892: 2016/07/03(日) 21:05:07.94 ID:ox1yJXFK0
こんばんは、>>1です。




それでは、投下していきます。
艦隊これくしょん -艦これ- 海色のアルトサックス(4) (角川コミックス・エース)
893: 2016/07/03(日) 21:16:45.74 ID:ox1yJXFK0
【初夜】

 ―19時過ぎ、食堂―

葛城「えーっ!?雲龍姉、ケッコンカッコカリして2カ月経つのに一回も提督と夜戦したことないの!?」

天城「」ブフーッ

雲龍「ちょっと葛城…声が大きいわよ」

ざわ……ざわざわ………

葛城「あ…ごめん……」

雲龍「でも、そういう事をするのって、本当に夫婦になれた時にするものじゃないの?」

葛城「いやいや、どこの鎮守府もケッコンカッコカリしたらそういう事してるみたいだよ?」

雲龍「あら……でも、私は提督とそういう事はあまり…」

葛城「雲龍姉はそうだとしても、提督はどうだかわからないよ?雲龍姉って普段から悩殺的な服着てるし」

雲龍「悩殺的って……」

葛城「それに、世の男は皆獣なの。いつ襲ってくるかわからないんだから」

天城「その認識は偏見よ……」

雲龍「でも提督、連日仕事ばかりで、夜戦なんてしたら体力が持たないんじゃないかと思って……」

葛城「その心配はもっともなんだけど……それにあの人、堅物だから奥手に出過ぎてる気もするし…」

天城「何とかして手を出させないと……」

雲龍「そんなに無理させなくても……」

葛城「ううん!これは由々しき問題よ!ケッコンカッコカリしたのにこんなんじゃ、疎遠もいいところよ!」

894: 2016/07/03(日) 21:28:30.61 ID:ox1yJXFK0
 ―同時刻、執務室―

扶桑「あら、提督?」

提督「はい?」

扶桑「この任務一覧表にある‶二人でする初めての任務!‶と言う任務、まだ完遂できていませんけど…」

提督「ああ、その任務ですか。この前何度かトライしてみたんですが、まったく敵中枢艦隊に行けないので、放置していたんですよねぇ」

扶桑「最後にこの任務をやろうとしたのって、いつですか?」

提督「確か…2カ月ぐらい前でしたねぇ…」

扶桑「また挑戦してみては?最近、提督と雲龍さんが少々疎遠に見えますし……」

提督「……まあ、今は特に急ぎの任務があるわけでもありませんし…。明日やってみますか」


 ―翌日15時過ぎ、執務室―

雲龍「これより、第一艦隊旗艦・雲龍、以下金剛、比叡、青葉、古鷹、夕張は、特別任務完遂の為にリランカ島へ出撃いたします」

提督「はい、お気をつけて出撃してください」

全員『はい!』


 ―数時間後、リランカ島沖―

金剛「それにしても、どうして今さらリランカ島に行くんでしょうカー?」

比叡「さあ……なんでも、ケッコンカッコカリした際に発生する特殊な任務の為…だそうですが」

青葉「気になりますねぇ……青葉、真相を知りたいです!」

古鷹「あはは…そろそろ会敵区域だし気を引き締めないと」

雲龍「……………」

夕張「雲龍さん?どうかしたんですか?」

雲龍「あ、なんでもないわ」

895: 2016/07/03(日) 21:40:07.12 ID:ox1yJXFK0
雲龍「ただ、このケッコンカッコカリした艦を旗艦にしてリランカ島に出撃して敵を撃滅する任務を完遂すると、何か特別なアイテムがもらえるとか、そういう

   話を聞いた事があるの」

夕張「へぇ~!特別なアイテムですかぁ~…気になるなぁ……雲龍さん、頑張りましょうね!」

雲龍「ええ、そうね」


 ―18時過ぎ、リランカ島沖・Iマス(東方主力艦隊)―

金剛「全砲門、Fire!!」ズドォォォォン

バゴォォォォ

戦艦タ級Flagship「グオアアアアア……」撃沈

比叡「よーし!全艦沈黙、S勝利達成ですよー!」中破

雲龍「ふぅ……少し苦戦したわね…」

青葉「それにしても、雲龍さん敵の攻撃をヒュンヒュン避けてましたねぇ!これがケッコンカッコカリした力ですかねぇ~?」

雲龍「そうかもしれないわね…」

夕張「あー…もう……疲れた……」大破

雲龍「さあ、鎮守府に戻りましょう。青葉は夕張に手を貸してあげて。比叡は…」

比叡「ぜんっぜん、大丈夫です!」

金剛「大丈夫デスカー?」

古鷹「私が支えますから」損傷軽微


 ―20時前、執務室―

(比叡、夕張、古鷹は入渠中)

提督「お疲れ様でした。損傷を負った方は……」

雲龍「大丈夫です。皆入渠ドックに行かせてるわ」

提督「分かりました。それと大淀さん、任務の方は…」

大淀「あ、はい。特別任務‶二人でする初めての任務!‶は無事完遂できました。その報酬として燃料、弾薬、鋼材、ボーキサイトを各300支給いたします」

提督「はい」

青葉「特別任務の割に、報酬がしょぼい気がしますねぇ……」

金剛「そうデスネー……」

大淀「それと、特別任務の報酬として……」ゴソゴソゴソ

提督「?」

896: 2016/07/03(日) 21:44:55.83 ID:ox1yJXFK0



大淀「煎餅布団を進呈いたします」ドサッ



提督「」ブハッ

雲龍「///」

青葉「お、おぉぉ~…///」

金剛「Oh……what the fuck……(なんてこった)///」

大淀「以上になります。では、私はこれで」

青葉「あ、あははは……では、青葉もこれで~……」

金剛「私も失礼するネー……」

青葉「あー!今日のご飯は鳳翔さんのお店で食べようかなー!」

金剛「そ、それはグッドアイディアですネー!今日は私が奢ってあげるヨー!」

パタン

提督&雲龍「…………………」

提督「……………ええと、雲龍さん」

雲龍「……………はい」

提督「とにかく、夕飯と入浴を済ませてきてください。話はそれからにしましょう」

雲龍「…………はい」

897: 2016/07/03(日) 21:51:21.30 ID:ox1yJXFK0
 ―21時前、執務室―

雲龍「失礼します……」ガチャ

提督「………」

雲龍「………布団一つに枕が二つ……つまり、そういう事ですよね」

提督「………ええ」

雲龍「…………」

提督「…………正直、私は………」

雲龍「………」

提督「雲龍さんと……その、そういうことをしたいと思っていました」

雲龍「!!」

提督「………雲龍さんって、普段からそういう格好をしていて、少々天然で無意識にアピールをしている事もありました」

雲龍「…………///」

提督「私だって健全な男ですから、興奮する事も欲情する事もありました。ただ、表情を表に出さなかっただけで」

雲龍「あの…………提督…………」

提督「…………すみません、少々はしたないことを言ってしまいました」

雲龍「…………私も、その…………」

提督「…………」

雲龍「提督と………そういう事がしたいです///」

提督「…………そう言われてしまっては、我慢できません。雲龍さん」

雲龍「……………はい///」

提督「して、いいですか」

雲龍「………どうぞ///」

899: 2016/07/03(日) 22:01:07.39 ID:ox1yJXFK0
 ―翌朝7時過ぎ、講堂―

司令長官「えー、黎明君だけど、連日の仕事の疲れで今日1日はお休みをするからね」

皆『はーい』

司令長官「あと、雲龍君も今日は休みだよ」

ざわ………ざわ………


 ―8時過ぎ、食堂―

葛城「ねえねえ司令長官!今日提督と雲龍姉がお休みって言ってたけど…」

司令長官「ああ、うん。つまり、そういう事だね」

葛城「きゃーっ!雲龍姉やっと女になったんだね!」

天城「ふふっ。でも、どうして司令長官はそれを知ってたんですか?」

司令長官「ああ、それはね……」


 ―昨日20時半過ぎ、司令長官執務室―

青葉「司令長官、失礼しまーす!」

司令長官「青葉君、こんな時間にどうしたんだね?」

青葉「先ほど、特別任務‶二人でする初めての任務!‶を遂行した第一艦隊がリランカ島から帰投いたしまして、特別報酬の煎餅布団を貰ったんですよ」

司令長官「ほうほう」

青葉「それでですね、明日はしれーかんと雲龍先輩をお休みにさせてほしいんですよ」

司令長官「どうして―って、ああそういう事ね」

青葉「そういう事です!」


司令長官「って聞いたからさ」

葛城「…………司令長官、覚悟しておいた方がいいよ」

司令長官「え?何を?」

 後日、司令長官と青葉は提督から折檻を受けたという。


【終わり】

910: 2016/07/09(土) 14:36:59.02 ID:Uy6FliTu0
【朝チュン】

 ―>>899の同日9時過ぎ、提督の私室―

提督「………………(裸)」ムクッ←

雲龍「…………すぅ………すぅ………(裸)」

提督(……………やってしまった……)

