633: 2016/02/27(土) 03:39:20.29 ID:mfkSPgXX0



最初:駆逐戦隊!ショキカンジャー!!
前回:第五話「合体技がほしい!」後編

第六話「ロボットがほしい!」

ショキカンジャー本拠地

吹雪「えー、それでは第六回ショキカンジャー会議を始めます」

シャバドゥビダッチヘンシーン

吹雪「…それ、違うよね?」

漣「うん」

吹雪「ライダーだよね?」

漣「うん」

吹雪「…」
海の画集 -「艦これ」公式イラスト集-

634: 2016/02/27(土) 03:40:09.44 ID:mfkSPgXX0
吹雪「えっと…何を話そうとしてたか忘れちゃった」

叢雲「漣が考えた武器の名前じゃない?」

吹雪「ああ、そうだった。じゃあ漣ちゃん、どうぞ」

漣「はいはーい」

漣「前回皆さんから微妙だと言われていた武器の名前ですが…」

電「漣さんも言ってたのです」

漣「…言ったけどさ」

漣「とにかく、前回から考え直してみました」

五月雨「どうなったの?」

漣「うむ、とくとご覧あれ!」

635: 2016/02/27(土) 03:40:37.62 ID:mfkSPgXX0
漣による武器の名前の案 改

吹雪  ブリッジソード

叢雲  マストランス

漣   デッキチェリー

電   アンカーハンマー

五月雨 キールブレード

叢雲「大して変わってないじゃない!」

吹雪「変わったのは五月雨ちゃんだけだね…」

五月雨「まあ、前回よりはいいかな…?」

漣「前回一番不評だったのが五月雨ちゃんのだったので、統一感を持たせる感じで仕上げてみました」

636: 2016/02/27(土) 03:41:06.65 ID:mfkSPgXX0
電「キール…竜骨ですか」

漣「そうそう。船のパーツで、それがよさそうだったから」

吹雪「確かに、統一感は出たね」

叢雲「あんたの武器は相変わらず語呂が悪いじゃない」

漣「もう考えるの面倒だから、いいかなーって」

電「投げたのです」

637: 2016/02/27(土) 03:41:33.76 ID:mfkSPgXX0
漣「まあ結局あんまり変わらなかったけど…ダメ?」

吹雪「うーん…どうだろう」

叢雲「一番気になるところは消えたけどね」

電「言うほどの問題はなくなったと思うのです」

五月雨「それほど砲刀サミダレが異彩を放ってたってことだね…」

吹雪「いいんじゃない?これ以上は考えてもアレだし」

漣「アレってなんですか…」

漣「まあいいや。これでけってーい」

638: 2016/02/27(土) 03:42:03.30 ID:mfkSPgXX0

五月雨「そういえば、この間の合体技のバズーカ…あれには名前ないの?」

漣「ああ、あれ?はい、考えております」

吹雪「ほほう」

漣「こちらです。ドドン!」


デストロイキャノン


叢雲「で、デストロイ!?」

漣「そう。デストロイ」

五月雨「…覆面レスラー?」

電「それはデストロイヤーなのです」

639: 2016/02/27(土) 03:42:52.70 ID:mfkSPgXX0
吹雪「なんでデストロイ…って、あ、そうか」

電「?どうしたのです?」

吹雪「私たち、『駆逐戦隊』だった…」

叢雲「駆逐…ああ、そういえばそうだったわ」

漣「その通り。駆逐艦は英語でデストロイヤー。それをそのまま反映させました」

電「なるほど…」

五月雨「じゃあ覆面レスラーと一緒?」

漣「いや、そうだけども、それは考えないで」

640: 2016/02/27(土) 03:43:23.22 ID:mfkSPgXX0
吹雪「確かに強そうな名前だね」

漣「他にもいろいろ考えたよ。ショキカン砲とかウォーシップバスターとか」

漣「でも、ここは我々が駆逐艦であることに重点を置いてみました」

叢雲「ふーん。別に、いいと思うわ。ちょっと面食らったけど」

電「電も、いいと思うのです」

五月雨「私もー」

吹雪「同じくー」

漣「よしっ!これはスルッと通ったぜ!」グッ

叢雲(…前回言い過ぎたのが堪えたのかしら…)

