた

こ「…」

ベシッ

j「うごぉっ…!」
こ「おっそーい。どんだけ待たせるのさー。まったく、使えない家来だねぇもう」
j「お前なー!人がどれだけしんぱ」
こ「へぇ、心配してくれたんだ??」
j「し、しんぱい…してなぃ」
こ「あーそう。でも、御礼は言っておくよ。ありがと。   …JUM」
j「……」
こ「ほらゆーちゃんも起きて。JUM、何してんのさ、早くチョココロネ買ってきてよ」
j「な、なんで僕がそんなこと!」
こ「えー、JUMの仕事でしょー?忘れたの?」
ゆ「うぅ…あと5分…」
j「聞いてないぞー!そんなこと!」
か「ふぅ、こなたが目覚めてから急に元気になったわね」
j「馬鹿言うな!!」

―てなわけで、無事こなたとゆたかは目が覚めたとさ

183: 2008/04/03(木) 03:30:57.94 ID:ZjEytSNf0
そろそろ寝るかもかしらー。
落ちてたらそれまでってことでとりあえず別ネタ

こなたと真紅が契約したそうです

真紅「…、…」
こ「あれー?真紅もしかしてドアに手が届かないの~?」
真紅「…こなた、抱っこしてちょうだい」
こ「ほい」
真紅「……こ、これじゃあ届かないわ!肩に乗せてちょうだい!」
こ「えー、肩が凝るから嫌だ」
真紅「自分の立場がわかっていないようね、まったく…それだから」
こ「ネトゲでもやろーっと」
真紅「ちょ、ちょっと待ちなさいこなた!…こなた、お願い、ドアを…」

こ「(んっふっふ、これはこれで萌え)」

ゲシッ

こ「ぬひょおおおおお!!!?」
真紅「…なんて言うと思った?馬鹿にしないでちょうだい」

189: 2008/04/03(木) 06:37:57.60 ID:ZjEytSNf0
書きなぐってたやつを投下

もしかがみがネットゲーをしたら(某MMOを参考にしてます)

か「へぇ~、結構キャラは可愛いのね。
じゃあ私は、…って!なんで髪型にツインテールがないのよ!
全くもう…馬鹿にしてるのかしら。じゃあポニーテールにしてっと…
職業はどうしようかしら…。適正審査?そんなのがあるんだ。やってみよ。
きゃあああ!なにこの芋虫!キモイキモイ気持ち悪い!!!!
ひゃあああこっち来ないでぇぇぇ!!!!」
こ「あー、かがみぃー、あんまりマウスをいじめないで」
か「はぁ、はぁ…え、上級もあるの?…っふふ、いいじゃない。
やってやるわよ…きゃあああ!!!なになに?なんでGがいるの!!?
なにこのキノコ!?きもちわるいいいい!!!!きゃぁぁ…!」
こ「あー、かがみぃー、そいつらは攻撃してこないよ~」
か「え、そうなの?じゃあ先手必勝ね!食らいなさい!」
こ「あー、でも反撃は痛いよ」
か「…あ。し、氏んだじゃない!あーもう、レベル7じゃまだまだね。
……えーと何々?『高いところから飛び降りれば空も飛べる気がする?』
無理にきまってるじゃない!もう。えーとえーと、『ナイフが落ちてた、どう思う?』
物騒ねぇ、もう。警察に届けるわよ」
こ「かがみぃ、さっき芋虫と戦うのにそれ使ってたよ~」


結論:よくゲームやりながら怒鳴る人、になる

195: 2008/04/03(木) 09:14:01.20 ID:ZjEytSNf0
少し寝ます。
ローゼン全部見た!オーベルに絶望した!

おやすみなさい
また8時間寝てたらごめんなさい

233: 2008/04/03(木) 20:20:39.45 ID:zCBSIw1B0
あ「あー、くそ。イライラする。こなたごときに
あたしが撤退するはめになるたーよぉ。
…こんな日は白石の人形を蹴りながら散歩ってのも悪くねーかもなぁ。
…あん?」

?「ZzzZzz」

あ「あいつ、なんでらっきーぼっくすで寝てねぇんだ?ん?
…ぷっ、ぷははははは!!!そうか!そういうことか!!
こいつぁ最高だな。いい土産話が出来たってもんだな。
さて、と。早速お姉さんに報せに行くか…くくく」


こ「ねぇ~JUM、ノドがかわいたなぁ」
j「…なんか飲むか?」
こ「えーとねぇ、ゆうちゃん何がいい?」
ゆ「えっとぉ、私温かいお茶がいいなぁ」
こ「じゃあ私はピルクルで。猛ダッシュでよろ!」
j「…はいはい」

