178: 2009/07/31(金) 10:15:00.30 ID:H+zxAzB9O
前作:長門「もういい加減にして」
ハルヒ「この消毒液の臭い、いかにもって気がするわ!」
ボッチャーン
ハルヒ「早く来なさーい!水がぬるくて気持ちいいわよ!」
みくる「あ、は~い」てくてく
長門「……」てくてく
キョン(飛び込み禁止という注意書きが見えんのか)
古泉「んふっ」
179: 2009/07/31(金) 10:19:44.02 ID:H+zxAzB9O
ハルヒ「そーれ、行くわよー!」
みくる「は~い」
長門「……」バシャア
ハルヒ「有希?」
長門「……木陰で休む」
ハルヒ「来て早々に熱中症?全く、だらしないわねぇ」
長門「もういい加減にして」
ハルヒ「?何か言った?」
長門「……別に」てくてく
みくる「は~い」
長門「……」バシャア
ハルヒ「有希?」
長門「……木陰で休む」
ハルヒ「来て早々に熱中症?全く、だらしないわねぇ」
長門「もういい加減にして」
ハルヒ「?何か言った?」
長門「……別に」てくてく
180: 2009/07/31(金) 10:26:37.08 ID:H+zxAzB9O
長門「……」てくてく
長門「……」ストッ
長門「……」
ミンミンミンミン
ジワジワジワジワ
キョン「……」
キョン(まただ。この感覚……こんな光景を前にも見た気がする)
キョン(なんとなく、長門が退屈そうにしているような……)
長門「……」
長門「……プールはもういい」
長門「……」ストッ
長門「……」
ミンミンミンミン
ジワジワジワジワ
キョン「……」
キョン(まただ。この感覚……こんな光景を前にも見た気がする)
キョン(なんとなく、長門が退屈そうにしているような……)
長門「……」
長門「……プールはもういい」
181: 2009/07/31(金) 10:34:41.95 ID:H+zxAzB9O
~喫茶店~
ハルヒ「これからの活動計画を考えてみたんだけどどうかしら」
長門「……」ズズッ
ハルヒ「みくるちゃんは何かしたいことある?」
みくる「私は金魚すくいがいいです~」
ハルヒ「金魚すくいね!」
長門「……」ブクブク
古泉「ちょっと失礼」ペラッ
長門「……」ゴキュゴキュ
古泉「どうも」
長門(……これだけクリームソーダを飲んでいれば、さくらんぼの茎を蝶々結びにすることも容易)
ハルヒ「これからの活動計画を考えてみたんだけどどうかしら」
長門「……」ズズッ
ハルヒ「みくるちゃんは何かしたいことある?」
みくる「私は金魚すくいがいいです~」
ハルヒ「金魚すくいね!」
長門「……」ブクブク
古泉「ちょっと失礼」ペラッ
長門「……」ゴキュゴキュ
古泉「どうも」
長門(……これだけクリームソーダを飲んでいれば、さくらんぼの茎を蝶々結びにすることも容易)
183: 2009/07/31(金) 10:42:56.39 ID:H+zxAzB9O
ウィーン
キョン(また払いは俺か)
ハルヒ「じゃあ今日はこれで解散!」てくてく
古泉「では僕も」てくてく
みくる「私も~」てくてく
長門「……」てくてく
キョン「…………くっ」ダッ
キョン「長門!」
長門「……」
キョン「あぁ、いや、別になんでもないんだがな……最近どうだ?元気でやってるか?」
長門「……元気」
キョン「そりゃ良かった」
長門「……」
キョン「?」
長門「……そう」
キョン(また払いは俺か)
ハルヒ「じゃあ今日はこれで解散!」てくてく
古泉「では僕も」てくてく
みくる「私も~」てくてく
長門「……」てくてく
キョン「…………くっ」ダッ
キョン「長門!」
長門「……」
キョン「あぁ、いや、別になんでもないんだがな……最近どうだ?元気でやってるか?」
長門「……元気」
キョン「そりゃ良かった」
長門「……」
キョン「?」
長門「……そう」
184: 2009/07/31(金) 10:47:48.02 ID:H+zxAzB9O
キョン「元気ならそれでいいんだ。それじゃあな」
長門「……そう」てくてく
長門「……」
長門「……元気」
長門「……情報統合思念体に申請していた別行動許可がXXX回ぶりに出た」
長門「……だから、元気」
長門「……そう」てくてく
長門「……」
長門「……元気」
長門「……情報統合思念体に申請していた別行動許可がXXX回ぶりに出た」
長門「……だから、元気」
185: 2009/07/31(金) 10:50:40.84 ID:H+zxAzB9O
翌日……
ガタンゴトン
ガタンゴトン
長門「……」
ガタンゴトン
ガタンゴトン
長門「……」
アナウンス「次は田舎~田舎~」
長門「……」
今度は特定の地名じゃない
ガタンゴトン
ガタンゴトン
長門「……」
ガタンゴトン
ガタンゴトン
長門「……」
アナウンス「次は田舎~田舎~」
長門「……」
今度は特定の地名じゃない
187: 2009/07/31(金) 10:53:23.40 ID:H+zxAzB9O
プシュー
長門「……」
ミンミンミンミン
長門「……」
長門「……とりあえず、歩く」
長門「……」
ミンミンミンミン
長門「……」
長門「……とりあえず、歩く」
189: 2009/07/31(金) 10:55:00.99 ID:H+zxAzB9O
長門「……」てくてく
長門「……」てくてく
長門「……」てくてく
長門「」
長門「……」てくてく
長門「……」てくてく
長門「」
190: 2009/07/31(金) 10:56:39.57 ID:H+zxAzB9O
長門「……誰とも出会わない」
長門「……それはそれで構わない」
長門「……都会は人口が爆発的に多い」
長門「……静か」
長門「……それはそれで構わない」
長門「……都会は人口が爆発的に多い」
長門「……静か」
192: 2009/07/31(金) 11:00:40.64 ID:H+zxAzB9O
長門「……」てくてく
子供1「それっ!」
子供2「ちょっ!高く投げすぎ!」
ヒューン
長門「……」パシッ
子供2「すげー」
長門「……」スッ
子供2「あ、ありがとうございます」
長門「……」てくてく
子供1「なんだあの姉ちゃん。この辺の奴じゃないよな」
子供2「うん」
子供1「それっ!」
子供2「ちょっ!高く投げすぎ!」
ヒューン
長門「……」パシッ
子供2「すげー」
長門「……」スッ
子供2「あ、ありがとうございます」
長門「……」てくてく
子供1「なんだあの姉ちゃん。この辺の奴じゃないよな」
子供2「うん」
193: 2009/07/31(金) 11:06:27.57 ID:H+zxAzB9O