雲龍「んぅ……あら、提督………おはよう」

提督「…………おはようございます」

雲龍「……………私達、昨夜……つながったのですよね……」

提督「…ええ」

雲龍「少しまだ……痛いです……」

提督「………なんだかその…ごめんなさい」

雲龍「?なぜ謝るのですか?」

提督「………貴女に痛い思いをさせてしまいましたし…」

雲龍「それは…初めてですから、しょうがないのでは…」

提督「それに、私なんかとシてしまったし……」

雲龍「提督」

提督「……はい?」

雲龍「‶私なんか‶などと軽々しく言ってはいけません。私は、貴方のことが好きで、心から貴方と1つになりたいと思っていたのですから、後悔する事など

   まったくありません」

提督「………………」

雲龍「それに、私の好きになった提督は、とても頼りになる方ですよ。自分のことを卑下しないような方です」

提督「…………そう、ですね。気弱になってしまってすみません」

雲龍「ふふっ」ニコッ


 ―部屋の外―

葛城&天城(ニヤニヤが止まらない)


【終わり】

911: 2016/07/09(土) 14:47:45.16 ID:Uy6FliTu0
【撮られるより撮るのが好き】

 ―10時過ぎ、重巡洋艦寮・休憩室―

青葉「うーむ…雨のせいでなかなか外に出れないですねぇ……」

青葉「‶日刊青葉‶のネタが集まりません……何かいいネタは無いかなぁ……おろっ?」


衣笠「………梅雨の季節は…なんだか元気が出ないなぁ……」ハァ


青葉「そのアンニュイな表情いただきっ!」パシャッ

衣笠「あっ!青葉、今の顔撮ったの!?」

青葉「はい!ごちになりました!」

衣笠「ちょっ、消しなさいよぉ!」

青葉「嫌だよっ!日刊青葉の梅雨コラム‶みんなの梅雨の表情集‶に載せるんで!」

衣笠「だったら自分の顔でも載せればいいじゃない!私が撮ったげるから!」スッ、パシャッ

青葉「ちょ、青葉は撮らなくていいんだよぉ!?///」

衣笠「ほほっ、青葉の照れ顔珍しい!これはレア!」パシャパシャパシャッ

青葉「うわぁん!そんなに撮らないでよぉ!そんなに撮ってどうするのさぁ~!」

衣笠「そりゃもちろん、この写真を古鷹や加古にあげてこのネタで青葉をいじりつつ、提督に渡してほくそえんでもらうためだよ!」

青葉「この腹黒妹めぇ!古鷹や加古に見られたら青葉恥ずかしくて氏んじゃうよぉ!!あとしれーかんに渡したらもう目も当てられない事に―」


提督「……騒がしいですねぇ。何かあったんですか?」ガチャッ


衣笠&青葉「あ」

提督「…………驚きました」

青葉「な、何がでしょうか…?///」

提督「青葉さんもそう言う表情するんですねぇ。初めて見ましたよ」

青葉「」

提督「あ、重巡寮を視察させてもらいますがいいですか?」

衣笠「あ、どうぞー」

青葉「………うわああああああああああ……///」


【終わり】

912: 2016/07/09(土) 14:57:16.78 ID:Uy6FliTu0
【しりとり】

 ―15時過ぎ、執務室―

鬼怒「梅雨の季節は…雨の日が多くて…やる気が出ないなぁ……」

提督「仕事があるじゃないですか。さっさと終わらせてください」

鬼怒「いやさぁ…梅雨の季節って雨のせいで、外でパーッと遊ぶとか訓練するとかできないじゃん?だから暇で暇で…仕事とは別だよ?」

提督「確かに梅雨の季節になると、皆さん外に出ずに寮に引きこもる人が多いですね」

鬼怒「ただ仕事をしているだけなのもつまらないしさぁ……」

提督「………………」

鬼怒「そうだ!しりとりでもしよ!」

提督「しりとり、ですか?」

鬼怒「しりとりなら、仕事しながらでもできるでしょ?」

提督「……まあ、そうですね」

鬼怒「じゃあ始めよ!まずは鬼怒から、‶提督‶!」

提督「……‶クジャク‶」カリカリカリカリ

鬼怒「‶靴‶!」

提督「‶つくね‶」

鬼怒「‶猫‶!」


 ―19時過ぎ、食堂―

提督「‶大地‶」

鬼怒「‶ちくわ‶」

間宮「提督は何になさいますかー?」

提督「‶私はAセットにします‶」

間宮「はーい、分かりました。鬼怒ちゃんは?」

鬼怒「‶スイカは無いのかな‶?」

提督「‶無いに決まってるでしょう‶」

鬼怒「‶うー…じゃあBセットで‶」

間宮「?はーい」

間宮(何かしら……何だか違和感が…)

913: 2016/07/09(土) 15:05:17.66 ID:Uy6FliTu0
 ―22時過ぎ、執務室―

提督「‶皇帝‶」

鬼怒「‶イカ‶」

提督「‶鰍‶」

鬼怒「‶解散総選挙‶」

提督「‶今日はもう上がっていただいて構いませんよ‶」

鬼怒「‶よーっし!風呂入って寝よう!おやすみ!‶」

提督「‶みなさんもう寝ていますので、起こさないようにしてください‶」

鬼怒「‶イェッサー!‶」


 ―翌日6時半過ぎ、執務室―

提督「‶さあ、今日も頑張りましょう‶」

鬼怒「‶うーん…今日も雨か……なーんか落ち込むなぁ…‶」

提督「‶あまり晴れてばかりだと、この季節は暑くて辛いですよ‶」


 ―8時過ぎ、食堂―

提督「‶今日はレーズンパンですか。鬼怒さんはレーズンパンはどうでしょう?‶」

鬼怒「‶うーん、パンに入っているレーズンは好きだけど、レーズンだけを食べるのは嫌だなぁ。だって酸っぱいんだもん‶」

提督「……………」

鬼怒「………あ、‶ん‶が付いちゃった!」

提督「はい、負けです」

間宮「今までしりとりしてたの!?」


【終わり】

914: 2016/07/09(土) 15:17:46.90 ID:Uy6FliTu0
【てるてる坊主】

 ―14時過ぎ、執務室―

ポーラ「おとといも昨日も今日も雨が続きますねぇ~」

提督「この時期はだいたいそうです」

ポーラ「これが、ザラ姉さまが言っていた、噂に聞く‶ツーユー‶なんですねぇ……」

提督(発音が違いますけど、まあほっときましょう)

ポーラ「しかし、こうも雨が続きますとお酒が美味しくないですぅ……なんか雨が止む方法とかないですかねぇ…」

提督「理由が不純ですが、雨が止むようなおまじないはあります」

ポーラ「Fascino(ファッシノー:おまじない)?」

提督「てるてる坊主、という物です」

ポーラ「テルテルボーゥ、ですかぁ…変な名前ですねぇ…」

提督「そのてるてる坊主を吊るすと、雨が止むという言い伝えがあったりなかったり」

ポーラ「ほほーう…そのテルテルボーゥを吊るせば、雨が止んでお酒も美味しくなるという事ですねぇ!よぉ~し、ポーラそのテルテルボーゥを作ってみます~!」

提督「では、てるてる坊主のスペシャリストを呼びますか」

ポーラ「おー、スペシャリストまでいるのですかぁ~」


 ―数分後―

龍田「提督~、お呼びでしょうか?」

提督「ポーラさんがてるてる坊主を作るらしいので、作り方を教えてほしいんですか」

龍田「あら~、私なんかでいいんでしょうかぁ~?」

ギュッ←敵潜水艦のてるてる坊主

ポーラ「…………」

龍田「あらぁ、ポーラさん?どうかしましたか?」

ポーラ(……提督ぅ~…この人のテルテルボーゥ…なんだか怨念を感じますぅ~…)