こ「なんか、やけに素直になったなぁ、JUM」

234: 2008/04/03(木) 20:25:28.25 ID:zCBSIw1B0
j「あっ」
か「……」
j「お、おい」
か「…なによ」
j「その、お前って双子なんだろ?なんで一緒にいないんだよ」
か「……」
j「…べ、別に言いたくないなら、いいよ」
か「あの子、馬鹿なんだもん」
j「え?」
か「私はやめようって言ったの。あんな爺さん放っておいて、
一緒に出ようって言ったの。それなのに、全然言うこと聞いてくれなくてっ…!」
j「お、おい!何の話だよ」

-自販機で

か「私の妹のドール、『つかさ』、私達は一緒に目覚めることが普通なの。
それで、基本的には二人で一人ってかんじで、マスターの元にいるのね」
j「あ、あぁ。お前、三津屋サイダーでいいか?」
か「うん。今回も、同じマスターと一緒になれたの…。それなのに!」

235: 2008/04/03(木) 20:29:02.31 ID:zCBSIw1B0
か「私達のマスターは、頭がおかしいのよ!」
j「ど、どういうことだよ?」
か「言った通りよ。氏んだ息子をつかさに見立てて、
その名前で呼んだりして」
j「氏んだ、息子さんを…?」
か「毎晩毎晩うめき声は上げるし、ウマウマのダンスは踊るし、
いきなり『あーいーしーてーるううう!!!』って歌いだすし…」
j「…それニコニコの観すぎ…」
か「もう堪えられないのよ!でも、私が説得しても全然聞いてくれなくて…
もう嫌なの!」
j「……その、マスターには会わないのか?」
か「会ったって同じよ。どうせ同じことになるわ」
j「そ、そうか…」


239: 2008/04/03(木) 20:32:33.22 ID:zCBSIw1B0

爺「かずき…かずきどこだ!かずきぃぃ!!」
か?「ま、マスター」
爺「おぉ、かずき。どこへも行っちゃいかんぞ…な?」
か?「う、うん…」
爺「もう、お前しかいないのだからな…そうだ、いいものがある。ほれ」
か?「ぜ、全自動卵割機??」
爺「どーだ、驚いたろう」

-割愛

爺「それじゃ、おやすみ」
か?「お、おやすみなさい」

あ「は~い~♪おじ~いちゃん☆」
爺「な、誰じゃお前は!」

240: 2008/04/03(木) 20:37:56.68 ID:zCBSIw1B0
あ「あらあら~、そんな険しい顔して仕事しちゃだめだよ~??
お仕事は、いつも笑顔でに~っこりでしなきゃ~、ね?」
爺「な、何しにきたんじゃ!まままさか!お前もワシからかずきを
奪いに来たのか!う、うおおおお!!!」

ガシャーンガシャーン

爺「くっ…うううっ…!!!」
あ「ダメだよ~落ち着いて~富士の水飲んでるぅ??」
爺「う…ううううっ…!」
あ「そうだね~。あ、あきら名案なの!かずき君をぉ、ずっとここに置いておく
ための名案発見したよ~」
爺「な、なんじゃ、そりゃ…?」
あ「それはね~、こういうこと♪」
爺「ぐ…ぐぉぉぉぉぉっ……!!!」

?「あらあら、あきらさん、いつも以上に過激ですね」

241: 2008/04/03(木) 20:43:17.75 ID:zCBSIw1B0
?「あらお爺ちゃん、いつも以上に元気ねぇ~」
爺「あぁ。ほれ、出来立てのフィギュアじゃよ」
?「あらま~、これはいい●レンね~。再現度が素晴らしいわぁ」
爺「息子が家にいるのでな。まだまだ現役じゃよ」
?「え、息子さんて…」

?A「やっぱりあそこのお爺ちゃん、おかしいわよ」
?B「亡くなった息子さんのことをいつまでもいると思い込んで…」

あ「ふっ、計画通り。あとは…お姉ちゃんに教えてあげるだけ、だな」
?「ふふ、楽しそうですね」
あ「あー?なんでお前がもう出てきてんだよ」
?「いーえ、ミーディアムなしのあなたでも、まだまだ元気ですねって思っただけです」
あ「あたしをなめんじゃないわよ。アンタのほうから先に潰してやるわよ?」
?「あらあら、お元気なのはいいことですが、お命はお大事にしたほうがよろしいですよ」
あ「てめぇ…。ふん、まぁいい。あんたと遊んでる暇はないんでね」

