1: ◆aKZmxL4TCc 2016/04/01(金) 21:34:13.56 ID:O+8kVYfU0
※注意
・艦隊これくしょんのSSで、もしも海軍司令部がこんな場所だったら、と言った感じの話です。

・人名&地名が出てきます。

・キャラ崩壊は恐らくしています。

・誤字脱字、妙な改行が度々ございます。

・下記のスレの続編です。
 【艦これ】総司令部日和

前回:【艦これ】総司令部日和【その10】
最初:【艦これ】総司令部の日々

・総司令部とは関係ない1作品前のスレ
 【艦これ】海軍の艦娘ジョーク集

それでも大丈夫と言う方はどうぞ。

お手柔らかに見ていただければ幸いです。
艦隊これくしょん -艦これ- 海色のアルトサックス(4) (角川コミックス・エース)

3: 2016/04/01(金) 21:45:16.90 ID:O+8kVYfU0
【新しい幕開け】

 ―7時過ぎ、日本海軍総司令部・講堂―

提督「えー、本日より新年度がスタートいたしました」

皆『……』

提督「しかし、新年度が始まったと言っても、深海棲艦との戦いは未だに続いています。皆さんの頑張りのおかげで、深海棲艦による被害は大きく減り、

   各国間の物資の交易も戦前の時に近くなりました」

皆『……』

提督「しかし、だからと言って油断をしていると、痛い目を見る事となってしまいますので、その面については気を引き締めるようにしてください」

皆『はい!』

提督「では今年度も、皆さんで一致団結しましょう。そして、いつか深海棲艦との戦いを制し、また平和な海を取り戻せるように頑張りましょう」

皆『はい!!』

提督「…私の挨拶は以上です」


 ―9時前、廊下―

司令長官「今朝の挨拶決まってたね、黎明君」

提督「そうでしょうか?ありきたりな事しか言えなかった、と思いましたが」

司令長官「ありきたりであれば、皆も理解しやすいし、士気を高める事も出来るでしょ?」

提督「そんなものでしょうか」

司令長官「それに、去年に比べて棘が無かったようにも感じたし」

提督「棘、とは?」

司令長官「去年なんてさぁ~…」

4: 2016/04/01(金) 21:48:59.43 ID:O+8kVYfU0
 ―1年前―

提督『では、今年度もまた皆さんで協力し、暁の水平線に勝利を刻むようにしましょう』

皆『はーい!』

提督『ただし、和を乱すような事があれば、問答無用で追放しますから、そのつもりでいてください』ギロッ

皆『は、はい……』


司令長官「って感じだったじゃない」

提督「ああ、そう言えばそんな事もありましたねぇ」

司令長官「一体今年はどうして―」


雲龍「提督~」タタタ


司令長官「おや、雲龍君。おはよう」

雲龍「おはようございます、司令長官」

提督「雲龍さん、どうしましたか?」

雲龍「遠征に行っていた第三艦隊と第四艦隊は、後10分ほどで帰投するようです」

提督「分かりました」

雲龍「それと、新しい任務が発令されましたので、ご確認を」スッ

提督「ありがとうございます」

雲龍「それと……」

提督「?」

5: 2016/04/01(金) 21:52:11.05 ID:O+8kVYfU0
雲龍「今日の午後……」

提督「?」

雲龍「よろしければ、ご一緒に間宮さんの店でお茶でも……」

提督「……分かりました。まあ、それまでに仕事がある程度片付けば、ですがね」

雲龍「!では、提督のお手伝い、秘書艦として頑張りますね」ニコッ

提督「…ええ、お願いします」

雲龍「では、司令長官。これで」ペコリ

提督「すみません、私も」ペコ

司令長官「あ、うん。頑張ってね~」


提督「さて、まずは昨日溜まっていた分の書類を…」

雲龍「提督、無理はなさらないでくださいね…」

提督「私はそこまでやわな身体じゃありませんから」


司令長官「……そうか」

司令長官(妻を持ったからか!)


【終わり】

6: 2016/04/01(金) 22:02:29.54 ID:O+8kVYfU0
【キャラクター紹介】

≪提督/斑 黎明(まだら れいめい)≫

本作の主人公。関東地方・東京第壱鎮守府の司令官であり、関東地方の代表提督でもある。また、新日本海軍司令長官の補佐官。性別は男性で、年齢は27歳。

勤勉で生真面目な仕事人間であり、少々真面目に考え過ぎてしまう事もある。少し前まではSっぽく、鎮守府の皆を委縮させてしまう事が多々あったが、今は

丸くなった模様。司令長官が仕事をサボる癖があるため、司令長官の溜まっている仕事を彼が片づける羽目になり、本来の執務ができなくなることもしばしば。

物心ついた頃から両親・親類がいないため、家族というものをよく知らない。元々は海軍の人間ではなく一般の社会人だったが、自らの性格が災いしてクビに

なり、どうするか悩んでいたところを親友から海軍に誘われて海軍に入る。雲龍のほんわかとした雰囲気に惚れてケッコンカッコカリする。前述のように、性格

が丸くなった大きな要因は恐らくこれ。女性の裸体や下着姿を見て興奮する事が全くと言っていいほどないため、『枯れている』『女性に興味が無い』との噂だ

が、本人曰く『節度を持っているだけ』。天然ジゴロなところがあるが、本人の認識は仕事>恋愛なため他人から自分に向けられる行為には疎い。

好きな言葉は『謹厳実直』。

7: 2016/04/01(金) 22:04:29.70 ID:O+8kVYfU0
今日はここまでにします。

明日からは、第三部からのリクエストを漸次消化していきます。


明日は、リクエストの順番を少し変更して、雲龍との馴れ初め、交流、阿鼻叫喚の話を書いていきます。

また、>>2のリクエストで、川内が抜けていました。すみません。

感想等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




1-5-1の潜水カ級eliteほど、腹が立つ奴はいない。

13: 2016/04/02(土) 21:18:08.79 ID:omlC9u8x0
【出会い】

 ―19時過ぎ、食堂―

司令長官「そう言えば、黎明君と雲龍君が出会ったのって、総司令部に来る前だったよね?」

提督「ええ。AL/MI作戦で、私の鎮守府に来ました」

雲龍「あの時は、なぜか皆さん目を合わせてくれませんでした…」


 ―2年半前18時過ぎ、関東・三浦第弐鎮守府(総司令部に来る前の場所)執務室―

提督(……無事、海域を制圧できた、と報告は貰いましたが……それでも心配です)

コンコン

提督「はい」

榛名「失礼します、提督」ガチャ

提督「榛名さん。どうしましたか?」

榛名「北太平洋MI諸島を制圧した報酬の艦を連れてまいりました…」

提督「ああ、そうでしたか。お疲れ様です。で、その方はどこに?」

榛名「それが、その~…なんと言いますか……目のやり場に困って」

提督「?まあ、通してください」

榛名「は、はい…」

ギィ

「失礼します」


雲龍「雲龍型航空母艦、雲龍と申します。提督、よろしくお願いいたします」ペコリ


提督「」

榛名(や、やっぱり……)

