99: 2017/06/19(月) 21:23:09.66 ID:HYIVVTZ00

最初:駆逐戦隊!ショキカンジャー!!改
前回:第二話「変身したい!」前編

その夜 吹雪と白雪の部屋


吹雪「……」

白雪「?どうかしたの?吹雪ちゃん。難しい顔して……」

吹雪「いや……」

吹雪(……聞いたほうが良いのかな……)

吹雪(……でも……)

吹雪「……白雪ちゃん、何か私に、隠してることない?」

白雪「……」

白雪「……ッ」ポロポロ

吹雪「え!?ど、どうしたの!?」
海の画集 -「艦これ」公式イラスト集-

100: 2017/06/19(月) 21:23:38.43 ID:HYIVVTZ00
白雪「ご、ごめんね、吹雪ちゃん……」

白雪「急に……泣いたりして……」

吹雪「……」

ギュッ

白雪「……!」

吹雪「……大丈夫、大丈夫だから……」

白雪「……吹雪ちゃん……」グスッ

101: 2017/06/19(月) 21:24:07.40 ID:HYIVVTZ00
吹雪「……落ち着いた?」

白雪「うん……ありがとう」

吹雪「……言いたくないなら、言わなくてもいいよ」

白雪「いいえ……言うわ」

白雪「吹雪ちゃん……実は私……」

白雪「最近……昼間、意識がなくなるの……」

吹雪「!!」

白雪「ある時、ふっと意識がなくなって……気が付いたら、時間が経ってて……」

白雪「その間、記憶がないの……」

吹雪「……」

102: 2017/06/19(月) 21:24:35.18 ID:HYIVVTZ00
白雪「吹雪ちゃん……私、怖いよ……」

白雪「どうして、こんなことになってるのか……わかんないよ……」

吹雪「……」

吹雪「……大丈夫だよ、白雪ちゃん」

白雪「吹雪ちゃん……?」

吹雪「私が……絶対、助けるから……」

吹雪「……安心して」

白雪「……うん」

白雪「ありがとう……」

吹雪「……」

103: 2017/06/19(月) 21:25:03.98 ID:HYIVVTZ00
翌日


吹雪「……ということらしいよ」

叢雲「なるほど……あいつらに、何かされたのかしら?」

五月雨「そうだったら、許せないことだよ」

漣「白雪ちゃんは利用されていた、ということか……」カシャッ

電「なんでブラインドから外覗いてるのです?」

漣「刑事ドラマっぽいかと」

吹雪「それにしても、変身アイテムは今どうなってるんだろ?」

電「工廠に行ってみるのです」

104: 2017/06/19(月) 21:25:29.25 ID:HYIVVTZ00
工廠


吹雪「こんにちはー」

夕張「あ、みんな!できたよ、変身アイテムが!」

明石「じゃーん!」

五人「おおっ」

夕張「腕輪型にしてみましたー」

漣「ふむ、無難なところですな」

明石「これが、私たちの血と汗と涙と欲望と希望をコンクリートミキサーにかけてぶちまけた変身アイテム!」

明石「その名も……『ショキブレス』!!」

105: 2017/06/19(月) 21:26:03.74 ID:HYIVVTZ00
叢雲「え、これ使うと本当に変身できるの?」

夕張「うん。戦闘用の強化スーツが瞬時に装着されます」

電「そのスーツってどこから来るのです?」

明石「その変身アイテム内に圧縮、収納されてて、そこから……」

漣「デンジマンかな?」

夕張「変身機能の他に、通信機能とかもつけたよ」

五月雨「通信?どうやって使うんですか?」

夕張「ここを押すと……」カチッ


ピピピピッ

吹雪「うわっ!?」

夕張「こうやって呼び出し音が鳴るから、そのボタンを押すと通信できるよ。もちろん、メンバー全員と通話可能ね」

叢雲「……呼び出し音大きすぎない?」

明石「え、そう?」

吹雪「びっくりしましたよ……」

106: 2017/06/19(月) 21:26:32.73 ID:HYIVVTZ00
五月雨「そういえば、さっき戦闘用の強化スーツって言ってましたけど……」

明石「ああ、うん。見た目が戦隊っぽければいいって話だったけど」

明石「ただの服だけだと不安だったから、スーツも特殊なものにしたよ」

夕張「その名も『ショキスーツ』!みんなの体にそれぞれフィットするようにできてるよ」

夕張「これを身にまとうことで、身体能力を何倍にもアップできるわ」

夕張「当然防御面も完璧。熱に強いし、普通の銃弾や刃物くらいじゃ傷一つつかないよ」

漣「いつも衣服が弾け飛んでる我々からすれば、画期的なスーツですな」

電「そ、そんなすごい物作れたのです?」

明石「謎技術に突っ込みを入れるのは無粋よ、電ちゃん」

吹雪「これ、普段の出撃でも使えないんですか?」

夕張「それが、どうも艤装との相性が悪いみたいなんだよね……艤装を扱うには、普段の格好が一番ってことね」

叢雲「そういうものなのね……」

107: 2017/06/19(月) 21:26:59.52 ID:HYIVVTZ00
明石「さあ、お待ちかねの変身機能の説明だー!!」

漣「ヨッシャー!キタコレ!」

夕張「やり方はとっても簡単!ショキブレスを左腕に装着して、このレバーを引くだけ!」

夕張「そしてその時に、『抜錨』って言ってね!」

吹雪「え、言わないとダメですか?」

夕張「ダメです」

吹雪「えぇ……」

夕張「ほーら、やったやった!私たちも変身見てみたいんだから!」

吹雪「わ、わかりましたよ……それじゃあ」



ドカァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!