長門「……」
______
|←川原|
. ̄.||
長門「……」てくてく
子供1&2「……」
長門「……」てくてく
子供1「川の方に行ったぞ」
子供2「なんの用だろ」
子供1「そうだ!あの姉ちゃんを尾行するぞ!」
子供2「えぇっ!?」
______
|←川原|
. ̄.||
長門「……」てくてく
子供1&2「……」
長門「……」てくてく
子供1「川の方に行ったぞ」
子供2「なんの用だろ」
子供1「そうだ!あの姉ちゃんを尾行するぞ!」
子供2「えぇっ!?」
194: 2009/07/31(金) 11:09:58.42 ID:H+zxAzB9O
長門「……」
子供1&2「……」じーっ
長門「……」
子供1&2「……」じーっ
長門「……」
子供1「川に足入れたまんま動かねぇ……」
子供2「何がしたいんだろう……」
長門「……」
子供1&2「……」じーっ
長門「……」
子供1&2「……」じーっ
長門「……」
子供1「川に足入れたまんま動かねぇ……」
子供2「何がしたいんだろう……」
長門「……」
197: 2009/07/31(金) 11:12:59.69 ID:H+zxAzB9O
長門「……さっきから」
子供1&2「!!」ビクッ
長門「……出てきて」
子供1「ご、ごめんなさい!」
子供2「別に僕達、悪いことしようしてたわけじゃ」
長門「……来て」
子供1&2「?」
長門「……水が冷たい」
子供1&2「!!」ビクッ
長門「……出てきて」
子供1「ご、ごめんなさい!」
子供2「別に僕達、悪いことしようしてたわけじゃ」
長門「……来て」
子供1&2「?」
長門「……水が冷たい」
200: 2009/07/31(金) 11:16:06.88 ID:H+zxAzB9O
子供1「水が冷たいなんて当たり前だろ」
長門「……市民プールの水はぬるい」
子供2「市民プール?この辺にはないけど」
長門「……それに不特定多数の人間に付着したあらゆるものが漂っている」
子供1&2「?」
長門「……川の水は綺麗」
長門「……市民プールの水はぬるい」
子供2「市民プール?この辺にはないけど」
長門「……それに不特定多数の人間に付着したあらゆるものが漂っている」
子供1&2「?」
長門「……川の水は綺麗」
202: 2009/07/31(金) 11:23:06.04 ID:H+zxAzB9O
子供1「姉ちゃんどっから来たの?」
長門「……宇宙」
子供1「はあ!?」
長門「……ジョーク」
子供2「えええ!」
子供1「くくっ……あははは!真顔でそんなこと言うなよー!」
長門「……」
子供1「まぁいいや。姉ちゃん面白いなぁ」
長門「……そう」
長門「……宇宙」
子供1「はあ!?」
長門「……ジョーク」
子供2「えええ!」
子供1「くくっ……あははは!真顔でそんなこと言うなよー!」
長門「……」
子供1「まぁいいや。姉ちゃん面白いなぁ」
長門「……そう」
207: 2009/07/31(金) 11:28:58.31 ID:H+zxAzB9O
長門「……」
子供1「それっ!」ヒュン
ピチャンピチャンピチャン
子供1「3回かぁ」
子供2「次僕ね!えいっ!」ヒュン
ピチャンピチャン
子供1「お前は相変わらず下手だなぁ」
子供2「くそー……」
長門「……」
子供1「姉ちゃんも水切りやらなーい!?」
長門「……」
長門「……」ヒュン
ピチャンピチャンピチャンピチャンピチャンピチャンピチャン
子供1「向こう岸に……」
子供2「着いちゃった……」
子供1「それっ!」ヒュン
ピチャンピチャンピチャン
子供1「3回かぁ」
子供2「次僕ね!えいっ!」ヒュン
ピチャンピチャン
子供1「お前は相変わらず下手だなぁ」
子供2「くそー……」
長門「……」
子供1「姉ちゃんも水切りやらなーい!?」
長門「……」
長門「……」ヒュン
ピチャンピチャンピチャンピチャンピチャンピチャンピチャン
子供1「向こう岸に……」
子供2「着いちゃった……」
218: 2009/07/31(金) 11:40:00.83 ID:H+zxAzB9O
子供2「すごいすごい!僕に投げ方教えて!」
子供1「ずりい!俺だってあんな飛ばしたい!」
長門「……そんなに引っ張っても私はいなくならない」
子供2「早く早く!」
長門「……まず石を拾う」
子供1「それはわかるって!」
長門「……投げ方は、こう」
子供2「こう?」
長門「……そうではない」ぴとっ
子供2「あっ」
長門「……こう」
子供2「こ、こう?」ヒュン
ピチャンピチャンピチャンピチャン
子供2「やったぁ!」
子供1「次俺!俺!」
子供1「ずりい!俺だってあんな飛ばしたい!」
長門「……そんなに引っ張っても私はいなくならない」
子供2「早く早く!」
長門「……まず石を拾う」
子供1「それはわかるって!」
長門「……投げ方は、こう」
子供2「こう?」
長門「……そうではない」ぴとっ
子供2「あっ」
長門「……こう」
子供2「こ、こう?」ヒュン
ピチャンピチャンピチャンピチャン
子供2「やったぁ!」
子供1「次俺!俺!」
222: 2009/07/31(金) 11:45:36.23 ID:H+zxAzB9O
ミーンミンミンミン
ジーワジーワジーワ
子供1「そういやもう昼飯の時間だなぁ」
子供2「帰ろっか」
長門「……」
子供1「姉ちゃんはどっか行くとこあるの?」
長門「……ない」
子供1「じゃあ俺達のうちで飯食べてきなよ!」
子供2「うんっ!」
長門「……」
長門「……」こくっ
ジーワジーワジーワ
子供1「そういやもう昼飯の時間だなぁ」
子供2「帰ろっか」
長門「……」
子供1「姉ちゃんはどっか行くとこあるの?」
長門「……ない」
子供1「じゃあ俺達のうちで飯食べてきなよ!」
子供2「うんっ!」
長門「……」
長門「……」こくっ
225: 2009/07/31(金) 11:52:50.08 ID:H+zxAzB9O
子供1&2「ただいまー!」
母「やっと帰ってきたかい!」
父「さっさと飯食っちまえ~」
母「おや、あんたは?」
子供1「宇宙から来た姉ちゃん。昼飯まだだっていうから一緒に食っていいだろ?」
母「なに馬鹿なこと言ってんだい!」ガツン
子供1「ってえ!この姉ちゃんが言ったんだぞ!」
母「あんた、都会から来たのかい」
長門「……そう」
母「泊まる場所は?」
長門「……決めていない」
母「そうかい……よし、じゃあ好きなだけ食べてきな!」
母「やっと帰ってきたかい!」
父「さっさと飯食っちまえ~」
