1: 2009/09/04(金) 10:28:16.36 ID:P3vFnaya0
キョン「ん?」

キョン「ここはどこだ?」

キョン「何もない」

キョン「おーい!!」

キョン「…」

キョン「返事もない」
涼宮ハルヒの憂鬱 Ⅱ

3: 2009/09/04(金) 10:29:29.18 ID:P3vFnaya0
キョン「おかしいな」

キョン「さっきまで何をしてた?」

キョン「まず…そう、部活だ」

キョン「だが、取り立てて何かあったわけじゃなかった筈だ」

キョン「…いや、そういえばボードゲームで古泉に負けたな」

キョン「あの野郎」

5: 2009/09/04(金) 10:31:18.35 ID:P3vFnaya0
キョン「久々に掛け金ありでやっちまったからな」

キョン「あいつ、申し訳なさそうな顔しつつもしっかり金持って行きやがった」

キョン「…」

キョン「その後は…家に帰って」

キョン「シャミセンに『喋るなよ』って言って」

キョン「…ベッドに入ったな」

7: 2009/09/04(金) 10:32:28.09 ID:P3vFnaya0
キョン「そうすると…」

キョン「…これは夢か?」

ギュッ!

キョン「…痛くない」

キョン「夢、だな」

キョン「夢とわかる夢、こういうのなんて言ったっけ」

キョン「白昼夢」

キョン「なんか違うな」

10: 2009/09/04(金) 10:34:50.65 ID:P3vFnaya0
キョン「さて、ここが夢だとわかった訳だが」

キョン「何をしよう」

キョン「朝が来るまでこの何もない空間にいるというのは辛すぎる」

キョン「…」

キョン「ん?」

キョン「誰かいるな」

12: 2009/09/04(金) 10:36:42.23 ID:P3vFnaya0
古泉「はて、ここは何処でしょうか」

古泉「僕は確かに布団に入った筈なんですが…」

古泉「おーい!!」

古泉「…」

古泉「…返事がありませんね」

古泉「ですが、布団に入った後に存在する世界ならば」

ギュッ

古泉「痛くない」

古泉「夢のようですね」

13: 2009/09/04(金) 10:39:06.08 ID:P3vFnaya0
古泉「夢、つまりこれは明晰夢ということになります」

古泉「ですが、ここまで何もないと自由も何もありませんね」

古泉「離脱しようと思えば可能なんでしょうか」

古泉「…」

古泉「ん?」

古泉「誰かいますね」

15: 2009/09/04(金) 10:42:36.63 ID:P3vFnaya0
キョン「古泉!」

古泉「やぁ、貴方でしたか」

キョン「なんだよ、どうせ出てくるなら朝比奈さんとかがよかったな」

古泉「登場早々人を不快にさせますね。この夢の貴方」

キョン「そういやよくも俺から金を巻き上げやがったな、こいつめ!」

ボカッ!

古泉「ははは、痛くないです」

キョン「ちくしょう」

16: 2009/09/04(金) 10:45:23.99 ID:P3vFnaya0
キョン(俺の夢なら、俺の思い通りになりゃいいのに)

古泉(そういえば普段、彼には言いたいことをズバズバ言われてしまっていますからね)

キョン「おい古泉、お前が持っていった金は必ず返してもらうからな」

古泉「ふふ、できるものなら力ずくでどうぞ」

キョン「!」

キョン(な、なんだこのストレスの溜まる夢は!?)

古泉「流石夢、自由なことが言えます」

キョン「!」

17: 2009/09/04(金) 10:47:11.89 ID:P3vFnaya0
キョン(なんだこいつ、俺の夢の中のキャラクターなのにここを夢だと思ってるのか?)