641: 2016/02/27(土) 03:43:50.21 ID:mfkSPgXX0
吹雪「えっと、じゃあ次の話」

吹雪「何か、夕張さんと明石さんが話があるらしいよ」

叢雲「話?」

吹雪「うん。内容は知らないけど」

五月雨「何だろう…?」

電「ショキブレスに、何か問題があったのでしょうか?」

漣「使ってても問題なかったけどねぇ」

吹雪「とにかく、今から工廠に行ってみよう」

642: 2016/02/27(土) 03:44:19.19 ID:mfkSPgXX0
工廠

夕張「あら、来たわね」

明石「いらっしゃーい」

電「こんにちは、なのです」

叢雲「どうしたの?」

夕張「うん。実は、戦隊に必要なものを作ることになってて」

五月雨「え、必要なもの?」

明石「さて、なーんだ?」

漣「放送枠」

夕張「いや、そういうのじゃなくて」

643: 2016/02/27(土) 03:44:48.03 ID:mfkSPgXX0
吹雪「戦隊と言ったら、あとは…」

電「巨大ロボットとか、でしょうか…」

明石「ピンポーン。大正解」

明石「この度、私たちは巨大ロボットを作ることになりましたー」

叢雲「え、作れるの!?」

夕張「うん。ていうか、話自体はずいぶん前に出てて、少しずつ作ってたんだけど」

明石「本格的に作り始めることになって」

五月雨「でも、お二人だけで作れるんですか?」

夕張「いやあ、さすがに無理だよ」

明石「今までだって、妖精さんに協力してもらってたし」

漣「へー、そうだったんですか」

644: 2016/02/27(土) 03:45:26.09 ID:mfkSPgXX0
吹雪「でも、どうして今になって本格的に作ることになったんですか?」

明石「えーっと…順を追って話すね」

明石「ディープマリンが現れてから、提督は大本営にそのことを報告してたんだけど」

明石「同時に、協力を要請してたんだよね」

明石「それで、最近になって資材や物資を支援してくれるようになって」

明石「今回、技術面でも協力してくれるようになったの」

五月雨「技術面…ということは」

夕張「そう。巨大ロボットの作成に協力してくれることになったってこと」

吹雪「そんなの、よく協力してくれましたね…」

明石「うん。なんか通っちゃった」

夕張「まあ、相手は深海棲艦以上に謎だし、実際危険な存在だからね」

夕張「何が起こるかわからないし、巨大ロボくらい用意しておこう、ということに」

叢雲「はぁ、なるほどねぇ」

645: 2016/02/27(土) 03:46:00.56 ID:mfkSPgXX0
明石「それで、ここからが本題なんだけど」

明石「私と夕張ちゃんは、これから一か月くらい、別の場所でロボットを作るので、鎮守府にいません」

電「え、ここで作れないのですか?」

夕張「やっぱり場所をとるからねぇ…」

明石「それに、協力者として優秀な艦娘や妖精さんを呼んでくれるらしいんだけど」

明石「その人たちも集まりやすいから、という理由で別の場所に」

漣「確かにあんなバカでかいものをここに置いておくわけにはいきませんな」

夕張「というわけで私たちはしばらくいないから、ショキブレスのメンテとかできないの」

夕張「壊したりしないように、という注意をしたかったわけ」

五月雨「なるほど。わかりました」

明石「五月雨ちゃんが一番不安なんだけどね」

五月雨「ちょ、ちょっと!どういうことですか!」

646: 2016/02/27(土) 03:46:37.16 ID:mfkSPgXX0
電「ところで、お二人がいないのは、艦隊としては大丈夫なのでしょうか」

明石「ああ、大丈夫だよ。多分」

叢雲「多分て…」

夕張「今は大型作戦もないし、大丈夫だって」

明石「そうそう。そんなことよりロボットだ!」

漣「どんなロボットにするんですか?」

