55: 2016/02/07(日) 23:10:05.29 ID:EoFnIq/t0

前話:駆逐戦隊!ショキカンジャー!!

第二話「変身したい!」

吹雪「えー、それでは…」

吹雪「第二回、ショキカンジャー会議を始めます」

ワーワー ドンドン パフパフ

吹雪「…漣ちゃん、それやめようか」

漣「おっと失敬」

叢雲「で、何を話し合うの?」

吹雪「うん。とりあえず、今後どうするか、具体的なことを決めようと思って」

電「具体的なこと…ですか」

五月雨「戦隊に必要な物をそろえるとか?」

吹雪「そうそう、そういうの」

吹雪「で、何が必要かっていうので…何か案はない?」
海の画集 -「艦これ」公式イラスト集-

56: 2016/02/07(日) 23:10:42.14 ID:EoFnIq/t0
叢雲「案、ねぇ…」

五月雨「戦隊って言ったら…秘密基地があるよね」

電「そうなのです。拠点が必要なのです」

吹雪「ああ、それに関しては、司令官が用意してくれたよ」

五月雨「え、本当!?」

電「はわわ…何だかすごそうな予感なのです」

叢雲「どこにあるのよ、それ」

吹雪「ここだよ」

四人「えっ」

吹雪「ここ」

漣「…えーっと、ここっていうのは…」

吹雪「うん。この六畳の、ちゃぶ台、座布団、ホワイトボード備え付きの部屋」

四人「…」

57: 2016/02/07(日) 23:11:27.75 ID:EoFnIq/t0
叢雲「…まぁ、仕方ないと言えば仕方ないわね…」

五月雨「秘密基地じゃないけどね」

漣「あ~、なんか変なコンピュータがいっぱい並んでたりする近未来的なの想像してたんだけどな~」

電「でも急なことですし、そんな大きな拠点である必要もないでしょうから、ここで十分なのです」

吹雪「そういうことだね。まあ、私もちょっとがっかりしたけど…用意してくれるだけありがたいからね」

漣「ロマンがないよロマンがー!!」ジタバタ

五月雨「でもこういうののほうが落ち着くんじゃないかな」

叢雲「そうね。漣はもうちょっと落ち着きなさい」

漣「うぅ…」

漣「ま、いっか」ケロッ

四人(いいのかよ…)

58: 2016/02/07(日) 23:12:10.43 ID:EoFnIq/t0
吹雪「というわけで、これから話し合いをしたり、必要なものを置くのはここにします」

吹雪「じゃあ次は…」

五月雨「あ、その前にちょっといい?」

吹雪「どうしたの?五月雨ちゃん」

五月雨「昨日の敵との戦いについて考えたことがあるんだ」

叢雲「戦い?戦隊らしいことをすればいいんでしょ?」

五月雨「そう。戦隊のノリで戦えば倒せるっていうのが、昨日の結論」

五月雨「それで、昨日は技名を叫びながら攻撃したよね」

漣「しましたねぇ」

五月雨「でも、昨日は敵が一人だったからよかったけど、敵が大勢だったら…」

電「…いちいちそんなことしてたら隙だらけなのです」

五月雨「そういうこと」

59: 2016/02/07(日) 23:13:15.28 ID:EoFnIq/t0
吹雪「んー、でもどうしたら…」

五月雨「で、さらに考えたことがあります」

漣「ほほう」

五月雨「『戦隊らしさ』、これが戦いのキーになるんだけど…」

漣「はい!はい!」

五月雨「?どうしたの?」

漣「その『戦隊らしさ』を『戦隊パワー』と名付けることを提案します!」

電「え?せ、戦隊パワー?」

叢雲「心底どうでもいいけど…」

五月雨「あはは…わかったよ」

60: 2016/02/07(日) 23:13:46.95 ID:EoFnIq/t0
五月雨「戦隊パワーが戦いのキーになるけど、ここで昨日の私たちの姿を思い出してほしいの」