古泉「それにしても貴方しかいないとは本当に味気ない」

キョン「…」

キョン(…それなら)

古泉「他に、何か起こったりはしないんですかねぇ」

キョン「あー、私は夢の精であーる!」

古泉「!」

18: 2009/09/04(金) 10:49:45.47 ID:P3vFnaya0
古泉「…夢の精、ですか」

キョン「その通り。夢の精だ」

古泉「…」

キョン「な、なんだよ」

古泉「いえ、その夢の精さんが何の御用で?」

キョン「古泉、お前はさっき、『何か起こらないかな』といったな」

古泉「まぁ、確かに」

キョン「次のイベントを起こすには必要なことがある」

古泉「必要なこと?」

キョン「そうだ」

古泉「…何でしょう?」

キョン「服を脱げ」

20: 2009/09/04(金) 10:53:22.53 ID:P3vFnaya0
古泉「はい?」

キョン「服を脱げ、それが条件だ」

古泉「…」

キョン(わ、わざとらしすぎたか?)

キョン「ま、まぁ。夢の精さんがそういうのならそうなんでしょうねぇ」

ゴソゴソ

キョン(ぬ、脱いだ)

キョン(ははは、バカだ!本当に脱ぎやがった)

古泉「パンツもですか?」

キョン「あ、あたり前だ!」

古泉「仕方ありませんねぇ」

21: 2009/09/04(金) 10:56:11.22 ID:P3vFnaya0
ゴソゴソ

キョン「…」

キョン(よく考えたら俺とコイツしかいないのに何やってんだ俺)

古泉(まぁ夢ですし、裸になっても問題はないですよね)

古泉(しかし、人前で脱ぐのには流石にキツイです)

古泉「さて、脱ぎましたよ」

キョン「こ、こっち向くな!」

古泉「?」

22: 2009/09/04(金) 10:59:21.10 ID:P3vFnaya0
古泉「…」

キョン「…」

古泉「…」

キョン「…」

古泉「何も起こりませんねぇ」

キョン「そ、そうだな」

古泉「う~む。貴方も脱がないとダメなんじゃないですか?」

キョン「!?」

25: 2009/09/04(金) 11:01:15.61 ID:P3vFnaya0
みくる「ふぇ?」

みくる「こ、ここはどこでしょう?」

みくる「あれ、ちゃんと布団で寝た筈なのに」

みくる「だれかいませんかぁ~」

みくる「…」

みくる「返事がないです」

27: 2009/09/04(金) 11:04:24.82 ID:P3vFnaya0
みくる「えっとえっと、それじゃあこれはどういう状きょ」ガッ

ドサッ!!

みくる「いたっ!転んじゃっ…」

みくる「…」

みくる「痛くない」

みくる「もしかして、夢ですかぁ?」

29: 2009/09/04(金) 11:06:55.61 ID:P3vFnaya0
みくる「ふぇ~、それじゃあこれは白夜ってやつですかぁ~」

みくる「何もないし、どうしましょう」

みくる「…」

みくる「!」

みくる「あっちに、誰かいる!」

みくる「あ、あの~…」

みくる「ふえええええぇぇぇぇええええ!!?はだ…」

ドサッ!

30: 2009/09/04(金) 11:09:07.65 ID:P3vFnaya0
長門の家

長門「睡眠に入る直前、異空間への転移情報を感知。それを回避」

長門「微かにではあるが、そこにSOS団メンバーと見られる情報も混在した」

長門「おそらく、『夢の世界でも皆に会いたい』という涼宮ハルヒの願望が実現した夢世界」

長門「今晩、涼宮ハルヒの夢の中に全員の夢が引き込まれた」

長門「引き続き観察を続ける」

33: 2009/09/04(金) 11:12:36.16 ID:P3vFnaya0
キョン「!」

古泉「!」

キョン「な、なんだ今の叫び声は!?」

古泉「あそこですね!」

キョン「あ、朝比奈さん!?」

みくる「きゅ~」

キョン「なんでこんなところで倒れて…」

古泉「全裸の僕たちを見て、ですかね」

35: 2009/09/04(金) 11:15:58.31 ID:P3vFnaya0
キョン「…!!服、服は…」

古泉「さっき消えてしまいました。困ったものです」

キョン(あ、朝比奈さんの前でこのまま全裸だと!?)

