1: 2012/03/18(日) 11:06:53.54 ID:XHClg3x6O

種島「葵ちゃん、何だか最近元気ない気がするなあ…」

小鳥遊「そうですか?俺にはいつも通り働いてないようにしか見えませんけど」

種島「なにか悩んでることでもあるのかな」



4: 2012/03/18(日) 11:11:07.59 ID:XHClg3x6O

種島「葵ちゃーん」タッタッタッ

山田「種島さん…山田になにか御用ですか?」

種島「うーん、用事ってわけでもないんだけど…少しお話ししない?」

山田「山田ほんとは忙しいのですが、種島さんからの頼みとなれば仕方ありません」

種島「じゃああっち行こっ」

6: 2012/03/18(日) 11:21:04.63 ID:XHClg3x6O

~スタッフルーム~

種島「葵ちゃん、なんだか最近元気ないね?」

山田「…山田、病気なのかもしれません」

種島「えっ!?ど、どこか悪いの!?」

山田「なんだか心臓がどきどきして…たまに息が出来なくなるときがあります…」

種島「大丈夫?病院に行った方がいいよ」

山田「びょっ病院ですか!?…あ、あーなんだか山田、元気になってきました!だから病院は大丈夫です!」

種島「え、そ、そう?大丈夫ならいいけど、一応病院で見てもらった方が」

山田「大丈夫です!あっ、そーでした!山田、皿洗いを頼まれていました!」

山田「山田はそろそろ戻ります」タッタッタッ…

種島(葵ちゃん、病院が怖いんだ…)

種島(でもほんとに大丈夫かなあ…)


続けていい?

8: 2012/03/18(日) 11:27:26.21 ID:XHClg3x6O

山田「…危ないところでした…」

山田(でも本当に病気だったりしたらどうしよう…)

山田(…佐藤さんならなにか知っているかも知れません!)

山田(とにかく佐藤さんに聞いてみます)



9: 2012/03/18(日) 11:33:30.79 ID:XHClg3x6O

~厨房~

山田「佐藤さん、山田の話を聞いてください」

佐藤「だが断る」

山田「ひどいです!佐藤さんはそんな人ではないです!」

佐藤「お前に俺のなにがわかるってんだ…」

山田「山田、最近心臓がどきどきして苦しいです」

佐藤「病院いけ」

山田「病気ではないです!だから病院は大丈夫です!」

佐藤「ふーん…そうだな……今も苦しいのか?」

山田「いえ、今は大丈夫です」

佐藤「じゃあいつ苦しくなるんだ?」

山田「…うーん、いつでしょう……」

佐藤「それじゃなんとも言えないな」


10: 2012/03/18(日) 11:40:01.95 ID:XHClg3x6O

小鳥遊「こら、山田!サボってないで仕事しろ」

山田「い、今からやるところです!」

小鳥遊「ったく…」

山田(うぅ…やっぱり小鳥遊さんは山田に厳しいです)

小鳥遊「そうだ。山田、倉庫に行って取ってきてもらいたいものがあるんだけど」

山田「しょうがないですねー、小鳥遊さんのために山田行ってきます」

小鳥遊「」イラッ


11: 2012/03/18(日) 11:45:19.53 ID:XHClg3x6O
~倉庫~

山田「まったく、小鳥遊さんは人使いが荒すぎます」

山田(そういえば、小鳥遊さんと話してるとき、心臓はどきどきしませんでした)

山田(種島さんも佐藤さんも大丈夫でした)

山田(他の人はどうでしょうか)

山田(試してみます)



12: 2012/03/18(日) 11:56:33.78 ID:XHClg3x6O
~事務室~

山田「てんちょー!」

店長「山田か」

山田「店長!山田、店長とお話ししたいです」

轟「杏子さん、私も杏子さんとお話ししたいです」

店長「八千代、パフェくれ」

轟「はいっ杏子さんのために作ってきます!」タッタッタッ

店長「で、話ってなんだ」

山田「特にありません」

店長「なんだそれは」

山田「失礼しました」タッタッタッ

店長「…腹減った」グー


ほんとに続けて大丈夫かこれ?