提督「…まあ、島風さんよりマシ、と考えれば大丈夫でしょう」

雲龍「?」

14: 2016/04/02(土) 21:25:57.44 ID:omlC9u8x0
司令長官「やっぱり、第一印象はそんな感じだったのね」

提督「島風さんより露出度の少ない痴女、でしたから」

雲龍「私も、当初はどうしてこんな服装をしているのかと思ったのですけど…慣れてきてしまって」

司令長官「んで、どうしてそんな痴女を、黎明君は好きになっちゃったの?」

提督「そうですねぇ……」


 ―2年半前―

提督「………………」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

雲龍「提督?そんなに根を詰めなくても、大丈夫ですよ」

提督「いえ、AL/MI作戦のせいで溜まっていた書類を片付けなければなりませんし、最終海域を制覇できなかったので、その挽回ができるようにと…。ところで、

   鎮守府には慣れましたか?」カリカリカリカリ

雲龍「はい、皆さん私によくしてくれてますし…」

提督「それはよかったです」カリカリカリカリ

雲龍「…あの、提督?大丈夫ですよ、そんなに頑張らなくても」

提督「何を根拠にそんなことが言えるんですか」

雲龍「ん……特に根拠はないけど、何とかなると思いますよ」

提督「……ふむ」


提督「あの時、雲龍さんの根拠のない主張……気の向くままの言葉に、どこか癒しを得ていたような気がしたんです、私」

司令長官「君の前の職場でのトラウマが、まだ浄化されていないころだったから、余計にそんな風に感じたんだろうね」

雲龍「私、そんなに気が抜けているように見えますか?」

提督&司令長官「見える」

15: 2016/04/02(土) 21:40:08.97 ID:omlC9u8x0
 ―2年前20時過ぎ、三浦第弐鎮守府・執務室―

雲龍「提督、本当ですか?私達が総司令部に異動って……」

提督「…はい。前司令長官が辞職したことで、総司令部で働いていた艦娘も解散してしまったようです」

雲龍「……それで、新しい司令長官の補佐官に選ばれた提督が、総司令部へ移動し…そして私達も異動する、と」

提督「その通りです………皆さんは、笑って『提督についていく』と言ってくれましたが、どこかで私のことを恨んでいるのかもしれないと、不安に思って…」

雲龍「…提督らしいわね」

提督「雲龍さんはどう思っていますか?」

雲龍「私は別に、恨んでなんかいません」

提督「……」

雲龍「だって、私が信頼している提督ですもの」

提督「……ありがとうございます」


雲龍「どんなことがあろうとも、私は提督の事を、ずっと支えますから」ニコ


提督「!」

雲龍「………提督?」

提督「あ、いえ……何でもないです」


提督「あの時の雲龍さんの優しい微笑みと、その言葉に、惚れてしまいました」

雲龍「提督からプロポーズされた日に、そのことを教えていただいて……」

司令長官「黎明君って割とロマンチスト―」

提督「目つぶしッ!」ビシュッ

司令長官「あぶなっ!」ヒョイ


【終わり】

16: 2016/04/02(土) 21:46:38.27 ID:omlC9u8x0
【今の交わり】

 ―11時過ぎ、執務室―

提督「雲龍さん、先月の開発のデータですが…」

雲龍「記録課から既に取り寄せてあります。こちらです」スッ

提督「どうも」

雲龍「提督、そろそろ第一建造ドックの建造時間が終了する時間です」

提督「ああ、もうそんな時間ですね。では、行きましょうか」


 ―廊下―

提督「………」コツコツ

雲龍「………」コツコツ

陸奥「あらあら、新婚さんたら。2人で仲良くデートかしら?」

提督「それ、絶対違うと分かっていながら聞いてますよね」

陸奥「ご明察よ♪で、とこへ行くの?」

提督「工廠ですよ」

陸奥「ふ~ん、でも雲龍さんも一緒に行くの?」

雲龍「秘書艦としては当然だと思うわ」

陸奥「まあそうだけど、私から見れば『いろいろな理由をつけて提督と一緒に居たい』って見えるわねぇ」

雲龍「っ///」

提督「冷やかしなら後にしてもらえませんか。明石さんを待たせているので」

陸奥「あら、ごめんなさいね。じゃあね~」

雲龍「………」

提督「…まったく、陸奥さんのあのやんちゃな性格も―」

雲龍「………」

提督「雲龍さん?」

雲龍「………あ、いえ、何でもないです」

17: 2016/04/02(土) 21:56:11.24 ID:omlC9u8x0
 ―21時過ぎ、執務室―

提督「ふぅ、今日の執務も終わり、と」

雲龍「お疲れさまです」

提督「では、雲龍さんももう休んでいただいて構いません―」

雲龍「提督」

提督「はい?」

雲龍「……その……」

提督「?」

雲龍「相談したいことが…」


 ―数分後、提督の私室―

雲龍「………」

提督「………何かあったんですか」

雲龍「ええと、その………昼に陸奥さんに『理由をつけて提督と一緒に居たい風に見える』と言われて…それで、もしかしたら、私も無意識のうちに………

   提督の迷惑になっていないかと……」

提督「ケッコンしたのですし、それは当然のことではないでしょうか?独占欲が強くなるのもまあ少しは仕方ないと私は思っておりますし」

雲龍「ですが…それで提督の負担になっていては…」

提督「私は別に、負担とは思っていませんよ」ギュッ

雲龍「あっ………」

提督「私も雲龍さんと一緒に居たいと思っていましたし」

雲龍「………提督…」ギュッ

提督「しかし、そう見られてしまっていると後々厄介な事になるでしょうし…秘書艦をローテーション制にするのは継続にしましょうか」

雲龍「そう、ですね…」シュン

提督「夜は、こう言った風に2人で過ごしましょうか。仕事が片付いていれば」

雲龍「はい」ニコッ


【終わり】

18: 2016/04/02(土) 22:05:51.07 ID:omlC9u8x0
【嘆き】

 ―(提督と雲龍がケッコンカッコカリしたと発覚した日)19時過ぎ、≪居酒屋・鳳翔≫―

『本日貸し切り』

金剛「ヴああああああああああ……何でデスカー…!!」ダムダム

榛名「うぇっぐ……榛名は、全然大丈夫じゃありません…ぐびっ」ゴキュゴキュ

千歳「鳳翔さーん!!こっちに焼き鳥くださーい!」ウワーン

隼鷹「あっはっはっはは!もっと飲め飲め!飲んで忘れちまえ!」

村雨「うえぇぇぇぇっぇえぇぇぇぇぇん……」

五月雨「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん………」

敷波「2人も司令官の事が…その、好きだったんだね…」グスッ

雷「敷波、お皿が空じゃない。ほら、サラダよそってあげるわね」スッスッ

伊19(以下イク)「雷それサラダじゃないの。刺身に添えてある大根なの」

祥鳳「あはは…皆さん大体予想通りの反応ですね…」

瑞鳳「そうだね…まさか想定外の人とケッコンカッコカリしちゃうんだもん」

大鳳「そうでずよぉ~!!わだじば不幸だからでずよぉ~!!」ドンドン

如月「落ち着いて、大鳳先輩…ほら、私も泣いてるから大丈夫よ……」

金剛「AHHHHHHHHHHH!!!そもそも、どうして雲龍なんデスカ!」

榛名「ぽやぽやした癒しに惚れて…とおっしゃってましたが…」

金剛「癒しなら私も癒せるネー!!」

鳳翔「ふふ、みんな若いわね~」

瑞鳳「鳳翔さんは、いつも通りですね。なんか安心…」ヒソヒソ

祥鳳「ええ、そうね。鳳翔さんまで落ち込んでちゃ、もう駄目だったかも…」ヒソヒソ

19: 2016/04/02(土) 22:11:36.35 ID:omlC9u8x0
鳳翔「私なんて、年齢的にアウトなんですもん……はぁ…」

瑞鳳&祥鳳「だめだった!!」

金剛「ハッ!肝心な事を忘れてました………」

榛名「な、何でしょう…お姉様…」


金剛「もしかして、Firstkissも、済ませてしまったのでショウか…」


シン……

千歳「青葉」パチン

青葉「はいはーい!青葉でーす!」

千歳「真偽のほどはどうなの?」

青葉「えーっとですね…青葉のメモによりますと……」

全員「ごくり………」


青葉「…提督からプロポーズをした日に、マウストゥマウスでしちゃっ―」


金剛&榛名「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

敷波「おわっ、びっくりした!」

千歳「そ、そうなのね…フ、フフフ……」

隼鷹「まー、プロポーズしたらキスって、定番だしなぁ」

江風「認めねェ!そンな定番あッてたまるかよォ、隼鷹の姉御ォォ!!」グイッ

隼鷹「お、落ち着け江風!」ユッサユッサ

鳳翔「………………………」

瑞鳳「ああっ!鳳翔さんが真っ白に燃え尽きてる!」

祥鳳「もうだめよ!」

20: 2016/04/02(土) 22:17:45.58 ID:omlC9u8x0
イク「あっ」

大鳳「どうがぁ、じだんえすがぁ…?ひぐっ……」


イク「も、もしかして…夜戦もしちゃったり?///」


全員「」

全員「青葉」ギロッ

青葉「あーえー…青葉もそこまでは……把握できていないですねぇ……」

金剛「なーんでテートクの貞操という重要なところを把握してないんデスカ!」

青葉「し、仕方がないじゃないですか!あんな2人で幸せそうにキスしてるところを見て、『あ、こりゃ盗み見るのはなんか後ろめたいな…』と思ったから…」

榛名「そんなところで何で良心を思い出すんですか下種ライター!」

雷「榛名さんストップ!!それ以上は貴女のキャラにかかわるわ!」

青葉「と、とにかく!それは青葉も分かりませんよ!」

ガラッ

司令長官「夜戦はしてないみたいだよ?」

全員「司令長官……」

江風「な、なンで司令長官がそンな事知ッてるンだよ…盗み見たのか?」

司令長官「そんな事するわけないじゃない」


 ―11時過ぎ、執務室―

司令長官「ところで、黎明君と雲龍君って、もう夜戦とかしたの?」

提督「堂々としたセクハラですか。良い度胸ですね。訴えますよ」

司令長官「相変わらず手厳しいね、まあそう言わずに、単なるオヤジの興味本位って事で」

提督「…………はぁ。これだけは、言っておきます」

司令長官「?」

21: 2016/04/02(土) 22:26:57.56 ID:omlC9u8x0



提督「空母は夜戦ができないでしょう」



司令長官「」


司令長官「そういう事だよ」

金剛「一休さんかヨ!」

司令長官「それより、君たちもそんな嘆いていないで、2人のケッコンカッコカリを祝福したらどうだい?」

榛名「いえ、喜ばしいとは思っているんですよ?ただ…」

雷「自分が選ばれなかったって事が…悔しいし、悲しくて……」

大鳳「それにぃ……雲龍さんにかまけて提督が私達のことを忘れてしまうかもしれませんしぃ……」

司令長官「黎明君はそんな事をしないよ」

全員「………………」

司令長官「黎明君は、例え誰とケッコンカッコカリしたとしても、皆とはこれからもいつも通りに付き合うよ。これは、断言できる」

江風「で、でも………」

司令長官「それに、黎明君が悲しんでる君たちの姿を見て気にやんだり落ち込んだら、それは君たちの望むところじゃないでしょ?」

鳳翔「……そうですよね、そうです」

金剛「………うぅ………そうデシタ…」

青葉(流石、腐っても司令長官…皆さんの士気を取り戻すのもお手の物ですね…)ボソボソ

司令長官(腐ってないよ、別に。まあ、ジュウコンもできちゃうからねぇ……)

青葉(ああ、なるほど!)