一同「!!?」

108: 2017/06/19(月) 21:27:45.22 ID:HYIVVTZ00
吹雪「爆発音!?」

叢雲「砲撃音……ではなさそうね」

電「あまり大きくなかったですが……確かにしたのです!」

五月雨「ど、どこから!?」

漣「どうせ工廠じゃね?」

明石「いや、工廠ここだから!それに私たち、そんなに危険なもの作ってないから!」

叢雲「今の音の感じだと、結構距離あるわね。鎮守府のはずれの方じゃない?」

吹雪「……鎮守府のはずれ……」


五人「……!!」


五月雨「夕張さん、明石さん!すみません、ちょっと私たち行ってきます!」

夕張「え、ちょっと!?」

明石「まだ変身シーン見てないのにー!」

109: 2017/06/19(月) 21:28:15.20 ID:HYIVVTZ00
タッタッタ……

吹雪「はぁ……はぁ……」

叢雲「……この辺よね、この間、あの黒いのと戦ったの」

電「はい。そして、白雪さんが鞄を置いていったのも……」

五月雨「!誰かいるよ!」


空母棲姫?「もう、あんたたち!失敗しないでって言ったでしょーが!」

イ級?「すみませんイー……」

ロ級?「頑張ったんですがロー」

ハ級?「どうにもなりませんでしたハー」

二級?「まあ、仕方ないですニー」


叢雲「……!あの黒いのがいるわね」

吹雪「予想通り……しかも、仲間もいるみたいだね」

電「……あの人、空母棲姫に似てるのです」

漣「この間のイ級に加えて、ロ級、ハ級、二級がいるし……」

110: 2017/06/19(月) 21:28:43.99 ID:HYIVVTZ00
空母棲姫?「開き直ってんじゃないわよ!これで気づかれたら……」 クルッ

空母棲姫?「あっ」

五人「あっ」

空母棲姫?「ほら、見つかったじゃないのー!」ポカポカ

ハ級?「いてて!やめてくださいハー」

叢雲「何こいつら……」

111: 2017/06/19(月) 21:29:12.17 ID:HYIVVTZ00
漣「あのー、どちら様ですかね?」

電「ここで何してたのです?」

空母棲姫?「ぐぅっ!え、えーと……」

空母棲姫?「あ、そう!お花見よお花見!桜を見てたのよ!」

五月雨「もう夏ですよ」

空母棲姫?「え、あ……ほ、本当は海水浴に来てたの!泳ごうと思って!」

吹雪「そんな怪しい恰好で、わざわざ鎮守府まで来て?」

空母棲姫?「ぐぬぬ……」

112: 2017/06/19(月) 21:29:51.58 ID:HYIVVTZ00
叢雲「まったく……あんたたちが何かやってることはわかってんのよ」

電「工廠の工具を盗んでたのはあなたたちなのです?」

空母棲姫?「っ!!も、もしかして一昨日から妨害してたのは……」

漣「その通りだァ……」ニヤリ

空母棲姫?「くっ……よくも邪魔してくれたわね!」

五月雨「どうしてこんなことを!?あなたたちは、何者なんですか!?」

空母棲姫?「ふん、答える必要はないわ!とにかく、気付かれたからには消えてもらうしかないわね!」ザッ

五人「!!」

イ級?「イー……クウボ様。ここは我々にお任せくださいイー」ザッ

ロ級?「そうですロー。こんな小娘たち、我々だけで十分ですロー」

クウボ「そう……じゃあ、イー、ロー、ハー、二―。任せたわよ」

吹雪「……やっぱり、戦うしかないみたいだね」

113: 2017/06/19(月) 21:30:24.19 ID:HYIVVTZ00
吹雪「仕方ない、みんな、変身するよ!」チャキッ

叢雲「ええ!」チャキッ

漣「ほいっ!」チャキッ

電「はいっ!」チャキッ

五月雨「うん!」チャキッ

五人は、それぞれショキブレスを左手に装着した!