吹雪「昨日の私たち?」

叢雲「普通に艤装つけてただけね」

五月雨「そう。どう考えても戦隊じゃないよね」

五月雨「艤装で戦ってた時の私たちの戦隊パワーは0」

五月雨「でも、技名を叫んで戦ったことで戦隊パワーが生まれた」

五月雨「つまり、普通の格好じゃ、そのくらいしないと戦隊パワーは生まれないってわけ」

電「ということは、つまり…」

吹雪「戦隊らしい格好だったら、常に戦隊パワーが生まれて、技名をいちいち叫ばなくてもいいんじゃないかってこと?」

五月雨「そういうこと」

61: 2016/02/07(日) 23:14:34.04 ID:EoFnIq/t0
叢雲「なるほどね…」

叢雲「でも、正直まだ戦隊らしさ…」

漣「戦隊パワー」

叢雲「…戦隊パワーが本当にかかわってるかわからないのよね」

五月雨「うん。問題はそこなんだよね」

電「でも、他に手がかりもないですし…」

吹雪「次に敵と遭遇した時、いろいろ試してみようよ。いざとなったら昨日みたいに戦えばいいし」

叢雲「そうね。他にどうしようもないし」

漣「ということは五月雨ちゃん。あれですか?」

五月雨「ん?」

漣「『変身したい』ってことですか?」

五月雨「…まあ、そういうこと、かな?」

漣「ヨッシャー!燃えてキター!」ボォォォォ

五月雨「え!?ええ!?」

62: 2016/02/07(日) 23:15:18.85 ID:EoFnIq/t0
吹雪「まあ、戦隊らしいよね、変身」

電「確かに、今の話の流れからするとそうなりますが…」

叢雲「テンション上がりすぎなのよ、漣」

漣「おっと失敬失敬」

漣「いやー、漣も変身がしたかったんですよー」

漣「さすが五月雨ちゃん!よくわかっていらっしゃる!」

五月雨「あ、あはは…」

吹雪「それにしても、変身か…」

電「本当に変身しなくても、服は必要ですよね」

叢雲「じゃあ誰かに頼んで…」

漣「あ、そこで漣から提案です」

吹雪「何?」

漣「戦隊モノの、博士ポジの人を提案したいと思います!」

吹雪「は、博士?」

漣「協力者として、博士ポジの人が出たりするんですよ」

叢雲「はぁ…」

63: 2016/02/07(日) 23:15:52.84 ID:EoFnIq/t0
電「では、それは誰なのです?」

漣「無難なとこで、夕張さんと明石さんかなーと」

叢雲「まあ、その二人くらいしか思いつかないわね」

吹雪「じゃあ、その変身の話を持って、二人に頼みに行こうか」

電「引き受けてくれるでしょうか…」

漣「大丈夫っしょ。特に夕張さんは五月雨ちゃんが頼めば一発!」

五月雨「え!?何で私!?」

吹雪「あー、夕張さん五月雨ちゃんに甘いもんねぇ」

叢雲「明石さんも電がいれば大丈夫でしょ」

電「な、なんで電なのです!?」

叢雲「あんたに頼まれたら断りづらいのよ…」

三人(確かに…)

電「?」

64: 2016/02/07(日) 23:16:20.84 ID:EoFnIq/t0
工廠

夕張「何!?」キラキラ

明石「戦隊ですって!?」キラキラ

夕張「それで変身セットがほしい!?」

明石「ほうほう!!」

夕張・明石「よーし!お姉さんたちに、まっかせなさーい!!」グッ

五人「…」

吹雪「まあ、思った以上にスムーズに話が通ってよかったね」

電「あ、あの、本当に変身しなくても、服だけでもいいので…」

夕張「えー!?やだやだー!」

明石「つーくーりーたーいー!!」

叢雲「子供か」

65: 2016/02/07(日) 23:16:59.35 ID:EoFnIq/t0
五月雨「ま、まあ、二人がいいんなら、問題ないんじゃない?」

漣「そのようですねぇ…」

夕張「じゃあ二、三日後くらいでいい?」

吹雪「はい。では、お願いします」

66: 2016/02/07(日) 23:17:32.46 ID:EoFnIq/t0
電「二、三日後ですか…それまでどうしましょうか?」

吹雪「うーん、そうだねぇ…」

叢雲「だったら、鎮守府の異常現象を調べてみましょう」

漣「おー、そんなものもありましたなぁ」

五月雨「ていうか、最初の目的それだったよね」

吹雪「えーっと確か…」

・工具がなくなる

・屋根裏や床下から変な音

・地響きが聞こえる

・資材がなくなる(提督のせい?)

