1: 2012/08/10(金) 08:19:27.80 ID:d1+KPxR10
ミーンミンミンミンミンミー

塞「はぁ・・・」パタパタ

白望「・・・私もあおいで」

塞「・・・いやだよ。自分でやればいいじゃん」

白望「めんど・・・」

塞「じゃあ、一生そうやってなさいよ」

白望「・・・」
咲-Saki- 25巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)
2: 2012/08/10(金) 08:21:08.30 ID:d1+KPxR10
白望「・・・」ノソノソ

塞「・・・」パタパタ

白望「・・・」ノソノソ

塞「・・・あんたなにしてんの」

白望「クーラーピッピを・・・」

塞「クーラーピッピってなによ」

4: 2012/08/10(金) 08:22:44.50 ID:d1+KPxR10
白望「・・・クーラーのリモコンのこと」

塞「・・・」

白望「・・・」

塞「でもうちクーラーないよ」

白望「・・・え」

塞「・・・残念だけど」パタパタ

白望「・・・」

7: 2012/08/10(金) 08:26:21.70 ID:d1+KPxR10
白望「・・・じゃあ扇風機」

塞「納戸の中」

白望「・・・塞、とってきて」

塞「・・・」

白望「・・・はよ」

塞「・・・私が行くと思う?」

白望「・・・思わない」

塞「でしょ?」

白望「・・・」

8: 2012/08/10(金) 08:30:34.07 ID:d1+KPxR10
白望「ぁ・・・ぁあ・・・」

塞「・・・」パタパタ

白望「・・・ぅあ・・・ぅぅうああ」

塞「うるさい」

白望「・・・」

塞「・・・」

白望「・・・」

11: 2012/08/10(金) 08:33:38.84 ID:d1+KPxR10
ミーンミンミンミンミンミー

塞「セミの鳴き声ってさぁ・・・」

白望「・・・」

塞「・・・ねぇ」

白望「・・・聞いてる」

塞「セミの鳴き声ってさぁ・・・」

白望「・・・」

塞「・・・ねぇ」

白望「・・・聞いてるよ」

13: 2012/08/10(金) 08:35:45.12 ID:d1+KPxR10
塞「・・・もういい」

白望「・・・」

塞「・・・はぁ、暑い」パタパタ

白望「・・・」

塞「暑いなぁ・・・」パタパタ

白望「・・・塞うるさい」

塞「・・・む」

15: 2012/08/10(金) 08:40:07.98 ID:d1+KPxR10
塞「じゃあ少しでも涼まれる方法考えてよ」

白望「・・・めんど」

塞「めんど言わない」

白望「・・・」

塞「私も考えるから・・・えっと・・・」

白望「・・・アイス」

塞「・・・え?」

白望「・・・アイス」

16: 2012/08/10(金) 08:43:38.34 ID:d1+KPxR10
塞「あぁ、アイスね」

白望「・・・買ってきて」

塞「なぜそこで私にパシらせる」ペシッ

白望「・・・だってめんどいし」

塞「私だってめんどいわよ」

塞「でもアイスかァ・・・食べたいなぁ」

白望「・・・じゅるり」

17: 2012/08/10(金) 08:47:44.89 ID:d1+KPxR10
白望「・・・私ジャンボモナカ」

塞「私アイスの実」

胡桃「私はデッカルチェ」

塞「デッカルチェかァ・・・あれおいしいよね」

塞「ってなんであんたいるの!?」ガバッ

胡桃「気にしない気にしなーい」

白望「・・・座敷わらし」ボソッ

18: 2012/08/10(金) 08:54:12.15 ID:d1+KPxR10
塞「なにか用事?」

胡桃「ううん、ただ遊びに来ただけ」

塞「なーんだ・・・」

胡桃「なーんだとは失礼だな」

塞「どうせ来るならアイスでも買ってきてくれればよかったのに・・・」

胡桃「む・・・そしたらわざわざ駅前まで行かないといけないじゃん。塞んちと逆っ側だし」

胡桃「それにシロまでいるとは思わなかったから、もし買ってきて2つしかなかったら取り合いになったかもしれないよ?」

塞「・・・まぁたしかに」

白望「モナカ・・・」

胡桃「その代わりいいもの持ってきたよ」

塞「え、なになに?」

20: 2012/08/10(金) 08:57:44.37 ID:d1+KPxR10
胡桃「・・・んっと」ゴソゴソ

胡桃「じゃじゃーん! 風鈴!」

塞「・・・」

白望「・・・」

胡桃「え、なにその無反応!?」

塞「だって・・・」

白望「・・・」

22: 2012/08/10(金) 09:01:36.72 ID:d1+KPxR10