114: 2017/06/19(月) 21:31:07.66 ID:HYIVVTZ00
五人「抜錨!!」

カチッ

シュィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン……

五人の体に、スーツが装着されていく!


バァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!


クウボ「!?な、何!?」

吹雪「ほ、本当に変身した……」

五月雨「なんだか体も軽いし……これが、スーツの力……」

漣「ヨッシャー!このまま名乗りいくよー!!」

115: 2017/06/19(月) 21:31:34.07 ID:HYIVVTZ00
デデッデデー デデッデデーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イ工口ー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァァァァァァァァァン!!!

116: 2017/06/19(月) 21:32:01.55 ID:HYIVVTZ00
クウボ「ショキカンジャー!?あなたたちが……!?」

叢雲「あれ、何で知ってるの?」

イー「先日お前らに殺された、イーの仲間が持って行った通信機器から記録されていたんだイー!」

漣「あいつ氏ぬ前にそんなことしてたのか……」

電「気付かなかったのです」

クウボ「なるほど……私たちについて、いくらか知っているわけね」

クウボ「いいわ……お前たち!やっておしまい!」

「イー!」「ロー!」「ハー!」「ニー!」シュババッ

五月雨「来た!」

吹雪「よし……!みんな、行くよ!」

117: 2017/06/19(月) 21:32:29.04 ID:HYIVVTZ00
イー「イー!」バッ

吹雪「ていっ!」ドゴォ!

イー「イーーーーーーーーッ!!」ズザァッ

吹雪「よし、通った!」

五月雨「仮説は合ってたみたいだね!」

五月雨「よっと!」ドカッ!

ロー「ローーーッ!!」

118: 2017/06/19(月) 21:32:58.01 ID:HYIVVTZ00
ハー「ハッ!ハッ!」ブンッブンッ

叢雲「あーもう!うっとうしいわね!」

ガシッ

ハー「ハ?」

叢雲「大人しく…」


ブンッ!

叢雲はハ級?を背負い投げした!


叢雲「しなさああああああい!!」

ズドォォォォォォォンッ!

ハー「ハーーーーーーーーッ!!」

119: 2017/06/19(月) 21:33:26.66 ID:HYIVVTZ00
ニー「ニーッシッシ…お前が一番弱そうだ二ー」

電「はわわ……」

ニー「お前から頃してやるニー!!」ダッ

漣「あー、やめといたほうがいいよ」

ニー「え?」

漣「隙あり!」ドカッ

ニー「ニーーーーッ!!?」ドザァッ

漣「はい、電ちゃんトドメよろしく」

電「はわわ……えっと……」ダダッ

ニー「ニ……?」ムクッ

電「ご、ごめんなさい、なのです!」ドゴォ

ニー「ニッーーーーーーーーー!!??」

いつものが決まった

120: 2017/06/19(月) 21:33:52.68 ID:HYIVVTZ00
電「うう……やっぱり痛いのです」ヒリヒリ

叢雲「あなたは普通に戦うことを覚えたほうが良いわ」

クウボ「くっ……戦闘員が全滅とは……」

吹雪「残るはあなただけです!覚悟しなさい!」ダッ

クウボ「っ!!こうなったら……!」パチン

吹雪「はぁっ!」バッ


シュバッ

吹雪「!?」

???「……」

ガシィッ

何者かが吹雪の腕をつかんだ!