明石「まあ普通の、人型ロボットかな。最初から一体で完成してるやつ」

漣「ああ、レオパルドンみたいな」

明石「え、なんでそれ?」

明石「本当は、変形合体ロボがよかったんだけど、それは大変そうなんだよね…」

夕張「残念」

明石「というわけで私たちはいなくなるから、あとはよろしく」

吹雪「はい、お願いします!」

647: 2016/02/27(土) 03:47:12.57 ID:mfkSPgXX0
電「ついにロボットですか…」

漣「みなぎってきましたなー」

吹雪「一か月でできちゃうんだね」

漣「本当になんなんだろうね、この謎技術」

五月雨「完成したらすごいことになりそう…」

叢雲「戦いも楽になるでしょうね」

漣「いや、巨大ロボットはホイホイ使っちゃいけないんだよねぇ」

吹雪「…そういえば、敵が巨大化したときとかにしか使わないね」

漣「本当にホイホイ使えるものじゃないだろうしね」

648: 2016/02/27(土) 03:47:40.11 ID:mfkSPgXX0
五月雨「確かに…動かすのに莫大なエネルギーが必要そうだし」

電「動かした後の処理も大変そうなのです」

叢雲「まあ今まで通りなら使う機会もないから、大丈夫でしょ」

吹雪「よし、じゃあ今日、あとはどうしようか」

漣「デュエマでもしよう」

叢雲「いや、訓練でしょ」

漣「冗談だってー」

電「いつ敵が来るかわからないのです」

五月雨「そうだね。ちゃんと訓練しておかないと」

吹雪「うん、それじゃあ…」


ドカァァァァァァァン


五人「!!」

649: 2016/02/27(土) 03:48:09.73 ID:mfkSPgXX0
漣「何事!?」

叢雲「あっちの方からよ!」ダダッ



電「多分、このあたりなのです」

吹雪「あれ?ここって…」

五月雨「前にクウボさんと戦ったとこ…だよね」

叢雲「このあたり、何かあるのかしら…」

漣「…あれ?あそこ、誰かいる…?」


リ級?「うーん、しまったなぁ。結構デカい音出ちゃった」

リ級?「だって出口埋まってんだもん。仕方ないよ」

650: 2016/02/27(土) 03:48:35.97 ID:mfkSPgXX0
吹雪「うわぁ、今度は重巡リ級にそっくりだよ」

電「あの人も幹部でしょうか?」

叢雲「いや、どうかしら…」


リ級?「…ん?」

リ級?「あ!やばい、見つかった!」


五月雨「うわ、気づかれちゃった!」

漣「何かこの流れ、懐かしいね」

651: 2016/02/27(土) 03:49:03.09 ID:mfkSPgXX0
リ級?「くっ、ゲリラ戦法で行こうと思ったけど仕方ない」

リ級?「おい、お前ら!」

電「!?な、何でしょう?」

リー「私は秘密結社ディープマリンのリー様だ!」

リー「お前らを人質に取ってやる!大人しくつかまれ!」

叢雲「え、何その三下感満載のセリフ」

漣「フラグでしかないね」

652: 2016/02/27(土) 03:49:39.42 ID:mfkSPgXX0
五月雨「とりあえず変身して戦う?」

吹雪「そうだね。じゃあみんな、準備して!」

リ級「何をコソコソ…」

カチッ

五人「変身!」

デデッデデー デデッデデー デデー

シュィィィィン バァァァァァァン

リー「!?」

リー「な、何だ!?いきなり!」

リー「何者だ、お前ら!?」

漣「何だかんだと聞かれたら」

叢雲「答えてあげるが…って、何言わせるのよ」

吹雪「はいはい、そこまで。やるよー」

653: 2016/02/27(土) 03:50:05.58 ID:mfkSPgXX0
デデッデデー デデッデデーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イ工口ー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァン

リー「な、ショキカンジャー!?お前らが!?」

654: 2016/02/27(土) 03:50:32.76 ID:mfkSPgXX0
リー「いきなり現れるなんて…!」

吹雪「何の用か知りませんが、容赦しませんよ」

リー「くそっ、最初に適当にゲリラ戦法で誰か捕まえて、人質にしてお前らをおびき出そうと思ったのに…」

五月雨「運が悪かったんですね」

リー「全くだね、残念」

655: 2016/02/27(土) 03:50:59.82 ID:mfkSPgXX0
リー「と、とにかく!こうなったら、お前らをぶっ倒すしかない!」

リー「覚悟しろぉ!」ダダッ

電「来たのです!」

吹雪「漣ちゃ…」

漣「はいはーい」ギリギリ

バシュッ

リー「ぐはぁっ!」グサッ

漣「ふふん。いい感じに当たったね」

656: 2016/02/27(土) 03:51:26.89 ID:mfkSPgXX0
リー「くっ、まだまだぁ…!」ヨロッ

リー「まだ近づけば…!」


サッ

叢雲「ふん、遅いわね」

リー「え?いつの間に近づいて…」

ドゴォォォォォ

リー「ぐああああああああ!!?」

叢雲「吹っ飛べぇ!!」

ドゴォォォォォォォォォォォォ

リー「う、嘘だああああああああああ!!」ヒューン

キラーン

657: 2016/02/27(土) 03:51:57.43 ID:mfkSPgXX0
叢雲「ふん、口ほどにもない」

電「うわ、今回早かったのです」

吹雪「大したことなかったね」

叢雲「適当に小突いただけで吹っ飛んでったわ」

五月雨「すごいね、叢雲ちゃん」

漣「ちょっとー、漣はー?」

吹雪「うんうん。漣ちゃんも反応が早くて良かったよ」ナデナデ

漣「…なんでなでられてるの?」

658: 2016/02/27(土) 03:52:25.03 ID:mfkSPgXX0
電「じゃあ、帰りましょうか?」

叢雲「そうね。結局あいつ、なんだったのかしら」

吹雪「さあ?」

五月雨「幹部って感じじゃ無かったよね」

漣「何でもいいよ。帰ってダウトでもしよう」

659: 2016/02/27(土) 03:52:57.19 ID:mfkSPgXX0
翌日

五人は、昨日リーと戦った場所まで来ていた

吹雪「やっぱり、何かあるのかな?このあたりに」

電「でも、何があるのでしょうか?」

叢雲「さあ…」

五月雨「ちょっと調べてみようか」

漣「調べるったって…」

ガサガサッ

660: 2016/02/27(土) 03:53:24.04 ID:mfkSPgXX0
漣「…ん?」

五月雨「何の音?」

叢雲「また猫じゃないでしょうね…」

ガサガサッ


リー「よしっ、ここまで来たぞ」ガサガサッ

五人「…」

661: 2016/02/27(土) 03:54:03.11 ID:mfkSPgXX0
リー「昨日はデカい音たててすぐに見つかっちまたからな…」

リー「今日こそはゲリラ戦法を…ん?」

五人「…」

リー「…」

カチッ

五人「変身!」

リー「う、うわああああ!!」

662: 2016/02/27(土) 03:54:33.55 ID:mfkSPgXX0
数分後

リー「な、何故だ…どうして私はこうも運が悪いんだ…」ボロッ

叢雲「さーて、色々しゃべってもらおうかしら」

リー「!?な、何をする気だ!」

吹雪「とりあえず、あなたには捕虜になってもらいます」

リー「くっ、拷問でもする気か…!」

漣「しますよ。えっぐいの」

リー「ど、どんな…?」

漣「そうですねぇ。例えば…」

漣「あなたが、中学生の時に書いた日記やポエムを音読しつつネットにさらす…とか?」

リー「うわああああああああああ!!やめろおおおおおおおおおお!!」

電「あなた、中学時代とかあったのです?」

リー「…はっ、そういえばなかった」

五月雨「えぇ…」

663: 2016/02/27(土) 03:55:01.10 ID:mfkSPgXX0
吹雪「とにかく、まずは司令官の所へ…」

リー「くっ…」

ガサガサッ

叢雲「…ん?また…?」

シュバッ

五人「!?」

ガッ

リー「う、うわっ!?」

シュバッ ガサガサッ

何者かが突如現れ、リーを奪って去って行った!