古泉「何をそんなに慌てているんですか?夢の精さん」

キョン「!」

キョン(そうだ、これは俺の夢!そして俺は夢の精!)

キョン(つまり、これはピンチではなく…むしろチャンス!)

古泉(ふぅ、つまらない夢でしたが、これで少しは楽しくなりそうですね)

36: 2009/09/04(金) 11:18:33.40 ID:P3vFnaya0
みくる「ふぇ…」

キョン「朝比奈さん!良かった、目が覚めましたね」

みくる「ふぇ、キョン君」

古泉「大丈夫ですか?」

みくる「古泉くん、ってふぇええええええ!!???」

ガクッ

キョン「…」

古泉「また気絶しちゃいましたね」

キョン「ま、全裸だしな俺ら」

41: 2009/09/04(金) 11:22:16.63 ID:P3vFnaya0
みくる「ふぇ…」

キョン「朝比奈さん!良かった、目が覚めましたね」

みくる「ふぇ、キョン君」

古泉「大丈夫ですか?」

みくる「古泉くん、ってふぇええええええ!!???」

キョン「ストップ!気を確かに!」

みくる「あ…あ…」

古泉「落ち着いてください」

みくる「ぜ、全裸の男の人二人に囲まれてですかぁ!?」

43: 2009/09/04(金) 11:25:43.86 ID:P3vFnaya0
キョン(夢の登場キャラにしてはリアルだな)

古泉「なるべく見ないようにすれば、大丈夫ですよ~」

みくる「は、はい」

みくる(な、なんで私の夢に全裸のキョン君と古泉君がでてくるんですかぁ!?)

みくる(もしかして私、普段からこんなこと考えて…///)

キョン「落ち着きましたか?」

みくる「は、はい。えっと、キョン君」

キョン「いえ、キョンではありません」

みくる「へ?」

古泉「彼は夢の精です」

みくる「へ?」

45: 2009/09/04(金) 11:28:46.29 ID:P3vFnaya0
みくる「夢の精、さん」

キョン「はい」

みくる「なんで全裸なんですか?」

キョン「やましいものは何もない、という意思表示ですかね」

みくる「…で、古泉君は」

古泉「彼に脱がされました」

みくる「え」

キョン「おいこら、誤解を招くようなことを言うな!」

50: 2009/09/04(金) 11:32:54.36 ID:P3vFnaya0
古泉「つまり、この世界で変化を欲するならば、全裸にならなければならない、ということなんです」

みくる「へぇ…」

古泉「そして、僕らはその変化を欲するあまりこのような格好に」

みくる「そうなんですかぁ」

古泉「というわけで申し訳ないんですが、脱いでいただいてもいいですか?」

みくる「え?」

キョン(でかしたぞ夢古泉!!!)

54: 2009/09/04(金) 11:36:30.44 ID:P3vFnaya0
キョン「そう、変化を欲するならば羞恥心を捨てるのだ!」

みくる「…」

キョン「さぁ」

みくる「…」

キョン「さぁ!!」

みくる「あ、あの」

みくる「変化しなくていいんで、脱ぎません」

キョン「ですよね」

59: 2009/09/04(金) 11:38:34.75 ID:P3vFnaya0
古泉「困りましたね~」

キョン「まぁ、そんな上手くいくわけないと思ったさ」

古泉「ですが、このままだと朝まで非常に退屈です」

キョン「それはまぁ、そうだな」

古泉「…力ずくで行きますか」

みくる「」ビクッ!!