15: 2012/03/18(日) 11:59:56.53 ID:XHClg3x6O
>>7
>>13
ありがとう
おまえらのために頑張る

18: 2012/03/18(日) 12:02:55.03 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

山田「伊波さん」

伊波「あ、山田さん。お疲れ様」

山田「伊波さん、山田とお話ししましょう」

伊波「?いいけど」

伊波「そういえば、山田さん調子が悪いって種島さんから聞いたけど」

山田「びびび病院は大丈夫ですよ!」

伊波「そ、そっか…(怖いんだ…)」

伊波「けど本当に大丈夫?」

山田「大丈夫です…今は特に心臓もどきどきしてませんし、苦しくもないです」

20: 2012/03/18(日) 12:04:40.57 ID:XHClg3x6O
伊波「どきどき、かあ…」

伊波(私も小鳥遊くんといるとどきどきするし苦しいし…まさか山田さん…)

相馬「あ、山田さんいたいたー」テクテク

相馬「って、い、伊波さんも一緒か…」サッ

伊波「そっ相馬さん…っ」

相馬「わぁ!殴らないで!!!お願い!!!これ以上近づかないからっ!」

伊波(我慢…我慢…っ!)

相馬「山田さん、佐藤くんが探してたよ」

相馬「なんだか心配してたみたいだけど」

山田「…そうですか」

相馬「じゃあね」

23: 2012/03/18(日) 12:14:46.43 ID:XHClg3x6O
伊波「よかった…どうにか殴らずに済んだ…」

伊波「?…山田さん?」

山田「…山田、またどきどきしてます…」

山田「…すごく苦しいです…」

伊波「えっ」

山田「伊波さん…やっぱり山田は病気なんでしょうか…」


>>19
多分ないんじゃないか?
>>21
ありがとう

25: 2012/03/18(日) 12:17:29.64 ID:XHClg3x6O
伊波「た、多分違うと思う…」

山田「ほ、ほんとですか!?」

伊波「うん…私もどきどきすることあるし、苦しくなったりするよ」

山田「伊波さんもですか!」

伊波「うん」

伊波「山田さんは…多分、恋してるんじゃないかな」

山田「コイ?」

伊波「うん、恋」

山田「山田、恋なんてしたことないので分かりません…」

伊波「じゃあ初恋かな」

山田「初恋ですか…山田は一体誰に恋してるんでしょうか」

伊波「それは多分…」

28: 2012/03/18(日) 12:24:20.48 ID:XHClg3x6O
小鳥遊「山田、だべってないで仕事しろ」

小鳥遊「伊波さんもですよ」

伊波「たっ小鳥遊くん…!」ドキッ

小鳥遊「山田になんて付き合ってないで、さっさとオーダーとりに」

伊波「キャー!」ドゴォッ

小鳥遊「べふぅっ」

伊波「小鳥遊くんごめんなさいいい!」タッタッタッ

山田(…今のうちに逃げます)

31: 2012/03/18(日) 12:31:24.04 ID:XHClg3x6O
~スタッフルーム~

山田「あ、佐藤さん」テクテク

佐藤「お、やっと来たか」

佐藤「それで、なにか分かったのか?」

山田「はい…伊波さんに恋だと言われました」

佐藤「恋?」

山田「はい」コクコク

佐藤「相手は?」

山田「わかりません…」

佐藤「誰といるとどきどきしたりすんだ?」

山田「さっき伊波さんとお話ししているときに…」

佐藤(伊波だと…?)

山田「相馬さんが来て、それからです」

佐藤「…」

35: 2012/03/18(日) 12:38:42.10 ID:XHClg3x6O
山田「佐藤さん?」

佐藤「…いや、そうか」

山田「なにかわかりましたか?」

佐藤「あー…まあ一応な…」

山田「山田が恋してるのは誰なんですか?」

佐藤「…多分、相馬じゃないか」

山田「相馬さんですか?」

佐藤「多分な」

山田「けど山田、相馬さんのことは兄のように思ってます」

佐藤「その気持ちが、ほんとは好きってことなんじゃないのか」

山田「そうなんでしょうか…」

佐藤「ま、俺はそうだと思うけどな」

37: 2012/03/18(日) 12:46:52.65 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

山田(山田は相馬さんのことが好きなんでしょうか…)

山田(うーん…)