121: 2017/06/19(月) 21:34:19.08 ID:HYIVVTZ00
吹雪「くっ!離し……」バッ

吹雪「……!?」

クウボ「ふぅ……ここまで呼んでおいてよかったわ……」

吹雪「ど、どうして……?」



吹雪「どうして……白雪ちゃんが……?」

白雪「……」グググ

122: 2017/06/19(月) 21:34:50.57 ID:HYIVVTZ00
白雪「……」ドカッ!

吹雪「グハッ!」

叢雲「吹雪!」

吹雪「く……私は大丈夫……」

吹雪「でも……」

白雪「……」

白雪「……」ブンッ

吹雪「くっ」シュバッ

クウボ「ヲホホ!やっぱり私が操ってる方が、戦闘員より役に立つわ!」

吹雪「なっ……!あなたが操ってるの!?」

クウボ「そうよ。私は人を操る能力を持っているの」

叢雲「それで白雪を利用して……!」

白雪「……」ドゴォ!

吹雪「ぐ……!」

電「吹雪さん!」

123: 2017/06/19(月) 21:35:50.05 ID:HYIVVTZ00
吹雪「わ、私は大丈夫だから……」

吹雪「あの人を倒して……!」

五月雨「わかった!」ダダッ

漣「漣の本気を見せてやるぅ!!」ダダッ

クウボ「ふふ……そう簡単にいくかしら?」

叢雲「なんですって?」


イーたち「イッー!!」ワラワラ

124: 2017/06/19(月) 21:36:34.80 ID:HYIVVTZ00
電「うわぁ!いっぱい来たのです!」

五月雨「援軍!?そんな……さっきより多い!」

クウボ「ヲーッホッホッホ!こんなこともあろうかと、さっき呼んでおいたのよ!」

漣「ありゃりゃ……まいったなぁ……」

イーたち「イーッ!!」ワラワラ

五月雨「ちょっと!……やー!」ドゴッ

叢雲「くそっ……これじゃ、奴に……」バキッ

電「近づけない……のです……!」ドンッ

イーたち「イーッ!!」ワラワラ

125: 2017/06/19(月) 21:37:03.93 ID:HYIVVTZ00
白雪「……」ガッ


白雪は吹雪の首をつかんだ


吹雪「ぐっ……!」ギリギリ

吹雪(いつもの白雪ちゃんとは全然違う……!かなり力が強い……)

吹雪(どうにかして抵抗しないと!)グッ

白雪「……」

吹雪「……っ」

126: 2017/06/19(月) 21:37:52.00 ID:HYIVVTZ00
ググググ……


吹雪「うう……」

クウボ「どうやらあなたは、その子を傷つけられないようね」

クウボ「その甘さが命取りよ。そのまま氏になさい……!」


白雪「……」ギリギリ

吹雪「ぐ……うう……」

吹雪「白雪……ちゃ……ん……」

127: 2017/06/19(月) 21:38:18.62 ID:HYIVVTZ00
白雪『吹雪ちゃん……私、怖いよ……』

白雪『どうして、こんなことになってるのか……わかんないよ……』


吹雪(ああ、そうか……)

吹雪(白雪ちゃんは……ずっと、この人に操られて……)

吹雪(ずっと……苦しんできたんだ……)

128: 2017/06/19(月) 21:39:06.25 ID:HYIVVTZ00
吹雪『……大丈夫だよ、白雪ちゃん』

白雪『吹雪ちゃん……?』

吹雪『私が……絶対、助けるから……』

吹雪『安心して……』

白雪『……うん』

白雪『ありがとう……』


吹雪「……!」


吹雪(そうだ……白雪ちゃんは、今も苦しんでるんだ……)

吹雪(……だったら、私が……)

吹雪(私が……白雪ちゃんを……)

吹雪(助けるんだ……!)

129: 2017/06/19(月) 21:39:34.75 ID:HYIVVTZ00
吹雪「白雪……ちゃん……」

白雪「……」ギリギリ

吹雪「大丈夫……だよ……」


吹雪「私が……」

吹雪「助ける……から……!!」


白雪「……」


白雪(……ふ、ぶ、き……ちゃん……?)

130: 2017/06/19(月) 21:40:19.60 ID:HYIVVTZ00
キラッ


吹雪「!!」


白雪の首元に、赤く光る何かを見つけた!