胡桃「風鈴涼しいじゃん!」

塞「まァ・・・」

白望「・・・しょせん気分だけ」

胡桃「・・・!?」

胡桃「じゃあいいよもう! 一人で涼んでやるんだから!」

胡桃「んしょ・・・んしょっ・・・」ピョンピョン

胡桃「と、ど、か、な、いっ!」

23: 2012/08/10(金) 09:06:33.08 ID:d1+KPxR10
胡桃「ちょっと二人とも! 見てないで手伝ってよ!」ピョンピョン

白望「・・・だる」

塞「・・・胡桃、いいよ無理しなくて」ヒラヒラ

胡桃「・・・むむむっ」

胡桃「なんなのあんたたち! グータラしすぎでしょ!」

白望「・・・だって夏だし」

塞「・・・胡桃は元気だねぇ」ヨシヨシ

胡桃「・・・」イライラ

25: 2012/08/10(金) 09:13:04.44 ID:d1+KPxR10
胡桃「そうだ! 塞んちビニールプールあったでしょ! あれやろ!」

塞「うーん、あったかもしれないけど・・・」

白望「・・・胡桃しか入れないじゃん」

胡桃「なによそれ! 私がチビって意味!?」

白望「・・・うん」

胡桃「いや少しは取り繕ってよ!」

塞「でもチビじゃん」

胡桃「うるさいそこ!」

26: 2012/08/10(金) 09:16:54.39 ID:d1+KPxR10
胡桃「いいよ! 私がとってくるから!」

胡桃「塞、場所どこ?」

塞「たしか庭の物置の中」

胡桃「わかった」スタスタ

白望「・・・あ、胡桃」

胡桃「・・・なにー?」

白望「・・・ついでに納戸の扇風機もよろ」

胡桃「・・・」

28: 2012/08/10(金) 09:23:08.31 ID:d1+KPxR10
胡桃「・・・あいつら、ほんと自分勝手なんだからっ」

胡桃「・・・物置ってここか」

胡桃「あ、鍵忘れてた・・・って空いてるし」ガラッ

胡桃「ごほっ、ごほっ・・・ちゃんと掃除くらいしてよ!」

胡桃「えーっと・・・どこだろ・・・」

胡桃「これは・・・ってなんでダルマが転がってんのよ」ゴロン

胡桃「んっと・・・あ、あった!」グイッ

胡桃「うわ・・・すっごい砂まみれ」

29: 2012/08/10(金) 09:26:01.18 ID:d1+KPxR10
胡桃「・・・よいしょ、よいしょ」

白望「・・・ほんとにもってきた」

塞「あれ、扇風機は?」

胡桃「・・・」

塞「ねえ」

胡桃「・・・今から取りに行くの!」

白望「・・・はよはよ」

胡桃「・・・」ピキピキ

32: 2012/08/10(金) 09:31:22.51 ID:d1+KPxR10
ズルズル

胡桃「・・・」

白望「・・・きたきた」

塞「胡桃、そこおいて」

白望「・・・中の首回し設定でよろ」

胡桃「・・・」ガコン

白望「いだっ!」

胡桃「・・・」ガコンガコン

白望「く、胡桃・・・うわやめて・・・っ」

34: 2012/08/10(金) 09:35:27.32 ID:d1+KPxR10
胡桃「・・・ふんっ」

白望「こ、怖かった・・・」

塞「調子乗るから」

白望「・・・塞だってそうじゃん」

塞「私は怒られるようなことは何もしてないもーん」

白望「・・・」

35: 2012/08/10(金) 09:37:57.61 ID:d1+KPxR10
塞「シロは余計なこと言うからダメなんだよ」

塞「私みたいにうまーく胡桃を誘導してけば怒られずにす」

ボガッ

塞「いだっ!」

ゴロンゴロン

塞「・・・え? だ、ダルマ? ・・・えっ?」

胡桃「・・・ふんっ」

塞「・・・」

白望「・・・調子に乗るから」

38: 2012/08/10(金) 09:52:14.75 ID:d1+KPxR10
胡桃「さてと、それじゃさっそく準備しよ」

塞「あれ、そういえば空気入れないね」

胡桃「あ・・・」

白望「・・・口で入れるとか」

胡桃「無理言わないでよ」

塞「うーん・・・どっかその辺に空気入れ持ち歩いてる人いないかなあ」

胡桃「いるわけないでしょ!」

「う~ん・・・どうしよー・・・」

白望「・・・ん、あれは・・・」

39: 2012/08/10(金) 09:56:07.95 ID:d1+KPxR10
白望「・・・豊音」

塞「え・・・あ、ほんとだ」

胡桃「トヨネー!」ピョンピョン

豊音「あれ、みんな何してるのー?」

塞「ううん、特に何も」

白望「・・・塞んちでダラダラしてるだけ」

豊音「ええっ、ここ塞の家だったんだー!」

胡桃「そっか、トヨネはまだ塞んち来たことなかったもんね」

43: 2012/08/10(金) 10:01:21.57 ID:d1+KPxR10