種島「葵ちゃん、大丈夫?なんだかぼーっとしてるけど」

山田「種島さん、人を好きになったらどうしたらいいんですか?」

種島「えぇっ!?葵ちゃん、好きな人がいるの!?」

山田「みたいです…」

種島「そ、そっか」


38: 2012/03/18(日) 12:48:24.44 ID:XHClg3x6O
山田「山田、初恋?なのでどうしたらいいのかわかりません…」

種島「葵ちゃん…(可愛いっ!)」

種島「そうだなー…相手の人に好きって気持ちを伝えればいいんじゃないかな」

山田「告白…ですか?」

種島「うん」

山田「わかりました、山田やってみます」

種島「頑張って葵ちゃん!」

種島(相手ってだれだろ…)

種島(…相馬さん、かな…)

40: 2012/03/18(日) 12:56:33.51 ID:XHClg3x6O
~裏口付近~

山田(相馬さんを見つけました)

山田(…電話中みたいです)

相馬「……そんなことないって………大丈夫だよ、……うん…わかった…うん、じゃあまたね」ピッ

相馬「…山田さん?」

山田「そ、相馬さん」ドキッ

相馬「なにか用事?」

山田「よ、用事というか、その……」ゴニョゴニョ

相馬「……」

相馬「山田さん」

山田「はい…」

相馬「俺は君のお兄さんにはなってあげられないよ」

山田「…」

相馬「ごめんね」

42: 2012/03/18(日) 13:04:43.44 ID:XHClg3x6O
~裏口・外~

山田(…)

山田(山田なにも言ってないのに…)

山田(なんだか悲しい気持ちです…)

山田(山田は相馬さんのことが本当に好きなんでしょうか…)

山田(好きって…なんだろう…)

44: 2012/03/18(日) 13:07:44.71 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

山田「…」テクテク

種島「あ、葵ちゃん!どーだった?」

山田「…告白は、出来ませんでした」

種島「そっか…」

山田「はい…」

種島「いきなり告白じゃなくて、相手に好きになってもらうのもいいかも」

山田「好きに、なってもらう?」

種島「そう!」

山田「むむ…山田には難しいです…」

種島「私協力するから、ね!」

山田「種島さん…!」

山田「ありがとうございます!」

種島「いえいえ」

45: 2012/03/18(日) 13:09:55.73 ID:XHClg3x6O
種島「とりあえず作戦会議だね!」

種島「まずは…相手の人の好みを知ることから!」

山田「好み…ですか」

種島「そう!」

山田「わかりました…山田聞いてきます」

種島「頑張って葵ちゃん!」

47: 2012/03/18(日) 13:15:10.48 ID:XHClg3x6O
~厨房~

山田「相馬さーん」

相馬「なあに?」

山田「相馬さんの好みを教えてください!」

相馬「好み?」

山田「はいっ山田、知りたいです」

相馬「そうだなあ…素直で(騙されやすい)人かな」

山田「素直な人ですか」

相馬「ちなみに佐藤くんの好みのタイプはね」コソッ

佐藤「相馬」

相馬「じ、冗談だよ佐藤くん」

山田「わかりました!失礼します」タッタッタッ


48: 2012/03/18(日) 13:16:33.11 ID:XHClg3x6O
相馬「やれやれ」

佐藤「……」

相馬「佐藤くん、なにか余計なこと言ったでしょ」

佐藤「…さあな」フイ

相馬「…まあ、いいか」


51: 2012/03/18(日) 13:22:11.98 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