吹雪「こんなところだったね」

漣「ん?工具がなくなる…?」

五人「…」

工廠のほうからの声「ぎにゃーー!!!」

五人「!!」

67: 2016/02/07(日) 23:18:19.98 ID:EoFnIq/t0
工廠

吹雪「どうしたんですか!?二人とも!!」ダダッ

夕張「もうだめだ、おしまいだぁ…!」

明石「こんな、こんなこと…!残酷すぎる…!」

叢雲「…工具がなくなったの?」

夕張「うん…」グスン

明石「これじゃ、変身セットが作れないよぅ…」

電「それは困ったのです」

夕張「今回が最後の予備だったんだよね…」

68: 2016/02/07(日) 23:18:45.86 ID:EoFnIq/t0
五月雨「ずっとここに置いてたんですか?」

明石「うん。ちゃんと工具箱に鍵もかけたんだけどね…」

漣「あのー、鍵、壊されてますが…」

夕張「畜生!!最初になくなった工具が痛かった!!」

明石「あれがあればもっとゴツいの作れたんだけどね…」

吹雪「…最後に見たのはいつですか?」

夕張「ついさっきよ。あなたたちが来る、ほんの数分前」

吹雪「じゃあ、犯人はそう遠くまで行っていないはずです。探してみます!」

明石「うう、ありがとう…」

69: 2016/02/07(日) 23:19:14.63 ID:EoFnIq/t0
漣「いやー、何だかRPGみたいになってまいりましたなー」

叢雲「何か面倒くさいやつね」

五月雨「でもどうするの?」

電「犯人が誰かわからないのです…」

叢雲「え?昨日のアレみたいなやつじゃないの?」

漣「いやいや、あんなのいたら目立つっしょ」

叢雲「そういえばそうね…確かに、鎮守府内には現れないか…」

吹雪「そうだね。見るからに不審者がいたら大騒ぎになるもん」

吹雪「つまり、『その辺にいても怪しくない人』が犯人ってことだと思う」

五月雨「それって…」

吹雪「うん…」

吹雪「艦娘の中に、犯人がいる」

70: 2016/02/07(日) 23:19:40.85 ID:EoFnIq/t0
漣「ご主人様は除外すんの?」

吹雪「まあ、司令官なら直接明石さんたちに頼んで借りればいいし…」

叢雲「それは艦娘全員に言えることよ。どちらにしろ、盗むくらいだからまともな理由じゃないでしょうけどね」

吹雪「そうだね。とりあえず…」

???「おや、皆さんどうかしたんですか?」

吹雪「あれ、青葉さん」

青葉「どもー!恐縮です!青葉ですー!」

72: 2016/02/07(日) 23:20:17.95 ID:EoFnIq/t0
叢雲「何やってるのよ、こんなところで」

青葉「いやー、古鷹さんから逃げてきまして…」

五月雨「またですか…」

電「あの、このあたりで、怪しい人を見ませんでしたか?」

青葉「怪しい人、ですか」

吹雪「はい。挙動不審だったり、何か持ってたり…」

青葉「…何か持ってる人なら見ましたよ」

吹雪「!?だ、誰ですか!?」

青葉「白雪ちゃんが鞄を持ってました」

叢雲「白雪が…?」

73: 2016/02/07(日) 23:20:50.86 ID:EoFnIq/t0
青葉「ここは人通りが少ないので、他に怪しい人は見てませんねー」

青葉「その白雪ちゃんも、最近鞄を持ってるのをよく見るので、別段怪しいと思ってませんでしたが。鞄もあまり大きくないですし」

吹雪「最近、ですか…」

古鷹「あー、いたいた!青葉ー!!」ダダッ

青葉「げっ!見つかりました!では皆さん、これでー!」シュバッ

漣「…行っちゃいましたな」

電「吹雪さん…」

吹雪「…探してみよう、白雪ちゃんを」

74: 2016/02/07(日) 23:21:26.76 ID:EoFnIq/t0
叢雲「それにしても、白雪が鞄、ねぇ」

吹雪「そんなの持ってるの見たことないよね」

漣「でも最近持ってるのを見るって言ってたよ?」

電「誰も気づかないなんて…おかしいのです」

五月雨「…いや、おかしくないと思う」

吹雪「え?」

五月雨「さっきの工廠裏…人通りが少ないって言ってたよね」

叢雲「そういえばそうね」

五月雨「隠密行動するなら、人通りが少ないところを通るのは当たり前だよね」

75: 2016/02/07(日) 23:22:00.81 ID:EoFnIq/t0
五月雨「きっと青葉さんはよくあそこに逃げてるから、鞄を持った白雪ちゃんをよく見かけたんだと思う」

漣「なるほど。つまり、白雪ちゃんは鞄を持ってるときは、人通りが少ないところを通る、と」

電「では、人通りが少ないところをたどって行けば…!」

叢雲「…まだ、白雪が犯人って決まったわけじゃないのよ」

五月雨「…ごめん」

叢雲「…いえ、そういうつもりじゃなかったの、ごめんなさい」

吹雪「…急ごう、みんな」

76: 2016/02/07(日) 23:22:35.03 ID:EoFnIq/t0
漣「く~みつからね~!!」

叢雲「どこに行ったのよ、あの子…!」

電「つ、疲れたのです…」

五月雨「このままじゃ…」

吹雪「!みんな、あれ!」

四人「!!」


白雪「…」

白雪は、人がほとんど通らない道を歩いている


吹雪「…鞄を、持ってる」

叢雲「こんなところで…何やってるのかしら」

電「隠れて様子を見るのです」

77: 2016/02/07(日) 23:23:09.22 ID:EoFnIq/t0
白雪「…」スッ

白雪は途中で立ち止まり、鞄を道のわきに置いた

白雪「…」スタスタ


五月雨「…行った?」

漣「行ったね」

吹雪「…鞄、見てみようか」

バッ

五人「…!」

鞄の中には、いくつかの工具が入っていた

78: 2016/02/07(日) 23:23:44.93 ID:EoFnIq/t0
吹雪「…」

叢雲「…吹雪」

吹雪「…とりあえず、持って帰ろう」

漣「あー、待って待って」

吹雪「?」

漣「中身だけ持って帰って」

電「え?鞄は置いていくのです?」

漣「うん。で、中に石を詰めて置く」ヒョイヒョイ

漣「よーし、これでオッケー!」

四人「…?」

79: 2016/02/07(日) 23:24:13.37 ID:EoFnIq/t0
工廠

夕張「ヒャッハー!工具だー!」

明石「ありがとう、みんな!」

吹雪「いえ…」

叢雲「…」

電「あの、では、よろしくお願いします」

夕張「うん!任せといて!」

吹雪「…」

叢雲「…吹雪」

吹雪「何?」

叢雲「何か理由があるはずよ」

吹雪「…そうだよね」

叢雲「信じるのよ、白雪を」

吹雪「…ありがとう、叢雲ちゃん」

80: 2016/02/07(日) 23:24:40.95 ID:EoFnIq/t0

電「そもそも、何故わざわざ工具をあんなところに…?」

漣「ふふっ、それは明日探りましょう」

四人「…?」

漣「あ、吹雪ちゃん、白雪ちゃんと同じ部屋だったよね?」

吹雪「?うん、そうだけど」

漣「悪いけど、部屋に戻ったら見張っといてくれない?」

漣「今日はもう大丈夫だとは思うけど…」

吹雪「…いいよ、わかった」

81: 2016/02/07(日) 23:25:29.44 ID:EoFnIq/t0
吹雪と白雪の部屋

吹雪「ただいま…」ガチャッ

白雪「あっ、吹雪ちゃん。お帰りなさい」

吹雪「…」

白雪「?」

吹雪「白雪ちゃん、今日何してた?」

白雪「…」

吹雪「…?」

白雪「…今日は、ずっと訓練してたよ」

吹雪「…そっか、お疲れさま」

吹雪(…どうして、そんな嘘を)