母「おや、あんたは?」
子供1「宇宙から来た姉ちゃん。昼飯まだだっていうから一緒に食っていいだろ?」
母「なに馬鹿なこと言ってんだい!」ガツン
子供1「ってえ!この姉ちゃんが言ったんだぞ!」
母「あんた、都会から来たのかい」
長門「……そう」
母「泊まる場所は?」
長門「……決めていない」
母「そうかい……よし、じゃあ好きなだけ食べてきな!」
228: 2009/07/31(金) 11:57:38.93 ID:H+zxAzB9O
祖父「お~、飯できたか~」
母「爺ちゃんもさっさと座って!」
母「それじゃ」
長門以外の全員「いただきます!!」
長門「……いただきます」
子供1「それ貰い!」
子供2「あ!兄ちゃんずるい!」
母「あんた達、行儀が悪いよ!」
父「はっはっはっはっw」
長門「……」もぐもぐ
母「爺ちゃんもさっさと座って!」
母「それじゃ」
長門以外の全員「いただきます!!」
長門「……いただきます」
子供1「それ貰い!」
子供2「あ!兄ちゃんずるい!」
母「あんた達、行儀が悪いよ!」
父「はっはっはっはっw」
長門「……」もぐもぐ
234: 2009/07/31(金) 12:03:30.02 ID:H+zxAzB9O
祖父「この煮物は美味いの~」
長門「……」もぐもぐ
母「それにしても、都会の子ってのは無口なんだねぇ」
父「お前みたいに四六時中喋ってるよりマシだろ~」
母「あんた!」
子供1「姉ちゃん凄いんだぜ!水切りで向こう岸まで着くんだ!」
父「そんなこと!父ちゃんだってガキの頃はそんなん簡単にできたぞ~」
子供2「うっそだー」
長門「……」もぐもぐ
長門「……」もぐもぐ
母「それにしても、都会の子ってのは無口なんだねぇ」
父「お前みたいに四六時中喋ってるよりマシだろ~」
母「あんた!」
子供1「姉ちゃん凄いんだぜ!水切りで向こう岸まで着くんだ!」
父「そんなこと!父ちゃんだってガキの頃はそんなん簡単にできたぞ~」
子供2「うっそだー」
長門「……」もぐもぐ
241: 2009/07/31(金) 12:15:36.49 ID:H+zxAzB9O
子供1「ふぅ~食った食った」
母「ご飯食べたら夏休みの宿題すんだよ!」
子供1&2「え~……」
母「あんたもう8月も終わりだよ!?そうやってだらだらしてたらねぇ、すぐに9月になっちまうからね!」
長門「……」
子供1「ちぇ~」
子供2「お姉ちゃんは宿題終わってる?」
長門「……あれくらいの宿題なら、3日もあればできる」
子供1&2「3日ぁ!?」
長門「……面倒なものは先に終わらせて、後顧の憂いなく遊び倒す」
父「父ちゃんもガキの頃は宿題はすぐに終わらせたぞ!」
祖父「お前はいつも31日に泣きながら終わらせてたの~」
父「……」
母「ご飯食べたら夏休みの宿題すんだよ!」
子供1&2「え~……」
母「あんたもう8月も終わりだよ!?そうやってだらだらしてたらねぇ、すぐに9月になっちまうからね!」
長門「……」
子供1「ちぇ~」
子供2「お姉ちゃんは宿題終わってる?」
長門「……あれくらいの宿題なら、3日もあればできる」
子供1&2「3日ぁ!?」
長門「……面倒なものは先に終わらせて、後顧の憂いなく遊び倒す」
父「父ちゃんもガキの頃は宿題はすぐに終わらせたぞ!」
祖父「お前はいつも31日に泣きながら終わらせてたの~」
父「……」
247: 2009/07/31(金) 12:24:04.13 ID:H+zxAzB9O
ジャー
カチャカチャ
長門「……」
母「おや、あんたかい。あの子達は?」
長門「……宿題を始めた」
母「それは良かった。食器拭いてくれるかい?」
長門「……」こくっ
母「今日はお祭りだからねぇ。はしゃいでるのさ」
長門「……そう」
母「あんたも行ってくるといい。あの子達の面倒見ておくれよ」
長門「……」
長門「……」こくり
カチャカチャ
長門「……」
母「おや、あんたかい。あの子達は?」
長門「……宿題を始めた」
母「それは良かった。食器拭いてくれるかい?」
長門「……」こくっ
母「今日はお祭りだからねぇ。はしゃいでるのさ」
長門「……そう」
母「あんたも行ってくるといい。あの子達の面倒見ておくれよ」
長門「……」
長門「……」こくり
252: 2009/07/31(金) 12:32:07.54 ID:H+zxAzB9O
子供1「だぁー!終わったぁ!」
子供2「これで後は自由研究だけだね」
子供1「やっぱり昆虫採集にしようぜ。でっけぇカブトかクワガタ捕まえるんだ!」
長門「……スイカ」
子供1&2「やったー!」
子供1「俺これ!」
子供2「あー、でかいの取った!」
長門「……私のを約1/3食べれば同じ量になる」
子供2「でも……」
長門「……昼食でお腹がいっぱいだから、大丈夫」
子供2「うんっ」
子供1「うんめー」むしゃむしゃ
チリーン
子供2「これで後は自由研究だけだね」
子供1「やっぱり昆虫採集にしようぜ。でっけぇカブトかクワガタ捕まえるんだ!」
長門「……スイカ」
子供1&2「やったー!」
子供1「俺これ!」
子供2「あー、でかいの取った!」
長門「……私のを約1/3食べれば同じ量になる」
子供2「でも……」
長門「……昼食でお腹がいっぱいだから、大丈夫」
子供2「うんっ」
子供1「うんめー」むしゃむしゃ
チリーン
264: 2009/07/31(金) 12:53:36.92 ID:H+zxAzB9O
母「あんた達~、祭り行く前にお風呂入っちゃいな!」
子供1&2「え~」
母「どうせ遊び疲れて帰って寝ちゃうんだから!」
子供1&2「はーい」
長門「……」
母「よし、あの子達が入ってる間に、あんたの浴衣、選ぶかね」
長門「……浴衣」
母「そんな制服じゃ楽しめないだろ?やっぱり女の子の祭りで浴衣を着なくちゃね!」
長門「……そう」
子供1&2「え~」
母「どうせ遊び疲れて帰って寝ちゃうんだから!」
子供1&2「はーい」
長門「……」
母「よし、あの子達が入ってる間に、あんたの浴衣、選ぶかね」
長門「……浴衣」
母「そんな制服じゃ楽しめないだろ?やっぱり女の子の祭りで浴衣を着なくちゃね!」
長門「……そう」
269: 2009/07/31(金) 13:01:27.21 ID:H+zxAzB9O
母「隣の娘さんが先月嫁いでねぇ。勿体ないからって色々貰ったんだけど」
母「あったあった」
母「丈は……よかった。大丈夫だね」
長門「……」
母「さ、すぐに着付けしちゃうからね」
長門「……」こくっ
母「あったあった」
母「丈は……よかった。大丈夫だね」
長門「……」