山田「種島さん、聞いてきました!」

種島「どうだった?」

山田「素直な人だと言っていました」

種島「素直、かぁ…」

種島「葵ちゃんは今でも十分素直だし、そこは問題なさそうだね」

山田「山田、大丈夫ですか?」

種島「大丈夫みたいだよ!」

種島「次はどうしよう…」

種島「じゃあ次は相手の趣味とか聞いてみよう」

山田「趣味ですか」


55: 2012/03/18(日) 13:31:18.12 ID:XHClg3x6O
~厨房~

山田「相馬さーん」

山田「相馬さんの趣味はなんですか?」

相馬「趣味?…そうだなぁ」

相馬「写真、かな」

山田「写真ですか!」

相馬「そう。カメラはいつも持ち歩いてるよ、ほら」サッ

山田「おおー!かっこいいです」

相馬「そうかな」


56: 2012/03/18(日) 13:33:00.74 ID:XHClg3x6O
~厨房~

山田「相馬さーん」

山田「相馬さんの趣味はなんですか?」

相馬「趣味?…そうだなぁ」

相馬「写真、かな」

山田「写真ですか!」

相馬「そう。カメラはいつも持ち歩いてるよ、ほら」サッ

山田「おおー!かっこいいです」

相馬「そうかな」

57: 2012/03/18(日) 13:33:36.61 ID:XHClg3x6O
すまんミスった

58: 2012/03/18(日) 13:34:33.45 ID:XHClg3x6O
山田「山田を撮ってください」

相馬「いいけど、今?」

山田「はい!山田、写真撮ってほしいです」

相馬「わかったわかった」

相馬「…はい、じゃあ撮るよー」カシャッ

山田「わーい!山田、相馬さんに写真を撮ってもらいましたー!」

小鳥遊「あっ、こら山田!こんなところでまた油を売って!」

山田「うげ!小鳥遊さんに見つかってしまいました」

小鳥遊「さっさと仕事しろ」ガシッ

山田「うぅ~山田もっと写真撮ってほしいのに~」ズルズル

相馬「…」

佐藤「……」

59: 2012/03/18(日) 13:37:54.30 ID:XHClg3x6O
相馬「はあ…」

佐藤「…いーんじゃねーの?」

相馬「佐藤くん…」

佐藤「あいつ、健気だな」

相馬「…佐藤くんもなかなかだけどね」

佐藤「」ギラリ

相馬「そ、そんな睨まないでよ…」


相馬「それに…いろいろまずいって」

佐藤「お前、なんだかんだであいつのこと気に入ってんだろ」

相馬「まあ嫌いじゃないけどね」

60: 2012/03/18(日) 13:38:34.61 ID:XHClg3x6O
相馬「けど、年齢とかいろいろあるじゃない」

相馬「俺は小鳥遊くんじゃないし」

佐藤(小鳥遊はもっとやばいけどな)

相馬「それに…」

佐藤「?」

相馬「山田さんの感情は、恋愛とはちょっと違うと思うな」

佐藤「…」

61: 2012/03/18(日) 13:48:47.04 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

小鳥遊「ったく山田は本当に働かないな」

山田「怒らないでください小鳥遊さん」

種島「かたなしくん、私が葵ちゃんに言ったことなの」

種島「だからあんまり怒らないで」

小鳥遊「先輩…まあ先輩が言うなら仕方ないですね」

種島「ありがとーかたなしくん!」

小鳥遊「いえ、先輩はかわいいので特別ですよ」

山田「…」

山田(山田も、相馬さんに可愛いって言われたいです)

62: 2012/03/18(日) 14:01:52.57 ID:XHClg3x6O
~厨房~

佐藤「違うって、どういうことだ?」

相馬「彼女は俺を自分の兄と同一視してるんじゃないかってね」

佐藤「まあたしかに前はそうだったかもしれないが」

佐藤「今は違うかもしれないぞ」

相馬「どうかな…」

相馬「偽物の兄なんて、俺には出来ないよ」

佐藤「まあな…」

佐藤「とにかく、あいつのこと、もう少し真剣に考えてみてもいいんじゃないか」

相馬「…そうだね」

相馬「まさか佐藤くんにそんなこと言われるなんてね」

64: 2012/03/18(日) 14:13:52.31 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

種島「次は…嫉妬大作戦!」ジャーン

山田「しっと?」

種島「嫉妬だよ葵ちゃん」

山田「山田、嫉妬ってわかりません」

種島「嫉妬って言うのはねー…うーん…」

種島「例えば、好きな人が自分以外の別の人と話してると嫌だ!って思ったり」

種島「自分だけを見てほしいって思うこと、かな」

山田「ふむふむ」

山田「なんだか難しそうです」

種島「葵ちゃんはとにかく相馬さん以外の男の人と話していればいいんだよ」

種島「例えば佐藤さんとか!」

山田「わかりました、行ってきます」

65: 2012/03/18(日) 14:27:41.95 ID:XHClg3x6O
~厨房~

山田「佐藤さーん」タッタッタッ

佐藤「なんだ?」

山田「山田とたくさんお話ししましょう!」

佐藤「俺は暇じゃねえ」

佐藤「相馬にでも付き合ってもらえよ」

山田「だめです!今回は佐藤さんでなくては」

佐藤(また変なことに付き合わされるのか…俺は)ハァ



山田「それでですね、山田は…」アーダコーダ

佐藤「おーおー、それで」

66: 2012/03/18(日) 14:41:58.83 ID:XHClg3x6O
~物影~

轟(佐藤くんたら…)ソワソワ

相馬(…よくわからないけど、なんか楽しい展開だなww)