 ―翌日7時過ぎ、講堂―

提督「ジュウコン?しませんよ。第壱拾参鎮守府のスケコマシみたいにはなりたくないですし、そんな多くの女性をはべらせたいとも思っていませんし」

青葉(あ~…これはちょーっと……)


【終わり】

22: 2016/04/02(土) 22:33:13.37 ID:omlC9u8x0
【キャラクター紹介】

≪司令長官/軍乃 盾間(いくさの じゅんま)≫

新日本海軍の二代目司令長官。性別は男性で、年齢は47歳。良い表現をすれば恰幅の良い、少し太っている体格。仕事はやればできる方だが、たびたびサボり、

斑提督から折檻を喰らう。法律やルールにガチガチに縛られることを嫌い、もっと自由でもいいじゃないと、どこか能天気。しかし、気を引き締めなけるべき

場面ではちゃんとする。執務時間中に昼寝をする、雑誌を読むなどあるまじき勤務態度を取っているが、皆からの信頼は厚い。人を見る確かな目を持っており、

皆がどんな気持ちかを見抜く。さらに、全国の鎮守府の提督の性格を把握している。おおらかな性格だからか、交友関係も広く艦娘との仲も良好。斑提督の

折檻も最後には笑って許すくらい。

好きな言葉は『治に居て乱を忘れず』。

23: 2016/04/02(土) 22:40:02.55 ID:omlC9u8x0
≪雲龍≫

雲龍型正規空母一番艦。艦娘No.201(改はNo.206)。露出度の高い服と、ぽやぽやした感じの雰囲気が特徴の、マイペースなお姉さん。戦時急造艦だからか、

他の艦娘達とはどこかズレたところがあり、あまり物事を知らなかったりする。羞恥心が無いように見えるが、根は至って真面目。今までずっと質素な食生活を

送ってきたせいか、今時の食べ物(カレーも含む)を食べるとすぐにお腹を壊してしまう。斑提督の時に優しく、時に厳しい、頼りになる指揮と行いを見て、

好きになる。先に雲龍が告白し、練度が99になってから提督からプロポーズされ、ケッコンカッコカリした。今は円満な生活を送っているが夜戦はしていない。

好きな言葉は『待てば海路の日和あり』。

29: 2016/04/03(日) 21:27:04.35 ID:4pSvSqAK0
【工廠の2人】

 ―19時過ぎ、伊豆・第壱拾参鎮守府食堂―

第壱拾参鎮守府提督(以下瑞理)「そう言えばさ」

整備員(以下禊)「はい?」

明石「?」

瑞理「総司令部のアイツ、ケッコンカッコカリしたらしい」

禊「えっ、本当ですか!」

明石「おめでたいですねぇ」

禊「で、お相手はどなたなんですか?」

瑞理「雲龍ちゃんだって。やっぱりあいつも、胸が好きなんだな」

禊「いや、あの人は多分そこは見ていないと思いますけど……」

明石「…禊君は、胸に興味とか、ないの?」

禊「それ、率直に答えたら男として色々負けな気がするんですけど」

明石「……………」

瑞理「あ、そうだ。これ、言おうと思ったんだけど…」

禊&明石「?」


瑞理「夜は、お盛んなようで♪」


30: 2016/04/03(日) 21:32:31.20 ID:4pSvSqAK0
禊&明石「ぶぅっ!?」

瑞理「…………」ニヤニヤニヤニヤ

禊「どどっ、どどうしてそれを!?」

瑞理「いやぁ、さっき工廠へ行ったらさぁ…」


 ―18時過ぎ、工廠―

瑞理「明石ちゃんも禊君もいないのか………」

瑞理「まあ、いいや。おーい、妖精さーん」

工廠妖精「はーい?」

瑞理「何か、困ってる事とかない?勤務形態変えてほしいとか」

工廠妖精「あー、そう言えば~……」

瑞理「?」


工廠妖精「最近、禊さんと明石さんの夜戦がうるさくて~…」


瑞理「」

工廠妖精「私の寝床はここの屋根裏なんですけど~、ここももう年季が入っていまして~…音がよく聞こえるんですよ~」

瑞理「」

工廠妖精「だから~、せめてここを改築したいな~、とか…後は寝床を変えたいな~とか」

瑞理「……ああ、うん。考えとくよ」


瑞理「って事を聞いたんだよ~…って、あれ?」

禊「」シュー

明石「/////////」

瑞理(初々しいねぇ)

31: 2016/04/03(日) 21:38:19.11 ID:4pSvSqAK0
 ―22時半過ぎ、工廠横・禊&明石の部屋―

禊「………氏にたい、氏にたい…」

明石「ほ、ほら…元気出して………」

禊「もう夜戦は止める。きっと、多分止める………」

明石「えっ、もうしないの…?」

禊「そりゃ瑞理さんの話を聞いたら、するにできないでしょう!」

明石「そっか…」シュン

禊「それに、俺たちはまだ結婚の約束をしただけで、まだ夫婦とかでも何でもないんですし…」

明石「やめてっ」ギュ

禊「明石…さん?」

明石「そんな悲しい事……言わないで……確かに私達は‶まだ‶夫婦じゃないけど……悲しくなるから」

禊「………すみませんでした」

明石「うん、許してあげる」

禊「でも妖精さんに聞こえる以上、ここでするのは、ちょっとダメですよね……」

明石「そうだね………やっぱり外でした方が………」

禊「そうなると、やはりお金がかかりますよね…」

明石「そこは私も出すから……」


 ―屋根裏―

工廠妖精(この人たちは我慢というものを知らないんでしょうか~…)


【終わり】

32: 2016/04/03(日) 21:44:42.72 ID:4pSvSqAK0
【キャラクター紹介】

≪瑞理 兆(みずり きざし)≫

中部(東海)地方・伊豆第壱拾参鎮守府の司令官であり、中部(東海)地方代表提督でもある。性別は男性で、年齢は27歳。ものすごい強運の持ち主であり、

超が付くほど女癖が悪いスケコマシ。しかし、根はとても優しい平和主義者。下らない理由から、総司令部の斑提督とは犬猿の仲な状態で、協力しようと見せ

かけ裏切ったり裏切られたりするそんな関係。女癖の悪さと斑提督との関係の悪さから忘れられがちだが、彼の鎮守府は国内トップの実力を誇る。その戦術は、

司令長官も一目置くほど。自由気ままに生きているように見えるが、結構色々と考えている。禊と明石の恋愛を全面的に応援しており、2人が結婚を約束した時

は心から祝福した。鎮守府のほとんどの艦娘とケッコンカッコカリ済み。その中でも一番の嫁艦は雪風。

好きな言葉は『据え膳食わぬは男の恥』。

33: 2016/04/03(日) 21:49:33.61 ID:4pSvSqAK0
≪禊 宗平(みそぎ しゅうへい)≫

中部(東海)・伊豆第壱拾参鎮守府で働いている整備員。性別は男性で、年齢は20歳。容姿はそこそこ、可でも不可でもない、大体中の下と言った感じ。海軍

学校時代は機関科に所属し、工業・システム関連の勉強をしていた。だが、成績優秀と言うほどでもない。他人に比べて心が少し弱く、泣き虫な面も持つ。

瑞理提督の事については女癖が悪い点を除けば尊敬している。これまで恋愛経験が一切なかったため、明石を好きになってからはかなり奥手にアプローチをして

いたが、旅行先でプロポーズをしてОKされた。終戦後に結婚する予定(決して氏亡フラグではない)。

好きな言葉は『布衣之交』。

34: 2016/04/03(日) 21:57:24.51 ID:4pSvSqAK0
≪明石(第壱拾参鎮守府所属)≫

工作艦。艦娘No.182(改はNo.187)。毛先にウェーブがかかっている薄いピンクの長い髪に、白い鉢巻きが特徴の、工場系のお姉さん。鎮守府内での屈指の働き

者で、艤装の整備、艦娘の建造、装備の開発、装備の改修、万事屋で嗜好品の販売、などなど多くの仕事を受け持っている。あまりに仕事が山積みしている時は

風呂に入る事もできないが、ちゃんと髪の手入れはしている。夕張とは仲が良く、たまに装備を勝手に開発したりしては怒られる。第壱拾参鎮守府に雇われた

禊整備員と両想いになり、2人で旅行に行った先の旅館で告白し、婚約する。戦争が終わったら結婚する事になっている(氏亡フラグじゃない)。

好きな言葉は『試行錯誤』。

43: 2016/04/04(月) 21:55:48.98 ID:QvGsaERq0
【ドラム缶】

 ―12時過ぎ、北方海域―

ザザザザ

鬼怒「さーって、さくっと帰ってスイーツでも食べよー!」ザザ

夕立&白露「おー!」ザザザ

春雨「でも、大丈夫でしょうか…敵に遭遇したりしたら…」

鬼怒「あはは、大丈夫だよ~。遠征中の艦隊が襲われるなんてこと、そんなにないし―」

村雨「八時の方向、敵影あり!」

鬼怒「げげっ!」

春雨「ホントですか!?」

白露&夕立「!」

村雨「えーっと…軽巡ト級elite2、駆逐イ級elite3です!」

鬼怒「くっそー、マジパナイ!」

春雨「私が行きます!」ザザザザ

鬼怒「あっ、春雨ちゃん!?」

白露「む、無茶だよ!ドラム缶しか装備してないのに―」


春雨「でやあああああああっ!!」ブン


バゴォ

軽巡ト級elite「グゲッ!?」大破

春雨「えいやっ!」ブォン

ゴォォン

駆逐イ級elite「ブッ!」撃沈

軽巡ト級elite「!」

駆逐イ級×3「!?」


春雨「敵が怯んでるうちに行きましょう!鬼怒さんはけん制射撃を!」

鬼怒「あ、うん……」ダァン、ダァン

白露「はぇ~……」

村雨「相変わらずすごいわねぇ~、春雨ちゃんのドラム缶さばき」

春雨「そんな…」

44: 2016/04/04(月) 22:07:05.45 ID:QvGsaERq0
 ―15時過ぎ、第壱鎮守府・執務室―

提督「……確かに春雨さんのドラム缶さばきには感心しますが、中の物資をダメにしては意味がないでしょう」

春雨「うぅ……ゴメンなさい」

白露(ねぇ、春雨ちゃんのドラム缶の中身って、何だったの?)ヒソヒソ

夕立(医薬品とか、食糧だったっぽい)ヒソヒソ

提督「それに、敵と遭遇し、危険と判断した時はドラム缶を切り離して身の安全を確保するように、とも伝えたんですが…」

春雨「ホント、ごめんなさい!」

提督「…まあ、無事に帰還出来て、物資も運べたのでまあ良しとしましょう」

春雨「あ、ありがとうございます!」

鬼怒「よかったねぇ、春雨ちゃん」

提督「いや、貴女は普通に武装していたんですから真っ先に戦うべきだったんでしょうが」

鬼怒「うっ……」

提督「…しかし、ドラム缶の輸送をスムーズにするために、ドラム缶は駆逐艦に装備させて、攻撃系の装備を装備させていなかったのが仇になりましたか…」

白露「だから、私達には主砲とか魚雷とかを装備させてくれなかったの?」

提督「その方が貴女たちからすれば辛いと思いまして…」

鬼怒「けど、火力が下がっちゃうんだよね~…」

提督「…………」ウーン

提督「…では、もし次鼠輸送を担当する事になった時は、艦隊全員にドラム缶を1個ずつ装備させ、主砲だけ装備する事にしましょう」

白露「え、1個だけでいいの?」

提督「はい。ドラム缶の総合的な数は変わりませんし、主砲だけでしたら、それほど負担にはならないですよね」

春雨「ええ、多分……」

提督「次からはそうしましょうか」

45: 2016/04/04(月) 22:16:31.84 ID:QvGsaERq0
 ―数日後13時前、北方海域―

駆逐艦4人[12.7cm連装砲、10cm連装高角砲、ドラム缶(輸送用)]