母「さ、すぐに着付けしちゃうからね」
長門「……」こくっ
272: 2009/07/31(金) 13:06:39.29 ID:H+zxAzB9O
母「うん!よく似合ってるよ!」
長門「……そう」
子供1「出たぞー」
子供2「着替えどこー」
母「こらぁ!裸で歩き回らない!」
子供1&2「わはははは!」
母「まったく……」
長門「……ユニーク」
長門「……そう」
子供1「出たぞー」
子供2「着替えどこー」
母「こらぁ!裸で歩き回らない!」
子供1&2「わはははは!」
母「まったく……」
長門「……ユニーク」
288: 2009/07/31(金) 13:23:36.20 ID:H+zxAzB9O
ワイワイガヤガヤ
子供1「知ってる?出店ってヤクザのおっちゃんがやってんだって」
子供2「うそだぁ」
子供1「ほんとだって!」
長門「……」
子供1「あ、金魚すくいだ!」
子供2「でも兄ちゃん金魚捕まえも結局爺ちゃんが育てるんじゃん」
子供1「金魚すくいは祭りのダイゴミなんだよ!」
長門「……」
子供1「知ってる?出店ってヤクザのおっちゃんがやってんだって」
子供2「うそだぁ」
子供1「ほんとだって!」
長門「……」
子供1「あ、金魚すくいだ!」
子供2「でも兄ちゃん金魚捕まえも結局爺ちゃんが育てるんじゃん」
子供1「金魚すくいは祭りのダイゴミなんだよ!」
長門「……」
297: 2009/07/31(金) 13:33:58.35 ID:H+zxAzB9O
子供1「くそっ、なかなか捕れないな」
子供2「兄ちゃんは下手だなぁ。えいっ」スカッ
子供1「お前だって」
子供2「あーあ、紙破けちゃった」
子供1「姉ちゃんはやらないの」
長門「……いい」
子供1「姉ちゃんならたくさん捕れる気がするんだけどなぁ」
長門「……捕れない方が楽しい。13匹も捕まえるのは外道」
子供2「兄ちゃんは下手だなぁ。えいっ」スカッ
子供1「お前だって」
子供2「あーあ、紙破けちゃった」
子供1「姉ちゃんはやらないの」
長門「……いい」
子供1「姉ちゃんならたくさん捕れる気がするんだけどなぁ」
長門「……捕れない方が楽しい。13匹も捕まえるのは外道」
300: 2009/07/31(金) 13:41:16.63 ID:H+zxAzB9O
子供2「じゃあお姉ちゃん何かしたいことある?」
長門「……」じー
子供1「お面?」
長門「……そう」
子供2「じゃあ買おうよ!」
長門「……」こくっ
長門「……」じー
子供1「お面?」
長門「……そう」
子供2「じゃあ買おうよ!」
長門「……」こくっ
304: 2009/07/31(金) 13:45:12.72 ID:H+zxAzB9O
子供2「えへへ、お揃い」
子供1「とぅあ!」ベシッ
子供2「やったなぁ!」ペシペシ
長門「……ユニーク」
子供1「夕飯祭りで済ませていいって母ちゃんが言ってからなんか食お!」
子供2「りんごあめー」
子供1「それは後だ!」
長門「……たこ焼き」
子供1「とぅあ!」ベシッ
子供2「やったなぁ!」ペシペシ
長門「……ユニーク」
子供1「夕飯祭りで済ませていいって母ちゃんが言ってからなんか食お!」
子供2「りんごあめー」
子供1「それは後だ!」
長門「……たこ焼き」
307: 2009/07/31(金) 13:51:34.58 ID:H+zxAzB9O
子供2「僕焼きそば!」
子供1「じゃあ俺はお好み焼き!みんなで食いっこしよ」
長門「……」こくっ
子供1&2「じゃあ買ってくるねー!」タッタッタッ
長門「……」
長門「……今頃、SOS団も盆踊り会場で祭りを楽しんでいるはず」
長門「……」
長門「……たこ焼き一つ」
子供1「じゃあ俺はお好み焼き!みんなで食いっこしよ」
長門「……」こくっ
子供1&2「じゃあ買ってくるねー!」タッタッタッ
長門「……」
長門「……今頃、SOS団も盆踊り会場で祭りを楽しんでいるはず」
長門「……」
長門「……たこ焼き一つ」
309: 2009/07/31(金) 14:00:04.50 ID:H+zxAzB9O
子供1「お好み焼きも焼きそばもたこ焼きうめぇ」むしゃむしゃ
子供2「うんっ!美味しい!お姉ちゃんは?」
長門「……悪くはない」
子供2「へへへ」もぐもぐ
子供1「姉ちゃん口にソースついてるぞ」
長門「……そう」
親子母「仲良しの姉弟ねー」
親子息子「ママぼくもたこ焼き食べるー」
親子母「はいはい」
子供2「うんっ!美味しい!お姉ちゃんは?」
長門「……悪くはない」
子供2「へへへ」もぐもぐ
子供1「姉ちゃん口にソースついてるぞ」
長門「……そう」
親子母「仲良しの姉弟ねー」
親子息子「ママぼくもたこ焼き食べるー」
親子母「はいはい」
315: 2009/07/31(金) 14:14:29.56 ID:H+zxAzB9O
子供2「りんごあめりんごあめー」
子供1「俺はチョコバナナ」
長門「……わたあめ」
子供1「また食いっこしような?」
長門「……」こくっ
子供2「りんごあめー買ってきたー……」うとうと
子供1「目が半分しか相手ないぞ」
長門「……このままでは睡眠状態に陥る可能性がある」
子供2「りんごあめ、食べ……る……」ポロッ
子供1「あっ」
長門「……」サッ
子供1「ナイスキャッチ!」
子供2「すぅ……すぅ……」
子供1「寝ちゃった」
子供1「俺はチョコバナナ」
長門「……わたあめ」
子供1「また食いっこしような?」
長門「……」こくっ
子供2「りんごあめー買ってきたー……」うとうと
子供1「目が半分しか相手ないぞ」
長門「……このままでは睡眠状態に陥る可能性がある」
子供2「りんごあめ、食べ……る……」ポロッ
子供1「あっ」
長門「……」サッ
子供1「ナイスキャッチ!」
子供2「すぅ……すぅ……」
子供1「寝ちゃった」
318: 2009/07/31(金) 14:20:58.08 ID:H+zxAzB9O
長門「……もう帰った方がいい」
子供1「うん。そうする」
長門「……」スッ
子供1「こいつおんぶするってこと?」
長門「……」こくっ
子供1「じゃあお願い」
長門「……チョコバナナを買ってくればいい」
子供1「でも……」
長門「……りんごあめは持っている。起きたら食べればいい」
子供1「うんっ!」タッタッタッ
子供1「うん。そうする」
長門「……」スッ
子供1「こいつおんぶするってこと?」
長門「……」こくっ
子供1「じゃあお願い」
長門「……チョコバナナを買ってくればいい」
子供1「でも……」
長門「……りんごあめは持っている。起きたら食べればいい」