67: 2012/03/18(日) 14:50:49.00 ID:XHClg3x6O
~厨房~

山田「…なんだか話すこともなくなってきました」

佐藤「だろうな…(2時間くらいしゃべってたんじゃないか…?)」

山田「…佐藤さん」

佐藤「なに」

山田「佐藤さんに分かるかわかりませんけど」

山田「山田は今、恋する乙女なんです」

佐藤「」

山田「…はあ」

山田「それじゃあ山田はもう行きます」トボトボ

佐藤(…で?)

68: 2012/03/18(日) 14:59:22.58 ID:XHClg3x6O
~物影~

轟(終わった、のかしら…)チラッ

轟(あら?いつの間にか相馬くんがいなくなってる…)キョロキョロ

佐藤「…なにか用か?」

轟「っ!」

轟「さ、佐藤くん…違うの、覗き見してたわけじゃなくて、その」ワタワタ

佐藤「…まあいいけど」

69: 2012/03/18(日) 15:13:12.41 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

種島「どーだった?」

山田「うーん…よくわかりません」

種島「そっかあ」

種島「…!」

種島「葵ちゃん、ちょっと私の代わりにお仕事しててもらっていい?」

山田「?いいですよ、山田に任せてください」

種島「ありがとー!じゃあよろしくね!」タッタッタッ

77: 2012/03/18(日) 15:26:41.07 ID:XHClg3x6O
~スタッフルーム~

種島(…相馬さんは葵ちゃんのことどう思ってるんだろ)

種島(聞いてみよう)

相馬「お疲れ、種島さん」

種島「お疲れ様です」

種島「あの、聞きたいことがあるんですけど」

相馬「…いいよ、なに?」

種島「相馬さんは…好きな人、とかいるんですか?」

相馬「そうだなあ…」

相馬「山田さんのことは確かに好きだよ、他の人たちより気になるし」

相馬「でも恋愛感情かどうかは…まだわからないな」

種島「そうですか…」

種島「でもそれって、脈はあるってことですよね!」

相馬「えっ」

種島「相馬さんありがとう!」タッタッタッ

78: 2012/03/18(日) 15:28:18.73 ID:XHClg3x6O
相馬「…」

相馬「…立ち聞きなんていい趣味だね、佐藤くん」

佐藤「…お前にだけは言われたくねーよ」

佐藤「…お前、けっこう優しいとこあんだな」

相馬「佐藤くんには言われたくないけどね」

相馬「今のは全部本当のことだよ」

佐藤「…ふーん」


79: 2012/03/18(日) 15:37:53.66 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

山田(相馬さん…)ボー

山田(相馬さんは山田を好きになってくれるでしょうか)ボー

山田(大丈夫でしょうか)ボー

山田(…相馬さんのこと考えるとどきどきします)ボー

山田「…あ」ツルッ

ガシャンッ

山田「……やってしまいました」アワアワ

種島「あっ葵ちゃん大丈夫?」タッタッタッ

山田「すみません…」

種島「大丈夫だよ」

種島「私が片付けておくから、葵ちゃんはリストに名前書いてきて」

山田「はい…」

84: 2012/03/18(日) 15:48:16.94 ID:XHClg3x6O
~スタッフルーム~

山田(山田、またやらかしてしまいました…)