664: 2016/02/27(土) 03:55:28.10 ID:mfkSPgXX0
五月雨「な、何?今の」

電「わからないのです…」

吹雪「多分、あの人の味方…ディープマリンの一員だとは思うんだけど」

叢雲「…今の奴、ただ者じゃないわね」

叢雲「あのリーとかいうやつよりかなり強いと思うわ」

漣「確かに…顔がフードで見えなかった」

五月雨「え、それ関係あるの?」

漣「強キャラでそんな感じのがよくいるんだよ」

665: 2016/02/27(土) 03:56:05.93 ID:mfkSPgXX0
吹雪「でも…これはまずいね」

電「え?」

吹雪「ここから簡単に攻め入れられるってことだよ」

叢雲「そうね…何があるのかはわからないけど、ここから奴らが攻め込んでくるってことはわかったわ」

五月雨「この二日で連続で攻めてきてる…敵も本格的に攻めてくる気になったのかな」

漣「今回は敵が大したことなかったからいいけど、もっと強いのが来るかもしれないし」

電「なるほど…どうしましょう?」

吹雪「とりあえず、司令官に報告してここに他の人を近寄らせないようにしてもらおう」

五月雨「そうだね。ただでさえ人はほとんど来ないけど」

叢雲「警戒するに越したことはないわ」

666: 2016/02/27(土) 03:56:46.17 ID:mfkSPgXX0
電「でも、攻めてきたとき、どうやってそのことを知るのです?」

漣「今回みたいに偶然、というのもあんまりないだろうしね」

吹雪「そうだねぇ…」

五月雨「シンプルに、カメラやセンサーを設置したらどうかな」

叢雲「ふむ…それがよさそうね。下手な小細工よりはいいと思うわ」

電「そうですね。とりあえず、司令官さんに報告するのです」

667: 2016/02/27(土) 03:57:36.45 ID:mfkSPgXX0
執務室

提督「うーむ、とうとう攻めてきたか…」

吹雪「それで、どうですか?」

提督「ああ。あそこには近寄らないよう、全員に知らせておくよ」

提督「あと、カメラとかなら簡単に設置できるはずだ。今日中には終わるだろう」

提督「異常があった時はお前たちに知らせるようにする…が」

漣「が?」

提督「できれば、昼の間だけでもその近くにいてくれないか?」

提督「近くにいたら、すぐ対応出来るだろう」

提督「それに、何が起こるかわからん。いつの間にか、カメラが壊されてるかもしれんからな」

五月雨「はい、わかりました」

提督「ああ、頼んだぞ」

668: 2016/02/27(土) 03:58:02.65 ID:mfkSPgXX0
叢雲「うーん…しばらく、あのあたりにいることが多くなりそうね」

電「どのくらい続くのでしょうか?」

吹雪「わからない…攻撃が途絶えるまでだろうね」

漣「えー?めんどいー」

五月雨「でも本当にあそこからしか攻めてこないのかな?」

吹雪「どうかな…そうだといいんだけど」

叢雲「今は対策の使用もないし、様子を見ましょ」

電「そうするのです」

669: 2016/02/27(土) 03:58:46.17 ID:mfkSPgXX0
翌日

五人は、例の場所の近くで訓練をしていた

漣「そこで漣は言ってやったんですよ」バシュッ

叢雲「ほうほう」ブンッ

漣「『てめぇの敗因はたった一つ…たった一つのシンプルな答えだ』」

漣「『鎮守府近海を一人でうろついてるからだ』と」バシュバシュッ

叢雲「そりゃあイ級も納得せざるを得ないわね」ブンブンッ

漣「でしょ?そしたら大人しく帰って行ったけど、また一人で来たんだよねー」

叢雲「迷子じゃないの?それで偶然ここまで来たとか」

漣「まあそうかなー」

叢雲「っていうか、言葉通じたのね」

漣「うん。何か通じた」

670: 2016/02/27(土) 03:59:12.53 ID:mfkSPgXX0
吹雪「こらー、二人ともー。真面目に訓練しなさーい」

叢雲「してるわよ。雑談しながらやってるだけよ」ブンブンッ

漣「そうだよ。ほら、全部的に当たってるし」バシュバシュッ

吹雪「いや、的に一回穴空いたら当たったかどうかなんてわかんないよ…光線状だから」

漣「あっ、そっか」バシュバシュッ

671: 2016/02/27(土) 03:59:45.70 ID:mfkSPgXX0
五月雨「今日も来るのかな?」

電「来ないのが一番なのですが…」

吹雪「でも、また一人で来るってことはないよね」

五月雨「そうだねぇ…今度はゲリラ戦法なんて言わないだろうし」

電「イーさんたちを引き連れてくるのでしょうか?」

吹雪「それならまだいいんだけど」

ジリリリリリリリリリリリリリ

五人「!!」

叢雲「これって、昨日設置したセンサーの警報…よね」

五月雨「ていうことは、誰かが…?」

吹雪「みんな、行こう!」

672: 2016/02/27(土) 04:00:26.21 ID:mfkSPgXX0
漣「…来てみたけど」

電「あれは…」


ジリリリリリリリリリリリリリ

ル級?「ちょっと!何よこれ!」

リー「あれ?昨日までこんなのなかったんですけど…」

ル級?「あー、もう!これどうやったら止まるのよ!」

イー「うるさくてかなわんですイー」