軽巡洋艦・鬼怒[14cm単装砲、12.7cm連装高角砲、ドラム缶(輸送用)]

春雨「確かに、これでしたら軽いですね」

鬼怒「そうだねー!これなら、素早い動きができるね~」

白露「まあ一番いいのは、敵に会わない事なんだけど―」

夕立「10時の方向、敵影っぽい!駆逐ロ級FlagShip1、雷巡チ級elite2!」

村雨「んもう!なんでこう会わないって言ったら会っちゃうの!」

鬼怒「大丈夫大丈夫!今は主砲を装備してるんだから!てーい!」ズドォン

スカカッ

鬼怒「だーっ!電探も偵察機もないから命中しなーい!」

白露「電探は重いし、偵察機はカタパルトがいるからね……」

春雨「っ!」ズダァン、ズダァン

スカッ、スカッ

春雨「やっぱり当たらない……こうなったら……」グッ

夕立「は、春雨ちゃん…まさか……」

春雨「えええええいっ!」ブン


ガン、ゴン、ドン

雷巡チ級elite「ゲウッ!」大破

駆逐ロ級FlagShip「グフッ」撃沈

雷巡チ級elite「アガッ!」小破


白露「さ、三連コンボ!」

鬼怒「ちょーパナイ…」

春雨「今のうちに逃げましょう!皆さんでけん制砲撃も!」

全員「お、おう……」

春雨(やっぱり、私はドラム缶で戦う方がやりやすいかも…!)


 ―15時半過ぎ、第壱鎮守府・執務室―

提督「だから、ドラム缶は戦うための装備じゃないって言ってるでしょう」

春雨「ご、ごめんなさい!」


【終わり】

46: 2016/04/04(月) 22:31:02.77 ID:QvGsaERq0
【不幸不幸】

 ―11時過ぎ、空母寮・大鳳の部屋―

大鳳「………はぁ」

大鳳「私ったら……提督とケッコンカッコカリできなかっただけであんな我を忘れて飲みまくっちゃうなんて……」

大鳳「……ま、私は元々運が悪いし、今回の件もそうだって事よ…そうしましょう…」

大鳳「…………待って」

大鳳(私ってこの前、工廠でうっかり転んだら大和型2隻の大型建造に成功したわよね……)

大鳳「あれ?これって全然不幸じゃないんじゃないかしら…?」

大鳳「そうよ…そうじゃない!私ってもう不幸じゃないわ!」

大鳳「………でも、だったら提督とケッコンカッコカリできたはずなのに……」

大鳳「ううん、違う!運だけがケッコンできる要因じゃない!」

大鳳「もう私は不幸じゃないって、出撃で証明しよう。そして、ケッコンッコカリしてみせる!」


 ―13時過ぎ、執務室―

提督「出撃がしたい、ですか」

大鳳「はい!」

提督「……そう言うのはできれば、もっと早めに言ってほしかったのですが」

大鳳「う、すみません………」

提督「…まあ、いいでしょう。ちょうど、ヒトロクマルマル(16時00分)に第一艦隊をサーモン海域へ出撃させますので、雲龍さんと交代させます」

大鳳「あ、ありがとうございます!」

提督「しかし、なんでまた急に?」

大鳳「そ、それは…えーっと、その…」

提督「?」

大鳳「そ、そう!最近体が鈍ってきたような感じがしていたので…それで、鍛錬の為と!」

提督「なるほど…まあ、その出撃も練度向上が目的ですからねぇ。頑張ってください」

大鳳「は、はい!」

47: 2016/04/04(月) 22:39:49.06 ID:QvGsaERq0
 ―16時過ぎ、海上―

大鳳「~♪」ザザザ

葛城「ご機嫌ですね、大鳳先輩。どうかしたんですか?」

大鳳「あ、ううん。ちょっとね、今回の出撃で提督に私の力を見せてあげよう、と思ってね」

葛城「へぇ~…お互い、頑張りましょう!」

大鳳「ええ!」

大鳳(…そう言えば、葛城さんも、提督の事を少なからず気に欠けていたはず…姉の雲龍さんがケッコンッコカリしちゃったけど、対抗心とかは感じない

   のかしら…)

大鳳(……私ときたら、提督に認めてもらいたくて、無理に出撃させてもらって…バカみたい…)

葛城「…大鳳さん?」

大鳳「あ、ううん。なんでもないわ。さ、行きましょう!」

葛城「はい!」

大鳳(でも、提督には無理させちゃったし、鍛錬の為に、って言ったから…頑張らなきゃ!)


 ―19時前、執務室―

提督「おや、大鳳さんは?」

葛城「駆逐イ級FlagShipの雷撃を受けて大破しちゃってドックに……」

提督「……やはり、運の値が低いからですかねぇ…」


【終わり】

49: 2016/04/04(月) 22:45:02.46 ID:QvGsaERq0
【キャラクター紹介】

≪春雨≫

白露型駆逐艦五番艦。艦娘No.205。薄いピンクの髪に白い帽子が特徴の、ふわふわした雰囲気の女の子。輸送作戦が得意と自負しており、その通り鼠輸送作戦

ではいくつものドラム缶を装備して大活躍している。ドラム缶を戦闘に用いる事に定評があり、主砲で戦うよりドラム缶で戦う方がやりやすいと言う始末。だが

ドラム缶で戦うと、たまにドラム缶を壊して中の物資をダメにしてしまい提督に怒られる。を料理も得意で、得意料理はやっぱりというか麻婆春雨。

好きな言葉は『命あっての物種』。

57: 2016/04/05(火) 21:21:45.17 ID:gAQkos+w0
【パートナー】

 ―9時過ぎ、執務室―

提督「さて、秘書艦をよろしくお願いしますね」

蒼龍「はい、よろしくお願いしますね」

バァン

蒼龍「!?」ビクッ

時津風「しれー!」

提督「なんですか、突然」

時津風「今日の東京急行、どうして私と雪風が同じ艦隊じゃないのさー!」

提督「時津風さん、最近雪風さんとばかり一緒にいるでしょう?他の皆さんと親交を深めてもらうためです」

時津風「だからー、雪風以外ともちゃんと付き合ってるってば!」

提督「いえだからですね…」

アーダーコーダー

時津風「…分かったよぅ。でも、次は雪風と同じ艦隊にしてね!」

提督「はいはい、分かりましたから」

パタン

蒼龍「時津風ちゃん、他の皆と比べて浮いてるんですか?」

提督「浮いている、と言うわけではないですが…雪風さんと一緒にいる事の方が多いので、友達が少ないように見えちゃってるんですよ」

蒼龍「そうなんですか…。そう言えば、提督って艦隊を組む時、極力姉妹艦で組ませますよね」

提督「時と場合にもよります。例えば、カレー洋海域へ出撃させる時は、駆逐艦2隻と重巡洋艦と戦艦が1隻ずつ、それと正規空母1隻と軽空母1隻を

   組ませるのがベストとされています。この駆逐艦2隻は、なるたけ姉妹艦にしてます。しかし、正規空母と軽空母はそれぞれ1隻ずつしか組めません」

蒼龍「まあ、そうですよね」

58: 2016/04/05(火) 21:34:37.41 ID:gAQkos+w0
提督「ただ、サーモン海域の場合は、重巡1隻と雷巡1隻、軽巡1隻に戦艦1隻、そして正規空母が2隻。この正規空母2隻は姉妹艦にするようにしています」

蒼龍「あ、この前も飛龍と一緒に出撃しました」

提督「姉妹艦の方がコンビネーションを組みやすいし、アイコンタクトとかもやりやすいでしょう。もちろん、姉妹艦以外の艦娘ともそう言う関係にはなって

   もらいたいのですが…」

蒼龍(そう言えば飛龍ともアイコンタクトとか決めてたな~)