山田(…リストに手が届きません)ググググ

相馬「山田さん、貸してごらん」スッ

山田「そそそ相馬さん…っ」ドキッ

相馬「…と、これでいいかな」カキカキ

山田「ありがとうございます」

相馬「このくらいどうってことないよ」ニコ

山田「…っ!」ドキッ

山田(し、心臓が…破裂しそうです…)ドキドキ

相馬「…少し俺とお話ししない?」

山田「は、はい…」

86: 2012/03/18(日) 15:59:32.43 ID:XHClg3x6O
相馬「はい、お茶淹れたよ」

山田「ありがとうございます」

相馬「それで、山田さん」

相馬「山田さんはなにか、俺に言いたいことがあったんじゃないかな?」

山田「…えと、」

山田「山田は、相馬さんのことが好きです」

山田「でもなにをしたらいいのかわからなくて」

山田「山田、初めてなので…その…」


87: 2012/03/18(日) 16:00:30.99 ID:XHClg3x6O
相馬「…山田さん」

山田「…はい…」

相馬「俺も、君のことは好きだよ」

相馬「君は妹みたいだしね、…まあ俺はお兄さんにはなれないけど」

山田「…兄には、もうならなくていいです」

相馬「え」

山田「山田は、相馬さんに可愛いって言ってもらいたいです」

相馬「や、山田さん…」

山田「相馬さん、山田、可愛くないですか?」

88: 2012/03/18(日) 16:11:33.51 ID:XHClg3x6O
~物影~

種島「(葵ちゃん告白してる!!)」

伊波「(いいなあ、山田さん…)」

種島「(?伊波ちゃん?)」

伊波「(私も小鳥遊くんに告白…なんて無理ぃっ!)」ブンブン

種島(伊波ちゃんが暴走してる…)

89: 2012/03/18(日) 16:19:01.25 ID:XHClg3x6O
相馬「いや…なんていうか…」

山田「…」ドキドキ

相馬「…可愛いと思うよ」

山田「ほんとですかっ!」

山田「山田、可愛いって言われましたっ!幸せですっ!」タッタッタッ

相馬「……」

相馬「…はぁ」

相馬(不覚にもどきっとしてしまった…)

91: 2012/03/18(日) 16:26:40.15 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

種島「お、おかえり葵ちゃん」

山田「ただいまです」ルンルン

種島「なにかいいことあったみたいだねっ」

山田「はいっ山田は今とっても幸せです!」

種島「そっかあ~よかったね!」

山田「なんだか山田、もう満足です」

種島「えっ」

92: 2012/03/18(日) 16:28:30.80 ID:XHClg3x6O
種島(も、もう…!?)

種島「じゃあじゃあ、次は両思いを目指そうよ」

山田「両思い、ですか?」

種島「そう!」

種島「どうせなら相手の人に好きになってもらいたいでしょ?」

山田「でも山田、さっき『好き』って言われました」

種島「あ、あれは多分友達としての好きってことじゃないかなっ」

山田「そうでしたか…」シュン

種島「でも大丈夫!頑張れば本当の好きになってもらえるよっ」

山田「おお…山田頑張ります!」

種島「頑張ろう葵ちゃん!」

93: 2012/03/18(日) 16:31:37.92 ID:XHClg3x6O
~厨房~

相馬「…」ボー

佐藤「……」

佐藤「…仕事しろ」ゲシッ

相馬「痛っ!痛いよ佐藤くん~」

佐藤「とにかく動け」

相馬「わかったよ…」

相馬「…ねー佐藤くん」

佐藤「あん?」

相馬「佐藤くんは、轟さんのどんなところが好きなの?」

佐藤「ブフォッ」

94: 2012/03/18(日) 16:32:34.23 ID:XHClg3x6O
佐藤「…なにかあったのか」

相馬「いやまあ…ちょっと…」

佐藤「そうか……」

相馬「…恋愛なんて…俺には……」ボソッ

佐藤「…?」

95: 2012/03/18(日) 16:34:37.83 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