吹雪(人に言えない理由ってこと…だよね)

82: 2016/02/07(日) 23:26:01.67 ID:EoFnIq/t0
翌日

五人は朝から、昨日白雪が鞄を置いた地点で張っていた

漣「お~予想通り、鞄がありますな」

叢雲「そら昨日、白雪が置きっぱなしにしたからじゃないの?」

漣「のんのん、甘いですな~叢雲ちゃん」

漣「鞄をよく見てください」

叢雲「…?」

漣「え~まだわかんないの?」

叢雲「うるさいわね…」

電「…あっなるほどなのです」

五月雨「そういうことだったんだ」

叢雲「え?二人ともわかったの?」

吹雪「あ、私もわかった」

叢雲「え!?」

漣「ちょっと~叢雲ちゅわ~ん」

叢雲「あーもう、うっさいわね!」

83: 2016/02/07(日) 23:26:35.72 ID:EoFnIq/t0
漣「昨日、漣はあの鞄に何をしましたか?」

叢雲「えーと、石を入れて…」

叢雲「!!」

漣「気づいたようですね~」

漣「そう、石を入れた分のふくらみがなくなってるんですよ!」

漣「んで、白雪ちゃんは昨日吹雪ちゃんが見張ってたでしょ?」

吹雪「うん。夜中にも出て行かなかったよ」

漣「つまり、白雪ちゃん以外の誰かがあの鞄の中身を取り出したってことなんだよ」

叢雲「なるほど…」

吹雪「ということは…」

吹雪「誰かが、白雪ちゃんと工具のやり取りをしてる…?」

漣「そういうことだね」

84: 2016/02/07(日) 23:27:18.87 ID:EoFnIq/t0
五月雨「っ!!来たよ!」


白雪「…」スッ

白雪は鞄を手に取って去って行った


漣「さー、尾行しますよー!」

叢雲「あんた、楽しんでるでしょ」

漣「もち!」グッ

叢雲「…」

85: 2016/02/07(日) 23:27:50.39 ID:EoFnIq/t0
工廠裏

白雪「…」ピタッ


吹雪「止まった?」

電「入らないのでしょうか…?」

叢雲「そりゃあ入れないわよ…」

五月雨「え?何で?」

叢雲「だって…」


夕張「うおー!!燃えてキター!!」トンテンカン

明石「明石ックストーム!!」トンテンカン


五人「…」

叢雲「…昨日から、こんな感じらしいから」

86: 2016/02/07(日) 23:28:32.59 ID:EoFnIq/t0
漣「困りましたな…今回は工具を盗んでいただかないと」

五月雨「やり取りの相手を見つけるためだね?」

漣「その通りデス。何でもいいから、鞄に入れてくれればいいんだけどね…」

五人「う~ん…」

漣「…奥の手を使うか」

吹雪「え?」

漣「電ちゃん、五月雨ちゃん、二人に頼んできて」

五月雨「え!?」

叢雲「もう、それしかないかもね…」

吹雪「二人を生贄に捧げるしか…」

電「ど、どういうことなのです!?」

漣「ほーら、行った行ったー」

五月雨「うう…」

電「どうしてこんなことに…」

87: 2016/02/07(日) 23:29:07.88 ID:EoFnIq/t0
工廠

五月雨「あのー…」

夕張「ん!?あ、五月雨ちゃん!?」トンテンカン

電「あの、その…」

明石「電ちゃんも来たの!?ごめん、後にして!!」トンテンカン

五月雨「…どうしよう、電ちゃん」

電「ここは思い切っていうしかないのです」

五月雨「それしかないか…」

五月雨「あの!!二人とも!!」

電「工具を!!貸してほしいのです!!」

夕張・明石「」ピタッ

88: 2016/02/07(日) 23:30:12.79 ID:EoFnIq/t0
夕張「…何ですって?」ゴゴゴ

明石「私たちから、この楽しみを奪おうっていうの…?」ゴゴゴ

五月雨「うう…怒ってる…」

電「あ、あの…その…」

夕張「いくら二人の頼みでも、それはちょっと…」

明石「ごめんなさいね…」

五月雨「こ、このままじゃ…」

電「こうなったら…」

五月雨「か、貸してくれないなら、もう夕張さんと口きいてあげません!!」

夕張「グハッ!!」

電「もう第六駆逐隊のみんなで明石さんにマッサージもしてあげないのです!!」

明石「なんですって…」グハッ

五月雨「あ、効いた」

電「意外といけたのです」

90: 2016/02/07(日) 23:30:42.96 ID:EoFnIq/t0
夕張「仕方ない…五月雨ちゃんのほうが大事だもん…貸すよ」

明石「くっ…これが、運命…」

五月雨「あ、ありがとうございます!」

電「すぐ返すのです!!」ダダッ

夕張「…」

明石「…」

夕張「…マッサージ、してもらってるんですか?」

明石「…結構効くのよ」

91: 2016/02/07(日) 23:31:18.85 ID:EoFnIq/t0
五月雨「おまたせ…」

吹雪「ど、どうしたの?二人とも」

電「なんだか、とっても申し訳ないことをした気がするのです…」

叢雲「そ、そう」

漣「んで、工具はどうしたんです?」

五月雨「ああ、これだよ」

漣「おー、乙乙。さて、どうしましょうかねぇ…」

叢雲「…その辺に置いてみる?」

吹雪「いや、そんなうまくいくわけ…」


白雪「…」スッ

白雪は置いてあった工具を拾い上げ、鞄に入れた


五人「…」

吹雪「うまくいった…」

漣「さ、さあ、尾行再開だー!」

92: 2016/02/07(日) 23:31:44.61 ID:EoFnIq/t0
白雪と五人は、鞄を置いてあった場所に戻ってきた


白雪「…」スッ


電「昨日と同じで、そのまま置いて帰ったのです」

漣「んじゃ、昨日と同じく、中身を出して石を詰めて…」ヒョイヒョイ

漣「ほいじゃ、電ちゃんと五月雨ちゃんは二人に返してきてー」

五月雨「わかった」

漣「我々はここを見張っておきます」

電「じゃあ、お願いしますね」

93: 2016/02/07(日) 23:32:31.38 ID:EoFnIq/t0
吹雪「…いつ来るかな」

叢雲「そんなにすぐには来ないんじゃない?」

漣「そんなこと言ってるとすぐに…」

ザッ

三人「!!」

吹雪(来た…?)

叢雲(一体…)

漣(誰が…)


イ級?「…」

イ級?「イー」


三人(お前かーーー!!!)

94: 2016/02/07(日) 23:33:11.44 ID:EoFnIq/t0
吹雪「え!?あの人、この前倒したはずじゃ!?」ヒソヒソ

叢雲「わ、わからないけど、別の奴じゃないの!?」ヒソヒソ

漣「あ、鞄持って行っちゃった」

三人「…」

漣「…追う?」

吹雪「いや・・・行った先で仲間が大勢いたら危険だよ。三人しかいないし、まだ変身できないし…」

叢雲「とにかく、これであいつらと関係していることがわかったわね」

漣「…でも、一番の問題は」

吹雪「…どうして、白雪ちゃんが?」

叢雲「…とにかく、戻りましょう」

95: 2016/02/07(日) 23:33:42.63 ID:EoFnIq/t0
その夜 吹雪と白雪の部屋

吹雪「…」

白雪「?どうかしたの?吹雪ちゃん」

吹雪(…聞いたほうが良いのかな…)

吹雪(…でも…)

