唯「さわちゃんは知ってるの？」

和「ええ、今校長先生とお話してるわ」

律「でもなんでなんだぜ？」

和「この前の文化祭に偶然ポニーキャニオンのプロデューサーが見えてたのよ」

梓「で　明日は何があるんです？」

和「デモをとるらしいわ」

和「じゃあ詳しい事はさわ子先生に聞いて」

ばたん

紬「・・・」

梓「・・・」

律「・・・なぁ…」

唯「・・・うん・・・」

澪「」

Night☆

憂「ええ！？」

唯「それでね、明日ポニーキャニオンの人がくるって」

憂「お赤飯炊かないと！」

唯「いよいよメジャーデビューだよ～」

憂「やったねお姉ちゃん！」

テレビ「ゼーローｗｗｗｗｗｗ」

憂「もう遅いから明日に備えてオヤスミ☆」

唯「Good　night my sister」

翌日

ポニキャ「では今からデモを録音します」

律「ワン・ツー・スリー！」

じゃかじゃかじゃんじゃん
ちきどんちきどん

じゃらーん

ポニキャ「はい、お疲れ様です」

ファンクラブ「みおみお～！」

澪「」

一か月後、放課後ティータイムファーストアルバムは

予想通り飛ぶように売れた

ネットでは口コミが広まり

とうとう１日に２スレッド以上を消費することもあった

また、現役の高校生バンドということが

中高生をはじめ、おじさん層まで広まった

一部の楽器店では平沢唯の使用する

レスポールスタンダードを始め

ギター一年分の在庫が一週間ではけるほどまでになった

そして遂に

唯「・・・」

紬「まさか・・・」

梓「これは夢ですか？」

澪「」

律「オリコンデイリー一位・・・だと・・・」

梓「でも２ちゃんの情報は鵜呑みにするなと・・・」

唯「でも情報ソースはオリコンだよ・・・」

紬「これで夢の印税生活が出来るわ～」（じゃあこれはホントに・・・）

唯「いくら売れたのかってわかる？」

梓「この表を見ればわかりますよ」

唯「わかんなーい」

律「そりゃ唯にはわからんだろ・・・」

紬「なになに・・・

　　放課後ティータイム　５２万枚

　　SMAP　　　　　　　　　５０万枚

律「SMAPを超えた・・・」

唯「私達が・・・」

澪「」

和「あらあらOA室で何やってるの？」

律「っきっきいてくれっ！」

和「何よ・・・」

唯「SMAPを・・・」

和「また露出でもしたの？」

紬「SMAPを越えたの・・・」

梓「オリコンデイリー一位・・・」

和「そのことならさわ子先生のところにさっき電話があったみたいよ」

しょくいんしつ
律「さわちゃん！」

さわ子「ちょうどいいところに来たわね、もうすぐポニーキャニオンの人がくるわよ」

唯「そんなことより、オリコンで一位に・・・」

さわ子「そのことよ」

梓「ちょっと落ち着きましょう」

ポニキャ「まずオリコン一位おめでとうございます」

律・唯「は・・・はぃ・・・・」

ポニキャ「それで今日お伺いしたのは」

唯「ええっ！？」

律「おちつけ、まだ何も言ってないぞ・・・」

ポニキャ「次のCDをださないか？という件です」

律「はい、よろこんで・・・」

唯「でもいま作ってる曲は収録したよね」

律「澪ッ！ストックは！？」

澪「」

律「へんじがない　ただのしかばねのようだ」

ポニキャ「今すぐに、という訳ではないので慌てなくても大丈夫ですよ」

そして次のCDも前作を追い抜くほどの勢いで売れた

今回は事前にテレビCMやインターネットなどの情報媒体を活用

さらに２ちゃんねるではパートスレが立ち

Amazonや楽天では発売前から予約が殺到

発売直後には大量に入荷した店舗でも

半日で在庫がなくなった

律「いくぞ・・・」

唯「うん・・・」

紬「いいよ・・・」

梓「どうぞ・・・」

澪「」

ッターンッ！

律「・・・・え？」

唯「・・・なんで？」

紬「嘘・・・・」

梓「ブフォゥ」