673: 2016/02/27(土) 04:00:54.20 ID:mfkSPgXX0
漣「そこのボタン押したら止まりますよー」

ル級?「え、これ?」

漣「そうそう。それ」

ポチッ

ル級?「あっ、止まった」

漣「おー、よかったよかった」

漣「イエーイ」スッ

ル級?「イエーイ」スッ

パシッ

ピシガシグッグ

漣・ル級?「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!」

674: 2016/02/27(土) 04:01:42.17 ID:mfkSPgXX0
ル級?「ふぅ…」

ル級?「…」

ル級?「…うわぁ!誰よあんた!」

五月雨「え、遅すぎない?」

叢雲「やっぱディープマリンってバカしかいないのかしら」

イー「あー!お前たちは…!」

リー「ルーさん!こいつらがショキカンジャーです!」

ルー「え!?こいつらがショキカンジャー!?」

電「今度は戦艦ル級にそっくりなのです」

吹雪「空母ヲ級もそのうち出てきそうだね」

675: 2016/02/27(土) 04:02:08.05 ID:mfkSPgXX0
ルー「ふむ…まあいいわ」

ルー「私の名前はルー!今からこいつらと一緒にあなたたちを打ち倒してくれるわ!」

漣「大柴さんですか?」

ルー「え!?藪からスティックに何を言うのよ!」

叢雲「ノリノリね」

五月雨「あれ?これ、今から戦うんだよね?」

吹雪「そうだけど」

電「そんな空気じゃないのです」

676: 2016/02/27(土) 04:02:35.59 ID:mfkSPgXX0
ルー「あーもう!とにかく、やるわよ!お前たち!」

イーたち「イー!!」ダダッ

五月雨「うわ、いっぱい来たよ!」

叢雲「うろたえないで。変身して戦うわよ」

電「普通に戦えば大丈夫なはずなのです」

吹雪「みんな、準備はいい!?」

漣「いいともー!」

カチッ

五人「変身!」

677: 2016/02/27(土) 04:03:02.51 ID:mfkSPgXX0
イーたち「イー!!」ダダダ

電「そーっ、れ!」ブンッ

ドゴォォォォォォォォォォォォ バチバチバチバチィッ

イーたち「イーーーーーーッ!!!」

リー「なっ、一撃であんな大勢を!?」

ルー「噂通り、ただ者じゃないわね…!」

イー「ま、前に戦った時よりも格段に強くなってるイー…!」

電「訓練の賜物なのです」

678: 2016/02/27(土) 04:03:48.97 ID:mfkSPgXX0
ルー「ひ、ひるむんじゃない!お前たち、行きなさい!」

ルー「あと、リーも行きなさい!」

リー「え、私もですか!?」

ルー「いいから、ほら!」

リー「うぅ…仕方ない!」ダダッ

リー「おらぁ!喰らえぇ!」ブンッ

吹雪「よっと」シュバッ

リー(!避けられ…)

吹雪「はぁっ!」ズバッ

リー「ぐあああ!!」

ルー「リー!!」

679: 2016/02/27(土) 04:04:17.50 ID:mfkSPgXX0
ルー「リー、大丈夫!?」

リー「くっ…大丈夫、です…が…」

リー(心配するならむやみに突っ込ませるなよ…)ガクッ

ルー「リーーーーーーーー!!」

ルー「くそう、よくもリーを…!」

ルー「こうなったら、私が直々に戦ってやるわ!覚悟なさい!」ダダッ

五月雨「…え!?私!?」

680: 2016/02/27(土) 04:04:43.74 ID:mfkSPgXX0
ルー「とうっ!」ブンッ

五月雨「くっ!」バシッ

ルーの攻撃を、五月雨は刀で防いだ!

ルー「ほらほらほらぁ!」バシバシッ

五月雨「は、速い…!」バシバシッ

五月雨(イーたちよりも強い…一筋縄じゃいかない)

五月雨「…そこっ!」

ザパァァァァァァ

五月雨はルーの足元めがけて水を放出した!

681: 2016/02/27(土) 04:05:10.40 ID:mfkSPgXX0
五月雨(これでバランスを崩せば…!)

ルー「おっと!」シュバッ

五月雨(!?避けられた…!)

ルー「甘い甘い!」ドガッ

五月雨「うぁっ…!」ヨロッ

ルー「このままボコボコにしてやるわ!」ブンッ

五月雨「…!」

五月雨(まずい、攻撃が…!)


吹雪「せいっ!」ドガッ

ルー「ウワラバッ!?」ズザッ

682: 2016/02/27(土) 04:05:56.83 ID:mfkSPgXX0
五月雨「ふ、吹雪ちゃん!?」

吹雪「五月雨ちゃん、大丈夫?」

五月雨「う、うん…」

ルー「くっ…いつの間に後ろに」

吹雪「お仲間はもういませんよ」

ルー「何っ!?」


イーたち「イー…」ピクピク

リー「うーん…私のポエム…読まないで…」ピクピク


ルー「なっ、全滅なんて…!」

叢雲「あっけなかったわね」

電「束になっても、電たちには勝てないのです!」

683: 2016/02/27(土) 04:06:56.97 ID:mfkSPgXX0
吹雪「さあ、残るはあなただけです」チャキッ

ルー「くっ…」

ルー「こうなっては仕方ない…やってやるわ!」ダダッ

吹雪「…!」

ルー「うおおおおおお!!」ダダダダ


ズルッ

ルー「あれ?」コケッ

ルー(あ、さっきの水で足元が)