?「うふふ…」

242: 2008/04/03(木) 20:48:49.52 ID:zCBSIw1B0
あ「お、あんなところに酢を発見っと。軽く挨拶にでもしてくるか」

か?「ふぅ…お姉ちゃん…」
あ「こんばんは~、みんなのお嫁のあきらだよ~」
か?「あ、あきら?どうして?」
あ「つかさちゃん~いつまであのマスターさんたちといるのかな~?」
つ「そ、それは…マスターの奥さんを…」
あ「御婆さん?の金魚ならもう氏にかけてるじゃ~ん。
そ・れ・に・つかさちゃんってあんまり色気がないから、
男の子扱いされても仕方ないよね~。うふふ~ん♪」
つ「……っ」
あ「でもでも~、もし金魚を助けたくても~、お菓師であるお姉ちゃんの
エサがないと意味ないよね~?わかってるのかな~??」
つ「…っ、わかってる、わかってるけど…!」
あ「じゃあじゃあ、あきらがぁ、かがみからもらってきてあげるね~♪」
つ「えっ…ま、待って!待ってよぉ、あきらぁ!」


244: 2008/04/03(木) 20:53:01.24 ID:zCBSIw1B0
-桜田家

の「みんな~、ご飯よ~って、あら?かがみちゃんは?」
j「なんか、食欲がないって部屋にこもってる」
の「そ、そう…」
こ「かがみはあー見えても結構シスコンだからね~。なんだかんだでつかさが恋しいのだよ」
ゆ「お姉ちゃん…かがみさんに聞こえたら怒られるよ…」
の「そっかぁ。少しソッとしておきましょうか」
j「…そうだな」


か「はぁ、つかさ…、なんであんな爺さんなんかに。
あの人間のところに来いとは言わないけど、せめてお姉ちゃんにくらい
甘えたっていいじゃない。…もう、馬鹿馬鹿っ!」

と、かがみの傍らにあった、漫画本がカタリと静かに動いた。

245: 2008/04/03(木) 20:57:27.85 ID:zCBSIw1B0
か「…っ!?」

本はパラパラとめくれあがり、mのフィールドを展開させた
その1ページから、あきらが身体を現せた

あ「おはらっき~☆はーい☆ついにらっきー☆ちゃんねるもなななんと」
か「あきら!こんなところまで何しにきたの!?」
あ「あれあれー?司会の進行を妨げたらダメだよ~?」
か「なんか用なの…?早く用件を言いなさいよ!」
あ「怒ったら可愛い顔が台無しだよ~あきら同情ぉ~」
か「あきら!」
あ「まぁまぁ。今回は愛する妹さんの特典映像を大放出しにきたよ~」
か「…妹!?まさか、つかさ!?」
あ「そうそう~。はい、こちらがその映像で~す。現場のつかささ~ん、聞こえますか~?」


252: 2008/04/03(木) 22:02:45.93 ID:zCBSIw1B0

か「………っ!!!!」

かがみの目が、信じられないものを見る目に変わった。
本来らっきーぼっくすで寝につくはずのらっきーめいでん。
しかし、今つかさが寝ているのは何も敷かれていない畳の上。
しかもよく見ると、特徴的なカチューシャが壁につけられている
つまりつかさは、無理矢理畳みの上で寝ざるを得ない状況で、
今偽りの眠りについているのだ。

か「ど、どうして…?あの爺さんは…つかさのことを可愛がっていたのに」
あ「愛情の行き過ぎぃ~ってやつかな?可哀想なつかさちゃん~。
あの中で寝られないと、ただ目を閉じてるのと同じことだよ~。
そんなことを続けてたら、萌え魂はあっても心が持たないかもかも~??」
か「つ、つかさぁ!」

かがみは溜まらず、本の中へ吸い込まれていった
妹を助けたい、ただその一心で

あ「ふっ、計画通り」

259: 2008/04/03(木) 22:20:40.31 ID:zCBSIw1B0
つ「…ぅ…ぅ…はぁ…もう、65時間も寝てないや…はぁ…はぁ…ん?」

それは、爺さんの書斎から落ちた本だった。
本来開くはずのないハードカバーの書物。
それが今、誰かが読み始めたかのようにパラパラとめくれ上がったのだ。

つ「…っ?」

そして、紙片から光が溢れると、かがみがゆっくりと二房の髪を
靡(なび)かせながら現れた。

か「つかさ!」
つ「お、お姉ちゃん!どうして!?」
か「あんたが心配だから来たんじゃないの!」
つ「お姉ちゃん…でも私、やることが…ある」
か「あんな目に遭わせられて、まだそんなこと言ってるの!?」
つ「どうしても、しなきゃいけないの。だから、今は…」