吹雪(……!もしかして…!)ガッ

白雪「……!」

吹雪「えいっ!」グイッ


吹雪は、白雪の首元にあった物をつかみ取り、そのまま引き抜いた!


クウボ「何!?」

白雪「……っ」フッ

吹雪「白雪ちゃん!」サッ

吹雪「……よかった、気を失ってるだけだ……」

131: 2017/06/19(月) 21:41:04.77 ID:HYIVVTZ00
吹雪「!これは……」


白雪の首元についていたのは、敵艦載機そっくりな、小さな石であった!


吹雪「なるほど、これを白雪ちゃんにつけることで操っていたんだね……」バキッ!

クウボ「ま、まさか気が付くなんて……」

吹雪「確かに小さくて見えづらかったけど……残念でしたね」

吹雪「これで、白雪ちゃんは操れないでしょう?」

132: 2017/06/19(月) 21:41:33.83 ID:HYIVVTZ00
クウボ「クッ……だ、だったら、戦闘員!行きなさい!」

クウボ「戦闘員!何してるの!せんと……あれ?」


イーたち「イー……」ピクピク

クウボが気が付かないうちに、戦闘員は全滅していた


叢雲「これで残るはあんただけよ」

五月雨「覚悟してください!」

クウボ「そ、そんな……」

133: 2017/06/19(月) 21:42:00.25 ID:HYIVVTZ00
吹雪「はあああああああああ!!」ダダッ

クウボ「!!」

吹雪「吹雪パァァァァンチ!!」


ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!


クウボ「ぐあああああああああ!!!」

134: 2017/06/19(月) 21:42:44.08 ID:HYIVVTZ00
吹雪「はぁ……はぁ……」

クウボ「くっ……この……」フラッ

イー「イー……クウボ様……」

クウボ「……分が悪いわね……」

クウボ「撤退よ!ここは引くわ!」

イーたち「イー!!」ワラワラ

叢雲「あっ!逃げる気!?」

136: 2017/06/19(月) 21:43:52.00 ID:HYIVVTZ00
クウボ「……ショキカンジャー!!特にレッド!!」

五人「!!」

クウボ「……覚えてらっしゃい!」

シュンッ

電「あっ!消えたのです!?」

五月雨「瞬間移動……?そんなこともできるなんて」

叢雲「もうわけわからないわね……」

漣「戦闘員は海の方に逃げていったけど……どうする?追う?」

吹雪「いや……やめておこう」

吹雪「正直、こっちもギリギリだし……」

137: 2017/06/19(月) 21:44:26.02 ID:HYIVVTZ00
夕張「あー!もう終わってる!」ダダッ

明石「変身シーンも戦闘シーンも見れなかったー……」

夕張「せっかくいいカメラ持って来たのにー」

吹雪「あ、二人とも。これ、すっごく役に立ちました!」

五月雨「本当にありがとうございます!」

夕張「え?そう?」

明石「まあ、役だったんならよかったよ。大切にしてね」

138: 2017/06/19(月) 21:44:54.76 ID:HYIVVTZ00
叢雲「さて、吹雪……」

吹雪「うん……」

──────────

──────

───

白雪「っ!!」バッ

白雪(ここは……部屋?)

吹雪「あ、起きた?白雪ちゃん」

白雪「吹雪……ちゃん……」

140: 2017/06/19(月) 21:45:22.54 ID:HYIVVTZ00
白雪「私…どうしちゃったの……?」

吹雪「うん。急に倒れちゃったんだ」

吹雪「明石さんに診てもらったけど、問題ないって」

吹雪「これから意識がなくなることもないと思うよ」

白雪「そう……」

白雪(でも……何だか……ぼんやりと……)

吹雪「じゃあ、私は行くね?ゆっくり休んでね」ガチャッ

白雪「ふ、吹雪ちゃん!」

吹雪「……」ピタッ

141: 2017/06/19(月) 21:45:56.67 ID:HYIVVTZ00
白雪「私……覚えてないの……覚えてないけど……」

白雪「わかるよ……吹雪ちゃんが、助けてくれたんだって……」

吹雪「……」

吹雪「違うよ……」

白雪「違わないよ!吹雪ちゃん、助けてくれるって言ってたから……」

白雪「それに、私……ぼんやりと覚えてるよ」

白雪「私が苦しんでるとき、誰かが……『ヒーロー』が、助けてくれたって……」

白雪「記憶はないけど……」

白雪「……心で覚えてるよ」

142: 2017/06/19(月) 21:46:28.07 ID:HYIVVTZ00
吹雪「……」

白雪「……だから」

白雪「ありがとう、吹雪ちゃん」

吹雪「……」

吹雪「どういたしまして、白雪ちゃん」


バタン


白雪「……もう……」

143: 2017/06/19(月) 21:46:59.83 ID:HYIVVTZ00
吹雪「……」

吹雪(私は、もっと強くなりたい……)

吹雪(艦娘としても……『ヒーロー』としても……!)