提督「しかし、時津風さんのように他の皆さんと比べて浮いている人には、積極的に姉妹艦以外の方と組んでいます。今回の東京急行も編成は阿武隈さん、

   時津風さん、吹雪さん、白雪さん、初雪さん、深雪さん、といった具合に」

蒼龍「なるほど…」

提督「ただ、五航戦のお2人は瑞鶴さんの方が『翔鶴姉と離れたくない』とおっしゃっていたので、先ほどのように海域による編成制限以外の時は、別々に

   組む事はありません。蒼龍さんも、飛龍さんと別の艦隊で出撃するのは、あまり好きではないでしょう?」

蒼龍「それはまあそうですよ…」

提督「ま、蒼龍さんの方が先にここに着任しましたから、飛龍さん無しで出撃する事は多かったですよね?」

蒼龍「でも、飛龍と一緒じゃなきゃ嫌です!」

提督「分かっていますよ」


 ―21時前、執務室―

提督「さて、もう書類もあらかた片付きましたし、蒼龍さんは先に上がっていただいて構いませんよ」

蒼龍「え、いいんですか?」

提督「ええ、大丈夫です」

蒼龍「じゃあ…お先に失礼します」

提督「お疲れ様です。あ、明日はサーモン海域へ出撃しますので、ゆっくり休んで疲れを取ってください」

蒼龍「あ、分かりました」


 ―数分後、空母寮・蒼龍&飛龍の部屋―

ガチャ

蒼龍「ただいま~」

飛龍「あ、お帰り~。お風呂まだでしょ?一緒に行こ!」

蒼龍「あ、うん!じゃ、ちょっと準備するから……」

59: 2016/04/05(火) 21:43:53.43 ID:gAQkos+w0
 ―数十分後、浴場―

カポーン

飛龍「ああ~……やっぱりお風呂は気持ちいいね~」

蒼龍「…うん」

飛龍「?どうしたのさ、蒼龍。なんか落ち込んじゃって」

蒼龍「え、いや、何でもないよ~」

飛龍「…蒼龍、約束覚えてる?」

蒼龍「約、束?」

飛龍「お互い、隠し事は無しにしよう。辛い事はともに打ち明けよう、って」

蒼龍「………………」

飛龍「ん?」

蒼龍「今日ね、提督に姉妹艦の編成の事について聞かされてね……」

飛龍「ふんふん」

蒼龍「それで、私の方が先に着任していたから、飛龍とは別に出撃する事も多かったって事になって……」

飛龍「…………」

蒼龍「で、もしかしたら今後飛龍とは別に出撃する事もあるかもって―」


飛龍「そんなのイヤ!」ギュッ


蒼龍「飛龍………」

飛龍「一緒じゃなきゃ…嫌だよ……。蒼龍と一緒じゃなきゃ、嫌だよ!」ギュゥッ

蒼龍「うん…私も同じ。私も飛龍と同じじゃなきゃ嫌だって、提督に言った。そもそも、提督はそんなことをする人じゃないって分かってるから…」

飛龍「…よかった……。でも、もう嘘でもさっきみたいなことを言わないで」

蒼龍「え?」

飛龍「だって……」

60: 2016/04/05(火) 21:49:03.40 ID:gAQkos+w0



飛龍「蒼龍と離れ離れなんて……考えるだけで胸が苦しくなっちゃうから…」ギュッ



蒼龍「…………」

飛龍「……………」グスッ

蒼龍「大丈夫だよ、飛龍」ギュッ

飛龍「?」

蒼龍「私は、これからもずっと飛龍と一緒にいる。だから、泣かないで」

飛龍「…うん」ギュ


睦月(おぉ……おぉぉ……!)

木曾(甘い…甘すぎるぞ……)


 ―翌日15時過ぎ、サーモン海域―

那智「皆の者!気を引き締めて向かうぞ!」

皆『はい!』

蒼龍「頑張ろうね、飛龍!」

飛龍「うん、お互いね!」

北上「はー、やっぱりあの2人は仲良しだねぇ~」

夕張「そうねぇ」

北上「でも、手をつないだまま出撃するなんて、ホントに仲良しだよね~」


飛龍「ふふっ」

蒼龍「えへっ♪」


【終わり】

61: 2016/04/05(火) 22:01:24.02 ID:gAQkos+w0
【おまかわ】

 ―14時過ぎ、執務室―

提督「皐月さん」

皐月「ん?何、司令官?」

提督「先ほどのオリョール海への出撃で、練度が改造可能な数値に達しましたので、工廠へ行って明石さんに改造してもらいましょう」

皐月「へっ?ボクって1回しか改造できないんじゃなかったの?」

提督「この前、妖精さんがさらなる改造を実装する事にしたんですよ」

皐月「ホント!?それじゃ、また強くなれるって事だね!」

提督「そういう事です。では、工廠へ行きましょう」

皐月「うん!」


 ―15時前、工廠―

明石「終わりましたよー!ふー」

提督「いかがでしたか?」


皐月「じゃじゃーん!どう?」


提督「ほう……これは…」

皐月「えへへー、どう?似合う?」

提督「25mm三連装機銃 集中配備と13号対空電探改を装備…。これで対空火力がまた強化されて―」

皐月「装備の話かよー!そうじゃなくって、ボク自身のことはどうなのさ!」

提督「え、ああすみません。皐月さんも、改二になってさらに可愛さに磨きがかかってますよ」

皐月「え、あ、そう?へへ…ありがと♪」ニカッ

皐月「でもさぁ」

明石「おやおや~?提督ぅ~?」

提督「なんですか、2人そろって人の悪い笑顔を浮かべて」

皐月「そう言う言葉は、雲龍さんに言うべきなんじゃないの~?」

明石「妻帯者がそんなセリフを簡単に言うもんじゃありませんよ~?」

提督(この手の冷やかし、最近増えましたねぇ)

62: 2016/04/05(火) 22:07:22.89 ID:gAQkos+w0
 ―18時過ぎ、執務室―

提督「では、明日は改二になってからの性能テストも兼ねて、オリョール海へ出撃しましょうか」

皐月「うん!改二になったボクの力、見せてあげるよ!」

提督「では、旗艦は皐月さんでお願いします」

皐月「了解!」


 ―翌日13時半過ぎ、オリョール海・Bマス(敵巡洋艦隊)―

皐月「さーてと、ボクの新しい力、見せてあげようかなっと」

重巡リ級elite(ふん、新しい力だと?ほざけ)ガシャン

山城「あ、あの重巡、皐月を狙って―」


皐月「ボクとやり合う気なのかな?可愛いね!」ウィンク


重巡リ級elite「!!」トゥンク

軽巡ト級「!」キューン

駆逐ハ級「!!」ズキューン

隼鷹「あれ?なんか敵の動きが鈍ったぞ」

山城「てぇー!」ダァン

ドッゴオォン

速吸「速吸航空隊、発艦始め!」ビシュシュ

ズドゴオオン

大鳳「……全艦沈黙」

皐月「ちょっとー!ボクの出番はー!?」

63: 2016/04/05(火) 22:15:58.77 ID:gAQkos+w0
 ―数十分後、東部オリョール海・Gマス(敵主力打撃群)―

皐月「なんだよー、ボクを差し置いて皆倒しちゃうなんて」

隼鷹「わりーわりー…」

山城「次の戦闘は、生半可な気持ちで挑むと一瞬で終わるわよ。気をつけなさいね。貴女は旗艦なんだから」

皐月「はーい」

大鳳「敵艦発見!攻撃隊、発艦準備!」

速吸「はい!」

隼鷹「了解!」


戦艦ル級elite(見たところ…一番装甲が薄いのはあの機関の駆逐艦…)ガシャン

重巡リ級(あんなガキを機関にするとは…何を考えている?)ガシャン


速吸「また、皐月さんを狙って……」

皐月「改二になったボクに戦いを挑むなんて、皆可愛い子ばっかりだね!」


ズキューン

戦艦ル級elite(ここに拠点を置いて早8年…可愛いなんて言われたの…初めて…)

空母ヲ級(ああ、生きててよかった…)

大鳳「発艦始め!」バシューン

ズッドゴオオオオオオオオオオオオンン

敵深海棲艦「」撃沈

皐月「嘘おおおおおおおお!!」


 ―15時半前、第壱鎮守府・執務室―

大鳳「…という、なんとも信じがたい結果に…」

皐月「どうしてさー!ボクの実力が全然発揮できなかったよ~!」

提督(萌え頃しって、こういう事を言うんでしょうか)


【終わり】

64: 2016/04/05(火) 22:23:43.65 ID:gAQkos+w0
【キャラクター紹介】

≪蒼龍≫

蒼龍型正規空母一番艦。艦娘No.8(改二はNo.197)。青みがかった黒髪と、緑の着物の上からも分かる大きい胸が特徴の、マイペースな感じのお姉さん。鎮守府

でも古参に入る正規空母で、実戦経験はそれなりのもの。飛龍とは同型艦ではないが、同じ二航戦としてとても仲が良く、いつも一緒にいるくらい固い絆で結ばれ

ている。2人のやり取りはもはや恋人同士のようなもので、お互いがお互いと離れたくない。見た目からは分かりにくいが、空母の中でも結構小柄。

好きな言葉は『行雲流水』。

65: 2016/04/05(火) 22:29:45.45 ID:gAQkos+w0
≪皐月≫

睦月型駆逐艦五番艦。艦娘No.33(改二はNo.218)。金髪ツインテールとボクっ子口調が特徴の、元気溌剌な女の子。敵に捕捉されにくい俊敏な動きで駆け回り、

被弾する事もあまりない。しかし、調子に乗るとケガをする。みんなの士気を高めるような言葉を掛けて、元気にするのが好き。改二になってからは明るさが

増して、対空火力も大幅に増強された。しかし、なぜか皐月が出撃すると敵の回避力が落ちることが多々ある。『可愛いね!』という彼女が可愛い。

好きな言葉は『青雲の志』。

72: 2016/04/06(水) 21:52:04.50 ID:0CdU5BSF0
【隠れドジっ子】

 ―14時過ぎ、≪甘味処・間宮≫―

ガラガラッ

提督「ごめんください」

間宮「あら提督、いらっしゃいませ!」

提督「今、視察をしているところなんですが…お店の方はどうでしょうか?」

間宮「おかげ様で、順調です~」

提督「それはよかったです」

間宮「皆、スイーツを食べた後は笑顔で『美味しかった』と言ってくれて…本当にお店を建ててくださった提督に感謝したいと…」

提督「建てたのは妖精さんと明石さんです。私は別に…」

間宮「いえいえ、そんな…」

伊良湖「間宮さーん?誰か―って、提督!」

提督「こんにちは、伊良湖さん」

伊良湖「こんにちは!元気にやってます!」

提督「そうですか。何よりです」

伊良湖「あ、お茶をお出ししますね~」パタパタ

提督「…伊良湖さんは、楽しそうですね」

間宮「そうですねぇ。伊良湖ちゃんも、このお店ができた時は『ついに自分のお店ができました~!』って喜んでましたし」


ガッシャーン

伊良湖「きゃーっ!?」


提督「?」

間宮「あ~…またやっちゃったか~…」

73: 2016/04/06(水) 21:59:01.07 ID:0CdU5BSF0
 ―厨房―

間宮「伊良湖ちゃん、大丈夫?」

伊良湖「ええ…何とか…いたた。滑っちゃって…」

提督「間宮さん、‶また‶とは?」

間宮「ええ、伊良湖ちゃん…こんな感じで失敗しちゃうことがよくあるんですよ…ドジっていうか…」

伊良湖「あはは…つい、提督が来てくださったのが嬉しくてはしゃいじゃって…」

提督「…まあ、確かに伊良湖さんはドジかもしれませんね。艦隊6人分のスイーツを作るように言ったら、なぜか2人分しか作ってこなかったり」

伊良湖「あ、あれは最中を作る容器が壊れちゃって!」

間宮「それより、この破片とか何とかしないと…」

伊良湖「あ、そうでした!じゃあ伊良湖、ほうき取ってきます!」

間宮「うん、お願いね」

提督(失敗するビジョンしか……)