子供1「うんっ!」タッタッタッ
321: 2009/07/31(金) 14:30:58.09 ID:H+zxAzB9O
~帰路~
子供2「すぅ……」
子供1「チョコバナナ、うまい」
長門「……そう」
子供1「姉ちゃん本当に宇宙から来たのか?」
長門「……違う。正確には情報統合思念体によって生み出された対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」
子供1「???」
長門「……ジョーク」
子供1「まぁいいや」
子供2「すぅ……」
子供1「チョコバナナ、うまい」
長門「……そう」
子供1「姉ちゃん本当に宇宙から来たのか?」
長門「……違う。正確には情報統合思念体によって生み出された対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」
子供1「???」
長門「……ジョーク」
子供1「まぁいいや」
322: 2009/07/31(金) 14:38:36.22 ID:H+zxAzB9O
子供1「今日会ったばっかだけど、姉ちゃんと一緒だと楽しいよ」
長門「……そう」
子供1「なんでだろ。姉ちゃんあんまり喋ったりしないのにな」
長門「……楽しんでいるから」
子供1「ん?」
長門「……一度しかない夏を、楽しんでいるから」
子供1「そっか……だから俺も、楽しいんだ……」うとうと
長門「……」
子供1「明日、虫捕りに行こ……姉ちゃんも、虫……捕り……」ぎゅっ
長門「……」
子供1「すぅ……」
長門「……ユニーク」
長門「……そう」
子供1「なんでだろ。姉ちゃんあんまり喋ったりしないのにな」
長門「……楽しんでいるから」
子供1「ん?」
長門「……一度しかない夏を、楽しんでいるから」
子供1「そっか……だから俺も、楽しいんだ……」うとうと
長門「……」
子供1「明日、虫捕りに行こ……姉ちゃんも、虫……捕り……」ぎゅっ
長門「……」
子供1「すぅ……」
長門「……ユニーク」
329: 2009/07/31(金) 14:44:47.13 ID:H+zxAzB9O
ガララッ
長門「……ただいま」
母「おかえりなさい……って、おんぶにだっこで、二人とも寝ちゃったのかい」
長門「……」こくっ
母「仕方ない子達だねぇ……じゃあ前をあたしが運ぶから。おんぶしてるの部屋に運んでくれるかい?」
長門「……」こくっ
母「りんごあめは台所の小皿に置いといてー」
長門「……」ドサッ
子供2「すぅ……」
長門「……明日は虫捕り」
遠くで、祭り噺が聞こえていた……
長門「……ただいま」
母「おかえりなさい……って、おんぶにだっこで、二人とも寝ちゃったのかい」
長門「……」こくっ
母「仕方ない子達だねぇ……じゃあ前をあたしが運ぶから。おんぶしてるの部屋に運んでくれるかい?」
長門「……」こくっ
母「りんごあめは台所の小皿に置いといてー」
長門「……」ドサッ
子供2「すぅ……」
長門「……明日は虫捕り」
遠くで、祭り噺が聞こえていた……
404: 2009/07/31(金) 19:24:13.29 ID:H+zxAzB9O
翌日……
子供1「よし、じゃあ虫捕りいくぞー!」
子供2「おー!」
長門「……おー」
母「これお昼ね。じゃああの子達よろしく頼むよ」
長門「……心配無用」
母「頼もしいね!」
父「父ちゃんもなぁ、ガキの頃はセミ捕るの夢中でなぁ」
祖父「しょっちゅうしょんべん引っかけられてたの~」
子供1「よし、じゃあ虫捕りいくぞー!」
子供2「おー!」
長門「……おー」
母「これお昼ね。じゃああの子達よろしく頼むよ」
長門「……心配無用」
母「頼もしいね!」
父「父ちゃんもなぁ、ガキの頃はセミ捕るの夢中でなぁ」
祖父「しょっちゅうしょんべん引っかけられてたの~」
405: 2009/07/31(金) 19:29:31.74 ID:H+zxAzB9O
子供1「じゃあ誰が最初に山に着けるか競争な!」
子供2「よし、負けないぞ~」
子供1&2「よーいどん!」タッタッタッ
長門「……」てくてく
子供1「姉ちゃん置いてくぞー!」
子供2「早く早くー!」
長門「……」てくてく
長門「……」ビュンッ
子供1&2「!?」
子供2「速ッ!」
子供1「子供相手に本気出すなよ!!」
子供2「よし、負けないぞ~」
子供1&2「よーいどん!」タッタッタッ
長門「……」てくてく
子供1「姉ちゃん置いてくぞー!」
子供2「早く早くー!」
長門「……」てくてく
長門「……」ビュンッ
子供1&2「!?」
子供2「速ッ!」
子供1「子供相手に本気出すなよ!!」
409: 2009/07/31(金) 19:36:53.62 ID:H+zxAzB9O
子供1「着いたー!俺の勝ち!」
子供2「兄ちゃんは年上なんだから速いのは当たり前でしょ」
長門「……」てくてく
子供1「さぁ、でっかい虫捕るぞー!」
子供2「でもカブトムシとかクワガタって夜とか朝じゃないと駄目じゃなかった?」
子供1「そりゃそうだけど、いる時はいるだろ!」
子供2「兄ちゃんはテキトーだなぁ」
長門「……」スッ
子供1「どうしたんだよ?指なんかさして」
子供2「に、兄ちゃん……」
子供1「なんだよ?」
子供2「い、いたああああ!特大サイズ!」
子供1「なにぃ!?捕まえろおおお!」
子供2「兄ちゃんも手伝ってよ!」
子供2「兄ちゃんは年上なんだから速いのは当たり前でしょ」
長門「……」てくてく
子供1「さぁ、でっかい虫捕るぞー!」
子供2「でもカブトムシとかクワガタって夜とか朝じゃないと駄目じゃなかった?」
子供1「そりゃそうだけど、いる時はいるだろ!」
子供2「兄ちゃんはテキトーだなぁ」
長門「……」スッ
子供1「どうしたんだよ?指なんかさして」
子供2「に、兄ちゃん……」
子供1「なんだよ?」
子供2「い、いたああああ!特大サイズ!」
子供1「なにぃ!?捕まえろおおお!」
子供2「兄ちゃんも手伝ってよ!」
410: 2009/07/31(金) 19:42:25.36 ID:H+zxAzB9O
子供1「はぁ……はぁ……」
子供2「や、やったね!」
子供1「おう!」
子供2「超特大サイズのカブトとクワガター!」
子供1「これって姉ちゃんがいまお陰かな?」
長門「……何もしていない」
子供1「でも、姉ちゃんがいなかったら捕まえられなかった気がするよ」
子供2「僕も!」
子供1「これなんていう種類かな?帰ったら図鑑見ようぜ!」
子供2「や、やったね!」
子供1「おう!」