山田「どうやったら好きになってもらえますか?」

種島「うーん…難しいねぇ…」

伊波「…あの、」ソロソロ

伊波「私もその話、参加していいかな…?」

山田「いいですよ!伊波さんも一緒に考えてください」

種島「伊波ちゃんはどうしたらいいと思う?」

伊波「私は…えと、たくさん話しして、たくさん一緒にいて、」

伊波「そしたら好きになってもらえるかな、って…」

96: 2012/03/18(日) 16:35:05.83 ID:XHClg3x6O
種島「だって葵ちゃん!」

山田「たくさんお話し、たくさん一緒にいる…ですか」

山田「わかりました、山田ちょっと頑張ります」

山田「今回は時間がかかりそうです」

種島「応援してるよ!」

山田「はいっじゃあ行ってきます」

種島「…伊波ちゃんも、頑張って!」

伊波「う、うん…///」

97: 2012/03/18(日) 16:37:25.33 ID:XHClg3x6O
~厨房~

佐藤「…どうしてこうなった」

相馬「山田さん…さすがにおんぶは辛いよ…」

山田「だめです相馬さん!今日1日山田をおんぶしていてください!」

相馬「い、1日!?無理だよ、仕事もあるし…」

山田「大丈夫です」

山田「佐藤さんが全部やってくれます」

佐藤「おいこらふざけんな」ガシッ

98: 2012/03/18(日) 16:38:17.49 ID:XHClg3x6O
山田「わわっ…やめてください佐藤さんっ山田落ちちゃいま…っ」グラッ

相馬「ちょ、山田さ…っ」

ドサッ

相馬「…」

山田「……いたた…、」

山田「て、そ、相馬さん…っ///」カアアア

相馬「……えーと…」

山田「っ」ガバッ

山田「かかか帰りますっ」ダダダッ

相馬「………」


佐藤「ひゅーひゅーお熱いな(棒)」

佐藤「人前で押し倒すなんて」

相馬「佐藤くんのせいじゃないかっ!!」

佐藤「そうだな、悪かった」

99: 2012/03/18(日) 16:39:45.98 ID:XHClg3x6O
佐藤「しかしお前空中で体の向きかえるなんて」

佐藤「すごいな」

相馬「ふざけないでよ…」

相馬「山田さんが怪我しないように庇おうとしただけだよ」

佐藤「……」

佐藤(山田、真っ赤だったな)

100: 2012/03/18(日) 16:41:24.83 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

山田「たっ、種島さぁん…っ伊波さぁん…っ」

種島「あ、葵ちゃんおかえ-ってどうしたの!?」

伊波「顔真っ赤だよ?」

山田「山田、今すごく恥ずかしいです…」

山田「どうしよう…うう…」

種島「落ち着いて葵ちゃんっ」

山田「山田、しばらくは相馬さんに近付けません…」

種島・伊波(なにがあったんだろう…)

102: 2012/03/18(日) 16:44:08.84 ID:XHClg3x6O
佐藤「悪かったな山田」テクテク

種島「あ、さとーさん」

伊波「っ!!」身構え

佐藤「や、やめろ伊波…これ以上近づかないから…」

伊波「は、はい…」

佐藤「わざとじゃないんだ、すまん」

山田「山田、佐藤さんにはがっかりです!」

種島「なにがあったの、さとーさん」

佐藤「実はな…かくかくしかじか」

103: 2012/03/18(日) 16:45:19.41 ID:XHClg3x6O

種島「それであんなに真っ赤だったんだね~」

山田「うぅ…恥ずかしいです…」

佐藤「ま、相馬のことは気にすんな」

佐藤「少し動揺してたみたいだが、今はもう普通だから」

種島(少し動揺…それって)

佐藤「山田、懲りずに頑張れよ」テクテク…

105: 2012/03/18(日) 16:48:39.23 ID:XHClg3x6O
種島「だって、葵ちゃん」

山田「…」

種島「もう少し頑張ってみようよ」

伊波「山田さん…」

山田「…わかりました、山田もうちょっと頑張ります」

107: 2012/03/18(日) 16:49:56.98 ID:XHClg3x6O
山田「でももうおんぶはやめておきます」

種島「そうだね」

種島「んーと、じゃあいっぱいお話し作戦かな!」

山田「…少し緊張してしまいます…」

伊波「頑張って山田さんっ」

山田「はい、山田いってきます」

109: 2012/03/18(日) 16:51:32.13 ID:XHClg3x6O
~ロッカールーム~

相馬(……)

相馬(ちょっと疲れた…)

相馬(さっきの山田さんの反応…)

相馬(もしかして本気なのか…?)