吹雪「…白雪ちゃん、何か私に、隠してることない?」

白雪「…」

白雪「…ッ」ポロポロ

吹雪「え!?ど、どうしたの!?」

96: 2016/02/07(日) 23:34:11.50 ID:EoFnIq/t0
白雪「ご、ごめんね、吹雪ちゃん…」

白雪「急に…泣いたりして…」

吹雪「…」

ギュッ

白雪「…!」

吹雪「…大丈夫、大丈夫だから…」

白雪「…うっ…吹雪ちゃん…」グスッ

97: 2016/02/07(日) 23:34:54.74 ID:EoFnIq/t0
吹雪「…落ち着いた?」

白雪「うん…ありがとう」

吹雪「…言いたくないなら、言わなくてもいいよ」

白雪「いいえ…言うわ」

白雪「吹雪ちゃん…実は私…」

白雪「最近…昼間、意識がなくなるの…」

吹雪「!!」

白雪「ある時、ふっと意識がなくなって…気が付いたら、時間が経ってて…」

白雪「その間、記憶がないの…」

吹雪「…」

98: 2016/02/07(日) 23:35:24.66 ID:EoFnIq/t0
白雪「吹雪ちゃん…私、怖いよ…」

白雪「どうして、こんなことになってるのか…わかんないよ…」

吹雪「…大丈夫だよ、白雪ちゃん」

白雪「吹雪ちゃん…?」

吹雪「私が…何とかするから…」

吹雪「安心して…」

白雪「…うん」

白雪「ありがとう…」

吹雪「…」

99: 2016/02/07(日) 23:36:14.84 ID:EoFnIq/t0
翌日

吹雪「…ということらしいよ」

叢雲「なるほど…あいつらに、何かされたのかしら…?」

五月雨「そうだったら、許せないことだよ」

漣「白雪ちゃんは利用されていた、ということか…」カシャッ

電「なんでブラインドから外覗いてるのです?」

漣「刑事ドラマっぽいかと」

吹雪「それにしても、変身セットできたかな?」

電「工廠に行ってみるのです」

100: 2016/02/07(日) 23:36:50.89 ID:EoFnIq/t0
工廠

吹雪「こんにちはー」

夕張「あ、みんな!できたよ!」

明石「じゃーん!」

五人「おおっ」

夕張「腕輪型にしてみましたー」

参考(http://homepage2.nifty.com/keidora3/ganari/ginga/gmgb079.jpg

明石「じゃ、機能の説明をするから、着けてみて」

夕張「どう?大きさは大丈夫?」

叢雲「ええ、ちょうどいいわ」

101: 2016/02/07(日) 23:37:40.47 ID:EoFnIq/t0
明石「じゃあ一つ目の機能…五色のボタンがあるでしょう?」

漣「あ、本当だ」

明石「じゃあ漣ちゃん。黒いボタン押してみて?」

漣「ほいさっさー」ポチッ

ピピピピッ
叢雲の腕輪から、音が鳴った

叢雲「うわっ」

明石「叢雲ちゃんのはピンクのボタンが点滅してるでしょ?押してみて」

叢雲「こう?」ポチッ

明石「はい、じゃあ漣ちゃん。しゃべりかけてみて」

漣「コケコッコー!!」

叢雲の腕輪『コケコッコー!!』

叢雲「うわ!」

漣の腕輪『うわ!』

明石「このように、通信することができます」

102: 2016/02/07(日) 23:38:12.50 ID:EoFnIq/t0

叢雲「ちょっと、びっくりするじゃない!」

漣「いやー、失敬失敬」

明石「もう一度ボタンを押したら通信は切れます」

明石「複数と通信したいときは、ボタンを同時押し。全員とも通信できますよ」

吹雪「い、いいんですか?変身機能だけでよかったんですが…」

夕張「もったいないじゃない!せっかくこんな面白そうなの作れるのに!」

吹雪「こちらとしてはありがたいのですが…」

103: 2016/02/07(日) 23:38:40.66 ID:EoFnIq/t0
五月雨「他には、何かあるんですか?」

明石「あと、さっきのボタンの下にあるボタンを押してみて」