吹雪「とりゃあ!!」ズバァッ

ルー「ぎゃあああああああああ!!」

684: 2016/02/27(土) 04:07:26.24 ID:mfkSPgXX0
ルー「ぐはぁ…強い…!」

吹雪「さて、あなたたちを捕虜に…」

ルー「!!て、撤退よ!あんたら!」

イーたち「イ、イー!!」ダダッ

リー「…え!?あれ!?ちょっ、置いてかないでー!!」ダダッ

叢雲「あ、待ちなさい!」

電「行っちゃったのです…」

漣「何がやりたいんだろうねぇ」

685: 2016/02/27(土) 04:07:59.35 ID:mfkSPgXX0
吹雪「…五月雨ちゃん、大丈夫?」

五月雨「…」

吹雪「五月雨ちゃん?」

五月雨「…うん、大丈夫」

叢雲「じゃ、帰りましょ」

漣「何だかんだ疲れたー」スタスタ

電「お茶でも飲むのです」スタスタ

五月雨「…」スタスタ

五月雨「…はぁ…」

漣「あ、五月雨ちゃん、気を付けてー」

五月雨「え?」

ズルッ

五月雨「あ」

686: 2016/02/27(土) 04:08:33.90 ID:mfkSPgXX0
そして、それから────


ルー「ふはははは!!また来たわよ!」

リー「今度は作戦がある!行くぞ!フォーメーションZだ!」

「イー!」「ロー!」「ハー!」「ニー!」

叢雲「しつこい!」ドカッ

687: 2016/02/27(土) 04:09:03.69 ID:mfkSPgXX0
ディープマリンは何度も攻め込み────


ルー「今日は助っ人を連れてきたわ!」

ター「ドーモ、ショキカンジャー=サン。ターです」ペコッ

漣「ドーモ、ター=サン。ショキカンジャーです」ペコッ

電「…何やってるのです?」

ター・漣「アイサツ」


漣「イヤーッ!」バシュッ

ター「グワーッ!」グサッ

漣「ゴウランガ!」

688: 2016/02/27(土) 04:09:32.04 ID:mfkSPgXX0
ショキカンジャーと戦い────


リー「今日は私の相方を連れてきた!」

ネー「…」

リー「…ネー?どうした?」

ネー「…帰っていい?」

リー「え!?」


リー「ちょっ、ネー!助けて!」

ネー「…ごめん…こっちも、いっぱいいっぱい…」

リー「ええ!?」

ネー「…本当に申し訳ない…」

リー「そ、そんなぁ!」

電「えいっ!」ブンッ

リー「えっ」

689: 2016/02/27(土) 04:10:07.81 ID:mfkSPgXX0
その度に敗走し────


ヲー「…」

吹雪(本当に来た、ヲ級そっくりな人…)