提督(あれが特殊なだけです。他のてるてる坊主は一級品ですよ)


【終わり】

915: 2016/07/09(土) 15:34:49.50 ID:Uy6FliTu0
【痛い子】

 ―15時過ぎ、執務室―

皐月「皐月の、季節。つまり、ボクの季節だね!」

提督「………いや、今は7月ですけど」

皐月「いいのっ!旧暦だと今が皐月(5月)なんだからっ!」

提督「いや、それは分っていますけど……あえて言った方がいいかと」

皐月「ボケ頃しはやめてよぉ~…」

提督「ボケだという自覚はあったんですか………ただ、1つ言っておきますが…」

皐月「なぁに?」

提督「そのネタ、皆さんの前ではしない方がいいですよ。特に駆逐艦の皆さんの前では」

皐月「?」


 ―数日後17時過ぎ、駆逐艦寮・入口―

望月「んあー…雨のせいで出撃がまじやる気でねー…」

如月「そうねぇ……暑いとお肌が焼けちゃうけど、雨だと髪が傷んじゃうのよねぇ…」

睦月「早く梅雨が明けてほしいにゃしぃ…」

皐月「大丈夫だって!今はボクの季節、ボクがいれば梅雨なんてヘッチャラだよ!」

望月&如月&睦月「……………」

皐月「え、あれ?どうしたの?」

望月「いや、今7月だから…」

睦月「昔の呼び方は‶葉月‶にゃし…だから皐月ちゃんの‶皐月‶は5月で……」

如月「あら~♪皐月ちゃんってば5月と7月を間違えちゃうなんて、おっちょこちょいねぇ~♪」

皐月「ち、違うって!旧暦だと今は5月だから…」

望月「あー、はいはい。最近梅雨で出撃する事もあんまりないからなー。ストレスたまってたんだろ?」

睦月「そ、そうだ!こんな時は睦月型皆でゲームでもしましょー!」


皐月「完全にボクがおバカだって思われてた…」

提督「だから言ったでしょう?旧暦の5月が今の6~7月に当たるというのは、あまり皆さん知らない事ですから。特に、駆逐艦の皆さんは」

皐月「……………はい」


【終わり】

920: 2016/07/09(土) 21:45:06.54 ID:Uy6FliTu0
【七夕】

 ―七夕3日前19時過ぎ、食堂―

TV『週末までは天気が崩れる事は無いでしょう。今年の七夕は、満天の星とはいきませんが、晴れる見込みです』

電「七夕……ですか」

提督「そう言えば、そんな時期ですねぇ」

響「七夕か……去年も一昨年も雨だった記憶があるな」

雷「今年は晴れるんだし、七夕を満喫しましょ!」

提督「それは、あれですか?短冊に願い事を書いたりするとか、そうめんを食べるとかですか」

電「確か、一般的にはそう言った感じなのです」

提督「では、今年はやってみましょうか」

暁「んもう、そんな子供みたいな事…レディらしくないわね」

提督「いえいえ、こういった季節の行事を楽しむのは、レディとか子供とか関係ありませんよ。むしろ最近はこういった行事が希薄になっていますし」

暁「むぅ~……」

響「それで司令官、手伝えることがあったら私達も手伝うよ」

提督「いいんですか?」

雷「当ったり前じゃない!滅茶苦茶頼ってくれていいんだから!!」ビッカーーーーーーー

電(はわわ……雷ちゃんがこれまで以上にキラキラしているのです…)