塞「とりあえずブロック塀越しに会話すんのもアレだから、中入ってきなよ」

豊音「いいのー? じゃあ、お言葉に甘えてお邪魔するよー!」ダダッ

胡桃「あ・・・ちょっとトヨネ、気をつけてよ!」

豊音「・・・うわあっとっと!」

白望「・・・言わんこっちゃない」

ガラガラ

豊音「お邪魔しまーす! ・・・あ痛っ!」ゴツン

塞「大丈夫かなあ・・・」

44: 2012/08/10(金) 10:05:31.42 ID:d1+KPxR10
豊音「えへへ・・・入口の上んとこに頭ぶつけちゃったよー」スリスリ

胡桃「あいかわらずドジっ子なんだから・・・」

豊音「えへへ」

白望「・・・あれ、豊音。なに持ってんの?」

豊音「ん、これー? これはねー・・・」

ガサゴソ

豊音「エアポンプだよー!」

塞「・・・まさかとは思ったけど」

胡桃「・・・本当に持ってる人が現れるとはねえ」

豊音「?? みんなどうしたのー?」

46: 2012/08/10(金) 10:12:38.35 ID:d1+KPxR10
白望「・・・でもなぜにエアポンプ」

豊音「えっとねー・・・ビニールプール入ろうと思ったんだけど、家の中にはなくて・・・」

豊音「エアポンプだけあったから、どっかに持ってる人がいないかなーって思って探し回ってたのー!」

塞「・・・ある意味トヨネらしい」

ウンウン

胡桃「実は私たちもビニールプール入ろうかと思ってたんだよ」

豊音「えっ、ほんとー!?」

胡桃「ほらあそこ」

豊音「あ、ほんとだー! でも空気が入ってないねー・・・」

48: 2012/08/10(金) 10:17:37.35 ID:d1+KPxR10
白望「・・・それ」

豊音「あっ!」

塞「実は私たちの方は空気入がなかったんだ」

胡桃「すごい偶然だけど、トヨネがきてくれたおかげで助かったよ」

豊音「わー! なんか運命的だねー!」

白望「・・・ビニールプールで結ばれた運命・・・」

胡桃「まあ、せっかく道具もそろったんだし始めようよ!」

豊音「さんせー!」

49: 2012/08/10(金) 10:25:10.31 ID:d1+KPxR10
胡桃「んじゃシロ、ビニールプール汚れてるから洗ってきて」

白望「・・・なんで私・・・」

胡桃「いいから早く!」

白望「・・・はいはい」ムクリ

塞「私も入ろっかな」

胡桃「・・・さっきは全然興味も示さなかったくせに」

塞「い、いいじゃんいいじゃん! みんなで入った方が楽しいって!」

豊音「そうだよー! ちなみにみんな水着は持ってきてる?」

胡桃「あ・・・」

136: 2012/08/10(金) 18:59:50.05 ID:d1+KPxR10
胡桃「どうしよう・・・家に取りに帰ろうかなー」

塞「そのまま入っちゃえば?」

胡桃「え・・・服はどうすんの?」

塞「私の小さい頃のやつ貸すよ」

胡桃「うーん・・・」

豊音「入っちゃおうよー! 入っちゃおうよー!」

塞「うんうん」

胡桃「むう・・・仕方ないか」

ズルズル

白望「・・・洗ってきた」

137: 2012/08/10(金) 19:02:22.01 ID:d1+KPxR10
豊音「シロ、お疲れさまっ!」

白望「・・・じゃあ豊音、空気入れ頼んだ」ポン

胡桃「トヨネ、パンパンに入れちゃってね」

豊音「まっかせてー!」フンスッ

塞「ち、ちょっとタンマ!」

白望(それ私の・・・)

塞「空気入れは私がやるよ。トヨネはそこの蛇口にホース繋いで持ってきて」

豊音「ええ~・・・」

138: 2012/08/10(金) 19:05:14.91 ID:d1+KPxR10
塞「お願い、トヨネ!」

豊音「わ、わかったよー・・・」トボトボ

白望「・・・塞、どうしたの?」

塞「いやさ、トヨネが勢いに任せてやったら壊れちゃうかもしれないじゃない」

白望「・・・な~る」

胡桃「トヨネには悪いけど仕方ないk」

塞「そそ。トヨネにこんなこと話したらヘンに誤解されそ・・・ってどうしたの?」

胡桃「さ、塞・・・後ろ・・・」

塞「えっ」

142: 2012/08/10(金) 19:10:06.47 ID:d1+KPxR10
豊音「・・・」

塞「あ、トヨネ・・・」

白望(・・・あちゃ~)

胡桃「と、トヨネ・・・違うんだよ? 塞は別にトヨネのこと・・・」

豊音「・・・塞がデブって言った」

胡桃「え」

豊音「うぅ・・・塞が私のことデブだってぇええ!! うぇえええん!!」

塞「そ、そこまで言ってないってば!」

胡桃「と、トヨネ落ち着いて!」

白望(・・・めんど)