子供2「超特大サイズのカブトとクワガター!」
子供1「これって姉ちゃんがいまお陰かな?」
長門「……何もしていない」
子供1「でも、姉ちゃんがいなかったら捕まえられなかった気がするよ」
子供2「僕も!」
子供1「これなんていう種類かな?帰ったら図鑑見ようぜ!」
413: 2009/07/31(金) 19:50:51.31 ID:H+zxAzB9O
子供1「お昼食おうぜ!」
ガサゴソ
子供1「おにぎり!」
子供2「おにぎり!」
子供1「トウモロコシ!」
子供2「モコロシ!」
子供1「トマト!」
子供2「トマトー!」
子供1「トマト小川冷やしてこようぜ!」
子供2「うんっ!」
子供1「姉ちゃんは昼飯の見張り番な!」
長門「……」こくっ
ガサゴソ
子供1「おにぎり!」
子供2「おにぎり!」
子供1「トウモロコシ!」
子供2「モコロシ!」
子供1「トマト!」
子供2「トマトー!」
子供1「トマト小川冷やしてこようぜ!」
子供2「うんっ!」
子供1「姉ちゃんは昼飯の見張り番な!」
長門「……」こくっ
414: 2009/07/31(金) 19:56:12.87 ID:H+zxAzB9O
長門「……」
ミンミンミンミン
長門「……」
ミンミンミンミン
長門「……」
ジーワジーワジーワ
長門「……」
ミンミンミンミン
ミンミンミンミン
長門「……」
ミンミンミンミン
長門「……」
ジーワジーワジーワ
長門「……」
ミンミンミンミン
415: 2009/07/31(金) 20:01:08.74 ID:H+zxAzB9O
長門「……」
子供1「ただいまー」
子供2「お姉ちゃん、はい、トマト!」
長門「……」こくっ
子供1「それじゃ、いただきます!」
子供2「いただきまーす」
長門「……いただきます」
子供1「トウモロコシ直列食い!」ムシャシャシャシャ
子供2「兄ちゃんぎょうぎ悪ーい」
子供1「うるせー!」
長門「……」もぐもぐ
子供1「ただいまー」
子供2「お姉ちゃん、はい、トマト!」
長門「……」こくっ
子供1「それじゃ、いただきます!」
子供2「いただきまーす」
長門「……いただきます」
子供1「トウモロコシ直列食い!」ムシャシャシャシャ
子供2「兄ちゃんぎょうぎ悪ーい」
子供1「うるせー!」
長門「……」もぐもぐ
416: 2009/07/31(金) 20:13:12.43 ID:H+zxAzB9O
子供1「はぁー食った食った……」
子供2「お腹いっぱい……」
長門「……ごちそうさま」
悪ガキ「おっ!馬鹿兄弟じゃねーか」
子分達「じゃねーか!」
少年1「あ!お前らは!」
長門「……」
少年2「兄ちゃんの1年上の奴。すっごいやな奴なんだ」ヒソヒソ
長門「……そう」
子供2「お腹いっぱい……」
長門「……ごちそうさま」
悪ガキ「おっ!馬鹿兄弟じゃねーか」
子分達「じゃねーか!」
少年1「あ!お前らは!」
長門「……」
少年2「兄ちゃんの1年上の奴。すっごいやな奴なんだ」ヒソヒソ
長門「……そう」
420: 2009/07/31(金) 20:28:10.12 ID:H+zxAzB9O
悪ガキ「で、そっちのお姉さんは誰なんだよ?」
子供1「し、親戚の人だよ!」
悪ガキ「ふーん……お!おぉ!虫カゴにすっげぇでかいカブトとクワガタが入ってる!」
子分達「おぉ~!」
悪ガキ「なぁ、これくれよ」
子供1「はあ?」
悪ガキ「俺さぁ、今年の自由研究にしようと思ってさ」
子供1「馬鹿言うな。これは俺と弟で捕まえた大事なカブトとクワガタだぞ!」
悪ガキ「いいじゃんか。俺のものは俺のもの。お前のものは俺のもの」
長門「……ジャイアニズム」
子供1「し、親戚の人だよ!」
悪ガキ「ふーん……お!おぉ!虫カゴにすっげぇでかいカブトとクワガタが入ってる!」
子分達「おぉ~!」
悪ガキ「なぁ、これくれよ」
子供1「はあ?」
悪ガキ「俺さぁ、今年の自由研究にしようと思ってさ」
子供1「馬鹿言うな。これは俺と弟で捕まえた大事なカブトとクワガタだぞ!」
悪ガキ「いいじゃんか。俺のものは俺のもの。お前のものは俺のもの」
長門「……ジャイアニズム」
423: 2009/07/31(金) 20:38:45.15 ID:H+zxAzB9O
子供1「絶対にお前にはやらねえ!」
子供2「そうだそうだ!」
悪ガキ「じゃあさ、セミ捕り合戦した多く捕まえた方が勝ちってのはどうだ?」
長門「……」
子供1「セミ捕りぃ?」
悪ガキ「そう。ここは山。今もうるさいくらい鳴いてる。楽な勝負だろ?」
子供1「楽なわけないだろ!俺と弟とお前らじゃ数が違うじゃねぇか!」
悪ガキ「そっちのお姉さんも入れてもいいんだぜ?」
子供1「そんなこと」
長門「……問題ない」
子供1「え……?」
長門「……私が勝負に参加した場合、こちらの勝率は99.8パーセント。負ける確立はゼロに等しい」
子供2「そうだそうだ!」
悪ガキ「じゃあさ、セミ捕り合戦した多く捕まえた方が勝ちってのはどうだ?」
長門「……」
子供1「セミ捕りぃ?」
悪ガキ「そう。ここは山。今もうるさいくらい鳴いてる。楽な勝負だろ?」
子供1「楽なわけないだろ!俺と弟とお前らじゃ数が違うじゃねぇか!」
悪ガキ「そっちのお姉さんも入れてもいいんだぜ?」
子供1「そんなこと」
長門「……問題ない」
子供1「え……?」
長門「……私が勝負に参加した場合、こちらの勝率は99.8パーセント。負ける確立はゼロに等しい」
426: 2009/07/31(金) 20:46:41.57 ID:H+zxAzB9O
悪ガキ「言うね……いいだろ。文句ないよな」
子供1「うぅ……」
長門「……大丈夫」
子供1「でも……」
長門「……信じて」
子供1「……わかった!」
悪ガキ「じゃあ始めるぞ。よーい……」
「ドン!!」
悪ガキ「よーいお前ら!一斉に……」
長門「……」ビュンッ
悪ガキ「!!?!?」
長門「……」シュバババババババババ
悪ガキ「なっ……!?」
子供1「姉ちゃん……」
子供2「すごい……」
子供1「うぅ……」
長門「……大丈夫」
子供1「でも……」
長門「……信じて」
子供1「……わかった!」
悪ガキ「じゃあ始めるぞ。よーい……」
「ドン!!」
悪ガキ「よーいお前ら!一斉に……」
長門「……」ビュンッ
悪ガキ「!!?!?」
長門「……」シュバババババババババ
悪ガキ「なっ……!?」
子供1「姉ちゃん……」
子供2「すごい……」
431: 2009/07/31(金) 21:02:01.45 ID:H+zxAzB9O
長門「……」ぐいっ
悪ガキ「…………」
ミンミンミンミン!!