提督「そうですねぇ……まあ、手を貸してほしい時には声を掛けます」

暁「………ふん」

921: 2016/07/09(土) 21:59:23.23 ID:Uy6FliTu0
 ―翌日7時過ぎ、講堂―

提督「明日には、七夕で笹を飾り短冊を掛けますので、希望する方は空いている時間に、短冊に自分の願い事を書いてください」

皆『はーい』


長門「そうか…もうそんな季節か…」

陸奥「七夕なんて久々だし、私も短冊作ろうかしら?」

ポーラ「タザンクーですか……初めて聞きます~…」

ザラ「なんか、願い事をタザンクーに書くと、願いが叶うらしいよ?」


暁「もう…皆そんな歳じゃないのに…」

響「私はやろうかな」

雷「私も私も!」

電「電も書くのです」

暁「えっ………はぁ………皆お子様ねぇ………」


鈴谷「熊野はどうするー?」

熊野「そうですわね………季節の行事を経験する事もレディの嗜み……私も相伴させていただきましょうか」


暁「」ピクッ

922: 2016/07/09(土) 22:12:02.76 ID:Uy6FliTu0
 ―七夕17時過ぎ、敷地内―

提督「しかし、改めて短冊のぶら下がっている笹と言うのは、見てみるとシュールですねぇ…」

暁「野生の笹にぶら下げるのもどうかと思うけど………」

提督「それにしても…結構な方が書いてますね…」

暁「ホントねぇ…こんなにあると、おバカな願い事もありそうだけど…」

提督「……『もっと強くなれますように 朝潮』」

暁「朝潮らしいわね」クスッ

提督「『駆逐艦の皆さんがもっと強くなりますように 神通』」

暁「訓練を厳しくするのだけはやめて。超止めて」

提督「『美味しいお酒が飲めますように ポーラ』」

暁「あの人、そろそろアル中になるんじゃ…」

提督「『幸せになれますように 扶桑』『不幸じゃなくなりますように 山城』」

暁「切実!」

提督「………おや、暁さんは書いていないのですか?」

暁「こ、こんな子供だましなんて、レディのする事じゃないわね!」

提督「そうですか……あ、熊野さんの短冊が」

暁「」ピクッ

提督「……『世界平和 熊野』」

暁「………パないわね……」

提督「………パないです」

923: 2016/07/09(土) 22:18:54.01 ID:Uy6FliTu0
 ―21時過ぎ―

ガサガサ

暁「………よし、誰にも見られていないわね……」

暁「………べっ、別に皆がやってて羨ましいってわけじゃないんだからね!レディの見本の熊野さんもやってるから、真似してみるだけなんだからねっ!」

暁「………はぁ。馬鹿なことしてないで、早く短冊を掛けちゃお」

暁「………『レディになれますように』……変じゃないわよね、うん」

暁「……………んっ………届かない……」グイグイ

暁「………………んんんんん~………っ!」

響「ここに脚立があるよ」

暁「あ、ありがとね」ガタッ

雷「ライトで照らしてあげるわね」ピカッ

暁「あ、手元が見やすくなった。ありがと」ガサガサ

電「結ぶのは蝶結びがいいのですよ」

暁「ん…よし、できた!」

響「レディになれるって、叶うと良いね」

暁「そうね。じゃ、お休み」

響&雷&電「お休み(なのです)」

暁「………………」スタスタスタ



暁「どぅえええええええええええええええええええええええええええええええええ!!?」グルッ



響「遅いよ」

雷「遅いわね!」

電「おせーよ、なのです」

暁「あああああああ……///」


【終わり】

929: 2016/07/10(日) 16:03:57.78 ID:2L0onnbm0
【改二情報】

 ―15時過ぎ、駆逐艦寮・朝潮&大潮の部屋―

バァン

大潮「朝潮、朝潮~!大ニュースですよぉ~!」

朝潮「どうしたの大潮?あと、ドアは静かに開け閉めしなさい」

大潮「あ、はい」

パタン

大潮「それでですね!ドーンっと、ビッグニュースがあります!」

朝潮「あら、何かしら?」

大潮「なんとですね!朝潮に第二段階改装が実装されたようです!」

朝潮「…え、それって………改二?」

大潮「はい!さらに、霞と同じくコンバート改装もできるそうです!コンバート改装状態では、大発も装備できるとか!」

朝潮「それってホント!?嬉しいわ!」

大潮「大潮もうれしいです!あ、でも……」

朝潮「?」

大潮「朝潮の改二練度…結構高いです……」

朝潮「いくつなの?」

大潮「…改二練度が70で、コンバート改装練度が85です…」

朝潮「……あら、じゃあまだ遠いわね…」←練度42

大潮「うん……」

朝潮「でも、鍛錬を積めばすぐにそれぐらいの練度にはなれるわね」

大潮「え?」

朝潮「よし!今から神通さんに頼んで訓練をしてもらいましょう!」

大潮「さーてと大潮は用事があるのでこれにて失礼―」

朝潮「大潮も一緒に訓練しましょう。大潮も改二にはまだ遠い練度なんですから」

大潮「いいいやああああああああああ……」←練度40

930: 2016/07/10(日) 16:10:46.28 ID:2L0onnbm0
【落ち着いた重巡洋艦】

 ―12時過ぎ、食堂―

妙高「いただきます」パクッ

高雄「あら、妙高さん…お隣、いいかしら?」

妙高「え、ああ高雄。いいわよ、座っても」

高雄「じゃあ、失礼します」ガタッ

高雄「そう言えば聞きましたよ。羽黒さんがこの前ついに改二になったとか」

妙高「ええ。これで妙高型全員、改二になれました」

高雄「いいですね、改二…。やっぱり憧れます…」

妙高「高雄はもう十分強いじゃない」

青葉「分かります、分かりますよ高雄さん」

妙高&高雄「うひゃっ!?」

青葉「ども、青葉です!話してるのが聞こえました!」

古鷹「あ、青葉…急に話しかけちゃだめだよ…」

妙高「いえ、良いわよ別に」

青葉「ところで、お向かいよろしいでしょうか?」

高雄「ええ、構わないわ」

青葉「じゃあ、失礼します!」ガタッ

古鷹「失礼します」ガタッ

妙高「そう言えば、青葉ちゃんと古鷹ちゃんは、よく一緒にいるわね…」

青葉「そうですねぇ」モグモグ

古鷹「でも、加古といる方が長いかも」

931: 2016/07/10(日) 16:19:23.50 ID:2L0onnbm0
青葉「それはそれとして、高雄さん」

高雄「な、何かしら?」

青葉「改二に憧れてるのは、何も高雄さんだけじゃあないんですよ」

妙高「……ああ、そう言えば青葉ちゃんもまだね」

青葉「そうなんですよぉ~…青葉かなりの古株のはずなのに、まだ改二が来ないんですよ~…」

古鷹「あはは…それに後から来た衣笠に改二が来ちゃったからね…」

利根「青葉よ、そう僻む事は無い」

青葉「利根さん……」

利根「静かに待って居れば、いずれは改二が来る。その日が来るまで、ひたすら願い、待てばよい。そうすれば、妖精さんが答えてくれる」

青葉「……………既に改二になってる利根さんに言われてもなぁ」

利根「んなっ!?」

妙高「あ…確かにね……」

青葉「あーもー……改二ィ……」

ザラ「あの、青葉さん……熱中症なんでしょうか……」

古鷹「あ、ううん…違う違う。大丈夫だよ」

青葉「おお!まだ改二が無いザラさんじゃないですか!青葉、貴女とは仲良くなれそうです!」

ザラ「えっ、えっ?」

妙高「何気にひどい事言うわね…青葉ちゃん……」


最上「……」

最上(何だろう…ボクも元重巡だけど、会話に混ざれそうにない……)


【終わり】

934: 2016/07/10(日) 21:41:18.78 ID:2L0onnbm0
【近くにいても】

 ―16時過ぎ、特別艦寮・イムヤ&ゴーヤの部屋―

ゴーヤ「ねえねえイムヤ」

イムヤ「なあに?」

ゴーヤ「この前、てーとく雲龍さんとケッコンカッコカリしたよね?」

イムヤ「そうね。それがどうしたの?」

ゴーヤ「イムヤは、悔しくないでちか?」

イムヤ「………なんですって?」

ゴーヤ「だから、イムヤは雲龍さんに出し抜かれて悔しくないでちか?」

イムヤ「ちょ……出し抜かれたって、どういう意味よ?」

ゴーヤ「確認なんだけど、イムヤってゴーヤたち潜水艦の中で一番最初に着任したんでち?」

イムヤ「そうよ。鎮守府近海を対潜哨戒している最中に、見つけてもらったの」

ゴーヤ「それって、てーとくが提督になってから半年くらいだったでち?」

イムヤ「そうね、そのぐらいだったはずよ」

ゴーヤ「そして、今日に至るまで実に約4年でち」

イムヤ「思えば、もうそんなに経ってたのね……。びっくりよ」

ゴーヤ「その4年ぐらいの中で、イムヤはてーとくのことを好きにならなかったでち?」

イムヤ「………はぁ、テンプレートな勘違いね」

ゴーヤ「どういうことでち?」

イムヤ「いい?いくら男女が何年も一緒の場所にいたとしても、その2人が恋愛関係に落ちるなんてことは無いんだからね?」

ゴーヤ「えっ、そうでちか?」

イムヤ「まったく……ほんとにそう思ってたの?」

935: 2016/07/10(日) 21:54:57.25 ID:2L0onnbm0
ゴーヤ「だって、恋愛漫画とかだと大体男と女はくっつくでち」

イムヤ「あれはフィクションの中だけだから…」

ゴーヤ「……話を戻すけど、ホンットーに、イムヤはてーとくに惚れなかったでち?」

イムヤ「そうね…私が司令官に初めて会った時の第一印象は、『厳しそうな人』。それで、それから今までの中での司令官の印象は、『仕事に厳しい真面目な人』

    ね。あの仕事の手際の良さに感心はしたけど、別に好きになる、ってほどじゃあ無かったわね…」

ゴーヤ「そうでちか……」

イムヤ「ただね、前にあたしが秘書艦の仕事をした時に分厚いファイルを抱えて司令官の所に持って行ったら、『ありがとうございます』って、少しだけ微笑み

    ながら頭を撫でてきたときは、ちょっとドキッとしたけどね」

ゴーヤ「えー?てーとくが微笑む?想像できないでち」

イムヤ「それぐらい貴重なのよ?提督の笑顔って。それが見れて、ちょっとときめいちゃったかな。そして、あたしはその時の司令官の笑顔が好き」

ゴーヤ「ふーん……」

イムヤ「ただ、笑顔が好きってだけで、司令官が好きってわけじゃないわ。それ以上の感情は無かったわね」

ゴーヤ「つまんないでち」

ゴーヤ(それとその笑顔が好きっていうのと司令官が好きっていうのは、ほぼイコールでち…)


 ―翌日10時過ぎ、執務室―

ゴーヤ(イムヤは、テートクの笑顔が好きって言ってたけど…)


イク「提督~?肩凝ってない?」

提督「そうですねぇ…少し凝ってますか」コキコキ

イク「だったら、イクが揉んであげるの!」グニグニ

提督「………あの、ちょっと痛いんですが」

イク「いひひ♪痛い?カチOコチンな肩に響いて痛いの?」

提督「わざとか」ガツッ

イク「いいいいったたたたたたたたたたた!提督、イクの手が握り潰れちゃうの!」


ゴーヤ(やっぱりあのてーとくが笑う顔というか場面が想像できないでち)