五月雨「これですか?」ポチッ

ボッ
五月雨の腕輪から、周辺地図の小さなホログラムが浮かび上がった

五月雨「うわぁ!」

電「す、すごいのです…」

明石「このように、周辺の地図がわかります」

明石「あと、仲間の位置がわかるようになってるよ。それぞれの色の点が、あなたたちよ」

明石「これももう一度ボタンを押すと消えるわ」

五月雨「なるほど…」ポチッ

ピピピピッ

吹雪「え!?」

五月雨「あっ、ごめん、吹雪ちゃん!間違えちゃった…」

104: 2016/02/07(日) 23:39:08.10 ID:EoFnIq/t0
夕張「そして、お待ちかねの変身!」

漣「いよっ、待ってました!」

夕張「やり方は簡単。その色付きガラスでできた大きなボタンを押して、『変身』っていうだけよ」

吹雪「え、言わないとだめなんですか?」

夕張「ダメです」

吹雪「えぇ…」

夕張「ほーら、やったやった!」

吹雪「えーと、じゃあ…」

ドカーン

吹雪「!?」

漣「何事!?」

五月雨「夕張さん、明石さん!すみません、ちょっと私たち行ってきます!」

夕張「え、ちょっと!?」

明石「まだ変身シーン見てないのにー!」

105: 2016/02/07(日) 23:39:47.98 ID:EoFnIq/t0
五人は、白雪が鞄を置いていた場所の付近まで来た

吹雪「はぁ…はぁ…」

叢雲「いったい…何なのよ…」

電「こっちの方から、聞こえてきたのですが…」

五月雨「!誰かいるよ!」


空母棲姫?「こら、あんたたち!音漏れないようにしろっていったでしょーが!」

イ級?「すみませんイー…」

ロ級?「頑張ったんですがロー」

ハ級?「どうにもなりませんでしたハー」

二級?「まあ、仕方ないですニー」


電「…あの人、空母棲姫に似てるのです」

叢雲「この間のイ級に加えて、ロ級、ハ級、二級がいるし…」

106: 2016/02/07(日) 23:40:18.23 ID:EoFnIq/t0
空母棲姫?「開き直ってんじゃないわよ!これで気づかれたら…」

空母棲姫?「あっ」

五人「あっ」

空母棲姫?「ほら、見つかったじゃないのー!」ポカポカ

ハ級?「いてて!やめてくださいハー」

イ級?「…あー!お前たち、この間の!」

漣「え、やっぱりこの間の人?」

イ級?「厳密には違うけど、我々戦闘員は記憶を共有できるんだイー!」

叢雲「何それすごい」

空母棲姫?「何?あんた知ってるの?」

イ級?「奴ら、我々の特性を知ってるんですイー…この間個体を一つ殺されましたイー」

空母棲姫?「なるほど、それは困ったわね…」

空母棲姫?「でも、やるしかないわ!お前たち、やっておしまい!」

「イー!」「ロー!」「ハー!」「ニー!」

107: 2016/02/07(日) 23:41:10.13 ID:EoFnIq/t0
電「はわわ、来るのです!」

吹雪「仕方ない、みんな、いくよ!」

カチッ

五人「変身!」

デデッデデー デデッデデー デデー

シュィィィィン バァァァァァァン

吹雪「ほ、本当に変身できた…」

叢雲「まあ、普通の戦隊モノって感じの服ね」

漣「あ、決めポーズしてない!」

吹雪「今日も倒した後にしよう!ほら、いくよ!」

108: 2016/02/07(日) 23:41:43.04 ID:EoFnIq/t0
イ級?「イー!」バッ

吹雪「ていっ!」ドゴォ

イ級?「イーーーーーーーーッ!!」

吹雪「よし、通った!」

五月雨「仮説は合ってたみたいだね!」

五月雨「よっと!」ドカッ

ロ級?「ローーーッ!!」

109: 2016/02/07(日) 23:42:15.89 ID:EoFnIq/t0
ハ級?「ハッ!ハッ!」ブンッブンッ

叢雲「あーもう!うっとうしいわね!」

ガシッ

ハ級?「ハ?」

叢雲「大人しく…」ブンッ

叢雲はハ級?を背負い投げした!