キョン「!?」

62: 2009/09/04(金) 11:42:11.34 ID:P3vFnaya0
キョン「な、何を言ってるんだお前は!?」

古泉「?だって夢ですし」

キョン「そ、それはそうだが、無理やりというのは…」

古泉「それではこのまま朝が来るのを待ちますか?今何時かもわかりませんが」

キョン「う、うるさい!俺は夢の精だから、そんなのは関係ないのだ!」

古泉「それでは、他の手はないんですか?」

キョン「他の手…?」

古泉「えぇ、この夢に何らかの変化をもたらす他の手です」

63: 2009/09/04(金) 11:43:39.27 ID:P3vFnaya0
キョン「…」

キョン(夢の中のコイツはなんとも乗せやすいな)

キョン(掛け金を取られた分、こいつでめいいっぱい憂さ晴らしをしたいところだ)

キョン「ある!あるぞ古泉!もう一つの手が!」

古泉「なんでしょう?」

キョン「『びっくりするほどユートピア』といってな。禁じ手にあたる技だ」

古泉「びっくり…なんでしたっけ?」

キョン「ユートピアだ。全裸でなくては使えぬのだが、今なら大丈夫だろう」

65: 2009/09/04(金) 11:45:51.96 ID:P3vFnaya0
キョン「いいか、全裸のまま、両手でおしりを叩く。そしてジャンプしながら連続で叫ぶんだ。『ビックリするほどユートピア』とな」

古泉「…」

古泉「…あの、他の手段は」

キョン「ない」

古泉「そ、それは僕がやらないとダメなんですかね」

キョン「別にやらないでもいいが。そうだな、夜明けまであと5時間だ」

古泉「…」

古泉「び…」

古泉「ビックリするほどユートピア!ビックリするほどユートピア!」パンパン!

みくる「」ビクッ!!

69: 2009/09/04(金) 11:49:43.94 ID:P3vFnaya0
古泉「ビックリするほどユートピア!ビックリするほどユートピア!」パンパン!

キョン「いいぞ、その調子だ」

古泉「ビックリするほどユートピア!ビックリするほどユートピア!」パンパン!

みくる「…」

古泉「ビックリするほど、ユートピア!ビックリするほど、ユートピア!」パンパン!

キョン(あれ、俺の心が苦しくなってきた)

古泉「ビックリするほど…ユートピア!ビックリするほど…ユートピア!」パンパン!

キョン「…」

古泉「ビックリするほど…ユートピア!…はぁ、はぁ、ビックリするほど…ユートピア!」パンパン!

キョン「も、もういい」

75: 2009/09/04(金) 11:52:49.69 ID:P3vFnaya0
古泉「はぁ、はぁ」

キョン「お、お疲れ」

古泉「はぁ、はぁ」

みくる「」ブルブル…

古泉「ど、どうでしょう、何か変化は!?」

キョン「あ~、朝比奈さんがドン引きしたかな」

80: 2009/09/04(金) 11:56:42.76 ID:P3vFnaya0
古泉「…」

キョン「じ、冗談だ。そんな目をするな」

キョン「あ~。変化は起こった。じきに、やってく…」

???「あ~~~~~!!」

キョン「!!」

古泉「!!」

みくる「!!」

パァン!パァン!!

古泉「うぐっ…」

キョン「くっ、殴られた」

ハルヒ「な…なにやってるのよ!!?」

82: 2009/09/04(金) 11:58:54.47 ID:P3vFnaya0
キョン「は、ハルヒ!?」

古泉「涼宮さん!?」

ハルヒ「あ…あ…あんたち…」

ハルヒ「全裸でみくるちゃん囲って、どうするつもり!!?」

キョン(こ…この眼…)

キョン(…マジで人を軽蔑する眼だ)

キョン(そして何より…)

キョン(殴られた部分が痛い…!?)

古泉(…!?)

85: 2009/09/04(金) 12:01:05.60 ID:P3vFnaya0
ハルヒ「ねぇみくるちゃん!大丈夫!?」

キョン「…」

キョン(あれ、なんで痛いんだろ)

キョン(夢なら痛くない筈だろ…?)