ズデッ

伊良湖「あたっ!?」

間宮「伊良湖ちゃん、大丈夫…?」

伊良湖「はい、大丈―」


ガァーン(振動で棚の上のバケツが伊良湖の頭の上に落ちた音)


伊良湖「ぶぅぅぅ………」プルプル

間宮「ああんもう…………」

提督「しかし、こうもドジをやらかしていちゃ、店が回らないのでは?」

間宮「あ、大丈夫ですよ。それは」

提督「?」

伊良湖「なんだか、私のドジっぷりを見て和んでいる方が多くて…」

間宮「皆さん、伊良湖ちゃんのドジ目当てに来店してるらしいんです…」

提督「なるほど、不安しかありません」


【終わり】

74: 2016/04/06(水) 22:07:24.21 ID:0CdU5BSF0
【深海棲艦のやりくり】

 ―19時過ぎ、深海棲艦本拠地・執務室―

深海提督「んん~……」

コンコン

泊地水鬼「失礼します、提督…」ガチャ

深海提督「ああ、泊地水鬼。どうかしたのか?」

泊地水鬼「お夕飯の準備ができましたので、お呼びに……」

深海提督「ああ、もうそんな時間か。じゃあ、ご飯にしようか。皆はもう食堂に?」

泊地水鬼「はい…。皆さんもう集まってます」


 ―数分後、食堂―

戦艦レ級「遅いぞ、提督!腹減った!」

深海提督「悪い悪い」

泊地水鬼「今日の夕飯は、麻婆豆腐ですよ」

深海提督「…おう」

戦艦棲姫「ああ~、お腹空いたわ~」

空母棲姫「食っちゃ寝ばっかりのあんたがどの口で」

装甲空母姫「ほら、そこ。喧嘩しないの」

北方棲姫「お腹減った!ごはん、ごはん!」

港湾棲姫「はいはい、いただきますしてからね」

泊地水鬼「では今日も、いただきます」


皆「いただきまーす!」


戦艦レ級「さーて、麻婆豆腐の味はいかほどか―」

装甲空母姫「まず味噌汁から飲みなさい」

戦艦レ級「ぶぇー…」

戦艦棲姫「装甲空母姫ってお母さんみたいよね~…あ、このサラダ美味しい」

空母棲姫「ほんと、どっかの暇人とは大違い」

港湾水鬼「おい、余計な火種を蒔くんじゃない」

75: 2016/04/06(水) 22:15:53.33 ID:0CdU5BSF0
深海提督「…………………」

泊地水鬼「…どうかなさいましたか?提督…もしかして、麻婆豆腐、お口に合いませんでしたか?」

深海提督「あ、いや、そう言う意味じゃない。むしろ凄い美味しい」

泊地水鬼「あ、ありがとうございます…///」

深海提督「ただ、1つ疑問に思った事があってな?」

北方棲姫「?」


深海提督「……この食材、どっから仕入れてるんだ?」


全員「…………………」

深海提督「えっと、大方分かるよ?大体、民間の輸送船を襲って手に入れた~、とかそう言うのだと思うけど……」

港湾水鬼「いや、そうい事はあまりやらんぞ?」

深海提督「…………………え」

港湾棲姫「そうですね…確かに民間船の航路の閉鎖はしていますし、襲撃する事はありますけれど…ものを奪うって事はあまりしませんね……」

深海提督「え、え?じゃ、この食材ってどうしてんの?」


泊地水鬼「それは…普通に地上のお店で買ってますけど」


深海提督「マジで!?」

空母棲姫「当たり前じゃない。じゃなきゃ、クック○ゥの麻婆豆腐の素なんて手に入れる事もできないし」

戦艦レ級「まー、米とか肉とかはたまーに、船襲って奪う事はあるけどな。あ、魚は難なく手に入るぞ。外で釣り出来るし」

港湾棲姫「ですがやっぱり、基本は普通のお店で買ってくるものですね」

76: 2016/04/06(水) 22:25:40.08 ID:0CdU5BSF0
深海提督「うわー…なーんか知りたくなかった事を知っちゃったような…。っていうか、普通の人間にばれないの?」

泊地水鬼「そうですねぇ……1回、八百屋のご主人に『姉ちゃん、肌白いね~』って言われたぐらいです」

空母棲姫「私もそんな感じね。後、『あんちゃん、目赤いけど大丈夫?目薬貸そうか?』って言われたこともあったわね」

深海提督「…まあ、空母棲姫はちゃんとした服を着て、泊地水鬼はちゃんとした服を着たうえで頭の角みたいなメットを外せば、まあ普通の人間には見える…」

北方棲姫「ほっぽも!ほっぽも大丈夫だった!」

深海提督「ああ、まあ…ほっぽちゃんも大丈夫だよな…。けど、問題は……」チラッ

戦艦棲姫&港湾棲姫&港湾水鬼「?」

深海提督「お前たちは額に角があるだろ?それどうしてるんだ?」

港湾棲姫「それはこう…」グッ

深海提督「?」


港湾棲姫「ふんっ!」バキィ


深海提督「!?」

港湾棲姫「こうやって折って、後は帽子をかぶってごまかします」

深海提督「地味に痛そうだなぁ!?」

戦艦棲姫「私達も…」グッ

港湾水鬼「同じ感じで…」グッ

深海提督「やらんでいい!っていうか、手は普通のサイズなんだな」

港湾水鬼「ああ、出撃する時のあれは被り物だ」

戦艦レ級「あーあ、俺も地上世界に行ってみたいな~」

装甲空母姫「貴女は、尻尾があるからダメでしょうが」

77: 2016/04/06(水) 22:33:54.03 ID:0CdU5BSF0
戦艦レ級「え、あの尻尾って着脱自由なんだぜ?現に今つけてないし」

装甲空母姫「あぁ、そうだったの。でも、どうして地上世界には行けないの?」

戦艦レ級「いや、何かな……」

深海提督「?」

戦艦レ級「地上に上がろうとしたら、なんかすぐに艦娘に見つかっちゃうんだよ。他の泊地水鬼や港湾水鬼は見つからないってのに。何でかわからない」

装甲空母姫「ふーん」

深海提督(そりゃ凶悪なオーラとかそう言うのでばれちゃうんじゃ…)