【終わり】

942: 2016/07/12(火) 20:54:36.75 ID:EyWrkPo60
【ジュウコン疑惑】

 ―11時過ぎ、執務室―

コンコン

提督「どうぞ」

ガチャッ

川内「失礼するよ~…提督宛の荷物が届いたよ。憲兵本部から」

提督「ご苦労様です。多分、押収品でしょう」

川内「押収品?」

提督「この前摘発されたブラック鎮守府のですよ。鎮守府の調査を憲兵に任せて、そこにあった押収品は一度憲兵本部で調べられてから、こちらに届くんです」

川内「ふーん…押収品って?」

提督「まあ、色々ありますよ」ガサッ

ガサゴソ

提督「勲章、証書、未開封のプレゼント箱、海軍精神注入棒(ケツバット)などなど……」

川内「ふーん…ところで、そこのブラック鎮守府何したの?」

提督「艦娘達にろくな休息と補給も与えず、ひたすらに出撃を続けさせて最後には解体する……ブラック鎮守府の鑑ですね」

川内「まだあるんだそんなトコ…で、そこの提督って……」

提督「つい昨日、シベリアへ旅立ちました」

川内「ああ……………」


川内「ふわぁ……じゃ、私はちょっと休むね。今日はオフの日だし…」

提督「ありがとうございます」

943: 2016/07/12(火) 21:00:38.33 ID:EyWrkPo60
提督「……あ、ケッコンカッコカリ指輪まである…」

提督「さて、どう処理したものですかねぇ……」

提督「……まあ、仕舞っておきますか」ガラッ


 ―数日後14時過ぎ、第一書庫―

提督「南方海域前面の資料はここで…と」

提督「珊瑚諸島沖の資料は……あ、しまった置いてきてしまいましたか…」

金剛「Oh,それでしたら私が取ってきマース!」

提督「すみません…。多分、私の机の引き出しに入っていると思いますので、取ってきてください」

金剛「了解デース!」


 ―数分後、執務室―

ガチャ

金剛「……あ、どの引き出しに入っているのか聞き忘れマシタ……」

金剛「ま、全部開けてみればいずれ見つかるでショウ」

金剛「じゃあ、まず一段目ハ―」

ガラッ

金剛「?」

金剛「これ……ケッコンカッコカリ指輪の箱…?」

金剛「もしかして…雲龍さんにあげた指輪の箱でショウカ?」パカッ

944: 2016/07/12(火) 21:04:27.55 ID:EyWrkPo60


キラーン←ケッコンカッコカリ指輪


金剛「」

金剛「い、いやいや……多分、雲龍は今指輪を外しているんでショウ……それでここに置いてあって…」

コンコン

金剛「?」

雲龍「提督?提督?あら、いないのかしら……」ガチャ

金剛「Oh,雲龍デスカ!どうかしたのデスか?」

雲龍「提督に用があったのだけれど……いないみたいで…」

金剛「ああ、それでしたらテートクは―」


キラーン←雲龍の左手薬指に嵌っているケッコンカッコカリ指輪


金剛「」

雲龍「金剛?どうかしたの?」

金剛「What?……ナゼにEngageRing(仮)が二つも……ヘ?」

雲龍「こんごーう?」

金剛(ハッ!これはまさか……)

雲龍「こ・ん・ご・う?」


金剛(テートク、ジュウコンする気デスネ!!)


945: 2016/07/12(火) 21:12:33.93 ID:EyWrkPo60
 ―19時過ぎ、≪居酒屋・鳳翔≫

『本日 貸し切り』

隼鷹「マジかー……」

ポーラ「あら~…残念ですぅ~……」

那智「仕方ない、では部屋で飲むか」

ポーラ「賛成で~す」

ザラ「飲まないって選択肢はないのかしら……?」


(川内・神通・村雨、五月雨、江風は遠征中)

金剛「テートクが、2つ目のケッコンカッコカリ指輪をゲットしまシタ」

ざわっ……

千歳「そ、それは確かなの?金剛…?」

金剛「ホントデース。私が新しいケッコンカッコカリ指輪を見つけたところに、ケッコンカッコカリ指輪を嵌めた雲龍が来たのデスから……」

雷「そ、それって……また司令官とケッコンカッコカリできるチャンスが生まれたって捉えてFA?」

大鳳「多分、それでいいと思うわ……」

榛名「でも、問題が1つあります。それは……」


敷波「あたしたち以外の誰かが選ばれる可能性もあるって事でしょ?」


全員「」

敷波「えっ、あれ?違うの?」

榛名「い、いえ……榛名は、私達の中から1人しかそのチャンスを得られないと言おうとしたのですが……」

敷波「ええ……?」

祥鳳「敷波ちゃん……何でそんな事を……」

瑞鳳「ああっ、鳳翔さんが真っ白に燃え尽きてる!」

946: 2016/07/12(火) 21:20:25.46 ID:EyWrkPo60
天津風「でも、敷波のいう事ももっともよ?だって、私達ALG(Admiral Love Groupの略)のメンバーじゃない雲龍さんが選ばれたんだから。次も私達の中から

    選ばれないって可能性の方があるわよ?」

瑞鳳「それ言ったら…この前衣笠さんが提督とキスしたって青葉さん言ってたし……」


金剛「ホワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


祥鳳「ああんもう!」

榛名「だ、誰か!金剛お姉さまに紅茶を持って来て差し上げてください!」

他提督LOVE勢「」

祥鳳「瑞鳳の言った情報で全員ショートしてる!使えない!」


 ―数分後―

金剛「……ソーリー…ちょっと混乱しマシタ…」

瑞鳳「ご、ごめんなさい……」

雷「で、でも…瑞鳳先輩の言った通りなら、衣笠先輩も対抗馬って事で……」

夕雲「それに、他には川内先輩や神通先輩もあり得るわよ?」

千歳「さらに村雨ちゃん、五月雨ちゃん、江風ちゃんも………」

金剛「Shit!もはや全員がライバルじゃあないデスカ!」

瑞鳳(多分どこもそうだと思うけど……)

祥鳳「と言うより、提督が誰を選ぶかと言うのは、提督の自由なのでは?」

金剛「祥鳳、Youは勘違いをしているようデスネ」

祥鳳「へ?」

947: 2016/07/12(火) 21:29:19.37 ID:EyWrkPo60
金剛「私達は、アピールをしてテートクから注目してもらおうとしていマス。そして、テートクの脳裏に私達の印象を焼き付けテ、最終的にはテートクに誰に