キョン(…)

キョン(ま、まさか…)

古泉「…」

86: 2009/09/04(金) 12:02:57.66 ID:P3vFnaya0
キョン「おい、古泉!」

古泉「…」

キョン「…おい」

古泉「…」

キョン「…古泉?」

古泉「ぼ、僕は…」

古泉「とんでもないことを…」

キョン「…」

89: 2009/09/04(金) 12:05:21.39 ID:P3vFnaya0
古泉「つまりは…ただの夢なんかじゃなかったんですよ」

古泉「言うなれば…夢の中に出来た閉鎖空間といったところでしょう」

古泉「つまり…記憶のみを共有した現実世界なんです」

古泉「はは…」

キョン「…古泉」

古泉「見ましたか、涼宮さんのあの顔」

古泉「終わりましたよ。これは」

90: 2009/09/04(金) 12:07:39.88 ID:P3vFnaya0
キョン(夢じゃないとか…マジかよ)

キョン(つまり、ここで起こったことは皆が覚えてるわけで…)

キョン(…)

キョン(…お、終わった)

古泉「は…はははは」

キョン「ははは…」

92: 2009/09/04(金) 12:08:51.99 ID:P3vFnaya0
長門の家

長門「これは涼宮ハルヒによって作られた涼宮ハルヒの夢」

長門「つまり夢のルールは涼宮ハルヒが決定する」

長門「そして彼女が望めばルールは夢を超えて発動する」

長門「例えば痛みであっても」

長門「…観察続行」

98: 2009/09/04(金) 12:12:25.10 ID:P3vFnaya0
>>96
!?


キョン(…)

キョン(…せめて)

キョン(今からでもコレが夢になれば…)

キョン(…!)

古泉「あっはっはは」

キョン「古泉!」

古泉「…はい?」

キョン「諦めるのはまだ早いかもしれないぞ」

99: 2009/09/04(金) 12:14:07.23 ID:P3vFnaya0
古泉「どういうことでしょう?」

キョン「今起こったこと、これを全部夢にしちまおう」

古泉「…」

古泉「…はは」

古泉「できますか?前回のように。全裸のこの状況で!?」

キョン「!」

古泉「さすがの貴方でも無理というものです」

キョン「そ、それなら!」

キョン「そうだ、それならハルヒに思わせるんだ!『こんなこと夢でしかありえない』って!別の方法で!」

101: 2009/09/04(金) 12:16:09.34 ID:P3vFnaya0
古泉「ありますかねぇ。そんな都合のいい方法が…」

キョン「あったとしたらどうする?」

古泉「…!」

古泉「あるんですか?そんな方法が?」

キョン「ある」

キョン「だが、こいつには少々の痛みを伴う」

古泉「…いえ、それでも世界が救えるのなら、是非、教えて下さい!」

キョン「ははは。任せておけ。俺は夢の精だぜ?」

103: 2009/09/04(金) 12:17:48.05 ID:P3vFnaya0
ハルヒ「ちょっとキョン!!古泉くん!!どういうことだか説明しなさい!!!」

キョン「…」

古泉「…」

ハルヒ「聞いてるの!?」

キョン「いくぞ…!」

古泉「…ええ」


キョン・古泉「ビックリするほどユートピア!ビックリするほどユートピア!」パンパン!

106: 2009/09/04(金) 12:19:45.47 ID:P3vFnaya0
ハルヒ「ちょ…」

キョン・古泉「ビックリするほどユートピア!ビックリするほどユートピア!」パンパン!

ハルヒ「ど、どうしたの?」

キョン・古泉「ビックリするほどユートピア!ビックリするほどユートピア!」パンパン!

ハルヒ「キョン!?古泉くん!?」

キョン(止まるなよ古泉!)

古泉(もちろん、世界のためです!)

キョン・古泉「ビックリするほどユートピア!ビックリするほどユートピア!」パンパン!

107: 2009/09/04(金) 12:21:42.41 ID:P3vFnaya0
ハルヒ「あ…」

キョン・古泉「ビックリするほどユートピア!ビックリするほどユートピア!」パンパン!

ハルヒ「えと…」

キョン・古泉「ビックリするほど、ユートピア!ビックリするほど、ユートピア!」パンパン!

ハルヒ「…」

キョン・古泉「ビックリするほど…ユートピア!ビックリするほど…ユートピア!」パンパン!

ハルヒ「…」

キョン・古泉「ビックリ…はぁ、はぁ…ほど…ユートピア!ビックリするほど…はぁ、はぁ…」パンパン!