戦艦タ級「私達は、サングラスをつけてスカートをはけばすぐに一般人に見えるんですよ」スチャ

深海提督「サングラスかけてる女性にいいイメージが無いんだが、俺は……」

泊地水鬼「…とにかく、食材についてはそう言った感じで調達してますので、ご安心ください」

深海提督「そうか………」

空母棲姫「?どうかしたの?」

深海提督「……いや、俺もここに来てから1年ぐらいになるけど、もう1度も地上世界に行ってないなと」

北方棲姫「え、もしかして提督いなくなっちゃうの!?やだやだ!」

深海提督「あ、そういう事じゃなくてな、たまには地上世界に戻ってみようかなと」

港湾棲姫「……それは、お出かけ、というヤツでしょうか?」

深海提督「…そんな感じだな」

全員「行く時はぜひ誘って!」

深海提督「お、おう……」


【終わり】

78: 2016/04/06(水) 22:39:31.68 ID:0CdU5BSF0
【キャラクター紹介】

≪伊良湖≫

給糧艦。緑がかった黒髪と、間宮とお揃いのリボン、服装(ただしスカートは短い)が特徴の、活発な女の子。同じ給料艦の間宮と一緒に、総司令部敷地内の

お店≪甘味処・間宮≫で働いている。実はドジっ子で、提督から発注された通りの個数のお菓子が作れなかったり、よく滑って転んだりすることが頻繁にある。

しかし、≪甘味処・間宮≫に来る艦娘の半数ほどはそのドジっぷりを見て和むために来ている。間宮の事をとても尊敬している。得意なスイーツは最中。

好きな言葉は『早起きは三文の徳』。

79: 2016/04/06(水) 22:47:57.83 ID:0CdU5BSF0
≪深海提督/量 成太(はかり せいた)≫

深海棲艦達を統べる司令官。性別は男性で、年齢は28歳。深海棲艦の仲間入りをするまでは黒髪短髪だったが、今は白髪に青い眼をしている。幼少の頃に両親が

無理心中をし、世間から『無理心中をした夫婦の息子』と言うレッテルを貼られて、世の中から敬遠された挙句見捨てられた。そのことに強い怒りと恨みを覚え、

それが装甲空母姫の目に留まり、港湾棲姫の手で深海棲艦達の下へ連れてこられる。そして、自分を見捨てた世間と人類への復讐をするために、深海棲艦と手を

組む。深海提督となった後は、深海棲艦達のゆるいノリに染まり、世話好きで心優しいという性格も相まって深海棲艦達から慕われている。特に港湾棲姫、泊地

水鬼、空母棲姫、北方棲姫は彼に対して好意を抱いている模様。彼の本当の名前を深海棲艦達は知らない。

好きな言葉は『深謀遠慮』。

85: 2016/04/07(木) 21:25:03.14 ID:KBkLZlGd0
【飢えてない狼】

 ―11時過ぎ、執務室―

提督「えー、皆さんには南西諸島防衛線へ―」

睦月「ねぇねぇ提督、雲龍さんとの結婚おめでとー!」

如月「キスの味って、どんなのだったのかしらぁ?」

瑞鳳「ね!どうして雲龍さんの事好きになったの?」

青葉「夜戦ってもうしたんですか?そこんとこ一言どうぞ!」

葛城「雲龍姉を選ぶなんて、やるじゃない!」

イタリア「はわ~、提督もなかなかですね~」

足柄「ほーら、みんな!」パンパン

全員「?」

足柄「そんなに矢継ぎ早に聞かないの。提督困ってるじゃない。後、皆これから出撃なんでしょ?」

睦月「はっ、そうでした!」

提督「ええ、ではもう一度説明しますが…」


 ―数分後―

提督「先ほどはどうも」

足柄「良いって事よ。それにしても、ケッコンしたては大変ねぇ」

提督「まったくです。もうこんなやり取りを何度した事か…」

足柄「分かってると思うけど、みんな興味があって聞いてるんであって…」

提督「はい、皆さん悪気はないんですよ。ですから、逆に困るんです」

提督「例えば…」チラッ

86: 2016/04/07(木) 21:42:58.20 ID:KBkLZlGd0
青葉「司令官司令官!数ある艦娘の中から雲龍さんを選んだ理由は?どこに惚れたんですか?キスの感想はどうでしたか?夜戦はしましたか?」

提督「だまらっしゃい!」ゴン

青葉「ぐふっ」ドサッ

提督「…こう、面白半分遊び半分で聞いてくる相手なら、力でねじ伏せる事ができるんですがねぇ」

足柄「ま、青葉はそうよねぇ」

提督「とにかく、先ほどは本当にありがとうございました。正直、同じようなやり取りを何度もしていて辟易していたところだったんですよ」

足柄「いいっていいって。じゃ、また何かあったら遠慮なく相談してね~」


 ―20時過ぎ、浴場―

足柄「ふんふんふんふふふーん♪」

那智「……なあ、足柄」

足柄「?何かしら?」

那智「……毒キノコでも食べたのか?」

足柄「ぶふっ!?なにゃ、何を言ってるのかしら藪からスティックに!」

那智「…実は、提督と足柄が話しているの、つい聞いてしまったんだが……まさか提督を冷かしたりもせず助けるとは」

足柄「それの何が?」

那智「いや、足柄は普段から提督に興味を示していてを、恋愛に関しては興味津々だっただろう?そんなお前が、提督が雲龍とケッコンしたというショックで

   あろうことに対し、僻んだりせず、嫉妬したりもせず、普段と同じように接して、その上提督の味方になるとは…どうしたんだ?」

足柄「そうねぇ……流石に最初はショックだったわよ?でもね、少しして思ったの」

那智「?」

足柄「提督は、誰からの指図も受けず、自分の意志で雲龍さんを選んだ…。それはつまり、それだけ雲龍さんを好きだったって事。そんな強い意志を持っている

   提督に、そして雲龍さんに、私なんかが対抗できるはずもないって思ったの」

那智「……」

足柄「そう思ってから、私はもうすっぱり提督の事を諦めたわ。そして、できるだけ提督の力になろうと思ったのよ。だから、もう落ち込んでなんかいないわ!」

那智「そうか………なんというか、足柄も大人になったんだな」

足柄「失礼ねぇ。私はずっと大人よ!」


【終わり】

87: 2016/04/07(木) 21:55:14.28 ID:KBkLZlGd0
【純朴】

 ―14時半過ぎ、廊下―

初月「~♪」

提督「初月さん」

初月「あ、提督。どうかしたのか?」

提督「いえ、もう初月さんがここにきて1カ月ぐらいになりましたので…少し気になりまして」

初月「なんだ、そんな事か。お前は存外心配性なんだな」

提督「よく言われます。ところで、調子はどうでしょうか?」

初月「問題ないさ。秋月姉さんたちも、他の皆も僕によくしてくれているし、生活物資にも困らないからな」

提督「そうですか…」

初月「ただ、照月姉さんがやたら秋月姉さんに食事を食べさせようとしていたのは、何でだ?」

提督「ああ、それですか…。実は秋月さんは、現代の食事に慣れていなくて、いつも麦飯と大和煮の缶詰だけで贅沢と言うぐらいなんです」

初月「そうだったのか……」

提督「初月さんは、大丈夫なんですか?」

初月「僕か?僕は大丈夫だ。この前、間宮の店で‶ぱふぇ‶なるものを食べてみたら、とても美味しくてね。気に入ったんだ」

提督(大丈夫なのか……)

初月「で、それ以来出撃から帰ってきたら食べに行くようにしている」

提督「照月さんも、大体同じ感じでした。ところで、パフェを食べてから腹痛になるとかそういう事は?」

初月「そうだなぁ…食べ始めた頃はあったけど、今はもう大丈夫だ」

提督「なるほど……」

初月「?どうかしたのか?」

提督「……初月さん、お願いが…」

88: 2016/04/07(木) 22:02:13.55 ID:KBkLZlGd0
 ―19時過ぎ、食堂―

提督←Bセット(イタリアのパスタセット)

初月←Aセット(オムライスセット)

秋月←Cセット(おにぎり三種セット)

秋月「…………」プルプルプル

初月「はぁ、美味しいなぁ~。今はこんな美味しいものが普通に食べられるなんて、何て良い世の中なんだろう」

提督「ホントですねぇ。多分、現代に生きる私達が過去に行ったら、食事を食べてもすぐに空腹が倒れてしまうでしょう」

初月「なんだそれ」フフッ

秋月「………」フルフルフル

初月「?姉さん、どうしたんだい?」

秋月「う、ううん…そのオムライス…一口だけ、貰ってもいいかしら?」

初月「え、いいけど…お腹は大丈夫なのかい?」

秋月「だ、大丈夫よ!」

秋月(っていうか、照月も初月も今風の食べ物を食べて大丈夫なのに、姉の私がこれじゃ……尊厳が!)

初月「はい、あーん」

秋月「あ、あーん……」

パクッ

秋月(お、美味しい……!こんなふわふわした感触、生れてはじめて…!)

初月「美味しい?良かったらもっと食べる?」

秋月「い、いいえ!今日はこれだけでいいわ!」

初月(今日は?)

提督(少しずつ、慣らしていきましょう)


【終わり】

89: 2016/04/07(木) 22:07:01.42 ID:KBkLZlGd0
【キャラクター紹介】

≪足柄≫

妙高型重巡洋艦三番艦。艦娘No.57(改二はNo.193)。ロングの黒髪と白いカチューシャが特徴の、好戦的なお姉さん。典型的なバトルジャンキーで、戦う事が

大好き。荒っぽい戦い方をしており、豪快な砲撃が特徴。恋愛に関してとても興味津々で、提督に対してアプローチを試みたり提督の恋路に興味を示していたが、

提督が雲龍とケッコンしてからはすっぱりと諦めた。得意料理はカツで、それから転じてカツカレーも得意。姉の那智からよくいじられる。絶対年増じゃない。

好きな事は『先んずれば人を制す』。

95: 2016/04/08(金) 21:40:09.32 ID:cfL69e8n0
【葛藤】

 ―14時過ぎ、サーモン海域・Hマス(敵機動部隊主力)―

≪我、夜戦に突入す!≫(妖精さんの力で辺り一帯を夜のように暗くしている)

比叡「さあ、夜戦の始まりですよー!気合っ、入れてっ、頑張ります!」

川内「……………」

葛城「?比叡、何してるんです?大好きな夜戦ですよ?」

川内「えっ?あっ、そ、そうだったね!よーっし、やる気出てきたぁ!」

加賀「…………」


 ―数時間後、執務室―

提督「川内さんの様子がおかしい?」

加賀「はい。夜戦に突入しても、以前のようにバカみたいに騒がず、比叡から言われるまで夜戦に突入するという事に気付いていないように見えてました」

提督「………なるほど…どこか体調に問題があったのでしょうか……」

加賀「…理由は、見当がついていますが」

提督「?」


 ―21時過ぎ、軽巡洋艦寮・川内&神通の部屋―

川内「…………はぁ」

川内(最近の私は、なんだかおかしい)

川内(大好きな夜戦に突入しても、なんだか力が入らない)

川内(こうして夜が来たっていうのに、気分が落ち込む)

川内(ついこの間まで、こんな事は無かったっていうのに…)

ガチャ

神通「ふぅ、いいお湯でした…。って、川内姉さん?どうしたんですか、そんな布団の上に体育座りで…」

川内「あ、神通……」

川内(神通も、これまで見たいにいつも通りに見える。でも、私は気付いていた)

川内(神通も落ち込んでいる)

96: 2016/04/08(金) 21:46:25.42 ID:cfL69e8n0
川内(理由は大体想像がつく。提督のことだろう)

川内(提督と雲龍さんがケッコンカッコカリしたという事が発覚してから、神通の調子は少しだけだが悪くなっていた)