ジワジワジワジワ!!
ミンミンミンミン!!
ジワジワジワジワ!!
悪ガキ(虫カゴにぎっちぎちにセミが詰まってるぅぅぅ!)
悪ガキ(俺達が勝ったら勝手に時間切れにするつもりだったのに、これじゃいくらやっても……)
悪ガキ「く、くそ!!でも、俺のシマじゃノーカンだから!」
子供1「おとといきやがれ!」
悪ガキ「覚えてろよ!明日の野球勝負で決着だからな!」ダッ
子分達「待ってくださーい!」
悪ガキ「…………」
ミンミンミンミン!!
ジワジワジワジワ!!
ミンミンミンミン!!
ジワジワジワジワ!!
悪ガキ(虫カゴにぎっちぎちにセミが詰まってるぅぅぅ!)
悪ガキ(俺達が勝ったら勝手に時間切れにするつもりだったのに、これじゃいくらやっても……)
悪ガキ「く、くそ!!でも、俺のシマじゃノーカンだから!」
子供1「おとといきやがれ!」
悪ガキ「覚えてろよ!明日の野球勝負で決着だからな!」ダッ
子分達「待ってくださーい!」
434: 2009/07/31(金) 21:07:49.28 ID:H+zxAzB9O
子供1「ざまーみろ!」
子供2「やったね!お姉ちゃん!」
長門「……」こくっ
子供1「うわ……セミぎゅうぎゅう」
子供2「可哀想だよ。出してあげよ」
長門「……キャッチ・アンド・リリースの精神」パカッ
ぶわああああああああ
子供2「逃がしてあげたら将来恩返しされたりして」
子供1「あいつらみたいな奴には捕まるなよー」
子供2「やったね!お姉ちゃん!」
長門「……」こくっ
子供1「うわ……セミぎゅうぎゅう」
子供2「可哀想だよ。出してあげよ」
長門「……キャッチ・アンド・リリースの精神」パカッ
ぶわああああああああ
子供2「逃がしてあげたら将来恩返しされたりして」
子供1「あいつらみたいな奴には捕まるなよー」
436: 2009/07/31(金) 21:11:29.86 ID:H+zxAzB9O
カナカナカナカナ……
子供1「でさ、あいつらの逃げる時の顔ったらなかったよ!」
子供2「お姉ちゃんすごかったんだよ」
父「そりゃあ父ちゃんも見たかったなぁ」
祖父「カブトムシにクワガタも捕まえて、今年はほんに賑やかな夏休みじゃの~」
母「はいはい話はそこまで。夕飯の支度できたから手伝って」
子供1&2「はーい」
長門「……」こくり
子供1「でさ、あいつらの逃げる時の顔ったらなかったよ!」
子供2「お姉ちゃんすごかったんだよ」
父「そりゃあ父ちゃんも見たかったなぁ」
祖父「カブトムシにクワガタも捕まえて、今年はほんに賑やかな夏休みじゃの~」
母「はいはい話はそこまで。夕飯の支度できたから手伝って」
子供1&2「はーい」
長門「……」こくり
437: 2009/07/31(金) 21:18:43.97 ID:H+zxAzB9O
子供1「ぐー……」
子供2「すぅ……」
長門「……」
長門「……」ガバッ
ガラッ
母「おや、寝たんじゃなかったのかい」
長門「……話したいことがある」
母「そうかい。座りな」
長門「……」スッ
母「3人一緒で寝たいなんて、あの子達も可愛いとこあるんだねぇ。それで、話ってなんだい」
長門「……明日、帰る」
子供2「すぅ……」
長門「……」
長門「……」ガバッ
ガラッ
母「おや、寝たんじゃなかったのかい」
長門「……話したいことがある」
母「そうかい。座りな」
長門「……」スッ
母「3人一緒で寝たいなんて、あの子達も可愛いとこあるんだねぇ。それで、話ってなんだい」
長門「……明日、帰る」
440: 2009/07/31(金) 21:32:43.28 ID:H+zxAzB9O
母「そうかい。そんな気がしてよ」
長門「……」
母「明日はこの辺の子達で野球大会をやるんだ。朝早くから二人は起きるから、あんたは寝てなさい」
長門「……わかった」
母「たった二日の付き合いだけど、なんだか寂しくなるねぇ……」
長門「……私は、忘れない」
母「うん」
長門「……二人や、皆が忘れても、私は忘れない」
母「ほんとに、ありがとね」
長門「……」こくっ
長門「……」
母「明日はこの辺の子達で野球大会をやるんだ。朝早くから二人は起きるから、あんたは寝てなさい」
長門「……わかった」
母「たった二日の付き合いだけど、なんだか寂しくなるねぇ……」
長門「……私は、忘れない」
母「うん」
長門「……二人や、皆が忘れても、私は忘れない」
母「ほんとに、ありがとね」
長門「……」こくっ
444: 2009/07/31(金) 21:37:17.45 ID:H+zxAzB9O
翌朝……
子供1「じゃあ……いってきます」
子供2「お姉ちゃん起きたら連れてきてね」
母「わかったよ。じゃあ、母ちゃんは父母会であんた達のお昼できたら応援に行くから」
子供1「うん。じゃあ」
ピシャ
母「……行ったか。起きてるんだろう?」
ガラッ
長門「……」
母「こんなさよならの仕方はちょっと寂しいねぇ」
子供1「じゃあ……いってきます」
子供2「お姉ちゃん起きたら連れてきてね」
母「わかったよ。じゃあ、母ちゃんは父母会であんた達のお昼できたら応援に行くから」
子供1「うん。じゃあ」
ピシャ
母「……行ったか。起きてるんだろう?」
ガラッ
長門「……」
母「こんなさよならの仕方はちょっと寂しいねぇ」
447: 2009/07/31(金) 21:43:28.19 ID:H+zxAzB9O
~駅~
長門「……」
長門「……」
長門「……電車が来るまで一時間近くある」
長門「……」
長門「……」スッ
長門「……応援に、行くべき」
長門「……」
長門「……」
長門「……電車が来るまで一時間近くある」
長門「……」
長門「……」スッ
長門「……応援に、行くべき」
452: 2009/07/31(金) 21:54:22.65 ID:H+zxAzB9O
<わーわー打て打てー
<ピッチャービビッてるへいへいへい!