111: 2009/09/04(金) 12:23:38.99 ID:P3vFnaya0
ピシッ!!

キョン「!」

古泉「!」

キョン(空が割れた!?あれは・・・)

古泉(きました!この世界の崩壊です!)

キョン・古泉(あと一息!)


キョン・古泉「ビックリするほどユートピア!ビックリするほどユートピア!」パンパン!


バリバリバリッ!!!!

112: 2009/09/04(金) 12:25:52.49 ID:P3vFnaya0



キョン「…」

キョン「…」

キョン「…ここは」

キョン「布団の中だ」

キョン「せ、成功したんだろうな!?」

キョン「…学校行きたくない」

114: 2009/09/04(金) 12:27:35.82 ID:P3vFnaya0
学校

キョン「ハルヒは…もういるな」

キョン「くそっ、昨日の事が恐くて近づけん!」

谷口「何やってんだ、早くは入れよキョン」

キョン「どわっ!」

キョン「た、谷口、てめぇ!」

ハルヒ「あ…」

キョン「あ…」

ハルヒ「…」

ハルヒ「朝っぱらからアホ面ね」

キョン「…!」

117: 2009/09/04(金) 12:29:07.13 ID:P3vFnaya0
キョン「なぁハルヒ、昨日は夢かなんかを見なかったか?」

ハルヒ「夢?」

キョン(自ら虎穴に足を踏み入れちまった!)

ハルヒ「…そういえば、凄く恐い夢を見た気がしたけど、もう忘れちゃったわ」

キョン「忘れた…」

キョン「はは、まぁそういうもんだよな!夢は!」

キョン(やった!成功だ)

120: 2009/09/04(金) 12:30:39.85 ID:P3vFnaya0
キョン「だ、だよな!」

ハルヒ「なにがよ!?」

キョン「いやいや、夢は忘れるものさ!ハハハ!」

ハルヒ「?」

キョン(…あと、確認すべきは…!)

休み時間

鶴屋「みっくる~!キョン君が呼んでるよ~!」

みくる「あ、キョン君!どうしましたぁ?」

キョン「いえ、大した用事はないんですけどね…」

キョン(この感じ…忘れてる!)

121: 2009/09/04(金) 12:32:23.85 ID:P3vFnaya0
キョン「よしよし、大丈夫みたいだな!」

キョン「いや~、一時はどうなることかと思ったが!」

古泉「こんにちは」

キョン「おぅ古泉!奇遇だなぁ!」

古泉「ご機嫌ですね」

キョン「いやいや、肩の荷が降りて軽くなったというか、清清しい気分が…」

古泉「人に好き勝手変なことをさせたからでしょうかねぇ?…夢の精さん」

キョン「…え」

124: 2009/09/04(金) 12:36:34.41 ID:P3vFnaya0
キョン「あ、お前、覚えて…」

古泉「今回ばかりは、ゆっくりお話をさせていいでしょうか?」

キョン「いや、あれだ古泉。俺にも自覚がなくてだな」

古泉「そうですか。ちょっと来て頂いても?」

キョン「す・・・すまん!古泉!許してくれ!!」


長門「SOS団メンバーから、昨晩の記憶を削除」

長門「…彼と古泉一樹以外」


長門「ユニーク」

125: 2009/09/04(金) 12:40:09.03 ID:P3vFnaya0
長門「今回、『ビックリするほどユートピア!』と唱えることがきっかけで、世界に変化が起こった」

長門「つまり、『ビックリするほどユートピア!』には世界の情報を書き換える力が宿っている」

長門「もしあなたが現在の日常に不満を感じているならこのスレに『ビックリするほどユートピア!』と書き込むべき」

長門「あなたの身の回りにも変化が起こるはず」

長門「たぶん」


おしまい

126: 2009/09/04(金) 12:40:45.62 ID:hFG2KEBD0
ビックリするほどユートピア!

引用: キョン「夢なら何してもOKだよな?」