144: 2012/08/10(金) 19:17:37.04 ID:d1+KPxR10
豊音「うぇえええん!! びぇえええん!!」

塞「ど、どうしよ・・・」オロオロ

白望「・・・」

胡桃「し、シロ・・・どうしたの?」

白望「豊音・・・本当に泣いてる?」

塞「え」

豊音「・・・」

豊音「・・・っぷ」

豊音「・・・っくす・・・あははっ!」

塞「と、トヨネ・・・?」

147: 2012/08/10(金) 19:24:13.05 ID:d1+KPxR10
豊音「ご、ごめんごめん! ちょっとからかってみただけだよー!」

塞「・・・」

白望「・・・豊音は泣くとき絶対に涙が出る」

胡桃「よ、よく知ってるね」

豊音「やっぱりシロは騙せないかー」

豊音「でもみんなの驚いた顔が見れて私は満足だよー!」

塞「・・・トヨネ~~~っ!! よくもダマしたわね~~~~っ!!」

豊音「わー! 塞が怒ったー!」ダダッ

塞「こら、待ちなさいっ!!」ダダッ

149: 2012/08/10(金) 19:30:45.21 ID:d1+KPxR10
白望「・・・元気だなぁ」

胡桃「シロもひとっ走りしてくれば? その方が水浴び気持ちいいかもよ?」

白望「・・・私はパス。プールも入らないし」

胡桃「え~、入りなよ」

白望「・・・水着ないし」

胡桃「塞に借りれば?」

白望「・・・いいって。めんどくさいし」

胡桃「もう、ノリ悪いやつだなー」

白望「・・・それより先に空気入れちゃおう」

150: 2012/08/10(金) 19:34:40.01 ID:d1+KPxR10
胡桃「・・・よし、こんなもんかな」

白望「・・・塞たちまだこない」

胡桃「まったく・・・どこまで走ってってんだろ」

キャーキャー

白望「・・・あ、なんかきた」

ドドドドドド

塞「きゃぁあああああ!!」

豊音「あははっ!!」

エイスリン「マテー!」

胡桃「え、エイちゃん!?」

152: 2012/08/10(金) 19:39:27.04 ID:d1+KPxR10
塞「し、シロ! ヘルプ!」

白望「・・・イヤだ」ヒョイ

塞「ってうぉおおおい! なんで!?」

白望「・・・めんどい」

塞「そ、そんなー!」

エイスリン「・・・サエ、ゲッチュウ」ガシッ

塞「ひっ!」

ジージジジジジジジジ

塞「は、外して外して!!」

胡桃「せ、セミ・・・?」

エイスリン「ウン!」ニコッ

153: 2012/08/10(金) 19:43:56.96 ID:d1+KPxR10
豊音「あそこの林で捕まえてきたんだってー」

ジジジジジジジジジジジ

塞「きゃぁあああああ!!!」

エイスリン「・・・っ」カキカキ

エイスリン「!」バッ

白望「・・・へえ、虫取りしてたんだ」

胡桃「エイちゃん、その歳で虫取りって・・・」

白望「・・・ある意味エイスリンらしい」

胡桃「まーね」

塞「は、ははははは早くとってぇえええええ!!!」

155: 2012/08/10(金) 19:49:48.90 ID:d1+KPxR10
豊音「はい」ピトッ

ジジジジジジジジジジジ