澪（病欠）

５３万枚

前回より１万枚多く売れているが

おかしい

明らかに動きは良かったはずだ・・・・

それに（別に守銭奴ではないが）梓が毎日２ちゃんねるでチェックした数値を遥かに下回っていた

少なくとも若干の嘘が交じっていたにしても

この数字は現実的にありえない

梓「なんで・・・？」

その時梓はあることに気付いた

それは同じ日に嵐もCDを出していることに

放課後ティータイムが２位　５３万枚

嵐　　　　　　　　　　　　　　　　１０２万枚

梓の直感は鋭い方だ

こんなことがあるわけがない

しかし認めざるをえない


これは工作ということを

唯「こんなのおかしいよ！」

律「ああ、でもこれは・・・」

梓「待ってください！」

梓「実はこの嵐の売上から私達の売り上げの差を私達の売り上げに足したら

　　私の調べた数字になるんです」

紬「でもただの偶然ってことも・・・」

唯は今にも泣きだしそうだ

律「・・・今日は・・・解散だ・・・」

梓邸

梓（こんなことがあるわけがない、あってたまるものか）

パソコンでいろいろな場所を見てみたが

決定的な情報も無く

やはりただの偶然としか言いようが無かった

梓（考えられるとすれば、ジXXX事務所
　　　
　　ただの女子高生バンドに負けたら恥でしかない

　　他にはオリコン・・・

TV「たたたたーんたたたたたたーん」

　　Mステ・・・？

TV「第二位ﾎｳｶｺﾞﾃｨｰﾀｲﾑー」

　梓(やめろやめろやめろやめろ）

TV｢現役女子高生の大人気バンドのセカンドアルバム！｣

　梓(やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ）

TV｢第一位ｱﾗｼ－｣

　梓(やめろ！やめろ！やめろ！やめろ！）

TV｢今年初のミリオンセラー！｣

　梓「やめろ！やめろ！！やめろ！！！やめろ！！！！やめろ！！！！！」

ガッ

梓「はぁ・・・はぁ・・・」

気が付いたらそこには画面が飛び散ったテレビとムスタング

それを持っている腕からは血が流れていた

平沢邸
唯「ｴｯ・・・ﾋｯｸ・・・ゥッ・・・」

憂「お姉ちゃん・・・」

唯「ごめんね・・・憂・・・」

憂「なんでお姉ちゃんが謝るの・・」

唯「だって・・・私知ってるよ・・・憂が沢山CD買ってくれてるって・・・」

憂「・・・」

憂「ぁああぁああううぅぅううっ・・・っ・・・」

特に進展のないまま２ヶ月が過ぎた頃

VIPにあるスレが立った

「ジXXX、売り上げ偽装　内部告発」

２ヶ月ほど前、放課後ティータイムと嵐が同じ日にCDを出したが

嵐のCDは５０万枚止まりで放課後ティータイムが５０万枚近い差で１位を取得したが

ジXXX事務所がオリコン側に賄賂を用いて売り上げを上乗せしたという

また、およそ２万枚架空にカウントしたという。


すぐさま２ちゃんねる中に飛び火した

だがテレビでは一切報じられることは無かった

２ちゃんねるでは祭りは徐々に終息し、「釣り」ということで終わった。

梓「こんなの・・・許せないですッ！」

唯「ひどいよぅ・・・」

律「奴らは・・・自分の足元しかみてねえ…」

紬「どうにかして立証しましょう！」

澪（失踪）

だが、幸は尽きていなかった

神の思し召し、音楽の神の思し召しだろう

嵐のメンバーとラジオ番組で接点を持つことになった

チャンスは今しかない

もはや売り上げとかじゃない

私達のロック

それをクソみたいなやつらに壊されるわけにはいかない


その日はやってきた

唯「大野さん今晩お時間ありますか？」

大野「俺と××××したいの？」

唯「／／／もぅ」

大野「いいよ、じゃあさあのツインテの娘もつれてきてよ」

唯「いいですよ」



律「交渉成立・・・」

某所

大野「ふぅ・・・」

唯「結構はげしいんですね」