相馬(…俺は……)ハァ

110: 2012/03/18(日) 16:52:30.27 ID:XHClg3x6O
~カウンター~

種島「葵ちゃん頑張ってるな~」

伊波「そうだね…」

種島「伊波ちゃんは?」

伊波「…私も、ちょっと行ってくるね…」

種島「うん!いってらっしゃい~」

種島(あーあ、みんな恋する乙女かぁ~)

種島(うんうん、素敵素敵っ)

111: 2012/03/18(日) 16:53:31.28 ID:XHClg3x6O
~ロッカールーム~

山田「や、やっと…見つけました…」ゼェゼェ

相馬「や、山田さん…」

山田「相馬さんっ」

相馬「なに?」

山田「山田とお話ししてください!」

相馬「い、いいけど…」

相馬「とりあえず、さっきはごめんね」

山田「さっき…?…あ」カアアア

相馬(…その反応はやめてくれ……)

相馬「と、とにかく話しでもしようか」

山田「は、はいそうですねっ」

相馬「ここじゃなんだし、スタッフルームに行こうか」

112: 2012/03/18(日) 16:54:34.11 ID:XHClg3x6O
~スタッフルーム~

山田「…」

相馬「…」

相馬(…なんか気まずいな…)

相馬(…小鳥遊くんとか来てくれないかなあ)

山田「相馬さん」

相馬「ん、なに?」

山田「山田、相馬さんのことが好きです」

相馬「それはさっき聞いたよ」

山田「さっきとは違います」

山田「さっきよりも、もっと好きなんです」

相馬「…」

113: 2012/03/18(日) 16:55:14.65 ID:XHClg3x6O
山田「相馬さん、」

山田「相馬さんは山田のことは好きになれませんか?」

山田「妹みたいじゃなくて、その…恋人、としてというか…」

相馬「や、山田さん…」

山田「山田、相馬さんともっと近くにいたいです」

山田「もっと相馬さんとお話ししたいです」

山田「…山田じゃだめですか…?」

相馬「山田さん……」

山田「…山田は苦しいです」

114: 2012/03/18(日) 16:56:09.60 ID:XHClg3x6O
相馬「…山田さん、」

相馬「……今すぐは無理だけど」

相馬「ゆっくり時間をかけて、山田さんには俺を知ってもらいたいな」

相馬「俺も山田さんのこと、もっと知りたいし」

相馬(思っていたよりもずっと大人だったみたいだしね…)

山田「じゃあ、山田は相馬さんのことを好きでいていいですか?」

相馬「いいよ」ニコ

山田「わあい!山田、やっぱり幸せですっ」

山田「山田は相馬さんが大好きですっ」

相馬(…まあ、いいかな)

115: 2012/03/18(日) 16:56:44.26 ID:XHClg3x6O
―数日後

小鳥遊「山田!また皿割ったな!」

山田「山田のせいではありません!」

小鳥遊「他に誰のせいだっていうんだよ!」

山田「とにかく山田じゃないです」

小鳥遊・山田 ギャーギャー

伊波「山田さん、なんだか落ち着いたみたいだね」

種島「ねー」

種島「やっぱり普段の葵ちゃんが1番だよ」

種島(悩んでる葵ちゃんもかわいかったけど…)


116: 2012/03/18(日) 16:57:46.66 ID:XHClg3x6O
相馬「あっ、山田さーん」

山田「!相馬さんっ」トテトテ

相馬「買い出し、一緒に行かない?」

山田「もちろん行きます!」

相馬「うん、じゃあ行こうか」

山田「はいっ」

山田「ということで小鳥遊さん、山田はこれから相馬さんとお買い物なので失礼します」

小鳥遊「…あいつ……」


118: 2012/03/18(日) 16:59:08.56 ID:XHClg3x6O
種島「まぁまぁかたなしくん!」

小鳥遊「ったく…」

種島(相馬さんも、ちゃんと葵ちゃんに向き合ってくれるようになったし)

種島(これで一件落着かな!)

伊波「…私も小鳥遊くんと買い物行きたいな…」ボソッ

小鳥遊「?なにか言いましたか伊波さん」

伊波「いいい、言ってないよ!」

伊波「ってそんなに近づかないでえっ」ドガッ

小鳥遊「んが…っ」

種島(やっぱり恋って素敵だねっ!)

おわり

120: 2012/03/18(日) 17:04:05.84 ID:XHClg3x6O
すまん、gdgdだった
見てくれてた人ありがとな


121: 2012/03/18(日) 17:05:16.06 ID:XNl2qwulO
乙、おもしろかったぜ

引用: 山田「山田、相馬さんのことが好きです」