ジジジジジジジジジジジ

塞「そ、そういうボケいいから!!」

エイスリン「カワイイノニ・・・」

塞「怖いよ!!」

白望「・・・塞は虫が苦手っと」メモメモ

塞「あんた知ってんでしょうが!」

胡桃「もう・・・ほら、早く屈みなよ」

塞「く、胡桃~!」

157: 2012/08/10(金) 19:55:01.37 ID:d1+KPxR10
胡桃「はい」

ジジジジジジジジジジジ・・・

塞「と、とった!?」

胡桃「うん、ちゃんと逃がしたよ」

塞「胡桃~、大好き! 愛してる!」ダキッ

胡桃「あ、暑いから離れて!」グイッ

豊音「じゃあね、セミちゃん・・・」

エイスリン「・・・ウゥ」シクシク

白望「・・・」

159: 2012/08/10(金) 20:00:46.20 ID:d1+KPxR10
胡桃「そ、それよりさ。早くプール入ろうよ!」

豊音「あ、二人で膨らませておいてくれたんだねー!」

塞「おお、じゃ水入れちゃおう! トヨネ、ホースとって」

豊音「はーい!」トテトテ

エイスリン「プール・・・?」

白望「・・・そう。これから入るの」

エイスリン「・・・っ」カキカキ

エイスリン「・・・!」バッ

白望「・・・エイスリンも入りたいの?」

エイスリン「ウン!」

161: 2012/08/10(金) 20:08:43.69 ID:d1+KPxR10
白望「・・・でも水着」

エイスリン「ダイジョウブ!」バッ

白望(・・・水着着てる)

白望「・・・用意いいね」

エイスリン「・・・!」エッヘン

白望「・・・あ、トヨネきたよ」

豊音「みんなー! 放水準備完了だよー!」

塞「よし、発射だトヨネ!」

豊音「りょうかーい! えい!」ジュバッ

エイスリン「キャッ・・・!」

白望「ぶぶぶぶぶぶtっ!!」

165: 2012/08/10(金) 20:16:38.27 ID:d1+KPxR10
塞「し、シロ! 大丈夫!?」

豊音「シロー! ごめーん!」ジャーッ

白望「・・・」ポタポタ

エイスリン「・・・」クスクス

白望「・・・笑うな」

エイスリン「・・・ック・・・ププ」

白望「・・・」

胡桃「あははっ、もういっそのことプール入っちゃえば?」

白望「・・・」

167: 2012/08/10(金) 20:22:20.77 ID:d1+KPxR10
豊音「水溜まったよー!」

塞「しかし思った以上に狭いね」

胡桃「全員でいっぺんに入るのは難しそう。よくて三人くらい?」

豊音「そうだねー・・・」

ウーン・・・

エイスリン「クルミ、トヨネ、サエ!」

塞「え、私たち先入っていいの?」

エイスリン「ドーゾ!」

胡桃「ありがと、エイちゃん!」

豊音「ありがとー!!」

エイスリン「・・・!」ニコッ

168: 2012/08/10(金) 20:28:16.41 ID:d1+KPxR10
塞「よーし・・・」ヌギヌギ

塞「じゃ、私いっちばーん!」ダダッ

バシャーンッ

胡桃「あ、ずるい! なんもしてないくせに!」

塞「へへーん! 早い者勝ちだもんねー!」

白望(なんだかんだで一番はしゃいでるじゃん・・・)