   するかを選ばせるんデス!」

祥鳳「せこい……」

敷波「あのさあ、さっきからずっと疑問に思っていたんだけどさあ……」

提督LOVE勢『?』


敷波「その2つ目の指輪ってさ、ホントに司令官の物なの?」


提督LOVE『』

敷波「ほら、事情があって一時預かってるーとか、ブラック鎮守府から回収されたものを保管してるだけー、とかさ」

金剛「……………敷波……Youは……」

敷波「え、何さ」

金剛「何で夢を見ていたいのにすぐ現実に引き戻すのデスか……」

敷波「気づいていたの!?」

金剛「ちがいマース!あの堅物の提督だからジュウコンはしないかもって事にも気づいていましたシ!」

千歳「敷波ちゃんの言ったような可能性もあるかもって考えていたけど!」

榛名「それでも少しは夢を見てもいいじゃないですか!」

雷「それに、あの司令官もジュウコンする気になったって可能性が微粒子レベルで存在しているかもしれないし!」

敷波「わ、分かったよ…ゴメンゴメン」

948: 2016/07/12(火) 21:37:45.03 ID:EyWrkPo60
 ―翌日10時過ぎ、執務室―

提督「私がジュウコンカッコカリしようとしている?」

綾波「ええ。司令官が二つ目のケッコンカッコカリ指輪を手に入れたって事から、そんな噂が鎮守府に流れていますけど……」

提督「これのことですか?」ガラッ

綾波「え、本当に手に入れたんですか?」

提督「いえ、これはブラック鎮守府から回収したものですよ。私の物じゃありません」

綾波「あ、そうでしたか……それで、その指輪をどうするつもりなんですか?」

提督「まあ、私は使う気なんてさらさらありませんので、妖精さんに頼んで破棄してもらうつもりです」

綾波「そうなんですかぁ。よかった~」

提督「?何が良かったんですか?」

綾波「いえ、また争いが起きるかもしれなかったので……」

提督「??」


 ―19時過ぎ、≪居酒屋・鳳翔≫―

『本日 貸し切り』

敷波「…………だってさ」

提督LOVE勢『』


隼鷹『かーっ!今日も貸し切りかよぉ!』

ポーラ『もー腹が立ちます!飲まなきゃやってられません!』


提督LOVE勢『その通りだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』

その日は、提督LOVE勢が隼鷹とポーラを巻き込んでどんちゃん騒ぎになったとさ。


【終わり】

956: 2016/07/16(土) 21:12:39.73 ID:aX2/MHB90
【お守】

 ―17時過ぎ、深海棲艦本拠地・休憩室―

深海提督「あ、駆逐水鬼、ちょっといいか?」

駆逐水鬼「何かしら?」

深海提督「北方海域へ、ほっぽちゃんを迎えに行ってほしいんだけど…」

駆逐水鬼「それでしたら、港湾棲姫さんに頼めば……」

深海提督「それが港湾棲姫、西方海域でちょっとてこずってるみたいでさ…。空いてる奴がなかなか捕まらないんだ。頼む!」

駆逐水鬼「はあ…そういうことでしたら……」

深海提督「そうか、助かる!」


駆逐水鬼「……あ、しまった…。私がいない間、この子の世話はどうしよう…」

??「?」

駆逐水鬼「誰か……手の空いてる人はいないかしら……あ」

駆逐棲姫「~♪」

駆逐水鬼「駆逐棲姫、ちょっといいかしら?」

駆逐棲姫「?どうしたんだ?」

駆逐水鬼「それが、さっき提督から北方海域にほっぽちゃんを迎えに行くように頼まれて…その間、この子の世話をお願いしてもいいかしら?」

駆逐棲姫「……この子って……」


駆逐水鬼「PT小鬼群ちゃんよ」

PT小鬼群「イー!(・`ω・)」

957: 2016/07/16(土) 21:25:02.90 ID:aX2/MHB90
 ―数分後、駆逐棲姫の部屋―

駆逐棲姫「世話と言われても…何をすればいいのか…」

PT小鬼群「キャッキャッ!(`∀´)」ガタガタ

駆逐棲姫「あっ、こら!そこの棚をいじるんじゃない!本が落ちるだろうが!」

PT小鬼群「うー……(´;ω;)」

駆逐棲姫「あ…いや、少し言い方がきつかったな……ごめん」

PT小鬼群「きゃははっ!(σ`∀´)σ」

駆逐棲姫「あっ、嘘泣きか!こいつめ~!」グリグリグリ

PT小鬼群「やー(´Д`)」

駆逐棲姫「はははっ、情けない声をあげるんじゃない」


 ―十数分後―

ガチャッ

駆逐水鬼「ただいま…ごめんなさいね、駆逐棲姫。突然PT小鬼群ちゃんのお守任せちゃって……」


駆逐棲姫「ほらほら~!逃がさないぞぉ~!」タタタタ

PT小鬼群「あははっ!きゃはははっ!(*´∀`*)」

駆逐棲姫「はっはっは、なんだって~?」


駆逐水鬼「」

駆逐棲姫「あはは、こやつめ可愛いな~……………………………………あっ///」

駆逐水鬼「………あ、いえ…貴女にも結構そう言うところあったのね……まあ、女の子だし……うん、黙っておいてあげるから…遊んでていいわよ」

駆逐棲姫「………………殺せぇ…頃してくれぇ………」

PT小鬼群「?(´・ω・)」


【終わり】

958: 2016/07/16(土) 21:35:54.84 ID:aX2/MHB90
【提督代理業】

 ―9時過ぎ、執務室―

提督「では私は視察へ行ってきます。その間はよろしくお願いいたします」

長門「了解した」ビシッ

提督「それでは、失礼します」

パタン

長門「さて、今日も気を引き締めていくか」

陸奥「了解です、提督♪」

長門「茶化すな」


 ―10時過ぎ―

長門「ああ、陸奥。済まないが、書庫へ行ってこの書類を取ってきてくれないか」

陸奥「は~い♪」

パタン

長門「さて、今日中にこの書類の2/3は片づけないとな」

コンコン

長門「?どうぞ」

ビスマルク「失礼するわよ、Admiral……って、長門?」

長門「ビスマルクか。提督なら今日はいないぞ」

ビスマルク「あら、そうなの?」

長門「朝、朝礼で言ってただろう………」

ビスマルク「朝礼………ちょっと眠ってたかも…」

長門「提督が聞いたら激怒するだろうな」

959: 2016/07/16(土) 21:46:30.32 ID:aX2/MHB90
ビスマルク「それで、長門はここで何をしてるの?その書類………まさか、それ全部あなたが片付けるの?」

長門「そのまさかだ。提督から代理業を任せられているからな」

ビスマルク「代理業?」

長門「簡単に言えば、提督が不在の間、提督の仕事をやるという事だ。開発・建造、出撃、遠征、演習の指示、来訪者の接客など……つまり提督の仕事全てだ」

ビスマルク「ふぅ~ん……それって、すごい事なのかしら?」

長門「すごい事だぞ。この鎮守府にいる皆すべての命を、提督に代わって預かるんだ。この提督代理業ができる者は、私のほかには加賀しかいない」

ビスマルク「………私も、やってみようかしら」

長門「何?」

ビスマルク「長門にできる事だもの。私にできないはずが無いわ」

長門「……言ったな?」

ビスマルク「ええ。やってやるわ」

長門「………なら、この書類を片付けて見ろ。私は隣の部屋で仕事をしている」

ビスマルク「了解よ」


 ―1時間後―

ガチャ

陸奥「長門、ごめんなさいねぇ~…言われた書類を探すの、結構手間取っちゃって……」


ビスマルク「………ごめんなさい、私が間違っていました(土下座)」

長門「だから、すごい事だと言っただろう」


陸奥「………何、この状況」


【終わり】

965: 2016/07/17(日) 14:37:20.09 ID:TkmLKpD60
【アピール】

 ―15時過ぎ、深海棲艦本拠地・執務室―

深海提督「………なんかさ」

護衛要塞「うん」

深海提督「最近、深海棲艦の皆がやけに積極的に擦り寄ってる来る気がする」

護衛要塞「自慢か」

深海提督「違うから!今の言葉をどうとって自慢と思うんだ!」

護衛要塞「ぴっちぴちの女の子たちに言い寄られて浮かれてるんだろ。分かるわかる」

深海提督「何一つわかってねえよ!というか、どうしてそんなに辛辣なんだ!」

護衛要塞「空母棲姫とケッコンカッコカリした上に、他の女に手を出すとかゲスの極み」

深海提督「手とか出してないよ……誤解を受ける言い方は止めてくれ……」

護衛要塞「んで、どうしてそんな事急に言い出すんだ?」

深海提督「いや……何で急に皆が擦り寄ってくるのか分からなくて…」

護衛要塞「……マジでわからないの?」

深海提督「微塵も分からん」

護衛要塞(こいつは……腹が立つほど鈍いな……)

深海提督「どうしたなんだろ……皆目見当がつかん」

護衛要塞(教えないと逆に面倒な事になりそうだし……)