神通「川内姉さん?」

川内「あ、ゴメンゴメン。で、なんだっけ?」

神通「何か、悩みでもあるんですか?」

川内「悩み?どうしてそう思うの?」

神通「だって、川内姉さんが夜が来たにもかかわらず静かに座ってるなんて……何かあったと思うのが普通です」

川内「そっか……ちょっと、聞いてくれる?」

神通「もちろんです。それで?」

川内「最近ね、私おかしいんだ。夜が来ても盛り上がれないし、夜戦に突入しても気が入らない感じで……」

神通「……そうですか。私と似ていますね」

川内「神通も?」

神通「ええ。私の本領を発揮できる夜戦で、なぜか実力が発揮できなくなったり、駆逐艦の皆さんから『訓練がいつもより優しい気がする』と言われたり…」

川内「…ねぇ、これってなんなのかな?スランプ?」

神通「……姉さんがそうなったのって、いつからですか?」

川内「え?そう、だな……つい先週くらい、かな」

神通「…私と同じくらいです」

川内「え?」

神通「…先週と言えば、提督と雲龍さんがケッコンカッコカリした週です」

川内「あ、そう言えばそうだったね……」

神通「つまり姉さんは、提督と雲龍さんがケッコンした事に若干のショックを覚えているという事です」

川内「…………………………………………え?」

神通「ですからつまり…………」

97: 2016/04/08(金) 21:58:35.27 ID:cfL69e8n0


神通「姉さんは、提督に少なからず好意を抱いていたという事ですよ」


川内「……え、えぇ!?」

神通「スランプの内容が、提督の事を愛していた私とほぼ同じで、そうなり始めたのが私と同じ時期…。それはつまり、私と同じという事が言えます」

川内「ちょ、ちょ、ちょっと待って!いや、そんなのないって!」

神通「…提督がケッコンカッコカリしたという事実は、本来客観的に見れば喜ばしい事です。しかし、私達は逆に落ち込んでしまっている…。その理由は大体、

   二通りあります。1つは、提督を疎ましいと思っていて、提督にとって幸せな事が起きたから悔しい…と言う理由で」

川内「そ、そんなのあるわけないじゃない!」

神通「ええ、私もです。ですから、もう1つの理由が当てはまります。それは、自分が好きだった提督が他の方とケッコンして悲しい、と言う理由です」

川内「………あ」

神通「…川内姉さんも、どこかで提督の事を気にかけていたのではありませんでしたか?」

川内「………」

神通「………」

川内「………夜戦がしたいって何度も言って、提督に叩かれたこともあった」

神通「………」

川内「サブ島沖に連れて行けないって言われてショックを受けていた私にスイーツを奢ってくれたこともあった」

神通「………」

川内「タカ派の鎮守府の演習艦隊に勝利して、褒めてもらった事もあった」

神通「………」

川内「………提督との思い出は、みんな楽しかった」

神通「………」

川内「………多分、その中で、私は提督の事を好きになっていたんだと思う」

神通「………でも、私に言われるまで気づきませんでしたよね?」

川内「………うん。だからね、ほんっとーに、提督が好きだって事に気付かなかったんだ」

神通「………姉さんは、恋とかには鈍感ですからね」

川内「………それで、今神通に『提督の事を好きだ』って事に気付かされて……分かったよ」ブルッ

神通「?」

98: 2016/04/08(金) 22:06:55.11 ID:cfL69e8n0
川内「私……悲しいんだ……」グスッ

神通「…………自分が選ばれなかったことが、ですか」

川内「…うん。やっとわかった。どうしてこうなっちゃったのか」

神通「………それで、どうします?」

川内「………え?」

神通「報われないと分かっていても提督に告白するのか、それともこの恋をなかったことにするのか。それとも………」

川内「………恋って、一度気づいちゃうとなかなか忘れられないんだよね。たった今気づいたって事だからなおさら」

神通「?」

川内「私は………」


 ―数日後、執務室―

川内「提督、はいこれ!」スッ

提督「…この箱は?」

川内「私と神通からのプレゼント!提督と雲龍さんのケッコン祝いだよ」

神通「普段お世話になっている提督のお祝い事ですから、2人で何かプレゼントしようと決めていたんですよ」

川内「私と神通の2人で選んだんだ!」

提督「実にすみません…。開けてもよろしいですか?」

神通「どうぞ」

提督「では……」バリッ

提督「………これは…」

チャリ

提督「………懐中時計ですか」

川内「そそ。デザインが良いなーって思ったから」

提督「………ありがとうございます。大切に使わせていただきます」

神通「それで、提督」

提督「はい?」


川内&神通「改めて、ケッコン、おめでとう(ございます)」



99: 2016/04/08(金) 22:17:08.07 ID:cfL69e8n0
 ―数分後、廊下―

神通「………これでよかったんですか?」

川内「…自分の恋を諦めて提督の恋を応援する、結構いい選択だと思わない?」

神通「………そうですね」

川内「………はー、これで恋から吹っ切れたわけだ!」

神通「………そう、ですね」グスッ

川内「?あはは、やだなー、神通~。そんな泣かないでよ~」ジワッ

神通「…?」

川内「……私まで、泣きたくなっちゃうじゃない………」グスッ

神通「……姉さん…」

川内「……あれ、おかしいな…。吹っ切れたはずなのに……あれ?」エグッ

神通「………」グスッ

 そして2人は、お互いに抱き合い、涙を流して静かに泣いた。


 ―翌日23時過ぎ、軽巡洋艦寮―

川内「よーっし!夜だ!夜戦だーっ!」

天龍「うるせーよ!最近静かになったと思ったらまたこれか!」

木曾「おい神通、川内にちゃんと寝かしつけるように言ってくれ!」

神通「はいぃ!申し訳ございません!」

提督「その口ガムテープでふさいでやろうか」

川内「げぇっ!?提督、いつの間に…!まさか、瞬身の術!?」

神通「すみません提督!姉さんには私からしっかり言い聞かせておきますので…!」

 ほどなくして川内と神通の調子は元に戻り、川内はかつてのように夜と夜戦になると騒ぐようになって、神通の訓練は再び厳しいものとなってしまった。


 そして、あの川内と神通がプレゼントした懐中時計は、提督は毎日使っていた。

 しかし、これは川内も神通も意図せず、提督も気づかない事だが、その懐中電灯の色は黄色にも見える金色で、蓋には菊の花がデザインされていた。


 皮肉にも、黄色い菊の花言葉は『破れた恋』であった。


【終わり】

100: 2016/04/08(金) 22:26:43.69 ID:cfL69e8n0
【大所帯】

 ―15時過ぎ、駆逐艦寮前―

陽炎「じゃあ私は、まだちょっとやる事があるから」

嵐「おう、それじゃ後でな!」

陽炎「うん、後でね~」

提督「……陽炎さん」

陽炎「あ、司令。こんにちは~。視察?」

提督「巡視ですよ。それより、陽炎型も大分そろってきましたねぇ」

陽炎「あ、うん。そうねぇ~。もう16人よ~」

提督「実際に16人姉妹なんていたら、ビッグダディどころではないでしょうね」

陽炎「当たり前じゃないの…」

提督「これで、まだ着任していないのは後3人……」

陽炎「ま、気長に待つわよ~。今でも十分に面白いから」

提督「でしょうね。皆さん個性的ですし」

陽炎「いやホント、飽きないわよ」

提督「しかし、妹が15人もいるとまとめ上げるのが大変なのでは?」

陽炎「いやー、そうでもないわね。陽炎型も何人かにグループ分けされてるし」

提督「グループ分け?」

陽炎「そうよ。私と不知火、黒潮のグループ。初風と雪風と時津風と天津風のグループ。浦風、磯風、浜風、谷風のグループ。嵐、萩風、舞風、野分のグループ。

   秋雲は~、夕雲型に入りびたりね」

提督「なるほど…しかし、そうグループ分けされてると同じ姉妹艦でもつながりが希薄になるのでは?」

101: 2016/04/08(金) 22:34:03.91 ID:cfL69e8n0
陽炎「ううん、そんなんでもないわ。雪風は基本的に他のグループとも接点があるし、黒潮と浦風主体で陽炎型お好み焼き対決をしたりするし、皆が浜風と

   浦風に―おっと、これ以上は女の子の秘密ね」

提督「?」

陽炎「ま、みんな仲良くやってるから安心してね」

提督「そうですね」

陽炎「ま、いざとなったら私が皆を引っ張っていくから安心して―」

<こらぁぁぁぁぁぁぁぁl!

提督&陽炎「?」

嵐「おい聞いてくれよ陽炎!」

陽炎「な、何?」

嵐「谷風の野郎、俺の取っといたプリン勝手に食べやがったんだよ!」

谷風「いや、あたいはもちろん謝ったんだけどさぁ…」

嵐「謝っただけじゃ警察はいらねぇんだよぉ!」

陽炎「………」

雪風「初風ちゃんがつれない~…」

野分「た、助け……舞風…踊り…すぎ…」


陽炎「………司令」

提督「…はい」

陽炎「………ヘルプを…」

提督「陽炎型は貴女がまとめるんでしょう。貴女が何とかしなさい」

陽炎「この外道!」


【終わり】

102: 2016/04/08(金) 22:39:23.57 ID:cfL69e8n0
【キャラクター紹介】

≪川内≫

川内型軽巡洋艦一番艦。艦娘No.46(改二はNo.158)。ツーサイドアップの黒髪と、ニンジャのような服装が特徴の、明るい女の子。夜戦…というか夜が大好きで、

出撃する時はいつも夜戦がしたいとねだる。寮でも夜になったらテンションアゲアゲで騒ぎ、他の軽巡洋艦娘達から注意される。神通から指摘されるまで提督が

好きだという事に気付かず、1度自覚した恋愛感情と決別するために提督にプレゼントを渡して提督の事を諦める事にした。黙っていれば美人。

好きな言葉は『夜道に日は暮れぬ』。

103: 2016/04/08(金) 22:42:52.83 ID:cfL69e8n0
今日はここまでにします。

第三部で川内、陽炎をリクエストしてくれた方、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません

明日はリクエストにありました伊号潜水艦と、飛鷹の話を書いていきます。


また、リクエストを消化した後で、以下の話から1つを書こうと思います。読みたい話がございましたらその番号をお書きください。

①:イギリス鎮守府

②:あきつ丸の過去

③:総司令部のケッコンカッコカリによる激震


感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。

【艦これ】総司令部日誌【その2】

引用: 【艦これ】総司令部日誌