179: 2015/05/24(日) 12:56:43.19 ID:cCymCmlzo



前回:提督「夕立に死亡ドッキリ」
最初から:提督「艦娘にドッキリを?」青葉「はい」


明石「あ、艦娘が接近中ですね」

提督「いつの間に音声通知が」

明石「出番なくて暇だったのでちょっと改善しときました!」

提督「すげぇな……さすが工作艦」

青葉「さーって!誰かな誰かなー?」


↓5までの「コンマ下二桁の『反転』」が一番多い艦娘で (氏因指定もあればどうぞ)

181: 2015/05/24(日) 12:57:01.99 ID:uAOiBaH+o
五十鈴
転落氏

186: 2015/05/24(日) 23:00:39.77 ID:cCymCmlzo
青葉「あ、五十鈴さんですね!」

提督「軽巡洋艦は初めてだな」

青葉「戦艦ほど大人でもなく、駆逐艦ほど子供でもない!どうなるんでしょう……ドキドキですね!」


――執務室前――

コンコン

<どうぞ

五十鈴「失礼します。……あれ、大淀だけ?提督は?」

大淀「提督なら、今は工廠ですよ。何か御用でも?」

五十鈴「ええ、装備のことで少しね……まあ、急ぎでもないし待たせてもらってもいいかしら?」

大淀「はい……あっ」

ジリリリリリリ

大淀「ん……工廠からですね。多分提督からかな……」

五十鈴「そう。それなら、用事が終わったら替わってくれる?」

大淀「わかりました。(ガチャ)……はい、大淀ですが……え?」

大淀「落ち着いてください、明石さん。提督が、どうしたと……?」

五十鈴「……?」
艦隊これくしょん -艦これ- 海色のアルトサックス(4) (角川コミックス・エース)
187: 2015/05/24(日) 23:04:45.09 ID:cCymCmlzo

大淀「……え?提督が、高所から……」

大淀「は、はい……はい。床が崩れて……分かりました」ガチャ

五十鈴「どうしたの?提督が……なんですって?」

大淀「そ、それが……工廠の二階部分の床が崩れて、提督が落下した、と……」

五十鈴「ドジね……骨折でもしたのかし―――」

大淀「亡くなりました」

五十鈴「は?」

……大淀が何を言っているのかさっぱりわからない。

大淀「頭から落下して、即氏だったようです」



……提督が、氏んだ?

188: 2015/05/24(日) 23:06:07.45 ID:cCymCmlzo
五十鈴「……冗談でしょ?」

大淀「いえ……明石さんの様子から、とても冗談とは……」

そんな。信じられない。……信じたくない。

五十鈴「提督が氏ぬなんて、そんなはず無いじゃない!どうせ青葉が明石さんをそそのかして、ドッキリでもしてるのよ!」

大淀「……」

引きつった笑顔で言う私を、大淀は沈痛な顔で見てくる。

五十鈴「ほ、ほら!カメラ探してみましょ?きっと、この辺りに―――」ゴソゴソ

大淀「……!五十鈴さんっ!!」ガシッ

五十鈴「……っ!」ビクッ

大淀「五十鈴さん……提督は、亡くなったんです……!」

私の肩を掴み、正面から見つめながら大淀が言う。真剣な目……。

五十鈴「わかった……わかったわ。提督は氏んだ。そうなのね?」

流石に、認めざるを得なかった。

189: 2015/05/24(日) 23:08:57.67 ID:cCymCmlzo
五十鈴「それにしても……二階から落ちて?頭を打って氏んだ?はは、馬鹿じゃないの?」

私は笑い飛ばす。

大淀「……五十鈴さん!」ギロリ

大淀が睨みつけてきたが、そんなの知った事か。馬鹿を馬鹿にして何が悪いのか。

五十鈴「私の艦長は皆大出世したのよ?五十六に多聞、貞市に茂……。それに引き換えアイツときたら」

五十鈴「大して出世もしない内に転落氏ですって。馬鹿としか言いようがないわよね!」ポロ

頬に、温かい感触。

大淀「な、涙……!」

大淀の言葉でまるで他人事のように気付いた。そうか、私は泣いてるのね。

五十鈴「馬鹿、よ……。大馬鹿……」ポロポロ

五十鈴「あなたがこれからどうなるのか、楽しみにしてたのにな……」ポロポロ

190: 2015/05/24(日) 23:12:01.88 ID:cCymCmlzo
提督「そうか、それは光栄だな」

提督の声が聞こえる。

五十鈴「そうよ。あなたも生きていれば、きっと……」ポロ

五十鈴「……えっ?」

提督の、声……?

振り返ると、そこには。

提督「騙して悪かった。ドッキリなんだ」

青葉「じゃじゃーん!ドッキリ大成功!」デッデーン

……うん?え、どういうこと?ドッキリ?

大淀「ごめんなさい、五十鈴さん!」

大淀が手を合わせて謝ってる。ぜ、全部演技だったのね……。

五十鈴「……や」

提督「や?」


五十鈴「やっぱりドッキリじゃないのよぉぉぉーーーーーーっ!!!」


私の叫びが執務室に響き渡った。


191: 2015/05/24(日) 23:14:41.51 ID:cCymCmlzo
~~青葉ネタばらし~~

五十鈴「~~~~~!!~~~~~~~~!!!」ガミガミ

春雨「し、司令官……大丈夫ですか?」

提督「前が見えねェ」ボコボコ

五十鈴「~~~~!!~~~~……ちょっと、聞いてるの!?」

提督「ああ、聞いてるよ」

五十鈴「だからね、こういう卑劣なことはもうやめてよね!」

提督「わかってる。すまない」

ネタばらしのあと、説教はたっぷり30分は続いている。その間提督はずっと正座したまま。

あんなことをしたんだから当然ね。……とはいえ、仕事なんだからこのくらいで勘弁してあげましょう。本気で反省しているみたいだし。

……泣き顔を見られた分も含めればあと1時間は追加したいところだけど。


192: 2015/05/24(日) 23:15:28.66 ID:cCymCmlzo

五十鈴「……もういいわ」

提督「え?」

五十鈴「もう許してあげるって言ってるの」

提督「あ、ああ。ありがとう……」

五十鈴「ただし!」

提督「な、なんだ?」

五十鈴「私の今までの艦長みたいに、大出世すること!……氏なずにね!」

提督「……ああ。約束するよ」

五十鈴「私はそろそろ失礼するわ。……それじゃあね」




193: 2015/05/24(日) 23:17:00.00 ID:cCymCmlzo
――モニター室――

提督「大出世か……うん、頑張らないとなぁ」

明石「司令官なら大丈夫ですよ!艦娘のためにここまで体を張れるんですから!」

提督「うーむ……そうだといいんだが」

ピコーン!カンムスガセッキンチュウ

大淀「どうやらまた誰かが来たようですね」


提督「まるゆに死亡ドッキリ」

引用: 【艦これ】提督「艦娘にドッキリを?」青葉「はい」【安価】