護衛要塞「その理由は至ってシンプルだぞ」

深海提督「え、どういう事だ?」

966: 2016/07/17(日) 14:49:31.42 ID:TkmLKpD60



護衛要塞「皆が、お前のことを好きだって事だよ」



深海提督「……ああ、俺は皆から好かれる提督でありたいからな。それは本望で―」

護衛要塞「ライクじゃなくて、ラヴの方だぞ」

深海提督「…………………………えええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!?そうなの!?」

護衛要塞「そうだよこのミジンコ頭!」

深海提督「そうだったのか………いままでのあれやこれやって、てっきり俺をからかっての事だと思ってたが………」

護衛要塞「そういう趣旨でやった奴もいるとは思うが……」

深海提督「そうだったのか………でも、どうして俺みたいなやつのことを…?」

護衛要塞「さあな?それは分らん。皆に聞いてみたらどうだ?」

深海提督「んな事堂々と聞けるか!」

護衛要塞「ま、とにかく俺から言えるのはそれだけだ」

深海提督「………………どうして、教えてくれたんだ?」

護衛要塞「まあ、大きな理由としてはあれだな。皆がお前さんに必氏にアピールしているのに、お前はそれに全然気づいていなくて、アピールを仕掛けた方が

     報われていねぇのを見て、なんか嫌だなと思っただけだ」

深海提督「………お前って、意外と仲間思いなんだな」

護衛要塞「よく言われる。それじゃあな。少しは皆の気持ちにこたえてやれよ」

深海提督「……分かった」


 ―19時過ぎ、食堂―

泊地水鬼「はい、提督。あーん♪」

深海提督「あ、あーん……」

戦艦レ級「おし提督!ステーキ投げるから口でキャッチしろ!」

深海提督「バカ止めあつぁ!?」


空母棲姫「………ホホエマシイワネー」

護衛要塞&集積地棲姫「リア充に氏を………リア充に氏を………」

空母棲姫「あんたらもお似合いね~」


【終わり】

967: 2016/07/17(日) 14:59:57.13 ID:TkmLKpD60
【夏は】

 ―14時過ぎ、空母寮・翔鶴&瑞鶴の部屋―

ミーンミンミンミン

瑞鶴「あっついなぁ~……」

翔鶴「そうね…蝉も鳴き始めたし、もう夏真っ盛りって感じね……」

瑞鶴「あーつーいー……」グデー

翔鶴「もう、瑞鶴ったら……せめて上着ぐらい着なさいよ。ブラ、見えてるわよ?」

瑞鶴「いいじゃん別に~……ここには翔鶴姉しかいないんだも~ん……それに、上着何て着てちゃ、暑さで倒れちゃうよ~……」

翔鶴「もう、こんなんじゃ一航戦の先輩に何か言われても仕方ないわよ…?」

瑞鶴「それにしても、これだけ暑いと海にでも行ってパーッと泳ぎたいなぁ~……」

翔鶴「そうね……今年はこれまでにない暑さだっていうし、それもいいわね……」

瑞鶴「その‶これまでにない暑さ‶ってフレーズ、もう毎年聞いてる気がするんだけど~……花粉症と同じで」

翔鶴「あはは……」

コンコン

翔鶴「あ、はーい」

ガチャッ


提督「すみません、ちょっと聞きたいことが―」


瑞鶴「あっ」←半裸状態

提督「―あったんですけど出直します。ごめんなさい」バタン

翔鶴「……ほらぁ」

瑞鶴「………///」ズーン

968: 2016/07/17(日) 15:10:47.32 ID:TkmLKpD60
 ―19時過ぎ、食堂―

瑞鶴「もう、ひどいじゃない……」

提督「だからこうして夕飯を奢っているじゃないですか」

瑞鶴「それだけ~?」

提督「他に何をしろと……」

瑞鶴「寮の全部の部屋にクーラーを設置するとか」

提督「設置費と電気代でどれだけお金がかかると思っているんですか。扇風機があるでしょう。それで我慢してください」

瑞鶴「でも扇風機だけじゃこの夏乗り切れないよ~……」

提督「……確かに、この夏は殺人的な暑さですよねぇ……」

瑞鶴「何とかならないの~?」

提督「……水着で過ごしている方が普通にいらっしゃいますし、水着になっては?」

瑞鶴「なんかさ、風呂場とプール以外で肌を露出させるのに抵抗を覚えるんだけど……」

提督「………でしたら、また食堂を開放しましょうか。ここはクーラーが付いているので」

瑞鶴「おお、それはいいね!」

提督「後は、間宮さんに頼んで、冷たいものをメニューに増やすとか……」

瑞鶴「デザートにシャーベットとか!」

提督「スイーツ系は間宮さんのお店に行けば食べられるでしょう」

瑞鶴「そっかー……」

瑞鶴「でもさ、空母寮ってどこか他の寮より暑い気がするんだよね~…。なんでだろ」

提督「………それは恐らく……」チラッ


加賀「……………」モグモグ


提督「………彼女が原因かと」

瑞鶴「それは失礼だと思うけど……」


【終わり】

971: 2016/07/17(日) 21:33:16.96 ID:TkmLKpD60
【提督ラブ?】

 ―14時過ぎ、会議室―

金剛「一体どうすればテートクを振り向かせられるのでショウカ……」

雷「やっぱり男を落とすにはまず胃袋からってね!差し当たって雷特製のカレーを…」

鳳翔「あら、胃袋でしたら私が有利ですね」

瑞鳳「鳳翔さん相手だと勝てそうにないので遠慮させていただきます」

千歳「そこは提督を酔わせて寝込みに襲って既成事実を……」

祥鳳「提督、お酒には滅茶苦茶強いって話よ…?」

如月「男を誘うには当然………」ウフーン

夕雲「色気よね!」アハーン

イク「その貧相な身体でなの?」

大鳳「ぎぎぎぎぎ……」


敷波「皆必至だねー」

榛名「そうですね…。提督、ジュウコンはしないって言っていたのに…」

敷波「それでも皆、限りなく0に近い可能性に賭けたいって事でしょ?」

榛名「………」

敷波「……でも、榛名先輩はあまり焦っていないね」

榛名「それを言ったら敷波ちゃんだって。あまり、ああいった感じで露骨にアピールしようとは考えていないでしょ?」

敷波「あたしは…まあ………司令官と一緒の艦隊に居られて、それで気楽に話せたらそれでいいっていうか…」

榛名「なるほどね………」

敷波「………って、あたしの話じゃなくて、榛名先輩の話でしょ?榛名先輩はこのままでいいの?」

972: 2016/07/17(日) 21:43:43.73 ID:TkmLKpD60
榛名「榛名は………そうですね………」

敷波「?」

榛名「榛名が着任した時、提督はなんだか元気が無さそうでした。多分、前の仕事で負った心の傷が完全に癒えてはいなかったからなんだと思います………」

敷波「あー…そう言えばそんな話聞いたな~。前の職場で、ひどい目に遭ったって」

榛名「だから、その時は『榛名が提督を支えなくちゃ』と思ってました。榛名が提督のそばにいて、榛名が提督を支えて行けば、提督の傷も癒えるんじゃないか、

   と思ってました。その時は、今の金剛お姉様や皆さんのように、どう提督にアピールすればいいかを考えていました」

敷波「……………」

榛名「でも、提督は結局雲龍さんを選んだ…。それで、雲龍さんとケッコンカッコカリした後になって、提督はだんだん表情が生き生きしてきて、性格も少し

   丸くなってきました。榛名が着任したころに比べたら、もう全然違っていました」

敷波(あれで生き生きしてるんだ……)

榛名「それで、提督の心を癒したのは、雲龍さんだと気づいたんです。だから、榛名がやるはずだった『提督の心の傷を癒す』という役目は、もう雲龍さんが

   果たしてくれたんです。それで、榛名の出番はもう無いかな、って」

敷波「……………でも、まだ提督のことを諦めきれてはいない?」

榛名「………そうね…。少しだけだけど、まだ『提督とケッコンカッコカリ』したい、って思ってはいます」

敷波「じゃあ………」

榛名「でも、榛名は、提督の生き生きとした顔を見る事ができれば、それでもう十分ですから」

敷波「………そっか」

榛名「それに………」

敷波「それに?」

榛名「……提督、『露骨にアピールしてくる女性は嫌い』っておっしゃてたので、ここは慎重にした方がいいかと」

敷波(腹黒い!)


【終わり】

981: 2016/07/23(土) 16:34:19.86 ID:Q4a/9pwD0
【スカート】

 ―14時過ぎ、駆逐艦寮・休憩室―

ミーンミンミンミン

初風「……暑いわねぇ……」

天津風「そうね…。ミンミンゼミも鳴き始めて、もう夏真っ盛りって感じよね~……」

初風「セミの鳴き声聞くと、余計に暑く感じるわ……」

時津風「いやさ、初風はそんな格好してるからでしょ?」

初風「え?上着脱いでるけど…」

時津風「違う違う、スカートだよ。スカート。それはいてるから余計暑いんだよ」

初風「はぁ?スカート履いてなかったら、パンもろじゃない」

雪風「でも、雪風たちはスカートを履いていなくてもパンツが見えません!」

初風「あんたは透けてるからアウトよ」

雪風「そうです!この際、初風ちゃんもスカートを脱いで、第十六駆逐隊全員ノースカートスタイルで行きましょう!」

初風「バカ言ってんじゃないわよ!私は絶対脱がないからね!上がワイシャツで下はスカート無しって、色々ダメじゃない!」

天津風「……そうよ、初風。この際あなたも下を脱いで私達と同じ道を歩みましょう…」

初風(ちっ…天津風め、元から恥ずかしいからって私を同じ道に引きずり込んでいくつもりね……)

初風「とにかく、私はスカートを脱ぐつもりはないわよ。もし脱いだら、妙高姉……先輩に何て言われるか分かったもんじゃないわ」

雪風&時津風&天津風「ちぇー」


 ―20時半過ぎ、風呂場―

カポーン

初風「は~……汗かいた日に風呂入ると、気持ちいいわね~……」

雪風「あ、雪風先に上がらせていただきます!」

時津風「あ、じゃああたしも~」

天津風「じゃあまた皆でトランプでもしましょうか。初風、あなたもやるでしょ?」

初風「あー、うん」

天津風「じゃ、上がったら雪風の部屋に集合ね」

初風「了解、っと」

982: 2016/07/23(土) 16:47:38.68 ID:Q4a/9pwD0
 ―十数分後―

初風「ふぅ…さっぱりした……」

初風「じゃあ着替えを……………………あれ?」ガサゴソガサ


初風「スカートが………………無い!!」


初風「さては………」

雪風&時津風&天津風(HAHAHAHA)

初風「あんの馬鹿トリオ…………」

初風(部屋にスカートの替えはあるけど…………そこまでどうやって行こう…………)

初風(…………………………………………………………)

初風(………スカート無しで行く以外の選択肢が見つからない……)

初風(仕方ない……恥を忍んで、誰にも見つからないようにいかないと………)


 ―数分後、廊下―

ヒタヒタヒタヒタ

初風「誰にも見つかりませんように、誰にも見つかりませんように……/////」←ワイシャツで下を隠しながら早歩き

初風「誰にも見つかりませんように、誰にも見つかりませんように……/////」


妙高「あら、初風ちゃん?」ヒョコッ


初風「」

妙高「ちょうどよかった…今、姉妹でお茶会をしようと思っていたんだけど、一緒に―」

初風「………………………あ、あぁ………(涙目)」

妙高「…………初風ちゃん、そんな恰好で出歩くなんて……どういう了見かしら………?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


 ―同時刻、駆逐艦寮・雪風&時津風の部屋―


<ユウウウウウウウウウウウウウウウウウウキカゼエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!