叢雲「しなさああああああい!!」ドシンッ

ハ級?「ハーーーーーーーーッ!!」

110: 2016/02/07(日) 23:42:57.81 ID:EoFnIq/t0
二級?「ニーッシッシ…お前が一番弱そうだ二ー」

電「はわわ…」

二級?「お前から頃してやるニー!!」ダッ

漣「あー、やめといたほうがいいよ」

二級?「え?」

漣「隙あり!」ドカッ

二級?「ニーーーーッ!!?」ドザァッ

漣「はい、電ちゃんトドメよろしく」

電「はわわ…えっと…」ダダッ

二級?「ニ…?」ムクッ

電「ご、ごめんなさい、なのです!」ドゴォ

二級?「ニッーーーーーーーーー!!??」

いつものが決まった

111: 2016/02/07(日) 23:43:28.47 ID:EoFnIq/t0
電「うう…やっぱり痛いのです」ヒリヒリ

叢雲「あなたは普通に戦うことを覚えたほうが良いわ」

空母棲姫?「くっ…戦闘員が全滅とは…」

吹雪「残るはあなただけです!覚悟しなさい!」

空母棲姫?「こうなったら…!」パチン

???「…」シュバッ

吹雪「!?」

ガシィ
何者かが吹雪の腕をつかんだ!

五月雨「吹雪ちゃん!」

112: 2016/02/07(日) 23:43:59.74 ID:EoFnIq/t0
吹雪「く…」

吹雪「…!?」

空母棲姫?「ふぅ…ここまで呼んでおいてよかったわ…」

吹雪「ど、どうして…」

吹雪「どうしてなの…?」

吹雪「白雪ちゃん…」


白雪「…」グググ

113: 2016/02/07(日) 23:45:00.46 ID:EoFnIq/t0
白雪「…」ドカッ

吹雪「グハッ!」

叢雲「吹雪!」

吹雪「く…私は大丈夫…」

吹雪「でも…」

白雪「…」

白雪「…」ブンッ

吹雪「くっ」シュバッ

空母棲姫?「ほほほ!やっぱり私が操ってる方が、戦闘員より役に立つわ!」

吹雪「あなたが操ってるの!?」

空母棲姫?「そうよ。私は人を操る能力を持っているの」

叢雲「それで白雪を利用して…!」

白雪「…」ドゴォ

吹雪「ぐ…!」

電「吹雪さん!」

114: 2016/02/07(日) 23:45:27.98 ID:EoFnIq/t0
吹雪「わ、私は大丈夫だから…」

吹雪「あの人を倒して…!」

五月雨「わかった!」ダダッ

漣「漣の本気を見せてやるぅ!!」ダダッ

空母棲姫?「ふふ・・・そう簡単にいくかな?」

叢雲「なんですって?」

イ級?たち「イッー!!」ワラワラ

電「うわ、いっぱい来たのです!」

五月雨「援軍!?そんな…さっきより多い!」

空母棲姫?「ヲーッホッホッホ!もうここへは簡単に乗り込めるわ!援軍を呼んでおいたのよ!」

漣「ありゃりゃ…まいったなぁ…」

イ級?たち「イーッ!!」ワラワラ

五月雨「ちょっ…やー!」ドゴッ

叢雲「これじゃ、奴に…」バキッ

電「近づけない…のです…!」ドンッ

イ級?たち「イーッ!!」ワラワラ

115: 2016/02/07(日) 23:46:11.84 ID:EoFnIq/t0
白雪「…」ガッ

白雪は吹雪の首をつかんだ

吹雪「ぐっ…!」ギリギリ

空母棲姫?「どうやらあなたは、その子を傷つけられないようね」

空母棲姫?「その甘さが命取りよ。そのまま氏になさい…!」

白雪「…」ギリギリ

吹雪「白雪…ちゃ…ん…」

116: 2016/02/07(日) 23:46:43.97 ID:EoFnIq/t0
白雪『吹雪ちゃん…私、怖いよ…』

白雪『どうして、こんなことになってるのか…わかんないよ…』

吹雪『…大丈夫だよ、白雪ちゃん』

白雪『吹雪ちゃん…?』

吹雪『私が…何とかするから…』

吹雪『安心して…』

白雪『…うん』

白雪『ありがとう…』


吹雪(そうだ…私が…)

吹雪(私が…白雪ちゃんを…)

吹雪(助けるんだ…!)

吹雪「白雪…ちゃん…」

白雪「…」ギリギリ

吹雪「大丈夫…だよ…」

吹雪「私が…」

吹雪「助ける…から…!」

白雪「…」

白雪(…ふ、ぶ、き…ちゃん…?)

117: 2016/02/07(日) 23:47:21.36 ID:EoFnIq/t0
吹雪「!!」

白雪「…」キラッ

白雪の首元に、光る石のような何かを見つけた!

吹雪(…!もしかして…!)ガッ

吹雪「えいっ!」バキッ

吹雪は、白雪の首元のあったものをつかみ取り、壊した!