子供1(打たれたら、また点が入る……)
悪ガキ「フッ」
子供1(しかもバッターはあいつだ)
子供1(このままじゃ、俺達のチームが負ける……!)
子供1「くそぉっ!」ヒュッ
カキン!
子供1「あぁ!」
悪ガキ「ヘヘン!」
<ピッチャービビッてるへいへいへい!
子供1(打たれたら、また点が入る……)
悪ガキ「フッ」
子供1(しかもバッターはあいつだ)
子供1(このままじゃ、俺達のチームが負ける……!)
子供1「くそぉっ!」ヒュッ
カキン!
子供1「あぁ!」
悪ガキ「ヘヘン!」
460: 2009/07/31(金) 22:06:22.20 ID:H+zxAzB9O
主審「スリーアウ、チェン!」
子供1(なんとか、あいつまでで抑えられた……)
子供1(でも、このままじゃ……)
子供2「お疲れ様!」
子供1「うん……」
子供2「大丈夫だよ!今度は僕達が打てばいいんだから!」
子供1「そんな簡単にできるかよ……」
子供2「兄ちゃん……」
子供1「姉ちゃんがいてくれたらな……なんて」
長門「……いる」ぬっ
子供1「うわああ!」
子供2「お姉ちゃん!」
<だれだれ?
<どこの制服だ?
<ざわ…ざわ…
子供1(なんとか、あいつまでで抑えられた……)
子供1(でも、このままじゃ……)
子供2「お疲れ様!」
子供1「うん……」
子供2「大丈夫だよ!今度は僕達が打てばいいんだから!」
子供1「そんな簡単にできるかよ……」
子供2「兄ちゃん……」
子供1「姉ちゃんがいてくれたらな……なんて」
長門「……いる」ぬっ
子供1「うわああ!」
子供2「お姉ちゃん!」
<だれだれ?
<どこの制服だ?
<ざわ…ざわ…
463: 2009/07/31(金) 22:16:19.41 ID:H+zxAzB9O
子供1「なぁ姉ちゃん、助っ人で出てくれよ!」
子供2「兄ちゃん……」
子供1「姉ちゃんならホームランだって打てるだろ!?」
長門「……できる」
子供1「やった!」
長門「……でも、やらない」
子供1「え……」
長門「……必要性がない」
子供1「必要だよ!」
子供2「兄ちゃん……」
子供1「姉ちゃんならホームランだって打てるだろ!?」
長門「……できる」
子供1「やった!」
長門「……でも、やらない」
子供1「え……」
長門「……必要性がない」
子供1「必要だよ!」
466: 2009/07/31(金) 22:22:36.51 ID:H+zxAzB9O
長門「……あなた達が負けても、閉鎖空間が発生する可能性や、世界が重大な危機に瀕する恐れはない」
少年1「?」
長門「……バットやミットの属性情報を変更する必要はない」
少年1「言ってる意味がわかんねえよ!」
長門「……つまり、自分自身で勝ち取らなけば意味がないということ」
少年1「!!」
長門「……今の私は、この言葉をあなたに送ることしかできない」
少年1「……」
長門「……自分を、信じて」
少年1「?」
長門「……バットやミットの属性情報を変更する必要はない」
少年1「言ってる意味がわかんねえよ!」
長門「……つまり、自分自身で勝ち取らなけば意味がないということ」
少年1「!!」
長門「……今の私は、この言葉をあなたに送ることしかできない」
少年1「……」
長門「……自分を、信じて」
469: 2009/07/31(金) 22:28:35.93 ID:H+zxAzB9O
少年1「そんなこと言われても、できるなんて保証ないだろ!」
長門「……でも、確率はゼロではない」
少年1「……」
長門「……今日、私は帰る」
少年1&2「えぇっ!?」
長門「……それを言いにきた」
長門「……でも、確率はゼロではない」
少年1「……」
長門「……今日、私は帰る」
少年1&2「えぇっ!?」
長門「……それを言いにきた」
477: 2009/07/31(金) 22:41:45.49 ID:H+zxAzB9O
少年1「そんな……突然……」
少年2「僕、お姉ちゃんにもっと見せたい場所とかあるんだよ!」
長門「……そう」
少年1「じゃ、じゃあ、俺打つから!今から打ってくるから!」
長門「……期待している」
少年2「お姉ちゃん……またね。また絶対遊びに来てね!」
長門「……」こくり
少年1「ぐすっ……泣いてる場合じゃないよな!俺、行ってくる!」
少年2「うんっ!兄ちゃん頑張って!!」
<お前の番来たぞー
少年1「よし……!」
長門「……自分を」
少年「信じる!」
少年2「僕、お姉ちゃんにもっと見せたい場所とかあるんだよ!」
長門「……そう」
少年1「じゃ、じゃあ、俺打つから!今から打ってくるから!」
長門「……期待している」
少年2「お姉ちゃん……またね。また絶対遊びに来てね!」
長門「……」こくり
少年1「ぐすっ……泣いてる場合じゃないよな!俺、行ってくる!」
少年2「うんっ!兄ちゃん頑張って!!」
<お前の番来たぞー
少年1「よし……!」
長門「……自分を」
少年「信じる!」
483: 2009/07/31(金) 22:55:16.19 ID:H+zxAzB9O
朝比奈さんの電話を受けて駅前に急ぐと、そこには朝比奈さんと古泉、
そしてSOS団の活動を3日も無断欠席した長門の姿もあった。
長門の無断欠席にハルヒはカンカンだったわけだが、
その怒りの矛先が全部俺に向かってきたのは言うまでもない。
そして、当の本人はというと……
キョン「長門、それはなんだ?」
長門「……野菜。正確には、大根、トウモロコシ、トマト、キャベツ、長ネ」
キョン「もういい」
野菜をどっさりこさえていた!
長門「……お土産」
……いったい3日間、お前はどこに行ってたんだ。
エンドレスエイト長門の夏休み 2巡目 終わり
そしてSOS団の活動を3日も無断欠席した長門の姿もあった。
長門の無断欠席にハルヒはカンカンだったわけだが、
その怒りの矛先が全部俺に向かってきたのは言うまでもない。
そして、当の本人はというと……
キョン「長門、それはなんだ?」
長門「……野菜。正確には、大根、トウモロコシ、トマト、キャベツ、長ネ」
キョン「もういい」
野菜をどっさりこさえていた!
長門「……お土産」
……いったい3日間、お前はどこに行ってたんだ。
エンドレスエイト長門の夏休み 2巡目 終わり
485: 2009/07/31(金) 22:55:58.69 ID:12SPaN/s0
乙
488: 2009/07/31(金) 22:59:14.43 ID:QA9bgSWDO
引用: 長門「もういい加減にして」
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