胡桃「トヨネ、それ貸して!」

豊音「え、うん」スッ

胡桃「よし・・・これでも食らえっ!」ジュバッ

塞「きゃあっ!!」

171: 2012/08/10(金) 20:32:18.38 ID:d1+KPxR10
塞「やったなー、胡桃! それっ!」バシャッ

胡桃「わわっ!」

豊音「あははっ、ずぶ濡れだー!」

胡桃「くそう、こうなったら・・・!」

塞「・・・あれ、胡桃」

胡桃「ん?」

塞「あんたもしかして・・・」

豊音「・・・あ」

白望「・・・ブラしてない」

胡桃「ぁ・・・///」ボンッ

177: 2012/08/10(金) 20:40:20.40 ID:d1+KPxR10
胡桃「み、見ないで!」

エイスリン「・・・」ジーッ

胡桃「え、エイちゃんってば!」

塞「いや、そもそもなんでしてないのよ」

胡桃「だ、だって私・・・胸なんてあってないようなもんだし・・・///」

白望「・・・そういう問題?」

豊音(恥ずかしがってる胡桃ちゃんかわいい・・・)

エイスリン「・・・っ」カキカキ...バッ!

白望「なになに・・・どうせ女同士なんだし、そのまま服脱いじゃえば?」

胡桃「それ絶対言ってないでしょ!」

エイスリン「・・・」ブンブンッ

胡桃「え、言ったの!?」

179: 2012/08/10(金) 20:48:52.59 ID:d1+KPxR10
塞「まぁいいんじゃない?」

胡桃「よくない!」

豊音「ぬ、脱いじゃっても変わらないと思うけどなー・・・」チラッ

胡桃「なに期待してんのよ!」

白望「・・・正直そこまで見たくはない」

胡桃「それはそれでむかつく!」

塞「じゃあ脱げ」

胡桃「うっさいバカ!」

エイスリン「スキアリ」バッ

胡桃「きゃー!!」

・・・

184: 2012/08/10(金) 20:58:46.99 ID:d1+KPxR10
エイスリン「・・・っ」バシャバシャ

白望「・・・冷たくて気持ちいい」

キャーキャー

白望「・・・塞たちは昼作りに行ったんだよね」

エイスリン「・・・っ」カキカキ...バッ!

白望「・・・冷やし中華かァ・・・まさに夏だね」

エイスリン「♪」ワクワク

白望「うん・・・私も」

塞「エイスリンー! シロー! できたからこっちきてー!」

エイスリン「ハーイ!」

188: 2012/08/10(金) 21:10:35.38 ID:d1+KPxR10
塞「はい、召し上がれ」

「「「「いっただきまーす!!!」」」」

ズルズルッ!

豊音「んんっ! ちょーおいひいよ!」

塞「まぁ麺を軽く茹でて、テキトーにトッピング乗せただけなんだけど」

胡桃「でもおいしい。夏といったらやっぱこれだよね」

白望「・・・ん」ズルルッ

エイスリン「・・・♪」チュルルッ

塞「麺はまだ余ってるから、どんどん食べてねー」

豊音「ほふぁい!」モグモグ

胡桃「トヨネ、ちゃんと飲み込んでからしゃべる!」

豊音「・・・んぐっ・・・はーい」

208: 2012/08/10(金) 22:08:15.57 ID:d1+KPxR10
ごめん。寝落ちてた

211: 2012/08/10(金) 22:17:38.71 ID:d1+KPxR10
・・・

塞「・・・すぅ・・・すぅ・・・」

胡桃「・・・ん・・・もう食べられない・・・」ムニャムニャ

豊音「二人とも寝ちゃったねー」

白望「・・・うん」

エイスリン「・・・っ」カキカキ

エイスリン「ナカヨシ!」バッ!

白望「・・・そうだね。なんだかんだで塞も一緒になって楽しんでたみたいだし」

豊音「あれ、シロは違うのー?」

白望「・・・え」

エイスリン「・・・っ」カキカキ...バッ!