空母棲姫?「何!?」

白雪「…っ」フッ

吹雪「白雪ちゃん!」サッ

吹雪「…よかった、気を失ってるだけだ…」

118: 2016/02/07(日) 23:47:55.75 ID:EoFnIq/t0
空母棲姫?「ま、まさか気が付くなんて…」

空母棲姫?(私の能力は、あの石をつけた者を操る能力…壊されたらもう…)

吹雪「確かに小さくて見えづらかったけど…残念だったね」

吹雪「これで、白雪ちゃんは操れないでしょう?」

空母棲姫?「クッ…だ、だったら、戦闘員!行きなさい!」

空母棲姫?「戦闘員!何してるの!せんと…あれ?」

空母棲姫?が気が付かないうちに、戦闘員は全滅していた

叢雲「これで残るはあんただけよ」

五月雨「覚悟してください!」

空母棲姫?「そ、そんな…」

119: 2016/02/07(日) 23:48:25.42 ID:EoFnIq/t0
吹雪「はあああああああああ!!」ダダッ

空母棲姫?「!!」

吹雪「吹雪パァァァァンチ!!」

ドゴォォォォォォォォ

空母棲姫?「ぐあああああああああ!!!」

120: 2016/02/07(日) 23:48:57.47 ID:EoFnIq/t0
吹雪「はぁ…はぁ…」

空母棲姫?「こ、こんなことが…」

空母棲姫?「お、お前たちはいったい…!?」

吹雪「お、来たよ、漣ちゃん」

漣「よっしゃ、キタコレ!」

叢雲「また爆発するの?」

五月雨「大丈夫かなぁ…」

電「じゃ、やるのです」

121: 2016/02/07(日) 23:49:31.09 ID:EoFnIq/t0
デデッデデー デデッデデーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イ工口ー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァン


空母棲姫?「ショ、ショキカンジャー…!」

空母棲姫?「お、覚えてなさーい!」ダダッ

吹雪「あ、逃げた」

五月雨「っていうか、爆発しなかったね」

漣「まあ、幹部みたいだったし、この程度じゃ氏なないでしょ」

電「何にしても、倒せてよかったのです」

122: 2016/02/07(日) 23:50:04.85 ID:EoFnIq/t0
夕張「あー!もう終わってる!」ダダッ

明石「変身シーン見れなかったー…」

吹雪「あ、二人とも。これ、すっごく役に立ちました!」

五月雨「本当にありがとうございます!」

夕張「え?そう?」

明石「まあ、喜んでくれたんならよかった」

明石「変身シーンは今度見せてね」

叢雲「また遅れてこなかったらね…」

123: 2016/02/07(日) 23:50:36.00 ID:EoFnIq/t0
夕張「それはそのまま持っておいて。何か調子が悪かったら、すぐ持ってきてね」

漣「そういえば、この変身グッズに名前ないんですか?」

明石「えーっと…何だっけ?夕張ちゃん」

夕張「はい!デザインはギ○ガマンのギ○ガブレスを参考にしたので」

夕張「ショキブレスです!」

叢雲「…何かダサくない?」

夕張「そ、そんなこと言わないでよー!」

吹雪「ふふっ、じゃあ、このショキブレス、大切にしますね!」

夕張「うん、頑張って!」

明石「これからも、必要なものがあったら言ってね!」

124: 2016/02/07(日) 23:51:03.35 ID:EoFnIq/t0
叢雲「さて、吹雪…」

吹雪「うん…」

──────────

──────

───

白雪「っ!!」バッ

白雪(ここは…部屋?)

吹雪「あ、起きた?白雪ちゃん」

白雪「吹雪…ちゃん…」

125: 2016/02/07(日) 23:51:33.58 ID:EoFnIq/t0
白雪「私…どうしちゃったの…?」

吹雪「うん。急に倒れちゃったんだ」

吹雪「明石さんに診てもらったけど、問題ないって」

吹雪「これから意識がなくなることもないと思うよ」

白雪「そう…」

白雪(でも…何だか…ぼんやりと…)

吹雪「じゃあ、私は行くね?ゆっくり休んでね」ガチャッ

白雪「ふ、吹雪ちゃん!」

吹雪「…」ピタッ

126: 2016/02/07(日) 23:52:04.45 ID:EoFnIq/t0
白雪「私…覚えてないの…覚えてないけど…」

白雪「わかるよ…吹雪ちゃんが、助けてくれたんだって…」

吹雪「…」

吹雪「違うよ…」

白雪「違わないよ!吹雪ちゃん、助けてくれるって言ってたから…」

白雪「そして、きっと助けてくれたから…」

白雪「記憶はないけど…」

白雪「心で覚えてるよ…」

127: 2016/02/07(日) 23:52:36.02 ID:EoFnIq/t0
吹雪「…」

白雪「…だから」

白雪「ありがとう、吹雪ちゃん」

吹雪「…」

吹雪「どういたしまして、白雪ちゃん」

バタン

白雪「…わかりやすいなぁ、もう…」

128: 2016/02/07(日) 23:53:03.75 ID:EoFnIq/t0
吹雪「…」

吹雪(私は、もっと強くなりたい…)

吹雪(艦娘としても…戦隊としても…)

吹雪(大切な人を守るために…!)

吹雪「よーし!」

吹雪「ショキカンジャー、レッドの吹雪!頑張るぞー!」

第二話「変身したい!」 艦

129: 2016/02/07(日) 23:53:32.18 ID:EoFnIq/t0
次回予告

切り込み隊長のブラック、叢雲よ
何か、切り込み隊長に任命されたらしいわ…まあ漣が勝手に言ってるだけだからいいけど
いよいよ敵の幹部まで出てきたわ。十分に準備しないと危険ね
変身できるようになって戦闘服はできたけど、まだ不十分だわ
何か、もっと戦闘に役立つような…
何?電。え?これ?これは…いや、違うわよ


次回、第三話「武器がほしい!」
次回も見ないと、酸素魚雷を食らわせるわよ!

130: 2016/02/07(日) 23:54:34.27 ID:EoFnIq/t0
というわけで、今日はここまで
続きは明日は無理かもしれないので、明後日になるかも?

引用: 駆逐戦隊!ショキカンジャー!!