吹雪(大切な人を守るために……!)


吹雪「よーし!」

吹雪「ショキカンジャー、レッドの吹雪!頑張るぞー!」


第二話「変身したい!」 艦

144: 2017/06/19(月) 21:47:26.38 ID:HYIVVTZ00
次回予告!

切り込み隊長のブラック、叢雲よ
何か、切り込み隊長に任命されたらしいわ……まあ漣が勝手に言ってるだけだけど
いよいよ敵の幹部まで出てきたわ。十分に準備しないと危険ね
変身できるようになって戦闘服はできたけど、まだ不十分だわ
何か、もっと戦闘に役立つような……
何?電。え?これ?これは……いや、違うわよ


次回、第二話「武器がほしい!」
次回も見ないと、酸素魚雷を食らわせるわよ!

145: 2017/06/19(月) 21:47:59.29 ID:HYIVVTZ00
スペシャルコーナー『ショキカンジャーって?ああ!』
~ショキブレスと抜錨~


漣「はい、ちゅーわけでですね。始まりました、『ショキカンジャーって?ああ!』のコーナー」

吹雪「……え、なにこれ」

漣「ショキカンジャーの装備、戦力とかについていろいろ説明するコーナーです」

五月雨「ああ、デカレンジャーみたいなの?」

漣「そうそう、そんな感じ」

叢雲「誰に説明するのよ」

漣「世の中」

146: 2017/06/19(月) 21:48:29.23 ID:HYIVVTZ00
電「それで……何について説明するのです?」

漣「はい、今回説明するのはこちら!」デデン

漣「『ショキブレス』です!」

叢雲「まあ、それしかないわよね」

吹雪「明石さんと夕張さんが作ってくれた、変身アイテムだね」

漣「うん。これについて詳しく解説していきましょう」

147: 2017/06/19(月) 21:49:09.45 ID:HYIVVTZ00
五月雨「形状は、戦隊モノとしてはオーソドックスな腕輪(ブレス)型。全長は大体15cmくらいかな」

電「あと、先端上部にアンカー型のパーツが付いているのです」

吹雪「装着は簡単。ベルトを左手の手首につけるだけだね」チャキッ

吹雪「ちなみに変身後も装着は解除されずに、そのままつけてるよ」

叢雲「……これ、変身後にブレス壊れたらどうするの?」

漣「一生変身したままなんじゃね?」

吹雪「いやいや……そもそも壊れないで欲しいんだけど」

148: 2017/06/19(月) 21:49:40.70 ID:HYIVVTZ00
叢雲「機能は二つ。まず一つ目は通信よ」

漣「ブレスの外側にある、五色のボタンを押すことで通信できます」

五月雨「通信したい相手の色のボタンを押すと、呼び出し音が鳴るよ」カチッ

ピピピピッ

電「はわわっ!?」

五月雨「あ……ごめん、電ちゃん」

吹雪「やっぱり呼び出し音大きいよね……」

叢雲「呼び出し音が鳴ると、通信してきた相手の色のボタンが点滅するわ」

電「て、点滅してるボタンを押すと、通信が開始されるのです……。もう一度ボタンを押すと、通信は終了するのです」

149: 2017/06/19(月) 21:50:22.12 ID:HYIVVTZ00
漣「複数人と通信するには、ボタンを同時押し。全部同時に押せば、全員と通信できるよ」

電「……あれ?自分の色を押すとどうなるのです?」

漣「自分と会話できます」

吹雪「えぇ……」

漣「もう一人の僕……!」

五月雨「……本当は、明石さんや夕張さんと通信できるらしいよ」

叢雲「何かトラブルがあったときに使うといいわね」

150: 2017/06/19(月) 21:50:57.04 ID:HYIVVTZ00
吹雪「さて、もう一つの機能は変身。ショキブレスが作られたのはこのためだね」