ルー「…ヲー?どうしたの?」

ヲー「…ヲッ」

ヲー「ヲッヲッヲー」

ルー「…ふむふむ、そうなの」

吹雪「え、言ってることわかるんですか?」

ヲー「いや、全然わかんない」

吹雪「えぇ…」

690: 2016/02/27(土) 04:10:33.70 ID:mfkSPgXX0
吹雪「はぁっ!」ズバッ

ヲー「…」

吹雪「…!?効いてない!?」

ヲー「…」プルプル

ルー「…いや、これは痛いのを我慢してるわ」

吹雪「えぇ…」


そしてなんやかんやで最初の襲撃からニ週間経った

691: 2016/02/27(土) 04:10:59.04 ID:mfkSPgXX0
ショキカンジャー本拠地

叢雲「あー、もう!何なのよあいつら!毎日のように攻めてきて!」

電「流石に疲れるのです…」

漣「一日一回なのが救いだね」

吹雪「それにしても、絶対あそこから攻め込んでくるよね…」

叢雲「絶対あのあたり、何かあるわよね」

漣「やっぱ調べてみる?」

電「でも、少し離れてその隙に攻め込まれたら大変ですよ」

吹雪「うーん…やっぱり、襲撃が途切れるのを待つしかないか…」

692: 2016/02/27(土) 04:11:27.47 ID:mfkSPgXX0
五月雨「…」ボー

叢雲「…五月雨?」

五月雨「…ふぇ!?な、何!?」

叢雲「いや、何でもないけど…」

電「どうしたのです?最近ボーっとすることが多いのです」

漣「顔色も少し悪いし、疲れてるんじゃ?」

五月雨「だ、大丈夫!何でもないよ!」

叢雲「ドジることも多いし」

電「この間はジュースと間違えてタバスコ飲みそうになったのです」

漣「五月雨ちゃんがドジなのは元からだから問題ない」

五月雨「ちょ、ちょっと!漣ちゃん!」

693: 2016/02/27(土) 04:11:57.40 ID:mfkSPgXX0
五月雨「とにかく、何でもないから心配しないで」

叢雲「そう?ならいいけど」

漣「じゃあポーカーでもしようか」

電「イカサマはなしですよ」

吹雪「…」

694: 2016/02/27(土) 04:12:27.58 ID:mfkSPgXX0
その夜

吹雪「…」

吹雪は、いつも五人が訓練している場所の近くに来ていた


涼風『ん?五月雨?』

吹雪『うん。最近ちょっと様子がおかしくて』

涼風『あー、確かにボーっとしてるねぇ』

吹雪『同室の涼風ちゃんなら何か知ってると思って』

涼風『うーん、そうだねぇ…』

涼風『…最近、夜に部屋をこっそり出ることが多くなったね』

695: 2016/02/27(土) 04:13:08.20 ID:mfkSPgXX0
吹雪『夜に?』

涼風『うん。消灯してしばらくすると、どっか行っちまうんだよ』

涼風『最初はトイレで行ってんのかと思ったけど、それにしては長い間戻ってこないみたいなんだよ』

涼風『あたいはその間に寝ちまうからそのあとは知らないけど、朝起きたら普通に戻ってるよ』

涼風『そのことについて聞こうかと思ったこともあるけど、なんだか聞きづらくてねぇ』

吹雪『…そっか』

吹雪『わかった、ありがとう』

涼風『おう!』

696: 2016/02/27(土) 04:13:46.75 ID:mfkSPgXX0
吹雪(私の予想だと、このあたりで…)

ブンッ ブンッ

吹雪「…!」


五月雨「はぁ…はぁ…」

ブンッ ブンッ

五月雨は、一人で刀の練習をしていた

五月雨「はっ!はっ!」

ブンッ ブンッ

吹雪「…」

吹雪(やっぱりね…)

697: 2016/02/27(土) 04:14:18.39 ID:mfkSPgXX0
五月雨「はぁ…はぁ…」

吹雪「…こんな時間に、何やってるの?」

五月雨「!!」

五月雨「…吹雪ちゃん」

吹雪「…訓練なら、二人でやったほうが良いんじゃない?」

五月雨「…」

吹雪「相手になるよ」

五月雨「…うん、じゃあ、お願いしようかな…」

698: 2016/02/27(土) 04:14:58.62 ID:mfkSPgXX0
しばらく後

吹雪「はぁ…はぁ…」

五月雨「こ、ここまでにしよう…」

吹雪「そ、そうだね…」

五月雨「ふぅー…」

吹雪「…」

吹雪「…どうして、夜中に訓練してるの?」

五月雨「…」

五月雨「今日、なんとなく眠れなくて」

吹雪「でも、最近夜に出てることが多いって、涼風ちゃんが」

五月雨「あれ…涼風にバレてたんだ…」

五月雨「起こさないようにしてたんだけどな…」

五月雨「あはは…ダメだなぁ、私…」

吹雪「…」

699: 2016/02/27(土) 04:15:25.86 ID:mfkSPgXX0
五月雨「…最近、みんな強くなったよね」

吹雪「え、そう?」

五月雨「うん。強くなった」

吹雪「そうかな…五月雨ちゃんも同じくらいだと思うよ」

五月雨「いや、そういう単純な強さじゃなくて…」

吹雪「?」

五月雨「…何て言ったらわからないけど…もっと、根本的で、大切な強さ…」

五月雨「そういった強さが、最近みんなの中で芽生えてる気がするんだ」

吹雪「…」

700: 2016/02/27(土) 04:15:55.62 ID:mfkSPgXX0
五月雨「…この間だって、吹雪ちゃんに助けられたし」

五月雨「このままだと…みんなの足を引っ張って、迷惑かけちゃうと思って…」

五月雨「みんなと同じ強さは手に入らないと思ったから、少しでもみんなに近づけるよう、こうやって夜に訓練してたんだ」

吹雪「…そうだったんだ」

五月雨「…でも、全然追いつけない」

五月雨「みんな、本当に強いから」

五月雨「私なんかじゃ…ダメなのかな」

吹雪「…」

701: 2016/02/27(土) 04:16:25.62 ID:mfkSPgXX0
吹雪「…そんなことないと思うよ」

五月雨「…え?」

吹雪「私からしたら、五月雨ちゃんは強いよ」

五月雨「吹雪ちゃん…?」

吹雪「だって…」

ガサガサッ

二人「!?」

702: 2016/02/27(土) 04:16:51.79 ID:mfkSPgXX0
ガサガサッ

吹雪「な、何…!?」

五月雨「誰かいる…!?」

シュバッ

フード「…」

フードをかぶった何者かが、陰から現れた

吹雪「!この人…!」

五月雨「この間、リーさんを連れて去って行った人…だね」

フード「…」

703: 2016/02/27(土) 04:17:19.04 ID:mfkSPgXX0
吹雪「…まさか、夜に攻めてくるなんて」

五月雨「どうする?みんなを呼んでくる?」

吹雪「そこまで待ってくれないと思うよ…」

フード「…」

五月雨「じゃあ、二人で戦うしか…?」

吹雪「それしかなさそうだね」

吹雪「…大丈夫?訓練の後だけど」

五月雨「大丈夫…戦える」

吹雪「じゃあ…行くよ!」ダダッ

第六話「ロボットがほしい!」後編