梓「普段テレビでみるイメージと違って楽しかったです」

大野「じゃあついでにもっとハイになってみる？」

唯「え～なんですか～？」

梓（キタっ）

バックの中から取り出したのは袋

白い粉が入ってる

大野「へへへへええええぇっぇえへへっへへへｈ」

梓「大野さん一緒に記念写真撮りませんか？」

大野「いいよ、じゃあこっちに来て」

古いブラウン管のテレビの上にセルフタイマーをかけたカメラを置く

唯と梓を下品に抱き寄せて１枚

変顔のアップを１枚と撮った

唯「ねえその薬ください」

大野「いいよいいよ」

唯「わーありがとう」

次の日
田井中邸に集まって
昨日の写真と薬をもってくる
律「これは・・・」

紬「梓ちゃん・・・これは・・・」

梓「・・・どうしますか？」

律「もちろん世の中に晒してやる」

紬「でもまって梓ちゃんと唯ちゃんの顔が映ってるわ」

律「ううう」

唯「あのね憂からこの小型カメラを借りたんだけど・・・」

律「！？」

紬「つまり・・・」

唯「そう、昨日の様子が克明に撮影されてるよ」

梓「やりましたね！」

唯「それに私達の声も顔も入ってない」

梓「これで・・・やっと・・・」

唯「皆には黙ってたけど私この前週刊現代のインタビュー受けてちょっとした知り合いになったんだ」

律「つまり・・・どういうことだ？」

唯「この薬のことはよくわからないけど、この写真は揺るがない事実」

唯「奴らを消すのは警察でもなければ私達でもない」


唯「世論が消すんだよ」

週刊現代に送った写真はすぐに記事になった

しかしテレビは報道しない

だが既にネット上では祭りが再燃していた

徐々に一般層にもこのことは伝播し

さまざまな憶測とともに社会に大きな波紋を呼んだ


律「とうとう完全にIPを隠してファイルをアップロードすることに成功したぞ！」

梓「よし、今すぐあの動画を・・・」

唯「今は待った方がいい」

紬「祭りが加速してる時より、減速し始めたころを見計らいましょう」

２ちゃんねるにうｐされた件の動画は瞬時にYoutubeなどのサイトに公開され

遂に

やしきたかじんの番組で初めて公になった

それからというもの

いろいろな番組で報道され

ジXXXのこれまでの工作やもみ消しが次々と明らかになった

だが熱心な嵐信者や放課後ティータイムのアンチによる妨害も加速した

唯「これが最後の手段・・・」

あの薬を大野の自宅に送りつける

時期的に警察が動き出すころだ

もう勝利は目前に来ている


翌日のニュースのトップや新聞の一面には

「人気グループ嵐　大野くすり所持・乱交」

の文字が躍り出ていた

その後詳しい調査がなされジXXX事務所は売り上げの改ざん、およびオリコンに対する賄賂を認めた

ジXXX側の説明では
「Mステに出る為にやった」などと供述している。

当の大野はくすり所持で逮捕され、

二宮は大野にくすりを渡したとして書類送検

櫻井は共犯の疑いをかけられ、睡眠薬を大量に服用した後列車に飛び込み自殺

相葉は一線を退いた

また松本は消息が不明となっている

ちなみに
日本全国で今回の件で自頃した人が５００人を超えた

また、放課後ティータイムは本来与えられるべき報酬を受け取り

その年の「唯一の」ミリオンヒットとなった

唯「これで・・・終わったね・・・」

律「ああ・・・」

紬「ええ・・・」

梓「はい・・・」

この事件は期間こそ短かったものの社会に大きな疑問を投げかけた

後日談
唯「そういえば澪ちゃんは何処行ったの？」

律「あ、そういえば」

TV「では韓国から来た期待の新人チェ・サンジュちゃんです！」

唯・律「ええええええええええ」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おわり

誰も見てないと思うけど
ありがとうございました

乙