叢雲「まず、ブレスの内側……つまり、右手側にあるボタンを押すわ」カチッ

叢雲「そうすると、レバーが引き出されるの」

電「あとは左腕を下に向けて、『抜錨!』と言って、右手でレバーを引くのです」

五月雨「そうするとブレスのアンカー型パーツが上がって、変身が始まるよ」

漣「……なんか、動きがキュウレンジャーと被ってんね」

叢雲「そういやあんたの口癖も被ってるわね」

漣「ち、違うんじゃ……!向こうが、向こうがパクったんじゃ……!」

吹雪「えぇ……」

151: 2017/06/19(月) 21:51:23.74 ID:HYIVVTZ00
五月雨「変身すると、戦闘用強化スーツ『ショキスーツ』が装着されるよ」

電「夕張さんたちが言っていたように、身体能力が向上させ、防御力にも優れたスーツなのです」

吹雪「私たちの体にフィットするようにデザインされていて、動きやすいようになっているよ」

漣「ただ、こういうものには必ず代償があるのですよ……」ククク

叢雲「え、あるの?」

漣「使いすぎると……ジョーカーアンデッドになって」

叢雲「……」ポカッ

漣「痛ぁっ!?」

152: 2017/06/19(月) 21:51:56.92 ID:HYIVVTZ00
吹雪「えっと……本当は、体にそれなりの負担がかかるってだけらしいよ」

叢雲「あら、そうだったの?」

五月雨「確かにこの前戦った時、結構疲れたよね……」

吹雪「まあ艤装つけた時と同じくらいらしいから、あんまり気にしなくていいと思うけど」

電「無理に長時間使わないようにしないといけないのです」

漣「あ、あとダメージを受けすぎると変身が解除されるらしいよ」

叢雲「へぇ。どうして?」

漣「ある程度精神を集中させてないと、変身が持たないんだって」

漣「んで、ダメージを受けすぎると体力も精神も消耗しちゃって、意識も集中できなくなることがあるから、そうなっちゃうんだってさ」

153: 2017/06/19(月) 21:52:30.86 ID:HYIVVTZ00
五月雨「……あ、思ったんだけどさ」

吹雪「どうしたの?」

五月雨「変身するとき、『抜錨!』って言うよね?」

叢雲「そうだけど……それがどうかしたの」

五月雨「言わずに変身しようとするとどうなるの?」

電「え?普通に変身できるのでは?」

漣「よし、やってみるか」カチッ

吹雪「うわ、行動速い」

154: 2017/06/19(月) 21:52:57.51 ID:HYIVVTZ00
漣「何やってんの?みんなもやるんだよ!」

五月雨「えぇ?」

叢雲「まあいいけれど……」

カチャカチャ カチッ

電「準備できたのです」

吹雪「じゃあ、やってみようか……」

吹雪「掛け声なしでの、変身!」

155: 2017/06/19(月) 21:53:26.62 ID:HYIVVTZ00
カチッ

シュィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン……

吹雪「……ん?」

五月雨「あ、あれ!?これって、まさか……!」

叢雲「と、止めて!止めてよ!」

漣「無理無理!外れないし!」グイグイ

電「は、はわわ……」


バァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!

156: 2017/06/19(月) 21:53:56.32 ID:HYIVVTZ00
ガチャッ

夕張「ごめーんみんな!一個言い忘れたことがあった!」

夕張「変身するときに、『抜錨』って言わないと……」

夕張「スーツが装着されるどころか……逆に服が……脱げ……」




五人「……」スッポンポーン

夕張「……あっ」

157: 2017/06/19(月) 21:54:54.57 ID:HYIVVTZ00
五人「……」

夕張「……」


夕張「……着替え、持ってくるわね」バタン

五人「……」


この機能は改善され、掛け声なしでも普通に変身できるようになった
しかし、五人は心に軽いトラウマが残され、変身する際には必ず掛け声を言うようになった……



158: 2017/06/19(月) 21:56:37.32 ID:HYIVVTZ00
というわけで今日はここまで。続きは多分来週
序盤はあんまり変わってないことに気づきました。でも勘弁してください

159: 2017/06/20(火) 00:13:04.62 ID:gMiGoycc0
乙。期待


引用: 【艦これ】駆逐戦隊!ショキカンジャー!!改