豊音「うん・・・シロもおんなじくらい楽しんでたよねー!」

エイスリン「・・・!」コクコク

白望「・・・そ、そうかな」

214: 2012/08/10(金) 22:30:33.70 ID:d1+KPxR10
塞「・・・んにゃ・・・胡桃ぃ・・・」ムニムニ

胡桃「・・・いやぁ・・・んん・・・」

豊音「ふふっ・・・それにしても、仲良しさんだなーこの二人♪」

豊音「二人とシロは、いつ頃からの付き合いなのー?」

白望「・・・うーん、小学生くらいかな。気づいたときには一緒にいた気がする・・・」

豊音「そっかー! 長い付き合いなんだねー」

白望「・・・うん。塞のおねしょ事件とか、胡桃が行方不明になったりとか・・・」

白望「・・・あとは胡桃と塞が一か月も口利かなかったりとか、いろんな出来事があったなぁ・・・」

豊音「あははっ、あの二人も喧嘩するんだね」

白望「・・・今でもしてるじゃん」

豊音「そういえばそうだったねー! あははっ!」

エイスリン「・・・」

217: 2012/08/10(金) 22:38:51.89 ID:d1+KPxR10
エイスリン「・・・」グイグイッ

白望「・・・ん、どうしたの?」

エイスリン「・・・ン」

白望「・・・えっ、これ・・・」

豊音「私と・・・エイスリンさん?」

エイスリン「・・・っ」ジッ

白望「・・・??」

豊音「・・・あっ!」

白望「・・・なに?」

豊音「えーっと、あのねシロ・・・」

白望「・・・うん」

豊音「エイスリンさんは、私たちもシロや、塞や、胡桃ちゃんの仲間に入っても大丈夫なのかって、それを心配してるみたいだよ?」

221: 2012/08/10(金) 22:48:48.56 ID:d1+KPxR10
白望「・・・そうなの?」

エイスリン「・・・っ」ジワッ

白望「・・・」

豊音「・・・私も、気になるかなー?」

白望「・・・バカじゃないの」

エイスリン「・・・っ」

白望「・・・もう二人とも、私たちの友達・・・でしょ?」

白望「大丈夫か、とか・・・友達ってそういうんじゃない。気づいたらなってるものだって言ったじゃん」

白望「私たちはもう二人のこと仲間だと思ってたんだけど、二人は違ったってこと・・・?」

エイスリン「・・・っ」ブンブンッ

豊音「そんなわけないよー・・・私もエイスリンさんも、みんなのこと大切な仲間だって思ってる・・・っ」

白望「そっか・・・安心した」

豊音「ううん・・・私たちこそ、ちょー嬉しいよっ!」ニコッ

エイスリン「・・・ウン!」

224: 2012/08/10(金) 22:54:30.03 ID:d1+KPxR10
白望「・・・安心したら、眠気が・・・」

豊音「もう、シロってばー・・・」

エイスリン「・・・フフ」

白望「・・・豊音、腕まくら」

エイスリン「トヨネ!」

豊音「ええっ! ・・・ん~、仕方ないなー」

エイスリン「ワーイ!」ボフンッ

白望「・・・んっ」ギュ

豊音「ふ、二人ともくっつきすぎだよー!」アセアセ

白望「・・・気にしない気にしない」

エイスリン「キニシナイキニシナイ!」ギュゥ

豊音「・・・もうっ」

227: 2012/08/10(金) 22:59:55.73 ID:d1+KPxR10
・・・

胡桃「・・・んぁ・・・あれ、今何時ぃ・・・?」ムクリ

塞「・・・もう6時半だよ」

胡桃「あれ・・・塞は起きてたんだ」

塞「ま、まぁね・・・」

塞(起きたら胡桃と抱きしめ合ってただなんて、さすがに言えない・・・っ)

胡桃「・・・なに顔赤くしてんの?」

塞「な、なんでもないってば!」

胡桃「・・・??」

塞「・・・それよりほら、見てみなよ」フフッ

胡桃「へ?」

塞「・・・この三人の寝顔」

胡桃「・・・あ」

229: 2012/08/10(金) 23:06:04.62 ID:d1+KPxR10
エイスリン「・・・スゥ・・・スゥ」

白望「・・・」

豊音「ちょー・・・うれしーよー・・・」スピー

塞「なーんか、かわいらしいでしょ?」

胡桃「ふふ、ほんと・・・」

塞「胡桃も混ざってきたら?」ニヤッ

胡桃「い、いいよ・・・子供じゃないんだから」

塞「すっごい混ざりたそうにしてるのに」

胡桃「してない!」

塞「まぁ、もうそろそろ起こしてあげた方がいいかもね」

胡桃「え、なんで?」

230: 2012/08/10(金) 23:10:19.42 ID:d1+KPxR10
ピュー......ドーンッ!