260: 2008/04/03(木) 22:24:56.64 ID:zCBSIw1B0
か「まだそんなこと言って!らっきーぼっくすで寝させてもらえないのに、なんで…!」
つ「マスターの心が、壊れちゃうの。だから、私が」
か「あの御婆さんみたいに、あの爺さんはとっくにおかしいわよ!」
つ「お姉ちゃん、お姉ちゃんのエサ玉、使ってほしいの。
迷惑ばっかりかけちゃって、そんなこと頼める権利なんかないと思うけど…」
か「あんなトチ狂った爺さんのために使えっての!?冗談じゃないわ!」


爺「…、か、かずき!?」

つ「ま、マスターが」
か「…っ!?つかさ、来なさい!いい加減帰るわよ!」
つ「お、お姉ちゃん!放して…っ!」
か「ほら、早く!」
つ「あ、あぁぁっ……!!」

爺「かずき、かずきぃぃぃぃ!!!……か、ずき…」

かずきの姿は、もうそこにはなかった…

261: 2008/04/03(木) 22:31:46.58 ID:zCBSIw1B0
代わりに残ったのは―いやらsゲフンゲフン つかさのカチューシャだけだった

爺「かずき…う、うぁぁぁっっ……」


-どっかで

か「全く、なんであんなジジイに固執するのよ。あんたも、私と一緒に
JUMのとこに来なさい」
つ「JUM…?お姉ちゃんの新しいマスター?」
か「い、いや、まだ契約はしてないわ。でも、あたしがいないと
あいつ、何しでかすかわかんないし、間抜けだし、デリカシーないし…」
つ「そっかぁ、いい人なんだね。好きなんだ?」
か「なっ…/// なななななに勘違いしてるのよ!あんな爺さんと比べれば
少しはマシってことよ!!そうそう、こなたとゆたかちゃんもいるの」
つ「こ、こなちゃんに、ゆたかちゃんも…?懐かしいなぁ…」
か「そ、そうよ!だから、一緒に行きましょう!ね!?」

つ「 だが断る 」


265: 2008/04/03(木) 22:57:14.09 ID:zCBSIw1B0
か「どうして!?なんでよ!?」
つ「……」
か「なら、いいわ。姉として、無理矢理にでも言うことをきかせるわ」
つ「待ってお姉ちゃん!あたしお姉ちゃんと戦うつもりは!」
か「ツンデリーム!」
つ「くっ…ドンデカー!」
か「遅い!」
つ「はぅっ!」

一瞬の出の速さを突き、かがみの人工精霊がつかさの胸を押しやった
そのぐらつきを、かがみは見落とさなかった

か「はっ!」
つ「うぁっ…ぁぁっ!」

かがみの出した、二つの曲刀のようなものがつかさを拘束した
手加減なし、完全に身動きを許さない力加減だった

267: 2008/04/03(木) 23:08:59.88 ID:zCBSIw1B0
つ「ぁっぁぁぁっ…!」
か「つかさ、もう一度訊くわ。私と一緒に帰ろう?
今なら、もれなくイタリア産のバルサミコ酢もつけるわよ?」
つ「えっ、ほんt ……っ!」
か「つかさ!本当にだめなの!?」
つ「………」
か「私よりも、あんなジジイがいいっていうの?」
つ「………………」

か「つかさの………つかさの…………… 馬鹿ぁぁぁぁ!!!! 」

つ「……ごめん、お姉ちゃん…」

268: 2008/04/03(木) 23:24:38.51 ID:zCBSIw1B0
か「うっ…うっ……うぅ……」
j「な、なんだよ……、かがみ?なに泣いてんだよ?」
か「あんたがぁ!」
j「うわっ、ちょっ!」
か「 あんたがもっとしっかりしてて…
  あんたがもっとかっこよくて…
  あんたがもっと頼れる奴だったら…
  そうすれば…あの子はあんなジジイのところになんか行かなかったよぉぉ!!!」

j「ちょっ!何言ってんだよ!……ったく、なんだってんだ?」

270: 2008/04/03(木) 23:28:02.80 ID:zCBSIw1B0
こ「ふわあああぁぁぁ……なんだよぉ、もう」
ゆ「ふわぁ……、あれ、かがみさん、泣いてるの?」
こ「ちょっとJUM~、私の嫁になにしてのさ~」
j「な、なんもしてない!僕は何もしてないぞ!」
こ「素直に言えば、今なら蹴りで済ませてあげるよ~~??」
j「ちょ待て!どっちにせよ蹴るのかよ!勘弁してくれ!」

か「あっ、…夢の扉が、開いてるわ」
こ「え?」
j「夢の扉って、この前見せたやつか?お前以外でそれができるやつって…」
か「つかさ…あなた、一体何をしようとしてるの……?」

つかさの目的は―
あきらの目的は―
そして、
あきらの前に現れた謎の存在とは一体―


おしまい

引用: 真紅の代わりにこなたがきたようです