雪風「あっ、今誰かが雪風の名前を呼んだような気がします!」

時津風「えー、気のせいじゃない?」

天津風「………気のせいかしら。その声は憎悪に満ちた声な気がするんだけど…」


【終わり】

986: 2016/07/23(土) 21:29:57.11 ID:Q4a/9pwD0
【ふみ】

 ―15時過ぎ、執務室―

文月「ふんふ~ん♪ふふふん、ふ~ん♪」

提督「……………やけに嬉しそうですねぇ。何かあったんですか?」

文月「そう見えるぅ?」

提督「そりゃ、鼻歌歌いながら小さく踊っていたら、普通にそう見えますよ」

文月「ふふ~ん、今日はねぇ、23日でしょぉ?」

提督「そうですね」

文月「23って、語呂合わせで‶ふみ‶って読むでしょぉ?そして今は7月、旧暦は‶文月‶だから~、今日は文月のふみ(23)の日!ってことで、なんだか嬉しいなぁ~」

提督「ああ、そうですか………」

文月「なんかさぁ~、自分と関係がある日になるとウキウキしない?」

提督「誕生日ぐらいしか自分と関係がある日なんてありませんが」

文月「むぅ~、つまんないの~」

提督「……でも、確かにすごいですねぇ…」

文月「え?」

提督「睦月さん、如月さん、弥生さん、卯月さん、皐月さん、長月さん、菊月さんも同じ旧暦から名前を取っていますが、語呂合わせになるのは睦月さん、弥生さん、

   皐月さんだけですし、それでも名前を語呂合わせにすると皆さん31より高くなってしまいますね」


睦月→むつき→62 弥生→やよい→84 皐月→さつき→32


文月「あっ、確かに!」

提督「睦月型の中でも、文月さんは特殊なのかもしれないですねぇ……」

文月「そうなのかなぁ~♪そうなのかなぁ♪そうなると次の改二はあたしかなぁ~♪」

提督「そんなわけないでしょう」

文月「だよねぇ……」


【終わり】

987: 2016/07/23(土) 21:38:15.28 ID:Q4a/9pwD0
【上に立つ者】

 ―22時過ぎ、執務室―

提督「…………………ああ、もうこんな時間ですか」カリカリカリカリ

雲龍「あら、ホント……。さっき時計を見た時はまだ20時ぐらいだったのに……時が経つのは早いわね…」

提督「物事に集中していると時間の流れを忘れるものですよ。さて、もう遅いですし雲龍さんは先に休んで構いませんよ。浴場もまだ空いているでしょうし」

雲龍「…提督は?」

提督「私はまだ残ってこの書類を片付けています」

雲龍「………毎日徹夜で仕事をしていて、疲れが溜まっていないかしら?」

提督「大丈夫ですよ。これぐらいなんてことありません」

雲龍「…………少し変な話かもしれないけれど…」

提督「?」

雲龍「提督は、関東第壱鎮守府の提督としての仕事のほかに、司令長官の補佐官としての仕事もあるから、仕事が無くて暇になる、なんてことがほとんど無い

   でしょう?」

提督「そうですね」

雲龍「……そんなに身体に負担を掛けてまで仕事をするくらいだったら……その……………提督業を辞めて、司令長官の補佐官の仕事に専念した方が…………

   と思って」

提督「………………………」

雲龍「…………って、ごめんなさい。変な事を言ってしまって…」

提督「…………まあ、そう言う話は良く言われますよ。‶仕事がつらいなら、提督業か補佐官業を辞めればいいのに‶って。ですが、補佐官としての仕事は、司令

   長官自らが私を指名してくださったのでやめるのは少し恐縮ですし………提督業を辞めない理由もありますよ」

雲龍「?」

提督「それは、友人から聞いた話なんですがね…」

988: 2016/07/23(土) 22:01:42.44 ID:Q4a/9pwD0
 ―4年前(提督がまだ司令長官の補佐官になる前)14時過ぎ、某喫茶店―

友人「そうか…黎明は海軍の提督になったんだっけ?」

斑「ええ。貴方は確か、工場勤務でしたよね?」

友人「そうそう。まあ大変だけど、仕事は楽しいよ。ただ………」

斑「ただ?」

友人「上司が………無能で………」

斑「……と、言うと?」

友人「上司が碌に現場も見ないくせにああしろこうしろ指図して来て……そんなに言うのに自分は現場で仕事しねぇし、その上来ても仁王立ちして作業をただ

   見てるだけ!使えねぇったらありゃしない!」

斑「それはまた………」

友人「あいつ、絶対現場で働いた事ねぇわ。現場を経験してないから上から目線でピーチクパーチク言えるのさ。現場には現場のやり方があるってのに、それを

   全然知らないし知ろうともしないからあれだけ好き勝手言えるってわけだ」

斑「……なるほど………」


提督「その話を聞いてから、私は鎮守府で、自分でできる仕事はできるだけ自分でするようにしました。装備品・資源の管理や移動、データの管理……まあ、

   人間のみでできる事しかできなかったのですが。私はそうやって現場を経験して、現場の苦労とやり方を学びました」

提督「そして私が今提督業を続けている理由もそれです。司令長官があの体たらくなので、大体視察や条令通告で鎮守府へ行くのは私です。そこで、仮に私が

   提督業を辞めていて、ただ司令長官の補佐官として出向いたら、相手の提督としては『提督としての苦労知らないくせに何勝手な事を』と反論される可能性

   が高いです。そうならないために、私は今も提督業を続けています。現場の苦労を知っている、上に立つ者として指示できるように」

雲龍「………………………」

提督「まあ、まだ理由はありますが」

雲龍「え?」

989: 2016/07/23(土) 22:10:33.84 ID:Q4a/9pwD0


提督「艦娘の皆さんと過ごす日々は刺激的で飽きませんし、何より楽しいです。そんな楽しい日々を手放すなんて、提督を辞めるなんて、考えられません」


雲龍「………」

提督「それに、仕事に追われるのは苦ではないですし」

雲龍「…………ふふっ」

提督「?」

雲龍「提督らしくないですね。その言葉」

提督「…………こういう言葉を言うと、よくそう言われます」

雲龍「でも、そんな暖かい言葉が聞けて嬉しいです」

提督「…………………後は……」


提督「……雲龍さんとケッコンカッコカリする事ができましたし……」


雲龍「……………」

提督「……………」

雲龍「………私も、嬉しいです♪///」

提督「……………」プイッ


【終わり】

990: 2016/07/23(土) 22:17:46.04 ID:Q4a/9pwD0
これにて、総司令部編第四部は終了です。

いかがでしたでしょうか?

次のスレは、前に述べたように【艦娘バカテスト】のスレになります。明日には新スレを建てて、こちらに新スレを建てた事を報告します。

それ以降は、感想・第五部でのリクエストをお気軽にお書きいただき、埋めてくださるとありがたいです。


ここまで来る事ができたのも読者の皆様のおかげです。

ありがとうございました。

それでは、また次スレでお会いしましょう。





頼むから、長門…せめて舞風をドロップさせてください…アルフォンシーノ……

994: 2016/07/24(日) 22:15:20.97 ID:aniLiM+c0
こんばんは、>>1です。

新スレを建てましたので、報告させていただきます。

【艦これ】艦娘達の珍解答


新スレでもよろしくお願いいたします。

引用: 【艦これ】総司令部日誌