塞「ほら、始まった」

胡桃「これって・・・」

エイスリン「ハナビ!」

胡桃「わっ!」ドテッ

塞「おっ、エイスリン起きたんだ」

エイスリン「ウン!」

胡桃「え、エイちゃんびっくりさせないでよ!」

エイスリン「シロ、トヨネー! オキテー!」ユサユサ

胡桃「スルゥかよ!」

233: 2012/08/10(金) 23:16:38.72 ID:d1+KPxR10
白望「ん・・・なに?」

豊音「ふにょ・・・!?」

塞「ふにょってなによ」

エイスリン「ハナビ!」

豊音「は、なび・・・?」

ピュー......ドーンッ!

白望「わ・・・ほんとだ」

豊音「うわぁ! す、すっごいよー!!」パアァ

エイスリン「デショ!?」

塞「近場でやってるからね。ここからならちょうど遮蔽物もないし、すごくいいスポットなんだ」

234: 2012/08/10(金) 23:23:03.94 ID:d1+KPxR10
ピュー......ドーンッ!

豊音「あ、黄色!」

エイスリン「ウウン! ミドリ!」

豊音「ええ~、黄色だったよー」

塞「どっちでもきれいだしいいじゃないの」

豊音「そうだねー! あ、ええっと・・・たーまやー!!」

塞「かーぎやー!!」

エイスリン「ン・・・タマヤ? カギヤ?」

塞「花火があがったときにそう叫ぶの。まぁ『花火さんありがとう』的な意味ね」

エイスリン「ナルホド・・・」

ピュー......ドーンッ!

エイスリン「ターマヤー!」

豊音「かーぎやー!」

239: 2012/08/10(金) 23:32:07.40 ID:d1+KPxR10
ピュー......ドーンッ!

胡桃「あぁ・・・もうすぐ夏も終わりかぁ」

豊音「うん、そうだねー・・・」

塞「夏が終わったら、みんなそれぞれ、自分の進路とか決めなきゃいけないね・・・」

豊音「・・・そしたら私たち・・・離れ離れに、なっちゃうのかなー?」

白望「・・・」

エイスリン「・・・」

エイスリン「・・・っ」カキカキ...バッ!

エイスリン「ワタシタチ、トモダチ! イツマデモっ!」

エイスリン「・・・っ」ウルウル

胡桃「エイちゃん・・・」

白望「・・・」

241: 2012/08/10(金) 23:37:40.69 ID:d1+KPxR10
白望「・・・そうだね。エイスリンの言うとおり」

白望「・・・みんな行く場所はそれぞれ違うかもしれない。でも・・・」

心で思い続ける限り・・・ずっと繋がっていられる―――

だから・・・

白望「・・・少しでも、今を目いっぱい楽しんでいこう。この五人で」

―――決してこの思いが途切れないように・・・

豊音「・・・そうだねっ!」

塞「・・・し、シロにしちゃいいこと言うじゃん」グズッ

胡桃「私、絶対忘れないよ。今日までのこと・・・これからのこと、全部!」

エイスリン「ウン!」

248: 2012/08/11(土) 00:01:23.37 ID:evjEALIs0


―――こうして、私たちの長いようで短かった夏休みは終わった。

はたから見れば、大したことのない出来事の連続・・・でも、私たち五人にとっては大切な思い出のカケラたち。

私たちはそれらを胸に抱き、これから自分たちの進むべき未来へと歩みを続けるのだろう。

いつまでも友達であり続けることを願って―――


fin

254: 2012/08/11(土) 00:09:00.20 ID:yNOzeuwt0

258: 2012/08/11(土) 00:20:01.53 ID:3DamrxET0

引用: 塞「夏だねぇ・・・」 白望(暑っ・・・)